JP6755123B2 - 圧縮機 - Google Patents

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本発明は、圧縮機に関する。
冷凍用や空調用などの冷凍サイクルに使用される冷媒圧縮機、あるいは、空気やその他のガスを圧縮するガス圧縮機として、スクロール圧縮機やロータリ圧縮機が知られている。また、幅広い負荷範囲に対して高効率を実現するため、容量制御機構を備える圧縮機が知られている。インバータを用いて圧縮機のモータ電流の周波数を可変とし、回転速度を電気的に制御することにより圧縮機の容量制御を行う方法はよく用いられる手法のひとつである。
しかしながら、回転速度が極端に低下すると軸受の油膜が保持できなくなり、焼き付き等が生じるおそれがある。このため、実用上の回転速度には下限値が存在し、したがって容量制御範囲にも下限があった。そこで、容量制御範囲を回転速度制御の下限よりさらに拡大するため、機構的に冷媒(作動流体)の一部をバイパス循環させて、圧縮する冷媒量を制御する手法も複数考案されている。
例えば、特許文献1(特許第5698727号公報)には、「密閉ケース内で旋回スクロールの渦巻体と固定スクロールの渦巻体とが互いに噛み合わせられて圧縮室を形成し、当該旋回スクロールを駆動するモータと、当該モータの回転部に取り付けられた回転主軸となるクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、前記クランクシャフトには、前記モータの回転を安全に保つためのフライホイールが設けられており、前記固定スクロールは、中央部分に吐出ポートが形成されると共に、当該吐出ポートの外周側に前記圧縮室へ連通するリリースポートに繋がるリリース弁が設けられ、前記固定スクロールの天板に取り付けられて前記吐出ポート及び前記リリース弁を覆って吐出ヘッド空間を形成すると共に、所定の箇所に設けられた貫通孔を開成又は閉成するための吐出弁を備えた吐出ヘッドカバーと、前記吐出ヘッド空間から前記密閉ケース外へ当該吐出ヘッド空間内の冷媒ガスを導く吐出ガイド管と、前記冷媒ガスを吸入するための吸入管及び前記吐出ガイド管に結合されて連通すると共に、パルス幅調整制御信号により開成状態と閉成状態とが駆動制御されるソレノイド弁と、を備え、前記吐出ヘッドカバー、前記吐出ガイド管、及び前記ソレノイド弁は、当該ソレノイド弁を開成状態として前記吐出ヘッド空間内の前記冷媒ガスを当該吐出ガイド管から前記吸入管へ導くためのバイパス通路を形成すると共に、前記モータの回転速度を変化させる電力を供給する電力変換器の動作と当該ソレノイド弁を駆動制御する前記パルス幅調整制御信号を生成するソレノイド駆動回路の動作とを操作指示により制御する操作指示制御手段を備え、前記操作指示制御手段の制御により、前記モータの最低回転数近傍の所定の回転数で当該モータを駆動し、且つ前記ソレノイド駆動回路を駆動させて吐出流量制御を行うことを特徴とするスクロール圧縮機」が開示されている(請求項1参照)。
また、特許文献2(特許第2550612号公報)には、「ケーシングに、鏡板に渦巻体をそれぞれ突設した固定及び可動スクロールを対向状に組合わせて内装し、前記渦巻体間に二系統の圧縮室を形成して、これら圧縮室内で吸入流体を圧縮させると共に、圧縮行程途中における前記圧縮室を、該圧縮室にそれぞれ開口する一対のバイパス孔を介して吸入側に連通させて容量制御を行うようにしたスクロール形圧縮機の容量制御機構において、前記固定スクロールの鏡板の上面側に、前記各バイパス孔が開口し、該バイパス孔の径より大径な座孔を固定スクロールの中心に対し対称に形成すると共に、前記バイパス孔をそれぞれ吸入側に連通させる一対のバイパス通路と、前記座孔を開閉する一対のアンローダピストンを内装させる弁孔とを中心に対して対称に配置したアンローダ弁ブロックを形成して、この弁ブロックを、前記固定スクロールの鏡板の上面に中心を一致させて取付けていることを特徴とするスクロール形圧縮機の容量制御機構」が開示されている(請求項1参照)。
特許第5698727号公報 特許第2550612号公報
特許文献1のように、冷媒を圧縮するフルロード運転と、無圧縮で冷媒をバイパス循環させるアンロード運転とを周期的に切り替える手法においては、アンロード運転時の動力はすべて損失となるため極力小さいことが望ましいが、バイパス経路における圧力損失や軸受等における摺動損失等が発生し、効率低下の要因となっていた。
また、特許文献2のように圧縮室の一部を吸込側と連通させて部分負荷運転を行う手法では、バイパス孔を設ける位置により容量制御の比率が変わるが、より小さな能力で運転しようとするとバイパス孔が吐出側に近づくため圧縮行程が十分に取れなくなり、特許文献1の方法に比べて容量制御の範囲が狭いという課題があった。さらに、旋回スクロールを支持するため、旋回スクロールの反ラップ側に一定の背圧を印加する方式を採用すると、容量制御時には旋回スクロールのラップ側圧力分布が全体として低くなるため旋回スクロールを過剰に固定スクロールに押し付け、鏡板摺動部の損失が増大する課題があった。
