JP6748630B2 - 波長掃引光源 - Google Patents

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Description

本発明は、瞬間的に狭いスペクトルが周期的に波長軸上で掃引される波長掃引光源に関する。
光干渉断層画像診断法(Optical Coherence Tomography,OCT)の一方式に、瞬間的に狭いレーザスペクトルが周期的に波長軸上で掃引される波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCT(SS−OCT)がある。SS−OCTは分光器を必要としないフーリエドメインOCT(FD−OCT)の一形態として知られる。
FD−OCTのもう一形態であるスペクトルドメインOCT(SD−OCT)では干渉信号を分光し、空間的な光強度分布としてOCT信号が得られるが、この場合光検出には解像度の高いアレイディテクタが必要となる。ここでのOCT信号とは断層の情報を含む信号であり、干渉させる際の2光波間の遅延差に応じて強度分布の空間周波数が変化する。
一方でSS−OCTでは、狭線幅光源のスペクトルを直接時間的に波長または周波数軸上で掃引するため、時間的に分光されているとみなすことができ、一般的な光検出器により時間波形としてOCT信号を取得できる。奥行き情報は、干渉信号のそのままの周波数に対応する。そのためアレイディテクタの速度でSD−OCTの撮像速度が制限される1μm帯や1.3μm帯といった近赤外より長波長のOCTで主に用いられる。
波長掃引光源を用いるSS−OCTで重要となるのが、深さ方向の計測限界深度に関わる波長掃引光源の瞬時のレーザ線幅である。この瞬時線幅の逆数はコヒーレンス長に比例し、観測対象内部の反射点の深さがコヒーレンス長の1/4にあたるときOCT信号が6dB減衰するため、奥行方向のダイナミックレンジを表す1つの指標として用いられる。
一般的にレーザが発振し、線幅が狭窄化するまでには一定の時間を要するため、発振波長が常に変化する波長掃引光源では、レーザ線幅は掃引速度とトレードオフの関係にあることが報告されている(非特許文献1参照)。つまり掃引周波数の高い波長掃引光源では、波長の時間変化が速く、各波長に許された周回時間が短く周回数も減少するためレーザ線幅が広くなる。
このトレードオフの関係を打破する技術がフーリエドメインモードロック(FDML)レーザである(非特許文献2参照)。FDMLレーザの基本構成要素は光増幅器、波長選択器、光遅延器および光パワーの一部を共振器から取り出す光取り出し器である。これら構成要素間は自由空間もしくは導波路といった光伝搬によって光学的に接続されている。波長選択器により瞬間的な波長および波長の変化が決定され、波長を連続的に変化させることで波長掃引を実現する。
光遅延器では波長選択器の一波長掃引周期もしくはその整数倍に相当する時間だけ光を遅延させる。これにより波長選択器の掃引動作と光周回を同期させることができ、掃引帯域内の全波長のレーザ光を共振器内に蓄積することができる。そのため掃引周波数が高い場合でも光の共振器周回数を低下させることなく、波長選択器における累積フィルタリング効果によってレーザ線幅を狭窄化できる。
図1に、従来のリング型の波長掃引光源の構成例を示す。このリング型波長掃引光源は、光増幅器110、アイソレータ120、偏波コントローラ130、波長フィルタ140、光カプラ160、光遅延ファイバ170が配置されたリング共振器を構成するファイバリングおよび波長フィルタ140が備える光偏向器145を駆動するドライバ装置150からなる。
光源の掃引帯域幅以上の波長域において光増幅効果を有する光増幅器110から出力された広いスペクトルを持つ自然放出光は、アイソレータ120、偏波コントローラ130を通過し、サーキュレータ141によって自由空間光学系である波長フィルタ140に導入される。ファイバ出射端に配置したコリメータレンズ142によって平行光線とした後、半波長板143、偏光ビームスプリッタ144を通過し、タンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)光偏向器145および回折格子146に入射する。
このとき、偏光ビームスプリッタ144をKTN光偏向器145が有する偏光依存性に適合する偏光状態の光が入射するように配置し、偏波コントローラ130および半波長板143を用いて、偏光ビームスプリッタ144を透過する光パワーが最大となるよう偏光状態の最適化を行う。尚、偏波コントローラ130、半波長板143および偏光ビームスプリッタ144を用いる代わりに、光遅延ファイバ170を含むリングファイバを偏波保持ファイバ(PMファイバ)とし、ファイバリングを周回する光がKTN光偏向器145の有する偏光依存性に適合する偏光状態を維持するようにしても良い。
