JP6755276B2 - 固体潤滑転がり軸受及びその製造方法 - Google Patents

固体潤滑転がり軸受及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、固体潤滑剤を使用した固体潤滑転がり軸受及びその製造方法に関する。
固体潤滑剤を使用した固体潤滑転がり軸受は、潤滑剤としてグリースや潤滑油を使用することができない高温雰囲気や真空雰囲気等での使用、例えばフィルム延伸機のテンタークリップ用軸受としての使用に適合する。
ここでいうフィルム延伸機は、一般包装材、液晶パネル、あるいは二次電池等に用いられる延伸フィルムを製造するもので、フィルムの強度を向上させるために、図7に示すように、フィルム100を連続的に長手方向(矢印X方向)に搬送し、破線で示す領域内でフィルム100を加熱しながら幅方向に引き延ばす(さらに長手方向に引き延ばす場合もある)機械装置である。テンタークリップは、このフィルム延伸機において、フィルムの両端をクリップし、無限軌道のガイドレールに安定されて図中の矢印Cで示すように循環走行しながらフィルムを所定方向に引き延ばす機械部品である。テンタークリップ用軸受は、このテンタークリップのレール走行をガイドする部分に用いられており、高温環境下(250℃以上、最大で400℃程度)で使用されることから、固体潤滑転がり軸受を使用する必要がある。
このような固体潤滑転がり軸受で使用される固体潤滑剤として、特許文献1には、グラファイトとバインダーの焼結体であって、グラファイトの配合率を80〜98vol%、曲げ強度を4〜15MPa、比摩耗量を1.5〜2.5×10-5mm3/(N・m)とした固体潤滑剤が開示されている。
特開2013−79715号公報
しかしながら特許文献1に記載された固体潤滑剤は、グラファイトを主原料とし、またバインダーと黒鉛粒子が焼成後も結合されていないために材料強度と硬度が低い。従って、耐衝撃性や耐摩耗性が不足し、転がり軸受が短寿命となる問題がある。
そこで本発明は、高い材料強度と硬度を有し、耐衝撃性や耐摩耗性に優れた特性を有する固体潤滑剤を使用した固体潤滑転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明にかかる固体潤滑転がり軸受で使用される固体潤滑剤は、非晶質でかつ自己焼結性を有する炭素材粉と、黒鉛粉と、バインダーとを含む粉末を成形し、焼成したことを特徴とするものである。
本願発明で使用する炭素材粉は、非晶質という点で結晶質である黒鉛とは異なり、自己焼結性を有するという点で、自己焼結性を有しない炭素繊維等と異なる材料である。このような非晶質でかつ自己焼結性を有する炭素材粉に該当するものとして、ピッチ粉やコークス粉を挙げることができる。このような炭素材粉は焼成により粉末自体が硬質化されることに加え、焼成後は、その自己焼結性から、隣接する炭素材粒子同士が互いに結合した骨格構造を形成する。この骨格構造に保持されるため、黒鉛粒子も脱落しにくくなる。そのため、材料強度を増すことができ、耐衝撃性や耐摩耗性を向上させることが可能となる。この固体潤滑剤を転がり軸受に使用することで、転がり軸受の長寿命化を図ることができる。
以上の効果を奏するため、炭素材粉の配合割合を、重量比で黒鉛粉の配合割合よりも多くするのが好ましい。この場合の圧粉体として、炭素材粉を50〜60wt%、黒鉛粉を25〜40wt%配合したものを使用することができる。
炭素材粉および黒鉛粉は何れも細粉であり、そのままでは見かけ密度が低いために流動性が低く、成形型に粉末をスムーズに充填することができない。これを防止するため、炭素材粉および黒鉛粉をバインダーで造粒し、この造粒粉を用いて圧粉体を成形するのが好ましい。
高温環境下では、水分の減少等により黒鉛の潤滑性が低下して固体潤滑剤の耐摩耗性が低下することになるが、この固体潤滑剤に、W,Mo,MoS2のうち、少なくとも何れか一つを添加することで、耐摩耗性の低下を補うことができる。