そこで、本発明は、広い運転範囲において高効率な圧縮機を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る圧縮機は、密閉容器と、作動流体を圧縮する圧縮室を有する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、前記圧縮機構部に作動流体を導入する吸込部と、前記圧縮室と前記吸込部を連通するバイパス機構部と、前記電動機と前記バイパス機構部を制御する制御部と、を備え、前記バイパス機構部は、前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通する連通状態、前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通しない閉塞状態を切り替えるバイパス切換部を有し、前記制御部は、前記連通状態における前記電動機の回転速度を、前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも低くするとともに、前記制御部は、前記バイパス機構部を前記連通状態から前記閉塞状態に切り替える際、前記バイパス切換部を制御して、前記連通状態から前記閉塞状態に切り替える前に、前記電動機の回転速度を、前記バイパス機構部が前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも高くすることを特徴とする。
本発明によれば、機構的容量制御の状態に合わせて適切な回転速度を用いることにより、広い運転範囲において高効率な圧縮機を提供することができる。
第1実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 第1実施形態に係る圧縮機の容量制御時の各物理量の時間変化を示すグラフである。 第1実施形態に係る圧縮機におけるフルロード運転からアンロード運転に切り替える際の弁切替と減速のタイミングを説明するグラフである。 第1実施形態に係る圧縮機におけるアンロード運転からフルロード運転に切り替える際の弁切替と増速のタイミングを説明するグラフである。 第2実施形態に係る圧縮機の圧縮機構部を示す断面図である。 第3実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 第3実施形態に係る圧縮機の固定スクロールを鏡板面側から見た図である。 第4実施形態に係る圧縮機の固定スクロールを鏡板面側から見た図である。 第4実施形態に係る圧縮機における給油孔と圧縮行程との関係を示すグラフである。 第4実施形態に係る圧縮機における背圧の変化を説明するグラフである。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
第1実施形態に係る圧縮機1の構成について、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る圧縮機1の縦断面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る圧縮機1は、スクロール圧縮機であり、後述するように、冷媒を圧縮機構部3で圧縮するフルロード運転(全負荷運転)と、冷媒をバイパスさせて圧縮機構部3で圧縮しないアンロード運転(無負荷運転)と、を周期的に切り替えることにより容量制御を行うことができるようになっている。
圧縮機1は、渦巻状のラップ6aを立設した旋回スクロール6および渦巻状のラップ5cを立設した固定スクロール5を有する圧縮機構部3と、圧縮機構部3を駆動する電動機4と、圧縮機構部3と電動機4を収納する密閉容器2と、制御部(30,31,32)と、を備えている。密閉容器2内の上部には圧縮機構部3が配置され、下部には電動機4が配置されている。そして、密閉容器2の底部には、潤滑油16が貯留されている。
密閉容器2は、円筒状のケース2aに蓋チャンバ2bと底チャンバ2cが上下に溶接されて構成されている。蓋チャンバ2bには吸込パイプ2dが設けられ、ケース2a側面には吐出パイプ2eが設けられている。また、密閉容器2の内部は圧縮機構部3で圧縮されたガス冷媒が吐出される吐出圧室2fとなる。
圧縮機構部3は、台板5dの鏡板面5f側に渦巻状のラップ5cを有する固定スクロール5と、同じく台板6b上に渦巻状のラップ6aを有する旋回スクロール6と、固定スクロール5にボルト8で一体化されて旋回スクロール6を支持するフレーム7と、を備えて構成されている。固定スクロール5のラップ5cと旋回スクロール6のラップ6aが噛み合うことにより、圧縮室10が形成される。
固定スクロール5には、吸込パイプ2dと接続する吸込ポート5aが形成されている。また、固定スクロール5の台板5dには、圧縮室10と固定スクロール5の反ラップ側(上面側)とを連通するリリースポート5bが形成され、リリースポート5bには逆止弁であるリリース弁11が設けられている。また、固定スクロール5の台板5dの略中央には、圧縮室10と固定スクロール5の反ラップ側とを連通する吐出口5eが設けられている。
固定スクロール5の反ラップ側には、吐出カバー20が取り付けられ、固定スクロール5と吐出カバー20の間にバイパス空間20cを形成する。リリースポート5bおよび吐出口5eは、バイパス空間20cと連通するようになっている。換言すれば、リリースポート5bおよび吐出口5eは、吐出カバー20で覆われている。また、吐出カバー20には、バイパス空間20cと吐出圧室2fとを連通する吐出口20bが形成され、吐出口20bには吐出弁20aを備えている。また、吐出カバー20は、バイパス機構21と接続されている。
