JP6685996B2 - 電子顕微鏡のためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法 - Google Patents

電子顕微鏡のためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6685996B2
JP6685996B2 JP2017504759A JP2017504759A JP6685996B2 JP 6685996 B2 JP6685996 B2 JP 6685996B2 JP 2017504759 A JP2017504759 A JP 2017504759A JP 2017504759 A JP2017504759 A JP 2017504759A JP 6685996 B2 JP6685996 B2 JP 6685996B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
thickness
target sample
reference sample
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017504759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017522571A5 (ja
JP2017522571A (ja
Inventor
ピーター ステイサム
ピーター ステイサム
Original Assignee
オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド
オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド, オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド filed Critical オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド
Publication of JP2017522571A publication Critical patent/JP2017522571A/ja
Publication of JP2017522571A5 publication Critical patent/JP2017522571A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6685996B2 publication Critical patent/JP6685996B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
    • G01N23/22Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material
    • G01N23/225Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material using electron or ion
    • G01N23/2251Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material using electron or ion using incident electron beams, e.g. scanning electron microscopy [SEM]
    • G01N23/2252Measuring emitted X-rays, e.g. electron probe microanalysis [EPMA]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/261Details
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2223/00Investigating materials by wave or particle radiation
    • G01N2223/30Accessories, mechanical or electrical features
    • G01N2223/304Accessories, mechanical or electrical features electric circuits, signal processing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2223/00Investigating materials by wave or particle radiation
    • G01N2223/60Specific applications or type of materials
    • G01N2223/633Specific applications or type of materials thickness, density, surface weight (unit area)
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/245Detection characterised by the variable being measured
    • H01J2237/24571Measurements of non-electric or non-magnetic variables
    • H01J2237/24578Spatial variables, e.g. position, distance

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本発明は、透過電子顕微鏡のような電子顕微鏡に使用するためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法に関する。
透過電子顕微鏡(TEM)に使用する試験片は、それらが十分に薄くて試験片を通して入射電子を透過させ、そのためにそれらが高解像度画像を形成することができるように調製される。TEMレンズ条件も、回折パターンを取得することができるように修正することができる。電子ビームの方向の厚みが典型的に200nm未満である試験片が電子透過性である条件を達成するために、入射電子は、典型的に、80keVと400keVの間のエネルギまで加速される。
多くの場合にそのような計器はまた、精密にフォーカスされたスポットが試験片の上でラスターパターンで偏向され、画像が連続様式で構築されるように透過電子又は2次電子からの信号が各位置で記録される走査型TEMモード(STEM)で稼働することができる。試験片の厚みを知ることは、これが点欠陥又又は転位密度のようなそれの他の特性の計算に使用することができるので有用である。透過又は散乱電子信号の測定又は電子回折パターンの解析に基づくTEM内で厚みを測定するためのいくつかの技術が存在する。
走査電子顕微鏡(SEM)又は電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)では、入射電子ビームエネルギは、典型的に40keVよりも下であり、その画像は、入射電子に露出された試験片の面から現れる2次電子又は後方散乱電子によって形成される。このような計器では、ある一定のタイプの試験片において厚みを測定することが望ましい。SEM又はEPMAにおいて基板上の薄層の厚み及び組成を測定するための公知の方法は、各化学元素に関する固有X線放出の強度の測定を伴う。試験片は、層を貫通して基板に至るに十分なエネルギを有する電子ビームによって衝撃され、各元素に対するX線強度は、純粋バルク元素標準物が同じビームによって衝撃された時に生成される強度に対して割り算され、それによって各元素に対する「k比」を取得する。薄膜に対するk比は、1未満であることになる。層及び基板による電子ビーム散乱に対処する適切な補正を使用して層の厚み及び組成を推定することができる(例えば、J.L.Pouchou著「層状試験片のX線微量分析(X−ray microanalysis of stratified specimens)」、Analytica Chimica Acta、283(1993)、81−97)。
