JP6744704B2 - 金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法 - Google Patents

金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6744704B2
JP6744704B2 JP2015206581A JP2015206581A JP6744704B2 JP 6744704 B2 JP6744704 B2 JP 6744704B2 JP 2015206581 A JP2015206581 A JP 2015206581A JP 2015206581 A JP2015206581 A JP 2015206581A JP 6744704 B2 JP6744704 B2 JP 6744704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic solution
metal
metal electrode
solution tank
sealing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015206581A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017079147A (ja
Inventor
正樹 加賀
正樹 加賀
宏隆 水畑
宏隆 水畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2015206581A priority Critical patent/JP6744704B2/ja
Publication of JP2017079147A publication Critical patent/JP2017079147A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6744704B2 publication Critical patent/JP6744704B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Hybrid Cells (AREA)

Description

本発明は、金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法に関する。より詳しくは、着脱式の金属電極を利用する金属空気電池、並びに、該金属空気電池に関連した電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法に関するものである。
金属空気電池は、金属電極によりアノード(負極)が構成され、空気極によりカソード(正極)が構成される電池であり、高いエネルギー密度を有することから、実用化に向けた開発・研究が進められている。
金属空気電池の一例として亜鉛空気電池が挙げられる。図24は、従来の亜鉛空気電池の構造の一例を示した模式断面図であり、図25は、亜鉛空気電池における電池反応を説明するための模式的な断面図である。亜鉛空気電池121は、アルカリ性の電解液115中に亜鉛電極(負極)111が設けられ、空気流路113と電解液115との間に空気極(正極)112が設けられた構造を有し、電池反応(放電反応)が進行することにより亜鉛電極111と空気極112とから電力を出力する。
亜鉛空気電池121の電池反応において、亜鉛電極111を構成する金属亜鉛が電解液115中の水酸化物イオンと反応し、テトラヒドロキソ亜鉛酸イオンとなり、亜鉛電極111中に電子を放出する。また、このテトラヒドロキソ亜鉛酸イオンは分解して酸化亜鉛又は水酸化亜鉛が電解液115中に析出する。また、空気極112において、電子と水と酸素が反応することにより水酸化物イオンが生成され、この水酸化物イオンは、電解液115に移動する。このような電池反応が進行すると、亜鉛電極111の金属亜鉛が消費され、電解液115中に酸化亜鉛及び水酸化亜鉛が溜まっていくこととなる。したがって、亜鉛空気電池121による電力の出力を維持するためには、亜鉛電極111に金属亜鉛を供給する必要がある。
亜鉛空気電池を例示したように、金属空気電池においては、放電とともに負極金属が消費される。これに対して、負極となる金属部を電池筐体に挿抜可能とする方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方式では、空気極が設けられた電池筐体に負極を取り付けることによって放電が行われ、放電後に、使用済みの負極を新しい負極に交換すれば、再放電が可能となる。また、使用済みの負極は、充電装置に取り付けて、還元することによって再生される。
特開2004−362869号公報
上述したように金属空気電池は放電に伴い、負極を構成する金属電極が電解液中に溶解していく。このため、金属空気電池は、金属電極を定期的に交換する必要がある。ここで、金属空気電池は、継続的に使用するために金属電極をカートリッジ化し、金属電極を交換可能なように設計されている。金属電極カートリッジ(金属電極構造体)を放電時に電解液槽(電池筐体)に挿入し、非放電時に取出す機械式充電型の金属空気電池においては、金属電極カートリッジを取り外したときに、金属電極カートリッジを抜き差しするための開口から電解液槽内の電解液が電池外部へ漏洩するおそれがあった。
電解液の漏洩が生じて金属空気電池の内部や外装部材、配線部材に電解液が付着すると、それらの部材を劣化させ、電池の特性劣化及び動作不良発生の原因となる。
なお、特許文献1には、金属部の把持部に、電解液が外に漏れないようにシール機能を有するキャップを設けることが記載されている(図3参照)。しかしながら、特許文献1のキャップは、金属部を挿入した状態のみで開口部を封止できるものであり、金属部を取り外した際には開口部を封止できないものであった。このため、金属部を取り外した状態で電解液槽を移動・保管をするためには、電解液槽の開口部をシールするために別の封止手段が必要となる。また、使用済みの金属部を電池本体から回収する際に、金属部に付着した電解液が飛散することを防止できなかった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、金属電極カートリッジの取り出しにより生じる電解液の漏洩を防止できる金属空気電池、並びに、該金属空気電池に関連した電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、金属空気電池における金属電極カートリッジの交換方式について種々検討した結果、電解液槽の開口部の内壁に第1の凹凸部を設け、さらに第1の凹凸部と嵌合可能な第2の凹凸部を有する第1の封止部材を設けることによって、金属電極カートリッジの引き出し時に、第1の封止部材によって電解液槽の開口部を封止すれば、電解液の漏洩を防止できることを見出した。これにより、本発明者らは、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の態様は、電解液槽と、上記電解液槽の側壁の一部を形成する空気極と、上記電解液槽の開口部から上記電解液槽内に挿入された金属電極カートリッジと、上記開口部の内壁に設けられた第1の凹凸部と、上記金属電極カートリッジの下端部および上記電解液槽内に設けられ、上記第1の凹凸部と嵌合可能な第2の凹凸部を有する第1の封止部材と、を備えた金属空気電池である。
上記第1の態様の金属空気電池に利用可能な電解液槽もまた、本発明の一態様である。すなわち、本発明の第2の態様は、電解液槽の壁部の一部を形成する空気極と、上記電解液槽の開口部の内壁に設けられた第1の凹凸部と、上記電解液槽の上記開口部を封止し、上記第1の凹凸部と嵌合している第2の凹凸部が設けられた第1の封止部材とを備える電解液槽である。
