JP6758942B2 - 搬送装置およびプリント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを搬送する搬送装置および当該搬送装置を備えたプリント装置に関する。
特許文献1に開示のプリント装置は、搬送経路においてジャムで詰まったシートを取り除く際に、従動ローラと搬送ローラおよび排紙ローラとを離間することができる。この特許文献1に記載のプリント装置では、リリースロッドを移動することで従動ローラと搬送ローラおよび排紙ローラとを当接あるいは離間する位置に移動するように構成されている。
特開2014−156088号公報
特許文献1のプリント装置では、ユーザーがジャム処理を行う際には、装置の内部空間に手を挿し込んで直接リリースロッドを移動する必要がある。最新のプリント装置は小型化が進み、装置の内部空間は狭くなっている。このため、ユーザーにとってリリースロッドを移動する操作が困難になる場合がある。
本発明は、ユーザーがジャム処理を容易に行うことができる搬送装置およびプリント装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による搬送装置は、シートが搭載され、ユーザーが引き出すことができるトレイと、当接状態と離間状態をとることができ、前記当接状態にてシートを挟持して搬送するローラ対と、前記トレイを引き出すもしくは押し入れる際に、前記トレイの一部と当接して移動する当接位置と、移動しない退避位置とに変位可能な部材を備え、前記部材の移動によって前記ローラ対を前記当接状態から前記離間状態に変え機構と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、トレイを引き出すだけでローラ対が当接状態から離間状態に変わるので、ユーザーはジャム処理を容易に行うことができる。
(a)は、本発明による搬送装置を備えたプリント装置の要部の概略構成斜視図であり、(b)は、(a)のIb−Ib線断面図である。 (a)は、第1の実施の形態の搬送装置を備えたプリント装置におけるガイド溝を示す説明図であり、(b)は、当接部材が当接位置にある昇降部を示す説明図であり、(c)は、(b)の IIc−IIc線断面図であり、(d)は、当接部材が退避位置にある昇降部を示す説明図であり、(e)は、(d)のIIe−IIe線断面図である。 (a)プリント装置の要部のハードウェア構成を表すブロック構成図であり、(b)は、コントローラの機能的構成を示すブロック構成図である。 (a)(b)は、プリント動作中の給紙トレイと昇降部との関係を示す説明図であり、(c)は、(a)のIVc−IVc線断面図であり、(d)は、(b)のIVd−IVd線断面図である。 (a)(b)は、プリント動作後および紙詰まりが生じたときの給紙トレイと昇降部との関係を示す説明図であり、(c)は、(a)のVc−Vc線断面図であり、(d)は、(b)のVd−Vd線断面図である。 (a)は、第2の実施の形態の搬送装置を備えたプリント装置におけるガイド溝を示す説明図であり、(b)は、当接部が当接位置にある昇降部を示す説明図であり、(c)は、(b)の III矢視図であり、(d)は、当接部が退避位置にある昇降部を示す説明図であり、(e)は、(d)のVI矢視図である。 (a)は、排紙トレイの概略構成斜視図であり、(b)は、VII矢視図であり、(c)は、押上部材の概略構成図である。 (a)(b)は、プリント動作中の給紙トレイと昇降部との関係を示す説明図である。 (a)(b)(c)は、プリント動作後および紙詰まりが生じたときの給紙トレイ、排紙トレイおよび昇降部の関係を示す説明図である。 (a)(b)は、押上部材による昇降部の上昇を示す説明図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による搬送装置およびプリント装置の一例を詳細に説明するものとする。まず、図1乃至図5を参照しながら、本発明による搬送装置の第1の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態による搬送装置を備えたプリント装置10は、図1(a)のように、未使用のシートSが搭載(収容)され、前方側において出し入れ(引き出しと押し入れ)可能にカセット状の給紙トレイ12が設けられている。また、給紙トレイ12の上方側には、図1(b)のように、搬送されるシートSに対してプリントを行うプリント部14が設けられている。また、プリント装置10は、給紙トレイ12内のシートSを給送する給送ローラ16と、給送されたシートSをプリント部14に搬送する搬送ローラ18と、プリント部14においてプリントされたシートSを排出する排出ローラ20とを備えている。搬送ローラ18および排出ローラ20はそれぞれ、従動ローラ22、24との間にシートSを挟持して搬送方向(図1(b)において一点鎖線で示した矢印方向)に搬送する。そして、給紙トレイ12に収容された最上位置のシートSは、給送ローラ16により湾曲路25を通って給送される。その後、シートSは、搬送ローラ18および排出ローラ20によって、搬送方向に搬送され、排紙トレイ21に排出されて搭載(積載)される。なお、このプリント装置10の全体の動作は、コントローラ60によって制御される。
プリント部14は、搬送されるシートSを支持するプラテン26と、シートSに対してインクジェット方式によりインクを吐出するプリントヘッド28とを備えている。プリントヘッド28は往復移動するキャリッジ(不図示)において、インクのノズル列(吐出口列)が形成された下面(吐出口面)がプラテン26に対向して設けられている。なお、キャリッジは、搬送方向と交差する方向に往復移動する。そして、プリントヘッド28は、搬送方向で搬送されるシートSに対して、キャリッジを介して搬送方向と交差する方向に往復移動してシリアルプリントを行う。
給紙トレイ12の一部は、搬送前のシートSを収容し、左右の側壁12aの上端部後方側に、後述する当接部材46と当接するための隆起部12−1が形成される。隆起部12−1は、前方側から後方側に向かって上方に傾斜した傾斜部12−1aと、上端において平坦に形成された平坦部12−1bとを備えている。また、この側壁12aには、略中央位置に立設された立設部12−2が形成されている。なお、立設部12−2は、隆起部12−1よりも高さ方向に長くなるように形成されている。