基板上の層を分析するのに使用される同じ手法により、支持されない層又は膜をSEM又はEPMAにおいて分析することができることも認識されている(Dijkstra他、Microchimmica Acta、114/115、p.277−284、1994)。この場合に、未知の薄膜は、最大の利用可能なビームエネルギでの入射ビームが、薄膜を貫通して基板ではなく真空の中に現れることになるように、TEMに典型的に使用される種類のグリッド上に支持される。固有元素放出に関するk比は、ここでもまた、バルク純粋純元素が同じ入射ビームによって衝撃された時に得られる強度に対してX線強度を比較することによって測定される。膜の厚み及び組成は、基板からいずれの散乱もないことを考慮するために、適用された補正を修正することによって推定される。プログラムが基板の不在をモデル化するように修正できない場合に、真空に代えて有意な後方散乱を生じないと考えられるベリリウムのような極低原子番号材料の基板があると仮定することにより、適切な修正を達成することができる。
Dijkstra他によって示されるように、同じSEM又はEPMA手法は、原理的にTEMに使用することができると考えられる。しかし、これには、バルク試験片からのX線収量が入射電子エネルギと共に大きく増加するという点で大きい欠点が伴う。従って、純粋バルク試験片が、薄い試験片からデータを収集するのに使用されるのと同じ電子ビームに露出される時に、X線強度は、最小ビーム電流においてさえも過度の計数率を引き起こす。すなわち、同じビーム電流を使用して試験片及び純粋バルク元素標準物に生じるX線強度を測定することは実用的ではない。Boon(G.Boon、学位論文、2000、ISBN 90−386−2781−5)は、この問題を認識し、30から40年にわたって確実に作動することができると考えられる特殊なビーム電流計を考案した。Boonは、X線分光器の過負荷を回避するために、試験片に対するよりも遥かに低いビーム電流でバルク標準物からのX線データを記録した。正確なビーム電流測定は、試験片及び基準標準物からのX線強度の補正をそれらが同じ入射ビーム電流に対応し、従ってk比を決定することができるように可能にした。
Dijkstra他によって認識された更に別の問題は、貫通深さも入射電子エネルギと共に大きく増加し、そのためにTEMでは、X線は、純粋バルク元素標準物内のより深部で発生し、それらが検出器に向けて現れる際に吸収される可能性がより高いということである。吸収に関して必要とされる補正は、従って、高電子エネルギで遙かに高くなり、低エネルギを有する固有X線に対しては特に高い。多くのTEMでは、X線検出器は、それが浅い「取り出し角」で試験片面から現れるX線のみを検出するように装着される。このようなX線は、それらが試験片内の深部から現れる際に高い吸収を受ける。この吸収を低減するために、試験片面は、X線検出器に向けて傾斜させることができるが、これは、入射電子の貫通を変更し、補正計算を複雑にする。
Boonは、電子ビームに対して垂直な面を有するバルク純粋サンプルに対してX線補正を適用することに何らかの成果を挙げたが、彼は、軽元素(低い固有X線エネルギ)の分析に関してかつ傾斜した試験片に関して改良が必要であると認識した。これに加えて、存在する全ての元素に対してビーム電流とバルク標準物からのX線強度とを測定する必要性は、いくつかの元素から構成される材料の分析を困難にする。
J.L.Pouchou著「層状試験片のX線微量分析(X−ray microanalysis of stratified specimens)」、Analytica Chimica Acta、283(1993)、81−97 Dijkstra他、Microchimmica Acta、114/115、p.277−284、1994 G.Boon、学位論文、2000、ISBN 90−386−2781−5
電子顕微鏡に使用するための薄いサンプルの厚みを測定する実用的な方法に対する高い必要性が残っている。
本発明により、電子顕微鏡に使用するためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法であって、粒子ビームを基準サンプルの領域の上に衝突させる時に基準サンプル内に発生するX線を表す基準データを取得する段階(a)であって、その領域内では、基準サンプルが、300nm未満のその外部面間の予め決められた厚みと少なくとも1つの元素に対する予め決められた質量厚みとを有する段階(a)と、粒子ビームをターゲットサンプルの領域の上に衝突させる段階(b)と、モニタデータを生成するためにターゲットサンプル内に発生した得られるX線をモニタする段階(c)と、モニタデータ及び基準データに基づいてターゲットサンプルの領域の質量厚みを含む出力データを計算する段階(d)と、を含む方法を提供する。
本発明の方法を使用して、使用されるビーム電流の測定又は分析されている各元素に対するバルク標準物からのX線スペクトルの測定のいずれも必要とせずに、ターゲットサンプルの領域の質量厚み、すなわち、密度と直線厚みの積及び組成に関する情報を提供することができる。用語元素は、ここでは周期律表の化学元素を意味するのに使用されることは理解されるであろう。既知の厚み及び組成を有する薄い(<300nm)基準標準物の1回だけの測定を必要とすることにより、本方法は、粒子ビームのビーム電流を変えるのではなく、単に粒子ビーム下の基準標準物を未知のターゲットサンプルと交換することによってターゲットサンプルを分析することを可能にする。従って、基準データは、典型的には、粒子ビームを基準サンプルの領域の上に衝突させ、かつ基準データを生成するために基準サンプル内に発生した得られるX線をモニタすることによって得られる。
既知の質量厚み及び組成を有する基準サンプルの具備は、本発明の簡略化分析方法に対して重要である。好ましくは、基準サンプルの領域は、均一な厚みを有する。
より好ましくは、基準サンプルの領域は、連続非支持薄膜の一部を形成する。すなわち、基準サンプルの領域は、それが、それ自体の機械的な支持を提供することができ、すぐ下のバルク基板によって支持されるのではなく、空隙の上に片持ちされるか又は懸架されるという意味で、自己支持的である膜の一部を形成する。すなわち、その領域では、基準サンプルは、空隙の上に懸架され、すなわち、そのすぐ下に又はそのビーム出口側に支持のための追加材料のない既知の厚み及び組成を有する基準材料の薄膜を含むことができるか、又はそれは、膜又は一連の材料層上に堆積した基準材料の層を含むことができるかのいずれかである。いずれの場合でも、粒子ビームが通過してそれが相互作用する基準サンプル材料の全ての層の総厚は、バルク基板よりも薄く、かつビーム方向に十分に薄いので、生成されるX線の強度は、過度の計数率をもたらさない。その領域での基準サンプルの総厚は、2つの外部面の間の距離によって定められる。外部面は、基準サンプルの外側面であり、これは、サンプルとそれが位置する空隙、真空、部分真空、ガス、又は他の環境との間の界面で基準サンプルのいずれの側でも最も外側の層又は部分を形成する。本方法は、好ましくは真空中で実施することができるので、外部面は、基準サンプルの両側の真空−サンプル界面でサンプルの面を形成する。従って、基準サンプルが空隙の上に懸架された既知の厚み及び組成の薄膜を含む時に、その厚みは、単純に膜の2つの外側面の間の距離によって定められ、基準サンプルが膜又は多重材料層上に堆積した基準材料の層を含む時に、基準サンプル厚みは、層の全体アセンブリの最外側層の最外側面の間の距離によって定められる。その厚みは、すなわち、ビームが基準サンプルの上に衝突する点又は面と、それがあらゆる支持層を通過してその反対側で空隙又は真空中に現れる点又は面との間の距離を表している。
透過電子顕微鏡(TEM)のような電子顕微鏡機器で従来的に使用される試験片の厚みは、典型的には、試験片にわたって変化する。電子ビームが透過する方向での試験片材料のこれらの厚み変動は、測定厚みが、従って、ビームが位置決めされるサンプル上のポイントに依存することになるので、そのようなサンプルをこの方法に使用するのに不適切にする。
