JP6758155B2 - プラントの診断システム及び診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば発電プラントや化学プラントを診断する診断システム及び診断方法に関する。
特許文献1は、複数のコンピュータにネットワークを介し接続され、複数のコンピュータを運用管理する運用管理装置を開示している。この運用管理装置は、各コンピュータの性能値(詳細には、例えばCPU利用率やメモリ残量等)の経時変化を取得する。そして、性能値同士の相関関係の変化を解析し、相関関係の変化が誤差範囲外となる場合に相関異常と判定する。そして、性能値をノードで示すとともに相関関係をノード間のリンクで示す相関グラフを作成し、相関異常のリンクを相関正常のリンクと識別可能にして相関グラフを表示する。
非特許文献1は、相関関係の変化の解析方法として、密度比の直接推定による変化検知法(アルゴリズム)を開示している。
特開2014−238852号公報
井出剛、杉山将、「異常検知と変化検知」、講談社、2015年8月、p.164−165
プラントを診断する診断システムにおいて、例えば特許文献1又は非特許文献2に記載の技術を採用することが考えられる。すなわち、プラントの運転データとして、複数の運転パラメータの経時変化を格納する。そして、運転パラメータ同士の相関関係の変化を解析し、相関関係の変化が予め設定された閾値より大きい場合に相関異常と判定する。そして、運転パラメータをノードで示すとともに相関異常をノード間のリンクで示す相関異常グラフを作成して表示する。
しかしながら、プラントでは、根本原因である相関異常の他に、多数の相関異常が派生する。そのため、複数の相関異常のうちのいずれが根本原因であるかを推定できず、その対応を判断することが難しい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の相関異常のうちのいずれが根本原因であるかを推定することができるプラントの診断システム及び診断方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、代表的な本発明は、プラントを診断する診断システムにおいて、前記プラントの運転データとして、複数の運転パラメータの経時変化を格納する運転データ格納部と、運転パラメータ同士の相関関係の変化を解析して、相関関係の変化が予め設定された閾値より大きい場合に相関異常と判定する相関変化解析部と、前記相関変化解析部の解析結果に基づき、前記運転パラメータをノードで示すとともに前記相関異常をノード間のリンクで示す相関異常グラフを作成する相関異常グラフ作成部と、前記プラントの定性モデルとして、前記プラントの正常動作に付随する運転パラメータ同士の因果関係を格納する定性モデル格納部と、前記相関異常グラフを構成する前記運転パラメータが関与する定性モデルに基づき、前記運転パラメータをノードで示すとともに因果関係をノード間のリンクで示す定性グラフを作成する定性グラフ作成部と、前記相関異常グラフ及び前記定性グラフを、リンクを介し相互に連結された運転パラメータの集合である島集合に分解し、前記相関異常グラフの島集合を作成するために前記定性グラフの島集合を互いに連結するリンクであって、リンクの数が最小になるとともに、リンクに対応する部品間隔が小さいものを選択し、選択したリンクが根本原因である推定する根本原因推定部と、前記根本原因推定部の推定結果を表示する表示装置と、を備える。
本発明によれば、複数の相関異常のうちのいずれが根本原因であるかを推定することができる。
本発明の第1の実施形態の診断対象であるプラントの構成の具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態における診断システムの構成を表すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の構成データ格納部で格納されたプラントの構成情報の具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態の構成データ格納部で格納されたプラントの構成画像の具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態の相関異常グラフ作成部で作成された相関異常グラフの具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態の定性グラフ作成部で作成された定性グラフの具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態の表示装置で表示された相関異常グラフの具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態の表示装置で表示されたプラントの構成画像の具体例を表す図である。 