波長フィルタ140では、ドライバ装置150がKTN光偏向器145に出力する電圧波形に応じて選択波長が決定される。KTN光偏向器145および回折格子146において波長選択された反射光は、入射経路と同経路を辿ってサーキュレータ141からファイバリングに戻される。
サーキュレータ141によってファイバリングに戻された光は、光分岐素子160でその一部がファイバリングから取り出され、これが波長選択光源の出力光となる。残りの光は、再びファイバリングを辿って光遅延ファイバ170を通過し、光増幅器110に帰還される。
波長フィルタ140はドライバ装置150からの駆動電圧波形に応じた波長選択動作を行う。ここではKTN光偏向器145に対して周波数200kHzの正弦波を印加する。つまりフィルタ波長140は周期的に掃引されており、光遅延ファイバ170の長さは光が共振器全体を一周するのに要する時間が波長フィルタ140の波長掃引周期と同一またはその整数倍となる。これによって波長フィルタ140によって選択された波長の光はファイバリングを一周したのち再び波長フィルタ140を通過する際に波長フィルタ140の次掃引の同一波長を選択するタイミングと一致し、最小の損失で再度フィルタリング効果を受けることができる。この現象は掃引帯域内の全波長で起こる。
特許第4751389号公報
R. Huber, M. Wojtkowski, K. Taira, J. G. Fujimoto, and K. Hsu, "Amplified, frequency swept lasers for frequency domain reflectometry and OCT imaging: design and scaling principles," Opt. Express 13, 3513-3528 (2005) R. Huber, M. Wojtkowski, and J. G. Fujimoto, "Fourier Domain Mode Locking (FDML): A new laser operating regime and applications for optical coherence tomography," Opt. Express 14, 3225-3237 (2006)
このFDMLレーザの動作条件は、波長選択器の掃引周波数が光の共振器周回時間によって決まる自由スペクトル領域(FSR)と一致もしくはFSRの整数倍に一致することである。一般的なOCT用波長掃引光源の掃引周波数は数十から数百kHzであるため、これに相当するFSRを得るためには光遅延器は数kmの光路長を有する必要がある。この長さの光遅延を与える場合は光ファイバが好適である。
しかしながら、長い光ファイバを使用すると共振器長が変化し易く、それによりリング共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期との同期ずれが生じるという課題がある。kmオーダーの長さを有する光ファイバでは微小な温度変化でもその長さ変化はFDML動作にとっては無視できない程の同期ずれを引き起こす。そのため、従来のFDMLレーザでは安定した動作や狭いレーザ線幅を実現するには、長い光ファイバを含む共振器全体の温度制御を行う必要があった。
一般に温度制御は制御対象の体積に比例して大出力を必要とするが、FDMLレーザでは非常に狭い温度変動範囲に安定化させる必要があるため、大規模な温度制御装置も必要になる。そのため、従来のFDMLレーザでは安定動作および低コスト化に課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、波長選択器の掃引周波数を共振器長変化に応じて制御することによって安定なFDML動作を実現した波長掃引光源を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様の波長掃引光源、所定の波長帯の光を出射する光増幅部と、前記光増幅部から出射された光のうち、所定の波長掃引周波数で波長が変化する光を反射する波長選択部と、前記波長選択部で反射された光を2分割して、一方の分岐光を前記光増幅部に帰還させ、他方の分岐光を出力光として出力する第1の光分岐部と、前記光増幅部と前記波長選択部との間に配置された光遅延部と、を含む共振器部、および前記波長掃引周波数を少なくとも前記光遅延部の光路長の変化に応じて調整するよう前記波長選択部を制御する安定化機構部であって、前記波長選択部から出射される光と前記波長選択部に入射する光とのそれぞれから一部を分割するビームスプリッタ部と、前記波長選択部に入射する光から前記ビームスプリッタ部で分割した第1