JP6751163B2 - 極端紫外光生成装置 - Google Patents

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Description

本開示は、極端紫外光生成装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、20nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長13nm程度の極端紫外(EUV:Extreme Ultra Violet)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
国際公開第2016/079838号 国際公開第2015/099058号 特開2004−6365号公報
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、内部でプラズマを生成するチャンバと、チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲット物質のドロップレットを供給するターゲット供給部と、ドロップレットの軌道の少なくとも一部の周囲を覆う第1の管であって、ドロップレットの軌道方向の上流側端部である第1の端部及び下流側端部である第2の端部の両方が開放された第1の管と、第1の管の少なくとも一部の周囲を覆い、第1の管の少なくとも一部との間に間隙を持って配置された第2の管であって、第2の管の両端部のうちドロップレットの軌道方向の下流側端部である第3の端部が開放され、第3の端部が第1の管の第2の端部よりもさらに軌道方向の下流側に延出している第2の管と、第1の管と第2の管との間隙に流すガスを供給し、間隙の第2の端部側に開口したガス出口から軌道方向にガスを流出させるガス供給部と、を備える。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す図である。 図2は、ドロップレット生成器を含むEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。 図3は、第1実施形態に係るEUV光生成装置の要部の構成を例示的に示す図である。 図4は、図3の矢印A方向から見たA矢視図である。 図5は、第1実施形態の変形例を示す図である。 図6は、図5の矢印B方向から見たB矢視図である。 図7は、第2実施形態に係るEUV光生成装置の要部の構成を例示的に示す図である。 図8は、図7の矢印C方向から見たC矢視図である。 図9は、第3実施形態に係るEUV光生成装置の要部の構成を例示的に示す図である。 図10は、第3実施形態に関する具体的な設計例を示す断面図である。 図11は、第3実施形態の変形例1を示す図である。 図12は、第3実施形態の変形例2を示す図である。 図13は、第4実施形態に係るEUV光生成装置の要部の構成を例示的に示す図である。 図14は、図13の矢印Dの方向から見たD矢視図である。
実施形態
−目次−
1.極端紫外光生成システムの全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.用語の説明
3.ドロップレット生成器を含むEUV光生成装置の説明
3.1 構成
3.2 動作
4.課題
4.1 課題1
4.2 課題2
5.第1実施形態
5.1 構成
5.2 動作
5.3 作用・効果
6.第1実施形態の変形例
6.1 構成
6.2 動作
6.3 作用・効果
7.第2実施形態
7.1 構成
7.2 動作
7.3 作用・効果
8.第3実施形態
8.1 構成
8.2 具体的設計例
8.3 動作
8.4 作用・効果
9.第3実施形態の変形例1
9.1 構成
9.2 動作
9.3 作用・効果
10.第3実施形態の変形例2
10.1 構成
10.2 動作
10.3 作用・効果
11.第4実施形態
11.1 構成
11.2 動作
11.3 作用・効果
12.ガス流によるデブリ抑制効果
13.レイノルズ数の説明
14.レーザ装置について
15.実施形態の組み合わせについて
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.極端紫外光生成システムの全体説明
1.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システム10の構成を概略的に示す。EUV光生成装置12は、少なくとも1つのレーザ装置14と共に用いられる場合がある。本願においては、EUV光生成装置12及びレーザ装置14を含むシステムを、EUV光生成システム10と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置12は、チャンバ16と、ターゲット供給部18とを含む。
チャンバ16は、密閉可能な容器である。ターゲット供給部18は、ターゲット物質をチャンバ16内部に供給するよう構成され、例えば、チャンバ16の壁を貫通するように取り付けられる。ターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。
チャンバ16の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられている。その貫通孔は、ウインドウ20によって塞がれ、ウインドウ20をレーザ装置14から出力されるパルスレーザ光22が透過する。チャンバ16の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV光集光ミラー24が配置される。EUV光集光ミラー24は、第1の焦点及び第2の焦点を有する。EUV光集光ミラー24の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成される。EUV光集光ミラー24は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域26に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF:Intermediate Focusing point)28に位置するように配置される。EUV光集光ミラー24の中央部には貫通孔30が設けられ、貫通孔30をパルスレーザ光23が通過する。
EUV光生成装置12は、制御部40と、ターゲットセンサ42等を含む。ターゲットセンサ42は、ターゲット44の存在、軌跡、位置、及び速度のうちいずれか、又は複数を検出するよう構成される。ターゲットセンサ42は、撮像機能を備えてもよい。
また、EUV光生成装置12は、チャンバ16の内部と露光装置46の内部とを連通させる接続部48を含む。接続部48内部には、アパーチャ50が形成された壁52が設けられる。壁52は、そのアパーチャ50がEUV光集光ミラー24の第2の焦点位置に位置するように配置される。
さらに、EUV光生成装置12は、レーザ光伝送装置54、レーザ光集光ミラー56、ターゲット44を回収するためのターゲット回収部58等を含む。レーザ光伝送装置54は、レーザ光の伝送状態を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備える。ターゲット回収部58は、チャンバ16内に出力されたターゲット44が進行する方向の延長線上に配置される。
レーザ装置14は、MOPA(Master Oscillator Power Amplifier)システムであってよい。レーザ装置14は、図示せぬマスターオシレータと、図示せぬ光アイソレータと、複数台の図示せぬCOレーザ増幅器とを含んで構成され得る。マスターオシレータには固体レーザを採用することができる。マスターオシレータが出力するレーザ光の波長は、例えば10.59μmであり、パルス発振の繰り返し周波数は、例えば100kHzである。