本発明の第1の実施形態における診断方法の手順を表すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における診断システムの構成を表すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の表示装置で表示された対応操作情報の具体例を表す図である。 本発明の第2の実施形態における診断方法の手順を表すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態における診断システムの構成を表すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の表示装置で表示されたシミュレーション結果の具体例を表す図である。 本発明の第3の実施形態における診断方法の手順を表すフローチャートである。
本発明の第1の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の診断対象であるプラントの構成の具体例を表す図である。
このプラントは、水を加熱するボイラ装置1と、ボイラ装置1を制御するボイラ制御装置2と、ボイラ装置1からポンプ系統3A,3Bを介し供給された温水を用いて発電する発電装置4と、発電装置4を制御する発電制御装置5とを備えている。
ポンプ系統3Aは、ポンプ6を備えている。ポンプ6は、メカニカルシールS、シール室R1,R2、及び作動室R3を有している。
ポンプ6のシール室R1には、ボイラ装置1から配管t1,t2及びバルブv1を介しパージ水が供給される。シール室R1に供給されたパージ水は、メカニカルシールSを介しシール室R2に流出し、さらに配管t3,t4及びバルブv2を介し流出する。シール室R2における配管t3の接続部より下流側には、パージ水をサンプリングするための配管t5が接続されている。
配管t1にはパージ水の状態量P1(詳細には、例えば温度又は圧力等。以下、同様)を計測する計器7aが設けられ、配管t2にはパージ水の状態量P2を計測する計器7bが設けられている。配管t3にはパージ水の状態量P3を計測する計器7cが設けられ、配管t4にはパージ水の状態量P4を計測する計器7dが設けられている。配管t5にはパージ水の態量P5を計測する計器7eが設けられている。
ポンプ6の作動室R3には、ボイラ装置1から配管t7,t8及びバルブv3を介し温水が供給される。そして、作動室R3は、温水を加圧し、配管t6を介し発電装置4へ供給する。配管t6には温水の状態量P6を計測する計器7fが設けられている。
ポンプ系統3Bは、ポンプ系統3Aと同様の構成であり、その説明を省略する。
ボイラ装置1は、ボイラ制御装置2からの熱出力指令値A1に応じてポンプ系統3A側の熱出力を調整し、ボイラ制御装置2からの熱出力指令値A2に応じてポンプ系統3B側の熱出力を調整する。ボイラ装置1には状態量P7を計測する計器7gが設けられている。
発電装置4は、発電制御装置5からの発電出力指令値A3に応じて発電出力を調整する。発電装置4には状態量P8を検出する計器7hが設けられている。
図2は、本実施形態における診断システムの構成を表す図である。
本実施形態の診断システムは、運転データ取得装置11、運転データ格納部12、定性モデル格納部13、構成データ格納部14、演算処理装置15、表示装置16、及び入力装置17を備えている。演算処理装置15は、機能的構成として、相関変化解析部18、相関異常グラフ作成部19、定性グラフ作成部20、及び根本原因推定部21を有している。入力装置17は、ユーザが入力するためのものであって、例えばキーボードやマウスで構成されている。
構成データ格納部14は、プラントの構成情報及び構成画像を格納している。図3は、構成データ格納部14で格納されたプラントの構成情報の具体例として、ポンプ系統3Aの構成情報を表す。図3中の「CONN(部位A,部位B)」は、部位Aと部位Bの接続を示し、図3中の「DTCT(状態量,部位C)」は、状態量の計測部位が部位Cであることを示している。図4は、構成データ格納部14で格納されたプラントの構成画像の具体例として、ポンプ系統3Aの構成画像を表す。
運転データ取得装置11は、プラントからの信号(詳細には、上述した計器7a〜7h及び制御装置2,5からの信号)を周期的に入力し、時刻と関連付けて運転データ格納部12に出力する。これにより、運転データ格納部12は、プラントの運転データとして、N個の運転パラメータ(詳細には、上述した状態量P1〜P8及び指令値A1〜A3)の経時変化を格納するようになっている。
演算処理装置15の相関変化解析部18は、例えば非特許文献1に記載された密度比の直接推定による変化検知法により、運転パラメータ同士の相関関係の変化を解析するようになっている。
