JP6751807B2 - ロータリジョイント - Google Patents

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本発明は、ロータリジョイントに関するものである。
ロータリジョイントは、半導体製造装置、医療用機器、食品用機器等の各種回転機器の相対回転部に用いられている。このロータリジョイントは、相対回転する第一部材と第二部材とを有しており、これら二つの部材間で種類の異なる複数の流体を別々の経路で流動させる必要がある。このために、第一部材に複数の第一流路が形成されており、第二部材に複数の第二流路が形成されており、一つの第一流路と一つの第二流路とを一対一で繋いで流体を流動させるための構成を備えている(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来のロータリジョイントの断面図である。このロータリジョイント90は、円筒状のケース体91(前記第一部材)と、このケース体91の内側に設けられている軸体92(前記第二部材)とを備えている。ケース体91に、上下二つの第一流路95が形成され、軸体92に上下二つの第二流路96が形成されている。そして、上側の第一流路95の開口部と上側の第二流路96の開口部とが軸方向について同じ位置に配置されており、これら流路95,96が繋がって一つの流路97を構成している。また、下側の第一流路95の開口部と下側の第二流路96の開口部とが軸方向について同じ位置に配置されており、これら流路95,96が繋がって一つの流路97を構成している。そして、上下の流路97,97それぞれを流れる流体が外部へ漏れるのを防ぐために、ケース体91と軸体92との間に複数のシールリング93が設けられている。
特開2002−22076号公報
図4に示すように、ケース体91は、複数のリング体99が軸方向に並べられて構成されている。これは、複数のシールリング93をケース体91と軸体92との間に組み込むためである。すなわち、ケース体91は、径方向内側の領域に、第一流路95の一部が形成されている凸部98を有していることから、この凸部98の軸方向隣りにシールリング93を設けるためには、シールリング93を凸部98の隣りに取り付ける毎に、別のリング体99をこれに重ねて組み立てる必要があるためである。
そして、このロータリジョイント90では、複数のリング体99をボルト94によって一体化させている。
このように、従来のロータリジョイント90では、組み立てのためにケース体91を複数のリング体99に分割する必要があり、そして、複数のリング体99を一体化させるための(第一の)ボルト94が必要となる。そして、ケース体91(各リング体99)の径方向内側の領域にはシールリング93が配置されることから、ボルト94を挿通させるボルト孔(図示せず)は、ケース体91(各リング体99)の径方向外側の領域に形成される。
更に、ケース体91と軸体92とを相対回転可能とするために、これらの間に一対の転がり軸受89が設けられており、この転がり軸受89の脱落を防止するために軸方向両側に環状部材88が設置される。この環状部材88は第二のボルト87によってリング体99に固定されており、環状部材88が転がり軸受89のストッパとして機能する。
以上のように、ケース体91(各リング体99)の径方向外側の領域には、第二のボルト87用のボルト孔も形成する必要があり、この第二のボルト87、及び前記第一のボルト94を設けるために、ケース体91は径方向に大きくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、ケース体のコンパクト化が可能となるロータリジョイントを提供することにある。
本発明のロータリジョイントは、内周面において軸方向異なる位置で開口する複数の第一流路が形成されている円筒状のケース体と、前記ケース体の内側に設けられ外周面において軸方向異なる位置で開口する複数の第二流路が形成されている軸体と、前記ケース体と前記軸体との間に形成される環状空間に設けられ当該ケース体と当該軸体とを相対回転可能として支持する軸受部と、前記環状空間に設けられ前記第一流路と前記第二流路との繋ぐための第三流路が形成されている複数の筒状部材と、前記第一流路と前記第三流路とを流れる流体が前記ケース体と前記筒状部材との間から漏れるのを防ぐ第一シールと、前記第三流路と前記第二流路とを流れる流体が前記筒状部材と前記軸体との間から漏れるのを防ぐ第二シールと、を備え、前記ケース体は、前記環状空間に軸方向に並んで設けられている前記軸受部及び前記筒状部材を含む内部構造体の軸方向寸法よりも軸方向に長い一体不可分の筒部材からなる。
