JP2004164039A - 情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラム - Google Patents
情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】オンライン・コミュニティにおいて効率的に質の悪い質問や回答を効率よく排除でき、質の高い専門知識の蓄積が可能なシステムと方法を提供すること。
【解決手段】予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムに対して、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数を設けて当該関数値によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理する。
【選択図】 図1
【解決手段】予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムに対して、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数を設けて当該関数値によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットやイントラネット等の通信ネットワークを介するコミュニティ(以下、オンライン・コミュニティ)において、そのオンライン・コミュニティの活性化、および、効率の良い管理運営に関する情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
1990年最初のWEBサーバとクライアントマシンが英国人Tim Berners−Leeによって、CERN(欧州粒子物理学研究所)で開発された。現在では一般にサーバ・マシンに対して、クライアント・マシンと言うように言葉が対になって、使用されている。以下、オンライン・コミュニティの成員であるクライアントを、ユーザと表記する。1993年イリノイ大学のNational Center for Supercomputing Applications (NCSA)で開発されたインターネット・ブラウザMOSAICが画期的な実用性を実証し、1994年、Netscapeが設立され、インターネットの爆発的普及のきっかけになった。これらの歴史的経過は次に詳しい。
【0003】
http://www.w3.org/History.html あるいは、
http://www.asc.upenn.edu/usr/chunter/agora_uses/chapter_2.html
にあるように、世界最初のネットワーク環境での電子掲示板の開発はUsenetと呼ばれるもので1979年に遡る。その後の電子掲示板の爆発的発展普及は周知の通りである。
【0004】
上述の従来のオンライン・コミュニティについては以下の問題がある。
まず、第1には、ユーザにとって、参加するオンライン・コミュニティの信頼性は重要なものであり、信頼性の高いオンライン・コミュニティの健全なサイト経営を図るために必要とされるモデレータやコンテンツ管理のできる専門家、信頼性の高い情報を提供できる回答者などの人件費を含めオンライン・コミュニティの管理運営費用が多大にかかる。このため、いかに少人数で運営できる自動化されたシステムを構築するかという問題がある。
【0005】
第2には、医者、弁護士など公的資格を有する専門家などが回答者である場合には、サイト運営者はこれら有資格者と有償契約し、一般に質問に対する回答は有料である場合が多い。質問者は回答者が適切に答えてくれるかどうか不安であり、また、不満足な回答が得られたことに対しても不本意のままその回答に対する代金を支払わねばならず、質問者の期待とその回答に対する対価の関係が不明瞭である。
【0006】
従来のこうしたシステムの根本にある思想は言わば図4(a)に示すような「教室モデル」とも言うべきものであって、教える人は知的権威性があり、質問する人は生徒のように扱われてきた。したがって、図4(b)に示すようなコミュニティ成員同士の自由で活発な質疑・応答ができるシステムをいかに構築するかという問題がある。
【0007】
第3には、サイト経営の立場からすると、質問者である顧客ユーザにクリティカル・マス(経営が成立する最小限の顧客数)が必要であるが、回答者にもクリティカル・マス(顧客満足を充足する最小限の契約回答者数)が必要であり、公的資格などを有する社会的信用度の高い多くの回答者(図4(a)のe1,e2, e3,…,en)と契約する必要があって、多大な努力と投資が必要になる。従って、特別の回答者を多数組織したり、回答者との特別の契約をしないで如何に投資額を抑えたオンライン・コミュニティを形成できるかという問題がある。
【0008】
第4には、個人レベルで、Q&Aを実施しているケースもあるが、不特定多数の人々から為される質問は多岐に亙り、回答者個人の身の周りにある知識や経験で即答できる場合は成り立つが、回答者が持てる調査ノウハウを使って調査をしたりして、回答を作成するような場合には、時間や費用が発生し、その負担に耐えられず、結局、何ヶ月かの間に消えた失敗事例も多い。ボランティア・サービスとして、割り切っている場合は、顧客である質問者も回答が無い場合でも納得せざるを得ない。それは質問者の期待する回答の品質が保証されないことでもある。有料、無料を問わず、そのサービスの質を確保する上ですぐに限界にぶつかるケースが多く、質問に答えるというニーズに対応できるコミュニティ運営は極めて困難であった。従って、こうした回答のできるポテンシャルのある人々をもオンライン・コミュニティに如何に招き入れるかという問題がある。
【0009】
第5には、KMS(Knowledge Management System)の構築が企業の盛衰を決定付けるとして、例えば、「知識創造の経営―日本企業のエピステモロジー」野中郁次郎 (著) 単行本 (1990/12/01) (日本経済新聞社)には社員一人一人の蓄積している知識や経験を集約してデータベース(DB)を作る必要性が説かれている。また、「図解ナレッジマネジメント」アーサーアンダーセンビジネスコンサルティング(著)単行本(1999/7/22)(東洋経済新報社)には、知識や経験の集約のための具体的な方法手順が開示されている。これらは、大企業には有効であるものの中小零細企業レベルでの実践は困難である。少人数の経営体では、身近の達人ともいうべき相談相手(ナレッジ・チャンピオン)が一般に期待できない。したがって、企業内部のある一定の定義された組織の構成員を対象にしたグループだけでなく、中小零細企業に所属する者あるいは個人であっても参加でき、そのオンライン・コミュニティの成員との知識・情報交換が容易に行えるようなシステムを如何に構築するかという問題がある。
【0010】
第6には、インターネットやイントラネットの双方向通信という特徴を生かした持続的、自律的で自己成長できるオンライン・コミュニティの知識・情報交換支援サービスを実現するため、まず、図3(a)に示すように、ふざけた質問、恣意的な愚問やいやがらせの質問など(排除したい質問)を適切に排除する必要がある。当該オンライン・コミュニティの運営目的に沿ってなされる質問は多様にあり得る。良い質問もあれば、目的にそぐわない質問もある。
【0011】
質問の質とその出現確率はガウス分布すると考えられる。その境界Threshold:Taは必ずしも簡単に数値で表現できるものではないが、概念的には排除したい質問が存在する。一方、図3(b)に示すように、回答にも質が問われる。質問と同様に、回答に対しても、Thereshold:Tbが概念的に考えられる。このふざけた回答、不真面目な回答などを排除することの裏返しは、知識・情報の共有という本来の目的のために、良い回答、とても良い回答が回答者から提供されるように支援することでもある。
【0012】
これに関する技術として、特開2002−24135号公報の「電子掲示板システム」には、コミュニティサイトシステムの電子掲示板に掲載された発言に対する苦情を苦情申立てボタンを操作して送信処理を実行するシステムが提案されているが、さらに効率よく、またモデレータなどの人手をかけずに、如何に質の悪い質問や回答を排除して、オンライン・コミュニティの目的に沿って、オンライン・コミュニティ成員の自覚を高めるしくみを作るかという問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとしている課題】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、その目的とするところは、質の悪い質問や回答を効率よく排除し、コミュニティ成員同士が自由で活発に質疑・応答ができ、専門知識の蓄積が可能な情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数を備え、当該パフォーマンス評価関数の値によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理することを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項19の発明に係わるプログラムは、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムで動作するプログラムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行う処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
請求項1、10または19に記載の発明では、パフォーマンス評価関数によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行う。ここで、「通信ネットワーク」とは、主にインターネットやイントラネットなどのネットワークを意味するが、これに限らず、例えば、専用回線や公衆回線により直接オンライン・コミュニティサイトにアクセスするような場合も含む。
【0018】
請求項2の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨としてのデータ管理を実行する手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項11の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨としてのデータ管理を実行することを特徴とする。
【0020】
請求項2または11に記載の発明では、コミュニティ通貨の概念を導入してユーザの活動の管理およびインセンティブの向上を図る。
【0021】
請求項3の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数データと、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨データをもとにユーザを分類した評価テーブルを備え、当該評価テーブルに基づき夫々のユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理する手段を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項12の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数データと、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨データをもとにユーザを分類した評価テーブルにより夫々のユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理することを特徴とする。
【0023】
請求項3または12に記載の発明では、パフォーマンス評価関数とコミュニティ通貨によるデータを用いていわゆるポートフォリオを作成してユーザの活動を管理する。
なお、上記の分類のしかたとして、たとえば、ポートフォリオの象限等によりユーザグループに優先順位を設け、この優先順位に基づいてユーザを階層化した評価テーブルを用いて管理するようにしてもよい。
【0024】
請求項4の発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザから送信される質問を受信した時刻(ts)を記憶する手段と、予めユーザに提示された一定時間(t0)以内にどのユーザからも回答もしくは回答予約の受信がないときは、その時刻(td)を記憶する手段と、その経過時間計算(td=ts+t0)に基づき、質問を表示するブラウザ画面からその質問を削除すると共に質問者に質問文の表現を変える旨の通知を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項13の発明に係わる情報交換支援方法は、さらに、ユーザから送信される質問を受信した時刻(ts)質問受信時刻を記憶し、予めユーザに提示された一定時間(t0)以内にどのユーザからも回答もしくは回答予約の受信がないときは、その時刻(td)を記憶し、その経過時間計算(td=ts+t0)に基づき、質問を表示するブラウザ画面からその質問を削除すると共に質問者に質問文の表現を変える旨の通知を行うことを特徴とする。
【0026】
請求項4または13に記載の発明では、質問を登録後の回答が無い状態の経過時間により、その質問が適切であったかどうかの判定を行う。ここで、「質問文の変更を促す通知」としては、アドバイス、指示、あるいは、命令など色々な目的が考えられるが、その目的は問わない。
【0027】
請求項5の発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、回答予約を受信する手段と、当該回答予約の遵守状況をパフォーマンス評価関数のパラメータの一つとして管理する手段とを備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項14の発明に係わる情報交換支援方法は、さらに、回答予約を受信し、当該回答予約の遵守状況をパフォーマンス評価関数のパラメータの一つとして管理することを特徴とする。
【0029】
請求項5または14に記載の発明では、ユーザが予約の約束を守るかどうかを活動のパフォーマンス評価の指標の一つとする。
【0030】
請求項6の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、回答要求のある質問を表示するブラウザ画面において、制限された回答数に対する回答予約状況を表示すると共に期限の設定および回答予約の入力を促すことを特徴とする。
【0031】
請求項15の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、回答要求のある質問を表示するブラウザ画面において、制限された回答数に対する回答予約状況を表示すると共に期限の設定および回答予約の入力を促すことを特徴とする。
【0032】
請求項6または15に記載の発明では、質問に対する回答数を制限し、回答予約を行うことにより回答枠を獲得する。これにより回答活動に対して競争原理を導入する。
【0033】
請求項7の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、質問者へのアドバイスの発信回数を記憶する手段と、この質問者がアドバイスに反して同様の内容を繰り返す場合には、予めユーザに提示された回数(ni1)を超える場合(n>ni1)は、質問する権利を制限し、さらに繰り返すことにより、アドバイスの発信回数が予めユーザに提示された回数(ni2>ni1)を超えると(n>ni2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を実行する手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項16の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、質問者へのアドバイスの発信回数を記憶し、この質問者がアドバイスに反して同様の内容を繰り返す場合には、予めユーザに提示された回数(ni1)を超える場合(n>ni1)は、質問する権利を制限し、さらに繰り返すことにより、アドバイスの発信回数が予めユーザに提示された回数(ni2>ni1)を超えると(n>ni2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を行うことを特徴とする。
【0035】
請求項7または16に記載の発明では、質問後の回答なし状態の経過時間を監視することにより、ユーザの活動を管理すると共に何度も同様のことを繰り返すユーザに対して除名等の措置を行う。
ここで、ni1、ni2は自然数である。
【0036】
請求項8の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、質問に対する回答への質問者の評価を受信する手段と、当該評価を離散的に表示する手段と、その評価が低い場合に回答者に注意情報を送信すると共にその数を計数する手段と、その係数値が予めユーザに提示された一定の回数(nd 1)を超える場合(n>nd 1)には、回答する権利を制限し、さらに繰り返すことにより注意情報の送信回数が予めユーザに提示された一定の回数(nd2)を超えると(n>nd2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を実行する手段を備えたことを特徴とする。
【0037】
請求項17の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、質問に対する回答への質問者の評価を受信し、当該評価を離散的に表示し、その評価が低い場合に回答者に注意情報を送信すると共にその数を計数し、その係数値が予めユーザに提示された一定の回数(nd1)を超える場合(n>nd1)には、回答する権利を制限し、さらに繰り返すことにより注意情報の送信回数が予めユーザに提示された一定の回数(nd2)を超えると(n>nd2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を行うことを特徴とする。
【0038】
請求項8または17に記載の発明では、質問者の回答に対する満足度を離散値により入力し、不満足な回答を何度も行うユーザに対して除名等の措置を行う。ここで、nd1、nd2は自然数である。
【0039】
請求項9の発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザからの質問をカテゴリ別に登録し、当該質問に対する回答およびユーザの活動の管理をカテゴリ別に行うことを特徴とする。
【0040】
請求項18の発明に係わる情報交換支援方法は、さらに、ユーザからの質問をカテゴリ別に登録し、当該質問に対する回答およびユーザの活動の管理をカテゴリ別に行うことを特徴とする。
【0041】
請求項9または18に記載の発明では、カテゴリ別に管理することによりユーザの得意分野での活動の活性化を図る。
【0042】
さらに、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、ユーザの端末装置から送られてくる質問を受信する手段と、当該ユーザからの質問が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した質問を質問リストに登録する質問登録手段と、質問リストへの登録後の経過時間を計測する第1のタイマ手段と、経過時間が所定の値を超えたときは当該質問を質問リストから削除すると共に質問者に質問の表現を変えるよう促すメッセージを送信する第1の通知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0043】
なお、質問が制限状態にあるか否かは通常、活動状態テーブルに質問制限フラグを設け、そのセット。リセットにより行うが、質問掲載時間など特定のデータを参照して行ってもよい。
ここで、「活動状態」とは、ユーザが除名状態にあるか、質問や回答などの活動が制限されているかどうかなど、ユーザのオンライン・コミュニティ上での活動管理に必要な状態情報をいう。
「制限」は、禁止も含む趣旨である。