詳しく説明すると、まず、入力装置17によって過去の時刻範囲T1〜T2が入力されており、相関変化解析部18は、過去の時刻範囲T1〜T2におけるN点の運転データx(n)(但し、n=1,2,…,N)を運転データ格納部12から読込む。同様に、入力装置17によって現在の時刻範囲t1〜t2が入力されており、相関変化解析部18は、現在の時刻範囲t1〜t2におけるN’点の運転データx’(n’)(但し、n=1,2,…,N’)を運転データ格納部12から読込む。そして、下記の式(1)の条件のもとに、最適な精度行列Θ(本実施形態では、11×11の正方行列)を演算する。式中のx(n)は、行列(P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,A1,A2,A3)であり、x(n)Tは、その転置行列を意味する。同様に、式中のx’(n’)は、行列(P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,A1,A2,A3)であり、x’(n’)Tは、その転置行列を意味する。また、式中の||Θ||は、精度行列Θの全成分の絶対値の和を意味し、Rは定数である。
Figure 0006758155
これにより、i番目(但し、i=1,2,…,11)の運転パラメータとj番目(但し、j=1,2,…,11)の運転パラメータの相関関係の変化を、精度行列Θに格納する。なお、精度行列Θは、過去の運転データの精度行列Λと現在の運転データの精度行列Λ’の差や、偏相関行列の差を用いてもよい。そして、精度行列Θの成分a(i,j)の絶対値が予め設定された閾値よりも大きい場合に、i番目の運転パラメータとj番目の運転パラメータの相関異常と判定する。
相関異常グラフ作成部19は、相関変化解析部18の解析結果に基づき、運転パラメータをノードで示すとともに相関異常をノード間のリンクで示す相関異常グラフ(疎構造グラフ)を作成するようになっている。
図5は、相関異常グラフ作成部19で作成された相関異常グラフの具体例を表す。この相関異常グラフは、運転パラメータP1〜P5をノードで示すとともに、運転パラメータP1とP3の相関異常、運転パラメータP1とP5の相関異常、運転パラメータP2とP3の相関異常、運転パラメータP2とP4の相関異常、運転パラメータP2とP5の相関異常、及び運転パラメータP3とP5の相関異常をリンクで示している。
定性モデル格納部13は、プラントの定性モデルとして、プラントの正常動作に付随する運転パラメータ同士の因果関係を格納している。定性グラフ作成部20は、上述した相関異常グラフを構成する運転パラメータが関与する定性モデルを、定性モデル格納部13から読込む。そして、読込んだ定性モデルに基づき、運転パラメータをノードで示すとともに因果関係をノード間のリンクで示す定性グラフ(疎構造グラフ)を作成するようになっている。
図6は、定性グラフ作成部20で作成された定性グラフの具体例を表す。図5の相関異常グラフが運転パラメータP1〜P5をノードとして示しているから、図6の定性グラフも運転パラメータP1〜P5をノードとして示している。
定性モデル格納部13には、定性モデルとして、例えばIf thenルールで「バルブV1が閉じていない状態でパージ水の状態量P1が増加すれば、パージ水の状態量P2が増加する」、「バルブV1が閉じていない状態でパージ水の状態量P1が減少すれば、パージ水の状態量P2が減少する」と記述された情報が格納されている。図6の定性グラフは、これらの情報に基づき、運転パラメータP1とP2の因果関係をリンクで示す。
また、定性モデル格納部13には、定性モデルとして、例えばIf thenルールで「バルブV2が閉じていない状態でパージ水の状態量P3が増加すれば、パージ水の状態量P4が増加する」、「バルブV2が閉じていない状態でパージ水の状態量P3が減少すれば、パージ水の状態量P4が減少する」、「パージ水の状態量P3が減少すれば、パージ水の状態量P5が減少する」、「パージ水の状態量P3が減少すれば、パージ水の状態量P5が減少する」と記述された情報が格納されている。図6の定性グラフは、これらの情報に基づき、運転パラメータP3とP4の因果関係及び運転パラメータP3とP5の因果関係をリンクで示す。
なお、定性モデルは、ユーザが作成してもよいし、あるいは、構成データ格納部14で格納されたプラントの構成情報に基づき、演算処理装置15が自動的に作成してもよい。また、If thenルールで記述されず、テーブル形式等の他の形式で記述されてもよい。
根本原因推定部21は、上述した相関異常グラフを上述した定性グラフと比較することにより、相関異常グラフを構成する複数のリンクのうちのいずれが根本原因であるかを推定するようになっている。
