JP6747653B2 - 11c標識カテコール誘導体、それを用いたリン酸化タウ凝集阻害剤のpetプローブ、及びそれらの製造方法 - Google Patents

11c標識カテコール誘導体、それを用いたリン酸化タウ凝集阻害剤のpetプローブ、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、11C標識カテコール誘導体、それを用いたリン酸化タウ凝集阻害剤のPETプローブ及びそれらの製造方法に関する。
アルツハイマー病(Alzheimer's disease;AD)は認知機能低下や人格の変化を主な症状とする認知症の一種である。認知症は85歳以上の日本人口の約25%が発症するcommon diseaseであるが、ADがそのうち約半数を占めている。今後に予測されている高齢化社会に向かい、AD患者数は増加の一途を辿ると考えられ、少子高齢化が進む我が国において深刻な問題となっている。
従来のAD研究では、アミロイドβペプチドの異常がAD発症の引き金であるとするアミロイドβ仮説に基づくものが主流であった。そして、この仮説に基づき、抗アミロイドβモノクローナル抗体療法を施した人の脳を調べたところ、アミロイドβペプチドは消失していたにもかかわらず認知症は進行し、AD治療に対して期待されたほどの効果を上げることができなかった。
このため、最近では、アミロイドβペプチドの異常以外のAD発症の要因として、タウ蛋白質が注目されている。タウ蛋白質は中枢神経細胞に多量に存在し、脳の神経ネットワークを構成する神経軸索の機能に必須な蛋白質である。アルツハイマー病や家族性前頭側頭型認知症などの疾患では、微小管結合蛋白質のタウの過剰リン酸化にともない、神経原線維変化の形成が促進されて認知症状が出現することが明らかとなってきた。また、タウ蛋白質が脳内で凝集・蓄積するだけで神経細胞に異常が生ずることも実証されている。
また、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターの高島らは、天然化合物ライブラリーからタウ蛋白質の凝集を抑制する化合物をスクリーニングし、ドーパミンやアドレナリン等のカテコール核をもつ薬剤がタウ蛋白質の凝集を阻害することを見出している(特許文献1)。そして、さらには、カテコール核をもつ薬剤のうちD/L-イソプロテレノール(除脈や気管支喘息に用いられる医薬品)を過剰リン酸化タウ発現マウスに投与し、タウ蛋白質の凝集を抑制と、それに伴う神経細胞脱落が抑制され、神経活動の低下や異常行動の改善という画期的な効果を見出している(特許文献1)。
WO2013/051266
上述したカテコール核を有するタウ蛋白質凝集阻害剤の阻害効果の仕組みを調べるためには、生体内のどの部分に阻害剤が蓄積し、また、どのように移動するのかという生体内動態を調べることが重要である。この研究により、標的蛋白質の存在位置や薬物の代謝安定性や排泄過程などがわかるとともに、特定臓器への滞留など、毒性発現に関する知見も得られる。この体内動態の解析のための手法として11Cで標識したタウ蛋白質凝集阻害剤を調製し、これをマウスやヒトに直接マイクロドージングして、PET装置でイメージ画像を得ることが考えらえる。PET装置とは11Cなどのポジトロンを放出する短寿命放射性核種で標識されたトレーサーを生体内に投与し、トレーサーにより発生するγ線をPETカメラによって計測して、その体内分布をコンピューターにより画像化する装置である。PET装置の使用により、小動物からヒトまで含めた生体での薬剤の薬物挙動や標的部位への到達度を、非侵襲的かつ定量的に追跡することができる。このため、カテコール核を有するタウ蛋白質凝集阻害剤についての11C PET画像を解析すれば、非侵襲的イメージングが可能となり、ひいては生物学、医薬品開発、医療などの各分野において極めて有用な情報を得ることができると考えられる。
しかし、11Cは半減期が20分と短く、サイクロトロンによる照射終了後から合成、精製までを半減期の2〜3倍以内の時間内で行なわなければならない。しかも、カテコールアミン骨格は極めて酸化・分解され易いことから、たとええ短時間で合成できたとしたとしても、反応溶液からの分離精製が極めて困難である。こうした時間的制約及び化学的不安定性という理由から、現在に至るまで、カテコール核を有するイソプロテレノールの11Cによる標識化に成功した例はない。
