JP6741985B2 - 異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム - Google Patents

異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システム Download PDF

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Description

本開示は、例えば無線電力伝送システムにおける無線送電装置の近傍に存在する金属、人体、動物などの異物を検出する異物検出装置に関する。本開示は、さらに、そのような異物検出装置を備えた無線送電装置及び無線電力伝送システムに関する。
携帯電話機をはじめとする様々なモバイル機器が普及している。モバイル機器の消費電力量は、機能及び性能の向上、並びにコンテンツの多様化に伴って増大し続けている。モバイル機器は、予め決められた容量のバッテリで動作するため、消費電力量が増大すると、当該機器の動作時間が短くなる。バッテリの容量の制限を補うための技術として、無線電力伝送システムが注目されている。無線電力伝送システムは、無線送電装置(以下、単に「送電装置」という)における送電コイルと、無線受電装置(以下、単に「受電装置」という)における受電コイルとの間の電磁誘導によって送電装置から受電装置に無線で電力を伝送する。特に、共振型の送電コイル及び受電コイルを用いた無線電力伝送システムは、送電コイル及び受電コイルの位置が互いにずれているときであっても高い伝送効率を維持できる。このため、共振型の無線電力伝送システムは様々な分野において応用が期待されている。送電コイルを大型化したり、複数の送電コイルのアレーを構成したりすることによって充電可能なエリアを拡大することができる。
特許第4525710号公報 特許第4780447号公報 特開2012−16171号公報
無線電力伝送システムでは、送電コイル又は受電コイルの近傍に位置する金属などの異物を広い範囲に亘って高い精度で検出することが求められる。
上記課題を解決するため、本開示の一態様に係る異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルであって、前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第2コイルと、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第3端子に出力し、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断する1つの異物検出回路と、を備える。前記第2端子及び前記第4端子の電位は、物検出回路の基準電位と同電位である。
本開示の他の態様に係る異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された導線であるコイルを3つ以上含むコイル群であって、隣接する第1コイル及び第2コイルを含み、前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第1端子から前記第2端子への巻回方向は同一である、コイル群と、前記コイル群の中から隣接する前記第1コイルと前記第2コイルとを選択する異物検出回路と、前記第1コイル及び前記第2コイルと前記異物検出回路とを電気的に接続する少なくとも1つのスイッチと、を備える。前記異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第1端子に出力し、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断する。前記第1コイル及び前記第2コイルの各々における前記第2端子の電位は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である。
本開示の他の態様に係る異物検出装置は、導線が巻回された第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第2コイルと、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルに出力し、第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルに出力し、前記第1コイルに流れる前記第1検出信号に基づく電流及び前記第2コイルに流れる前記第2検出信号に基づく電流の両方を時計回り、又は、反時計回りに流れさせ、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル上又は前記第2コイル上に異物があると判断する、1つの異物検出回路と、を備える。
これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によると、従来よりも広い範囲に亘って高い精度で異物を検出することができる。
第1の実施形態に係る異物検出装置を模式的に示す図である。 図1のA1−A1’線における検出コイル11a及び11bの断面、並びに生成される磁界を示す図である。 第1の実施形態に係る異物検出装置の動作を示す図である。 第1の実施形態の実装例に係る異物検出装置の検出コイル11a、11bを示す上面図である。 第1の比較例に係る異物検出装置の検出コイル11aを示す上面図である。 第2の比較例に係る異物検出装置の検出コイル11a〜11cを示す上面図である。 図4A〜4Cの各構成における異物20によるQ値の変化率の距離依存性を示すグラフである。 第1の実施形態の実装例に係る異物検出装置の検出コイル11a、11bを示す上面図である。 第3の比較例に係る異物検出装置の検出コイル11a、11bを示す上面図である。 図5A、図5B及び図4Bの各構成における異物20によるインダクタンスを示すグラフである。 第1の実施形態の第1の変形例に係る異物検出装置を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係る無線電力伝送システムを示すブロック図である。 図7に示す送電装置30の一部を示す図である。 図8AのA2−A2’線における検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bの断面を示す図である。 第2の実施形態の第1の変形例に係る無線電力伝送システムにおける検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の配置を示す図である。 図9AのA3−A3’線における検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の断面を示す図である。 第2の実施形態に係る送電装置の動作を示す図である。 第3の実施形態に係る無線電力伝送システムを示すブロック図である。 図11の送電装置30aの一部を示す図である。 第3の実施形態の第1の変形例に係る無線電力伝送システムにおける送電装置の一部を示す図である。 第2の実施形態及び第3の実施形態に係る送電装置の動作を示す図である。 送電を行う前に異物を検知し、且つ、送電を行っている最中においても異物を検知する送電装置の動作を示す図である。 送電装置上に、受電装置を備えたスマートフォンが置かれた状態を示した図である。 無線電力システムを備えた駐車場を示した図である。 病院などで用いられるロボットに、壁から電力を非接触で伝送する無線電力伝送システムの構成例を示す図である。 特許文献1に係る異物検出装置の検出コイル111を示す上面図である。 図19のA11−A11’線における検出コイル111の断面及び生成される磁界を示す図である。 図19に示す検出コイル111と金属異物の位置関係を示す図である。 図19に示す検出コイル111のQ値の変化率の距離依存性を示す図である。 特許文献2に係る異物検出装置の検出コイル111a、111bを示す上面図である。 図22のA12−A12’線における検出コイル111a、111bの断面及び生成される磁界を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、「背景技術」の欄において記載した無線電力伝送システムに関し、異物を高い精度で検出できる範囲が十分に広くないという課題があることを見出した。以下、この課題を詳細に説明する。
まず、「異物」の定義を説明する。本開示において、「異物」とは、無線電力伝送システムにおける送電コイル又は受電コイルの近傍に位置したときに、送電コイル及び受電コイルの間で伝送される電力に起因して発熱する物体を意味する。そのような物体は、例えば金属、人体、又は動物であり得る。
無線電力伝送システムでは、電力が伝送される空間に異物が存在すると、その異物が発熱する危険性が高まる。ここで、異物が金属である場合を考える。送電コイルから受電コイルに無線で電力を伝送するとき、送電コイルに流れる電流に起因してその周囲に磁界が発生する。この発生した磁界によって異物の表面に渦電流が流れ、異物が発熱する。この発熱は、数十度以上の温度上昇を引き起こす虞がある。
ワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium:WPC)が策定するQi(チー)規格には、許容される温度上昇の上限が規定されている。Qi規格に準拠した無線電力伝送を行う機器においては、この温度上昇の上限を超えないことが要求される。このため、無線で送電している最中に、送電コイル及び受電コイルの間に異物が混入しないようにすることが望ましい。より安全性を高めるためには、送電を開始する前に送電コイルの近傍の異物を検出することが望ましい。このような検出動作を行った上で、異物が検出されなかった場合にのみ送電動作に移行するようにすれば、発熱の危険性を予め取り除くことができる。
一方、スマートフォンなどの機器への充電可能なエリアを拡大したいという要望がある。例えば、送電コイルを大きくするなどして、送電コイルが送電できる範囲を広げたいという要望がある。そのような要望に伴い、高い精度で異物を検出できる範囲を広げることが望まれている。
特に、車両内のコンソールボックスの下に送電装置を配置する充電システムにおいては、送電コイルとスマートフォンなどの機器との距離が大きくなる場合がある。送電コイルと受電機器との高さ方向の距離が大きくなっても、高い精度で異物の検出を行うことが要求される。
特許文献1は、1つのコイルを送電コイル及び検出コイルとして共用するシステムを開示している。特許文献1のシステムは、検出コイルにパルス信号を送信し、その反射波による検出コイルの電圧の変化を検出して、異物の有無を判別する。
特許文献2は、異物を検出できる範囲を広げるために、2つ以上の検出コイルを並べて配置することを開示している。特許文献2は、異物の検出を行うために、軸方向に並べた送信コイル(即ち検出コイル)及び受信コイルに、互いに逆相の電流を供給することを開示している。このような構成により、送信コイルから送信された信号を直接に受信コイルで受信しないようにして、異物からの反射波を高い感度で受信し、異物の検出を行うことが開示されている。
特許文献3は、複数の送電コイルを有する送電装置を備える無線電力伝送システムを開示している。送電コイルは、異物検出用の検出コイルとしても機能する。複数の送電コイルの各々に異物検出部が接続されている。複数の異物検出部が、同時に複数箇所の異物検出を行っても良いことが開示されている。
