JP2021076263A - 空調室内機及び空調室内機を備えた空調機 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調機に遮断弁を設けた場合にも現地据付作業の増加を抑制可能な空調室内機、及び、その空調室内機を備えた空調機を提供する。【解決手段】空調室内機30は、利用熱交換器32と熱交換した空気を空調対象空間に吹き出す。空調室内機は、利用熱交換器に接続される液冷媒管37a及びガス冷媒管37bと、ケーシング40と、第1遮断弁52及び第2遮断弁54と、隔壁60と、を備える。ケーシングは、利用熱交換器を収容する。ケーシングには、空調対象空間に連通する開口481,482が形成されている。第1遮断弁及び第2遮断弁は、ケーシング内の第1空間S1に配置される。第1遮断弁は、液冷媒管に配置される。第2遮断弁は、ガス冷媒管に配置される。隔壁は、第1空間と第2空間S2とを隔てる。第2空間は、ケーシング内の空間であって、空調対象空間と開口を介して連通する。【選択図】図4

Description

空調室内機、及び空調室内機を備えた空調機に関する。
特許文献1(再表2018/011994号公報)のように、冷媒漏洩対策用に、空調室外機と空調室内機とを接続する冷媒連絡管に遮断弁を設けた空調機が知られている。
しかし、空調室外機と空調室内機とを接続する冷媒連絡管に遮断弁を設ける場合、冷媒連絡管の空調室外機及び空調室内機に対する接続作業に加え、冷媒連絡管に対する遮断弁の設置作業が必要になる。
そこで、空調機に遮断弁を設けた場合にも現地据付作業の増加を抑制可能な空調室内機、及びその空調室内機を備えた空調機が求められている。
第1観点の空調室内機は、熱交換器を流れる冷媒と熱交換した空気を空調対象空間に吹き出す。空調室内機は、熱交換器に接続される液冷媒管及びガス冷媒管と、ケーシングと、第1遮断弁及び第2遮断弁と、隔壁と、を備える。ケーシングは、熱交換器を収容する。ケーシングには、空調対象空間に連通する開口が形成されている。第1遮断弁及び第2遮断弁は、ケーシング内の第1空間に配置される。第1遮断弁は、液冷媒管に配置される。第2遮断弁は、ガス冷媒管に配置される。隔壁は、第1空間と第2空間とを隔てる。第2空間は、ケーシング内の空間であって、空調対象空間と開口を介して連通する。
第1観点の空調室内機では、第1遮断弁及び第2遮断弁が空調室内機のケーシング内に配置されている。そのため、空調熱源機と空調室内機とを接続するときに、現場で敷設される冷媒連絡管に遮断弁を設ける場合に比べ、空調機の現地据付作業量を抑制できる。
また、本空調室内機では、第1遮断弁及び第2遮断弁は、空調対象空間と連通する第2空間と隔壁を介して隔てられている第1空間に配置されている。そのため、本空調室内機では、第1遮断弁及び第2遮断弁の周辺で仮に冷媒漏れが生じても、空調対象空間への冷媒の流出を抑制できる。
第2観点の空調室内機は、第1観点の空調室内機であって、天井設置式である。
第3観点の空調室内機は、第2観点の空調室内機であって、天井埋込式である。
第4観点の空調室内機は、第2観点又は第3観点の空調室内機であって、第1空間は天井裏空間と連通している。
そのため、第1遮断弁及び第2遮断弁の周辺で仮に冷媒漏れが生じても、冷媒は、空調対象空間とは直接連通していない天井裏空間に流入する。したがって、本空調室内機では、空調対象空間への冷媒の流入を抑制でき安全性が高い。
第5観点の空調室内機は、第1観点から第4観点のいずれかの空調室内機を備えた空調機である。
本空調機では、空調熱源機と空調室内機とを接続するときに、現地で敷設される冷媒連絡管に遮断弁を設ける場合に比べ、空調機の現地据付作業量を抑制できる。
一実施形態に係る空調機の概略構成図である。 図1の空調機の空調室内機の外観斜視図である。 天井に取り付けられている状態の空調室内機の、図2のIII−III矢視の模式断面図である。 図2の空調室内機の概略構成を模式的に示した下面図であり、化粧板や底板等が取り外されている状態の空調室内機を描画している。 第1遮断弁及び第2遮断弁の配置される第1空間を説明するための利用熱交換器周辺の模式的な斜視図である。 変形例Aに係る空調室内機を備えた空調機の概略構成図である。 変形例Cに係る空調室内機の内部の機器配置を説明するための模式的な平面図であり、ケーシングの天板は図示を省略している。
以下、図面を参照しながら、空調室内機、及び、その空調室内機を備えた空調機の実施形態を説明する。
なお、以下の説明で、説明の便宜上、方向や位置関係を説明するために、上、下、左、右、前、後といった表現を用いる場合がある。これらの表現が示す方向は、図面中の矢印が示す方向に従う。
(1)全体概要
図1を参照しながら、一実施形態に係る空調室内機30を備えた空調機100について概要を説明する。図1は、空調機100の概略構成図である。
空調機100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行い、空調対象空間Rの冷房や暖房を行う装置である。空調対象空間Rは、例えば、オフィスや住宅の居室である。本実施形態では、空調機100は、空調対象空間Rの冷房及び暖房の両方が可能な装置である。ただし、本開示の空調機は、冷房及び暖房の両方が可能な空調機に限定されるものではなく、例えば冷房のみ可能な装置であってもよい。
空調機100は、空調熱源機10、空調室内機30、及び空調熱源機10と空調室内機30とを接続するガス冷媒連絡管GP及び液冷媒連絡管LPを主に備える。
本実施形態では、空調機100は3台の空調室内機30を含む。ただし、空調室内機30の台数は、3台以外に限定されず、1台でも、2台でも、4台以上であってもよい。
ガス冷媒連絡管GP及び液冷媒連絡管LPは、空調機100の設置現場において敷設される。ガス冷媒連絡管GP及び液冷媒連絡管LPの配管径や配管長は、設計仕様や設置環境に応じて選択される。
空調機100では、空調熱源機10と空調室内機30とがガス冷媒連絡管GP及び液冷媒連絡管LPによって接続されて冷媒回路Cが構成される。冷媒回路Cは、空調熱源機10の圧縮機12、熱源熱交換器16及び第1膨張弁18と、各空調室内機30の利用熱交換器32及び第2膨張弁34と、を含む。また、冷媒回路Cは、各空調室内機30の第1遮断弁52及び第2遮断弁54を含む。
