JP6753968B2 - 磁気共鳴イメージング装置及び断面位置表示方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び断面位置表示方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置及び断面位置表示方法に関する。
磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア(Larmor)周波数のRF(Radio Frequency)パルスで磁気的に励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴信号から、画像を再構成する撮像法である。
磁気共鳴イメージングによる心臓検査法については、標準化プロトコル(protocol)が定められている。例えば、標準化プロトコルには、スカウト像(ロケーター像)(例えば、体軸横断面像(アキシャル(axial)像)、矢状断面像(サジタル(sagittal)像)、及び冠状断面像(コロナル(coronal)像))を収集した後に、複数の体軸横断面像であるマルチスライス像を収集し、その後、基準断面像を収集する流れ等が定められている。なお、基準断面像とは、心臓の解剖学的な特徴に基づく断面像であり、例えば、左室垂直長軸像(Left ventricular Vertical Long-Axis)、左室水平長軸像(Left ventricular Horizontal Long-Axis)、左(右)室短軸像(Left/Right ventricular Short-Axis)、左(右)室二腔長軸像(Left/Right ventricular 2-Chamber long-axis)、左(右)室三腔長軸像(Left/Right ventricular 3-Chamber long-axis)、左(右)室四腔長軸(Left/Right ventricular 4-Chamber long-axis)、左(右)室流出路像(Left/Right Ventricular Outflow Tract)、大動脈弁像(Aorta Valve)、肺動脈弁像(Pulmonary Valve)等である。なお、「脳」や、「肩」、「膝」といった関節等、心臓以外の他の対象部位の検査においても同様に、上述した基準断面像の収集に相当する流れがある。
ここで、従来、基準断面像の位置決め操作が、課題となっている。例えば、心室の血流量を画像から判定したり、マルチスライス像から心臓の軸を検出したりすることで、基準断面像の断面位置を自動検出する手法がある。しかしながら、これらの手法では、マルチスライス像の収集と各基準断面像の収集との間の時間差により、自動検出した断面位置の精度が低下するおそれがある。例えば、マルチスライス像を収集後、各基準断面像の収集中に被検体の体が動いてしまった場合、その後に収集する基準断面像の断面位置は、全てずれてしまう。
一方、標準化プロトコル等で定められているような手動による位置決めの場合、直前に収集された基準断面像を用いて続く基準断面像の位置決めを行う手法であるので、時間差による断面位置の精度の低下の危険性は低い。しかしながら、手動による手法は、非常に煩雑であり、また、基準断面像の位置決めのために、診断に必要のない断面像まで収集しなければならず、非効率な面がある。
特開2006−055641号公報 特開2012−110689号公報 特開平4−218139号公報
"SCMRによる心臓MRI検査標準化プロトコル"、[online]、平成25年12月14日検索、インターネット<URL:http://scmr.jp/mri/pdf/scmr_protocols_2007.pdf、http://www.jcmr-online.com/content/10/1/35、http://www.scmr.org/assets/files/members/documents/Cardiac_views.pdf、http://www.scmr.org/assets/files/technologists/aoflow.pdf、http://www.scmr.org/assets/files/technologists/mitral_valve.pdf>
本発明が解決しようとする課題は、断面像の位置決め操作を適切且つ容易に行うことができる磁気共鳴イメージング装置及び断面位置表示方法を提供することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、設定部と、表示部とを備える。設定部は、断面に含まれる対象部位の解剖学的な特徴が互いに異なる複数の断面を撮像する順序を設定する。表示部は、前記複数の断面のうち撮像を終えた第1の断面に前記複数の断面のうち撮像を開始する前の第2の断面の断面位置を表示する。
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す機能ブロック図。 図2は、第1の実施形態における制御部の構成を示す機能ブロック図。 図3は、第1の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 図4は、第1の実施形態における撮像条件入力用のGUIを説明するための図。 図5は、第1の実施形態における記憶部に記憶される断面像情報の一例を示す図。 図6は、第1の実施形態における基準断面像の断面位置の表示例を示す図。 図7は、第1の実施形態における基準断面像の撮像順序を説明するための図。 図8は、第1の実施形態における記憶部に記憶されるプロトコル情報の一例を示す図。 図9は、第1の実施形態における重畳画像の組合せの設定画面を説明するための図。 図10は、第1の実施形態における設定画面によるプロトコル情報の更新を説明するための図。 図11は、第1の実施形態における設定画面の表示の変更を説明するための図。 図12は、第1の実施形態における表示画像の表示例を示す図。 図13は、第1の実施形態における断面位置の修正を説明するための図。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係る磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置を説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、各実施形態において説明する内容は、原則として、他の実施形態においても同様に適用することができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置100の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石101と、静磁場電源102と、傾斜磁場コイル103と、傾斜磁場電源104と、寝台105と、寝台制御部106と、送信コイル107と、送信部108と、受信コイル109と、受信部110と、シーケンス制御部120と、計算機130とを備える。なお、MRI装置100に被検体P(例えば、人体)は含まれない。
静磁場磁石101は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、超伝導磁石等であり、静磁場電源102から電流の供給を受けて励磁する。静磁場電源102は、静磁場磁石101に電流を供給する。なお、静磁場磁石101は、永久磁石でもよく、この場合、MRI装置100は、静磁場電源102を備えなくてもよい。また、静磁場電源102は、MRI装置100とは別に備えられてもよい。
傾斜磁場コイル103は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル103は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源104から個別に電流を受けて、X,Y,Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。なお、Z軸方向は、静磁場と同方向とする。
傾斜磁場電源104は、傾斜磁場コイル103に電流を供給する。ここで、傾斜磁場コイル103によって発生するX,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、フェーズエンコード用傾斜磁場Ge、及びリードアウト用傾斜磁場Grにそれぞれ対応する。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決めるために利用される。フェーズエンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じてMR信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。
