JP6758880B2 - 打栓方法及び打栓装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1等で公知の打栓式キャップの打栓装置の打栓用ヘッドは、天面押込み部材と、天面押込み部材の外周を摺動するバンド押込み部材とを有している。
まず、天面押込み部材でキャップ本体の天面を押し下げて、容器口部にキャップ本体を嵌合させることができる。
次いで、バンド押込み部材によって拘束バンドを押し下げることで、薄肉筒を折り曲げて薄肉筒を介在させた状態でキャップ本体のスカート壁の外側に薄肉部及び拘束バンドを後から嵌合させることができ、これによって、拘束バンド及び薄肉筒でキャップ本体を外側から締め付けて容器口部とキャップ本体とを極めて容易に液密に保持できる。
また、締付け力を強くするために、拘束バンドの内径とキャップ本体のスカート壁の外径との寸法差を大きく形成した場合、拘束バンドをキャップ本体のスカート壁の外側に押し込む際に、拘束バンドがスカート壁によって過剰に拡径されてしまい、結果として拘束バンドの一部が塑性変形を起こし、スカート壁への十分な締付け力を失ってしまう虞があった。
また、拘束バンドが周方向均一にスカート壁を締め付ける円環状に構成されておらず、図8に示す本出願人による特許出願の特願2016−9166号の容器蓋のように、スカート壁を締め付ける部分を円弧状に形成し、この円弧の両端の下部をキャップ本体の所定の位置に嵌合させ、円弧の両端を上方に突出させた上で互いを連結した形状の拘束バンドを用いる場合、バンド押込み部材によって拘束バンドを均一にスカート壁の外側に押し込むことができない虞に加えて、拘束バンドの円弧の両端が拡径し、キャップ本体の所定の位置と正しく嵌合できない虞があった。
また、図9に示す本出願人による特許出願の特願2016−14687号の容器蓋のように、キャップ本体と拘束バンドを別体として設け、キャップ本体と拘束バンドとを嵌合する際に互いの周方向の位置を合わせる必要がある場合、嵌合前に周方向の位置関係を揃えたとしても、嵌合作業中に互いの位置関係を固定するものがないため、キャップ本体と拘束バンドとの周方向の位置がずれて正しく嵌合できない虞があった。
また、バンド押込み部材はキャップ本体押込み部材を摺動可能に囲繞しており、キャップ本体を容器口部に装着した後に、拘束バンドは拡径防止手段を有したバンド規制部材とバンド押込み部材によってキャップ本体のスカート部に対して下降するように構成されているため、キャップ本体押込み部材の位置を固定したまま、バンド規制部材とバンド押込み部材のみを相対的に下降することができ、拘束バンドがキャップ本体によって変形(拡径)されるような力を受けた場合においても、ストッパーと係止突起との位置関係がずれることなく拘束バンドをキャップ本体のスカート部に押し込み、保持できる。
また、バンド規制部材はバンド押込み部材を摺動可能に囲繞しており、拘束バンドをキャップ本体のスカート部に仮装着した後に、拘束バンドはバンド押込み部材によってスカート部に対して更に下降するように構成されているため、キャップ本体押込み部材及びバンド規制部材との位置を固定したまま、バンド押込み部材のみを相対的に下降することができ、ストッパーの拡径をバンド規制部材で防ぎながらストッパーを係止突起に係止でき、拘束バンドでキャップ本体のスカート部の外周面を確実に拘束できる。
また、拡径防止手段は拘束バンドのストッパーを受入れ可能な規制用凹部であり、バンド規制部材に下方に開放して設けられているため、拘束バンドのストッパーを規制用凹部に合わせることで、拘束バンドのストッパーと係止突起との周方向の位置ズレを防ぐことができる。
請求項3に記載の構成によれば、キャップ本体を容器口部に対して相対的に下降させて、スカート部に形成されている係止部を容器口部の被係止部に係止させるため、打栓作業中において確実に係止部が被係止部を乗り越えた状態でキャップ本体を容器口部に装着できる。
また、スカート部に形成されている係止部を容器口部の被係止部に係止させた後に、一対のストッパーの周方向の位置がずれないように外方から矯正しながら拘束バンドをキャップ本体のスカート部に対して相対的に下降させて、拘束バンドをキャップ本体に仮装着させるため、拘束バンドがキャップ本体によって変形(拡径)されるような力を受けた場合においても、ストッパーと係止突起との位置関係がずれることなく拘束バンドをキャップ本体のスカート部に保持できる。