バイパス機構21は、吐出カバー20と、バイパス路を形成するバイパスパイプ21aと、バイパス路の開閉(連通/閉塞)を切り替えるバイパス弁21bと、を備えている。バイパス機構21のバイパス路の一端はバイパス空間20cと接続され、バイパス路の他端は吸込パイプ2dと接続されている。バイパス弁21bは、例えば電磁弁などで構成され、任意のタイミングで外部から自在に開閉することができるものを用いる。
フレーム7は、クランク軸9を回転自在に支持する主軸受7aを備えている。旋回スクロール6の下面側に、クランク軸9の偏心部9bが連結される旋回軸受6cを備えている。
旋回スクロール6の反ラップ側(下面側)とフレーム7の間には背圧室14が形成され、背圧室14の内部にはオルダムリング13が配置されており、オルダムリング13は旋回スクロール6の反ラップ側に形成された溝(図示せず)とフレーム7に形成された溝(図示せず)に装着されている。このオルダムリング13は、旋回スクロール6を自転することなく、クランク軸9の偏心部9bの偏心回転を受けて公転運動をさせる働きをする。
また、固定スクロール5には、背圧室14と圧縮室10とを連通する給油孔5g,5hが形成され、給油孔5g,5hの途中には背圧制御弁12が設けられている。
電動機4は、固定子4aおよび回転子4bを備えている。固定子4aは密閉容器2に圧入および溶接などにより締結されている。回転子4bは固定子4a内に回転可能に配置されている。回転子4bにはクランク軸9が固定されている。
クランク軸9は、主軸9aと偏心部9bとを備えて構成されており、フレーム7に設けた主軸受7aと下軸受15とで支持されている。偏心部9bはクランク軸9の主軸9aに対して偏心して一体に形成されており、旋回スクロール6の背面に設けた旋回軸受6cに嵌合されている。クランク軸9は電動機4によって駆動され、偏心部9bは主軸9aに対して偏心回転運動し、旋回スクロール6を旋回運動させるようになっている。また、クランク軸9は、主軸受7a、下軸受15および旋回軸受6cへ潤滑油16を導く給油通路9cが設けられている。給油通路9cから旋回軸受6cへ供給された潤滑油16は、背圧室14、給油孔5h,5gを経て、圧縮室10を形成するラップ5c,6aに供給される。
また、圧縮機1は、電動機4を駆動するインバータ(モータ駆動回路)31と、バイパス弁21bを開閉駆動するバイパス弁駆動回路32と、インバータ31およびバイパス弁駆動回路32を制御することにより圧縮機1の運転全体を制御する制御装置30と、を備えている。
制御装置30は、電動機4の回転速度を制御する信号をインバータ31に送信する。また、制御装置30は、バイパス弁21bの開閉を制御する信号をバイパス弁駆動回路32に送信する。
インバータ31は、制御装置30からの制御信号に従って、電動機4の回転速度を制御する。
バイパス弁駆動回路32は、制御装置30からの制御信号に従って、バイパス弁21bの開閉、即ち、バイパス機構21の連通/閉塞を制御する。
第1実施形態に係る圧縮機1は、バイパス弁21bを閉弁する(バイパス機構21のバイパス路を閉塞状態にする)ことにより通常通り冷媒を圧縮するフルロード運転と、バイパス弁21bを開弁する(バイパス機構21のバイパス路を連通状態にする)ことにより冷媒を圧縮せずにバイパス機構21を通じて吸込側へと循環させるアンロード運転と、を周期的に切り替えることにより容量制御を行う。
<フルロード運転>
まず、バイパス弁21bを閉弁するフルロード運転における動作ついて説明する。
電動機4で駆動されるクランク軸9を介して旋回スクロール6が旋回運動すると、冷媒ガスは、吸込パイプ2dから固定スクロール5に吸込パイプ2dと同軸に設けられた吸込ポート5aを経て、旋回スクロール6および固定スクロール5により形成される圧縮室10へと導入される。ここで、冷媒ガスは、スクロールの中心方向に移動するに従い圧縮室10の容積が縮小することで圧縮される。
その後、圧縮室10内の冷媒ガスは、固定スクロール5の台板5dの略中央に設けられた吐出口5eから、吐出カバー20と固定スクロール5とで形成されるバイパス空間20cへと吐出される。ここで、バイパス弁21bは閉じているため、冷媒ガスはバイパスパイプ21aには流れず、吐出弁20aが開いて吐出口20bを経て密閉容器2内の吐出圧室2fへ吐出され、吐出パイプ2eから外部へと流出していく。ただし、圧縮室10内の冷媒ガスの圧力が吐出口5eへと連通する前に吐出圧力に到達するいわゆる過圧縮条件では、リリースポート5bのリリース弁11が開いてバイパス空間20cへと冷媒ガスが吐出され、過圧縮を防ぐ。
<アンロード運転>
次に、バイパス弁21bを開弁するアンロード運転における動作ついて説明する。
電動機4で駆動されるクランク軸9を介して旋回スクロール6が旋回運動すると、冷媒ガスは、吸込パイプ2d、吸込ポート5aを経て、圧縮室10へと導入される。ここで、冷媒ガスは、圧縮室10の容積が縮小することで圧縮されようとする。しかしながら、リリースポート5b(リリース弁11)の出口側であるバイパス空間20cは、バイパス弁21bが開くことで吸込圧力となっている。このため、圧縮室10の圧力が吸込圧力よりも上昇すると、直ちにリリース弁11が開き、冷媒ガスはほぼ圧縮されずにそのままバイパス空間20cへと吐出される。さらに冷媒ガスは、バイパスパイプ21aおよびバイパス弁21bを経て、吸込パイプ2dへと戻される。
一方、吐出圧室2fとバイパス空間20cとの差圧により吐出弁20aは閉じている。このため、このとき冷媒ガスは吐出圧室2fへは流れず、したがって吐出パイプ2eから圧縮機1の下流側へも冷媒ガスは吐出されない。したがって、アンロード運転では冷媒の圧縮はほぼ全く行われず、無負荷運転となる。