「質問リストへの登録後の経過時間」は、厳密に登録処理により計測を開始する必要はなく、登録処理と一連の処理における任意のタイミングで計測を開始すればよいという趣旨で、質問を受信してから計測を開始する場合も含む。
【0044】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、第1の通知手段により質問が質問リストから削除された回数をユーザごとにカウントする第1の計数手段を備え、第1の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの質問制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とすることを特徴とする。
ここで、「質問制限フラグのセット」は、同様な機能を果たすものも含む趣旨で、質問許可フラグのリセットも含む。
【0045】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、活動状態テーブルと第1の計数手段はカテゴリごとに設けられ、ステータス管理手段は、第1の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの質問制限フラグをセットすることを特徴とする。
【0046】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、ユーザの端末装置から送られてくる質問を受信する手段と、当該ユーザからの質問が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した質問を質問リストに登録する質問登録手段と、質問リストへの登録後の経過時間を計測する第1のタイマ手段と、経過時間が所定の値を超えたときは当該質問を質問リストから削除すると共に質問者に質問の表現を変えるよう促すメッセージを送信する第1の通知手段と、第1の通知手段により質問が質問リストから削除された回数をユーザごとにカウントする第1の計数手段と、ユーザの端末装置から送られてくる回答を受信する手段と、当該ユーザからの回答が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した回答をこの回答に係る質問と関連付けて記憶する手段と、質問者の回答に対する満足状態を表す満足度情報を受信し、回答と関連付けて記憶する手段と、記憶している質問、該質問に対する回答、該回答に対する満足度を表示する手段と、満足度情報により質問者が満足であれば、その回数をカウントする第2の計数手段と、ユーザごとに該ユーザの第1の計数手段の値から第2の計数手段の値を減算し、その減算結果が所定の値を越えると活動状態テーブルの該ユーザの質問制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0047】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、回答者であるユーザの端末装置から送られてくる回答期限を含む回答予約情報を受信する手段と、当該ユーザからの回答が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルの回答制限フラグを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した回答予約情報を対応する質問と関連付けて記憶する手段と、回答予約情報の受信後の経過時間を計測する第2のタイマ手段と、経過時間が所定の値を超えたときは回答者へ注意メッセージを送信する第2の通知手段とを備えたことを特徴とする。
【0048】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、回答期限を超過した回数をユーザごとにカウントする第3の計数手段と、この第3の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの該当するユーザの回答制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0049】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、回答者であるユーザの端末装置から送られてくる回答を受信する手段と、当該ユーザからの回答が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルの回答制限フラグを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した回答に対応する質問と関連付けて記憶する手段と、質問者の回答に対する満足状態を表す満足度情報を受信し、回答と関連付けて記憶する手段と、記憶している質問、該質問に対する回答、該回答に対する満足度を表示する手段と、満足度情報により質問者が不満足であれば、その回数をカウントする第4の計数手段と、第4の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの回答制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0050】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、活動状態テーブルと第4の計数手段はカテゴリごとに設けられ、ステータス管理手段は、第4の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの回答制限フラグをセットすることを特徴とする。
【0051】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、満足度情報により質問者が満足であれば、その回数をカウントする第2の計数手段を備え、ステータス管理手段は、第4の計数手段の値から第2の計数手段の値を減算し、その減算結果が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの回答制限フラグをセットすることを特徴とする。
【0052】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、各計数手段は一定期間でリセットされることを特徴とする。
【0053】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザごとにオンライン・コミュニティへの加入期間を記憶する手段と、当該加入期間に基づいて定まる値を各所定の値に加算することを特徴とする。
【0054】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、質問に対して回答を獲得した回数を回答獲得回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、質問に対して所定期間内に回答を獲得することができず質問が削除になった回数を質問削除回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、ユーザの回答獲得回数情報と質問削除回数情報との差が所定値L1に達すると注意を促すメッセージを送信する手段と、さらに、所定値L2(L2>L1)に達すると、活動状態テーブルの当該ユーザの除名フラグをセットして、該ユーザのオンライン・サイトでの活動を禁止するステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0055】
ここで、「禁止」は、活動の全面禁止の他、一部の活動の禁止や機能の制限も含む。L1,L2は自然数である。
【0056】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、質問に対して回答を獲得した回数を回答獲得回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、質問に対して所定期間内に回答を獲得することができず質問が削除になった回数を質問削除回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、回答の予約後、所定期間内に回答を登録した回数を予約回答情報としてユーザごとに記憶する手段と、回答の予約後、所定期間内に回答を登録しなかった回数を予約未回答情報としてユーザごとに記憶する手段と、ユーザの回答獲得回数情報と予約回答情報との和から質問削除回数情報と予約未回答情報との和を減算した値が所定値M1に達すると注意を促すメッセージを送信する手段と、さらに、所定値M2(M2>M1)に達すると、活動状態テーブルの当該ユーザの除名フラグをセットして、該ユーザのオンライン・サイトでの活動を禁止するステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、M1、M2は自然数である。
【0057】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、各ユーザの活動データとして、少なくとも質問に関する活動データと回答に関する活動データを有し、この活動データをもとにユーザのオンライン・コミュニティでの貢献度データを演算することを特徴とする。
【0058】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、質問に関する活動データは、質問に対する回答獲得数と回答を得られるまでの時間に基づくデータを含み、回答に関する活動データは、質問者の回答に対する満足度と回答予約に対する実行の有無に基づくデータを含むことを特徴とする。
【0059】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、活動データを構成する各データに対して、設定変更可能な重み計数を乗じて貢献度データを演算することを特徴とする。
【0060】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、質問登録の際に、当該質問に対する回答要求の緊急度を登録可能とし、回答に関する活動データは、当該緊急度に応じて異なる値を設定可能であることを特徴とする。
【0061】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、貢献度データは、活動データを構成する各データの関数であることを特徴とする。
【0062】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、貢献度データの前回値と今回値に基づいて予め定めた領域に対応して措置情報を格納したテーブルを備え、ユーザの貢献度データの演算ごとにテーブルを参照して、対応する措置情報を実行することを特徴とする。
【0063】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、オンライン・コミュニティへの加入時または定期的にコミュニティ通貨データをユーザに割り当てる手段と、質問に対して回答があった場合は質問者から回答者へコミュニティ通貨により質問者が定める金額を移動することとし、当該移動金額に応じて質問者と回答者のコミュニティ通貨データを更新することを特徴とする。
【0064】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、貢献度データとコミュニティ通貨データをもとに予め定めた領域に対応して措置情報を格納したテーブルを備え、ユーザの属する領域に基づいて対応する措置情報を実行することを特徴とする。
【0065】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、 貢献度データとコミュニティ通貨データに基づいて予め定めた領域における動作パターンに対応して措置情報を格納したテーブルを備え、ユーザごとの貢献度データとコミュニティ通貨データをもとにユーザの動作パターンを判定し、当該動作パターンに対応する措置情報を実行することを特徴とする。
【0066】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザはそれぞれの端末装置に対応して予め定義されていることを特徴とする。
【0067】
また、本発明に係わるプログラムは、ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムのプログラムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルを記憶する処理と、ユーザの端末装置から送られてくる質問を受信する処理と、活動状態テーブルを参照して当該ユーザからの質問が制限状態にあるか否かを判定し、制限状態に無ければ、受信した質問を登録する処理と、質問の登録後の経過時間を計測する処理と、経過時間が所定の値を超えたときは登録した質問を削除すると共に質問者に質問の表現を変えるよう促すメッセージを送信する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0068】
なお、「コミュニティ通貨」とは、本オンライン・コミュニティで使われる通貨であり、国定の通貨とは区別して用いる。
すなわち、オンライン・コミュニティの活発な交流を促進するために、本発明では、インセンティブとして、地域通貨システムの原理をその手段として用いる。この地域通貨システムに用いる地域通貨は国定の円との換金機能はないものと定義するので、消費税などの税の管理対象ではない。また、利子という概念を導入しない。何故ならば、回答するという人のサービス行為を促すことが主要な目的だからである。
【0069】
類似のものにポイント制が多く採用されているがその趣旨は異なるものである。これは主催者がユーザに対して付与するものであり、いわば、マイレッジ・サービスに代表されるが、通貨としての概念ではないし、個々のユーザ同士での交換機能はない。
【0070】
元来、知り合い同士であれば、例えば、最寄り駅を尋ねる時のように、人は、無報酬で、知識を交換できる場合が多く日常生活の基本になっているが、見知らぬ多数が存在する上記オンライン・コミュニティにおいては、よく理解できていないほぼ他人同様の人に対して教えたりすることには一般に心理的抵抗が高い。一方、知人であれば、無報酬で教える事柄に対して、他人だから有償にしたいという心理も厚かましいようで抵抗感の高いものである。見知らぬ人に物事を訪ねようとする場合においては、ちょっとした勇気のいる行動であり、見知らぬ土地で道に迷ったときでも、知ったかぶりで、何とか自分で解決しようと歩き廻ったり、特に車の場合、闇雲にぐるぐる走り回ってしまうのが一般的である。この問題を解決しようというのが地域通貨システムの手段としての応用である。
【0071】
地域通貨システムの原理を前提に、前述の「教室モデル」ではなく、「自然な社会モデル」(図4(b))を基礎的な手段とする。即ち、人の経験には限りがあるが、他者の経験しなかったことについては、人は自信があって、そのことを未経験者に教えることができる。教師−生徒という固定的関係を前提にすることは不必要であり、誰でもが知識・情報を相互に交換できるものであり、遠隔地に離れていようとも、また、いかなる時間帯であろうとも、オンライン・コミュニティの中で、そのように知識・情報交換支援のサービスを提供する手段を提供できる。そのために、図4(b)に示すように、ここで言うオンライン・コミュニティには明確な境界、組織的境界が必要であって、この当該オンライン・コミュニティはファイヤーウォールなどセキュリティ機能手段によって、保護されるべきであり、また、オンライン・コミュニティの成員はユーザID、パスワードによってログインすることを前提の手段にしている。逆に言えば、無制限に誰でもが自由にアクセスできるようにするものではない。
【0072】
本発明はこうした知識・情報交換の原理を、インターネットもしくはイントラネットにネットワークされた環境を使って、実現するプロセスのありようを注意深く観察し、考察する中から為されたものである。
【0073】
図2は知識・情報交換サービスの基本フローを示している。図中のステップの内、2重線で示したものは、質問者や回答者が直接、作業する必要があるが、その他のステップは、WEBサイトのサーバ、具体的には、図1の質問管理アプリケーション・サーバQMA105にプログラムされた自動システムであることを示している。
【0074】
また、本発明ではオンライン・コミュニティの成員が知識・情報交換の局面で必要となるブラウザ画面の構成要件を明らかにした(図5〜図12)。また、こうした構成要件を手段として、システムを構成すると最小限の投資で効率的な自動的知識蓄積システムを構成できる。そして、このシステムに参加するオンライン・コミュニティの成員は従来では困難であった遠隔地の人々との交流を通じて、時間帯に左右されることなく、自らの知識をより豊かにすることができる。
【0075】
また、本発明は空間的、地理的に分散して存在する複数のコンピュータがインターネットもしくはイントラネットでネットワークされた環境において、予め定義されたコンピュータのユーザが存在し、個々のユーザの持てる知識や情報を当該コンピュータのユーザ間で交換できるように支援するサービスを提供する知識・情報交換支援システムにおいて、質問と回答の対応する組合せ(以下、セッションという)をデータベース(以下、DBという)に蓄積して、検索、閲覧を可能とした。
【0076】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる情報交換支援システムの機能構成図である。図1において、情報交換支援システム101は仲介的知識・情報交換支援サービスをユーザに対して行おうとするWEBサーバおよび本発明に関わる外部コンポーネント104、データベースとして、質問と回答を関連付けて記憶するセッション管理データベース(DB)107、コミュニティ通貨としてのQuin管理データベース(DB)108、および、会員であるユーザ情報を登録するユーザ管理データベース(DB)109を備えている。なお、図示しないが、必要に応じて、セッション管理DB107の情報をWEB公開用に整理しなおしたセッション管理公開データベース(DB)を設けることも可能である。
【0077】
情報交換支援システム101は、各DB107〜109のデータを演算・管理するためのプログラムを備えたWEBサイトである。会員制あるいは成員が定義されている特定の組織を対象としているので、ログイン、ログアウトの管理が必要である。また、本発明とは直接関係のないプログラムも実装可能であり、これを管理するためのチャネル管理機能を有している。また、本発明に関係する質問と回答の組合せを管理するためのセッション管理がプログラムされる。セッション管理DBカテゴリ別107は、質問と回答のセットをセッションとして、記録、保持する手段である。Quin管理DB108は、当該オンライン・コミュニティにのみ通用する地域通貨Quinを記録・管理する手段である。この場合、Quinとは地域通貨の単位である。ユーザ管理DB109は、当該オンライン・コミュニティの成員のユーザIDや電子メールアドレス、パスワード、質問や回答を為した実績などを管理する手段である。セッション管理公開DBは、一定期間経過した後に、当該オンライン・コミュニティの持続的成長を図るために当該オンライン・コミュニティの外部に、公開するためのDBである。これはセッション管理DBカテゴリ別107から利用度の高かったものあるいは質問者が得られた回答に対して高い評価を与えたものなどを自動的に抽出する機能を持つ。外部コンポーネント104は、質問と回答のセットを管理する質問管理アプリケーション・サーバQMA105、DBの内容を検索する検索エンジンSEARCH Engine106および各データベース107〜109から構成される。なお、各データベース107〜109は、データベースサーバとして構築してもよいし、QMA105に含めて構築してもよい。
質問管理アプリケーション・サーバQMA105は後述の制御プログラムがインストールされる。
【0078】