の光、および前記波長選択部から出射される光から前記ビームスプリッタ部で分割した第2の光の、所定の同じ波長の光強度をそれぞれ測定する光検出部と、前記光検出部から出力される前記第1の光の光強度信号のピーク時間と前記第2の光の光強度信号のピーク時間との時間差を、前記出力光の光強度が最大、予め測定した目標値、または当該光強度を用いて計算される目標値になるときの時間差になるように、前記波長掃引周波数を調整するフィードバック制御部とを含む安定化機構部を備え、前記フィードバック制御部は、前記第1の光の光強度信号のピーク時間が前記第2の光の光強度信号のピーク時間に対して時間的に遅れているとき前記波長掃引周波数を低くし、当該第1の光の光強度信号のピーク時間が当該第2の光の光強度信号のピーク時間に対して時間的に進んでいるとき当該波長掃引周波数を高くすることを特徴する。
本発明の別の態様では、さらに前記共振器部は、伝搬する光の偏光状態を保持することを特徴とする。
本発明の上記いずれかの態様に係る別の態様では、さらに前記波長選択部は、KTN光偏向器および回折格子を含むことを特徴とする。
本発明は、FDMLレーザの同期手法として波長選択器の掃引周波数を共振器長変化に応じて制御することによって、温度制御器を使用せずに安定なFDML動作を実現することができる。
従来のリング型波長掃引光源の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る波長掃引光源の構成例を示す図である。 共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とが一致しているときのファイバリング側から入射した光の強度信号(a)および回折格子234および光偏向器233側から入射した光の強度信号(b)の時間変化を示す図である。 共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とがずれたときの強度信号(a)および強度信号(b)の時間変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図2に、本発明の一実施形態に係る波長掃引光源の構成例を示す。図2に示す本発明の一実施形態の波長掃引光源は、リング共振器を用いたFDMLレーザである。FDMLレーザ部の構成は、光増幅器210、アイソレータ220、波長フィルタ230、光カプラ260、光遅延ファイバ270が配置されたリング共振器を構成するファイバリング、および波長フィルタ230が備える光偏向器233を駆動するドライバ装置240からなる。また、光遅延ファイバ270を含むリングファイバに偏波保持ファイバ(PMファイバ)を用いて周回する光の偏光状態を保持する構成としている。本発明では、このFDMLレーザ部に加えて、さらにファイバリングの周回周期と波長フィルタ230の波長掃引周期の1以上の整数倍との差がゼロ、または所定の値となるように波長フィルタ230の波長掃引周波数fFを調整する安定化機構250を備える。
安定化機構250は、ビームサンプラ251、ミラー252、253、バンドパスフィルタ254、フォトディテクタ255、256、フィードバック制御器257からなる。ビームサンプラ251の反射率は例えば5%程度とし、バンドパスフィルタ254は例えば中心周波数fc、バンド幅が1nm程度の狭帯域フィルタとする。
FDMLレーザ部では、波長掃引光源の掃引帯域幅以上の波長域において光増幅効果を有する光増幅器210から広いスペクトルを持つ自然放出光を出力し、その光はアイソレータ220を通過してサーキュレータ231によって自由空間光学系である波長フィルタ230に導入される。ファイバ出射端に配置したコリメータレンズ232によって平行光線とした後、タンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)光偏向器233および回折格子234に入射する。このとき、光遅延ファイバ270を含むリングファイバは偏波保持ファイバ(PMファイバ)とし、ファイバリングを周回する光がKTN光偏向器233の有する偏光依存性に適合する偏光状態を維持する。
安定化機構250では、ビームサンプラ251は、ファイバリング側から入射した光の一部と、回折格子234および光偏向器233側から入射した光の一部とをそれぞれ所定の異なる方向へ反射する。本実施形態では、回折格子234および光偏向器233側からビームサンプラ251に入射した光の反射光はバンドパスフィルタ254を透過してフォトディテクタ255に入射する。ファイバリング側からビームサンプラ251に入射した光の反射光は、ミラー252、253を介してバンドパスフィルタ254を透過してフォトディテクタ256に入射する。フォトディテクタ255、256から出力された中心周波数fcの光の強度信号はフィードバック制御器257に入力され、フィードバック制御器257は、それら光強度信号のピークの出現する時間差を測定し、その時間差に応じて下記のようにドライバ装置240の波長掃引周波数fFを調整する。