1.2 動作
図1を参照して、例示的なLPP式のEUV光生成システム10の動作を説明する。チャンバ16内は大気圧よりも低圧に保持され、好ましくは真空であってよい。あるいは、チャンバ16の内部にはEUV光の透過率が高いガスが存在してもよい。
レーザ装置14から出力されたパルスレーザ光21は、レーザ光伝送装置54を経て、パルスレーザ光22としてウインドウ20を透過してチャンバ16内に入射する。パルスレーザ光22は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ16内を進み、レーザ光集光ミラー56で反射されて、パルスレーザ光23として少なくとも1つのターゲット44に照射される。
ターゲット供給部18は、ターゲット物質によって形成されたターゲット44をチャンバ16内部のプラズマ生成領域26に向けて出力するよう構成される。ターゲット供給部18は、例えば、コンティニュアスジェット方式によりドロップレットを形成する。コンティニュアスジェット方式では、ノズルを振動させて、ノズル穴からジェット状に噴出したターゲット物質の流れに定在波を与え、ターゲット物質を周期的に分離する。分離されたターゲット物質は、自己の表面張力によって自由界面を形成してドロップレットを形成し得る。
ターゲット44には、パルスレーザ光23に含まれる少なくとも1つのパルスが照射される。パルスレーザ光が照射されたターゲット44はプラズマ化し、そのプラズマから放射光60が放射される。放射光60に含まれるEUV光62は、EUV光集光ミラー24によって選択的に反射される。EUV光集光ミラー24によって反射されたEUV光62は、中間集光点28で集光され、露光装置46に出力さる。なお、1つのターゲット44に、パルスレーザ光23に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
制御部40は、EUV光生成システム10全体の制御を統括するよう構成される。制御部40は、ターゲットセンサ42の検出結果を処理するよう構成される。ターゲットセンサ42の検出結果に基づいて、制御部40は、例えば、ターゲット44が出力されるタイミング、ターゲット44の出力方向等を制御するよう構成されてもよい。さらに、制御部40は、例えば、レーザ装置14の発振タイミング、パルスレーザ光22の進行方向、パルスレーザ光23の集光位置等を制御するよう構成されてもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
本開示において、制御部40その他の制御装置は、1台又は複数台のコンピュータのハードウェア及びソフトウェアの組み合わせによって実現することが可能である。ソフトウェアはプログラムと同義である。プログラマブルコントローラはコンピュータの概念に含まれる。
また、複数の制御装置の機能を1台の制御装置で実現することも可能である。さらに本開示において、制御部40その他の制御装置は、ローカルエリアネットワークやインターネットといった通信ネットワークを介して互いに接続されてもよい。分散コンピューティング環境において、プログラムユニットは、ローカル及びリモート両方のメモリストレージデバイスに保存されてもよい。
2.用語の説明
「パルスレーザ光」は、複数のパルスを含むレーザ光を意味し得る。
「レーザ光」は、パルスレーザ光に限らずレーザ光一般を意味し得る。
「レーザ光路」は、レーザ光の光路を意味する。
「CO」は、二酸化炭素を表す。
「ターゲット」は、チャンバに導入されたレーザ光の被照射物である。レーザ光が照射されたターゲットは、プラズマ化してEUV光を放射する。ターゲットは、プラズマの発生源となる。
「ドロップレット」は、チャンバ内へ供給されたターゲットの一形態である。ドロップレットは、ドロップレット状のターゲットと同義である。ドロップレットは、溶融したターゲット物質の表面張力によってほぼ球状となったターゲットを意味し得る。
「ドロップレットの軌道」は、ドロップレットが進行する経路を指す。ドロップレットの軌道は、「ドロップレット軌道」、又は、単に「軌道」と表記される場合がある。
「ドロップレットの軌道方向」は、ドロップレットの進行方向と平行な方向を指す。ドロップレットの軌道方向に関して、ドロップレットの生成源側を「上流」とし、ドロップレットの到達点側を「下流」とする。ドロップレットの軌道方向の相対的な位置関係について、「上流側」、「下流側」という表現を用いる場合がある。
「プラズマ光」は、プラズマ化したターゲットから放射された放射光である。当該放射光にはEUV光が含まれる。
「EUV光」という表記は、「極端紫外光」の略語表記である。
「ピエゾ素子」は、圧電素子と同義である。
3.ドロップレット生成器を含むEUV光生成装置の説明
3.1 構成
図2は、ドロップレット生成器を含むEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。図2において、方向に関する説明の便宜上、XYZ直交座標軸を導入する。チャンバ16から露光装置46に向かってEUV光を導出する方向をZ軸の方向とする。X軸及びY軸は、Z軸に直交し、かつ、互いに直交する軸である。ターゲット物質を出力するノズル126の中心軸方向をY軸の方向とする。Y軸の方向は、ドロップレットの軌道方向である。図2の紙面に垂直な方向をX軸の方向とする。図3以降の図面でも図2で導入した座標軸と同様とする。
EUV光生成装置12は、チャンバ16と、レーザ光伝送装置54と、制御部40と、を含んで構成される。EUV光生成装置12は、レーザ装置14を含んでもよい。
チャンバ16は、ターゲット供給部18、ステージ66、タイミングセンサ80、ウインドウ20、レーザ集光光学系90、EUV光集光ミラー24、ターゲット回収部58、排気装置100及び圧力センサ102を含む。
ターゲット供給部18は、ドロップレット生成器110と、圧力調節器112と、ピエゾ電源114と、ヒータ電源116とを含む。圧力調節器112、ピエゾ電源114及びヒータ電源116の各々は、制御部40に接続されている。
ドロップレット生成器110は、ターゲット物質を貯蔵するタンク120と、ターゲット物質のドロップレット122を出力するノズル穴124を含むノズル126と、ノズル126近傍に設置されたピエゾ素子128と、を含む。また、ドロップレット生成器110は、ヒータ130及び温度センサ132を含む。ヒータ130及び温度センサ132は、タンク120の外側側面部に配置される。
温度センサ132は、制御部40に接続されている。ピエゾ電源114は、ピエゾ素子128に接続されている。ヒータ電源116は、ヒータ130に接続されている。
ターゲット物質は、例えば、スズである。タンク120の少なくとも内部は、ターゲット物質と反応し難い材料で構成される。ターゲット物質の一例であるスズと反応し難い材料として、例えば、Mo、W、Ta、Al、SiC、或いはSiOなどを用いることができる。
圧力調節器112は、管路113を介してタンク120に接続されている。圧力調節器112は、図示せぬ不活性ガス供給部とタンク120との間の配管に配置される。不活性ガス供給部は、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが充填されているガスボンベを含んでいてもよい。不活性ガス供給部は、圧力調節器112を介してタンク120内に不活性ガスを給気し得る。圧力調節器112は、図示せぬ排気ポンプに接続されていてもよい。圧力調節器112は、給気及び排気用の図示せぬ電磁弁や図示せぬ圧力センサ等を内部に含む。圧力調節器112は、図示せぬ圧力センサを用いてタンク120内の圧力を検出し得る。圧力調節器112は、図示せぬ排気ポンプを動作させてタンク120内のガスを排気することができる。