本発明によれば、ケース体側の第一流路と軸体側の第二流路とを繋ぐ流路(第三流路)が、ケース体と別体である筒状部材に形成されていることから、従来のようにケース体を分割構造としなくても、つまり、ケース体が一体不可分の筒部材であっても、ロータリジョイントの組み立てが可能となる。したがって、従来のようにケース体を一体化させるためのボルトが不要であり、ケース体をコンパクト化することが可能となる。
また、前記ロータリジョイントは、前記環状空間に着脱可能として設けられているストッパを更に備え、前記ストッパが装着されている状態では、前記軸受部及び前記筒状部材を間に挟む前記軸体と前記ケース体との軸方向の相対移動が規制され、前記ストッパが外れている状態では、当該移動を可能とする構成とするのが好ましい。
この構成によれば、ストッパが外れている状態で、軸受部及び筒状部材を間に挟んだ状態で軸体とケース体とを軸方向の相対移動させて取り付けることができる。
また、前記第二シールは、前記筒状部材に形成されている凹部に装着されているのが好ましい。この構成によれば、第二シールを筒状部材と一体化させて取り付ける作業を行うことが可能となる。
また、前記第一シールはOリングであり、前記筒状部材には、前記ケース体の内周面に対して傾斜している傾斜面が形成されており、前記傾斜面と前記ケース体の内周面の一部と前記筒状部材の軸方向隣に設けられている部材の側面の一部との間に形成される断面三角形空間に、前記Oリングが装着されているのが好ましい。
この構成によれば、Oリングによって、ケース体に対する筒状部材の回り止めの機能を高めることが可能となる。
また、前記第二シールは、環状の本体部と、当該本体部の径方向内側部及び径方向外側部それぞれから軸方向に延びている内側円筒リップ部及び外側円筒リップ部と、を有している構成とするのが好ましい。
この弾性シールリングによれば、軸体の外周面に沿って軸方向に移動させて取り付けやすく、また、取り付け完了状態で、ケース体と一体となる筒状部材と、軸体とが相対回転するが、これらの間の密封性も確保することが可能である。
本発明によれば、ケース体は一体不可分の筒部材からなることから、従来のようにケース体を一体化させるためのボルトが不要であり、ケース体をコンパクト化することが可能となる。
ロータリジョイントの縦断面図である。 上側の筒状部材及びその周囲を示す拡大図である。 三つの内壁面を有する断面凹形の凹溝がOリング(第一シール)の装着部位である場合の説明図である。 従来のロータリジョイントの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
〔全体構成について〕
図1は、ロータリジョイント1の縦断面図である。このロータリジョイント1(以下、ジョイント1ともいう。)は、円筒状のケース体2と、このケース体2の内側に設けられている軸体3とを備えている。ジョイント1の姿勢は、図1に示す姿勢以外であってもよいが、以下の説明では、図1に示す上側をジョイント1の「上」と呼び、下側をジョイント1の「下」と呼ぶことがある。また、本実施形態において、軸方向とは、ロータリジョイント1の中心線Cに沿った方向(この中心線Cに平行な方向も含む)であり、ケース体2及び軸体3それぞれの中心線は、この中心線Cと一致する。
ケース体2と軸体3との間には環状空間7が形成されており、この環状空間7に軸受部が設けられている。本実施形態の軸受部は、転がり軸受5,6であり、特に深溝玉軸受である。転がり軸受5,6はケース体2と軸体3とを相対回転可能として支持する。
ジョイント1には、N個(N=2以上の整数であり、図例ではN=2)の流体通路4が形成されている。各流体通路4は、ケース体2に設けられている一つの第一流路11と、軸体3に設けられている一つの第二流路12とが、後述する第三流路13を介して繋がることにより構成される。一つの流体通路4は、他の流体通路4と独立して設けられており、一つの流体通路4を流れる流体は、他の流体通路4を流れる流体と混ざることがないように構成されている。
〔軸体3及びケース体2について〕
軸体3は、上下方向に長い直線状の部材からなり、断面(横断面)が円形である。軸体3には、二つの第二流路12が形成されている。第二流路12それぞれは、一方が軸方向の端面3aで開口しており、他方が外周面3bで開口している。そして、これら第二流路12は、外周面3bにおいて軸方向について異なる位置で開口している。つまり、一方の第二流路12は上位置で開口しており、他方の第二流路12は下位置で開口している。また、本実施形態の第二流路12は、周方向についても異なる位置(180°離れた位置)で開口している。また、外周面3bには、周方向に連続している凹溝16が、第二流路12と同数について形成されており、第二流路12はこの凹溝16の一部において開口している。軸体3の上側の端部には、第二流路12を閉じる蓋部材17が取り付けられている。
