JP6759179B2 - 軸受構造及び車両用ペダル装置 - Google Patents

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本発明は、ボス及びピンの間にブッシュが介在する軸受構造及びこの軸受構造を備えた車両用ペダル装置に関するものである。
従来より、ボス及びピンの間にブッシュが介在する軸受構造及びこの軸受構造を備えた車両用ペダル装置に関する技術が種々提案されている。
例えば、下記特許文献1に記載された軸受ブッシュは、一方の円筒状内面及び円筒状外面を有する一方の円筒状部と、一方の円筒状内面と同径の他方の円筒状内面に加えて他方の円筒状外面を有する他方の円筒状部と、軸方向の両端部では一方及び他方の円筒状外面よりも径方向の内方に位置している一方、軸方向の当該両端部間では一方及び他方の円筒状外面よりも径方向の外方に位置した湾曲状凸外面及び一方及び他方の円筒状内面よりも径方向の外方に位置した湾曲状凹内面を有していると共に軸方向における一方及び他方の円筒状部間に配された膨出部と、一方の円筒状部の軸方向の一端部から径方向外方に伸びて当該一端部に一体的に設けられた円環状鍔部と、一方及び他方の円筒状部並びに膨出部を縮径自在とするスリットとを具備している。
このような軸受ブッシュによれば、軸部材の外面に接触させられる一方及び他方の円筒状内面を有した一方及び他方の円筒状部並びにペダル装置のボスの内面に接触させられる湾曲状凸外面を有した膨出部がスリットによって縮径自在となっているので、当該膨出部を軸方向において挟んで設けられた一方及び他方の円筒状部の一方及び他方の円筒状内面の内径寸法とペダル装置の軸部材の外径寸法との寸法公差によって決定される軸受隙間(ガタ)を吸収でき、軸受隙間に起因する径方向のガタによるペダル装置の操作フィーリングの低下及び異音の発生を防止できる。
更に、下記特許文献1に記載されたペダル装置は、円筒状のボスと、このボスに固定されたペダルアームと、ボス内に当該ボスに対して相対回転可能に配された軸部材と、この軸部材の両端が固定されたペダルブラケットと、湾曲状凹内面及び軸部材の外面間に環状空所を形成する一方、湾曲状凸外面の少なくとも一部をボスの内面に接触させるようにして、ボス及び軸部材間に一方及び他方の円筒状部並びに膨出部を配してなる上記の軸受ブッシュとを備えている。
このようなペダル装置によれば、軸受ブッシュの一方及び他方の円筒状部の円筒状内面の内径寸法と軸部材の外径寸法とによって決定される軸受隙間(ガタ)は、膨出部が縮径自在となっている上に、湾曲状凸外面の少なくとも一部がボスの内面に接触されているので、常時適正な値に維持され、当該軸受隙間に起因する異音の発生は防止される。
特開2017−20626号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、軸受ブッシュの形状にバラツキがあることによって、ペダル装置の操作フィーリングが一様にならないことがあった。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、ブッシュ又はピンの形状にバラツキがあっても、所定の操作フィーリングに調整することが容易な軸受構造及び車両用ペダル装置を提供することを課題とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、軸受構造であって、車両用ペダル装置のペダルアームに設けられたボスと、ボスに遊嵌され、円筒形状を有した樹脂製のブッシュと、ブッシュに嵌入されたピンとを備え、ブッシュは、軸から内面までの距離が所定の周方向へ進むに連れて第1長さから第2長さに所定の割合で小さくなった後で第2長さから第1長さに戻る第1段差部と、軸方向に貫いて形成されたスリットとを備え、ピンは、軸から側面までの距離が所定の周方向へ進むに連れて第3長さから第4長さに所定の割合で小さくなった後で第4長さから第3長さに戻る第2段差部を備え、第3長さは、第1長さよりも小さいと共に第2長さよりも大きく、第4長さは、第2長さより小さく、所定の周方向へ回転されたピンの押圧によって、ブッシュがボスに接触することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の軸受構造であって、ブッシュの第1段差部は、ブッシュの周方向において等角度ピッチで配設され、ピンの第2段差部は、ピンの周方向において等角度ピッチで配設されたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ペダル装置であることを特徴とする。
本発明の軸受構造及び車両用ペダル装置は、ブッシュ又はピンの形状にバラツキがあっても、所定の操作フィーリングに調整することが容易である。