しかし、電子顕微鏡内にある時に試験片の上で容易に識別するのに十分に広い区域にわたって均一な厚みを有する箔又は膜を生成することのできる製作技術が存在する。すなわち、このような技術を使用して適切な基準試験片を構成すること、及び電子顕微鏡撮像施設を使用して既知の厚みの区域の上に電子ビームを位置決めすることを可能にするために物理的試験片上で既知の均一な厚みの区域を識別することができるようにすることが可能である。好ましくは、従って、基準サンプルの領域は、基準サンプルのより大きい部分の一部を形成し、このより大きい部分は、均一な厚み及び組成を有する。
好ましくは、基準サンプルのより大きい部分の均一な厚みは、それが製造された工程によって定められる。大量にかつ高い再現性と厚み均一性とを有して製造されたそのような基準膜の大きいバッチの利用可能性は、特許請求する本方法に有利である。
このような製造技術は、予め決められた厚み及び組成が保証された基準試験片を提供するが、これらの手段で生成される基準サンプルは、その厚み及び組成が正確には既知ではない連続的な均一薄膜の形態を有する場合がある。すなわち、これらの特性を予め決めるために、基準試験片は、他の方法で分析される場合がある。典型的には、基準サンプルのこの領域の厚みは、走査電子顕微鏡(SEM)又は電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)によって得られたX線データを使用して予め決めることができる。基準試験片をそのような機器に置くことによってそれを特徴付けることは、各元素放出に関して「k比」を得るために膜内で発生した固有X線の強度がバルク純粋純元素標準物から得られた強度と比較される公知のX線方法(例えば、Pouchou)を使用して可能である。基準試験片の質量厚み及び組成は、従って、このようにして測定することができる。
好ましくは、基準サンプルの厚みは、ターゲットサンプルの厚みと同じ桁のものである。
より好ましくは、同じX線検出器が、基準データ及びターゲットデータの各々を取得するのに使用され、基準サンプルの厚みは、ターゲットサンプル及び基準サンプルの各々内で発生したX線の強度がX線検出器のダイナミックレンジ内であるほどにターゲットサンプルの厚みと十分に類似である。未知のターゲット試験片と同様な厚みを有する基準試験片の選択により、ビーム電流計及びビーム電流の変化に対処するための補正なしで本方法を実施することができる。これは、2つのサンプルが、粒子ビームが相互作用する材料と同様な厚みを呈し、従って同じ入射電子ビームに露出された時に同様な量のX線放射を生成することに起因する。X線収量におけるこの類似性は、その厚みがターゲットサンプル厚みに対するものの2桁又はより好ましくは1桁内である基準サンプルを選択することによって達成することができる。広範な入力計数率にわたって正確に機能することができるX線検出器は、基準サンプル及びターゲットサンプル間の厚みの差がより大きい場合に対して本発明を使用することを可能にすることになる。将来に検出器が発達すると、例えば、ターゲット又は基準は、nm未満から300nmまでの厚みを有する可能性があるであろう。厚みに関する300nmの制限はまた、入射電子ビームの有意な非弾性又は側方散乱という複雑さを伴わずにX線生成をより正確に予想することができることを保証する。
単一基準試験片に対する単一基準測定の使用及びいずれの更に別の基準測定も必要でないことは、本発明の重要かつ有利な態様である。好ましくは、基準データ及びモニタデータの各々の取得は、予め決められた効率を有する検出器を使用して実行され、段階(d)は、この予め決められた検出器効率に従って実行される。X線検出器効率特性を予め決めるために本方法によって使用されるX線検出器の較正は、段階(d)で実行される質量厚み及び組成の計算に重要である。検出器のこの特性が公知である場合に、理論モデルを使用して、単に基準試験片中に存在する元素に加えて、あらゆる元素からの固有X線放出に対する強度を予想することができる。
典型的には、ターゲットサンプルのこの領域の厚みは、300nm未満である。
典型的には、段階(a)での粒子ビームは、第1の組のビーム条件を有し、段階(b)での粒子ビームは、第2の組のビーム条件を有する。好ましくは、第1の組のビーム条件のビーム電流は、第2の組のビーム条件のビーム電流と同一である。より好ましくは、第1の組のビーム条件は、第2の組のビーム条件と同一である。上述のように、本発明にわたって本方法によって提供される利点は、サンプルに対する測定間でビーム電流を変更するいずれの必要性も回避されるということである。
ビーム電流計の使用は本発明に対して必要とされないが、ビーム電流測定は、ターゲットサンプル及び基準サンプルの上に入射するビーム電流の値を確認するために使用することができるであろう。電流が異なる場合に、ビーム電流を調整してターゲット及び基準の両方に対して同じビーム電流測定値を与えることができると考えられる。これに代えて、第1及び第2の条件のビーム電流のいずれの変動も、これらのビーム測定に従って計算に補正を適用することによって軽減することができるであろう。第1の組のビーム条件のビーム電流と第2の組のビーム条件のビーム電流との間の関係は、モニタすることができ、出力データは、ビーム電流間のモニタされた関係に従って計算することができる。更に、第1の組のビーム条件のビーム電流及び第2の組のビーム条件のビーム電流の各々も、モニタすることができ、出力データは、モニタされたビーム電流に従って計算することができる。
上述のように、計算された質量厚みは、粒子ビーム方向のターゲットサンプルの領域の密度と厚みの積に等しい。
典型的には、段階(b)での計算は、ターゲットサンプル中に存在する元素のうちの1又は2以上の吸収係数を計算する段階を含む。サンプル内で発生されたX線が受ける吸収は、上述のように、このようにしてターゲットサンプルの質量厚み及び組成の計算に組み込まれる。
典型的には、段階(d)での計算は、基準サンプルとの既知の関係を有する模擬サンプル内で発生されたX線を表す模擬データを発生させる段階と、基準データ及び模擬データに基づいてシステム条件を計算する段階と、モニタデータ及び計算されたシステム条件に基づいてターゲットサンプルの質量厚みを含む出力データを計算する段階とを含む。
段階(d)での計算はまた、ターゲットサンプル中に存在する元素の質量分率の推定を含む場合がある。従って、好ましくは、ターゲットサンプルの領域の質量厚みに加えて、出力データは、ターゲットサンプル中に存在する1又は2以上の元素の質量分率を更に含む。
典型的には、X線がモニタされる各時間の長さは既知であり、段階(d)は、各既知の時間の長さに従って実行される。
典型的には、粒子ビームは電子ビームであり、好ましくは、電子ビームのエネルギは、40keVよりも大きい。
典型的には、ターゲットサンプルのこの領域は、薄い基質材料に埋め込まれた又はその上に支持された析出物を含む場合があり、段階(d)での出力データは、その析出物の質量厚み及び組成を含む。本発明の方法は、高いエネルギレベルの電子ビーム(走査電子顕微鏡のような機器と比べて)がバルク基準標準物の使用を非実用的にする透過電子顕微鏡に特に適している。TEMは、典型的に、200keVの桁の電子エネルギを伴っている。このようなビーム下に置かれたバルク基準材料は、ターゲットサンプルを測定するのに使用することができるX線センサのダイナミックレンジを超えるX線収量を生成することになり、センサに過負荷を掛ける場合がある。従って、典型的には、X線の発生及びX線データの記録は、透過電子顕微鏡内で実行される。
段階(d)での計算は、いくつかの異なる方法で実施することができる。好ましくは、それは、ターゲットサンプルの領域の質量厚みの一連の値間の差が予め決められた閾値未満になるまで実行される反復計算を使用して実施される。このようにして、反復計算は、ターゲットサンプルの質量厚みに収束する推定値を生成する。計算はまた、ターゲットサンプル中に存在する元素のうちの1又は2以上の質量分率に収束する推定値を生成することができる。
本発明による方法及び装置の一部の例をここで添付図面を参照して説明する。
