JP6754301B2 - ドロップレットデジタルpcrの測定方法および測定装置 - Google Patents

ドロップレットデジタルpcrの測定方法および測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、ドロップレットデジタルPCRの測定方法および測定装置に関する。
がんや感染症の診断においては、検体中に微量にしか含まれないがん関連遺伝子およびウイルス由来遺伝子の定量や、対象とするがん関連遺伝子の総量に比べ、極めて微量な変異の検出が求められている。これまでこのような遺伝子検査ではPCR(特許文献1−3)やリアルタイムPCR(非特許文献1)が用いられていた。PCRが、増幅した対象遺伝子をアガロース電気泳動によりエンドポイントで検出する半定量的な分析手法であるのに対して、リアルタイムPCRは、蛍光標識プローブやDNAインターカレーターなどを用いて対象遺伝子の指数関数的に増幅する過程をリアルタイムに検出する定量的な分析手法である。
近年、検体の微量化や早期診断のため、従来以上に高感度な遺伝子検査が求められる機会が増えており、このような高感度遺伝子検査を再現性よく定量的に測定できることの重要性がたかまっている。リアルタイムPCRは対象遺伝子の定量測定が可能であるものの、対象遺伝子が微量になると定量測定の再現性が低下するという問題があった。これは、リアルタイムPCRでは既知濃度に調整した対象遺伝子をサンプルとして用いた検量線を測定に必要とするために絶対的な定量ができないことや、検体由来の成分によりPCRの増幅効率が左右されることが原因となっている。
ドロップレットデジタルPCR(特許文献4)は、限界希釈したサンプルを用いて絶対的に定量することで、従来の遺伝子検査における対象遺伝子が微量なときに測定再現性が低下するという課題を解決する方法として開発された。ドロップレットデジタルPCRの実験手順を次に示す。まず、限界希釈した検体に、PCRに必要となるDNAポリメラーゼ、プライマー、蛍光標識プローブを加え、オイル中にPCR反応液のドロップレットを作製する。作製したドロップレットは、1ドロップレットに1つか0の対象遺伝子が入っている。次に、ドロップレット内の対象遺伝子を、PCRにより増幅する。PCR後に各ドロップレットの蛍光強度を測定し、閾値を超える蛍光強度をもつドロップレットの数をカウントすることにより、対象遺伝子を定量する。ドロップレットデジタルPCRでは、限界希釈した検体を用いてPCRの阻害要因となる検体由来成分の影響が抑えられる。また、検量線を必要としないため、絶対的な定量ができる。
PCRでは、反応液中の反応阻害物の存在やテンプレートDNAの二次構造の形成、プライマーの設計不十分などにより、反応効率が低下することが知られている。これまでドロップレットデジタルPCRでは、エンドポイントで測定するためPCRの反応効率が測定結果に大きく影響しないとされていた。しかし実際は、1分子のDNAを含むドロップレットで40サイクルのPCRを行う場合、PCR増幅産物の分子数は1サイクルの反応効率により大きく異なる。例えば、1サイクルの反応効率が2倍のときは1.1x1012分子、1サイクルの反応効率が1.5倍のときは1.1x10分子、1サイクルの反応効率が1.4倍のときは0.7x10分子に増幅する。ドロップレットの大きさが4pLで、1μMのプライマーを含む場合、プライマーの分子数は2.4x10分子となり、1サイクルの反応効率が1.5倍以上のときであればPCR増幅産物の分子数はプライマーの濃度で制限される。しかし、1サイクルの反応効率が1.4倍以下ではPCR増幅産物の分子数は1サイクルの反応効率により大きく異なる。したがって、ドロップレット1つ1つの反応効率を同等にそろえられないとドロップレットの蛍光強度のばらつきが大きくなる。
米国特許第4683195号 米国特許第4683202号 米国特許第4800159号 特表2013−521764 Genome Res.,10,pp986−994,1996
本発明の目的は、新たなドロップレットデジタルPCRの測定方法および測定装置を提供することである。
本発明者らは、蛍光標識プローブの色と蛍光強度に加え、PCR増幅産物の融解温度(Tm)を測定することによって、測定再現性および測定精度を向上させることができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明に係る一実施態様は、オイル中にあり、DNAと、前記DNAにハイブリダイズする蛍光標識プローブと、を含んだドロップレットにおいて、前記DNAを検出するDNA検出法であって、前記ドロップレット内で、核酸増幅反応によって、前記DNAを増幅する第1の工程と、前記ドロップレット内で、前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度を測定する第2の工程と、を含むDNA検出方法である。前記蛍光標識プローブが、蛍光色素とそのクエンチャーを有し、前記ドロップレットの昇温に伴った前記蛍光色素の蛍光強度の変化に基づいて、前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度が測定されてもよい。
本発明に係る他の実施態様は、オイル中にあり、DNAと、DNAインターカレーターと、を含んだドロップレットにおいて、前記DNAを検出するDNA検出法であって、前記ドロップレット内で、核酸増幅反応によって、前記DNAを増幅する第1の工程と、前記ドロップレットの昇温時に、前記DNAインターカレーターから放出される蛍光強度を測定する第2の工程と、前記ドロップレットの昇温に伴った前記蛍光強度の変化に基づいて、前記DNAの二重鎖の融解温度を算出する第3の工程と、を含むDNA検出方法である。
上記いずれかのDNA検出方法において、複数の前記ドロップレットが平面配置されていてもよい。また、前記オイルがフッ素系オイル、シリコーン系オイル、または炭化水素系オイルを含有してもよい。