限定するものではないが、冷媒回路Cには、可燃性の冷媒が封入される。可燃性の冷媒には、米国のASHRAE34 Designation and safety classification of refrigerantの規格又はISO817 Refrigerants- Designation and safety classificationの規格でClass3(強燃性)、Class2(弱燃性)、Subclass2L(微燃性)に該当する冷媒を含む。例えば、冷媒として、R1234yf、R1234ze(E)、R516A、R445A、R444A、R454C、R444B、R454A、R455A、R457A、R459B、R452B、R454B、R447B、R32、R447A、R446A、およびR459Aのいずれかが採用される。本実施形態では、使用される冷媒はR32である。なお、本開示の空調室内機及び空調機は、冷媒が可燃性ではない場合にも有用である。
以下に、空調熱源機10及び空調室内機30について詳細を説明する。
(2)詳細構成
(2−1)空調熱源機
空調熱源機10について、図1を参照しながら説明する。
空調熱源機10は、例えば、空調機100の設置される建物の、屋上、機械室、建物の周囲等に設置される。
空調熱源機10は、圧縮機12と、流向切換機構14と、熱源熱交換器16と、第1膨張弁18と、第1ファン20と、第1制御部22と、第1閉鎖弁13aと、第2閉鎖弁13bと、を主に含む(図1参照)。
また、空調熱源機10は、冷媒配管として、吸入管11aと、吐出管11bと、第1ガス冷媒管11cと、液冷媒管11dと、第2ガス冷媒管11eと、を有する(図1参照)。吸入管11aは、流向切換機構14と圧縮機12の吸入側とを接続している。吐出管11bは、圧縮機12の吐出側と流向切換機構14とを接続している。第1ガス冷媒管11cは、流向切換機構14と熱源熱交換器16のガス側端とを接続している。液冷媒管11dは、熱源熱交換器16の液側端と液冷媒連絡管LPとを接続している。液冷媒管11dと液冷媒連絡管LPとの接続部には、第1閉鎖弁13aが設けられている。第1膨張弁18は、液冷媒管11dに設けられている。第2ガス冷媒管11eは、流向切換機構14とガス冷媒連絡管GPとを接続している。第2ガス冷媒管11eとガス冷媒連絡管GPとの接続部には、第2閉鎖弁13bが設けられている。
(2−1−1)圧縮機
圧縮機12は、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒を吸入して圧縮し、冷凍サイクルにおける高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機12は、例えばインバータ制御方式の圧縮機である。ただし、圧縮機12は、定速圧縮機でもよい。
(2−1−2)流向切換機構
流向切換機構14は、空調機100の運転モード(冷房運転モード/暖房運転モード)に応じて、冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向を切り換える機構である。流向切換機構14は、四路切換弁である。
冷房運転モードでは、流向切換機構14は、圧縮機12が吐出する冷媒が熱源熱交換器16に送られるように、冷媒回路Cにおける冷媒の流向を切り換える。具体的には、冷房運転モードでは、流向切換機構14は、吸入管11aを第2ガス冷媒管11eと連通させ、吐出管11bを第1ガス冷媒管11cと連通させる(図1中の実線参照)。冷房運転モードでは、熱源熱交換器16は凝縮器として機能し、利用熱交換器32は蒸発器として機能する。
暖房運転モードでは、流向切換機構14は、圧縮機12が吐出する冷媒が利用熱交換器32に送られるように、冷媒回路Cにおける冷媒の流向を切り換える。具体的には、暖房運転モードでは、流向切換機構14は、吸入管11aを第1ガス冷媒管11cと連通させ、吐出管11bを第2ガス冷媒管11eと連通させる(図1中の破線参照)。暖房運転モードでは、熱源熱交換器16は蒸発器として機能し、利用熱交換器32は凝縮器として機能する。
なお、流向切換機構14は、四路切換弁を用いずに実現されてもよい。例えば、流向切換機構14は、上記のような冷媒の流れ方向の切り換えを実現できるように、複数の電磁弁及び配管を組み合わせて構成されてもよい。
(2−1−3)熱源熱交換器
熱源熱交換器16は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。限定するものではないが、熱源熱交換器16は、例えば、複数の伝熱管及び複数の伝熱フィンを有するフィンアンドチューブ型の熱交換器である。
(2−1−4)第1膨張弁
第1膨張弁18は、冷媒の減圧や、冷媒の流量調節を行う機構である。本実施形態では、第1膨張弁18は、開度調節可能な電子膨張弁である。第1膨張弁18の開度は、運転状況に応じて適宜調節される。なお、第1膨張弁18は、電子膨張弁に限定されるものではなく、温度自動膨張弁等、他の種類の膨張弁であってもよい。
(2−1−5)第1ファン
第1ファン20は、空調熱源機10の外部から空調熱源機10内に流入し、熱源熱交換器16を通過し、その後に空調熱源機10の外部へ流出する空気流を生成する送風機である。第1ファン20は、例えばインバータ制御方式のファンである。ただし、第1ファン20は、定速ファンでもよい。
(2−1−6)第1閉鎖弁及び第2閉鎖弁
第1閉鎖弁13aは、液冷媒管11dと液冷媒連絡管LPとの接続部に設けられる弁である。第2閉鎖弁13bは、第2ガス冷媒管11eとガス冷媒連絡管GPとの接続部に設けられる弁である。第1閉鎖弁13a及び第2閉鎖弁13bは、手動の弁である。第1閉鎖弁13a及び第2閉鎖弁13bは、空調機100の利用時には開かれている。
(2−1−7)第1制御部
第1制御部22は、空調熱源機10の各種機器の動作を制御する。第1制御部22は、マイクロコントローラユニット(MCU)や各種の電気回路や電子回路を主に含む(図示省略)。MCUは、CPU、メモリ、I/Oインタフェース等を含む。MCUのメモリには、MCUのCPUが実行するための各種プログラムが記憶されている。なお、第1制御部22の各種機能は、ソフトウェアで実現される必要はなく、ハードウェアで実現されても、ハードウェアとソフトウェアとが協働することで実現されてもよい。