圧力調節器112は、検出した圧力の検出信号を制御部40に出力する。制御部40は、圧力調節器112から出力された検出信号に基づいて、タンク120内の圧力が目標とする圧力になるよう圧力調節器112の動作を制御するための制御信号を圧力調節器112に供給する。
ステージ66は、制御部40からの指令に基づき、ドロップレット生成器110を、少なくともX−Z平面の指定された位置に移動させることができるように構成されている。
チャンバ16は、第1の容器16Aと、第2の容器16Bとを含む。第2の容器16Bは、第1の容器16Aと連通する容器であり、ステージ66及び支持プレート67を介して第1の容器16Aと連結される。第2の容器16Bは、ステージ66に固定される。
ドロップレット生成器110は、第2の容器16Bに固定される。すなわち、ドロップレット生成器110は、第2の容器16Bを介してステージ66に固定される。
支持プレート67は、第1の容器16Aに固定される。ステージ66は、支持プレート67上で、少なくともX−Z平面内で移動できるように構成される。支持プレート67が固定された第1の容器16Aは、所定の位置に固定して設置される固定容器である。ステージ66に固定された第2の容器16Bは、支持プレート67上で移動可能な可動容器である。ステージ66が支持プレート67上で移動することにより、ドロップレット生成器110を制御部40から指定された位置に移動することができる。
タイミングセンサ80は、光源部81と受光部82を含む。光源部81と受光部82とは、ドロップレット122の進行経路であるドロップレット軌道140を挟んで互いに対向するように配置される。
光源部81は、光源83と照明光学系84を含む。光源部81は、ドロップレット生成器110のノズル穴124とプラズマ生成領域26との間のドロップレット軌道140上の検出領域142のドロップレットを照明するように配置される。光源83は、単色光のレーザ光源又は複数波長を出射するランプでもよい。また光源83は光ファイバを含んでもよく、光ファイバは照明光学系84に接続される。照明光学系84は集光レンズを含む。照明光学系84は、ウインドウ85を含んでもよい。ウインドウ85はチャンバ16の壁に配置される。
タイミングセンサ80の受光部82は、受光光学系86及び光センサ87を含む。受光部82は、光源部81から出力された照明光の少なくとも一部であって検出領域142を通った照明光を受光するように配置される。受光光学系86は集光レンズを含む。受光光学系86は、ウインドウ88を含んでもよい。ウインドウ88は、チャンバ16の壁に配置される。
光センサ87は、1つ若しくは複数の受光面を含む。光センサ87は、フォトダイオード、フォトダイオードアレイ、アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管、マルチピクセルフォトンカウンター、及びイメージインテンシファイアのうちのいずれかによって構成することができる。光センサ87は受光量に応じた電気信号を出力する。
光源部81のウインドウ85と受光部82のウインドウ88は、ドロップレット軌道140を挟んで互いに対向する位置に配置される。光源部81と受光部82の対向方向は、ドロップレット軌道140と直交してもよいし、ドロップレット軌道140と非直交であってもよい。タイミングセンサ80は、図1に示したターゲットセンサ42の一例である。
レーザ光伝送装置54は、レーザ光の伝送状態を規定するための光学素子と、この光学素子の位置や姿勢等を調整するためのアクチュエータとを含む。図2に示したレーザ光伝送装置54は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子として、第1の高反射ミラー151と第2の高反射ミラー152とを含む。
レーザ集光光学系90は、レーザ光伝送装置54から出力されるパルスレーザ光22が入力されるよう配置される。レーザ集光光学系90は、ウインドウ20を介してチャンバ16に入射したレーザ光をプラズマ生成領域26に集光するよう構成されている。レーザ集光光学系90は、レーザ光集光ミラー56と、高反射平面ミラー93と、レーザ光マニュピレータ94と、を含む。
レーザ光集光ミラー56は、例えば、高反射軸外放物面ミラーである。レーザ光集光ミラー56は、ミラーホルダ56Aに保持される。ミラーホルダ56Aは、プレート95に固定される。高反射平面ミラー93はミラーホルダ93Aに保持される。ミラーホルダ93Aはプレート95に固定される。
レーザ光マニュピレータ94は、例えば、X軸、Y軸及びZ軸の互いに直交する三軸の方向にプレート95を移動可能なステージを用いて構成される。レーザ光マニュピレータ94は、チャンバ16内のレーザ照射位置を、制御部40から指定された位置にX軸、Y軸及びZ軸の各軸の方向において移動できるよう構成される。
EUV光集光ミラー24は、EUV光集光ミラーホルダ96に保持される。EUV光集光ミラーホルダ96は、プレート97に固定される。プレート97は、レーザ集光光学系90とEUV光集光ミラー24とを保持する部材である。プレート97は、チャンバ16の内壁に固定される。
EUV光集光ミラー24は、回転楕円面形状の反射面を有する。EUV光集光ミラー24は、第1の焦点及び第2の焦点を有し得る。EUV光集光ミラー24の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されている。EUV光集光ミラー24は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域26に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF:Intermediate Focusing point)28に位置するように配置される。EUV光集光ミラー24の中央部には貫通孔30が設けられ、貫通孔30をパルスレーザ光23が通過する。
制御部40は、レーザ装置14、ターゲット供給部18、ステージ66、タイミングセンサ80及びレーザ光マニュピレータ94の各々と接続されている。さらに制御部40は、排気装置100、圧力センサ102、及び露光装置制御部156と接続されている。露光装置制御部156は、露光装置46を制御する制御装置である。露光装置制御部156は、露光装置46に含まれていてもよい。
3.2 動作
図2を参照して、例示的なLPP式のEUV光生成システム10の動作を説明する。制御部40は、チャンバ16内が真空状態となるように、排気装置100を制御する。制御部40は、圧力センサ102の検出値に基づいて、チャンバ16内の圧力が所定の範囲内のように、排気装置100による排気及び図示せぬガス供給装置からのガス供給を制御し得る。
制御部40は、排気装置100を制御し、チャンバ16内のガスを所定圧力以下になるまで排気する。所定圧力は、例えば1パスカル[Pa]であってもよい。また、制御部40は、ヒータ電源116を介してヒータ130を駆動し、温度センサ132によって温度を監視しながら、タンク120内のターゲット物質を融点以上の所定温度に加熱及び維持する制御を行う。ターゲット物質がスズである場合の所定温度は、例えば250℃から290℃の範囲の温度であってよい。スズの融点は232℃である。タンク120内に貯蔵されたターゲット物質は、ヒータ130を用いた加熱によって融解して液体となる。
制御部40は、液体のターゲット物質をノズル穴124から吐出するために、タンク120内の圧力を所定圧力となるように圧力調節器112を制御する。タンク120内の所定圧力は、例えば、3メガパスカル[MPa]以上であってもよい。