図3に、共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とが一致しているときのファイバリング側から入射した光の強度信号(a)および回折格子234および光偏向器233側から入射した光の強度信号(b)の時間変化を示す。ここでは、強度信号(a)のピーク時間taと、強度信号(b)のピーク時間tbとの時間差Δt(=ta−tb)が所定の基準値、ここでは一例としてゼロとなるよう、ビームサンプラ251からフォトディテクタ255、256のそれぞれの光路長を等しくしている。中心周波数fcの所定の帯域の光が回折格子234で反射される周期、すなわち波長掃引周期は1/fFであり、この場合共振器の周回周期も同じ1/fF、または、1/fFの2以上の整数倍である。
図4に、共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とがずれたときの強度信号(a)および強度信号(b)の時間変化を示す。温度変化等により光遅延ファイバ270を含むファイバリングの光路長が変化すると、波長掃引周期は1/fFのままであるが、共振器の周回周期が変化する。そのため、回折格子234に中心周波数fcの光が入射するタイミングと、回折格子234が中心周波数fcの光を反射可能なタイミングとがずれる。回折格子234で反射された光の強度信号(b)のピークは、回折格子234が中心周波数fcの光を反射可能なタイミング内に存在するので、図4に示すように回折格子234に入射した中心周波数fcの光のピークが、回折格子234が中心周波数fcの光を反射可能なタイミングから外れた場合などでは、ピーク時間の差Δtはゼロ以外の値をとる。
ピーク時間の差Δtが基準値よりも小さくなる(基準値がゼロの場合、Δt<0)とき、ファイバリングの光路長が短くなって周回周期が短くなっていることを意味するため、Δtがゼロになるように波長掃引周波数fFを高くする。一方、位相差Δtが基準値よりも大きくなる(基準値がゼロの場合、Δt>0)とき、ファイバリングの光路長が長くなって周回周期が長くなっていることを意味するため、Δtがゼロになるように波長掃引周波数fFを低くする。このように共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とにずれが生じると、共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とのずれの大きさに応じて強度信号(a)、(b)の振幅は変化し、ずれが大きくなると振幅は低下する。しかし本発明では強度信号のピーク時間が検出できればよいので、強度信号のピークが検出できれば振幅の変化には影響されない。
このように、ピーク時間の差Δtの値に応じて駆動信号の周波数、すなわち波長掃引周波数fFを調整することにより、リング共振器の周回周期と波長フィルタの波長掃引周期とを同期させることで、光カプラ260から出力される出力光の強度が最大、または、所定の値となるように調整することができる。
ここで、光カプラ260から出力される出力光の強度が最大、または、所定の値となるように調整することについて、若干の説明を加える。
FDMLでは、波長掃引周期を徐々に変化させた場合、波長掃引周期の1以上の整数倍の時間と共振器の周回時間が一致する波長掃引周期を境にして、出力光の強度が劇的に変化する。さらに出力光について詳述すると、周期が若干短ければ大きく、周期が若干長ければ小さくなり、周期が一致する場合は、その中間の出力光強度となる。
コヒーレンス長が最も長いのは波長掃引周期の1以上の整数倍が共振器の周回時間と一致する場合であるので、コヒーレンス長が最長となる出力光強度を予め測定しておいて、その強度を目標値として、波長掃引周期(または波長掃引周波数)を調整、または、制御することにより、コヒーレンス長を最長の状態に保持することができる。コヒーレンス長最長となる出力光強度は、共振器毎に異なるため、共振器毎に予め測定しておくことが必要である。
上記では、出力光強度そのものを目標値としたが、そうではなく、出力光強度を、1掃引中の出力光強度の時間積分値で割ったもの(規格化したもの)を、目標値としても良い。このようにした場合、光カプラ260から出力される光の強度が、何らかの影響(温度変化に起因する光ファイバのボビンへの締め付け強度変化にともなう複屈折変化等)によって変動しても目標値の変動は抑えられるので、温度等の環境変化の影響を抑制する制御系を構築することができる。