また、拘束バンドをキャップ本体に仮装着させた後に、ストッパーの周方向の位置がずれないように外方から矯正しながら拘束バンドをキャップ本体のスカート部に対して相対的に更に下降させて、ストッパーを係止突起に係止させ、拘束バンドをキャップ本体に本装着するため、ストッパーの拡径を防ぎ、拘束バンドでキャップ本体のスカート部の外周面を確実に拘束できる。
本発明の一実施形態に係る打栓方法及び打栓装置に用いる打栓用ヘッド100は、図1乃至図4に示すように、拘束バンド220、320を有する打栓式キャップ200、300を瓶やペットボトル等の容器口部Bに載せて、下方に押圧することによって容器口部Bに装着するものであり、拘束バンド220、320をキャップ本体210、310に押し込むバンド押込み部材110と、拘束バンド220、320の変形に由来するストッパー222の周方向の位置ズレを側面から規制するバンド規制部材120と、容器口部Bに載せたキャップ本体210、310の天面を押し込むキャップ本体押込み部材130とを有している。
上面111には、第一摺動穴117と連通する吸排気孔112が設けられている。
また、縮径部114の外側面には落下防止用突起115が設けられ、第一摺動穴117の内側面には抜け止め用突起118が設けられている。
また、第二摺動孔123の内側面には、落下防止用溝部124が設けられており、落下防止用突起115と摺動係合することで、バンド押込み部材110とバンド規制部材120とを抜け止めしている。
キャップ本体押込み部材130の底面の周縁には、下方に突出した位置決め係合部132が設けられている。
また、側壁134の外側面には抜け止め用溝部135が設けられており、抜け止め用突起118と摺動係合することで、バンド押込み部材110とキャップ本体押込み部材130とを抜け止めしている。
また、縮径部114の外側面には、第二付勢部材141が設けられており、第二付勢部材141はバンド規制部材120を突出方向に付勢している。
なお、打栓式キャップ300は、図9に示すように、キャップ本体310と拘束バンド320とを有しており、キャップ本体310と拘束バンド320は別体に成型されている。
キャップ本体310には、キャップ天面315と、当接凸部313と、一対の係止突起312と、スカート部311と、フランジ314とが設けられており、スカート部311の内周面には容器口部Bの被係止部B1と嵌合する係止部316が形成されている。また、一対の係止突起312の間の位置に開封時の指掛けリングを有する開封操作部317が形成されている。
拘束バンド320には、スカート部311を締め付ける円弧状の拘束部321と、拘束部321の両端に形成された一対のストッパー322と、ストッパー322から上方に突出させた上方突出部323が設けられており、上方突出部323は突出片324と、突出片324を繋ぐ連結体325とを有している。
この打栓式キャップ300は、キャップ本体310のスカート部311の周囲を、拘束バンド320の拘束部321が締め付けることで、容器口部Bへの嵌合力を強くしており、くさび状に形成されたストッパー322と係止突起312とを嵌合することで、拘束バンド320はキャップ本体310を締め付けたまま固定される。
このとき、キャップ本体押込み部材130の側壁134の外径は、拘束バンド320の内径よりも大きいため、拘束バンド320は落下することなく、キャップ本体押込み部材130に保持されることとなる。
しかしながら、バンド規制部材120の規制用凹部122に拘束バンド320のストッパー322及び上方突出部323が内包されることで、ストッパー322及び上方突出部323の両側面が規制用凹部122によって外方から矯正され、周方向の変形(拡径)を抑えているため、拘束部321の両端であるストッパー322の周方向の位置がずれることはなく、拘束部321が全体的に弾性変形し、キャップ本体押込み部材130の側壁134を締め付けるように拘束バンド320の位置が固定され、打栓用ヘッド100に拘束バンド320が保持される。
このとき、キャップ本体310の当接凸部313が、位置決め係合部132間に収まるように係合することで、キャップ本体310を周方向の所定の向きに合わせた状態で保持できる。