本請求の方法を実施するための透過電子顕微鏡装置の概略図である。 例示的方法による基準サンプルのX線測定のための配置図である。 本発明による第1の例示的方法を説明する流れ図である。 例示的方法におけるターゲットサンプルのX線測定を示す図である。 例示的方法の厚み及び組成計算工程を説明する流れ図である。 本発明による第2の例示的方法を説明する流れ図である。
最初に、本方法の実施に適する装置を説明する。装置の概略図を図1に示している。これには透過電子顕微鏡(TEM)1が含まれる。当業技術で公知のように、TEMは、ポンピングポート3を通して排気される真空チャンバ2を有する。TEMは、更に、電子ビーム7を発生させるための電子銃5を有する。電子ビームは、アノード9によって電子銃からTEM鏡筒に沿って引き出され、コンデンサレンズ11によって試験片グリッド13で保持された試験片の上へフォーカスされる。試験片の挿入、取外し、及び操作のためのアクセスは、試験片ポート15によって提供される。薄い試験片(部分的に電子に対して透明であるほどに十分に薄い)を透過した電子8は、TEM鏡筒に沿って進み続け、撮像プレート21上に像を形成するために対物レンズ17、中間レンズ18、及び投影レンズ19によってフォーカスされる。その像は、画像記録デバイス23により記録され、当業技術で公知のように窓を通して及び/又は観察双眼鏡25を通して観察可能である。TEMは、更に、それを通してX線検出器27を試験片グリッド13に向ける側面ポートを含み、X線検出器は、典型的に入射電子ビーム7と試験片の同じ側に位置付けられる。X線検出器は、コンピュータプロセッサ29に接続される。
図2を参照すると、説明する方法に従ってTEM1内に位置付けられた場合の基準サンプル12の例示的配置を示している。基準サンプルとして使用する適切な「膜」は、厚みが50nmであるが、例えば、30nm、100nm、又は同程度のあらゆる厚みも適することになる。基準サンプル12は、「標準物」として作用し、基準サンプル12の厚みがターゲットサンプル16の厚みと同程度であるように選択しなければならず、そのターゲットサンプルの実際の厚みは本方法によって調べることになっている。基準サンプル12とターゲットサンプル16間の厚みの大まかな類似性により、同じ電子ビーム7に露出された場合に両サンプルのX線収量が検出器27のダイナミックレンジ内であることが保証される。
適切な基準サンプルは、半導体リソグラフィ技術で製造可能なシリコン窒化物膜の形態で入手可能である。以前、このタイプのサンプルは、細胞及び繊維のような顕微鏡被検体を支持する際の典型的なTEMグリッドの代替物として使用されていた。このような膜は、典型的にその厚みの高い均一性を達成し、シリコン支持フレーム10内の開口6にわたる非支持のシリコン窒化物膜12の形態を取る。これらのフレームは、標準的なTEM試験片ホルダに適合するように作ることができ、典型的に使用されるグリッドに取って代わる。
予め決められた厚み及び組成を有し、そこに電子ビームを向けるための適切な領域を基準サンプル上に位置付けることができるように、基準サンプルは、その範囲内で厚み及び組成が既知かつ均一であってそのサンプルがTEM内にある場合に識別可能な区域を有する必要がある。
この実施形態において、識別可能部分は、開口6内の100ミクロンx100ミクロン正方形区域によって形成され、入射ビームに対して不透明な周囲支持フレーム内の透明な開口に過ぎないので、TEM内で識別可能である。TEMでは、試験片台上で基準サンプルをあちこち移動する間、特徴のある透明領域は可視になることになる。
基準サンプルが既知の厚みの容易に識別可能な区域を本来特徴として持たない実施形態において、TEM内に位置付けることができるようにこのような部分を選択して境界を定めることができる。適する基準サンプルの利用可能な代替形態の一例は、約1ミクロン以下の穴のアレイを収容するグリッドを有する。このようなグリッド上に薄膜を堆積させて、1又は2以上の穴で露出した小領域が均一な厚みを有するようにすることができる。小部分にわたる1又は2以上の穴に対してSEM又はマイクロプローブで膜厚を測定すること、及び周囲の穴の一部に例えば電子ビーム誘起堆積法によって材料を堆積させることにより、グリッド及び膜がTEM又はSTEM計器に挿入された場合に既知の部分が識別可能になる。
識別可能部分の厚み及び組成の均一性は、ターゲット厚み測定で予想される精度の範囲内としなければならない。例えば、ターゲットサンプルを測定すべき要求精度が5%ならば、基準サンプルの識別可能部分の厚み及び組成における変動は5%を超えてはならない。
このような基準サンプルのための製造工程は、再現性が高くて均質であり、従って、製造工程で定めることによって基準サンプル12の厚み及び組成を知る(制御された方法で予め決める)ことができる。
しかし、単一半導体ウェーハから製造された膜のバッチは、未知ではあるが同様な厚み及び組成を有することになる。この場合に、そのバッチからのサンプルは、分析のための走査電子顕微鏡(SEM)のサンプルホルダに配置することができる。例えば、20keV入射SEM電子ビームを膜上に向け、次にケイ素及び窒素X線強度を測定し、同一のビーム電流を使用してバルク元素標準物内で生成されたX線の強度と比較することができる。これらのデータを使用して、薄膜補正プログラムは、「膜」(基準サンプル12)の質量厚みとその中にあるケイ素及び窒素の濃度とを反復的に計算する。
薄膜補正プログラムは、直線厚みt及び密度ρの各々を測定するのではなく、質量厚み(ρ.t)であるその積を決定する。
質量厚みと単一元素の濃度Cとの積(ρ.t).Cは、その元素に対する質量厚みである。
サンプルが十分に薄くてX線輝線のエネルギが十分に高い場合に、電子の減速と吸収は無視することができることになり、単一元素からのX線収量は、その元素に対する質量厚み(ρ.t).Cによって決定されることになる。基準サンプルは、すなわち、膜上に堆積した材料層又は材料の一連の層とすることができる。すなわち、電子ビームに露出された時に過度のX線の発生を防ぐほどに総厚が十分に小さい基準サンプルは、堆積層と膜又は一連の層との両方を含むことができる。薄膜補正プログラムは、次に、試験片を一連の純粋元素層から構成されているものと見なし、すなわち、X線収量から単一元素に対する有効質量厚みを決定することができる。単一元素に対する質量厚みは、全元素に対する全体組成が決定できない場合でも、このように決定することができ、基準サンプルが追加の層を有するか否かは問題とならないことを当業者は認識するであろう。シリコン窒化物膜の場合に、窒素からの低エネルギX線の測定が問題になる場合があるが、高エネルギのケイ素のX線は、ほとんど吸収されないと考えられる。すなわち、基準サンプルの質量厚み及び組成を測定しようと試みるよりは、ケイ素だけの質量厚みを測定する方が好ましい場合がある。
すなわち、予め決められた質量厚み及び組成の領域を有する基準サンプルが、図3を参照してここで以下に説明する例示的方法に使用するために提供される。
本方法は、上述のように均一な厚みを有する薄膜の形態を有する基準サンプル12が与えられる段階101で始まる。
段階103で、基準サンプルは、透過電子顕微鏡1内の電子ビームの下に位置決めされる。
段階105で、既知の、すなわち、予め決められた厚み及び組成を有する領域14が基準サンプル上で識別される。基準サンプルは、広範な区域にわたってこのような物理的及び組成的な均質性を提供する工程を使用してサンプルが調製されることに起因して、厚み及び組成が均一な広い部分を有する。すなわち、望ましい領域14は、サンプルがTEM内に位置決めされる時にビーム7の下に位置付けることが容易である。
基準サンプルがTEMグリッドに装着された状態で、電子顕微鏡条件、特にビーム電流は、200keVの入射電子ビームに対して適切なX線計数率を与えるように調整される。TEM電子ビーム7は、次に、段階107で基準サンプル12の領域14上にフォーカスされる。
段階109で、電子と基準サンプル12の領域14の間の相互作用によって生成されるX線28は、検出器27によって収集される。検出器は、既知の取得時間にわたってX線エネルギスペクトルを収集し、固有X線放出の強度が基準サンプル中に存在する元素の各々に対して得られる。その強度は、特定の輝線系列に対応するスペクトルピークに対して記録された1秒当たりのX線検出カウント数によって具体的に表現される。X線のエネルギスペクトル(この場合に、エネルギの関数としての強度)は、基準データとして記録される。
