JP6757535B1 - 搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンク機構の作動に必要な駆動源の出力を低減させることができる搬送装置を提供する。【解決手段】本発明において、第1連結部422及び第2連結部452が仮想平面91に近づくように駆動軸21が回転する駆動軸21の回転方向を接近回転方向とし、第1連結部422及び第2連結部452が仮想平面91から遠ざかるように駆動軸21が回転する駆動軸21の回転方向を離間回転方向とすると、リンク機構4は、第1離間距離D1及び第2離間距離D2が0でない状態において、重力により駆動軸21に加わる接近回転方向へのトルクT1が、重力により駆動軸21に加わる離間回転方向へのトルクT2よりも大きくなるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、リンク機構を備える搬送装置に関する。
リンク機構を備える搬送装置は、例えば特開2005−246460号公報や特開2002−64128号公報に記載されている。これら搬送装置では、リンク機構としてスコットラッセルの機構(原理)が利用されている。
特開2005−246460号公報 特開2002−64128号公報
リンク機構を備える搬送装置では、駆動源として例えばモータ等が用いられている。搬送装置では、ワーク(搬送対象物)がアームの先端部に設置され、駆動源がアームを駆動させてリンク機構全体を作動させる。これにより、ワークは、アームの先端部の移動とともに搬送される。ここで、搬送装置がより高速にワークを搬送すること又はより重いワークを搬送することに着目すると、まず駆動源の出力(駆動力)を大きくすることが考えられる。
しかしながら、駆動源の出力(最大出力)を大きくすると、消費電力の増大、装置(例えば駆動源)の大型化、及び装置コストの増大を招くこととなる。そこで、本発明者は、ワークを搬送する駆動力(駆動源の出力)を低減させることができるリンク機構の開発に着手した。リンク機構の作動に必要な駆動力を低減させることで、駆動源を変更することなく、重いワークの搬送や高速搬送が可能になる。また、省エネルギー化や駆動源の小型化(容量低減)も可能となる。
本発明の目的は、リンク機構の作動に必要な駆動源の出力を低減させることができる搬送装置を提供することである。
本発明の搬送装置は、駆動源により回転する駆動軸、前記駆動軸を回転可能に支持する基部、及び前記駆動軸に設けられたリンク機構を備える搬送装置であって、前記リンク機構は、前記基部に固定された固定ギヤと、前記固定ギヤの中心軸上に配置された前記駆動軸に固定された第1回転中心部、前記第1回転中心部より下方に位置する第1連結部、及び前記第1回転中心部から前記第1連結部まで前記駆動軸に直交する方向に延びる第1中央部を有し、前記駆動軸の回転により前記駆動軸を中心に回転する第1アームと、前記第1中央部に回転可能に支持され、前記固定ギヤとかみ合い、前記第1アームの回転に連動して回転する第1回転ギヤと、前記第1連結部に回転可能に支持され、前記第1回転ギヤに連動して前記第1回転ギヤの回転方向とは逆方向に回転する第2回転ギヤと、前記第2回転ギヤに連結された第2回転中心部、前記第2回転中心部より上方に位置する第2連結部、及び前記第2回転中心部から前記第2連結部まで前記駆動軸に直交する方向に延びる第2中央部を有し、前記第2回転ギヤの回転に連動して回転する第2アームと、を備え、前記固定ギヤと前記第2回転ギヤとの間には、所定のギヤ比が設定され、前記駆動軸を含む平面であって鉛直方向に平行な平面を仮想平面とすると、前記リンク機構は、前記第1連結部及び前記第2連結部が、前記駆動軸の回転に応じて、前記仮想平面の一方側の領域と他方側の領域とを行き来するように構成され、前記第1連結部と前記仮想平面との離間距離である第1離間距離は、前記駆動軸の回転に応じて、0から第1所定値までの範囲で変動し、前記第2連結部と前記仮想平面との離間距離である第2離間距離は、前記駆動軸の回転に応じて、0から前記第1所定値よりも大きい第2所定値