第1制御部22は、圧縮機12、流向切換機構14、第1膨張弁18及び第1ファン20を含む、空調熱源機10の各種機器と電気的に接続されている(図1参照)。また、第1制御部22は、空調熱源機10に設けられた図示しない各種センサと電気的に接続されている。限定するものではないが、空調熱源機10に設けられるセンサには、吐出管11b及び吸入管11aに設けられる温度センサや圧力センサ、熱源熱交換器16及び液冷媒管11dに設けられる温度センサ、熱源空気の温度を計測する温度センサ等を含む。ただし、空調熱源機10は、これらの全てのセンサを有している必要はない。
第1制御部22は、通信線により空調室内機30の第2制御部38と接続されている。第1制御部22と第2制御部38とは、通信線を介して各種信号のやり取りを行う。第1制御部22と第2制御部38とは、協働して、空調機100の動作を制御するコントローラ90として機能する。コントローラ90の機能については後述する。
(2−2)空調室内機
空調室内機30について、図1に加え、図2〜図5を参照しながら説明する。
図2は、空調室内機30の外観斜視図である。図3は、天井CLに取り付けられている状態の空調室内機30の、図2のIII−III矢視の模式断面図である。図4は、空調室内機30の概略構成を模式的に示した下面図である。図4では、化粧板46や底板48等が取り外されている状態の空調室内機30を描画している。図5は、第1遮断弁52及び第2遮断弁54の配置される第1空間S1を説明するための利用熱交換器32周辺の模式的な斜視図である。図5では、図面の見易さの観点から、ケーシング40、第2膨張弁34、第2ファン36等の描画を省略している。
本実施形態では、空調機100は、3台の同様の構造の空調室内機30を有する。ただし、3台の空調室内機30は、同一でなくてもよい。例えば、空調室内機30の能力は、それぞれ異なっていてもよい。
空調室内機30は、利用熱交換器32を流れる冷媒と熱交換した空気を空調対象空間Rに吹き出す。本実施形態では、空調室内機30は、空調対象空間Rの天井に設置される天井設置式である。特に、本実施形態の空調室内機30は、天井埋込式の空調室内機である。天井埋込式の空調室内機の例としては、空調室内機の少なくとも一部が天井裏空間CSに配置される天井カセット式の空調室内機や、空調室内機の全部が天井裏空間CSに配置され、ダクトが接続されるダクト接続式の空調室内機が挙げられる。ただし、空調室内機30のタイプは、天井埋込式に限定されるものではなく、天井吊下式であってもよい。また、空調室内機30のタイプは、壁掛式や床置式等の天井設置式以外であってもよい。
空調室内機30は、図1及び図3のように、ケーシング40、利用熱交換器32、第2膨張弁34、第2ファン36、第1遮断弁52、第2遮断弁54、冷媒検知器56、及び第2制御部38を主に含む。
また、空調室内機30は、冷媒配管として、利用熱交換器32に接続される、液冷媒管37a及びガス冷媒管37bを有する(図1参照)。液冷媒管37aは、液冷媒連絡管LPと利用熱交換器32の液側とを接続している。液冷媒管37aには、第1遮断弁52が設けられている。また、液冷媒管37aの、第1遮断弁52と利用熱交換器32との間には、第2膨張弁34が設けられている。ガス冷媒管37bは、ガス冷媒連絡管GPと利用熱交換器32のガス側とを接続している。ガス冷媒管37bには、第2遮断弁54が設けられている。
(2−2−1)ケーシング
ケーシング40は、空調室内機30の各種機器を収容する。ケーシング40に収容される各種機器には、利用熱交換器32、第2膨張弁34、第2ファン36、第1遮断弁52、及び第2遮断弁54を主に含む(図3及び図4参照)。
ケーシング40は、図3に示されるように、対象空間の天井CLに形成された開口に挿入され、天井CLと上階の床面、又は、天井CLと屋根との間に形成される天井裏空間CSに設置される。ケーシング40は、天板42a、側壁42b、及び底板48及び化粧板46を含む(図2及び図3参照)。
天板42aは、ケーシング40の天面部分を構成する部材である。平面視において、天板42aは、略四角形形状である(図4参照)。
側壁42bは、ケーシング40の側面部分を構成する部材である。側壁42bは、天板42aから下方に延びる。側壁42bは、天板42aの形状に対応する略四角柱形状である。材料を限定するものではないが、側壁42bと天板42aとは、例えば板金製である。側壁42bと天板42aとは、一体に形成されており、全体として下面が開口している平面視で略四角形の箱形状を呈する。側壁42bには、利用熱交換器32に接続される液冷媒管37a及びガス冷媒管37bを挿通するための開口44が形成されている(図4参照)。ケーシング40の外部に配置される液冷媒管37aの端部には、液冷媒連絡管LPが接続される。ケーシング40の外部に配置されるガス冷媒管37bの端部には、ガス冷媒連絡管GPが接続される。液冷媒管37aと液冷媒連絡管LPとの接続、及び、ガス冷媒管37bとガス冷媒連絡管GPとの接続には、例えばフレアナットが用いられる。液冷媒管37aと液冷媒連絡管LPとの接続、及び、ガス冷媒管37bとガス冷媒連絡管GPとの接続は、溶接やロウ付けで行われてもよい。
底板48は、ケーシング40の底面部分を構成する部材である。材質を限定するものではないが、底板48は発泡スチロール製である。底板48の一部はドレンパンとして機能する。具体的には、利用熱交換器32の下方に配置される、凝縮水を受けるための下方に凹む溝が形成されている底板48の第1部分48aが、ドレンパンとして機能する。底板48の中央には、図3及び図4のように(図4では二点鎖線で描画)、平面視略円形の吸込み開口481が形成されている。吸込み開口481には、ベルマウス50が配置される。また、底板48の吸込み開口481の周囲には、図3及び図4のように(図4では二点鎖線で描画)、複数の吹出し開口482が形成されている。底板48の下面側には、図2及び図3のように、化粧板46が取り付けられる。