図33は、質問管理アプリケーション・サーバ(QMA)105の機能ブロック図である。図33において、QMA105は、WEBサーバ102とデータの送受信を行う送受信部201と制御プログラムを実行する演算部202から構成されている。また、演算部は、各データベースを構成するデータベース群219とデータのやり取りを行う。さらに、演算部202は、WEBサーバ102からのデータを受信する受信手段203、WEBサーバ102へデータを送信する送信手段204、ユーザ端末111から送られてくる質問をセッション管理DB107に登録する質問登録手段205、質問登録からの時間を計測するタイマ手段A213、タイマ手段A213からの出力により注意メッセージをユーザ端末111へ送信する通知手段A209、通知手段A209の送信回数をカウントする計数手段A215、ユーザからの回答予約を受け付けセッション管理DB107に登録する回答予約手段206、回答予約受付からの時間を計測するタイマ手段B214、タイマ手段B214からの出力によりユーザへ注意メッセージを送信する通知手段B210、通知手段B210の送信回数をカウントする計数手段B216、ユーザからの回答をセッション管理DB107に保存する回答登録手段207、質問者であるユーザからの回答に対する満足度情報をセッション管理DB107に保存する満足度情報保存手段208、不満足回数をカウントする計数手段C217、満足回数をカウントする計数手段D218、各計数手段215〜218のカウント値をもとにユーザの活動評価演算を行うステータス管理手段212、および、各データベースの内容を表示する表示手段211を有している。演算部202の各手段203〜218は、プログラムの機能として実行される。また、ユーザ管理DB109はユーザのオンライン・コミュニティでの活動(パフォーマンス)を評価するための定量的データが保存された活動状態テーブル220を有している。
【0079】
WEBサーバ102は、市販のWorld Wide Web アプリケーション・プラットフォーム(例えば、Webcrossing社などの製品)であり、電子掲示板機能、チャット機能、メーリングリスト機能およびファイヤーウォールなどが装備されているものである。勿論、その他のグループウエア・プラットフォームに対しても実装可能である。
【0080】
次に、図2を用いて、情報交換支援サービスの流れを説明する。まず、情報交換支援システム1(図中のWEBサイトサーバ)により質問リストが生成される(S1)。これをもとにユーザである質問者が質問書式を請求する(S3)。システム1は、質問書式を生成して(S5)質問者へ送信する(S6)。質問者は質問を入力して(S7)システム1へ送る(S8)。システム1では、形式チェックを行い保存する(S9)。また、質問情報はユーザに公開される。
【0081】
一方、ユーザである回答者から回答書式の請求があると(S11)、回答数の制約によるエントリー枠を確認し(S13)、枠が空いておればユーザに回答の入力を許可する(S14)。なお、このとき、回答者は事前に回答予約をしておくものとする。システム1より予約許可を受けた回答者は回答を入力する(S15)。
【0082】
回答者から送られてくる回答情報をシステム1において形式チェックを行い、OKならば質問と関連付けて保存する(S17)と共に質問者へは回答のあった旨の通知を行う。同時に満足度評価書式を生成する(S18)。
【0083】
質問者は、その回答を閲覧して評価と対価(Quinの金額)支払いの入力を行う(S19)。システム1では、この評価を質問リストに掲載して(S21)、回答者へメール通知をし(S23)、また、対価支払額により口座の残高を更新する。この残高は、質問者と回答者の双方で夫々確認できる(S27、S28)。なお、本サービスにおいて、コミュニティ通貨クイン(Quin)を定義し、これを用いるが、当該オンライン・コミュニティの成員が、最初に参加するときに、シードマネーとして、一定額、例えば、10,000 Quinという額を口座開設と同時に支給することとする。
【0084】
以下、情報交換支援システム1の動作を説明する。
[質問作成登録処理]
以下、図13に示す質問作成のためのワークフロー図を用いて、質問登録手段の動作を説明する。この図で、質問者であるユーザが操作する画面は二重線で示しており、その他のステップは質問管理アプリケーション・サーバQMA105のプログラムによって実行される。
【0085】
質問登録手段は起動されると、ユーザ端末上に図5に示す質問入力画面を表示する(S101)。ここで、図5は知識・情報の提供を求めるユーザの質問への回答要求の緊急度112を表示することを特徴としている。この図において、TechnoCafeとはこのオンライン・コミュニティに付けられた名称である。質問クラブとは、当該サービスに関する名称である。オンライン・コミュニティの成員であるユーザが質問者の立場で、回答を要求しようとするとき、回答への期待感すなわち要求する緊急度に対応するラジオボタン112をクリックすることで、簡単に表示できるようにした実施例である。この期待感は図6に示すアイコン113として表示される。
【0086】
図6の最下部に示したように、本実施例は、t0=24(時間)である。また、当該オンライン・コミュニティの成員であるユーザが大量に質問を作成する事態も予測されるが、予め一日当たりに質問できる回数の限度、例えば、5回を限度とするというように、ルールとして、周知することによって、そうした事態を避ける。具体的には、ステップS102に示すように、その日の質問回数を計数するなど、形式的に問題ないかをチェックし、限度を超える場合には、警告の画面を表示する(ステップS103)。
【0087】
形式的に問題が無ければ、図6に示すようにカテゴリ別に質問リストを表示すると共にタイマ手段Aを起動して、質問掲示時間の計測を開始する(S104)。そして、時間内に回答予約(エントリー)があったかどうかを判定し(S105)、回答予約があった場合には掲示を継続し(S106)、回答予約が無い場合は、通知手段Aにより質問の変更要求と削除通知メールを送信する。具体的には質問者が質問を発した時刻、即ち、質問受信時刻(ts)を記憶し、予めユーザに周知された一定時間(t0)を経過したにも関わらず、回答者の回答意思を伝えるエントリーがないときには、その時刻(td)を記憶し、時間経過時間の計算(td =ts + t0)に基づき、質問者に質問文の表現を変えるなどのアドバイス(質問の変更要求)を電子メールによって通知する(S107)と共に質問を表示している質問リスト表示のブラウザ画面からその質問を削除する(S109)。
【0088】
一方、アドバイスの発信回数(n)をユーザ管理DB109に記録し(S108)、当該質問者が繰り返し、同様の内容を繰り返す場合には、自動的に電子メールによって注意や警告をし、計数手段Aによりその回数をカウントし、その回数が予め周知された回数(ni1)を超える場合には(S110)、質問する権利を制限(S111)し、更にそれでも、繰り返す場合(n>ni2)には、当該オンライン・コミュニティから除名するなどの制裁を含む措置を自動的に行う(S112)。このステップS112の行う除名等の措置は、ステータス管理手段212により、図22または図23に示す活動状態テーブル220のステータスコードの除名フラグをセットするなど該当するフラグを制御することにより行う。
【0089】
実際には、ni1からni2に至る過程に、救済措置が必要である。即ち、質問者の学習成長を期待する。具体的には、一旦、ni1に達したとき注意や警告がなされるが(S111)、その後、回答のエントリーがあるような質問状況であれば、その実績に応じて、例えば、ユーザ管理DB109の通信記録ログファイルに記録されるアドバイスの発信回数(n)をその実績ごとに1回分を減算する。要するに、質問者が恣意的でない限りにおいて、救済できるようにプログラムできる。例えば、具体的には、ni1は10回、ni2は30回という数値となる。実際の運営では経験的にその値の変更も可能である。
【0090】
[回答予約処理]
次に、図14を用いて、回答予約手段の動作を説明する。この図は回答希望者が回答したい意思を登録(エントリー)するための作業の流れとその制御を示している。回答者であるユーザが操作する画面は二重線で示しており、その他のステップは質問管理アプリケーション・サーバQMA105のプログラムによって実行される。
【0091】
回答予約手段は、起動されると、図6に示す回答要求のある質問リストを表示するブラウザ画面を表示する(S201)。この画面は、回答者の数を制限していることを明示することを特徴としている。即ち、回答者の数はこの実施例の場合、3人に限定され、3つの水平方向に配置されたエントリー状況を示すアイコンで表示される。図中、質問番号P01−2129の欄のアイコン部分114は3人の回答者がエントリーしていることを示している。質問番号P01−2130の欄のアイコン部分115は回答者のエントリーが現在一人あるだけで、二人分がまだ空いていることを示している。質問番号P01−2131の欄のアイコン部分116はまだ、エントリーが無い状況を示している。なお、質問リストはカテゴリ別に管理することによって、ハイラーキカルな構成、即ち、オンライン・コミュニティの成員のニーズを反映して、当該オンライン・コミュニティの発展拡大に対応して、分岐、発展させることが可能である。
【0092】
次に、ユーザが質問番号をクリックすると(S202)、図7に示す質問の詳細内容を閲覧するための画面が表示される(S203)。この詳細画面は図6に示す質問番号にハイパーリンクされており、この質問番号をユーザがクリックすることで、結果としてユーザのブラウザ画面に表示される。図7の図中のボタン117は、予め登録してある質問者のプロフィールがポップアップして吹き出しで表示される機能を持つ。どんな人が質問しているのか質問をよりよく理解するための補助である。
【0093】
図7において回答をするために送信ボタンを押すと(S204)、図6に示すようにエントリー枠に空きがあるかどうかが判定され(S205)、空きが無い場合は、予約不可の表示がなされる(S206)。エントリー枠に空きがある場合は、セッション管理DB107の質問リストに登録され、図6に追加表示される(S207)。そして、図8の画面に移る(S209)。この図は、回答意思のあるユーザがその意思を伝達表示できるようにしたブラウザ画面の構成例を示している。特に、ボタン118に示すように回答期限を約束するように求めているのが特徴である。図8において回答期限を設定し、送信ボタンをクリックすると確認情報が出力され(S210)、「はい」のボタンをクリックすると回答予約が送信される。
そして、記入情報の形式のチェックを行い(S212)、不備があればその旨を表示する(S213)。形式チェックがOKになれば、予約完了の確認メールを送信する(S214)。
【0094】
図6のように回答予約のエントリー状況を表示することによって、質問者は回答予定者が存在することを容易に確認でき、期待感をもって回答を待つことができる。一方、回答の意思を伝達した回答者は、限られたエントリー枠を満足して、エントリーできた場合には、後述する図9に示すような画面構成例により回答を記述し送信する。
【0095】
なお、図14には記載していないが、図13のステップ107以降の処理に相当する処理を実行してもよい。具体的には、ステップS214で回答予約完了受付によりタイマ手段Bを起動し、そのタイムアップにより通知手段Bにより、時間経過の注意を促すメッセージを送り、また、計数手段Bにより、その回数が一定値を超えると除名等の措置を実行する。これによりオンライン・コミュニティの健全な運営管理を行うことができる。
【0096】
[回答作成登録処理]
次に図15を用いて、回答登録手段の動作を説明する。図15は、回答作成登録に関する作業の流れとその制御を示している。回答者であるユーザが操作する画面は二重線で示しており、その他のステップは質問管理アプリケーション・サーバQMA105のプログラムによって実行される。
【0097】
まず、図6の画面を表示し(S301)、エントリーアイコン115で回答予約を行った回答者がクリックする。回答登録手段は、ユーザIDにより、回答予約をしたユーザであるかどうかを認証し、回答予約をしたユーザである場合は、図9に示す回答入力画面を表示する(S302)。そして、回答者はこの画面に従って、回答を入力し送信を実行する(S303)。このとき、質問番号および質問タイトルは回答登録手段が自動的にリンクして表示するので、回答者は入力不要である。
【0098】
回答登録手段は、回答情報を受信すると形式的に問題ないかどうかをチェックし(S304)、問題がある場合は、回答者へ回答の見直し要求または警告表示を行う(S305)。問題が無ければ、質問とリンクさせて質問リストに登録する(S306)。また、質問者へは回答のあったことを通知する(S307)。次に、回答期限に間に合ったかどうかを判定し(S308)、間に合っておれば、満足度情報保存手段を起動して質問者の評価フローを実行する(S309)。間に合っていなければ、ユーザ管理DBのユーザの保有点数を減点する(S310)。そして、回答期限厳守督促メールを送信する(S311)。
【0099】
[質問者による回答への評価入力処理]
次に図16を用いて満足度情報保存手段の動作を説明する。まず、質問者は、回答のあったことを図15のステップS307のメールを見て認知し、図6に示す質問リストのエントリーアイコン115をクリックすると(S401)、図10に示す回答表示画面が表示され、回答内容を確認する。図10の満足度評価ボタン119をクリックすることで、図11の回答への満足度評価入力画面を得られる(S403)。なお、このとき質問者ユーザIDによって、質問者かどうかの認証が行われる(S402)。なお、図10の図中のボタン120は、予め登録してある回答者のプロフィールがポップアップして吹き出しで表示される機能を持つ。どんな人が回答しているのか回答をよりよく理解するための補助である。
【0100】
次に、質問者であるユーザは、図11に示す満足度評価画面にしたがって、満足度アイコンを選択し、回答者へ支払うQuin数を設定して送信を実行する(S404)。満足度情報保存手段は、この情報を受信すると形式的に問題がないかどうかをチェックし(S405)、問題がある場合は、見直し要求の画面を表示する(S406)。問題が無ければ、質問リストに当該質問および回答と関連付けて保存し、図6に示すカテゴリ別質問リストに満足度を表示する(S407)。また、図12に示す質問者口座および回答者口座のQuin数を更新し(S410)、Quin管理DBに保存する(S411)。そして、回答者に評価のあったことを通知する(S412)。図12は、当該のオンライン・コミュニティにのみ通用する地域通貨、実施例ではクイン(Quin)のユーザ単位で管理する残高表示の画面構成例である。図2のステップS27、ステップS28に対応する。これは、Quin管理DB108によって管理される。
【0101】
一方、質問者が回答者の作成した回答に対する満足度が期待外れで低いものである場合は、満足度情報保存手段は当該回答者の回答作成が適切でなかったものとして処理し、ユーザ管理DB109に設けられる当該回答者の通信記録ログファイルにその結果を記録する(S413)。また、注意を促すメールを送信すると共に計数手段Cにより、不満回答回数をカウントし(S414)、予め周知された回数(nd1)を超える場合(n>nd1)には、回答する権利を制限し(S415)、更にそれでも、繰り返す場合(n>nd2)には、当該オンライン・コミュニティから除名するなどの制裁を含む措置を実行する(ステップS416)。
【0102】
なお、実際には、nd1からnd2に至る過程にも、救済措置が必要である。回答者に対しても学習成長があると期待するからである。即ち、一旦、nd1に達したとき注意や警告(ステップS415)がなされるが、その後、適切な回答ができているような回答状況、即ち、満足あるいは大満足の評価が得られているようであれば、その実績に応じて、例えば、ユーザ管理DB109の通信記録ログファイルに記録されるアドバイスの発信回数(n)をその実績ごとに1回分を減算する。要するに、回答者が恣意的でない限りにおいて、救済できるようプログラムできる。例えば、具体的には、nd1は10回、nd2は30回という数値となる。これもまた、実際の運営で経験的にその値の変更も可能である。
なお、図6の満足度表示アイコン114は、回答者の回答内容に対する質問者の満足度を当該オンライン・コミュニティに公開し、質問と回答の交換が適切に行われたことをユーザ会員に分かるように表示している構成例である。
【0103】
ところで、質問者と回答者が示し合わせて、お互いに甘い評価を与えあうような事態も予測される。上記のように質問と回答は当該オンライン・コミュニティ(本実施例の場合、TechnoCafe)に公開されるので、その関係を見抜く第三者的読者の存在が期待でき、それはクレームとなって、Webmasterと呼ばれるサイト管理者に意見が反映されるので、適切な措置を取ることができる。また、掲示板などの機能により、読者の意見が活発に反映できる運営も可能である。また、読者が投票できるように投票システムを用いて得票数により管理することもできる。
【0104】
[ユーザのパフォーマンス評価処理]
上述の時間と回数に関する実績、すなわち、各タイマ手段や計数手段の出力をユーザの活動のパフォーマンス評価データとして使用することができ、ステータス管理手段212は、これらのデータおよび以下に説明するパフォーマンス評価関数やポートフォリオデータにより、ユーザの活動状態(ステータス)を演算し、コミュニティ運営者や関連するユーザに表示したり、除名等の措置を実行する。
【0105】
図17は、パフォーマンス評価関数の設定例で、質問者が、質問を登録したとき、その質問の掲示制限時間内に回答者の予約の入らなかった回数を計数手段Aによりカウントした値n1が保存されている。同一ユーザが回答者である場合もある。回答者に対する問題としては回答の予約をいれていたにも関わらず、回答しなかった回数n2を計数手段Bにより記録することを示している。また、別の評価として、回答した回答を読んだ質問者の評価が“失望”レベルの内容であったと評価された回答を何回したかという数値n3を計数手段Cにより記録することを示している。それぞれにα1、α2、α3の重み係数を設定して、管理することができる。逆に、正しいパフォーマンスとして、回答を獲得できた場合の回数をa1、予約通り回答したときの回数をa2、大満足の評価を得た回数をa3として記録する。
【0106】
図18は質問者と回答者のパフォーマンスに関するパフォーマンス評価関数の他の例として、前図とは違った設定をした例である。ある質問に対して、多くの回答を得たということは、とてもよい質問である可能性が高い。回答獲得数を指標として、反映する例である。質問掲示時刻から間もなく、回答予約が入った場合、回答欲求の高かった質問として、これを評価し、得点を与える例である。ここで、t0は予め定義された質問掲示時間である。回答者に対しても、パフォーマンス評価関数を設定できる。回答の要求に応じて、納期を守ったかどうか、回答はしたけれど、納期が遅れた場合、それぞれに、配点を定義する例である。予約したが回答しなかったり、できなかったりする場合がある。それも評価の対象として、配点できる。質問者の評価に応じた配点設定も可能であり、大満足、満足、失望という各評価レベルに対応した配点が可能である。勿論、それぞれのパラメータに対して、重み係数を定義し、より複眼的に、ユーザのパフォーマンスについて全体的な評価として反映できる。
【0107】
ここで、図17の場合は、ある一定の期間に対するユーザ・パフォーマンスの評価関数として、
【数1】
というように、設定できるとした例であり、
図18の場合では、
【数2】
となる。
【0108】
第(2)式において、Aiは回答獲得数評価素点、Biは質問掲示時間内に得られた予約のタイミング(質問人気度)評価素点、Ciは回答要求に対する回答約束納期遵守評価素点、Diは回答要求に対する回答約束納期遅れ評価素点、Eiは回答実行評価素点、Siは回答に対する質問者の評価に関わる評価素点を表す。それぞれ固有の質問番号あるいは回答(固有のセッション番号)に対して、累積計算を行う。
【0109】
なお、図17と図18に示した評価パラメータを組合せることによって、当該コミュニティ(や組織)の運営目的に合わせて、(1)式あるいは(2)式は変形が可能であるし、また、α1、δ1などの重み係数を調整することは可能である。質問系の評価と回答系の評価を分けて管理することも可能である。
【0110】
このパフォーマンス評価関数を用いてユーザの活動を監視すると、たとえば、図19に模式的に示した図のようになる。即ち、当該コミュニティや組織の運営に関して、管理上のアクションと結び付く意味のある管理限界を定義できるのである。