また、固体潤滑剤にカーボンファイバーもしくはカーボンナノチューブ添加することで、耐摩耗性をさらに高めることができる。
この固体潤滑剤は、曲げ強度を40〜100MPa、ショア硬さ(HSC)を50〜100にするのが好ましい。また、固体潤滑剤の比摩耗量は1.0〜2.5×10-7mm3/(N・m)とするのが好ましい。さらに、その密度は1.0〜3.0g/cm3とするのが好ましい。
本発明によれば、高い材料強度と硬度を有し、耐衝撃性や耐摩耗性に優れた特性を有する固体潤滑剤を使用した固体潤滑転がり軸受を提供することができる。
本発明にかかる固体潤滑剤のミクロ組織を示す図である。 上記固体潤滑剤の製造工程で使用する造粒粉の構成を示す断面図である。 従来の固体潤滑剤のミクロ組織を示す図である。 テンタークリップの概略構造を示す斜視図である。 固体潤滑転がり軸受の正面図である。 固体潤滑転がり軸受の断面図である。 フィルム延伸機の概略構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1に、本発明にかかる固体潤滑剤のミクロ組織を拡大して表す。
同図に示すように、この固体潤滑剤11は、炭素材粒子12と、黒鉛粒子13とこれらの粒子12,13間に介在するバインダー成分14と、気孔15とを有する多孔質体である。炭素材粒子12は、隣接する炭素材粒子12同士が互いに結合した骨格構造を形成している。バインダー成分14および黒鉛粒子13は、炭素材粒子12の骨格構造内に保持されている。
この固体潤滑剤11は、炭素材粉、黒鉛粉、およびバインダーを含む粉末を成形型に充填し、所定形状に成形してから型から取り出し、焼成することで製造される。
本発明では、炭素材粉として、非晶質であり、かつ自己焼結性を有する(それ自身で結合することができる)炭素材の粉末が使用される。この炭素材粉は、非晶質であるから結晶質の黒鉛粉とは異なり、また自己焼結性を有するために、自己焼結性を有しない炭素繊維等とも異なる。この条件にあてはまる炭素材粉の一例として、コークス粉あるいはピッチ粉を挙げることができる。ピッチ粉としては、石油系および石炭系の何れも使用可能である。
また、黒鉛粉としては天然黒鉛粉および人造黒鉛粉の何れもが使用可能である。天然黒鉛粉は鱗片状をなし、潤滑性に優れる。一方、人造黒鉛粉は成形性に優れる。従って、必要とされる要求特性に応じて天然黒鉛粉と人造黒鉛粉を選択使用する。ちなみに黒鉛粉は焼成前後を問わず結晶質である。バインダーとしては例えばフェノール樹脂を使用することができる。
以上に述べた炭素材粉および黒鉛粉はバインダーを加えて造粒される。これにより、図2に示すように、炭素材粉12’および黒鉛粉13’をバインダー14’で保持した造粒粉Pが製造される。炭素材粉12’および黒鉛粉13’はサイズの小さい細粉であり、そのままでは流動性が悪く、成形型にスムーズに充填できないために造粒が行わる。造粒粉Pを粉砕し、次いで篩掛けすることで、粒度600μm以下(平均粒径100μm〜300μm)の造粒粉Pが選別される。
こうして得た造粒粉を成形型に供給し、加圧して圧粉体を成形する。この時、圧粉体中の炭素材粉12’、黒鉛粉13’、およびバインダー14’の割合(重量比)は、炭素材粉12’が最も多く、バインダー14’が最も少ない。具体的には、炭素材粉12’を50〜60wt%、黒鉛粉13’を25〜40wt%含有し、残りをバインダー14’および不可避的不純物とする。