化粧板46は、空調対象空間Rに露出する板状の部材である。化粧板46は、平面視で略四角形状を呈している。化粧板46は、天井CLの開口に嵌め込まれて設置される(図3参照)。化粧板46には、空気の吸込口46aと、複数の吹出口46bと、が形成されている。吸込口46aは、化粧板46の中央部分に、平面視で底板48の吸込み開口481と部分的に重なる位置に略四角形状に形成されている。複数の吹出口46bは、化粧板46の吸込口46aの周囲に、吸込口46aを囲むように形成されている。各吹出口46bは、底板48の吹出し開口482と対応する位置に配置されている。第2ファン36が運転される際に吸込口46aから吸い込まれる空気は、吸込み開口481を介してケーシング40内に流入する。ケーシング40内に流入し利用熱交換器32を通過した空気は、吹出し開口482から吹き出し、その吹出し開口482に対応する吹出口46bから空調対象空間Rに吹き出す(図3参照)。
ケーシング40内の機器及び部品や空間の配置について説明する。
図4に示すように、平面視におけるケーシング40の中央部には第2ファン36が配置されている。図3に示すように、第2ファン36の下方には、ベルマウス50が設けられている。図4に示すように、平面視において、第2ファン36の周囲には、第2ファン36を取り囲むように利用熱交換器32が設けられている。上述のように、利用熱交換器32の下方に配置される底板48の第1部分48aには、下方に凹む溝が形成されている。底板48の第1部分48aは、利用熱交換器32において発生する凝縮水を受けるドレンパンとして機能する(図3参照)。
平面視において、ケーシング40の角部の1つには、図4に示すように、第2空間S2と隔壁60により隔てられている第1空間S1が形成されている。ここで、第2空間S2は、吸込口46a及び吸込み開口481と、吹出し開口482及び吹出口46bと、を介して空調対象空間Rと連通する空間である。第2空間S2は、第2ファン36の運転時に、吸込口46aから利用熱交換器32を経て吹出口46bへと空気が流れる空気の流路を含む。隔壁60が存在することで、第1空間S1と第2空間S2との間での空気の流通が抑制される。そのため、仮に第1空間S1で冷媒が漏洩したとしても、第1空間S1から第2空間S2への冷媒の流入は抑制される。さらに言えば、仮に第1空間S1で冷媒が漏洩したとしても、第1空間S1から、第2空間S2を介しての空調対象空間Rへの冷媒の流入は抑制される。
好ましくは、第1空間S1と第2空間S2との間を空気は流れない。なお、ここで第1空間S1と第2空間S2との間を空気が流れないとは、実質的に空気の流れがないことを意味し、第1空間S1と第2空間S2とは気密状態でシールされていなくてもよい。
第1空間S1は、図4及び図5に示すように、ケーシング40の天板42aにより上方を、ケーシング40の側壁42b及び隔壁60により側方を、底板48により下方を囲まれて形成される空間である。第1空間S1と第2空間S2とを連通させないため、底板48の第1空間S1を囲む部分には、ドレンパンとして機能する第1部分48aは含まれない。
隔壁60は、ここでは板状部材である。隔壁60は、例えば利用熱交換器32の管板32aに取り付けられている。管板32aとは、利用熱交換器32の複数の伝熱管(図示省略)を固定するための部材であり、伝熱管の両端部に設けられている。隔壁60には、利用熱交換器32の2つの管板32aの間を接続する第1部材62と、管板32aからケーシング40の側壁42bに向かって延びる第2部材64とを含む。第2部材64は、側壁42bと直接的に又は他の部材を介して間接的に接触することが好ましい。隔壁60と側壁42bとが直接的に又は間接的に接触することで、第1空間S1と第2空間S2との間の空気の流れが抑制されやすい。また、隔壁60は、ケーシング40の天板42a及び底板48と直接的に又は他の部材を介して間接的に接触することが好ましい。隔壁60と、天板42a及び底板48とが直接的に又は間接的に接触することで、第1空間S1と第2空間S2との間の空気の流れが抑制されやすい。なお、第1空間S1と第2空間S2との間の空気の流れを抑制するため、適宜シール材が用いられてもよい。なお、ここで説明した第1空間S1を形成するための構造は一例に過ぎず、他の態様で第1空間S1が形成されてもよい。例えば、第1空間S1は、その上方がケーシング40の天板42aではなく、ケーシング40とは別の部材で囲まれていてもよい。また、第1空間S1は、その下方が、ケーシング40の底板48と一体に形成されていない部材で囲まれてもよい。
なお、第1空間S1を形成する、言い換えれば第1空間S1を囲むケーシング40の側壁42bには、液冷媒管37a及びガス冷媒管37bが貫通するように配置される開口44が形成されている。第1空間S1とケーシング40の設置されている天井裏空間CSとは、開口44を介して連通している。なお、第1空間S1と天井裏空間CSとは開口44を介して連通していることが好ましいが、液冷媒管37a及びガス冷媒管37bと開口44との隙間はシール材等で塞がれてもよい。
第1空間S1には、第2膨張弁34、第1遮断弁52及び第2遮断弁54が配置される。第2膨張弁34、第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、例えば、第1空間S1の下部に配置される。ただし、これに限定されるものではなく、第2膨張弁34、第1遮断弁52及び第2遮断弁54を第1空間S1内のどの位置に配置するかは適宜決定されればよい。また、ここで説明した第1空間S1の位置は例示であって、平面視におけるケーシング40の角部以外の場所に第1空間S1は形成されてもよい。
(2−2−2)室内熱交換器
利用熱交換器32は、熱交換器の一例である。利用熱交換器32では、利用熱交換器32を流れる冷媒と空気との間で熱交換が行われる。
利用熱交換器32は、タイプを限定するものではないが、例えば、複数の伝熱管及び複数の伝熱フィンを有するフィンアンドチューブ型の熱交換器である。
形状や構造を限定するものではないが、図4及び図5に描画されている利用熱交換器32は、伝熱管が上下方向に複数並べて積層された熱交換部33を、複数列有する。ここでは、利用熱交換器32は、2列の熱交換部33を有する。利用熱交換器32の熱交換部33は、第2ファン36により生成される空気の流れ方向に沿って並べられている。熱交換部33の両端部には、伝熱管を固定するための管板32aが設けられている。利用熱交換器32の熱交換部33は、図4のように、平面視において3ヶ所で約90度曲げられ、概ね四角形状に配置されている。利用熱交換器32は、平面視において、吸込口46aを囲み、かつ、吹出口46bに囲まれるように配置されている。また、利用熱交換器32は、第2ファン36の周囲を囲むように配置されている。