本発明は、上記従来の課題に鑑み成されたものであり、PET装置によるイメージング画像を得るのに十分な放射能を有する11C標識カテコール誘導体、それを用いたリン酸化タウ凝集阻害剤のPETプローブ及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の11C標識カテコール誘導体は、下記一般式(a)で示される(ただし、Rはイソプロピルアミノ基を有する置換基であり、該イソプロピルアミノ基の2位の炭素は11Cで標識されている)。
Figure 0006747653
前述したように、ドーパミンやアドレナリン等、様々なカテコール誘導体がタウ蛋白質の凝集を阻害することを見出されている(特許文献1)。これらの事実から、上記一般式(a)で示されるカテコール誘導体もタウ蛋白質の凝集を阻害することが期待でき、さらには11Cで標識されていることから、PET法によるイメージングに使用することができ、タウ蛋白質の凝集を抑制に関連する阻害剤の体内動態研究に供することができる。
上記一般式(a)で示されるカテコール誘導体のうちでも、イソプロテレノールのイソプロピルアミノ基の2位の炭素が11Cで標識された下記構造式(b)(式中、*印の炭素は11Cで標識されていることを示す)で示される11C標識カテコール誘導体は、非標識イソプロテレノールがタウ蛋白質の凝集を特に強く抑制し、アルツハイマー型認知症の薬として期待されていることから、イソプロテレノールの生体内での作用やアルツハイマー型認知症の原因等を研究するために、極めて有用である。なお、構造式(b)における水酸基が結合した炭素は不斉炭素であり、光学異性体の存在する化合物であるが、本発明の構造式(b)で示されるカテコール誘導体は、R体、S体、ラセミ体、R体及びS体の任意の割合の混合物、のいずれをも含む概念である。(R)-イソプロテレノールおよび(S)-イソプロテレノールのキラル化合物の11C標識体は、キラルなノルアドレナリンを原料に用いて合成したり、11C標識体をラセミ体で合成してキラルカラムにより分離精製したりして得ることができる。
Figure 0006747653
上記一般式(a)で示される11C標識カテコール誘導体は、下記一般式(c)で示されるカテコール誘導体(ただし、Rは第1級又は第2級アミンを有する置換基を示す)と、[2-11C]アセトンを還元剤の存在下で還元的アルキル化反応によって製造することができる。
例えば、[11C]CO2を過剰量のメチルリチウム(CH3Li)のエーテル溶液により捕獲して[2-11C]アセトンを調製することができる。従来の方法では、ジフェニルアミンにより過剰のメチルリチウムを選択的に分解し、つづいて生じたリチウムジフェニルアミンとdilithium [2-11C]propane-2,2-bis(olate) ((CH3)2C(OLi)2)中間体を強酸(塩化水素や硫酸)で分解していたが、この操作を行うと生じたジフェニルアミンと[2-11C]アセトンが反応してイミニウムイオンが副生する恐れがあり、目的とする[2-11C]アセトンを再現よく取り出すことができない。ここで、強酸に代えて弱酸であるフェノール(pKa値:9.9)で処理すれば、そのような縮合反応は起こらず、[2-11C]アセトンを再現よく得ることができる。
そして、加えて続く還元的アルキル化反応の反応速度は、基質濃度および反応溶液に大きく依存するため、第一の反応容器で調製した[2-11C]アセトン(沸点56℃)を蒸留して第二の反応容器に採取して還元的アルキル化反応を行うことが好ましい。反応溶媒として、沸点の低いTHF(沸点65℃)やジエチルエーテル(沸点35℃)を使用した場合は、[2-11C]アセトンとの共沸により次の還元的アルキル化反応を抑制するエーテル系溶媒の第二反応容器への混入により、反応効率が低下する。この点、沸点が106℃と高沸点であるシクロペンチルメチルエーテルを用いれば、還元的アルキル化反応の収率を高めることができる。また、シクロペンチルメチルエーテルは、ジメチルエーテル等の一般的なエーテル系溶媒よりも脱水が容易であるため、禁水系反応である[2-11C]アセトン合成の溶媒として好ましい。
