JP6752604B2 - ファイバレーザシステム、及び、その制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のファイバレーザユニットを備えたファイバレーザシステムに関する。また、そのようなファイバレーザシステムの制御方法に関する。
加工用のレーザ装置として、複数のファイバレーザユニットを備えたファイバレーザシステムが用いられている。このようなファイバレーザシステムにおいては、加工の種類や加工対象物の形状などに応じて、出力光の拡がり角を変更するための構成を含んでいることが好ましい。例えば、加工対象物の切断時には、拡がり角の相対的に小さい出力光が求められ、加工対象物の溶接時には、拡がり角の相対的に大きい出力光が必要になる。出力光の拡がり角を変更するための構成を含んでいれば、加工対象対物の切断にも加工対象物の溶接にも用いることが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。
特許文献1には、出力光の拡がり角を変更するための構成を含んだファイバレーザ装置が記載されている。特許文献1に記載のファイバレーザ装置においては、増幅用ファイバとデリバリファイバとの間の挿入された空間光学系を用いて、出力光の拡がり角を変更している。
特開2009−178720(公開日:2009年8月13日)
しかしながら、特許文献1に記載のファイバレーザ装置のように、空間光学系を用いて出力光の拡がり角を変更する場合、以下の問題を生じる。
ひとつめの問題は、所期の性能を保つために、空間光学系の定期的なアライメントが必要になるという問題である。ふたつ目の問題は、空間光学系の占有体積が大きいため、装置の小型化が困難になるという問題である。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、空間光学系を用いることなく、出力光の拡がり角を変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係るファイバレーザシステムは、それぞれレーザ光を生成するN個(N≧2)のファイバレーザユニットと、各ファイバレーザユニットからのレーザ光を合波する出力コンバイナであって、各ファイバレーザユニットからのレーザ光として、NAのパワー累積分布が異なるレーザ光を含む出力光を生成する出力コンバイナと、上記出力光においてN−1個以下の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する制御部と、を備えている、ことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る制御方法は、それぞれレーザ光を生成するN個(N≧2)のファイバレーザユニットと、各ファイバレーザユニットからのレーザ光を合波する出力コンバイナであって、各ファイバレーザユニットからのレーザ光として、NAのパワー累積分布が異なるレーザ光を含む出力光を生成する出力コンバイナと、を備えたファイバレーザシステムの制御方法において、上記出力光においてN−1個以下の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する工程を含んでいる、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、空間光学系を用いることなく、出力光においてN−1個以下のパワー累積比率に対応する上限NAを指定した値に変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。すなわち、空間光学系を用いることなく、出力光のNAのパワー累積分布を変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。なお、出力光のNAは、出力光の拡がり角に比例する。したがって、本発明の効果は、空間光学系を用いることなく、出力光の拡がり角のパワー累積分布を変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる、と言い換えてもよい。
本発明に係るファイバレーザシステムにおいて、上記制御部は、上記出力光においてN−1個の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、対応する上限NAを操作者等が指定することができるパワー累積比率の個数が最大となる。すなわち、上記の構成によれば、出力光のNAのパワー累積分布を最もきめ細かく変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。
本発明に係るファイバレーザシステムにおいて、上記制御部は、上記出力光においてN−2個の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、かつ、上記出力光においてビームプロファイルが指定されたビームプロファイルに近づくように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、出力光のNAのパワー累積分布を変更することに加えて、出力光のビームプロファイルを変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。