上記第1の態様の金属空気電池で行われる金属電極カートリッジの交換に関連した金属空気電池の使用方法もまた、本発明の一態様である。すなわち、本発明の第3の態様は、金属空気電池の使用方法であって、上記金属空気電池は、金属電極カートリッジと、電解液を収容する電解液槽と、上記電解液槽の壁部の一部を形成する空気極と、上記電解液槽の開口部を封止する第1の封止部材とを備え、上記金属電極カートリッジを上記開口部から上記電解液槽の内部に押し入れ、上記封止部材と上記金属電極カートリッジを嵌合させ、上記金属電極カートリッジを上記電解液に浸漬させる工程と、上記金属電極カートリッジを上記開口部から引き抜き、上記第1の封止部材を上記金属電極カートリッジとともに上記電解液から引き上げ、上記開口部を上記第1の封止部材で封止する工程とを含む金属空気電池の使用方法である。
本発明の金属空気電池、電解液槽、及び、金属電池の使用方法はいずれも、金属電極カートリッジの取り出しにより生じる電解液の漏洩を防止するのに適している。
放電状態の実施形態1の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。 図1中の電解液槽の開口部近傍を拡大して示した断面模式図である。 図1中の第1の封止部材を拡大して示した断面模式図である。 図1中の金属電極カートリッジを拡大して示した断面模式図である。 実施形態1の金属空気電池の使用方法を説明する断面模式図であり、図5(a)は、放電状態を示し、図5(b)は、実施形態1の金属空気電池から金属電極カートリッジを取り外す直前の状態を示し、図5(c)は、実施形態1の金属空気電池から金属電極カートリッジを取り外した状態を示す。 図5(b)の状態における金属空気電池を正面方向から見た断面模式図である。 第1の封止部材の寸法を説明する断面模式図である。 実施形態1の金属空気電池において、金属電極カートリッジを引き上げるときの電解液槽内部の様子を拡大して示す側面方向から見た断面模式図である。 実施形態2の金属電極電池を分解して示す側面方向から見た断面模式図であり、図9(a)は、金属電極カートリッジ及び第1の封止部材が取り除かれた状態を示し、図9(b)は、金属電極カートリッジ及び第1の封止部材が結合した状態を示す。 実施形態2の金属電極電池を模式的に示す側面方向から見た断面模式図であり、図10(a)は、放電状態を示し、図10(b)は、金属電極カートリッジが取り外された様子を示す。 実施形態3の第1の封止部材を模式的に示す図であり、図11(a)は上面図であり、図11(b)は断面図である。 図11中の点線で囲んだ部分を拡大して示した図である。 実施形態4の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。 金属電極カートリッジを取り出した状態において、図13の電解液槽の第1の凹凸部近傍を拡大して示した断面模式図である。 金属電極カートリッジを取り付けた状態において、図13の電解液槽の第2の凹凸部近傍を拡大して示した断面模式図である。 実施形態5の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図であり、図16(a)は、放電状態を示し、図16(b)は、金属電極カートリッジを取り外す直前の状態を示す。 実施形態6の第1の封止部材を模式的に示す上面図である。 実施形態6の電解液槽を模式的に示す上面図である。 実施形態6の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。 実施形態7の電解液槽を側面方向から見た断面模式図である。 実施形態7の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図であり、図21(a)は、放電状態を示し、図21(b)は、金属電極カートリッジを取り外す直前の状態を示す。 実施形態8の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図であり、図22(a)は、放電状態を示し、図22(b)は、金属電極カートリッジを取り外す直前の状態を示し、図22(c)は、金属電極カートリッジが取り外された様子を示す。 実施形態9の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。 従来の亜鉛空気電池の構造の一例を示した模式断面図である。 亜鉛空気電池における電池反応を説明するための模式的な断面図である。
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
[実施形態1]
実施形態1に係る金属空気電池について、図1〜8を参照して説明する。図1は、放電状態の実施形態1の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。図2は、図1中の電解液槽の開口部近傍を拡大して示した断面模式図である。図3は、図1中の第1の封止部材を拡大して示した断面模式図である。図4は、図1中の金属電極カートリッジを拡大して示した断面模式図である。図5は、実施形態1の金属空気電池の使用方法を説明する断面模式図であり、図5(a)は、放電状態を示し、図5(b)は、実施形態1の金属空気電池から金属電極カートリッジを取り外す直前の状態を示し、図5(c)は、実施形態1の金属空気電池から金属電極カートリッジを取り外した状態を示す。図6は、図5(b)の状態における金属空気電池を正面方向から見た断面模式図である。図7は、第1の封止部材の寸法を説明する断面模式図である。図8は、実施形態1の金属空気電池において、金属電極カートリッジを引き上げるときの電解液槽内部の様子を拡大して示す側面方向から見た断面模式図である。なお、負極集電体11a及び正極集電体(空気極集電体)21aについては、図1以外では図示を省略している。
実施形態1の金属空気電池1は、金属電極カートリッジ10と、電解液50を収容する電解液槽20とを有する電池である。電解液槽20は、金属電極カートリッジ10を挿入するための開口部24と、電解液槽20の側壁の一部を形成する空気極21と、電解液槽20の内壁に設けられた第1の凹凸部23と、電解液槽20の開口部24を封止し、第1の凹凸部23と嵌合する第2の凹凸部32が設けられた第1の封止部材31とを備えていることを特徴とする。
以下、実施形態1の金属空気電池1について詳述する。
図5(a)に示したように、実施形態1の金属空気電池1は、電解液50を入れた電解液槽20内に金属電極カートリッジ10が設置されると、金属電極11と電解液50が接触し、電池反応による放電が可能な状態となる。金属電極カートリッジ(金属電極構造体)10は、金属空気電池1の負極として用いられる金属電極11を備え、電解液槽20に対して着脱可能である。電池反応の進行とともに金属電極11に含まれる負極活物質が消費された場合には、金属電極カートリッジ10を交換すれば、再び発電が可能となる。
電解液槽20の上部には、金属電極カートリッジ10を挿入するための開口部24がある。開口部24には、第1の凹凸部23が設けられている。電解液槽20内には、第1の凹凸部23と嵌合可能な第2の凹凸部32を有する第1の封止部材31が設けられている。金属電極カートリッジ10は、金属電極11と、金属電極11の上端部を支持し、第1の凹凸部23と嵌合可能な第3の凹凸部14を有する第2の封止部材13が設けられている。金属電極カートリッジ10の下端部には、第4の凹凸部16が設けられている。第1の封止部材31は、上面に溝33を有する。溝33の内壁には、第4の凹凸部16と嵌合可能な第5の凹凸部34が設けられている。
