JP6754988B1 - 空気調和装置の室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒漏洩を検知しつつ、冷媒漏洩が生じたときに、密閉空間内が短時間で可燃性限界以上の濃度になることを抑制できる空気調和装置の室内機を提供する。【解決手段】筐体15と、筐体15内に配置された熱交換器17と、筐体15内に配置され熱交換器17を通過する第1冷媒配管70と、この第1冷媒配管70と筐体15の外部から引き回す第2冷媒配管71とを接続する接続部75と、この接続部75を収容する空間である滞留部68と、を備える空気調和装置の室内機10であって、滞留部68と負圧空間とを連通する冷媒漏洩検知流路80と、冷媒漏洩検知流路80を流れる冷媒を検知する冷媒漏洩検知手段58を備えた。【選択図】図5

Description

本発明は、空気調和装置の室内機に関する。
空気調和装置の室内機では、室内機内の密閉空間内に、冷媒配管の接続部と、冷媒漏洩検出するセンサと、配置するものが知れられている(例えば、特許文献1参照)。
これによれば、例えば冷媒配管の接続部から冷媒が漏洩した場合、少ない冷媒漏洩量でも精度良く冷媒漏洩を検出することができると共に、漏洩冷媒が室内に排出されるのも抑制することができる。
特開2016−84946号公報
しかしながら、冷媒配管の接続部を密閉空間に設置する場合、可燃性冷媒を使用していて冷媒の漏洩可能性箇所から冷媒漏洩が生じたときに、密閉空間内が短時間で可燃性限界以上の濃度になることが考えられ、この点について未だ改善の余地があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、冷媒漏洩を検知しつつ、冷媒漏洩が生じたときに、密閉空間内が短時間で可燃性限界以上の濃度になることを抑制できる空気調和装置の室内機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、筐体と、前記筐体内に配置された熱交換器と、前記筐体内に配置され前記熱交換器を通過する第1冷媒配管と、この第1冷媒配管と前記筐体の外部から引き回す第2冷媒配管と、前記筐体内に配置され前記第1冷媒配管と前記第2冷媒配管とを接続する接続部と、この接続部を収容する空間である滞留部と、を備える空気調和装置の室内機であって、前記滞留部と負圧空間とを連通する冷媒漏洩検知流路と、前記冷媒漏洩検知流路を流れる冷媒を検知する冷媒漏洩検知手段を備える、ことを特徴とする。
本発明では、滞留部の内部において接続部などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部で漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路を介して、滞留部から負圧空間へ流れ、冷媒漏洩検知手段により検知される。
したがって、冷媒漏洩が生じたときに、滞留部内の漏洩冷媒の過度な濃度上昇を抑制しつつ、漏洩冷媒を迅速に検知できる空気調和装置の室内機を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る空気調和装置の室内機の側部断面図 室内ユニット本体を被調和室から見た平面図 室内ユニット本体を天井側から見た平面図 室内ユニット本体の一隅部を被調和室から見た斜視図 室内ユニット本体の一隅部を室内機の内部から見た斜視図 図3に示すAーA´断面図 図3に示すBーB´断面図 図3に示すBーB´断面の斜視図 図3に示すCーC´断面図 本発明の第2実施形態に係る室内ユニット本体の一隅部を室内機の内部から見た斜視図 本発明の第3実施形態に係る冷媒漏洩検知手段を埋設する凹部を示す図 本発明の第4実施形態に係る冷媒漏洩検知手段を覆うカバー部材を示す図
第1の発明における空気調和装置の室内機は、筐体と、前記筐体内に配置された熱交換器と、前記筐体内に配置され前記熱交換器を通過する第1冷媒配管と、この第1冷媒配管と前記筐体の外部から引き回す第2冷媒配管と、前記筐体内に配置され前記第1冷媒配管と前記第2冷媒配管とを接続する接続部と、この接続部を収容する空間である滞留部と、を備える空気調和装置の室内機であって、前記滞留部と負圧空間とを連通する冷媒漏洩検知流路と、前記冷媒漏洩検知流路を流れる冷媒を検知する冷媒漏洩検知手段を備える、ことを特徴とする。
これによれば、滞留部の内部において接続部などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部で漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路を介して、滞留部から負圧空間へ流れ、冷媒漏洩検知手段により検知される。