寝台105は、被検体Pが載置される天板105aを備え、寝台制御部106による制御の下、天板105aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル103の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台105は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部106は、計算機130による制御の下、寝台105を駆動して天板105aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル107は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、送信部108からRFパルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信部108は、対象とする原子の種類及び磁場の強度で決まるラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル107に供給する。
受信コイル109は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられるMR信号を受信する。受信コイル109は、MR信号を受信すると、受信したMR信号を受信部110へ出力する。
受信部110は、受信コイル109から出力されるMR信号に基づいてMRデータを生成する。具体的には、受信部110は、受信コイル109から出力されるMR信号をデジタル変換することによってMRデータを生成する。また、受信部110は、生成したMRデータをシーケンス制御部120へ送信する。なお、受信部110は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル103等を備える架台装置側に備えられていてもよい。
シーケンス制御部120(「収集部」とも呼ばれる)は、計算機130から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源104、送信部108及び受信部110を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源104が傾斜磁場コイル103に供給する電源の強さや電源を供給するタイミング、送信部108が送信コイル107に送信するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信部110がMR信号を検出するタイミング等が定義される。
なお、シーケンス制御部120は、傾斜磁場電源104、送信部108及び受信部110を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信部110からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機130へ転送する。
計算機130は、MRI装置100の全体制御や、データ収集、画像再構成等を行い、インタフェース部131、記憶部132、制御部133、入力部134、表示部135、及び画像生成部136を有する。
インタフェース部131は、シーケンス情報をシーケンス制御部120へ送信し、シーケンス制御部120からMRデータを受信する。また、インタフェース部131は、MRデータを受信すると、受信したMRデータを記憶部132に格納する。記憶部132に格納されたMRデータは、制御部133によってk空間に配置される。この結果、記憶部132は、k空間データを記憶する。
記憶部132は、インタフェース部131によって受信されたMRデータや、制御部133によってk空間に配置されたk空間データ、画像生成部136によって生成された画像データ等を記憶する。例えば、記憶部132は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。
入力部134は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力部134は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、キーボード等の入力デバイスである。表示部135は、制御部133による制御の下、撮像条件の入力を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、画像生成部136によって生成された画像等を表示する。表示部135は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
制御部133は、MRI装置100の全体制御を行い、撮像や画像の生成、画像の表示等を制御する。例えば、制御部133は、撮像条件(撮像パラメータ等)の入力をGUI上で受け付け、受け付けた撮像条件に従ってシーケンス情報を生成する。また、制御部133は、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部120へ送信する。例えば、制御部133は、ASIC、FPGA等の集積回路、CPU、MPU等の電子回路である。なお、第1の実施形態に係る制御部133は、検出部133aと、設定部133bと、生成部133cと、修正部133dとを備える。各部の詳細は、後述する。
画像生成部136は、k空間データを記憶部132から読み出し、読み出したk空間データにフーリエ変換等の再構成処理を施すことで、画像を生成する。なお、第1の実施形態において、画像生成部136は、必要に応じて、生成部133cによる制御の下、画像の再構成処理を行う。
ここで、第1の実施形態に係るMRI装置100による処理の概要を説明すると、まず、MRI装置100は、イメージングスキャンにおける基準断面像の収集に先立ち、準備スキャンにおいてボリュームデータを収集すると、このボリュームデータから複数の基準断面像の断面位置を自動検出する。また、MRI装置100は、イメージングスキャンにおいて収集される基準断面像の種類や撮像順序を設定する。更に、MRI装置100は、イメージングスキャンの過程において、どの基準断面像上でどの基準断面像の断面位置を操作者に確認させるか、その組合せを設定する。続いて、MRI装置100は、イメージングスキャンの実行を開始すると、設定された撮像順序に従い、基準断面像を順次、収集する。また、MRI装置100は、基準断面像(第1断面像)を収集する毎に、設定された組合せに従い、収集した基準断面像(第1断面像)上に、後段で収集予定の基準断面像(第2断面像)の断面位置(先に自動検出されたもの)を重畳表示する表示画像を生成し、表示部135に表示する。そして、MRI装置100は、この表示画像上で、断面位置に関する操作者による修正操作を受け付けると、収集予定の基準断面像(第2断面像)の断面位置や、これに関連する他の基準断面像の断面位置等を修正して、次の基準断面像の収集へと移行する。
第1の実施形態においては、制御部133が、上述した各種処理を行う。図2は、第1の実施形態における制御部133の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、制御部133は、検出部133aと、設定部133bと、生成部133cと、修正部133dとを備える。
検出部133aは、準備スキャンにおいて収集され、記憶部132に格納されたボリュームデータを記憶部132から取得し、このボリュームデータから、複数の基準断面像の断面位置を自動検出する。また、検出部133aは、自動検出した複数の断面位置を記憶部132に格納する。また、検出部133aは、自動検出した複数の断面位置を表示部135に表示する。
設定部133bは、事前に設定されたプロトコル情報や、入力部134を介して操作者からの設定操作を受け付けて、イメージングスキャンにおいて収集される基準断面像の種類や撮像順序(「収集順序」とも呼ばれる)を設定する。また、設定部133bは、イメージングスキャンの過程において、どの基準断面像上で、後段に収集予定の基準断面像のうちどの基準断面像の断面位置を操作者に確認させるか、その組合せを設定する。例えば、設定部133bは、各基準断面像を収集するためのプロトコル情報を各基準断面像の撮像順序に従って並べた設定画面を表示部135に表示し、設定画面上で、組合せの設定操作を操作者から受け付ける。そして、設定部133bは、基準断面像の種類や撮像順序、重畳表示の組合せを、記憶部132に格納する。