金属電極カートリッジ10を電解液槽20に取り付けた状態では、第3の凹凸部14が第1の凹凸部23と嵌合し、電解液槽20内で第4の凹凸部16が第5の凹凸部34と嵌合している。金属電極カートリッジ10が挿入されていない状態では、第2の凹凸部32が第1の凹凸部23と嵌合し、第1の封止部材31が開口部24を封止する。金属電極カートリッジ10を電解槽20に挿入する際に、金属電極カートリッジ10の第4の凹凸部16が第1の封止部材31の第5の凹凸部34と嵌合する。そして、金属電極カートリッジ10が電解液槽20内に押し込まれると、第2の凹凸部32と第1の凹凸部23との嵌合が解除され、第1の封止部材31が電解液槽20内の底部に移動する。金属電極カートリッジ10及び第1の封止部材31が電解液50に浸漬した後で、第3の凹凸部14が第1の凹凸部23と嵌合し、第2の封止部材13が開口部24を封止する。
電解液槽20内に挿入された金属電極カートリッジ10を取り外す際には、金属電極カートリッジ10を引き上げる。この操作によって、第3の凹凸部14と第1の凹凸部23との嵌合が解除されるとともに、第1の封止部材31も引き上げられる。図5(b)及び図6に示したように、第1の封止部材31が電解液槽20の上部まで到達すると、第1の凹凸部23と第2の凹凸部32が嵌合する。第1の凹凸部23と第2の凹凸部32が嵌合している状態では、第1の封止部材31により開口部24が封止され、電解液槽20内の電解液50が電解液槽20の外部に漏れ出すことが抑制される。金属電極カートリッジ10を更に引き上げると、図5(c)に示したように、第4の凹凸部16と第5の凹凸部34の嵌合が解除され、金属電極カートリッジ10のみが電解液槽20から取り出される。
なお、実施形態1では、第2の封止部材13は、金属電極11から着脱可能であったが、別の実施形態では、第2の封止部材13は、金属電極11と一体であってもよい。
第1の凹凸部23には、第1の凸部25と、第1の凸部よりも下方に設けられている第2の凸部26があり、第2の凸部26の突出量は第1の凸部25の突出量に比べて小さい。また、第2の凹凸部32には、第3の凸部35と、第3の凸部35よりも上方に設けられている第4の凸部36があり、第4の凸部36の突出量は、第3の凸部の突出量よりも小さい。
金属電極カートリッジ10を引き出す際、第1の封止部材31の第2の凹凸部32と第1の凹凸部23とが互いに嵌合した後に金属電極カートリッジ10が第1の封止部材31から分離するためには、図7に示したように、第1の封止部材31が、第1の凹凸部23に対する突出部の突出量aと金属電極カートリッジ10に対する突出部の突出量bとの関係においてa≦bを満たすことが好ましい。
第1の封止部材31は、電解液槽20の側面を構成する内壁と間隔を空けた状態で電解液槽20内を上下移動可能であることが好ましい。これによって、図8に示したように、金属電極カートリッジ10を挿入することで、第1の封止部材31を電解液槽20内で上下移動させる際、電解液槽20内の電解液50が、第1の封止部材31と電解液槽20の内壁の間に形成される間隙を通じて移動でき、第1の封止部材31を移動させやすくなる。
第1の封止部材31の材質は、電解液50に対する耐食性を有することが好ましく、例えば、耐アルカリ性のものが用いられる。材質の具体例としては、樹脂、セラミック、金属等が挙げられる。
続いて、実施形態1の金属空気電池1の各構成部材について説明する。
金属電極カートリッジ10には、金属空気電池1の負極(アノード)として金属電極11が用いられる。金属電極11に含まれる金属としては、負極活物質として利用できる金属種であれば特に限定されず、例えば、亜鉛(Zn)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、銅(Cu)、コバルト(Co)、カドミウム(Cd)、パラジウム(Pd)等の金属、それらの合金、及び、それら金属及び/又は合金の混合物が挙げられる。なかでも、Zn、Li、Al、Feを用いれば、常温作動させることができる。また、Zn、Fe、Al、Mg、Cuは、取り扱いの安全性に優れている。Znを主成分とする亜鉛電極が、金属電極11として特に好適に用いられる。金属電極11に含まれる金属は、電池の放電反応により電子を放出し、電解液50中に溶解した後、金属酸化物、金属水酸化物等の金属化合物になって析出する。
金属電極11には、必要に応じて、添加剤が添加されてもよい。例えば、亜鉛を主成分とする金属電極11を用いる場合には、インジウム、ビスマス、アルミニウム、カルシウム等の添加剤を加えることにより、金属電極11が自己腐食することを抑制することができる。
金属電極11の形状としては特に限定されず、例えば、平板状、棒状、スラリー状とすることができるが、平板状のものが好適に用いられる。また、金属電極11の製造方法としては特に限定されず、粒状の金属を板状、棒状に成形したものであってもよい。
金属電極カートリッジ10には、負極から電気を取り出すための集電構造が設けられてもよい。例えば、金属電極11は、金属電極カートリッジ10に設けられた負極集電体11aに金属種を電析させて形成したものであってもよい。また、電解液槽20に挿し込まれた金属電極11と電気的に接続されるように配置された集電構造が電解液槽(電池筐体)20に設けられてもよい。集電構造に用いられる負極集電体11aを構成する材料としては、ニッケル、白金、ステンレス、銅、スズ、炭素等が挙げられる。
金属電極11の配置は、電解液槽20に保持された電解液50と金属電極11の間でイオンが伝導すれば特に限定されないが、金属電極カートリッジ10を電解液槽20に取り付けた状態において、金属電極11が、電解液槽20中に、電極面が重力方向に対して平行となるように、言い換えれば、電極面が水平方向と交差するように配置されることが好ましい。また、金属電極カートリッジ10を電解液槽20に取り付けた状態において、金属電極11の電極面は、電極間距離が均一になるように、空気極21の電極面に対向することが好ましい。
また、金属電極11は、電解液50と直接接触してもよいし、金属電極11と電解液50の間に、イオン伝導可能なセパレータが設けられていてもよい。セパレータは、金属電極カートリッジ10が備えていてもよいし、電解液槽20が備えていてもよいし、それらとは独立した別の部材であってもよい。金属電極11と電解液50の間にセパレータを設けた場合には、金属電極カートリッジ10の挿入方向を重力方向に限定しなくても、電解液50の漏出を防止しながら金属電極11を交換できる。
また、金属電極カートリッジ10は、電解液槽20から取り出された場合に、空気中に金属電極11が露出した状態であってもいし、金属電極11がセパレータに覆われていてもよい。
セパレータは、耐電解液性とイオン伝導性を有すればよく、固体電解質、多孔性樹脂の膜や不織布を用いることができる。固体電解質としては、例えば、イオン伝導性セラミック、イオン伝導性ガラスが挙げられる。多孔性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン6、ナイロン66、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール系材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられる。電解液50の流通が良くなるようにセパレータは親水化処理されていることが好ましい。多孔性樹脂には、亜鉛塩やリチウム塩等の電解質塩を分散させることでイオン伝導性を向上させてもよい。