圧力調節器112は、制御部40からの制御信号に基づいてタンク120内にガスを給気又はタンク120内のガスを排気してタンク120内の圧力を加圧又は減圧し得る。圧力調節器112によってタンク120内の圧力は、目標とする圧力に調節される。タンク120内に導入されるガスは、不活性ガスであることが好ましい。
圧力調節器112は、制御部40からの指示に応じて、ドロップレット122が所定の目標速度でプラズマ生成領域26に到達するように、タンク120内の圧力を所定値に調節する。
ドロップレットの所定の目標速度は、例えば、60m/sから110m/sの範囲の速度であってよい。タンク120の圧力の所定値は、例えば、数MPaから40MPaの範囲の圧力であってよい。その結果、ノズル穴124から所定の速度で液体のターゲット物質のジェットが噴出され得る。
制御部40は、ピエゾ電源114を介してピエゾ素子128に所定波形の駆動電圧を供給する制御を行う。例えば、制御部40は、搬送波としての第1の周期関数に対して、第2の周期関数を用いて変調を施した変調波の波形を有する電気信号をピエゾ電源114に送る。変調は、振幅変調、周波数変調、若しくは位相変調のいずれかであってよい。第1の周期関数の周波数を第1の周波数fとし、第2の周期関数の周波数を第2の周波数fとすると、第2の周波数fは、第1の周波数f以下の周波数であってよい。
変調波の波形を有する電気信号に従って、ピエゾ電源114からピエゾ素子128に駆動電圧が印加されると、ピエゾ素子128が振動する。ピエゾ素子128の振動によって、ノズル穴124から出るターゲット物質の噴流(ジェット)に振動が与えられ、ターゲット物質の噴流は、1/fの周期で微小な液滴に分離され得る。これらの微小な液滴は、1/fの周期による波形の変化に起因して、互いに異なる速度を有する。この速度差により、複数の微小な液滴が結合して、概ね均一体積のドロップレット122が所定周期で生成される。
複数の微小な液滴の平均速度をVとすると、微小な液滴間の距離は約V/fであり、複数の微小な液滴が結合したドロップレット122間の距離は、V/fとなり得る。
ターゲット供給部18によって生成されたドロップレット122は、タイミングセンサ80によって検出される。タイミングセンサ80は、ドロップレット122の通過タイミングを示す検出信号を制御部40に送る。
制御部40は、ドロップレット122の検出信号に対して、所定の遅延時間だけ遅延させた発光トリガをレーザ装置14に出力する。発光トリガがレーザ装置14に入力されると、レーザ装置14はパルスレーザ光21を出力する。レーザ装置14から出力されたパルスレーザ光21は、レーザ光伝送装置54とウインドウ20を経由して、レーザ集光光学系90に入力する。
制御部40は、ドロップレット122がプラズマ生成領域26を通るように、ステージ66を制御してドロップレット生成器110を移動させてもよい。
制御部40は、パルスレーザ光23がプラズマ生成領域26で集光するように、レーザ光マニュピレータ94を制御する。パルスレーザ光23は、レーザ集光光学系90によって、プラズマ生成領域26でドロップレット122に集光照射される。こうして、パルスレーザ光23をドロップレット122に集光照射することにより、ターゲットをプラズマ化してEUV光を発生させる。ターゲット供給部18から所定周期でプラズマ生成領域26に供給されるドロップレット122に、パルスレーザ光23を集光照射することにより、EUV光を周期的に発生させてもよい。
プラズマ生成領域26から発生したEUV光は、EUV光集光ミラー24によって集められ、中間集光点28で集光した後に露光装置46に入力してもよい。
一方、パルスレーザ光23が照射されなかったドロップレット122は、プラズマ生成領域26を通過してターゲット回収部58に入る。ターゲット回収部58に回収されたドロップレット122は、液体のターゲット物質として貯蔵され得る。
4.課題
4.1 課題1
プラズマ生成領域でレーザ光が集光照射されたドロップレットは、瞬間的にプラズマ化し膨張する。この時、発生するデブリがノズル穴の周囲に付着するとドロップレットの軌道が変動する。この課題に対して、特許文献1及び2は、ガス流を利用してノズル穴周囲へのデブリの付着を抑制する技術を提案している。
しかし、ノズル穴周囲へのデブリの付着を抑制するためのガス流に、ドロップレットの軌道方向に対して垂直方向の流れがあると、そのガス流の影響でドロップレットの軌道が変動する。ドロップレットの軌道が変動すると、タイミングセンサの集光領域をドロップレットが通過せず、発光トリガが生成されなくなり得る。この結果、パルスレーザ光がドロップレットに照射されず、EUV光の生成が停止しうる。
4.2 課題2
ドロップレット生成器は、ピエゾ電源からピエゾ素子に変調波の電圧を印加することにより、ノズル穴から異なる速度の複数の微小な液滴を出力し、これら微小な液滴の速度差により、複数の液滴を結合させて、ドロップレットを生成する場合がある。このような変調波を利用したドロップレットの生成方法は、例えば、特開2014−186846号公報に開示されている。
速度差を持つ複数の微小な液滴を飛翔中に結合させて、概ね一定の体積のドロップレットを一定の周期で生成する場合において、複数の微小な液滴同士が結合する前に、ガスの流れによって、液滴の進行方向が変わると、結合不良が発生し得る。特に、結合前の微小な液滴は、ガスの流れの影響を受けやすく、進行方向が変わりやすい。ドロップレットの結合不良が発生すると、EUV光を安定して生成することができない。
5.第1実施形態
5.1 構成
図3は、第1実施形態に係るEUV光生成装置12の要部の構成を例示的に示す。図3は、EUV光生成装置12におけるドロップレット生成器110付近の構成を示している。図4は、図3の矢印A方向から見たA矢視図である。図2との相違点について説明する。
図3及び図4に示すように、チャンバ16内のドロップレット生成器110からプラズマ生成領域26に至るドロップレット軌道140上に、ガス導入部材170が配置される。ガス導入部材170は、チャンバ16の内壁に固定される。本実施形態のガス導入部材170は、ドロップレット軌道140に沿った筒状の第1の容器16Aの内壁に固定される。
ガス導入部材170には、ドロップレット122が通過する開口部170Aが設けられている。開口部170Aの開口面積は、ドロップレット軌道140の位置のばらつきやステージ66の移動範囲に基づいて、適宜の大きさに設計される。
ドロップレット122が通過する開口部170Aは、ドロップレット軌道140の少なくとも一部の周囲を覆う管構造によって構成されている。開口部170Aを構成する管構造の上流側部分は二重管の構造を持つ二重管部170Bを含み、下流側部分は単一管の構造を持つ単一管部170Cを含む。すなわち、ガス導入部材170は、第1の管171と、第2の管172と、を含んで構成される。第1の管171は内管に相当し、第2の管172は外管に相当する。第1の管171と第2の管172のそれぞれは、円管であってよい。
本実施形態における二重管部170Bは、二重円管の構造を持つ二重円管部であり、単一管部170Cは、単一円管の構造を持つ単一円管部である。なお、単一管は一重管と同義である。
第1の管171は、ドロップレット軌道140の少なくとも一部の周囲を覆う筒状の部材である。第1の管171は、ドロップレット122の軌道方向の上流側端部171Aと下流側端部171Bの両方の端部が開放されている。
第2の管172は、第1の管171の少なくとも一部の周囲を覆い、第1の管171の少なくとも一部との間に間隙173を持って配置された筒状の部材である。第2の管172は、ドロップレット122の軌道方向の両端部のうち、下流側端部172Bが開放されている。第2の管172の下流側端部172Bは、第1の管171の下流側端部171Bよりもさらに軌道方向の下流側に延出している。第2の管172のうち、第1の管171の下流側端部171Bよりもさらに軌道方向の下流側に延出した下流側部分が単一管部170Cとなり得る。
