JP6753309B2 - 微粒子の分析装置及び微粒子の分析方法 - Google Patents

微粒子の分析装置及び微粒子の分析方法 Download PDF

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Description

本発明は、微粒子の分析装置及び微粒子の分析方法に関するものである。
母相となるミクロンサイズの微粒子の表面に、金属や金属酸化物により形成される被膜層を被膜(コーティング)するパウダーコーティング技術により作製される微粒子がある。このように、母相となる微粒子の表面に被膜層をコーティングすることにより、触媒機能や導電性機能をもたせることができ、耐食性や耐摩耗性を向上させることができる。このようなパウダーコーティング技術により作製された微粒子材料は、電池電極材料や抗菌材料等の幅広い用途に用いられている。
特開2013−167584号公報 特開2000−146873号公報
ところで、母相の表面が被膜層により覆われた微粒子は、母相となる微粒子の表面が被膜層により完全に覆われていることにより、所望とする機能や特性を得ることができるものがある。この場合、母相の表面が被膜層により、部分的にしか覆われていないと、所望とする特性や機能を十分に得ることができない。このため、母相の表面が被膜層により覆われた微粒子材料の開発及び製造工程においては、母相の表面が被膜層により適正に覆われているかを知るため、被膜層の被膜度を容易かつ迅速に測定することのできる被膜された微粒子の分析装置が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析装置において、前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を出射するX線源と、前記被膜された微粒子を撮像する撮像部と、演算制御部と、を有し、前記X線源より出射されたX線を前記被膜された微粒子に照射し、前記撮像部により撮像するものであって、前記演算制御部は、前記撮像部により撮像された画像に基づき前記被膜された微粒子の色変化量を検出し、前記被膜された微粒子の色変化量により前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする。
開示の微粒子の分析装置によれば、母相の表面が被膜層により覆われている微粒子の被膜層の被膜度を容易かつ迅速に評価することができる。
母相の表面に被膜層が形成された微粒子の説明図 第1の実施の形態における被膜された微粒子の分析装置の構造図 高輝度X線の照射時間と黒化度との相関図 高輝度X線が照射された母相の表面に被膜層が形成された微粒子の説明図(1) 高輝度X線が照射された母相の表面に被膜層が形成された微粒子の説明図(2) 母相の表面に被膜層が形成された微粒子の色変化までの時間と被膜度との相関図 第1の実施の形態における被膜された微粒子の分析方法のフローチャート 第2の実施の形態における被膜された微粒子の分析方法のフローチャート 第3の実施の形態における被膜された微粒子の分析方法のフローチャート
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態は、ある材料の微粒子により形成された母相の表面を母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析装置及び分析方法である。このような微粒子としては、例えば、母相となる水酸化ニッケル(Ni(OH))の表面をオキシ水酸化コバルト(CoOOH)の被膜層により覆ったNi−MH電池用正極材料が挙げられる。この他、白金(Pt)の微粒子の母相の表面をルテニウム(Ru)の被膜層により覆った燃料電池用触媒材料や、セラミックスや酸化物の微粒子の母相の表面を酸化チタン(TiO)の被膜層により覆った光触媒材料等が挙げられる。更には、導電性の低い材料により形成された微粒子の母相の表面を金属により形成された被膜層により覆うことにより導電性を高めた微粒子が挙げられる。
本実施の形態においては、母相となる水酸化ニッケル(Ni(OH))の表面をオキシ水酸化コバルト(CoOOH)の被膜層により覆ったNi−MH電池用正極材料となる微粒子を例に説明する。この微粒子は、母相となる水酸化ニッケルの微粒子の直径が約10μmであり、母相の表面に形成されるオキシ水酸化コバルトの被膜層の膜厚は100nm〜200nmである。
母相の表面を母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆った微粒子は、様々な製造方法により形成することができる。このような微粒子は、母相の表面が露出することなく母相の表面のすべてが被膜層に覆われているものが好ましい。例えば、Ni−MH電池用正極には、水酸化ニッケルの母相の表面をオキシ水酸化コバルトの被膜層により覆われた微粒子が用いられるが、この微粒子の母相の表面の一部が被膜層に覆われていないと、電池容量が低くなる等の特性及び機能の上で支障が生じる。
