JP6754976B2 - 洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明はCVDやドライエッチング装置と言った真空処理装置に用いられる治具に付着した堆積膜を除去する方法に係るものである。
半導体や光学機器の製造においては、真空中での薄膜形成技術が不可欠となっている。例えば、スパッタリング装置、真空蒸着装置、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置および、これらを基本とする真空成膜装置等がある。また、一度作製した薄膜の一部を除去する方法としてドライエッチング装置がある。
これらの装置は、真空中で処理対象物に対して、成膜したり、プラズマ状態の元素を衝突させたりすることで、対象物を処理している。したがって、これらの装置の中には、処理対象物や電極等を固定するための治具が備えられている。真空中での処理は、これらの治具に対しても行われる。結果、これらの治具には、装置からの処理物が堆積する。
真空装置内の治具に堆積膜が多くなると、電極付近ではスパークが発生する場合がある。また、堆積膜の厚みによって治具のサイズが変わり、処理対象物の位置決め精度が低下する。また、処理中にこれらの堆積膜が処理対象物上に落下し、処理対象物をパーティクル汚染するおそれもある。
特に現在の量産設備では、これらの真空装置は巨大になっており、一度に処理する処理対象物の数も多い。つまり、一度のバッチ中に不具合が生じると、大量の不良品を生み出すことになる。したがって、これらの装置は、一定期間使用したら、少なくとも治具類の堆積膜を除去するのが望ましい。しかし、これらの堆積膜は治具に頑強に固着し、容易には除去できない。また、装置が巨大であるため、治具の数も大変多い。
特許文献1には、薄膜形成用治具に予め水溶性物質被膜を形成させておき、この水溶性物質被膜ごと堆積膜を除去する技術が開示されている。
特許文献2には、堆積膜が付着した治具に液体窒素を噴き付けて急冷し、堆積膜と治具類の熱伝導や熱膨張係数の相違による堆積膜の亀裂剥離を起こさせる手段と、堆積膜の残滓が残留している治具類にドライアイス微粒子をつかってブラスト洗浄する技術が開示されている。
特許文献3には、チタン酸化物が付着したハニカム成形用口金からチタン酸化物を除去するために、酸と過酸化水素を混合した剥離液を用いる技術が開示されている。
また、特許文献4には、太陽電池の製造過程で使用されるドライエッチング装置、CVD装置などで使用される冶具に対して、この冶具に付着した金属を有効に洗浄する洗浄装置が開示されている。
より具体的な洗浄方法としては、第1の洗浄ユニットを用いて、硝酸及び過酸化水素水による洗浄処理を行う(ステップS1〜3)。次に加熱ユニットを用いて第1の洗浄ユニット1で得られた洗浄冶具に対して、酸素を添加した加熱処理を行う(ステップS4)。更に第2の洗浄ユニットを用いて、加熱ユニットで得られた洗浄冶具に対して、塩酸を添加したオゾン水による洗浄処理を行う(ステップS5,6)とされている。
特開平07−014816号公報 特開2003−073832号公報 特開2003−253482号公報 特開2005−270830号公報
特許文献1に開示された方法は、有用ではある。しかし、堆積膜を除去した後、治具を再び水溶性物質被膜でコーティングしなければならない。これは、工程に手間がかかる。また、堆積膜を除去された治具は、ストックに回ってしまい、次にいつ利用されるか明確でない。すると、次の利用の際までに、水溶性物質被膜が劣化し、堆積膜の防御膜として、効果を発揮できるか否かが不明である。
特許文献2に開示された方法は、治具がステンレス、アルミ、チタンであり、堆積膜は酸化シリコンや窒化シリコンとしたうえで、熱膨張係数の差を利用するものである。したがって、治具が酸化アルミニウムといった酸化物である場合は、あまり有効であるとはいえない。また、ドライアイス微粒子でのブラスト洗浄は、治具に傷を与える虞もある。
特許文献3に開示された方法は、堆積膜がチタン酸化物であることがわかっている場合であって、他の物質の成膜に使った装置の治具に無条件で適用できるものではない。
