JP6749822B2 - 放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6749822B2
JP6749822B2 JP2016204879A JP2016204879A JP6749822B2 JP 6749822 B2 JP6749822 B2 JP 6749822B2 JP 2016204879 A JP2016204879 A JP 2016204879A JP 2016204879 A JP2016204879 A JP 2016204879A JP 6749822 B2 JP6749822 B2 JP 6749822B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage tank
cleaning
distance
radioactive
short
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016204879A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018066625A (ja
Inventor
大浦 仁
大浦  仁
Original Assignee
株式会社東京エネシス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社東京エネシス filed Critical 株式会社東京エネシス
Priority to JP2016204879A priority Critical patent/JP6749822B2/ja
Publication of JP2018066625A publication Critical patent/JP2018066625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6749822B2 publication Critical patent/JP6749822B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Description

本発明は、放射性汚染物を貯蔵したタンクの内部を洗浄する装置及び方法に関し、特に、横長の放射性汚染物貯蔵タンクに適した洗浄装置及び洗浄方法に関する。
福島原子力発電所においては、先の事故以来、敷地内に多数の貯蔵タンクを設け、高線量の放射性汚染物を貯蔵して来た。当該放射性汚染物の貯蔵タンクは、横長の円筒形状になっており、場所をとる一方、容量が比較的小さい。そこで、現状の横長タンクを撤去して、新たに大容量のタンクを設置する計画が進められている。横長タンクのうちの数基は、別の場所へ移して放射性汚染物の一時保管に用いるが、撤去や別の場所に移すにあたって洗浄が必要となる。一方、高線量であるため、人が直接タンク内に入って洗浄することはできない。
特開2016−003976号公報
前記放射性汚染物貯蔵タンクの上部にはマンホールが設けられている。マンホールは、タンクの長手方向の中央部よりも片側に偏って配置されている。具体的に、マンホールからタンクの短距離側端部までの距離は4メートルである。マンホールからタンクの長距離側端部までの距離は9メートルである。タンクの内周面の長手方向の3箇所には、リング状の内周リブが設けられている。
発明者等は、先端に洗浄ノズルを設けた洗浄治具を、マンホールからタンク内に挿し入れて遠隔的に洗浄することを検討した。しかし、洗浄治具を短距離側端部へは届かせることが出来たとしても、長距離側端部へは、単に長距離であるだけでなく、1〜2つの内周リブを乗り越える必要がある。
本発明は、前記事情に鑑み、横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を確実に洗浄可能な洗浄装置及び方法を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明装置は、横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を洗浄する放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置であって、
操作棹と、
前記操作棹の先端部に回転可能に連結されるとともに前記操作棹から延出されたブームと、
前記ブームの先端部に設けられた洗浄ノズルと、
前記ブームを前記操作棹に対して遠隔的に回転操作可能な遠隔回転操作手段と、