管構造の二重管部170Bのレイノルズ数が、限界レイノルズ数以下であり、かつ単一管部170Cのペクレ数が5以上になるように、ガスの流量、二重管部170Bの流路断面積、及び単一管部170Cの長さと流路断面積を決定することが好ましい。なお、円管の場合の限界レイノルズ数は2000〜4000である。
ガスの流量をQ [Pa・m/s]、チャンバ内圧力をP[Pa]、二重円管部の流路断面積をS[m]、二重円管部の流路の特性長さをL[m]、円管構造の単一円管部の流路断面積をS[m]、及び単一円管の長さをL[m]とすると、これらの値は、以下の式(1)(2)に示す関係であることが好ましい。二重円管部の流路の特性長さとは、内管と外管との間隙の2倍を指す。
Figure 0006751163
Figure 0006751163
例えば、ガスの流量を200sccm、二重円管部の流路の内径を12mm、外径を14mm、単一円管部の長さを50mmとすると、二重円管部のレイノルズ数は1.8、ペクレ数は13.7となる。
二重管部170Bは、ガスの流れの方向がドロップレット軌道と平行になるのに十分な長さであることが好ましい。二重管部170Bの長さは、例えば10mmであってよい。なお、レイノルズ数及びペクレ数に関する好ましい条件の考察について詳細は後述する。
本実施形態のガス導入部材170は、第1の管171の外側部に延出した第1の遮蔽部材174と、第2の管172の外側部に延出した第2の遮蔽部材175と、を含む。第1の遮蔽部材174は、第1の管171の上流側端部171Aに接続されており、第1の管171と第1の容器16Aの内壁との間を覆う。第1の管171と第1の遮蔽部材174は単一部材として一体的に構成されてもよいし、それぞれ別部材として構成したものを接続した構成であってもよい。
第2の遮蔽部材175は、第2の管172の上流側端部172Aに接続されており、第2の管172と第1の容器16Aの内壁との間を覆う。第2の管172と第2の遮蔽部材175は単一部材として一体的に構成されてもよいし、それぞれ別部材として構成したものを接続した構成であってもよい。
第1の遮蔽部材174と第2の遮蔽部材175との間に、ガス導入空間176となる間隙が設けられる。
ガス導入部材170は、管路180を介してガス供給源182と接続される。管路180は、第1の容器16Aの壁を貫通し、ガス導入部材170のガス導入空間176と連通する。ガス導入部材170とガス供給源182の間に、流量調節器184が設けられてもよい。ガス供給源182からガス導入部材170に供給するガスは、例えば、水素ガスであってよい。ガス供給源182は、例えば、水素ガスボンベを含む水素ガス供給源であってもよい。
ガス導入部材170の材質は、ステンレス鋼やアルミニウムなどであってよい。開口部170Aを構成する第1の管171及び第2の管172の材質は、ターゲット物質と反応性の小さい材料であることが好ましい。ターゲット物質がスズである場合、第1の管171及び第2の管172の材質には、Mo、W、Ta、Al、SiC及びSiOのいずれかを用いることが好ましい。また、ステンレス鋼やアルミニウムの表面にターゲット物質と反応しにくい上記材料をコーティングしてもよい。
5.2 動作
流量調節器184は、ガス供給源182から供給されるガスを所定流量に制御して、ガスをガス導入部材170に供給する。ガスは、チャンバ壁から管路180を通じてガス導入部材170のガス導入空間176に導入される。所定流量は、例えば、200sccm以上であってよい。「sccm」は、スタンダード:0℃、1atm、cc/minを意味する。sccmの単位は、例えば、1sccm=1.69×10−3Pa・m/sの関係を用いてSI単位系の換算値に変換することができる。
ガス導入部材170に導入されたガスは、ガス導入空間176から第1の管171と第2の管172の間の間隙173に供給される。ガス導入部材170の内部を流れたガスは、ドロップレット122の軌道方向と平行な流れで二重管部170Bからチャンバ16内に導入される。
二重管部170Bの間隙173を流れたガスは、第1の管171の下流側端部171Bに開口したガス出口177から、軌道方向と平行な流れで第2の管172内に流出する。
ガス導入部材170へのガスの導入は、ドロップレット122の吐出後でもよい。
第1の管171の上流側端部171Aは「第1の端部」の一例に相当する。第1の管171の下流側端部171Bは「第2の端部」の一例に相当する。第2の管172の下流側端部172Bは「第3の端部」の一例に相当する。ガス供給源182は、「ガス供給部」の一例に相当する。流量調節器184及び管路180の少なくとも一方は「ガス供給部」の一例に含まれてもよい。
5.3 作用・効果
プラズマ生成領域26でパルスレーザ光23が集光照射されたドロップレット122から発生するデブリは、ガス出口177から噴出したガスの流れによって、ノズル穴124の方向への移動が抑制される。これにより、デブリがノズル穴124周囲に付着するのを抑制することができる。
第1の管171と第2の管172の間の間隙173を流れてガス出口177から流出するガスは、ドロップレット軌道140に対して平行な流れであるため、ガス流によるドロップレット122の軌道変動を抑制できる。
6.第1実施形態の変形例
6.1 構成
図5及び図6に、第1実施形態の変形例を示す。図6は、図5の矢印B方向から見たB矢視図である。図5及び図6において、図3及び図4に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図3及び図4に示した第1実施形態の構成との相違点を説明する。
図5及び図6に示したように、ドロップレットが通過する開口部170Aは、ドロップレット軌道140の一部の周囲を覆う四角管構造でもよい。この四角管構造の上流側は二重四角管部190Bを含み、下流側は単一四角管部190Cで構成される。
四角管構造の二重四角管部190Bのレイノルズ数が、限界レイノルズ数以下であり、かつ単一四角管部190Cのペクレ数が5以上になるように、ガスの流量、二重四角管部の流路断面積、及び単一四角管部190Cの長さと流路断面積を決定することが好ましい。
例えば、ガスの流量を200sccm、二重四角管部の流路の内寸法を12mm、外寸法を14mm、単一四角管部の長さを50mmとすると、二重四角管部のレイノルズ数は1.5、ペクレ数は10.8となる。
二重四角管部190Bは、ガスの流れの方向がドロップレット軌道140と平行になるのに十分な長さとすることが好ましい。二重四角管部190Bの長さは、例えば10mmとすることができる。
6.2 動作
図5及び図6に示した変形例の動作は、図3及び図4に示した第1実施形態の動作と同様である。
6.3 作用・効果
図5及び図6に示した変形例は、図3及び図4に示した第1実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、図5及び図6に示した構成によれば、円管構造を用いた第1実施形態と比較して、同じ管部の外形寸法でも、ドロップレット生成器110のステージ66の移動範囲を広くすることができる。
7.第2実施形態
7.1 構成
図7及び図8に、第2実施形態を示す。図8は、図7の矢印C方向から見たC矢視図である。図7及び図8において、図3及び図4に示した第1実施形態の構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図3及び図4に示した第1実施形態の構成との相違点を説明する。
