JP6758736B1 - 光学測定システムおよび光学測定方法 - Google Patents

光学測定システムおよび光学測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象に生じる光干渉を利用して、より高精度に膜厚を測定する手法を提供する。【解決手段】光学測定システムは、測定光を発生する光源と、測定光をサンプルに照射して生じる反射光または透過光を観測光として受光する受光部と、観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間の観測光スペクトルを取得する取得手段と、観測光スペクトルをフーリエ変換して得られるパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいてサンプルの膜厚の初期値を決定する初期値決定手段と、膜厚をパラメータとして含むサンプルのモデルから算出される干渉スペクトルと、観測光スペクトルとが合致するように、モデルのパラメータを更新することで、サンプルの膜厚を決定するフィッティング手段と、当該決定された膜厚が先に取得された膜厚に基づく条件を満たしているか否かを判断する判断手段とを含む。【選択図】図17

Description

本発明は、測定対象に生じる光干渉を利用する光学測定システムおよび光学測定方法に関する。
近年、半導体ウェハの薄片化プロセスの進歩が著しい。ウェハを薄片化することで、さまざまなデバイスの高機能化を実現できる。例えば、ICチップの薄型化、モバイルデバイスに使用されるSiP(System in Package)の多層集積化、CMOSイメージセンサなど撮像素子の高感度化、パワーデバイスの高効率化などを実現できる。
量産化プロセスでは、50μm〜数百μm、将来的にはサブμmの薄片化プロセスの確立が必要とされている。これを実現するためには、薄片化加工中に高精度かつ高速でウェハの膜厚を測定できる測定装置が不可欠である。
ウェハの膜厚を測定する背景技術として、(1)接触式、(2)静電容量式、(3)OCT(Optical Coherence Tomography)方式などが知られている。
(1)接触式の先行技術文献として、特開2018−179672号公報(特許文献1)は、測定子を有する接触式膜厚測定機を用いて膜厚を測定する方法を開示する。
(2)静電容量式の先行技術文献として、特開2009−109208号公報(特許文献2)は、測定対象物と測定ヘッドとの間の静電容量を求める静電容量式変位計を複数台有している測定装置を開示する。
(3)OCT方式の先行技術文献として、特開2013−205252号公報(特許文献3)は、塗膜に光源からの光を照射し、当該塗膜からの反射光を含む干渉光の強度を検出することにより、当該塗膜の膜厚を測定する方法を開示する。
特開2018−179672号公報 特開2009−109208号公報 特開2013−205252号公報
一般的な薄片化プロセスにおいて、ウェハは、研削加工水にさらされながら砥石で削られている。そのため、ウェハの膜厚は、非接触かつ非侵襲で測定せざるを得ず、光を用いた測定法が適用される。すなわち、(1)接触式および(2)静電容量式などは、薄片化プロセスにおけるウェハの膜厚測定には採用できない。また、(3)OCT方式は、膜厚方向の分解能を十分に確保することが難しく、また、システム構成が複雑化および大型化するという課題がある。
シリコンをはじめとするウェハは、ウェハ(半導体)自体のエネルギーバンドギャップより低いエネルギーの光に対しては透明であるので、ウェハ内部で生じる光干渉を利用して膜厚を測定できる。特に、測定対象のウェハは、薄片化加工中において研削されるために絶えず動いており、このような測定対象の動きに対して強い測定法が要求される。この点についても、ウェハ内部の光干渉は、そのウェハの膜厚および屈折率のみに依存するので、測定対象の動きに摂動を受けることなく、高精度での測定を実現できる。
本発明の一つの目的は、測定対象に生じる光干渉を利用して、より高精度に膜厚を測定する手法を提供することである。
本発明のある局面に従う光学測定システムは、測定光を発生する光源と、測定光をサンプルに照射して生じる反射光または透過光を観測光として受光する受光部と、観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間の観測光スペクトルを取得する取得手段と、観測光スペクトルをフーリエ変換して得られるパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいてサンプルの膜厚の初期値を決定する初期値決定手段と、膜厚をパラメータとして含むサンプルのモデルから算出される干渉スペクトルと、観測光スペクトルとが合致するように、モデルのパラメータを更新することで、サンプルの膜厚を決定するフィッティング手段と、当該決定された膜厚が先に取得された膜厚に基づく条件を満たしているか否かを判断する判断手段とを含む。
受光部は、所定の波長範囲について、観測光の波長毎の強度を出力する分光検出器を含んでいてもよい。取得手段は、受光部の検出結果に基づいて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索するとともに、検出結果のうち探索された2つの波長位置の間にある情報から観測光スペクトルを抽出するようにしてもよい。
受光部は、受光素子と、観測光に含まれる波長成分のうち受光素子に入射する波長成分を変更可能に配置された回折格子とを含んでいてもよい。取得手段は、受光部の受光素子に入射する波長成分を順次異ならせて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索し、当該探索された2つの波長位置の間にある波長成分を受光部の受光素子に順次入射させることで、観測光スペクトルを取得するようにしてもよい。
条件は、同一または別のサンプルから先に取得された膜厚に対する、今回決定された膜厚の誤差が予め定められた範囲内であることを含んでいてもよい。
サンプルのモデルは、サンプルの内部に生じる光干渉を模擬した、膜厚および光学定数を含む数式であってもよい。
光学測定システムは、決定された膜厚が条件を満たしていないと判断されると、当該決定された膜厚を補正する補正手段をさらに含んでいてもよい。
光学測定システムは、決定された膜厚が条件を満たしていないと判断されると、当該条件を満たしていないことを通知する通知手段をさらに含んでいてもよい。