を備え、前記放射性汚染物貯蔵タンクの上部のマンホールから放射性汚染物貯蔵タンク内へ挿し入れ可能であることを特徴とする。
本発明に係る放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置によれば、横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を長距離側端部まで洗浄することができる。放射性汚染物貯蔵タンクの内周面にリング状の内周リブ、その他の障害物が有っても、ブームを回転させることによって内周リブ等の障害物を乗り越えることができ、内周リブ等の障害物よりも長距離側の放射性汚染物貯蔵タンク内を洗浄できる。
前記遠隔回転操作手段が、前記操作棹及び前記ブームに沿って延びる操作ワイヤを含み、前記操作ワイヤの先端部が、前記ブームの先端部に繋着されていることが好ましい。
操作棹の手元側において操作ワイヤを引っ張ったり緩めたりすることによって、ブームを遠隔的に回転操作することができる。
本発明方法は、横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を洗浄する放射性汚染物貯蔵タンク方法であって、
前記放射性汚染物貯蔵タンクの上部のマンホールから挿し入れたエジェクター装置によって、前記放射性汚染物貯蔵タンク内の放射性汚染物を吸い込んで送出する吸い出し工程と、
操作棹の先端部に近距離洗浄ノズルが設けられた近距離洗浄装置によって、前記放射性汚染物貯蔵タンク内におけるマンホールを中心とする近距離洗浄範囲を洗浄する近距離洗浄工程と、
前記放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置(遠距離洗浄装置)によって、前記放射性汚染物貯蔵タンク内における前記マンホールから見て前記近距離洗浄範囲より遠方の遠距離洗浄範囲を洗浄する遠距離洗浄工程と、
を備えたことを特徴とする。
まず、吸い出し工程によって、放射性汚染物貯蔵タンク内の放射性汚染物の一部分〜大部分を吸い出す。次に、近距離洗浄工程及び遠距離洗浄工程によって、放射性汚染物貯蔵タンクの内壁を洗浄する。
前記遠距離洗浄工程に際して、架台を、前記マンホールから前記放射性汚染物貯蔵タンク内に挿し入れ、前記放射性汚染物貯蔵タンクの長手方向の中間部に形成された内周リブを跨ぐように前記放射性汚染物貯蔵タンクの底部上に載置し、その後、前記放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置を前記架台上に載せて前記遠距離洗浄範囲の洗浄を行うことが好ましい。
これによって、前記放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置が、内周リブに引っ掛かることなく、遠距離洗浄範囲を洗浄することができる。
本発明によれば、横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を確実に洗浄できる。
図1は、本発明の一実施形態における洗浄対象の放射性汚染物貯蔵タンクを示す側面断面図である。 図2(a)は、前記実施形態における遠距離洗浄装置(放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置)の平面図である。図2(b)は、前記遠距離洗浄装置の側面図である。 図3は、前記遠距離洗浄装置の斜視図である。 図4(a)は、前記実施形態における架台の平面図である。図4(b)は、前記架台の側面図である。 図5は、前記実施形態におけるエジェクター装置の先端部の断面図である。 図6(a)は、前記実施形態における近距離洗浄装置の平面図である。図6(b)は、前記近距離洗浄装置の側面図である。 図7(a)は、エジェクター装置による放射性汚染物の吸い出し工程における放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。図7(b)は、近距離洗浄装置による近距離洗浄工程における放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。図7(c)は、遠距離洗浄装置による遠距離洗浄工程の前半部における放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。 図8は、図7(c)のVIII−VIII線に沿う、放射性汚染物貯蔵タンクのマンホールの平面図である。 図9(a)〜図9(e)は、架台のタンク底部への設置工程を順追って示す、放射性汚染物貯蔵タンクの一部分の側面断面図である。 