JP6754048B1 - コンプライアンス評価装置およびコンプライアンス評価プログラム - Google Patents

コンプライアンス評価装置およびコンプライアンス評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】単に法令等への適合度に基づいてコンプライアンス評価を行う場合に比して、実質的な評価を行う。【解決手段】コンプライアンス評価装置1において、通信制御部は、ユーザー端末と相互に通信を行うための制御を行い、質問生成部は、コンプライアンス評価を行うための質問を質問DBを参照して生成し、回答収集部は、ユーザー端末を操作してユーザーが入力したコンプライアンス評価を行うための法令等との適合度を評価する質問に対する回答と企業活動が遂行される環境を評価する質問に対する回答を収集し、コンプライアンス評価部は、回答収集部が収集した適合度評価のための質問に対する回答と環境評価のための質問に対する回答を用いて評価点DBを参照することで回答に対する評価点を求め、コメント生成部は、回答収集部が収集した回答を用いてコメントDBを参照し、回答に対するコメントが予め用意されているのであればコメントを抽出する。【選択図】図1

Description

本発明は、企業活動における法令や社会規範、企業倫理等への適合性を評価するコンプライアンス評価装置およびコンプライアンス評価プログラムに関する。
特許文献1には、リスクを客観的、数量的に評価することを課題とし、表示手段に各設問毎の回答入力欄及び当該設問が評価対象となるか否かを入力する評価対象評価対象チェック欄を画面表示させて該当するデータの入力ができるようにすると共に入力されたデータを顧客識別番頭に対応させて前記データ保存手段に保存させるデータ入力保存手順、前記回答入力欄に入力された回答データを所定の規格化定数によりに規格化してリスク値を算出させるリスク値算出手順、設問に対して予め設問勧奨文及びその設問勧奨文選択条件が前記データ保存手段に保存され、当該設問の前記リスク値が前記設問勧奨文選択条件を否かを判断し、満たす場合には該当する前記設問勧奨文を読出させる勧奨文読出手順と、複数の前記設問に対する前記リスク値の平均値を算出するリスク値平均化手順を行うことが開示されている。
特許文献2には、製造事業者が各国の環境関連の法規制に対し、自社の製造工程、製品内容の適合性を守るための内部管理の手段を提供すること、及び、守った製品であることを確認する手段を提供することを課題とし、法規制や規格等の条文を担当者に提示し、適合可否等の回答を得るシステムにおいて、条文を複数の階層のカテゴリーに分け、上位の階層の適合可否の状況に集約可能にして法令毎に適合状況を一覧する表を構成する機能を有することで、環境関連の規制についての順守状況を把握できるようにすると共に、条文の類似度を統一して定義し類似度が高い他の条文の回答を参照、流用できるようにして作業工数を低減する法令順守支援システムが開示されている。
特許文献3には、作業に対する法的リスクを自動的に生成或いは評価するコンプライアンス評価支援技法を提供することを課題とし、コンプライアンス評価支援システムは、作業計画要素および作業計画要素に関連付けられたリスク情報が規定されているリスク情報マスターテーブルと、リスク情報、および、リスク情報に関連付けられた、法的リスク情報が規定されているコンプライアンスマスターテーブルとが格納されている記憶部と、作業計画要素を取得する取得部と、リスク情報マスターテーブルを参照して、作業計画要素に関連するリスク情報を生成するリスク情報生成部と、生成されたリスク情報でコンプライアンスマスターテーブルを検索して、マッチするリスク情報に関連付けられた法的リスク情報を前記作業計画要素に対する法的リスクとして生成する法的リスク情報生成部とを有することが開示されている。
特開2006−106961号公報 特許第4905247号公報 特開2013−175170号公報
従来より、企業活動に対して影響を及ぼし得る様々なリスク、例えば、自然災害や企業活動の成果物による環境汚染や人的災害、関連企業の不祥事による企業に対する信頼低下等を客観的に評価し、事前に施策を講じるための支援を行うシステムがある。近年では、企業活動に関連する法令や社会規範、企業倫理等を遵守する、いわゆるコンプライアンスが企業責任として求められるようになったことから、そのようなリスクの一つとしてコンプライアンス違反が注目されている。そこで、法令や社会規範等に対する適合度をリスクとして捉えて評価するシステムが提案されている。
しかし前述したような従来のシステムでは、企業活動にかかわる社員行動規範、社員就業規則、業務報告書等の書面や、社員を対象に行われたコンプライアンスに関連するアンケートの回答を、評価基準となる法令等と照らし合わせることで適合度を評価するに留まっていた。そのため、形式的にはコンプライアンスについて肯定的な評価を受けた企業であったとしても、社員の不祥事や近隣住民からの告発等により、実質的にはコンプライアンスが否定される場合も生じる。換言すれば、従来システムのように、単に法令等への適合度を評価するだけでは、適正なコンプライアンス評価とはならない可能性がある。
本発明は、単に法令等への適合度に基づいてコンプライアンス評価を行う場合に比して、実質的なコンプライアンス評価を行えるようにすることを目的とする。
請求項1の発明は、企業が定めた社内規定と前記企業が順守すべきコンプライアンスの対象となる規則との適合度を評価するための第1の質問に対する第1の回答と、企業活動が遂行される環境を評価するための第2の質問に対する第2の回答と、を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記第1の回答と前記第2の回答を予め定めた第1の評価基準と第2の評価基準とでそれぞれ照合し、第1の回答に対する第1の評価点と第2の回答に対する第2の評価点をそれぞれ求め、前記第2の評価点に応じて前記第1の評価点を補正する回答評価手段と、少なくとも前記第1の回答に関連するコメント情報を前記第1の回答を用いて抽出する抽出手段と、前記回答評価手段により補正された補正後の前記第1の評価点を用いてコンプライアンスの達成度を評価したコンプライアンス評価の結果と、前記抽出手段により抽出された前記コメント情報と、を出力する出力手段と、を備え、前記回答評価手段は、前記第1の回答に関連する法令の数と、より上位の裁判所が主管した判例ほど評価点が大きくなるように重み付けした判例の数を用いて前記第1の評価基準を定めることを特徴とするコンプライアンス評価装置である。
請求項の発明は、前記回答評価手段は、前記第1の回答に関連する判例の数が増加した場合に、前記第1の評価基準を変更することを特徴とする請求項1に記載のコンプライアンス評価装置である。
請求項の発明は、前記回答評価手段は、操作者の選択操作に応じて前記第2の評価点に応じた前記第1の評価点の補正を行うかどうかを決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンプライアンス評価装置である。
請求項の発明は、コンピュータを、企業が定めた社内規定と前記企業が順守すべきコンプライアンスの対象となる規則との適合度を評価するための第1の質問に対する第1の回答と、企業活動が遂行される環境を評価するための第2の質問に対する第2の回答と、を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記第1の回答と前記第2の回答を予め定めた第1の評価基準と第2の評価基準とでそれぞれ照合し、第1の回答に対する第1の評価点と第2の回答に対する第2の評価点をそれぞれ求め、前記第2の評価点に応じて前記第1の評価点を補正する回答評価手段と、少なくとも前記第1の回答に関連するコメント情報を前記第1の回答を用いて抽出する抽出手段と、前記回答評価手段により補正された補正後の前記第1の評価点を用いてコンプライアンスの達成度を評価したコンプライアンス評価の結果と、前記抽出手段により抽出された前記コメント情報と、を出力する出力手段と、として機能させるためのコンプライアンス評価プログラムであって、前記回答評価手段は、前記第1の回答に関連する法令の数と、より上位の裁判所が主管した判例ほど評価点が大きくなるように重み付けした判例の数を用いて前記第1の評価基準を定めることを特徴とするコンプライアンス評価プログラムである。
請求項1のコンプライアンス評価装置によれば、単に法令等への適合度に基づいてコンプライアンス評価を行う場合に比して、実質的なコンプライアンス評価が行われるようになり、法令の数と判例の数を用いてコンプライアンス評価が行われるようになる。
