JP6757680B2 - トルク変動抑制装置、トルクコンバータ、及び動力伝達装置 - Google Patents
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Description
第1パターン:第1カムが曲面であり、第2カムが曲面
第2パターン:第1カムが曲面であり、第2カムが複数の平坦面
第3パターン:第1カムが複数の平坦面であり、第2カムが曲面
第4パターン:第1カムが複数の平坦面であり、第2カムが複数の平坦面
トルクコンバータ1は、フロントカバー2と、トルクコンバータ本体3と、ロックアップ装置4と、出力ハブ5と、を有している。フロントカバー2にはエンジンからトルクが入力される。トルクコンバータ本体3は、フロントカバー2に連結されたインペラ7と、タービン8と、ステータ(図示せず)と、を有している。タービン8は出力ハブ5に連結されており、出力ハブ5の内周部には、トランスミッションの入力軸(図示せず)がスプラインによって係合可能である。
ロックアップ装置4は、クラッチ部や、油圧によって作動するピストン等を有し、ロックアップオン状態と、ロックアップオフ状態と、を取り得る。ロックアップオン状態では、フロントカバー2に入力されたトルクは、トルクコンバータ本体3を介さずに、ロックアップ装置4を介して出力ハブ5に伝達される。一方、ロックアップオフ状態では、フロントカバー2に入力されたトルクは、トルクコンバータ本体3を介して出力ハブ5に伝達される。
図2は、ハブフランジ12及びトルク変動抑制装置14の正面図である。なお、図2は一方(手前側)のイナーシャリングを取り外して示している。図3は図2をA方向から視た図であり、後述する第1カム31aを取り外して示している。また、図4は図2のIV−IV線断面図である。図2以降の図ではハブフランジ12及びトルク変動抑制装置14の一部を示しているが、全体としては、円周方向の4ヶ所に、各図に示した部分が等角度間隔で設けられている。
第1及び第2イナーシャリング201,202は、それぞれ連続した円環状に形成された所定の厚みを有するプレートであり、図3及び図4に示すように、ハブフランジ12を挟んでハブフランジ12の軸方向両側に所定の隙間をあけて配置されている。すなわち、ハブフランジ12と第1及び第2イナーシャリング201,202とは、軸方向に並べて配置されている。第1及び第2イナーシャリング201,202は、ハブフランジ12の回転軸と同じ回転軸を有し、ハブフランジ12とともに回転可能で、かつハブフランジ12に対して相対回転自在である。なお、第1イナーシャリング201と第2イナーシャリング202とは、図示しない複数のリベットによって互いに固定されている。したがって、第1イナーシャリング201と第2イナーシャリング202とは、互いに軸方向、径方向、及び回転方向に移動不能である。
ハブフランジ12は、円板状に形成され、内周部が前述のように出力ハブ5に連結されている。ハブフランジ12の外周部には、所定の幅の4つの凹部12aが形成されている。凹部12aは、外周側に開くように形成され、所定の深さを有している。
遠心子21は、ハブフランジ12の凹部12aに配置されており、ハブフランジ12の回転による遠心力によって径方向に移動可能である。遠心子21は、円周方向に延びて形成され、円周方向の両端に形成された溝21a,21bと、外周面に形成された溝21cと、を有している。溝21a,21bの幅は、ハブフランジ12の厚みより大きく、溝21a,21bの一部にハブフランジ12が挿入されている。また、溝21cは、底面が内周側に窪む円弧状に形成されており、この底面が後述するように、第2カム31bとして機能する。溝21cの幅は、後述するコロ30の幅(厚み)よりも大きく形成されており、この溝21c内をコロ30が自由に回転し、移動することが可能である。
カム機構22は、転動体としてのカムフォロア(具体的には円筒状のコロ)30と、第1カム31aと、第2カム31bと、から構成されている。
図2及び図5を用いて、カム機構22の作動(トルク変動の抑制)について説明する。なお、以下の説明では、第1及び第2イナーシャリング201,202を、単に「イナーシャリング20」と記す場合もある。
図7は、トルク変動抑制特性の一例を示す図である。横軸は回転数、縦軸はトルク変動(回転速度変動)である。特性Q1はトルク変動を抑制するための装置が設けられていない場合、特性Q2は従来のダイナミックダンパ装置が設けられた場合、特性Q3は本実施形態のトルク変動抑制装置14が設けられた場合を示している。
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(e)前記実施形態では、第1カム及び第2カムを、ともに円弧状の曲面で形成したが、第1カム及び第2カムのいずれか一方を、図6に示すような複数の平坦面からなるV字形状あるいは逆V字形状にすることや、第1カム及び第2カムの両方を前記同様の複数の平坦面にすることもできる。