搬送ローラ18は、プリント部14の搬送方向の上流側(後方側)に設けられ、上方側には、支持部材30において支持された従動ローラ22が設けられている。搬送ローラ18と従動ローラ22からなるローラ対は、当接状態と離間状態をとることが可能となっている。従動ローラ22は、支持部材30において、搬送ローラ18と対向する位置に、プリントヘッド28の移動方向(以下、単に「移動方向」と適宜に称する。)に沿って複数並設されている。支持部材30は、移動方向の両端部近傍で、プリント部14の下方側であり、かつ、給紙トレイ12の上方側に設けられた中央壁32と付勢部38により接続されている。なお、付勢部38は、常に支持部材30を下方側に付勢する。これにより、支持部材30を介して従動ローラ22が、付勢部38の付勢力により押圧しながら搬送ローラ18に当接される。また、支持部材30は、後述する昇降部40によって昇降する。従って、従動ローラ22は、支持部材30が上昇すると搬送ローラ18から離間して離間状態となり、下降すると搬送ローラ18と当接して当接状態になる。
排出ローラ20は、プリント部14の搬送方向の下流側(前方側)に設けられ、上方側には、支持部材36において支持された従動ローラ24が当接、離間可能に設けられている。つまり、排出ローラ20と従動ローラ24からなるローラ対は、当接状態と離間状態をとることが可能となっている。従動ローラ24は、支持部材36において、排出ローラ20と対向する位置に、移動方向に沿って複数並設される。支持部材36は、移動方向の両端部近傍で中央壁32と付勢部39により接続されている。なお、付勢部39は、付勢部38と略一致する付勢力により、支持部材36を常に下方側に付勢する。これにより、支持部材36を介して従動ローラ24が、付勢部39の付勢力により押圧しながら排出ローラ20に当接される。また、支持部材36は、後述する昇降部40によって昇降する。従って、従動ローラ24は、支持部材36が上昇すると排出ローラ20から離間し、下降すると排出ローラ20と当接する。なお、支持部材30、36は、図示しないガイド機構によって昇降可能に支持されている。
中央壁32の移動方向と交差する2つの側面32a(右側面および左側面)には、昇降部40が設けられている。なお、2つの側面32aに設けられる昇降部40は、互いの構成が移動方向において逆転(左右逆転)している点以外は同一の構成であるので、以下の説明では、左方側の側面32aに設けられる昇降部40についてのみ説明する。
2つの側面32aには、ガイド溝42が形成されている。このガイド溝42は、図2(a)のように、前方側の端部領域42−1と後方側の端部領域42−2とが搬送方向に延設され、端部領域42−1と端部領域42−2とは、接続領域42−3により連結されている。このため、接続領域42−3は、前方側上方に向かって傾斜して形成されている。なお、端部領域42−1、42−2および接続領域42−3はそれぞれ幅W1で形成されている。
昇降部40は、側面32aにおいて、ガイド溝42によりガイドされて昇降可能に設けられる。昇降部40は、図2(b)のように、略T字形状に形成され、上端の前方側および後方側において摺動面52、54が形成された摺動部材55を備えている。そして、この摺動部材55の下方側に、突部44および当接部材46とが設けられている。突部44は、図2(c)のように、中央壁32に設けられる際に側面32aと対向する摺動部材55の側面55aにおいて、ガイド溝42の幅W1と略一致してガイド溝42に挿入可能な径で形成されている。そして、昇降部40が中央壁32に設けられる際には、この突部44がガイド溝42に挿入される。なお、突部44の先端部44aに幅W1よりも大きい径のネジ頭を備えたネジを螺合して、ガイド溝42から突部44が外れ難い構成としてもよい。
端部領域42−1は、突部44が位置するときに、立設部12−2が摺動部材55の前面55bと当接可能であり、かつ、当接位置にある当接部材46の先端部46bと給紙トレイ12出し入れ時の平坦部12−1bとが互いに当接する高さ位置に形成される。なお、この第1の実施の形態における説明においては、突部44が端部領域42−1に位置するときの昇降部40の高さ位置を「上位位置」と適宜に称する。また、当接位置とは、昇降部40が中央壁32において最も下方側に位置するとき(後述する下位位置)に、当接部材46が給紙トレイ12出し入れ時の隆起部12−1と当接可能な位置である。即ち、給紙トレイ12が移動する領域たる移動領域内に、当接部材46が位置することを示し、具体的には、昇降部40において図2(b)に示す位置となる。
また、端部領域42−2は、突部44が位置するときに、当接位置にある当接部材46の先端部46bが給紙トレイ12出し入れ時の平坦部12−1bよりも下方側となる高さ位置に形成される。さらに、摺動部材55および退避位置にある当接部材46が給紙トレイ12出し入れ時に隆起部12−1と当接しない高さ位置に形成される。なお、この第1の実施の形態における説明においては、突部44が端部領域42−2に位置するときの昇降部40の高さ位置を「下位位置」と適宜に称する。また、退避位置とは、昇降部40が下位位置にあるとき、当接部材46が給紙トレイ12出し入れ時の隆起部12−1との当接を回避する位置である。即ち、給紙トレイ12の移動領域から外れて当接部材46が位置することを示し、具体的には、昇降部40において図2(d)に示す位置である。プリント装置10では、プリント動作の開始時および終了時には、昇降部40が下位位置に位置するように制御される。