請求項のコンプライアンス評価装置によれば、判例の数が増加したことによってコンプライアンス評価の評価基準が変えられる。
請求項のコンプライアンス評価装置によれば、操作者の選択によってコンプライアンス評価の方法が変えられる。
請求項のコンプライアンス評価プログラムによれば、単に法令等への適合度に基づいてコンプライアンス評価を行う場合に比して、実質的なコンプライアンス評価が行われるようになり、法令の数と判例の数を用いてコンプライアンス評価が行われるようになる。
本実施の形態のコンプライアンス評価システムの構成を例示する図である。 コンプライアンス評価システム10の処理例を示すフローチャートである。 評価点を求めるための回答評価処理を例示するフローチャートである。 回答に対するコメントを出力するためのコメント出力処理を例示するフローチャートである。 ユーザー端末2の図示しない表示画面に表示されるコンプライアンス評価システム10のログイン画面50を示す図である。 ログイン画面50から質問区分Cを選択するために遷移する表示画面の一例を示す図である。 質問を表示し回答の入力を求める回答入力画面を例示する図である。 質問DB3の内部構造を例示する図である。 一つの質問区分に分類された質問を記憶する質問テーブル90を例示する図である。 質問テーブル90で指定されている内容によって生成される質問表示欄と回答欄を例示する図である。 回答DB16の内部構造を例示する図である。 評価点DB5に記憶されている評価点テーブル120の一例を示す図である。 適合評価の結果を補正するための補正係数を格納する補正係数テーブルの一例を示す図である。 「労働時間」カテゴリという質問区分Cのコメントテーブル140を例示する図である。 コンプライアンス評価の結果を示す結果報告書を表示する表示画面150の一例を示す図である。 「健康管理・人間関係」の環境評価区分に係る評価点テーブル160の一例を示す図である。 コンプライアンスの達成度を評価するための評価テーブルの一例を示す図である。 パーソナルコンピューター(PC)のようなコンピューターのハードウェア構成を示す図である。
はじめに、発明者が本発明に至った背景を説明する。前述のとおり、従来のコンプライアンス評価システムでは、企業活動に関連する法令や社会規範等と、企業が設けた社内規定等の適合度を評価することでコンプライアンスを具現化しているかどうかを評価していた。コンプライアンスを評価されたい企業側の視点では、法令等に準拠している社内規定等の整備に注力することによってコンプライアンスの達成度を上げていたことになる。しかしながら、そのような社内規定等に基づいて企業活動を遂行する社員(従業員)と企業の関係が良好でなければ、社員が社内規定等に従って企業活動を遂行するとは限らない。企業との関係が良好でない社員は、例えば、企業活動を遂行する過程で不利益を被った場合に、雇用側の企業を相手に訴訟を起こす可能性もある。あるいは、企業活動に対する近隣住民の理解が十分に得られていない場合には、企業側の些細な廃棄物により重大な環境汚染が引き起こされた旨近隣住民が企業を相手に訴訟を起こす可能性もある。このような状況下では、実質的なコンプライアンスの達成度は、法令等との適合度によって評価した形式的なコンプライアンスの達成度よりも低い可能性がある。
実質的なコンプライアンスの達成度を評価するには、企業活動を遂行する社員の健康状況、社員の勤労意欲・モチベーション、社員と上司の人間関係、社員相互の人間関係や信頼関係といった社員と企業の関係や、企業活動を遂行する上で協業するパートナー企業との関係、事業所や事務所等の場における企業活動の遂行状況を直接的あるいは間接的に知る機会がある近隣住民との関係等を踏まえて、法令等との適合度を評価することが望ましいと考えられる。このような社員と企業の関係や近隣住民との関係等、形式的なコンプライアンスに影響を及ぼし得る事象は、コンプライアンスを達成しようとする企業が企業活動を遂行する環境であるとも考えられる。従って、企業活動を遂行する環境の評価結果を用いて法令等の適合度を評価すれば、実質的なコンプライアンスの達成度が適正に評価されるようになる。
なお、以下の説明では、特に断らない限り「コンプライアンス」とは企業が法令や社会規範、企業倫理等を順守することをいうものとする。また、「コンプライアンス評価」とは、コンプライアンスの達成度を評価することを意味するものとする。また、企業が順守すべき法令、社会規範、企業倫理といったコンプライアンスの対象となる規則を総称して「法令等」と、特に断りがない限り表記するものとする。また、「社内規定」とは、企業(会社)が定め、その企業(会社)に属する従業員や役員等の社員や法人格を有する当該企業、あるいは企業活動の成果物である商品等に対して適用される規則や基準のことをいう。
以下、図面に基づき本発明を実施するに際して好適な一実施の例を説明する。
図1は、本実施の形態のコンプライアンス評価システムの構成を例示する図である。コンプライアンス評価システム10は、ユーザー端末2へ送信された(例えばアンケートのような)質問に対する回答を当該ユーザー端末2から収集してコンプライアンス評価を行うコンプライアンス評価装置1と、コンプライアンス評価を行うために受信した質問に対して入力した回答をコンプライアンス評価装置1へWi−Fi(登録商標)のような無線通信回線6を介して送信するユーザー端末2と、クラウド7を介してアクセスすることが可能であって、コンプライアンス評価のための質問を蓄積する質問DB3、質問に対する回答によって抽出されるコンプライアンス評価に関連するコメントを蓄積するコメントDB4、そして質問に対する回答に割り当てられる評価点を算出するための評価点情報を蓄積する評価点DB5と、から構成されている。なお、以下において「コンプライアンス評価システム」を単に「システム」と表記する場合がある。
コンプライアンス評価装置1は、例えばサーバー装置のようなコンピューターにより実現することができる。同様にユーザー端末2は、パーソナルコンピューター(PC)やスマートフォンのような多機能情報端末により実現することができる。コンプライアンス評価装置1とユーザー端末2が相互に通信するための通信回線は、無線通信回線6に限定されるものではなく、例えばUniversal Serial Bus(USB)のような有線通信回線であってもよい。また、質問DB3とコメントDB4および評価点DB5はそれぞれ別個の蓄積装置としているが、一つの蓄積装置として実現してもよいし、クラウド7のようなネットワークを介さずに直接コンプライアンス評価装置1に接続された外部メモリ装置として実現してもよいし、コンプライアンス評価装置1に内蔵された図示しないメモリを用いて実現してもよい。
ユーザー端末2を操作する「ユーザー」とは、コンプライアンス評価を行いたい企業に属する社員や役員であってもよいし、コンプライアンス評価を行いたい企業からの依頼を受けた中小企業診断士や社会保険労務士等の専門職であってもよい。
コンプライアンス評価装置1について、さらに詳細に説明する。コンプライアンス評価装置1は、ユーザー端末2と相互に通信を行うための通信制御部11と、コンプライアンス評価を行うための質問を質問DB3を参照して生成する質問生成部12と、通信制御部11が受信するデータであって、ユーザー端末2を操作してユーザーが入力した、コンプライアンス評価を行うための質問に対する回答を収集する回答収集部13と、回答収集部13が収集した回答を用いて評価点DB5を参照することで当該回答に対する評価点を求め、コンプライアンス評価を行う回答評価部14と、を有している。回答評価部14は、回答収集部13が収集した回答を用いてコメントDB4を参照し、当該回答に対するコメントが予め用意されているのであれば当該コメントを抽出するコメント生成部15をさらに含んでいる。以下の説明では、ユーザーへ提示された複数の質問に対するそれぞれの回答が全て揃ってから、回答評価部14がコンプライアンス評価を行うものとしているが、通信制御部11がユーザー端末2より回答を一つ受け取った都度、当該回答に対する評価点を求めたりコメントを抽出するようにしてもよい。なお、複数の質問に対するそれぞれの回答をまとめて評価するには、メモリやハードディスクによって実現される回答DB16に、質問を特定する質問番号のような識別子に対応させて回答が記憶されるようにしておけばよい。
コンプライアンス評価システム10の動作について説明する。