この図においてL1は注意を促す管理限界、L2は警告をする管理限界、L3は除名処分にする管理限界であり、A1は積極的に奨励したり、賞賛したりすることが必要とされるレベルをあらわし、A2は、貢献度が高いとして、達人であるというような栄誉を与え、褒賞するための管理限界を設定可能であることを表現している。
【0111】
質問の仕方や表現が悪かったり、回答が頓珍漢であったりするとパフォーマンス評価値は下がり、注意の管理限界L1を超えるとサイトのシステムは自動的に注意を促すための電子メールをユーザに送信するようにプログラムできる。注意を喚起されたユーザは学習と成長へのきっかけを得ることができる。
【0112】
図20は、悪意のある場合の例である。上記の情報交換システム1の動作説明では、注意や警告を無視し続けると、自動的にシステムはそのユーザのアクセスを拒否するアクションをとるようにプログラムできることを示した。即ち、設定した限界を超えるときはユーザのログインをシステムが拒絶するようにプログラムできるのである。
【0113】
図21は、図20の例とはことなり、悪意がなければ、注意を促す自動メールを受けとめて、一般に学習効果が期待でき、成長できることを模式的に示したものである。
【0114】
図22は、活動状態テーブルの一例であり、第(2)式のパフォーマンス評価関数によりあるユーザの評価値を求めたものである。各ユーザに対して、こうしたステータス管理のためのテーブルを保有するデータベースを構築する。因みに、この場合、第(2)式の重み係数δ1〜δ6はすべて、1という値で設定している。
【0115】
それぞれのコラムには図18に示した評価素点が記録されることを示した。ユーザID:A00103のP値(パフォーマンス評価関数の出力値)は−8であり、ユーザID:A00105のP値は+46である。予め定義されたステータス管理限界を、例えば、L2 = −7であり、A1 = 30としたとき、前者の場合は、質問制限を受けていることになり、後者の場合は奨励レベルにあることになる。
【0116】
図23は図22の活動状態テーブルを月単位で集計した例を示している。この図において、Quin取引額は別に定めるルールに従って計算される値であるが、質問して支払う金額、回答して得る金額などの総和である。この計算ルールの設定例を図26に示した。ここで、P値とQuin取引額はそれぞれ独立関数である。図26において、質問者は、質問をしたときに回答者に対して質問者の満足度等に応じて決定された額を回答者へ支払う。回答者は、質問者から支払われた額を受け取る。また、質問者が特に満足したとき(ニコニコの評価をえたとき)は、回答者には本サービス業者(事務局)からボーナスが支払われる。また、投票者は、質問と回答により有益な情報を得たときは、一定額を支払って投票する。このシステムを通して、質問者や回答者のインセンティブが上がるだけでなく、質の高い質問と回答の組合せによる知識情報の蓄積が可能となる。
【0117】
図24は活動状態テーブルをP値によりソートを実施した例であり、図25はQuin取引額でソートした実施例である。
これらはコミュニティ管理のために、図27に示したポートフォリオに整理され、活用することもできる。この図はコミュニティ内に公表されてもよいし、個々のユーザに個別に知らせることも可能であるし、管理者側の管理データとして、公表しなくてもよいものである。当然ながら、何もしないというユーザはQuinの取引がないので、左端であり、P値は0になるので、活動度軸の上にプロットされる。すべてのユーザはここが起点となる。
【0118】
図28には、それぞれの象限の持つ物理的意味の説明図である。即ち、第I象限にプロットされるユーザは、コミュニティへの参加が活発であり、そのパフォーマンスもコミュニティの目的とルールに沿って、模範的に実施できている言わば組織牽引型のメンバー集団に入る人々である。オンラインのコミュニティに限るものではなく、通常、こうした人々に十分に光を当てることが組織マネジメントの上で極めて重要であり、本発明ではそれを可能にしている。
【0119】
第II象限にプロットされるユーザの場合は、活動度は低いが、適切に学習し、習熟過程にあると見做すことができる。第III象限にプロットされるユーザは適切にリードして、パフォーマンスをあげるように管理すべき対象であり、コミュニティの健全な育成を推進するために、場合によってはヘルプしたり、助言や、アドバイスを与えるなどが必要な対象である。この第III象限にプロットされるユーザは言わば、組織の問題児とされるカテゴリになる。第IV象限のユーザは活発な活動を行ってはいるが、ミスや間違いの多い問題のある対象であり、個別にアドバイスするなど対処の必要なユーザであることを示している。
【0120】
更に、ポートフォリオの表現は一定期間を定義し、その期間の始点と終点にあわせて、その期間内での変化のベクトルとして表現できる。図29にはこれらのベクトルの例を示した。即ち、例えば、V1、V3は好ましい動きであり、V2は適切なアドバイスを必要としている管理対象ユーザである。すべてを図示はしないが、これらのベクトルの管理は当然プログラム可能であり、特に、ベクトルV2タイプに相当するユーザのみ抽出し重点的に管理することも可能である。
勿論、ベクトルは周期的な観測、集計をすれば、例えば、年間に亙る変動をプロットすることもでき、一層、木目の細かい管理をすることも可能である。プロットのタイプによって、その経験を蓄積すれば、傾向を読み取ったり、予測管理につなげて行くことが可能である。
【0121】
このように実施例によれば、カテゴリ別、ベクトルタイプ別、象限別など、それぞれに物理的に意味のある統計として管理できる基礎を与えることができる。従って、コミュニティの成員であるユーザだけでなく、コミュニティの管理者にとっても、管理コストを最小限にしながら、コミュニティの成長・維持・管理が可能である。コミュニティのサイズはその成長によって、大きくなる。当然ながら、上記、実施例によれば、各ステータスを観察できるので、コミュニティの発展・成長にあわせて、カテゴリ別にリーダーを適切に配置するなど、オンラインであれ、オフラインであれ、自在な管理が可能である。
【0122】
このようにパフォーマンス評価関数によるパフォーマンスとQuinの金額による活動度を定義し、それを可視的に管理することによって、リーダーの育成も容易であり、オンライン・コミュニティの一元的な価値を共有できる。勿論、コミュニティ通貨Quinの導入・設定の第一義的な目的は、コミュニケーション活性化のためのインセンティブであり、単にその金額を記録するだけでなく、その実績に応じた主催運営組織(事務局)からの景品贈呈などのような一層のインセンティブを与えることが可能である。単なるルールだけでなく、自動的なシステムを構築でき、従来の方法とは違って、低コストで管理ができる。
【0123】
特に、図28の現在状態および図29の状態変化(推移)のデータをユーザごとに活動状態テーブルに保存しておき、このデータをそのユーザに定期的に提示することにより、ユーザはオンライン・コミュニティにおける自己の活動状態およびその変化方向が把握できるため自己努力によるレベルアップが可能になり、ひいてはオンライン・コミュニティの質の向上につなげることができる。また、ベクトルの角度、絶対値、あるいは、ユーザの属する象限に基づきグループ分けを行い、計数手段A〜Dの設定値(ni1、ni2、nd1、nd2など)を変えるなど、それぞれのグループに対する措置内容を記載したテーブルを設け、そのテーブルに従って、除名・奨励等の管理を行えば、各ユーザに対して効率よく適切な対応を取ることができる。
【0124】
以上のごとく、本発明の実施の形態によれば、次のような効果を得ることができる。知りたいという欲求を持つ質問者と教えてあげたいという欲求をもつ回答者の出会いを効果的に組織できる。当該オンライン・コミュニティにおいて、適切なるインセンティブを設定するために当該オンライン・コミュニティにのみ通用する地域通貨単位を定義することを前提にしているが、当該オンライン・コミュニティの活性度をこの地域通貨の取引量として管理できる。
【0125】
回答する仕組みが従来モデルとは違って、オンライン・コミュニティの成員同士が行うという自発的交流が原理である。ユーザである質問者が適切なる回答をしてくれた回答者に対して、回答サービスに対する対価として、当該通貨単位、実施例ではQuinを用いて支払うことを特徴としている。質問者が支払った当該通貨の額をWEBサイトは管理し、計算し、質問者に対して、現在残高を知らせる機能を持つことができる。
適切に回答した回答者が、質問者から得た対価としての地域通貨をWEBサイトが管理し、蓄積し、回答者に対して、累積した現在残高を知らせる機能を持つことが特徴となる。
【0126】
一定期間を定義し、その期間内のユーザの取引残高をソートして、例えば、取引残高の高い順番にブラウザ画面に表示することによって、当該オンライン・コミュニティへの貢献度を当該オンライン・コミュニティに公開することができる。
質問者であるユーザが回答者に示す満足度が期待以上に高いとき、その評価が当該オンライン・コミュニティに公開されるが、この評価に基づいて、WEBサイトから予め定義されたボーナスを自動的に発行し、回答者に対して予め定義された回答者の地域通貨預金口座に振り込むことなどができ、より高いインセンティブを与えることが可能となり、当該オンライン・コミュニティの成員はオンライン・コミュニティへの健全な帰属意識を醸成できる。
【0127】
一方、ユーザの質問作成、回答作成に関するパフォーマンスに関して、評価関数を定義することによって、ユーザの行為が適切になされているかどうかを自動的に観測し、注意、警告などを与えることも自動的に行い、ユーザの学習成長を促し、コミュニティ成員全体のレベルの向上を推進することが可能である。例えば、前月とか、過去3ヶ月というように期間を設定して、顕彰したりすることも可能であり、こうしたユーザの貢献が客観的に明確になるので、オンライン・コミュニティの主催者は、適切なる賞金や賞品などの特典を設定でき、一層のインセンティブを与えることができる。
【0128】
さらに、本発明の実施の形態によれば、質問の制御と質問の質の管理が、オンライン・コミュニティ成員の下で、自動的に推進できる。また、回答の制御と回答の質の管理が、質問者の評価を前提に、自動的に推進できる。質問者の満足度は感謝の気持ちとして、支払い行為を通じて満たされる。さらに、知識の蓄積を質問者の評価を基本とし、高い満足度の得られた回答のみデータベースに自動的に管理することができるので、経済的にしかも、現実社会を反映した、知りたいニーズに対応する知識DBを構築できる。
【0129】
回答待ちの状態は、回答者のエントリー状況が視覚的に表示されるので、質問者は期待感を持って待つことができる。また、回答に対する評価を質問者ができるので、回答者はその評価結果を得て、反省できる結果、学習の機会となり、コミュニケーションの質を高め、コミュニティそのものが習熟して成長できる。なお、従来モデルでは、回答者になれる専門家を組織化し、契約するので、多大な費用が発生していたが、そうした特別の契約を必要としない上、経費も節約することができ経済的である。また、コミュニティ成員の活動度とパフォーマンスを定量的に把握することが可能になり、コミュニティ育成推進のコアとなるデータ管理が可能である。さらに、質問はあらかじめ定義されたカテゴリを質問者は選定しなければ、質問を投稿することはできないようにプログラムすることによって、質問と回答のセットとしての知識がカテゴリ別に蓄積できる。また、カテゴリを設定することによって、ユーザのパフォーマンス値をカテゴリ別に評価し、管理できる。例えば、あるユーザについて、“製造プロセス”の回答は得意であるが、“ビジネス・プロセス”への関心は高いようだが、不満回答が多いなどというプロフィールが見えるのでこうしたデータに基づく管理により、適切にコミュニティを運営し、持続できる。
【0130】
【発明の効果】
以上、本発明の情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラムによれば、質の悪い質問や回答を効率よく排除できるので、質の高い専門知識の蓄積が可能になる。また、パフォーマンス評価関数を定義するので、その値によって、組織牽引型のユーザを把握し、常に、こうしたユーザに光があたるように管理・運営できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる情報交換支援システムおよびこれにつながるユーザ端末のシステム構成図
【図2】情報交換支援サービスの流れを説明するフローチャート
【図3】本発明に係わる質問および回答の質の分布を説明するための概念図、図3(a)は、質問に関する概念図、図3(b)は、回答に関する概念図
【図4】本発明に係わるコミュニティモデルを説明するための概念図、図4(a)は、従来の教室モデルの概念図、図4(b)は、本発明に係わるオンライン・コミュニティモデルの概念図
【図5】本発明の実施の形態に係わる質問入力画面構成例の説明図
【図6】本発明の実施の形態に係わる質問リスト表示画面構成例の説明図
【図7】本発明の実施の形態に係わる質問表示画面構成例の説明図
【図8】本発明の実施の形態に係わる回答意思伝達画面構成例の説明図
【図9】本発明の実施の形態に係わる回答入力画面構成例の説明図
【図10】本発明の実施の形態に係わる回答表示画面構成例の説明図
【図11】本発明の実施の形態に係わる回答への満足度評価画面構成例の説明図
【図12】本発明の実施の形態に係わるクイン(Quin)残高表示画面の説明図
【図13】図33の質問登録手段の処理手順を示すフローチャート
【図14】図33の回答予約手段の処理手順を示すフローチャート
【図15】図33の回答登録手段の処理手順を示すフローチャート
【図16】図33の満足度情報保存手段の処理手順を示すフローチャート
【図17】本発明の実施の形態に係わるユーザ・パフォーマンス評価関数設定例の説明図
【図18】本発明の実施の形態に係わるユーザ・パフォーマンス評価関数のその他の設定例の説明図
【図19】本発明の実施の形態に係わるユーザ・パフォーマンスを示すグラフ
【図20】本発明の実施の形態に係わる悪意のある対応者のグラフ例
【図21】本発明の実施の形態に係わる注意による学習効果の説明図
【図22】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたユーザ・パフォーマンス評価例の説明図
【図23】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたカテゴリ別ステータス集計例の説明図
【図24】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたカテゴリ別ステータス集計のその他の例の説明図
【図25】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたカテゴリ別ステータス集計のその他の例の説明図
【図26】本発明の実施の形態に係わるQuin取引額の計算アルゴリズムの説明図
【図27】本発明の実施の形態に係わるポートフォリオの説明図
【図28】本発明の実施の形態に係わるユーザ位置を含むポートフォリオの説明図
【図29】本発明の実施の形態に係わるユーザ活動のベクトルを含むポートフォリオの説明図
【図30】図1のユーザ管理DBのデータ構成例の説明図
【図31】図1のQuin管理DBのデータ構成例の説明図
【図32】図1のセッション管理DBのデータ構成例の説明図
【図33】図1の質問管理アプリケーション・サーバQMAの機能ブロック図
【符号の説明】
101・・・情報交換支援システム、102・・・WEBサーバ、103・・・WEBサービスポイント、104・・・外部コンポーネント、105・・・質問管理アプリケーション・サーバQMA、106・・・検索エンジン(SEARCH Engine)、107・・・セッション管理DB、108・・Quin管理DB、109・・・ユーザ管理DB、111・・・ユーザ端末、201・・・送受信部、202・・・演算部、203・・・受信手段、204・・・送信手段、205・・・質問登録手段、206・・・回答予約手段、207・・・回答登録手段、208・・・満足度情報保存手段、209・・・通知手段A、210・・・通知手段B、211・・・表示手段、212・・・ステータス管理手段、213・・・タイマ手段A、214・・・タイマ手段B、215・・・計数手段A、216・・・計数手段B、217・・・計数手段C、218・・・計数手段D、220・・・活動状態テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットやイントラネット等の通信ネットワークを介するコミュニティ(以下、オンライン・コミュニティ)において、そのオンライン・コミュニティの活性化、および、効率の良い管理運営に関する情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
1990年最初のWEBサーバとクライアントマシンが英国人Tim Berners−Leeによって、CERN(欧州粒子物理学研究所)で開発された。現在では一般にサーバ・マシンに対して、クライアント・マシンと言うように言葉が対になって、使用されている。以下、オンライン・コミュニティの成員であるクライアントを、ユーザと表記する。1993年イリノイ大学のNational Center for Supercomputing Applications (NCSA)で開発されたインターネット・ブラウザMOSAICが画期的な実用性を実証し、1994年、Netscapeが設立され、インターネットの爆発的普及のきっかけになった。これらの歴史的経過は次に詳しい。
【0003】
http://www.w3.org/History.html あるいは、
http://www.asc.upenn.edu/usr/chunter/agora_uses/chapter_2.html
にあるように、世界最初のネットワーク環境での電子掲示板の開発はUsenetと呼ばれるもので1979年に遡る。その後の電子掲示板の爆発的発展普及は周知の通りである。
【0004】
上述の従来のオンライン・コミュニティについては以下の問題がある。
まず、第1には、ユーザにとって、参加するオンライン・コミュニティの信頼性は重要なものであり、信頼性の高いオンライン・コミュニティの健全なサイト経営を図るために必要とされるモデレータやコンテンツ管理のできる専門家、信頼性の高い情報を提供できる回答者などの人件費を含めオンライン・コミュニティの管理運営費用が多大にかかる。このため、いかに少人数で運営できる自動化されたシステムを構築するかという問題がある。
【0005】
第2には、医者、弁護士など公的資格を有する専門家などが回答者である場合には、サイト運営者はこれら有資格者と有償契約し、一般に質問に対する回答は有料である場合が多い。質問者は回答者が適切に答えてくれるかどうか不安であり、また、不満足な回答が得られたことに対しても不本意のままその回答に対する代金を支払わねばならず、質問者の期待とその回答に対する対価の関係が不明瞭である。
【0006】
従来のこうしたシステムの根本にある思想は言わば図4(a)に示すような「教室モデル」とも言うべきものであって、教える人は知的権威性があり、質問する人は生徒のように扱われてきた。したがって、図4(b)に示すようなコミュニティ成員同士の自由で活発な質疑・応答ができるシステムをいかに構築するかという問題がある。
【0007】
第3には、サイト経営の立場からすると、質問者である顧客ユーザにクリティカル・マス(経営が成立する最小限の顧客数)が必要であるが、回答者にもクリティカル・マス(顧客満足を充足する最小限の契約回答者数)が必要であり、公的資格などを有する社会的信用度の高い多くの回答者(図4(a)のe1,e2, e3,…,en)と契約する必要があって、多大な努力と投資が必要になる。従って、特別の回答者を多数組織したり、回答者との特別の契約をしないで如何に投資額を抑えたオンライン・コミュニティを形成できるかという問題がある。
【0008】
