JP6752515B2 - ワイヤー係止具及び係止アダプター - Google Patents

ワイヤー係止具及び係止アダプター Download PDF

Info

Publication number
JP6752515B2
JP6752515B2 JP2016173220A JP2016173220A JP6752515B2 JP 6752515 B2 JP6752515 B2 JP 6752515B2 JP 2016173220 A JP2016173220 A JP 2016173220A JP 2016173220 A JP2016173220 A JP 2016173220A JP 6752515 B2 JP6752515 B2 JP 6752515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nut
bolt
attachment
locking
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016173220A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018040390A (ja
Inventor
幸平 杉本
幸平 杉本
Original Assignee
株式会社ケー・エフ・シー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ケー・エフ・シー filed Critical 株式会社ケー・エフ・シー
Priority to JP2016173220A priority Critical patent/JP6752515B2/ja
Publication of JP2018040390A publication Critical patent/JP2018040390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6752515B2 publication Critical patent/JP6752515B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Dowels (AREA)

Description

本発明は、取付物の落下を防止する落下防止ワイヤーが係止されるワイヤー係止具及びワイヤー係止具用の係止アダプターに関する。
従来、取付物の落下防止対策として、十分な支持力で取付物の取り付けを行い、万一の為の予防策として通常時には荷重がかからない状態で取付物の落下を防止する落下防止ワイヤーを設置するフェールセーフが行われており、この落下防止ワイヤーの設置には落下防止ワイヤーが係止されるワイヤー係止具が用いられている(特許文献1、2参照)。
特開2008−31685号 特開2002−371523号
ところで、落下防止ワイヤーが係止されるワイヤー係止具を被取付物に取り付ける場合、取付物を被取付物に取付部材で取り付ける工程とは別に、ワイヤー係止具を被取付物に取り付ける工程を行う必要があるため、ワイヤー係止具を取り付けるための施工に手間を要するという問題がある。また、取付物を取り付ける被取付物にワイヤー係止具を取り付ける場合、取付物によって被取付面が塞がれているケースでは、ワイヤー係止具を新たに取り付ける場所が無いか、或いはあったとしても落下防止ワイヤーを配置する位置からかなり離れた不経済な場所になってしまうという問題もある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、落下防止ワイヤーが係止されるワイヤー係止具を被取付物に取り付ける場合に、ワイヤー係止具の取り付けを手間の少ない効率的な施工で行うことができると共に、取付物によって被取付面が塞がれる状態でも適正な位置に取り付けることができるワイヤー係止具、及びワイヤー係止具に用いるワイヤー係止具用の係止アダプターを提供することを目的とする。
本発明のワイヤー係止具は、被取付物と取付物を取り付ける取付部と、ワイヤー係止穴が形成されたワイヤー係止部が筒部の側方に突出形成されている係止アダプターを備え、前記取付部は、前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられるボルトと、前記ボルトの雄ねじ部に螺合されて前記取付物を前記被取付物側に押圧する第1のナットを有し、前記係止アダプターの前記筒部が前記ボルトの雄ねじ部に外挿され、前記係止アダプターの前記筒部を位置決めする第2のナットが前記ボルトの雄ねじ部に螺合され、前記第1のナット、前記筒部、前記第2のナットの順で配設されていることを特徴とする。