金属空気電池1では、正極(カソード)として空気極21が用いられる。空気極21は、大気中の酸素と水と電子から水酸化物イオンを生成する電極である。
空気極21は、例えば、導電性の多孔性担体と該多孔性担体に担持された空気極触媒とを含む構成からなる。このような構成によれば、空気極触媒上に、酸素と水と電子を共存させることができ、電極反応を効率よく進行させることができる。空気極触媒は、微粒子状にして多孔性担体に担持させることが好ましい。電極反応に使われる水は、大気中から供給されてもよく、電解液50から供給されてもよい。
多孔性担体としては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;黒鉛、活性炭等の導電性カーボン粒子;気相法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー等の炭素繊維を用いることができる。
多孔性担体は、その表面に陽イオン基が固定イオンとして存在するように表面処理がなされていてもよい。このことにより、多孔性担体の表面を水酸化物イオンが伝導できるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。
また、空気極21は、多孔性担体に担持されたアニオン交換樹脂を有してもよい。このことにより、アニオン交換樹脂を水酸化物イオンが伝導できるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。アニオン交換樹脂のイオン交換基としては、4級アンモニウム塩基等の強塩基性基;1級、2級又は3級アミノ基を有する弱塩基性基等が例示できる。強塩基性のアニオン交換樹脂としては、例えば、スチレン骨格を有する架橋ポリマーに、トリメチルアンモニウム等のトリアルキルアンモニウム塩基、ジメチルエタノールアンモニウム、メチルジエタノールアンモニウム等のアルキルアルカノールアンモニウム塩基を導入したもの等が例示できる。また、弱塩基性のアニオン交換樹脂としては、例えば、ポリベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール−ポリイミド共重合体等のベンズイミダゾールユニットを有する単独重合体又は共重合体;アミノ化ポリエーテルスルホン等が例示できる。
空気極触媒としては、例えば、白金、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、銀、ルテニウム、イリジウム、モリブデン、マンガン等の金属;これらの金属原子を含む金属化合物;これらの金属の2種以上を含む合金;これらの金属の金属酸化物を用いることができる。上記合金としては、白金、鉄、コバルト、ニッケルのうち少なくとも2種以上を含有する合金が好ましく、例えば、白金−鉄合金、白金−コバルト合金、鉄−コバルト合金、コバルト−ニッケル合金、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト−ニッケル合金を好適に用いることができる。上記金属酸化物としては、ルテニウム、コバルト、マンガン、セリウム、鉄のうち少なくとも1種類の金属原子を含む金属酸化物が好ましく、具体的には、酸化ルテニウム(IV)(RuO)、二酸化マンガン(MnO)、酸化コバルト(III)(Co)、酸化セリウム(IV)(CeO)を好適に用いることができる。
実施形態1において、空気極21は、電解液槽20の側壁の一部として設けられている。空気極21の電極面は、負極の電極面に対向して配置されることが好ましい。これにより、電極間距離を均等かつ短くし、電極間抵抗を抑えることができる。
空気極21は、大気に直に接して設けられてもよいし、空気流路に接して設けられてもよい。図1等には、空気流路の一例として、電解液槽20の側壁に設けられた通気孔22が示されている。通気孔22は、メッシュ、穴等の通気できるものであれば特に限定されない。通気孔22は、開閉可能なものであってもよい。開閉可能なものを設けた場合には、金属空気電池1を稼働させるときには通気孔22を開けておき、金属電極11を電解液50から取り除くときに通気孔22を閉じる。これによって、金属電極11の取り出し時に通気孔22から電解液50が漏洩することを防止できる。空気流路が設けられる場合、空気流路に加湿された空気を流すことにより、空気極21に酸素だけでなく水を供給できる。
空気流路の設置方法は特に限定されず、例えば、空気極21の電解液50と接する側とは反対側に正極集電体(空気極集電体)21aを配置し、この正極集電体21aに形成してもよい。正極集電体21aを介して空気極21と外部回路とを電気的に接続すれば、金属空気電池1の電力を外部回路に効率よく出力することができる。
空気極21は、電解液槽20内の電解液50に接触するように設けてもよい。このことにより、空気極21で生成した水酸化物イオンが容易に電解液50へ移動することができる。また、空気極21における電極反応に必要な水が電解液50から空気極21に供給されやすくなる。
また、空気極21は、電解液槽20内の電解液50に接触するように設けられたセパレータと接触して設けられてもよい。セパレータとして、例えばイオン交換膜を設けることにより、空気極21と電解液50との間を移動するイオン種を限定することができる。イオン交換膜は、アニオン交換膜であってもよい。このことにより、空気極21で発生した水酸化物イオンがアニオン交換膜を伝導し、電解液50へ移動することができ、かつ電解液50中の陽イオンが空気極21に移動するのを防止することができる。
電解液50は、溶媒に電解質が溶解しイオン伝導性を有する液体である。電解液50の種類は、一般的な金属空気電池で使用される電解液であれば特に限定されず、負極を構成する金属の種類によって選択すればよく、水溶媒を用いた電解液(電解質水溶液)であってもよいし、有機溶媒を用いた電解液(有機電解液)であってもよい。
例えば、金属電極11が亜鉛、アルミニウム、鉄を主として含む場合には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性電解液を用いることができ、マグネシウムを主として含む場合には、塩化ナトリウム水溶液等の中性電解液を用いることができ、リチウム、ナトリウム、カルシウムを主として含む場合には、酸性電解液を用いることができる。また、金属電極11がリチウムを主として含む場合には、有機電解液を用いることが好ましい。上記有機電解液としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、Li(CFSON、Li(CFSO)、LiN(CSO等の公知のリチウム塩を、非プロトン性で鎖状構造を持たない有機溶媒(エチレンカーボネート、テトラヒドロフラン等)に溶解したものを使用することができる。
また、電解液50はゲル化剤を含み、ゲル化されていてもよい。ゲル化剤としては、特に限定されず、電池の分野で電解液をゲル化するために一般的に使用されるゲル化剤であればよく、例えば、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩、又は、親水基としてスルホ基を有する2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸を用いることができる。
電解液50を収容する電解液槽20は、電解液50が溜められる容器であることから、電解液50に対する耐食性を有する材料で形成されたものであることが好ましい。電解液槽20は、円筒状や直方体状等の電解液50が溜められる形状であればよく、その容積や形状は特に限定されない。電解液槽20には、金属電極11を挿入できる大きさの開口部24が設けられている。開口部24の配置は、電解液槽20に保持された電解液50に、金属電極11を接触させることができれば特に限定されないが、電解液槽20の上面に設けられることが好ましい。