なお、以下では、説明の便宜上、収集済みの基準断面像(即ち、重畳表示のベースとなる基準断面像)を「第1断面像」と呼び、第1断面像上に断面位置が重畳表示される基準断面像を「第2断面像」と呼ぶ。第2断面像は、第1断面像よりも撮像順序が後に設定されている基準断面像の中から選択される。同じ基準断面像であっても、収集の段階によっては、「第1断面像」ともなり得、「第2断面像」ともなり得る。
生成部133cは、イメージングスキャンで第1断面像が収集されると、収集された第1断面像上に、収集前の第2断面像の断面位置であってボリュームデータから検出された断面位置を重畳した表示画像を生成し、生成した表示画像を表示部135に表示する。例えば、生成部133cは、イメージングスキャンによって第1断面像が収集されると、記憶部132に格納されている重畳表示の組合せを参照し、記憶部132から第1断面像データを取得するとともに、第2断面像の断面位置を取得する。そして、生成部133cは、第1断面像上に第2断面像の断面位置を重畳表示する表示画像を生成し、表示部135に表示する。
修正部133dは、上述した表示画像上で、第2断面像の断面位置に関する修正操作を、入力部134を介して操作者から受け付け、第2断面像の断面位置を修正する。また、修正部133dは、修正後の断面位置により、記憶部132に格納されている第2断面像の断面位置を上書きする。
次に、図3は、第1の実施形態における処理手順を示すフローチャートである。ここで、第1の実施形態においては、対象部位を「心臓」とし、また、基準断面像の種類及び撮像順序は、「左室短軸像」、「左室三腔長軸像」、「左室流出路像」、「大動脈像」とし、更に、時系列に沿った連続的な画像群を生成するためのデータを収集する「シネ撮像」による検査を想定する。また、第1の実施形態において、MRI装置100は、「左室短軸像」上に確認のために重畳表示される第2断面像として「左室三腔長軸像」を設定し、「左室三腔長軸像」上に確認のために重畳表示される第2断面像として「左室流出路像」及び「大動脈像」を設定し、「左室流出路像」上に確認のために重畳表示される第2断面像として「大動脈像」を設定する。なお、以下において、イメージングスキャンとは、主に診断に用いられる画像を収集するための撮像(「本撮像」等とも呼ばれる)であり、準備スキャンとは、典型的にはこのイメージングスキャンに先行して行われる撮像(「準備撮像」等とも呼ばれる)である。
ステップS101:設定部133bは、入力部134を介して操作者からの設定を受け付けて、撮像条件を設定する。操作者は、撮像条件入力用のGUI上で、例えば、心臓の画像を得るための一連のプロトコル群(例えば、位置決め画像収集用のプロトコル、ボリュームデータ収集用のプロトコル、感度分布情報収集用のプロトコル、シミング情報収集用のプロトコル、イメージングスキャン用のプロトコル等)を選択する。ここで、プロトコルとは、撮像条件の事前設定情報(プリセット情報)を含む、パルスシーケンス情報のことである。
図4は、第1の実施形態における撮像条件入力用のGUIを説明するための図である。例えば、医師や技師等の操作者は、検査の撮像計画を立てる際、MRI装置100が管理、提供するプロトコル群を撮像条件入力用のGUI上に読み出し、撮像目的毎に事前設定された設定情報を必要に応じて変更しながら、これらを撮像計画に組み入れる。各プロトコル情報には、図4に示すように、撮像順序を示すインデックス(Index)、基準断面像の種類(Protocol)の他、撮像範囲(FOV:Field Of View)、スライス数(NS:Number of Slice)、時相数(NP:Number of Phase)、マトリックスサイズ、フリップアングル(FA:Flip Angle)等の、各種撮像パラメータの設定情報が含まれる。また、第1の実施形態においては、撮像パラメータの1つとして、重畳表示の組合せ(Confirm)が含まれる。例えば、プロトコル情報は、記憶部132に記憶される。この点については、後に詳述する。なお、図4においては、説明の便宜上、各種撮像パラメータの具体的な数値を省略して示す。
ステップS102:続いて、シーケンス制御部120が、ステップS101で設定された一連のプロトコル群に従って、位置決め画像の収集や、ボリュームデータの収集、その他の準備スキャンを実行する。例えば、シーケンス制御部120は、位置決め画像として、体軸横断面像、矢状断面像、及び冠状断面像を収集する。すると、設定部133bが、これらの位置決め画像を表示部135に表示し、後段で収集されるボリュームデータ等の撮像位置の設定を受け付ける。第1の実施形態において、ボリュームデータは、心臓を含むマルチスライス像であり、例えば、複数の体軸横断面像である。シーケンス制御部120は、心電(ECG:Electro Cardio Gram)同期を行いながら、例えば、収集のタイミングを拡張期に限定し、息止め下でマルチスライス像を収集する。なお、マルチスライス像は、複数の矢状断面像や冠状断面像であってもよい。また、シーケンス制御部120は、マルチスライス像の収集に、例えば、2D FFE(Fast Field Echo)や、2D SSFP(Steady-State Free Precession)、3D FFE、3D SSFPのパルスシーケンスを用いる。
ステップS103: 続いて、検出部133aが、ステップS102で収集されたボリュームデータから、複数の基準断面像の断面位置を検出する。
基準断面像の断面位置(撮像位置)について説明する。断面位置とは、3次元画像空間における空間的な位置を意味し、複数のパラメータにより表現される。以下の説明では、これらのパラメータを「位置パラメータ」と呼ぶ。位置パラメータは、以下の(1)式、(2)式に示すように、例えば、中心座標点oと、直交する2本の単位ベクトルu、vとで表現される。
Figure 0006753968
Figure 0006753968
基準断面像の断面位置の検出とは、この位置パラメータo、u、vを求めることである。検出部133aによって検出された基準断面像毎の位置パラメータは、記憶部132に格納される。なお、位置パラメータは、上述した表現方法に限定されず、例えば、3次元画像空間ではなく、MRI装置100の磁場中心や寝台の長手方向等を基準に定められる3次元装置空間で表現してもよいし、中心座標点及び直交する2本の単位ベクトルではなく、3つの座標点で表現してもよい。即ち、基準断面像の断面位置が幾何学的に、一意に定まる表現方法であればよい。
例えば、検出部133aは、僧房弁、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁、左(右)室心尖、左(右)室流出路、左(右)室前壁等、心臓の特徴部位の周辺画像パターンのテンプレートを予め生成しておく。そして、検出部133aは、ボリュームデータとのテンプレートマッチングを行うことでボリュームデータ内における特徴部位の位置を自動検出し、検出した特徴部位に基づいて、各基準断面像の位置パラメータを算出する。なお、基準断面像の断面位置の検出は、テンプレートマッチングに限定されるものではない。例えば、検出部133aは、心臓の特徴部位の周辺画像パターンから、機械学習により識別器を予め構築しておき、この識別器を用いて、ボリュームデータ内における特徴部位の位置を自動検出してもよい。また、検出部133aは、入力部134を介して、操作者による心臓の特徴部位の位置の入力を受け付けることで、基準断面像の断面位置を検出することもできる。もっとも、この作業は非常に煩雑で時間がかかるため、通常、各基準断面像の検出位置を自動で検出する手法の方が好ましい。
そして、検出部133aは、基準断面像の断面位置を含む断面像情報を記憶部132に格納する。
図5は、第1の実施形態における記憶部132に記憶される断面像情報の一例を示す図である。なお、図5は、検出部133aが、15種類の基準断面像の断面位置を検出する場合の例を示している。例えば、図5に示すように、記憶部132は、複数の基準断面像のそれぞれについて、基準断面像の種類を識別する識別情報である名前(ID)と、検出部133aによって検出された基準断面像の断面位置とを対応付けた情報を断面像情報として記憶する。