軸体3の外周面3bは、前記凹溝16と、後述するスナップリング47の取り付け用の溝48が形成されているが、その他の部分は、軸方向に沿ってストレートである円筒面からなる。特に、外周面3bは、機械加工された平滑な機械加工面となっている。
ケース体2は、円筒状の部材からなり、内周面2bの輪郭形状は円形である。ケース体2には、二つの第一流路11が形成されている。第一流路11それぞれは、一方が外周面2aで開口しており、他方が内周面2bで開口している。そして、これら第一流路11は、内周面2bにおいて軸方向異なる位置で開口している。つまり、一方の第一流路11は上位置で開口しており、他方の第一流路11は下位置で開口している。また、本実施形態の第一流路11は、周方向についても異なる位置(180°離れた位置)で開口している。第一流路11は、図外の外部配管を繋ぐためのポートとなっている。
ケース体2は、軸方向一方側の端部(上側の端部)の内周側に、径方向内側へ向かって突出している突起部21が設けられている。ケース体2の内周面2bは、この突起部21と、後述するスナップリング45の取り付け用の溝46が形成されているが、その他の部分は、軸方向に沿ってストレートである円筒面からなる。特に、内周面2bは、機械加工された平滑な機械加工面となっている。そして、このケース体2は、軸方向に長い一体不可分の筒部材からなる。
以上より、ケース体2と軸体3との間には、前記凹溝16、溝48、突起部21、及び溝46の形成部位を除いて、軸方向に沿って断面形状が変化しない環状空間7が形成されている。そして、この環状空間7に、前記転がり軸受5,6の他に、後述する筒状部材30、スペーサ31,32,33、第一シール41、及び第二シール42が設けられている。環状空間7に設けられているこれら部材を合わせて内部構造体10と呼ぶ。
〔内部構造体10について〕
上側の転がり軸受5は、内輪5a、外輪5b、これら内輪5aと外輪5bとの間に介在している玉(転動体)5c、及び、これら玉5cを保持している図外の保持器を有している。内輪5aは、軸体3の外周面3bに嵌合して取り付けられており、外輪5bは、ケース体2の内周面2bに嵌合して取り付けられている。外輪5bが突起部21に軸方向から接触することで、転がり軸受5は軸方向の(軸方向上側への)移動が規制される。
下側の転がり軸受6は、内輪6a、外輪6b、これら内輪6aと外輪6bとの間に介在している玉6c、及び、これら玉6cを保持している図外の保持器を有している。内輪6aは、軸体3の外周面3bに嵌合して取り付けられており、外輪6bは、ケース体2の内周面2bに嵌合して取り付けられている。外輪6bがスナップリング45に軸方向から接触することで、転がり軸受5は軸方向の(軸方向下側への)移動が規制される。
筒状部材30は円筒形状の部材であり、内径は軸体3の外径よりも(僅かに)大きく、外径はケース体2の内径よりも(僅かに)小さい。筒状部材30は、環状空間7において流体通路4と同数設けられている。つまり、二つの筒状部材30が設けられている。上側の筒状部材30は、軸方向で同じ位置において開口している上側の第一流路11と第二流路12との間に設けられており、この筒状部材30には、これら第一流路11と第二流路12との繋ぐための第三流路13が形成されている。これと同様に、下側の筒状部材30は、軸方向で同じ位置において開口している下側の第一流路11と第二流路12との間に設けられており、この筒状部材30には、これら第一流路11と第二流路12との繋ぐための第三流路13が形成されている。
図2は、上側の筒状部材30及びその周囲を示す拡大図である。なお、筒状部材30は全て同じ形状である。筒状部材30は、円筒状の本体部35と、この本体部35の中央部から径方向内側に突出している環状の隆起部36とを有しており、これら本体部35及び隆起部36を貫通するようにして第三流路13が形成されている。本体部35の外周側には、周方向に連続している溝37が形成されており、第三流路13はこの溝37の一部において開口している。また、第三流路13は、径方向内側において、軸体3に形成されている前記凹溝16に向かって開口している。これにより、第一流路11は第三流路13を介して第二流路12と連続し繋がる。
そして、筒状部材30の軸方向両側の外周部には、第一シール41,41が設けられており、これらシール41,41によって、第一流路11と第三流路13とを流れる流体が、ケース体2と筒状部材30との間から漏れるのを防ぐ。