電解液槽20には、電解液50を循環させるための流路が設けられていてもよい。また、電解液50の交換(給液又は廃液)は、開口部24から行ってもよく、電解液槽20に電解液50交換用の給液口または廃液口を設け、そこから行ってもよい。
なお、実施形態1の金属空気電池1は、少なくとも一つの電解液槽20を有するものである。複数の電解液槽20が設けられる場合には、各電解液槽20の空気極21、及び、各電解液槽20に取り付けられた金属電極カートリッジ10が互いに電気的に接続される。
上述した構成を有する実施形態1の金属空気電池1には、以下の利点がある。
(1)金属電極カートリッジ10の着脱操作のみによって、電解液槽20の開口部24を封止することができる。これにより、金属電極カートリッジ10を挿入しているとき及び挿入していないときに関わらず、常に開口部24からの電解液50の漏洩・飛散を防止できる。
(2)第1の封止部材31を嵌合させることにより、開口部24が設けられた電解液槽20の上部の強度を高めることができる。
(3)第1の封止部材31と電解液槽20の側面を構成する内壁の間に間隔があることにより、第1の封止部材31の移動によって電解液50が押し出されにくくされており、また、第1の封止部材31が接触して電解液槽20の側面を構成する内壁や空気極21を傷つけることが防止されている。
[実施形態2]
実施形態2に係る金属空気電池について、図9及び10を参照して説明する。図9は、実施形態2の金属電極電池を分解して示す側面方向から見た断面模式図であり、図9(a)は、金属電極カートリッジ10及び第1の封止部材31が取り除かれた状態を示し、図9(b)は、金属電極カートリッジ10及び第1の封止部材31が結合した状態を示す。図10は、実施形態2の金属電極電池を模式的に示す側面方向から見た断面模式図であり、図10(a)は、放電状態を示し、図10(b)は、金属電極カートリッジ10が取り外された様子を示す。なお、実施形態2以降では、実施形態1と共通する事項についての説明は省略する。
実施形態2では、電解液槽20の第1の凹凸部23の内周、及び、第1の封止部材31の外周にテーパーが形成されている。図9(a)において点線で囲んで示したように、電解液槽20の第1の凹凸部23には、電解液槽20の底面側に向かって内径が大きい第1のテーパー部23aが設けられている。また、図9(b)において点線で囲んで示したように、第1の封止部材31には、電解液槽20の底面側に向かって外径が大きい第2のテーパー部31aが設けられている。図10に示したように、第1のテーパー部23aと第2のテーパー部31bとは、互いの傾斜面が密着し、開口部24を封止できるように構成されている。これによって、金属電極カートリッジ10を取り外した状態では、電解液槽20の第1の凹凸部23と第1の封止部材31が、実施形態1よりも広い面積で接触することになる。
実施形態2によれば、実施形態1の利点に加えて、第1の封止部材31で開口部24を封止したときの電解液槽20の密閉性を向上し、電解液50の漏洩・飛散をより効果的に防止できるという利点がある。また、第1の封止部材31と第1の凹凸部23を嵌合させたときの電解液槽20の上部の強度が向上する。
[実施形態3]
実施形態3に係る金属空気電池について、図11及び12を参照して説明する。図11は、実施形態3の第1の封止部材31を模式的に示す図であり、図11(a)は上面図であり、図11(b)は断面図である。図12は、図11中の点線で囲んだ部分を拡大して示した図である。
実施形態3では、第1の封止部材31の側面に、電解液槽20内の上下方向に沿って伸びる切欠き(電解液の流路)31bが形成されている。金属電極カートリッジ10を挿入する際には、第1の封止部材31の底面よりも下にある電解液50を、切欠き31bを通して上方に逃がすことができる。一方、金属電極カートリッジ10を引き出す際には、第1の封止部材31の上面よりも上にある電解液50を、切欠き31bを通して下方に逃がすことができる。第1の封止部材31に設けられる切欠き31bの数及び形状は限定されないが、第1の封止部材31の上端から下端まで連続して設けられることが好ましい。
実施形態3によれば、実施形態1の利点に加えて、第1の封止部材31の移動に対する電解液50の抵抗を減らし、金属電極カートリッジ10の着脱を容易にすることができるという利点がある。また、金属電極カートリッジ10の着脱の際に、電解液槽20内の圧力(内圧)が増大することを防止でき、その結果、空気極21等の損傷防止が可能となる。
[実施形態4]
実施形態4に係る金属空気電池について、図13〜15を参照して説明する。図13は、実施形態4の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。図14は、金属電極カートリッジ10を取り出した状態において、図13の電解液槽20の第1の凹凸部近傍を拡大して示した断面模式図である。図15は、金属電極カートリッジ10を取り付けた状態において、図13の電解液槽20の第2の凹凸部近傍を拡大して示した断面模式図である。
実施形態4では、電解液槽20の第1の凹凸部23において第1の封止部材31と嵌合する第2の凸部26の角に面取り23bが設けられている。これによって、第1の封止部材31がよりスムーズに着脱できる。
実施形態4によれば、実施形態1の利点に加えて、金属電極カートリッジ10の着脱を容易にすることができるという利点がある。すなわち、金属電極カートリッジ10の挿し込みの際に、大きな力をかける必要がない。また、金属電極カートリッジ10の引き出しの際に、第1の封止部材31が第1の凹凸部23と嵌合する前に金属電極カートリッジ10が抜けるのを防止できる。
[実施形態5]
実施形態5に係る金属空気電池について、図16を参照して説明する。図16は、実施形態5の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図であり、図16(a)は、放電状態を示し、図16(b)は、金属電極カートリッジ10を取り外す直前の状態を示す。
実施形態5では、電解液槽20の開口部24に密着部材27が設けられている。密着部材27としては、例えば、磁性体(磁石)、粘着材を用いることができる。
密着部材27は、図16(a)が示すように、金属電極カートリッジ10が電解液槽20に挿入されている際には、密着部材27の上側の平坦面と第4の封止部材17の下側の平坦面が密着している。一方で、図16(b)が示すように、密着部材27の下側の平坦面と第3の封止部材37の上側の平坦面とが密着している。これによって、凹凸構造を互いに嵌合させる固定方法を用いる必要がないので、密着部材27及び第3の封止部材37の形状を単純なものにすることできる。また、第4の封止部材17の形状も単純なものにすることできる。
また、第3の封止部材37と金属電極カートリッジ10が密着部材27によって構成されてもよい。第3の封止部材37中の密着部材27は、電解液50中に配置されることから、電解液50に対する耐性(例えば、耐アルカリ性)を有するものが好適であり、例えば、樹脂で被覆された磁性体、耐アルカリ性の粘着材が用いられる。
実施形態5によれば、実施形態1の利点に加えて、電解液槽20の内部及び第3の封止部材37の形状を単純化できるという利点がある。また、第4の封止部材17の形状も単純なものにすることできる。
[実施形態6]