本発明に係るさらなる実施態様は、オイル中にあるドロップレット内の特定のDNAの含有の有無を判定するDNA判定方法であって、前記ドロップレットは前記DNAにハイブリダイズする蛍光標識プローブを含有し、前記ドロップレット内で核酸増幅反応を行う第1の工程と、前記ドロップレット内で前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度を測定する第2の工程と、を含み、第1の工程で増幅産物が検出できない場合、および/または第2の工程で融解温度が所定の範囲外であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有しないと判定する、DNA判定方法である。
本発明に係るさらなる実施態様は、オイル中にあるドロップレット内の特定のDNAの含有の有無を判定するDNA判定方法であって、前記ドロップレットはDNAインターカ
レーターを含有し、前記ドロップレット内で核酸増幅反応を行う第1の工程と、前記ドロップレットの昇温時に、前記DNAインターカレーターから放出される蛍光強度を測定する第2の工程と、前記ドロップレットの昇温に伴った前記蛍光強度の変化に基づいて、前記DNAの二重鎖の融解温度を算出する第3の工程と、を含み、第1の工程で増幅産物が検出できない場合、および/または第3の工程で融解温度が所定の範囲外であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有しないと判定する、DNA判定方法である。
上記いずれかのDNA判定方法において、前記増幅産物が検出でき、かつ前記融解温度が所定の範囲内であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有していたと判定してもよい。
本発明に係るさらなる実施態様は、オイル中のドロップレット内のDNAを検出するためのDNA検出装置であって、前記オイル中の前記ドロップレットを加温するための加温部と、前記オイル中の蛍光標識プローブまたはDNAインターカレーターからの蛍光強度を測定するための蛍光測定部と、前記ドロップレットの昇温に伴う前記蛍光強度の変化から前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度または前記DNAの二重鎖の融解温度を算出する計算部と、を備えるDNA検出装置である。前記オイル中のドロップレット内のDNAを増幅するための増幅部をさらに備えてもよい。前記ドロップレット内のDNAの有無を表示するモニターを備えてもよい。
本発明に係るさらなる実施態様は、DNA検出装置に、上記いずれかのDNA検出方法または上記いずれかのDNA判定方法を行わせるためのプログラムである。このDNA検出装置は、上述したDNA検出装置であってもよい。
本発明によって、新たなドロップレットデジタルPCRの測定方法および測定装置を提供することができるようになった。
本発明の一実施態様における基本概念を示す図である。 従来技術によるドロップレットデジタルPCRの測定結果の例を示す図である。 本発明の一実施態様における、ドロップレットが含む蛍光色素の色と蛍光強度を測定するための蛍光測定部の模式図である。 従来技術において、ドロップレットに含まれる遺伝子が同定できないドロップレットデジタルPCR測定結果の一例を示す図である。 本発明の一実施態様において、DNAインターカレーターを用いてDNAのTmを測定する方法を示す模式図である。 本発明の一実施態様において、蛍光標識プローブを用いてDNAのTmを測定する方法を示す模式図である。 本発明の一実施態様におけるDNA検出方法を行うための装置とその装置で用いるカートリッジを示す模式図である。 図7の装置とカートリッジを用いた測定でDNAインターカレーターを用いてTm測定を行う方法の一実施態様を示すフローチャートである。 図7の装置とカートリッジを用いた測定で蛍光標識プローブを用いてTm測定を行う方法の一実施態様を示すフローチャートである。 モニターに表示される測定結果の一例である。 モニターに表示される測定結果の一例である。 本発明の一実施例において、DNAインターカレーターを用いてドロップレット内で増幅したDNAのTmを測定した結果を示すグラフである。
本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的に実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
(1)DNA検出方法の原理及び効果
本発明に係るDNA検出方法は、オイル中にあり、DNAと、そのDNAにハイブリダイズする蛍光標識プローブと、を含んだドロップレットにおいて、ドロップレット内で、核酸増幅反応によって、DNAを増幅する工程と、融解曲線分析によって、蛍光標識プローブとDNAとの融解温度またはDNAの二重鎖の融解温度を測定する工程と、を含む。
図1に本発明の代表的な実施態様において想定される測定結果の例を示した。また、図2に従来のドロップレットデジタルPCRのマルチプレックスでの測定結果の例を示した。