本発明者らは、特許文献1〜特許文献3に開示された検出コイルから生じる磁界分布を解析した結果、これらの検出コイルでは、高い精度で異物を検出できる範囲を広げることが困難であることを見出した。以下、この課題を詳細に説明する。
まず、特許文献1について説明する。
特許文献1における検出コイルは、検出コイルの巻線の中心を通る軸に垂直な平面上に巻線が巻回された平面コイルである。
図19は、特許文献1に開示された異物検出装置における検出コイル111と、その上に位置する異物120とを模式的に示す上面図である。図19では、図を簡単にするため、検出コイル111の巻線のうち、最外周部分及び最内周部分のみが示されている。実際には、最外周部分と最内周部分との間に巻線が複数回巻回されている。本開示において検出コイルを図示する他の図についても同様である。
図20は、図19のA11−A11’線における検出コイル111及び異物120の断面、並びに検出コイル111の周辺の磁界分布を模式的に示す図である。図20は、検出コイル111の巻線内を、異物120の側から見て反時計回りに信号電流が流れている状態を示している。なお、本開示において、異物又は受電コイルの側から見たときに右回りであることを「時計回り」と称し、異物又は受電コイルの側から見たときに左回りであることを「反時計回り」と称する。
検出コイル111の近傍に存在する異物120(例えば金属片)は、検出コイル111の周囲に発生する磁界と相互作用し、検出コイル111に流れる信号電流の周波数及び/又は振幅を変化させる。この変化を検出することにより、異物120を検出することができる。検出コイル111によって異物120を検出できる範囲は、おおよそ、検出コイル111の巻線が巻回された範囲の上に限定される。検出コイル111の巻線の中心部の直上では異物120を検出しやすいが、巻線から離れると急激に異物120の検出感度が低下する。
図21A及び図21Bは、このことを示す実験結果を説明するための図である。図21Aに示すように、検出コイル111の軸上に金属異物120を配置し、検出コイル111の巻線が形成された面(「コイル面」という)と、異物120との距離hを変えながらQ値の変化率を測定した。Q値の変化率は、異物120が存在しないときのQ値の値に対してどの程度Q値が変化するかを表す量である。本実験では、一例として、直径56mmの円形の検出コイル111と、厚さ1mm、1辺の長さ20mmの直方体の鉄板からなる異物120とを用いた。
図21Bに示すように、コイル111のQ値(=2πfL/R、f:周波数、L:インダクタンス、R:抵抗)の変化率は、距離hが9mm以上になると、約10%以下にまで低下し、著しく感度が低下することが分かる。この結果から、特許文献1の構成では、コイル面から離れた位置では磁界の強度が著しく低いことが分かる。特許文献1の構成では、高い精度で異物を検出できる高さ方向の距離を大きくすることは困難である。
次に、特許文献2について説明する。
特許文献2に開示された平面フレキシブルアンテナは、軸方向に並べられた複数の平面コイルを有する検出コイル群を横方向に複数配列した構成を有する。このような構成により、異物を検出できる範囲を広げることができる。ここで、各検出コイル群に含まれる複数の平面コイルは、並列に接続されている。このため、これらのコイルをまとめて1つのコイルと考えることができる。単純化のため、以下の説明では、検出コイル群を1つの検出コイルとして扱う。
図22は、特許文献2に開示された平面フレキシブルアンテナにおける複数の検出コイルのうち、隣接する2つの検出コイル111a、111bを模式的に示す上面図である。図22は、異物120が検出コイル111aの中心部の上に位置している状況を示している。
図23は、図22のA12−A12’線における検出コイル111a、111b、及び異物120の断面、並びに検出コイル111aの周辺の磁界分布を模式的に示す図である。ここでは、検出コイル111a上に異物が存在するため、検出コイル111aにのみ検出信号が入力されている。このように、特許文献2の構成では、同時に1つの検出コイル(群)にのみ検出信号が入力される。
図23に示すように、2つの検出コイル111a、111bを用いた場合においても、磁界分布は、図20に示した検出コイルが1つの場合の磁界分布と同様である。よって、特許文献2の構成においても、コイル面から離れた位置で磁界を十分に強くすることができない。このような構成では、高い精度で異物を検出できる高さ方向の距離を大きくすることは困難である。
一方、特許文献3は、複数の異物検出コイルを備えた送電装置を開示している。複数の送電コイルの各々は、異物検出部に接続され、異物検出用のコイルとしても用いられる。複数の異物検出部が、同時に複数箇所の異物検出を行っても良いことが開示されている。しかしながら、一度に検出動作を行うコイルは1つなので、特許文献1及び2の構成と同様に、コイル面から離れた場所で磁界を強くできない。したがって、高精度で異物を検出できる距離を大きくすることは困難である。
上述した考察から、本発明者らは、特許文献2及び3に開示されているような複数の検出コイルを配列した異物検出装置を用いても、検出コイルと異物との距離が大きい場合には、異物を高い精度で検出できないという新しい課題を発見するに至った。特許文献1〜特許文献3の構成では、高い精度で異物を検出できる距離を大きくすることが困難である。特に、高さ方向の距離を大きくすることが困難である。
無線電力伝送システムでは、送電コイルと受電コイルとの間隔を一定の距離に保った状態で、送電コイルから生じる磁界をできるだけ変化させずに、受電コイルに安定して電力を送電することが求められる。
送電時の電力は、例えば、1W〜50kW程度である。送電中に2つのコイルの間に異物が侵入すると、異物が発熱する虞がある。
一方、異物検出動作時に検出コイルから送信される信号の電力は、例えば、10mW〜100mW程度である。検出コイルから送信される信号の電力は、送電時の電力と比較して非常に小さい(例えば、送電時の電力の約1000分の1以下)。よって、異物検出動作時には異物の発熱による危険性はない。
送電コイルと検出コイルとでは、当然のことながら目的が異なるので、出力する電力が大きく異なる。例えば、異物を検出せずに送電すると、上記のように異物が発熱する虞がある。
以上のように、無線電力伝送システムでは、高い精度で異物を検出できる距離を拡大することが求められる。以上の考察により、本発明者らは、以下に開示する各態様を想到するに至った。
本開示の一態様に係る異物検出装置は、
第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルであって、前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第2コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第3端子に出力し、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、
異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断する1つの異物検出回路と、を備え、
前記第2端子及び前記第4端子の電位は、物検出回路の基準電位と同電位である。
上記態様によると、
異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルであって、前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第2コイルと、異物検出回路とを備えている。
異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第3端子に出力する。そして、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させる。これにより、第1コイルの上側と第2コイルの上側の磁界を強くすることができる。
そして、異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定する。そして、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断する。
これにより、単に複数のコイルを配置して異物を検出する範囲を広げるだけではなく、検出コイルの上側の磁界を強めて、第1コイル又は第2コイルの上側に位置する異物を高い精度で検出することができる。
その結果、高精度で異物を検出できる範囲(特に高さ方向の範囲)を拡大することができる。
さらに、汎用の検出コイルを用いることができるので、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えることができる。
ここで、「インピーダンス値の変化量」とは、第1コイル〜第2コイルの近傍に異物が存在しないときに検出されるインピーダンス値からの変化量を意味する。すなわち、第1コイル及び第2コイルの近傍に異物が存在しないときのインピーダンス値と、現在のインピーダンス値との差が「インピーダンス値の変化量」である。「インピーダンス値の変化量を測定する」とは、インピーダンス値の変化量を直接測定することのみならず、インピーダンスの変化に応じて変化する他の物理量の変化量を測定することを広く意味する。それらの物理量の測定によって間接的にインピーダンスの変動を測定することができる。インピーダンスの変化に応じて変化する物理量には、第1コイル及び第2コイルの少なくとも一方の電圧値、電流値、電圧若しくは電流の周波数、インダクタンス値、結合係数、又はQ値などがあり得る。第1検出信号及び第2検出信号の少なくとも一方の反射信号、又は、第1検出信号及び第2検出信号の反射信号を合成した信号の周波数及び/又は振幅などの変化量を測定することも「インピーダンスの変化量を測定する」ことに該当する。これらの定義は、以下の開示内容についても同様に適用される。
以下、本開示のより具体的な実施形態を説明する。以下の説明において、必要に応じて図中のXYZ座標を用いる。
(実施形態1)
図1は、第1の実施形態に係る異物検出装置100を模式的に示す図である。異物検出装置100は、検出コイル11a及び11bと、異物を検出する異物検出回路10とを備える。以後、検出コイルを単に「コイル」と呼ぶことがある。検出コイル11a及び11bは、同一平面上に一方向に近接して配置されている。図1は、検出コイル11bに対向する位置に異物20が存在する状況を表している。異物検出回路10は、2つの検出コイル11a及び11bに、互いに同じ向きの電流を同時に流すように検出信号Sを出力する。これにより、コイル11aおよび11bの間において、コイル11aからの磁界とコイル11bからの磁界とを反発させる。そして、異物20の有無によって生じるコイル11a又はコイル11bの少なくとも一方のインピーダンス値の変化量に基づいて、異物20を検出する。
図1には2つの検出コイル11a及び11bが示されているが、さらに多くの検出コイルが配列されていてもよい。各コイルは巻回された導線の両端に2つの端子を有する。一方の端子は異物検出回路10の基準電位と同電位であり、他方の端子は異物検出回路10の出力端子に接続される。ここで「基準電位」とは、異物検出回路10が出力する検出信号の基準となる電位であり、典型的には接地電位である。異物検出回路10の「出力端子」とは、異物検出のための検出信号Sが出力される端子を意味する。以下、基準電位が接地電位であるものとするが、基準電位は任意の電位であってよい。