第4には、個人レベルで、Q&Aを実施しているケースもあるが、不特定多数の人々から為される質問は多岐に亙り、回答者個人の身の周りにある知識や経験で即答できる場合は成り立つが、回答者が持てる調査ノウハウを使って調査をしたりして、回答を作成するような場合には、時間や費用が発生し、その負担に耐えられず、結局、何ヶ月かの間に消えた失敗事例も多い。ボランティア・サービスとして、割り切っている場合は、顧客である質問者も回答が無い場合でも納得せざるを得ない。それは質問者の期待する回答の品質が保証されないことでもある。有料、無料を問わず、そのサービスの質を確保する上ですぐに限界にぶつかるケースが多く、質問に答えるというニーズに対応できるコミュニティ運営は極めて困難であった。従って、こうした回答のできるポテンシャルのある人々をもオンライン・コミュニティに如何に招き入れるかという問題がある。
【0009】
第5には、KMS(Knowledge Management System)の構築が企業の盛衰を決定付けるとして、例えば、「知識創造の経営―日本企業のエピステモロジー」野中郁次郎 (著) 単行本 (1990/12/01) (日本経済新聞社)には社員一人一人の蓄積している知識や経験を集約してデータベース(DB)を作る必要性が説かれている。また、「図解ナレッジマネジメント」アーサーアンダーセンビジネスコンサルティング(著)単行本(1999/7/22)(東洋経済新報社)には、知識や経験の集約のための具体的な方法手順が開示されている。これらは、大企業には有効であるものの中小零細企業レベルでの実践は困難である。少人数の経営体では、身近の達人ともいうべき相談相手(ナレッジ・チャンピオン)が一般に期待できない。したがって、企業内部のある一定の定義された組織の構成員を対象にしたグループだけでなく、中小零細企業に所属する者あるいは個人であっても参加でき、そのオンライン・コミュニティの成員との知識・情報交換が容易に行えるようなシステムを如何に構築するかという問題がある。
【0010】
第6には、インターネットやイントラネットの双方向通信という特徴を生かした持続的、自律的で自己成長できるオンライン・コミュニティの知識・情報交換支援サービスを実現するため、まず、図3(a)に示すように、ふざけた質問、恣意的な愚問やいやがらせの質問など(排除したい質問)を適切に排除する必要がある。当該オンライン・コミュニティの運営目的に沿ってなされる質問は多様にあり得る。良い質問もあれば、目的にそぐわない質問もある。
【0011】
質問の質とその出現確率はガウス分布すると考えられる。その境界Threshold:Taは必ずしも簡単に数値で表現できるものではないが、概念的には排除したい質問が存在する。一方、図3(b)に示すように、回答にも質が問われる。質問と同様に、回答に対しても、Thereshold:Tbが概念的に考えられる。このふざけた回答、不真面目な回答などを排除することの裏返しは、知識・情報の共有という本来の目的のために、良い回答、とても良い回答が回答者から提供されるように支援することでもある。
【0012】
これに関する技術として、特開2002−24135号公報の「電子掲示板システム」には、コミュニティサイトシステムの電子掲示板に掲載された発言に対する苦情を苦情申立てボタンを操作して送信処理を実行するシステムが提案されているが、さらに効率よく、またモデレータなどの人手をかけずに、如何に質の悪い質問や回答を排除して、オンライン・コミュニティの目的に沿って、オンライン・コミュニティ成員の自覚を高めるしくみを作るかという問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとしている課題】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、その目的とするところは、質の悪い質問や回答を効率よく排除し、コミュニティ成員同士が自由で活発に質疑・応答ができ、専門知識の蓄積が可能な情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数を備え、当該パフォーマンス評価関数の値によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理することを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項19の発明に係わるプログラムは、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムで動作するプログラムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行う処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
請求項1、10または19に記載の発明では、パフォーマンス評価関数によりユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行う。ここで、「通信ネットワーク」とは、主にインターネットやイントラネットなどのネットワークを意味するが、これに限らず、例えば、専用回線や公衆回線により直接オンライン・コミュニティサイトにアクセスするような場合も含む。
【0018】
請求項2の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨としてのデータ管理を実行する手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項11の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨としてのデータ管理を実行することを特徴とする。
【0020】
請求項2または11に記載の発明では、コミュニティ通貨の概念を導入してユーザの活動の管理およびインセンティブの向上を図る。
【0021】
請求項3の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数データと、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨データをもとにユーザを分類した評価テーブルを備え、当該評価テーブルに基づき夫々のユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理する手段を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項12の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数データと、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨データをもとにユーザを分類した評価テーブルにより夫々のユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理することを特徴とする。
【0023】
請求項3または12に記載の発明では、パフォーマンス評価関数とコミュニティ通貨によるデータを用いていわゆるポートフォリオを作成してユーザの活動を管理する。
なお、上記の分類のしかたとして、たとえば、ポートフォリオの象限等によりユーザグループに優先順位を設け、この優先順位に基づいてユーザを階層化した評価テーブルを用いて管理するようにしてもよい。
【0024】
請求項4の発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザから送信される質問を受信した時刻(ts)を記憶する手段と、予めユーザに提示された一定時間(t0)以内にどのユーザからも回答もしくは回答予約の受信がないときは、その時刻(td)を記憶する手段と、その経過時間計算(td=ts+t0)に基づき、質問を表示するブラウザ画面からその質問を削除すると共に質問者に質問文の表現を変える旨の通知を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項13の発明に係わる情報交換支援方法は、さらに、ユーザから送信される質問を受信した時刻(ts)質問受信時刻を記憶し、予めユーザに提示された一定時間(t0)以内にどのユーザからも回答もしくは回答予約の受信がないときは、その時刻(td)を記憶し、その経過時間計算(td=ts+t0)に基づき、質問を表示するブラウザ画面からその質問を削除すると共に質問者に質問文の表現を変える旨の通知を行うことを特徴とする。
【0026】
請求項4または13に記載の発明では、質問を登録後の回答が無い状態の経過時間により、その質問が適切であったかどうかの判定を行う。ここで、「質問文の変更を促す通知」としては、アドバイス、指示、あるいは、命令など色々な目的が考えられるが、その目的は問わない。
【0027】
請求項5の発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、回答予約を受信する手段と、当該回答予約の遵守状況をパフォーマンス評価関数のパラメータの一つとして管理する手段とを備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項14の発明に係わる情報交換支援方法は、さらに、回答予約を受信し、当該回答予約の遵守状況をパフォーマンス評価関数のパラメータの一つとして管理することを特徴とする。
【0029】
請求項5または14に記載の発明では、ユーザが予約の約束を守るかどうかを活動のパフォーマンス評価の指標の一つとする。
【0030】
請求項6の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、回答要求のある質問を表示するブラウザ画面において、制限された回答数に対する回答予約状況を表示すると共に期限の設定および回答予約の入力を促すことを特徴とする。
【0031】
請求項15の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、回答要求のある質問を表示するブラウザ画面において、制限された回答数に対する回答予約状況を表示すると共に期限の設定および回答予約の入力を促すことを特徴とする。
【0032】
請求項6または15に記載の発明では、質問に対する回答数を制限し、回答予約を行うことにより回答枠を獲得する。これにより回答活動に対して競争原理を導入する。
【0033】
請求項7の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、質問者へのアドバイスの発信回数を記憶する手段と、この質問者がアドバイスに反して同様の内容を繰り返す場合には、予めユーザに提示された回数(ni1)を超える場合(n>ni1)は、質問する権利を制限し、さらに繰り返すことにより、アドバイスの発信回数が予めユーザに提示された回数(ni2>ni1)を超えると(n>ni2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を実行する手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項16の発明に係わる情報交換支援方法は、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、質問者へのアドバイスの発信回数を記憶し、この質問者がアドバイスに反して同様の内容を繰り返す場合には、予めユーザに提示された回数(ni1)を超える場合(n>ni1)は、質問する権利を制限し、さらに繰り返すことにより、アドバイスの発信回数が予めユーザに提示された回数(ni2>ni1)を超えると(n>ni2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を行うことを特徴とする。
【0035】
請求項7または16に記載の発明では、質問後の回答なし状態の経過時間を監視することにより、ユーザの活動を管理すると共に何度も同様のことを繰り返すユーザに対して除名等の措置を行う。
ここで、ni1、ni2は自然数である。
【0036】
請求項8の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、質問に対する回答への質問者の評価を受信する手段と、当該評価を離散的に表示する手段と、その評価が低い場合に回答者に注意情報を送信すると共にその数を計数する手段と、その係数値が予めユーザに提示された一定の回数(nd 1)を超える場合(n>nd 1)には、回答する権利を制限し、さらに繰り返すことにより注意情報の送信回数が予めユーザに提示された一定の回数(nd2)を超えると(n>nd2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を実行する手段を備えたことを特徴とする。
【0037】
請求項17の発明に係わる情報交換支援システムは、予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、質問に対する回答への質問者の評価を受信し、当該評価を離散的に表示し、その評価が低い場合に回答者に注意情報を送信すると共にその数を計数し、その係数値が予めユーザに提示された一定の回数(nd1)を超える場合(n>nd1)には、回答する権利を制限し、さらに繰り返すことにより注意情報の送信回数が予めユーザに提示された一定の回数(nd2)を超えると(n>nd2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を行うことを特徴とする。
【0038】
請求項8または17に記載の発明では、質問者の回答に対する満足度を離散値により入力し、不満足な回答を何度も行うユーザに対して除名等の措置を行う。ここで、nd1、nd2は自然数である。
【0039】
請求項9の発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザからの質問をカテゴリ別に登録し、当該質問に対する回答およびユーザの活動の管理をカテゴリ別に行うことを特徴とする。
【0040】
請求項18の発明に係わる情報交換支援方法は、さらに、ユーザからの質問をカテゴリ別に登録し、当該質問に対する回答およびユーザの活動の管理をカテゴリ別に行うことを特徴とする。
【0041】
請求項9または18に記載の発明では、カテゴリ別に管理することによりユーザの得意分野での活動の活性化を図る。
【0042】
さらに、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、ユーザの端末装置から送られてくる質問を受信する手段と、当該ユーザからの質問が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した質問を質問リストに登録する質問登録手段と、質問リストへの登録後の経過時間を計測する第1のタイマ手段と、経過時間が所定の値を超えたときは当該質問を質問リストから削除すると共に質問者に質問の表現を変えるよう促すメッセージを送信する第1の通知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0043】
なお、質問が制限状態にあるか否かは通常、活動状態テーブルに質問制限フラグを設け、そのセット。リセットにより行うが、質問掲載時間など特定のデータを参照して行ってもよい。
ここで、「活動状態」とは、ユーザが除名状態にあるか、質問や回答などの活動が制限されているかどうかなど、ユーザのオンライン・コミュニティ上での活動管理に必要な状態情報をいう。
「制限」は、禁止も含む趣旨である。
「質問リストへの登録後の経過時間」は、厳密に登録処理により計測を開始する必要はなく、登録処理と一連の処理における任意のタイミングで計測を開始すればよいという趣旨で、質問を受信してから計測を開始する場合も含む。
【0044】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、第1の通知手段により質問が質問リストから削除された回数をユーザごとにカウントする第1の計数手段を備え、第1の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの質問制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とすることを特徴とする。
ここで、「質問制限フラグのセット」は、同様な機能を果たすものも含む趣旨で、質問許可フラグのリセットも含む。
【0045】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、活動状態テーブルと第1の計数手段はカテゴリごとに設けられ、ステータス管理手段は、第1の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの質問制限フラグをセットすることを特徴とする。
【0046】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、ユーザの端末装置から送られてくる質問を受信する手段と、当該ユーザからの質問が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した質問を質問リストに登録する質問登録手段と、質問リストへの登録後の経過時間を計測する第1のタイマ手段と、経過時間が所定の値を超えたときは当該質問を質問リストから削除すると共に質問者に質問の表現を変えるよう促すメッセージを送信する第1の通知手段と、第1の通知手段により質問が質問リストから削除された回数をユーザごとにカウントする第1の計数手段と、ユーザの端末装置から送られてくる回答を受信する手段と、当該ユーザからの回答が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した回答をこの回答に係る質問と関連付けて記憶する手段と、質問者の回答に対する満足状態を表す満足度情報を受信し、回答と関連付けて記憶する手段と、記憶している質問、該質問に対する回答、該回答に対する満足度を表示する手段と、満足度情報により質問者が満足であれば、その回数をカウントする第2の計数手段と、ユーザごとに該ユーザの第1の計数手段の値から第2の計数手段の値を減算し、その減算結果が所定の値を越えると活動状態テーブルの該ユーザの質問制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0047】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、回答者であるユーザの端末装置から送られてくる回答期限を含む回答予約情報を受信する手段と、当該ユーザからの回答が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルの回答制限フラグを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した回答予約情報を対応する質問と関連付けて記憶する手段と、回答予約情報の受信後の経過時間を計測する第2のタイマ手段と、経過時間が所定の値を超えたときは回答者へ注意メッセージを送信する第2の通知手段とを備えたことを特徴とする。
【0048】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、回答期限を超過した回数をユーザごとにカウントする第3の計数手段と、この第3の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの該当するユーザの回答制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0049】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、回答者であるユーザの端末装置から送られてくる回答を受信する手段と、当該ユーザからの回答が制限状態にあるか否かを活動状態テーブルの回答制限フラグを参照して判定し、制限状態に無ければ、受信した回答に対応する質問と関連付けて記憶する手段と、質問者の回答に対する満足状態を表す満足度情報を受信し、回答と関連付けて記憶する手段と、記憶している質問、該質問に対する回答、該回答に対する満足度を表示する手段と、満足度情報により質問者が不満足であれば、その回数をカウントする第4の計数手段と、第4の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの回答制限フラグをセットするステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0050】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、活動状態テーブルと第4の計数手段はカテゴリごとに設けられ、ステータス管理手段は、第4の計数手段の値が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの回答制限フラグをセットすることを特徴とする。