ここで、例えば、断面像情報は、あらかじめ各基準断面像の名前(ID)が設定されたレコードが記憶部132に記憶されており、検出部133aによって各基準断面像の断面位置が検出された際に、検出結果に基づいて断面位置が設定される。または、断面像情報は、検出部133aによって各基準断面像の断面位置が検出された際に、基準断面ごとに名前(ID)及び断面位置が設定されることで生成されてもよい。
また、図5に示す例では、基準断面像の種類を識別する識別情報である名前(ID)として、「01」〜「15」の数字を用いた場合を示しているが、実施形態はこれに限られない。例えば、識別情報として、アルファベット又は記号が用いられてもよいし、数字、アルファベット及び記号の組み合わせが用いられてもよい。
続いて、検出部133aは、ボリューム―データから検出した基準断面像の断面位置を表示部135に一覧表示する。図6は、第1の実施形態における基準断面像の断面位置の表示例を示す図である。検出部133aは、検出した基準断面像の断面位置に基づいて、MPR(Multi-Planner Reconstruction)処理により、ボリュームデータから基準断面像を生成する。また、検出部133aは、図6に示すように、生成した各基準断面像上に、検出した心臓の特徴部位(図6において、菱形、三角、×印等)や、他の基準断面像の断面位置との交差線(図6において、実線、点線等)を重畳表示する。このような表示は、操作者による検出結果の確認に有効であり、操作者は、この表示画面上で、適宜、断面位置の修正を行うことができる。
なお、第1の実施形態においては、ボリュームデータから15種類の基準断面像の断面位置を検出し、その検出結果を一覧表示する例を示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。ボリュームデータから検出する基準断面像の数は、任意に変更することができる。また、この段階における断面位置の表示自体を省略してもよい。また、マルチスライス像上に、イメージングスキャンで最初に収集される基準断面像の断面位置を重畳表示した表示画像のみを表示してもよい。
ステップS104:図3に戻り、続いて、設定部133bが、イメージングスキャンにおいて収集される基準断面像の種類や撮像順序、重畳画像の組合せを設定する。ここで、第1の実施形態において、イメージングスキャンは、複数のプロトコルに対応する複数のスキャンである。また、各スキャンを実行して収集される複数の基準断面像それぞれは、互いに交差する断面像である。上述したように、第1の実施形態においては、ステップS101における撮像条件の設定の段階においても、プリセットされた設定情報を必要に応じて変更することで、これらの撮像条件の設定を行っている。第1の実施形態においては、ステップS104において、改めて、撮像条件を表示し、操作者による確認を行うが、ステップS101における設定若しくはこのステップS104のいずれか一方は、省略することもできる。あるいは、その両方を省略し、自動化してもよい。
それでは、第1の実施形態において想定される、基準断面像の種類や撮像順序、及び、重畳画像の組合せについて、図7〜11を用いて説明する。
図7は、第1の実施形態における基準断面像の撮像順序を説明するための図である。図7に示すように、第1の実施形態においては、「心臓」の大動脈の検査を想定する。図7において『axial』で表示される5つの体軸横断面像が、準備スキャンで収集されるボリュームデータであるマルチスライス像に相当する。また、図7の下向きの矢印に示すように、イメージングスキャンにおいては、「左室短軸像」(『LSA(Left ventricular Short Axis)』)、「左室三腔長軸像」(『L3ch』)、「左室流出路像」(『LVOT(Left Ventricular Outflow Tract)』)、「大動脈像」(『AV(Aorta Valve)』)の順に収集される。
ここで、図7においては、イメージングスキャンで収集されるこれら4つの基準断面像間に、上向きの矢印を表示している。この上向きの矢印は、どの基準断面像上で、後段に収集予定の基準断面像の断面位置を操作者に確認させるか、その組合せを示している。即ち、図7の矢印A1は、「左室三腔長軸像(L3ch)」の断面位置を、「左室短軸像(LSA)」上に重畳表示して確認させることを示す。図7の矢印A2及び矢印A3は、「左室流出路像(LVOT)」及び「大動脈像(AV)」それぞれの断面位置を、「左室三腔長軸像(L3ch)」上に重畳表示して確認させることを示す。図7の矢印A4は、「大動脈像(AV)」の断面位置を、「左室流出路像(LVOT)」上に重畳表示して確認させることを示す。
図8は、第1の実施形態における記憶部132に記憶されるプロトコル情報の一例を示す図である。前述したように、記憶部132には、基準断面像の組み合わせを表す設定情報を撮像パラメータの1つとして含んだプロトコル情報が、あらかじめ記憶される。
図8に示すように、記憶部132は、操作者によってスタックされた準備スキャンやイメージングスキャンのプロトコル情報を、撮像順序に従った順に記憶する(なお、説明の便宜上、スタックされた準備スキャンやイメージングスキャンの一部を示す)。なお、図8に示す例は、図7に示した基準断面像の種類、撮像順序、重畳表示の組合せを含んだプロトコル情報を示している。
例えば、図8に示すように、記憶部132は、基準断面像の種類(Protocol)ごとに、基準断面像の種類を識別する識別情報である名前(ID)と、基準断面像上に重畳表示される第2断面像の種類(Confirm)と、撮像範囲(FOV)と、スライス数(NS)と、時相数(NP)と、マトリックスサイズ(Matrix)と、フリップアングル(FA)とを対応付けた情報をプロトコル情報として記憶する。なお、図8においては、説明の便宜上、各種撮像パラメータの具体的な数値を省略して示す。
ここで、プロトコル情報は、基準断面像の組み合わせを表す設定情報として、第1断面像の種類を識別する名前(ID)と、第2断面像の種類(Confirm)とを含んでいる。この組み合わせが、重畳表示の組み合わせを示している。ここで、図8に示すように、基準断面像の種類を識別する名前(ID)には、図5に示した断面像情報に含まれる名前(ID)が設定される。また、第2断面像の種類(Confirm)にも、この名前(ID)を用いて、第1断面像に断面位置を重畳表示させる基準画像の種類が設定される。すなわち、第1断面像と第2断面像と組み合わせを表す設定情報は、第1断面像に関する識別情報と、第2断面像に関する識別情報とを対応付けることで定義される。
例えば、図5に示した断面像情報において、名前(ID):『04』の基準画像が「左室短軸像(LSA)」であり、名前(ID):『08』の基準画像が「左室三腔長軸像(L3ch)」であったとする。また、名前(ID):『09』の基準画像が「左室流出路像(LVOT)」であり、名前(ID):『10』の基準画像が「大動脈像(AV)」であったとする。その場合には、図8に示すように、プロトコル情報において、「左室短軸像(LSA)」の名前(ID)に『04』が設定され、「左室三腔長軸像(L3ch)」の名前(ID)に『08』が設定され、「左室流出路像(LVOT)」の名前(ID)に『09』が設定され、「大動脈像(AV)」の名前(ID)に『10』が設定される。
そして、図8に示すように、例えば、「左室三腔長軸像(L3ch)」のレコードの第2断面像の種類(Confirm)に、『09』及び『10』が設定される。これは、「左室三腔長軸像(L3ch)」を収集した後に、再構成された画像上に、ボリュームデータから自動検出された「左室流出路像(LVOT)」の断面位置及び「大動脈像(AV)」の断面位置をそれぞれ重畳表示することを示している。
図9は、第1の実施形態における重畳画像の組合せの設定画面を説明するための図である。図7に示した、基準断面像の種類、撮像順序、重畳表示の組合せの設定を、MRI装置100の表示部135(コンソール画面)上で表示する例を示したものが、図9である。すなわち、図9は、図8に示したプロトコル情報を表示部135上に表示した場合の例を示している。例えば、設定部133bは、図9に示す設定画面を表示部135に表示し、入力部134を介して、操作者による確認、変更を受け付ける。
図9に示すように、設定画面の各行には、操作者によってスタックされた準備スキャンやイメージングスキャンのプロトコル情報が、撮像順序に従って、上から順に表示されている(なお、説明の便宜上、スタックされた準備スキャンやイメージングスキャンの一部を示す)。操作者は、この設定画面を見ることで、撮像順序を把握することができる。図9に示す設定画面の各列は、左から順に、撮像順序を示すインデックス(Index)、基準断面像の種類(Protocol)、基準断面像上に重畳表示される第2断面像の種類(Confirm)、撮像範囲(FOV)、スライス数(NS)、時相数(NP)、マトリックスサイズ(Matrix)、フリップアングル(FA)である。操作者は、撮像パラメータの詳細を把握することができる。なお、図9には、説明の便宜上、一部の撮像パラメータを示す。