異物検出回路10は、あるタイミングにおいて、複数の検出コイルから選択した隣接する2つの検出コイル11a及び11bに同じ方向の電流を流す。他のタイミングでは、検出コイル11a及び11bの対とは異なる隣接する2つの検出コイルの対(例えば、検出コイル11b及び不図示の第3の検出コイル)に同方向の電流を流す。この制御は、異物検出回路10から出力される検出信号Sの送信先を切り替えることによって実現される。このように、異物検出回路10は、検出信号Sの送信先の2つのコイルを順次切り替えながら異物検出動作を行う。これにより、複数の検出コイルが配置された領域の全体に亘って異物検出を行うことができる。以下、簡単のため、図1に示す2つの検出コイル11a及び11bのみに着目してより具体的な構成および動作を説明する。
検出コイル11a及び11bの各々は、2つの端子を有する巻回された導線である。第1コイル11aは第1端子T1と第2端子T2とを有する。第2コイル11bは第3端子T3と第4端子T4とを有する。第1端子T1及び第3端子T3は、巻線の外側に位置する外側端子である。第2端子T2及び第4端子T4は、巻線の内側に位置する内側端子である。図1には、各導線の巻回方向が矢印で示されている。本実施形態における巻回方向は、外側端子T1及びT3から内側端子T2及びT4にそれぞれ向かう方向であり、時計回りの方向である。しかし、本開示はこのような巻回方向に限定されない。
外側端子T1及びT3は、異物検出回路10の出力端子に接続され、異物検出回路10が出力する検出信号を受け取る。内側端子T2及びT4は、グラウンドに接続される。外側端子T1及びT3は、巻線の外側の部分から異物検出回路10までの間であれば、どこに配置されていてもよい。内側端子T2及びT4は、巻線の内側の部分からグラウンドまでの間であれば、どこに配置されていてもよい。外側端子及び内側端子は、それぞれ、異物検出回路10に直接接続される接点、及びグラウンドに直接接続される接点であってもよい。その場合は、図1に示す例とは異なり、端子が明確に見えない場合がある。以下の説明において参照する図面では、端子を示す●印の記載を省略することがある。
各外側端子及び各内側端子と、異物検出回路10及びグラウンドとの接続関係は、前述の関係とは逆であってもよい。すなわち、各外側端子がグラウンドに接続され、各内側端子が異物検出回路10の出力端子に接続されていてもよい。各コイルの導線の巻き方によっては、2つの端子のうち、いずれが外側でいずれが内側かが明確ではない態様もあり得る。本開示は、そのような態様も含む。
異物検出回路10は、隣接する2つの検出コイル11a及び11bに、所定波形を有する検出信号Sを送信する(本開示において、「出力する」とも表現する)。異物検出回路10は、検出信号Sが2つの検出コイル11a及び11bで反射されることによって生じる反射信号を受信する。反射信号に基づいて、検出コイル11a又は11bの上側における異物の有無を判断する。検出信号Sは、隣接する2つの検出コイル11a及び11bのうちの一方に流れる第1検出信号と、他方に流れる第2検出信号とに分岐する。第1検出信号の波形と第2検出信号の波形とは、実質的に同じであり、同一の極性を有する。図1に示す例では、第1検出信号は、検出コイル11aの外側端子T1に送信され、第2検出信号は、検出コイル11bの外側端子T3に送信されている。これにより、第1及び第2の検出信号に起因する2つの電流のうちの一方が検出コイル11a及び11bを含む面上において時計回りに流れているとき、他方も検出コイル11a及び11bを含む面上において同じ時計回りに流れる。すなわち、2つの検出コイル11a及び11cに同じ方向の電流が流れる。
検出信号Sは例えば交流信号またはパルス信号であり得る。パルス信号は、単極性であっても両極性であってもよい。図1は、一例として、検出信号Sが正弦波状の交流信号である例を示している。
図2は、図1のA1−A1’線における検出コイル11a及び11bの断面及び生成される磁界を模式的に示す図である。異物検出回路10は、検出コイル11a及び11bからの反射信号を観測する。これにより、検出コイル11a又は11bの上側における異物20の有無を判断する。図2に示すように、異物検出回路10から送信された検出信号Sを受けて、検出コイル11a及び11bはその近傍に磁界を生成する。ある瞬間において、検出コイル11aには時計回りの電流が流れ、検出コイル11bにも時計回りの電流が流れる。他の瞬間には、検出コイル11aに反時計回りの電流が流れ、検出コイル11bにも反時計回りの電流が流れる。図2は、両方のコイルに反時計回りの電流が流れている状況を例示している。これにより、2つのコイルは同様の磁界を発生させる。しかし、検出コイル11a及び11bが近接して配置されているために、図2に示されるように、互いに近接した側の磁界がX方向に圧縮されZ方向に強められる。言い換えれば、検出コイル11a及び11bの間の磁界が反発して、磁界はZ方向に強められる。このとき、異物20が検出コイル11a又は11bの上側に存在すると、磁界の一部が遮られ、反射信号に変化が生じる。異物20が検出コイル11a又は11bとの間で容量を生じるときには、容量に起因して検出コイル11a又は11bのインダクタンスが変化する。これに応じて、反射信号の周波数も変化する。検出コイル11a又は11bのインダクタンスが低下すると、反射信号の周波数が増大し、検出コイル11a又は11bのインダクタンスが増大すると、反射信号の周波数が低下する。異物20が誘導電流によって加熱するときには、検出信号のエネルギーが消費され、反射信号の振幅が減少する。反射信号の変化は、反射信号を直接に測定するか、送信した検出信号と受信した反射信号との合成信号を測定することにより検出される。
異物検出回路10は、例えば以下のようにして異物20の有無を判断する。まず、検出コイル11a及び11bの近傍に異物20が存在しないときの反射信号又は合成信号の周波数及び/又は振幅を予め測定し、その値を基準値としてメモリに記憶しておく。この基準値と異なる周波数及び/又は振幅を有する反射信号又は合成信号を検出したとき、異物20が存在すると判断する。
ここでは、受信した反射信号又は合成信号の周波数及び/又は振幅の変化に基づいて異物の有無を判断することを説明したが、前述のように、インピーダンスの変化に応じて変化する他の物理量の変化に基づいて異物の有無を判断してもよい。このことは、以下に開示する他の態様についても、同様に適用される。
次に、図3を参照しながら、本実施形態における異物検出装置の動作の一例を説明する。
まず、異物検出装置の動作を開始する(ステップS1)。例えば、装置(IC、メモリ等)の初期化等の動作を行う。その後、異物検出処理を実行する(ステップS2)。異物検出処理では、まず、異物検出回路10は、検出信号Sを第1コイル11a及び11bに送信する(ステップS11)。検出信号Sは、第1コイル11aに流れる第1検出信号(「検出信号1」ともいう)と第2コイル11bに流れる第2検出信号(「検出信号2」ともいう)とに分岐する。これらの2つの信号に起因して、第1コイル11a及び第2コイル11bに時計回り又は反時計回りの電流が流れる。その結果、第1コイル11aからの磁界と第2コイル11bからの磁界との合成磁界が発生する。ここで「合成磁界」とは、第1コイル11aが生成する磁界及び第2コイル11bが生成する磁界の全体を意味する。この合成磁界は、異物20の有無によって変化する。よって、第1検出信号及び第2検出信号の反射信号は、異物の有無による合成磁界の変化に応じて変化する。
次に、異物検出回路10は、異物の有無によって変化する反射信号の変化を検出する(ステップS12)。
続いて、異物検出回路10は、異物の有無によって生じる合成磁界の変化に対応した反射信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かの判定を行う(ステップS13)。ここで、反射信号の変化量とは、第1コイル11a及び第2コイル11bの近傍に異物がないときの反射信号の周波数又は振幅などの値と、異物検出回路10が検出した反射信号の周波数又は振幅などの値との差をいう。異物検出回路10は、反射信号の変化量が所定の閾値を越えたとき、第1コイル11a又は第2コイル11bの上側に異物があると判断し(ステップS14)、そうでないとき、異物がないと判断する(ステップS15)。異物があると判断した場合、異物検出回路10は、異物がないと判断するまでステップS11〜S14の動作を繰り返す。
反射信号の変化量が所定の閾値を越えていないとき、異物検出回路10は、異物が存在しないことを示す信号を出力する(ステップS3)。この信号は、異物検出装置が無線電力伝送システムの一部である場合、例えば当該システムにおける送電装置に送信され得る。送電装置は、この信号を受け、例えば送電動作を開始する等の動作を行う。異物が存在しないことを示す信号は、送電装置に拘わらず、異物の有無の情報を必要とする任意の機器に送信され得る。
次に、図4Aから図4Dを参照しながら、本実施形態における異物検出装置の効果を説明する。
図4Aは、図1に示す異物検出装置100の実装例における検出コイル11a及び11bを模式的に示す上面図である。検出コイル11aにおける導線の外側端子から内側端子への巻回方向と、検出コイル11bにおける導線の外側端子から内側端子への巻回方向とは、互いに同じである。各コイルの外周の直径は56mmである。各コイルの導線の巻数は12回である。検出コイル11a及び11bの中心間隔は58mmである。検出コイル11aの中心の位置に、20×20×1[mm]の直方体の鉄からなる異物20を配置した。検出コイル11bの上面と、異物20の下面との距離を変化させながら、Q値の変化率を測定した。検出コイル11a及び11bの給電点は、検出信号Sを出力する異物検出回路に接続された。検出コイル11a及び11bは、各コイルに同じ方向の電流が流れるように、異物検出回路に結線された。

図4Bは、第1の比較例における異物検出装置の検出コイル11aを示す上面図である。この異物検出装置は、図4Aに示す2つの検出コイルのうち、検出コイル11aのみを含む。検出コイル11aの中心の位置に、20×20×1[mm]の直方体の鉄からなる異物20を配置した。検出コイル11aの上面と、異物20の下面との距離を変化させながら、Q値の変化率を測定した。検出コイル11aの給電点は、検出信号Sを出力する異物検出回路に接続された。
図4Cは、第2の比較例における異物検出装置の検出コイル11a〜11cを示す上面図である。この異物検出装置は、1列に配列された3個の検出コイル11a〜11cを有する。検出コイル11a〜11cの各々は、図4Aの実施例における検出コイル11aと同じ構造を有する。中央の検出コイル11bの中心の位置に、20×20×1[mm]の直方体の鉄からなる異物20を配置した。検出コイル11aの上面と、異物20の下面との距離を変化させながら、Q値の変化率を測定した。検出コイル11a〜11cの給電点は、検出信号Sを出力する異物検出回路に接続された。検出コイル11a〜11cは、各検出コイルに同じ方向の電流が流れるように異物検出回路に結線された。