図10(a)は、架台をタンク底部に設置した状態の放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。図10(b)は、同図(a)の円部Xbを拡大して示す側面断面図である。図10(c)及び図10(d)は、遠距離洗浄装置による遠距離洗浄工程の後半部を順追って示す、放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。 図11(a)は、遠距離洗浄装置による図10(b)以降の遠距離洗浄工程の後半部を示す、放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。図11(b)は、同図(a)における遠距離洗浄治具を拡大して示す側面図である。 図12は、遠距離洗浄装置による遠距離洗浄工程の終盤を示す、放射性汚染物貯蔵タンクの側面断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、洗浄対象の放射性汚染物貯蔵タンク90は、横長の円筒形状になっている。放射性汚染物貯蔵タンク90内に放射性汚染物9が貯蔵されている。放射性汚染物9は、スラリー状物9bと、上澄液9aを含む。放射性汚染物貯蔵タンク90の上部にはマンホール93が設けられている。マンホール93は、放射性汚染物貯蔵タンク90の長手方向の中央部よりも片側に偏って配置されている。具体的に、マンホール93から放射性汚染物貯蔵タンク90の短距離側端部90dまでの距離は4メートルである。マンホール93から放射性汚染物貯蔵タンク90の長距離側端部90eまでの距離は9メートルである。放射性汚染物貯蔵タンク90の内周面の長手方向の3箇所には、リング状の内周リブ92が設けられている。
図2〜図6に示すように、放射性汚染物貯蔵タンク90のための洗浄システムは、遠距離洗浄装置1(放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置)と、架台6と、エジェクター装置7と、近距離洗浄装置8を含む。後述するように、装置1,7,8を洗浄段階に応じて使い分ける。
図2及び図3に示すように、遠距離洗浄装置1は、遠距離操作棹2と、遠距離洗浄治具3を備えている。図3に示すように、遠距離操作棹2は、弓なりに延びている。遠距離操作棹2が直線状であってもよい。
図2及び図3に示すように、遠距離操作棹2の先端部に遠距離洗浄治具3が連結されている。遠距離洗浄治具3は、放射性汚染物貯蔵タンク90の上部のマンホール93から放射性汚染物貯蔵タンク90内へ挿し入れ可能になっている。遠距離洗浄治具3は、台盤10と、ブーム30と、洗浄ノズルマニホールド40を含む。
台盤10は、概略四角形の板状になっている。台盤10には、回転連結部11と、カウンターウェイト12と、車輪21,22,25が設けられている。回転連結部11は、一対の連結板11aを有している。連結板11aは、台盤10の上面に立設されるとともに、互いに台盤10の幅方向に対峙されている。遠距離操作棹2の先端部が連結板11aに回転可能に連結されている。その回転軸11cは、台盤10の幅方向へ向けられている。遠距離洗浄治具3が、遠距離操作棹2に対して回転軸11cまわりに俯仰するように回転可能になっている(図11)。
台盤10の上面における回転連結部11よりも後方にカウンターウェイト12が設けられている。
台盤10の底面における前部の左右両側部に、後輪21,22が配置されている。第1後輪21と第2後輪22とが前後に近接して並べられている。
台盤10の後部の左右両側部には、補助後輪25が配置されている。補助後輪25は、台盤10と直交する高さ方向における、後輪21,22よりも高所に配置されている。左右の補助後輪25どうしの間にカウンターウェイト12の配置スペースが確保されている。
台盤10にはブーム30の基端部が固定されている。ブーム30は、台盤10から前方へ直線状に延び出ている。ひいては、ブーム30が、台盤10を介して遠距離操作棹2の先端部に回転可能に連結されるとともに遠距離操作棹2から延出されている。
ブーム30の先端部に洗浄ノズルマニホールド40が設けられている。洗浄ノズルマニホールド40は、複数の洗浄ノズル41,42を含む。前方洗浄ノズル41は、斜め下の前方へ向けられている。後方洗浄ノズル42は、斜め下の後方へ向けられている。なお、洗浄ノズル41,42の数は、適宜設定可能であり、図面のものに限られない。後方洗浄ノズル42を省略し、前方洗浄ノズル41だけで洗浄ノズルマニホールド40を構成してもよい。