また、当接部材46は、搬送方向における突部44の後方側において移動方向に延設された軸41を中心に回動可能に設けられる。この当接部材46は、付勢部48によって常に矢印A方向に付勢されるとともに、駆動部材45により矢印E方向に回動する。なお、当接部材46の先端部46bと対向する端面46aには突出部46−1が形成さており、この突出部46−1が摺動部材55に形成された当接部50に当接される。つまり、当接部材46は、付勢部48の付勢力によって矢印A方向に付勢されるが、突出部46−1が当接部50に当接することで、矢印A方向への回動が規制される。そして、この回動が規制された位置が当接位置となり、このとき、先端部46bは、摺動部材55の下端部55cよりも所定の長さだけ下方側に位置している。こうした構成のため、当接部材46は、当接位置に位置するときに、矢印B方向に押圧されると、付勢部48による付勢力に抗して矢印E方向に回動する。そして、矢印B方向に押圧されなくなると、付勢部48の付勢力によって当接位置まで戻る。
当接部材46は、駆動部材45により矢印E方向に回動して退避し、図2(d)(e)のように、退避位置まで回動する。そして、退避位置まで回動すると、固定部(不図示)によって退避位置にて固定される。そして、この固定部による固定が解除されると、当接部材46は付勢部48の付勢力によって当接位置まで戻る。こうした固定部としては、例えば、当接部材46が退避位置まで回動したときに、突出部46−1を係止して付勢部48による付勢力に抗して当接部材46を固定する。そして、固定を解除する際には、駆動部材45が矢印A方向に回動して突出部46−1の係止を解除することとなる。
摺動面54は、昇降部40が中央壁32に設けられた際に、支持部材30の下面に摺動可能に当接する。また、摺動面52は、昇降部40が中央壁32に設けられた際に、支持部材36の下面に摺動可能に当接する。このため、昇降部40が上昇すると、摺動面54は、支持部材30の下面を摺動しながら支持部材30を押し上げるとともに、摺動面52は、支持部材36の下面を摺動しながら支持部材36を押し上げる。これにより、従動ローラ22は搬送ローラ18から離間し、従動ローラ24は排出ローラ20から離間する。従って、昇降部40が下位位置に位置するときは、従動ローラ22、24はそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20と当接し、昇降部40が上位位置に位置するときは、従動ローラ22、24はそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20と離間する。
昇降部40が下位位置に位置し、かつ、当接部材46が当接位置に位置するとき(図5(a)(c)参照)に、給紙トレイ12が引き出されると昇降部40は上昇する。即ち、給紙トレイ12の矢印G方向への移動によって、まず、当接部材46が傾斜部12−1aに当接する。このとき、当接部材46の矢印A方向の回動が当接部50により規制されているため、当接部材46は傾斜部12−1aに当接した状態が維持される。そして、給紙トレイ12の矢印G方向への更なる移動に伴って、傾斜部12−1aが当接部材46を介して摺動部材55を押し上げ、突部44が端部領域42−2から接続領域42−3に移動する。これによって、付勢部38、39の付勢力に抗して昇降部40が上昇することとなる。そして、当接部材46が平坦部12−1bに達すると、突部44が端部領域42−1に位置して、昇降部40が上位位置まで移動する(図5(b)(d)参照)。
また、昇降部40が上位位置に位置するときに、給紙トレイ12が押し入れられると、昇降部40は下降する。即ち、給紙トレイ12の矢印F方向への移動によって、まず、立設部12−2が摺動部材55の前面55bと当接し、摺動部材55を矢印H方向に押圧する。そして、給紙トレイ12の矢印F方向への更なる移動に伴って、突部44が端部領域42−1から接続領域42−3に移動して摺動部材55を移動する。こうした摺動部材55の移動および付勢部38、39の付勢力などによって、昇降部40が下降することとなる。その後、給紙トレイ12が給送ローラ16による給送が可能な位置(以下、「給送位置」と称する。)まで押し入れられると、突部44が端部領域42−2に位置して、昇降部40が下位位置まで移動する。このように、本実施形態では、隆起部12−1、昇降部40および支持部材30、36などによって、ローラ対を当接状態あるいは離間状態に変える機構を構成する。
また、プリント装置10は、図3(a)のように、中央処理装置(CPU)120によりプリント装置10の動作の制御処理やデータ処理などが実行される。CPU120には、バスを介して全体の動作や種々の処理をするための所定のプログラムを格納したROM122が接続されている。また、CPU120によるプログラム実行時に必要な各種レジスタなどが設定されたワーキングエリアとしてのRAM124と接続されている。プリント装置10では、CPU120、ROM122およびRAM124によりコントローラ60を構成している。さらに、CPU120には、ヘッドドライバ126、モータードライバ128、130および駆動ドライバ132が接続されている。ヘッドドライバ126にはプリントヘッド28が接続されている。モータードライバ128にはキャリッジを移動方向で往復移動するためのキャリッジモーター134が接続されている。モータードライバ130には搬送モーター136が接続され、搬送モーター136により搬送ローラ18、排出ローラ20が駆動されている。駆動ドライバ132には駆動部材45が接続されている。
次に、コントローラ60の機能的構成について説明する。コントローラ60は、図3(b)のように、プリント動作や回復動作などにおける各構成部材の制御を行う制御部62と、プリントする画像データなどの各種データを記憶する記憶部64とを備えている。さらに、シートSが搬送中か否かの判断を行う判断部66と、判断部66の判断結果に基づく信号を取得する取得部68と、取得部68で取得した信号に基づいて駆動部材45により当接部材46を回動する回動制御部70を備えている。