図4Dは、図4A〜4Cの各構成における異物20によるQ値(=2πfL/R、f:周波数、L:インダクタンス、R:抵抗)の変化率の距離依存性を示すグラフである。図4Aに示す検出コイル11a及び11bについて、異物20が存在するときのQ値(合成インピーダンスから算出されたQ値:Q1)を測定し、異物が存在しないときのQ値(Q01)からの変化率ΔQ1を計算した。同様に、図4Bに示す検出コイル11aについて、異物20が存在するときのQ値(Q2)を測定し、異物が存在しないときのQ値(Q02)からの変化率ΔQ2を計算した。図4Cに示す検出コイル11a〜11cについても、異物20が存在するときのQ値(合成インピーダンスから算出されたQ値:Q3)を測定し、異物が存在しないときのQ値(Q03)からの変化率ΔQ3を計算した。Q値の変化率ΔQ1〜ΔQ3は、以下の式で表される。
ΔQ1=(Q1−Q01)/Q01×100 [%] (図4A)
ΔQ2=(Q2−Q02)/Q02×100 [%] (図4B)
ΔQ3=(Q3−Q03)/Q03×100 [%] (図4C)
図4Dより、実施例におけるQ値の変化率ΔQ1は、コイル面−異物間距離に関わらず、比較例におけるQ値の変化率ΔQ2及びΔQ3よりも大きいことが分かる。コイル面−異物感距離が10mmを超えた場合においても、変化率ΔQ1の落ち込みは、変化率ΔQ2及びΔQ3の落ち込みに比べて小さい。すなわち、2つの検出コイルを用いた実施例の構成では、単一の検出コイル又は3つの検出コイルを用いた比較例の構成よりも、より安定した出力が得られることが分かる。これは、図2に示すように、2つの検出コイル11a及び11bからの合成磁界が、検出コイル11a及び11bに挟まれた領域において圧縮され、その上側の磁界が強められるからである。
3個のコイルを用いた図4Cの構成では、隣接した2個のコイルを用いた図4Aの構成に比べQの変化率が低下した。この変化率ΔQ3は、1つのコイルを用いた図4Bの構成における変化率ΔQ2に近い値を示した。これは以下のことが原因であると考えられる。異物がコイルの近傍に存在すると、コイルが生成する磁界分布に強く影響を及ぼしQ値を変化させる。コイルの数を増やしすぎると、コイル全体に対する1つのコイルの影響が小さくなるため、結果として、Qの変化率が低下したものと考えられる。
以上のように、給電するコイルの数が2つの場合に最もQ値の変化率が大きくなり、検出感度が向上することが分かる。
本実施形態における2つのコイル11a及び11bには、同時に同じ方向の電流が流れるように給電される。検出コイル11a及び11bにそれぞれ入力される検出信号は、各周期の前半及び後半で反転した波形を有する周期的な信号(例えば、正弦波などの交流信号)であり得る。このとき、検出コイル11a及び11bに、実質的に同位相(位相差がほぼ0)の検出信号又は電流が流れる。これにより、検出コイル11a及び11bの上側に存在する異物を高い精度で検出することができる。ここで、「実質的に同位相」とは、検出コイル11a及び11bをそれぞれ流れる2つの検出信号又は2つの電流の位相差が、検出コイル11a及び11bの上側の異物20を検知できる範囲内にあることを意味する。2つの検出信号または電流の位相差が0度±90度であれば効果が得られるが、より好ましい位相差の範囲は0度±45度である。
以上説明したように、本実施形態における異物検出装置によれば、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えながら、2つの検出コイルから離れた異物を、より確実に検知することができる。
次に、検知感度に影響を与えるインダクタンスについての検討結果を説明する。
図5Aは、図4Aと同様の実装例を示す図である。図5Aは、異物が検出コイル11bの上に位置している状況を表している。図5Bは、隣接する2つの検出コイル11a及び11bに逆位相で給電する異物検出装置の比較例を示す図である。図5Cは、図5A、図5B、及び図4Bの各構成における異物が存在しない場合のインダクタンスの値を測定した結果を示す図である。
図5Bに示す2つの検出コイル11a及び11bは、図4Aに示す2つの検出コイル11a及び11bと同じものである。この比較例では、異物検出回路から出力された1つの検出信号が、検出コイル11aの内側端子(又は外側端子)と検出コイル11bの外側端子(又は内側端子)とに分かれて入力される。その結果、検出コイル11a及び11bに、互いに逆相の検出信号(即ち逆相の電流)が流れる。隣接する検出コイル11a及び11bの一方に時計回りの電流が流れているとき、他方には反時計回りの電流が流れる。これにより、検出コイル11aと検出コイル11bとの間を跨る合成磁界が生成される。
なお、2つの検出コイルに逆位相で給電する際の検討事項として、例えば以下の事項が挙げられる。
(a)2つの検出コイルの導線の巻回方向を同じ方向にするか逆方向にするか、
(b)外側端子と内側端子のいずれの端子から検出信号を入力するか、
(c)1つの検出信号を用いる場合、移相器を使用するか否か、
(d)2つの検出信号を用いる場合、それらの信号の位相を約180度ずらすか否か、
これらを単独又は組合せて検討することにより、2つの検出コイルに逆位相の電流を流すことができる。
図5A及び図5Bの例において、2つの検出コイル11a及び11bうちの一方におけるインダクタンスの値を測定した。図4Bの例についても、検出コイル11aのインダクタンスの値を測定した。
図5Cに示すように、図5Aの実施例におけるインダクタンスは、図5Bの比較例におけるインダクタンスと同程度である。いずれのインダクタンスも図4Bの比較例におけるインダクタンスの約半分の値であった。
検出コイルのインダクタンスが変化すると、検出信号の周波数が変化する。具体的には、インダクタンスが大きくなるほど、周波数が低下する。図5Aの構成では、検出コイルの上側の検知の感度を向上させることができるが、2つの検知コイル間の上に位置する異物の検知の感度は比較的低い。
このため、隣接する2つの検出コイル間の上に位置する異物の検出には、図5Bに示すような隣接する2つのコイルを逆位相で給電する検知方法と組み合わせることが有効である。図5Aの構成と図5Bの構成とを組み合わせることにより、コイル面に平行な平面上に位置する異物の確実な検知が可能になる。このような構成では、2つの検知方法を切り替えて異物を検出することになる。この場合、2つの検知方法で検出信号の周波数が同一又は近いことが望まれる。これにより、同一の異物検出回路を使用することができるため、部品点数の削減及び検出回路の簡素化が可能となる利点がある。
2つの検知方法における検出信号の周波数を近づけるために、2つの検知方法におけるインダクタンスが近いことが望まれる。図5Cに示すように、図5A及び図5Bの例では、インダクタンスが非常に近い値を示している。よって、本実施形態における異物検出装置と図5Bに示す異物検出方法を実現する異物検出装置とを容易に組み合わせることができる。このように2つの異物検出方法を併用することにより、隣接する2つの検出コイルの間の上の領域、及び各検出コイルの中心部の上の領域を含め、異物が発熱する可能性がある領域全体において、異物を検出することができる。
本実施形態における異物検出装置は、第2及び第3の実施形態で説明するように、1つ又は複数の送電コイル(例えば、送電コイルのアレー又は大型の送電コイル)を備えた無線送電装置又は無線電力伝送システムに適用され得る。これにより、送電前又は送電中に異物を確実に検出することができるという優れた効果を奏する。
以上、主に2つの検出コイルを有する異物検出装置を説明したが、前述のように、異物検出装置はさらに多数の検出コイルを有していてもよい。以下、図6を参照しながら、4つの検出コイルを有する異物検出装置の例を説明する。
図6は、第1の実施形態の第1の変形例に係る異物検出装置を模式的に示す図である。図6に示す異物検出装置は、4つの検出コイル11a〜11d、異物検出回路10a、及びスイッチ13を備える。4つの検出コイル11a〜11dは、1つの面上において互いに近接して配置される。検出コイル11a〜11dのうちの隣接した2つの検出コイル(例えば11a及び11b、又は11b及び11c)には、同時に同じ方向の電流が流れるように同位相の検出信号が同じ向きに入力される。これを実現するために、本変形例における異物検出装置は、異物検出回路10aと各コイルとの電気的な接続状態を切り替えるスイッチ13を備える。スイッチ13は、隣接する2つの検出コイルを異物検出回路10aに接続し、他の検出コイルを異物検出回路10aから切断する。異物検出回路10aは、検出信号Sを出力し、さらに上記の動作が実現されるようにスイッチ13を制御する。
図6は、隣接する検出コイル11a及び11bに検出信号が送信されている状況を示している。検出コイル11aに送信される検出信号は、他方の検出コイル11bに送信される検出信号に対して、実質的に同位相(位相差が略0)である。このとき、検出コイル11a又は11bの上側の異物を高い精度で検出できる。この状態から、スイッチ13が検出コイル11b及び11cを異物検出回路10aに接続した場合、一方の検出コイル11bに送信される検出信号は、他方の検出コイル11cに送信される検出信号に対して、実質的に同位相(位相差が略0)である。このとき、検出コイル11b又は検出コイル11cの上側の異物を高い精度で検出できる。
図6に示す異物検出装置によれば、4つ以上の検出コイルが配置されている構成において、少なくとも1つのスイッチを用いることで、簡易な構成で、複数の検出コイルの上側の異物を感度よく検出することができる。
ここでは検出コイルが4つの例を説明したが、検出コイルが3つ又は5つ以上の場合も同様に構成される。そのような3つ以上のコイルを含むコイル群を用いることにより、同様のことを実現できる。そのような構成では、3つ以上のコイルの各々は、第1端子及び第2端子を有する巻回された導線である。3つ以上のコイルのうち、隣接する少なくとも2つのコイルは、第1端子から第2端子への巻回方向が同一である。異物検出回路は、コイル群の中から隣接する上記2つのコイル(第1コイル及び第2コイル)を給電対象として選択する。このために、第1コイル及び第2コイルと異物検出回路とを電気的に接続する少なくとも1つのスイッチの接続状態を制御する。ここで、第1コイル及び第2コイルの各々の第2端子は、異物検出回路の基準電位と同電位の点に接続されている。異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を第1コイルの第1端子に出力し、第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を第2コイルの第1端子に出力する。これにより、第1コイルと第2コイルの間において、第1コイルからの磁界と第2コイルからの磁界とを反発させる。異物検出装置は、異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、第1コイル又は第2コイルの上に異物があると判断する。
ここまで、複数の検出コイルを1次元的に配置した例を挙げて説明したが、2次元的に配置された複数の検出コイルについても同様の効果が得られることは言うまでもない。
(実施形態2)
図7は、第2の実施形態に係る無線電力伝送システムを示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置30及び受電装置40を含む。送電装置30は、異物検出回路10、検出コイル11a、11b、送電コイル31a、31b、送電回路32a、32b、通信回路33、及び制御回路34を備える。送電回路32a、32bは、それぞれ、送電コイル31a、31bに接続されており、高周波電力を発生して出力する。送電装置30の制御回路34は、異物検出回路10、送電回路32a、32b、通信回路33に接続され、これらを制御する。受電装置40は、受電コイル41、受電回路42、通信回路43、制御回路44、及び負荷45を備える。受電装置40の制御回路44は、受電回路42及び通信回路43を制御する。送電装置30は、図1に示す異物検出装置(異物検出回路10、検出コイル11a、11bを含む)を備える。これにより、送電コイル31a、31bの上側の異物を検出することができる。