したがって、冷媒漏洩が生じたときに、滞留部内の漏洩冷媒の過度な濃度上昇を抑制しつつ、漏洩冷媒を迅速に検知できる空気調和装置の室内機を提供できる。
の発明における空気調和装置の室内機は、第1の発明において、前記滞留部と、空調後の空気を吹き出す吹出口と、を仕切る仕切り壁をさらに備え、前記冷媒漏洩検知流路は、前記仕切壁を貫通することにより形成され、入口が前記滞留部に連通し、出口が前記吹出口に連通する、ことを特徴とする。
これによれば、滞留部の内部において接続部などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部で漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路を介して、滞留部から負圧空間である吹出口へ流れ、冷媒漏洩検知手段により検知される。
したがって、冷媒漏洩が生じたときに、滞留部内の漏洩冷媒の過度な濃度上昇を抑制しつつ、漏洩冷媒を迅速に検知できる空気調和装置の室内機を提供できる。
の発明における空気調和装置の室内機は、第1の発明又は第2の発明において、液分配器及びガス分配器を備え、前記液分配器が前記冷媒配管に接続される部分である液分配器接続部と、前記ガス分配器が前記冷媒配管に接続される部分であるガス分配器接続部と、を備え、前記液分配器接続部及び前記ガス分配器接続部は、前記滞留部に配置される、ことを特徴とする。
これによれば、滞留部の内部において液分配器接続部やガス分配器接続部などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部で漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路を介して、滞留部から負圧空間へ流れ、冷媒漏洩検知手段により検知される。
したがって、冷媒漏洩が生じたときに、滞留部内の漏洩冷媒の過度な濃度上昇を抑制しつつ、漏洩冷媒を迅速に検知できる空気調和装置の室内機を提供できる。
〈第1実施形態〉
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置の室内機10の側部断面図である。以下の説明において、内外とは、図1に示す室内機10を天井に取り付けた状態を基準とする。また、空調後の空気が吹出される空間を被調和室とする。
室内機10は、建屋の天井11と天井11の下方に設置された天井板12との間の天井空間13に設置される。室内機10は、室内ユニット本体14と、室内ユニット本体14の下側開口を覆う化粧パネル30とを備えている。
室内ユニット本体14は、下面の略全面が開口した略箱型の筐体15を備える。室内ユニット本体14は、筐体15の内部に、発泡スチロール製の断熱部材16と、熱交換器17と、送風機18と、熱交換器17のドレン水を受けるドレンパン19と、送風機18に吸い込まれる空気を整流するベルマウス20とを備える。
筐体15の外側面の角部には、吊り用金具21が取り付けられている。室内ユニット本体14は、天井11から垂れ下がる吊りボルト22に吊り用金具21が連結されることで、天井11から吊り下げられた状態で設置される。
化粧パネル30は、室内ユニット本体14の下面の開口を覆うように平面視で略四角形の板状に形成されている。
化粧パネル30の中央部分には、ベルマウス20に連通する吸込口31が形成されている。吸込口31の室内ユニット本体14側には、空気中の塵などを除去するためのフィルタ33が設けられている。
吸込口31の外側であって化粧パネル30の外周部の各辺に沿った位置には、空調後の空気を被調和室に送る吹出口34がそれぞれ形成されている。吹出口34からは、4方向に空気が吹き出し可能とされている。
熱交換器17の下側には、熱交換器17の下面に対応するようにドレンパン19が配置されている。このドレンパン19は、熱交換器17で発生するドレン水を受けることができるように、熱交換器17の下方に配置される。ドレンパン19は発泡スチロール製である。
ドレンパン19は、筐体15の下面の開口の略全体を塞ぐように略矩形の板状に形成されている。
図2は、室内ユニット本体14を被調和室から見た平面図である。図3は、室内ユニット本体14を天井側から見た平面図である。図4は、室内ユニット本体14の一隅部を被調和室から見た斜視図である。図5は、室内ユニット本体14の一隅部を室内機10の内部から見た斜視図である。図6は、図3に示すAーA´断面図である。図7は、図3に示すBーB´断面図である。図8は、図3に示すBーB´断面の斜視図である。図9は、図3に示すCーC´断面図である。