ここで、設定画面に表示される項目のうち、第2断面像の種類(Confirm)が重畳表示の組合せを示す。図9に示す設定画面の表示では、基準断面像の種類が、各プロトコルの撮像順序を示すインデックスによって識別されるので、第2断面像の種類(Confirm)も、このインデックスを用いて表示されている。例えば、「左室短軸像(LSA)」、「左室三腔長軸像(L3ch)」、「左室流出路像(LVOT)」、「大動脈像(AV)」には、それぞれ、『E』、『F』、『G』、『H』のアルファベットがインデックスとして付与されている。例えば、図9において、『F』の行の第2断面像の種類(Confirm)に『G』及び『H』が表示されているが、これは、『F』である「左室三腔長軸像」を収集した後、再構成された画像上に、ボリュームデータから自動検出された『G』の「左室流出路像」及び『H』の「大動脈像」の断面位置を重畳表示することを示している。例えば、インデックスは、撮像順序を示す記号であると分かりやすい。例えば、図9に示す例のようにアルファベットであれば、短い情報であるし、アルファベット順によって順序を表現することもできる。なお、アルファベットに色付けする等、より識別し易くしてもよい。
ここで、上述した設定画面を表示する処理について詳細に説明する。例えば、設定部133bは、設定画面を表示する際には、記憶部132に記憶されているプロトコル情報に基づいて、各基準断面像の情報を表示する。具体的には、設定部133bは、設定画面上に各基準断面像の情報を表示する際には、記憶部132に記憶されているプロトコル情報を参照し、記憶されているプロトコル情報の順に従って、設定画面上で上から順に各基準断面像の行を表示する。このとき、設定部133bは、各基準断面像のインデックスとして、上から順にアルファベットを表示する。
例えば、図9に示すように、設定部133bは、準備スキャンで収集されるマルチスライス像のインデックスを『D』とした場合に、それに続く「左室短軸像(LSA)」のインデックスとして『E』を表示する。また、設定部133bは、後に続く「左室三腔長軸像(L3ch)」、「左室流出路像(LVOT)」、「大動脈像(AV)」のインデックスとして、それぞれ、『F』、『G』、『H』を表示する。
さらに、設定部133bは、設定画面上に表示した基準断面像ごとに、対応するプロトコル情報を参照して、第2断面像の種類(Confirm)に設定されている名前(ID)を特定する。その後、設定部133bは、設定画面上に表示した各基準断面像のインデックスの中から、特定した名前(ID)に対応する基準断面像のインデックスを特定し、特定したインデックスを、設定画面上の第2断面像の種類(Confirm)に表示する。
例えば、図8に示したように、各基準断面のプロトコル情報が設定されていたとする。その場合に、設定部133bは、例えば、「左室三腔長軸像(L3ch)」の行を表示する際に、「左室三腔長軸像(L3ch)」のプロトコル情報を参照して、第2断面像の種類(Confirm)に名前(ID):『09』及び『10』が設定されていることを特定する。その後、設定部133bは、設定画面上に表示した各基準断面像のインデックスに基づいて、名前(ID):『09』に対応する「左室流出路像(LVOT)」のインデックスが『G』であり、名前(ID):『10』に対応する「大動脈像(AV)」のインデックスが『H』であることを特定する。そして、設定部133bは、図9に示すように、「左室三腔長軸像(L3ch)」の行に表示する第2断面像の種類(Confirm)として、特定したインデックス:『G』及び『H』を表示する。
そして、設定部133bは、設定画面を表示した後に、入力部134を介して、基準断面像の種類や撮像順序、重畳表示の組合せを変更する操作を受け付けると、受け付けた操作に応じて、記憶部132に記憶されているプロトコル情報を更新する。このとき、設定部133bは、第1断面像に関する識別情報と、第2断面像に関する識別情報とを対応付けることで、第1断面像と第2断面像との組合せを設定する。すなわち、第1の実施形態では、設定部133bは、第1断面像に関する名前(ID)と、第2断面像に関する名前(ID)とを対応付けることで、第1断面像と第2断面像との組合せを設定する。
図10は、第1の実施形態における設定画面によるプロトコル情報の更新を説明するための図である。例えば、操作者が、図9に示した設定画面上で、「左室短軸像(LSA)」と「左室三腔長軸像(L3ch)」との間に、左室四腔長軸(L4ch)」を追加する操作を行ったとする。その場合には、設定部133bは、図10に示すように、「左室短軸像(LSA)」のレコードと「左室三腔長軸像(L3ch)」のレコードとの間に、「左室四腔長軸(L4ch)」のレコードを追加する。
このとき、例えば、「左室四腔長軸(L4ch)」の名前(ID)が『06』であったとすると、設定部133bは、図10に示すように、「左室四腔長軸(L4ch)」のレコードに含まれる名前(ID)に『06』を設定する。また、設定部133bは、操作者によって設定画面上で入力された撮像範囲(FOV)、スライス数(NS)、時相数(NP)、マトリックスサイズ(Matrix)、フリップアングル(FA)を、「左室四腔長軸(L4ch)」のレコードに含まれる各項目に設定する。
また、設定部133bは、設定画面上に表示されているいずれかの基準断面像(第1断面像)について、第2断面像の種類(Confirm)を示すインデックスが入力された場合には、入力されたインデックスに対応する基準断面像のプロトコル情報を参照して、その基準断面像に付与されている名前(ID)を特定する。そして、設定部133bは、特定した名前(ID)を、インデックスが入力された基準断面像(第1断面像)に対応するプリセット情報の第2断面像の種類(Confirm)の項目に設定する。
なお、設定画面上で第2断面像の種類(Confirm)を示すインデックスが入力された場合に、インデックスが入力された基準断面像(第1断面像)の取集より前に、そのインデックスに対応する基準断面像の収集がスタックされていない場合もあり得る。その場合には、設定部133bは、先行して収集される基準断面像の中に、入力されたインデックスに対応する基準断面像が無いことを示すメッセージを表示するようにしてもよい。このようなメッセージを表示することによって、操作者に対して、インデックスの再入力や、基準断面像(第1断面像)の取集の追加などの検討を促すことができる。
また、設定部133bは、入力部134を介して、基準断面像の種類や撮像順序、重畳表示の組合せを変更する操作を受け付けた場合には、上述したようにプロトコル情報を更新するとともに、設定画面の表示も変更する。具体的には、設定部133bは、基準断面像の種類や撮像順序、重畳表示の組合せを変更する操作を受け付けた場合には、更新後のプロトコル情報に基づいて、各基準断面像の情報を変更する。
図11は、第1の実施形態における設定画面の表示の変更を説明するための図である。例えば、操作者が、上述した例と同様に、図9に示した設定画面上で、「左室短軸像(LSA)」と「左室三腔長軸像(L3ch)」との間に、左室四腔長軸(L4ch)」を追加する操作を行ったとする。その場合には、設定部133bは、まず、上述したようにプロトコル情報を更新する。
その後、設定部133bは、更新後のプロトコル情報を参照して、記憶されているプロトコル情報の順に従って、設定画面上に各基準断面像の行を表示し直す。これにより、図11に示すように、「左室短軸像(LSA)」の行と「左室三腔長軸像(L3ch)」の行との間に、「左室四腔長軸(L4ch)」の行が追加されて表示される。
また、このとき、各基準断面像のインデックスも新たに振り直される。具体的には、「左室短軸像(LSA)」のインデックスには、変わらず『E』が表示され、追加された「左室四腔長軸(L4ch)」のインデックスには、それに続く『F』が表示される。そして、後に続く「左室三腔長軸像(L3ch)」、「左室流出路像(LVOT)」、「大動脈像(AV)」のインデックスには、それぞれ、『G』、『H』、『I』が表示される。