各送電コイルおよび各検出コイルは、例えば、基板に形成された薄型の平面コイルであり得る。各コイルは、一層の導電体パターンまたは積層された複数の導電体パターンによって基板に形成され得る。銅線やリッツ線、ツイスト線などを用いた巻き線コイルを用いることもできる。
送電回路32a、32bは、例えば、フルブリッジ型のインバータ、またはD級もしくはE級などの発振回路であり得る。送電回路32a〜32bは、不図示の直流電源に接続され、直流電源から入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。この交流電力は、複数の送電コイル31a〜31bから選択された少なくとも1つの送電コイルによって空間に送出される。
制御回路34は、送電装置30全体の動作を制御するプロセッサである。制御回路34は、例えばCPUと、コンピュータプログラムを格納したメモリとの組み合わせ、またはマイクロコンピュータ(マイコン)などの集積回路によって実現され得る。
異物検出回路10は、実施形態1において説明した異物検出のための動作を行う。異物検出回路10は、例えばマイコン、パルス発生器、測定回路、スイッチ回路等の複数の構成要素の組み合わせによって実現され得る。測定回路は、回路上の電圧、電流、周波数、インダクタンスといったインピーダンスの変化に伴って変動する物理量を測定する。
通信回路33は、受電装置40における通信回路43と通信し、例えば受電装置40の負荷45のインピーダンス等の情報を受信する。この情報は、制御回路34に送信され、伝送周波数および伝送電力の制御等に利用される。
受電回路42は、整流回路や周波数変換回路、定電圧・定電流制御回路、通信用の変復調回路などの各種の回路を含み得る。受け取った高周波の交流電力を負荷45が利用可能な直流電力または低周波の交流電力に変換する。受電コイル41から出力される電圧・電流などを測定する各種センサを設けてもよい。
図8Aは、図7に示す送電装置30の一部を模式的に示す図である。図8Aは、検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bのXY面上の位置関係を示している。図8Bは、図8AのA2−A2’線における検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bの断面を示す図である。図8Bに示すように、検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bは、磁性体基板5上に設けられている。送電装置30は、筐体(カバー)4内に設けられている。筐体4は、プラスチック等の、電磁界を通す材料で構成されている。
図を簡単にするために、8Aでは、磁性体基板5、筐体4、及び他の回路の記載を省略し、図8Bでは、送電装置30内の各回路の記載を省略している。この送電装置30では、送電コイル31a、31bの外周の外側に検出コイル11a、11bがそれぞれ設けられている。すなわち、1つの送電コイルに1つの検出コイルが対応して設けられている。これにより、送電コイル31a、31bの上側において発熱するおそれのある異物20を確実に検出することができる。検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bを同じ面上に配置することで、送電装置30自体の薄型化が可能になるという効果がある。さらに、図8Aの構成によれば、送電コイルと検出コイルとを別に設けることにより、送電動作と独立に異物20を検出できるという効果もある。このため、送電中においても、異物20を検出できる。
検出コイル11a、11bにそれぞれ入力される検出信号(検出信号1及び検出信号2)の周波数は、送電される電力の周波数と同じであっても異なっていてもよい。電力の周波数が例えば100kHz〜200kHzであるとき、検出信号の周波数は同じ又はより高い周波数(例えば100kHz〜2MHz)であり得る。
図8A及び図8Bの構成では、検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bが同じ面上に配置されている。しかし、このような構成に限られるものではない。検出コイル11a、11bが、送電コイル31a、31bの上(例えば、送電コイル31a、31bと筐体4との間)にそれぞれ設けられていてもよい。そのような構成により、異物検出の感度が向上するという利点がある。また、検出コイル11a、11bが、送電コイル31a、31bの下(例えば、送電コイル31aと磁性体基板5との間)にそれぞれ設けられてもよい。これにより、送電コイル31a、31bによる無線電力伝送の効率が向上するという利点がある。
図7〜図8Bは、一例として、2つの送電コイル31a、31bを備えた送電装置の例を示しているが、これに限定されず、送電装置は3つ以上の送電コイルを備えていてもよい。
図9A及び図9Bは、第2の実施形態の変形例に係る送電装置における検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の配置を示す図である。図9Aは、検出コイル11a〜11i及び送電コイル31のXY面上の位置関係を示している。図9Bは、図9AのA3−A3’線における検出コイル11a〜11i及び送電コイル31の断面を示す図である。図を簡単にするために、図9Aでは、磁性体基板5、筐体4、及び他の回路を省略し、図9Bでは、送電装置内の各回路を省略している。
図9A及び図9Bは、1つの大型の送電コイル31の上に、より小さな複数の検出コイル11a〜11iを配置した例を示している。この例では、検出コイル11a〜11iは、送電コイル31の上方において、送電コイル31に平行な1つの面上に配置されている。このように、送電コイル31よりも小さい複数の検出コイル11a〜11iを2次元的に配列することで、送電コイル31に対して小型の異物20を高い精度で検出できるという効果がある。さらに、図9A及び図9Bの構成によれば、図8と同様に、送電コイルと検出コイルとが別に設けられているため、送電動作と独立に異物20を検出することが可能である。すなわち、送電中においても、異物20を検出できるという効果がある。
本実施形態では、送電装置の筐体4の下面に沿って複数の検出コイルが設けられているが、このような例に限定されない。複数の検出コイルは、送電コイルによって発生する磁界が通る任意の場所に設けられていてもよい。例えば、送電コイルを包囲する曲面上の任意の場所に複数の検出コイルが配置されていてもよい。
以上のように、本実施形態の送電装置によれば、送電を行っている最中においても異物の検知を行うことにより、危険を未然に防ぐことができるという効果がある。
以下、図10を参照しながら、本実施形態における送電装置の動作の一例を説明する。
まず、送電装置の動作を開始する(ステップS21)。例えば、電源投入後の装置(IC、メモリ等)の初期化等の動作を行う。その後、電力を送電(ステップS24〜S25)している間に、異物検出処理(ステップS22)を実行する。異物検出処理では、まず、異物検出回路10が検出信号を送信する(ステップS31)。次に、実施形態1において説明した方法によって、反射信号の変化を検出する(ステップS32)。続いて、反射信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS33)。この判定がYESの場合、異物があると判定する(ステップS35)。この場合、送電を停止し(ステップS23)、送電装置の動作を終了する(ステップS27)。ステップS33の判定がNOの場合、異物がないと判定する(ステップS34)。この場合、異物検出処理(ステップS22)のステップS33において異物があると判定されるまで(すなわち、異物の侵入を検知し送電を停止するまで)、ステップS31〜S34が繰り返される。但し、並行して行われている送電動作がステップS26において完了し、送電装置の電源が切られるなどした場合には、送電装置の動作が終了する(ステップS27)。ステップS34において、異物がないと判定された後、すぐにステップS31に戻らずに、予め定められた所定の時間を待った後に検出信号を送信してもよい。これにより、不要な電力の消費を抑制することができる。
尚、送電終了後、再度、異物がないと判定して送電を開始する場合、異物検出回路10と複数の検出コイルとが電気的に接続された状態から、送電回路と送電コイルとが電気的に接続された状態に切り替えて、送電を開始してもよい。このような制御は、図7に示す制御回路34が行う。
また、異物がないと判定され、送電を開始する場合、隣接して配置された2つの送電コイルを用いて送電することも可能である。これにより、1つの送電コイルよりも大型の受電コイルに送電が可能になるという効果がある。この場合、2つの送電コイルに流れる交流電力の方向は同じ方向がよい。
(実施形態3)
図11は、第3の実施形態における無線電力伝送システムを示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置30a及び受電装置40を含む。送電装置30aは、異物検出回路10、送電コイル31a、31b、送電回路32a、32b、通信回路33、制御回路34a、及びスイッチ回路35を備える。制御回路34aは、異物検出回路10、送電回路32a、32b、通信回路33、及びスイッチ回路35を制御する。受電装置40は、図7に示す受電装置40と同様の構成を有する。
送電装置30aは、送電コイル31a、31bを、図7に示す検出コイル11a、11bとしても動作させている。すなわち、送電コイル31a、31bは、送電及び異物検出のために共用される。スイッチ回路35は、送電回路32a、32bの少なくとも一方を送電コイル31a、31bの少なくとも一方に接続するか、異物検出回路10を送電コイル31a、31bに接続する。
送電回路32a、32bの少なくとも一方を送電コイル31a、31bの少なくとも一方に接続しているときは、送電装置30aから受電装置40に送電することができる。異物検出回路10を送電コイル31a、31bに接続しているときには、これらのコイルの上側の異物を検出することができる。これにより、図7に示す検出コイル11a、11bを削減することができるため、部品点数の削減により、コストの低減の効果がある。さらに、比較的大型の部品であるコイルを共用することができるので、送電装置の小型化、軽量化、さらには薄型化が可能になる。その結果、デザインの幅が広がるという効果もある。
図12は、図11に示す送電装置30aの一部を示す図である。図12は、送電コイル31a及び31bのXY面上の位置関係を示している。図を簡単にするために、図12では、送電コイル31a、31b、送電回路32a、32b、スイッチ回路35、異物検出回路10以外の構成要素の記載を省略している。複数の送電コイル31a、31bは、1つの面上において同じ巻回方向の巻線を有し、互いに近接して配置されている。異物検出回路10は、所定波形を有する検出信号Sを生成して出力する。この検出信号Sは、2つの検出信号1、2に分岐してスイッチ回路35を介して検出コイル31a、31bの外側端子にそれぞれ入力される。