また、筒状部材30の軸方向両側の内周部には、第二シール42,42が設けられており、これらシール42,42によって、第三流路13と第二流路12とを流れる流体が、筒状部材30と軸体3との間から漏れるのを防ぐ。
筒状部材30の本体部35の軸方向両側には、第一シール41を取り付けるための傾斜面39が形成されている。傾斜面39は、ケース体2の内周面2bに対して傾斜しているテーパ面からなる。第一シール41はOリングであり、傾斜面39と、ケース体2の内周面2bの一部と、筒状部材30の軸方向隣に設けられている部材(上側においては第一スペーサ31、下側においては第二スペーサ32)の側面34の一部との間に形成される断面三角形空間43に、第一シール(Oリング)41が装着されている。
筒状部材30の隆起部36の軸方向両側には、第二シール42を取り付けるための環状の凹部38が形成されている。凹部38は、径方向内側及び軸方向外側の二つの方向に開口した形状を有している。
第二シール42は、環状の本体部50と、内側円筒リップ部51と、外側円筒リップ部52とを有している弾性シールリングである。内側円筒リップ部51及び外側円筒リップ部52は、円筒形状を有しており、本体部50の径方向内側部及び径方向外側部それぞれから軸方向に延びている。この第二シール42では、本体部50、内側円筒リップ部51、及び外側円筒リップ部52はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製であるが、内側円筒リップ部51及び外側円筒リップ部52に沿って金属製のバネが設けられており、第二シール42は自封性を有している。なお、第二シール42の本体部50、内側円筒リップ部51、及び外側円筒リップ部52の材質は、他のフッ素樹脂、又はゴム材料等のフッ素樹脂以外の材質であってもよい。
このように、筒状部材30の外周側には一対の第一シール41,41が設けられており、内周側には一対の第二シール42,42が設けられており、これら筒状部材30、一対の第一シール41,41、及び一対の第二シール42,42によって、一つのユニットが構成されている。そして、このユニットが、第一流路11と第二流路12との間毎に配置されている。
図1において、第一スペーサ31、第二スペーサ32、及び第三スペーサ33は、環状の部材であり、筒状部材30を所望の軸方向位置に配置させるための間座として機能すると共に、第一シール41及び第二シール42を筒状部材30との間に配置させて保持するための機能も備えている。第一スペーサ31、第二スペーサ32、及び第三スペーサ33それぞれは、内径が軸体3の外径よりも(僅かに)大きく、外径はケース体2の内径よりも(僅かに)小さい。
そして、環状空間7において、上側から順に、転がり軸受5、第一スペーサ31、第一及び第二シール41,42と共に設けられている上側の筒状部材30、第二スペーサ32、第一及び第二シール41,42と共に設けられている下側の筒状部材30、第三スペーサ33、及び転がり軸受6が、配置されている。
このように、環状空間7に、転がり軸受5,6及び筒状部材30等が軸方向に並んで設けられている。そして、ケース体2は、これら転がり軸受5,6及び筒状部材30等を含む内部構造体10の軸方向寸法L1よりも軸方向に長い一体不可分の筒部材からなる。つまり、ケース体2は、上側の転がり軸受5から下側の転がり軸受6までの軸方向寸法よりも長く構成されており、しかも、このケース体2は分割されておらず一体ものの筒部材からなる。
そして、転がり軸受6は、軸体3の溝48に取り付けられているスナップリング47と、軸体3の一部である大径部25とにより軸方向に挟まれた状態となることで、軸体3に対する軸方向の移動が規制されている。そして、この転がり軸受6を含む内部構造体10が、ケース体2の溝46に取り付けられているスナップリング45とケース体2の一部である突起部21とにより軸方向に挟まれた状態となることで、ケース体2は、軸体3に固定されている転がり軸受6に対して軸方向に移動不能となる。つまり、これらスナップリング45,47によれば、内部構造体10を間に介在させた状態で、ケース体2と軸体3とを軸方向に移動不能とする。なお、スナップリング45,47は、C形止め輪である。
このように、ケース体2側のスナップリング45は、ケース体2の溝46に着脱可能として取り付けられている。そして、スナップリング45は、ケース体2(溝46)に装着されている状態で、転がり軸受部5,6及び筒状部材30を含む内部構造体10を間に挟む軸体3とケース体2との軸方向の相対移動を規制するストッパとなっている。