本発明の別の局面に従う光学測定方法は、光源からの測定光をサンプルに照射し、サンプルから生じる反射光または透過光である観測光のスペクトルを取得するステップを含む。観測光のスペクトルは、観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間のスペクトルである。光学測定システムは、観測光のスペクトルをフーリエ変換して得られるパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいてサンプルの膜厚の初期値を決定するステップと、膜厚をパラメータとして含むサンプルのモデルから算出される干渉スペクトルと、観測光スペクトルとが合致するように、モデルのパラメータを更新することで、サンプルの膜厚を決定するステップと、当該決定された膜厚が先に取得された膜厚に基づく条件を満たしているか否かを判断するステップとを含む。
本発明のある実施の形態によれば、測定対象に生じる光干渉を利用して、より高精度に膜厚を測定できる。
本実施の形態に従う光学測定システムの構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学測定システムに用いられる分光検出器の概略構成を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学測定システムに含まれる処理装置の構成例を示す模式図である。 本発明の実施の形態に従う光学測定システムにおける膜厚測定に係る処理手順の概要を示すフローチャートである。 離散フーリエ変換において生じる波形の不連続を説明するための図である。 本実施の形態に従う光学測定システムにおける観測光スペクトルの補整方法を説明するための図である。 図4に示す観測光スペクトルを補整する処理(ステップS4)のより詳細な手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う光学測定システムの変形例に用いられる分光検出器20Aの概略構成を示す模式図である。 本実施の形態に従う光学測定システムの変形例における観測光スペクトルを取得するためのより詳細な手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う光学測定システムにおいて測定された観測光スペクトルから算出されたパワースペクトルの一例を示す図である。 図10に示す注目領域を拡大した図である。 前処理を行わない場合の測定結果の一例を示す図である。 前処理を行った場合の測定結果の一例を示す図である。 本実施の形態に従う光学測定システムによる正常測定条件に関する処理を説明するための図である。 本実施の形態に従う光学測定システムにおいて正常測定条件を設定するためのインターフェイス画面の一例を示す模式図である。 図4に示す正常測定条件に関する処理(ステップS22およびS24)のより詳細な手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う光学測定システムが提供する機能構成の一例を示す模式図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.光学測定システム>
まず、本実施の形態に従う光学測定システム1の構成例について説明する。光学測定システム1は、分光干渉式の膜厚測定装置である。以下では、試料に光を照射してその反射光を観測する光学系(反射光観測系)について主として説明するが、試料に光を照射してその透過光を観測する光学系(透過光観測系)にも当然に適用可能である。
本明細書において、「膜厚」は、任意のサンプルに含まれる特定の層の厚さを意味する。但し、サンプルがウェハのような均一な材質で構成されている場合には、単一の層のみを有していることと等価であり、測定される膜厚はサンプルの厚さを意味することになる。すなわち、本明細書において、「膜厚」は、積層構造を有するサンプルに含まれる各層の厚さのみを意味するのではなく、サンプル自体の厚さを意味することもある。
図1は、本実施の形態に従う光学測定システム1の構成例を示す模式図である。光学測定システム1は、サンプル2に照射するための測定光を発生する光源10と、測定光をサンプル2に照射して生じる観測光(反射光または透過光)を受光する分光検出器20と、分光検出器20の検出結果が入力される処理装置100とを含む。処理装置100は、分光検出器20の検出結果に基づいてサンプル2についての測定結果(典型的には、膜厚)を算出する。光源10と分光検出器20とは、サンプル2に向けた照射口を有するY型ファイバ4を介して、光学的に接続されている。
光学測定システム1においては、光源10からの測定光をサンプル2に照射し、サンプル2内部で生じる光干渉により現れる光を観測することで、サンプル2の膜厚などを測定する。
光源10は、所定の波長範囲を有する測定光を発生する。測定光の波長範囲は、サンプル2から測定すべき波長情報の範囲などに応じて決定される。光源10は、例えば、ハロゲンランプや白色LEDなどが用いられる。
光源10は、近赤外域の成分を含む測定光を発生するようにしてもよい。この場合には、光源10として、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を採用してもよい。
図2は、本実施の形態に従う光学測定システム1に用いられる分光検出器20の概略構成を示す模式図である。図2を参照して、分光検出器20は、所定の波長範囲について、観測光の波長毎の強度を出力する。
より具体的には、分光検出器20は、Y型ファイバ4を介して入射する光を回折する回折格子22と、回折格子22に対応付けて配置される複数チャネルを有する受光素子24と、受光素子24と電気的に接続され、処理装置100に検出結果を出力するためのインターフェイス回路26とを含む。受光素子24は、ラインセンサあるいは2次元センサなどで構成され、周波成分毎の強度を検出結果として出力できる。
図3は、本実施の形態に従う光学測定システム1に含まれる処理装置100の構成例を示す模式図である。図3を参照して、処理装置100は、プロセッサ102と、主メモリ104と、入力部106と、表示部108と、ストレージ110と、通信インターフェイス120と、ネットワークインターフェイス122と、メディアドライブ124とを含む。
プロセッサ102は、典型的には、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理部であり、ストレージ110に格納されている1または複数のプログラムを主メモリ104に読み出して実行する。主メモリ104は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)といった揮発性メモリであり、プロセッサ102がプログラムを実行するためのワーキングメモリとして機能する。
入力部106は、キーボードやマウスなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示部108は、プロセッサ102によるプログラムの実行結果などをユーザへ出力する。
ストレージ110は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリからなり、各種プログラムやデータを格納する。より具体的には、ストレージ110は、オペレーティングシステム112(OS:Operating System)と、測定プログラム114と、検出結果116と、測定結果118とを保持する。