異物検出回路10から送信された検出信号Sにより、2つの検出コイル31a、31bには同一方向の電流が流れる。これにより、図2に示す合成磁界と同様の合成磁界が形成され、送電コイル31a、31bの上側に存在する異物の検出が可能になる。スイッチ回路35はスイッチ35a及び35bを含む。スイッチ35aは、異物検出の際には、送電コイル31aを異物検出回路10に接続し、送電の際には、送電コイル31aを送電回路32aに接続する。スイッチ35bも同様に、異物検出の際には、送電コイル31bを異物検出回路10に接続し、送電の際には、送電コイル31bを送電回路32bに接続する。これらのスイッチング動作は、図11に示す制御回路34aによって行われる。これにより、送電コイル31a及び31bを、送電及び異物検出のために共用することができる。このように、図11及び図12の構成によれば、検出コイル及び送電コイルを単一の部品で構成することができる。このため、送電装置及び無線電力伝送システムの製作コストを低く抑えることができるという効果がある。
図13は、第3の実施形態の第1の変形例に係る無線電力伝送システムにおける送電装置の一部を示す図である。これは、図6に示す4個の検出コイルを用いた構成に対応する構成例である。図13に示す異物検出回路10a及び送電コイル31a〜31dは、図6に示す異物検出回路10aと同様に構成される。送電コイル31a〜31dは、1つの面上において同じ巻回方向の巻線を有する。異物検知の際には、隣接する2つの送電コイル(例えば、送電コイル31a及び31b)が、スイッチ13により異物検出回路10aに接続される。本変形例における異物検知の動作は、図6を参照して説明した動作と同様である。送電動作と異物検出動作との組み合わせについては、図12を参照して説明した動作と同様である。図13の構成によれば、検出コイル及び送電コイルを単一の部品で構成することが可能になる。このため、送電装置及び無線電力伝送システムの製作コストを低く抑えることができるという効果がある。
第2の実施形態及び第3の実施形態に係る送電装置においては、本開示の異物検出装置を用いて異物を検出することにより、危険を未然に防ぐことができるという効果がある。以下、図14を参照しながら、そのための動作の一例を説明する。
送電装置の動作を開始(ステップS41)した後、異物検出処理(ステップS42)を実行する。図14に示す異物検出処理は、図3に示す異物検出処理(ステップS2)と同様である。
この異物検出処理では、まず、異物検出回路10が、検出信号を2つのコイルに送信する(ステップS51)。続いて、実施形態1で説明した方法によって反射信号の変化の検出(ステップS52)及び反射信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かの判定(ステップS53)を行う。
異物がないと判定された場合(ステップS55)には、送電を開始(ステップS43)し、送電装置の動作を終了するまで送電を続ける(ステップS43〜S46)。一方、異物があると判定された場合(ステップS54)には、ステップS55において異物がないと判定されるまで、ステップS51〜S54を繰り返す。但し、途中で送電装置の電源が切れるなどした場合には直ちに終了する。
予め定められた所定の時間まで異物検出処理(ステップS42)を継続した後、なお異物がある場合には、送電装置の電源を切るように構成することも可能である。これにより、不要な電力の消費を抑えることができる。
以上のように、異物検出装置を備える送電装置を用いて送電開始前に異物の検知を行うことにより、発熱等の危険を未然に防ぐことができる。
送電装置においては、送電を行う前に異物検知処理を行い、且つ、送電を行っている最中においても異物検出処理を行ってもよい。そのようにすることで、危険を未然に防ぐことができるという効果が一層高くなる。以下、図15を参照しながら、そのような動作の一例を説明する。
送電装置の動作を開始(ステップS21)した後、送電前に異物検出処理(ステップS61:図14のステップS42と同様)を行う。異物がないことが確認された後、送電を開始(ステップS24)するとともに、送電中の異物検出処理(ステップS22:図10のステップS22と同様)を行う。図15におけるステップS21〜S27の動作は、図10におけるステップS21〜S27とそれぞれ同様である。図15におけるステップS61の動作は図14のステップS42と同様である。よって、これらのステップの説明は省略する。
図15に示す送電処理によれば、送電前に異物を検出し、送電中においても異物の混入を検知して送電を停止する事が可能になる。このため、安全性が一層高くなるという効果が得られる。
(変形例)
添付の図面では、検出コイル及び送電コイルを円形又は四角形のコイルとして示したが、これらに限られるものではない。例えば、正方形、長方形、長円、楕円、その他のコイル形状でも可能である。
第2及び第3の実施形態では、送電装置及び受電装置が通信回路を備えた構成を例に挙げているが、これに限られるものではない。送電装置及び受電装置の一方が送信回路を備え、他方が受信回路を備えることで、一方向の通信を行う構成も可能である。これにより回路構成が簡素化されるので、コスト削減の効果がある。予め決まった値の電力を送受電する場合には、通信の必要はなく、通信回路を含まない構成も可能である。これにより、通信回路の削減によりコスト削減の効果がある。
第2及び第3の実施形態では、送電装置30、30aにおいては、通信回路33が送電コイル31a、31bに接続され、送電コイル31a、31bを用いて通信を行う構成を示しているが、これに限られるものではない。例えば、通信回路33が別のアンテナもしくは他のコイルに接続される構成も可能である。受電装置40においても同様に、受電コイル41を用いて通信を行う構成を示しているが、これに限られるものではない。例えば、通信回路43が別のアンテナ又は他のコイルに接続される構成も可能である。
第2及び第3の実施形態では、送電コイル31a、31b毎に送電回路32a、32bがそれぞれ接続された例を説明したが、これに限られるものではない。1つの送電回路が送電コイル31a、31cの全てに接続された構成も可能である。これにより、送電回路の個数を減らすことができ、コストの削減に繋がる。1つの送電回路がスイッチを介して送電コイル31a、31bの一方に選択的に接続される構成も可能である。これにより、送電が必要な送電コイルにのみ電力を供給することができ、エネルギーの無駄が減り、伝送効率の向上に繋がる。
第2及び第3の実施形態では、磁性体基板5は、検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bが配置される領域よりも広い面積を有する。これにより、検出コイル11a、11b及び送電コイル31a、31bに対して、コイルの下側に配置された金属等(例えば金属製の机の上板)からの影響を低減することができる。図8A及び図8Bでは、1つの大面積の磁性体基板5を用いた例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、送電コイル及び検出コイルの組毎に別個の磁性体基板を設けてもよい。これにより、不要な箇所の磁性体を削減することが可能になり、部材コストを軽減できる。
(他の実施形態)
本開示の技術は、上述した実施形態に限定されず、多様な変形が可能である。以下、上述した異物検出装置を備えた無線送電装置、及び無線送電装置と無線受電装置とを備えた無線電力伝送システムの他の実施形態の例を説明する。
図16は、送電装置61の上に、受電装置を備えたスマートフォン62が置かれた状態を示した図である。送電装置61には、上述したいずれかの異物検出装置が備えられている。送電を開始する前に異物検出装置は、送電装置61上の異物の有無を判断する。その結果、送電装置61上に異物がないと判断した場合、送電装置61内の送電回路は無線で交流電力をスマートフォン62内の受電装置に送電する。送電装置61とスマートフォン62内の受電装置とが、無線電力伝送システムを構成している。
このことにより、送電を開始する前に異物を検知するので、異物の発熱の危険性を未然に防止できる。
また、上記送電装置においては、送電を行っている最中においても、上記異物検出装置を用いて異物の検知をすることにより、危険を未然に防ぐことができる。
図17は、無線電力システムを備えた駐車場を示す図である。車両72は、受電コイル72aを有する受電装置を備えている。道路に略垂直に立てられた、例えば車止めである塀の中に、送電装置71が設けられている。送電装置71は、上述したいずれかの異物検出装置を備えている。送電コイル71aは、道路に埋め込まれており、電気ケーブルで送電装置71と繋がっている。
送電装置71が送電を開始する前に、上記異物検出装置は、送電コイル71a上の異物の有無を判断する。送電コイル71a上に異物がないと判断し、さらに、車両72内の受電コイル72aと送電コイル71aとの位置合わせが完了した場合、送電装置71から送電コイル71aに電気ケーブルを介して高周波電力が送られる。そして、送電コイル71aから受電コイル72aに無線で高周波電力が送電される。
このことにより、送電を開始する前に異物を検知するので、異物の発熱の危険性を未然に防止できる。
また、上記送電装置71においては、送電を行っている最中においても、上記異物検出装置を用いて異物の検知をすることにより、危険を未然に防ぐことができる。
図18は、病院などで用いられるロボット90に、壁80から電力を非接触で伝送する無線電力伝送システムの構成例を示す図である。この例では、壁80に、直流電源81及び送電装置82が埋め込まれている。送電装置82は、例えば、制御回路83、送電回路84、送電コイル85、異物検出回路86、及び検出コイル87を備える。送電装置82は、例えば、図7に示す送電装置30と同様に構成され得る。ロボット90は、受電コイル92及び受電回路93を含む受電装置91を備える。受電装置91は、図7に示す受電装置40と同様に構成され得る。ロボット90は、さらに、二次電池94と、駆動用電気モータ95と、移動のための複数の車輪96とを備える。
このようなシステムにより、例えば病院内のロボット90に、壁80から電力を非接触で伝送し、人の手を借りることなく自動で充電を行うことができる。
このことにより、送電を開始する前に異物を検知するので、異物の発熱の危険性を未然に防止できる。
また、送電装置82においては、送電を行っている最中においても、上記異物検出装置を用いて異物の検知をすることにより、危険を未然に防ぐことができる。
ここに開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定を意図したものではない。本開示の範囲は、以上の説明によってではなく、特許請求の範囲によって決まり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での変形を含むすべての態様を包含することを意図している。
本開示は、以下の項目に記載の異物検出装置、無線送電装置及び無線電力伝送システムを含む。
[項目1]
第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルであって、前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第2コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第3端子に出力し、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、