ドロップレットデジタルPCRでは、DNAの変異ごとに蛍光標識プローブの色と量を変えて、複数種類の変異を一度の測定で検出するマルチプレックスPCRが行われることがある。図2Aの例は、対象遺伝子の野生型アレルに対しては黄色の蛍光標識プローブを、対象遺伝子の変異型アレルに対しては緑色の蛍光標識プローブを用い、対象遺伝子の変異型Aと変異型Bの蛍光標識プローブの量を3:5となるように使用した場合の結果を模式的に示した図である。ここでは、蛍光標識プローブは、PCRに用いられるプライマーペアの間に位置する配列に相補的であって、プライマーが伸長するときに、プローブが分解され、蛍光標識が蛍光を発するように構成されているものとする。具体的には、TaqMan(登録商標)プローブが例示できる。対象遺伝子の野生型アレルを含むドロップレット201では、対象遺伝子の野生型アレルに対応した黄色の蛍光標識プローブがPCR中にDNAが増幅するとともに分解され、黄色の蛍光を発する。また、対象遺伝子の変異型Aアレルを含むドロップレット202では、対象遺伝子の変異型Aアレルに対応した緑色の蛍光標識プローブがPCR中にDNAが増幅するとともに分解され、緑色の蛍光を発する。対象遺伝子の変異型Bアレルを含むドロップレット203では、対象遺伝子の変異型Bに対応した緑色の蛍光標識プローブがPCR中にDNAが増幅するとともに分解され、緑色の蛍光を発する。このとき、変異型Aアレルを含むドロップレットの蛍光強度と変異型Bアレルを含むドロップレットの緑色の蛍光強度は、ドロップレットに添加した蛍光標識プローブの量に比例し、3:5となる。対象遺伝子が含まれない空のドロップレット204は、緑色と黄色の蛍光のどちらもが検出されない。しかし、実際には図2B、Cに示すように、PCRの反応が不十分なドロップレットがあるため、ドロップレットの蛍光強度の分布が広くなることがあり、また、蛍光強度の分布の広がりが大きくなりすぎると、図2Dのように、変異型Aのドロップレット202と変異型Bのドロップレット203の分布が重なってしまうことがある。
また、図2Aに示すように、ドロップレットデジタルPCRでは、1ドロップレットに1つか0の対象遺伝子が入るように検体を限界希釈してドロップレットを作製するため、作製されたドロップレットの5―9割は対象遺伝子を含まない空のドロップレット204となる。このような空のドロップレットであっても、検体由来の成分により一部の蛍光標識プローブが分解され、蛍光色素とそのクエンチャーが切断されて蛍光を発する場合があり、閾値を設定してこのような空のドロップレットを排除する。また、ドロップレットデジタルPCRでは、変異ごとに蛍光標識プローブの色と量を変えて、複数種類の変異を一
度の測定で検出するマルチプレックスPCRを実現するため、PCR後、蛍光色素の色と強度から閾値を設定し、対象遺伝子を含むドロップレット201、202、203の数をカウントする。
ドロップレットデジタルPCRの実験では、前述したような対象遺伝子を含まない空のドロップレットをデータから排除したり、マルチプレックスPCR後に変異の種類ごとにドロップレットの数をカウントしたりするための閾値を、実験者が設定していた。しかし、ドロップレットの蛍光強度のばらつきが大きくなると、閾値の設定が難しくなり、測定精度を低下させる要因となる。
本発明の一実施態様では、上述したように、蛍光標識プローブとDNAとの融解温度またはDNAの二重鎖の融解温度Tmを算出する工程を含む。これによって、図1に示すように、緑色の蛍光強度、黄色の蛍光強度およびTmの3軸でドロップレットの計測結果をプロットすることができるようになり、ドロップレットの集団101〜104を分離することができる。
また、対象遺伝子を含まない空のドロップレットやPCRの反応効率が不十分なドロップレットを測定装置により確実に識別することができ、解析対象データを補正することにより、測定再現性および測定精度を向上させることができる。
(2)DNA検出装置
本発明のDNA検出装置は、オイル中のドロップレットを加温するための加温部と、オイル中の蛍光標識プローブまたはDNAインターカレーターからの蛍光強度を測定するための蛍光測定部と、ドロップレットの昇温に伴う蛍光強度の変化から蛍光標識プローブとDNAとの融解温度またはDNAの二重鎖の融解温度を算出する計算部とを備える。図3に、ドロップレットが含む蛍光色素の色と蛍光強度を測定するための蛍光測定部の例を示す。
図3Aに示す蛍光測定部の例では、マイクロ流路を用いてドロップレットの蛍光強度を測定する。ドロップレット301がマイクロ流路303中を矢印の方向に流れている。ドロップレット302の位置までドロップレットが流れると、加温部(図示せず)によってドロップレットが加温されつつ、光源304により励起光がドロップレットに照射される。光源304によりドロップレットに含まれる蛍光物質が励起され、発する蛍光を蛍光フィルター305を通してフォトマルチプルメーター306で検出する。検出された蛍光データは、計算部(図示せず)に送られ、そこで蛍光標識プローブとDNAとの融解温度またはDNAの二重鎖の融解温度が算出される。光源304、蛍光フィルター305、フォトマルチプルメーター306で構成される蛍光検出器は、蛍光色素の色ごとに別々に設けてもよいし、図3Aに示すように1つの光源の励起光で励起して2つの蛍光フィルターでそれぞれの蛍光を同時に検出する構成にしてもよい。
また、図3BおよびCのようにドロップレットを平面配置し、ドロップレットの蛍光色素の色と蛍光強度を測定してもよい。具体的には、例えば、ドロップレット311をドロップレット検出用カートリッジ310に平面配置し、加温部である温調ステージ312の上にセットする。温調装置312でドロップレット検出用カートリッジの温度を変化させ、温度変化に伴うドロップレットの蛍光強度を以下の手順で測定する。まず、光源304からレンズ308、フィルター305およびダイクロイックミラー309を通して、励起光をドロップレット検出用カートリッジ310に平面配置したドロップレット311に照射する。励起光によりドロップレットに含まれる蛍光物質が励起され、発する蛍光をダイクロイックミラー309、フィルター305、レンズ308を通してCCDカメラ307で検出する。検出された蛍光データは、計算部(図示せず)に送られ、そこで増幅産物の
融解温度が算出される。図3Aでは、ドロップレットを一つずつ処理する必要があるが、多数のドロップレットを一度に処理できるという点で、図3BおよびCの装置が好ましい。また、図3BおよびCの装置では、温調装置312をDNAの増幅反応にも用いることができる点でも、図3Aより好適である。