詳しく説明すると、まず、相関異常グラフ及び定性グラフを島集合(リンクを介し相互に連結された運転パラメータの集合)に分解する。図5の相関異常グラフは、島集合1{P1,P2,P3,P4,P5}になり、図6の定性グラフは、島集合2{P1,P2}と島集合3{P3,P4,P5}になる。そして、相関異常グラフの島集合を作成するために定性グラフの島集合を互いに連結するリンクであって、リンクの数が最小になるとともに、リンクに対応する部品間隔が小さいものを探す。この例では、リンクP1−P3、リンクP1−4、リンクP1−P5、リンクP2−P3,リンクP2−P4,リンクP2−P5のうちのいずれか1つが候補となり、対応する部品間隔が最も小さいものとしてリンクP2−P3を選択する。これにより、リンクP2−P3が根本原因であると推定する。なお、リンクに対応する部品間隔(詳細には、例えば部品間に存在する部品の個数等)に関しては、構成データ格納部14で格納されたプラントの構成情報を用いて判断する。
根本原因推定部21は、さらに、構成データ格納部14で格納されたプラントの構成情報に基づき、根本原因として推定されたリンクに対応する異常発生部位を抽出するようになっている。例えばリンクP2−P3に対応する異常発生部位は、メカニカルシールS及びシール室R1,R2である。
表示装置16は、例えば図7で示すように、根本原因として推定されたリンクP2−P3を他のリンクと識別可能にして、相関異常グラフを表示するようになっている。あるいは、入力装置17の入力に応じて、例えば図3で示す相関異常グラフの表示と、根本原因として推定されたリンクP2−P3とその両側のノードのみ示すグラフ(図示せず)の表示に切替えるようにしてもよい。
表示装置16は、さらに、例えば図8で示すように、異常発生部位として抽出されたメカニカルシールS及びシール室R1,R2を他の部位と識別可能にして、ポンプ系統3Aの構成画像を表示するようになっている。なお、相関異常グラフとポンプ系統3Aの構成画像は同時に表示されて連携されている。すなわち、相関異常グラフ上で任意の運転パラメータを選択すれば、その運転パラメータの計測部位がポンプ系統3Aの構成画像上で点滅するようになっている。
次に、本実施形態の診断方法及び作用効果を説明する。図9は、本実施形態における診断方法の手順を表すフローチャートである。
まず、ステップS101にて、運転データ格納部12は、プラントの運転データとして、複数の運転パラメータの経時変化を格納する。ステップS102に進み、演算処理装置15の相関変化解析部18は、運転パラメータ同士の相関関係の変化を解析して、相関関係の変化が予め設定された閾値より大きい場合に相関異常と判定する。ステップS103に進み、相関異常グラフ作成部19は、相関変化解析部18の解析結果に基づき、相関異常グラフを作成する。
そして、ステップS104に進み、定性グラフ作成部20は、相関異常グラフを構成する運転パラメータが関与する定性モデルに基づき、定性グラフを作成する。ステップS105に進み、根本原因推定部21は、相関異常グラフを定性グラフと比較することにより、相関異常グラフを構成する複数のリンクのうちのいずれが根本原因であるかを推定する。さらに、プラントの構成情報に基づき、根本原因として推定されたリンクに対応する異常発生部位を抽出する。
そして、ステップS106に進み、表示装置16は、根本原因推定部21の推定結果を表示する。具体的には、例えば図7の相関異常グラフを表示する。これにより、複数のリンク(すなわち、複数の相関異常)のうちのいずれが根本原因であるかを推定することができる。また、例えば図8のプラントの構成画像を表示する。これにより、異常発生部位を推定することができる。
なお、第1の実施形態においては、例えば図7の相関異常グラフと図8のプラントの構成画像の両方を表示する場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えば図7の相関異常グラフと図8のプラントの構成画像のうちの一方のみを表示してもよい。
本発明の第2の実施形態を、図10〜図12を用いて説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
図10は、本実施形態における診断システムの構成を表すブロック図である。
本実施形態の診断システムは、運転データ取得装置11、運転データ格納部12、定性モデル格納部13、構成データ格納部14、対応操作情報格納部22、演算処理装置15A、表示装置16、及び入力装置17を備えている。演算処理装置15Aは、機能的構成として、相関変化解析部18、相関異常グラフ作成部19、定性グラフ作成部20、根本原因推定部21、及び対応操作情報抽出部23を有している。
対応操作情報格納部22は、複数の異常発生部位に対する複数の対応操作情報を格納している。具体例の一つとして、異常発生部位がポンプ系統3Aの一部である場合、第1の対応操作情報として、ボイラ装置1の熱出力を1/2にするために、ボイラ制御装置2の熱出力指令値A1を0%にすることが格納されている。また、第2の対応操作情報として、ポンプ系統3Aを分離するために、バルブv2を閉じることが格納されている。また、第3の対応操作情報として、発電装置4の発電出力Eを50%にすることが格納されている。なお、発電装置4の発電出力Eは、下記の式(2)で表される。式(2)中のF1はポンプ系統3A側の熱出力、F2はポンプ系統3B側の熱出力、T0は応答時定数である。