までの範囲で変動し、前記第1連結部及び前記第2連結部が前記仮想平面に近づくように前記駆動軸が回転する前記駆動軸の回転方向を接近回転方向とし、前記第1連結部及び前記第2連結部が前記仮想平面から遠ざかるように前記駆動軸が回転する前記駆動軸の回転方向を離間回転方向とすると、前記リンク機構は、前記第1離間距離及び前記第2離間距離が0でない状態において、重力により前記駆動軸に加わる前記接近回転方向へのトルクが、重力により前記駆動軸に加わる前記離間回転方向へのトルクよりも大きくなるように構成され、前記第1アームと前記第2アームとは、互いに材質が異なる同じ形状の部材であり、前記リンク機構は、前記第2離間距離が前記第1離間距離の2倍になるように構成され、前記第1アームの質量は、前記第2アームの質量よりも大きく、前記第2回転ギヤと前記固定ギヤとのギヤ比は、1:2であり、前記リンク機構は、前記第2連結部が水平方向に直線状に移動するように構成されている
本発明によれば、第1離間距離及び第2離間距離が0以外である場合に、重力により駆動軸に生じる接近回転方向のトルクが離間回転方向のトルクよりも大きく、駆動軸には各アームが仮想平面に接近する方向のトルクが加わる。したがって、搬送の開始位置にセットされた第1アーム及び第2アームは、駆動源が駆動軸に駆動力を加えることなく、仮想平面に接近する。そして、第1アーム及び第2アームが一方側領域から他方側領域に移動した後には、各アームの移動による慣性力がリンク機構に働く。他方側領域において、駆動源は、慣性力で作動するリンク機構に対して、不足する駆動力を補うように駆動すればよい。つまり、本構成によれば、重力によるトルク及び慣性力を利用することで、全体としてリンク機構の作動に必要な駆動源の出力を低減させることができる。
第1実施形態の搬送装置の構成図である。 第1実施形態の搬送装置の側面図を示す概念図である。 第2実施形態の搬送装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、説明に用いる各図は概念図である。図面において、ギヤの歯の表示は省略され、ギヤ等の部材の配置が見えるようにアームを透視して擬似的にギヤ等の部材が表示されている。また、図面において、ギヤ間に隙間が表示されていても、明細書の説明の通りギヤ同士は噛み合っている。また、図面は概念図であるため、ギヤ等の大きさを正確に表すものではない。
<第1実施形態>
第1実施形態の搬送装置1は、図1及び図2に示すように、駆動源2により回転する駆動軸21と、駆動軸21が回転可能に支持された基部3、及び駆動軸21に設けられたリンク機構4と、を備えている。本実施形態の駆動源2は、制御装置により制御可能な電動モータである。駆動源2の出力は、基部3内のアイドルギヤ31、32を介して駆動軸21に伝達される。基部3は、筐体であって、駆動源2とリンク機構4とを支持している。基部3は、他の駆動源により、リンク機構4(基部3)の高さを変更(上下移動)することができる。
(リンク機構の構成)
リンク機構4は、スコットラッセルの原理を利用したリンク機構である。具体的に、リンク機構4は、固定ギヤ41と、第1アーム42と、第1回転ギヤ43と、第2回転ギヤ44と、第2アーム45と、を備えている。固定ギヤ41は、基部3に固定されたギヤ(例えばセクターギヤ)である。駆動軸21は、固定ギヤ41の中心軸上に配置されている。
第1アーム42は、長手方向を有するアーム状部材である。第1アーム42は、例えば、内部空間を有するように複数の板状部材で形成されている。第1アーム42の内側には、例えば2枚の板状部材に挟まれるように、固定ギヤ41、第1回転ギヤ43、及び第2回転ギヤ44が配置されている。第1アーム42は、第1回転中心部421と、第1連結部422と、第1中央部423と、を備えている。
第1回転中心部421は、第1アーム42のうち、駆動軸21に固定された部分である。本実施形態の第1回転中心部421は、第1アーム42の一端部(上端部)である。第1連結部422は、第1アーム42のうち、第1回転中心部421より下方に位置する部分である。本実施形態の第1連結部422は、第1アーム42の他端部(下端部)である。第1連結部422は、第2回転ギヤ44を回転可能に支持する部分である。