本実施形態のブレーキペダル装置の構成が表された側面図である。 同ブレーキペダル装置の軸受構造を図1の線A−Aで切断した断面が表された図である。 同軸受構造のブッシュが表された斜視図である。 同ブッシュが表された側面図である。 同ブッシュが表された平面図である。 同軸受構造のカシメピンが表された斜視図である。 同カシメピンが表された側面図である。 同カシメピンが表された平面図である。 同ブッシュの内面の寸法が表された断面図である。 同カシメピンの側面の寸法が表された断面図である。 同軸受構造の組付が図2の線B−Bで切断した断面で表された図である。 同軸受構造の組付が図2の線B−Bで切断した断面で表された図である。 同軸受構造の組付が図2の線B−Bで切断した断面で表された図である。 同軸受構造の組付が図2の線B−Bで切断した断面で表された図である。 同軸受構造の変形例が表された断面図である。
以下、本発明に係る軸受構造及びこの軸受構造を備えた車両用ペダル装置について、ブレーキペダル装置で具体化した本実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。尚、当該軸受構造及び当該車両用ペダル装置に関し、本発明を特定する事項を除く公知技術については、詳細な説明を省略することがある。また、以下の説明に用いる各図面では、基本的構成の一部が省略されて描かれていることがあり、描かれた各部の寸法比等は必ずしも正確ではない。
図1及び図2において、前後方向、上下方向、及び左右方向は、各図に記載された通りである。但し、図1の側面図では、図の紙面の奥側が右方向であり、図の紙面の手前側が左方向である。図2の断面図では、図の紙面の奥側が前方向であり、図の紙面の手前側が後方向である。
図3、図4、図6、及び図7において、軸方向D1は、各図に記載された通りである。尚、図5、図8乃至図15では、軸方向D1は記載されていないが、各図の紙面に対して垂直の方向が軸方向D1である。
(1)ブレーキペダル装置の概要
図1に表されたように、本実施形態のブレーキペダル装置10は、サポート部材12及びペダルアーム14等が備えられたものであって、不図示の車両に搭載されている。
サポート部材12は、一対の側板等から構成されており、車両(例えば、ダッシュパネル等)に固定されている。サポート部材12では、軸受構造12Aによって、ペダルアーム14の上端部が回動可能に支持されている。尚、軸受構造12Aの詳細については、後述する。
ペダルアーム14の下端部には、踏部16が設けられている。ペダルアーム14の上端部と下端部との中間においては、連結ピンP及びクレビスCを介して、オペレーティングロッドRの先端部がペダルアーム14に対して回動可能に支持されている。
(2)軸受構造の概要
図2に表されたように、本実施形態のブレーキペダル装置10では、サポート部材12を構成する一対の側板間において、軸受構造12Aが設けられている。軸受構造12Aでは、ボス18が、ペダルアーム14の上端部を貫通した状態で、ペダルアーム14の上端部に固定されている。
ボス18の左右端では、各ブッシュ20の円筒部22が装入されている。各ブッシュ20は、樹脂製である。ボス18と各ブッシュ20の間には、潤滑剤が充填されている。ボス18及びブッシュ20の円筒部22には、カシメピン50の大径部52が装入されている。これによって、各ブッシュ20の円筒部22が、ボス18とカシメピン50の大径部52との間に備え付けられている。
カシメピン50は、所定の金属材料によって軸状に形成されており、上述した大径部52に加えて、一対のカシメ変形部54を備えている。大径部52は、カシメピン50の軸方向中央部分を構成し、円柱状に形成されている。各カシメ変形部54は、大径部52の軸方向端面から突出形成されており、カシメピン50の両端部を構成している。各カシメ変形部54は、大径部52の軸心と同軸を為している。各カシメ変形部54の軸径は、大径部52の軸径より小さい。
尚、ブッシュ20の円筒部22の内面形状、カシメピン50の大径部52の側面形状、及び、カシメピン50の大径部52がボス18及びブッシュ20の円筒部22に装入される際の組付手順についての詳細な説明は、後述する。
サポート部材12を構成する一対の側板には、支持穴13が設けられている。各支持穴13は、側面視で円形状である。各支持穴13には、ボス18及びブッシュ20の円筒部22に装入されたカシメピン50の各カシメ変形部54が通される。これによって、カシメピン50の大径部52の軸方向端面が、サポート部材12の両側板に当接される。
サポート部材12の両側板では、各カシメ変形部54の先端部が外側へ突き出しており、その突き出し部分がカシメ加工される。これによって、カシメピン50は、その左右端でサポート部材12の両側板に固定されるので、軸受構造12Aの左右方向の長さが一定に保持される。更に、ボス18の左右端では、各ブッシュ20の鍔部24が、ボス18とサポート部材12の側板との間に備え付けられる。