Figure 0006758155
対応操作情報抽出部23は、対応操作情報格納部22で格納された複数の対応操作情報のうち、根本原因推定部21で抽出された異常発生部に対する対応操作情報を抽出するようになっている。
表示装置16は、例えば図7の相関異常グラフと図8のプラントの構成画像とともに、対応操作情報抽出部23で抽出された対応操作情報を表示する。すなわち、例えば異常発生部位がポンプ系統3Aの一部である場合、図11で示すように、対応操作情報として、ボイラ制御装置2の熱出力指令値A1を0%にすること、バルブv2を閉じること、発電制御装置5の発電出力Eを50%に調整することを表示する。
次に、本実施形態の診断方法及び作用効果を説明する。図12は、本実施形態における診断方法の手順を表すフローチャートである。
本実施形態では、第1の実施形態と同様、ステップS101〜S106の手順を行う。そして、ステップS107に進み、対応操作情報抽出部23は、複数の対応操作情報のうち、根本原因推定部21で抽出された異常発生部位に対する対応操作情報を抽出する。表示装置16は、対応操作情報抽出部23で抽出された対応操作情報を表示する。これにより、ユーザの判断の一助とすることができる。
本発明の第3の実施形態を、図13〜図15を用いて説明する。なお、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
図13は、本実施形態における診断システムの構成を表すブロック図である。
本実施形態の診断システムは、運転データ取得装置11、運転データ格納部12、定性モデル格納部13、構成データ格納部14、対応操作情報格納部22、シミュレーションモデル格納部24、演算処理装置15B、表示装置16、及びコマンド入力装置17を備えている。演算処理装置15Bは、機能的構成として、相関変化解析部18、相関異常グラフ作成部19、定性グラフ作成部20、根本原因推定部21、及び対応操作情報抽出部23、及びシミュレーション実行部25を有している。
シミュレーションモデル格納部24は、プラントのシミュレーションモデルを格納している。このシミュレーションモデルは、構成部品の関数ブロックで記述され、入力に対する関数や時間遅れが設定されている。例えば、ボイラ装置1のポンプ系統3A側の熱出力F1及びポンプ系統3B側の熱出力F2は、下記の式(3)で表される。ボイラ装置1の総熱出力Fは、熱出力F1,F2の和となる。発電装置4の発電出力Eは、上記の式(2)で表される。
Figure 0006758155
シミュレーション実行部25は、上述したシミュレーションモデルに対し、現在の運転データ等(詳細には、上述した状態量P1〜P8及び指令値A1〜A3や、バルブv1〜v3の開度)を初期値として入力するとともに、根本原因推定部21で抽出された対応操作を実行した場合を想定して、シミュレーションを実行する。
表示装置16は、シミュレーションの結果を表示する。図14は、表示装置16で表示されたシミュレーション結果の具体例を表す。この例では、ポンプ系統3A側の熱出力F1、ポンプ系統3B側の熱出力F2、総熱出力F、及び発電出力Eの経時変化を示している。但し、図示しないものの、運転パラメータの経時変化を示してもよい。
次に、本実施形態の診断方法及び作用効果を説明する。図15は、本実施形態における診断方法の手順を表すフローチャートである。
本実施形態では、第2の実施形態と同様、ステップS101〜S107の手順を行う。そして、ステップS108に進み、シミュレーション実行部25は、根本原因推定部21で抽出された対応操作情報を実行した場合を想定して、シミュレーションを実行する。ステップS109に進み、表示装置16は、シミュレーション結果を表示する。これにより、ユーザの判断の一助とすることができる。
12 運転データ格納部
13 定性モデル格納部
14 構成データ格納部
16 表示装置
18 相関変化解析部
19 相関異常グラフ作成部
20 定性グラフ作成部
21 根本原因推定部
22 対応操作情報格納部
23 対応操作情報抽出部
24 シミュレーションモデル格納部
25 シミュレーション実行部

Claims (10)

  1. プラントを診断する診断システムにおいて、
    前記プラントの運転データとして、複数の運転パラメータの経時変化を格納する運転データ格納部と、
    運転パラメータ同士の相関関係の変化を解析して、相関関係の変化が予め設定された閾値より大きい場合に相関異常と判定する相関変化解析部と、