図2に示すように、平面視で略四角形に構成される室内ユニット本体14は、筐体15と、筐体15の側板の内側に設けられる断熱部材16と、断熱部材16の内側に設けられる略四角形に曲げた熱交換器17とを備える。
この室内ユニット本体14は、その一隅部に、略矩形に凹ませた配管導出部50を備える。室内ユニット本体14の配管導出部50以外の隅部には、傾斜面51が設けられている。この傾斜面51には、吊り用金具21が備えられる。
熱交換器17は、フィンアンドチューブ型熱交換器である。熱交換器17は、平行に配置された複数のフィンの群の間に、第1冷媒配管70(冷媒配管)を貫通させて構成される。第1冷媒配管70は、筐体15内に配置され熱交換器17を通過する冷媒配管である。
熱交換器17は、略矩形に曲げられている。熱交換器17の一端部52および他端部53の間には、開口部55が設けられる。熱交換器17は、開口部55が配管導出部50の近傍に配置される位置に配置される。
熱交換器17の外側には、断熱部材16と熱交換器17との間に間隙S2が設けられている。断熱部材16は、ドレンパン19と一体に形成されている。
断熱部材16は、筐体15の内側に沿って設けられる周壁16Aを備える。また、断熱部材16は、周壁16Aから熱交換器17の一端部52までを仕切ることにより、吹出口34と滞留部68とを仕切る仕切り壁16Bを備える。仕切り壁16Bは、周壁16Aから熱交換器17に向けて略垂直に延びている。仕切り壁16Bの位置は、熱交換器17の一端部52を配置する位置に応じて任意に変更できる。
図3、図5において、筐体15の配管導出部50側の隅部には、上面視において横長に細い略矩形の滞留部68が形成される。図2及び図5に示すように、滞留部68は、周囲を周壁16Aと、仕切り壁16Bと、熱交換器17の熱交フィンの短手方向の延長線(図5の点線T)により囲まれ、底面をドレンパン19により囲まれ、上面を筐体10の上面により囲まれる空間である。滞留部68は、仕切り壁16Bにより間隙S2と区画されており、開口部55を介して吸込口31と連通する。
空調運転時、図1に示す吸込口31から吸込まれた空気は、熱交換器17に至り、熱交換器17を通過し、空調後の空気が間隙S2を通過し、図1に示す吹出口34から被調和室へ送られる。
このとき、熱交換器17に至らなかった空気は、開口部55から滞留部68に至る。滞留部68は筐体15の隅部に配置されており、かつ、開口部55以外の滞留部68の周囲は、周壁16Aと仕切り壁16Bにより囲まれているため、滞留部68内の空気は滞留する。
図4に示すように、ドレンパン19の裏面には、電装箱69が備えられる。電装箱69は、熱交換器17の一辺と略平行に配置される。冷媒漏洩検知流路80の出口82は、電装箱69より内側であって、かつ、電装箱69よりの端部に形成される。
冷媒漏洩検知流路80の出口82の近傍には、冷媒漏洩検知手段58が備えられる。冷媒漏洩検知手段58は、仮に接続部75などにおいて冷媒が漏洩した場合に、冷媒漏洩検知流路80を通過した冷媒を検知可能な漏洩センサである。
冷媒漏洩検知流路80の出口82の近傍とは、冷媒漏洩検知流路80を通過した冷媒を検知することができる位置であればよい。
冷媒漏洩検知手段58は、第1の底部19Aの裏面(ドレン水を受ける側とは逆の側)に設けられる。冷媒漏洩検知手段58は、電装箱69より内側であって、かつ、吸込口の近傍に設けられる。これにより、冷媒漏洩検知手段58は、送風機18が回転した場合における送風機18により空気が吸い込まれる負圧空間に位置する。さらに、冷媒漏洩検知手段58を第1の底部19Aの裏面に設置することにより、筐体を取り外すことなく冷媒漏洩検知手段58をメンテナンスすることができる。
図4に示すように、冷媒漏洩検知手段58は、冷媒漏洩検知流路80の出口82と対向する位置に配置される。これによれば、冷媒漏洩検知流路80を通過した冷媒を検知することが容易となる。
なお、冷媒漏洩検知手段58は、冷媒漏洩検知流路80の内部に備えてもよい。
また、冷媒漏洩検知手段58は、冷媒漏洩検知流路80の入口81の近傍に備えてもよい。冷媒漏洩検知流路80の入口81の近傍とは、冷媒漏洩検知流路80に至る冷媒を検知することができる位置であればよい。
図5に示すように、熱交換器17に貫通させて配置される第1冷媒配管70は、熱交換器17の一端部52の出入口部分において、熱交換器17の外に配置される第2冷媒配管71(冷媒配管)と接続される。第2冷媒配管71は、筐体15の外部から引き回され第1冷媒配管70と接続される冷媒配管である。第1冷媒配管70と第2冷媒配管71とは、接続部75(冷媒配管の接続部)において溶接されることにより接続される。