高圧洗浄液供給源49(図2(a))から洗浄液チューブ44が延びている。図においては簡略化して図示するが、洗浄液チューブ44は、遠距離操作棹2及びブーム30に沿って延びている。遠距離操作棹2における洗浄液チューブ44は、遠距離操作棹2の外面上に配管されているが、洗浄液チューブ44が遠距離操作棹2の内部に通されていてもよい。ブーム30には、長手方向に間隔を置いて、逆さU字状のチューブ係止部34が設けられている。洗浄液チューブ44が、チューブ係止部34に通されている。洗浄液チューブ44の先端部が、洗浄ノズルマニホールド40に連なっている。
洗浄ノズルマニホールド40の前方に前輪支持部33が設けられている。前輪支持部33は、連結ロッド32を介してブーム30に支持されている。前輪支持部33に前輪23が回転可能に設けられている。
ブーム30の両側部には、一対のガイドバー35が並行するように設けられている。ガイドバー35の先端部に先端ガイド部35aが設けられている。先端ガイド部35aは、円弧状に形成されている。先端ガイド部35aは、洗浄ノズルマニホールド40の左右側方に配置され、その中間部は、ノズル41,42より下方へ突出されている。先端ガイド部35aの先端部は、前輪23の近くの側方に配置されている。
図3に示すように、遠距離洗浄装置1は、遠隔回転操作手段50(俯仰手段)を更に備えている。遠隔回転操作手段50は、操作ワイヤ51と、滑車52を含む。遠距離操作棹2の中間部に滑車52が設けられている。操作ワイヤ51は、遠距離操作棹2及びブーム30に沿って延びている。操作ワイヤ51の中間部が、滑車52に掛け回されている。操作ワイヤ51の先端部は、ブーム30の先端部に繋着されている。
遠距離操作棹2の手元側(図2において右側)において操作ワイヤ51を引っ張ったり緩めたりすることによって、遠距離洗浄治具3ひいてはブーム30を、遠距離操作棹2に対して遠隔的に回転操作可能である。
図4に示すように、架台6は、短距離側台板61と、長距離側台板62を有している。これら台板61,62が、ヒンジ66を介して回転可能に連結されている。短距離側台板61の端部から斜め上へコ字形フレーム状の短距離端傾斜部63が延びている。長距離側台板62の端部から斜め下へ板状の長距離端傾斜部64が延びている。架台6の底部の各所には、車輪65が設けられている。
図5に示すように、エジェクター装置7は、エジェクト管70と、1又は複数(図では1つだけ図示)の洗浄ノズル71と、エジェクトノズル72を有している。エジェクト管70の先端部(図5において下端部)は拡開されている。なお、エジェクト管70が、先端部以外の部分も先端部と同径のストレート管状であってもよい。エジェクト管70の先端の開口部の外面に洗浄ノズル71が設けられている。洗浄ノズル71の供給ポートに高圧洗浄液供給源79が接続されている。
なお、複数の洗浄ノズル71が、エジェクト管70の周方向に間隔を置いて設けられていてもよい。洗浄ノズル71の噴射方向は、エジェクト管70の先端部の軸線に対して平行でもよく、斜めになっていてもよい。
エジェクト管70の先端部における洗浄ノズル71から周方向にずれた位置にエジェクトノズル72が設けられている。エジェクトノズル72の供給ポートに圧縮空気供給源78が接続されている。エジェクトノズル72の先端部は、エジェクト管70の先端開口の内部に臨んでいる。
図6に示すように、近距離洗浄装置8は、近距離操作棹82と、近距離洗浄治具83を含む。近距離操作棹82の先端部に近距離洗浄治具83が回転可能に連結されている。近距離洗浄治具83は、四角形の板状になっている。近距離洗浄治具83の底面の四隅には、車輪85が設けられている。かつ、近距離洗浄治具83の底面の中央部には、近距離洗浄ノズル84が設けられている。図6(b)に示すように、近距離洗浄ノズル84の供給ポートに高圧洗浄液供給源89が接続されている。近距離洗浄ノズル84の先端部は、斜め下へ向けられている。
高圧洗浄液供給源49,79,89は、互いに共通の高圧洗浄液供給源によって構成されていてもよい。
放射性汚染物貯蔵タンク90は、次のようにして洗浄される。
<吸い出し工程>
図7(a)に示すように、マンホール93を開ける。そして、エジェクター装置7をマンホール93から放射性汚染物貯蔵タンク90内へ挿し入れる。圧縮空気供給源78の圧縮空気をエジェクトノズル72からエジェクト管70内に噴射する。