特許文献4に開示された方法も1つの解決方法といえる。しかし、工程の数が多く洗浄のためのコストは安くはない。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、比較的簡単な手順で、真空処理装置に用いられる治具に固着した堆積膜を除去する洗浄方法を提供するものである。
より具体的に本発明に係る洗浄方法は、
真空処理装置の治具の洗浄方法であって、
前記治具を硝酸溶液に浸漬する工程と、
前記治具を水酸化テトラメチルアンモニウム溶液に浸漬する工程を交互に行い
最後に前記治具を硝酸溶液に浸漬する工程を行った後
前記治具を純水で洗浄する工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る真空処理装置の治具の洗浄方法は、治具を2つの溶液に順番に浸漬するだけでよく、容易に堆積膜を除去することができる。
堆積膜の物質を分析したEDXの結果を示す図である。 母材上に固着した堆積膜の概念図を示す図である。 母材上に固着した他のタイプの堆積膜の概念図を示す図である。 TOF−SIMSの測定結果を示すグラフである。
以下に本発明に係る真空処理装置の治具の洗浄方法について説明する。以下の説明は本発明の一実施形態を説明するものであり、本発明は以下の説明に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下の実施形態は改変することができる。
(実施の形態1)
本発明の洗浄方法では真空処理装置の治具を洗浄の対象としている。ここで真空処理装置とは、スパッタリング装置、真空蒸着装置、CVD装置、ドライエッチング装置など、チャンバー内を真空にして処理対象物を処理する装置全般に適用できる。成膜装置だけに限定されるものではない。特に、CVD装置やドライエッチング装置の治具には有効に使用することができる。
また、他の装置であっても、フッ素化合物を使用した装置の治具に対しては堆積膜を効果的に除去できる可能性が高い。
洗浄の対象となるのは、真空処理装置内で電極や処理対象物を固定するために用いられる治具である。例えば、ドームチャンバー、フォーカスリング、サセプター、シャワープレート等のセラミックス部材や石英部材は、好適に洗浄することができる治具である。
これらの治具に固着する堆積膜は、硝酸、塩酸、硫酸といった強酸性溶液だけでは、除去しきれない。図1には、堆積膜をSEM−EDX(Scanning Electron Microscope/Energy Dispersive X−ray Spectroscop)で調べたプロファイルを示す。図1を参照して、横軸はエネルギー(keV)を表し、縦軸は検出強度(cps/eV)である。各エネルギーの推定元素をピークの上に示した。
この結果を見ると、Al(アルミニウム)、O(酸素)、C(炭素)の他にF(フッ素)の検出強度が高かった。治具は酸化アルミニウムであったので、アルミニウムおよび酸素は母材を構成する元素である。したがって、検出されたのは当然である。しかし、母材とは関係ないフッ素が多く検出された。この原因は明らかでない。
CVD装置もドライエッチング装置もクリーニングガスとしてNF(三フッ化窒素)、SF(六フッ化硫黄)、CF(四フッ化炭素)といったガスを利用する場合が多い。したがって、SEM−EDXで検出されたフッ素は、これらのクリーニングガス由来のフッ素と考えられる。以上のことから、これらの真空処理装置の治具の堆積膜は、アルミニウムおよびフッ素を含む化合物であることがわかった。
そこで、本発明の洗浄方法では、まずこれらの治具を水酸化テトラメチルアンモニウム(以下「TMAH:Tetramethylammonium hydroxide」とも呼ぶ。)の水溶液に浸漬させる。水酸化テトラメチルアンモニウムは水溶液の場合は強塩基性を持つ。しかし、安定した水和物として存在するため、取り扱いが容易である。また、作業上忌避されるほどの臭気も持たない点で扱いやすい。