その後、この圧粉体を焼成することで、図1に示す固体潤滑剤を製造することができる。焼成は、雰囲気ガスとして窒素ガス等の不活性ガスを使用し、焼成時の炉内温度を900℃〜1000℃に設定して行われる。焼成により、炭素材粉12’は非晶質の無定形炭素である炭素材粒子12となり、黒鉛粉13’は結晶質の黒鉛粒子13となる。また、バインダー14’は、非晶質の無定形炭素であるバインダー成分14となる。焼成後の固体潤滑剤11の密度は1.0〜3.0g/cm3とするのが好ましい。密度が下限値を下回ると欠けを生じやすくなり、逆に密度が上限値を上回ると成形時の寸法のばらつき(特に圧縮方向の寸法のばらつき)が大きくなるためである。
図3は、黒鉛を主成分とした特許文献1記載の固体潤滑剤のミクロ組織を示すものである。同図に示すように、従来の固体潤滑剤では、黒鉛粒子13は個々に独立して存在しており、黒鉛粒子13相互間が結合されていない。また、バインダー成分も黒鉛粒子13を保持しているにすぎず、黒鉛粒子13とバインダー成分14は結合されていない。そのため、材料強度が低くなり、また黒鉛粒子の脱落も生じやすくなる。なお、図3中の符号16はタングステン等の添加物を示す。
これに対し、本発明の固体潤滑剤11は、炭素材粒子12が母材として機能し、炭素材粒子12同士が結合した骨格構造を形成している。また、バインダー成分14も非晶質で自己焼結性を有するため、炭素材粒子12とバインダー成分14も結合した状態にある。さらに焼成後の炭素材粒子12が硬いこともあり、焼成後の固体潤滑剤11は高硬度となる。そのため、固体潤滑剤11は高い材料強度と硬度を有するようになる。また、黒鉛粒子13の脱落も生じにくくなる。従って、高い潤滑性を保持しつつ、耐衝撃性および耐摩耗性に優れた固体潤滑剤を得ることができる。
ちなみに本発明の固体潤滑剤11は、ショア硬さ(HSC)50〜100程度に達し、特許文献1に挙げられた既存固体潤滑剤(ショア硬さHSC:10〜15程度)よりもはるかに硬い。この硬さゆえに、本発明の固体潤滑剤11は機械加工で後加工を行うこともできる。また、本発明の固体潤滑剤11は曲げ強度40〜100MPaであり、既存固体潤滑剤の曲げ強度よりも数倍〜数十倍大きくなる。さらに、比摩耗量も1.0〜2.5×10-7mm3/(N・m)であり、既存固体潤滑剤と比べて100分の1の比摩耗量となる。従って、転がり軸受の内部に配置する固定潤滑剤として使用することで、軸受を長寿命化することができる。
炭素材粒子12の骨格構造を、FeやCu等の金属粒子同士を結合した骨格構造と置き換えたものを想定することもできるが、かかる構成では、酸化により脆くなりやすい。また、高温環境下で材料が軟化するため、材料強度および硬度の双方が低下し、固体潤滑剤としての使用が困難となる。これに対し、本発明のように炭素材粒子12の骨格構造を採用することで、酸化や高温環境下の材料の軟化が生じにくくなり、これらの不具合を回避することができる。
以上の固体潤滑剤11には、必要に応じて他の組成物を添加することができる。例えばW、Mo、MoS2のうち、何れか一種または二種以上添加することで、耐摩耗性を向上させることができる。また、高温環境下では黒鉛の潤滑性の低下による耐摩耗性の低下が問題となるが、これらを配合することで耐摩耗性の低下を補うこともできる。一方、配合量が多すぎると材料強度が低下する。そのため、これらの配合量としては、1.0vol%〜8.0vol%が適切である。
また、焼成後の耐摩耗性をさらに向上させるため、固体潤滑剤11にカーボンファイバーやカーボンナノチューブを添加することもできる。その一方でこれらが多すぎると、成形性が悪くなる。従って、これらの配合量としては、10wt%以下が適切である。
以上に述べた固体潤滑剤11は、例えばフィルム延伸機のテンタークリップ用の転がり軸受に使用することができる。図4は、フィルム延伸機のテンタークリップの概略構造を示すものである。既に述べたように、テンタークリップは、無限軌道のガイドレール1に案内されながら移動するもので、フレーム2と、フィルム100(図7参照)を挟持するクリップ部3と、フレーム2に回転自在に支持された複数の軸受4とを具備する。このテンタークリップは図示しないチェーン等で駆動されて走行する。その際に、各軸受4の外周面がガイドレール1上で転動することにより、テンタークリップの移動方向がガイドレール1で案内され、クリップ部12で挟持されたフィルムの延伸が行われる。軸受外輪の外周面に嵌合固定したリング状の別部材をガイドレール1上で転動させる場合もある。