オペレーティングシステム112は、プロセッサ102がプログラムを実行する環境を提供する。測定プログラム114は、プロセッサ102によって実行されることで、本実施の形態に従う光学測定方法などを実現する。検出結果116は、分光検出器20から出力されるデータを含む。測定結果118は、測定プログラム114の実行によって得られる測定結果を含む。
通信インターフェイス120は、処理装置100と分光検出器20との間でのデータ伝送を仲介する。ネットワークインターフェイス122は、処理装置100と外部のサーバ装置との間でのデータ伝送を仲介する。
メディアドライブ124は、プロセッサ102で実行されるプログラムなどを格納した記録媒体126(例えば、光学ディスクなど)から必要なデータを読出して、ストレージ110に格納する。なお、処理装置100において実行される測定プログラム114などは、記録媒体126などを介してインストールされてもよいし、ネットワークインターフェイス122などを介してサーバ装置からダウンロードされてもよい。
測定プログラム114は、オペレーティングシステム112の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼び出して処理を実行させるものであってもよい。そのような場合、当該モジュールを含まない測定プログラム114についても本発明の技術的範囲に含まれる。測定プログラム114は、他のプログラムの一部に組み込まれて提供されるものであってもよい。
なお、処理装置100のプロセッサ102がプログラムを実行することで提供される機能の全部または一部をハードワイヤードロジック回路(例えば、FPGA(field-programmable gate array)やASIC(application specific integrated circuit)など)によって実現してもよい。
<B.概要>
本実施の形態に従う光学測定システム1は、分光干渉式の光学測定装置である。光学測定システム1は、所定の波長範囲を有する測定光をサンプル2に照射し、分光検出器20でサンプル2からの反射光(反射干渉光)または透過光(透過干渉光)のスペクトルを測定し、当該スペクトルを解析することによってサンプル2の膜厚を算出する。スペクトルを解析する方法としては、典型的には、フィッティングにより解析する手法、および、周波数解析による手法が挙げられる。
例えば、光学測定システム1は、ウェハの製造工程において、膜厚のIn−Situ測定などに利用される。サンプルであるウェハを研削しながら膜厚を実時間測定するためには、サンプル内部に生じる光干渉を高速な分光検出器(図3に示す分光検出器20)で測定する必要がある。分光検出器20の受光素子24には、例えば、256〜2048チャネルのSiベースの光電デバイス(CCD、NMOS、CMOSなど)をアレイ状に配置された構成が採用される。
サンプルの膜厚が大きくなると、サンプル内部に生じる干渉スペクトルは密になり、1つの干渉波形を形成するデータ点が少なくなるため、チャネル数をできるだけ多くしたいが、チャネル数の増大には制限がある。したがって、測定波長レンジを狭くして、単位波長あたりのチャネル数をより多くすることで、1つの干渉波形を形成するデータ点を増加させるような設計が行われる。但し、測定波長レンジが狭すぎると、膜厚の測定可能な範囲が制限されるため、測定波長レンジを狭くすることにも制限がある。
上述したようなチャネル数および測定波長レンジの制約の下、本願発明者らは、以下に説明するような測定の精度を高めるためのさまざまな改良に想到した。
図4は、本発明の実施の形態に従う光学測定システム1における膜厚測定に係る処理手順の概要を示すフローチャートである。図4に示す処理手順は、同一のサンプル2に対して複数回の測定が行われる、および/または、複数のサンプル2に対して連続的に測定が行われる場合を想定している。
図4を参照して、処理装置100は、測定位置に配置されたサンプル2に対して測定光が照射されることにより生じる観測光スペクトルを取得する(ステップS2)。すなわち、光源10からの測定光をサンプル2に照射し、サンプル2から生じる反射光または透過光である観測光のスペクトルを取得する処理が実行される。
処理装置100は、取得した観測光スペクトルに対して、後述するような前処理を行って、観測光スペクトルを補整する(ステップS4)。そして、処理装置100は、補整された観測光スペクトルをフーリエ変換してパワースペクトル(実測値)を算出し(ステップS6)、算出したパワースペクトルに現れる変曲点(ピーク)の位置に基づいて、後述のフィッティングに用いる膜厚の初期値を決定する(ステップS8)。このように、観測光スペクトルをフーリエ変換して得られるパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいてサンプル2の膜厚の初期値を決定する処理が実行される。
続いて、サンプル2の構造を有するモデルを想定した上で、測定された観測光スペクトルと適合するモデルのパラメータがフィッティングにより決定される。
より具体的には、処理装置100は、サンプル2の膜厚をパラメータとして含むモデルを定義する(ステップS10)。処理装置100は、現在設定されている膜厚に基づいて、定義したモデルの干渉スペクトルを算出する(ステップS12)。
処理装置100は、ステップS2において取得された観測光スペクトルと、ステップS12において算出した干渉スペクトルとの誤差に基づいて、フィッティングが収束しているか否かを判断する(ステップS14)。
フィッティングが収束していない場合(ステップS14においてNO)、処理装置100は、観測光スペクトルと干渉スペクトルとの誤差に応じて、モデルのパラメータを更新し(ステップS16)、ステップS12以下の処理を繰り返す。
一方、フィッティングが収束している場合(ステップS14においてYES)、処理装置100は、現在のモデルのパラメータに対応する膜厚を測定結果として決定する(ステップS18)。
続いて、処理装置100は、同一または同種類のサンプル2についての前回の測定結果が存在するか否かを判断する(ステップS20)。同一または同種類のサンプル2についての前回の測定結果が存在していなければ(ステップS20においてNO)、処理装置100は、ステップS22およびS24の処理をスキップする。
同一または同種類のサンプル2についての前回の測定結果が存在していれば(ステップS20においてYES)、処理装置100は、今回の測定結果が予め定められた正常測定条件を満たしているか否かを判断する(ステップS22)。
今回の測定結果が正常測定条件を満たしていなければ(ステップS22においてNO)、処理装置100は、測定異常に関する処理を実行する(ステップS24)。一方、今回の測定結果が正常測定条件を満たしていれば(ステップS22においてYES)、処理装置100は、ステップS24の処理をスキップする。