第1中央部423は、第1アーム42のうち、第1回転中心部421から第1連結部422まで駆動軸21に直交する方向に延びる部分である。第1中央部423は、第1回転中心部421と第1連結部422とをつなぐ部分ともいえる。第1アーム42は、駆動軸21の回転により駆動軸21を中心に回転する。第1連結部422は、駆動軸21を中心とした円軌道上を揺動する。
第1回転ギヤ43は、第1中央部423に回転可能に支持されたギヤである。第1回転ギヤ43は、固定ギヤ41とかみ合っている。第1回転ギヤ43は、第1アーム42の回転により第1アーム42とともに移動し、固定ギヤ41とのかみ合いにより第1アーム42と同じ回転方向に回転する。例えば、図1において、駆動軸21を中心とした第1アーム42の反時計回りの回転と、第1回転ギヤ43の回転軸を中心とした第1回転ギヤ43の反時計回りの回転とは、連動している。このように、第1回転ギヤ43は、第1アーム42の回転に連動して回転する。
第2回転ギヤ44は、第1連結部422に回転可能に支持され、第1回転ギヤ43に連動して第1回転ギヤ43の回転方向とは逆方向に回転する。本実施形態の第2回転ギヤ44は、第1回転ギヤ43にかみ合っている。例えば、図1において、第1回転ギヤ43の回転軸を中心とした第1回転ギヤ43の反時計回りの回転と、第2回転ギヤ44の回転軸を中心とした第2回転ギヤ44の時計回りの回転とは、連動している。なお、第2回転ギヤ44と第1回転ギヤ43とは、例えば複数のギヤやプーリを介することで連動するように構成されてもよい。第2回転ギヤ44は、第1回転ギヤ43と直接又は間接的にかみ合っている。
第2アーム45は、第1アーム42と同構成のアーム状部材である。第2アーム45は、第2回転中心部451と、第2連結部452と、第2中央部453と、を備えている。第2回転中心部451は、第2アーム45のうち、第2回転ギヤ44に連結された部分である。本実施形態の第2回転中心部451は、第2アーム45の一端部(下端部)である。
第2回転ギヤ44の回転軸上には、第2回転ギヤ44と一体的に回転する軸状部材441が設けられている。軸状部材441は、第2回転ギヤ44の中心部から第2回転ギヤ44の軸方向に延びている。軸状部材441は、基部3側の端部である一端部が第2回転ギヤ44に固定され、他端部が第2アーム45の第2回転中心部451に固定されている。軸状部材441により、互いに第2回転ギヤ44の回転軸を中心とした、第2回転ギヤ44の回転と第2アーム45の回転とは連動する。
第2連結部452は、第2アーム45のうち、第2回転中心部451より上方に位置する部分である。本実施形態の第2連結部452は、第2アーム45の他端部(上端部)である。第2連結部452には、搬送対象物であるワーク8が配置される搬送部材7が設けられている。搬送部材7は、第2連結部452から下方に延びている。搬送部材7は、第2連結部452に対して回転可能に設置されている。第1実施形態では、第2アーム45の先端部に対してワーク8が載置される。
第2中央部453は、第2アーム45のうち、第2回転中心部451から第2連結部452まで駆動軸21に直交する方向に延びる部分である。第2中央部453は、第2回転中心部451と第2連結部452とをつなぐ部分ともいえる。第2アーム45は、第2回転ギヤ44の回転により、第2回転ギヤ44の回転軸を中心に回転する。第1実施形態のリンク機構4は、後述する設計により、第2連結部452が水平方向に直線状に移動するように構成されている。
(リンク機構の動き)
ここで、駆動軸21を含む平面であって鉛直方向に平行な平面を仮想平面91として、リンク機構4の動きについて説明する。図1に示すように、リンク機構4は、第1連結部422及び第2連結部452が、駆動軸21の回転に応じて、仮想平面91の一方側の領域61と他方側の領域62とを行き来するように構成されている。