即ち、図1(a)に示されるように、水酸化ニッケルにより形成された母相10の表面10aを表面10aが露出することなく、オキシ水酸化コバルトにより形成された被膜層20により覆われているものがNi−MH電池用正極材料としては理想的である。しかしながら、図1(b)に示されるように、水酸化ニッケルにより形成された母相10の表面の一部しかオキシ水酸化コバルトにより形成された被膜層20により覆われていない場合、母相10の表面10aの一部が露出する。このように、母相10の表面10aの一部が露出していると、Ni−MH電池用正極材料等の用途に用いた場合、所望とする特性や機能を得ることができない。
このような微粒子は、母相10の直径が約10μmであるため、通常、肉眼により母相10の表面が被膜層20により完全に覆われているかどうかを観察することができない。よって、このような微粒子の分析には、SEM(Scanning Electron Microscope)等の電子顕微鏡及びエネルギー分散型X線分析(Energy dispersive X-ray spectrometry:EDX)装置が用いられる。この方法では、被膜層の形成された微粒子の像を直接観察することができるため、被膜層の構造と構成している元素を知ることができ、被膜層の厚さや被膜度を評価することが可能である。しかしながら、この方法では、観察するための試料の作製に時間と労力を要し、また、得られる情報は、被膜層の形成された微粒子の局所的な情報であり、試料全体の情報を得ることはできない。即ち、被膜層の形成された微粒子の観察している領域において、被膜層により母相が覆われているか否かを知ることはできるが、被膜層の形成された微粒子の全体における被膜層の被膜度を定量的に知ることはできなかった。
本実施の形態は、母相の表面に被膜層が形成されている微粒子における被膜層の被膜度を容易にかつ迅速に測定を行うことのできる被膜された微粒子の分析装置及び分析方法である。
ところで、一般に、ある物質にX線を照射すると、照射されたX線の一部は物質に吸収され、残りは透過X線、散乱X線、及び回折X線となる。物質に吸収されたX線は、物質と相互作用し、物質から電子や蛍光X線を放出したり、熱を発生したりする。物質に入射するX線のエネルギーを変化させると、物質に含まれる元素に固有なエネルギーにおいて、X線の吸収量が急激に増大する。この吸収量が急激に増加するエネルギーのことを吸収端と呼び、吸収端エネルギーよりも大きなエネルギー領域では、吸収端エネルギーよりも小さなエネルギー領域に比べて、物質によるX線の吸収量が大きい。このように、物質に含まれる元素の吸収端エネルギーよりも大きなエネルギーのX線を物質に照射すると、物質におけるX線の吸収量が増大するとともに、物質から放出される電子、蛍光X線、及び熱も増大する。本実施の形態においては、吸収端エネルギーよりも大きなエネルギーのX線を物質に照射した際に、物質において増大して発生する熱を用いるものである。
物質に含まれる元素の吸収端エネルギーよりも大きいエネルギーのX線を物質に照射すると熱が発生するが、物質がX線照射領域よりも十分大きい場合や、熱伝導性が良い基板上に形成された薄膜である場合には、X線照射領域から速やかに放熱される。このため、X線照射領域の温度は、あまり上昇することはない。しかしながら、試料が粉末状である場合には、粉末を構成する物質が熱伝導性の良い物質であったとしても、熱は粉末と粉末とが接触している部分においてのみ伝導するため、試料全体としては非常に熱伝導性が低い。
従って、母相10の表面に被膜層20が形成された微粒子に、母相10に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーの高輝度X線を照射すると、母相10において発生した熱は殆ど放熱されることなく蓄積され、局所的に温度が上昇する。この際、母相10を覆っている被膜層20の被膜度が低く母相10の表面10aの一部が露出している場合、母相10における温度の上昇により、母相10を形成している物質が大気中の酸素や水分と反応し、変質してしまう。この結果、高輝度X線照射することにより、母相10を形成していた化合物が、高輝度X線照射する前と異なる化合物になったり、大気中の酸素や水分と反応した際に、母相10より被膜層20が剥離したりするため、高輝度X線が照射された領域の色が変化する。この色の変化は母相10を覆っている被膜層20の被膜度に依存する。即ち、ある一定の強度の高輝度X線を照射した場合には、被膜度の違いにより、色が変化するまでの時間が異なる。また、一定の時間照射される高輝度X線の強度(パワー)を変化させた場合には、母相10を覆っている被膜層20の被膜度により、色が変化するX線の強度が異なる。本実施の形態は、このような現象を用いたものであり、母相10の表面に被膜層20が形成された微粒子の集合体である粉末試料に対して、高輝度X線を照射することにより、母相10を覆っている被膜層20の被膜度の評価を容易にかつ迅速に行うものである。