水酸化テトラメチルアンモニウム溶液は10質量%以上30質量%以下の濃度で使用する。より好ましくは15質量%以上25質量%以下の濃度がよい。水酸化テトラメチルアンモニウムの濃度が低いと洗浄効果が低下する。また、高い濃度の水酸化テトラメチルアンモニウムは調達が容易でなくなる。
また、水酸化テトラメチルアンモニウム溶液は、温度を上げておくとより効果的である。具体的には、30℃以上70℃以下であり、より好ましくは40℃以上60℃以下である。
水酸化テトラメチルアンモニウム溶液への浸漬する時間は2時間以上8時間以下であればよい。固着した堆積膜の頑強さにもよるが、発明者らが行った実験の範囲では水酸化テトラメチルアンモニウム溶液の浸漬時間に5時間費やせば、後の硝酸溶液への1時間の浸漬工程を経て、全ての堆積膜を処理することができている。
水酸化テトラメチルアンモニウム溶液への浸漬が終了したら、次に硝酸溶液に浸漬させる。硝酸溶液の浸漬の前に、純水で洗浄しておいてもよい。
硝酸溶液は5質量%以上25質量%以下の濃度で使用する。より好ましくは7質量%以上13質量%以下の濃度がよい。
また、液温も水酸化テトラメチルアンモニウム溶液同様、30℃以上70℃以下であり、より好ましくは40℃以上60℃以下で使用する。浸漬する時間は30分以上2時間以下でよい。
硝酸溶液への浸漬が終了した後には、純水で洗浄する。そして、洗浄後の被処理物から窒素ブローで水滴を除去する。なお、この後乾燥処理を行っても良い。
このようにすることで、治具に固着した堆積膜を完全に除去することができた。この原因は後述する実施例から推測すると以下のように考えられた。図2に母材上に固着した堆積膜の概念図を示す。堆積膜16は、母材10上に最初に金属成分12が付着し、その上にフッ化化合物成分14が形成されたものと推定された。この堆積膜16をFM型堆積膜と呼ぶ。堆積膜は、上記に示したようにアルミニウムとフッ素を含む。なお、図2の詳説は後述する。
まず、水酸化テトラメチルアンモニウム溶液によってフッ化化合物成分14の部分が溶解される。すると、母材10上にはアルミニウムの堆積成分(金属成分12)が残留する。このアルミニウムの堆積成分は硝酸溶液によって完全に除去することができる。
つまり、真空処理装置(特にCVD装置やドライエッチング装置)中の治具に固着する堆積膜は、フッ化化合物成分とアルミニウム成分(金属成分)によって形成されている。言い換えると、フッ化化合物とアルミニウム成分によって形成されたFM型堆積膜は、本実施の形態の治具の洗浄方法によって母材から除去することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1で示したように、TMAH溶液に浸漬した後、硝酸溶液に浸漬することで、フッ化化合物成分と金属成分(アルミニウム成分)からなるFM型堆積膜は除去することができた。しかし、堆積膜の中にこの洗浄方法では除去できない堆積膜があることがわかった。図3に除去できなかった堆積膜の概念図を示す。
このタイプの堆積膜は、母材10表面にまずフッ化化合物成分14が付着し、その上に金属成分12の膜が形成されたものと推定された。つまり、図2で示した堆積膜とは堆積の順が異なる堆積膜である。ここで、図3のように母材10上にフッ化化合物14が堆積し、その上に金属成分12が堆積したものを「MF型堆積膜」と呼ぶ。
MF型堆積膜の場合、最上層が金属膜であるので、TMAH溶液への浸漬では、最上層の金属成分は除去できない。次の硝酸溶液への浸漬によって最上層は除去できるものの、フッ化化合物成分は硝酸溶液では除去できない。結局母材表面にフッ化化合物成分が残留してしまうことになる。したがって、最初に硝酸溶液に浸漬させ、次にTMAH溶液に浸漬させる必要がある。
なお、この順で硝酸溶液とTMAH溶液に浸漬させることを「硝酸−TMAH」と略して記載する。また、TMAH溶液に浸漬させた後に硝酸溶液に浸漬させることを「TMAH−硝酸」と略して記載する。