図5はテンタークリップ用固体潤滑転がり軸受4の一例を示す正面図(但しシールド板9は取り外されている)であり、図6は同軸受の半径方向に沿った断面図である。両図に示すように、この軸受4は、深溝玉軸受としての形態をなし、内周面に外側軌道面5aを有する外輪5と、外周面に内側軌道面6aを有する内輪6と、外側軌道面5aと内側軌道面6aとの間に配置された複数(本実施形態では六個)の転動体7、例えばボールと、隣接する転動体7の間に配置された複数(本実施形態では六個)のセパレータ8と、外輪5と内輪6の間の空間を軸方向両側でシールするシール部材9と、シール部材9と転動体7との間に配置された潤滑リング10を主要な構成要素とする。この実施形態の軸受4では、外輪5の外周面5bが図1に示すガイドレール1を転動する転動面となり、内輪6の内周面6bがフレーム2に設けられた固定軸2aに嵌合固定される。
シール部材9は、例えばシールド板で形成される。このシールド板9は、その外径端が外輪5の内周面に形成された周溝に圧入固定され、その内径端が内輪6の外周面に近接して非接触シールを形成している。シール部材9として、その内径端を内輪6の外周面に摺接させる接触シールタイプを使用することもできる。
外輪5、内輪6、および転動体7は、鋼材料、例えばSUS440C等のマルテンサイト系ステンレス鋼で形成される。転動体はセラミックスで形成してもよく、その場合、セラミックスとしては例えば窒化ケイ素を使用することができる。転動体7をセラミックスで形成しない場合には、その表面にグラファイト等の固体潤滑材料からなる被膜を形成するのが好ましい。シールド板9は鋼材料で形成し、例えば耐食性に優れるSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼で形成するのが好ましい。
以上の軸受構成において、セパレータ8および潤滑リング10のどちらか一方または双方が既に述べた固体潤滑剤11(図1)で形成される。なお、潤滑リング10は特に必要がなければ省略しても構わない。
かかる構成の固体潤滑転がり軸受4において、軸受の回転中は、自転・公転する転動体7がセパレータ8および潤滑リング10と滑り接触し、セパレータ8や潤滑リング10が削り取られて固体潤滑剤粉が発生する。この固体潤滑剤粉が外側軌道面5aや内側軌道面6a等に転着することで、潤滑油やグリースが存在しない環境下でも軸受4の潤滑が安定して行われる。耐摩耗性に優れる上記固体潤滑剤11でセパレータ8や潤滑リング10を形成することで、これらの部材の早期摩耗を防止して、固体潤滑剤11による潤滑効果を長期間維持することができる。また、軸受の運転中はセパレータ8に転動体7が衝突するようになるが、セパレータ8が摩耗等により薄くなっていても、耐衝撃性に優れた上記固体潤滑剤11を使用することで、かかる衝突によるセパレータ8の破損を防止することもできる。以上から、テンタークリップ用固体潤滑転がり軸受4の軸受寿命を延長することができる。
図5および図6では、転がり軸受として深溝玉軸受に固体潤滑剤11を適用した場合を例示したが、この固体潤滑剤11は、アンギュラ玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受をはじめとする他の形式の軸受にも適用することができる。内輪回転の転がり軸受だけでなく、外輪回転の転がり軸受にも同様に本発明を適用することができる。