また、各基準断面像のインデックスの振り直しに伴って、各基準断面像に対応する第2断面像の種類(Confirm)の表示も変更される。例えば、図9に示した設定画面の状態では、「左室三腔長軸像(L3ch)」の行には、第2断面像の種類(Confirm)として、インデックス:『G』及び『H』が表示されていたが、「左室流出路像(LVOT)」のインデックスが『G』から『H』に振り直され、「大動脈像(AV)」のインデックスが『H』から『I』に振り直されたことにともなって、図11に示すように、「左室三腔長軸像(L3ch)」の行に表示される第2断面像の種類(Confirm)のインデックスも、『G』及び『H』から、『H』及び『I』に変更される。
このように、第1の実施形態では、基準断面像の種類に名前(ID)を割り当て、その名前(ID)と、ステップS103で自動検出された基準断面像の検出位置とを対応付けて、記憶する。すると、ステップS103における基準断面像の検出結果が、自動的に設定情報に反映されるため、煩雑な操作は不要であり、効果的である。また、同様に、基準断面像上に重畳表示される第2断面像の種類も、名前(ID)によって選択する仕組みとなっている。
ステップS105:図3に戻り、続いて、シーケンス制御部120が、イメージングスキャンを実行する。シーケンス制御部120は、まず、イメージングスキャンが終了したか否か、即ち、スタックされたプロトコルが残っているか否かを判定する。スタックされたプロトコルが残っていない場合(ステップS105,Yes)、シーケンス制御部120は、処理を終了する。
ステップS106:一方、スタックされたプロトコルが残っている場合(ステップS105,No)、シーケンス制御部120は、撮像順序に従って基準断面像を収集する。上述したように、この時に撮像する基準断面像を、説明の便宜上、第1断面像と呼ぶ。また、以降の説明では、ステップS106において、図9に示す『F』の撮像(「左室三腔長軸像」のシネ撮像)を実行したことを想定して、説明を続ける。
ステップS107:続いて、生成部133cは、ステップS106で収集された基準断面像を再構成して第1断面像を生成し、生成した第1断面像上に、重畳表示の組合せに設定されている第2断面像の断面位置を重畳した表示画像を生成する。例えば、生成部133cは、記憶部132に記憶されているプロトコル情報を参照し、プロトコル情報に含まれている第1断面像と第2断面像との組合せを表す設定情報に基づいて、表示画像を生成する。そして、生成部133cは、生成した表示画像を表示部135に表示する。
図12は、第1の実施形態における表示画像の表示例を示す図である。図12に示すように、第1の実施形態においては、生成部133cによって生成された表示画像と、ステップS104で設定された設定情報とが、ともに表示部135上に表示される例を示す。先に設定情報について説明すると、この段階において、『D』及び『E』は、既に収集済みであり、『F』が、現在収集して再構成した表示画像に対応し、『G』及び『H』が、後段に収集予定のものである。『F』の行の上下に空行があるが、例えば、このようにして、『F』が現在の収集に対応するものであることを示してもよい。
生成部133cは、「左室三腔長軸像(L3ch)」の再構成画像I1と、「左室三腔長軸像(L3ch)」の再構成画像上に、第2断面像のうちの1つである「左室流出路像(LVOT)」の断面位置を重畳表示した表示画像I2と、「左室三腔長軸像(L3ch)」の再構成画像上に、第2断面像の全て「左室流出路像(LVOT)」及び「大動脈像(AV)」それぞれの断面位置を重畳表示した表示画像I3とを、並列表示する。なお、表示画像I2や表示画像I3にあるように、複数の第2断面像が重畳表示の組合せに設定されている場合には、インデックスの情報を断面位置とともに表示することが望ましい。あるいは、第2断面像の識別は、インデックスに限られず、色分けして表示してもよい。
ここで、第1の実施形態において、シーケンス制御部120は、「左室短軸像」、「左室三腔長軸像」、「左室流出路像」、及び「大動脈像」を、時系列の画像群で収集する。そして、生成部133cは、時系列順に表示される第1断面像上に、第2断面像の断面位置を重畳した表示画像を生成し、表示する。例えば、生成部133cは、動画表示される「左室三腔長軸像」の再構成画像上に、ボリュームデータから検出された「左室流出路像」の断面位置を静止した状態で重畳した表示画像を生成し、表示する。
このように、特に心臓の検査の場合、特定の拍動時相で収集されたボリュームデータでは確認できない、拍動時相を考慮した撮像位置の確認・修正を効率的に行うことができる。即ち、心臓の場合、従来の手法では、自動検出した基準断面像の断面位置を、マルチスライス像を撮像した際の拍動時相でしか確認することができなかった。この点、大動脈弁像や肺動脈弁像等の基準断面像は、拍動時相を考慮した断面位置の確認が重要であるが、第1の実施形態によれば、シネ撮像で収集され、動画表示される基準断面像上で、後段にて収集予定の基準断面像の断面位置を確認することができるので、断面位置の設定にあたり、拍動時相を考慮することができる。
なお、実施形態は、上述した表示例に限られるものではない。即ち、生成部133cは、必ずしも3つの表示画像を並列表示する必要はなく、例えば、これら3つの表示画像を1つずつ切り替えて表示してもよい。あるいは、例えば、生成部133cは、表示画像I3のみを生成して、表示画像I3のみを表示してもよい。あるいは、例えば、生成部133cは、第2断面像の数だけ表示画像を生成し、各表示画像上に、複数の第2断面像の断面位置のうちの1つを重畳表示してもよい。即ち、表示画像の表示方法(表示画像をいくつ表示するか、第2断面像の断面位置が複数の場合、いくつ第1断面像上に重畳表示するか等)は、いずれも任意に変更することが可能である。
また、例えば、生成部133cは、ステップS103における断面位置の自動検出が、心臓の特徴部位の位置に基づいている場合等には、第1断面像や第2断面像の断面位置に関連する特徴部位を、表示画像上に合わせて重畳表示することができる(例えば、図6に例示した、菱形、三角、×印等)。このような重畳表示は、操作者に対して、心臓の特徴部位を分かり易く示すことができ、有用である。
ステップS108:図3に戻り、続いて、修正部133dは、ステップS107で表示された表示画像上で操作者からの修正操作を受け付けたか否かを判定する。修正操作を受け付けない場合(ステップS108,No)、シーケンス制御部120によるステップS105の処理に戻る。
ステップS109:一方、修正操作を受け付けた場合(ステップS108,Yes)、修正部133dは、第2断面像の断面位置を修正し、記憶部132に格納されている第2断面像に関する断面像情報の断面位置を上書きする。図13は、第1の実施形態における断面位置の修正を説明するための図である。図13の(A)は、ステップS107で表示された最初の表示画像I3である。この例では、ボリュームデータからの自動検出によって設定されている第2断面像の断面位置が、実際に収集された第1断面像上に描出された大動脈のダクト方向より若干ずれているものとする。このような修正の必要性は、基準断面像の断面位置を検出する対象のボリュームデータの収集から、実際に検出した基準断面像を収集するまでの間に、被検体Pが動いてしまった場合や、ボリュームデータ収集時には分からなかった拍動の情報が加わることで起きる。
そこで、図13の(B)に示すように、例えば、操作者は、大動脈像(『H』)の位置や角度を入力部134のマウス等を介して修正する。すると、修正部133dは、大動脈像の断面位置に関する修正操作を、位置及び角度のうち、少なくとも一方を変更する変更操作によって受け付け、修正後の大動脈像の位置パラメータを算出し、記憶部132に格納されている大動脈像の位置パラメータを上書きする。また、修正部133dは、操作者によって修正された断面位置に関連する他の第2断面像(例えば、交差関係にある基準断面像)の断面位置についても、複数の断面位置の空間的な相対関係に基づき、連動して修正することができる。例えば、更に後段に収集されるもう1つの第2断面像である左室流出路像(『G』)と大動脈像(『H』)とは直交関係にあるという制約を予め与えておくことで、図13の(C)に示すように、修正部133dは、左室流出路像(『G』)の位置パラメータも自動的に修正・上書きすることができる。この場合、1つの基準断面像の断面位置の修正によって、この基準断面像に関連する他の基準断面像の断面位置や、この基準断面像より後段に収集予定の他の基準断面像の断面位置も連動して自動的に修正されるので、より効率的である。
なお、断面位置の修正は、上述した手法に限定されるものではない。例えば、表示画像上に心臓の特徴部位も重畳表示している場合、修正部133dは、重畳表示している心臓の特徴部位の位置の変更操作を受け付け、変更後の特徴部位に従って、後段に収集予定の基準断面像の位置パラメータを全て自動的に修正する(改めて算出し直す)ことができる。このような修正も、有用である。
また、例えば、第2断面像の断面位置が修正された場合、修正部133dは、第2断面像自体や、第2断面像に関連する他の基準断面像については、修正有のフラグを付して、設定画面上や、再構成後の画像データで確認できるようにしてもよい。例えば、診断時には、基準断面像を並べて表示することがあるが、このときに、相互の位置関係を示す情報や、修正があったのであれば、その情報が表示されると、有用である。
例えば、修正部133dは、図12の設定画面における設定情報において、各基準断面像に付された名前(ID)や、『Confirm』の欄の第2断面像の名前(ID)に、修正有のフラグを付す。例えば、第2断面像『H』の断面位置に対して修正が行われたのであれば、修正部133dは、『H´』のように表示する。
また、修正部133dは、再構成後の画像データが、例えば、DICOM(the Digital Imaging and Communications in Medicine)データであれば、DICOMの付帯情報(例えば、プライベートタグ)に、断面位置の修正が行われたことを示す「修正有」の付帯情報を付加する。また、修正部133dは、「修正有」の付帯情報に加えて、あるいは、「修正有」の付帯情報に替えて、修正後の断面位置を示す位置パラメータ、及び、ボリュームデータから自動検出された位置パラメータのうち、少なくとも一方を付加してもよい。断面位置の修正がイメージングスキャンの途中で行われた場合、イメージングスキャンで収集された複数の基準断面像間で、相互の位置関係が崩れていることになる。そこで、再構成後の画像データにこれらの情報を付帯させ、画像データを表示する画像表示装置側で、この付帯情報を参照して、必要に応じて、修正有の情報や、修正前後の情報を表示することが、後に診断で用いられる際等に有用となってくる。なお、DICOMデータの付帯情報に限られるものではなく、データの形式がプライベートの形式の場合には、プライベートの形式の付帯情報に付加すればよい。
更に、第2断面像の断面位置を修正した場合、第1断面像の断面位置の精度も疑わしくなってくる。そこで、生成部133cは、第2断面像の断面位置が修正された後に、第2断面像が収集された場合には、収集された第2断面像上に、修正操作を受け付けた表示画像に対応する第1断面像の断面位置を重畳した表示画像を生成し、生成した表示画像を表示部135に表示してもよい。操作者に対して、修正に用いた第1断面像の断面位置を確認させることは有用である。即ち、操作者は、この確認により第1断面像の断面位置の精度も疑わしいと考えた場合に、手動により制御することで、第1断面像を、再度収集することができる。また、例えば、第2断面像の断面位置が修正された場合には、シーケンス制御部120が、自動的に、修正操作を受け付けた表示画像に対応する第1断面像を、再度収集するように制御してもよい。
上述してきたように、第1の実施形態によれば、MRI装置100は、イメージングスキャンにおいて基準断面像を収集する毎に、収集した基準断面像を再構成し、再構成画像上に、後段にて収集予定の基準断面像の断面位置を重量表示した表示画像を生成し、表示部135に表示する。これを言い換えると、MRI装置100は、イメージングスキャンで収集予定の基準断面像の断面位置を、収集予定の基準断面像と収集順序が近接している基準断面像であって、イメージングスキャン内で既に収集済みの基準断面像上に重畳した表示画像を生成し、生成した表示画像を表示部135に表示する。このことにより、断面像の位置決め操作を適切且つ容易に行うことができる。即ち、操作者は、時間的に近くで収集された画像上で基準断面像の断面位置を効率的に確認・修正することができるため、撮像中の被検体Pの体動等による撮像位置のずれの影響を小さくすることができる。
(その他の実施形態)
実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
(対象部位)
上述した実施形態では、対象部位として「心臓」を例に挙げて説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、「脳」や、「肩」、「膝」といった関節等、心臓以外の他の対象部位の検査の場合にも同様に適用することができる。
例えば、肩関節の撮像においては、例えば、準備スキャンで収集されたボリュームデータ(複数の体軸横断面像)上で、イメージングスキャン前に、イメージングスキャンで収集される、肩甲骨に平行な斜位冠状断面像や、肩甲骨に直交する斜位矢状断面像の位置決めが行われる場合がある。この場合、例えば、生成部133cは、イメージングスキャンで斜位冠状断面像(第1断面像)が収集されると、収集された斜位冠状断面像上に、収集前の斜位矢状断面像(第2断面像)の断面位置であってボリュームデータから検出された断面位置を重畳した表示画像を生成し、生成した表示画像を表示部135に表示する。
(断面像の種類)
また、上述した実施形態では、ボリュームデータから15種類の基準断面像の断面位置を検出し、表示する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではなく、検出する基準断面像の数、種類、表示方法等は任意に変更することができる。また、上述した実施形態で想定した基準断面像の種類、収集順序、重畳表示の組合せも、任意に変更することができる。もっとも、これらの設定手順は通常非常に複雑となるため、第1の実施形態で説明したように、撮像目的毎に、基準断面像の種類、収集順序、重畳表示の組合せを事前設定情報として記憶部132に予め保存しておき、検査の前に、保存された事前設定情報を操作者に選択させるという状況が望ましい。
(自動修正)
また、上述した実施形態では、第2断面像の断面位置を、操作者に修正させる修正例を説明したが、修正方法はこれに限られるものではなく、第2断面像の断面位置は、自動的に修正されてもよい。この場合、必ずしも、上述したような、第1断面像上に第2断面像の断面位置の初期値(即ち、準備スキャンで収集されたボリュームデータから検出された断面位置)を重畳して表示する必要もない。この場合、生成部133cは、例えば、自動的に修正された場合にのみ、第1断面像上に修正済みの第2断面像の断面位置を重畳した表示画像を生成し、操作者に確認させるために表示部135に表示してもよい。
もっとも、この表示自体を省略し、複数の断面像を順次収集するイメージングスキャンを全自動で行うことも可能である。あるいは、生成部133cは、通常は、第1断面像上に第2断面像の断面位置の初期値を重畳した表示画像を表示し、修正された場合にのみ、第1断面像上に修正済みの第2断面像の断面位置を重畳した表示画像を表示してもよい。このように、修正部133dは、イメージングスキャンで第1断面像が収集される毎に、収集された第1断面像を用いて収集前の第2断面像の断面位置を検出し、第2断面像の断面位置の初期値を修正する。また、生成部133cは、初期値が修正された場合に、必要に応じて、第1断面像上に修正後の第2断面像の断面位置を重畳した表示画像を生成する。
自動的に修正する手法について説明すると、例えば、修正部133dは、ステップS103で生成したMPR像とステップS107の再構成画像とを比較したり、ステップS103で用いたテンプレートや識別器をステップS107の再構成画像に適用することで、第2断面像の断面位置を自動的に修正することができる。なお、修正部133dは、必ずしも自動的に修正してしまうのではなく、第1断面像や第2断面像の断面位置を修正する必要があることの警告情報を出力し、操作者の了承を受け付けて修正を実行したり、あるいは、修正自体は操作者に行わせることができる。このような自動修正は、操作者の作業をより軽減することができ、有用である。
更に、修正部133dは、自動修正にあたって心時相を加味することもできる。例えば、シーケンス制御部120が、第1断面像をシネ撮像で収集する一方で、第2断面像を、特徴波からの遅延時間が所定の時間に定められた特定の心時相で収集する場合を考える。このような場合、第2断面像の断面位置の初期値は、準備スキャンで収集されたボリュームデータから検出されたものであるので、実際に第2断面像が収集される遅延時間(心時相)とは一致していないおそれがある。そこで、例えば、修正部133dは、シネ撮像で第1断面像を収集すると、時系列のデータ群の中から、実際に第2断面像が収集される遅延時間(心時相)に対応するデータを特定し、特定したデータを用いて改めて第2断面像の断面位置を検出し、第2断面像の断面位置を自動修正してもよい。
(イメージングスキャン中のボリュームデータ)
また、上述した実施形態では、準備スキャンで収集されたボリュームデータから、複数の断面位置を検出し、その断面位置を、イメージングスキャンで収集された基準断面像上に重畳表示する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、ボリュームデータは、準備スキャンで収集されたものに限られず、イメージングスキャン中に収集されたものでもよい。例えば、イメージングスキャンの中で複数のプロトコルにより順次基準断面像が収集される場合、そのうちの1つとして、ボリュームデータが収集される場合もある。このような場合に、例えば、検出部133aは、イメージングスキャン中に収集されたボリュームデータから、後段に収集予定の1つ又は複数の基準断面像の断面位置を検出する。そして、生成部133cは、直前に収集された第1断面像上に、収集前の第2断面像の断面位置であって、このイメージングスキャン中に収集されたボリュームデータから検出された断面位置を重畳した表示画像を生成し、生成した表示画像を表示部135に表示する。
なお、断面位置の検出元となったボリュームデータがシネ撮像により収集された時系列のボリュームデータである場合、ボリュームデータから検出される断面位置も、時系列の断面位置群とすることもできる。この場合、例えば、生成部133cは、動画表示される第1断面像上に、動画表示される第2断面像の断面位置群を重畳した表示画像を生成し、表示してもよい。
(具体的な数値、処理の順序)
また、上述した実施形態において例示した具体的な数値や処理の順序等は、原則として、一例に過ぎない。
(プログラム)
上述した実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機が、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態のMRI装置100による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述した実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RW等)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータ又は組み込みシステムが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態のMRI装置100と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が、上述した実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。更に、記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から、上述した実施形態における処理が実行される場合も、実施形態における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、実施形態におけるコンピュータ又は組み込みシステムは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上述した実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。また、実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
以上述べた少なくとも1つの実施形態の磁気共鳴イメージング装置によれば、断面像の位置決め操作を適切且つ容易に行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 MRI装置
120 シーケンス制御部
133 制御部
133a 検出部
133b 設定部
133c 生成部
133d 修正部

Claims (18)

  1. ボリュームデータから特徴部位の位置を検出する検出部と、
    前記検出部により前記特徴部位の位置が検出された後に、断面に含まれる対象部位の解剖学的な特徴が互いに異なる複数の断面が順に撮像されるようにスキャンを設定し、さらに、前記複数の断面のうち、第1の断面と、当該第1の断面より後に撮像される断面の中から操作者によって前記第1の断面上で断面位置を確認する断面として選択された第2の断面とを設定する設定部と、
    前記複数の断面のうち撮像を終えた前記第1の断面に、前記複数の断面のうち撮像を開始する前の前記第2の断面の断面位置を表示する表示部と、
    を備える、磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第2の断面の断面位置は、前記第1の断面において操作者の確認を求める断面位置である、
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記対象部位は心臓であって、前記複数の断面は、短軸像と、水平長軸像と、垂直長軸像と、二腔像と、三腔像と、四腔像とのうち、少なくとも1つを含む、
    請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記対象部位は心臓であって、前記複数の断面は、短軸像と、水平長軸像と、垂直長軸像と、二腔像と、三腔像と、四腔像との中から選択された断面の組み合わせからなる、
    請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記第1の断面はシネ撮像により収集された画像である、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記対象部位は関節部位である、
    請求項1、2又は5に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記対象部位は膝である、
    請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記対象部位は肩である、
    請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記対象部位は脳である、
    請求項1、2又は5に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. ボリュームデータから特徴部位の位置を検出し、
    前記特徴部位の位置が検出された後に、断面に含まれる対象部位の解剖学的な特徴が互いに異なる複数の断面が順に撮像されるようにスキャンを設定し、さらに、前記複数の断面のうち、第1の断面と、当該第1の断面より後に撮像される断面の中から操作者によって前記第1の断面上で断面位置を確認する断面として選択された第2の断面とを設定し、
    設定された前記スキャンによって、前記第1の断面を撮像し、
    記第2の断面を撮像する前に、撮像された前記第1の断面の上に前記第2の断面の断面位置を表示する
    ことを含む、断面位置表示方法。
  11. 前記第2の断面の断面位置は、前記第1の断面において操作者の確認を求める断面位置である、
    請求項10に記載の断面位置表示方法。
  12. 前記対象部位は心臓であって、前記複数の断面は、短軸像と、水平長軸像と、垂直長軸像と、二腔像と、三腔像と、四腔像とのうち、少なくとも1つを含む、
    請求項10又は11に記載の断面位置表示方法。
  13. 前記対象部位は心臓であって、前記複数の断面は、短軸像と、水平長軸像と、垂直長軸像と、二腔像と、三腔像と、四腔像との中から選択された断面の組み合わせからなる、
    請求項10又は11に記載の断面位置表示方法。
  14. 前記第1の断面はシネ撮像により収集された画像である、
    請求項10〜13のいずれか一つに記載の断面位置表示方法。
  15. 前記対象部位は関節部位である、
    請求項10、11又は14に記載の断面位置表示方法。
  16. 前記対象部位は膝である、
    請求項15に記載の断面位置表示方法。
  17. 前記対象部位は肩である、
    請求項15に記載の断面位置表示方法。
  18. 前記対象部位は脳である、
    請求項10、11又は14に記載の断面位置表示方法。
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