接続部75は、滞留部68の内部に配置される。
図5に示すように、冷媒漏洩検知流路80の入口81の一部が滞留部68の内部に位置する。これにより、空気より重い冷媒が、接続部75から滞留部内に漏れたとき、漏れた冷媒を冷媒漏洩検知流路80に導きやすい。また、滞留部68は、吸込口31から熱交換器17に流れる主流の影響を受けずらいため、入口81の一部を滞留部68に位置させることにより、滞留部68の空気を冷媒漏洩検知流路80に導きやすくなる。
冷媒漏洩検知流路80の入口81は、滞留部68の内部であって、接続部75の真下の位置に備えられていると好ましい。これにより、空気より重い冷媒が、接続部75から滞留部内に漏れたとき、漏れた冷媒を冷媒漏洩検知流路80に導きやすい。
なお、冷媒漏洩検知流路80の入口81は滞留部近傍に設けられていてもよい。
図2、図5及び図6に示すように、第2冷媒配管71(冷媒配管)は、ガス分配器85に接続されている。ガス分配器85と第2冷媒配管71とは、ガス分配器接続部86において、溶接されることにより接続される。
ガス分配器接続部86は、図2及び図5に示すように、滞留部68の内部に配置される。
また、図2に示すように、第2冷媒配管71(冷媒配管)は、液分配器87に接続されている。液分配器87と第2冷媒配管71とは、液分配器接続部88において、溶接されることにより接続される。
液分配器接続部88は、図2に示すように、滞留部68の内部に配置される。
本実施の形態では、仮に、接続部75(冷媒配管の接続部)、ガス分配器接続部86及び液分配器接続部88の何れかなどから冷媒が漏洩した場合、滞留部68で漏洩した冷媒は、圧力が高い滞留部68の入口81から冷媒漏洩検知流路80内を流れ、滞留部68より圧力が低い吸込口31の側に設けられる冷媒漏洩検知流路80の出口82から流出し、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
図6及び図7に示すように、ドレンパン19は、熱交換器17が配置される第1の底部68
と、第1の底部19Aと連続し第1の底部19Aより高さの低い第2の底部19Bと、を備える。第1の底部19Aの裏面(ドレン水を受ける側とは逆の側)には、図4に示す電装箱69が配置される。そのため、第1の底部19Aは、第2の底部19Bより高さが高く形成される。
熱交換器17から第1の底部19Aに至ったドレン水は、第2の底部19Bに流れる。第2の底部19Bには、ドレンポンプ(不図示)が配置される。このドレンポンプは、第2の底部19Bに溜まるドレン水を、室内ユニット本体14から排出する。
第1の底部19Aは、ドレンパン19の上端19Cの高さより高い高さを備える突出部19Dを備える。
ドレンパン19は、冷媒漏洩検知流路80を備える。図5、図8および図9に示すように、冷媒漏洩検知流路80は、滞留部68の底部であるドレンパン19に入口81を有し、滞留部68の外側の負圧空間に連通している。ここで、負圧空間とは、滞留部68よりも気圧の低い空間のことである。本実施の形態では、負圧空間は、吸込口31近傍の空間である。より詳細には、冷媒漏洩検知流路80の入口81は、突出部19Dの上面に備えられる。冷媒漏洩検知流路80の出口82は、図4に示すように、ドレンパン19の裏面(ドレン水を受ける側とは逆の側)であって、吸込口31の側に備えられる。吸込口31は送風機18が回転する際、負圧となるため、冷媒漏洩検知流路80の出口82は負圧空間に開口する。
冷媒漏洩検知流路80の入口81を、ドレンパン19の上端19Cの高さより高い高さを備える突出部19Dの上面に備えることにより、ドレンパン19にドレン水が溜まった場合にもドレン水によって冷媒の濃度が低下することを抑制できる。第1の底部19Aに至ったドレン水は、第2の底部19Bに流れるため、第1の底部19Aにドレン水が溜まりにくいことに加え、冷媒漏洩検知流路80の入口81はドレンパン19の上端19Cの高さより高い高さを備えるため、仮にドレン水が第1の底部19Aを満たすほどに溜まった場合であっても、冷媒漏洩検知流路80の入口81にドレン水が至ることを抑制できる形状となっているためである。
これにより、ドレン水が生じる冷房運転時に冷媒の漏洩が生じた場合でも、漏洩検知の精度を向上することができる。
なお、突出部19Dは、第1の底部19Aの高さと同程度の高さを備えるものでもよい。