Figure 0006747653
ここで、一般式(c)で示されるカテコール誘導体がノルエピネフリン(すなわち、ノルアドレナリン)であれば、イソプロテレノールのイソプロピルアミノ基の2位の炭素を11Cで標識した、上記構造式(b)で示される11C標識カテコール誘導体を製造することができる。
還元的アルキル化反応に用いる還元剤としては、例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)やトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)等を用いることができる。より毒性の低いものという観点から、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)が好ましい。一般的に、還元的アルキル化反応において酸触媒としては、pKa値が4.76の酢酸が良く用いられているが、本発明者らの試験結果によれば、pKa値は3.7以上4.8以下の範囲の酸を用いることにより、効率よく反応が進行することが分かった。pKa値が3.75未満である(例えば塩酸等)と、[2-11C]アセトンと第1級アミンによるイミン中間体(第2アミンの場合はイミニウム塩)の形成は促進されるものの、イミン中間体(第2アミンの場合はイミニウム塩)を還元する還元剤(水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム等)がすばやく分解されるおそれがある。また、4.8を超えると、還元反応が遅く、その間にカテコール核の酸素による自動酸化や分解が進行してしまう。本発明者らは、11C標識イソプロテレノールを合成する場合において、還元剤としてNaBH3CNを使用する場合には、酸として酢酸(pKa = 4.76)を使用する場合に高い収率が得られ(ラジオHPLC分析収率79.5%)、NaBH(OAc)3を使用する場合には、酸として安息香酸(pKa = 4.21)を使用する場合に高い収率が得られる(ラジオHPLC分析収率87%)ことを見出している(後述する実施例参照)。
市販のノルエピネフリンおよびイソプロテレノール(非放射化体)、p-トリフルオロメチル安息香酸(4-TFMBA)、NaBH(OAc)3を含むDMFおよびDMSO溶液の各種カラムを使用したHPLC分析の結果を示すチャートである。 ジフェニルアミンTHF溶液/塩化水素のジエチルエーテル溶媒をクエンチ剤としたときの、(A1)[2-11C]アセトン調製後の加熱および窒素バブリングにより第二反応容器に捕獲された標識化合物のラジオHPLC分析チャート、及び(A2)第一反応容器の残渣のラジオHPLC分析チャートである。また、ジフェニルアミンTHF溶液/フェノールのTHF溶液をクエンチ剤としたときの、(B1)[2-11C]アセトン調製後の加熱および窒素バブリングにより第二反応容器に捕獲された標識化合物のラジオHPLC分析チャート、及び(B2)第一反応容器の残渣のラジオHPLC分析チャートである。 合成した[11C]イソプロテレノール溶液(酒石酸添加なし)の(A)単離直後、及び(B)単離後60分経過後におけるHPLC分析の結果を示すチャートである。 合成した[11C]イソプロテレノール溶液(酒石酸添加あり)の(A)単離直後、及び(B)単離後60分経過後におけるHPLC分析の結果を示すチャートである。
<ノルエピネフリンとアセトンとの還元的アルキル化反応>
[11C]イソプロテレノールの合成に先駆けて、非標識のイソプロテノールの合成を行った。乾燥した5 mLのナスフラスコに4-(トリフルオロメチル)安息香酸(pKa:3.69, 1.16 mg 6 μmol)、(R,S)-ノルエピネフリン塩酸塩(6.30 mg 30 μmol)を加え密封後にアルゴン置換を行った。NaBH(OAc)3(32.8mg 30μmol)、アセトン(0.22 μL 6μmol)、およびDMSO/DMF(3:2)(0.4 ml)を添加して溶液とした後、100℃、10分間加熱した。反応溶液を1 規定塩酸0.6 mLを添加し反応を停止させ、この溶液をCH3CN/酢酸アンモニウムバッファー(pH 5.3)8.1 mLで希釈し、内部標準物質としてカルバゾール(82.8μM DMSO溶液、900 μL、12.5 μg、74.5 nmol)を加え、(前処理)HPLC分析に供した。