母相10の表面10aが被膜層20により覆われた微粒子に、高輝度X線を照射することにより微粒子の色が変化する様子、即ち、微粒子の色が変化するまでの時間や、色が変化するX線強度は、母相10の材料や被膜層20の材料により異なる。従って、被膜度を定量評価するためには、測定対象となる母相の表面が被膜層により覆われた微粒子について、予め、被膜度と色変化までの時間との関係の検量線や、被膜度と色が変化するX線の強度との関係の検量線を作成しておく必要がある。
尚、母相10の表面に被膜層20が形成された微粒子の色を変化させるためには、極めて高い強度のX線が必要となる。従って、微粒子に照射されるX線は、放射光源からの高輝度X線や実験室系X線源においても微小サイズに集光させたX線が好ましい。高輝度X線とは、X線において、単位面積当たり及び単位時間当たりに含まれる光子数が多い、即ち、フラックスが高いX線のことを意味するものであり、単位には、(光子数/秒・mm2・(mrad)2・0.1%バンド幅)が用いられる。一般的に、放射光X線であれば高輝度X線と呼ばれることから、本実施の形態においては、高輝度X線とは、1.0×1017(光子数/秒・mm2・(mrad)2・0.1%バンド幅)以上のX線であるものとする。
(被膜された微粒子の分析装置)
次に、本実施の形態における被膜された微粒子の分析装置について説明する。本実施の形態における被膜された微粒子の分析装置は、図2に示されるように、X線源110、X線分光器120、X線フィルタ130、X線検出器140、試料ステージ150、撮像部160、演算制御部170、表示部180等を有している。
X線源110は、放射X線光源等に形成されており、微粒子の母相10の吸収端エネルギーよりも高いエネルギーの高輝度X線を出射する。X線分光器120は、2枚の平板結晶により形成されており、入射した白色X線を単色X線にして出射する。X線フィルタ130は、厚みが徐々に変化しており、X線が透過する領域の厚みを変えることにより、所望のX線の強度に調整することができる。試料100は母相の表面が被膜層により覆われた微粒子により形成されている。試料100は、試料ステージ150の上に設置されており、撮像部160により、試料ステージ150の上に設置された試料100の画像を撮像することができる。
演算制御部170は、演算画像処理部171、制御部172、カウンタ173、タイマ174、記憶部175等を有している。表示部180は、ディスプレイ等であり、演算制御部170に接続されており様々な情報を表示する。X線分光器120及びX線フィルタ130は、制御部172に接続されており、制御部172の制御に基づき動作する。カウンタ173は、X線検出器140に接続されており、X線検出器140において検出されたX線量をカウントする。撮像部160は、演算画像処理部171に接続されている。
本実施の形態においては、放射X線光源等により形成されたX線源110より高輝度X線を出射する。このX線源110より出射される高輝度X線は、白色X線であるため、X線分光器120により分光することにより、単色化し単色X線にする。この単色X線は、X線フィルタ130において、X線の強度が調節された後、X線の強度を計測するためのX線検出器140を通り、試料100に照射される。
試料ステージ150は、熱伝導性の低い材料により形成されており、試料ステージ150に試料100が設置される。試料100の上方に設置された撮像部160は、試料100の画像を撮像することができる。撮像部160により撮像された試料100の画像は、演算画像処理部171に送られ、演算画像処理部171において、試料100の色や高輝度X線が照射された領域と照射されていない領域とのコントラスト等を測定する。
本実施の形態においては、一定強度の高輝度X線を試料100に照射し、試料100の色が変化するまでの時間により、被膜層の被膜度を評価する場合には、タイマ174に同期させて、撮像部160により一定時間ごとに試料100を撮像する。撮像部160で一定時間ごとに撮像された試料100の画像は、演算画像処理部171に送られ、演算画像処理部171において、試料100の色変化等が測定及び評価がなされる。
また、X線フィルタ130によりX線の強度を変化させて、試料100の色の変化が生じるX線の強度を測定することにより、母相10の表面を覆っている被膜層20の被膜度を評価することも可能である。
尚、試料100を形成している物質の種類によって、高輝度X線を照射した際の放射線損傷の起こりやすさは異なる。従って、あまり急激に色変化が生じないように、また、あまりにもゆっくりとした変化にならないように、評価しやすい時間変化となるよう、X線フィルタ130を用いて適当なX線強度に調節して測定及び評価を行うことが好ましい。
次に、本実施の形態における被膜された微粒子の分析装置を用いて、Ni化合物の母相10の表面がCo化合物の被膜層20により覆われた微粒子における被膜層20の被膜度を測定及び評価した結果について説明する。尚、Ni化合物は水酸化ニッケルであり、Co化合物はオキシ水酸化コバルトである。