また、図8に示すように、ドレンパン19は、ドレン水の抜き孔28を備える。抜き孔28は、ドレンパン19の上端19Cを窪ませて形成されている。
抜き孔28を形成することにより、例えば、ドレンポンプの故障の場合など、ドレンパン19の上端19Cに至るまでドレン水が溜まる場合であっても、ドレン水がドレンパン19の上端19Cより上方に溜まりにくい。そのため、ドレンパン19の上端19Cの高さより高い高さを備える突出部19Dに備えられる冷媒漏洩検知流路80の入口81にドレン水が至ることをより抑制でき、漏洩検知の精度をより向上できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、筐体15と、筐体15内に配置された熱交換器17と、筐体15内に配置され熱交換器17を通過する第1冷媒配管70と、この第1冷媒配管70と筐体15の外部から引き回す第2冷媒配管71とを接続する接続部75と、この接続部75を収容する空間である滞留部68と、を備える空気調和装置の室内機10であって、滞留部68と負圧空間とを連通する冷媒漏洩検知流路80と、冷媒漏洩検知流路80を流れる冷媒を検知する冷媒漏洩検知手段58を備え、冷媒漏洩検知流路80を、入口81が滞留部68に連通し、出口82が空調前の空気を吸い込む吸込口31に連通させた。
これによれば、接続部75などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、接続部75などから漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路80を介して、滞留部68から負圧空間である吸込口31の周辺領域に流れ、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
したがって、冷媒漏洩が生じたときに、滞留部68内の漏洩冷媒の過度な濃度上昇を抑制しつつ、漏洩冷媒を迅速に検知できる空気調和装置の室内機10を提供できる。
また、冷媒漏洩検知流路80の出口82を吸込口31の側としたことにより、被調和室から比較的容易に整備可能な位置に冷媒漏洩検知手段58を配置することとなる。
したがって、室内機10が運転している際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、筐体15内を可燃性限界以下に保つことができ、冷媒の漏洩検知を精度よく行うことができ、冷媒漏洩検知手段58のメンテナンス性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、筐体15と、筐体15内に配置された熱交換器17と、熱交換器17を通過し筐体15内に配置される第1冷媒配管70(冷媒配管)と、第1冷媒配管70に設けられる接続部75(冷媒配管の接続部)と、を備える空気調和装置の室内機10であって、吸込口31から筐体15内に吸込まれた空気が滞留する滞留部68を筐体15内に有し、接続部75は、滞留部68に配置され、ドレンパン19(滞留部を囲う壁)に入口81を有し滞留部68の外に連通する冷媒漏洩検知流路80を備え、冷媒漏洩検知流路80の出口82の近傍に冷媒が漏洩したことを検知可能な冷媒漏洩検知手段58を備えた。
これによれば、滞留部68の内部において接続部75などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部68で漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路80を介して、滞留部68から冷媒漏洩検知流路80の出口82に至り、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
したがって、漏洩した冷媒が滞留部68に溜まることを抑制でき、室内機10が運転している際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、筐体15内を可燃性限界以下に保つことができるとともに、冷媒の漏洩検知を精度よく行うことができる。
また、本実施の形態によれば、熱交換器17の下方に設置され、熱交換器17で発生するドレン水を受けるためのドレンパン19を備え、冷媒漏洩検知流路80は、吸込口31の側が出口82となるようにドレンパン19を連通させた。
これによれば、滞留部68の内部において接続部75などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部68で漏洩した冷媒は、圧力が高い滞留部68から冷媒漏洩検知流路80を介して、滞留部68より圧力が低い吸込口31の側に設けられる冷媒漏洩検知流路80の出口82に至り、冷媒漏洩検知手段58により検知される。また、冷媒漏洩検知流路80の出口82を吸込口31の側としたことにより、被調和室から比較的容易に整備可能な位置に冷媒漏洩検知手段58を配置することとなる。