【0051】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、満足度情報により質問者が満足であれば、その回数をカウントする第2の計数手段を備え、ステータス管理手段は、第4の計数手段の値から第2の計数手段の値を減算し、その減算結果が所定の値を超えると活動状態テーブルの当該ユーザの回答制限フラグをセットすることを特徴とする。
【0052】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、各計数手段は一定期間でリセットされることを特徴とする。
【0053】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザごとにオンライン・コミュニティへの加入期間を記憶する手段と、当該加入期間に基づいて定まる値を各所定の値に加算することを特徴とする。
【0054】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、質問に対して回答を獲得した回数を回答獲得回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、質問に対して所定期間内に回答を獲得することができず質問が削除になった回数を質問削除回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、ユーザの回答獲得回数情報と質問削除回数情報との差が所定値L1に達すると注意を促すメッセージを送信する手段と、さらに、所定値L2(L2>L1)に達すると、活動状態テーブルの当該ユーザの除名フラグをセットして、該ユーザのオンライン・サイトでの活動を禁止するステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0055】
ここで、「禁止」は、活動の全面禁止の他、一部の活動の禁止や機能の制限も含む。L1,L2は自然数である。
【0056】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルと、質問に対して回答を獲得した回数を回答獲得回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、質問に対して所定期間内に回答を獲得することができず質問が削除になった回数を質問削除回数情報としてユーザごとに記憶する手段と、回答の予約後、所定期間内に回答を登録した回数を予約回答情報としてユーザごとに記憶する手段と、回答の予約後、所定期間内に回答を登録しなかった回数を予約未回答情報としてユーザごとに記憶する手段と、ユーザの回答獲得回数情報と予約回答情報との和から質問削除回数情報と予約未回答情報との和を減算した値が所定値M1に達すると注意を促すメッセージを送信する手段と、さらに、所定値M2(M2>M1)に達すると、活動状態テーブルの当該ユーザの除名フラグをセットして、該ユーザのオンライン・サイトでの活動を禁止するステータス管理手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、M1、M2は自然数である。
【0057】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、通信ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムであって、各ユーザの活動データとして、少なくとも質問に関する活動データと回答に関する活動データを有し、この活動データをもとにユーザのオンライン・コミュニティでの貢献度データを演算することを特徴とする。
【0058】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、質問に関する活動データは、質問に対する回答獲得数と回答を得られるまでの時間に基づくデータを含み、回答に関する活動データは、質問者の回答に対する満足度と回答予約に対する実行の有無に基づくデータを含むことを特徴とする。
【0059】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、活動データを構成する各データに対して、設定変更可能な重み計数を乗じて貢献度データを演算することを特徴とする。
【0060】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、質問登録の際に、当該質問に対する回答要求の緊急度を登録可能とし、回答に関する活動データは、当該緊急度に応じて異なる値を設定可能であることを特徴とする。
【0061】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、貢献度データは、活動データを構成する各データの関数であることを特徴とする。
【0062】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、貢献度データの前回値と今回値に基づいて予め定めた領域に対応して措置情報を格納したテーブルを備え、ユーザの貢献度データの演算ごとにテーブルを参照して、対応する措置情報を実行することを特徴とする。
【0063】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、オンライン・コミュニティへの加入時または定期的にコミュニティ通貨データをユーザに割り当てる手段と、質問に対して回答があった場合は質問者から回答者へコミュニティ通貨により質問者が定める金額を移動することとし、当該移動金額に応じて質問者と回答者のコミュニティ通貨データを更新することを特徴とする。
【0064】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、貢献度データとコミュニティ通貨データをもとに予め定めた領域に対応して措置情報を格納したテーブルを備え、ユーザの属する領域に基づいて対応する措置情報を実行することを特徴とする。
【0065】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、 貢献度データとコミュニティ通貨データに基づいて予め定めた領域における動作パターンに対応して措置情報を格納したテーブルを備え、ユーザごとの貢献度データとコミュニティ通貨データをもとにユーザの動作パターンを判定し、当該動作パターンに対応する措置情報を実行することを特徴とする。
【0066】
また、本発明に係わる情報交換支援システムは、さらに、ユーザはそれぞれの端末装置に対応して予め定義されていることを特徴とする。
【0067】
また、本発明に係わるプログラムは、ネットワークに接続された複数の端末装置の各ユーザが、該ネットワークを介して情報交換するオンライン・コミュニティサイトの情報交換支援システムのプログラムであって、ユーザごとにオンライン・コミュニティサイトでの活動状態を表す活動状態テーブルを記憶する処理と、ユーザの端末装置から送られてくる質問を受信する処理と、活動状態テーブルを参照して当該ユーザからの質問が制限状態にあるか否かを判定し、制限状態に無ければ、受信した質問を登録する処理と、質問の登録後の経過時間を計測する処理と、経過時間が所定の値を超えたときは登録した質問を削除すると共に質問者に質問の表現を変えるよう促すメッセージを送信する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0068】
なお、「コミュニティ通貨」とは、本オンライン・コミュニティで使われる通貨であり、国定の通貨とは区別して用いる。
すなわち、オンライン・コミュニティの活発な交流を促進するために、本発明では、インセンティブとして、地域通貨システムの原理をその手段として用いる。この地域通貨システムに用いる地域通貨は国定の円との換金機能はないものと定義するので、消費税などの税の管理対象ではない。また、利子という概念を導入しない。何故ならば、回答するという人のサービス行為を促すことが主要な目的だからである。
【0069】
類似のものにポイント制が多く採用されているがその趣旨は異なるものである。これは主催者がユーザに対して付与するものであり、いわば、マイレッジ・サービスに代表されるが、通貨としての概念ではないし、個々のユーザ同士での交換機能はない。
【0070】
元来、知り合い同士であれば、例えば、最寄り駅を尋ねる時のように、人は、無報酬で、知識を交換できる場合が多く日常生活の基本になっているが、見知らぬ多数が存在する上記オンライン・コミュニティにおいては、よく理解できていないほぼ他人同様の人に対して教えたりすることには一般に心理的抵抗が高い。一方、知人であれば、無報酬で教える事柄に対して、他人だから有償にしたいという心理も厚かましいようで抵抗感の高いものである。見知らぬ人に物事を訪ねようとする場合においては、ちょっとした勇気のいる行動であり、見知らぬ土地で道に迷ったときでも、知ったかぶりで、何とか自分で解決しようと歩き廻ったり、特に車の場合、闇雲にぐるぐる走り回ってしまうのが一般的である。この問題を解決しようというのが地域通貨システムの手段としての応用である。
【0071】
地域通貨システムの原理を前提に、前述の「教室モデル」ではなく、「自然な社会モデル」(図4(b))を基礎的な手段とする。即ち、人の経験には限りがあるが、他者の経験しなかったことについては、人は自信があって、そのことを未経験者に教えることができる。教師−生徒という固定的関係を前提にすることは不必要であり、誰でもが知識・情報を相互に交換できるものであり、遠隔地に離れていようとも、また、いかなる時間帯であろうとも、オンライン・コミュニティの中で、そのように知識・情報交換支援のサービスを提供する手段を提供できる。そのために、図4(b)に示すように、ここで言うオンライン・コミュニティには明確な境界、組織的境界が必要であって、この当該オンライン・コミュニティはファイヤーウォールなどセキュリティ機能手段によって、保護されるべきであり、また、オンライン・コミュニティの成員はユーザID、パスワードによってログインすることを前提の手段にしている。逆に言えば、無制限に誰でもが自由にアクセスできるようにするものではない。
【0072】
本発明はこうした知識・情報交換の原理を、インターネットもしくはイントラネットにネットワークされた環境を使って、実現するプロセスのありようを注意深く観察し、考察する中から為されたものである。
【0073】
図2は知識・情報交換サービスの基本フローを示している。図中のステップの内、2重線で示したものは、質問者や回答者が直接、作業する必要があるが、その他のステップは、WEBサイトのサーバ、具体的には、図1の質問管理アプリケーション・サーバQMA105にプログラムされた自動システムであることを示している。
【0074】
また、本発明ではオンライン・コミュニティの成員が知識・情報交換の局面で必要となるブラウザ画面の構成要件を明らかにした(図5〜図12)。また、こうした構成要件を手段として、システムを構成すると最小限の投資で効率的な自動的知識蓄積システムを構成できる。そして、このシステムに参加するオンライン・コミュニティの成員は従来では困難であった遠隔地の人々との交流を通じて、時間帯に左右されることなく、自らの知識をより豊かにすることができる。
【0075】
また、本発明は空間的、地理的に分散して存在する複数のコンピュータがインターネットもしくはイントラネットでネットワークされた環境において、予め定義されたコンピュータのユーザが存在し、個々のユーザの持てる知識や情報を当該コンピュータのユーザ間で交換できるように支援するサービスを提供する知識・情報交換支援システムにおいて、質問と回答の対応する組合せ(以下、セッションという)をデータベース(以下、DBという)に蓄積して、検索、閲覧を可能とした。
【0076】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる情報交換支援システムの機能構成図である。図1において、情報交換支援システム101は仲介的知識・情報交換支援サービスをユーザに対して行おうとするWEBサーバおよび本発明に関わる外部コンポーネント104、データベースとして、質問と回答を関連付けて記憶するセッション管理データベース(DB)107、コミュニティ通貨としてのQuin管理データベース(DB)108、および、会員であるユーザ情報を登録するユーザ管理データベース(DB)109を備えている。なお、図示しないが、必要に応じて、セッション管理DB107の情報をWEB公開用に整理しなおしたセッション管理公開データベース(DB)を設けることも可能である。
【0077】
情報交換支援システム101は、各DB107〜109のデータを演算・管理するためのプログラムを備えたWEBサイトである。会員制あるいは成員が定義されている特定の組織を対象としているので、ログイン、ログアウトの管理が必要である。また、本発明とは直接関係のないプログラムも実装可能であり、これを管理するためのチャネル管理機能を有している。また、本発明に関係する質問と回答の組合せを管理するためのセッション管理がプログラムされる。セッション管理DBカテゴリ別107は、質問と回答のセットをセッションとして、記録、保持する手段である。Quin管理DB108は、当該オンライン・コミュニティにのみ通用する地域通貨Quinを記録・管理する手段である。この場合、Quinとは地域通貨の単位である。ユーザ管理DB109は、当該オンライン・コミュニティの成員のユーザIDや電子メールアドレス、パスワード、質問や回答を為した実績などを管理する手段である。セッション管理公開DBは、一定期間経過した後に、当該オンライン・コミュニティの持続的成長を図るために当該オンライン・コミュニティの外部に、公開するためのDBである。これはセッション管理DBカテゴリ別107から利用度の高かったものあるいは質問者が得られた回答に対して高い評価を与えたものなどを自動的に抽出する機能を持つ。外部コンポーネント104は、質問と回答のセットを管理する質問管理アプリケーション・サーバQMA105、DBの内容を検索する検索エンジンSEARCH Engine106および各データベース107〜109から構成される。なお、各データベース107〜109は、データベースサーバとして構築してもよいし、QMA105に含めて構築してもよい。
質問管理アプリケーション・サーバQMA105は後述の制御プログラムがインストールされる。
【0078】
図33は、質問管理アプリケーション・サーバ(QMA)105の機能ブロック図である。図33において、QMA105は、WEBサーバ102とデータの送受信を行う送受信部201と制御プログラムを実行する演算部202から構成されている。また、演算部は、各データベースを構成するデータベース群219とデータのやり取りを行う。さらに、演算部202は、WEBサーバ102からのデータを受信する受信手段203、WEBサーバ102へデータを送信する送信手段204、ユーザ端末111から送られてくる質問をセッション管理DB107に登録する質問登録手段205、質問登録からの時間を計測するタイマ手段A213、タイマ手段A213からの出力により注意メッセージをユーザ端末111へ送信する通知手段A209、通知手段A209の送信回数をカウントする計数手段A215、ユーザからの回答予約を受け付けセッション管理DB107に登録する回答予約手段206、回答予約受付からの時間を計測するタイマ手段B214、タイマ手段B214からの出力によりユーザへ注意メッセージを送信する通知手段B210、通知手段B210の送信回数をカウントする計数手段B216、ユーザからの回答をセッション管理DB107に保存する回答登録手段207、質問者であるユーザからの回答に対する満足度情報をセッション管理DB107に保存する満足度情報保存手段208、不満足回数をカウントする計数手段C217、満足回数をカウントする計数手段D218、各計数手段215〜218のカウント値をもとにユーザの活動評価演算を行うステータス管理手段212、および、各データベースの内容を表示する表示手段211を有している。演算部202の各手段203〜218は、プログラムの機能として実行される。また、ユーザ管理DB109はユーザのオンライン・コミュニティでの活動(パフォーマンス)を評価するための定量的データが保存された活動状態テーブル220を有している。
【0079】
WEBサーバ102は、市販のWorld Wide Web アプリケーション・プラットフォーム(例えば、Webcrossing社などの製品)であり、電子掲示板機能、チャット機能、メーリングリスト機能およびファイヤーウォールなどが装備されているものである。勿論、その他のグループウエア・プラットフォームに対しても実装可能である。
【0080】
次に、図2を用いて、情報交換支援サービスの流れを説明する。まず、情報交換支援システム1(図中のWEBサイトサーバ)により質問リストが生成される(S1)。これをもとにユーザである質問者が質問書式を請求する(S3)。システム1は、質問書式を生成して(S5)質問者へ送信する(S6)。質問者は質問を入力して(S7)システム1へ送る(S8)。システム1では、形式チェックを行い保存する(S9)。また、質問情報はユーザに公開される。
【0081】
一方、ユーザである回答者から回答書式の請求があると(S11)、回答数の制約によるエントリー枠を確認し(S13)、枠が空いておればユーザに回答の入力を許可する(S14)。なお、このとき、回答者は事前に回答予約をしておくものとする。システム1より予約許可を受けた回答者は回答を入力する(S15)。
【0082】
回答者から送られてくる回答情報をシステム1において形式チェックを行い、OKならば質問と関連付けて保存する(S17)と共に質問者へは回答のあった旨の通知を行う。同時に満足度評価書式を生成する(S18)。
【0083】
質問者は、その回答を閲覧して評価と対価(Quinの金額)支払いの入力を行う(S19)。システム1では、この評価を質問リストに掲載して(S21)、回答者へメール通知をし(S23)、また、対価支払額により口座の残高を更新する。この残高は、質問者と回答者の双方で夫々確認できる(S27、S28)。なお、本サービスにおいて、コミュニティ通貨クイン(Quin)を定義し、これを用いるが、当該オンライン・コミュニティの成員が、最初に参加するときに、シードマネーとして、一定額、例えば、10,000 Quinという額を口座開設と同時に支給することとする。
【0084】
以下、情報交換支援システム1の動作を説明する。
[質問作成登録処理]
以下、図13に示す質問作成のためのワークフロー図を用いて、質問登録手段の動作を説明する。この図で、質問者であるユーザが操作する画面は二重線で示しており、その他のステップは質問管理アプリケーション・サーバQMA105のプログラムによって実行される。
【0085】
質問登録手段は起動されると、ユーザ端末上に図5に示す質問入力画面を表示する(S101)。ここで、図5は知識・情報の提供を求めるユーザの質問への回答要求の緊急度112を表示することを特徴としている。この図において、TechnoCafeとはこのオンライン・コミュニティに付けられた名称である。質問クラブとは、当該サービスに関する名称である。オンライン・コミュニティの成員であるユーザが質問者の立場で、回答を要求しようとするとき、回答への期待感すなわち要求する緊急度に対応するラジオボタン112をクリックすることで、簡単に表示できるようにした実施例である。この期待感は図6に示すアイコン113として表示される。
【0086】
図6の最下部に示したように、本実施例は、t0=24(時間)である。また、当該オンライン・コミュニティの成員であるユーザが大量に質問を作成する事態も予測されるが、予め一日当たりに質問できる回数の限度、例えば、5回を限度とするというように、ルールとして、周知することによって、そうした事態を避ける。具体的には、ステップS102に示すように、その日の質問回数を計数するなど、形式的に問題ないかをチェックし、限度を超える場合には、警告の画面を表示する(ステップS103)。
