JP6756478B2 - 立体網状繊維集合体 - Google Patents
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Description
本発明の立体網状繊維集合体は立体網状構造を有し、通気性が極めて良好なため、降雨などの湿気によっても、振動減衰性、減音性および材料強度等の各種特性はほとんど低下することなく十分に維持される。
本発明の立体網状繊維集合体は、特定のガラス転移温度を有するポリマー(以下、単に「ポリマーP1」ということがある)を含む繊維(以下、単に「繊維F1」ということがある)からなる。
・190℃および2.16kgでのMFRは通常、1〜40g/10分、特に2〜20g/10分である;
・230℃および2.16kgでのMFRは通常、2〜55g/10分、特に2.5〜52g/10分である。
230℃および2.16kgでのMFRは、当該測定温度および当該荷重を用いること以外、上記MFRと同様のJIS K 7210に準拠して測定することができる。
エステル系エラストマーは、例えば、プリマロイA1900(登録商標)(三菱化学社製)、ペルプレンP−90BD(登録商標)(東洋紡社製)等の市販品として入手可能である
ウレタン系エラストマーは、例えば、エラストラン(登録商標)(BASF社製)等の市販品として入手可能である
・190℃および2.16kgでのMFRは通常、1〜40g/10分、特に2〜30g/10分である;
・230℃および2.16kgでのMFRは通常、2〜55g/10分、特に4〜35g/10分である。
・ショアA硬度は通常、10〜95度であり、好ましくは15〜92度、より好ましくは15〜90度である。
・ショアD硬度は通常、1〜60度であり、好ましくは1〜50度、より好ましくは1〜30度である。
最も好ましいポリマーP1は、15〜90度、特に50〜90度、のショアA硬度を有する。
・190℃および2.16kgでのMFRは通常、1〜40g/10分、特に2〜30g/10分である;
・230℃および2.16kgでのMFRは通常、2〜55g/10分、特に2.5〜40g/10分である。
・190℃および2.16kgでのMFRは通常、1〜40g/10分、特に2〜20g/10分である;
・230℃および2.16kgでのMFRは通常、2〜55g/10分、特に2.5〜52g/10分である。
本発明の立体網状繊維集合体を裏面側に備えた厚み3.2mmのステンレス板の表面に対して、直径11mmおよび重量5.45gの鉄球を10cmの高さから垂直に落下させる。具体的な試験方法は後述の鉄球落下試験で説明する。なお、ステンレス板の裏面側に何も備えなかった場合の衝撃音は89dBである。
本発明の立体網状繊維集合体の製造方法について次に例を挙げて説明する。
まず、原料ポリマーの融点以上の温度に加熱した二軸押出機によって、このポリマーを溶融混練する。なお、ポリマーアロイ(2種以上のポリマー)を用いる場合、ポリマーアロイを構成する複数の原料ポリマーペレットを同時に二軸押出機に投入し、溶融混練する。続いて、複数の孔を有するTダイから、溶融状態のポリマーを連続的に下方向に吐出することによって紡糸し、本発明の立体網状繊維集合体を成型することができる。このとき、Tダイの直下に水浴(または湯浴)を設置し、水浴中に2つのコンベアを並行に設置し、コンベアの一部が水面上になるように配置する。溶融状態のポリマーからなる繊維が、2つのコンベアのクリアランス間において、水浴水面に達する際に、浮力が発生することで繊維がランダムな方向性を持つ。同時に、この多数の繊維は、2つのコンベアに挟まれ、除熱されながら水浴中を運ばれ、繊維同士が融着しながら固化することによって、立体網状繊維集合体が成型される。なお、2つのコンベアのクリアランス間の距離によって、立体網状繊維集合体の厚みが決定される。その後、成型された立体網状繊維集合体を適当な長さや形状に切断する。その後、成型した立体網状繊維集合体を乾燥する。乾燥は、上記切断の前に行ってもよい。
本発明の立体網状繊維集合体は、振動減衰性、減音性および低反発性に優れるため、振動および/または騒音を抑制する必要のある用途、および低反発性が要求される用途において有用である。詳しくは本発明の立体網状繊維集合体は例えば、振動減衰材、減音材および/または低反発材として使用される。すなわち、本発明の立体網状繊維集合体は例えば、振動減衰材、減音材および/または低反発材である。
二軸押出機を使用して、表1または表2に示す配合に従って各成分を混合した。このとき、二軸押出機の温度は、上流側から下流側に向かって約140℃から約200℃まで段階的に設定し、1000rpmで溶融混練し、続いて、約200℃に加熱したTダイから溶融状態の樹脂を連続的に下方向に吐出した。Tダイの複数の孔から吐出した繊維状の樹脂は、Tダイ直下に設置した水浴(室温)に入り、そこに設置された2つの平行なコンベア間で挟み込まれ、繊維同士がランダムな方向性で融着および固化することによって、繊維同士が接触点で互いに結合した立体網状繊維集合体を成型した。上記のように作製した各立体網状繊維集合体について、繊度、厚み、見掛け密度および目付を測定した。
立体網状繊維集合体を200mm×200mmのサイズに切断してサンプルを作製した。サンプルを図2に示す測定装置に設置し、鉄球による衝撃音を測定した。
測定レンジ WEIGETING C
METER 「F」
立体網状繊維集合体を200mm×200mmのサイズに切断してサンプルを作製した。温度25℃および湿度55%の環境下、サンプルの表面にA4のコピー用紙(約4.3g/枚)を敷き、用紙の表面から20cmの高さより、直径11mmおよび重量5.45gの鉄球を落下させた。このとき、バウンド数を数えた。真上から落とし、跳ね返り角が10°以内のバウンドだけを数えた。3回の測定による平均値を測定値とした。
立体網状繊維集合体を200mm×200mmのサイズに切断してサンプルを作製し、10か所から線状体を採集する。10か所で採集した線状体の40℃での比重を密度勾配管を用いて測定する。更に、上記10か所で採集した線状体の断面積を顕微鏡で30倍に拡大した写真より求め、それより線状体の長さ10000m分の体積を求める。得られた比重と体積を乗じた値を繊度(線状体10000m分の重量)とする。(n=10の平均値)