第1連結部422(図では第1連結部422の中央)と仮想平面91との離間距離である第1離間距離D1は、駆動軸21の回転に応じて、0から第1所定値までの範囲で変動する。また、第2連結部452(図では第2連結部452の中央)と仮想平面91との離間距離である第2離間距離D2は、駆動軸21の回転に応じて、0から第1所定値よりも大きい第2所定値までの範囲で変動する。
以下、第1連結部422及び第2連結部452が仮想平面91に近づくように駆動軸21が回転する駆動軸21の回転方向を「接近回転方向」と称し、第1連結部422及び第2連結部452が仮想平面91から遠ざかるように駆動軸21が回転する駆動軸21の回転方向を「離間回転方向」と称する。リンク機構4は、第1離間距離D1及び第2離間距離D2が0でない状態において、重力により駆動軸21に加わる接近回転方向へのトルク(以下「接近トルク」ともいう)が、重力により駆動軸21に加わる離間回転方向へのトルク(以下「離間トルク」ともいう)よりも大きくなるように構成されている。
図1において、第2連結部452が一方側領域61にある場合、駆動軸21の接近回転方向は反時計回りであり、駆動軸21の離間回転方向は時計回りである。また、図1において、第2連結部452が他方側領域62にある場合、駆動軸21の接近回転方向は時計回りであり、駆動軸21の離間回転方向は反時計回りである。図1の矢印は、一方側領域61において、駆動軸21が接近回転方向に回転した際の各ギヤ及びアームの回転方向を表している。駆動軸21の接近回転方向及び離間回転方向は、それぞれ、仮想平面91を境界として逆方向となる。
(リンク機構の設計例)
固定ギヤ41と第2回転ギヤ44との間には、所定のギヤ比が設定されている。第1実施形態において、第2回転ギヤ44と固定ギヤ41とのギヤ比は、1:2である。固定ギヤ41の歯数(全周に歯がある場合の歯数)は2n(nは整数)であり、第1回転ギヤ43の歯数はnであり、第2回転ギヤ44の歯数はnである(固定ギヤ41の歯数:第2回転ギヤ44の歯数=2:1)。
第1アーム42の長さは、第2アーム45の長さと等しい。第1アーム42の質量は、第2アーム45の質量よりも大きい。第1アーム42と第2アーム45とは、同様の構成(形状)である。材質は例えば、第1アーム42が鉄製であり、第2アーム45がアルミニウム製である。
リンク機構4は、第2離間距離D2が第1離間距離D1の2倍になるように構成されている。仮想平面91に平行で且つ第2回転ギヤ44の回転軸を含む平面を第2仮想平面92とすると、第2仮想平面92は、第1アーム42と第2アーム45とが為す角度を等分する。第2離間距離D2が第2所定値(最大値)である場合、第1離間距離D1も第1所定値(最大値)である。以下、離間距離D1、D2が最大値である状態を「最遠状態」という。第1実施形態では、最遠状態において、第1アーム42と第2アーム45との為す角度は120°である。
(リンク機構の動作の具体例)
図1に示すような一方側領域61での最遠状態(以下「一方側最遠状態」という)から、第1アーム42が反時計回りに60°回転すると、第1離間距離D1は0となる。当該第1アーム42の回転に連動して、第2回転ギヤ44及び第2アーム45が時計回りに60°回転し、第2離間距離D2も0になる。以下、離間距離D1、D2が0である状態を「中央状態」という。
リンク機構4の状態が一方側最遠状態から中央状態に移行することで、ワーク8は、最遠位置から駆動軸21の真下まで搬送される。中央状態において、第2連結部452の搬送部材7の取り付け位置、第2回転ギヤ44の回転軸、及び駆動軸21は、仮想平面91上に配置される。
リンク機構4は、上述の通り、重力により駆動軸21に加わる接近トルクT1が、重力により駆動軸21に加わる離間トルクT2よりも大きくなるように構成されている。上記の設計例によれば、第1アーム42と第2アームの質量の差により、接近トルクが離間トルクより大きくなる。