    前記相関変化解析部の解析結果に基づき、前記運転パラメータをノードで示すとともに前記相関異常をノード間のリンクで示す相関異常グラフを作成する相関異常グラフ作成部と、
    前記プラントの定性モデルとして、前記プラントの正常動作に付随する運転パラメータ同士の因果関係を格納する定性モデル格納部と、
    前記相関異常グラフを構成する前記運転パラメータが関与する定性モデルに基づき、前記運転パラメータをノードで示すとともに因果関係をノード間のリンクで示す定性グラフを作成する定性グラフ作成部と、
    前記相関異常グラフ及び前記定性グラフを、リンクを介し相互に連結された運転パラメータの集合である島集合に分解し、前記相関異常グラフの島集合を作成するために前記定性グラフの島集合を互いに連結するリンクであって、リンクの数が最小になるとともに、リンクに対応する部品間隔が小さいものを選択し、選択したリンクが根本原因である推定する根本原因推定部と、
    前記根本原因推定部の推定結果を表示する表示装置と、を備えたことを特徴とする診断システム。
  2. 請求項1に記載の診断システムにおいて、
    前記表示装置は、前記相関異常グラフ上、前記根本原因推定部で根本原因として推定されたリンクを他のリンクと識別可能に表示することを特徴とする診断システム。
  3. 請求項1に記載の診断システムにおいて、
    前記プラントの構成データとして、前記プラントの構成情報及び構成画像を格納する構成データ格納部を備え、
    前記根本原因推定部は、前記プラントの構成情報に基づき、前記根本原因推定部で根本原因として推定されたリンクに対応する異常発生部位を抽出しており、
    前記表示装置は、前記プラントの構成画像上、前記根本原因推定部で抽出された異常発生部位を他の部位と識別可能に表示することを特徴とする診断システム。
  4. 請求項3に記載の診断システムにおいて、
    複数の対応操作情報を格納する対応操作情報格納部と、
    前記対応操作情報格納部で格納された複数の対応操作情報のうち、前記根本原因推定部で抽出された異常発生部位に対する対応操作情報を抽出する対応操作情報抽出部とを備え、
    前記表示装置は、前記対応操作情報抽出部で抽出された対応操作情報を表示することを特徴とする診断システム。
  5. 請求項4に記載の診断システムにおいて、
    前記プラントのシミュレーションモデルを格納するシミュレーションモデル格納部と、
    前記プラントのシミュレーションモデルを用い、前記対応操作情報抽出部で抽出された対応操作を実行した場合を想定してシミュレーションを実行するシミュレーション実行部とを備え、
    前記表示装置は、シミュレーションの結果を表示することを特徴とする診断システム。
  6. プラントの運転データを診断する診断方法において、
    前記プラントの運転データとして、複数の運転パラメータの経時変化を格納し、
    運転パラメータ同士の相関関係の変化を解析して、相関関係の変化が予め設定された閾値より大きい場合に相関異常と判定し、
    前記解析結果に基づき、前記運転パラメータをノードで示すとともに前記相関異常をノード間のリンクで示す相関異常グラフを作成し、
    前記相関異常グラフを構成する前記運転パラメータが関与する定性モデルに基づき、前記運転パラメータをノードで示すとともに因果関係をノード間のリンクで示す定性グラフを作成し、
    前記相関異常グラフ及び前記定性グラフを、リンクを介し相互に連結された運転パラメータの集合である島集合に分解し、前記相関異常グラフの島集合を作成するために前記定性グラフの島集合を互いに連結するリンクであって、リンクの数が最小になるとともに、リンクに対応する部品間隔が小さいものを選択し、選択したリンクが根本原因である推定し、その推定結果を表示することを特徴とする診断方法。
  7. 請求項6に記載の診断方法において、
    前記相関異常グラフ上、根本原因として推定されたリンクを他のリンクと識別可能に表示することを特徴とする診断方法。
  8. 請求項6に記載の診断方法において、
    前記プラントの構成情報に基づき、根本原因として推定されたリンクに対応する異常発生部位を抽出し、
    前記プラントの構成画像上、前記異常発生部位を他の部位と識別可能に表示することを特徴とする診断方法。
  9. 請求項8に記載の診断方法において、
    複数の対応操作情報のうち、前記異常発生部位に対する対応操作情報を抽出して表示することを特徴とする診断方法。
  10. 請求項9に記載の診断方法において、
    前記プラントのシミュレーションモデルを用い、抽出された対応操作を実行した場合を想定してシミュレーションを実行し、
    シミュレーションの結果を表示することを特徴とする診断方法。
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