(HPLCのカラム、条件等)
一般的に良く用いられているODSカラムやHILICでは、反応混合物から目的化合物を単離するのは困難であった(図1上段参照)。これに対して、陽イオン交換樹脂カラム(スルホン酸樹脂カラム)を用いた場合、高い純度で(R,S)-イソプロテレノールを分離することができた(図1下段参照)
・ODSカラムを用いたときの分析条件:
カラム: CAPCELL PAK C18, 4.6 (i.d.) × 150 mm; 溶離液: CH3CN/20mM NaH2PO4 = 1:99 (v/v); 流速: 1 mL/min; detection:検出器:UV, 254 nm
・HILICを用いたときの分析条件:
カラム: Inertsil Amide, 4.6(i.d.) × 150 mm; 溶離液: CH3CN/ 20mM Na H2PO4 = 80:20 (v/v); 流速: 2 mL/min; 検出器: UV, 254 nm
・陽イオン交換樹脂カラムを用いたときの条件:段落番号0021参照
<[2-11C]アセトンの合成>
サイクロトロンの14N(p,α)11C反応によって生成した[11C]CO2を、−10℃以下を保つよう冷却されたメチルリチウム(0.7 mL, 約1 mol/Lジエチルエーテル溶液, 700 μmol)とシクロペンチルメチルエーテル(以下CPMEと表記、0.5 mL)の混合溶液の入った第1反応器の中に導入した。約2分間85℃で加熱したのち、30秒間、−10℃で冷却し、ジフェニルアミン(CPME溶液, 0.7 mL、0.95 mmol)を添加した。その温度で約2分間保ち、85℃で約1分間加熱し、過剰なメチルリチウムを中和した。つづいて、フェノール(0.7 mL CPME溶液1 mmol)を添加した。第1反応容器を100°Cで加熱しながら窒素ガスでバブリングし、−10°C以下に冷却したDMSO/DMF (3:2)の混合溶媒(0.4 mL)を含む第2反応溶液に [2-11C]アセトンを捕獲した(1.62GBq)。第1反応容器への[11C]CO2導入後から 、第2反応溶液への[2-11C]アセトン捕獲までの所要時間は14分であった。得られた[2-11C]アセトンの [11C] CO2を基に計算された崩壊補正収率は54%であった。
DMFを[2-11C]アセトンの捕獲溶媒として使用したときも同様の操作により行った。メチルリチウムのテトラヒドロフラン溶媒を用いて、同様の操作で[2-11C]アセトンを調製し、DMFを含む第2反応容器に[2-11C]アセトン(4.32 GBq)を捕獲した。(所要時間17分、崩壊補正収率63%)。
[2-11C]アセトンは、標識されていないアセトンのHPLCにおける同時注入によって確かめられた(移動相, CH3CN and 20 mM sodium dihydrogen phosphate (pH 4.8) = 1:99, CAPCELL PAK C18, 4.6 (i.d.) × 150 mm; 流速, 1 mL/min; UV 検知, 254 nm; 保持時間, 4.5 min)。
Figure 0006747653
[2-11C]アセトン調製後のクエンチ剤として、ジフェニルアミンのTHF溶液と塩化水素のジエチルエーテル溶液の組み合わせを用いた場合の[2-11C]アセトンの生成効率を検討した。第一反応溶液での反応後、0 °C以下に冷却したDMSOとDMFの混合溶液を含む第2反応溶液に捕獲された標識化合物を分析したところ、アセトンと[2-11C]tert-ブチルアルコールの混合物として得られた(図2のA1参照)。しかもつづく還元的アルキル化反応の妨げになるジエチルエーテル溶媒が、[2-11C]アセトンとともに大量に第2反応容器に移送された。過剰量のメチルリチウムのジフェニルアミンによる中和が不十分となり、強酸による中和過程で生成した[2-11C]アセトンから[2-11C]tert-ブチルアルコールが副生する。実際のHPLC分析結果からは[2-11C]アセトンとジフェニルアミンとのイミニウムイオンやアルドール縮合体は確認されていない(図2のA2参照)。こうして目的とする[2-11C]アセトンのみを得ることができ(図2のB2参照)、第2反応容器への溶媒の移送は抑えられた。