【0087】
形式的に問題が無ければ、図6に示すようにカテゴリ別に質問リストを表示すると共にタイマ手段Aを起動して、質問掲示時間の計測を開始する(S104)。そして、時間内に回答予約(エントリー)があったかどうかを判定し(S105)、回答予約があった場合には掲示を継続し(S106)、回答予約が無い場合は、通知手段Aにより質問の変更要求と削除通知メールを送信する。具体的には質問者が質問を発した時刻、即ち、質問受信時刻(ts)を記憶し、予めユーザに周知された一定時間(t0)を経過したにも関わらず、回答者の回答意思を伝えるエントリーがないときには、その時刻(td)を記憶し、時間経過時間の計算(td =ts + t0)に基づき、質問者に質問文の表現を変えるなどのアドバイス(質問の変更要求)を電子メールによって通知する(S107)と共に質問を表示している質問リスト表示のブラウザ画面からその質問を削除する(S109)。
【0088】
一方、アドバイスの発信回数(n)をユーザ管理DB109に記録し(S108)、当該質問者が繰り返し、同様の内容を繰り返す場合には、自動的に電子メールによって注意や警告をし、計数手段Aによりその回数をカウントし、その回数が予め周知された回数(ni1)を超える場合には(S110)、質問する権利を制限(S111)し、更にそれでも、繰り返す場合(n>ni2)には、当該オンライン・コミュニティから除名するなどの制裁を含む措置を自動的に行う(S112)。このステップS112の行う除名等の措置は、ステータス管理手段212により、図22または図23に示す活動状態テーブル220のステータスコードの除名フラグをセットするなど該当するフラグを制御することにより行う。
【0089】
実際には、ni1からni2に至る過程に、救済措置が必要である。即ち、質問者の学習成長を期待する。具体的には、一旦、ni1に達したとき注意や警告がなされるが(S111)、その後、回答のエントリーがあるような質問状況であれば、その実績に応じて、例えば、ユーザ管理DB109の通信記録ログファイルに記録されるアドバイスの発信回数(n)をその実績ごとに1回分を減算する。要するに、質問者が恣意的でない限りにおいて、救済できるようにプログラムできる。例えば、具体的には、ni1は10回、ni2は30回という数値となる。実際の運営では経験的にその値の変更も可能である。
【0090】
[回答予約処理]
次に、図14を用いて、回答予約手段の動作を説明する。この図は回答希望者が回答したい意思を登録(エントリー)するための作業の流れとその制御を示している。回答者であるユーザが操作する画面は二重線で示しており、その他のステップは質問管理アプリケーション・サーバQMA105のプログラムによって実行される。
【0091】
回答予約手段は、起動されると、図6に示す回答要求のある質問リストを表示するブラウザ画面を表示する(S201)。この画面は、回答者の数を制限していることを明示することを特徴としている。即ち、回答者の数はこの実施例の場合、3人に限定され、3つの水平方向に配置されたエントリー状況を示すアイコンで表示される。図中、質問番号P01−2129の欄のアイコン部分114は3人の回答者がエントリーしていることを示している。質問番号P01−2130の欄のアイコン部分115は回答者のエントリーが現在一人あるだけで、二人分がまだ空いていることを示している。質問番号P01−2131の欄のアイコン部分116はまだ、エントリーが無い状況を示している。なお、質問リストはカテゴリ別に管理することによって、ハイラーキカルな構成、即ち、オンライン・コミュニティの成員のニーズを反映して、当該オンライン・コミュニティの発展拡大に対応して、分岐、発展させることが可能である。
【0092】
次に、ユーザが質問番号をクリックすると(S202)、図7に示す質問の詳細内容を閲覧するための画面が表示される(S203)。この詳細画面は図6に示す質問番号にハイパーリンクされており、この質問番号をユーザがクリックすることで、結果としてユーザのブラウザ画面に表示される。図7の図中のボタン117は、予め登録してある質問者のプロフィールがポップアップして吹き出しで表示される機能を持つ。どんな人が質問しているのか質問をよりよく理解するための補助である。
【0093】
図7において回答をするために送信ボタンを押すと(S204)、図6に示すようにエントリー枠に空きがあるかどうかが判定され(S205)、空きが無い場合は、予約不可の表示がなされる(S206)。エントリー枠に空きがある場合は、セッション管理DB107の質問リストに登録され、図6に追加表示される(S207)。そして、図8の画面に移る(S209)。この図は、回答意思のあるユーザがその意思を伝達表示できるようにしたブラウザ画面の構成例を示している。特に、ボタン118に示すように回答期限を約束するように求めているのが特徴である。図8において回答期限を設定し、送信ボタンをクリックすると確認情報が出力され(S210)、「はい」のボタンをクリックすると回答予約が送信される。
そして、記入情報の形式のチェックを行い(S212)、不備があればその旨を表示する(S213)。形式チェックがOKになれば、予約完了の確認メールを送信する(S214)。
【0094】
図6のように回答予約のエントリー状況を表示することによって、質問者は回答予定者が存在することを容易に確認でき、期待感をもって回答を待つことができる。一方、回答の意思を伝達した回答者は、限られたエントリー枠を満足して、エントリーできた場合には、後述する図9に示すような画面構成例により回答を記述し送信する。
【0095】
なお、図14には記載していないが、図13のステップ107以降の処理に相当する処理を実行してもよい。具体的には、ステップS214で回答予約完了受付によりタイマ手段Bを起動し、そのタイムアップにより通知手段Bにより、時間経過の注意を促すメッセージを送り、また、計数手段Bにより、その回数が一定値を超えると除名等の措置を実行する。これによりオンライン・コミュニティの健全な運営管理を行うことができる。
【0096】
[回答作成登録処理]
次に図15を用いて、回答登録手段の動作を説明する。図15は、回答作成登録に関する作業の流れとその制御を示している。回答者であるユーザが操作する画面は二重線で示しており、その他のステップは質問管理アプリケーション・サーバQMA105のプログラムによって実行される。
【0097】
まず、図6の画面を表示し(S301)、エントリーアイコン115で回答予約を行った回答者がクリックする。回答登録手段は、ユーザIDにより、回答予約をしたユーザであるかどうかを認証し、回答予約をしたユーザである場合は、図9に示す回答入力画面を表示する(S302)。そして、回答者はこの画面に従って、回答を入力し送信を実行する(S303)。このとき、質問番号および質問タイトルは回答登録手段が自動的にリンクして表示するので、回答者は入力不要である。
【0098】
回答登録手段は、回答情報を受信すると形式的に問題ないかどうかをチェックし(S304)、問題がある場合は、回答者へ回答の見直し要求または警告表示を行う(S305)。問題が無ければ、質問とリンクさせて質問リストに登録する(S306)。また、質問者へは回答のあったことを通知する(S307)。次に、回答期限に間に合ったかどうかを判定し(S308)、間に合っておれば、満足度情報保存手段を起動して質問者の評価フローを実行する(S309)。間に合っていなければ、ユーザ管理DBのユーザの保有点数を減点する(S310)。そして、回答期限厳守督促メールを送信する(S311)。
【0099】
[質問者による回答への評価入力処理]
次に図16を用いて満足度情報保存手段の動作を説明する。まず、質問者は、回答のあったことを図15のステップS307のメールを見て認知し、図6に示す質問リストのエントリーアイコン115をクリックすると(S401)、図10に示す回答表示画面が表示され、回答内容を確認する。図10の満足度評価ボタン119をクリックすることで、図11の回答への満足度評価入力画面を得られる(S403)。なお、このとき質問者ユーザIDによって、質問者かどうかの認証が行われる(S402)。なお、図10の図中のボタン120は、予め登録してある回答者のプロフィールがポップアップして吹き出しで表示される機能を持つ。どんな人が回答しているのか回答をよりよく理解するための補助である。
【0100】
次に、質問者であるユーザは、図11に示す満足度評価画面にしたがって、満足度アイコンを選択し、回答者へ支払うQuin数を設定して送信を実行する(S404)。満足度情報保存手段は、この情報を受信すると形式的に問題がないかどうかをチェックし(S405)、問題がある場合は、見直し要求の画面を表示する(S406)。問題が無ければ、質問リストに当該質問および回答と関連付けて保存し、図6に示すカテゴリ別質問リストに満足度を表示する(S407)。また、図12に示す質問者口座および回答者口座のQuin数を更新し(S410)、Quin管理DBに保存する(S411)。そして、回答者に評価のあったことを通知する(S412)。図12は、当該のオンライン・コミュニティにのみ通用する地域通貨、実施例ではクイン(Quin)のユーザ単位で管理する残高表示の画面構成例である。図2のステップS27、ステップS28に対応する。これは、Quin管理DB108によって管理される。
【0101】
一方、質問者が回答者の作成した回答に対する満足度が期待外れで低いものである場合は、満足度情報保存手段は当該回答者の回答作成が適切でなかったものとして処理し、ユーザ管理DB109に設けられる当該回答者の通信記録ログファイルにその結果を記録する(S413)。また、注意を促すメールを送信すると共に計数手段Cにより、不満回答回数をカウントし(S414)、予め周知された回数(nd1)を超える場合(n>nd1)には、回答する権利を制限し(S415)、更にそれでも、繰り返す場合(n>nd2)には、当該オンライン・コミュニティから除名するなどの制裁を含む措置を実行する(ステップS416)。
【0102】
なお、実際には、nd1からnd2に至る過程にも、救済措置が必要である。回答者に対しても学習成長があると期待するからである。即ち、一旦、nd1に達したとき注意や警告(ステップS415)がなされるが、その後、適切な回答ができているような回答状況、即ち、満足あるいは大満足の評価が得られているようであれば、その実績に応じて、例えば、ユーザ管理DB109の通信記録ログファイルに記録されるアドバイスの発信回数(n)をその実績ごとに1回分を減算する。要するに、回答者が恣意的でない限りにおいて、救済できるようプログラムできる。例えば、具体的には、nd1は10回、nd2は30回という数値となる。これもまた、実際の運営で経験的にその値の変更も可能である。
なお、図6の満足度表示アイコン114は、回答者の回答内容に対する質問者の満足度を当該オンライン・コミュニティに公開し、質問と回答の交換が適切に行われたことをユーザ会員に分かるように表示している構成例である。
【0103】
ところで、質問者と回答者が示し合わせて、お互いに甘い評価を与えあうような事態も予測される。上記のように質問と回答は当該オンライン・コミュニティ(本実施例の場合、TechnoCafe)に公開されるので、その関係を見抜く第三者的読者の存在が期待でき、それはクレームとなって、Webmasterと呼ばれるサイト管理者に意見が反映されるので、適切な措置を取ることができる。また、掲示板などの機能により、読者の意見が活発に反映できる運営も可能である。また、読者が投票できるように投票システムを用いて得票数により管理することもできる。
【0104】
[ユーザのパフォーマンス評価処理]
上述の時間と回数に関する実績、すなわち、各タイマ手段や計数手段の出力をユーザの活動のパフォーマンス評価データとして使用することができ、ステータス管理手段212は、これらのデータおよび以下に説明するパフォーマンス評価関数やポートフォリオデータにより、ユーザの活動状態(ステータス)を演算し、コミュニティ運営者や関連するユーザに表示したり、除名等の措置を実行する。
【0105】
図17は、パフォーマンス評価関数の設定例で、質問者が、質問を登録したとき、その質問の掲示制限時間内に回答者の予約の入らなかった回数を計数手段Aによりカウントした値n1が保存されている。同一ユーザが回答者である場合もある。回答者に対する問題としては回答の予約をいれていたにも関わらず、回答しなかった回数n2を計数手段Bにより記録することを示している。また、別の評価として、回答した回答を読んだ質問者の評価が“失望”レベルの内容であったと評価された回答を何回したかという数値n3を計数手段Cにより記録することを示している。それぞれにα1、α2、α3の重み係数を設定して、管理することができる。逆に、正しいパフォーマンスとして、回答を獲得できた場合の回数をa1、予約通り回答したときの回数をa2、大満足の評価を得た回数をa3として記録する。
【0106】
図18は質問者と回答者のパフォーマンスに関するパフォーマンス評価関数の他の例として、前図とは違った設定をした例である。ある質問に対して、多くの回答を得たということは、とてもよい質問である可能性が高い。回答獲得数を指標として、反映する例である。質問掲示時刻から間もなく、回答予約が入った場合、回答欲求の高かった質問として、これを評価し、得点を与える例である。ここで、t0は予め定義された質問掲示時間である。回答者に対しても、パフォーマンス評価関数を設定できる。回答の要求に応じて、納期を守ったかどうか、回答はしたけれど、納期が遅れた場合、それぞれに、配点を定義する例である。予約したが回答しなかったり、できなかったりする場合がある。それも評価の対象として、配点できる。質問者の評価に応じた配点設定も可能であり、大満足、満足、失望という各評価レベルに対応した配点が可能である。勿論、それぞれのパラメータに対して、重み係数を定義し、より複眼的に、ユーザのパフォーマンスについて全体的な評価として反映できる。
【0107】
ここで、図17の場合は、ある一定の期間に対するユーザ・パフォーマンスの評価関数として、
【数1】
というように、設定できるとした例であり、
図18の場合では、
【数2】
となる。
【0108】
第(2)式において、Aiは回答獲得数評価素点、Biは質問掲示時間内に得られた予約のタイミング(質問人気度)評価素点、Ciは回答要求に対する回答約束納期遵守評価素点、Diは回答要求に対する回答約束納期遅れ評価素点、Eiは回答実行評価素点、Siは回答に対する質問者の評価に関わる評価素点を表す。それぞれ固有の質問番号あるいは回答(固有のセッション番号)に対して、累積計算を行う。
【0109】
なお、図17と図18に示した評価パラメータを組合せることによって、当該コミュニティ(や組織)の運営目的に合わせて、(1)式あるいは(2)式は変形が可能であるし、また、α1、δ1などの重み係数を調整することは可能である。質問系の評価と回答系の評価を分けて管理することも可能である。
【0110】
このパフォーマンス評価関数を用いてユーザの活動を監視すると、たとえば、図19に模式的に示した図のようになる。即ち、当該コミュニティや組織の運営に関して、管理上のアクションと結び付く意味のある管理限界を定義できるのである。
この図においてL1は注意を促す管理限界、L2は警告をする管理限界、L3は除名処分にする管理限界であり、A1は積極的に奨励したり、賞賛したりすることが必要とされるレベルをあらわし、A2は、貢献度が高いとして、達人であるというような栄誉を与え、褒賞するための管理限界を設定可能であることを表現している。
【0111】
質問の仕方や表現が悪かったり、回答が頓珍漢であったりするとパフォーマンス評価値は下がり、注意の管理限界L1を超えるとサイトのシステムは自動的に注意を促すための電子メールをユーザに送信するようにプログラムできる。注意を喚起されたユーザは学習と成長へのきっかけを得ることができる。
【0112】
図20は、悪意のある場合の例である。上記の情報交換システム1の動作説明では、注意や警告を無視し続けると、自動的にシステムはそのユーザのアクセスを拒否するアクションをとるようにプログラムできることを示した。即ち、設定した限界を超えるときはユーザのログインをシステムが拒絶するようにプログラムできるのである。
【0113】
図21は、図20の例とはことなり、悪意がなければ、注意を促す自動メールを受けとめて、一般に学習効果が期待でき、成長できることを模式的に示したものである。
【0114】
図22は、活動状態テーブルの一例であり、第(2)式のパフォーマンス評価関数によりあるユーザの評価値を求めたものである。各ユーザに対して、こうしたステータス管理のためのテーブルを保有するデータベースを構築する。因みに、この場合、第(2)式の重み係数δ1〜δ6はすべて、1という値で設定している。
【0115】
それぞれのコラムには図18に示した評価素点が記録されることを示した。ユーザID:A00103のP値(パフォーマンス評価関数の出力値)は−8であり、ユーザID:A00105のP値は+46である。予め定義されたステータス管理限界を、例えば、L2 = −7であり、A1 = 30としたとき、前者の場合は、質問制限を受けていることになり、後者の場合は奨励レベルにあることになる。
【0116】
図23は図22の活動状態テーブルを月単位で集計した例を示している。この図において、Quin取引額は別に定めるルールに従って計算される値であるが、質問して支払う金額、回答して得る金額などの総和である。この計算ルールの設定例を図26に示した。ここで、P値とQuin取引額はそれぞれ独立関数である。図26において、質問者は、質問をしたときに回答者に対して質問者の満足度等に応じて決定された額を回答者へ支払う。回答者は、質問者から支払われた額を受け取る。また、質問者が特に満足したとき(ニコニコの評価をえたとき)は、回答者には本サービス業者(事務局)からボーナスが支払われる。また、投票者は、質問と回答により有益な情報を得たときは、一定額を支払って投票する。このシステムを通して、質問者や回答者のインセンティブが上がるだけでなく、質の高い質問と回答の組合せによる知識情報の蓄積が可能となる。
【0117】
図24は活動状態テーブルをP値によりソートを実施した例であり、図25はQuin取引額でソートした実施例である。
これらはコミュニティ管理のために、図27に示したポートフォリオに整理され、活用することもできる。この図はコミュニティ内に公表されてもよいし、個々のユーザに個別に知らせることも可能であるし、管理者側の管理データとして、公表しなくてもよいものである。当然ながら、何もしないというユーザはQuinの取引がないので、左端であり、P値は0になるので、活動度軸の上にプロットされる。すべてのユーザはここが起点となる。
【0118】
図28には、それぞれの象限の持つ物理的意味の説明図である。即ち、第I象限にプロットされるユーザは、コミュニティへの参加が活発であり、そのパフォーマンスもコミュニティの目的とルールに沿って、模範的に実施できている言わば組織牽引型のメンバー集団に入る人々である。オンラインのコミュニティに限るものではなく、通常、こうした人々に十分に光を当てることが組織マネジメントの上で極めて重要であり、本発明ではそれを可能にしている。
【0119】
第II象限にプロットされるユーザの場合は、活動度は低いが、適切に学習し、習熟過程にあると見做すことができる。第III象限にプロットされるユーザは適切にリードして、パフォーマンスをあげるように管理すべき対象であり、コミュニティの健全な育成を推進するために、場合によってはヘルプしたり、助言や、アドバイスを与えるなどが必要な対象である。この第III象限にプロットされるユーザは言わば、組織の問題児とされるカテゴリになる。第IV象限のユーザは活発な活動を行ってはいるが、ミスや間違いの多い問題のある対象であり、個別にアドバイスするなど対処の必要なユーザであることを示している。
【0120】
更に、ポートフォリオの表現は一定期間を定義し、その期間の始点と終点にあわせて、その期間内での変化のベクトルとして表現できる。図29にはこれらのベクトルの例を示した。即ち、例えば、V1、V3は好ましい動きであり、V2は適切なアドバイスを必要としている管理対象ユーザである。すべてを図示はしないが、これらのベクトルの管理は当然プログラム可能であり、特に、ベクトルV2タイプに相当するユーザのみ抽出し重点的に管理することも可能である。