具体的には、母相10の表面の略100%が被膜層20により覆われている試料100A、母相10の表面の略48%が被膜層20により覆われている試料100B、被膜層20が形成されていない母相10だけの試料100Cを作製して実験を行った。
図3は、これらの試料100A、100B、100Cに一定の強度の高輝度X線を照射した場合における照射時間と黒化度との関係を示す。尚、試料100A、100B、100Cにおける被膜層の被膜度は、予めSEM等の電子顕微鏡による観察を複数回行うことにより得た結果である。尚、これらの微粒子では、母相10の表面が被膜層20により覆われている部分は灰色であり、被膜層20により覆われていない部分は黄緑色である。これらの微粒子に、高輝度X線を照射し発熱により反応等が進行すると、被膜層20により覆われていないものは黒く変色する。このため、本実施の形態においては、微粒子の色変化量の指標として微粒子が黒くなった度合となる黒化度を用い、完全に黒くなった状態を1として規格化した。
図3に示されるように、被膜層20の被膜度が略100%の試料100Aでは、4分以上、高輝度X線を照射しても殆ど色変化がなく、黒化度も殆ど変化がなかった。また、被膜層20の被膜度が略48%の試料100Bでは、照射時間の経過とともに色が変化しており、2分弱で黒化度が0.5となり、3分前後で黒化度が1となった。また、被膜層20が形成されていない、被膜層20の被膜度が0%の試料100Cでは、照射時間の経過とともに更に急速に色が変化しており1分前後で黒化度が1となった。図4は、試料100Aに高輝度X線を照射した場合の様子を示すものであり、図4(a)は高輝度X線の照射をし始めた際の様子を示し、図4(b)は高輝度X線を約4分照射した後の様子を示す。図5は、試料100Bに高輝度X線を照射した場合の様子を示すものであり、図5(a)は高輝度X線を照射をし始めた際の様子を示し、図5(b)は高輝度X線を約4分照射した後の様子を示す。
図6は、黒化度が0.5になるまでの時間を色変化までの時間と定義し、母相10の表面を覆っている被膜層20の被膜度の異なる試料を複数個作製し、これらの試料に高輝度X線を照射して得られた色変化までの時間と被膜度との関係を示す。図6に示されるように、母相10の表面を覆っている被膜層20の被膜度と色変化までの時間との関係は曲線となる。従って、Ni化合物の微粒子の母相10の表面10aを覆っているCo化合物の被膜層20の被膜度が未知であっても、高輝度X線を照射し色変化までの時間を計測することにより、被膜層20の被膜度を定量的に測定することができる。
(被膜された微粒子の分析方法)
次に、本実施の形態における被膜された微粒子の分析方法について、図7に基づき説明する。
最初に、ステップ102(S102)において、本実施の形態における被膜された微粒子の分析装置の試料ステージ150に試料100を設置し、高輝度X線が照射される前の試料100の画像(試料像I)を撮像部160により撮像する。
次に、ステップ104(S104)において、試料100に照射される高輝度X線のエネルギーを設定する。具体的には、試料100である微粒子の母相に含まれる元素の吸収端エネルギーよりも高エネルギーに高輝度X線のエネルギーを設定するとともに、高輝度X線のパワーを所定の値に設定する。
次に、ステップ106(S106)において、試料100に高輝度X線を所定の時間照射する。
次に、ステップ108(S108)において、高輝度X線を照射後の試料100の画像(試料像I)を撮像部160により撮像する。
次に、ステップ110(S110)において、演算画像処理部171で、ステップ102で撮像された試料像Iより黒化度Kを算出し、ステップ108で撮像された試料像Iより黒化度Kを算出し、色変化量Δd=K−Kを算出する。
次に、ステップ112(S112)において、色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満であるか否かを判断する。色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満である場合には、ステップ114(S114)に示されるように、その試料100は合格と判断され終了する。また、色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満ではない場合には、ステップ116(S116)に示されるように、その試料100は不合格と判断され終了する。