<ノルエピネフリンと[2-11C]アセトンとの還元的アルキル化反応>
(実施例1)
上記のようにして合成した[2-11C]アセトンの、ノルエピネフリンによる還元的アルキル化反応を行い、[11C]イソプロテレノールを合成した。
Figure 0006747653
水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)(32.6 mg, 149 μmol)、4-(トリフルオロメチル)安息香酸(pKa:3.69, 1.20 mg, 6 μmol)、)DL-ノルエピネフリン塩酸塩(6.36 mg 30 μmol)及びDMSO/DMF(3:2)0.4 mlを加えた混合物は、[2-11C]アセトンの導入が完了するまで−10℃以下に保つよう冷却された。[2-11C]アセトンを100℃の加熱によりガス化して窒素ガス気流にて、上記混合物を含む反応容器に移送した。閉鎖系にて100℃、10分間加熱した後、酢酸アンモニウム緩衝液(pH 5.3, 1.6mL)で希釈して、分取HPLC(移動相, CH3CN/ acetic acid-ammonium acetate buffer, (pH 5.2) 10:90; column, CAPCELL PAK SCX UG 80, 20 (i.d.) × 250 mm; 流速, 10 mL/min; UV 検知, 278 nm; 保持時間, 25 min)によって分取した。
HPLC分取後の溶液中の[11C]イソプロテレノールの放射化学的純度と化学的純度は、HPLCによって分析した(CH3CN/acetic acid-ammonium acetate (pH 5.3), 10:90; column, CAPCELL PAK SCX UG 80, 4.6 (i.d.) × 150 mm; 流速, 1 mL/min; UV 検知, 278 nm; 保持時間, 6.5 min)。[11C]イソプロテレノールは、標識されていないイソプロテレノールのHPLCにおける同時注入によって確かめられた。酒石酸の添加がない場合、単離直後の放射化学純度は96%であったのに対し、60分後の放射化学純度は84%まで低下した(図3参照)。これに対し、酒石酸を添加した場合は、60分後であっても放射化学純度の低下は認められなかった(図4参照)。これは、酸性条件下ではカテコール核に存在する隣接する2つのフェノール性水酸基の脱プロトン化が抑制されることにより、続く酸素分子あるいはスーパーオキシドによる酸化分解が抑えられることが原因であると予想された。また、上記の波長で測定された化学的純度は>93%であった。
(実施例2〜10)
実施例2〜10では、表1に示す様々な条件下において[2-11C]アセトンによるノルエピネフリンの還元的アルキル化反応を行い、[11C]イソプロテレノールを合成した。
Figure 0006747653
すなわち、実施例2では特に酸を添加することなく、溶媒としてエチレングリコールを用いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)とDL-ノルエピネフリン塩酸塩を反応させて[11C]イソプロテレノールを合成した。また、実施例3及び実施例4では酸として酢酸を添加し、他は同様にして[11C]イソプロテレノールを合成した。さらに、実施例5では酸として安息香酸を用い、同様にして[11C]イソプロテレノールを合成した。また、実施例6、7では溶媒としてDMSO/DMF(3:2)を用い、酸として酢酸を用い、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)とDL-ノルエピネフリン塩酸塩を反応させて[11C]イソプロテレノールを合成した。さらに、実施例8、9では溶媒としてDMSO/DMF(3:2)を用い、酸として安息香酸を用い、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)とDL-ノルエピネフリン塩酸塩を反応させて[11C]イソプロテレノールを合成した。また、実施例10では溶媒としてDMSO/DMF(3:2)を用い、酸として4-(Trifluoromethyl)benzoic acidを用い、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)とDL-ノルエピネフリン塩酸塩を反応させて[11C]イソプロテレノールを合成した。