処理装置100は、測定処理の終了が指示されたか否かを判断する(ステップS26)。測定処理の終了が指示されていなければ(ステップS26においてNO)、処理装置100は、ステップS2以下の処理を繰り返す。
測定処理の終了が指示されていれば(ステップS26においてYES)、処理装置100は、測定処理を終了する。
上述したような処理手順によって、サンプル2に膜厚が順次測定される。以下、図4に示す処理手順に含まれるいくつかの処理の詳細について説明する。
<C.前処理>
次に、図4に示す処理手順における観測光スペクトルを補整する処理(ステップS4)について説明する。
光学測定システム1はサンプル2内部で生じる光干渉を利用するものであるため、観測光スペクトルは周期成分を含むことになる。パワースペクトルを算出するためのフーリエ変換は、離散フーリエ変換(DFT)を用いて実装されることが多い。数学的なフーリエ変換は、無限に長い波形を前提とするのに対して、離散フーリエ変換では、所定の長さの波長(有限波長)が無限に繰り返されていることを前提とする。
そのため、処理対象となる有限波長が本来の波長が有している周期の整数倍になっている(すなわち、有限波長の始点と終点との位相が同じ場合)には、有限波長が繰り返された波長は、本来の波長と実質的に同じものとなる。一方、有限波長の始点と終点との位相が異なる場合には、先行の有限波長と後続の有限波長との間の連続性が維持されない。
図5は、離散フーリエ変換において生じる波形の不連続を説明するための図である。図5(A)には、算出対象の波形の一例を示す。図5(A)に示す波形のうち任意の区間を抽出することを想定する。
図5(B)には、抽出された有限波形の始点と終点との位相が同じ場合を示す。この場合には、抽出された有限波形が繰り返し配置されることで、本来の波形と実質的に同じ波形を再現できる。
これに対して、図5(C)には、抽出された有限波形の始点と終点との位相が同じではない場合を示す。この場合には、抽出された有限波形が繰り返し配置されることで、本来の波形とは異なる波形が再現される。すなわち、図5(C)に示されるような有限波形を抽出すると、図5(C)の一点鎖線で示されるような波形に対してフーリエ変換を行ったのと同様の結果が、離散フーリエ変換の結果として出力される。すなわち、離散フーリエ変換の算出結果は誤差を含むことになる。
そこで、本実施の形態に従う光学測定システム1は、観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間の観測光スペクトルを取得する。典型的には、分光検出器20により検出されたスペクトルを、始点と終点との位相を一致させた観測光スペクトルに補整する。このようにして取得された観測光のスペクトルは、観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間のスペクトルに相当する。
以下、始点と終点との位相を一致させた観測光スペクトルを取得するためのいくつかの方法について説明する。
(c1:観測光スペクトルの補整方法)
図6は、本実施の形態に従う光学測定システム1における観測光スペクトルの補整方法を説明するための図である。図6(A)には、分光検出器20の検出結果である、サンプル2から観測された観測光スペクトルの一例を示す。なお、分光検出器20からは、チャネル毎(すなわち、波長毎)に観測光の強度が出力されることになる。図6(A)には、チャネル毎の強度を補間した連続波形が示されている。
処理装置100は、始点と終点との位相を一致させるために、検出結果である観測光スペクトルの両側から特定の位相の位置を探索する。始点と終点とを一致させる位相の値はいずれでもよいが、例えば、観測光スペクトルに現れる変曲点に基づいて、位相が一致する位置を決定してもよい。
図6(B)には、観測光スペクトルに現れるバレイ(波形が下に凸となる頂点)に基づいて、観測光スペクトルとして抽出する区間を決定する例を示す。但し、観測光スペクトルに現れるピーク(波形が上に凸となる頂点)を用いてもよいし、ピークとバレイとの中間強度を用いてもよい。
通常、分光検出器20は、1024チャネルなどの離散フーリエ変換に適したチャネル数の強度を検出結果として出力するように構成されている。但し、図6(B)に示すように、観測光スペクトルの一部を補整された観測光スペクトルとして抽出した場合には、本来のチャネル数より少ないチャネル数のスペクトルとなる。そこで、図6(C)に示すように、抽出した観測光スペクトルを離散フーリエ変換に適したチャネル数でリサンプリングすることが好ましい。
図6に示すように、処理装置100は、補整処理として、分光検出器20の検出結果に基づいて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索するとともに、検出結果のうち探索された2つの波長位置の間にある情報から観測光スペクトルを抽出する。このような補整処理を行うことで、測定誤差を低減できる。
図7は、図4に示す観測光スペクトルを補整する処理(ステップS4)のより詳細な手順を示すフローチャートである。図7を参照して、処理装置100は、分光検出器20の検出結果であるチャネル毎の強度を補間して観測光スペクトルを生成する(ステップS41)。そして、処理装置100は、生成した観測光スペクトルのうち最小のチャネル番号側から第1変曲点を探索し(ステップS42)、また、生成した観測光スペクトルのうち最大のチャネル番号側から第2変曲点を探索する(ステップS43)。
なお、ステップS42およびステップS43の実行順序は問わない。また、第1変曲点および第2変曲点は、同じ種類の変曲点(ピークまたはバレイ)であるとする。
処理装置100は、第1変曲点から第2変曲点までの区間のスペクトルを抽出する(ステップS44)。さらに、処理装置100は、抽出したスペクトルを所定のチャネル数でリサンプリングして、補整された観測光スペクトルを生成する(ステップS45)。
(c2:観測光スペクトルを取得する別構成)
図6および図7には、予め定められた波長範囲のスペクトルを出力する分光検出器20の検出結果から観測光スペクトルを補整する例について説明したが、別の光学系を用いて、始点と終点との位相を一致させた観測光スペクトルを取得してもよい。
図8は、本実施の形態に従う光学測定システム1の変形例に用いられる分光検出器20Aの概略構成を示す模式図である。図8を参照して、分光検出器20Aは、2つの凹面鏡204および206と、回転可能に構成された回折格子22と、単一のチャネルを有する受光素子28とを含む。
サンプル2からの光は、分光検出器20Aの光学スリット202を通過した後、凹面鏡204、回折格子22、および凹面鏡206の順に伝播して、光学スリット208を通過して受光素子28に入射する。