判断部66は、シートSが搬送中か否かを判断するために、ユーザーからの指示に基づいてプリント動作が開始されたか否かを判断するとともに、当該指示に基づくプリント動作が終了したか否かを判断する。また、判断部66は、例えば、湾曲路25に設けられたシートSを検知するセンサ(不図示)や搬送ローラ18および排出ローラ20を駆動するモーター(不図示)のトルク値を監視して、紙詰まりが生じたか否かを判断する。即ち、複数のシートに対するプリント動作において、プリント動作が開始された後に、一定時間内にシートを検知できないと紙詰まりが生じたと判断する。また、モーター(不図示)のトルク値が所定値以上となると紙詰まりが生じたと判断する。そして、プリント動作が開始されたと判断されると、取得部68にシートSが搬送中であることを示す信号を出力する。また、プリント動作が終了した、紙詰まりが生じたと判断されると、取得部68にシートSが搬送中でないことを示す信号を出力する。
回動制御部70は、取得部68を監視し、取得部68にシートSが搬送中であることを示す信号が出力されると、当接部材46を当接位置から退避位置まで回動する。また、取得部68にシートSが搬送中でないことを示す信号が出力されると、固定部(不図示)による固定を解除する。これにより、当接部材46は付勢部48の付勢力によって退避位置から当接位置に回動する。
以上の構成において、プリント装置10によりプリント動作が開始されると、判断部66でプリント動作が開始されたと判断され、この判断結果に基づいて、図4(a)のように、回動制御部70により当接位置に位置する当接部材46を退避位置まで回動する。これにより、プリント動作中に給紙トレイ12を出し入れしても、図4(b)のように、隆起部12−1が当接部材46に当接しなくなるため、昇降部40が上昇しなくなる。つまり、昇降部40の上昇が規制されて、従動ローラ22、24の上昇が規制される。これにより、図4(c)(d)のように、従動ローラ22、24がそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20に当接した状態が維持される。このため、プリント動作中に給紙トレイ12を出し入れしても、従動ローラ22と搬送ローラ18と、従動ローラ24と排出ローラ20とが離間することがなくなり、シートSの搬送不良を生じることなくプリントすることができる。
その後、プリント動作中に、判断部66で紙詰まりが生じたと判断されると、制御部62により給送ローラ16、搬送ローラ18および排出ローラ20の駆動を停止する。また、図5(a)のように、回動制御部70により当接部材46を退避位置から当接位置まで回動する。そして、ユーザーが、紙詰まりを解消するジャム処理作業を行うために給紙トレイ12を引き出すと、当接部材46が傾斜部12−1aに当接する。このとき、昇降部40は、給紙トレイ12の矢印G方向への移動および隆起部12−1による当接部材46の押し上げによって、ガイド溝42に沿って矢印C方向に移動する。そして、図5(b)のように、当接部材46が平坦部12−1bに位置すると、昇降部40は上位位置まで上昇される。なお、昇降部40が上昇すると、摺動面52、54がそれぞれ支持部材30の下面および支持部材36の下面を摺動しながら上方側に押し上げる。これにより、図5(d)のように、従動ローラ22、24がそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20から離間する。即ち、従動ローラ22、24が離間方向に移動してピンチリリースする。なお、昇降部40は、上位位置まで上昇すると、立設部12−2により前面55bが矢印H方向に押圧されるまでその状態が維持される。
こうして従動ローラ22、24をそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20から離間した状態でユーザーはジャム処理作業を行う。そして、当該作業が終了すると、給紙トレイ12を押し入れる。給紙トレイ12を矢印F方向で移動すると、立設部12−2が摺動部材55の前面55bに当接する。そして、昇降部40は、給紙トレイ12の矢印F方向の移動、付勢部38、39の付勢力などによって、ガイド溝42に沿って矢印D方向(図5(b)参照)に移動する。そして、給紙トレイ12が給送位置に達すると、図5(c)のように、昇降部40が下位位置まで下降し、従動ローラ22が搬送ローラ18と当接し、従動ローラ24が排出ローラ20と当接する。即ち、従動ローラ22、24が当接方向に移動する。その後、例えば、給紙トレイ12が給送位置まで押し入れられたことを検知することで、ジャム処理作業が完了したことを検知して、プリント動作を再開する。
また、給紙トレイ12が引き出された状態で、昇降部40が下位位置あり、かつ、当接部材46が当接位置にある場合に、給紙トレイ12が押し入れられると、隆起部12−1に当接部材46が押圧されて回動し、容易に給紙トレイ12を押し入れることができる。
以上において説明したように、本実施形態によるプリント装置10は、従動ローラ22、24を支持する支持部材30、36を昇降するための昇降部40を設けている。この昇降部40は、当接部材46を備え、当接部材46に給紙トレイ12の隆起部12−1が当接するようにした。また、給紙トレイ12には、昇降部40と当接可能な立設部12−2を設けている。そして、プリント動作が開始されると、当接部材46を退避位置まで回動し、プリント動作が終了したり、紙詰まりが生じる(つまり、シートSの搬送が行われないときである。)と、当接部材46を当接位置まで回動する。
これにより、プリント装置10においては、プリント動作中(シートの搬送動作中)に給紙トレイ12を出し入れしても、当接部材46が隆起部12−1に当接しなくなる。このため、ユーザーが不用意にプリント動作中に給紙トレイ12を引き出してしまっても、昇降部40は上昇せず、従動ローラ22、24と搬送ローラ18、排出ローラ20とは当接したピンチ状態を維持する。従って、シートSの搬送不良が生じなくなる。
また、紙詰まりが生じると、ユーザーがジャム処理作業を行うために、給紙トレイ12を引き出すだけで、その引き出し動作に連動して2つのローラ対のピンチ(当接状態)が自動的にリリースされる(離間状態)。従って、ジャム処理作業の際にユーザーがプリント装置10の内部空間などに手を入れてピンチリリースする必要がなく、作業者の負担を軽減することができるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、図6乃至図10を参照しながら、本発明による搬送装置の第2の実施の形態について説明する。なお、以下の説明においては、上記したプリント装置10と同一または相当する構成については、同一の符号を用いることにより、その詳細な説明は適宜に省略する。
この第2の実施の形態による搬送装置を備えたプリント装置100は、昇降部140が給紙トレイ12および排紙トレイ121の動作によって昇降するように構成されている点において、上記したプリント装置10と異なっている。即ち、プリント装置100においては、中央壁32の移動方向と交差する2つの側面32a(右側面および左側面)に、昇降部140が設けられる。なお、2つの側面32aに設けられる昇降部140は、互いの構成が移動方向において逆転(左右逆転)している点以外は同一の構成であるので、以下の説明では、左方側の側面32aに設けられる昇降部140についてのみ説明する。
2つの側面32aには、図6(a)のように、略V字形状のガイド溝142が形成されている。このガイド溝142は、後方側において前方側下方に傾斜する傾斜領域142−1と、前方側において前方側上方に傾斜する傾斜領域142−2とを備えている。傾斜領域142−1、142−2はそれぞれ幅W2で形成されている。昇降部140は、側面32aにおいて、ガイド溝142によりガイドされて昇降可能に設けられる。昇降部140は、図6(b)のように、略T字形状に形成され、上端の前方側および後方側において摺動面52、54が形成された摺動部材155を備えている。そして、この摺動部材155の下方側には突部144が設けられている。また、略中央位置には、隆起部12−1に当接させる当接部材146と、排紙トレイ121に設けられた押上部材102(後述する。)に当接させる当接部材147とを備えた当接部104が設けられている。なお、給紙トレイ12には、立設部12−2は設けられていない。
突部144は、図6(c)のように、中央壁32に設けられる際に側面32aと対向する摺動部材155の側面155aにおいて、ガイド溝42の幅W2と略一致してガイド溝142に挿入可能な径で形成されている。そして、昇降部140が中央壁32に設けられる際には、この突部144がガイド溝142に挿入される。なお、突部144の先端部144aに幅W2よりも大きい径のネジ頭を備えたネジを螺合して、ガイド溝142から突部144が外れ難い構成としてもよい。
傾斜領域142−1は、後端部142−1aに突部144が位置するときに、当接部材147の下方側に押上部材102(後述する。)が進入可能に形成される。さらに、当接位置にある当接部材146の先端部146bが給紙トレイ12出し入れ時の平坦部12−1bの高さ位置以上となるように形成される。また、傾斜領域142−2は、前端部142−2aに突部144が位置するときに、当接部材147の下方側に押上部材102(後述する。)が進入可能に形成される。さらに、当接位置にある当接部材146の先端部146bに対して給紙トレイ12出し入れ時の平坦部12−1bが摺動可能な高さ位置に形成される。なお、この第2の実施の形態における説明においては、突部144が後端部142−1aあるいは前端部142−2aに位置するときの昇降部140の高さ位置を「上位位置」と適宜に称する。
また、傾斜領域142−1、142−2は、互いの連結点Pに突部144が位置するときに、当接位置にある当接部材146の先端部146bが給紙トレイ12出し入れ時の平坦部12−1bよりも下方側に位置するよう形成される。また、押上部材102(後述する。)が移動して当接部材147と当接する際に、切欠部102c(後述する。)と切欠部147−2a(後述する。)とが互いに当接する高さ位置に形成される。さらに、退避位置にある当接部材146、147および摺動部材155が、給紙トレイ12出し入れ時に隆起部12−1に当接せず、かつ、押上部材102(後述する。)により当接部材147を押し上げられない位置に形成される。なお、この第2の実施の形態における説明においては、突部144が接続点Pに位置するときの昇降部140の高さ位置を「下位位置」と適宜に称する。また、プリント装置100では、プリント動作の開始時および終了時には、昇降部140が下位位置に位置するように制御される。
また、当接位置とは、昇降部140が下位位置にあるときに、当接部材146が給紙トレイ12出し入れ時の隆起部12−1と当接し、かつ、当接部材147が押上部材102(後述する。)により押し上げられて、昇降部140を上昇可能な位置である。即ち、給紙トレイ12および押上部材102の移動領域内に当接部104が位置することを示し、具体的には昇降部140において図6(b)に示す位置である。また、退避位置とは、昇降部140が下位位置にあるときに、当接部材146が給紙トレイ12出し入れ時の隆起部12−1との当接せずに、昇降部140の上昇を回避する位置である。さらに、当接部材147が押上部材102(後述する。)により押し上げられずに、昇降部140の上昇を回避する位置である。即ち、給紙トレイ12および押上部材102の移動領域から外れて当接部104が位置することを示し、具体的には昇降部140において図6(d)に示す位置である。また、昇降部140の昇降によって、摺動面52、54が昇降して支持部材30、36が昇降する。このため昇降部140が下位位置に位置するときは、従動ローラ22、24はそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20と当接し、昇降部140が上位位置に位置するときは、従動ローラ22、24はそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20と離間する。
また、当接部104は、摺動部材155の側面155aに当接部材147が設けられるとともに、側面155aと対向する側面155dに当接部材146が設けられる。そして、この当接部材146と当接部材147とが、連動して回動するよう構成されている。即ち、当接部材146は、摺動部材155の略中央位置において移動方向に延設された軸141を中心に回動可能に設けられる。また、略L字形状に形成され、一方の端部側において軸141に固定されている。この当接部材146は、一方の端部から後方側に延設された短辺部146−1と、下方側に屈曲して延設された長辺部146−2とを備えている。
当接部材147は、他方の端部側において軸141に固定され、軸141を中心に回動可能に設けられる。この当接部材147は、他方の端部側から前方側に延設された延在部147−1と、延在部147−1から所定の幅で上方側に延設された矩形部147−2とを備えている。なお、矩形部147−2の前方側下方の角部は、切り欠かれて切欠部147−2aが形成されている。また、延在部147−1は短辺部146−1と平行に形成されている。
当接部104は、付勢部148によって常に矢印J方向に付勢されるとともに、駆動部材145により矢印K方向に回動する。なお、側面155dには突出部150が形成されており、当接部材146は、長辺部146−2がこの突出部150と当接可能となっている。つまり、当接部材146、147は、付勢部148の付勢力によって矢印J方向に付勢されるが、長辺部146−2が突出部150と当接することで、矢印J方向への回動が規制される。そして、この回動が規制された位置が当接位置となり、先端部146bが摺動部材155の下端部155cよりも所定の長さだけ下方側に位置する。こうした構成のため、当接部104は、当接位置に位置するときに、矢印L方向に押圧されると、付勢部148による付勢力に抗して矢印K方向に回動する。そして、矢印L方向に押圧されなくなると、付勢部48の付勢力によって当接位置まで戻る。
当接部104は、駆動部材145により矢印K方向に回動して、図6(d)(e)のように、退避位置まで回動する。そして、退避位置まで移動すると、固定部(不図示)によって退避位置にて固定され、この固定が解除されると、当接部104は付勢部148の付勢力によって当接位置まで戻る。
排紙トレイ121は、搬送後のシートSを積載し、図7(a)のように、基台部材121−1に出し入れ可能に収納される収納部材121−2が設けられている。また、基台部材121−1の側面には当接部材147を押し上げるための押上部材102が移動可能に設けられている。押上部材102は、図7(c)のように、一方の端部102aに、切欠部147−2aの切欠面と当接可能な切欠面を備えた切欠部102cが形成されている。他方の端部102b側には、ビス108が挿通される孔110が形成されている。また、基台部材121−1の側面には、当該側面の延在方向に延在して長孔106が形成されている。そして、図7(b)のように、押上部材102が長孔106を介して、ビス108により収納部材121−2に固定される。このとき、左方側および右方側に設けられた押上部材102の一方の端部102aの位置は搬送方向において一致している。
なお、押上部材102のビス108による固定の際には、押上部材102が矢印M方向に移動することにより、切欠部102cと切欠部147−2aとの切欠面同士が互いに当接するよう固定する。これにより、押上部材102は、収納部材121−2が基台部材121−1から引き出されているときには、図10(a)のように、一方の端部102aが当接位置にある当接部材147と離れて位置する。収納部材121−2が基台部材121−1に押し入れられるときには、押上部材102の矢印M方向への移動により、まず、切欠部102cの切欠面が切欠部147−2aの切欠面と当接しする。その後、押上部材102の更なる矢印M方向への移動によって、押上部材102が当接部材147を押し上げ、図10(b)のように、一方の端部102a側が当接部材147の下方側に進入する。このように、本実施形態では、隆起部12−1、押上部材102、昇降部140および支持部材30、36などによって、ローラ対を当接状態あるいは離間状態に変える機構を構成する。
以上の構成において、プリント装置100によりプリント動作が開始されると、判断部66でプリント動作が開始されたと判断され、この判断結果に基づいて、図8(a)のように、回動制御部70により当接位置に位置する当接部104を退避位置まで回動する。これにより、プリント動作中に給紙トレイ12を出し入れしても、図8(b)のように、隆起部12−1が当接部材146、147や摺動部材155に当接しなくなる。さらに、プリント動作中に収納部材121−2を基台部材121−1に押し入れても、押上部材102が当接部材147を押し上げることができない。つまり、当接部104が退避位置まで回動することで、昇降部140の上昇が規制されて、従動ローラ22、24の上昇が規制される。これにより、従動ローラ22、24がそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20に当接した状態が維持される。このため、プリント動作中に給紙トレイ12や排紙トレイ121の収納部材121−2を出し入れしても、従動ローラ22と搬送ローラ18と、従動ローラ24と排出ローラ20とが離間することがなくなる。従って、シートSの搬送不良を生じることなくプリントすることができる。
その後、プリント動作中に、判断部66でジャムの紙詰まりが生じたと判断されると、制御部62により給送ローラ16、搬送ローラ18および排出ローラ20の駆動を停止する。また、図9(a)のように、回動制御部70により当接部104を退避位置から当接位置まで回動する。ここで、ユーザーは、給紙トレイ12あるいは排紙トレイ121を装置本体から引き出す動作により、従動ローラ22、24を搬送ローラ18、排出ローラ20から離間することができる。給紙トレイ12の場合には、まず、ユーザーは給紙トレイ12を手前に引き出す。すると、当接部材146が傾斜部12−1aに当接する。このとき、昇降部140は、給紙トレイ12の矢印N方向への移動および隆起部12−1による当接部材146の押し上げによって、ガイド溝142に沿って矢印O方向に移動する。そして、図9(b)のように、当接部材146が平坦部12−1bに位置すると、昇降部140は上位位置まで上昇される。これにより、従動ローラ22、24がそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20から離間する。なお、昇降部140を、上位位置で維持する場合には、給紙トレイ12を途中まで引き出し、平坦部12−1bと先端部146bとが当接したままとする。あるいは、昇降部140を上位位置まで上昇させた後に、排紙トレイ121の収納部材121−2を基台部材121−1に押し入れることで、押上部材102を当接部材147の下方側に進入させる。この場合、給紙トレイ12をすべて引き出すことができる。
こうして従動ローラ22、24をそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20から離間した状態で、ユーザーは、ジャム処理作業を行う。そして、当該作業が終了すると、給紙トレイ12を給送位置まで押し入れる。押上部材102を用いることなく昇降部140を上位位置に維持した場合には、給紙トレイ12を矢印Q方向に移動して、昇降部140を下位位置まで下降する。このとき、昇降部140は、付勢部38、39の付勢力により矢印P方向で移動する。また、押上部材102を用いて昇降部140を上位位置に維持した場合には、給紙トレイ12を矢印Q方向に移動するとともに、基台部材121−1から収納部材121−2を引き出して押上部材102を当接部材147の下方側から引き抜く。なお、給紙トレイ12の移動と、収納部材121−2の引き出しとは、どちらを先に実行してもよい。これにより、昇降部140が付勢部38、39の付勢力などにより矢印P方向で移動して下位位置まで下降する。その後、搬送ローラ18、排出ローラ20と従動ローラ22、24との当接を検知することで、ジャム処理作業が完了したことを検知して、プリント動作を再開する。
また、排紙トレイ121の場合には、まず、収納部材121−2を基台部材121−1に押し入れる。すると、押上部材102が矢印M方向に移動して、切欠部102cの切欠面と切欠部147−2aの切欠面とが当接し、さらに、図9(c)のように、押上部材102が当接部材147を押し上げて当接部材147の下方側に進入する。これにより、昇降部140は、矢印R方向に移動し、上位位置まで上昇されて従動ローラ22、24がそれぞれ搬送ローラ18、排出ローラ20から離間する。なお、上昇された昇降部140は、下方側が押上部材102に支持されているため、上位位置を維持することができる。
その後、ユーザーは、必要に応じて給紙トレイ12を引き出し、ジャム処理作業を行い、当該作業が終了すると、給紙トレイ12を給送位置まで押し入れる。そして、基台部材121−1から収納部材121−2を引き出すことにより、押上部材102を矢印T方向に移動して、当接部材147の下方側から引き抜く。これにより、昇降部140が付勢部38、39の付勢力などにより矢印S方向に移動して下位位置まで下降する。その後、例えば、搬送ローラ18、排出ローラ20と従動ローラ22、24との当接を検知することで、ジャム処理作業が完了したことを検知して、プリント動作を再開する。
また、給紙トレイ12が引き出された状態で、昇降部140が下位位置にあり、かつ、当接部104が当接位置にある場合に、給紙トレイ12が押し入れられると、隆起部12−1により当接部材146が回動し、容易に給紙トレイ12を押し入れることができる。
以上において説明したように、本実施形態によるプリント装置100は、従動ローラ22、24を支持する支持部材30、36を昇降するための昇降部140を設けている。この昇降部140は、当接部材146、147を備えた当接部104を備え、当接部材146に給紙トレイ12の隆起部12−1が当接可能とし、当接部材147に排紙トレイ121の押上部材102が当接可能となる。そして、プリント動作が開始されると、当接部104を退避位置まで回動し、プリント動作が終了したり、ジャムによる紙詰まりが生じる(つまり、シートSの搬送が行われないときである。)と、当接部104を当接位置まで回動する。
これにより、プリント装置100においては、プリント動作中(シートの搬送動作中)に給紙トレイ12を出し入れしても、当接部材46が隆起部12−1に当接しなくなる。このため、ユーザーが不用意にプリント動作中に給紙トレイ12を引き出してしまっても、昇降部140は上昇せず、従動ローラ22、24と搬送ローラ18、排出ローラ20とは当接した状態を維持する。従って、シートSの搬送不良が生じなくなる。また、紙詰まりが生じると、ユーザーがジャム処理作業を行うために、給紙トレイ12を引き出す、あるいは、収納部材121−2を押し入れることで、従動ローラ22、24と搬送ローラ18、排出ローラ20とを離間させることができる。このように、本実施形態によれば、従動ローラ22、24と搬送ローラ18、排出ローラ20との離間のために、ユーザーがプリント装置10の内部空間などに手を入れるなどの作業を行う必要がなく、作業者の負担を軽減することができるようになる。さらに、プリント装置100においては、従動ローラ22、24と搬送ローラ18、排出ローラ20との離間する際に、給紙トレイ12または排紙トレイ121の利用を選択することができ、ユーザー操作の自由度が向上する。
(変形例)
以上の実施形態は、以下に示すように変形してもよい。
(1)昇降部40、140の配置位置は、給紙トレイ12の上方側に限定されるものではなく、給紙トレイ12に対してどの方向に設けられるようにしてもよい。なお、この場合、給紙トレイ12の出し入れによって、昇降部40、140が昇降する機構を備える必要がある。そして、この機構には、プリント動作中などのシートの搬送が行われているときは昇降部40、140の昇降を実行不可能な構成とする。さらに、プリント動作後や紙詰まりが生じたなどのシートの搬送が行われないときには、昇降部40、140の昇降を実行可能とする構成とする。
(2)当接部材46および当接部104を昇降することで、当接部材46および当接部104が当接位置および退避位置に位置するようにしてもよい。
(3)当接部104では、当接部材146と当接部材147とが連動することなく、それぞれが独立して回動する構成としてもよい。この場合、給紙トレイ12には立設部12−2を設け、給紙トレイ12を押し入れた際に昇降部140を下位位置まで移動可能な構成とする。さらに、傾斜領域142−2の前端部142−2aには搬送方向に平行に延設された端部領域を設け、給紙トレイ12を引き出したときに、昇降部140を上位位置に維持可能な構成とする。また、当接部104では、当接部材147のみにより構成されるようにしてもよい。この場合には、プリント装置100では、押上部材102によってのみ、従動ローラ22、24と搬送ローラ18、排出ローラとの当接および離間を制御することができる。
(4)昇降部40、140はモーターなどの駆動部の駆動により昇降する構成とし、隆起部12−1や立設部12−2を備えていない給紙トレイを出し入れすることで、駆動部の駆動が制御されて昇降部40を昇降する構成としてもよい。また、昇降部140は、さらに、押上部材102を備えていない排紙トレイにおいて収納部材を出し入れすることで駆動部の駆動が制御されて昇降部140を昇降する構成としてもよい。この場合、判断部66において、シート搬送中であると判断されると、給紙トレイや排紙トレイの動きによって駆動部が制御されなくなり、シート搬送中でないと判断されると、給紙トレイや排紙トレイの動きによって駆動部が制御されるように構成される。
(5)昇降部40、140について、昇降方向以外の方向に移動することで、従動ローラ22、24を搬送ローラ18、排出ローラ20と当接および離間するようにしてもよい。この場合には、昇降部40、140の移動により、従動ローラ22、24を搬送ローラ18、排出ローラ20と当接あるいは離間する方向に移動する機構を設けることとなる。
以上の説明した各実施形態において、給紙トレイ12は装置本体から引き出した際に、完全に引き抜いて装置本体から取り外すことができる形態であっても、トレイの末端が装置本体に残って取り外すことができない形態であっても良い。また、駆動ローラ(搬送ローラおよび排出ローラ)と従動ローラとからなるローラ対を当接状態から離間状態に変えるのに、従動ローラを移動させるのではなく駆動ローラを移動させるようにしてもよい。
また、本発明はシリアルスキャン方式のプリント装置のみに限定されない。例えば、搬送されるシートの幅方向にわたってインクを吐出可能なプリントヘッドを用いる、所謂、ラインタイプのプリント装置に対しても適用可能である。また、プリント方式はインクジェットに限らず他のプリント方式であってもよい。例えば、レーザープリント装置やドットインパクトプリント装置など種々のプリント装置に適用可能である。さらに、本発明はプリント装置に限らず、シートを搬送して処理する搬送装置に広く適用することができる。
12 給紙トレイ
18 搬送ローラ
20 排出ローラ
21 排紙トレイ
22、24 従動ローラ
40、140 昇降部

Claims (10)

  1. シートが搭載され、ユーザーが引き出すことができるトレイと、
    当接状態と離間状態をとることができ、前記当接状態にてシートを挟持して搬送するローラ対と、
    前記トレイを引き出すもしくは押し入れる際に、前記トレイの一部と当接して移動する当接位置と、移動しない退避位置とに変位可能な部材を備え、前記部材の移動によって前記ローラ対を前記当接状態から前記離間状態に変え機構と、
    を有することを特徴とする搬送装置。
  2. 前記トレイは未使用のシートが搭載される給紙トレイを含み、
    前記機構、前記給紙トレイを引き出すことによる前記部材の移動によって前記ローラ対前記当接状態から前記離間状態に変、引き出されている前記給紙トレイを押し入れることによる前記部材の移動によって前記ローラ対前記離間状態から前記当接状態に変ることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記給紙トレイは、前記当接位置にある前記部材に当接し、前記退避位置にある前記部材に当接しない隆起部を備えることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記トレイは排出されたシートが積載される排紙トレイをさらに含み、
    前記機構は、前記排紙トレイを押し入れることによる前記部材の移動によって前記ローラ対前記当接状態から前記離間状態に変ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の搬送装置。
  5. 前記排紙トレイは、前記当接位置にある前記部材を押し上げる押上部材を備えることを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
  6. 前記機構は、シート搬送中前記部材を前記退避位置に退避させ、シート搬送中にユーザーが前記トレイを動かしても前記ローラ対は前記当接状態を維持したまま前記離間状態には変わらないことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の搬送装置。
  7. 前記機構は、前記部材を前記当接位置から前記退避位置まで回動させる駆動部材をさらに有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の搬送装置。
  8. 前記部材を前記退避位置から前記当接位置の方向へ付勢する付勢部をさらに有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の搬送装置。
  9. シート搬送中か否かを判断する判断部をさらに有し、
    前記判断部でシート搬送中であると判定されると、前記機構は、ユーザーが前記トレイを動かしても前記ローラ対の前記当接状態を維持したまま前記離間状態に変えないことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の搬送装置。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の搬送装置を備え、搬送されるシートにプリントを行うことを特徴とするプリント装置。
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