したがって、室内機10が運転している際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、筐体15内を可燃性限界以下に保つことができ、冷媒の漏洩検知を精度よく行うことができ、冷媒漏洩検知手段58のメンテナンス性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、冷媒漏洩検知流路80の入口81をドレンパン19の上端19Cより上方に設けた。
ドレンパン19にドレン水が溜まった場合、ドレン水によって漏洩冷媒の濃度が低下する場合がある。ドレンパン19の上端19Cより上方に冷媒漏洩検知流路80の入口81を設けることにより、ドレン水による漏洩冷媒の濃度低下の影響を抑制でき、ドレン水が生じる冷房運転時に冷媒漏洩が生じた場合であっても、漏洩検知の精度を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、液分配器87及びガス分配器85を備え、液分配器87が第2冷媒配管71(冷媒配管)に接続される部分である液分配器接続部88と、ガス分配器85が第2冷媒配管71に接続される部分であるガス分配器接続部86と、を備え、液分配器接続部88及びガス分配器接続部86を、滞留部68に配置した。
これによれば、滞留部68の内部において液分配器接続部88やガス分配器接続部86などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部68で漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路80を介して、滞留部68から冷媒漏洩検知流路80の出口82に至り、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
したがって、漏洩した冷媒が滞留部68に溜まることを抑制でき、室内機10が運転している際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、筐体15内を可燃性限界以下に保つことができるとともに、冷媒の漏洩検知を精度よく行うことができる。
また、本実施の形態によれば、筐体15と、筐体15内に配設された複数の冷媒配管を有する熱交換器17と、複数の冷媒配管と接続される液分配器87及びガス分配器85と、液分配器87と、ガス分配器85と、液分配器87及びガス分配器85と熱交換器17の冷媒配管との接続部である液分配器接続部88やガス分配器接続部86とが配置された空間である滞留部68と、熱交換器17に室内空気を流通させる送風機18と、送風機18に室内空気を吸入する吸込口31と、熱交換器17を流通した室内空気を筐体15外に吹き出す吹出口34と、吸込口31と吹出口34を含むとともに滞留部68は含まない送風機18による室内空気の通風路と、熱交換器17の周囲及び上部を覆うように設けられた断熱部材16と、熱交換器17の下方に設置され、熱交換器17で発生するドレン水を受けるためのドレンパン19と、冷媒漏洩検知流路80と、冷媒漏洩検知手段58とを備え、滞留部68と通風路は一部連通し、冷媒漏洩検知流路80は、断熱部材16(仕切り壁16B)、または、ドレンパン19のいずれか一方を連通させて形成されるとともに、冷媒漏洩検知流路80の入口81は、滞留部68側に配設されるとともに、冷媒漏洩検知流路80の出口82は、通風路側に配設され、出口82の近傍に冷媒漏洩検知手段58を備えた。
これによれば、滞留部68の内部において接続部75などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、滞留部68で漏洩した冷媒は、圧力が高い滞留部68から冷媒漏洩検知流路80を介して、滞留部68より圧力が低い吸込口31の側または吹出口34の側に設けられる冷媒漏洩検知流路80の出口82に至り、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
したがって、室内機10が運転している際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、筐体15内を可燃性限界以下に保つことができ、冷媒の漏洩検知を精度よく行うことができる。
〈第2実施形態〉