(3)融解温度を算出する方法
図4は、図2Dで述べたのと同様に、検出した蛍光強度が重なってしまい、ドロップレットに含まれる遺伝子が同定できない測定結果を示す模式図の一例である。図5および図6は、図4で同定できなかった対象遺伝子に対し、ドロップレット内で増幅したDNAのTmを測定した結果を示す模式図の一例である。
図4に示すように、変異ごとに蛍光標識プローブの色と量を変えて、複数種類の変異を一度の測定で検出するマルチプレックスPCRの場合、対象遺伝子の変異型A402と変異型B403はどちらも緑色の蛍光標識プローブで検出しているため、ドロップレットa405の蛍光強度が観察されればドロップレットが含む対象遺伝子は変異型Bであると分かるが、ドロップレットb406およびドロップレットc407の蛍光強度が観察されたときはドロップレットが含む対象遺伝子が変異型A402、変異型B403のどちらであるのかは測定結果から判断することができない。
そこで、図5に示すように、DNAインターカレーターを用いてドロップレット内で増幅したDNAのTmを測定することによって、図4で同定できなかった対象遺伝子を同定することができる。具体的な方法は、まず、DNAインターカレーター502をPCR反応液に添加してドロップレットを作製し、PCRなどの核酸増幅反応を行うと、室温程度の温度ではドロップレット内で増幅した2本鎖DNA501にDNAインターカレーター502が結合し、強い蛍光を発する。その後、ドロップレットの温度が上昇するにつれ、ドロップレット内の2本鎖DNA501が解離して1本鎖DNA501となり、DNAインターカレーター502が結合しなくなるため、蛍光強度が減少する。このときの温度変化に対する蛍光強度変化をグラフにプロットした時の結果の一例を図5に示す。なお、温度変化に対する蛍光強度変化の測定は、核酸増幅反応とは独立に(例えば、核酸増幅反応完了後に)、ドロップレットを昇温させることによって行ってもよい。
図5では、ドロップレットa405の測定結果が図5A、ドロップレットb406の測定結果が図5B、ドロップレットc407の測定結果が図5Cに示されている。さらに、図5A〜Cの蛍光強度変化を温度変化で微分するとそれぞれ図5D〜Fのようになり、蛍光強度変化の変極点となる温度が求められ、これがDNA二重鎖の融解温度Tmとして算出できる。図4では、ドロップレットb406とドロップレットc407はドロップレットが含む対象遺伝子が変異型Aのドロップレットの集団402、変異型Bのドロップレットの集団403のどちらであるのかは測定結果から判断することができなかったが、図5D、Eではドロップレットa405とドロップレットb406のTmが同じであるためドロップレットb406は変異型Bであり、図5D、Fではドロップレットa405とドロップレットc407のTmは異なるためドロップレットc407は変異型Aであると判断できる。さらに、対象遺伝子に変異型Aや変異型B以外の想定されていない変異が生じていた場合、測定したドロップレットのTmが野生型のドロップレット401、変異体Aのドロップレット402、変異体Bのドロップレット403とも異なる値として検出することができるため、想定している変異だけでなく、想定していない変異も一度の測定で検出できる。
なお、対象遺伝子のTmは、プライマーの設計を変えることでPCR増幅産物の配列や配列の鎖長に依存して制御することができる。
ここで用いるDNAインターカレーターは、2本鎖DNAと結合することによって蛍光強度が増加し、2本鎖DNAの検出に用いることのできるインターカレーターであれば適用できる。具体的には、SYBR(登録商標) Green IやSYBR Gold、PicoGreen(登録商標)、SYTO(登録商標) Blue、SYTO Green、SYTO Orange、SYTO Red、POPO(登録商標)−1、BOBO(登録商標)−1、YOYO(登録商標)−1、TOTO(登録商標)−1、JOJO(登録商標)−1、POPO−3、LOLO(登録商標)−1、BOBO−3、YOYO−3、TOTO−3、PO−Pro(登録商標)−1、YO−Pro(登録商標)−1、TO−Pro(登録商標)−1、JO−Pro(登録商標)−1、PO−Pro−3、YO−Pro−3、TO−Pro−3、TO−Pro−5、エチジウムブロマイドなどが適用可能である。DNAインターカレーターが熱耐性である場合、PCR反応を行う前からドロップレットに添加しておくことができる。
本方法で、DNAインターカレーターの代わりとして、蛍光標識プローブを用いることもできる。蛍光標識プローブは、両端またはその近傍に蛍光色素とそのクエンチャーを有し、両端周辺の配列が相補的になっており、モレキュラービーコンのようなステムループ構造を形成する一方、ループ部分の配列がテンプレートDNAと相補的になっており、テンプレートDNAにハイブリダイズできるような構造を有するように設計する。蛍光標識プローブ602は、単独で遊離して存在するとき、ステムループを形成し、蛍光色素603とクエンチャー604が近接しているため、蛍光は発しない。蛍光標識プローブ602をPCR反応が終了したドロップレットに添加すると、室温程度の温度ではドロップレット内で増幅したDNA601に蛍光標識プローブ602のループ部分がアニールし、蛍光色素603とクエンチャー604が離れるため、蛍光標識プローブ602は強い蛍光を発する。その後、ドロップレットを加熱すると、DNA601と蛍光標識プローブ602が解離し、蛍光標識プローブ602内でステムループが形成するため蛍光標識プローブ602からの蛍光強度が低下する。さらにドロップレットを加熱すると、蛍光標識プローブ602のステムループも解離するため、蛍光強度が再度増加する。このときの温度変化に対する蛍光強度変化をグラフにプロットした時の結果の一例を図6に示す。なお、この蛍光標識プローブは、PCRのための蛍光標識プローブと共用してもよいが、PCRのための蛍光標識プローブとは別のプローブを作製して用いてもよい。また、温度変化に対する蛍光強度変化の測定は、核酸増幅反応の中で行ってもよく、核酸増幅反応とは独立に(例えば、核酸増幅反応完了後に)、ドロップレットを昇温させることによって行ってもよい。