利用熱交換器32の一端には、図1に示すように液冷媒管37aが接続される。利用熱交換器32の他端には、図1に示すようにガス冷媒管37bが接続される。本実施形態では、具体的には、利用熱交換器32の第1ヘッダ32bに、液冷媒管37aが接続される。また、利用熱交換器32の第2ヘッダ32cに、ガス冷媒管37bが接続される。
冷房運転時には、液冷媒管37aから利用熱交換器32に冷媒が流入し、利用熱交換器32の熱交換部33で空気と熱交換した冷媒はガス冷媒管37bから流出する。暖房運転時には、ガス冷媒管37bから利用熱交換器32に冷媒が流入し、利用熱交換器32の熱交換部33で空気と熱交換した冷媒は液冷媒管37aから流出する。
(2−2−3)第2膨張弁
第2膨張弁34は、冷媒の減圧や、冷媒の流量調節を行う機構である。本実施形態では、第2膨張弁34は、開度調節可能な電子膨張弁である。第2膨張弁34の開度は、運転状況に応じて適宜調節される。なお、第2膨張弁34は、電子膨張弁に限定されるものではなく、温度自動膨張弁等、他の種類の膨張弁であってもよい。
(2−2−4)第2ファン
第2ファン36は、利用熱交換器32に空気を供給する送風機である。第2ファン36は、例えば、ターボファンやシロッコファン等の遠心ファンである。第2ファン36は、限定するものではないが、例えばインバータ制御方式のファンである。
第2ファン36が運転されると、空調対象空間Rの空気は化粧板46の吸込口46aから空調室内機30のケーシング40内に流入し、ベルマウス50を通過して第2ファン36に吸い込まれ、第2ファン36から四方へと吹き出す。第2ファン36が吹き出す空気は、利用熱交換器32を通過して吹出口46bへと向かい、吹出口46bから空調対象空間Rへと吹き出す。前述の第2空間S2は、少なくともその一部が、第2ファン36の運転時に上記の態様で空気が流れる空気の流路として機能する。なお、隔壁60が存在することで、第2ファン36が吹き出す空気は、第1空間S1にはほとんど流入しない。
(2−2−5)第1遮断弁及び第2遮断弁
第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、冷媒回路Cからの冷媒漏洩時に、空調対象空間Rへの冷媒漏洩を抑制する弁である。第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、例えば、閉鎖状態(全閉)と開放状態(全開)とを切換可能な電磁弁である。ただし、第1遮断弁52及び第2遮断弁54の種類は、電磁弁に限定されるものではなく、例えば電動弁であってもよい。
第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、通常時には(冷媒検知器56が冷媒の漏洩を検知していない場合には)開かれている。空調室内機30の冷媒検知器56が冷媒の漏洩を検知した場合には、その空調室内機30の第1遮断弁52及び第2遮断弁54は閉じられる。空調室内機30から冷媒が漏洩している場合に、第1遮断弁52及び第2遮断弁54が閉じられると、空調熱源機10や、空調熱源機10と第1遮断弁52との間を接続する配管や、空調熱源機10と第2遮断弁54との間を接続する配管からの、空調室内機30への冷媒の流入が抑制される。
(2−2−6)冷媒検知器
冷媒検知器56は、空調室内機30で冷媒が漏洩した際にこれを検知するセンサである。
冷媒検知器56は、例えば、空調室内機30のケーシング40内に設けられる。冷媒検知器56は、図3のように、利用熱交換器32の下方に配置される底板48の底面に取り付けられる。なお、冷媒検知器56は、底板48以外の場所、例えばベルマウス50と底板48との間を接続する部材の底面や、ベルマウス50の底面、天板42aや側壁42bの内面等に取り付けられてもよい。また、冷媒検知器56は、空調室内機30のケーシング40の外部に設置されてもよい。
冷媒検知器56は、例えば半導体式のセンサである。半導体式の冷媒検知器56は、図示しない半導体式の検知素子を有する。半導体式の検知素子は、周囲に冷媒ガスが無い状態と、冷媒ガスが有る状態とで電気伝導性が変化する。半導体式の検知素子の周囲に冷媒ガスが存在する場合には、冷媒検知器56は、比較的大きな電流を検知信号として出力する。一方、半導体式の検知素子の周囲に冷媒ガスが存在しない場合には、冷媒検知器56は、比較的小さな電流を検知信号として出力する。
なお、冷媒検知器56のタイプは、半導体式に限定されるものではなく、冷媒ガスを検知可能なセンサであればよい。例えば、冷媒検知器56は、赤外線式のセンサであって、冷媒の検知結果に応じて検知信号を出力するセンサであってもよい。
(2−2−7)第2制御部
第2制御部38は、空調室内機30の各種機器の動作を制御する。第2制御部38は、マイクロコントローラユニット(MCU)や各種の電気回路や電子回路を有している(図示省略)。MCUは、CPU、メモリ、I/Oインタフェース等を含む。MCUのメモリには、MCUのCPUが実行するための各種プログラムが記憶されている。なお、第2制御部38の各種機能は、ソフトウェアで実現される必要はなく、ハードウェアで実現されても、ハードウェアとソフトウェアとが協働することで実現されてもよい。
第2制御部38は、第2膨張弁34、第2ファン36、第1遮断弁52及び第2遮断弁54を含む、空調室内機30の各種機器と電気的に接続されている(図1参照)。また、第2制御部38は、冷媒検知器56と電気的に接続されている。さらに、第2制御部38は、空調室内機30に設けられた図示しないセンサと電気的に接続されている。限定するものではないが、図示しないセンサには、利用熱交換器32や液冷媒管37aに設けられた温度センサや、空調対象空間Rの温度を計測する温度センサ等を含む。