ガス導入部材170は、円管構造の上流側である二重管部170B内にドロップレット軌道140と平行な隔壁194を有している。隔壁194は、少なくとも2箇所に配置され、二重管部170Bの流路を2つ以上の流路196に分割する。図8には、隔壁194が円周方向の8箇所に等角度分配で配置されている例が示されている。8枚の隔壁194は、二重管部170Bの中心軸から径方向に沿って放射状に配置される。8枚の隔壁194によって、二重管部170B内のガス流路は8つの流路196に区画される。
隔壁194の厚さは、薄い方が好ましい。隔壁194の厚さが薄いほど、流路断面積の減少が小さくなる。隔壁194の厚さは、例えば、1mmであってもよい。
7.2 動作
第2実施形態の動作は、第1実施形態の動作と同様である。
7.3 作用・効果
第2実施形態は、図3及び図4に示した第1実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、隔壁194は、ドロップレット軌道140と平行な方向にガスの流れを整える。第2実施形態の構成によれば、二重管部170Bの長さを第1実施形態よりも短くすることができる。したがって、ガス導入部材170の管構造部分の長さを短くすることができる。
8.第3実施形態
8.1 構成
図9に、第3実施形態を示す。図9において、図3及び図4に示した第1実施形態の構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図3及び図4に示した第1実施形態の構成との相違点を説明する。
第3実施形態に係るEUV光生成装置12は、ドロップレット生成器110のノズル126近傍にドロップレット軌道140の一部の周囲を覆う筒200を配置してもよい。
筒200の内径は、ガス導入部材170の二重管部170Bの内管である第1の管171の内径と同じでもよい。筒200は、両端部のうち下流側端部201が開放されている。筒200の下流側端部201は、第1の管171と非接触である。
筒200の長さは、ガス導入部材170に接触しない範囲で、できるだけ長い方がよい。例えば、筒200の下流側端部201とガス導入部材170の間隙は5mmでもよい。
筒200は、下流側端部201の反対側にノズル126の周囲を覆う筒状のカバー202を含む。カバー202の上流側の端部には取り付け部204が設けられている、筒200は、取り付け部204を介して、ドロップレット生成器110に固定される。取り付け部204は、第1の管171からドロップレット122の軌道方向にノズル穴124よりも遠い位置に設けられる。
カバー202の取り付け部204近傍には、開口206が設けられる。開口206の位置は、ノズル穴124よりタンク120側の位置であることが好ましい。すなわち、開口206は、筒200の下流側端部201からドロップレット122の軌道方向にノズル穴124よりも遠い位置に設けられることが好ましい。
また、カバー202には、複数の開口206が設けられてもよい。複数の開口206は、ドロップレット軌道140上に交点のある平面であって、ドロップレット軌道140に垂直な平面上の直交2軸に対して線対称な位置に設けてもよい。
8.2 具体的設計例
図10は、第3実施形態に関する具体的な設計例を示す断面図である。図10において、図9に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。第1の管171の上流側端部171Aには、第1のフランジ部311が設けられている。第1のフランジ部311は図示せぬボルトを用いて第1の遮蔽部材174に連結されている。第1の遮蔽部材174は、チャンバ16の内壁の付近において、図示せぬボルトを用いて第2の遮蔽部材175に連結されている。
第2の管172の上流側端部172Aには、第2のフランジ部312が設けられている。第2のフランジ部312は図示せぬボルトを用いて第2の遮蔽部材175に連結されている。第2の遮蔽部材175は、図示せぬボルトを用いてチャンバ16の第1の容器16Aの内壁に固定される。
ノズル126の周囲は、カバー202によって覆われている。カバー202には図示せぬボルトを用いて筒200が連結されている。
8.3 動作
流量調節器184は、ガス導入部材170に導入するガスの流量を所定流量に制御する。所定流量は、例えば、200sccm以上でもよい。流量調節器184によって所定流量に制御されたガスは、管路180を通じてチャンバ壁からガス導入部材170に導入される。
ガス導入部材170の内部を流れたガスは、ドロップレット122の軌道方向と平行な流れで二重管部170Bからチャンバ16内に導入される。
チャンバ16内に導入されたガスの一部は、二重管部170Bの内管の内部をドロップレット生成器110の方に向かって流れる。二重管部170Bからドロップレット生成器110に向かう方向は、ドロップレット122の軌道方向の上流側に向かう方向である。二重管部170Bの内管の内部をドロップレット生成器110の方に向かって流れたガスは、筒200内を流れて、開口206よりチャンバ16内に流れ出る。
ガス導入部材170へのガスの導入は、ドロップレット122の吐出後でもよい。
筒200、又は、カバー202を含む筒200は、「筒状部材」の一例に相当する。筒200の下流側端部201は「第4の端部」の一例に相当する。カバー202の上流側の端部が「第5の端部」の一例に相当する。
8.4 作用・効果
ノズル126の近傍にドロップレット軌道140の周囲を覆うように配置された筒200は、二重管部170Bの内管の内部をドロップレット生成器110の方に流れるガスの流れ方向を規制する。これにより、ドロップレット生成器110の方へと流れるガス流についても、ドロップレットの軌道方向に対して垂直方向の流れが抑制される。
したがって、第3実施形態は、第1実施形態よりも、ガス流によるドロップレットの軌道変動を一層抑制することができる。
9.第3実施形態の変形例1
9.1 構成
図11に、第3実施形態の変形例1を示す。図11において、図3、図4、図9及び図10に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図9に示した第3実施形態の構成との相違点を説明する。
ガス導入部材170の開口部170Aを構成する第1の管171及び第2の管172の各々の側壁は、ドロップレット軌道140の軌道方向と非平行であってもよく、軌道方向の下流側に進むガスの流れが進行するに従い、管内の流路断面積が大きくなってもよい。
例えば、図11に示す角度θは90°以上100°以下でもよい。角度θは、ドロップレット軌道140の軌道方向に直交する基準線に対して、第1の管171又は第2の管172の側壁が交差する角度である。角度θは、第2の管172の外側に延びる基準線と、この基準線よりも軌道方向の上流側の側壁とによって画成される交差角の角度である。
また、筒200の側壁は、ドロップレット軌道140の軌道方向と非平行であってもよく、軌道方向の上流側に進むガスの流れが進行するに従い、筒内の流路断面積が大きくなってもよい。例えば、図11に示す角度θは80°以上90°以下でもよい。角度θは、ドロップレット軌道140の軌道方向に直交する基準線に対して、筒200の側壁が交差する角度である。角度θは、筒200の外側に延びる基準線と、この基準線よりも軌道方向の上流側の側壁とによって画成される交差角の角度である。
9.2 動作
図11に示す変形例1の動作は、図9に示した第3実施形態の動作と同様である。
9.3 作用・効果
変形例1によれば、第3実施形態の作用・効果に加えて、設計の自由度が広がる。
10.第3実施形態の変形例2
10.1 構成
図12に、第3実施形態の変形例2を示す。図12において、図3、図4、図9及び図10に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図9に示した第3実施形態の構成との相違点を説明する。
図9に示した筒200に代えて、図12に示すように、二重管の内管である第1の管171を第1の遮蔽部材174からさらにドロップレット生成器110の方向に延出させた構成にしてもよい。