異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断する1つの異物検出回路と、を備え、
前記第2端子及び前記第4端子の電位は、物検出回路の基準電位と同電位である、
異物検出装置。
上記態様によると、
異物検出装置は、第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルであって、前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第2コイルと、異物検出回路とを備えている。
異物検出回路は、第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第3端子に出力する。そして、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させる。これにより、第1コイルの上側と第2コイルの上側の磁界を強くすることができる。
そして、異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定する。そして、前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断する。
これにより、単に複数のコイルを配置して異物を検出する範囲を広げるだけではなく、検出コイルの上側の磁界を強めて、第1コイル又は第2コイルの上側に位置する異物を高い精度で検出することができる。
その結果、高精度で異物を検出できる範囲(特に高さ方向の範囲)を拡大することができる。
さらに、汎用の検出コイルを用いることができるので、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えることができる。
[項目2]
前記第1端子及び前記第3端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル及び前記第2コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
前記第2端子及び前記第4端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
項目1に記載の異物検出装置。
[項目3]
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列されている、項目1又は2に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1コイルおよび第2コイルの各々を、各コイルの軸に垂直な方向に一列に配置することで、第1コイル及び第2コイルから放出される磁界分布が均一となり、異物を高精度で検出できる。
[項目4]
前記第1検出信号及び前記第2検出信号は、交流信号又はパルス信号である、
項目1から3のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1検出信号及び第2検出信号に交流信号を用いる場合は、比較的、異物の侵入が多い場合および/または長時間使用する場合に適している。交流信号は徐々に電力が変動するので、連続して長時間使用する場合、第1コイル及び第2コイルへの負担を少なくできる。また、第1検出信号及び第2検出信号にパルス信号を用いる場合は、比較的、異物の侵入が少ない場合に適している。パルス信号は間欠信号を作り易く、電力消費を削減して異物の検出を行うことができる。
[項目5]
前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を同時に前記第1コイル及び前記第2コイルにそれぞれ出力する、
項目1から4のいずれか1項に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1検出信号及び第2検出信号の位相のずれがないので、第1コイル及び第2コイルから放出される磁界分布が均一となり、異物を高精度で検出できる。
[項目6]
項目1から5のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
送電コイルと、
前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
無線送電装置。
上記態様によれば、
高精度で異物を検出できる範囲を広げることができる本開示の異物検出装置を備えているので、送電回路が高周波電力を送電する範囲を広げることができる。
また、第1コイル及び第2コイルと送電コイルとが別々のコイルである場合、高周波電力を送電しているときでも、異物の侵入を検出できるので、異物の発熱を防止できる。
[項目7]
前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルの間に配置されている、
項目6に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第2コイルの各々の外周は、送電コイルの外周よりも小さいので、送電コイルよりも相対的に小さい異物でも検出することができる。
[項目8]
前記第1コイル及び前記第2コイルのうちの少なくとも一つと前記送電コイルとを兼用した、項目6に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第2コイルのうちの少なくとも一つと送電コイルとを兼用するので、コストが削減できる。また、装置の薄型化、軽量化を図ることができる。
[項目9]
前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
項目6から8のいずれか1項に記載の無線送電装置。
[項目10]
前記異物検出回路が前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備えた、
項目6から9のいずれか1項に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
異物検出回路が第1コイルおよび第2コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、送電回路に高周波電力を送電させるので、安全に送電することができる。
[項目11]
項目6から10のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
[項目12]
第1端子及び第2端子を有する巻回された導線であるコイルを3つ以上含むコイル群であって、隣接する第1コイル及び第2コイルを含み、前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第1端子から前記第2端子への巻回方向は同一である、コイル群と、
前記コイル群の中から隣接する前記第1コイルと前記第2コイルとを選択する異物検出回路と、
前記第1コイル及び前記第2コイルと前記異物検出回路とを電気的に接続する少なくとも1つのスイッチと、を備え、
前記異物検出回路は、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第1端子に出力し、
前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、
異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断し、
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々における前記第2端子の電位は、前記異物検出回路の基準電位と同電位である、
異物検出装置。
上記態様によれば、
3つ以上含むコイル群の中から隣接する第1コイルと第2コイルとを選択する。コイル群の任意の位置で異物の検出を行うことができるので、広範囲で異物の有無を判断することができる。
[項目13]
前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第1端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル及び前記第2コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第2端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
項目12に記載の異物検出装置。
[項目14]
前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を同時に前記第1コイル及び前記第2コイルにそれぞれ出力する、
項目12に記載の異物検出装置。
上記態様によれば、
第1検出信号及び第2検出信号の位相のずれがないので、第1コイル及び第2コイルから放出される磁界分布が均一となり、異物を高精度で検出できる。
[項目15]
項目12又は13に記載の異物検出装置と、
送電コイルと、
前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
無線送電装置。
上記態様によれば、
高精度で異物を検出できる範囲を広げることができる本開示の異物検出装置を備えているので、送電回路が高周波電力を送電する範囲を広げることができる。
また、第1コイル及び第2コイルと送電コイルとが別々のコイルである場合、高周波電力を送電しているときでも、異物の侵入を検出できるので、異物の発熱を防止できる。
[項目16]
前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルの間に配置されている、
項目15記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第2コイルの各々の外周は、送電コイルの外周よりも小さいので、送電コイルよりも相対的に小さい異物でも検出することができる。
[項目17]
前記第1コイル及び前記第2コイルのうちの少なくとも一つと前記送電コイルとを兼用した、
項目15に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
第1コイル及び第2コイルのうちの少なくとも一つと送電コイルとを兼用するので、コストが削減できる。また、装置の薄型化、軽量化を図ることができる。
[項目18]
前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
項目15から17のいずれか1項に記載の無線送電装置。
[項目19]
前記異物検出回路が前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備えた、
項目15から18のいずれか1項に記載の無線送電装置。
上記態様によれば、
異物検出回路が第1コイルおよび第2コイルによって形成される磁界内に異物がないと判断した後に、送電回路に高周波電力を送電させるので、安全に送電することができる。
[項目20]
項目15から19のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
[項目21]
導線が巻回された第1コイルと、
前記第1コイルと隣接して配置され、導線が巻回された第2コイルと、