このようにして、軸受構造12Aでは、ペダルアーム14の上端部が回動可能に支持されており、ペダルアーム14の下端部にある踏部16に対する踏込み操作が行われると、回動軸AXを中心にしてペダルアーム14が回動する。
つまり、通常時において、車両の運転者がペダルアーム14の踏部16を前方側へ踏み込むことによって、ペダルアーム14の踏部16に対する踏込み操作が行われると、ペダルアーム14の踏部16が軸受構造12A(の回動軸AX)を中心にして前方側へ円運動する。これに対して、ペダルアーム14の踏部16に対する踏込み操作が解除されると、不図示の付勢部材の付勢力によって、ペダルアーム14の踏部16が軸受構造12A(の回動軸AX)を中心にして後方側へ円運動する。
このようにして、ペダルアーム14の踏部16が軸受構造12A(の回動軸AX)を中心にして円運動すると、ペダルアーム14の上端部と一体であるボス18もペダルアーム14と一緒に円運動(つまり、回動)する。そのため、ボス18は、各ブッシュ20に対し、潤滑剤を介して摺接する。
尚、オペレーティングロッドRは、車両を構成するダッシュパネルの挿通穴(不図示)から後方側へ突き出しており、ペダルアーム14の踏部16に対する踏込み操作に伴って前方側へ変位すると、その踏込み操作時の操作力を、油圧回路又は電子回路等を通して、車両の運転状態を制御する制動装置又は制御装置に伝達する。
(2)ブッシュの構造
次に、ブッシュ20の構造について説明する。図3乃至図5に表されたように、ブッシュ20は、上述した円筒部22及び鍔部24に加えて、スリット26等を備えている。スリット26は、円筒部22及び鍔部24に亘って連続して設けられた切れ目であって、軸方向D1に貫いて形成されている。尚、円筒部22では、スリット26が、軸方向D1に対して斜めに形成されている。
円筒部22の内面28には、一対の第1段差30が軸方向D1に平行に設けられている。各第1段差30は、円筒部22の軸から内面28までの距離(つまり、円筒部22の半径)が、円筒部22の周方向を所定方向へ進むに連れて所定の割合で小さくなった後、元に戻ることによって形成されている。各第1段差30は、円筒部22の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。更に、円筒部22の内面28には、各第1段差30に対して上記距離(つまり、円筒部22の半径)が小さい側から隣接する領域として、一対の第1段差部32が設けられている。各第1段差部32も、円筒部22の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。尚、各第1段差30及び各第1段差部32を含めた内面28の形状の詳細については、後述する。
(3)カシメピンの構造
次に、カシメピン50の構造について説明する。図6乃至図8に表されたように、カシメピン50は、上述した大径部52及び一対のカシメ変形部54等を備えている。
大径部52の側面56には、一対の第2段差58が軸方向D1に平行に設けられている。各第2段差58は、大径部52の軸から側面56までの距離(つまり、大径部52の半径)が、大径部52の周方向を所定方向へ進むに連れて所定の割合で小さくなった後、元に戻ることによって形成されている。各第2段差58は、大径部52の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。更に、大径部52の側面56には、各第2段差58に対して上記距離(つまり、大径部52の半径)が大きい側から隣接する領域として、一対の第2段差部60が設けられている。各第2段差部60も、大径部52の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。尚、各第2段差58及び各第2段差部60を含めた側面56の形状の詳細については、後述する。
(4)ブッシュの内面の形状
次に、ブッシュ20の内面28の形状について説明する。図9に表されたように、内面28の断面形状は、円筒部22の軸34から内面28までの距離(以下、内面28の半径という。)が、円筒部22の周方向を所定方向D2へ進むに連れて、第1長さL1から第2長さL10に所定の割合で小さくなった後で、第2長さL10から第1長さL1に戻るようにして形成されている。
具体的には、円筒部22の周方向を所定方向D2へ0度から180度まで進んだ範囲が10分割された、等角度ピッチθ1乃至θ10(つまり、18度)毎において、内面28の半径が徐々に小さくされている。つまり、内面28の半径は、等角度ピッチθ1内において、第1長さL1とされ、等角度ピッチθ2内において、第1長さL1よりも小さい長さL2とされている。以下、同様にして、内面28の半径は、各等角度ピッチθ3,θ4,θ5,θ6,θ7,θ8,θ9内において、長さL3,L4,L5,L6,L7,L8,L9と徐々に小さくされている。そして、内面28の半径は、等角度ピッチθ10内において、長さL9よりも小さい第2長さL10とされている。