第2制御部38は、通信線により空調熱源機10の第1制御部22と接続されている。また、第2制御部38は、通信線により、図示を省略する空調機100の操作用のリモコンと通信可能に接続されている。第1制御部22と第2制御部38とは、協働して、空調機100の動作を制御するコントローラ90として機能する。
コントローラ90の機能について説明する。なお、以下で説明するコントローラ90の各種機能の一部又は全部は、第1制御部22及び第2制御部38とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。
コントローラ90は、冷房運転時に、熱源熱交換器16が冷媒の凝縮器として機能し、利用熱交換器32が冷媒の蒸発器として機能するように流向切換機構14の動作を制御する。また、コントローラ90は、暖房運転時に、熱源熱交換器16が冷媒の蒸発器として機能し、利用熱交換器32が冷媒の凝縮器として機能するように流向切換機構14の動作を制御する。また、コントローラ90は、冷房運転時及び暖房運転時に、圧縮機12、第1ファン20及び第2ファン36を運転する。また、冷房運転時及び暖房運転時に、コントローラ90は、各種温度センサ及び圧力センサの計測値や設定温度等に基づき、圧縮機12、第1ファン20及び第2ファン36のモータの回転数や、第1膨張弁18及び第2膨張弁34の開度を調節する。冷房運転時や暖房運転時の空調機100の各種機器の動作の制御には、様々な制御の態様が一般に知られているため、説明が煩雑になるのを避けるためここでは説明を省略する。
コントローラ90は、空調機100の通常時の動作の制御に加え、いずれかの空調室内機30の冷媒検知器56で冷媒が検知された場合に以下の制御を行う。なお、冷媒検知器56で冷媒が検知された場合とは、冷媒検知器56が検知信号として出力する電流の値が所定の閾値より大きい場合を意味する。
コントローラ90は、いずれかの空調室内機30の冷媒検知器56で冷媒が検知されると、その空調室内機30の第1遮断弁52及び第2遮断弁54を閉じる。また、いずれかの空調室内機30の冷媒検知器56で冷媒が検知された場合、冷媒が検知された空調室内機30において第1遮断弁52及び第2遮断弁54を閉じる制御に加え、コントローラ90は、図示しない警報器を用いて冷媒漏洩を報知してもよい。また、いずれかの空調室内機30の冷媒検知器56で冷媒が検知された場合、冷媒が検知された空調室内機30において第1遮断弁52及び第2遮断弁54を閉じる制御に加え、コントローラ90は、空調熱源機10の圧縮機12の運転を停止し、空調機100全体の運転を停止してもよい。
(3)特徴
(3−1)
上記実施形態の空調室内機30は、熱交換器の一例としての利用熱交換器32を流れる冷媒と熱交換した空気を空調対象空間Rに吹き出す。空調室内機30は、利用熱交換器32に接続される、液冷媒管37a及びガス冷媒管37bと、ケーシング40と、第1遮断弁52及び第2遮断弁54と、隔壁60と、を備える。ケーシング40は、利用熱交換器32を収容する。ケーシング40には、空調対象空間Rに連通する開口が形成されている。開口には、ケーシング40内に空気を吸い込むための吸込口46a及び吸込み開口481を含む。また、開口には、ケーシング40外に空気を吹き出すための吹出口46b及び吹出し開口482を含む。第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、ケーシング40内の第1空間S1に配置される。第1遮断弁52は、液冷媒管37aに配置される。第2遮断弁54は、ガス冷媒管37bに配置される。隔壁60は、第1空間S1と第2空間S2とを隔てる。第2空間S2は、ケーシング40内の空間であって、空調対象空間Rと開口を介して連通する。
空調室内機30では、第1遮断弁52及び第2遮断弁54が空調室内機30のケーシング40内に配置されている。そのため、空調熱源機10と空調室内機30とを接続するときに、現場で敷設される冷媒連絡管LP,GPに遮断弁を設ける場合に比べ、空調機100の現地据付作業量を抑制できる。
また、本空調室内機30では、第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、空調対象空間Rと連通する第2空間S2と隔壁60を介して隔てられている第1空間S1に配置されている。言い換えれば、第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、空調対象空間Rとの空気の流通が抑制されている第1空間S1に配置されている。そのため、本空調室内機30では、第1遮断弁52及び第2遮断弁54の周辺で仮に冷媒漏れが生じても、空調対象空間Rへの冷媒の流出を抑制できる。したがって、可燃性の冷媒が用いられる場合であっても安全性が高い。
さらに、本空調室内機30では、第1遮断弁52及び第2遮断弁54が空調室内機30のケーシング40内に配置されている。そのため、遮断弁を冷媒連絡管LP,GPの空調室内機30から離れた位置に設置する場合に比べ、空調室内機30で冷媒漏洩が発生した場合に冷媒漏洩箇所から流出する冷媒量を低減できる。なお、遮断弁を冷媒連絡管LP,GPの空調室内機30から離れた位置に設置する場合に冷媒漏洩箇所から流出する冷媒量が増加する可能性があるのは、遮断弁と空調室内機30との間の冷媒連絡管LP,GP内に存在する冷媒も、空調室内機30の冷媒漏洩箇所から流出する可能性があるためである。
さらに、本空調室内機30を用いる場合、空調室内機30のケーシング40外に遮断弁を設置するスペースを確保する必要がなく、施工が容易である。
(3−2)
上記実施形態の空調室内機30では、第1空間S1は天井裏空間CSと連通している。
そのため、第1遮断弁52及び第2遮断弁54の周辺で仮に冷媒漏れが生じても、冷媒は、空調対象空間Rとは直接連通していない天井裏空間CSに流入する。したがって、本空調室内機30では、空調対象空間Rへの冷媒の流入を抑制でき安全性が高い。
(3−3)
上記実施形態の空調機100では、空調室内機30のケーシング40の内部に第1遮断弁52及び第2遮断弁54が配置されている。そのため、空調熱源機10と空調室内機30とを接続するときに、現地で敷設される冷媒連絡管LP,GPに遮断弁を設ける場合に比べ、空調機100の現地据付作業量を抑制できる。
(4)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(4−1)変形例A