<容量制御>
第1実施形態に係る圧縮機1において容量制御を行う方法について、図2を用いて説明する。図2は、第1実施形態に係る圧縮機1の容量制御時の各物理量の時間変化を示すグラフである。
図2のグラフは、上から順に、(a)はバイパス空間20cの圧力の時間変化を示し、(b)は吐出パイプ2eからの吐出流量の時間変化を示し、(c)は主軸受7a、旋回軸受6c、または、下軸受15の軸受荷重の時間変化を示し、(d)はクランク軸9(電動機4)の回転速度の時間変化を示している。また、図2(a)の両矢印で示す「開」または「閉」は、バイパス弁21bの動作状態を示している。また、図2(a)の両矢印で示す「アンロード」または「フルロード」は、圧縮機1の運転状態がアンロード運転またはフルロード運転であることを示している。
バイパス弁21bを周期的に開閉させると、図2(a)に示すように、バイパス空間20cの圧力は、吸込圧力P1と吐出圧力P2とを周期的に変化する。この圧力変化に連動して、圧縮機1下流への吐出流量も変化し、図2(b)に示すように、吐出と遮断(吐出なし)を周期的に繰り返す。
このとき、バイパス弁21bの開閉の時間比率を変化させることにより、平均的な吐出流量Qaveを制御することができ、圧縮機1の容量制御が可能となる。即ち、アンロード運転の時間比率を増加させるほど、低負荷での運転が可能となる。
また、図2(c)に示すように、アンロード運転時は圧縮トルクがかからないため、アンロード運転時の軸受荷重L1は、フルロード運転時の軸受荷重L2よりも大きく低下する。
ここで、アンロード運転時は圧縮仕事を行わないため、理想的には動力がゼロであることが望ましいが、実際にはクランク軸9の回転に伴う軸受損失や、バイパス機構21における圧力損失が発生し、無駄な動力が発生する。アンロード運転時に無駄な動力が発生すると、フルロード運転とアンロード運転を周期的に切り替えて容量制御する圧縮機1の運転全体の効率を低下させる。
そこで、第1実施形態に係る圧縮機1は、図2(c)に示すように、アンロード運転時の軸受荷重L1がフルロード運転時の軸受荷重L2よりも大きく低下することを利用して、図2(d)に示すように、アンロード運転時の電動機4の回転速度を、軸受の信頼性から定められた通常運転(フルロード運転)での下限回転速度N2minよりも低い回転速度N1(但し、N1>N1min)で運転させる。
ここで、軸受が流体潤滑であるとき、最小油膜厚さはゾンマーフェルト数Sの増加関数となることが知られているが、Sは回転速度に比例し、また軸受荷重に反比例する。したがって、軸受荷重が下がれば油膜厚さを一定以上に保つための回転速度も低下し、より低速運転が可能となる。なお、N1minは、軸受の信頼性から定められたアンロード運転時の電動機4の下限回転速度であり、N2はフルロード運転時の電動機4の回転速度である。
以上により、アンロード時の軸受損失や圧力損失を低減させることができ、アンロード運転の時間比率が高い極低負荷での容量制御においても低損失で高い効率を実現できる。
さらに、バイパス弁21bの開閉と回転速度の増減のタイミングのより望ましい関係について、図3および図4を用いて説明する。図3は、第1実施形態に係る圧縮機1におけるフルロード運転からアンロード運転に切り替える際の弁切替と減速のタイミングを説明するグラフである。図4は、第1実施形態に係る圧縮機1におけるアンロード運転からフルロード運転に切り替える際の弁切替と増速のタイミングを説明するグラフである。なお、図3および図4のグラフは、上から順に、(a)はバイパス空間20cの圧力の時間変化を示し、(b)は主軸受7a、旋回軸受6c、または、下軸受15の軸受荷重の時間変化を示し、(c)はクランク軸9の回転速度の時間変化を示している。
前述のように、軸受荷重が低いときには、圧縮機1の効率の観点から、電動機4の回転速度を下げることが望ましい。一方、軸受荷重が高いときには、軸受の油膜厚さを一定以上に保つ観点から、回転速度をある程度高く維持しなければならない。後者の要求は軸受の信頼性にかかわる問題のため、前者より強く満たされる必要がある。
したがって、図3に示すように、フルロード運転からアンロード運転に切り替える際には、先にバイパス弁21bを開き(S1)、その後、電動機4の回転速度を減速する(S2)。一方、図4に示すように、アンロード運転からフルロード運転に切り替える際には、先に電動機4の回転速度を増速し、その後、バイパス弁21bを閉じる(S4)。
以上のように、第1実施形態に係る圧縮機1によれば、バイパス弁21bの開閉と電動機4の増減速のタイミングを制御することで、軸受信頼性を損なうことなく、アンロード運転時の損失を低減することができる。
≪第2実施形態≫
第1実施形態に係る圧縮機1は、スクロール圧縮機であるものとして説明したが、これに限られるものではなく、例えば、フルロード運転と、アンロード運転と、を周期的に切り替えることにより容量制御を行うロータリ圧縮機に適用してもよい。
第2実施形態に係る圧縮機について、図5を用いて説明する。図5は、第2実施形態に係る圧縮機の圧縮機構部3Aを示す断面図であり、(a)はフルロード運転時を示し、(b)はアンロード運転時を示す。
図5に示すように、第2実施形態に係る圧縮機は、ロータリ圧縮機であり、後述するように、冷媒を圧縮機構部3Aで圧縮するフルロード運転(全負荷運転)と、冷媒をバイパスさせて圧縮機構部3Aで圧縮しないアンロード運転(無負荷運転)と、を周期的に切り替えることにより容量制御を行うことができるようになっている。