勿論、ベクトルは周期的な観測、集計をすれば、例えば、年間に亙る変動をプロットすることもでき、一層、木目の細かい管理をすることも可能である。プロットのタイプによって、その経験を蓄積すれば、傾向を読み取ったり、予測管理につなげて行くことが可能である。
【0121】
このように実施例によれば、カテゴリ別、ベクトルタイプ別、象限別など、それぞれに物理的に意味のある統計として管理できる基礎を与えることができる。従って、コミュニティの成員であるユーザだけでなく、コミュニティの管理者にとっても、管理コストを最小限にしながら、コミュニティの成長・維持・管理が可能である。コミュニティのサイズはその成長によって、大きくなる。当然ながら、上記、実施例によれば、各ステータスを観察できるので、コミュニティの発展・成長にあわせて、カテゴリ別にリーダーを適切に配置するなど、オンラインであれ、オフラインであれ、自在な管理が可能である。
【0122】
このようにパフォーマンス評価関数によるパフォーマンスとQuinの金額による活動度を定義し、それを可視的に管理することによって、リーダーの育成も容易であり、オンライン・コミュニティの一元的な価値を共有できる。勿論、コミュニティ通貨Quinの導入・設定の第一義的な目的は、コミュニケーション活性化のためのインセンティブであり、単にその金額を記録するだけでなく、その実績に応じた主催運営組織(事務局)からの景品贈呈などのような一層のインセンティブを与えることが可能である。単なるルールだけでなく、自動的なシステムを構築でき、従来の方法とは違って、低コストで管理ができる。
【0123】
特に、図28の現在状態および図29の状態変化(推移)のデータをユーザごとに活動状態テーブルに保存しておき、このデータをそのユーザに定期的に提示することにより、ユーザはオンライン・コミュニティにおける自己の活動状態およびその変化方向が把握できるため自己努力によるレベルアップが可能になり、ひいてはオンライン・コミュニティの質の向上につなげることができる。また、ベクトルの角度、絶対値、あるいは、ユーザの属する象限に基づきグループ分けを行い、計数手段A〜Dの設定値(ni1、ni2、nd1、nd2など)を変えるなど、それぞれのグループに対する措置内容を記載したテーブルを設け、そのテーブルに従って、除名・奨励等の管理を行えば、各ユーザに対して効率よく適切な対応を取ることができる。
【0124】
以上のごとく、本発明の実施の形態によれば、次のような効果を得ることができる。知りたいという欲求を持つ質問者と教えてあげたいという欲求をもつ回答者の出会いを効果的に組織できる。当該オンライン・コミュニティにおいて、適切なるインセンティブを設定するために当該オンライン・コミュニティにのみ通用する地域通貨単位を定義することを前提にしているが、当該オンライン・コミュニティの活性度をこの地域通貨の取引量として管理できる。
【0125】
回答する仕組みが従来モデルとは違って、オンライン・コミュニティの成員同士が行うという自発的交流が原理である。ユーザである質問者が適切なる回答をしてくれた回答者に対して、回答サービスに対する対価として、当該通貨単位、実施例ではQuinを用いて支払うことを特徴としている。質問者が支払った当該通貨の額をWEBサイトは管理し、計算し、質問者に対して、現在残高を知らせる機能を持つことができる。
適切に回答した回答者が、質問者から得た対価としての地域通貨をWEBサイトが管理し、蓄積し、回答者に対して、累積した現在残高を知らせる機能を持つことが特徴となる。
【0126】
一定期間を定義し、その期間内のユーザの取引残高をソートして、例えば、取引残高の高い順番にブラウザ画面に表示することによって、当該オンライン・コミュニティへの貢献度を当該オンライン・コミュニティに公開することができる。
質問者であるユーザが回答者に示す満足度が期待以上に高いとき、その評価が当該オンライン・コミュニティに公開されるが、この評価に基づいて、WEBサイトから予め定義されたボーナスを自動的に発行し、回答者に対して予め定義された回答者の地域通貨預金口座に振り込むことなどができ、より高いインセンティブを与えることが可能となり、当該オンライン・コミュニティの成員はオンライン・コミュニティへの健全な帰属意識を醸成できる。
【0127】
一方、ユーザの質問作成、回答作成に関するパフォーマンスに関して、評価関数を定義することによって、ユーザの行為が適切になされているかどうかを自動的に観測し、注意、警告などを与えることも自動的に行い、ユーザの学習成長を促し、コミュニティ成員全体のレベルの向上を推進することが可能である。例えば、前月とか、過去3ヶ月というように期間を設定して、顕彰したりすることも可能であり、こうしたユーザの貢献が客観的に明確になるので、オンライン・コミュニティの主催者は、適切なる賞金や賞品などの特典を設定でき、一層のインセンティブを与えることができる。
【0128】
さらに、本発明の実施の形態によれば、質問の制御と質問の質の管理が、オンライン・コミュニティ成員の下で、自動的に推進できる。また、回答の制御と回答の質の管理が、質問者の評価を前提に、自動的に推進できる。質問者の満足度は感謝の気持ちとして、支払い行為を通じて満たされる。さらに、知識の蓄積を質問者の評価を基本とし、高い満足度の得られた回答のみデータベースに自動的に管理することができるので、経済的にしかも、現実社会を反映した、知りたいニーズに対応する知識DBを構築できる。
【0129】
回答待ちの状態は、回答者のエントリー状況が視覚的に表示されるので、質問者は期待感を持って待つことができる。また、回答に対する評価を質問者ができるので、回答者はその評価結果を得て、反省できる結果、学習の機会となり、コミュニケーションの質を高め、コミュニティそのものが習熟して成長できる。なお、従来モデルでは、回答者になれる専門家を組織化し、契約するので、多大な費用が発生していたが、そうした特別の契約を必要としない上、経費も節約することができ経済的である。また、コミュニティ成員の活動度とパフォーマンスを定量的に把握することが可能になり、コミュニティ育成推進のコアとなるデータ管理が可能である。さらに、質問はあらかじめ定義されたカテゴリを質問者は選定しなければ、質問を投稿することはできないようにプログラムすることによって、質問と回答のセットとしての知識がカテゴリ別に蓄積できる。また、カテゴリを設定することによって、ユーザのパフォーマンス値をカテゴリ別に評価し、管理できる。例えば、あるユーザについて、“製造プロセス”の回答は得意であるが、“ビジネス・プロセス”への関心は高いようだが、不満回答が多いなどというプロフィールが見えるのでこうしたデータに基づく管理により、適切にコミュニティを運営し、持続できる。
【0130】
【発明の効果】
以上、本発明の情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラムによれば、質の悪い質問や回答を効率よく排除できるので、質の高い専門知識の蓄積が可能になる。また、パフォーマンス評価関数を定義するので、その値によって、組織牽引型のユーザを把握し、常に、こうしたユーザに光があたるように管理・運営できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる情報交換支援システムおよびこれにつながるユーザ端末のシステム構成図
【図2】情報交換支援サービスの流れを説明するフローチャート
【図3】本発明に係わる質問および回答の質の分布を説明するための概念図、図3(a)は、質問に関する概念図、図3(b)は、回答に関する概念図
【図4】本発明に係わるコミュニティモデルを説明するための概念図、図4(a)は、従来の教室モデルの概念図、図4(b)は、本発明に係わるオンライン・コミュニティモデルの概念図
【図5】本発明の実施の形態に係わる質問入力画面構成例の説明図
【図6】本発明の実施の形態に係わる質問リスト表示画面構成例の説明図
【図7】本発明の実施の形態に係わる質問表示画面構成例の説明図
【図8】本発明の実施の形態に係わる回答意思伝達画面構成例の説明図
【図9】本発明の実施の形態に係わる回答入力画面構成例の説明図
【図10】本発明の実施の形態に係わる回答表示画面構成例の説明図
【図11】本発明の実施の形態に係わる回答への満足度評価画面構成例の説明図
【図12】本発明の実施の形態に係わるクイン(Quin)残高表示画面の説明図
【図13】図33の質問登録手段の処理手順を示すフローチャート
【図14】図33の回答予約手段の処理手順を示すフローチャート
【図15】図33の回答登録手段の処理手順を示すフローチャート
【図16】図33の満足度情報保存手段の処理手順を示すフローチャート
【図17】本発明の実施の形態に係わるユーザ・パフォーマンス評価関数設定例の説明図
【図18】本発明の実施の形態に係わるユーザ・パフォーマンス評価関数のその他の設定例の説明図
【図19】本発明の実施の形態に係わるユーザ・パフォーマンスを示すグラフ
【図20】本発明の実施の形態に係わる悪意のある対応者のグラフ例
【図21】本発明の実施の形態に係わる注意による学習効果の説明図
【図22】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたユーザ・パフォーマンス評価例の説明図
【図23】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたカテゴリ別ステータス集計例の説明図
【図24】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたカテゴリ別ステータス集計のその他の例の説明図
【図25】本発明の実施の形態に係わる活動状態テーブルを用いたカテゴリ別ステータス集計のその他の例の説明図
【図26】本発明の実施の形態に係わるQuin取引額の計算アルゴリズムの説明図
【図27】本発明の実施の形態に係わるポートフォリオの説明図
【図28】本発明の実施の形態に係わるユーザ位置を含むポートフォリオの説明図
【図29】本発明の実施の形態に係わるユーザ活動のベクトルを含むポートフォリオの説明図
【図30】図1のユーザ管理DBのデータ構成例の説明図
【図31】図1のQuin管理DBのデータ構成例の説明図
【図32】図1のセッション管理DBのデータ構成例の説明図
【図33】図1の質問管理アプリケーション・サーバQMAの機能ブロック図
【符号の説明】
101・・・情報交換支援システム、102・・・WEBサーバ、103・・・WEBサービスポイント、104・・・外部コンポーネント、105・・・質問管理アプリケーション・サーバQMA、106・・・検索エンジン(SEARCH Engine)、107・・・セッション管理DB、108・・Quin管理DB、109・・・ユーザ管理DB、111・・・ユーザ端末、201・・・送受信部、202・・・演算部、203・・・受信手段、204・・・送信手段、205・・・質問登録手段、206・・・回答予約手段、207・・・回答登録手段、208・・・満足度情報保存手段、209・・・通知手段A、210・・・通知手段B、211・・・表示手段、212・・・ステータス管理手段、213・・・タイマ手段A、214・・・タイマ手段B、215・・・計数手段A、216・・・計数手段B、217・・・計数手段C、218・・・計数手段D、220・・・活動状態テーブル
Claims (19)
- 予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、ユーザの質問または回答に関する活動のパフォーマンスを評価するためのパフォーマンス評価関数を備え、当該パフォーマンス評価関数の値により前記ユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理することを特徴とする情報交換支援システム。
- 予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨としてのデータ管理を実行する手段を備えたことを特徴とする情報交換支援システム。
- 予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数データと、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨データをもとにユーザを分類した評価テーブルを備え、当該評価テーブルに基づき夫々のユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理する手段を備えたことを特徴とする情報交換支援システム。
- 前記ユーザから送信される質問を受信した時刻(ts)を記憶する手段と、予めユーザに提示された一定時間(t0)以内にどのユーザからも回答もしくは回答予約の受信がないときは、その時刻(td)を記憶する手段と、その経過時間計算(td=ts+t0)に基づき、質問を表示するブラウザ画面からその質問を削除すると共に質問者に対して質問文の変更を促す通知を行う手段とを備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の情報交換支援システム。
- 回答予約を受信する手段と、当該回答予約の遵守状況を前記パフォーマンス評価関数のパラメータの一つとして管理する手段とを備えたことを特徴とする請求項1または3に記載の情報交換支援システム。
- 予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、回答要求のある質問を表示するブラウザ画面において、制限された回答数に対する回答予約状況を表示すると共に期限の設定および回答予約の入力を促すことを特徴とする情報交換支援システム。
- 予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、質問者へのアドバイスを記載した電子メールの発信回数を記憶する手段と、この質問者が前記アドバイスに反し同様の内容を繰り返す場合は、予めユーザに提示された回数(ni1)を超える場合(n>ni1)には、質問する権利を制限し、さらに繰り返すことにより、アドバイスを記載した電子メールの発信回数が予めユーザに提示された回数(ni2>ni1)を超えると(n>ni2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を実行する手段を備えたことを特徴とする情報交換支援システム。
- 予め登録されたユーザの端末装置と通信ネットワークを介してつながり、夫々のユーザの有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムであって、質問に対する回答への質問者の評価を受信する手段と、当該評価を離散的に表示する手段と、その評価が低い場合に回答者に注意情報を送信すると共にその数を計数する手段と、その係数値が予めユーザに提示された一定の回数(nd1)を超える場合(n>nd1)には、回答する権利を制限し、さらに繰り返すことにより注意情報の送信回数が予めユーザに提示された一定の回数(nd2)を超えると(n>nd2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を実行する手段を備えたことを特徴とする情報交換支援システム。
- ユーザからの質問をカテゴリ別に登録し、当該質問に対する回答およびユーザの活動の管理を前記カテゴリ別に行うことを特徴とする請求項1記載の情報交換支援システム。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数により前記ユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行うことを特徴とする情報交換支援方法。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨としてのデータ管理を実行することを特徴とする情報交換支援方法。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数データと、オンライン・コミュニティ内においてユーザの質問または回答に関する活動に対して、ユーザ間で取引するためのコミュニティ通貨データをもとにユーザを分類した評価テーブルにより夫々のユーザのオンライン・コミュニティでの活動を管理することを特徴とする情報交換支援方法。
- 前記ユーザから送信される質問を受信した時刻(ts)質問受信時刻を記憶し、予めユーザに提示された一定時間(t0)以内にどのユーザからも回答もしくは回答予約の受信がないときは、その時刻(td)を記憶し、その経過時間計算(td=ts+t0)に基づき、質問を表示するブラウザ画面からその質問を削除すると共に質問者に質問文の表現を変える旨の通知を行うことを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一に記載の情報交換支援方法。
- 回答予約を受信し、当該回答予約の遵守状況を前記パフォーマンス評価関数のパラメータの一つとして管理することを特徴とする請求項10または12に記載の情報交換支援方法。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、回答要求のある質問を表示するブラウザ画面において、制限された回答数に対する回答予約状況を表示すると共に期限の設定および回答予約の入力を促すことを特徴とする情報交換支援方法。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、質問者へのアドバイスの発信回数を記憶し、この質問者が前記アドバイスに反し同様の内容を繰り返す場合は、予めユーザに提示された回数(ni1)を超える場合(n>ni1)には、質問する権利を制限し、さらに繰り返すことにより、アドバイスの発信回数が予めユーザに提示された回数(ni2>ni1)を超えると(n>ni2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を行うことを特徴とする情報交換支援方法。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援方法であって、質問に対する回答への質問者の評価を受信し、当該評価を離散的に表示し、その評価が低い場合に回答者に注意情報を送信すると共にその数を計数し、その係数値が予めユーザに提示された一定の回数(nd1)を超える場合(n>nd1)には、回答する権利を制限し、さらに繰り返すことにより注意情報の送信回数が予めユーザに提示された一定の回数(nd2)を超えると(n>nd2)、当該オンライン・コミュニティから除名する等の制裁措置を行うことを特徴とする情報交換支援方法。
- ユーザからの質問をカテゴリ別に登録し、当該質問に対する回答およびユーザの活動の管理を前記カテゴリ別に行うことを特徴とする請求項10記載の情報交換支援方法。
- 予め登録されたユーザの夫々が有する知識情報を質問と回答との組合せにより蓄積することによりオンライン・コミュニティを通してユーザ間で知識情報を交換するための情報交換支援システムで動作するプログラムであって、ユーザの質問または回答に関する活動を評価するためのパフォーマンス評価関数により前記ユーザのオンライン・コミュニティでの活動の管理を行う処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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---|---|---|---|
JP2002326186A JP2004164039A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラム |
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JP2002326186A JP2004164039A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 情報交換支援システム、情報交換支援方法およびプログラム |
Publications (1)
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