本実施の形態においては、母相の表面が被膜層により覆われた微粒子について、従来よりも容易にかつ迅速に、被膜層の被膜度を測定及び評価をすることができる。また、高輝度X線を照射した際の色変化までの時間や、色変化が生じるX線強度を測定することにより、被膜層の被膜度を定量的に評価することも可能である。このように、本実施の形態は、母相の表面が被膜層により覆われた微粒子が、所定の被覆度であるか否かを迅速に判断することができるため、母相の表面が被膜層により覆われた微粒子を含んでいる製品の歩留まりの向上及び低コスト化を図ることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態における被膜された微粒子の分析方法について、図8に基づき説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態における被膜された微粒子の分析装置を用いた分析方法であり、試料100に照射する高輝度X線のパワーを変化させて、母相10の表面を覆っている被膜層20の被膜度を算出するものである。このため、本実施の形態においては、所定の時間高輝度X線を試料100に照射した際に、所定の色変化が生じる高輝度X線のパワーと被膜度の関係が予め測定されており、この情報は被膜された微粒子の分析装置における記憶部175等に記憶されている。
最初に、ステップ202(S202)において、微粒子の分析装置の試料ステージ150に試料100を設置し、高輝度X線が照射される前の試料100の画像(試料像I)を撮像部160により撮像する。
次に、ステップ204(S204)において、試料100に照射される高輝度X線のエネルギーを設定する。具体的には、試料100である微粒子の母相に含まれる元素の吸収端エネルギーよりも高エネルギーに高輝度X線のエネルギーを設定するとともに、高輝度X線のパワーを所定の値に設定する。
次に、ステップ206(S206)において、設定されたパワーで試料100に高輝度X線を所定の時間照射する。
次に、ステップ208(S208)において、高輝度X線を照射後の試料100の画像(試料像I)を撮像部160により撮像する。
次に、ステップ210(S210)において、演算画像処理部171で、ステップ202で撮像された試料像Iより黒化度Kを算出し、ステップ208で撮像された試料像Iより黒化度Kを算出し、色変化量Δd=K−Kを算出する。
次に、ステップ212(S212)において、色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満であるか否かを判断する。色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満である場合には、ステップ214に移行し、色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満ではない場合には、ステップ216に移行する。
ステップ214(S214)では、高輝度X線のパワーを所定の値だけ増加して新たなパワーを設定した後、ステップ206に移行し、新たに設定されたパワーで試料100に高輝度X線を所定の時間照射する。
ステップ216(S216)では、最後に設定された高輝度X線のパワーやその前に設定された高輝度X線のパワー等より、被膜度を算出する。具体的には、記憶部175に記憶されている所定の時間照射された高輝度X線のパワーと被膜度との関係に基づき被膜度を算出する。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態における被膜された微粒子の分析方法について、図9に基づき説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態における被膜された微粒子の分析装置を用いた分析方法であり、本実施の形態は、試料100に照射される所定のパワーの高輝度X線の照射時間に基づき、母相10の表面を覆っている被膜層20の被膜度を算出するものである。
最初に、ステップ302(S302)において、本実施の形態における被膜された微粒子の分析装置の試料ステージ150に試料100を設置し、高輝度X線が照射される前の試料100の画像(試料像I)を撮像部160により撮像する。
次に、ステップ304(S304)において、試料100に照射される高輝度X線のエネルギーを設定する。具体的には、試料100である微粒子の母相に含まれる元素の吸収端エネルギーよりも高エネルギーに高輝度X線のエネルギーを設定するとともに、高輝度X線のパワーを所定の値に設定する。
次に、ステップ306(S306)において、試料100に高輝度X線の照射を開始するとともに、タイマ174により照射時間の計測を開始する。
次に、ステップ308(S308)において、高輝度X線を照射後の試料100の画像(試料像I)を撮像部160により撮像する。
次に、ステップ310(S310)において、演算画像処理部171で、ステップ302で撮像された試料像Iより黒化度Kを算出し、ステップ308で撮像された試料像Iより黒化度Kを算出し、色変化量Δd=K−Kを算出する。
次に、ステップ312(S312)において、色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満であるか否かを判断する。色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満である場合には、ステップ308に移行し、高輝度X線の照射が続けられた状態で、撮像部160による試料100の撮像が繰り返される。また、色変化量Δdの値が所定の色変化量Δdc未満ではない場合には、試料100への高輝度X線の照射を停止し、ステップ314(S314)に移行する。