上記実施形態の第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、冷媒漏洩対策専用の弁である。しかし、冷媒漏洩対策以外の用途で用いられる弁が、冷媒漏洩対策用の第1遮断弁52及び第2遮断弁54として用いられてもよい。
例えば、図6の空調室内機30aのように、上記実施形態の第1遮断弁52は省略され、第1空間S1に配置されている第2膨張弁34としての電子膨張弁が、第1遮断弁としても利用されてもよい。具体的には、コントローラ90は、いずれかの空調室内機30の冷媒検知器56が冷媒漏洩を検知した場合に、その空調室内機30の第1遮断弁としての第2膨張弁34と第2遮断弁54とを閉じる(全閉とする)制御を行ってもよい。
なお、図6に示している空調機100aは、第2膨張弁34が第1遮断弁としても利用される点を除き上記実施形態の空調機100と同様であるため詳細な説明は省略する。
(4−2)変形例B
上記実施形態では、第1空間S1は天井裏空間CSと連通している。これに代えて、第1空間S1は、空調対象空間Rとは直接連通していない、天井裏空間CS以外の空間と連通していてもよい。例えば、第1空間S1は、空調対象空間Rと連通していない床下の空間やパイプスペース等に連通されてもよい。なお、冷媒が可燃性である場合には、第1空間S1と連通する空間は、着火源の無い空間であることが好ましい。
(4−3)変形例C
上記実施形態では、ケーシング40の一部(化粧板46)が室内に露出する天井カセット式の空調室内機30を本開示の空調室内機の具体例として説明している。しかし、空調室内機30のタイプは、天井カセット式に限定されない。本開示の空調室内機は、例えば、天井埋込型の一形態である、空調室内機の全体が天井裏空間CSに配置され、空調室内機に空調対象空間Rと連通するダクトが接続されるダクト接続式の空調室内機であってもよい。
図7を参照しながら、第1空間S1に第1遮断弁52及び第2遮断弁54が配置されるダクト接続式の空調室内機130の具体例を説明する。図7は、空調室内機130の内部の構造や機器配置を説明するための模式的な平面図である。図7では、空調室内機130のケーシング140の天板の図示を省略している。
なお、空調室内機130の利用熱交換器132、第2ファン136、第2膨張弁34、第1遮断弁52、及び第2遮断弁54は、それぞれ、上記実施形態の利用熱交換器32、第2ファン36、第2膨張弁34、第1遮断弁52、及び第2遮断弁54と、機能的に同一である。そのため、本開示の説明にあたり特に必要のない限り、利用熱交換器132、第2ファン136、第2膨張弁34、第1遮断弁52、及び第2遮断弁54に関する詳細な説明は省略している。
空調室内機130は、図7のように、利用熱交換器132、第2ファン136、第2膨張弁34、第1遮断弁52、及び第2遮断弁54を収容するケーシング140を有する。空調室内機130では、ケーシング140全体が天井裏空間CSに配置される。言い換えれば、ケーシング140は、通常は空調対象空間Rからは見えない場所に配置される。
ケーシング140は、天板(図示省略)と、側壁142bと、底板142cと、仕切板142dと、第1部材148と、を主に含む。
材料を限定するものではないが、ケーシング140の天板、側壁142b、底板142c及び仕切板142dは、例えば板金製である。また、材料を限定するものではないが、ケーシング140の第1部材148は、例えば発泡スチロール製である。
ケーシング140の天板は、ケーシング140の天面部分を構成する部材である。平面視において、ケーシング140の天板は、略四角形形状である。
側壁142bは、ケーシング140の側面部分を構成する部材である。側壁142bは、ケーシング140の天板から下方に延びる。側壁142bは、ケーシング140の形状に対応する略四角形形状である。
側壁142bには、利用熱交換器132に接続される液冷媒管37a及びガス冷媒管37bを挿通するための開口144が形成されている。図7では、ケーシング140の左側に配置される側壁142bに、利用熱交換器132に接続される液冷媒管37a及びガス冷媒管37bを挿通するための開口144が形成されている(図7参照)。ケーシング140の外部に配置される液冷媒管37aの端部には、液冷媒連絡管LPが接続される。ケーシング140の外部に配置されるガス冷媒管37bの端部には、ガス冷媒連絡管GPが接続される。液冷媒管37aと液冷媒連絡管LPとの接続、及び、ガス冷媒管37bとガス冷媒連絡管GPとの接続については、上記実施形態と同様であるため説明は省略する。
また、ケーシング140の後側に配置される側壁142bには、空調対象空間Rから空気を取り込む吸込みダクトIDが接続される吸込開口144aが形成されている。さらにケーシング140の前側に配置される側壁142bには、空調対象空間Rに空気を供給する吹出しダクトODが接続される吹出開口144bが形成されている。ケーシング140の内部の空間と天井裏空間CSとは、吸込開口144a又は吹出開口144bを介しては連通していない。言い換えれば、天井裏空間CSの空間の空気は、実質的に、吸込開口144a又は吹出開口144bからケーシング140の内部に流入しない。
ケーシング140の底板142cは、ケーシング140の底面部分を構成する部材である。平面視において、ケーシング140の底板142cは、略四角形形状である。
ケーシング140の仕切板142dは、ケーシング140の内部を、主に第2ファン136が配置されるファン室と、主に利用熱交換器132の配置される熱交換室と、に仕切る部材である。仕切板142dにより、ファン室(図7において仕切板142dより後方側の空間)と、熱交換室(図7において仕切板142dより前方側の空間)と、の間の空気の流通が抑制される。ただし、仕切板142dには、第2ファン136の吹出部136aを熱交換室に配置するため、第2ファン136の吹出部136aを挿通するための開口142daが形成されている。第2ファン136が運転されると、吸込みダクトID及び吸込開口144aを介して空調対象空間Rから吸入された空気が、第2ファン136の吹出部136aから利用熱交換器132へと向かって吹き出される。言い換えれば、ファン室の空気は、熱交換室に直接流入はしないが、第2ファン136を介して熱交換室に流入する。第2ファン136から吹き出された空気は、利用熱交換器132を流れる冷媒と熱交換を行い、吹出開口144b及び吹出しダクトODを介して空調対象空間Rに吹き出す(図7中の矢印参照)。