詳細に、接近トルクT1は、重力により第1アーム42が駆動軸21に加える第1モーメントM1と、重力により第2アーム45が第2回転ギヤ44に加える第2モーメントM2との和に相当する(T1=M1+M2)。また、離間トルクT2は、第2モーメントM2に、第2回転ギヤ44に対する固定ギヤ41のギヤ比(ここでは2)を乗算した値に相当する(T2=2×M2)。
第1アーム42の質量をm1とし、第2アーム45の質量をm2とし、仮想平面91と第1アーム42の重心との距離をl1とし、第2仮想平面92と第2アーム45の重心との距離をl2とすると、第1モーメントM1は、M1=m1×g×l1となり、第2モーメントM2は、M2=m2×g×l2となる。gは重力加速度である。第1実施形態では、l1=l2である。
したがって、第1実施形態において、T1>T2を満たす条件は、M1>M2となり、m1>m2となる。第1実施形態では、材質の違いにより、第1アーム42の質量が、第2アーム45の質量よりも大きくなっている。これにより、リンク機構4において、接近トルクT1が離間トルクT2よりも大きくなる。なお、第1アーム42の質量には、第1アーム42に設けられた第1回転ギヤ43及び第2回転ギヤ44の質量が含まれている。
離間距離D1、D2が0でない状態において、駆動軸21には、重力により、接近トルクT1から離間トルクT2を引いた値のトルクΔTが加わる。ワーク8や搬送部材7の質量によるモーメントは、接近トルクT1及び離間トルクT2に均等に加わる。このため、T1>T2の関係は、ワーク8や搬送部材7の質量の大小にかかわらず成立する。
基部3には、離間距離D1、D2が最大値である状態(一方側最遠状態)を維持するためのロック機構(図示略)が設けられている。ロック機構は、例えば第1アーム42に係合してその回転を規制する部材及び係合/非係合を切り替える部材を備えている。
ワーク8の搬送の流れの一例について説明すると、まず一方側最遠状態において、例えば基部3の上下運動又は他の装置により、第2連結部452下方の搬送部材7にワーク8が載置される。そして、ロック機構が解除されると、重力によるトルクΔTが駆動軸21に加わり、第1アーム42及び第2アーム45が他方側領域62に向けて移動する。なお、この際、駆動源2が第1アーム42に駆動力を加えても良い。
駆動軸21の反時計回りの回転及び第2回転ギヤ44の時計回りの回転により、第1アーム42及び第2アーム45は、仮想平面91上に到達し、中央状態となる。そして、第1アーム42及び第2アーム45は、慣性力により他方領域62に進入する。
第1アーム42及び第2アーム45は、上記一方側領域61での移動により発生する慣性力により、他方側領域62で他方側最遠状態(他方側領域62での最遠状態)に向けて移動する。慣性力は、リンク機構4の状態が他方側最遠状態になる前に、重力によるトルクΔT等により打ち消される。したがって、駆動源2は、駆動軸21に反時計回りの回転力を加えて、他方側最遠状態を達成させる。リンク機構4は、少なくとも重力によるトルクΔTにより一方側最遠状態から中央状態となり、慣性力と駆動源2の駆動力とにより中央状態から他方側最遠状態となる。搬送目的地に到達した状態である他方側最遠状態において、搬送部材7からワーク8が取り除かれる。
そして、上記同様に、リンク機構4は、少なくとも重力によるトルクΔTにより他方側最遠状態から中央状態となり、慣性力と駆動源2の駆動力とにより中央状態から一方側最遠状態となる。第1実施形態の設計例では、第2連結部452の移動軌跡及びワーク8の移動軌跡は、直線状となる。
(効果)
本実施形態によれば、離間距離D1、D2が0以外である場合に、重力により生じる接近トルクT1が離間トルクT2よりも大きく、駆動軸21には各アーム42、45が仮想平面91に接近する方向のトルクΔT(ΔT=T1−T2)が加わる。したがって、搬送の開始位置にセットされた第1アーム42及び第2アーム45は、駆動源2が駆動軸21に駆動力を加えることなく、仮想平面91に接近する。そして、第1アーム42及び第2アーム45が一方側領域61から他方側領域62に移動した後には、各アーム42、45の移動による慣性力がリンク機構4に働く。他方側領域62において、駆動源2は、慣性力で作動するリンク機構4に対して、不足する駆動力を補うように駆動すればよい。つまり、本構成によれば、重力によるトルクΔT及び慣性力を利用することで、全体としてリンク機構4の作動に必要な駆動源2の出力を低減させることができる。また、駆動源2の最大出力を上げることなく(駆動源2の大型化なく)、搬送速度の高速化が可能となる。