すなわち、本実施形態の場合、受入れ用凹部116及び規制用凹部122と、位置決め係合部132との位置関係によって、拘束バンド320のストッパー222とキャップ本体310の係止突起312との周方向の位置を互いに合わせた状態で保持できる。
このとき、キャップ本体310のスカート部311内面の係止部316が容器口部Bの被係止部B1にしっかりと嵌合するまで、第一付勢部材140は撓むことなくキャップ本体押込み部材130を下方へ付勢し続ける。
次に、図6に示す、拘束バンド320をキャップ本体310に仮装着する工程を説明する。容器口部Bへキャップ本体310を嵌合した後、さらに打栓用ヘッド100を下方へ移動させると、第一付勢部材140は徐々に縮み、キャップ本体押込み部材130はバンド押込み部材110の第一摺動穴117内へ押し込まれる。
このとき、相対的にバンド規制部材120及びバンド押込み部材110は下方へ移動し、キャップ本体押込み部材130の側壁134を締め付けている拘束バンド320の拘束部321の上端面にバンド押込み部材110の縮径部114の下面が当接し、バンド規制部材120の筒状壁121に設けられた規制用凹部122によって一対のストッパー322が周方向に拡径しないよう外方から矯正されているので、周方向の位置がずれることなく、押し込むことができる。またこのとき、拘束バンド320の一対の係止突起312の上端にバンド規制部材120の筒状壁121の下端が干渉することによって、バンド規制部材120はこれ以上下方に移動することは出来ず、ストッパー322と係止突起312とが係止し始める手前まで押し込むことができる。
このとき、前述したとおり、バンド規制部材120の筒状壁121の下端は係止突起312の上端に干渉するが、第二付勢部材141が撓むことで、バンド押込み部材110のみがより下方へ移動でき、拘束バンド320を深く押し込むことができる。
拘束バンド320をキャップ本体310に嵌合させた後、バキューム装置(図示しない)を停止し、キャップ本体310の吸引を解除して打栓用ヘッド100を上方へ移動させ、打栓用ヘッド100を打栓式キャップ300から離脱することで、打栓式キャップ300の嵌合は完了する。
なお、図8に示すような、キャップ本体210と拘束バンド220とが一体成型された打栓式キャップ200を用いる場合は、キャップ本体210と拘束バンド220とが薄肉反転壁230によって繋がっているため、キャップ本体210と拘束バンド220との周方向の位置関係がずれることはなく、位置決め係合部132を用いることなく打栓式キャップ200を正しく嵌合できる。
なお、上述した実施形態では、打栓用ヘッドの受入れ用凹部は、下方に開放した凹状に形成され、上方突出部を内包するものとして説明したが、受入れ用凹部の形状はこれに限定されず、例えば、上下方向に開放したスリット状にしてもよい。
また、上述した実施形態では、打栓用ヘッドの位置決め係合部はキャップ本体押込み部材の押込み面の周縁に形成されているものとして説明したが、位置決め係合部の形成箇所はこれに限定されず、例えば、キャップ本体の天面形状に合わせて、押込み面の中心付近に凹凸を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、打栓用ヘッドの落下防止用突起と落下防止用溝部との摺動係合や、抜け止め用突起と抜け止め用溝部との摺動係合によって、打栓用ヘッドの各部材が外れることを防いでいたが、打栓用ヘッドの各部材の保持方法はこれに限定されず、例えば、各部材の側面にスリットを設け、互いのスリットにピンを通して摺動可能にしてもよい。
110 ・・・ バンド押込み部材
111 ・・・ 上面
112 ・・・ 吸排気孔
113 ・・・ 押込み壁
114 ・・・ 縮径部
115 ・・・ 落下防止用突起
116 ・・・ 受入れ用凹部
117 ・・・ 第一摺動穴
118 ・・・ 抜け止め用突起
120 ・・・ バンド規制部材
121 ・・・ 筒状壁
122 ・・・ 規制用凹部
123 ・・・ 第二摺動孔
124 ・・・ 落下防止用溝部
130 ・・・ キャップ本体押込み部材
131 ・・・ 押込み面
132 ・・・ 位置決め係合部
133 ・・・ 吸引孔
134 ・・・ 側壁