圧縮空気は、エジェクト管70の奥側(図5において上側)へ流れる。これによって、エジェクト管70の先端部の内部に減圧室70eが形成され、エジェクタ効果によって上澄液9a及びスラリー状物9bがエジェクト管70に吸い込まれる。
高粘度ないしは硬めのスラリー状物9bに対しては、高圧洗浄液供給源79の高圧洗浄液(水)を洗浄ノズル71から噴射する。高圧洗浄液によってスラリー状物9bを崩したり砕いたりして流動性を高める。これによって、高粘度ないしは硬めのスラリー状物9bをも吸い出すことができる。好ましくは、放射性汚染物貯蔵タンク90内の放射性汚染物9(上澄液9a及びスラリー状物9b)の大部分を吸い出す。
吸い出し手段として、真空ポンプでなく、エジェクター装置7を用いることによって、管内の詰まり等を軽減できる。
なお、吸い出した放射性汚染物9(上澄液9a及びスラリー状物9b)は、別の場所のタンクに一時保管しておく。大容量タンクが完成した後はそれに移し替える。
<近距離洗浄工程>
次に、図7(b)に示すように、近距離洗浄装置8の近距離洗浄治具83をマンホール93からタンク90内へ挿し入れる。高圧洗浄液供給源89の高圧洗浄液(水)を近距離洗浄ノズル84から噴射する。これによって、タンク90内におけるマンホール93を中心とする近距離洗浄範囲を洗浄する。特に、マンホール93の直下及びその周辺のタンク底部90bを洗浄する。放射性汚染物9混じりの洗浄済み液は、送出管96から送出されて処理される。
<遠距離洗浄工程の前半部(中距離洗浄工程)>
次に、図7(c)に示すように、遠距離洗浄装置1の遠距離洗浄治具3をマンホール93からタンク90内へ挿し入れる。
図8に示すように、マンホール93には、棹ガイド4を設置する。棹ガイド4は、例えば2本のガイド部材4aと、一対のベース部4bを含む。2本のガイド部材4aは、平行な棒状になっている。これらガイド部材4aの同側端部どうしが円弧状のベース部4bによって連結されている。ベース部4bが、マンホール93の縁部に取付けられる。2本のガイド部材4a,4a間に遠距離操作棹2を通すことで、遠距離操作棹2をガイドする。(なお、棹ガイド4は、前記近距離洗浄装置8の近距離操作棹82のガイドにも用いることができる。)
図7(c)に示すように、洗浄ノズル41,42から水等の洗浄液を噴射することによって、タンク90内の洗浄範囲を拡げる。すなわち、タンク90内におけるマンホール93から見て前記近距離洗浄範囲より遠方の遠距離洗浄範囲を洗浄する。
前方洗浄ノズル41からの洗浄液によってブーム30の前方のタンク底部90b等を洗浄できる。
後方洗浄ノズル42からの洗浄液によって、ブーム30の後方のタンク底部90b等を洗浄できる。特に、内周リブ92とそれより長距離側(図7(c)において左側)のタンク底部90bとで作る隅角部を洗浄できる。
好ましくは、この段階までの間に、短距離側端部90dから放射性汚染物貯蔵タンク90の長手方向の中間部あたりまでの部分の全体を洗浄する。より好ましくは、放射性汚染物貯蔵タンク90の中央の内周リブ92Bと、長距離側(図7(c)において左側)の内周リブ92Cとの間あたりまで洗浄する。
逆に言うと、マンホール93から差し入れた遠距離洗浄装置1が短距離側端部90dまで届き(図7(c)の二点鎖線)、かつ内周リブ92B,92Cどうしの間あたりまで届くように(図7(c)の実線)、遠距離洗浄装置1の長さを設定する。
<架台設置工程>
次に、図9(a)に示すように、架台6を、クレーン等(図示せず)で吊ってマンホール93から放射性汚染物貯蔵タンク90内へ挿し入れる。このとき、架台6の短距離側の端部を下へ向ける。これによって、先ず、短距離端傾斜部63の端部の車輪65Aがタンク底部90bに着地する。
図9(b)に示すように、架台6を更に下降させていくと、台板61,62どうしがヒンジ66を中心に屈曲され、かつ短距離端傾斜部63が短距離側(同図において右側)へスライドされる。
車輪65Aひいては短距離端傾斜部63が、短距離側(同図において右側)の内周リブ92Aに突き当たるのとほぼ同時に、短距離側台板61と短距離端傾斜部63との連結部の車輪65Bがタンク底部90bに着地する。
図9(c)に示すように、架台6を更に下降させていくと、短距離側台板61が車輪65Bを回転中心にして次第に寝て来ることで、短距離端傾斜部63が上傾される。これによって、車輪65Aが内周リブ92Aを乗り越えることができる。
図9(d)に示すように、架台6を更に下降させていくと、短距離側台板61が短距離側(同図において右側)へスライドされる。やがて、車輪65Bが内周リブ92Aに突き当たる。これとほぼ同時に短距離側台板61のヒンジ66側の車輪65Cがタンク底部90bに着地し、短距離側台板61がタンク底部90b上に水平に載置される。