第2実施形態に係る圧縮機構部3Aは、円筒状のシリンダ51と、シリンダ51の内部に配置され、クランク軸9の偏心部に回転自在に嵌入されたローラ52と、シリンダ51の径方向に移動可能なベーン53と、を備えている。シリンダ51には、ベーン53の背面側に形成されたベーン空間54と、吸込口55と、吐出口56と、が形成されている。
図5(a)に示すように、フルロード運転時は、ベーン空間54に高圧ガス(吐出圧ガス)が導入される等により、ベーン53がローラ52に押し付けられている。これにより、吸込室10bと圧縮室10cが仕切られている。換言すれば、吸込室10bと圧縮室10cとの間のバイパス路が閉塞した状態となっている。
クランク軸9の偏心部が偏心しながらローラ52とともに回転し、吸込室10bの容積が拡大して吸込口55より冷媒ガスを導入する。吸込室10bは、ローラ52がシリンダ51の内部を回転することにより、吸込口55と吸込室10bとが連通しなくなると、容積を圧縮する圧縮室11cとなって冷媒ガスを圧縮し。吐出口56から吐出される。
一方、図5(b)に示すように、アンロード運転時は、ベーン空間54に低圧ガス(吸込圧ガス)が導入される等により、ベーン53がローラ52から引き離され保持されている。これにより、吸込室10b(図5(a)参照)と圧縮室10c(図5(a)参照)は常時連通し、連通室10dとなっている。換言すれば、吸込室10bと圧縮室10cとの間のバイパス路が連通した状態となっている。
これにより、クランク軸9の偏心部が偏心しながらローラ52とともに回転しても、圧縮機構部3Aでの圧縮が行われなくなる。
このような第2実施形態に係るロータリ圧縮機においても、第1実施形態に係る圧縮機1と同様に、アンロード運転時の電動機の回転速度を、軸受の信頼性から定められた通常運転(フルロード運転)での下限回転速度N2minよりも低い回転速度N1(但し、N1>N1min)で運転させる(図2参照)ことで、アンロード運転時の損失を低減することができる。
また、このような第2実施形態に係るロータリ圧縮機においても、第1実施形態に係る圧縮機1と同様に、フルロード運転からアンロード運転に切り替える際には、先にベーン53をローラ52から引き離してバイパス路を連通した状態とし、その後、電動機4の回転速度を減速する(図3参照)。一方、アンロード運転からフルロード運転に切り替える際には、先に電動機4の回転速度を増速し、その後、ベーン53をローラ52に押し付けてバイパス路を閉塞した状態とする(図4参照)。これにより、軸受信頼性を損なうことなく、アンロード運転時の損失を低減することができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態に係る圧縮機1Bの構成について、図6および図7を用いて説明する。図6は、第3実施形態に係る圧縮機1Bの縦断面図である。図7は、第3実施形態に係る圧縮機1Bの固定スクロール5を鏡板面側から見た図である。なお、図6では図示を省略しているが、第3実施形態に係る圧縮機1Bも第1実施形態に係る圧縮機1と同様に、給油孔5g,5h(図7参照)および背圧制御弁12(図1参照)を備えている。
ここで、第3実施形態に係る圧縮機1Bは、スクロール圧縮機であり、第1実施形態に係る圧縮機1(図1参照)と比較して、容量制御にかかわる構成が異なっている。即ち、第3実施形態に係る圧縮機1Bは、吐出カバー20、吐出弁20aを有さない。一方、第3実施形態に係る圧縮機1Bは、固定スクロール5に圧縮室10と固定スクロール5の反ラップ側とを連通するバイパスポート5kが形成され、バイパスポート5kには逆止弁21cが設けられている。また、バイパスポート5kの出口側はバイパスパイプ21aと接続され、さらにバイパス弁21bを介して吸込パイプ2dと接続される。逆止弁21cにより、バイパスパイプ21a側から圧縮室10側へは冷媒ガスは流れないようになっている。その他の構成は、第1実施形態に係る圧縮機1と同様であり、重複する説明を省略する。
第3実施形態に係る圧縮機1Bは、バイパス弁21bを閉弁する(バイパス機構21のバイパス路を閉塞状態にする)ことにより通常通り冷媒を圧縮するフルロード運転(全負荷運転、通常運転)と、バイパス弁21bを開弁する(バイパス機構21のバイパス路を連通状態にする)ことにより冷媒の一部をバイパスさせて容量制御する部分負荷運転と、を切り替えることにより容量制御を行うことができるようになっている。
<フルロード運転>
まず、バイパス弁21bを閉弁するフルロード運転における動作ついて説明する。
バイパス弁21bを閉弁すると、バイパスパイプ21a内の圧力はバイパスポート5kと連通する圧縮室10の圧力上昇に伴って上昇し、やがてバイパスパイプ21a側へは冷媒が流れず圧縮室10へ導入された冷媒ガスはすべて圧縮されて吐出口5eあるいはリリースポート5bから吐出される。
<部分圧縮運転>
次に、バイパス弁21bを開弁する部分負荷運転における動作ついて説明する。