135 ・・・ 抜け止め用溝部
136 ・・・ 保持穴
140 ・・・ 第一付勢部材
141 ・・・ 第二付勢部材
200、300 ・・・ 打栓式キャップ
210、310 ・・・ キャップ本体
211、311 ・・・ スカート部
212、312 ・・・ 係止突起
313 ・・・ 当接凸部
314 ・・・ フランジ
315 ・・・ キャップ天面
316 ・・・ 係止部
317 ・・・ 開封操作部
220、320 ・・・ 拘束バンド
221、321 ・・・ 拘束部
222、322 ・・・ ストッパー
223、323 ・・・ 上方突出部
224、324 ・・・ 突出片
225、325 ・・・ 連結体
230 ・・・ 薄肉反転壁
B ・・・ 容器口部
B1 ・・・ 被係止部
Claims (3)
- 天面部及び前記天面部の周縁から垂下するスカート部を具備し、前記スカート部の外周面には一対の係止突起が形成され、前記スカート部の内周面には係止部が形成されているキャップ本体と、
前記キャップ本体の前記スカート部の外周を拘束可能な円弧状の拘束部を具備し、前記拘束部の両端には半径方向外方に突出する一対のストッパーが形成されている拘束バンドとからなる容器蓋を、外周面に被係止部が形成されている容器口部に装着する打栓装置であって、
前記キャップ本体の前記天面部に当接されるキャップ本体押込み部材と、前記キャップ本体押込み部材を摺動可能に囲繞し且つ前記拘束バンドの上端面に当接されるバンド押込み部材と、前記バンド押込み部材を摺動可能に囲繞し且つ前記拘束バンドの前記一対のストッパーの周方向の位置がずれないよう外方から矯正する拡径防止手段を有するバンド規制部材とを含み、
前記拡径防止手段は前記拘束バンドの前記ストッパーを受入れ可能な規制用凹部であり、前記バンド規制部材に下方に開放して設けられており、
前記キャップ本体押込み部材は、下降することで前記キャップ本体が前記容器口部に対して下降するように構成されており、
前記バンド規制部材と前記バンド押込み部材は、下降することで前記拡径防止手段である前記規制用凹部によって前記ストッパーの周方向の位置がずれないよう外方から矯正されると共に、前記拘束バンドが前記キャップ本体の前記スカート部に対して下降するように構成されており、
前記バンド押込み部材は、更に下降することで前記ストッパーと前記係止突起とが係止され、前記拘束バンドが前記キャップ本体の前記スカート部に対して下降するように構成されていることを特徴とする打栓装置。 - 前記容器蓋の前記拘束バンドには前記ストッパーから上方に突出する上方突出部が形成されており、前記バンド規制部材の前記規制用凹部は前記上方突出部を受入れ可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の打栓装置。
- 天面部及び前記天面部の周縁から垂下するスカート部を具備し、前記スカート部の外周面には一対の係止突起が形成され、前記スカート部の内周面には係止部が形成されているキャップ本体と、
前記キャップ本体の前記スカート部の外周を拘束可能な円弧状の拘束部を具備し、前記拘束部の両端には半径方向外方に突出する一対のストッパーが形成されている拘束バンドとからなる容器蓋を、外周面に被係止部が形成されている容器口部に装着する請求項1または請求項2に記載の打栓装置を用いた打栓方法であって、
前記キャップ本体を前記容器口部に対して相対的に下降させて、前記スカート部に形成されている前記係止部を前記容器口部の前記被係止部に係止させる工程と、
前記係止部を前記被係止部に係止させた後に、前記一対のストッパーの周方向の位置がずれないように外方から矯正しながら前記拘束バンドを前記キャップ本体の前記スカート部に対して相対的に下降させて、前記拘束バンドを前記キャップ本体に仮装着させる工程と、
前記拘束バンドを前記キャップ本体に仮装着させた後に、前記ストッパーの周方向の位置がずれないように外方から矯正しながら前記拘束バンドを前記キャップ本体の前記スカート部に対して相対的に更に下降させて、前記ストッパーを前記係止突起に係止させることで、前記拘束バンドを前記キャップ本体に本装着する工程とを含むことを特徴とする打栓方法。
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