例として実施例3における合成手順及び分析方法の詳細を以下に示す。他の実施例についても実施例3の手順に準じて実施することができる。
DL-ノルエピネフリン塩酸塩(6.36 mg,30μmol)をアルゴン置換した乾燥済みのフラスコにはかりとり、氷冷下、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの25wt.%メタノール溶液(12.6μL,30μmol)を加え、減圧下で濃縮、乾燥した。ここにシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.1 mg,33μmol)、酢酸(3.43μL,60μmol)及びエチレングリコール(0.4 mL)を加えて混合溶液を調製し、[2-11C]アセトンの導入が完了するまで-10℃以下に保つよう冷却した。[2-11C]アセトンを100 ℃の加熱によりガス化して窒素ガス気流下にて、上記混合物を含む反応器に移送した。閉鎖系にて100℃、10分間加熱した後、塩酸(1 mol/L,0.1 mL)を加え、酢酸アンモニウム緩衝液(pH 5.3,1.5 mL)で希釈して、分析HPLC(移動相,CH3CN/酢酸-酢酸アンモニウム緩衝液,(pH 5.2)10:90;column,CAPCELL PAK SCX UG 80,4.6 (i.d.) x 250 mm;流速1 mL/min;UV検知,254nm;保持時間,13 min)によって分析した。
<結 果>
表1に示すように、実施例2〜10では目的とする[11C]イソプロテレノールがいずれも65%以上という高い収率(ラジオHPLC分析による)で得られた。また、還元剤としてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)を使用する場合には、酸として酢酸(pKa = 4.76)を使用した実施例3及び実施例4の方が、安息香酸(pKa = 4.21)を使用した実施例5よりも高い収率で得られることが分かった。さらに、還元剤として水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3を使用する場合には、酸として安息香酸(pKa = 4.21)を用いた実施例8、9が、酸として酢酸(pKa = 4.76)を使用した実施例6、7や4-(Trifluoromethyl)benzoic acidを用いた実施例10よりも高い収率が得られることが分かった。
なお、上記実施例は特許請求の範囲記載以外に以下の(1)〜(4)の技術的特徴を有している。
(1)[11C]CO2とメチルリチウムとを反応させる[2-11C]アセトンの製造方法において、反応停止剤としてpKa値が9以上12以下の酸(フェノール類)を用いることを特徴とする[2-11C]アセトンの製造方法。
(2)前記反応停止剤はフェノール又はフェノール誘導体であることを特徴とする(1)記載の[2-11C]アセトンの製造方法。
(3)反応溶媒として沸点が80℃以上のエーテル系化合物からなる溶媒を用いることを特徴とする(1)記載の[2-11C]アセトンの製造方法。
(4)第1級アミン化合物又は第2級アミン化合物と、[2-11C]アセトンとを還元剤の存在下で還元的アルキル化反応を行うことを特徴とする11C標識イソプロピルアミンの部分構造をもつ化合物の製造方法。
上記(3)の[2-11C]アセトンの製造方法では、反応溶媒として沸点が80℃以上の疎水性の高いエーテルからなる溶媒を用いるため、吸湿性が低くなり、反応を阻害する水分の混入を低く抑えることができる。また、還元的アルキル化反応に利用する場合に、還元的アルキル化反応を阻害するエーテル系溶媒の混入を低く抑えることができる。さらに好ましいのは100℃以上のエーテル系溶媒(例えばシクロペンチルメチルエーテル等)である。