段階111で、基準サンプルは、ターゲットサンプル、すなわち、厚みを測定予定の試験片と交換される。ターゲットサンプルは、ホルダ内の試験片グリッド13の上に位置決めされる。多試験片型ホルダは、ターゲットサンプルと基準サンプルの両方を備えた試験片グリッドを収容することができるので、ビームをオフにすることなく同一条件下で両サンプルを比較することができる。これに代えて、電子銃が主鏡筒から隔離可能な場合に、ターゲットサンプル及び基準サンプルは、ビーム電流を変更することなく「ロードロック」を使用して交換することができる。
電子ビームは、次に、段階113でターゲットサンプルの領域18上にフォーカスされ、電子ビーム7のビーム電流は、段階107での基準サンプル12に入射するビーム電流と同一である。
これは図4に示されている。ターゲットサンプル内で生成されたX線29のスペクトルは、次に、段階109と同様の手法を使用して、段階115でモニタデータとして記録される。
段階117で、基準データ及びモニタデータとして記録されたスペクトルは、次に、出力データを計算してターゲットサンプルの質量厚み及び組成を推定するためにコンピュータプロセッサ29で処理される。その処理は、これから説明するコンピュータ実装方法を具現化するソフトウエアを実行することによって行われる。
厚みが300nm未満のこのように薄い試験片に対して、200keV電子ビームは、そのエネルギの有意な部分を失うことはなく、弱い散乱の影響を受けるだけになり、すなわち、X線イオン化断面積は、電子経路の全体を通して実質的に一定になる。これらの考察を基準サンプルとターゲットサンプルの両方の測定値に適用し、その工程をモデル化するために使用することができる。記録されたスペクトル強度Pをサンプルの質量厚み及び組成に関連付けることのできる方法の一例は、次式で与えられる:
Figure 0006685996
ここで、ρはサンプルの密度、tはサンプルの厚み、(ρ.t)は、サンプルの質量厚みである。Cは、特定のピーク値Pを生じるサンプル内の元素に対する質量分率である。均一な組成のサンプルに関して、質量分率は、サンプルの全質量に対するサンプル内元素の質量比である。N0はアボガドロ数であり、Aは関連する元素の原子量である。Qは有効イオン化断面積である。fは、固有なピークを測定するためのX線放出をもたらすイオン化率である。F(X)は、X線検出器に向う方向にサンプルから現れるX線に対する吸収係数である。Iは電子ビーム電流、εは検出器効率、Ωは、X線検出器27の集束立体角である。
サンプル内に発生するX線が吸収される確率は、X線が現れる前にサンプル中を進んだ距離に、すなわち、X線が発生したポイントとその進行方向とに依存する。吸収係数F(X)は、イオン化が試験片全体を通して均一な場合に関して、次式:
Figure 0006685996
を使用してモデル化することができ、ここで、μは、試験片での固有X線に対する質量吸収係数(cm2/gm)であり、θは、X線取り出し角度である。サンプル中に存在する全元素に対する質量吸収係数に関して平均が取られ、μは、各元素の質量分率に比例して重み付けされる。
段階117でのように出力データを計算するための例示的方法を図5に流れ図に示している。
段階201で、電子ビーム電流Iと検出器立体角Ωの有効積、より厳密には式1のIΩ/4πが計算される。これは、基準サンプルの質量厚み及び質量分率、アボガドロ数及び元素の原子量が既知であるために可能である。検出器の効率はエネルギの範囲に対して決定することができ、残りのファクタは理論的に計算可能である。基準サンプル膜からのケイ素及び窒素のK線に関する測定によって得られた結果の平均を計算することにより、ビーム電流と補正立体角の積を推定することができる。これに代えて、基準サンプルの完全な組成が既知ではなく1元素の質量厚み(ρ.t).Cが既知の場合に、電子ビーム電流Iと検出器立体角の有効積は、単一元素に対する予め決められた質量厚みから決定することができる。
段階203で、基準測定からのIΩ/4πの推定値を全元素iに対してF(X)i=1、すなわち、吸収のないことを表す開始の仮定と共に使用して、ターゲットサンプル中の各元素iに対する元素質量厚み(ρ.t).Ciの第1の推定値を得る。参照しやすいように、この質量厚みパラメータを「Mi」と表している。
ターゲットサンプルが不均質な場合に、元素質量厚み推定値Miは、ビームによって励起された単位面積当たりの原子数を定量化するのに有用である可能性がある。ターゲットサンプルが均質な場合に、サンプル中の元素の全てに関して、元素質量厚みの質量厚みの和に対する割合は質量分率Ciの推定値を与える。ターゲットサンプルの質量厚みT0という第1の推定値(すなわち、(ρ.t)の第1の推定値)は、すなわち、全元素に対して結果Mi/Ciを平均することによって得ることができる。
未知の試験片に対する質量厚み及び濃度が、式1により予想される強度が測定可能な強度と適合するように調節される反復スキームが使用される。ここでこれをより詳細に以下に説明する。反復サイクル数は、増分指標mを使用して説明され、第1サイクルは、m=1で表される。
段階205で、式1を使用する各元素iに対する固有ピーク強度Piを使用して、質量厚みMiが全ての元素iに関して計算される。
段階207で、全ての元素質量厚みの総計に対する元素質量厚みの比を取ることにより、質量分率濃度Ciが計算される。これは、Ci=Mi/Σiiと表現することができる。
段階209で、現在の反復に対する質量厚み推定値Tmが、全元素に関するMi/Ciの平均として計算される。
質量厚み推定値Tmを使用して、各元素放出に対する吸収係数を計算することができる。次第に精度を増すF(X)iの推定値を使用して、連続的により正確な質量厚み及び質量分率の推定値を得るために計算工程が繰り返される。反復サイクルは、一連の推定値が指定の収束判断基準内に入るまで続けられる。
段階211で、判断基準条件:絶対値(Tm−Tm-1)>αが評価され、ここでαは、予め決められた収束限界を明示する。すなわち、一連の質量厚み推定値間の差がこの限界を超える場合に、改善された吸収係数補正が各元素放出に関して計算され、このサイクルが継続する。一連の質量厚み推定値がαの限界内に入る場合に、段階213で、質量厚み(ρ.t)に対する最終値、すなわち、Tmと、ターゲットサンプル中に存在する元素の質量分率Ciとが出力データとして採用される。
このような例示的工程を使用して出力データを計算することができるが、予想と測定間の「適合の良さ」に関する別の反復手順及び判断基準を同様に使用することができる。
サンプルが不均質である一例は、小析出物が基質に埋め込まれている時である。析出物と基質の両方の質量厚み及び組成を決定するように反復方法を一般化することができる。析出物が質量厚みMpを有し、基質が質量厚みMmを有し、個々の元素質量厚みMiの推定値を有する場合に、Mi=Mp*Cpi+Mm*Cmiであると言うことができ、ここで、Cpi及びCmiは、それぞれ、析出物及び基質中の元素iの質量分率である。
すなわち、存在する元素の各々に1つずつ、一連のN個の方程式が存在し、これらの方程式を解くことのできる場合がいくつか存在する。あらゆる材料に対して質量濃度の和は1なので、析出物に対して(Np−1)個の質量濃度及び1個の質量厚みと、基質に対して(Nm−1)個の質量濃度及び1個の質量厚みとを決定しなければならない。すなわち、全部で(Np−1)+1+(Nm−1)+1=Np+Nm個の決定すべき未知数が存在する。析出物と基質の両方に共通な元素がない場合に、未知数に関して解くことのできるNp+Nm個の方程式を直ちに利用することができる。1又は2以上の共通元素が存在する場合に、未知数の数を低減するために、析出物の近くの領域における基質だけの測定によって基質の組成を決定することができる。析出物が目視検査で基質の上であることが分かった場合に、試験片にわたる均一なイオン化という同じ近似を使用して、検出器へ進むX線の吸収を式(2)に関するのと同じ方法で計算することができる。