バイパス弁21bを閉弁すると、バイパスポート5kと吸込パイプ2dはバイパス路を介して連通し、圧縮室10がバイパスポート5kと連通している間は圧縮室10の容積変化分の冷媒ガスはすべて吸込パイプ2dへと循環し、圧縮される冷媒ガスの量が低減する。そして、圧縮室10がバイパスポート5kと連通しなくなると、スクロールの中心方向に移動するに従い圧縮室10の容積が縮小することで冷媒ガスは圧縮され、吐出口5eあるいはリリースポート5bから吐出される。これにより、部分的に冷媒を吸込側へバイパスすることによって圧縮機1Bの容量制御を実現する。このバイパス弁21bが開弁しているときの運転モードを部分負荷運転と称し、またここで示した容量制御方法を吸込部分バイパス方式と称するものとする。
<部分圧縮運転の容量制御>
吸込部分バイパス方式では、バイパスポート5kを設ける位置によって容量制御の比率が決まる点に特徴がある。バイパスポート5kを吐出口5eに近づけるほど圧縮される冷媒流量が低減できて低負荷運転が可能となるが、同時に圧縮行程も短縮されるため、大幅に容量制御比率を下げることは難しいという課題があった。
一方、バイパス弁21bを開弁して部分負荷運転に切り替えると、圧縮開始が遅れるため圧縮室10の圧力が全体的に低下し、圧縮ガスによるトルクも低下する。したがって軸受荷重も低下する。
このため、第3実施形態に係る圧縮機1Bにおいても、部分圧縮運転時の電動機4の回転速度を、軸受の信頼性から定められた通常運転(フルロード運転)での下限回転速度N2minよりも低い回転速度N1(但し、N1>N1min)で運転しても軸受の油膜を保持することができる。なお、N1minは、軸受の信頼性から定められた部分圧縮運転時の電動機4の下限回転速度である。
第3実施形態に係る圧縮機1Bは、フルロード運転/部分圧縮運転の切り替えと、電動機4の回転速度の制御により容量制御を行う。第3実施形態に係る圧縮機1Bによれば、部分圧縮運転時の電動機4の回転速度を、通常運転での下限回転速度N2minよりも低い回転速度N1minまで下げることができるので、圧縮機1Bの容量制御範囲を拡大することができる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態に係る圧縮機の構成について、図8から図10を用いて説明する。図8は、第4実施形態に係る圧縮機の固定スクロール5を鏡板面側から見た図である。
第4実施形態に係る圧縮機は、第3実施形態に係る圧縮機と比較して、給油孔5gの位置を特徴付けるものである。第4実施形態に係る圧縮機の構成は第3実施形態に係る圧縮機(図6参照)と同様であり、重複する説明を省略する。
ここで、第4実施形態に係る圧縮機は、旋回スクロール6を固定スクロール5へと押し付けて支持する機構として、背圧による制御方式を用いている。この方式では、給油通路9cを経て潤滑油16を背圧室14に導入し、一方で背圧室14と圧縮室10とを給油孔5h、背圧制御弁12、給油孔5g(図1参照)を介して連通させることで背圧室14の圧力を吐出圧力と吸込圧力との中間の圧力(背圧)に保ち、背圧によって旋回スクロール6を支持する。
吸込部分バイパス方式では、前述の通り、部分負荷運転時において圧縮室10の圧力分布が全体的に低下する。このため、旋回スクロール6を固定スクロール5から引き離す圧縮ガスの力は通常運転時よりも低下し、背圧が一定であるとすると、旋回スクロール6を固定スクロール5に押し付ける力が過剰となって摺動損失が増加してしまう。
そこで、背圧室14から圧縮室10へ給油を行う連通路である給油孔5gを、図8に示す給油区間802または給油区間803(の圧縮室と連通する位置)に設けることとする。なお、図8において、給油区間802に設けた給油孔5g2、および、給油区間803に設けた給油孔5g3の例を破線で図示しているが、給油孔5gの位置は図8に示す位置に限定されるものではない。ここで、図8に示した点Aは、旋回スクロール外線と固定スクロール内線が接触する最も外側の点であって、旋回外線側圧縮室の閉じ込み完了時の最外側接点である。また、給油区間802と給油区間803との境は、バイパスポート5kの中心位置である。
図9は、第4実施形態に係る圧縮機における給油孔5gと圧縮行程との関係を示すグラフである。ここで、点B,Cはそれぞれ通常運転、部分負荷運転時の圧縮開始点である。また、実線で示すグラフ(符号901)は、通常運転時における圧縮室10の圧力変化を示し、破線で示すグラフ(符号902)は、部分負荷運転時における圧縮室10の圧力変化を示す。
給油孔5gに対して、圧縮室10はある幅の回転角区間で連通する。その例として、図8の給油区間801に給油孔5gを設けた場合の連通区間804、給油区間802に給油孔5gを設けた場合(図8の5g2)の連通区間805を、それぞれ図9のグラフ下方の両矢印で示している。給油区間801は、図8の点Aよりも吸込側であるため、給油区間801に給油孔5gを設けた場合、給油孔5gは連通区間804として示したように吸込行程の圧縮室10のみと連通し、圧縮室10が圧縮を開始する時点で圧縮室10と給油孔5gとは連通しなくなる。一方、給油区間802および803は、通常運転時の圧縮開始点Bよりも吐出側にあるため、給油区間802または803に給油孔5gを設けた場合、通常運転時は、連通区間805におけるグラフ901が示すように、少なくともその連通区間805の一部で圧縮室10の圧力が上昇し、連通する給油孔5gの圧力も上昇する。部分負荷運転時は、連通区間805においてグラフ902が吸込圧力を保っているように、少なくともその連通区間805の一部では通常運転時よりも圧縮室10の圧力が低くなり、連通する給油孔5gの圧力も低下する。したがって、給油区間802または803に給油孔5gを設けた場合、連通区間805における給油孔5gの平均圧力は、通常運転時よりも部分負荷運転時の方が低くなる。