実施形態6に係る金属空気電池について、図17〜19を参照して説明する。図17は、実施形態6の第1の封止部材を模式的に示す上面図である。図18は、実施形態6の電解液槽を模式的に示す上面図である。図19は、実施形態6の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。
実施形態6では、図17に示したように、第1の封止部材31の側面に位置決め用の第1のガイド部31dが設けられている。また、図18に示したように、電解液槽20の側面を構成する内壁面には、位置決め用の第2のガイド部20aが設けられている。第1の封止部材31の第1のガイド部31d及び電解液槽20の第2のガイド部20aはいずれも、第1の封止部材31が電解液槽20内で移動する方向に沿って形成されており、第1のガイド部31dと第2のガイド部20aが嵌合するように構成されている。すなわち、第1の封止部材31は、第1の封止部材31の第1のガイド部31dと、電解液槽20の第2のガイド部20aとが嵌合した状態(図19参照)で、電解液槽20内を上下動する。これによって、金属電極カートリッジ10を一定の位置で着脱することができる。第1のガイド部31d及び第2のガイド部20aの数及び形状は限定されないが、第2のガイド部20aは電解液槽20の上端から下端まで連続して設けられることが好ましい。
実施形態6によれば、実施形態1の利点に加えて、第1の封止部材31の位置ずれを防止し、金属電極11と空気極21の間隔を適切に保つことができるという利点がある。したがって、電極面で均一に電池反応を生じさせることや、第1の封止部材31が空気極21に接触することを防止できる。
[実施形態7]
実施形態7に係る金属空気電池について、図20及び21を参照して説明する。図20は、実施形態7の電解液槽を側面方向から見た断面模式図である。図21は、実施形態7の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図であり、図21(a)は、放電状態を示し、図21(b)は、金属電極カートリッジを取り外す直前の状態を示す。
実施形態7では、電解液槽20の第1の凹凸部23における第2の封止部材13又は第1の封止部材31と接する面に、ガスケット23eが設けられている。第1の封止部材31と第1の凹凸部23の間がガスケット23eによって封止されることにより、封止性能が更に向上する。ガスケット23eとしては特に限定されず、ゴム製であってもよいし、樹脂製であってもよい。
実施形態7によれば、実施形態1の利点に加えて、電解液50の漏洩・飛散をより効果的に防止できるという利点がある。
[実施形態8]
実施形態8に係る金属空気電池について、図22を参照して説明する。図22は、実施形態8の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図であり、図22(a)は、放電状態を示し、図22(b)は、金属電極カートリッジ10を取り外す直前の状態を示し、図22(c)は、金属電極カートリッジ10が取り外された様子を示す。
実施形態8では、金属電極カートリッジ10及び第1の封止部材31に付着した電解液50を除去する除去部13bが設けられている。除去部13bは、電解液槽20から引き出された金属電極カートリッジ10に付着した電解液50を擦り落とす機能と、金属電極カートリッジ10及び第1の封止部材31に付着した電解液50を吸収する機能の両方を兼ね備えたものであるが、本発明においては、いずれか一方の機能のみを有するものであってもよい。除去部13bは、樹脂製やゴム製のものを用いることができる。電解液50を擦り落とす機能を有する除去部13bは、電解液槽20から引き出された金属電極カートリッジ10と接触する位置に配置されることが好ましい。電解液50を吸収する機能を有する吸収材からなる除去部13bは、第1の封止部材31が第1の凹凸部23に結合した状態において、第1の封止部材31の電解液槽20の外部側の面に接する被覆部を含むことが好ましい。実施形態8では、第1の封止部材31によって電解液槽20内の電解液50を封止することができるので、吸収材は、多量の電解液50を吸収しなくてもよく、金属電極カートリッジ10の表面に付着した少量の電解液50を吸収できるものであれば充分な効果が得られる。吸収材は、例えば、多孔質又は不織布状の樹脂により構成される。樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィンが用いられる。ゴムとしては、塩化ビニルなどが用いられる。
図22(a)に示したように、除去部13bは、第1の封止部材31の上方に位置し、金属電極カートリッジ10の移動に応じて折り曲げ可能であることが好ましい。図22(b)に示したように、金属電極カートリッジ10を電解液槽20から引き出す際には、除去部13bが金属電極カートリッジ10の表面を擦ることによって、表面に付着した電解液50を除去する。図22(c)に示したように、除去部13bが吸収材である場合、金属電極カートリッジ10が取り出された状態において、除去部13bが第1の封止部材31よりも電解液槽20の外部側に位置し、第1の封止部材31の上面に接して覆うことにより、上面に付着した電解液50を吸収できる。
実施形態8の金属空気電池1において、金属電極カートリッジ10を挿入した状態では、除去部13bよりも上に配置された第1の凹凸部23の第1の凸部25と金属電極カートリッジ10の第3の凹凸部14とが結合し(図22(a)参照)、かつ金属電極カートリッジ10を取り出した状態では、除去部13bよりも下に配置された第1の凹凸部23の第2の凸部26と第2の凹凸部32とが結合し、除去部13bが第1の封止部材31の上面に接して覆う(図22(c)参照)ように構成されることが好ましい。
実施形態8によれば、実施形態1の利点に加えて、金属電極カートリッジ10に付着した電解液50をより確実に除去することによって、電解液50の漏洩・飛散をより効果的に防止できるという利点がある。
[実施形態9]
実施形態9に係る金属空気電池について、図23を参照して説明する。図23は、実施形態9の金属空気電池を側面方向から見た断面模式図である。
実施形態9では、金属電極カートリッジ10の外表面の少なくとも一部にイオン吸着材15が設けられている。イオン吸着材15は、金属電極11から電解液50中に溶出した金属イオンを吸着する。亜鉛空気電池の場合、イオン吸着材15が亜鉛イオンを吸着することによって、電解液槽20内に亜鉛化合物が沈殿することを抑制できる。イオン吸着材15に吸着した亜鉛イオンは、金属電極カートリッジ10の交換によって電解液槽20の外に取り出される。イオン吸着材15としては特に限定されず、例えば、イオン交換樹脂、キレート樹脂等が用いられる。
実施形態9によれば、実施形態1の利点に加えて、電解液槽20内における析出物の発生を抑制できる。これによって、第1の封止部材31の上面に析出物が堆積することを抑制し、第2の凹凸部32と第1の凹凸部23の嵌合不良を防止できるという利点がある。また、電池の発電特性の劣化を防止できる。
なお、実施形態1〜実施形態9の電解液槽20は、金属空気電池1に用いられる電解液槽20として記載したが、金属空気電池1以外の電解液槽としても用いることができる。具体的には、電解液槽20の壁部の一部を形成する空気極21の代わりに、電池分野で一般的に用いられる正極を用いることができる。具体的には、正極として空気極21の代わりにニッケル、ステンレス、白金、炭素棒などを用いることができる。正極に空気極21を用いない電解液槽20は、放電済み(使用済み)の金属電極カートリッジ10を充電する装置の電解液槽20として用いることができる。正極に空気極21を用いない電解液槽20に、放電済みの金属電極カートリッジ10を挿入することで、放電済みの金属電極カートリッジ10を充電する充電装置となる。放電済みの金属電極カートリッジ10の金属電極11には、放電反応により酸化された負極活物質が多く含まれる。正極に空気極21を用いない電解液槽20に放電済みの金属電極カートリッジ10を挿入し、正極と金属電極間に電圧を印加することで、酸化されていた負極活物質が酸化物から金属に還元される。電圧印加後、正極に空気極21を用いない電解液槽20から充電済みの金属電極カートリッジ10を抜き出し、再び正極に空気極21を用いた電解液槽20に充電済みの金属電極カートリッジ10を挿入することで、金属空気電池1として放電可能な状態になる。