次に、ステップ314(S314)において、タイマ174によりカウントされた高輝度X線の照射時間に基づき被膜度を算出する。具体的には、記憶部175に記憶されている図6に示される色変化までの時間と被膜度との関係に基づき被膜度を算出する。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析装置において、
前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を出射するX線源と、
前記被膜された微粒子を撮像する撮像部と、
演算制御部と、
を有し、
前記X線源より出射されたX線を前記被膜された微粒子に照射し、前記撮像部により撮像するものであって、
前記演算制御部は、前記撮像部により撮像された画像に基づき前記被膜された微粒子の色変化量を検出し、前記被膜された微粒子の色変化量により前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする微粒子の分析装置。
(付記2)
母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析装置において、
前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を出射するX線源と、
前記被膜された微粒子を撮像する撮像部と、
演算制御部と、
を有し、
前記X線源より出射されたX線を前記被膜された微粒子に照射し、前記撮像部により撮像するものであって、
前記演算制御部は、前記撮像部により撮像された画像に基づき前記被膜された微粒子の色変化量を検出し、前記被膜された微粒子の色変化量により前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度が所定の被膜度であるか否かを判断することを特徴とする微粒子の分析装置。
(付記3)
前記演算制御部は、
前記色変化が所定の色変化になるまでの前記X線の照射時間を測定し、
前記X線の照射時間に基づき前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする付記1に記載の微粒子の分析装置。
(付記4)
前記演算制御部は、
前記色変化が所定の色変化となる前記X線の強度を測定し、
前記X線の強度に基づき前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする付記1に記載の微粒子の分析装置。
(付記5)
前記色変化は黒化であることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の微粒子の分析装置。
(付記6)
前記微粒子は、前記母相がNi化合物を含む材料により形成されており、前記被膜層はCo化合物を含む材料により形成されいることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の微粒子の分析装置。
(付記7)
母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析方法において、
前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を前記被膜された微粒子に照射する工程と、
前記被膜された微粒子を撮像し色変化を測定する工程と、
前記色変化より前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出する工程と、
を有することを特徴とする微粒子の分析方法。
(付記8)
母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析方法において、
前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を前記被膜された微粒子に照射する工程と、
前記被膜された微粒子を撮像し色変化を測定する工程と、
前記色変化より前記被膜された微粒子の前記被膜層が所定の被膜度であるか否かを判断する工程と、
を有することを特徴とする微粒子の分析方法。
(付記9)
前記色変化が所定の色変化になるまでの前記X線の照射時間を測定し、
前記X線の照射時間に基づき前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする付記7に記載の微粒子の分析方法。
(付記10)
前記色変化が所定の色変化となる前記X線の強度を測定し、
前記X線の強度に基づき前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする付記7に記載の微粒子の分析方法。
(付記11)