図10は、第4実施形態に係る圧縮機における背圧の変化を説明するグラフであり、(a)は給油区間802に給油孔5gを設けた場合を示し、(b)は給油区間801に給油孔5gを設けた場合を示す。なお、図10のグラフはいずれも通常運転からバイパス弁21bを開弁し、部分負荷運転に切り替えたときの吸込圧力1001、背圧弁出口圧力(給油孔5gにおける圧力)1002、背圧1003を示している。ただし、図10を含め、以下では圧力は給油孔5gが圧縮室10に連通する1区間(例えば図9の連通区間804、805)の平均値を考えるものとする。
図10(a)に示す給油孔5gが給油区間802にあって、圧縮室10と給油孔5gとが図9の連通区間805にて連通する場合、前述のように通常運転時の背圧弁出口圧力(給油孔5gの圧力)1002は吸込圧力1001よりも高く(差をΔPとする)、部分負荷運転時の背圧弁出口圧力1002は吸込圧力1001と同等となる。背圧弁出口圧力1002と背圧1003は、背圧制御弁12によってほぼ一定の圧力差ΔP1に保たれる。このため、背圧弁出口圧力1002の変化に従って、背圧1003も変化する。
このように、給油孔5gが給油区間802にある場合、部分負荷運転時には通常運転時よりも背圧1003をΔPだけ低下させることができ、旋回スクロール6の過剰な押し付けによる摺動損失を低減することができる。なお、図示は省略するが、給油孔5gが給油区間803にある場合も同様である。
一方、図10(b)に示す給油孔5gが給油区間801にある場合、容量制御の切り替え前後で背圧弁出口圧力1002は変化せず、背圧1003も変化しない。このため、通常運転時に旋回スクロール6が固定スクロール5から離脱しないように、背圧制御弁12は、背圧1003と背圧弁出口圧力との圧力差ΔP2がΔP2=ΔP1+ΔPを満たすように設定される必要がある。したがって、部分負荷運転時にも通常運転時と同じ背圧1003で旋回スクロール6を固定スクロール5に押し付けることとなり、力が過剰となって摺動損失が増加する。
以上により、給油孔5gは、給油区間802または給油区間803に設けることがより望ましいといえる。換言すれば、図9に示すように、通常運運転時において、圧縮室10が作動流体を圧縮することで圧力が上昇する区間に給油孔5gを設けることが望ましい。
さらに、給油区間802に給油孔5gを設けた場合、その下流にバイパスポート5kがあるため、部分負荷運転時は給油された潤滑油16の一部が吸込側へと循環してしまい、圧縮室10のシール不足になり、圧縮機の効率が低下するおそれがある。これに対し、給油区間803に給油孔5gを設けた場合、換言すれば、固定ラップ5cのラップ渦に沿う方向にみて、バイパスポート5kよりも吐出口5eの側に給油孔5gを設けた場合、潤滑油16はバイパスポート5kを経て吸込側に循環することがなくなるため、圧縮室10のシール性が向上し、より高効率に部分負荷運転を実現することができる。
≪変形例≫
なお、本実施形態(第1〜第4実施形態)に係る圧縮機1は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
図示および詳細な説明を省略するが、フルロード運転と、部分負荷運転を切り替えることが可能なロータリ圧縮機において、第3実施形態に係る圧縮機1Bの制御を適用してもよい。
1,1B 圧縮機
2 密閉容器
2d 吸込パイプ(吸込部)
3,3A 圧縮機構部
4 電動機
5 固定スクロール
5a 吸込ポート
5b リリースポート(リリース機構部)
5c ラップ
5e 吐出口
5g,5h 給油孔
5k バイパスポート
6 旋回スクロール
6a ラップ
7 フレーム
8 ボルト
9 クランク軸
9c 給油通路
10 圧縮室
11 リリース弁(リリース機構部)
12 背圧制御弁
13 オルダムリング
14 背圧室
15 下軸受
16 潤滑油
20 吐出カバー
20a 吐出弁
20b 吐出口
20c バイパス空間
21 バイパス機構(バイパス機構部)
21a バイパスパイプ(バイパス路)
21b バイパス弁(バイパス切換部)
21c 逆止弁
30 制御装置(制御部)
31 インバータ(制御部)
32 バイパス弁駆動回路(制御部)
51 シリンダ
52 ローラ
53 ベーン
54 ベーン空間(圧力空間)
55 吸込口
56 吐出口

Claims (7)

  1. 密閉容器と、
    作動流体を圧縮する圧縮室を有する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記圧縮機構部に作動流体を導入する吸込部と、
    前記圧縮室と前記吸込部を連通するバイパス機構部と、
    前記電動機と前記バイパス機構部を制御する制御部と、を備え、
    前記バイパス機構部は、
    前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通する連通状態、前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通しない閉塞状態を切り替えるバイパス切換部を有し、
    前記制御部は、
    前記連通状態における前記電動機の回転速度を、前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも低くするとともに、
    前記制御部は、
    前記バイパス機構部を前記連通状態から前記閉塞状態に切り替える際、