また、上記設計例の構成によれば、第1アーム42と第2アーム45とを同様の構成(同型)とした上で、第1アーム42と第2アーム45との質量差を調整するだけで、駆動源2の出力を低減させる構成を実現することができる。つまり、容易且つ低コストにトルクΔTが生じる構成を実現できる。また、ワーク8の移動軌跡を直線状にすることができ、振動低減及び省スペース化が可能となる。
<第2実施形態>
第2実施形態のリンク機構40は、図3に示すように、第1実施形態の構成に対してさらに、第3回転ギヤ46と、第3アーム47と、を備えている。第3回転ギヤ46は、第2アーム45の第2連結部452に回転可能に支持され、第2回転ギヤ44の回転に連動して第2回転ギヤ44の回転方向とは逆方向に回転する。第3回転ギヤ46は、例えばアイドルギヤ(図示略)を介して第2回転ギヤ44と接続されている。
第3アーム47は、第1アーム42よりも短いアーム状部材である。第3アーム47は、第3回転中心部471と、第3連結部472と、第3中央部473と、を備えている。第3回転中心部471は、第3アーム47のうち、第3回転ギヤに連結された部分である。この連結は、第2回転ギヤ44と第2アーム45との連結と同様、第3回転ギヤ46と連動して回転する軸状部材461により実現される。第3回転中心部471は、第3アーム47の一端部(上端部)である。
第3連結部472は、第3アーム47のうち、第3回転中心部471より下方に位置する部分である。第3連結部472は、第3アーム47の他端部(下端部)である。第3連結部472には、搬送部材7とワーク8が配置される。
第3中央部473は、第3アーム47のうち、第3回転中心部471から第3連結部472まで駆動軸21に直交する方向に延びる部分である。第3中央部473は、第3回転中心部471と第3連結部472とをつなぐ部分ともいえる。リンク機構40は、第1連結部422、第2連結部452、及び第3連結部472が、駆動軸21の回転に応じて、仮想平面91の一方側領域61と他方側領域62とを行き来するように構成されている。
第3連結部472と仮想平面91との離間距離D3は、0から第3所定値(第3所定値>第2所定値>第1所定値)までの範囲で変動する。離間距離D3は、離間距離D1、D2が0になったときに0になる。
図3の矢印に示すように、第2アーム45が時計回りに回転して仮想平面91に接近すると、第3回転ギヤ46及び第3アーム47が反時計回りに回転して仮想平面91に接近する。第2実施形態においても、リンク機構40は、駆動軸21に加わる接近トルクT1が離間トルクT2よりも大きくなるように構成されている。これにより、第1実施形態同様の効果が発揮される。
例えば、第3アーム47により第3回転ギヤ46に加わるモーメントを第3モーメントM3とすると、T1=M1+M2+M3、及び、T2=(M2+M3)×2が成り立つ。T2の式の「×2」はギヤ比である。第3アーム47の長さや質量等は、T1>T2が成り立つように設定される。
<その他>
本発明は、上記実施形態に限られない。上記実施形態と同様の考え方により、複数のアーム及びギヤを組み合わせてリンク機構が構成されればよい。また、アーム42、45、47は、上記以外の材料で形成されてもよい。例えば、アーム部材の長さ、重さ、各ギヤ比、及びアーム部材同士の角度等も、上記以外であってもよい。ワーク8は、例えば金型(例えばプレス加工機の金型等)や各種部品であってもよい。また、駆動源2の出力軸が、アイドルギヤ31、32を介さず直接的に第1アーム42の第1回転中心部421に固定されてもよい。