本発明によれば、空間光学系を用いることなく、出力光のNAのパワー累積分布を変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。換言すれば、空間光学系を用いることなく、出力光の拡がり角のパワー累積分布を変更することが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係るファイバレーザシステムの構成を示すブロック図である。 図1に示すファイバレーザシステムが備える各ファイバレーザユニットの構成を示すブロック図である。 図1に示すファイバレーザシステムが備える出力コンバイナの構成を示す斜視図である。 図1に示すファイバレーザシステムが備える各ファイバレーザユニットからのレーザ光におけるNAのパワー累積分布を例示したグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るファイバレーザシステムの構成を示すブロック図である。 図5に示すファイバレーザシステムが備える各ファイバレーザユニットからのレーザ光におけるNAのパワー累積分布を例示したグラフである。 パワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致するという条件を満たすときに、図5に示すファイバレーザシステムからの出力光が取り得るNAのパワー累積分布の範囲(の境界)を示すグラフである。 パワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致し、パワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最小値0.036に一致するという条件、及び、パワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致し、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最大値0.049に一致するという条件を満たすときに得られる、図5に示すファイバレーザシステムからの出力光のビームプロファイルを示すグラフである。
[用語の定義]
光ファイバのコアを導波される光のNAとは、そのコアの屈折率をn、その光の伝搬角をθとして、NA=nsinθにより定義される量のことである。光ファイバのコアを導波された光が屈折率n’の媒質(例えば空気)に入射する場合、当該媒質における光の広がり角θ’を測定すれば、光ファイバのコアを導波される光のNAを、NA=n’sinθ’(=nsinθ)により評価することができる。
光ファイバのコアを導波される光には、様々なNAを有する成分光が含まれる。NAの上限値NAmaxを決めると、パワー累積比率x=P(NAmax)/Ptotal[%]が決まる。ここで、Ptotalは、光ファイバのコアを導波される光のパワーであり、P(NAmax)は、光ファイバのコアを導波される光のうち、上限値NAmax以下のNAを有する成分光のパワーである。すなわち、パワー累積比率xは、NAの上限値NAmaxの関数x(NAmax)と見做すことができる。
この関数x(NAmax)は単調増加関数なので、その逆関数NAmax(x)を考えることができる。この逆関数NAmax(x)のことを、以下、「NAのパワー累積分布」という。また、特定のパワー累積比率x0に対するこの逆関数NAmax(x)の値NAmax(x0)のことを、以下、「パワー累積比率x0に対応するNAの上限値」という。
なお、レーザ加工の分野では、パワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が、出力光のビーム品質の指標としてしばしば用いられる。例えば、出力光のNAmax(86%)が相対的に小さいファイバレーザは、加工対象物の切断に適しており、出力光のNAmax(86%)が相対的に大きいファイバレーザは、加工対象物の溶接に適している。
[第1の実施形態]
(ファイバレーザシステムの構成)
本発明の第1の実施形態に係るファイバレーザシステムFLSの構成について、図1を参照して説明する。図1は、ファイバレーザシステムFLSの構成を示すブロック図である。
ファイバレーザシステムFLSは、図1に示すように、2つのファイバレーザユニットFLU1〜FLU2、出力コンバイナOC、レーザヘッドLH、3本のデリバリファイバDF1〜DF3、及び制御部CUを備えている。
各ファイバレーザユニットFLUi(i=1,2)は、レーザ光を生成するための構成である。ファイバレーザユニットFLUiにて生成されるレーザ光のパワーPiは、可変であり、制御部CUにより制御されている。ファイバレーザユニットFLUiは、デリバリファイバDFiを介して出力コンバイナOCの入力ポートPiniに接続されており、ファイバレーザユニットFLUiにて生成されたレーザ光は、デリバリファイバDFiを導波された後、出力コンバイナOCに入力される。なお、ファイバレーザユニットFLUiの構成例については、参照する図面を代えて後述する。
出力コンバイナOCは、ファイバレーザユニットFLU1〜FLU2の各々にて生成されたレーザ光を合波することによって、出力光を得るための構成である。出力コンバイナOCにて得られた出力光には、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光として、NAのパワー累積分布が異なるレーザ光が含まれる。出力コンバイナOCの出力ポートPoutは、デリバリファイバDF3を介してレーザヘッドLHに接続されており、出力コンバイナOCにて得られた出力光は、デリバリファイバDF3を導波された後、レーザヘッドLHに入力される。なお、出力コンバイナOCの構成例については、参照する図面を代えて後述する。
レーザヘッドLHは、デリバリファイバDF3から出射された出力光が加工対象物により反射され、デリバリファイバDF3に再入射することを防止するための構成であり、例えば、ガラスブロックと、このガラスブロックを収容する筐体とにより構成される。レーザヘッドLHから出射された出力光は、加工対象物に照射される。
制御部CUは、出力光において予め定められたパワー累積比率x0に対応するNAの上限値NAmax(x0)が(例えば、操作者により)指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する。例えば、出力光においてパワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が0.08に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する。
(ファイバレーザユニットの構成例)
各ファイバレーザユニットFLUiの構成例について、図2を参照して説明する。図2は、各ファイバレーザユニットFLUiの構成例を示すブロック図である。
ファイバレーザユニットFLUiは、例えば図2に示すように、電流源CS、m個のレーザダイオードLD1〜LDm、ポンプコンバイナPC、高反射ファイバブラッググレーティングFBG1、ダブルクラッドファイバDCF、及び低反射ファイバブラッググレーティングFBG2により構成することができる。なお、図2には、m=3の場合の構成を例示しているが、レーザダイオードLD1〜LDmの個数mは任意である。
各レーザダイオードLDjは、ポンプ光を生成するための構成である(j=1,2,…,m)。各レーザダイオードLDjは、ポンプコンバイナPCの入力ポートに接続されており、各レーザダイオードLDjにて生成されたポンプ光は、ポンプコンバイナPCに入力される。
ポンプコンバイナPCは、レーザダイオードLD1〜LDmの各々にて生成されたポンプ光を合波することによって、合成ポンプ光を得るための構成である。ポンプコンバイナPCの出力ポートは、高反射ファイバブラッググレーティングFBG1を介してダブルクラッドファイバDCFに接続されており、ポンプコンバイナPCにて得られた合成ポンプ光は、高反射ファイバブラッググレーティングFBG1を透過した後、ダブルクラッドファイバDCFのインナークラッドに入力される。
ダブルクラッドファイバDCFは、ポンプコンバイナPCにて合波されたポンプ光をレーザ光に変換するための構成である。ダブルクラッドファイバDCFのコアには、Yb等の希土類元素が添加されており、ポンプコンバイナPCにて得られた合成ポンプ光は、この希土類元素を反転分布状態に維持するために利用される。ダブルクラッドファイバDCFは、入力端に接続された高反射ファイバブラッググレーティングFBG1及び出力端に接続された低反射ファイバブラッググレーティングFBG2と共に共振器を構成している。ダブルクラッドファイバDCのコアにおいては、反転分布状態に維持された希土類元素が誘導放出を繰り返すことにより、レーザ光が生成される。ダブルクラッドファイバDCFの出力端は、低反射ファイバブラッググレーティングFBG2を介してレーザコンバイナLCの入力ポートに接続されており、ダブルクラッドファイバDCFにて生成されたレーザ光のうち、低反射ファイバブラッググレーティングFBG2を透過したレーザ光は、ファイバレーザユニットFLUiに接続されたデリバリファイバDFi(図1参照)に入力される。
なお、ファイバレーザユニットFLUiにて生成されるレーザ光のパワーPiは、各レーザダイオードLDjからダブルクラッドファイバDCFに供給されるポンプ光のパワーに応じて決まる。また、各レーザダイオードLDjからダブルクラッドファイバDCFに供給されるポンプ光のパワーは、電流源CSから各レーザダイオードLDjに供給される駆動電流Iの大きさに応じて決まる。このため、ファイバレーザユニットFLUiにて生成されるレーザ光のパワーPiは、電流源CSから各レーザダイオードLDjに供給される駆動電流Iの大きさによって決まる。すなわち、ファイバレーザユニットFLUiにて生成されるレーザ光のパワーPiをある値に設定するという制御部CUの機能は、その値に応じた大きさの駆動電流Iが電流源CSから各レーザダイオードLDjへと供給されるように制御部CUが電流源CSを制御することによって実現される。
(出力コンバイナの構成例)
出力コンバイナOCの構成例について、図3を参照して説明する。図3は、出力コンバイナOCの構成例を示す斜視図である。
出力コンバイナOCは、例えば図3に示すように、入力ポートPin1〜Pin2、縮径部S、及び出力ポートPoutにより構成することができる。
縮径部Sは、石英ガラスにより構成された円錐台状の構造体であり、エアクラッド型の光導波路として機能する。入力ポートPin1〜Pin2は、それぞれ、出射端面が縮径部Sの入射端面(面積が広い方の端面)に融着された光ファイバである。出力ポートPoutは、入射端面が縮径部Sの出射端面(面積が狭い方の端面)に融着された光ファイバである。
出力コンバイナOCにおいて注目すべき点は、入力ポートPin1の出射端面が縮径部Sの入射端面の中心付近に融着されているのに対して、入力ポートPin2の出射端面が縮径部Sの外周付近に融着されている点である。
入力ポートPin1〜Pin2から縮径部Sに入射した光は、それぞれ、NAを増加させながら縮径部Sを伝播する。この際、入力ポートPin2から縮径部Sに入射した光におけるNAの増加率は、入力ポートPin1から縮径部Sに入射した光におけるNAの増加率よりも大きくなる。なぜなら、縮径部Sの外周付近を伝播する光(入力ポートPin2から縮径部Sに入射した光)は、縮径部Sの中心付近を伝播する光(入力ポートPin1から縮径部Sに入射した光)よりも、縮径部SによるNA拡大作用を強く受けるからである。
ファイバレーザシステムFLSにおいて、ファイバレーザユニットFLUiにて生成されたレーザ光は、対応する入力ポートPiniから出力コンバイナOCに入力される。このため、ファイバレーザユニットFLU1〜FLU2にて生成されたレーザ光におけるNAのパワー累積分布は、出力コンバイナOCの前段において一致していたとしても、出力コンバイナOCの後段において相違する。
(パワー設定処理)
上述したように、制御部CUは、出力光において予め定められたパワー累積比率x0に対応するNAの上限値NAmax(x0)が指定値に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する。例えば、出力光においてパワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する場合、パワー設定処理は、以下のステップを順に実行することにより実現される。
ステップ1:ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光において指定値0.08に対応するパワー累積比率x1、及び、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光において指定値0.08に対応するパワー累積比率x2をそれぞれ特定する。なお、パワー累積比率x1,x2を特定する処理は、例えば、ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光におけるNAの上限値NAmaxとパワー累積比率x1との対応関係を与えるテーブル、及び、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光におけるNAの上限値NAmaxとパワー累積比率x2との対応関係を与えるテーブルを用いたテーブル参照により実現することができる。
ステップ2:ステップ1にて特定したパワー累積比率x1,x2を係数として含む以下の連立方程式を解く。なお、以下の連立方程式を解く処理は、公知の数値解法を用いて実現することができる。
(1)α・x1+β・x2=86%、
(2)α+β=1。
ステップ3:ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光のパワーP1、及び、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光のパワーP2を、パワーの比P1:P2がステップ2にて得た解の比α:βに一致するように設定する。例えば、合計パワーPが予め定められている場合、ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光のパワーP1をP×αに設定し、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光のパワーP2をP×βに設定する。
図4は、ファイバレーザユニットFLU1〜FLU2からのレーザ光におけるNAのパワー累積分布を例示したグラフである。なお、図4に例示したグラフでは、パワー累積比率xを縦軸とし、NAの上限値NAmaxを横軸としている。
ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光におけるNAのパワー累積分布、及び、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光におけるNAのパワー累積分布が図4に例示したグラフのように与えられている場合、ステップ1にて特定されるパワー累積比率x1,x2は、それぞれ、89.5%,81.8%となる。したがって、ステップ2にて解くべき連立方程式は、下記のようになる。
(1)89.5・α+81.1・β=86
(2)α+β=1。
このため、ステップ2にて得られる解α,βは、それぞれ、42.8%,57.1%となる。例えば、合計パワーPが1kWと定められている場合、ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光のパワーP1は428Wに設定され、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光のパワーP1は571Wに設定される。
[第2の実施形態]
(ファイバレーザシステムの構成)
本発明の第2の実施形態に係るファイバレーザシステムFLSの構成について、図5を参照して説明する。図5は、ファイバレーザシステムFLSの構成を示すブロック図である。
ファイバレーザシステムFLSは、図5に示すように、3つのファイバレーザユニットFLU1〜FLU3、出力コンバイナOC、レーザヘッドLH、4本のデリバリファイバDF1〜DF4、及び制御部CUを備えている。
各ファイバレーザユニットFLUi(i=1,2,3)は、レーザ光を生成するための構成である。ファイバレーザユニットFLUiにて生成されるレーザ光のパワーPiは、可変であり、制御部CUにより制御されている。ファイバレーザユニットFLUiは、デリバリファイバDFiを介して出力コンバイナOCの入力ポートPiniに接続されており、ファイバレーザユニットFLUiにて生成されたレーザ光は、デリバリファイバDFiを導波された後、出力コンバイナOCに入力される。なお、ファイバレーザユニットFLUiの構成例については、第1の実施形態と同様である。
出力コンバイナOCは、ファイバレーザユニットFLU1〜FLU3の各々にて生成されたレーザ光を合波することによって、出力光を得るための構成である。出力コンバイナOCにて得られた出力光には、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光として、NAのパワー累積分布が異なるレーザ光が含まれる。出力コンバイナOCの出力ポートPoutは、デリバリファイバDF4を介してレーザヘッドLHに接続されており、出力コンバイナOCにて得られた出力光は、デリバリファイバDF4を導波された後、レーザヘッドLHに入力される。なお、出力コンバイナOCの構成例については、第1の実施形態と同様である。
レーザヘッドLHは、デリバリファイバDF4から出射された出力光が加工対象物により反射され、デリバリファイバDF4に再入射することを防止するための構成であり、例えば、ガラスブロックと、このガラスブロックを収容する筐体とにより構成される。レーザヘッドLHから出射された出力光は、加工対象物に照射される。
制御部CUは、出力光において予め定められたパワー累積比率x01に対応するNAの上限値NAmax(x01)、及び、出力光において予め定められたパワー累積比率x02に対応するNAの上限値NAmax(x02)がそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する。例えば、出力光においてパワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が0.08に一致し、かつ、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が0.04に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する。
(パワー設定処理)
上述したように、制御部CUは、出力光において予め定められたパワー累積比率x01,x02に対応するNAの上限値NAmax(x01),NAmax(x02)がそれぞれ指定値に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する。例えば、出力光においてパワー累積比率86%,50%に対応するNAの上限値NAmax(86%),NAmax(50%)がそれぞれ指定値0.08,0.04に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する場合、パワー設定処理は、以下のステップを順に実行することにより実現される。
ステップ1:ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光において指定値0.08に対応するパワー累積比率x11、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光において指定値0.08に対応するパワー累積比率x12、及びファイバレーザユニットFLU3からのレーザ光において指定値0.08に対応するパワー累積比率x13を特定する。また、ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光において指定値0.04に対応するパワー累積比率x21、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光において指定値0.04に対応するパワー累積比率x22、及びファイバレーザユニットFLU3からのレーザ光において指定値0.04に対応するパワー累積比率x23を特定する。
ステップ2:ステップ1にて特定したパワー累積比率x11,x12,x13,x21,x22,x23を係数として含む以下の連立方程式を解く。
(1)α・x11+β・x12+γ・x13=86%、
(2)α・x21+β・x22+γ・x23=50%、
(3)α+β+γ=1。
ステップ3:ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光のパワーP1、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光のパワーP2、ファイバレーザユニットFLU3からのレーザ光のパワーP3を、パワーの比P1:P2:P3がステップ2にて得た解の比α:β:γに一致するように設定する。例えば、合計パワーPが予め定められている場合、ファイバレーザユニットFLU1からのレーザ光のパワーP1をP×αに設定し、ファイバレーザユニットFLU2からのレーザ光のパワーP2をP×βに設定し、ファイバレーザユニットFLU3からのレーザ光のパワーP3をP×γに設定する。
図6は、ファイバレーザユニットFLU1〜FLU3からのレーザ光におけるNAのパワー累積分布を例示したグラフである。なお、図6に例示したグラフでは、パワー累積比率xを縦軸とし、NAの上限値NAmaxを横軸としている。
ファイバレーザユニットFLU1〜FLU3からのレーザ光におけるNAのパワー累積分布が図6に例示したグラフのように与えられている場合、ステップ1にて特定されるパワー累積比率x11,x12は,x13、それぞれ、97.4%,79.7%,74.5%となり、ステップ1にて特定されるパワー累積比率x21,x22は,x23、それぞれ、74.5%,20.6%,33.5%となる。したがって、ステップ2にて解くべき連立方程式は、下記のようになる。
(1)97.4・α+79.7・β+74.5・γ=86、
(2)74.5・α+20.6・β+33.5・γ=50、
(3)α+β+γ=1。
(変形例)
本実施形態に係るファイバレーザシステムFLSにおいては、出力光において予め定められた2個(ファイバレーザユニット個数−1個)のパワー累積比率に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する構成が採用されているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、上記の構成に代えて、出力光において予め定められた1個(ファイバレーザユニットの個数−2個)のパワー累積比率に対応する上限NAが指定された値に一致するように、かつ、出力光においてビームプロファイルが指定されたビームプロファイルに近づくように、各ファイバレーザユニットFLUiからのレーザ光のパワーPiを設定する構成を採用してもよい。
図7は、出力光においてパワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致するという条件を満たすときに、出力光が取り得るNAのパワー累積分布の範囲(の境界)を示すグラフである。例えば、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)は、0.036以上0.049以下の範囲で変化させることができる。
図8は、出力光においてパワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致し、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最小値0.036に一致する出力光のビームプロファイルと、出力光においてパワー累積比率86%に対応するNAの上限値NAmax(86%)が指定値0.08に一致し、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最大値0.049に一致する出力光のビームプロファイルとを示すグラフである。
図8に示すように、(1)出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最小値0.036に一致するときには、出力光のビームプロファイルが、加工対象物の溶接に適したブロードなビームプロファイルになり、(2)出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最大値0.049に一致するときには、出力光のビームプロファイルが、加工対象物の切断に適したシャープなビームプロファイルになる。したがって、(1)操作者等によりブロードなビームプロファイルが指定されたときには、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最小値0.036を取るようにパワーの比P1:P2:P3を設定し、(2)操作者等によりシャープなビームプロファイルが指定されたときには、出力光においてパワー累積比率50%に対応するNAの上限値NAmax(50%)が最大値0.049を取るようにパワーの比P1:P2:P3を設定することが考えられる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態(実施例)に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
FLS ファイバレーザシステム
FLUi ファイバレーザユニット
OC 出力コンバイナ
LH レーザヘッド
DFi デリバリファイバ
CU 制御部

Claims (4)

  1. それぞれレーザ光を生成するN個(N≧2)のファイバレーザユニットと、
    石英ガラスにより構成された構造体の入射端面に融着された複数の光ファイバの各々を導波された、各ファイバレーザユニットからのレーザ光を、上記構造体において合波する出力コンバイナであって、各ファイバレーザユニットからのレーザ光として、NAのパワー累積分布が異なるレーザ光を含む出力光を生成する出力コンバイナと、
    上記出力光においてN−1個以下の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する制御部と、を備えている、ことを特徴とするファイバレーザシステム。
  2. 上記制御部は、上記出力光においてN−1個の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のファイバレーザシステム。
  3. 上記制御部は、上記出力光においてN−2個の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、かつ、上記出力光においてビームプロファイルが指定されたビームプロファイルに近づくように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のファイバレーザシステム。
  4. それぞれレーザ光を生成するN個(N≧2)のファイバレーザユニットと、石英ガラスにより構成された構造体の入射端面に融着された複数の光ファイバの各々を導波された、各ファイバレーザユニットからのレーザ光を、上記構造体において合波する出力コンバイナであって、各ファイバレーザユニットからのレーザ光として、NAのパワー累積分布が異なるレーザ光を含む出力光を生成する出力コンバイナと、を備えたファイバレーザシステムの制御方法において、
    上記出力光においてN−1個以下の予め定められたパワー累積比率の各々に対応する上限NAがそれぞれ指定された値に一致するように、各ファイバレーザユニットからのレーザ光のパワーを設定する工程を含んでいる、ことを特徴とする制御方法。
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