上述の第1実施形態では、冷媒漏洩検知流路80を、滞留部68を囲う壁としてのドレンパン19に設けたが、第2実施形態では、冷媒漏洩検知流路80を、滞留部68を囲う壁としての仕切り壁16Bに設けた実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付しており、その説明を省略している。
図10は、室内ユニット本体14の一隅部を室内機10の内部から見た斜視図である。
図10に示すように、周壁16Aと熱交換器17の一端部52とを繋ぐ仕切り壁16Bは、冷媒漏洩検知流路180を備える。冷媒漏洩検知流路180の入口181は、仕切り壁16Bの滞留部68の側に設けられる。冷媒漏洩検知流路180の出口182は、仕切り壁16Bの吹出口34の側に設けられる。
冷媒漏洩検知流路180の出口182の近傍には、冷媒漏洩検知手段158が備えられる。
冷媒漏洩検知流路180の出口182の近傍とは、冷媒漏洩検知流路180を通過した冷媒を検知することができる位置であればよい。
なお、冷媒漏洩検知手段158は、冷媒漏洩検知流路180の内部に備えてもよい。
また、冷媒漏洩検知手段158は、冷媒漏洩検知流路180の入口181の近傍に備えてもよい。冷媒漏洩検知流路180の入口181の近傍とは、冷媒漏洩検知流路180に至る冷媒を検知することができる位置であればよい。
本実施の形態によれば、冷媒漏洩検知流路180により、滞留部68と、負圧空間である空調後の空気を吹き出す吹出口34と、を連通させた。
これによれば、接続部75などから冷媒漏洩が生じた場合であっても、接続部75などから漏洩した冷媒は、冷媒漏洩検知流路180を介して、滞留部68から負圧空間である吹出口34へ流れ、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
したがって、冷媒漏洩が生じたときに、滞留部68内の漏洩冷媒の過度な濃度上昇を抑制しつつ、漏洩冷媒を迅速に検知できる空気調和装置の室内機10を提供できる。
また、本実施の形態によれば、熱交換器17は、略矩形に曲げられている。また、熱交換器17の一端部52および他端部53の間には、開口部55が設けられている。また、熱交換器17の外側には、断熱部材16を備えている。また、断熱部材16は、筐体15の内側に沿って設けられる周壁16Aと、周壁16Aから熱交換器17の一端部52までを仕切ることにより、空調後の空気を吹き出す吹出口34と滞留部68とを仕切る仕切り壁16Bと、を備えている。そして、仕切り壁16Bを連通させて冷媒漏洩検知流路180とした。
これによれば、仮に、接続部75(冷媒配管の接続部)、ガス分配器接続部86及び液分配器接続部88の何れかなどから冷媒が漏洩した場合、滞留部68で漏洩した冷媒は、圧力が高い滞留部68から冷媒漏洩検知流路180を介して、滞留部68より圧力が低い吹出口34の側に設けられる冷媒漏洩検知流路180の出口182に至り、冷媒漏洩検知手段58により検知される。
これにより、漏洩した冷媒が滞留部68に溜まることを抑制でき、室内機10が運転している際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、筐体15内を可燃性限界以下に保つことができるとともに、冷媒の漏洩検知を精度よく行うことができる。
〈第3実施形態〉
第3実施形態では、上述の第1実施形態及び第2実施形態と異なり、冷媒漏洩検知手段58を埋設する凹部90を備えた実施形態について説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態、第2実施形態と同様の構成については同一の符号を付しており、その説明を省略している。
図11は、冷媒漏洩検知手段58を埋設する凹部90を示す図である。
第3実施形態では、冷媒漏洩検知流路80、180の入口81、181の近傍に冷媒漏洩検知手段58を配置する場合には、冷媒漏洩検知流路80、180の入口81、181の近傍に冷媒漏洩検知手段58を埋設する凹部90を備える。冷媒漏洩検知流路80、180の出口82、182の近傍に冷媒漏洩検知手段58を配置する場合には、冷媒漏洩検知流路80、180の出口82、182の近傍に冷媒漏洩検知手段58、158を埋設する凹部90を備える。
凹部90の内部に、冷媒漏洩検知手段58が埋設される。
本実施の形態によれば、冷媒漏洩検知手段58を凹部90に設けることにより、冷媒漏洩検知手段58、158は、吹出口34や吸込口31の空気の流れである矢印Aの経路から外れることとなる。
したがって、送風機18による室内空気の流通による攪拌の影響を受けにくくなり、攪拌による漏洩冷媒の過度な濃度低下を抑制できる。