ドロップレット生成器110の方向に延出させた第1の管171とノズル126との間隙は、第1の管171からガスが流れ出るのに十分な長さであればよい。例えば、第1の管171の上流側端部171Aとドロップレット生成器110との間隙は、10mmでもよい。
10.2 動作
流量調節器184は、ガス導入部材170に導入するガスの流量を所定流量に制御する。所定流量は、例えば、200sccm以上でもよい。流量調節器184によって所定流量に制御されたガスは、管路180を通じてチャンバ壁からガス導入部材170に導入される。
ガス導入部材170の内部を流れたガスは、ドロップレット122の軌道方向と平行な流れで二重管部170Bからチャンバ16内に導入される。
チャンバ16内に導入されたガスの一部は、二重管構造の内管である第1の管171の内部をドロップレット生成器110の方に流れる。第1の管171の内部を流れたガスは、ノズル126の近傍で第1の管171のノズル126側の開口から、チャンバ16内に流れ出る。
ガス導入部材170へのガスの導入は、ドロップレット122の吐出後でもよい。
10.3 作用・効果
変形例2によれば、二重管部170Bの内管を構成する第1の管171は、ドロップレット生成器110の方に向かってノズル126の近傍まで延びており、ドロップレット軌道140の周囲を覆うように配置されている。この第1の管171は、管の内部をドロップレット生成器110の方に流れるガスの流れ方向を規制する。これにより、ドロップレット生成器110の方へと流れるガス流についても、ドロップレットの軌道方向に対して垂直方向の流れが抑制される。
したがって、第3実施形態の変形例2には、第1実施形態よりも、ガス流によるドロップレットの軌道変動を一層抑制することができる。また、この変形例2は、第3実施形態よりもコンパクトな構成にできる。
11.第4実施形態
11.1 構成
図13及び図14に、第4実施形態を示す。図14は、図13の矢印Dの方向から見たD矢視図である。図13及び図14において、図3、図4、図9及び図10に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図3及び図4に示した第1実施形態の構成との相違点を説明する。
第4実施形態のEUV光生成装置12は、ガス導入部材170の第2の管172に冷却水流路230を備える。冷却水流路230は、第2の管172の側壁を囲むように配置される。冷却水流路230は、冷却水導入管路232と、冷却水排出管路234と接続されている。
11.2 動作
図示せぬ冷却水供給源から冷却水導入管路232を通じて冷却水流路230に冷却水が供給される。冷却水は冷却水流路230の中を流れて、冷却水排出管路234へと流れ、チャンバ壁の外に排出される。
冷却水流路230に供給する冷却水の温度は、例えば、5℃から25℃の範囲の温度であってもよい。また、冷却水の流量は、例えば、1リットル毎分でもよい。
冷却水は、冷却用流体の一例である。冷却水流路230は、冷却用流路の一例である。
11.3 作用・効果
ガス導入部材170の開口部170Aを構成する第1の管171及び第2の管172は、プラズマ領域からの熱で温度が上昇する。特に、外側の第2の管172はプラズマ領域に近いので、第1の管171よりも温度が上がる。ターゲット物質としてスズを用いた場合、プラズマ生成領域26で生成したスタナンガス(SnH)が温度上昇した第1の管171に接触すると、ガス温度が上昇して、次式の分解速度が速くなる。
SnH(g)→Sn(s)+H(g)
そして、温度上昇したスタナンガスが、EUV光集光ミラー表面で分解すると、ミラー表面にSnが堆積する。その結果、EUV光集光ミラーの反射率が低下し、EUV光エネルギが低下する。
このような課題に対し、第4実施形態によれば、第3実施形態の作用・効果に加えて、第2の管172を冷却しているので、スタナンガスが第2の管172に接触してもガス温度は上昇し難い。このため、EUV光集光ミラー表面にSnが堆積するのを抑制することができる。
12.ガス流によるデブリ抑制効果
デブリをガス流によって抑制できる割合Rは、(ガスを流した時の汚染物の抑制質量/ガスを流さない時の汚染物質量)であり、以下の式で表される。
Figure 0006751163
式(3)中のPeは、ペクレ数である。EXP(x)は指数関数(Exponential function)を表す。
式(3)から、デブリがノズルに到達するのを抑制するためには、ペクレ数を大きくするとよい。ペクレ数は以下の式で表される。
Figure 0006751163
Pe:ペクレ数
v:代表速度;ガスの流速(m/s)
:分子拡散係数;ガス中におけるデブリの拡散係数(m/s)
L:代表長さ;単一管部の長さ(m)
円管の場合の、ペクレ数は以下の式で表される。
Figure 0006751163
Q:単一円管内を流れるガスの流量(Pa・m/s)
P:チャンバ内の圧力(Pa)
S:単一円管部の流路断面積(m
D:単一円管の内径(m)
なお、既述した式(1)(2)の計算ではP・Dを8とした。
13.レイノルズ数の説明
レイノルズ数は、以下の式で表される。
Figure 0006751163
ρ:流体の密度(kg/m);水素の密度は、2.94×10−5(kg/m
v:流体の平均速度(m/s)
L:特性長さ(m):二重円管の場合は間隙の2倍
μ:流体の粘性係数(Pa・s);水素の粘性係数は、8.7×10−6(Pa・s)
円管の場合のレイノルズ数は以下の式で表される。
Figure 0006751163
Q:二重円管内を流れるガスの流量(Pa・m/s)
P:チャンバ内の圧力(Pa)
S:二重円管部の流路断面積(m
:二重円管部の流路の内径(m)
:二重円管部の流路の外径(m)
14.レーザ装置について
レーザ装置14は、プリパルスレーザ光を出力するよう構成されたプリパルスレーザ装置と、メインパルスレーザ光を出力するよう構成されたメインパルスレーザ装置とを含んで構成されてもよい。本実施形態におけるLPP式のEUV光生成装置12では、ドロップレット状のターゲットにプリパルスレーザ光を照射してターゲットを拡散させ、拡散ターゲットを形成した後、この拡散ターゲットにメインパルスレーザ光を照射する。このように、拡散ターゲットにメインパルスレーザ光を照射すれば、ターゲット物質が効率良くプラズマ化され得る。これによれば、パルスレーザ光のエネルギからEUV光のエネルギへの変換効率(CE:Conversion Efficiency)が向上し得る。
拡散ターゲットを形成するためのプリパルスレーザ光は、各パルスのパルス幅が1ナノ秒[ns]未満、好ましくは500ピコ秒[ps]未満、さらに好ましくは50ピコ秒[ps]未満の短パルスとされる。さらに、プリパルスレーザ光は、各パルスのフルーエンスが、メインパルスレーザ光の各パルスのフルーエンス以下で、かつ、6.5J/cm以上、好ましくは30J/cm以上、さらに好ましくは45J/cm以上とされる。
このような構成によれば、プリパルスレーザ光の各パルスのパルス幅を短くすることにより、ターゲットを細かい粒子状に破壊して拡散させ得る。これにより、拡散したターゲットにメインパルスレーザ光を照射したときに、ターゲットが効率良くプラズマ化され、CEが向上し得る。
なお、メインパルスレーザ光の照射に先行して複数のプリパルスレーザ光をターゲットに照射する構成を採用してもよい。
15.実施形態及び変形例の組み合わせについて
上述した各実施形態及び各変形例で説明した構成の要素は、適宜組み合わせることが可能である。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。したがって、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書、及び添付の特許請求の範囲に記載される不定冠詞「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。