立体網状繊維集合体を150mm×150mmのサイズに切断してサンプルを作製し、無荷重で24時間放置した。その後、当該サンプルに直径150mmの円板状部材により1g/cm2の圧力を付与し、そのときの高さ(厚み)を測定した。また厚みから体積を求め、サンプルの重さを体積で除した値で見掛密度を示す。またサンプルの重さを上記サイズの面積で除した値で目付を示す。(n=3の平均値)
立体網状繊維集合体の代わりに、表5に示すサンプルを用いたこと以外、上記と同様の方法により、評価および測定を行った。
比較例7においてポリウレタンフォームは(ELF;イノアック社製)を用いた。
比較例8において固綿はポリエステル綿を固く積層させたものであり、東京化セン社製のものを用いた。
比較例12においてはシートAを3枚重ねて用いた。
高速自動車道において、ジョイント部の通過音のピーク値をジョイント部直下で上記普通騒音計により50点読み取り、その中から上位10点を取り出し、施工前の平均値A(=95.8dB)を求めた。気温は28〜30℃であった。
次いで、立体網状繊維集合体を、図1に示すように、高架橋1,2のジョイント部の隙間3に挟み込み、施工後の平均値を求めた。詳しくは、実施例8で得られた立体網状繊維集合体を250mm×1000mm×30.6mmの寸法に裁断し、図1に示すように、立体網状繊維集合体10を重ね合わせ、厚み方向dに圧縮させ隙間3(f)に挿入して圧縮を解除し、挟み込んだ。その後、ジョイント部の通過音のピーク値をジョイント部直下で上記普通騒音計により50点読み取り、その中から上位10点を取り出し、施工後の平均値B(=78.8dB)を求めた。
さらに、立体網状繊維集合体の代わりに、ポリウレタンフォームを用いたこと以外、上記平均値Bと同様の方法により、施工後の平均値C(=83.0dB)を求めた。
例えば、本発明の立体網状繊維集合体は、車道(特に高速道路)および鉄道などの高架橋および/または当該高架橋を支える橋脚、ならびに風力発電装置における風車の支柱に適用される振動減衰材または減音材として、乗り物の内装部材として、一般寝具または家具の芯材として、または医療・介護用器具のクッション材、フロア材、芯材またはベルトとして有用である。
3:隙間
10:複数枚の立体網状繊維集合体
11:減音性の測定装置の本体
12:減音性の測定装置の引き出し
110:引き出し収容部
111:天板
Claims (11)
- −30〜+30℃のガラス転移温度を有するポリマーを含む繊維を含み、多数の該繊維がランダムまたは螺旋状の方向性で接触点にて互いに結合している立体網状繊維集合体であって、
前記繊維が、以下の繊維(I)〜(III):
(I)−30〜+30℃のガラス転移温度を有するスチレン系エラストマーのみからなる繊維;
(II)−30〜+30℃のガラス転移温度を有するスチレン系エラストマーと、−30〜+30℃のガラス転移温度を有する熱可塑性非エラストマーのみからなる繊維;および
(III)−30〜+30℃のガラス転移温度を有するスチレン系エラストマーと、−150℃以上−30℃未満のガラス転移温度を有する熱可塑性非エラストマーのみからなる繊維
から選択される1種または2種以上の繊維であり、
前記スチレン系エラストマーはブロック共重合体である、立体網状繊維集合体。 - 前記繊維(II)を構成する前記熱可塑性非エラストマーがオレフィン系モノマーの単独重合体またはランダム共重合体である、請求項1に記載の立体網状繊維集合体。
- 前記繊維(III)を構成する前記熱可塑性非エラストマーがオレフィン系モノマーの単独重合体またはランダム共重合体である、請求項1または2に記載の立体網状繊維集合体。
- 前記繊維(III)を構成する前記熱可塑性非エラストマーのガラス転移温度が−150〜−35℃である、請求項1〜3のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記繊維が300〜100000dtexの繊度を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記立体網状繊維集合体が前記繊維を全量に対して30〜100重量%で含む、請求項1〜5のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記立体網状繊維集合体を裏面側に備えた厚み3.2mmのステンレス板の表面に対して、直径11mmおよび重量5.45gの鉄球を10cmの高さから垂直に落下させたとき、その直下での衝撃音が78dB以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記立体網状繊維集合体が振動減衰材および/または減音材として使用される、請求項1〜7のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記立体網状繊維集合体が減音材として使用される、請求項1〜8のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記スチレン系エラストマーの含有量は、前記繊維の全量に対して、30〜100重量%である、請求項1〜9のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
- 前記繊維が、酸化防止剤、熱安定剤、難燃剤、顔料、光安定剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、発泡剤、着色剤、ブロッキング防止剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤および無機または有機フィラーから選択される添加剤をさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載の立体網状繊維集合体。
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