[付記]
本発明の第1の態様は、電解液槽20と、上記電解液槽20の側壁の一部を形成する空気極21と、上記電解液槽20の開口部24から上記電解液槽20内に挿入された金属電極カートリッジ10と、上記開口部24の内壁に設けられた第1の凹凸部23と、上記金属電極カートリッジ10の下端部および上記電解液槽20内に設けられ、上記第1の凹凸部23と嵌合可能な第2の凹凸部32を有する第1の封止部材31と、を備えた金属空気電池1である。
上記第1の態様において、さらに、上記金属電極カートリッジ10の上端に設けられた第2の封止部材13と、上記第2の封止部材13の外壁に設けられ、上記第1の凹凸部23に嵌合している第3の凹凸部14と、を備えてもよい。
上記第1の態様において、上記金属電極カートリッジ10の下端部には、第4の凹凸部16を有し、上記第1の封止部材31は、上記金属電極カートリッジ10の下端部を抜差可能な溝33を有し、上記溝33の内壁には、上記第4の凹凸部16と嵌合可能な第5の凹凸部34を有してもよい。
上記第1の態様において、上記第1の凹凸部23は、上記電解液槽20の底面側に向かって内径が大きい第1のテーパー部23aを有し、上記第1の封止部材31は、上記電解液槽20の底面側に向かって外径が大きく、かつ上記第1のテーパー部23aの傾斜面に適合する傾斜面を有する第2のテーパー部31aを有してもよい。
上記第1の態様において、上記第1の封止部材31の側壁に上下に延びた切欠部31bが設けられていてもよい。
上記第1の態様において、上記第1の凹凸部23は、第1の凸部25と、上記第1の凸部25よりも下に設けられている第2の凸部26とを備え、上記第2の凸部26の突出量は上記第1の凸部25の突出量よりも小さくてもよい。
上記第1の態様において、上記第2の凹凸部32は、第3の凸部35と、上記第3の凸部35よりも上に設けられている第4の凸部36とを備え、上記第4の凸部36の突出量は、上記第3の凸部35の突出量より小さくてもよい。
上記第1の態様において、上記第1の凸部25と上記第4の凸部36が接触している第1の接触面積は、上記第2の凸部26と上記第3の凸部35が接触している第2の接触面積よりも小さくてもよい。
本発明の第2の態様は、電解液槽20の壁部の一部を形成する空気極21と、上記電解液槽20の開口部24の内壁に設けられた第1の凹凸部25と、上記電解液槽の上記開口部24を封止し、上記第1の凹凸部23と嵌合している第2の凹凸部32が設けられた第1の封止部材31とを備える電解液槽20である。
上記第2の態様において、上記第1の封止部材31の上面に溝33が設けられていてもよい。
本発明の第3の態様は、金属空気電池1の使用方法であって、上記金属空気電池1は、金属電極カートリッジ10と、電解液50を収容する電解液槽20と、上記電解液槽20の壁部の一部を形成する空気極21と、上記電解液槽20の開口部24を封止する第1の封止部材31とを備え、上記金属電極カートリッジ10を上記開口部24から上記電解液槽20の内部に押し入れ、上記第1の封止部材31と上記金属電極カートリッジ10を嵌合させ、上記金属電極カートリッジ10を上記電解液50に浸漬させる工程と、上記金属電極カートリッジ10を上記開口部24から引き抜き、上記第1の封止部材31を上記金属電極カートリッジ10とともに上記電解液50から引き上げ、上記開口部24を上記第1の封止部材31で封止する工程とを含む金属空気電池1の使用方法である。
1:金属空気電池
10:金属電極カートリッジ
11:金属電極
11a:負極集電体
13:第2の封止部材
13b:除去部
14:第3の凹凸部
15:イオン吸着材
16:第4の凹凸部
17:第4の封止部材
20:電解液槽
20a:第2のガイド部
21:空気極
21a:正極集電体
22:通気孔
23:第1の凹凸部
23a:第1のテーパー部
23b:面取り
23e:ガスケット
24:開口部
25:第1の凸部
26:第2の凸部
27:密着部材
31:第1の封止部材
31a:第2のテーパー部
31b:切欠き
31d:第1のガイド部
32:第2の凹凸部
33:溝
34:第5の凹凸部
35:第3の凸部
36:第4の凸部
37:第3の封止部材
50:電解液
111:亜鉛電極
112:空気極
113:空気流路
115:電解液
121:亜鉛空気電池

Claims (9)

  1. 電解液槽と、
    前記電解液槽の側壁の一部を形成する空気極と、
    前記電解液槽の開口部から前記電解液槽内に挿入された金属電極カートリッジと、
    前記開口部の内壁に設けられた第1の凹凸部と、
    前記金属電極カートリッジの下端部および前記電解液槽内に設けられ、前記第1の凹凸部と嵌合可能な第2の凹凸部を有する第1の封止部材と、を備えたことを特徴とする金属空気電池。
  2. さらに、前記金属電極カートリッジの上端に設けられた第2の封止部材と、
    前記第2の封止部材の外壁に設けられ、前記第1の凹凸部に嵌合している第3の凹凸部と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の金属空気電池。
  3. 前記金属電極カートリッジの下端部には、第4の凹凸部を有し、
    前記第1の封止部材は、前記金属電極カートリッジの下端部を抜差可能な溝を有し、
    前記溝の内壁には、前記第4の凹凸部と嵌合可能な第5の凹凸部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属空気電池。
  4. 前記第1の凹凸部は、前記電解液槽の底面側に向かって内径が大きい第1のテーパー部を有し、
    前記第1の封止部材は、前記電解液槽の底面側に向かって外径が大きく、かつ前記第1のテーパー部の傾斜面に適合する傾斜面を有する第2のテーパー部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  5. 前記第1の封止部材の側壁に上下に延びた切欠部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  6. 前記第1の凹凸部は、第1の凸部と、前記第1の凸部よりも下に設けられている第2の凸部とを備え、
    前記第2の凸部の突出量は前記第1の凸部の突出量よりも小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  7. 前記第2の凹凸部は、第3の凸部と、前記第3の凸部よりも上に設けられている第4の凸部とを備え、
    前記第4の凸部の突出量は、前記第3の凸部の突出量より小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  8. 前記第2の凹凸部は、第3の凸部と、前記第3の凸部よりも上に設けられている第4の凸部とを備え、
    前記第4の凸部の突出量は、前記第3の凸部の突出量より小さく、
    前記第1の凸部と前記第4の凸部が接触している第1の接触面積は、