図6では、ドロップレットa405の測定結果が図6A、ドロップレットb406の測定結果が図6B、ドロップレットc407の測定結果が図6Cのようになる。さらに、図6A〜Cの蛍光強度変化を温度変化で微分するとそれぞれ図6D〜Fのようになり、蛍光強度変化の変極点となる温度が求められ、これが対象遺伝子を検出するための蛍光標識プローブとDNAの融解温度Tmとなる。図4では、ドロップレットb406とドロップレットc407はドロップレットが含む対象遺伝子が変異型Aのドロップレットの集団402、変異型Bのドロップレットの集団403のどちらであるのかは測定結果から判断することができなかったが、図6D、Eでは、ドロップレットa405とドロップレットb406のTmが同じであるためドロップレットb406は変異型Bであり、図6D、Fではドロップレットa405とドロップレットc407のTmは異なるためドロップレットc407は変異型Aであると判断できる。さらに、対象遺伝子に変異型Aや変異型B以外の想定されていない変異が生じていた場合、測定したドロップレットのTmが野生型のドロップレット401、変異体Aのドロップレット402、変異体Bのドロップレット403とも異なる値として検出することができるため、想定している変異を判断するというだけでなく、想定していない変異も一度の測定結果から検出できる。
なお、対象遺伝子を検出するための蛍光標識プローブのTmは、配列や配列の鎖長を変
えることで制御することができる。また、Peptide Nucleic Acid(PNA)やLocked Nucleic Acid(LNA)のような人工DNAを利用することで、Tmを制御することができる。
ここで用いる蛍光標識プローブ602の蛍光色素603とクエンチャー604の組み合わせは、一般的にリアルタイムPCRに用いられている組み合わせであれば特に限定されず、蛍光色素603がFAM、VIC、ROX、Cy3、Cy5など、クエンチャー604がTAMRA、BHQ1、BHQ2、BHQ3などが例示できる。
蛍光標識プローブ602が認識する配列は、検出対象の遺伝子と同じ遺伝子上にあっても、異なる遺伝子上にあってもよく、検出対象の遺伝子と1塩基だけ異なる配列を有する遺伝子、例えば同じ遺伝子の野生型と変異型であってもよい。一例として、肺がんの遺伝子検査を行う場合であれば、分子標的薬の効果を予測するため、ALK融合遺伝子とEGFR遺伝子変異の有無を判定する。その時、ALK融合遺伝子とEGFR遺伝子の各々を認識する配列であってもよいし、EGFRのL858R変異型とその野生型を認識する配列であってもよい。
(4)DNA検出装置の他の構成
本発明の一実施態様にかかるDNA検出装置は、検出対象のDNAを含有するDNA溶液をオイルに加えてドロップレットを作製するためのドロップレット作製部、及び/又はドロップレットに対してDNAを増幅するための増幅部を含んでもよい。
図7は、本発明の方法を行うための装置とその装置で用いるカートリッジの一例を示す図である。図7Aに示すように、ドロップレットデジタルPCR測定装置721はドロップレット作製部701、増幅部としてのサーマルサイクラー702、ドロップレット検出部703、モニター704、制御部724から構成される。ドロップレット作製部701は、図7Bに示すドロップレット作製用カートリッジ705をセットして用いる。ドロップレット作製用カートリッジ705は、オイル供給口715、PCR反応液導入口716、ドロップレット排出口717をもつ。ドロップレット検出部703は、図7Cに示すドロップレット検出用カートリッジ707を温調装置722の上にセットして用いる。ドロップレット検出用カートリッジ707は、オイル供給口718、ドロップレット導入口719、液溜723、廃液排出口720をもつ。ドロップレット作製用カートリッジのオイル供給口715はドロップレットデジタルPCR測定装置721と流体的に接続され、ポンプ709によってオイル713が供給される。ドロップレット作製用カートリッジのPCR反応液導入口716はドロップレットデジタルPCR測定装置721と流体的に接続され、ポンプ708によって窒素ガスや空気などのガスまたはオイル712が供給される。ドロップレット作製用カートリッジのドロップレット排出口717はドロップレットデジタルPCR測定装置721と流体的に接続され、サーマルサイクラー702にセットしたマイクロチューブ706へとつながっている。ドロップレット検出用カートリッジ707のオイル供給口718はドロップレットデジタルPCR測定装置721と流体的に接続され、ポンプ710によってオイル713が供給される。ドロップレット検出用カートリッジ707のドロップレット導入口719はドロップレットデジタルPCR測定装置721と流体的に接続され、サーマルサイクラー702にセットしたマイクロチューブ706へとつながっている。ドロップレット検出用カートリッジ707の廃液排出口720は、ドロップレットデジタルPCR測定装置721と流体的に接続され、ポンプ711によって廃液溜め714にドロップレット検出用カートリッジ707内の廃液が排出される。ポンプは、ペリスタポンプであっても、シリンジポンプであっても、ダイアフラムポンプであってもよい。モニター704は、測定結果やメッセージを表示するための表示部であり、ユーザーが操作を入力する入力部でもある。
(5)Tm測定方法