回折格子22は、入射した光を波長に応じた方向に反射する。例えば、回折格子22に入射した光が波長f1,f2,f3の成分を含んでいるとすると、波長f1,f2,f3のそれぞれの成分は、各波長に応じた方向に反射される。最終的に、光学スリット208を通過する光学経路が形成される成分(波長)のみが受光素子28により検出されることになる。
分光検出器20Aにおいて、回折格子22は回転可能に構成されており、受光素子28に入射する波長成分は、回折格子22の回転角度に依存することになる。すなわち、回折格子22の回転角度を適切に制御することで、受光素子28に入射する波長成分を順次変更する、つまり波長に沿った走査を実現できる。このように、回折格子22は、観測光に含まれる波長成分のうち受光素子28に入射する波長成分を変更可能に配置されている。
例えば、観測光スペクトルを走査してゆき、特定の位相を示す位置(例えば、いずれかの変曲点)を見つけ、それらの位置のうち任意の2点を始点および終点に設定することで、離散フーリエ変換の対象となる観測光スペクトルを決定できる。
図9は、本実施の形態に従う光学測定システム1の変形例における観測光スペクトルを取得するためのより詳細な手順を示すフローチャートである。なお、図9に示す処理は、図4に示す観測光スペクトルを取得する処理(ステップS2)および観測光スペクトルを補整する処理(ステップS4)に代えて実行される。
図9を参照して、処理装置100は、分光検出器20Aに対して、任意の下限波長からの走査を指示し(ステップS21)、分光検出器20Aから出力される検出結果に変曲点が生じる波長を探索する(ステップS22)。処理装置100は、探索によって得られた波長を測定開始波長として決定する(ステップS23)。
また、処理装置100は、分光検出器20Aに対して、任意の上限波長からの走査を指示し(ステップS24)、分光検出器20Aから出力される検出結果に変曲点が生じる波長を探索する(ステップS25)。処理装置100は、探索によって得られた波長を測定終了波長として決定する(ステップS26)。
そして、処理装置100は、分光検出器20Aに対して、ステップS23において決定された測定開始波長から、ステップS26において決定された測定終了波長までの走査を指示し(ステップS27)、順次出力される検出結果と波長とを対応付けて、観測光スペクトルとして格納する(ステップS28)。
このように、図8に示すような分光検出器20Aを採用した場合には、処理装置100は、分光検出器20Aの受光素子28に入射する波長成分を順次異ならせて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索し、当該探索された2つの波長位置の間にある波長成分を分光検出器20Aの受光素子28に順次入射させることで、観測光スペクトルを取得する。このような観測光スペクトルを用いることで、測定誤差を低減できる。
(c3:測定結果例)
上述したような始点と終点との位相を同じくした観測光スペクトルを用いた場合の測定結果の一例について説明する。
図10は、本実施の形態に従う光学測定システム1において測定された観測光スペクトルから算出されたパワースペクトルの一例を示す図である。図11は、図10に示す注目領域を拡大した図である。
図10を参照して、パワースペクトルは、横軸がサンプル2の膜厚を示し、縦軸がパワーを示す。パワースペクトルには、測定対象のサンプル2の膜厚に相当する位置にピーク(変曲点)が生じる。パワースペクトルの探索、あるいは、モデルから算出されたパワースペクトル(理論値)とのフィッティングにより、ピークの位置を決定することで、サンプル2の膜厚を算出できる。
フーリエ変換によって算出されるパワースペクトルの横軸の分解能(膜厚のピッチ)は、分光検出器20の受光素子24に入射する波長範囲と、分光検出器20のチャネル数(波長分解能)とに依存して決まる。通常、パワースペクトルの分解能は、要求される測定精度に対して十分ではないので、図11に示すように、パワースペクトルのピーク近傍のデータ点を多項式などにより補間(内挿)する処理が行われる。
図11を参照して、前処理を行わない場合には、パワースペクトルを構成するデータ点(□点)が本来のピークの位置に存在するとは限らず、その近傍に位置することもある。このようなデータ点の分布を補間したとしても、ピークの位置についての不確定性が残る。
これに対して、前処理を行うことで、パワースペクトルを構成するデータ点(◇点)は、本来のピークの位置に存在するようになる。このようなデータ点の分布が得られることで、補間処理により、パワースペクトルの分解能を高めることができる。
<D.フィッティング>
次に、図4に示す処理手順におけるフィッティング(ステップS10〜S18)について説明する。フィッティングにおいては、膜厚をパラメータとして含むサンプル2のモデルから算出される干渉スペクトルと、観測光スペクトルとが合致するように、モデルのパラメータを更新することで、サンプル2の膜厚を決定する。
より具体的には、膜厚dおよび既知の光学定数(屈折率nと消衰係数k)を有するモデルを想定して、干渉スペクトルが算出される。以下では、反射光観測系により得られる反射率干渉スペクトルについて説明するが、透過光観測系により得られる透過率干渉スペクトルについても同様の手順で算出できる。
まず、空気(複素屈折率N)中にサンプル(複素屈折率N)が配置されている状態を想定する。複素屈折率Nおよび複素屈折率Nは、以下の(1−1)式および(1−2)式のように表すことができる。
Figure 0006758736
ここで、n(=1)は空気の屈折率であり、nはサンプルの屈折率であり、kはサンプルの消衰係数であり、jは虚数単位である。
サンプル内部での多重反射を考慮して、サンプルで生じる反射光(空気→サンプル→空気)の振幅反射率r01と、位相因子βとを導入する。
振幅反射率r01について、フレネル係数より、s偏光の振幅反射率およびp偏光の振幅反射率を算出する。測定光がサンプルに対して垂直に入射する場合には、s偏光とp偏光との差異はなくなるので、いずれも同一の振幅反射率r01として扱うことができる。
ここで、サンプルの光学定数を想定すると、屈折率nに比較して消衰係数kは十分に小さい(n>>k:一例として、n≒3〜4、k≒10−5〜10−4)。そのため、消衰係数k≒0と近似すると、以下の(2)式のような近似式を得ることができる。このとき、振幅反射率r01および位相因子βは、いずれも実数となる。(2)式中の強度反射率Rが反射率干渉スペクトルとなる。
Figure 0006758736
このように、サンプルのモデルは、サンプルの内部に生じる光干渉を模擬した、膜厚および光学定数を含む数式が採用される。
強度反射率Rについて、サンプル表面での反射光と、サンプル裏面での反射光とが弱め合う干渉を起こす条件は、以下の(3)式のように示すことができる。
Figure 0006758736
ここで、2m+1は干渉次数であり、mは干渉次数インデックス(m=1,2,3,・・・)であり、n(λ)はサンプルの屈折率nが波長λについての波長依存性を有していることを示す。