しかし、さらなる課題として、硝酸−TMAHの順に浸漬し、MF型堆積膜が除去できたように見えた治具を再び真空処理装置中で使用すると、治具表面に、明らかに使用によって堆積した堆積膜ではない(FM型堆積膜でもMF型堆積膜でもない)異物が付着する不具合が発生した。このような異物の付着は、FM型堆積膜をTMAH−硝酸の順で洗浄した治具には、発生しなかった現象であった。したがって、硝酸−TMAHの順の洗浄方法によって治具表面に何かが残留していると考えられた。
そこで本実施の形態に係る洗浄方法では、まず硝酸溶液に浸漬させ、次にTMAH溶液に浸漬させ、さらに再び硝酸溶液に浸漬させる。後述する実施例で示すように、酸化アルミニウムの治具を硝酸溶液に浸漬させると、その後の水洗で硝酸は母材表面から除去することができる。しかし、治具をTMAH溶液に浸漬させると、その後の水洗では、母材表面からTMAHを除去しきれずに残留する。このTMAHが異物付着の原因と考えられた。
したがって、TMAH溶液への浸漬の後に再度硝酸溶液に浸漬すれば、母材表面の洗浄液の残留を回避することができる。もちろん、その後水洗するのは言うまでもない。
なお、母材表面へのフッ化化合物成分と金属成分の堆積膜は、どちらも先の場合があるということが確認できたので、フッ化化合物成分と金属成分が交互に複数回堆積した堆積膜も存在すると考えられる。このような場合は、TMAH溶液と硝酸溶液への浸漬を交互に行うことで、治具表面の堆積膜を除去することができる。しかし、最後は必ず硝酸溶液に浸漬させた後、水洗するという処理を行う必要がある。母材表面にTMAHを残留させないためである。
(実施例1)
以下に本発明に係る治具の洗浄方法に至る実施例を示し、本発明の効果を説明する。なお、以下に説明する実施例ではFM型堆積膜が洗浄の対象である。CVD装置に使用され、堆積膜が固着している治具を、それぞれ10質量%の濃度にした水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)と、アンモニア水(NH)と、リン酸(HPO)と、フッ酸(HF)と、硝酸(HNO)と、塩酸(HCl)と、硫酸(HSO)の溶液中(常温 23℃)に40時間浸漬した。なお、治具はアルミナが主体のセラミック製である。
40時間後の各治具を目視観察した。明らかに堆積膜が残っているものはバツ(×)判定とし、まだ堆積膜が残っているが、かなり除去できたと認められるものは、三角(△)判定とし、細かく見れば堆積膜の残留が確認でき、SEMでも容易に堆積膜が確認できるものは丸(○)判定とした。また、SEMで堆積膜の残渣を確認できたとしても、目視では確認できないほどきれいに堆積膜を除去できている場合は、二重丸(◎)判定とした。以後の実験も含め表1に結果を示す。
この結果、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)とアンモニア水(NH)以外は、全て明らかに堆積膜が残っていた。また、水酸化テトラメチルアンモニウムとアンモニア水もかなり除去できたとはいえ、堆積膜が残留していた。評価としては三角であった。
次に、水酸化テトラメチルアンモニウムとアンモニア水だけ濃度を20質量%にして同様の実験を行った。その結果、状態はあまり変化無かった。評価は三角であった。
そこで、次に水酸化テトラメチルアンモニウムとアンモニア水について、10質量%及び20質量%で溶液温度を40℃にした場合で実験を行った。なお、浸漬時間は8時間と短くした。その結果、水酸化テトラメチルアンモニウムは10質量%および20質量%の濃度のどちらでも、丸評価になる程度に堆積膜を除去できた。しかし、アンモニア水は、10質量%および20質量%のどちらの濃度でも評価は三角であった。
以上のことから、水酸化テトラメチルアンモニウムが洗浄液としての候補となった。アンモニア水は、濃度を20質量%にしても三角評価であり、またアンモニア水は作業上において臭気の問題がある。したがって、洗浄液としての候補からはずされた。
Figure 0006754976
次にドライエッチング装置に用いられる治具も含めて30個の治具を20質量%50℃の水酸化テトラメチルアンモニウムに5時間浸漬させた。CVD装置およびドライエッチング装置の使用されている箇所に関係なく、堆積膜を除去できることを確認するためである。その結果、半分近くの14個については、堆積膜と思われる残留物が認められた。