前記色変化は黒化であることを特徴とする付記7から10のいずれかに記載の微粒子の分析方法。
(付記12)
前記微粒子は、前記母相がNi化合物を含む材料により形成されており、前記被膜層はCo化合物を含む材料により形成されいることを特徴とする付記7から11のいずれかに記載の微粒子の分析方法。
10 母相
10a 表面
20 被膜層
100 試料
110 X線源
120 X線分光器
130 X線フィルタ
140 X線検出器
150 試料ステージ
160 撮像部
170 演算制御部
171 演算画像処理部
172 制御部
173 カウンタ
174 タイマ
175 記憶部
180 表示部

Claims (9)

  1. 母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析装置において、
    前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を出射するX線源と、
    前記被膜された微粒子を撮像する撮像部と、
    演算制御部と、
    を有し、
    前記X線源より出射されたX線を前記被膜された微粒子に照射し、前記撮像部により撮像するものであって、
    前記演算制御部は、前記撮像部により撮像された画像に基づき前記被膜された微粒子の色変化量を検出し、前記被膜された微粒子の色変化量により前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする微粒子の分析装置。
  2. 母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析装置において、
    前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を出射するX線源と、
    前記被膜された微粒子を撮像する撮像部と、
    演算制御部と、
    を有し、
    前記X線源より出射されたX線を前記被膜された微粒子に照射し、前記撮像部により撮像するものであって、
    前記演算制御部は、前記撮像部により撮像された画像に基づき前記被膜された微粒子の色変化量を検出し、前記被膜された微粒子の色変化量により前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度が所定の被膜度であるか否かを判断することを特徴とする微粒子の分析装置。
  3. 前記微粒子は、前記母相がNi化合物を含む材料により形成されており、前記被膜層はCo化合物を含む材料により形成されいることを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子の分析装置。
  4. 母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析方法において、
    前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を前記被膜された微粒子に照射する工程と、
    前記被膜された微粒子を撮像し色変化を測定する工程と、
    前記色変化より前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出する工程と、
    を有することを特徴とする微粒子の分析方法。
  5. 母相の表面が、前記母相とは異なる材料により形成された被膜層により覆われた被膜された微粒子の分析方法において、
    前記母相に含まれる元素のX線吸収端エネルギーよりも高いエネルギーのX線を前記被膜された微粒子に照射する工程と、
    前記被膜された微粒子を撮像し色変化を測定する工程と、
    前記色変化より前記被膜された微粒子の前記被膜層が所定の被膜度であるか否かを判断する工程と、
    を有することを特徴とする微粒子の分析方法。
  6. 前記色変化が所定の色変化になるまでの前記X線の照射時間を測定し、
    前記X線の照射時間に基づき前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする請求項4に記載の微粒子の分析方法。
  7. 前記色変化が所定の色変化となる前記X線の強度を測定し、
    前記X線の強度に基づき前記被膜された微粒子の前記被膜層の被膜度を算出することを特徴とする請求項4に記載の微粒子の分析方法。
  8. 前記色変化は黒化であることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の微粒子の分析方法。
  9. 前記微粒子は、前記母相がNi化合物を含む材料により形成されており、前記被膜層はCo化合物を含む材料により形成されいることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の微粒子の分析方法。
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