位相因子βは、サンプルの膜厚dを変数として含んでおり、フィッティングにおいては、サンプルの膜厚dを初期値(図4のステップS8において決定される)に設定した後、算出される強度反射率R(反射率干渉スペクトル)と測定された観測光スペクトルとが合致するように、膜厚dを順次変化させる。例えば、フィッティングの手法として、最小二乗法を採用する場合には、強度反射率Rと観測光スペクトルとの間の誤差(例えば、残差二乗和)を最小化するように、膜厚dを順次変化させる。
但し、フィッティングにおいては、干渉次数インデックスmも変動パラメータとなり得る。
<E.測定結果例>
次に、本実施の形態に従う光学測定システム1による測定結果の一例について説明する。サンプルの一例として、2枚のガラス板を非平行に配置し、ガラス板間の空隙を傾斜的に変化させた疑似サンプルについて測定を行った。
図12は、前処理を行わない場合の測定結果の一例を示す図である。図13は、前処理を行った場合の測定結果の一例を示す図である。
図12(A)および図13(A)には、疑似サンプル50の断面構造の一例を示す。疑似サンプル50は、上側に配置されたガラス板51と、下側に配置されたガラス板52とを含む。ガラス板51とガラス板52との間には、空隙53が存在することになり、光学測定システム1は、空隙53の膜厚を測定することになる。図12(B)および図13(B)に示す測定結果の例においては、紙面横方向に沿って200ポイントの膜厚を測定して得られた面内分布(膜厚プロファイル)を示す。
図12(B)に示す測定結果には、本来直線的に変化すべき膜厚プロファイルにうねりが生じていることが分かる。この膜厚プロファイルに生じるうねりは、パワースペクトルの分解能が要求される測定精度に対して十分ではないことに起因する。上述の図11に示すように、前処理を行わない場合には、パワースペクトルのピークの位置にデータ点(□点)が存在するとは限らない。ピークの位置にデータ点が存在しない場合には、パワースペクトルの波形を正しく再現できず、パワースペクトルから読み取られるピークの位置の精度が低下する。また、読み取られるピークの位置は偏ることになる。
これに対して、図13(B)に示す測定結果には、直線的に変化する膜厚プロファイルが現れている。これは、前処理により観測光スペクトルを補整することで、パワースペクトルのピークの位置にデータ点(◇点)が存在するようになる。これによって、ピークの位置に関して、パワースペクトルの波形をより正しく再現でき、パワースペクトルから読み取られるピークの位置の読み取り精度を向上できる。
さらに、本実施の形態に従う光学測定システム1は、パワースペクトルから読み取られるピークの位置に基づいて決定される膜厚をそのまま測定値とするのではなく、フィッティングをさらに適用することで、より測定精度を高めることができる。なお、パワースペクトルから読み取られるピークの位置の偏りによって、フィッティングにおいて誤った干渉次数が決定される可能性がある。上述したような前処理を行うことで、このような干渉次数を誤って決定する可能性を低減できる。
<F.正常測定条件>
次に、図4に示す処理手順における正常測定条件の監視(ステップS22〜S24)について説明する。正常測定条件の監視においては、フィッティングにより決定された膜厚が先に取得された膜厚に基づく正常測定条件を満たしているか否かを判断する処理が実行される。
上述したように、フィッティングによるサンプル2の膜厚を決定する処理においては、誤った干渉次数を決定する可能性がある。この場合には、本来の膜厚に対して、予め定められた大きさの誤差だけ離れた値を測定結果として決定し得る。そこで、連続的な測定においては、先の測定結果に基づいて、正常に測定されているか否かを判断できる。
そこで、先に取得された測定結果に基づく正常測定条件を採用することで、誤測定(フィッティングが収束していると誤った判断)の検出、および、その補正も可能となる。
図14は、本実施の形態に従う光学測定システム1による正常測定条件に関する処理を説明するための図である。同一のサンプル2に対する複数回の測定、あるいは、同一種類のサンプル2に対する連続的な測定を想定する。このような測定においては、ほぼ同じ測定結果が出力されることが予定されている。
しかしながら、図14に示すように、誤測定が発生する可能性もある。本実施の形態に従う光学測定システム1が採用する光学測定方法においては、干渉次数のずれによる離散的な誤差が発生するという特徴があるので、この離散的な誤差については、先の測定結果に基づいて検出が可能となる。そこで、正常測定条件としては、同一または別のサンプルから先に取得された膜厚に対する、今回決定された膜厚の誤差が予め定められた範囲内であることを含むようにしてもよい。
さらに、誤測定が発生した場合には、フィッティングを再度実行するようにしてもよいが、発生する誤差の大きさは予め算出できるので、事後的に補正するようにしてもよい。
図15は、本実施の形態に従う光学測定システム1において正常測定条件を設定するためのインターフェイス画面300の一例を示す模式図である。図15を参照して、インターフェイス画面300は、有効化スイッチ302と、補正量設定欄304と、判定変化量設定欄306と、判定上下限量設定欄308とを含む。
有効化スイッチ302には、正常測定条件に基づく判断の有効化/無効化の設定を受け付ける。補正量設定欄304は、誤測定が発生したと判断されたときの補正量の設定を受け付ける。判定変化量設定欄306は、誤測定が発生したと判断するための第1しきい値の設定を受け付ける。判定上下限量設定欄308は、誤測定ではなく、測定自体に何らかの問題があったと判断するための第2しきい値の設定を受け付ける。
図16は、図4に示す正常測定条件に関する処理(ステップS22およびS24)のより詳細な手順を示すフローチャートである。
図16を参照して、処理装置100は、今回の測定結果と予め設定された基準値との誤差を算出する(ステップS221)。処理装置100は、算出された誤差の絶対値が判定上下限量設定欄308(図15参照)に設定された第2しきい値を超えているか否かを判断する(ステップS222)。算出された誤差の絶対値が第2しきい値を超えていれば(ステップS222においてYES)、処理装置100は、測定自体の異常であると判断する(ステップS223)。そして、処理装置100は、今回の測定結果に対して測定異常との情報を付加する(ステップS241)。
一方、算出された誤差の絶対値が第2しきい値を超えていなければ(ステップS222においてNO)、処理装置100は、算出された誤差の絶対値が判定変化量設定欄306(図15参照)に設定された第1しきい値を超えているか否かを判断する(ステップS224)。算出された誤差の絶対値が第1しきい値を超えていれば(ステップS224においてYES)、処理装置100は、誤測定が発生したと判断する(ステップS225)。そして、処理装置100は、算出された誤差の方向(正方向あるいは負方向)に応じて、補正量設定欄304(図15参照)に設定された補正量を測定結果に減算または加算して、補正後の測定結果を算出する(ステップS242)。このように、フィッティングにより決定された膜厚が正常測定条件を満たしていないと判断されると、当該決定された膜厚を補正する処理を実行してもよい。