残渣物が認められた治具を観察すると、洗浄を行う前は、黒に近い色をしていた堆積膜に、洗浄後金属光沢が認められた。これは、水酸化テトラメチルアンモニウムによって、堆積膜のフッ化化合物の部分が溶解された結果、アルミニウムの部分だけが残留したものと考えられた。
図2には、予想される堆積膜の構造を示す。母材10はアルミナといったセラミック材である。この母材10上に金属成分12とフッ素化合物成分14が形成されているのが、堆積膜16と考えられる。水酸化テトラメチルアンモニウムはフッ化化合物成分14の部分を溶解したために、金属成分12のアルミニウムの部分が残留したと考えられた。
そこで、水酸化テトラメチルアンモニウムに浸漬した後の治具を、水洗した後、10質量%で50℃にした硝酸溶液の中に、1時間浸漬させた。その結果、全ての治具から目視では確認できないほど堆積膜は除去されていた。その後これらのサンプルを適当に抜き出しSEMで観察をしてみたが、堆積膜と思われる部分はほとんど観察できなかった。つまり、評価は二重丸となった。
また、このようにして洗浄を行った治具を実際にドライエッチング装置内で使用してみたが、変色や異物の付着等も発生せず、治具の洗浄は完了できたことが確認できた。
(実施例2)
次にMF型堆積膜について説明する。上記のようにFM型堆積膜の洗浄は、20重量%50℃の水酸化テトラメチルアンモニウム溶液に5時間浸漬した後、10質量%50℃の硝酸溶液に1時間浸漬するという方法で洗浄できていた。しかし、この洗浄方法では、堆積膜が除去できない治具がでてきた。これらの治具(TMAH−硝酸の順で洗浄しても堆積層が残った治具)の表面をSEM−EDXによって調べたところ、図1で示したようなフッ素がまだ残っていた。つまり、フッ化化合物成分が残留していた。
そこでこれらの治具を硝酸−TMAHの順で洗浄した。洗浄の条件は、硝酸溶液が10質量%50℃で浸漬時間は1時間とした。また、TMAH溶液は20重量%50℃で浸漬時間は5時間とした。この結果、目視において、治具表面のフッ化化合物成分も除去することができた。したがってこの堆積膜は、図3に示すように、母材10表面上にはフッ化化合物成分14が最初に堆積し、その上に金属成分12が堆積した堆積物(MF型堆積膜)であると推定された。
次に、このように洗浄した治具を実際にドライエッチング装置内で使用し、使用状況を確認してみた。すると、堆積膜ではない異物が治具に付着しているのが観察された。すでに説明したように、このような異物の付着は、FM型堆積膜をTMAH−硝酸の順で洗浄した治具には、発生しなかった現象であった。したがって、この異物は、治具の表面状態に起因する者と考えられた。そこで、以下の実験を行った。
治具の表面と同じ酸化アルミニウムの試験片を用意し、リファレンスグループと、NTグループと、TNグループの3つのグループを用意した。それぞれのグループの試料片数は5つとした。そして、NTグループは、硝酸溶液に浸漬した後、純水で洗浄し、TMAH溶液に浸漬し、純水で洗浄を行った。
TNグループは、逆にTMAH溶液に浸漬した後、純水で洗浄し、硝酸溶液に浸漬し、純水で洗浄を行った。リファレンスグループはこれらの洗浄処理を行わなかった。なお、TMAH溶液は20重量%50℃の条件であり、硝酸溶液は10重量%50℃の条件である。浸漬時間はそれぞれ1時間とした。
洗浄後の各試験片をTOF−SIMS(Time of Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いて表面残留物の測定を行った。そしてグループ内での平均値を各グループの測定結果とした。結果を図4に示す。
図4を参照して、図4(a)は正イオンのうち、TMAH(C12)の検出の結果を示し、図4(b)は負イオンのうち、(NO )の検出結果を示す。両グラフとも、横軸はグループであり、縦軸はTOF−SIMSのカウント数(単位なし)である。
図4(a)を参照して、洗浄していないリファレンスグループからはTMAHは検出されなかった。また、TNグループからもTMAHは検出されなかった。しかし、NTグループからはTMAHが検出された。