この点、内面28の半径が小さくなる比率(つまり、第1長さL1から、各長さL2,L3,L4,L5,L6,L7,L8,L9を介して、第2長さL10まで徐々に小さくなる比率)は、一定である。このようにして、内面28の半径は、円筒部22の周方向を所定方向D2へ進むに連れて、第1長さL1から第2長さL10に所定の割合で段階的に小さくなる。
また、内面28の半径は、等角度ピッチθ10を過ぎた箇所において、つまり、円筒部22の周方向を所定方向D2へ180度まで進んだ箇所において、第2長さL10から第1長さL1に戻る。これによって、内面28では、第1段差30が、円筒部22の周方向を所定方向D2へ180度まで進んだ箇所において形成されている。
以上の点は、円筒部22の周方向を所定方向D2へ180度から360度(つまり、0度)まで進んだ範囲でも、同様である。
従って、内面28では、一対の第1段差30が、円筒部22の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。
更に、例えば、内面28上の等角度ピッチθ10内の領域は、内面28の半径が第2長さL10で最も小さく、且つ、第1段差30に対して隣接することから、第1段差部32として機能する。従って、内面28では、一対の第1段差部32が、円筒部22の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。
(5)カシメピンの側面の形状
次に、カシメピン50の側面56の形状について説明する。図10に表されたように、側面56の断面形状は、大径部52の軸62から側面56までの距離(以下、側面56の半径という。)が、大径部52の周方向を所定方向D2へ進むに連れて、第3長さM1から第4長さM10に所定の割合で小さくなった後で、第4長さM10から第3長さM1に戻るようにして形成されている。
具体的には、大径部52の周方向を所定方向D2へ0度から180度まで進んだ範囲が10分割された、等角度ピッチθ1乃至θ10(つまり、18度)毎において、側面56の半径が徐々に小さくされている。つまり、側面56の半径は、等角度ピッチθ1内において、第3長さM1とされ、等角度ピッチθ2内において、第3長さM1よりも小さい長さM2とされている。以下、同様にして、側面56の半径は、各等角度ピッチθ3,θ4,θ5,θ6,θ7,θ8,θ9内において、長さM3,M4,M5,M6,M7,M8,M9と徐々に小さくされている。そして、側面56の半径は、等角度ピッチθ10内において、長さM9よりも小さい第4長さM10とされている。
この点、側面56の半径が小さくなる比率(つまり、第3長さM1から、各長さM2,M3,M4,M5,M6,M7,M8,M9を介して、第4長さM10まで徐々に小さくなる比率)は、一定であり、上述したブッシュ20の内面28の半径が小さくなる比率と同じである。このようにして、カシメピン50の側面56の半径は、上述したブッシュ20の内面28の半径と同様にして、大径部52の周方向を所定方向D2へ進むに連れて、上記所定の割合と同じ割合で、第3長さM1から第4長さM10に段階的に小さくなる。
また、側面56の半径は、等角度ピッチθ10を過ぎた箇所において、つまり、大径部52の周方向を所定方向D2へ180度まで進んだ箇所において、第4長さM10から第3長さM1に戻る。これによって、側面56では、第2段差58が、大径部52の周方向を所定方向D2へ180度まで進んだ箇所において形成されている。
以上の点は、大径部52の周方向を所定方向D2へ180度から360度(つまり、0度)まで進んだ範囲でも、同様である。
従って、側面56では、一対の第2段差58が、大径部52の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。
更に、例えば、側面56上の等角度ピッチθ1内の領域は、側面56の半径が第3長さM1で最も大きく、且つ、第2段差58に対して隣接することから、第2段差部60として機能する。従って、側面56では、一対の第2段差部60が、大径部52の周方向において、180度の等角度ピッチで配設されている。
但し、カシメピン50の側面56の半径の最大値である第3長さM1は、上述したブッシュ20の内面28の半径の最大値である第1長さL1よりも短く、且つ、上述したブッシュ20の内面28の半径の最小値である第2長さL10よりも大きい。更に、カシメピン50の側面56の半径の最小値である第4長さM10は、上述したブッシュ20の内面28の半径の最小値である第2長さL10よりも小さい。