(f)前記実施形態では、転動体としてコロを採用したが、転動体はコロに限定されない。例えば、転動体をプレート部材で形成したり、転動体の形状を卵型やオーバル形状にしたり、さらには転動体としてベアリングを用いるなど、種々の変形が可能である。
以上のようなトルク変動抑制装置を、トルクコンバータや他の動力伝達装置に適用する場合、種々の配置が可能である。以下に、トルクコンバータや他の動力伝達装置の模式図を利用して、具体的な適用例について説明する。
11 入力側回転体
12 ハブフランジ(回転体)
12a 開口部
14 トルク変動抑制装置
20,201,202 イナーシャリング(質量体)
21 遠心子
22,44,55,64 カム機構
30 コロ(カムフォロア)
31a 第1カム
31b 第2カム
Claims (8)
- トルクが入力される回転体のトルク変動を抑制するトルク変動抑制装置であって、
前記回転体とともに回転可能であり、かつ前記回転体に対して相対回転自在に配置された質量体と、
前記回転体及び前記質量体の回転による遠心力を受けるように配置された複数の遠心子と、
前記遠心子に作用する遠心力を受けて、前記回転体と前記質量体との間に回転方向における相対変位が生じたときには、前記遠心力を、前記相対変位が小さくなる方向の円周方向力に変換する複数のカム機構と、
を備え、
前記カム機構は、
第1カムと、
前記第1カムと径方向に対向して設けられ、前記回転体と前記質量体との間の回転方向の相対変位に応じて前記遠心子とともに径方向に移動可能な第2カムと、
前記第1カムと前記第2カムとの間に、前記回転体及び前記質量体に対して移動自在にかつ前記第1カム及び第2カムに沿って転動するように配置された転動体と、
を有する、
トルク変動抑制装置。 - 前記第1カムは前記質量体とともに回転し、
前記第2カムは前記回転体とともに回転する、
請求項1に記載のトルク変動抑制装置。 - 前記第1カムは前記質量体に設けられ、
前記第2カムは前記回転体に配置されている、
請求項2に記載のトルク変動抑制装置。 - 前記回転体は外周面に複数の凹部を有し、前記遠心子は前記凹部に径方向移動自在に収容されており、
前記第2カムは、前記遠心子の外周面に形成され、前記回転体と前記質量体との間の回転方向における相対変位量に応じて前記円周方向力が変化するような形状を有する、
請求項3に記載のトルク変動抑制装置。 - 前記回転体の回転軸に直交する平面における前記第1カムと前記転動体との第1接線と、
前記回転体の回転軸に直交する平面における前記第2カムと前記転動体との第2接線と、
をさらに備え、
前記第1カム及び前記第2カムは、前記回転体と前記質量体との間に回転方向における相対変位が生じたときに前記第1接線と前記第2接線とのなす角度が外周側に行くにしたがって小さくなるように形成されている、
請求項1から4のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。 - 前記第1カムは、外周側に窪む円弧状の曲面又は複数の平坦面であり、
前記第2カムは、内周側に窪む円弧状の曲面又は複数の平坦面である、
請求項1から5のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。 - エンジンとトランスミッションとの間に配置されるトルクコンバータであって、
前記エンジンからのトルクが入力される入力側回転体と、
前記トランスミッションにトルクを出力する出力側回転体と、
前記入力側回転体と前記出力側回転体との間に配置されたダンパと、
請求項1から6のいずれかに記載のトルク変動抑制装置と、
を備えたトルクコンバータ。 - 回転軸を中心に回転する第1慣性体と、前記回転軸を中心に回転し前記第1慣性体と相対回転自在な第2慣性体と、前記第1慣性体と前記第2慣性体との間に配置されたダンパと、を有するフライホイールと、
前記フライホイールの前記第2慣性体に設けられたクラッチ装置と、
請求項1から6のいずれかに記載のトルク変動抑制装置と、
を備えた動力伝達装置。
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JP2017027689A JP6757680B2 (ja) | 2017-02-17 | 2017-02-17 | トルク変動抑制装置、トルクコンバータ、及び動力伝達装置 |
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Family Applications (1)
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