すなわち、一部の場合では、材料の単一膜の質量厚み及び組成を測定するために説明した反復方法は、薄い基質材料に埋め込まれた又は支持された析出物の質量厚み及び組成を決定するように拡張することができる。
第2の例示的計算方法では、使用されているビームエネルギに対する元素に関して、バルク純粋純元素の強度と比較した薄い非支持の試験片からの元素強度を予想するための方程式を使用する。これらの「k比」は、膜に関する質量厚み及び濃度が既知であるので、膜中の元素に対して予想することができる。純粋バルク元素に対する強度は、従って、基準膜中の各元素に対する測定強度から導出することができる。
エネルギ範囲でのX線検出器の効率εに関する既知の値と共に純粋バルク元素の強度の理論的モデルを使用して、あらゆる純粋バルク元素に対する強度は、膜中にある純粋バルク元素に対する推定値から導出することができる。ターゲットサンプル中の各元素に対する測定強度は、k比を得るために純粋バルク元素に対する推定強度で割ることができる。全ての元素に対するk比を次に使用して、Dijkstra他が説明するように、ターゲットサンプルの質量厚み及び組成を定量化することができる。
この方法はまた、バルク純粋純元素からの直接的なX線測定を回避するが、その工程は、試験片の形状に決定的に依存する複雑な理論計算を必要とし、サンプル内での吸収の影響が大きい特に低エネルギX線放出での精度を制限する場合がある。
すなわち、上述の例示的方法により、透過電子顕微鏡内でビーム電流を変えることなく、バルク基準サンプルを使用せずに、薄膜ターゲットサンプルの質量厚み及び組成を測定することが可能になる。しかし、基準サンプル及びターゲットサンプルからのスペクトル測定がそれぞれ異なるビーム電流を使用して行われる上述の方法の変形を提供することができる。ビーム電流モニタを利用することができる場合に、サンプルの各々に衝突させるビーム電流をモニタすることができ、電流が2つの測定間で変わる場合にビーム電流間の比率を表す適切な比例補正を適用することができる。ビーム電流の正確な表示器ではないが再現性の高いモニタを利用することができる場合に(例えば、TEMスクリーンからの信号はこのような表示器として役立つ)、基準サンプル及びターゲットサンプルの測定間でビームを変える必要があるならば、そのモニタを使用して両測定に対して同じ(未知の)値を取るようにビーム電流を調節することができる。測定を迅速に完了することができ、ターゲットサンプル及び基準サンプルの同じ電子ビームへの露出が、ビームを調節することを伴わない簡単な試験片交換機構で達成可能ならば、理想的には、ビーム電流モニタは必要ではないであろう。ターゲットサンプル及び基準サンプルの測定が行われる順序は重要でないことも認識しなければならない。
本発明による方法の第2の例は、図6に流れ図に説明されている。図示の手順は、電子ビームの電流を測定することができる顕微鏡で実行するのに適している。
本方法は、それがルーチン分析から切り離された初期較正段階から構成されるという違いはあるが、第1の例に関して説明したものと実質的に同じである。図6に関して、この初期較正工程は、段階102から109により説明され、そこでは、上述のようにX線のスペクトルは、基準サンプルからの較正であり、基準データとして記録される。この段階はまた、基準サンプルの上に入射する電子ビームのビーム電流を測定するという追加の段階108を含む。この事前較正段階を行うことにより、基準サンプルからX線スペクトルの収集を繰り返すことなく未知のターゲットサンプルからスペクトルが基準データとして記録されてそのサンプルの質量厚み及び組成が計算されるルーチン分析111−117が可能になる。この分析段階はまた、ターゲットサンプルの上に入射する電子ビームのビーム電流を測定するという追加の段階114を含む。
108及び114でビーム条件の第1及び第2の組のそれぞれのビーム電流をモニタすることにより、段階117での計算をモニタデータ及び標準データに加えて測定ビーム電流間の比率に従って実行することが可能になる。すなわち、本方法のそれぞれの実行を用いて、TEMでの基準サンプルの測定の代わりにビーム電流の測定を使用してあらゆるターゲットサンプルを分析することができる。この第2の方法では薄い基準サンプルを利用するので、ビーム電流測定は、バルク基準サンプルに対して必要とされるよりも遥かに小さい電流範囲にわたって比例性を与えければならないだけである。
7 電子ビーム
13 試験片グリッド
16 ターゲットサンプル
27 X線検出器
29 X線

Claims (18)

  1. 電子顕微鏡に使用するためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法であって、
    第1の組のビーム条件を有する粒子ビームを基準サンプルの領域の上に衝突させた時に該基準サンプル内に発生するX線を表す基準データを取得する段階(a)であって、該領域において、該基準サンプルが、その外部面間の予め決められた300nm未満の厚みと、少なくとも1つの元素に対する予め決められた質量厚みと、を有し、前記基準サンプルの前記領域は、該基準サンプルのより大きい部分の一部を形成し、該より大きい部分は均一な厚みを有し、且つ、連続的な非支持の薄膜の一部を形成する、前記段階(a)と、
    第2の組のビーム条件を有する粒子ビームを前記ターゲットサンプルの領域の上に衝突させる段階(b)であって、前記第1の組のビーム条件のビーム流が前記第2の組のビーム条件のビーム流と同一である粒子ビーム下において、前記基準サンプル及び前記ターゲットサンプルの一方を他方に置き換えることを含む、前記段階(b)と、
    前記ターゲットサンプル内に結果として発生したX線をモニタして、モニタデータを生成する段階(c)と、
    前記モニタデータ及び前記基準データに基づいて、前記ターゲットサンプルの前記領域の質量厚みを含む出力データを計算する段階(d)と、を含む方法。
  2. 段階(a)では、前記基準データは、
    i.粒子ビームを前記ターゲットサンプルの前記領域の上に衝突させる段階と、
    ii.前記基準サンプル内に結果として発生したX線をモニタして、基準データを生成する段階、によって得られる請求項1に記載の方法。
  3. 前記部分内の前記基準サンプルの厚みの変動が5%未満である、請求項に記載の方法。
  4. 前記基準サンプルの前記領域における少なくとも1つの元素に対する前記予め決められた質量厚みは、走査電子顕微鏡又は電子プローブマイクロ分析によって得られたX線データを使用して予め決められる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記領域内で発生した固有X線の強度が、同一入力ビーム条件を用いたバルク元素標準物から得られる強度と比較される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記基準サンプルの厚みは、前記ターゲットサンプルの厚みと同じ桁のものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 同じX線検出器が、前記基準データ及び前記モニタデータの各々を取得するのに使用され、
    前記基準サンプルの厚みは、前記ターゲット及び基準サンプルの各々内に発生したX線の強度が前記X線検出器のダイナミックレンジ内であるように、該ターゲットサンプルの厚みと十分に類似している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記基準データ及びモニタデータの各々の取得が、予め決められた効率を有するX線検出器を使用して実施され、段階(d)は、該検出器の予め決められた効率に従って実施される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ターゲットサンプルの前記領域の厚みは300nm未満である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 計算された質量厚みは、前記粒子ビームの方向の前記ターゲットサンプルの前記領域の密度と厚みの積に等しい、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 段階(d)での計算は、前記ターゲットサンプル中に存在する元素のうちの1又は2以上に対する吸収係数を計算する段階を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 段階(d)での計算は、