Claims (18)

  1. 内部でプラズマを生成するチャンバと、
    前記チャンバ内のプラズマ生成領域にターゲット物質のドロップレットを供給するターゲット供給部と、
    前記ドロップレットの軌道の少なくとも一部の周囲を覆う第1の管であって、前記ドロップレットの軌道方向の上流側端部である第1の端部及び下流側端部である第2の端部の両方が開放された第1の管と、
    前記第1の管の少なくとも一部の周囲を覆い、前記第1の管の前記少なくとも一部との間に間隙を持って配置された第2の管であって、前記第2の管の両端部のうち前記ドロップレットの軌道方向の下流側端部である第3の端部が開放され、前記第3の端部が前記第1の管の前記第2の端部よりもさらに前記軌道方向の下流側に延出している第2の管と、
    前記第1の管と前記第2の管との前記間隙に流すガスを供給し、前記間隙の前記第2の端部側に開口したガス出口から前記軌道方向に前記ガスを流出させるガス供給部と、
    を備える極端紫外光生成装置。
  2. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の管の外側部に延出した第1の遮蔽部材と、
    前記第2の管の外側部に延出した第2の遮蔽部材と、を備え、
    前記第1の遮蔽部材と前記第2の遮蔽部材との間にガス導入空間が設けられ、
    前記ガス導入空間は、前記第1の管と前記第2の管との間の前記間隙と連通しており、
    前記ガス供給部から前記ガス導入空間に導入されたガスが、前記ガス導入空間から前記間隙に供給される極端紫外光生成装置。
  3. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の管の少なくとも一部の周囲が前記第2の管によって覆われた二重管部と、
    前記第2の管のうち、前記第1の管における前記第2の端部よりもさらに前記軌道方向の下流側に延出した単一管部と、を含み、
    前記二重管部のレイノルズ数が、限界レイノルズ数以下であり、かつ前記単一管部のペクレ数が5以上となる条件でガスを流す極端紫外光生成装置。
  4. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の管及び前記第2の管のそれぞれは円管、又は四角管である極端紫外光生成装置。
  5. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の管の少なくとも一部の周囲が前記第2の管によって覆われた二重管部の前記間隙内に、前記ドロップレットの軌道方向と平行な隔壁を備える極端紫外光生成装置。
  6. 請求項5に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記隔壁は、少なくとも2箇所に配置され、前記二重管部の前記間隙内のガス流路が前記隔壁によって少なくとも2つ以上の流路に分割されている極端紫外光生成装置。
  7. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記ターゲット供給部と前記第1の管との間に配置され、前記ドロップレットの軌道の一部の周囲を覆う筒状部材を備える極端紫外光生成装置。
  8. 請求項7に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記筒状部材の両端部のうち、前記軌道方向の下流側端部である第4の端部が開放され、
    前記第4の端部は、前記第1の管に非接触である極端紫外光生成装置。
  9. 請求項8に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記筒状部材は、前記第4の端部と反対側の第5の端部側に、前記筒状部材を固定するための取り付け部を含み、
    前記取り付け部は、前記ターゲット供給部の前記ターゲット物質を出力するノズル穴よりも、前記第1の管から遠い位置に設けられる極端紫外光生成装置。
  10. 請求項7に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記筒状部材には、前記筒状部材の内部を前記軌道方向の上流側に向かって流れたガスを前記筒状部材の外に流出させる開口が設けられている極端紫外光生成装置。
  11. 請求項10に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記筒状部材の内部を前記軌道方向の上流側に向かって流れたガスを前記筒状部材の外に流出させる前記開口は、前記ターゲット供給部の前記ターゲット物質を出力するノズル穴よりも、前記第1の管から遠い位置に設けられる極端紫外光生成装置。
  12. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の管及び前記第2の管のうち少なくとも一方は、管内の流路断面積が前記軌道方向の下流側ほど大きくなる極端紫外光生成装置。
  13. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道方向に直交する基準線に対して、
    前記第1の管及び前記第2の管のそれぞれの側壁が交差する角度は、90度以上110度以下であり、
    前記角度は、前記第2の管の外側に延びる前記基準線と、前記基準線よりも前記軌道方向の上流側の前記側壁とによって画成される交差角の角度である極端紫外光生成装置。
  14. 請求項7に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記筒状部材の筒内の流路断面積が前記軌道方向の上流側ほど大きくなる極端紫外光生成装置。
  15. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記軌道方向に直交する基準線に対して、
    前記筒状部材の側壁が交差する角度は、80度以上90度以下であり、
    前記角度は、前記筒状部材の外側に延びる前記基準線と、前記基準線よりも前記軌道方向の上流側の前記側壁とによって画成される交差角の角度である極端紫外光生成装置。
  16. 請求項2に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1の管の前記第1の端部は、前記第1の遮蔽部材よりもさらに前記軌道方向の上流側に延出しており、
    前記ガス出口から流出したガスの一部が前記第1の管の内部を前記軌道方向の上流側に向かって流れる極端紫外光生成装置。
  17. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記チャンバは、
    第1の容器と、
    前記第1の容器に連通する第2の容器と、
    前記第2の容器を前記第1の容器に対して移動可能に支持するステージと、
    を含み、
    前記第1の容器と前記第2の容器とが前記ステージを介して連結されており、
    前記ターゲット供給部は、前記第2の容器に固定され、
    前記第1の管及び前記第2の管を含むガス導入部材は、前記第1の容器に固定される極端紫外光生成装置。
  18. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第2の管に、前記第2の管を冷却するための冷却用流体を流す冷却用流路が設けられている極端紫外光生成装置。
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