このように移動が規制された状態が、組み立て完了状態であり、ケース体2と軸体3とは相対回転可能となり、しかも、これらケース体2と軸体3との間で種類の異なる複数(二種類)の流体を別々の経路(別々の流体通路4)で流動させることができる。
なお、ケース体2を静止部材とし、軸体3がこのケース体2に対して回転する場合、軸体3の他に、蓋部材17、内輪5a,6a、玉5c,6c、及びスナップリング47が回転部材に含まれ、ケース体2の他に、外輪5b,6b、第一スペーサ31、第二スペーサ32、第三スペーサ33、上下の筒状部材30、及び第一及び第二シール41,42が静止部材に含まれる。
ここで、ジョイント1の組み立てについて説明すると、ケース体2の内側に、転がり軸受5、二つの筒状部材30、スペーサ31,32,33、第一シール41、及び第二シール42を挿入する。また、軸体3の外側に、スナップリング45、転がり軸受6、スナップリング47を装着する。内側のスナップリング47は溝48に嵌めるが、外側のスナップリング45は(溝46に嵌まらずに)軸体3のフランジ3c上に載っている状態とし、自由に動かすことができる。そして、ケース体2に対して軸体3を挿通し、ケース体2の溝46にスナップリング45を嵌める。その後、軸体3の端部に蓋部材17を装着する。
以上のように、スナップリング(ストッパ)45が溝46に取り付けられることで、内部構造体10を間に挟んでケース体2と軸体3とは軸方向に相対移動不能となるのに対して、スナップリング45が溝46から外れている状態では、軸体3とケース体2との軸方向の相対移動が可能となっている。
以上の構成を備えているロータリジョイント1では、従来のロータリジョイント90(図4参照)と異なり、ケース体2側の第一流路11と軸体3側の第二流路12とを繋ぐ第三流路13が、ケース体2と別体である筒状部材30に形成されている。このため、従来のように(図4参照)ケース体91を分割構造としなくてもよく、つまり、ケース体2が一体不可分の筒部材であっても、ロータリジョイント1の組み立てが可能となる。
具体的に説明すると、スナップリング45がケース体2から外れている状態で、転がり軸受5,6及び筒状部材30等を間に介在させて軸体3とケース体2とを軸方向に相対移動させ、これにより、ロータリジョイント1の組み立てが可能となる。
そして、このようにケース体2は一体不可分の筒部材からなることから、従来のようにケース体2を一体化させるためのボルト(図4のボルト94,87)が不要であり、ケース体2をコンパクト化することが可能となる。
なお、このようにしてロータリジョイント1を組み立て可能とするために、ケース体2のストレート状である内周面2bの内径は、内部構造体10の各部(転がり軸受5,6、筒状部材30、及びスペーサ31,32,33)の外径とほぼ同じに(同じ又は僅かに大きく)設定されている。なお、第一シール(Oリング)41は、ケース体2の内周面2bに接触することで、その外径は内周面2bの内径と同じとなる。これにより、ケース体2を、内部構造体10の外周に沿って滑らせて、軸体3に組み立てることができる。
また、本実施形態では(図2参照)、第二シール42は、筒状部材30に形成されている凹部38に装着されていることで、第二シール42を筒状部材30と一体化させてケース体2の内周側に取り付ける作業を行うことが可能となる。
また、この第二シール42は、前記のとおり、本体部50から延びている内側円筒リップ部51及び外側円筒リップ部52を有している構成である。この構成によれば、第二シール42と軸体3とを軸方向に相対移動させやすく、また、取り付け完了状態で、ケース体2と一体となる筒状部材30と、軸体3とが相対回転するが、これらの間の密封性も確保することが可能である。
また、本実施形態によれば、Oリングからなる第一シール41の装着も容易となる(以下、第一シール41をOリング41と呼ぶこともある)。すなわち、仮に図3に示すように、筒状部材30の外周面に、三つの内壁面a,b,cを有する断面矩形凹形の溝80が形成されており、この溝80がOリング(第一シール)41の装着部位である場合、このOリング41を所定位置に配置するためには、筒状部材30の溝80にOリング41を嵌めた状態とし、これに対してケース体2を軸方向に移動させることで、Oリング41がケース体2の内周面2bに沿って軸方向に移動することとなる。しかし、この場合、Oリング41がケース体2と筒状部材30との間に噛み込みやすく、傷が発生する場合がある。しかし、本実施形態(図2参照)のように、筒状部材30に傾斜面39を形成し、Oリング(第一シール)41の装着部位が断面三角形空間43となることで、組み立ての際にOリング(第一シール)41が周囲の部材間に噛み込み難くなり、Oリング41の損傷を防ぐことが可能となる。