これらの大小関係によって、カシメピン50の大径部52は、ブッシュ20の円筒部22に対して嵌め合わせることが可能である。もっとも、カシメピン50の大径部52を左方向側から見た側面視と右方向側から見た側面視とでは、所定方向D2が逆方向の関係にある。そこで、ブッシュ20については、内面28の半径が円筒部22の周方向を所定方向D2へ進むに連れて第1長さL1から第2長さL10に所定の割合で小さくなる、上述したものに加えて、内面28の半径が円筒部22の周方向を所定方向D2とは逆方向へ進むに連れて第1長さL1から第2長さL10に所定の割合で小さくなるものが用意される。但し、両者のブッシュ20の構成や作用は、内面28の半径が小さくなっていく円筒部22の周方向が反対であることを除けば同じである。よって、以下の説明は、前者のブッシュ20について行い、後者のブッシュ20についての説明は省略する。
(6)軸受構造の組付
次に、軸受構造12Aの組付について説明する。図11に表されたように、軸受構造12Aの組付では、先ず、作業者は、ボス18に対し、ブッシュ20の円筒部22を装入する。その際、ボス18の内径がブッシュ20の円筒部22の外径よりも大きいため、ボス18とブッシュ20の円筒部22の間には、隙間が形成される。
次に、作業者は、ボス18内のブッシュ20の円筒部22に対して、カシメピン50の大径部52を嵌入する。その際、ブッシュ20の円筒部22(の内面28)とカシメピン50の大径部52(の側面56)は、それらの形状が合うことによって嵌め合わされ、ブッシュ20の内面28とカシメピン50の側面56の間において、隙間が形成される。
そのような状態で、作業者は、図12に表されたように、カシメピン50を所定方向D2へ回転させる。これによって、カシメピン50の側面56の一部が、ブッシュ20の内面28に当接する。更に、作業者がカシメピン50を所定方向D2へ回転させると、図13に表されたように、カシメピン50の各第2段差部60とブッシュ20の各第1段差部32とが、しめしろで、はめあわされた状態になる。尚、しめしろは、カシメピン50の各第2段差部60における側面56の半径(第3長さM1)が、ブッシュ20の各第1段差部32における内面28の半径(第2長さL10)よりも大きいことによって実現される。
その際、図14に表されたように、ブッシュ20のスリット26が周方向に広がることによって、ブッシュ20の円筒部22が外側に広がる。これによって、ブッシュ20の円筒部22がボス18に押し付けられる。尚、上述したように、ボス18とブッシュ20の円筒部22の間には潤滑剤が充填されていることから、ボス18が回動する際は、ボス18とブッシュ20の間で相対移動が行われる。しかしながら、ブッシュ20とカシメピン50の大径部52の間では相対移動は行われない。
(7)まとめ
以上詳細に説明したように、本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10では、ボス18に対して遊嵌状態にあるブッシュ20にカシメピン50が嵌入された後で、カシメピン50が周方向の所定方向D2へ回転されると、カシメピン50の第2段差部60がブッシュ20の第1段差部32を押圧して、ブッシュ20のスリット26が広がる。これによって、ブッシュ20は、拡大して、ボス18に接触する。そのため、本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10では、ブッシュ20又はカシメピン50の形状にバラツキがあっても、カシメピン50の第2段差部60がブッシュ20の第1段差部32を押圧する際においてカシメピン50に発生するトルクを管理することによって、ブッシュ20がボス18に接触する具合を基準状態に合わせることができるので、所定の操作フィーリングに調整することが容易である。
従って、作業者は、軸受構造12Aを組み付ける際は、ブッシュ20をボス18に対して遊嵌状態にし、カシメピン50をブッシュ20に嵌入させた後で周方向の所定方向D2へ回転させることによって、カシメピン50の第2段差部60をブッシュ20の第1段差部32に押圧させ、ブッシュ20をボス18に接触させる。その際、作業者は、ブッシュ20をボス18に遊びのある状態で装入し、カシメピン50をブッシュ20にそれらの形状が合う状態で挿入する。そのため、本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10では、組付作業が容易である。更に、ブッシュ20がボス18に接触している際は、カシメピン50の第2段差部60がブッシュ20の第1段差部32を押圧している。つまり、カシメピン50は、ブッシュ20を介して、ボス18を押圧している。そのため、本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10では、軸受構造12Aのガタツキを防止することが可能である。