図2は、コンプライアンス評価システム10の処理例を示すフローチャートである。コンプライアンス評価を行うための処理が開始されると(S200)、ユーザーはユーザー端末2の図示しない表示画面に表示されている複数の質問区分Cの中から回答を入力したい質問区分C’を選択し、ユーザー端末2はユーザーが選択した質問区分C’を特定する情報をコンプライアンス評価装置1に送信する(S201)。ここで「質問区分C」とは、コンプライアンス評価に係る法令等の種類、評価の観点、評価対象となる社内規定等の種類、同じ評価点基準で評価されるべき回答等、複数の質問を予め分類しておくことで都合がよい区分(カテゴリ)のことをいう。コンプライアンス評価に係る質問の数は少なくない場合が多く、ユーザーの視点からすれば、一度に大量の質問に回答するのではなく、一定量に区分けされた質問に順次回答するほうが好ましい場合がある。あるいは、コンプライアンスを否定する結果が得られた場合に、特にコンプライアンスの達成度を低く評価することとなった回答が含まれる質問区分Cがユーザーに対して明示されるようにしておけば、ユーザーにとっては今後の改善点を絞り込むことが容易にもなる。質問内容に応じて質問区分Cを設定すると、同じ質問区分Cに属する質問に対してユーザーが機械的に回答してしまうことで回答に対する正確性が損なわれてしまう状況も想定されるのであれば、質問区分Cを設けることなく、複数の質問をランダムに提示して回答させるようにしてもよい。
コンプライアンス評価を行うための開始処理(S200を参照)の一例を図5に示す。図5は、ユーザー端末2の図示しない表示画面に表示されるコンプライアンス評価システム10のログイン画面50を示す図である。コンプライアンス評価を開始したいユーザーは、ログイン画面50の中に表示されている当該ユーザを特定するために予め設定されたユーザーID(IDentification)をユーザーID入力欄51に入力するとともに、当該ユーザーIDに紐付けられて予め設定されているパスワードをパスワード入力欄52に入力し、ログインボタン53をクリック操作する。入力されたユーザーIDとパスワードの組が、コンプライアンス評価システム10に登録されている正規な組であることが確認されれば、システムは正規なユーザーによるコンプライアンス評価の要求であると判断し、コンプライアンス評価のための質問をユーザーに対して提示したり、質問に対する回答を受け付けたりすることが可能な状態に遷移する。
ユーザーがコンプライアンス評価システム10にログインすることが許可されると、質問区分Cをユーザに選択させるための画像がユーザー端末2の図示しない表示画面に表示される。図6は、ログイン画面50から質問区分Cを選択するために遷移する表示画面の一例を示す図である。ここでは、このような表示画面をメインメニュー画面60と称して説明を続ける。メインメニュー画面60には、質問区分Cを選択するための選択リスト62が表示されている。図6で例示されている選択リスト62には、労務管理に関するコンプライアンスを評価するための質問を分類する質問区分Cを「アンケート名」と表記しているが、これに限定されるものではなく、例えば「アンケート名」に代えて「評価観点」のように表記してもよい。
選択リスト62には、「健康管理・人間関係」に関連するアンケート指定欄64、「労働時間の管理」に関連するアンケート指定欄65、「みなし労働時間制」に関連するアンケート指定欄66、「変形時間労働制」に関連するアンケート指定欄67、「管理監督者」に関連するアンケート指定欄68、そして「賃金」に関連するアンケート指定欄69が含まれており、ユーザーは回答したいアンケートに対応する指定欄をクリック操作することにより、当該アンケートを選択する。例示した選択リスト62では、アンケート名に対応してアンケート番号が示されており、このアンケート番号をユーザーが選択した質問区分C’を特定する情報として利用してもよい。また、回答したい質問区分C(アンケート名)の選択は、図6に例示するリスト形式でなくてもよく、例えばプルダウンメニュー形式でユーザーに選択させるようにしてもよい。
選択リスト62に含まれているアンケートは6種類であるが、ユーザーの職制、所属部門、役職等の属性に応じてこれら6種類のアンケートの中から回答させるべきアンケート名(質問区分C)を絞り込んだ上でメインメニュー画面60に表示させるようにしてもよい。ユーザーはログイン画面50で所定のログインIDを使用しており、当該ログインIDにユーザーの属性を割り当ててシステム上に記憶保存しておけば、ログイン操作が行われるときにユーザーに応じて絞り込まれる質問区分Cは特定されることになる。
選択リスト62に示されているアンケート名からも理解されるように、以下の説明では特に労務管理に関連するコンプライアンス評価を行うシステムについて例示するが、当業者であれば労務管理を安全管理等に置き換え、選択リスト62に示されているアンケート名を他のコンプライアンス評価に必要なアンケート名に変更することは容易である。
選択リスト62の中からユーザーが回答したいアンケート名を選択する操作が受け付けられると、メインメニュー画面60は回答を表示して回答の入力を求める次の画面に遷移する。なお、メインメニュー画面60には、コンプライアンス評価システム10の利用を一時中止したり終了する場合等に利用するログアウトボタン61や、ユーザーが回答すべきアンケートの種類や回答期限、回答履歴といった情報を提供するアンケート回答状況63を表示するようにしている。
図2に戻り、コンプライアンス評価装置1がユーザー端末2より送信された質問区分C’を特定する情報を通信制御部11を介して受け取ると、コンプライアンス評価装置1の質問生成部12は、質問区分C’を特定する情報により区分される質問を質問DB3から逐次読み出し、通信制御部11を介してユーザー端末2に送信する(S202)。なお、質問区分C’に区分される質問を一つずつではなく、全てをまとめてユーザー端末2に送信するようにしてもよい。
図7は、質問を表示し回答の入力を求める回答入力画面を例示する図である。この画面は、前述したメインメニュー画面60の次に遷移する「次の画面」の一例である。回答入力画面70には、ユーザーが選択したアンケート名(質問区分C’)をユーザーに対して明示するアンケート名表示欄71を設けることで、自分が選択したアンケート名であるかをユーザーに確認できるようにしている。そして、ユーザーが選択した質問区分C’に区分されている質問が質問表示欄72に表示されるので、ユーザーはその質問に対する回答を回答欄73を操作して入力する。質問表示欄72に表示されている質問の内容により、回答欄73の表記は図7に示した二択のラジオボタン以外の形式、例えばプルダウンメニュー形式や、テキスト入力形式等に変わる。回答欄73への回答入力を終えたユーザーが「次へ」ボタン75をクリック操作すると、当該質問区分C’に区分されている次の質問が新たに質問表示欄72に表示され、必要に応じて回答欄73の表記も変更される。「前に戻る」ボタン74は、例えば現在表示されている質問の前に表示されていた質問に対する回答を変更したい場合、あるいは所望のアンケート名とは異なるアンケート名がアンケート名表示欄71に表示されているためにメインメニュー画面60に戻ってアンケート名の選択からやり直したい場合等に利用される。
図2に戻り、ユーザー端末2に送信した質問に対する回答を通信制御部11を介して回答収集部13が受け取ると(S203)、質問生成部12では現在選択されている質問区分C’に区分されている全ての質問をユーザー端末2に送信しているかどうかを確認し(S204)、未送信の質問がある場合(S204:NO)はS202に戻り、次の質問を質問DB3を参照することで生成しユーザー端末2へ送信するための処理を継続する。全ての質問を送信している場合(S204:YES)は、現在システムにログインしているユーザーが回答すべき全ての質問区分Cについて(回答すべき全ての質問に対して)回答を受け取っているかどうかを確認する(S205)。回答を受け取っていない質問区分Cがある場合(S205:NO)はS201に戻り、ユーザーに対して回答していない質問区分Cの選択を求める。コンプライアンス評価を行う上で必要な回答を全て受け取っていることを回答収集部13が確認すると(S205:YES)、S206に進んでコンプライアンス評価が開始される。