算出された誤差の絶対値が第1しきい値を超えていなければ(ステップS224においてNO)、処理装置100は、誤測定は発生していないと判断する(ステップS226)。この場合には、何らの処理を行わなくてもよい。但し、今回の測定結果に対して測定正常との情報を付加してもよい。
なお、予め設定された基準値は、前回の測定結果をそのまま利用してもよいし、正常に測定された過去の複数の測定結果から算出された平均値を利用してもよい。あるいは、サンプルの事前の設計値を採用してもよい。
また、補正量設定欄304に設定される補正量は、フィッティングに用いる初期値として決定された膜厚に応じて予め設定されてもよい。あるいは、誤測定が発生した際に発生した誤差の平均値を補正量に設定してもよい。
また、干渉次数が1つだけずれるのではなく、2以上ずれる可能性を考慮すると、算出された誤差の大きさに応じて、補正量設定欄304に設定される補正量の整数倍を、測定結果に減算または加算して補正後の測定結果を算出してもよい。
なお、上述の処理手順では、測定異常に関する処理(ステップS24)として、測定結果を補正する処理を例示するが、これに限らず、誤測定が発生したことを通知あるいは記録する処理を含めてもよい。すなわち、フィッティングにより決定された膜厚が正常測定条件を満たしていないと判断されると、正常測定条件を満たしていないことを通知する処理を実行してもよい。
さらに、測定異常に関する処理(ステップS24)として、測定結果を補正するのではなく、フィッティングを再度実行するようにしてもよい。
以上のような処理によって、誤測定が発生した場合であっても、適切に発見および補正することができる。
<G.機能構成>
図17は、本実施の形態に従う光学測定システム1が提供する機能構成の一例を示す模式図である。図17に示す各機能は、典型的には、光学測定システム1の処理装置100のプロセッサ102が測定プログラム114を実行することで実現されてもよい。なお、図17に示す機能構成を実現するハードウェアは各時代に応じて適切なものが選択される。
図17を参照して、処理装置100は、機能構成として、スペクトル取得モジュール150と、フーリエ変換モジュール160と、初期値決定モジュール162と、フィッティングモジュール164と、判断モジュール166と、補正モジュール168と、通知モジュール170とを含む。
スペクトル取得モジュール150は、測定光をサンプルに照射して生じる観測光(反射光または透過光)のスペクトルを取得する。スペクトル取得モジュール150は、観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間を観測光スペクトルとして出力する。
より具体的には、スペクトル取得モジュール150は、バッファ152と、前処理モジュール154と、分光検出器制御モジュール156とを含む。バッファ152は、分光検出器20の検出結果を格納する。前処理モジュール154は、バッファ152に格納された分光検出器20の検出結果(分光検出器20の波長範囲のスペクトル)に基づいて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索するとともに、検出結果のうち探索された2つの波長位置の間にある情報から観測光スペクトルを抽出する。
分光検出器制御モジュール156は、必要に応じて、分光検出器20に対して指示を与える。例えば、図8に示すような分光検出器20Aを採用した場合には、補整された観測光スペクトルを取得するために、分光検出器制御モジュール156は、分光検出器20Aに対して検出対象とする波長についての指示などを与える。より具体的には、分光検出器制御モジュール156は、分光検出器20Aの受光素子28に入射する波長成分を順次異ならせて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索し、当該探索された2つの波長位置の間にある波長成分を分光検出器20Aの受光素子28に順次入射させることで、観測光スペクトルを取得する。
フーリエ変換モジュール160は、スペクトル取得モジュール150により取得された観測光スペクトルをフーリエ変換してパワースペクトルを算出する。初期値決定モジュール162は、フーリエ変換モジュール160により算出されたパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいてサンプルの膜厚の初期値を決定する。
フィッティングモジュール164は、スペクトル取得モジュール150により取得された観測光スペクトルに対するフィッティングによりサンプルの膜厚を決定する。より具体的には、フィッティングモジュール164は、膜厚をパラメータとして含むサンプルのモデルから算出される干渉スペクトルと、観測光スペクトルとが合致するように、モデルのパラメータを更新することで、サンプルの膜厚を決定する。
判断モジュール166は、フィッティングモジュール164により決定された膜厚が、先に取得された測定結果に基づく正常測定条件を満たしているか否かを判断する。
補正モジュール168は、フィッティングモジュール164により決定された膜厚が正常測定条件を満たしていないと判断されると、当該決定された膜厚を補正する。
通知モジュール170は、フィッティングモジュール164により決定された膜厚が正常測定条件を満たしていないと判断されると、正常測定条件を満たしていないことを通知する。
<H.変形例>
上述の説明においては、補整された観測光スペクトルをフーリエ変換して算出されるパワースペクトル(実測値)は、後続のフィッティングに用いられる膜厚の初期値を決定するために用いられる例を示すが、パワースペクトル(実測値)から決定される膜厚をそのまま測定結果として出力してもよい。この場合においても、始点と終点との位相を一致させた観測光スペクトルに補整する処理は、測定精度を高めるために有効である。
また、上述の説明においては、光学測定システム1の処理装置100が必要な処理を実行する構成例について説明したが、これに限らず、例えば、複数の処理装置で処理を分担してもよいし、一部の処理を分光検出器20が担当するようにしてもよい。さらに、図示しないネットワーク上のコンピューティングリソース(いわゆるクラウド)が必要な処理の全部または一部を担当するようにしてもよい。
<I.まとめ>
本実施の形態に従う光学測定装置においては、サンプルから取得された観測光スペクトルをフーリエ変換して算出されるパワースペクトルに基づいて膜厚の初期値を決定するとともに、当該決定された膜厚の初期値を用いて、観測光スペクトルとサンプルのモデルから算出される干渉スペクトルとをフィッティングすることで、サンプルの膜厚を決定する。このようなフーリエ変換を用いる方法とフィッティングを用いる方法とを統合した測定方法を採用することで、それぞれの方法の利点を利用して、膜厚の測定精度を高めることができる。