本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10において、ブッシュ20の各第1段差部32は、ブッシュ20の周方向において180度の等角度ピッチで配設され、カシメピン50の各第2段差部60は、カシメピン50の周方向において180度の等角度ピッチで配設されている。そのため、本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10では、ブッシュ20に対してカシメピン50が嵌入される際に、ブッシュ20に対するカシメピン50の方向性が無くなるので、組付性が一層に向上する。
更に、本実施形態の軸受構造12A及びブレーキペダル装置10では、ブッシュ20及びカシメピン50の周方向において、180度の等角度ピッチで、カシメピン50の各第2段差部60がブッシュ20の各第1段差部32を押圧するので、そのような押圧のバランスが良好である。
ちなみに、本実施形態において、ブレーキペダル装置10は、「車両用ペダル装置」の一例である。カシメピン50は、「ピン」の一例である。
(8)その他
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、ブッシュ20の内面28の半径及びカシメピン50の側面56の半径は、同じ所定の割合で段階的に小さくなっているが、同じ所定の割合で小さくなるのであれば、連続的に小さくなってもよい。
また、スリット26は、軸方向D1に貫いて形成された切れ目であるが、軸方向D1に貫いて形成されるのであれば、隙間であってもよい。
また、カシメピン50の各第2段差部60がブッシュ20の各第1段差部32を押圧する箇所は、ブッシュ20及びカシメピン50の周方向において、180度の等角度ピッチに設けられているが、180度以外の等角度ピッチで設けられてもよい。例えば、カシメピン50の各第2段差部60がブッシュ20の各第1段差部32を押圧する箇所は、図15に表された軸受構造12Bのように、ブッシュ20及びカシメピン50の周方向において、120度の等角度ピッチで設けられてもよい。尚、軸受構造12Bの詳細な説明は、図15において上記実施形態と実質的に共通する部分に同一の符号を付すことによって、省略する。
また、カシメピン50の各第2段差部60がブッシュ20の各第1段差部32を押圧する箇所は、ブッシュ20及びカシメピン50の周方向において、等角度ピッチで設けられなくてもよい。あるいは、カシメピン50の第2段差部60がブッシュ20の第1段差部32を押圧する箇所は、1箇所であってもよい。それらの場合でも、本実施形態と同様にして、所定の操作フィーリングに調整することが容易であり、組付作業が容易であり、軸受構造のガタツキを防止することが可能である。
また、本実施形態では、ブレーキペダル装置10に本発明が適用されているが、車両で使用される各ペダル(例えば、アクセルペダル又はクラッチペダル等)の装置に本発明が適用されてもよい。
10 ブレーキペダル装置
12A 軸受構造
12B 軸受構造
14 ペダルアーム
18 ボス
20 ブッシュ
26 スリット
28 内面
32 第1段差部
34 ブッシュの軸
50 カシメピン
56 側面
60 第2段差部
62 カシメピンの軸
D1 軸方向
D2 所定の周方向
L1 第1長さ
L10 第2長さ
M1 第3長さ
M10 第4長さ

Claims (3)

  1. 車両用ペダル装置のペダルアームに設けられたボスと、
    前記ボスに遊嵌され、円筒形状を有した樹脂製のブッシュと、
    前記ブッシュに嵌入されたピンとを備え、
    前記ブッシュは、
    軸から内面までの距離が所定の周方向へ進むに連れて第1長さから第2長さに所定の割合で小さくなった後で前記第2長さから前記第1長さに戻る第1段差部と、
    軸方向に貫いて形成されたスリットとを備え、
    前記ピンは、
    軸から側面までの距離が前記所定の周方向へ進むに連れて第3長さから第4長さに前記所定の割合で小さくなった後で前記第4長さから前記第3長さに戻る第2段差部を備え、
    前記第3長さは、前記第1長さよりも小さいと共に前記第2長さよりも大きく、
    前記第4長さは、前記第2長さより小さく、
    前記所定の周方向へ回転された前記ピンの押圧によって、前記ブッシュが前記ボスに接触することを特徴とする軸受構造。
  2. 前記ブッシュの前記第1段差部は、該ブッシュの周方向において等角度ピッチで配設され、
    前記ピンの前記第2段差部は、該ピンの周方向において前記等角度ピッチで配設されたことを特徴とする請求項1に記載の軸受構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用ペダル装置。
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