更に、Oリング41の装着部位が断面三角形空間43となることで、Oリング41は、ケース体2を径方向について押圧すると共に、軸方向について筒状部材30を押圧しかつスペーサ31(32,33)も押圧する構成となる。このため、Oリング41によって、ケース体2に対して、筒状部材30(及びスペーサ31,32,33)の回り止めの機能を高めることが可能となる。つまり、ケース体2に対して軸体3が回転すると、第二シール42が軸体3の外周面3bに摺接することから、第二シール42及びこの第二シール42を取り付けている筒状部材30には軸体3から回転力が付与される。しかし、Oリング41の前記押圧に起因する摩擦力が、この回転力に抗することができ、筒状部材30は回り止めされる。
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明のロータリジョイントは、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
前記実施形態では、流体通路4の数(N)を「2」としたが、これ以外であってもよく、この場合、流体通路4と同数の筒状部材30が環状空間7に設けられる。流体通路4の数が増加しても、筒状部材30は全て同じ形状であり、従来のように複雑な形状のリング体99を製造する必要はない。また、ケース体2が長くなるが、その内周面2bは、ストレートの円筒面であればよく、各部品の(機械加工等を含む)製造が、従来と比較して容易となり、コストダウンに貢献することができる。
また、本実施形態のロータリジョイント1は、例えば、半導体製造装置、医療用機器、食品用機器等の各種回転機器の相対回転部に用いることができる他、他の産業機械の相対回転部にも用いることができる。
1:ロータリジョイント 2:ケース体 2b:内周面
3:軸体 3b:外周面 5,6:転がり軸受(軸受部)
7:環状空間 10:内部構造体 11:第一流路
12:第二流路 13:第三流路 30:筒状部材
31,32,33:スペーサ 34:側面 38:凹部
39:傾斜面 41:第一シール(Oリング)
42:第二シール 43:断面三角形空間
45:スナップリング(ストッパ) 50:本体部
51:内側円筒リップ部 52:外側円筒リップ部 L1:軸方向寸法

Claims (4)

  1. 内周面において軸方向異なる位置で開口する複数の第一流路が形成されている円筒状のケース体と、
    前記ケース体の内側に設けられ外周面において軸方向異なる位置で開口する複数の第二流路が形成されている軸体と、
    前記ケース体と前記軸体との間に形成される環状空間に設けられ当該ケース体と当該軸体とを相対回転可能として支持する軸受部と、
    前記環状空間に設けられ前記第一流路と前記第二流路とを繋ぐための第三流路が形成されている複数の筒状部材と、
    前記第一流路と前記第三流路とを流れる流体が前記ケース体と前記筒状部材との間から漏れるのを防ぐ第一シールと、
    前記第三流路と前記第二流路とを流れる流体が前記筒状部材と前記軸体との間から漏れるのを防ぐ第二シールと、
    を備え、
    前記ケース体は、前記環状空間に軸方向に並んで設けられている前記軸受部及び前記筒状部材を含む内部構造体の軸方向寸法よりも軸方向に長い一体不可分の筒部材からなり、
    前記第一シールはOリングであり、
    前記筒状部材には、前記ケース体の内周面に対して傾斜している傾斜面が形成されており、
    前記傾斜面と前記ケース体の内周面の一部と前記筒状部材の軸方向隣に設けられている部材の側面の一部との間に形成される断面三角形空間に、前記Oリングが装着されていて、
    前記筒状部材は、前記ケース体に対して回転せず一体であり、前記軸体と相対回転する部材である、ロータリジョイント。
  2. 前記環状空間に着脱可能として設けられているストッパを更に備え、
    前記ストッパが装着されている状態では、前記軸受部及び前記筒状部材を間に挟む前記軸体と前記ケース体との軸方向の相対移動が規制され、前記ストッパが外れている状態では、当該相対移動を可能とする、請求項1に記載のロータリジョイント。
  3. 前記第二シールは、前記筒状部材に形成されている凹部に装着されている、請求項1又は2に記載のロータリジョイント。
  4. 前記第二シールは、環状の本体部と、当該本体部の径方向内側部及び径方向外側部それぞれから軸方向に延びている内側円筒リップ部及び外側円筒リップ部と、を有している、請求項1〜のいずれか一項に記載のロータリジョイント。
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