JP6752726B2 - 反力架台 - Google Patents
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Description
この杭打ち装置は、枠状の反力受具を備えており、その反力受具を施工箇所に形成した凹所に挿入するように設置することで、スパイラル杭を施工面に回転圧入する際に生じる反力を施工面の地盤から得て、杭打ち装置自体が反力によって回転したり位置ずれしたりしないようにしている。
また、バラスト道床に反力受具を挿入する凹所を形成するために道床を乱してしまうと、施工後に列車の運行が再開されるまでに道床の整備を行わなければならなくなるので、バラスト道床を不要に乱す作業は極力少なくすることが好ましい。
このように、狭隘な箇所での施工を可能にするよう小型化した杭打ち装置であっても、レールの近傍にて杭打ち作業を行うことが困難になることがあるという問題があった。
軌道に敷設された2本のレールに架け渡される架台本体と、
前記架台本体を前記レールに固定する固定機構部と、を備え、
前記架台本体には、その架台本体上に設置された杭打ち装置が前記レールの近傍に杭を回転圧入する際の反力を得るために、前記杭打ち装置の一部が係合可能な係合部が設けられているようにした。
特に、杭打ち装置の一部(例えば、上記特許文献1の杭打ち装置の反力受具)を架台本体の係合部に係合させていれば、架台本体上に設置された杭打ち装置が杭をレール近傍の道床に回転圧入する際に生じる反力を、反力架台を介してレールから得ることができ、杭打ち装置自体が反力によって回転しないようになるので、架台本体上に設置された杭打ち装置によって、杭をバラスト道床などに回転圧入する施工を好適に行うことができる。
前記固定機構部は、
前記架台本体の下面に固設された不動固定部と、前記不動固定部に対して接近離間する方向に移動可能に前記架台本体の下面に取り付けられた可動固定部と、を有し、
前記不動固定部を前記レールの一方の側面に当接させ、前記可動固定部を前記レールの他方の側面に当接させて、前記レールを挟持するように構成されているようにする。
前記固定機構部は、
互いに接近離間する方向に移動可能に前記架台本体の下面に取り付けられた一対の可動固定部を有し、
一方の可動固定部を前記レールの一方の側面に当接させ、他方の可動固定部を前記レールの他方の側面に当接させて、前記レールを挟持するように構成されているようにする。
前記不動固定部および前記可動固定部は、前記レールの延在方向に沿う長尺な部材であるようにする。
こうすることで、不動固定部と可動固定部とがレールと接触する部分をより長くすることができるので、不動固定部と可動固定部とで好適にレールを挟持することができ、架台本体を安定した状態でレールに固定することができる。
前記一対の可動固定部はそれぞれ、前記レールの延在方向に沿う長尺な部材であるようにする。
こうすることで、一対の可動固定部がそれぞれレールと接触する部分をより長くすることができるので、一対の可動固定部で好適にレールを挟持することができ、架台本体を安定した状態でレールに固定することができる。
本実施形態の反力架台100は、図1(a)(b)、図2(a)に示すように、軌道に敷設された2本のレールRに架け渡される架台本体10と、架台本体10をレールRに固定する固定機構部20と、を備えている。
なお、図中、反力架台100(架台本体10、固定機構部20)が直接レールRに触れた状態になっているが、これは反力架台100を説明する上で作図したものである。
実際はゴムシート材などの絶縁シートを介してレールR上に反力架台100を据え付けるようにして、レールRに流れている信号電流を電気的に短絡しないようにする。
この架台本体10は、例えば、角パイプを用いて形成されており、所望するサイズに応じた数の角パイプが溶接などで一体に組み付けられて形成されている。
本実施形態では、2つの架台本体10が所定間隔をあけた状態で、後述する不動固定部21によって繋ぎ合わされた態様になっている。
本実施形態では、2つの架台本体10の間の寸法を、後述する杭打ち装置50の反力受具51の幅の寸法に対応させており、2つの架台本体10において対向する配置にある一組の側面が、反力受具51を挟み込む係合部11として機能するようになっている。
つまり、2つの架台本体10の側面間で後述する反力受具51を挟んで係合させるようになっている。
本実施形態では、図1(a)および図2(a)の図中左側の固定機構部20が不動固定部21と可動固定部22とを有する第1タイプのもので、図中右側の固定機構部20が一対の可動固定部22を有する第2タイプのものである。
この不動固定部21と可動固定部22の間にレールRが配された状態では、そのレールRを挟んだ配置で、可動固定部22は不動固定部21に対して接近離間する方向に移動する。つまり、この状態での可動固定部22は、レールRに対して接近離間する方向に移動する。
この不動固定部21の両側がそれぞれ、2つの架台本体10の下面に固設されたことで、2つの架台本体10を不動固定部21が繋ぎ合わせた状態になっている。
また、不動固定部21のレールR側の端面には、レールRの頭部下に入り込む突条部25が設けられている。突条部25は、例えば鋼棒であり、不動固定部21に溶接されて固設されている。
ガイド部23には、レールRの延在方向と直交する長穴23aが形成されている。この長穴23aに通されたスライド部材として機能するスライド用ボルト23bが可動固定部22に固定されており、可動固定部22が長穴23aに沿ってスライド移動可能にガイド部23に取り付けられている。
この固定用ボルト23cの先端は可動固定部22の側面に当接可能になっており、固定用ボルト23cを可動固定部22に向けて螺入するようにすれば、可動固定部22をレールRに寄せるように移動させることができる。また、固定用ボルト23cを可動固定部22から離すようにすれば、可動固定部22をレールRから離間させるように移動させることができる。
この一対の可動固定部22の間にレールRが配された状態では、そのレールRを挟んだ配置で、一対の可動固定部22は互いに接近離間する方向に移動する。つまり、この状態では、一対の可動固定部22はレールRに対して接近離間する方向に移動する。
そして、一方の可動固定部22をレールRの一方の側面に当接させる調整を行い、他方の可動固定部22をレールRの他方の側面に当接させる調整を行って、一対の可動固定部22でレールRを挟持するようにすれば、架台本体10をレールRに固定することができる。
なお、第2タイプの固定機構部20の可動固定部22は、上述した第1タイプの固定機構部20の可動固定部22と同様の構成であるので、その説明は割愛する。
ここで、不動固定部21と可動固定部22は、レールRの延在方向に沿う長尺な部材であるので、不動固定部21と可動固定部22とがレールRと接触する部分をより長くすることができる。その結果、不動固定部21と可動固定部22とで好適にレールRを挟持することができ、架台本体10を安定した状態でレールRに固定することができる。
同様に、一対の可動固定部22はそれぞれ、レールRの延在方向に沿う長尺な部材であるので、一対の可動固定部22がそれぞれレールRと接触する部分をより長くすることができる。その結果、一対の可動固定部22で好適にレールRを挟持することができ、架台本体10を安定した状態でレールRに固定することができる。
なお、杭打ち装置50の構成や動作は従来公知(特開2015−10438号公報)のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
ここでは、2つの架台本体10の側面間に反力受具51が挟まれた状態にするように、反力受具51を架台本体10の係合部11に係合させている。
具体的には、杭打ち装置50の反力受具51を架台本体10の係合部11に係合させていれば、架台本体10上に設置された杭打ち装置50が杭(スパイラル杭)PをレールR近傍の道床に回転圧入する際に生じる反力を、反力架台100を介してレールRから得ることができ、杭打ち装置50自体が反力によって回転しないようになる。
その結果、杭打ち装置50が杭PをレールR近傍のバラスト道床などに回転圧入する施工を好適に行うことができる。
また、反力架台100の架台本体10上に設置する装置に応じて、架台本体10の大きさや係合部11の形状を適宜変更可能であることは勿論である。
11 係合部
12 支持脚
20 固定機構部
21 不動固定部
22 可動固定部
23 ガイド部
23a 長穴
23b スライド用ボルト
23c 固定用ボルト
25 突条部
50 杭打ち装置
51 反力受具
100 反力架台
R レール
P 杭
Claims (5)
- 軌道に敷設された2本のレールに架け渡される架台本体と、
前記架台本体を前記レールに固定する固定機構部と、を備え、
前記架台本体には、その架台本体上に設置された杭打ち装置が前記レールの近傍に杭を回転圧入する際の反力を得るために、前記杭打ち装置の一部が係合可能な係合部が設けられていることを特徴とする反力架台。 - 前記固定機構部は、
前記架台本体の下面に固設された不動固定部と、前記不動固定部に対して接近離間する方向に移動可能に前記架台本体の下面に取り付けられた可動固定部と、を有し、
前記不動固定部を前記レールの一方の側面に当接させ、前記可動固定部を前記レールの他方の側面に当接させて、前記レールを挟持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の反力架台。 - 前記固定機構部は、
互いに接近離間する方向に移動可能に前記架台本体の下面に取り付けられた一対の可動固定部を有し、
一方の可動固定部を前記レールの一方の側面に当接させ、他方の可動固定部を前記レールの他方の側面に当接させて、前記レールを挟持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の反力架台。 - 前記不動固定部および前記可動固定部は、前記レールの延在方向に沿う長尺な部材であることを特徴とする請求項2に記載の反力架台。
- 前記一対の可動固定部はそれぞれ、前記レールの延在方向に沿う長尺な部材であることを特徴とする請求項3に記載の反力架台。
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