    前記基準サンプルとの既知の関係を有する模擬サンプル内で発生したX線を表す模擬データを発生する段階と、
    前記基準データ及び模擬データに基づいてシステム条件を計算する段階と、
    前記モニタデータ及び計算されたシステム条件に基づいて、前記ターゲットサンプルの質量厚みを含む出力データを計算する段階と、を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記出力データは、前記ターゲットサンプル中に存在する元素のうちの1又は2以上の質量分率を更に含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記X線がモニタされる各時間の長さが既知であり、
    段階(d)は、既知の各時間の長さに従って実施される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記粒子ビームは、40keVよりも大きいエネルギを有する電子ビームである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記ターゲットサンプルの前記領域は、薄い基質材料に埋め込まれた又はその上に支持された析出物を含み、
    段階(d)での出力データは、該析出物の質量厚み及び組成を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記出力データは、前記ターゲットサンプルの前記領域の元素組成を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記基準サンプル及び前記ターゲットサンプルの一方を他方に置き換えることは、
    前記粒子ビームを調節することを伴わない試料片交換機構を用いること、
    前記粒子ビームをオフにすることなく同一条件下で前記ターゲットサンプルと前記基準サンプルを比較することができる、前記ターゲットサンプルと前記基準サンプルを有する試験片グリッドを備えた多試験片型ホルダを用いること、
    前記ビーム流を変更することなく、前記ターゲットサンプルと前記基準サンプルを交換するロードロックを用いること、又は、
    前記ビーム流の表示を提供するモニタを用いて、前記基準サンプルと前記ターゲットサンプルの測定の間で前記ビーム流を変える必要がある場合に、前記モニタにより提供される表示にしたがって、前記基準サンプルと前記ターゲットサンプルに対して前記ビーム流が同一となるように前記ビーム流を調節すること、により実行される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
JP2017504759A 2014-07-29 2015-07-29 電子顕微鏡のためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法 Active JP6685996B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB1413422.5 2014-07-29
GBGB1413422.5A GB201413422D0 (en) 2014-07-29 2014-07-29 A method for measuring the mass thickness of a target sample for electron microscopy
PCT/GB2015/052188 WO2016016644A1 (en) 2014-07-29 2015-07-29 A method for measuring the mass thickness of a target sample for electron microscopy

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017522571A JP2017522571A (ja) 2017-08-10
JP2017522571A5 JP2017522571A5 (ja) 2019-10-17
JP6685996B2 true JP6685996B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=51587405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017504759A Active JP6685996B2 (ja) 2014-07-29 2015-07-29 電子顕微鏡のためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10054557B2 (ja)
EP (1) EP3194941B1 (ja)
JP (1) JP6685996B2 (ja)
GB (1) GB201413422D0 (ja)
WO (1) WO2016016644A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112017007508T5 (de) * 2017-06-13 2020-03-19 Hitachi High-Technologies Corporation Ladungsteilchenstrahlvorrichtung und Verfahren zur Messung der Probendicke
US10468230B2 (en) * 2018-04-10 2019-11-05 Bae Systems Information And Electronic Systems Integration Inc. Nondestructive sample imaging
CN110231005B (zh) * 2019-06-27 2021-04-13 江苏同威信达技术有限公司 一种物品质量厚度检测方法及物品质量厚度检测装置
US11340179B2 (en) 2019-10-21 2022-05-24 Bae Systems Information And Electronic System Integration Inc. Nanofabricated structures for sub-beam resolution and spectral enhancement in tomographic imaging

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6416905A (en) * 1987-07-11 1989-01-20 Jeol Ltd Method for measuring film thickness by using electron probe x-ray analyzer
JPH0770296B2 (ja) * 1989-05-15 1995-07-31 日新電機株式会社 イオン注入装置
JP2002298774A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Toshiba Corp 電子顕微鏡
JP2002333412A (ja) 2001-05-10 2002-11-22 Canon Inc 電子プローブマイクロアナライザー用の標準試料、および該標準試料の製造方法
US6583421B2 (en) * 2001-10-11 2003-06-24 Diamond Semiconductor Group, Llc Charge measuring device with wide dynamic range
US6788760B1 (en) 2002-03-28 2004-09-07 Kla-Tencor Technologies Corporation Methods and apparatus for characterizing thin films
JP5020483B2 (ja) * 2005-07-08 2012-09-05 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