これにより、室内機10が比較的高い風量で運転する際に冷媒漏洩が生じた場合であっても、漏洩検知の精度を向上することができる。
〈第4実施形態〉
第4実施形態では、上述の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態と異なり、冷媒漏洩検知手段58を覆うカバー部材95を備えた実施形態について説明する。なお、第4実施形態において、第1実施形態、第2実施形態と同様の構成については同一の符号を付しており、その説明を省略している。
図12は、冷媒漏洩検知手段58を覆うカバー部材95を示す図である。
第4実施形態では、室内機10は、冷媒漏洩検知手段58を覆うカバー部材95を備える。
カバー部材95の設置面を下側、カバー部材95の設置面と反対側を上側とした場合、カバー部材95は、冷媒漏洩検知手段58の上方を覆う上部96と、冷媒漏洩検知手段58の下方を覆う下部98と、冷媒漏洩検知手段58の側方を覆う側部97とで構成される。
側部97の一側面には、開口99が形成されている。開口99は、上部96又は下部98に形成されていてもよい。
本実施の形態によれば、カバー部材95を備えたことにより、冷媒漏洩検知流路80、180を経由して流れてきた漏洩冷媒が、一時、カバー部材95の内部にとどまることとなる。
したがって、カバー部材95がない場合と比べて冷媒濃度を増加させることとなる。
これにより、冷媒漏洩量が少ない場合でであっても、漏洩検知の精度を向上させることができる。
以上、本実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。あくまでも本発明の実施の態様を例示するものであるから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更、及び応用が可能である。
本実施の形態では、天井埋め込み型4方向カセットタイプの空気調和装置の室内機10によって説明したが、必ずしもこれに限られない。
例えば、天井埋め込み型の1方向カセットタイプの室内機や、2方向カセットタイプの室内機など、他の室内機にも適用があることは勿論である。
10 室内機
14 室内ユニット本体
15 筐体
16 断熱部材
16A 周壁
16B 仕切り壁
17 熱交換器
18 送風機
19 ドレンパン
19A 第1の底部
19B 第2の底部
19C 上端
19D 突出部
31 吸込口
34 吹出口
50 配管導出部
52 一端部
53 他端部
55 開口部
58、158 冷媒漏洩検知手段
68 滞留部
70 第1冷媒配管(冷媒配管)
71 第2冷媒配管(冷媒配管)
75 接続部(冷媒配管の接続部)
80、180 冷媒漏洩検知流路
81、181 入口
82、182 出口
85 ガス分配器
86 ガス分配器接続部
87 液分配器
88 液分配器接続部
90 凹部
95 カバー部材
99 開口
S2 間隙

Claims (3)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に配置された熱交換器と、
    前記筐体内に配置され前記熱交換器を通過する第1冷媒配管と、
    この第1冷媒配管と前記筐体の外部から引き回す第2冷媒配管と
    前記筐体内に配置され前記第1冷媒配管と前記第2冷媒配管とを接続する接続部と、
    この接続部を収容する空間である滞留部と、を備える空気調和装置の室内機であって、
    前記滞留部と負圧空間とを連通する冷媒漏洩検知流路と、
    前記冷媒漏洩検知流路を流れる冷媒を検知する冷媒漏洩検知手段を備える、
    ことを特徴とする空気調和装置の室内機。
  2. 前記滞留部と、空調後の空気を吹き出す吹出口と、を仕切る仕切り壁をさらに備え、
    前記冷媒漏洩検知流路は、前記仕切壁を貫通することにより形成され、入口が前記滞留部に連通し、出口が前記吹出口に連通する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置の室内機。
  3. 液分配器及びガス分配器を備え、
    前記液分配器が前記冷媒配管に接続される部分である液分配器接続部と、前記ガス分配器が前記冷媒配管に接続される部分であるガス分配器接続部と、を備え、
    前記液分配器接続部及び前記ガス分配器接続部は、前記滞留部に配置される、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置の室内機。
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