図9(e)に示すように、続いて、長距離側台板62を、ヒンジ66を中心にして長距離側(同図において左側)へ向けて回転させる。
これによって、図10(a)に示すように、架台6が、タンク底部90b上に載置される。図10(b)に示すように、長距離側台板62の端部が、タンク90の中央(長手方向の中間部)の内周リブ92Bの上方を跨ぎ、長距離端傾斜部64が内周リブ92Bより長距離側(同図において左側)に配置される。
<遠距離洗浄工程の後半部)>
次に、図10(c)に示すように、架台6上に遠距離洗浄治具3を載せる。更に、遠距離洗浄治具3の先端部を、架台6よりも長距離側(図10(c)において左側)へ延び出させる。これによって、遠距離洗浄治具3が内周リブ92Bに引っ掛かることなく、2つの内周リブ92B,92Cどうしの中間よりも長距離側のタンク90内(遠距離洗浄範囲)を洗浄することができる。
図10(d)に示すように、長距離側(図10において左側)へ洗浄を進めていくと、やがて遠距離洗浄治具3の先端の前輪23が内周リブ92Cに突き当たる。
ここで、図11(a)及び同図(b)の実線に示すように、遠隔回転操作手段50によって遠距離洗浄治具3を回転操作する。詳しくは、放射性汚染物貯蔵タンク90の外部における、遠距離操作棹2の手元側で操作ワイヤ51を引く。この引き力によって、遠距離洗浄治具3が第2後輪22を支点にして遠距離操作棹2に対して回転され、ブーム30の先端部が上昇される。これによって、前輪23ひいてはブーム30の先端部が内周リブ92Cを乗り越えることができる。
図11(b)の二点鎖線にて示すように、遠距離洗浄治具3の角度によっては、先端ガイド部35aが内周リブ92Cの上端部に摺擦される。このとき、先端ガイド部35aによって、ノズル41,42等が内周リブ92Cに引っ掛かるのを防止できる。したがって、ブーム30の先端部が内周リブ92Cをスムーズに乗り越えることができる。
また、台盤10の後部にカウンターウェイト12を設けておくことで、ブーム30をより軽い力で上向きに回転させることができる。
図11(b)の三点鎖線にて示すように、遠距離洗浄治具3を最大限度まで傾けたときは、補助後輪25がタンク底部90bに着地する。したがって、台盤10の後部が直接、タンク底部90bに当たるのを防止できる。
図12に示すように、ブーム30の先端部が内周リブ92Cを乗り越えることで、内周リブ92Cよりも長距離側(図12において左側)の放射性汚染物貯蔵タンク90内を洗浄できる。さらに、ブーム30の先端部をタンク90の長距離側端部90eに届かせることができ、長距離側端部90eを洗浄することができる。
これによって、放射性汚染物貯蔵タンク90の全域を確実に洗浄できる。すなわち、放射性汚染物貯蔵タンク90内のマンホール93の直下及びその周辺の近距離洗浄範囲だけでなく、マンホール93から見て近距離洗浄範囲より遠方の遠距離洗浄範囲をも洗浄することができる。タンク90の内壁に内周リブ92、その他の障害物があっても、該障害物を乗り越えて、該障害物よりも向こう側の洗浄を行うことができる。
本発明は、前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
例えば、洗浄手順は適宜改変できる。
遠隔回転操作手段50が、電力等によってブーム30を回転駆動させるようになっていてもよい。
本発明は、放射性汚染物を貯蔵したタンク内の洗浄システムとして適用できる。
1 遠距離洗浄装置(放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置)
2 遠距離操作棹(操作棹)
3 遠距離洗浄治具
6 架台
9 放射性汚染物
11c 回転軸
30 ブーム
40 洗浄ノズルマニホールド
41 前方洗浄ノズル(洗浄ノズル)
42 後方洗浄ノズル(洗浄ノズル)
50 遠隔回転操作手段
51 操作ワイヤ
7 エジェクター装置
70 エジェクト管
70e 減圧室
72 エジェクトノズル
8 近距離洗浄装置
82 近距離操作棹
83 近距離洗浄治具
84 近距離洗浄ノズル
90 放射性汚染物貯蔵タンク
90b タンク底部
90d 短距離側端部
90e 長距離側端部
92 内周リブ
92B 長手方向の中間部の内周リブ
93 マンホール

Claims (4)

  1. 横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を洗浄する装置であって、
    操作棹と、