図7の装置とカートリッジ、及びDNAインターカレーターを用いてTm測定を行う方法の一例を、図8のフローチャートを参考にしながら説明する。まず、DNAを含む生体試料由来の検体を、DNAポリメラーゼ、プライマー、蛍光標識プローブ、DNAインターカレーター、デオキシリボヌクレオチド類、緩衝液を含むPCR反応液に添加する(S801)。蛍光標識プローブはDNAポリメラーゼにより加水分解されて蛍光を発するTaqManプローブを用いる。このPCR反応液をドロップレット作製用カートリッジ705のPCR反応液導入口716に添加する(S802)。ドロップレット作製用カートリッジ705をドロップレットデジタルPCR測定装置721のドロップレット作製部701にセットする。オイル供給口715からオイル713を、PCR反応液導入口716からオイル712を添加する(S803)と、ドロップレット作製用カートリッジ705内のオイルとPCR反応液の流路が交わる部位において、ドロップレットが生成する。生成したドロップレットは、ドロップレット排出口717から排出され、サーマルサイクラー内にあらかじめ設置しておいたマイクロチューブ706に移動し、チューブ内に貯蔵される(S804)。所定数のドロップレットが得られたところで、マイクロチューブ706の蓋を閉め、サーマルサイクラーの温度制御によりPCRを行う(S805)。変性工程、伸長工程、アニーリング工程のサイクルを繰り返すことで、DNAが増幅するとともに、伸長工程で蛍光標識プローブが分解されて、蛍光強度が高くなる。各工程の温度や時間、サイクル数などの反応条件は、当業者が容易に設定することができる。PCR後、温度を室温へと下げると合成したDNAは2本鎖を形成し、DNAインターカレーターがこの2本鎖DNAにインターカレートし、蛍光を発する。PCR後、ドロップレット検出部703にあらかじめ設置しておいたドロップレット検出用カートリッジのドロップレット導入口719からドロップレットを、オイル供給口718からオイル713を添加する(S806)。ドロップレット検出部703において、ドロップレット検出用カートリッジの液溜723に溜めたドロップレットの蛍光標識プローブの蛍光強度を測定する(S807)。温調装置722によりドロップレット検出用カートリッジの液溜723を40℃から95℃まで昇温し、DNAインターカレーターの蛍光強度を測定する(S808)。検出された蛍光データは、計算部(図示せず)に送られ、そこで、昇温によるDNAインターカレーターの蛍光強度変化が温度変化で微分され、蛍光強度変化の変極点がTmとして算出される(S809)。蛍光標識プローブの蛍光強度が閾値以下および/またはTmが所定の範囲外のドロップレットを、対象遺伝子を含まない空のドロップレットと判定する(S810)。蛍光標識プローブの蛍光強度が閾値以上およびTmが所定の範囲内のドロップレットをカウントする(S811)。対象遺伝子を含むドロップレットの数と空のドロップレットの数をモニターに表示する(S812)。なお、所定の蛍光強度の閾値およびTmの所定の範囲はあらかじめ、パイロット実験などで作業者が決めておくことができる。
用いる検体は特に限定されないが、検出対象のDNAを含む試料であればよく、動植物の体液や組織、細胞、排泄物などの生体試料や、土壌サンプルなど真菌や細菌などが含まれる試料が例示できる。体液としては血液、唾液、髄液などが例示でき、血液中には存在するセルフリーDNA(cfDNA)や血中循環腫瘍DNA(ctDNA)が含まれる。組織としては、外科手術や生検法によって得られた疾患の患部(例えば、乳房や肝臓などのがん組織)が例示できる。すでに固定された組織でもよく、例えばホルマリン固定パラフィン包埋組織切片(FFPE)でもよい。細胞としては、生検法によって採取した患部またはその付近の細胞や、血液中を循環する血中循環腫瘍細胞などが例示できる。これらの検体の前処理は特に限定されず、生体や環境などから採取後、懸濁液に添加してホモジネートしたり、あるいは溶解液で溶解させたりしたものをそのまま用いてもよいが、それらに含まれる核酸を抽出したり、精製したものを用いることが好ましい。
オイルはドロップレットを構成するPCR反応液に不溶性もしくは難溶性である化学的
に不活性な物質であり、また、PCRのような高温での温度変化に対して安定である物質が好ましく、フッ素系オイル、シリコーン系オイル、炭化水素系オイルなどが使用可能である。フッ素系オイルとしては、例えばPerfluorocarbonやHydrofluoroetherなどが挙げられる。フッ素系オイルは、炭素鎖が長いほうが揮発性が低いので好ましい。また、フッ素系オイルは比重が1.7超であり、PCR反応液の溶媒である水の比重1に比べて重いため、作製したドロップレットはオイルに浮く。シリコーン系オイルとしては、例えばPolyphenylmethylsiloxaneやTrimethylsiloxysilicateなどが挙げられる。シリコーン系オイルはフッ素系オイルと異なり、比重が0.98程度でPCR反応液の溶媒である水の比重に近く、作製したドロップレットはオイル中に均一に分散する。炭化水素系オイルとしては、例えばミネラルオイルや流動パラフィン、ヘキサデカンなどが挙げられる。炭化水素系オイルは比重が0.84程度でPCR反応液の溶媒である水の比重よりも軽いため、作製したドロップレットはオイルに沈む。
このオイルは、界面活性剤を添加して用いてもよい。ここで界面活性剤の種類は特に限定されないが、Tween 20、Tween 80、Span80、Triton X−100などが適用可能である。