第1部材148は、ケーシング140内の仕切板142dよりも前方側の空間であって、ケーシング140の底板142cの上方かつ利用熱交換器132の下方に配置される部材である。第1部材148のうち、利用熱交換器132の下方に配置される部分には、利用熱交換器132で生じる凝縮水を受けるため、下方に凹むように凹部(図示省略)が形成されている。利用熱交換器132の下方に配置される第1部材148の凹部は、ドレンパンとして機能する。
図7に示すように、第1空間S1が、利用熱交換器132の左側に形成されている。第1空間S1は、第2空間S2と隔壁160により隔てられている。ここでの第2空間S2は、吸込開口144a及び吹出開口144bを介して空調対象空間Rと連通する空間である。第2空間S2は、第2ファン136の運転時に、第2ファン136が吹出部136aから利用熱交換器32を経て吹出開口144bへと空気が流れる空気の流路を含む。隔壁160の存在により、第1空間S1と第2空間S2との間での空気の流通は抑制される。そのため、仮に第1空間S1で冷媒が漏洩したとしても、第1空間S1から第2空間S2への冷媒の流入は抑制される。さらに言えば、仮に第1空間S1で冷媒が漏洩したとしても、第1空間S1から、第2空間S2を介しての空調対象空間Rへの冷媒の流入は抑制される。
好ましくは、第1空間S1と第2空間S2との間を空気は流れない。なお、ここで第1空間S1と第2空間S2との間を空気が流れないとは、実質的に空気の流れがないことを意味し、第1空間S1と第2空間S2とは気密状態でシールされていなくてもよい。
第1空間S1は、ケーシング140の図示しない天板により上方を、ケーシング140の側壁142b、隔壁160及び仕切板142dにより側方を、第1部材148により下方を囲まれて形成される空間である。
隔壁160は、ここでは板状部材である。隔壁160は、取付箇所を限定するものではないが、例えば利用熱交換器132の左側端部に配置されている管板132aに取り付けられている。管板132aは、利用熱交換器132の複数の伝熱管(図示省略)を固定するための部材である。隔壁160は、前後方向に、ケーシング140の前方側の側壁142bから仕切板142dまで延びる。また、隔壁160は、上下方向に、ケーシング140の天板から第1部材148まで延びる。隔壁160は、ケーシング140の前方側の側壁142b、仕切板142d、ケーシング140の天板、及び第1部材148に直接的に又は他の部材を介して間接的に接触することが好ましい。隔壁160とこれらの部材とが直接的に又は間接的に接触することで、第1空間S1と第2空間S2との間の空気の流れが抑制されやすい。
第1空間S1を形成する、言い換えれば第1空間S1を囲むケーシング140の側壁142bには、液冷媒管37a及びガス冷媒管37bが貫通するように配置される開口144が形成されている。第1空間S1とケーシング140の設置されている天井裏空間CSとは、開口144を介して連通している。なお、第1空間S1と天井裏空間CSとは開口144を介して連通していることが好ましいが、液冷媒管37a及びガス冷媒管37bと開口144との隙間はシール材等で塞がれてもよい。
このようにして形成された第1空間S1には、第2膨張弁34、第1遮断弁52及び第2遮断弁54が配置される。第2膨張弁34、第1遮断弁52及び第2遮断弁54は、例えば、第1空間S1の下部に配置される。ただし、これに限定されるものではなく、第2膨張弁34、第1遮断弁52及び第2遮断弁54を第1空間S1内のどの位置に配置するかは適宜決定されればよい。また、ここで説明した第1空間S1の位置は例示であって、他の場所に第1空間S1は形成されてもよい。
<付記>
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
本開示は、冷媒漏洩対策用に遮断弁を含む空調機、及び、この空調機に用いられる空調室内機に広く適用でき有用である。
30,30a,130 空調室内機
32,132 利用熱交換器(熱交換器)
34 第2膨張弁(第1遮断弁)
37a 液冷媒管
37b ガス冷媒管
40,140 ケーシング
46a 吸込口(開口)
46b 吹出口(開口)
52 第1遮断弁
54 第2遮断弁
60,160 隔壁
100,100a 空調機
144a 吸込開口
144b 吹出開口
481 吸込み開口(開口)
482 吹出し開口(開口)
R 空調対象空間
S1 第1空間
S2 第2空間
再表2018/011994号公報

Claims (5)

  1. 熱交換器(32,132)を流れる冷媒と熱交換した空気を空調対象空間(R)に吹き出す空調室内機であって、
    前記熱交換器に接続される、液冷媒管(37a)及びガス冷媒管(37b)と、
    前記熱交換器を収容する、前記空調対象空間に連通する開口(481,482,46a,46b,144a,144b)が形成されているケーシング(40,140)と、
    前記ケーシング内の第1空間(S1)に配置される、前記液冷媒管に配置される第1遮断弁(52,34)及び前記ガス冷媒管に配置される第2遮断弁(54)と、
    前記第1空間と、前記空調対象空間と前記開口を介して連通する前記ケーシング内の第2空間(S2)と、を隔てる隔壁(60,160)と、
    を備える、空調室内機(30,30a,130)。
  2. 前記空調室内機は、天井設置式である、
    請求項1に記載の空調室内機。
  3. 前記空調室内機は、天井埋込式である、
    請求項2に記載の空調室内機。
  4. 前記第1空間は、天井裏空間と連通している、
    請求項2又は3に記載の空調室内機。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の空調室内機、
    を備えた、空調機(100,100a)。
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