1…搬送装置、2…駆動源、21…駆動軸、3…基部、4、40…リンク機構、41…固定ギヤ、42…第1アーム、421…第1回転中心部、422…第1連結部、423…第1中央部、43…第1回転ギヤ、44…第2回転ギヤ、45…第2アーム、451…第2回転中心部、452…第2連結部、453…第2中央部、46…第3回転ギヤ、47…第3アーム、471…第3回転中心部、472…第3連結部、473…第3中央部、91…仮想平面。

Claims (2)

  1. 駆動源により回転する駆動軸、前記駆動軸を回転可能に支持する基部、及び前記駆動軸に設けられたリンク機構を備える搬送装置であって、
    前記リンク機構は、
    前記基部に固定された固定ギヤと、
    前記固定ギヤの中心軸上に配置された前記駆動軸に固定された第1回転中心部、前記第1回転中心部より下方に位置する第1連結部、及び前記第1回転中心部から前記第1連結部まで前記駆動軸に直交する方向に延びる第1中央部を有し、前記駆動軸の回転により前記駆動軸を中心に回転する第1アームと、
    前記第1中央部に回転可能に支持され、前記固定ギヤとかみ合い、前記第1アームの回転に連動して回転する第1回転ギヤと、
    前記第1連結部に回転可能に支持され、前記第1回転ギヤに連動して前記第1回転ギヤの回転方向とは逆方向に回転する第2回転ギヤと、
    前記第2回転ギヤに連結された第2回転中心部、前記第2回転中心部より上方に位置する第2連結部、及び前記第2回転中心部から前記第2連結部まで前記駆動軸に直交する方向に延びる第2中央部を有し、前記第2回転ギヤの回転に連動して回転する第2アームと、
    を備え、
    前記固定ギヤと前記第2回転ギヤとの間には、所定のギヤ比が設定され、
    前記駆動軸を含む平面であって鉛直方向に平行な平面を仮想平面とすると、
    前記リンク機構は、前記第1連結部及び前記第2連結部が、前記駆動軸の回転に応じて、前記仮想平面の一方側の領域と他方側の領域とを行き来するように構成され、
    前記第1連結部と前記仮想平面との離間距離である第1離間距離は、前記駆動軸の回転に応じて、0から第1所定値までの範囲で変動し、前記第2連結部と前記仮想平面との離間距離である第2離間距離は、前記駆動軸の回転に応じて、0から前記第1所定値よりも大きい第2所定値までの範囲で変動し、
    前記第1連結部及び前記第2連結部が前記仮想平面に近づくように前記駆動軸が回転する前記駆動軸の回転方向を接近回転方向とし、前記第1連結部及び前記第2連結部が前記仮想平面から遠ざかるように前記駆動軸が回転する前記駆動軸の回転方向を離間回転方向とすると、
    前記リンク機構は、前記第1離間距離及び前記第2離間距離が0でない状態において、重力により前記駆動軸に加わる前記接近回転方向へのトルクが、重力により前記駆動軸に加わる前記離間回転方向へのトルクよりも大きくなるように構成され、
    前記第1アームと前記第2アームとは、互いに材質が異なる同じ形状の部材であり、
    前記リンク機構は、前記第2離間距離が前記第1離間距離の2倍になるように構成され、
    前記第1アームの質量は、前記第2アームの質量よりも大きく、
    前記第2回転ギヤと前記固定ギヤとのギヤ比は、1:2であり、
    前記リンク機構は、前記第2連結部が水平方向に直線状に移動するように構成されている搬送装置。
  2. 前記リンク機構は、
    前記第2連結部に回転可能に支持され、前記第2回転ギヤの回転に連動して前記第2回転ギヤの回転方向とは逆方向に回転する第3回転ギヤと、
    前記第3回転ギヤに連結された第3回転中心部、前記第3回転中心部より下方に位置する第3連結部、及び前記第3回転中心部から前記第3連結部まで前記駆動軸に直交する方向に延びる第3中央部を有し、前記第3回転ギヤの回転に連動して回転する第3アームと、
    をさらに備え、
    前記リンク機構は、前記第1連結部、前記第2連結部、及び前記第3連結部が、前記駆動軸の回転に応じて、前記仮想平面の一方側の領域と他方側の領域とを行き来するように構成されている請求項1に記載の搬送装置。
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