次に、DNAインターカレーターの代わりに、モレキュラービーコンのような蛍光標識プローブを用いてTm測定を行う方法の一例を、図9に示すフローチャートを参考にしながら説明する。DNAを含む生体試料由来の検体をDNAポリメラーゼ、プライマー、蛍光標識プローブ、デオキシリボヌクレオチド類、pH緩衝液を含むPCR反応液に添加する(S901)。蛍光標識プローブには、例えば、遊離状態で存在するときは、ステムループ構造を形成し、テンプレートDNAにアニールして蛍光色素とクエンチャーが離れて蛍光を発するモレキュラービーコンを用いることができる。ドロップレット作製用カートリッジ705のPCR反応液をPCR反応液導入口716に添加する(S902)。ドロップレット作製用カートリッジ705をドロップレットデジタルPCR測定装置721のドロップレット作製部701にセットする。オイル供給口715からオイル713を、PCR反応液導入口716からオイル712を添加する(S903)。ドロップレット作製用カートリッジ705内のオイルとPCR反応液の流路が交わる部位において、ドロップレットが生成する。生成したドロップレットは、ドロップレット排出口717から排出され、サーマルサイクラー内にあらかじめ設置しておいたマイクロチューブ706に移動し、貯蔵される(S904)。所定数のドロップレットが得られたところで、マイクロチューブ706の蓋を閉め、サーマルサイクラーの温度制御によりPCRを行う(S905)。変性工程、伸長工程、アニーリング工程のサイクルを繰り返すことで、伸長工程においてDNAが増幅するとともに、蛍光標識プローブが多くDNAにアニールして蛍光色素とクエンチャーが離れ、蛍光強度が高くなる。各工程の温度や時間、サイクル数などの反応条件は、当業者が容易に設定することができる。PCR後、ドロップレット検出部703にあらかじめ設置しておいたドロップレット検出用カートリッジのドロップレット導入口719からドロップレットを、オイル供給口718からオイル713を添加する(S906)。ドロップレット検出部703において、ドロップレット検出用カートリッジの液溜723に溜めたドロップレットの蛍光標識プローブの蛍光強度を測定する(S907)。温調装置722によりドロップレット検出用カートリッジの液溜723を40℃から95℃まで昇温し、蛍光標識プローブの蛍光強度を測定する(S908)。測定された蛍光データは、計算部(図示せず)に送られ、そこで、昇温による蛍光標識プローブの蛍光強度変化が温度変化で微分され、蛍光強度変化の変極点がTmとして算出される(S909)。蛍光標識プローブの蛍光強度が閾値以下および/またはTmが所定の範囲外であるドロップレットを、対象遺伝子を含まない空のドロップレットと判定する(S910)。蛍光標識プローブの蛍光強度が閾値以上およびTmが所定の範囲内のドロップレットをカウントする(S911)。対象遺伝子を含むドロップレットの数と空のドロップレットの数を
モニターに表示する(S912)。なお、蛍光強度の所定の閾値および所定のTmの範囲はあらかじめ、パイロット実験などで作業者が決めておくことができる。
図10および図11は、モニターに表示される測定結果のイメージの一例である。図10に示すように、がん関連遺伝子の種類や変異の種類ごとにカウントされたドロップレットの数が表示されてもよいし、図11に示すように、がん関連遺伝子の種類や変異の種類ごとにカウントされたドロップレットの割合が表示されてもよい。モニターに表示される結果は、図10や図11のようなドロップレットの数や割合だけでなく、図1下のような緑色の蛍光強度、黄色の蛍光強度およびTmの3軸でドロップレットの計測値をプロットしたグラフを含んでいてもよい。また、蛍光標識プローブの蛍光強度またはTmに対するドロップレットの数をプロットしたヒストグラムを含んでいてもよい。ユーザーがそのグラフやヒストグラムを見て、蛍光標識プローブの蛍光強度の閾値および/またはTmの範囲の設定を変えて、蛍光強度の閾値内及びTmの範囲内にあるドロップレットの数を再度カウントすることもできる。
(3)プログラム
本発明の一実施態様は、DNA検出装置に、DNA検出方法を行わせるためのプログラムである。ここでDNA検出装置は、(2)で詳述した装置を用い、DNA検出方法として、(1)で詳述した方法を実行する。
本実施例では、DNAインターカレーターを用いて、ドロップレット内のDNAのTmを測定した結果を示す。
まず、鎖長が16、23、78bpの二本鎖DNAを用意した。次に、二本鎖DNAの最終濃度が0.2μM、0.4μM、0.8μMになるように、バッファーと混合した。バッファーは、塩化カリウムや塩化マグネシウムなどの塩、及びDNAインターカレーターとして、EvaGreenを含むように調整した。
この反応液と界面活性剤を含むフッ素系オイルを用いて、マイクロ流路により直径20μmのドロップレットを作製した。高さ0.1mm、幅1mmの平板キャピラリーの中に作製したドロップレットを封入した。温調ステージの上に平板キャピラリーを置き、顕微鏡下で昇温したときの単一のドロップレットの蛍光強度変化を観察した。
図12Aは、23bpの二本鎖DNAとEvaGreenを含むドロップレットの昇温に伴う蛍光強度変化をグラフにした結果である。昇温に伴い、ドロップレットの蛍光強度は減少した。図12Bは、図12Aの結果をもとに、横軸に温度、縦軸に蛍光強度の一次微分の負の値をプロットしたものであり、極大値をTm値とする。表1に、鎖長および濃度の異なる二本鎖DNAを含むドロップレットのTm測定結果とバルクでのTm測定結果をまとめた。
表1より明らかであるが、ドロップレットのTm測定結果とバルクでのTm測定結果はよく一致しており、DNAの鎖長が長くなるにしたがってTm値は高くなり、Tm値はDNA濃度が異なってもほぼ変わらない。
このように、対象遺伝子を含まない空のドロップレットやPCRの反応効率が不十分なドロップレットであっても、Tm測定によりドロップレット内のDNAの種類が同定できる。従って、蛍光標識プローブの色と蛍光強度に加え、PCR増幅産物のTmを測定することで、対象遺伝子を含まない空のドロップレットやPCRの反応効率が不十分なドロップレットを測定装置により見分け、その結果によって解析対象データを補正することにより、測定再現性および測定精度の向上を図ることができる。
101 野生型の遺伝子を含むドロップレット
102 変異型Aの遺伝子を含むドロップレット
103 変異型Bの遺伝子を含むドロップレット