第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルに出力し、第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルに出力し、前記第1コイルに流れる前記第1検出信号に基づく電流及び前記第2コイルに流れる前記第2検出信号に基づく電流の両方を時計回り、又は、反時計回りに流れさせ、前記第1コイルと前記第2コイルの間において、前記第1コイルからの磁界と前記第2コイルからの磁界とを反発させ、
異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル上又は前記第2コイル上に異物があると判断する、1つの異物検出回路と、を備えた、
異物検出装置。
上記態様によると、
単に複数のコイルを配置して異物を検出する範囲を広げるだけではなく、検出コイルの上側の磁界を強めて、第1コイル又は第2コイルの上側に位置する異物を高い精度で検出することができる。
その結果、高精度で異物を検出できる範囲(特に高さ方向の範囲)を拡大することができる。
さらに、汎用の検出コイルを用いることができるので、部品数、寸法、及び製造コストの増大を抑えることができる。
本開示の異物検出装置、無線送電装置、及び無線電力伝送システムは、モバイル機器及びEV車両などの受電装置へ無線で電力を送る際に、送電コイル又は受電コイルの近傍の異物を検出する用途に有用である。
10、10a 異物検出回路
11a〜11i 検出コイル
12 移相器
20 異物
30、30a〜30f 送電装置
31a〜31d 送電コイル
32a〜32d 送電回路
33 通信回路
34、34a 制御回路
35、35a〜35c スイッチ回路
4 筐体
40 受電装置
41 受電コイル
42 受電回路
43 通信回路
44 制御回路
45 負荷
5 磁性体基板
61 送電装置
62 スマートフォン
71 送電装置
71a 送電コイル
72a 受電コイル
80 壁
81 直流電源
82 送電装置
83 制御回路
84 送電回路
85 送電コイル
86 異物検出回路
87 検出コイル
90 ロボット
91 受電装置
92 受電コイル
93 受電回路
94 二次電池
95 駆動用電気モータ
96 車輪
100 異物検出装置
111 検出コイル
120 異物

Claims (21)

  1. 第1端子及び第2端子を有する巻回された第1導線である第1コイルと、
    前記第1コイルと隣接して配置され、第3端子及び第4端子を有する巻回された第2導線である第2コイルであって、前記第3端子から前記第4端子への巻回方向は、前記第1端子から前記第2端子への巻回方向と同一である第2コイルと、
    第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第3端子に出力し、
    異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断し、
    前記インピーダンス値の変化量が前記所定値を超えないとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物がないと判断する、1つの異物検出回路と、を備え、
    前記第2端子及び前記第4端子の電位は、前記異物検出回路の基準電位と同電位であり、
    前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列され、
    前記第1検出信号及び前記第2信号が出力されたとき、前記第1コイルと前記第2コイルとの間の領域に、前記第1コイル及び前記第2コイルの軸方向に増強された合成磁界が発生する
    異物検出装置。
  2. 前記第1端子及び前記第3端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル及び前記第2コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
    前記第2端子及び前記第4端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
    請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、同一平面上に隣接して配置されている、
    請求項1又は2に記載の異物検出装置。
  4. 前記第1検出信号及び前記第2検出信号は、交流信号又はパルス信号である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  5. 前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を同時に前記第1コイル及び前記第2コイルにそれぞれ出力する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の異物検出装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の異物検出装置と、
    送電コイルと、
    前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
    無線送電装置。
  7. 前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
    前記第1コイル及び前記第2コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
    前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルの間に配置されている、
    請求項6に記載の無線送電装置。
  8. 前記第1コイル及び前記第2コイルのうちの少なくとも一つと前記送電コイルとを兼用した、
    請求項6に記載の無線送電装置。
  9. 前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
    請求項6から8のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  10. 前記異物検出回路が前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備えた、
    請求項6から9のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  11. 請求項6から10のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
    無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
  12. 第1端子及び第2端子を有する巻回された導線であるコイルを3つ以上含むコイル群であって、隣接する第1コイル及び第2コイルを含み、前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第1端子から前記第2端子への巻回方向は同一である、コイル群と、
    前記コイル群の中から隣接する前記第1コイルと前記第2コイルとを選択する異物検出回路と、
    前記第1コイル及び前記第2コイルと前記異物検出回路とを電気的に接続する少なくとも1つのスイッチと、を備え、
    前記異物検出回路は、
    第1所定波形を有する第1検出信号を前記第1コイルの前記第1端子に出力し、前記第1所定波形と同じ極性の第2所定波形を有する第2検出信号を前記第2コイルの前記第1端子に出力し、
    異物の有無によって生じる前記第1コイル又は前記第2コイルのいずれか一方のインピーダンス値の変化量を測定し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えたとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物があると判断し、
    前記インピーダンス値の変化量が所定値を超えないとき、前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物がないと判断し、
    前記第1コイル及び前記第2コイルの各々における前記第2端子の電位は、前記異物検出回路の基準電位と同電位であり、
    前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、各コイルの軸に垂直な方向に配列され、
    前記第1検出信号及び前記第2信号が出力されたとき、前記第1コイルと前記第2コイルとの間の領域に、前記第1コイル及び前記第2コイルの軸方向に増強された合成磁界が発生する、
    異物検出装置。
  13. 前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第1端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの外側に配置された外側端子、又は前記第1コイル及び前記第2コイルの内側に配置された内側端子のいずれか一方の端子であり、
    前記第1コイル及び前記第2コイルにおける前記第2端子は、それぞれ、前記第1コイル及び前記第2コイルの前記外側端子又は前記内側端子のいずれか他方の端子である、
    請求項12に記載の異物検出装置。
  14. 前記異物検出回路は、前記第1検出信号及び前記第2検出信号を同時に前記第1コイル及び前記第2コイルにそれぞれ出力する、
    請求項12に記載の異物検出装置。
  15. 請求項12又は13に記載の異物検出装置と、
    送電コイルと、
    前記送電コイルに高周波電力を送電する送電回路と、を備える、
    無線送電装置。
  16. 前記送電コイルを内部に配置した筐体を備え、
    前記第1コイル及び前記第2コイルの各々の外周は、前記送電コイルの外周より小さく、
    前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記筐体の主面と前記送電コイルの間に配置されている、
    請求項15に記載の無線送電装置。
  17. 前記第1コイル及び前記第2コイルのうちの少なくとも一つと前記送電コイルとを兼用した、
    請求項15に記載の無線送電装置。
  18. 前記第1検出信号の電力及び前記第2検出信号の電力は、前記高周波電力より小さい、
    請求項15から17のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  19. 前記異物検出回路が前記第1コイル又は前記第2コイルの上に異物がないと判断した後に、前記送電回路に前記高周波電力を送電させる制御回路をさらに備えた、
    請求項15から18のいずれか1項に記載の無線送電装置。
  20. 請求項15から19のいずれか1項に記載の無線送電装置と、
    無線受電装置と、を備える、無線電力伝送システム。
  21. 前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、同一平面上に隣接して配置されている、
    請求項12に記載の異物検出装置。
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