回答収集部13により収集された回答は回答評価部14に引き渡され、回答評価部14は引き渡された回答を用いて評価点DB5を参照し、回答に対する評価点を求めることによりコンプライアンス評価が行われる(S206)。なお、コンプライアンス評価の対象となっている回答に対するそれぞれの評価点は、質問区分C毎に分類して集計し、コンプライアンスの達成度を質問区分C毎に評価するのが好適である(以下、質問区分C毎のコンプライアンス評価を「区分コンプライアンス評価」と記すこととする)。勿論、質問区分毎に評価せず、回答に対して求められた全ての評価点を集計して求めた総合評価点により、コンプライアンスの達成度を評価するようにしてもよい(総合評価点によるコンプライアンス評価を「総合コンプライアンス評価」と記すこととする)。さらに、回答評価部14に含まれているコメント生成部15は回答評価部14に引き渡された回答を用いてコメントDB4を参照し、当該回答に対して予め用意されているコメントがある場合は当該コメントを出力する(S207)。回答の内容によっては、法令等を順守していない旨判断されたり、法令等を順守するよう改善する上で講じておくべき施策が特定されたりすることがある。つまり、法令等を順守していない旨判断される場合の根拠や、講じておくべき施策といったコメントは、そのように判断あるいは特定されるような回答に対して予め紐付けておくことができる。逆に法令等を順守している旨判断されるような回答に対してはコメントを予め紐付けておく必要はないし、法令等を順守している旨判断されるような回答であっても、さらにコンプライアンスの達成度を高くする上で望ましい施策をコメントとして予め紐付けておいてもよい。
コメント生成部15がコメントDB4を参照した際の回答にコメントが予め用意されていれば、コメントはその都度コメントDB4より読み出される(抽出される)ことになるが、読み出されたコメントが複数ある場合は、質問区分C毎にまとめて出力するのが好適である。コンプライアンスの達成度を改善する上で施策を講じるべき社内の仕組み等を質問区分Cに応じて絞り込むことが容易になるからである。
回答に対する評価点を求める処理(S206)と、回答に対するコメントを抽出する処理(S207)は別の処理として図2では例示しているが、いずれの処理も回答収集部13により収集された回答を用いる点で共通していることから、一つの回答に対する評価点とコメントを同時に求めるようにしてもよい。
回答収集部13が収集した全ての回答に対する評価点とコメントを求める処理が終了し、さらに質問区分C毎の評価点の集計と集計結果を用いた区分コンプライアンス評価、全質問区分の評価点を集計した結果を用いる総合コンプライアンス評価が行われると、コンプライアンス評価装置1は総合コンプライアンス評価の結果の他、必要に応じて区分コンプライアンス評価結果や、抽出された全てまたは一部のコメントを出力する(S208)。出力先は、ユーザー端末2であってもよいし、コンプライアンス評価システム10の図示しないサーバー装置にHTML(Hyper Text Markup Language)文書形式で格納しておき、ユーザーが必要に応じて当該サーバー装置をユーザー端末2等でアクセスして閲覧するようにしてもよい。あるいは図示しないプリンタ装置に対して出力するようにしてもよいし、ユーザーが指定した出力先へ出力するようにしてもよい。
ところで、前述したように本発明では法令等の適合度を評価する際に、コンプライアンス評価の対象となっている企業の企業活動を遂行する環境の評価結果を用いることで、実質的なコンプライアンスの達成度を評価しようとしている。そのため、コンプライアンス評価のための質問は、法令等の適合度を評価するため(「適合評価」とも記す)の質問区分(「適合評価区分」とも記す)と、企業活動を遂行する環境を評価するため(「環境評価」とも記す)の質問区分(「環境評価区分」とも記す)にも分類される。適合評価区分に分類される質問と、環境評価区分に分類される質問は、それぞれさらに複数の質問区分に分類され得る。図6に示した本発明の一実施の形態におけるメインメニュー画面60の選択リスト62では、アンケート番号1が割り当てられているアンケート名「健康管理・人間関係」に含まれている質問が環境評価区分に分類される質問であって、アンケート番号2乃至6が割り当てられているアンケート名「労働時間の管理」乃至「賃金」にそれぞれ含まれている質問が適合評価区分に分類される質問となっている。
図8は、質問DB3の内部構造を例示する図である。質問DB3には一つの質問テーブル80が記憶されており、質問テーブル80には適合評価質問テーブル81と環境評価質問テーブル82が含まれている。そして質問テーブル80に記憶されている全ての質問は、適合評価質問テーブル81もしくは環境評価質問テーブル82のいずれかに分類される。適合評価質問テーブル81に分類されている質問は、さらに1以上の質問区分のいずれかに分類され、適合評価質問テーブルの「区分1」欄810、「区分2」欄813、…、「区分N」欄816のように分類された質問区分名に対応する欄に記憶される。同様に、環境評価質問テーブル82に分類されている質問も1以上の質問区分のいずれかに分類され、「区分イ」欄820、「区分ロ」欄823のように分類された質問区分名に対応する欄に記憶される。いずれかの質問区分に分類された質問は、質問毎に質問番号が割り当てられ、質問番号にはその質問内容が対応付けられて質問テーブルに記憶されている。例えば、「区分1」欄810は質問番号欄811と質問内容欄812にさらに分かれ、質問番号欄811には質問区分名「区分1」に分類された質問毎に割り当てられた質問番号が、質問内容欄812にはその質問内容が記憶されている。「区分2」欄813も質問番号欄814と質問内容欄815とに、「区分N」欄816も質問番号欄817と質問内容欄818とに分けられて、それぞれ分類された質問を質問区分と質問番号によって識別可能に記憶している。同様に、「区分イ」欄820は質問番号欄821と質問内容欄822とに、「区分ロ」欄823は質問番号欄824と質問内容欄825とに分けられて、それぞれ分類された質問を質問区分と質問番号によって識別可能に記憶している。
一つの質問区分に分類された質問に係る質問テーブルについて、図9を用いてさらに説明する。図9は、一つの質問区分に分類された質問を記憶する質問テーブル90を例示する図である。
質問テーブル90には、質問番号を指定する質問番号欄91と、質問内容を指定する質問内容欄92と、質問に対する回答をどのように受け付けるかを指定する複数の回答指定欄93,94,95,96が含まれている。回答指定欄を複数設けているのは、ユーザーのような回答者が選択し得る回答の選択肢の数だけ予め用意していることによる。具体的には、回答が自由入力でよい質問に対する回答指定欄は1つ、回答が二択となる質問に対する回答指定欄は2つということになる。図9の場合は、例示した複数の質問のうち、質問番号3の質問に対する選択肢の数が一番多い4つであることから、他の質問に対する回答指定欄も予め4つ用意することとしている。回答選択肢の数が4以上となる質問があれば、それに合わせて回答指定欄の予め用意する数も増えていく。
各回答指定欄93,94,95,96には、さらに回答の選択肢を指定する選択肢欄931,941,951,961と、回答の入力形式を指定する入力形式欄932,942,952,962と、次に回答の入力を要求する質問番号を指定する次質問番号欄933,943,953,963がそれぞれ含まれている。選択肢欄931,941,951,961で指定される選択肢毎に次質問番号欄933,943,953,963を設けたことで、ユーザーの回答内容によって質問が変えられるようにしている。選択肢を指定できない質問、例えば自由入力による回答を要求する質問や、電話番号・時間範囲等のような数値入力を要求する質問に対する選択肢欄(例えば質問番号1に対する選択肢欄931)は空欄になる。質問番号1の回答指定欄94等のように、入力形式が指定されていない回答指定欄は無視され、対応する質問番号の質問はその直前の回答指定欄までの内容で生成される。
図7の回答欄73の表現形式は、回答指定欄の選択肢欄と入力形式欄の内容によって決定される。質問生成部12(図1を参照)は選択肢欄と入力形式欄の内容を解釈し、決定される表現形式を実現するための命令、例えばHTMLで表記されたような命令を生成する。質問生成部12は、回答欄73を表示(出力)するための命令を生成することに加え、質問表示欄72を表示(出力)するための命令を質問内容欄92の内容を用いて生成する。図9に示した例では、質問内容欄92の内容はユーザー端末2に表示される質問文そのものとしている。なお、質問内容欄92と回答指定欄93,94,95,96によって生成される質問表示欄と回答欄を、予め一つのWebページや一連の命令で準備しておき、質問テーブル90は予め準備されたWebページの格納先や当該一連の命令を質問番号に対応付けて格納するようにしてもよい。
図10は、図9の質問テーブル90で指定されている内容によって生成される質問表示欄と回答欄を例示する図である。