    前記操作棹の先端部に回転可能に連結された回転連結部及び車輪を含む台盤と、
    前記台盤から前方へ延出されたブームと、
    前記ブームの先端部に設けられた洗浄ノズルと、
    前記台盤及び前記ブームを前記操作棹に対して遠隔的に回転操作可能な遠隔回転操作手段と、
    を備え、前記放射性汚染物貯蔵タンクの上部のマンホールから放射性汚染物貯蔵タンク内へ挿し入れ可能であり、前記台盤における前記回転連結部よりも後方にはカウンターウェイトが設けられていることを特徴とする放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置。
  2. 前記遠隔回転操作手段が、前記操作棹及び前記ブームに沿って延びる操作ワイヤを含み、前記操作ワイヤの先端部が、前記ブームの先端部に繋着されていることを特徴とする請求項1に記載の放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置。
  3. 横長の放射性汚染物貯蔵タンクの内部を洗浄する方法であって、
    前記放射性汚染物貯蔵タンクの上部のマンホールから挿し入れたエジェクター装置によって、前記放射性汚染物貯蔵タンク内の放射性汚染物を吸い込んで送出する吸い出し工程と、
    操作棹の先端部に近距離洗浄ノズルが設けられた近距離洗浄装置によって、前記放射性汚染物貯蔵タンク内におけるマンホールを中心として前記マンホールの直下及びその周辺の近距離洗浄範囲を洗浄する近距離洗浄工程と、
    請求項1又は2に記載の放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置であって前記近距離洗浄装置より長い放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置によって、前記放射性汚染物貯蔵タンク内における前記マンホールから見て前記近距離洗浄範囲より遠方の、前記近距離洗浄装置が届く範囲を超えた遠距離洗浄範囲を洗浄する遠距離洗浄工程と、
    を備えたことを特徴とする放射性汚染物貯蔵タンク洗浄方法。
  4. 前記遠距離洗浄工程に際して、2つの台板がヒンジを介して回転可能に連結された架台を吊って前記2つの台板のうち一方の台板の端部を下へ向けて、前記架台を前記マンホールから前記放射性汚染物貯蔵タンク内に挿し入れ、前記一方の台板の端部を前記放射性汚染物貯蔵タンクの底部に着地させた後、前記ヒンジを中心にして前記2つの台板どうしを屈曲させながら、前記一方の台板を前記放射性汚染物貯蔵タンクの底部上に載置し、続いて前記2つの台板のうち他方の台板を前記一方の台板とは反対側へ回転させて、前記他方の台板を前記放射性汚染物貯蔵タンクの長手方向の中間部に形成された内周リブを跨ぐように前記放射性汚染物貯蔵タンクの底部上に載置し、その後、前記放射性汚染物貯蔵タンク洗浄装置を前記架台上に載せて前記遠距離洗浄範囲の洗浄を行うことを特徴とする請求項3に記載の放射性汚染物貯蔵タンク洗浄方法。
JP2016204879A 2016-10-19 2016-10-19 放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法 Active JP6749822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204879A JP6749822B2 (ja) 2016-10-19 2016-10-19 放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204879A JP6749822B2 (ja) 2016-10-19 2016-10-19 放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018066625A JP2018066625A (ja) 2018-04-26
JP6749822B2 true JP6749822B2 (ja) 2020-09-02

Family

ID=62085986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016204879A Active JP6749822B2 (ja) 2016-10-19 2016-10-19 放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6749822B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113245327A (zh) * 2021-06-24 2021-08-13 中国核电工程有限公司 一种放射性贮罐去污方法及装置