また、本発明にかかる固体潤剤の用途として、フィルム延伸機のテンタークリップ用軸受を例示したが、用途はこれに限定されず、潤滑剤としてグリースや潤滑油を使用することができない、高温雰囲気や真空雰囲気等で使用される軸受に広く適用することが可能である。もちろん、固体潤滑剤11の用途は軸受には限定されず、同様の雰囲気で使用されるあらゆる機器・機械部品の固体潤滑剤として使用することができる。
1 ガイドレール
2 フレーム
3 クリップ部
4 固体潤滑転がり軸受
5 外輪
5a 外側軌道面
6 内輪
6a 内側軌道面
7 転動体(ボール)
8 セパレータ
9 シール部材(シールド板)
10 潤滑リング
11 固体潤滑剤
12 炭素材粒子
12’ 炭素材粉
13 黒鉛粒子
13’ 黒鉛粉
14 バインダー成分
14’ バインダー
15 気孔

Claims (11)

  1. 複数の転動体を有し、250℃以上の環境下で使用され、隣接する転動体間に固体潤滑剤からなるセパレータが配置され、転動体とセパレータとの滑り接触で固体潤滑剤粉を発生させて、この固体潤滑剤粉で潤滑を行う固体潤滑転がり軸受であって、
    前記固体潤滑剤が、
    非晶質でかつ自己焼結性を有する炭素材粉と、黒鉛粉と、バインダーとを含む粉末を成形し、焼成することで形成された多孔質体であり、
    前記炭素材粉の焼成により形成され、互いに焼結により結合した非晶質の炭素材粒子と、前記炭素材粒子の結合による骨格構造に保持された結晶質の黒鉛粒子とを有することを特徴とする固体潤滑転がり軸受。
  2. 前記炭素材粉の配合割合を、重量比で前記黒鉛粉の配合割合よりも多くした請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  3. 前記炭素材粉を50〜60wt%、前記黒鉛粉を25〜40wt%配合した請求項2記載の固体潤滑転がり軸受。
  4. 前記炭素材粉および前記黒鉛粉をバインダーで造粒し、この造粒粉を用いて成形および焼成した請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  5. W,Mo,MoS2のうち、少なくとも何れか一つが添加された請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  6. カーボンファイバーもしくはカーボンナノチューブが添加された請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  7. 曲げ強度を40〜100MPaとし、ショア硬さ(HSC)を50〜100とした請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  8. 比摩耗量を1.0〜2.5×10-7mm3/(N・m)とした請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  9. 密度を1.0〜3.0g/cm3とした請求項1記載の固体潤滑転がり軸受。
  10. テンタークリップに使用される請求項1〜9何れか1項に記載の固体潤滑転がり軸受。
  11. 複数の転動体を有し、250℃以上の環境下で使用され、隣接する転動体間に多孔質の固体潤滑剤からなるセパレータが配置され、転動体とセパレータとの滑り接触で固体潤滑剤粉を発生させて、この固体潤滑剤粉で潤滑を行う固体潤滑転がり軸受の製造方法であって、
    前記固体潤滑剤が、非晶質でかつ自己焼結性を有する炭素材粉と、黒鉛粉と、バインダーとを含む粉末を成形し、焼成することにより形成され、
    前記炭素材粉で互いに焼結により結合した非晶質の炭素材粒子を形成し、前記黒鉛粉で結晶質の黒鉛粒子を形成し、
    前記黒鉛粒子が前記炭素材粒子の結合による骨格構造に保持されていることを特徴とする固体潤滑転がり軸受の製造方法。
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