図10(a)は、質問番号1に対応する質問表示欄1010と回答欄1015を示している。質問表示欄1010の「就業時間」という質問は、質問番号1の質問内容欄92の内容と同じである。回答欄1015は、就業時間の開始時刻を0乃至23(24時間制表記)時のいずれかの時刻を分刻みで、終了時刻も同様に0乃至23時のいずれかの時刻を分刻みで指定することができるプルダウンメニュー形式で示されており、質問番号1の入力形式欄932の内容である「時間範囲選択」が表現されている。
図10(b)は、質問番号3に対応する質問表示欄1020と回答欄1025を示している。質問表示欄1020の「労働時間の管理方法」という質問は、質問番号3の質問内容欄92の内容と同じである。回答欄1025は、選択肢欄931の「勤怠システム」と選択肢欄941の「タイムカード」と選択肢欄951の「自己申告」と選択肢欄961の「その他」を入力形式欄932,942,952,962でそれぞれ指定されている「プルダウン」、つまりプルダウンメニュー形式で列挙し、そのうちのいずれか一つを選択可能にすると同時に、選択肢欄961の「その他」が選択された場合に入力形式欄962で指定されている「自由入力」で回答を入力可能とするための入力欄を含んでいる。
図10(c)は、質問番号4に対応する質問表示欄1030と回答欄1035を示している。質問表示欄1030の「残業申請はありますか?」という質問は、質問番号4の質問内容欄92の内容と同じである。回答欄1035は、選択肢欄931の「はい」と選択肢欄941の「いいえ」を入力形式欄932,942でそれぞれ指定されている「ラジオボタン」形式でいずか一つを選択可能として示されている。
コンプライアンス評価のために収集した回答から評価点を求める処理について説明する。図3は、評価点を求めるための回答評価処理を例示するフローチャートである。
回答評価部14が回答評価処理を開始すると(S300)、区分コンプライアンス評価を行う質問区分Cが選択される(S301)。そして選択された質問区分Cに分類されている質問に対応した回答を、質問番号1の回答より(S302)回答DB16から順次読み出していく(S303)。回答DB16には、コンプライアンス評価のために収集した回答が図11に示すようなテーブルに格納・管理されている。
図11は、回答DB16の内部構造を例示する図である。回答DB16は、回答テーブル110を記憶しており、質問DB3同様、全ての回答は適合評価に関する回答または環境評価に関する回答のいずれかに分類され、さらに1以上の質問区分のいずれかに分類された上で、質問番号に対応付けられて回答テーブル110に記憶されている。回答テーブル110は、適合評価に関する回答を格納するための適合評価欄111と、環境評価に関する回答を格納するための環境評価欄112を有し、適合評価欄111にあっては、さらに質問区分「区分1」乃至質問区分「区分N」のいずれかに分類された質問の回答であるかに応じて回答を格納するための質問区分欄1110,1113,1116を有し、環境評価欄112にあっては、さらに質問区分「区分イ」乃至質問区分「区分○」のいずれかに分類された質問の回答であるかに応じて回答を格納するための質問区分欄1120,1123を有している。各質問区分欄1110,1113,1116,1120,1123はそれぞれ質問番号欄1111,1114,1117,1121,1124と回答欄1112,1115,1118,1122,1125を有し、回答収集部13が収集した回答は当該回答に対応する質問が分類されている質問区分と質問番号に応じて回答テーブル110のいずれかの欄に格納されている。
図3に戻り、回答評価部14は、回答DB16から読み出した質問区分Cの質問番号q(ここではq=1)に対応する回答Aqを用いて評価点DB5を参照し、当該回答Aqに付与されている評価点Pqを評価点DB5から読み出す(S304)。そして、当該質問区分Cの合計点Tc(質問区分Cを選択したときは初期化されてTc=0となっている)に評価点Pqを加算する(S305)。回答評価部14は、現在処理中の質問区分Cに分類されている全ての質問に対する回答を評価点DB5から読み出し評価したかどうかの確認を行い(S306)、未評価の回答Aqがある場合(S306:NO)は質問番号qを更新して(S307)S303に戻り、更新された質問番号q(直前に処理した質問番号に1を加算することで更新)に対応する回答Aqを読み出して評価する処理を継続する。全ての質問に対する回答を評価している場合(S306:YES)、回答評価部14は全ての質問区分Cの回答を評価したかどうかの確認を行い(S308)、未評価の質問区分Cがある場合(S308:NO)はS301に戻り、回答評価部14は未評価の質問区分Cを選択してS302以下の処理を継続する。全ての質問区分Cの回答を評価し終えると(S308:YES)、次のS309に進む。
図12は、評価点DB5に記憶されている評価点テーブル120の一例を示す図である。以下、評価点テーブル120は質問区分C毎に設けられているものとして説明をするが、コンプライアンス評価のための各質問を特定する、例えば全質問に対する通し番号のような識別子が付与されているのであれば、評価点テーブルは一つであってもよい。
評価点テーブル120には、質問番号qを格納する質問番号欄121、質問番号qの回答Aqを格納する選択肢欄122、回答Aqに対する点数(評価点)Pqを格納する点数欄124が含まれている。ここで、一つの質問に対する回答が複数の選択肢から選択されて確定するような場合、選択された回答によって評価点も変わり得る。そのような場合は、一つの質問番号qに対し、評価点Pqが回答Aqを識別子として複数割り当てられていることになる。その他、評価点テーブル120には、点数欄124の点数を算出するためのデータを格納する点数計算欄123と、点数計算欄123に記憶されているデータの根拠となる情報を格納する根拠欄125とが含まれている。回答評価部14が評価点DB5より評価点Pqを読み出す処理は、質問番号欄121と選択肢欄122の質問番号qと回答Aqが一致する行を特定し、当該行の点数欄124に記憶されている数値を評価点Pqとする処理ということになる。
例えば、コンプライアンス評価を行いたい企業の回答者(ユーザー)が「休憩に関する労使協定がない」旨回答した場合、当該企業が定めている労使協定のような社内規定は労働基準法第34条第2項と労働基準法施行規則第15条(法令)に違反していることを意味する。この場合は懲役または罰金に処される旨法令で定められているが、法令によっては違反しても罰則規定が適用されない場合もある。また、社内規定等が法令違反に該当するか否かで、従業員等が会社を相手取り、裁判所へ訴えの提起を起こすことがある。第一審の地方裁判所で決着がつかず、上告により高等裁判所、最高裁判所で争う場合もある。順守していない(違反する)法令等の数が多ければ、コンプライアンスの達成度は低く評価されるべきと考えられる。同じ法令違反でも、より重い罰則規定がある法令等に違反するほうがコンプライアンスの達成度は低く評価されるべきであろう。また、法令等の違反に関連する判例が多いということは、当該法令等に違反したときに訴訟を起こされる可能性が高く、企業の社会的責任を果たしていないとされることから、コンプライアンスの達成度も低く評価されるべきであろう。判例についても、より上位の裁判所の判例のほうが当事者間に及ぼす影響や第三者に及ぼす影響が大きいと考えられるので、高等裁判所や最高裁判所の判例の数が多い法令等に違反する場合のコンプライアンスの達成度もより低く評価されるべきであろう。
点数計算欄123は、判例を基準にして評価点を算出するためのデータを格納する判例基準欄1210と、法令等を基準にして評価点を算出するためのデータを格納する法令基準欄1220を含んでいる。
判例基準欄1210は、質問番号欄121で特定される質問に対する回答(選択肢欄122に格納されている回答)の場合に違反する法令等に関連する判例について、最高裁判所主管の判例数を最高裁欄1211に、高等裁判所主幹の判例数を高裁欄1212に、地方裁判所主幹の判例数を地裁欄1213に区分してそれぞれの上段に格納するようにしている。例えば、質問番号yyの判例基準欄1210の高裁欄1212の上段に格納されている「1」は、質問番号yyの選択肢欄122に格納されている回答が「A」であることに関連した判例が高等裁判所で1つ出ていることを示し、地裁欄1213の上段に格納されている「2」は地方裁判所で2つの判例が出ていることを示している。最高裁欄1211、高裁欄1212、地裁欄1213それぞれの下段は、判例数を用いて算出した評価点を示している。ここでは、より上位の裁判所が主管した判例ほど評価点が大きくなるように重み付けし、判例数に最高裁欄1211では1を、高裁欄では0.5を、地裁欄では0.1を乗じて評価点を算出している。このような重みづけ処理は、判例の数を用いて評価点を算出する方法の一例である。
法令基準欄1220は、質問番号欄121で特定される質問に対する回答(選択肢欄122に格納されている回答)の場合に違反する法令等の数を格納する違反欄1223を有している。さらに法令基準欄1220は、当該法令等を違反することで法的に課される罰則について、1年を単位とする懲役期間に応じた数値を格納する懲役欄1221と、100万円を単位とする罰金額に応じた数値を格納する罰金欄1222を有している。判例基準欄1210以下の各欄同様、懲役欄1221、罰金欄1222、違反欄1223の上段に格納された数値を用いて算出した評価点を、それぞれの下段に格納している。例えば、質問番号zzの選択肢欄122に格納されている回答が「C」である場合の懲役欄1221上段の「0.25」は懲役期間が最大3か月であることを、罰金欄1222上段の「0.5」は罰金が最大50万円であることを示し、違反欄1223上段の「1」は違反する法令等が1件であることを示している。それぞれの下段に格納されている数値は法令等を基準に求めた評価点であって、ここでは上段に格納されている数値と同じなるように重み付け係数1を乗じて算出している。勿論、罰金刑と懲役刑で重み付け値を変更してもよいし、罰金や懲役期間の単位を変更してもよい。
判例基準欄1210および法令基準欄1220以下の各欄下段に格納されている評価点は合計し、その合計値が対応する選択肢欄122に格納されている回答に対する評価点として点数欄124に格納されている。以上説明してきた評価点は、法令等違反があれば高い数値になり、評価点あるいはその合計点が高いほどコンプライアンスの達成度は低いことを意味している。
根拠欄125は、法令基準欄1220の違反欄1223に格納した数値の根拠となる法令等の名称や条文番号等を格納する法令等欄1252を有している。法令等欄1252に格納されている法令等の名称や条文番号等が増えれば、対応する違反欄1223に格納される数値も増えることになる。さらに根拠欄125は、判例基準欄1210以下の各欄に格納する主管裁判所により分類した判例数の根拠となる判例に関する情報を格納する判例欄1251を有している。例えば、質問番号zzに対応する回答がBの場合、該当する地方裁判所の判例について「▽▽▽▽事件(CCCC号)」以下6件の名称が、高等裁判所の判例について「□□□□事件(FFFF号)」以下3件の名称が、最高裁判所の判例について「□□□□事件(KKKK号)」以下3件の名称が記憶されている。ここで、根拠欄125に格納される情報は、法令・判例等のデータベース(例えば労務管理に関連する「労働法ナビ(登録商標)」)を検索して取得することができるので、このようなデータベースを検索ロボット(ロボット型検索エンジン)を用いて定期的に自動検索した結果を用いて判例欄1251や法令等欄1252の内容を更新するようにしてもよいし、コンプライアンス評価システム10の管理者が手動で更新するようにしてもよい。
根拠欄125以下の内容が更新されて点数欄124に格納される評価点の算出根拠としている判例数が増えるということは、対応する回答に関連している(順守していない)法令等の改正に影響を及ぼす場合のある最高裁判所判例が増えたり、法令等違反によって(地方裁判所に)訴訟を起こされる可能性が高いということが推定される。いずれの場合も、根拠とされている法令等はコンプライアンスの達成度を高める上で影響が大きいといえる。従って、判例数が増えた場合にコンプライアンス評価の基準を(厳しい方向に)変更することが望ましい。図12に例示した評価点テーブル120のように、判例件数を直接評価点に反映させる仕組みを予め組み込んでおけば、判例件数の増加に伴って評価点も自動的に増やすことができる。あるいは、ある質問番号qの回答Aqに関連する法令等に関して最高裁欄1211上段の数値が増えた(最高裁判所の判例が増えた)場合に、当該回答Aqの高裁欄1212や地裁欄1213下段の評価点を算出するために設定している重み付け値を変更することにより、当該回答Aqに対するコンプライアンス評価の基準を変更してもよい。また、評価点DB5に評価点算出の根拠となるデータを保存せずに評価点のみを記憶させているような場合には、判例件数の増加を確認したコンプライアンス評価システム10の管理者が手動で評価点を変更すればよい。
図3に戻り、S309以降の処理について説明する。前述したように、本実施の形態ではコンプライアンス評価のための質問は適合評価区分または環境評価区分に分類され、さらに1以上の質問区分Cに分類される旨説明しているところ、各質問区分Cの合計点Tcを求めるまでの処理(S308までの処理)は適合評価区分も環境評価区分も特に区別されない処理としていた。S309以降は、適合評価区分と環境評価区分を区別する処理となる。
評価を終了した質問区分Cの合計点Tcのうち、適合評価区分に分類されている質問区分Caの合計点Tcaは、環境評価区分に分類されている質問区分Ceの合計点Tceに応じた補正が行われる(S309)。具体的には、回答評価部14は図13に例示したような補正係数テーブルを合計点Tceを用いて参照することで評価点を補正するための補正係数を求め、その補正係数を合計点Tcaに乗ずることで合計点Tcaを補正する。
図13は、適合評価の結果を補正するための補正係数を格納する補正係数テーブルの一例を示す図である。図中、Tcemaxは環境評価区分に分類されている質問区分Ceの最大合計点を示している。補正係数値Rは1.00を最大に、合計点Tceの最大合計点Tcemaxに対する大きさに応じて最小0.85まで変化させている。適合評価区分に分類される質問に対する回答は、図12で例示したように、法令等を順守しないことを示す回答の場合に評価点が付与されてコンプライアンスの達成度を低くすることから、補正係数値Rは低く評価されたコンプライアンスの達成度を上げる方向に作用する。以下、その理由を説明する。
前述したように、本実施の形態では環境評価区分の評価を行うために「健康管理・人間関係」に関連するアンケート(質問)に対する回答を収集している。この場合の質問は、企業と社員(従業員)との関係を健康管理の観点から評価、特に企業側に従業員の健康を管理するための仕組みの充実度や仕組みに関連する人間関係を評価するもので、当該質問に対する回答は例えば図16に例示する評価点テーブルを用いて評価点を求める。図16は、「健康管理・人間関係」の環境評価区分に係る評価点テーブル160の一例を示す図である。ここでの評価点テーブルは質問番号に対する質問内容を明示し、質問内容に対して予め用意されている回答の内容とその評価点を明示するようにしている。なお、社内の人間関係等のように、法令等で規制されない評価項目については、図12に示した評価点テーブル120のように判例基準や法令基準を用いて評価点を求めるようなものでなくてもよい。
評価点テーブル160は、質問番号を格納する質問番号欄161と、質問番号に対する質問内容を格納する質問内容欄162と、質問内容に対して予め用意されている回答の内容等を格納する選択肢欄163,164,165を有している。さらに選択肢欄163,164,165は、それぞれ回答内容を格納する回答内容欄1631,1641,1651と、回答内容に対する評価点を格納する評価点欄1632,1642,1652を有している。評価点テーブル160では、例えば質問番号1の「人事考課以外に、上司と部下の定期的な面談は行っていますか?」という質問に対する回答が、「はい」という上司(企業側の管理職)と部下(従業員)との人間関係を肯定する回答に対して評価点「1」を付与し、逆に「いいえ」という人間関係を肯定しない回答に対して評価点「0」を付与している。例えば質問番号4の「その(休職の)原因は業務によるメンタル不調ですか?」という質問に対する回答が、「いいえ」という上司又は職場の同僚等との関係を否定しない回答に対して評価点「1」を付与し、逆に「はい」という上司や職場の同僚等と関係を肯定できない回答に対して評価点「0」を付与している。このように評価点テーブル160では、企業が従業員の健康に配慮し、それにかかわる人間関係も良好(否定されない)であるほど評価点が高くなるような設定がされている。
企業が従業員の健康に配慮し、上司と部下や同僚間の人間関係も良好であれば、些細な自己の健康や人間関係を理由に、従業員が企業に対して訴訟を起こすようなリスクは低いと考えられる。いわゆる従業員の企業に対する帰属意識が高いことや、従業員満足度が高いということは、実際に企業活動を遂行する従業員(社員)も企業が推進するコンプライアンス達成に対して肯定的に取り組む蓋然性が高い。従って、環境評価区分の評価が良ければ適合評価区分の評価を良い方向に補正することで、実質的なコンプライアンス評価を行うようにしている。逆に、図13ではそのようにしていないが、環境評価区分の評価が悪いほど適合評価区分の評価を悪い方向に補正してもよい。また、企業が従業員の満足度を向上させるために講じる施策に対する評価は従業員数(企業規模)によっても変わり得るので、補正係数値Rに相当する環境評価区分の評価の寄与度を従業員数に応じて変えるようにしてもよい。また、環境評価による補正係数値Rは適合評価区分に属するどの質問区分Caの合計点Tcaについても同じ値としたが、質問区分Caによっては補正係数値Rの値を変えてもよいし、環境評価の結果を反映しない(補正係数値Rによる補正を行わない)ようにしてもよい。また、環境評価区分に分類される質問区分Ceが複数ある場合、各質問区分Ceの合計点をさらに合計した総合点を用いて補正係数値Rを決定するようにしてもよいし、質問区分Ce毎に決定した複数の補正係数値Rを、質問区分Caに応じて切り替えて使用するようにしてもよい。
なお、コンプライアンス評価において順守しなければならない法令等を順守していない旨を示す回答がある(コンプライアンスを達成する上での社内規定等の仕組みに問題がある)場合は、たとえ環境評価の結果を考慮して適合評価区分の評価を良い方向に補正したとしても、順守していない事実は変わるものではない。コンプライアンスを達成する上で整えるべき社内規定等の仕組みについて評価したい旨ユーザーやシステム管理者が望んだりする場合は、環境評価の結果を用いた適合評価の結果について補正を行わないよう、ユーザーまたはシステム管理者のようなコンプライアンス評価システム10の操作者によって選択可能にしておけばよい。
図3に戻り、回答評価部14は、質問区分Ceの合計点Tceに応じた補正を行った質問区分Caの合計点Tcaについて、質問区分Ca毎にコンプライアンスの達成度を、例えば図17に例示した評価テーブルを用いてレベル分けすることで評価する(S310)。そして全ての質問区分Caについてコンプライアンスの達成度の評価(コンプライアンス評価)が終了したことをもって回答評価処理が終了する(S311)。
図17は、コンプライアンスの達成度を評価するための評価テーブルの一例を示す図である。質問区分Caの合計点Tcaの最大値Tmaxは、質問区分Ca毎に決定される。この評価テーブルでは、合計点Tcaが当該質問区分Caの最大合計点Tmaxのどれだけの比率に相当するかによって、例えばレベル1/レベル2/…/レベル5という5段階の評語を用いて達成度を評価するようにしている。前述したように、各質問区分Caでの評価点あるいはその合計点が高いほどコンプライアンスの達成度は低くなり、コンプライアンス評価も低いものになるので、図17の評語ではレベルが高いほどコンプライアンスの達成度が低い旨評価していることになる。本実施の形態では、図17に例示する評価テーブルを共通に用いて質問区分Caそれぞれの合計点Tcaに対する評語を求めるようにしているが、質問区分Caによって異なる評価点テーブルを用いてもよい。同様に、適合評価区分に分類される質問区分Caそれぞれの合計点Tcaを全て合算して総合評価点Ttotを算出し、総合評価点Ttotについても図17に例示する評価テーブルを用いて標語を求めるものとしているが、総合評価点Ttotに対しては質問区分Cの合計点Tcaとは異なる評価テーブルを用いるようにしてもよい。
次に、コンプライアンス評価のために収集した回答に対してコメントを付与するための処理について説明する。図4は、回答に対するコメントを出力するためのコメント出力処理を例示するフローチャートである。
コメント生成部15がコメント出力処理を開始すると(S400)、区分コンプライアンス評価を行う質問区分Cが選択される(S401)。そしてコメント生成部15は、選択された質問区分Cに分類されている質問に対応した回答を、質問番号1の回答(S402)から回答DB16より順次読み出すことで、質問区分Cの質問番号q(ここではq=1)に対応する回答Aqを取得する。そしてコメント生成部15は、取得した回答Aqを用いてコメントDB4を参照し、当該回答Aqに付与されているコメントMqがあれば、コメントDB4から読み出す(S403)。さらにコメントDB4から読み出し抽出したコメントMqは、当該質問区分Cに関するコメント全てをまとめて出力できるよう、出力コメントMoに追加される(S404)。
コメント生成部15は、コメントDB4を参照して現在処理中の質問区分Cに分類されている全ての質問についてコメントがあるかどうかの確認を行い(S405)、未確認の回答Aqがある場合(S405:NO)は質問番号qを更新して(S406)S403に戻り、更新された質問番号q(直前に処理した質問番号に1を加算することで更新)に対応する回答Aqを読み出して評価する処理を継続する。全ての質問について確認している場合(S405:YES)、出力コメントMoを当該質問区分に関するコメントとして出力する。質問区分Cに関するコメントを出力したコメント生成部15は、全ての質問区分Cの回答についてコメント有無の確認を終えたかどうかの確認を行い(S408)、未評価の質問区分Cがある場合(S408:NO)はS401に戻り、コメント生成部15は未評価の質問区分Cを選択してS402以下の処理を継続する。全ての質問区分Cの回答を評価し終えると(S408:YES)、コメント出力処理を終了する(S409)。
コメントDB4には、質問区分C毎に質問番号qとその回答Aqに対応して予め付与されたコメントを格納するコメントテーブルが記憶されている。図14は、「労働時間」カテゴリという質問区分Cのコメントテーブル140を例示する図である。コメントテーブル140は、回答結果を格納する回答結果欄141と労働時間の管理に関するコンプライアンス評価のコメントを格納するコメント欄142を有し、回答結果欄141はさらに質問番号欄143と回答選択肢欄144を有している。例えば、質問番号1に対応する労働時間の管理に関する質問が「打刻・入力した時刻の修正方法」をたずねるもので、その回答選択肢が「A:社員自ら修正可能」であった場合には、社員自らが労働時間を修正できるようにしている場合の「社員自ら打刻時間の修正が可能なため、労働時間を適切に管理できていない」旨の問題点と「社員自らが修正できないよう一定の制限を設けるか、修正された労働時間を上司や管理部門が客観的に管理できる仕組みを構築する」旨の対応策がコメントとしてコメント欄142に格納されている。質問に対する回答がコンプライアンス評価上問題となる場合に、その根拠となる法令等の条文番号等をコメントとしてコメント欄142に格納しておいてもよい。
コンプライアンス評価システム10が出力するコンプライアンス評価の結果について、図15を用いて説明する。
図15は、コンプライアンス評価の結果を示す結果報告書を表示する表示画面150の一例を示す図である。表示画面150には、総合コンプライアンス評価の結果を示す総合評価結果表示欄151と、質問区分C毎の評価結果(区分コンプライアンス評価の結果)を示す評価結果表示欄152,154と質問区分C毎の評価結果に対するコメントを表示するコメント表示欄153,155を有している。総合評価結果表示欄151および評価結果表示欄152,154には、評価点(の合計値)1511,1521,1541と評価点に応じた評語1512,1522,1542が含まれている。そしてコンプライアンス評価の結果を閲覧するユーザーの便宜を図るために、標語の意味を説明する説明欄156を有している。さらに当該評価結果をプリンタ装置等へ送信して印刷するための印刷ボタン157を有している。ここで、コメント表示欄155を参照すると、「みなし労働時間制」という質問区分Cに関する回答により、「電話やメール等で指示を受けながら業務を行っている」旨のコメントと「業務に上司が同行している」旨のコメントがコメントDB4から抽出され、これらのコメントはまとめられ、当該質問区分Cに対応付けて出力されていることが示されている。つまり、評価結果表示欄152,154やコメント表示欄153,155のように、コンプライアンス評価の結果を質問区分C毎に分けて出力するようにしたので、ユーザーにとってはどの社内規定等の仕組みにコンプライアンスの達成度を高くする上で問題があるのか、コンプライアンスの達成度を向上するために講じるべき対策が分かりやすく提示されていることになる。
図15では明示していないが、総合コンプライアンス評価に対するコメント、例えばコンプライアンスの達成度を向上させる上で優先して改善に取り組むべき評価観点(質問区分C)に関連する社内規定等を総合評価点や標語とともに出力するようにしてもよい。
以上、説明してきたコンプライアンス評価システム10の主要構成部であるコンプライアンス評価装置1は、論理回路等を組み合わせたハードウェアの他、ソフトウェアプログラムでその機能を実現することができる。コンプライアンス評価装置1を構成する各機能部をコンピューターにより実現する例について、図18を用いて説明する。図18は、パーソナルコンピューター(PC)のようなコンピューターのハードウェア構成を示す図である。
CPU(Central Processing Unit)1800は、通信制御部11、質問生成部12、回答収集部13、回答評価部14、コメント生成部15といった各機能部(モジュール、ユニット等と称する場合もある)が取り扱うデータの処理手順(実行シーケンス)を記述したソフトウェアプログラムに従った処理を実行する制御部である。
ROM(Read Only Memory)1810は、CPU1800が使用するプログラムやCPU1800が演算処理を実行する際に使用する演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)1820は、CPU1800が演算処理を実行する際に使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス1850(いわゆるコンピューターの内部バス)により、相互に接続されている。
HDD(Hard Disk Drive)1830は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU1800によって実行されるプログラムや演算処理するためのデータやその処理結果等を記録または再生する。HDD1830には、CPU1800が参照する大容量のデータを記録するデータベースが構築される場合もある。HDD1830もホストバス1850を介してCPU1800等と相互に接続されている。
通信部1840は、ユーザー端末2と無線通信回線6を介して相互に通信するための制御を行う。他の構成装置との通信は、Wi−Fi(登録商標)のような無線通信の他、光通信のような有線通信を適宜選択して行われる。
なお、説明したプログラムについては、CD(コンパクトディスク)やDVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)等の記録媒体に記録しておき、それらの図示しない読み出し装置を介してHDD1830やRAM1820に読み込むようにしてもよい。あるいは、プログラムをコンピューターの外部に設けられた他の装置に記憶させておき、当該他の装置から、通信部1840を介してHDD1830やRAM1820に読み込むようにしてもよい。
以上、説明してきた本実施の形態によれば、法令等の適合度を評価した適合評価の結果を、企業活動を遂行する環境を評価した環境評価の結果を用いて補正することで、企業活動が遂行される職場や人間関係、あるいは近隣住民や協力記号との関係等(環境)の状況(実情)を踏まえたコンプライアンス評価が行われるようになる。なお本実施の形態では、図6の選択リスト62に例示しているように、環境評価のための「健康管理・人間関係」に関連する質問を適合評価のための質問と合わせてユーザーに回答を求めるようにしているが、環境評価のための質問(環境評価区分に分類される質問)は本コンプライアンス評価システム10とは異なる他のアンケートシステム等からユーザーに提示して回答を回収し、回収した回答、もしくは回収した回答を用いて求めた評価点(環境評価の結果)をコンプライアンス評価装置1に取り込むようにしてもよい。環境評価のための質問(アンケート)としては、例えば、従業員の勤労意欲や所属企業・職場に対する帰属度意識といったモチベーションの調査に関するものや、顧客満足度調査に関するもの、近隣住民を対象として企業のイメージ調査に関するもの等がある。
判例を基準にして評価点を算出するに際し、判例により確定した損害賠償金額や懲役期間を用いることも考えられるが、損害賠償金額の場合は原告と被告との力関係や判決確定前の和解交渉によって変動する可能性があり、懲役期間の場合はコンプライアンス評価で問題とする法令等とは別の法令(刑法)によるものであることから、本実施の形態で説明したように、判例の数を用いるものを好適であるとした。
図15に示したようなコンプライアンス評価の結果出力については、次のように捉えられる。
〔A〕 企業が定めた社内規定と前記企業が順守すべき法令等との適合度を評価するための質問に対する回答を予め定めた評価基準と照合することで求めた評価点を用いてコンプライアンスの達成度を評価する評価手段と、
前記質問を複数の評価観点により複数の区分のいずれかに分類する質問区分毎に、前記評価手段が評価した評価結果を分けて出力する出力手段と、
を備えることを特徴とするコンプライアンス評価装置。
〔B〕 前記出力手段が出力する評価結果が、前記評価点を用いた評価結果と前記回答に関連して予め定められたコメント情報とからなることを特徴とする〔A〕に記載のコンプライアンス評価装置。
そして前述の発明は、以下の効果を有する。
〔A〕に記載の発明によれば、コンプライアンス評価の結果が質問区分毎に分けられて出力される。
〔B〕に記載の発明によれば、コンプライアンス評価のための質問に対する評価点とコメントが合わせて出力されるようになる。
1…コンプライアンス評価装置
2…ユーザー端末
3…質問DB
4…コメントDB
5…評価点DB
6…無線通信回線
7…クラウド
10…コンプライアンス評価システム
11…通信制御部
12…質問生成部
14…回答収集部
15…コメント生成部

Claims (4)

  1. 企業が定めた社内規定と前記企業が順守すべきコンプライアンスの対象となる規則との適合度を評価するための第1の質問に対する第1の回答と、企業活動が遂行される環境を評価するための第2の質問に対する第2の回答と、を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記第1の回答と前記第2の回答を予め定めた第1の評価基準と第2の評価基準とでそれぞれ照合し、第1の回答に対する第1の評価点と第2の回答に対する第2の評価点をそれぞれ求め、前記第2の評価点に応じて前記第1の評価点を補正する回答評価手段と、
    少なくとも前記第1の回答に関連するコメント情報を前記第1の回答を用いて抽出する抽出手段と、
    前記回答評価手段により補正された補正後の前記第1の評価点を用いてコンプライアンスの達成度を評価したコンプライアンス評価の結果と、前記抽出手段により抽出された前記コメント情報と、を出力する出力手段と、
    を備え
    前記回答評価手段は、前記第1の回答に関連する法令の数と、より上位の裁判所が主管した判例ほど評価点が大きくなるように重み付けした判例の数を用いて前記第1の評価基準を定めることを特徴とするコンプライアンス評価装置。
  2. 前記回答評価手段は、前記第1の回答に関連する判例の数が増加した場合に、前記第1の評価基準を変更することを特徴とする請求項1に記載のコンプライアンス評価装置。
  3. 前記回答評価手段は、操作者の選択操作に応じて前記第2の評価点に応じた前記第1の評価点の補正を行うかどうかを決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンプライアンス評価装置。
  4. コンピュータを、
    企業が定めた社内規定と前記企業が順守すべきコンプライアンスの対象となる規則との適合度を評価するための第1の質問に対する第1の回答と、企業活動が遂行される環境を評価するための第2の質問に対する第2の回答と、を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記第1の回答と前記第2の回答を予め定めた第1の評価基準と第2の評価基準とでそれぞれ照合し、第1の回答に対する第1の評価点と第2の回答に対する第2の評価点をそれぞれ求め、前記第2の評価点に応じて前記第1の評価点を補正する回答評価手段と、
    少なくとも前記第1の回答に関連するコメント情報を前記第1の回答を用いて抽出する抽出手段と、
    前記回答評価手段により補正された補正後の前記第1の評価点を用いてコンプライアンスの達成度を評価したコンプライアンス評価の結果と、前記抽出手段により抽出された前記コメント情報と、を出力する出力手段と、
    として機能させるためのコンプライアンス評価プログラムであって、
    前記回答評価手段は、前記第1の回答に関連する法令の数と、より上位の裁判所が主管した判例ほど評価点が大きくなるように重み付けした判例の数を用いて前記第1の評価基準を定めることを特徴とするコンプライアンス評価プログラム。
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