本実施の形態に従う光学測定装置においては、両端の位相が同じになるように設定された波長区間の観測光スペクトル(補整された観測光スペクトル)を用いて、膜厚を算出するための処理を実行することで、膜厚の測定精度を高めることができる。なお、窓関数などを用いて解析範囲の両端の振幅をゼロにする方法も想定されるが、窓関数などを用いることで逆に誤差が発生する可能性がある。これに対して、本実施の形態においては、両端の位相が同じになるように特定の波長区間を抽出する方法を採用することで、窓関数を利用することで発生する誤差を防止できる。
本実施の形態に従う光学測定装置においては、観測光スペクトルとサンプルのモデルから算出される干渉スペクトルとをフィッティングすることで、サンプルの膜厚を決定するが、干渉次数が大きくなると、誤った干渉次数でフィッティングが収束していると判断される可能性がある。本実施の形態に従う光学測定装置においては、補整された観測光スペクトルを用いることで、フィッティングに用いる膜厚の初期値の決定精度を高めることができるので、誤った干渉次数でフィッティングが収束していると判断される可能性を低減できる。
本実施の形態に従う光学測定装置においては、算出された膜厚が正常測定条件を満たしているか否かを判断し、正常測定条件を満たしていないと判断されると、必要に応じて、測定された膜厚を補正する。このような正常測定条件についての判断処理および膜厚についての補正処理を採用することで、万が一、誤った干渉次数でフィッティングが収束していると判断された場合であっても、その検知および補正が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 光学測定システム、2 サンプル、4 Y型ファイバ、10 光源、20,20A 分光検出器、22 回折格子、24,28 受光素子、26 インターフェイス回路、50 疑似サンプル、51,52 ガラス板、53 空隙、100 処理装置、102 プロセッサ、104 主メモリ、106 入力部、108 表示部、110 ストレージ、112 オペレーティングシステム、114 測定プログラム、116 検出結果、118 測定結果、120 通信インターフェイス、122 ネットワークインターフェイス、124 メディアドライブ、126 記録媒体、150 スペクトル取得モジュール、152 バッファ、154 前処理モジュール、156 分光検出器制御モジュール、160 フーリエ変換モジュール、162 初期値決定モジュール、164 フィッティングモジュール、166 判断モジュール、168 補正モジュール、170 通知モジュール、202,208 光学スリット、204,206 凹面鏡、300 インターフェイス画面、302 有効化スイッチ、304 補正量設定欄、306 判定変化量設定欄、308 判定上下限量設定欄。

Claims (8)

  1. 測定光を発生する光源と、
    前記測定光をサンプルに照射して生じる反射光または透過光を観測光として受光する受光部と、
    前記観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間の観測光スペクトルを取得する取得手段と、
    前記観測光スペクトルをフーリエ変換して得られるパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて前記サンプルの膜厚の初期値を決定する初期値決定手段と、
    膜厚をパラメータとして含む前記サンプルのモデルから算出される干渉スペクトルと、前記観測光スペクトルとが合致するように、前記モデルのパラメータを更新することで、前記サンプルの膜厚を決定するフィッティング手段と、
    当該決定された膜厚が先に取得された膜厚に基づく条件を満たしているか否かを判断する判断手段とを備える、光学測定システム。
  2. 前記受光部は、所定の波長範囲について、前記観測光の波長毎の強度を出力する分光検出器を含み、
    前記取得手段は、前記受光部の検出結果に基づいて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索するとともに、前記検出結果のうち探索された2つの波長位置の間にある情報から前記観測光スペクトルを抽出する、請求項1に記載の光学測定システム。
  3. 前記受光部は、受光素子と、前記観測光に含まれる波長成分のうち前記受光素子に入射する波長成分を変更可能に配置された回折格子とを含み、
    前記取得手段は、前記受光部の受光素子に入射する波長成分を順次異ならせて、同じ位相を示す2つの波長位置を探索し、当該探索された2つの波長位置の間にある波長成分を前記受光部の受光素子に順次入射させることで、前記観測光スペクトルを取得する、請求項1に記載の光学測定システム。
  4. 前記条件は、同一または別のサンプルから先に取得された膜厚に対する、今回決定された膜厚の誤差が予め定められた範囲内であることを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  5. 前記サンプルのモデルは、前記サンプルの内部に生じる光干渉を模擬した、膜厚および光学定数を含む数式である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  6. 前記決定された膜厚が前記条件を満たしていないと判断されると、当該決定された膜厚を補正する補正手段をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  7. 前記決定された膜厚が前記条件を満たしていないと判断されると、当該条件を満たしていないことを通知する通知手段をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  8. 光源からの測定光をサンプルに照射し、前記サンプルから生じる反射光または透過光である観測光のスペクトルを取得するステップを備え、前記観測光のスペクトルは、前記観測光に含まれる波長範囲のうち、両端の位相が同じになるように設定された波長区間のスペクトルであり、
    前記観測光のスペクトルをフーリエ変換して得られるパワースペクトルに現れるピークの位置に基づいて前記サンプルの膜厚の初期値を決定するステップと、
    膜厚をパラメータとして含む前記サンプルのモデルから算出される干渉スペクトルと、前記観測光スペクトルとが合致するように、前記モデルのパラメータを更新することで、前記サンプルの膜厚を決定するステップと、
    当該決定された膜厚が先に取得された膜厚に基づく条件を満たしているか否かを判断するステップとを備える、光学測定方法。
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