    前記バイパス切換部を制御して、前記連通状態から前記閉塞状態に切り替える前に、
    前記電動機の回転速度を、前記バイパス機構部が前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも高くする
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. 密閉容器と、
    作動流体を圧縮する圧縮室を有する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記圧縮機構部に作動流体を導入する吸込部と、
    前記圧縮室と前記吸込部を連通するバイパス機構部と、
    前記電動機と前記バイパス機構部を制御する制御部と、を備え、
    前記圧縮機構部は、円筒状の内面および吸込口、吐出口を有するシリンダと、偏心回転するローラと、ローラと接触可能なベーンと、を備えるロータリ式であり、
    前記バイパス機構部は、
    前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通する連通状態、前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通しない閉塞状態を切り替えるバイパス切換部を有するとともに
    前記ベーンの背面側に圧力空間を有し、
    前記バイパス切換部は、前記圧力空間の圧力を高圧に切り替えることにより前記閉塞状態とし、前記圧力空間の圧力を低圧に切り替えることにより前記連通状態とし、
    前記制御部は、
    前記連通状態における前記電動機の回転速度を、前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも低くする
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 密閉容器と、
    作動流体を圧縮する圧縮室を有する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記圧縮機構部に作動流体を導入する吸込部と、
    前記圧縮室と前記吸込部を連通するバイパス機構部と、
    前記電動機と前記バイパス機構部を制御する制御部と、を備え、
    前記圧縮機構部は、
    旋回ラップを有する旋回スクロールと、固定ラップを有する固定スクロールと、を備えるスクロール式であり、
    前記固定スクロールは、
    前記圧縮室に連通するバイパスポート、を備え、
    前記バイパス機構部は、
    前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通する連通状態、前記圧縮室と前記吸込部とが前記バイパス機構部を介して連通しない閉塞状態を切り替えるバイパス切換部を有するとともに
    前記バイパスポートと前記吸込部とを連通するバイパス路をさらに有し、
    前記制御部は、
    前記連通状態における前記電動機の回転速度を、前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも低くする
    ことを特徴とする圧縮機。
  4. 前記制御部は、
    前記バイパス機構部を前記閉塞状態から前記連通状態に切り替える際、
    前記バイパス切換部を制御して、前記閉塞状態から前記連通状態に切り替えた後、
    前記電動機の回転速度を、前記バイパス機構部が前記閉塞状態における前記電動機の最低回転速度よりも低くする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の圧縮機。
  5. 前記圧縮機構部は、旋回ラップを有する旋回スクロールと、固定ラップを有する固定スクロールと、を備えるスクロール式であり
    前記固定スクロールは、前記圧縮室で圧縮された作動流体を吐出する吐出口と、前記圧縮室に連通するリリース機構部と、を備え、
    前記バイパス機構部は、
    前記吐出口および前記リリース機構部を覆い、バイパス空間を形成する吐出カバーと、
    前記吐出カバーに形成されたカバー吐出口に設けられた吐出弁と、
    前記バイパス空間と前記吸込部とを連通するバイパス路と、をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  6. 前記密閉容器内の潤滑油を前記旋回スクロールの反ラップ側に設けられた背圧室に供給する油供給部と、
    背圧制御弁を介して、前記背圧室と、前記圧縮室と接続する給油孔と、を接続する給油路と、をさらに備え、
    前記給油孔の前記圧縮室側の開口部は、
    前記バイパス切換部が前記閉塞状態において、前記圧縮室が作動流体を圧縮することで圧力が上昇する区間に設けられる
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧縮機。
  7. 前記固定スクロールは、前記圧縮室で圧縮された作動流体を吐出する吐出口と、前記圧縮室に連通するリリース機構部と、を備え、
    前記給油孔の位置は、
    前記固定ラップのラップ渦に沿う方向にみて、前記バイパスポートよりも前記吐出口の側に設けられる
    ことを特徴とする請求項6に記載の圧縮機。
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