一方、図4(b)を参照すると、洗浄をしていないリファレンスグループを含め、全グループから硝酸が検出された。これは、用意した試験片の準備段階での処理において硝酸の付着があったものと考えられた。しかし、NTグループとTNグループの硝酸検出量はほぼ同じであり、さらにその値は、リファレンスグループの検出量と大きくは変わらなかった。
以上のことより、洗浄によって残留する硝酸の量は少なく、NTグループとTNグループでほぼ同じ量だけ残留すると考えられた。また、硝酸−TMAHの順で洗浄するとTMAHは母材表面に多く残留し、純水による洗浄では残留したTMAHを除去しきれない。TMAH−硝酸の順で洗浄すれば、TMAHをほぼ全部除去することができる。以上のことが確認できた。
したがって、TMAH溶液と硝酸溶液を交互に使用する洗浄方法においては、最後には硝酸溶液の浸漬と水洗をすることで、TMAHの残留を回避することができると考えられた。
そこで、第1硝酸槽、TMAH槽、第2硝酸槽を用意し、MF型堆積膜を有する治具の洗浄を試みた。各槽の内容液の条件は、TMAH槽中のTMAH溶液は20重量%50℃であり、第1および第2硝酸槽中の硝酸溶液は10重量%50℃である。浸漬時間は、両硝酸槽では1時間、TMAH槽では5時間とした。その結果、治具表面に生成していた堆積層は、目視では確認できないほど除去されていた。また、これらの治具をドライエッチング装置内で用いたが、表面に異物が付着することはなかった。
同様の洗浄をFM型堆積膜が付着した治具でも行った。FM型堆積膜では、第1硝酸槽では最上層のフッ化化合物成分の除去はできないが、TMAH槽および第2硝酸槽によって、フッ化化合物成分と金属成分を除去することができる。結果は、MF型堆積膜の場合同様に、目視では堆積層を確認できないほど除去できていた。また、治具をドライエッチング装置に用いてみたが、表面に異物が付着することはなかった。
以上のように、本発明に係る真空装置の治具の洗浄方法によれば、表面に堆積膜が固着した多数の治具を、数時間で一括に洗浄することができる。また、工程としては単に浸漬させるだけなので、手間も非常に簡単である。
本発明の治具の洗浄方法は、真空処理装置に使用される治具の洗浄に好適に利用できる。特に、CVD装置やドライエッチング装置に用いられるアルミナ等のセラミック製の治具に付着した堆積膜の除去には特に好適に利用できる。
10 母材
12 金属成分
14 フッ素化合物成分
16 堆積膜

Claims (6)

  1. 真空処理装置の治具の洗浄方法であって、
    前記治具を硝酸溶液に浸漬する工程と、
    前記治具を水酸化テトラメチルアンモニウム溶液に浸漬する工程を交互に行い
    最後に前記治具を硝酸溶液に浸漬する工程を行った後
    前記治具を純水で洗浄する工程とを含むことを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記水酸化テトラメチルアンモニウム溶液の濃度は10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載された洗浄方法。
  3. 前記硝酸溶液の濃度は5質量%以上25質量%以下であることを特徴とする請求項1または2のいずれかの請求項に記載された洗浄方法。
  4. 前記水酸化テトラメチルアンモニウム溶液に浸漬する工程と、
    前記硝酸溶液に浸漬する工程との間に前記治具を純水ですすぐすすぎ工程を有すること
    を特徴とした請求項1乃至のいずれか1の請求項に記載された洗浄方法。
  5. 前記純水で洗浄する工程の後に前記治具を窒素ガスでブローする工程を有することを特
    徴とする請求項1乃至のいずれか1の請求項に記載された洗浄方法。
  6. 前記治具の表面は酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1の請求項に記載された洗浄方法。
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