上記(4)の製造方法を用いることにより、イソプロピルアミンの部分構造をもつ様々な生理活性化合物のPETプローブを合成することができる。例えば、第2級アミン化合物であるビソプロロール(β受容体遮断薬)や、第3級アミン化合物であるDisopyramide(ナトリウムチャネル阻害剤)、Roscovitine (サイクリン依存性キナーゼ阻害剤)、LY-53,857(5-HT2アンタゴニスト)などのPETプローブ等である。
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明を利用することにより、[2-11C]イソプロテレノールの動物およびヒト臨床研究への展開が可能となり、有益な体内動態画像(特に脳画像)を得ることが期待できる。また、[11C]イソプロテレノールを用いたPETマイクロドーズ試験を実施することで、イソプロテレノールの血漿中濃度−脳内濃度関係が明らかになり、ヒトにおいて副作用なく達成できる脳内最低有効濃度が決定される。これはタウ凝集抑制薬としてフェーズ2試験における用量設定の根拠にもなる。さらには、イソプロテレノール自身が有望な認知症治療薬の開発候補化合物となるのみならず、[11C]イソプロテレノールをバイオマーカーとしてアルツハイマー病の早期診断や様々な薬物候補化合物の薬効評価による最適化合物の絞り込みにも威力を発揮できる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(a)で示されるPETプローブ用の 11 C標識カテコール誘導体(ただし、Rはイソプロピルアミノ基を有する置換基であり、該イソプロピルアミノ基の2位の炭素は 11 Cで標識されている)の製造方法であって、
    下記一般式(c)で示されるカテコール誘導体(ただし、Rは第1級又は第2級アミンを有する置換基を示す)と、
    [11C]CO2とメチルリチウムとを反応させた後、反応停止剤としてフェノール又はpKa値が9以上12以下のフェノール誘導体を添加して反応を停止させ、加熱することにより発生させた[2-11C]アセトンとを、
    還元剤の存在下で還元的アルキル化反応を行うことを特徴とする11C標識カテコール誘導体の製造方法。
    Figure 0006747653
  2. 前記一般式(a)で示されるPETプローブ用の 11 C標識カテコール誘導体は、下記構造式(b)(式中、*印の炭素は 11 Cで標識されていることを示す)で示されることを特徴とする請求項1に記載の 11 C標識カテコール誘導体の製造方法。
    Figure 0006747653
  3. [11C]CO2とメチルリチウムとの反応は、沸点が80℃以上のエーテル系化合物からなる溶媒中で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の11C標識カテコール誘導体の製造方法。
  4. 前記一般式(c)で示されるカテコール誘導体はノルエピネフリンである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の11C標識カテコール誘導体の製造方法。
  5. 請求項乃至のいずれか1項に記載の11C標識カテコール誘導体の製造方法において、
    pKa値が3.7以上4.8以下の酸触媒を用いて前記還元的アルキル化反応を行うことを特徴とする11C標識カテコール誘導体の製造方法。
  6. 前記還元剤はシアノ水素化ホウ素ナトリウムであり、前記酸触媒は酢酸である請求項に記載の11C標識カテコール誘導体の製造方法。
  7. 前記還元剤は水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムであり、前記酸触媒は安息香酸である請求項に記載の11C標識カテコール誘導体の製造方法。
  8. 前記還元的アルキル化反応はエチレングリコール又はDMSO/DMFの混合溶媒中で行うことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の11C標識カテコール誘導体の製造方法。
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