US7427765B2 (en) * 2005-10-03 2008-09-23 Jeol, Ltd. Electron beam column for writing shaped electron beams
JP2009002658A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Jeol Ltd 薄膜試料の観察方法
JP2012168027A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 電子顕微鏡用試料の作製方法
JP5712778B2 (ja) * 2011-05-10 2015-05-07 信越半導体株式会社 Soiウェーハのsoi層の膜厚測定方法
US9343275B1 (en) * 2012-06-06 2016-05-17 Western Digital (Fremont), Llc Methods for characterizing carbon overcoat

Also Published As

Publication number Publication date
US20170269011A1 (en) 2017-09-21
WO2016016644A1 (en) 2016-02-04
EP3194941B1 (en) 2018-10-24
EP3194941A1 (en) 2017-07-26
US10054557B2 (en) 2018-08-21
GB201413422D0 (en) 2014-09-10
JP2017522571A (ja) 2017-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhang et al. Local thickness measurement through scattering contrast and electron energy-loss spectroscopy
US8513603B1 (en) In-situ determination of thin film and multilayer structure and chemical composition using x-ray fluorescence induced by grazing incidence electron beams during thin film growth
JP6685996B2 (ja) 電子顕微鏡のためのターゲットサンプルの質量厚みを測定する方法
JP5591107B2 (ja) 材料の組成分析の方法及び装置
US9704689B2 (en) Method of reducing the thickness of a target sample
CN110017798A (zh) 一种检测薄膜厚度的方法及装置
JP4517323B2 (ja) 電子線マイクロアナライザーの測定データ補正方法
Alvisi et al. The determination of the efficiency of energy dispersive X-ray spectrometers by a new reference material
US7449682B2 (en) System and method for depth profiling and characterization of thin films
US11004656B2 (en) Methods and apparatus for determining, using, and indicating ion beam working properties
Stodel Methods of targets’ characterization
Čalkovský et al. Quantitative analysis of backscattered‐electron contrast in scanning electron microscopy
KR100955434B1 (ko) 측정된 기초 스펙트럼을 사용하거나 및/또는 획득된스펙트럼에 기초한 박막의 비파괴적 특성화
EP3226278B1 (en) Quantitative analysis device for trace carbon and quantitative analysis method for trace carbon
JP2006118941A (ja) 面分析データを表示する電子プローブx線分析装置
Tiseanu et al. X-ray microbeam transmission/fluorescence method for non-destructive characterization of tungsten coated carbon materials
Feja et al. Mass determination by inelastic electron scattering in an energy-filtering transmission electron microscope with slow-scan CCD camera
US20030222215A1 (en) Method for objective and accurate thickness measurement of thin films on a microscopic scale
Statham et al. A convenient method for X-ray analysis in TEM that measures mass thickness and composition
Rau et al. A novel method for measuring the charging kinetics of dielectrics under electron irradiation in SEM
Wählisch et al. Reference-free X-ray fluorescence analysis using well-known polychromatic synchrotron radiation
Čalkovský Material Contrast by Scanning Electron Microscopy and Low-Energy Scanning Transmission Electron Microscopy
Wolstenholme Summary of ISO/TC 201 Standard: XXX. ISO 18516: 2006—Surface chemical analysis—Auger electron spectroscopy and X‐ray photoelectron spectroscopy—Determination of lateral resolution
Ul-Hamid et al. Microchemical Analysis in the SEM
Brodusch et al. X-ray imaging with a silicon drift detector energy dispersive spectrometer

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170329

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190311

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190610

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190809

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20190906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6685996

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250