104 空のドロップレット
201 野生型の遺伝子を含むドロップレット
202 変異型Aの遺伝子を含むドロップレット
203 変異型Bの遺伝子を含むドロップレット
204 空のドロップレット
301 対象遺伝子を含むドロップレット
302 対象遺伝子を含まないドロップレット
303 マイクロ流路
304 光源
305 フィルター
306 フォトマルチプルメーター
307 CCD
308 レンズ
309 ダイクロイックミラー
310 ドロップレット検出用カートリッジ
311 ドロップレット
312 温調装置
401 野生型の遺伝子を含むドロップレット
402 変異型Aの遺伝子を含むドロップレット
403 変異型Bの遺伝子を含むドロップレット
404 空のドロップレット
405 ドロップレットa
406 ドロップレットb
407 ドロップレットc
501 DNA
502 DNAインターカレーター
503 Tm
601 DNA
602 蛍光標識プローブ
603 蛍光色素
604 クエンチャー
605 Tm
701 ドロップレット作製部
702 サーマルサイクラー
703 ドロップレット検出部
704 モニター
705 ドロップレット作製用カートリッジ
706 マイクロチューブ
707 ドロップレット検出用カートリッジ
708〜711 ポンプ
712 オイル
713 オイル
714 廃液溜め
715 オイル供給口
716 PCR反応液導入口
717 ドロップレット排出口
718 オイル供給口
719 ドロップレット導入口
720 廃液排出口
721 ドロップレットデジタルPCR測定装置
722 温調装置
723 液溜
724 制御部

Claims (12)

  1. オイル中にあるドロップレット内の特定のDNAの含有の有無を判定するDNA判定方法であって、前記ドロップレットは前記DNAにハイブリダイズする蛍光標識プローブを含有し、
    前記ドロップレット内で核酸増幅反応を行う第1の工程と、
    前記ドロップレット内で前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度を測定する第2の工程と、
    第2の工程で融解温度が所定の範囲外であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有しないと判定する第3の工程と、
    を含むDNA判定方法。
  2. 第1の工程で増幅産物が検出できず、かつ第2の工程で融解温度が所定の範囲外であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有しないと判定される、請求項1に記載のDNA判定方法。
  3. オイル中にあるドロップレット内の特定のDNAの含有の有無を判定するDNA判定方法であって、前記ドロップレットはDNAインターカレーターを含有し、
    前記ドロップレット内で核酸増幅反応を行う第1の工程と、
    前記ドロップレットの昇温時に、前記DNAインターカレーターから放出される蛍光強度を測定する第2の工程と、
    前記ドロップレットの昇温に伴った前記蛍光強度の変化に基づいて、前記DNAの二重鎖の融解温度を算出する第3の工程と、
    第3の工程で融解温度が所定の範囲外であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有しないと判定する第4の工程と、
    を含むDNA判定方法。
  4. 第1の工程で増幅産物が検出できず、かつ第2の工程で融解温度が所定の範囲外であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有しないと判定する工程をさらに含む、請求項3に記載のDNA判定方法。
  5. 第1の工程で増幅産物が検出でき、かつ前記融解温度が所定の範囲内であった場合に、前記ドロップレット内に前記DNAが含有していたと判定する、請求項1〜4のいずれかに1項に記載のDNA判定方法。
  6. 前記蛍光標識プローブが、蛍光色素とそのクエンチャーを有し、
    前記ドロップレットの昇温に伴った前記蛍光色素の蛍光強度の変化に基づいて、前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度が測定される、請求項1または2に記載のDNA判定方法。
  7. 複数の前記ドロップレットが平面配置されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のDNA判定方法。
  8. 前記オイルがフッ素系オイル、シリコーン系オイル、または炭化水素系オイルを含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のDNA判定方法。
  9. DNA検出装置に、請求項1〜8のいずれか1項に記載のDNA判定方法を行わせるためのプログラム。
  10. 前記DNA検出装置は、
    前記オイル中の前記ドロップレットを加温するための加温部と、
    前記オイル中の蛍光標識プローブまたはDNAインターカレーターからの蛍光強度を測定するための蛍光測定部と、
    前記ドロップレットの昇温に伴う前記蛍光強度の変化から前記蛍光標識プローブと前記DNAとの融解温度または前記DNAの二重鎖の融解温度を算出する計算部と、
    を備える、請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記DNA検出装置が、前記オイル中のドロップレット内のDNAを増幅するための増幅部をさらに備える、請求項9に記載のプログラム。
  12. 前記DNA検出装置が、前記ドロップレット内のDNAの有無を表示するモニターを備える、請求項9に記載のプログラム。
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