    前記第2の凸部と前記第3の凸部が接触している第2の接触面積よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の金属空気電池。
  9. 金属空気電池の使用方法であって、
    前記金属空気電池は、
    金属電極カートリッジと、
    電解液を収容する電解液槽と、
    前記電解液槽の壁部の一部を形成する空気極と、
    前記電解液槽の開口部を封止する第1の封止部材とを備え、
    前記金属電極カートリッジを前記開口部から前記電解液槽の内部に押し入れ、前記第1の封止部材と前記金属電極カートリッジを嵌合させ、前記金属電極カートリッジを前記電解液に浸漬させる工程と、
    前記金属電極カートリッジを前記開口部から引き抜き、前記第1の封止部材を前記金属電極カートリッジとともに前記電解液から引き上げ、前記開口部を前記第1の封止部材で封止する工程とを含むことを特徴とする金属空気電池の使用方法。
JP2015206581A 2015-10-20 2015-10-20 金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法 Expired - Fee Related JP6744704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015206581A JP6744704B2 (ja) 2015-10-20 2015-10-20 金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015206581A JP6744704B2 (ja) 2015-10-20 2015-10-20 金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017079147A JP2017079147A (ja) 2017-04-27
JP6744704B2 true JP6744704B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=58666966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015206581A Expired - Fee Related JP6744704B2 (ja) 2015-10-20 2015-10-20 金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6744704B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6695614B2 (ja) * 2017-03-10 2020-05-20 ineova株式会社 金属負極電池
KR102055784B1 (ko) * 2018-05-29 2019-12-13 원광대학교산학협력단 비상용 금속 공기 전지
WO2020179645A1 (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 シャープ株式会社 負極および金属空気電池
CN109980324B (zh) * 2019-05-05 2023-10-20 中国人民解放军火箭军工程大学 一种可分离的铝空气电池
WO2024084981A1 (en) * 2022-10-20 2024-04-25 Sojitz Institute Of Innovative Technologies, Ltd. Cartridge-type anode unit for zinc-air fuel cell

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48102518U (ja) * 1972-03-06 1973-12-01
US6355369B1 (en) * 1999-10-29 2002-03-12 Eontech Group, Inc. Ecologically clean mechanically rechargeable air-metal current source
JP2015015213A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 トヨタ自動車株式会社 空気電池
JP6267942B2 (ja) * 2013-11-20 2018-01-24 シャープ株式会社 金属空気電池
JP6340844B2 (ja) * 2014-03-14 2018-06-13 日産自動車株式会社 空気電池セル及び組電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017079147A (ja) 2017-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6744704B2 (ja) 金属空気電池、電解液槽、及び、金属空気電池の使用方法
RU2236067C2 (ru) Каталитический воздушный катод для металловоздушных аккумуляторов
JP6326272B2 (ja) 電槽及び金属空気電池
JP5599384B2 (ja) 陰性缶を有する円筒形ニッケル─亜鉛セル
EP1878072B1 (en) Nickel zinc battery design
US20150111115A1 (en) Metal-air battery
US10637118B2 (en) Pouched metal-air battery cells
WO2010061451A1 (ja) 空気二次電池
JP6063396B2 (ja) 空気金属二次電池ユニット及びこれを含む空気金属二次電池モジュール
JP2010108904A (ja) 金属空気電池
US10014558B2 (en) Nickel iron battery employing an untreated polyolefin separator with a surfactant in the electrolyte
JP6836603B2 (ja) 金属空気電池
US20200020968A1 (en) Flow battery
KR20110109141A (ko) 카트리지 분리형 금속 공기 전지
JP6154999B2 (ja) 電池用電極体、電池および金属空気電池
KR100805924B1 (ko) 공기 양극막 어셈블리 및 이를 포함하는 공기 금속 전지
WO2016104133A1 (ja) 電池モジュール及び発電システム
WO2014175117A1 (ja) 金属空気電池
JP2016024944A (ja) 化学電池
JP2016066465A (ja) 金属電極カートリッジ、及び、化学電池
JP6680544B2 (ja) 金属電極カートリッジ収容物、金属電極カートリッジの保管方法、及び、金属電極カートリッジの運搬方法
US10181624B2 (en) Metal electrode cartridge and metal-air battery
WO2015004983A1 (ja) 空気電池
KR100773952B1 (ko) 무수은 공기 아연 전지용 음극 활성 물질 및 이를 포함하는무수은 공기 아연 전지
KR101943469B1 (ko) 공기주입식 아연공기 2차전지

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6744704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees