JP6744617B2 - 建物躯体に外装板を取り付けるためのアンカー金物 - Google Patents

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Description

本発明は、建物躯体の表面に陶板(タイル)などの外装板を取付けるアンカー金物に関する。さらに詳述すると、本発明は、建物壁面に陶板を直貼りするのに好適なアンカー金物に関する。
建物躯体の外壁に外装板としての陶板を取付ける工法として、専用金物を使って建物躯体に取付ける乾式工法がある。この乾式工法は、陶板の裏面に2本の平行な定着用溝を形成し、この定着用溝に引っかかる爪を備えるアンカー金具を陶板側に取付け、さらにアンカー金具の一部を建物躯体側の胴縁あるいは下地に取り付けることにより陶板を建物躯体に固定するものである。
この工法は、大型の湿式成形陶板を外装板として建物躯体に定着させるものとして開発され、建物躯体側に取り付けられるセンターピースと、このセンターピースを挟むように両側に配置され陶板の裏面の定着用溝に引っ掛けられる爪を備える左右一対のサイドピース並びにこれら独立した3つの部品をボルトで連結して一体化するように構成されたアンカー金物(特許文献1)を用いるようにしている。アンカー金物は、サイドピースの爪を陶板の裏面の2本の定着用溝にそれぞれ引っかけた状態でボルトを締め付けてサイドピースを互いに引き寄せることにより陶板に取り付けられる。そして、センターピースの取付部を胴縁や下地へ取り付けることで陶板が建物躯体に固定される。
ここで、従来のアンカー金物におけるセンターピースの役割は、陶板の裏面の定着用溝に引っ掛けられる爪を備える左右一対のサイドピースに対し、建物躯体側に取り付けられることにより、陶板を建物躯体に固定するためのものである。したがって、センターピースには、サイドピースに劣らない剛性・強度が求められるため、ステンレススティールで強固なチャネル構造に仕上げられている。このため、センターピースの動きの範囲は極端に狭いものとなっている。
特開平10−238068号
したがって、今までのアンカー金物では、下地に不陸(平らでなく凹凸があること)があった場合、曲げがかからないようにビスを確実に締め付けるためには、下地との間の隙間に調整ライナーを挟み込んで空隙を埋めてから止め付ける必要がある。一般に、センターピースの取付部を下地へ取り付けることで陶板を建物躯体へ固定する際に、下地などに不陸が存在する場合には、下地とアンカー金物との間に調整ライナーを入れて1〜3mm程度アンカー金物を浮かすなどの不陸調整が必要となる。しかしながら、局在するセンターピースの取付部位毎に調整ライナー挿入などの不陸調整を実施することは作業上面倒である。
本発明は、下地との間に調整ライナーを挟み込まずにセンターピースを締め付けることができるアンカー金物を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、建物躯体側に取り付けられるセンターピースと、該センターピースを挟むように両側に配置されかつ陶板の裏面の定着用溝に引っ掛けられる爪を有すると共に該爪の定着用溝への引っかけにより陶板側に取り付けられる左右一対のサイドピースと、サイドピース同士を前記陶板を介在させて連結すると共にセンターピースを支持するボルトとを備えるアンカー金物において、センターピースは建物躯体の表面形状に沿って変形可能な板であり、かつボルトと直交する方向でかつ左右一対のサイドピースの外に突出し、建物躯体に締結するための固定手段を貫通させる孔を有する取付部を有すると共に、ボルトが貫通する軸受け部を有し、軸受け部にボルトを貫通させることでボルトを中心に揺動可能にサイドピースの間に支持されると共に、取付部の固定手段で固定される部分が建物躯体に対してセンターピース自体の変形により密着されて直に取り付けられるようにしている。
ここで、軸受け部はセンターピースの一部がボルトと直交する方向のスリットによって幅方向に複数に区分された領域が互い違いに逆方向に突出する半円環状に成形された上部軸受け部と下部軸受け部との組み合わせから成り、ボルトを通す方向から見て1つの円環状を成す軸受け部を構成することが好ましい。
また、サイドピースには、陶板に対して直交する一対の垂直壁とこれら垂直壁を連結する陶板と平行な水平壁とを有する溝形の骨格部とを備え、内側の垂直壁の下端から陶板の裏面に沿って爪とは反対方向に突出する座板を備えことが好ましい。
請求項1記載の発明にかかるアンカー金物によれば、下地に対して直にアンカー金物を取り付けることにより陶板を固定する場合に、たとえ下地の不陸があったとしても、センターピースの変形により下地の不陸を調整するので、下地の精度に陶板貼りの仕上がりが影響を受けることが少なくなる。依って、直に下地にアンカー金物を固定することにより陶板貼りを行う場合にも、下地とアンカー金物のセンターピースとの間に調整ライナーを入れるなどの不陸調整が不要となり、迅速な施工が可能となると共に作業が容易なものとなる。しかも、施工性が良い上に、調整ライナーなどを使用する必要がないので、施工コストの低減を可能にする。
本発明にかかるアンカー金物の第1の実施形態を示す正面図である。 同アンカー金物の平面図である。 同アンカー金物の底面図である。 同アンカー金物のセンターピース部分で断面した中央縦断面図である。 センターピースの一実施形態を示す平面図である。 同センターピースの側面図である。 本発明にかかるアンカー金物の第2の実施形態を示す正面図である。 RCに調整モルタルを施して下地処理した建物躯体壁面に対して実施される、本実施形態にかかるアンカー金物による陶板直貼り乾式工法の説明図である。 打継ぎ目地があるRCのままの建物躯体壁面に対して実施される、本実施形態にかかるアンカー金物による陶板直貼り乾式工法の説明図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。尚、本明細書においては、組み立て状態にあるアンカー金物のボルトの軸方向を幅方向、ボルトの軸方向と直交する各ピースの長手方向を前後方向とし、ボルトが貫通する位置よりもセンターピースの取付部が形成されている側を前部、その端部を前端、ボルトが貫通する位置よりも取付部が形成されている側とは反対側を後部、その端部を後端と呼ぶものとする。
図1から図6に本発明のアンカー金物の第1の実施形態を示す。このアンカー金物1は、一般にはステンレススティール製であり、建物躯体20側に取り付けられるセンターピース2と、陶板21の裏面21aの定着用溝22に爪6が引っかけられて陶板21側に取り付けられる左右一対のサイドピース3,4と、サイドピース3,4同士を連結するボルト5とで構成されている。センターピース2とサイドピース3,4はそれぞれ互いに独立した別部材として形成されている。
左右一対のサイドピース3,4は、陶板21に対して直交する一対の垂直壁8と陶板21と平行な水平壁9とを有する溝形の骨格部7をそれぞれ備えると共に、該骨格部7の外側(反センターピース2側)の垂直壁8の下端縁が外側に折り曲げられて陶板21と平行な水平壁13とさらにその先端が下向きでかつ垂直壁8側に折り返されるようにV形に折り曲げられて内向きに傾斜する爪6がそれぞれ形成された対称形状を成している。このサイドピース3,4は、センターピース2を間に挟むように配置され、センターピース2を挟んだ状態でボルト5によってサイドピース3,4同士が陶板21を介して連結されることによって一体化される。一方のサイドピース3には、垂直壁8のほぼ中央を貫通するボルト5の外径よりも大きな直径の貫通孔18が、他方のサイドピース4には垂直壁8のほぼ中央を貫通するねじ孔17がそれぞれ設けられている。そして、これら貫通孔18とねじ孔17とが同軸上に配置された状態でボルト5を貫通させてねじ孔17に先端のねじ部16を螺合させることで、サイドピース3,4同士が連結される。尚、サイドピース4のねじ孔17は、内側と外側の両垂直壁8にそれぞれ形成され、ボルト5を締め付けた際に、片方の垂直壁8だけにねじ孔17がある場合に比較してサイドピース4が浮き上がるのを防止する効果を高めるようにしている。
また、サイドピース3,4の内側の垂直壁8の下端縁には、他方のピースの垂直壁8に向けて水平壁9と平行に突出する座板10を備えることが好ましい。
座板10は、サイドピース3,4の前端から後端にかけて全域に設けることが定着用溝22への爪6のかかり具合のばらつきを少なくして平面度を得る上でより好ましいが、定着用溝22への爪6のかかり具合のばらつきを少なくするには一部に存在するだけでも十分に機能することから、必要最小限の範囲に形成することが軽量化とコスト低減を図る上で望ましい。また、陶板21には押されたり、引っ張られたりする力が働くので、座板10が前後に配置されていれば両方の力に有効に作用する。そこで、本実施形態では、図2及び図3に示すように、サイドピース3,4の前端側寄りの部位と後端寄りの部位とに分けて座板10がそれぞれ形成されている。例えば、垂直壁8の下端縁が内側に折り返されてハット形断面に形成されることにより、座板10が形成されている。座板10の存在は、サイドピース3,4の内側の垂直壁8によって陶板21側に加えられる力を分散させて緩和することから、陶板21の破壊強度を上げることができる。尚、座板10の幅は例えば図示するように左右のサイドピース3,4で同じ大きさ・配置としているが、これに特に限定されるものではなく、必要に応じて左右のサイドピース3,4の間あるいは前後の間において座板10の幅を異ならせたり、左右の座板10を前後方向に互い違いに配置して左右非対称としても良い。
本実施形態のアンカー金物1によれば、ボルト5を締め付けてアンカー金物1を陶板21に組み付ける際に、座板10を介して陶板21の裏面に押し当てられるので、陶板21の裏面に不陸が存在したとしても、均され全体として安定した深さで爪6がかることが可能となることから、爪による把持力のばらつきを少なくして爪6の引っかかり具合を安定させて施工後の陶板21の落下を防ぐことができる。
他方、センターピース2は建物躯体20の表面形状に沿って変形可能な板であり、かつボルト5と直交する方向でかつ左右一対のサイドピース3,4の前端よりも突出し、建物躯体20に締結するための固定手段26を貫通させる孔12aを有する取付部12を有すると共に、ボルト5が貫通する軸受け部14を有し、軸受け部14にボルト5を貫通させることでボルト5を中心に揺動可能にサイドピース3,4の間に支持されると共に、取付部12の固定手段26で固定される部分が建物躯体20に対して密着されて取り付けられる。
センターピース2には、建物躯体20に取り付けられる構造物として必要な機械強度と変形を可能とする靱性を備える板材、例えば、あくまで一例として挙げると、サイドピース3,4と同じステンレス鋼例えばSUS304が採用されている。そして、建物躯体20の表面形状に沿って変形可能とするため、陶板21を把持するために剛性を必要とするサイドピース3,4よりも肉厚を薄くして、変形を可能とする平板とされている。あくまで一例として挙げると、陶板21を把持するために剛性を必要とするサイドピース3,4は、厚み1mmのステンレス鋼例えばSUS304を折り曲げ加工によって形成され、センターピースは厚み0.3mmのステンレス鋼例えばSUS304によって形成されている。勿論、サイドピース3,4並びにセンターピースの材質と厚みは、上述のものに特に限られるものでは無く、必要に応じて適宜材料が使用されかつ厚みとされる。尚、あくまで一例として挙げられる上述のセンタピース2の肉厚は、本発明者等の強度実験により、センターピースとしての必要強度を十分備えていることが確認された。陶板21が幅欠けして金物が外れる前にセンターピース2の金物が破壊(孔12aの部分などが切れるなど)することはなく、標準グリップ金具(市販されている標準的なアンカー金物)と同等の強度が得られた。
また、センターピース2のサイドピース3,4の間から突出した部分、即ち、取付部12には、本実施形態の場合、図2に示すように、固定手段例えばビス26を通す孔12aが2箇所設けられている。このセンターピース2の建物躯体20の下地への取付位置は、通常、図8に示すように、陶板21の目地28部分でビス26を止めるのが基本である。したがって、目地28部分にビス26を通す孔12aの位置がくるような長さとすることが好ましい。そして孔12aは、1箇所でも良いが、好ましくは2箇所以上設けることである。この場合、余裕を持たせた位置でのビス止めが可能となる。
センターピース2の取付部12は、アンカー金物1の建物躯体20への取付の際に、自由端側が下地などに当接して力を受けることで下地の凹凸方向に自由に弾性変形可能であり、下地の不陸の度合いに応じて変形することにより、下地とアンカー金物1との間のがたつきを抑えると共にこれらの間の隙間を一定に調整可能とする。他方、センターピース2の取付部12の反対側の端部は陶板21の裏面あるいはサイドピース3,4の座板10に当接して反力を受ける反力部として機能する。
また、センターピース2は、ボルト5が貫通する軸受け部14を有し、ボルト5を中心に揺動可能にサイドピース3,4の間に支持される。軸受け部14は、本実施例の場合、センターピース2の一部がボルト5と直交する方向のスリット11によって幅方向に複数に区分された領域が互い違いに逆方向に突出する半円環状に成形された上部軸受け部14bと下部軸受け部14aとの組み合わせから成り、ボルト5を通す方向から見て1つの円環状を成す軸受け部を構成している。具体的には、図2に示すように、センターピース2のボルト5が横切る位置付近に長手方向のスリット11を2本入れてセンターピース2を部分的に幅方向に3分割して、そのスリット11で挟まれた領域が下に押し曲げ加工されて半円環状の下部軸受け部14aとして形成されている。他方、各スリット11の外の領域が反対側即ち上へ向けて押し曲げ加工されて半円環状の上部軸受け部14bとして形成されている。したがって、両端の半円環状の上部軸受け部14bと中央の半円環状の下部軸受け部14aとで側方から見て円環状(筒)から成る軸受け部14が構成される。半円環状の軸受け部14a,14bから成る筒状の軸受け部14にボルト5を通すことで、センターピース2を軸回りに揺動可能にサイドピース3,4の間に備えられる。本実施形態にかかる軸受け部14は、簡単な押し曲げ加工で低加工コストで成形できるという利点がある。しかも、接合部が無いので、低コストで製作できると共にアンカー金具のセンターピースとして十分な強度を得ることができる。
さらに、図7に第2の実施形態を示す。この実施形態のアンカー金物1は、センターピース2の長さ、具体的には下地に取り付けられる取付部12の長さを図2に示す基本位置対応の実施形態のものよりも長くすると共に、ビス26を通す孔12aの数(位置)を増やしたものである。これにより、例えば不陸が大きい場合や目地部分を回避した位置でビス止めを図ることが求められる場合に対応可能としたものである。例えば、図9に示すように、陶板の上側が伸縮目地等(コンクリートの打継目地、押出し成形セメント版の板間目地など)の場合は、その目地部を避けた場所にビス止めする必要があり、それを可能とする長さの取付部12と位置の孔12aを有するセンターピース2を必要とする。即ち、本実施形態のアンカー金物1は、異なる長さ、異なる孔の位置のセンターピース2を揃えておけば、センターピース2の組み合わせを変更するだけで、異なる位置でのセンターピースの固定・ビス止めを可能とすることができる。
以上のように構成されたアンカー金物1を用いて、陶板21を建物躯体20に直接取り付ける直接乾式工法について説明する。
図8に、RCに調整モルタルを施して下地処理した建物躯体壁面に対して実施される、本実施形態にかかるアンカー金物による陶板直貼り乾式工法の一例を示す。この施工法は、特に外装の低層部や内壁に適しているものであり、本実施形態にかかるアンカー金物1だけで取り付けるのでは無く、弾性接着剤貼りとの併用工法である。この併用工法においては、アンカー金物1は、例えば600mm角程度の陶板では上側の2箇所に使用し、300mm角程度の陶板では上側の1箇所に使用することで十分な取付強度が確保できるものである。尚、陶板21の出入り調整には、建物躯体(RC)20の表面にモルタル23で下地調整を施した上で精度が悪い場合には、ゴムパッキング24などを用いて不陸調整を行うと共に弾性接着剤25を充填して接着する。
まず、陶板21の裏面の適宜位置には一対の定着用溝22が1箇所ないし2箇所加工されている。この定着用溝22は、例えば、陶板21の上のこば面から内側に向けて溝加工されたものであり、陶板裏面21aに対して斜めに切り込まれてサイドピース3,4の爪6が引っかかるオーバーハング部22aを形成している。
そこで、仮組み立て状態のアンカー金物1の一対のサイドピース3,4の爪6をそれぞれ定着用溝22に嵌め込む。そしてボルト5を締付けることによりサイドピース3,4を互いに引き寄せて両サイドピース3,4を陶板21を介して一体化する。このとき、左右のサイドピース3,4の間でセンターピース2がボルト5の回りに揺動可能となるように或る程度の遊びを以て支持されている。
アンカー金物1を裏面に取り付けた陶板21は、不陸調整にゴムパッキン24などを裏面側に挟み、出入りを決める。その後、センターピース2の穴12aにビス26を入れて、下地まで確実に締め込む。建物躯体20の壁面の状況に応じてセンターピース2が変形して壁面の状況に追従し得るので、センターピース2と建物躯体壁面・調整モルタル23との間に隙間が発生すること無く、しっかりとビス止めされる。したがって、調整ライナーなどを挿入する手間も必要なく、施工性が良いし、余計な金物を使用しないで済む。しかも、通常、大型陶板の場合には、上下均等に4箇所にアンカー金物1を取り付けるものであるが、本施工法では陶板裏面のスリット加工も1箇所あるいは2箇所で済むので、従来の4ヵ所スリット加工の場合の1/4あるいは1/2となる。
図9は、目地28部分を回避した位置でビス止めを図ることが求められる例である。例えば、陶板21の上側が伸縮目地等(コンクリートの打継目地27、押出し成形セメント版の板間目地など)の場合は、打継目地部27を避けた場所にビス止めすることが求められる。この場合、図7に示すような比較的長めのセンターピースを組み込んだアンカー金物1を使用して、打継目地27から上に少し離れた位置でビス26を止着することができる。この場合においても、たとえ下地の不陸があったとしても、センターピース自体の変形により下地の凹凸の変位を吸収し、下地の施工精度に陶板貼りの仕上がりが影響を受けることが少なくなる。また、直に下地にアンカー金物1を固定することにより、下地の不陸調整が不要となり、迅速な施工が可能となると共に作業が容易なものとなる。これによって、下地などに不陸が存在しても、不陸調整を事前に行わずとも陶板を直に貼り付けることができる。尚、RC下地に直接貼り付ける場合には、ゴムパッキング24などを用いて陶板の出入り調整を行ってから、弾性接着剤25を充填して接着する。また、図示していないが、上下の陶板21と陶板21との間の空間即ち目地28には目地材が充填される。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば上述の実施形態では、主に乾式成形陶板を建物壁面に直貼りする例を挙げて本実施形態のアンカー金物について説明したが、これに限られるものではなく、大型の湿式成形陶板を建物壁面に直貼りするのに適用することも可能であることは言うまでもない。この場合においても、たとえ下地の不陸があったとしても、センターピース2の変形により下地の凹凸の変位を吸収し、即ち下地との間の隙間を埋めるため、調整ライナー挿入などの不陸調整を実施することなく、ビスを確実に締め付けることができる。したがって、局在するセンターピース2の取付部位毎に調整ライナー挿入などの不陸調整を実施する面倒がなくなるので、陶板貼り作業の施工がより簡易になる。つまり、センターピース2の変形によって、下地に対して直にアンカー金物1を取り付ける全てのケースにおいて有益・効果的である。
また、上述の実施形態では、軸受け部14は1枚のセンターピース2の押し曲げ加工によって交互に逆方向に突出するように形成された半円環状の1組の上部軸受け部14bと下部軸受け部14aとにより、側方から見て円環状を成す軸受け部が構成されているが、これに特に限られるものではない。例えば、図示していないが、センターピース2とは別体の独立した円筒状のピース(軸受け部材)を溶接付けなどにより接合して一体化したり、センターピース2の全幅に例えば押し曲げ加工により半円形状の凹部を形成する一方、この半円形状の凹部に対応する半円形状の別ピースから成る半割軸受け部材を突き合わせて溶接付けなどで接合するようにして構成したものでも良い。さらには、センターピースの端部を円形に折り曲げてから端部が閉じるように溶接付することにより、環状の軸受け部を構成しても良い。ここで、接合手段としては、溶接付の他、接着や半田付け、ビス止め、リベット止めなどの各種接合手段が使用可能である。
1 アンカー金物
2 センターピース
3 サイドピース
4 サイドピース
5 ボルト
6 爪
7 溝形の骨格部
8 陶板に対して直交する一対の垂直壁
9 垂直壁を連結する陶板と平行な水平壁
10 座板
11 スリット
12 取付部
14 軸受け部
14a 半円環状の下部軸受け部
14b 半円環状の上部軸受け部
20 建物躯体
21 陶板
21a 裏面
22 定着用溝
26 固定手段としてのビス

Claims (3)

  1. 建物躯体側に取り付けられるセンターピースと、該センターピースを挟むように両側に配置されかつ陶板の裏面の定着用溝に引っ掛けられる爪を有すると共に該爪の前記定着用溝への引っかけにより前記陶板側に取り付けられる左右一対のサイドピースと、前記サイドピース同士を前記陶板を介在させて連結すると共に前記センターピースを支持するボルトとを備えるアンカー金物において、
    前記センターピースは前記建物躯体の表面形状に沿って変形可能な板であり、かつ
    前記ボルトと直交する方向でかつ左右一対の前記サイドピースの外に突出し、前記建物躯体に締結するための固定手段を貫通させる孔を有する取付部を有すると共に、
    前記ボルトが貫通する軸受け部を有し、
    前記軸受け部に前記ボルトを貫通させることで前記ボルトを中心に揺動可能に前記サイドピースの間に支持されると共に、前記取付部の前記固定手段で固定される部分が前記建物躯体に対してセンターピース自体の変形により密着されて直に取り付けられることを特徴とするアンカー金物。
  2. 前記軸受け部は前記センターピースの一部が前記ボルトと直交する方向のスリットによって幅方向に複数に区分された領域が互い違いに逆方向に突出する半円環状に成形された上部軸受け部と下部軸受け部との組み合わせから成り、ボルトを通す方向から見て1つの円環状を成す軸受け部を構成していることを特徴とする請求項1記載のアンカー金物。
  3. 前記サイドピースには、前記陶板に対して直交する一対の垂直壁とこれら垂直壁を連結する前記陶板と平行な水平壁とを有する溝形の骨格部とを備え、内側の前記垂直壁の下端から前記陶板の裏面に沿って前記爪とは反対方向に突出する座板を備える請求項1または2記載のアンカー金物。
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