これによれば、ワイヤー係止具が被取付物と取付物を取り付ける取付部を有することから、取付物を被取付物に取り付ける工程をワイヤー係止具を被取付物に取り付ける工程で同時に行うことができ、取付物を被取付物に取付部材で取り付ける工程とは別に、ワイヤー係止具を被取付物に取り付ける工程を行うことが不要となる。即ち、ワイヤー係止具の取り付けを手間の少ない効率的な施工で行うことができる。また、ワイヤー係止具の取り付けが取付物の被取付物への取り付けを兼用するので、取付物の被取付物だけを行えばワイヤー係止具を単独で新たに設置する必要がないことから、取付物によって被取付面が塞がれる状態でもワイヤー係止具及びワイヤーを適正な位置に取り付けることができる。従って、効率的な施工で適正な落下防止対策を行うことができる。
本発明のワイヤー係止具は、前記取付部が、前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられ且つ先端近傍にテーパー部が形成されたテーパーボルトと、前記テーパーボルトに外挿されて前記テーパー部の相対的な進入に応じて拡開可能なスリーブと、前記第1のナットから構成されることを特徴とする。
これによれば、テーパーボルトとスリーブで構成されるアンカーをコンクリートの壁や天井等の被取付物に固定し、取付物の貫通穴をテーパーボルトに嵌めて取付物を取り付ける場合等に、効率的な施工で適正な落下防止対策を行うことができる。
本発明のワイヤー係止具は、前記取付部が、前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられる頭部付ボルトと、若しくは前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられる全ねじボルト及び前記全ねじボルトの雄ねじ部に前記被取付物の被取付面と逆側から前記被取付物を押圧可能に螺合される第3のナットと、前記第1のナットとから構成されることを特徴とする。
これによれば、トンネル内装板、耐火板、遮音壁等の壁状部材或いは板状部材の落下防止対策を効率的な施工で適正に行うことができる。
本発明のワイヤー係止具は、前記ボルトの雄ねじ部の前記第2のナット側の端部近傍の途中に、前記雄ねじ部より小径でねじ溝のない段落とし部が形成されていることを特徴とする。
これによれば、万一、第2のナットが交通振動等により緩んだとしても、段落とし部で第2のナットの雌ねじがボルトの雄ねじ部から一旦はずれ、芯ズレを起こす為、第2のナットがそれ以上緩んでくることを防止することができ、ナットの落下も防止することができる。また、第2のナットが段落とし部に落ち込んだ状態では、取付物はグラグラするが落下していない状態となることから、この状態を点検時に発見して補修することにより、事故を未然に防止することができる。更に、短時間で施工可能、保守管理が容易、ナットの落下を防止可能という効果を有することから、特に、取付物が道路用設備である場合の落下防止対策として非常に高い有効性を発揮する。
本発明のワイヤー係止具用の係止アダプターは、取付物から被取付物の逆側に突出するように設けられる前記被取付物と前記取付物を取り付ける取付部のボルトの雄ねじ部に外挿可能な筒部と、前記筒部から側方に突出形成され且つワイヤー係止穴が形成されたワイヤー係止部を備え、前記筒部が、前記ボルトの雄ねじ部に外挿された状態で、前記ボルトの雄ねじ部に螺合される第1のナット及び第2のナットで両側から挟み込まれて定置可能になっていることを特徴とする。
これによれば、被取付物と取付物を取り付ける取付部を有するワイヤー係止具にその構成部材として係止アダプターを外挿する構成により、取付物を被取付物に取り付ける工程をワイヤー係止具を被取付物に取り付ける工程で同時に行うことができ、取付物を被取付物に取付部材で取り付ける工程とは別に、ワイヤー係止具を被取付物に取り付ける工程を行うことが不要となる。即ち、落下防止ワイヤーを係止可能なワイヤー係止具の取り付けを手間の少ない効率的な施工で行うことができる。また、係止アダプターを有するワイヤー係止具の取り付けが取付物の被取付物への取り付けを兼用するので、取付物の被取付物だけを行えばワイヤー係止具を単独で新たに設置する必要がないことから、取付物によって被取付面が塞がれる状態でもワイヤー係止具及びワイヤーを適正な位置に取り付けることができる。従って、効率的な施工で適正な落下防止対策を行うことができる。
(a)は本発明による第1実施形態のワイヤー係止具の正面図、(b)はその右側面図、(c)はその縦断面図。 (a)は第1実施形態のワイヤー係止具におけるテーパーボルトの正面図、(b)、(c)は第1実施形態のワイヤー係止具における緩み止めナットの斜視図、(d)は第1実施形態のワイヤー係止具における係止アダプターの正面図。 (a)〜(d)は第1実施形態のワイヤー係止具の固定及び取付物の取付の工程を説明する一部縦断説明図。 第1実施形態のワイヤー係止具で取付物を取り付けて落下防止ワイヤーを設置した構成例を示す一部縦断説明図。 図4の構成例におけるワイヤー係止具の近傍を示す拡大図。 図4の構成例において緩み止めナットが段落とし部に嵌った場合を示す説明図。 (a)は本発明による第2実施形態のワイヤー係止具の正面図、(b)は第2実施形態のワイヤー係止具におけるボルトの正面図、(c)は第2実施形態のワイヤー係止具における係止アダプターの正面図。 第2実施形態のワイヤー係止具で被取付物に取付物を取り付けて落下防止ワイヤーを設置した構成例のワイヤー係止具近傍を示す一部縦断説明図。
〔第1実施形態のワイヤー係止具〕
本発明による第1実施形態のワイヤー係止具10は、図1及び図2に示すように、外周に軸方向に延びる雄ねじ部111が形成されていると共に、先端近傍に先端に向かうに従って漸次拡径するテーパー部112が形成されているテーパーボルト11を有する。この雄ねじ部111の後端近傍の途中には、雄ねじ部111より小径でねじ溝のない段落とし部113が形成されている。テーパーボルト11は、後述するように、取付物から被取付物の逆側に突出するように設けられる。
テーパーボルト11の前寄りの位置には、略筒状のスリーブ12が外挿されている。スリーブ12の前側にはスリット121で分割された拡開部122が設けられており、拡開部122は、テーパーボルト11のテーパー部122の相対的な進入に応じて拡開可能になっている。スリーブ12の後側では、ワッシャー13がテーパーボルト11に外挿され、その後側では、第1のナットに相当する緩み止めナット14が雄ねじ部111に螺合されている。緩み止めナット14には、雄ねじ部111のねじ溝に係合してナットの螺合状態が緩み方向に戻らないように締付機能を有する板バネ状材料からなる係合片141が内設されている。
このテーパーボルト11と、スリーブ12と、第1のナットに相当する緩み止めナット14は、ワイヤー係止具10のうち、被取付物と取付物を取り付ける取付部を構成しており、被取付物と取付物を取り付けた状態では、テーパーボルト11とスリーブ12がコンクリート構造物等の被取付物に固定されると共に、第1のナットに相当する緩み止めナット14が取付物を被取付物側に押圧するようになっている。
緩み止めナット14の後側では、係止アダプター15の筒部151がテーパーボルト11の雄ねじ部111に外挿されている。本実施形態の係止アダプター15は、雄ねじ部111に外挿可能な略円筒状の筒部151と、筒部151の側方に突出するように形成されているワイヤー係止部152を有し、ワイヤー係止部152にはワイヤー係止穴153が形成されている。
係止アダプター15の後側では、第2のナットに相当する別の緩み止めナット16が雄ねじ部111に螺合されており、別の緩み止めナット16は、雄ねじ部111における段落とし部113よりも前側のねじ溝に螺合されている。別の緩み止めナット16にも、雄ねじ部111のねじ溝に係合してナットの螺合状態が緩み方向に戻らないように締付機能を有する板バネ状材料からなる係合片161が内設されている。
第1のナットに相当する緩み止めナット14、係止アダプター15の筒部151、第2のナットに相当する緩み止めナット16は、テーパーボルト11の雄ねじ部111に順に並んで配設され、緩み止めナット14に筒部151を押し付けるように別の緩み止めナット16を螺合することにより、筒部151或いは係止アダプター15が、緩み止めナット14、16で挟み込まれて位置決めされるようになっている。即ち、第2のナットに相当する別の緩み止めナット16は、筒部151或いは係止アダプター15を位置決めする機能を有する。
第1実施形態のワイヤー係止具10で被取付物に取付物を取り付ける際には、例えば図3(a)、(b)に示すように、被取付物に相当するコンクリート構造物50に形成した穿孔51に、ワイヤー係止具10を構成するテーパーボルト11及びこれに外挿されたスリーブ12を挿入し、有底円筒状の打込棒41の開口端をスリーブ12の後端に当接し、打込棒41をハンマー等の打込工具42で打ち込んでスリーブ12を孔奥側に打ち込む。この打込みにより、テーパーボルト11のテーパー部122が拡開部122内に相対的に進入し、拡開部122が拡開して穿孔51の孔壁に食い込み、テーパーボルト11及びスリーブ12がコンクリート構造物50に固定して取り付けられる。
その後、図3(c)に示すように、コンクリート構造物50に固定されたテーパーボルト11に取付物30の貫通穴を通して取付物30を外挿し、その後側からワッシャー13をテーパーボルト11に外挿し、ワッシャー13の後側からテーパーボルト11の雄ねじ部111に第1のナットに相当する緩み止めナット14を螺入する。緩み止めナット14は、ワッシャー13を介して取付物30を被取付物に相当するコンクリート構造物50側に押圧するまで螺入する。
その後、図3(d)に示すように、緩み止めナット14の後側からテーパーボルト11に係止アダプター15の筒部151を外挿し、更に、その外側から第2のナットに相当する別の緩み止めナット16を雄ねじ部111に螺入する。別の緩み止めナット16は、雄ねじ部111における段落とし部113よりも前側のねじ溝に螺合すると共に、緩み止めナット14に筒部151を押し付けるまで螺入し、緩み止めナット14と緩み止めナット16で両側から係止アダプター15の筒部151を挟み込み、係止アダプター15を位置決めして定置させる。
このようにワイヤー係止具10でコンクリート構造物50に取付物30を取り付ける構造により、例えば図4及び図5に示すように、取付物30aの上部と下部に設けられている支持金物301a・301aをそれぞれワイヤー係止具10・10でコンクリート構造物50に固定して取り付け、取付物30aをコンクリート構造物50に取り付けることができる。
コンクリート構造物50に取り付けたワイヤー係止具10における係止アダプター15のワイヤー係止穴153にはシャックル21が取り付けられ、シャックル21を介して取付物30aの落下を防止する落下防止用のワイヤー22が取り付けられる。図4及び図5の例では、上下に設けられたワイヤー係止具10・10のワイヤー係止部152・152間に架け渡すように落下防止用のワイヤー22が設けられている。
第1実施形態によれば、ワイヤー係止具10が被取付物と取付物を取り付ける取付部を有することから、取付物を被取付物に取り付ける工程をワイヤー係止具10をコンクリート構造物50等の被取付物に取り付ける工程で同時に行うことができ、取付物を被取付物に取付部材で取り付ける工程とは別に、ワイヤー係止具を被取付物に取り付ける工程を行うことが不要となる。即ち、ワイヤー係止具10は、手間の少ない効率的な施工で取り付けることができる。
また、ワイヤー係止具10の取り付けが取付物の被取付物への取り付けを兼用するので、取付物の被取付物だけを行えばワイヤー係止具を単独で新たに設置する必要がないことから、取付物によってコンクリート構造物50等の取付物の被取付面が塞がれる状態でもワイヤー係止具10及びワイヤー22を適正な位置に取り付けることができる。従って、例えばテーパーボルト11とスリーブ12で構成されるアンカーをコンクリートの壁や天井等の被取付物に固定し、取付物の貫通穴をテーパーボルトに嵌めて取付物を取り付ける場合等に、効率的な施工で適正な落下防止対策を行うことができる。
また、ワイヤー係止具10には、雄ねじ部111の第2のナットに相当する緩み止めナット16側の端部近傍の途中に、雄ねじ部111より小径でねじ溝のない段落とし部113が形成されていることから、万一、第2のナットに相当する緩み止めナット16が交通振動等により緩んだとしても、段落とし部113で緩み止めナット16の雌ねじが雄ねじ部111から一旦はずれ、芯ズレを起こす為、緩み止めナット16がそれ以上緩んでくることを防止することができ、緩み止めナット16の落下も防止することができる(図6参照)。また、第2のナットに相当する緩み止めナット16が段落とし部113に落ち込んだ状態では、取付物30a等はグラグラするが落下していない状態となることから、この状態を点検時に発見して補修することにより、事故を未然に防止することができる。
また、ワイヤー係止具10は、短時間で施工可能、保守管理が容易、ナットの落下を防止可能という効果を有することから、特に、取付物が道路用設備である場合の落下防止対策として非常に高い有効性を発揮する。
〔第2実施形態のワイヤー係止具〕
本発明による第2実施形態のワイヤー係止具60は、図7及び図8に示すように、外周に軸方向に延びる雄ねじ部611が形成されていると共に、頭部612を備える頭部付ボルト61を有する。この雄ねじ部611の後端近傍の途中には、雄ねじ部611より小径でねじ溝のない段落とし部613が形成されている。頭部付ボルト61も取付物36から被取付物56の逆側に突出するように設けられる。
頭部付ボルト61の雄ねじ部611にはワッシャー62が外挿され、その後側では、第1のナットに相当する緩み止めナット63が雄ねじ部611に螺合されている。緩み止めナット63の構成は、第1実施形態の緩み止めナット14と同一であり、雄ねじ部611のねじ溝に係合可能な係合片が内設されている。
頭部付ボルト61と、第1のナットに相当する緩み止めナット63は、ワイヤー係止具60のうち、被取付物56と取付物36を取り付ける取付部を構成しており、被取付物56と取付物36を取り付けた状態では、第1のナットに相当する緩み止めナット63が取付物36を被取付物56側に押圧し、頭部付ボルト61の頭部612と緩み止めナット63とで被取付物56と取付物36を挟持するようになっている。
緩み止めナット63の後側では、係止アダプター64の筒部641が頭部付ボルト61の雄ねじ部611に外挿されている。係止アダプター64の構成は、第1実施形態の係止アダプター15と同一であり、雄ねじ部611に外挿可能な略円筒状の筒部641と、筒部641の側方に突出するように形成されているワイヤー係止部642を有し、ワイヤー係止部642にはワイヤー係止穴643が形成されている。
係止アダプター64の後側では、第2のナットに相当する別の緩み止めナット65が雄ねじ部611に螺合されており、別の緩み止めナット65は、雄ねじ部611における段落とし部613よりも前側のねじ溝に螺合されている。別の緩み止めナット65の構成は、第1実施形態の緩み止めナット16と同一であり、雄ねじ部611のねじ溝に係合可能な係合片が内設されている。
第1のナットに相当する緩み止めナット63、係止アダプター64の筒部641、第2のナットに相当する緩み止めナット65は、頭部付ボルト61の雄ねじ部611に順に並んで配設され、緩み止めナット63に筒部641を押し付けるように別の緩み止めナット65を螺合することにより、筒部641或いは係止アダプター64が、緩み止めナット63、65で両側から挟み込まれて位置決めされて定置されるようになっている。即ち、第2のナットに相当する別の緩み止めナット65も、筒部641或いは係止アダプター64を位置決めする機能を有する。
第2実施形態のワイヤー係止具60で被取付物56と取付物36を取り付ける際には、図8に示すように、頭部付ボルト61の雄ねじ部611或いは軸部に被取付物56の貫通穴、取付物36の貫通穴を通して被取付物56、取付物36を外挿し、その後側からワッシャー62を頭部付ボルトの雄ねじ部611或いは軸部に外挿し、ワッシャー62の後側から頭部付ボルト61の雄ねじ部611に第1のナットに相当する緩み止めナット63を螺入する。緩み止めナット63は、ワッシャー62を介して取付物36を被取付物56側に押圧するまで螺入する。
そして、緩み止めナット63の後側から頭部付ボルト61の雄ねじ部611或いは軸部に係止アダプター64の筒部641を外挿し、更に、その外側から第2のナットに相当する別の緩み止めナット65を雄ねじ部611に螺入する。別の緩み止めナット65は、雄ねじ部611における段落とし部613よりも前側のねじ溝に螺合すると共に、緩み止めナット63に筒部641を押し付けるまで螺入し、係止アダプター64を位置決めして定置させる。
このように取付物36を被取付物56に取り付けた状態で構成された第2実施形態のワイヤー係止具60には、係止アダプター64のワイヤー係止穴643にシャックル21が取り付けられ、シャックル21を介して取付物36の落下を防止する落下防止用のワイヤー22が取り付けられる。この落下防止用のワイヤー22は、例えば第1実施形態の図4の例のように、上下に設けられたワイヤー係止具60・60のワイヤー係止部642・642間に架け渡すように設けることが可能である。
第2実施形態によれば、ワイヤー係止具60が被取付物56と取付物36を取り付ける取付部を有すること、ワイヤー係止具60の取り付けが取付物36の被取付物56への取り付けを兼用すること、段落とし部613を有することから、これらに対応する第1実施形態と同様の効果を奏する。そして、ワイヤー係止具60も、短時間で施工可能、保守管理が容易、ナットの落下を防止可能という効果を有することから、特に、取付物36が道路用設備である場合の落下防止対策として非常に高い有効性を発揮する。特に、第2実施形態のワイヤー係止具60は、トンネル内装板、耐火板、遮音壁等の壁状部材或いは板状部材の落下防止対策に適する。
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、各実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記変形例や追記した内容も含まれる。
例えば第2実施形態のワイヤー係止具60の変形例として、頭部付ボルト61に代えて、取付物36から被取付物56の逆側に突出するように設けられる全ねじボルト及び全ねじボルトの雄ねじ部に被取付物56の被取付面と逆側から被取付物56を押圧可能に螺合される第3のナットを用い、この全ねじボルトにおける第2のナット側の端部近傍の途中に、雄ねじ部より小径でねじ溝のない段落とし部を形成する構成とすることも可能である。
また、第1実施形態、第2実施形態の第1のナット、第2のナットはいずれも緩み止めナットとしたが、第1のナットと第2のナットのいずれか一方或いは双方を特別な緩み止め機能のない通常のナットとすることも可能である。また、取付物を被取付物に取り付ける取付部において、取付物から被取付物の逆側に突出するように設けられるボルトは本発明の趣旨の範囲内で適宜であり、第1実施形態のテーパーボルト11、第2実施形態の頭部付ボルト61、第2実施形態の変形例の全ねじボルトに限定されない。
本発明は、例えばコンクリート構造物の壁、天井等に取り付けられた取付物の落下防止対策や、トンネル内装板、耐火板、遮音壁などの壁状部材、板状部材の落下防止対策に利用することができる。
10…ワイヤー係止具 11…テーパーボルト 111…雄ねじ部 112…テーパー部 113…段落とし部 12…スリーブ 121…スリット 122…拡開部 13…ワッシャー 14、16…緩み止めナット 141、161…係合片 15…係止アダプター 151…筒部 152…ワイヤー係止部 153…ワイヤー係止穴 21…シャックル 22…ワイヤー 30、30a…取付物 301a…支持金物 41…打込棒 42…打込工具 50…コンクリート構造物 51…穿孔 60…ワイヤー係止具 61…頭部付ボルト 611…雄ねじ部 612…頭部 613…段落とし部 62…ワッシャー 63…緩み止めナット 64…係止アダプター 641…筒部 642…ワイヤー係止部 643…ワイヤー係止穴 65…緩み止めナット 36…取付物 56…被取付物

Claims (5)

  1. 被取付物と取付物を取り付ける取付部と、
    ワイヤー係止穴が形成されたワイヤー係止部が筒部の側方に突出形成されている係止アダプターを備え、
    前記取付部は、前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられるボルトと、前記ボルトの雄ねじ部に螺合されて前記取付物を前記被取付物側に押圧する第1のナットを有し、
    前記係止アダプターの前記筒部が前記ボルトの雄ねじ部に外挿され、
    前記係止アダプターの前記筒部を位置決めする第2のナットが前記ボルトの雄ねじ部に螺合され、
    前記第1のナット、前記筒部、前記第2のナットの順で配設されていることを特徴とするワイヤー係止具。
  2. 前記取付部が、前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられ且つ先端近傍にテーパー部が形成されたテーパーボルトと、前記テーパーボルトに外挿されて前記テーパー部の相対的な進入に応じて拡開可能なスリーブと、前記第1のナットから構成されることを特徴とする請求項1記載のワイヤー係止具。
  3. 前記取付部が、前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられる頭部付ボルトと、若しくは前記取付物から前記被取付物の逆側に突出するように設けられる全ねじボルト及び前記全ねじボルトの雄ねじ部に前記被取付物の被取付面と逆側から前記被取付物を押圧可能に螺合される第3のナットと、前記第1のナットとから構成されることを特徴とする請求項1記載のワイヤー係止具。
  4. 前記ボルトの雄ねじ部の前記第2のナット側の端部近傍の途中に、前記雄ねじ部より小径でねじ溝のない段落とし部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のワイヤー係止具。
  5. 取付物から被取付物の逆側に突出するように設けられる前記被取付物と前記取付物を取り付ける取付部のボルトの雄ねじ部に外挿可能な筒部と、
    前記筒部から側方に突出形成され且つワイヤー係止穴が形成されたワイヤー係止部を備え、
    前記筒部が、前記ボルトの雄ねじ部に外挿された状態で、前記ボルトの雄ねじ部に螺合される第1のナット及び第2のナットで両側から挟み込まれて定置可能になっていることを特徴とするワイヤー係止具用の係止アダプター。
JP2016173220A 2016-09-05 2016-09-05 ワイヤー係止具及び係止アダプター Active JP6752515B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016173220A JP6752515B2 (ja) 2016-09-05 2016-09-05 ワイヤー係止具及び係止アダプター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016173220A JP6752515B2 (ja) 2016-09-05 2016-09-05 ワイヤー係止具及び係止アダプター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018040390A JP2018040390A (ja) 2018-03-15
JP6752515B2 true JP6752515B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=61625644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016173220A Active JP6752515B2 (ja) 2016-09-05 2016-09-05 ワイヤー係止具及び係止アダプター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6752515B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011174301A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Professional School For Photovoltaic Installation 屋根上作業のための安全確保方法及びそれに用いる安全対策用取付具
JP3162625U (ja) * 2010-06-29 2010-09-09 株式会社ダイドーハント 屋根上作業用安全金具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018040390A (ja) 2018-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2009262249B2 (en) Radially expanding bolt assembly
JP5547276B2 (ja) 削孔装置および削孔装置用の取付け手段
US626040A (en) John r
KR20150053071A (ko) 풀림 방지용 체결구
JP2017172233A (ja) 安全柵土台
JP6752515B2 (ja) ワイヤー係止具及び係止アダプター
US20110206475A1 (en) Anchoring framing to support structures
US8915686B2 (en) Unitary, strike, drop-in anchor for concrete and the like
JP2005030584A (ja) ボルト・ナットの緩み止め構造
CN109973496A (zh) 螺栓止动件及止动方法
JP2010216085A (ja) 支承固定構造
JP2010216086A (ja) 支承装置固定用カプラー
KR101243148B1 (ko) 맨홀용 풀림방지 볼트 및 너트
CN211975629U (zh) 预埋螺栓
JP2007170768A (ja) 吊り金具用耐震金具の構造
KR102108429B1 (ko) 핀 고정형 풀림방지 너트 및 그 제조방법
JP3194633U (ja) ボルト
JP6905425B2 (ja) ロックボルト頭部用止水具
JP2017120118A (ja) ボルトに締め込むナットの緩み止め構造
JP2016089955A (ja) 取付金具、高架用防音壁、および高架用防音壁の施工方法
JP2004132049A (ja) 配管設置用嵌入部材および配管設置方法
JP2021507144A (ja) 設備を土木構造物にアンカー固定するための装置および方法
JP2006097358A (ja) コンクリート床構造およびその施工方法
JP5925650B2 (ja) 後施工アンカーセット
KR20170121419A (ko) 회전방지용 볼트 및 그 체결구조

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6752515

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250