一方、もし、最大の出力光強度を保持したり、ユーザの所望の出力光強度を保持したりすることが必要であれば、そのような所定の光強度となるように波長掃引周期を調整、または、制御することができる。
光カプラ260から出力される光の強度を、コヒーレンス長最大となる出力光強度にしたり、ユーザが欲する出力光強度にしたりといったような、所定の出力光強度となるように波長掃引周期を調整する方法としては、例えば、PID(Proportional−Integral−Differential)制御が考えられる。この場合、目標値は所定の出力光強度、操作量は波長掃引周期(周波数)、制御量は出力光強度となる。
出力光強度を最大に保持する波長掃引周期の調整方法としては、1)現在の波長掃引周期を中心とした所定の範囲内で周期を変化させた場合の出力光強度を取得して、2)そのうちの光強度の大きな周期を選択し、次に、その周期を中心として、1)2)を何度も繰り返して、光強度が最大(または極大)となるまで繰り返す、という方法がある。この調整方法のパラメータとしては、波長掃引周期の初期値、現在の波長掃引周期を中心としたときの変化させる周期の範囲がある。また、波長掃引周期を離散的に等間隔に変化させる場合は、周期の間隔もパラメータとして設定する。
尚、図2に示す本発明の一実施形態ではFDMLレーザ部にリング共振器型の構成を用いた例を示したが、本発明ではFDMLレーザ部は光偏向器および回折格子を含む波長フィルタを用いた構成であればリング共振器型以外の構成であってもよい。波長フィルタ230は、リトロー配置に代えて、さらに全反射鏡を追加してリットマン配置としてもよい。光遅延ファイバ270を含むファイバリングは、PMファイバに代えて、図1に示す構成と同様に偏波コントローラ、半波長板および偏光ビームスプリッタを用いることで変調器内を伝搬する光の偏光状態を保持する構成としてもよい。
110、210 光増幅器
120、220 アイソレータ
130 偏波コントローラ
140、230 波長フィルタ
141、231 サーキュレータ
142、232 コリメータレンズ
143 半波長板
144 偏光ビームスプリッタ
145、233 KTN光偏向器
146、234 回折格子
150、240 ドライバ装置
160、260 光カプラ
170、270 光遅延ファイバ
250 安定化機構
251 ビームサンプラ
252、253 ミラー
254 バンドパスフィルタ
255、256 フォトディテクタ
257 フィードバック制御器

Claims (3)

  1. 所定の波長帯の光を出射する光増幅部と、
    前記光増幅部から出射された光のうち、所定の波長掃引周波数で波長が変化する光を反射する波長選択部と、
    前記波長選択部で反射された光を2分割して、一方の分岐光を前記光増幅部に帰還させ、他方の分岐光を出力光として出力する第1の光分岐部と、
    前記光増幅部と前記波長選択部との間に配置された光遅延部と、
    を含む共振器部、および
    前記波長掃引周波数を少なくとも前記光遅延部の光路長の変化に応じて調整するよう前記波長選択部を制御する安定化機構部であって、
    前記波長選択部から出射される光と前記波長選択部に入射する光とのそれぞれから一部を分割するビームスプリッタ部と、
    前記波長選択部に入射する光から前記ビームスプリッタ部で分割した第1の光、および前記波長選択部から出射される光から前記ビームスプリッタ部で分割した第2の光の、所定の同じ波長の光強度をそれぞれ測定する光検出部と、
    前記光検出部から出力される前記第1の光の光強度信号のピーク時間と前記第2の光の光強度信号のピーク時間との時間差を、前記出力光の光強度が最大、予め測定した目標値、または当該光強度を用いて計算される目標値になるときの時間差になるように、前記波長掃引周波数を調整するフィードバック制御部と
    を含む安定化機構部
    を備え
    前記フィードバック制御部は、前記第1の光の光強度信号のピーク時間が前記第2の光の光強度信号のピーク時間に対して時間的に遅れているとき前記波長掃引周波数を低くし、当該第1の光の光強度信号のピーク時間が当該第2の光の光強度信号のピーク時間に対して時間的に進んでいるとき当該波長掃引周波数を高くする
    とを特徴する波長掃引光源。
  2. 前記共振器部は、伝搬する光の偏光状態を保持す
    とを特徴とする請求項1に記載の波長掃引光源。
  3. 前記波長選択部は、KTN光偏向器および回折格子を含
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の波長掃引光源。
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