CN113426718A (zh) * 2021-06-28 2021-09-24 重庆金美新材料科技有限公司 一种导电辊擦拭装置及其使用方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5652088U (ja) * 1979-09-28 1981-05-08
JPS616480Y2 (ja) * 1981-02-27 1986-02-26
US4470952A (en) * 1982-06-14 1984-09-11 Automation Industries, Inc. Floating decontamination apparatus
JP4303098B2 (ja) * 2003-12-09 2009-07-29 株式会社アトックス ジェット洗浄及び洗浄水回収装置
JP4356728B2 (ja) * 2006-10-05 2009-11-04 原電事業株式会社 放射性物質で汚染されたスラッジを移送する方法および装置
JP4667421B2 (ja) * 2007-06-11 2011-04-13 カムテック株式会社 タンク内洗浄装置
JP3175984U (ja) * 2012-03-22 2012-06-07 株式会社スギノマシン タンク内洗浄装置
JP6106548B2 (ja) * 2013-07-12 2017-04-05 日揮株式会社 液体収容設備
JP2016003976A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 三協興産株式会社 タンクの除染方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018066625A (ja) 2018-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5497607B2 (ja) カプセル型の洗浄機
JP4667421B2 (ja) タンク内洗浄装置
JP6749822B2 (ja) 放射性汚染物貯蔵タンクの洗浄装置及び洗浄方法
EP3328559A1 (fr) Installation de nettoyage de plateaux de fabrication additive
KR20230042757A (ko) 적층 제조 판의 건식-세정을 위한 방법
JP5729742B1 (ja) 螺旋走行台車及び螺旋走行洗浄機
AU2010336024B2 (en) A cleaner
JPH0372986A (ja) 容器洗浄装置とその方法
KR100796948B1 (ko) 대형 원통형 강관을 처리하기 위한 쇼트 블라스트 장치
JP5480051B2 (ja) コンクリート壁面の表面研掃処理装置
JP2013116438A (ja) ウォータージェット治具
US3642013A (en) Apparatus for cleaning hollow cylinders and the like
CN105157287A (zh) 一种储液器及其配件清洗系统
JP2015167898A (ja) フレキシブルコンテナバッグ洗浄方法および洗浄装置
JP5721090B1 (ja) 枠組足場洗浄用回転ノズルヘッド
JP6278547B1 (ja) 簡易型の仮設機材洗浄装置
JP2011062585A (ja) 深井戸管内の洗浄方法
JP2014088713A (ja) 路面用噴水型除去装置
CN209109781U (zh) 一种压力容器内壁清洗装置
CN220047576U (zh) 一种云雾抑尘装置
JP2022070082A (ja) コンクリート斫り装置及びコンクリート斫り方法
JP3201879U (ja) 路面用噴水型除去装置
JPH0665919A (ja) 地中連続壁継手の接合鋼板清掃装置用水ジェット装置
JP2004181528A (ja) 鋳型内面の洗浄方法および洗浄装置
KR100868822B1 (ko) 워터젯을 이용한 지하철 천장의 석면 제거장비

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6749822

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250