JP6740728B2 - シーラントフィルム - Google Patents
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Description
樹脂A−1:化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体(略号:バイオLLDPE)。
樹脂B−1:ノルボルネンとエチレンとの共重合体から成るシクロオレフィンコポリマー(略号:COC)。
樹脂B−2:炭素数4のα−オレフィンをモノマーの一部とするリニア低密度ポリエチレン(略号:C4LLDPE)。
樹脂B−3:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体(略号:バイオC4LLDPE)。
前記基材フィルムに接着する面から順に、外層、中間層、内層の三層構造を有しており、かつ、これら三層の合計厚みが30〜130μmであり、
内層及び外層が下記樹脂A−1と樹脂A−2の混合物から成り、
樹脂A−1が、下記樹脂A−11から成り、
中間層が、下記樹脂B−1又は樹脂B−1と樹脂B−2との混合物から成り、かつ、樹脂B−1の含有量が10重量%以上であり、
中間層の厚みがシーラントフィルムの総厚の40%以上であることを特徴とするシーラントフィルムである。
樹脂A−1:化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。(略号:バイオLLDPE)。
樹脂A−2:炭素数4の化石燃料由来のリニア低密度ポリエチレン。
樹脂A−11:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂B−1:ノルボルネンとエチレンとの共重合体から成るシクロオレフィンコポリマー。
樹脂B−2:炭素数4のα−オレフィンをモノマーの一部とするリニア低密度ポリエチレン(略号:C4LLDPE)。
樹脂A−11:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体(略号:バイオC4LLDPE)。
前記基材フィルムに接着する面から順に、外層、中間層、内層の三層構造を有しており、かつ、これら三層の合計厚みが30〜130μmであり、
内層及び外層が下記樹脂A−1と樹脂A−2の混合物から成り、
樹脂A−1が、下記樹脂A−11と下記樹脂A−12との混合物から成り、
内層及び外層の樹脂A−12の含有量が5〜60重量%であり、
中間層が、下記樹脂B−1又は樹脂B−1と樹脂B−2との混合物から成り、かつ、樹脂B−1の含有量が10重量%以上であり、
中間層の厚みがシーラントフィルムの総厚の40%以上であることを特徴とするシーラントフィルムである。
樹脂A−1:化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂A−2:化石燃料由来のポリオレフィン。
樹脂A−11:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂A−12:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィン、炭素数6の化石燃料由来のα−オレフィン、および植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂B−1:ノルボルネンとエチレンとの共重合体から成るシクロオレフィンコポリマー。
樹脂B−2:炭素数4のα−オレフィンをモノマーの一部とするリニア低密度ポリエチレン。
樹脂A−12:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィン、炭素数6の化石燃料由来のα−オレフィン、および植物由来のエチレンとの共重合体(略号:バイオC4/C6LLDPE)。
樹脂A−1‥略号:バイオLLDPE。
樹脂A−11‥略号:バイオC4LLDPE。
樹脂A−12‥略号:バイオC4/C6LLDPE。
樹脂A−2‥略号:PO。
樹脂B−1‥略号:COC。
樹脂B−2‥略号:C4LLDPE。
樹脂B−3‥略号:バイオC4/C6LLDPE。
間層12にはCOCが配合されている必要がある。この中間層12はその全部がCOCで構成されていてもよい。また、中間層12がCOCとその他のポリオレフィンとの混合物で構成される場合は、このポリオレフィンとしては、メルトフローレートが0.8〜2.1g/10min、密度0.92〜0.94g/cm3のポリオレフィンが好ましく使用できる。このポリオレフィンとしてC4LLDPE、バイオC4LLDPE等を使用することができるが、中間層12をCOCとC4LLDPEとの混合物で構成した場合には、十分な引裂き適性の包装フィルムを得るため、COCの配合量を10重量%以上とする必要がある。一方、バイオC4LLDPEを中間層12に配合した場合には、中間層12のCOCの配合量は30重量%以上でなくてはならない。C4LLDPEとバイオC4LLDPEの両者を中間層12に配合した場合にも、中間層12のCOCの配合量は30重量%以上である必要がある。
この実験例1グループは、外層11及び内層12にバイオC4LLDPEを80重量%配合した場合に、中間層12のC4LLDPEに対するCOCの配合量に応じて引裂き適性がどのように変化するかについて実験したものである。なお、実験例1グループのうち、実験例1−1〜実験例1−2、実験例1−3〜実験例1−4は、シーラントフィルム1の合計厚みが130μmに満たず、ヒートシール性に乏しいものであるが、まず、このような薄いシーラントフィルム1により、COCの配合によって引裂き強度が低下することを確認した。
外層11及び内層13として、C4LLDPEとバイオC4LLDPEとの混合物を使用した。バイオC4LLDPEの含有量は80重量%である。
中間層12をC4LLDPEとCOCとの混合物で構成した他は、実験例1−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。中間層12のCOC含有量は30重
量%である。
シーラントフィルム1の総厚を30μmとし、外層11:中間層12:内層の厚み比を1:1:1とした他は、実験例1−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の33%である。
中間層12をC4LLDPEとCOCとの混合物で構成した他は、実験例1−3と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。中間層12のCOC含有量は30重量%である。
外層11及び内層13として、C4LLDPEとバイオC4LLDPEとの混合物を使用した。バイオC4LLDPEの配合量は80重量%である。
シーラントフィルム1の総厚を130μmとし、外層11:中間層12:内層の厚み比を1:5:4とした他は、実験例1−5と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の50%である。
シーラントフィルム1の総厚を150μmとし、外層11:中間層12:内層の厚み比を2:7:3とした他は、実験例1−5と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の57%である。
シーラントフィルム1の総厚を180μmとし、外層11:中間層12:内層の厚み比を2:9:7とした他は、実験例1−5と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の50%である。
外層11及び内層13として、C4LLDPEとバイオC4LLDPEとの混合物を使用した。バイオC4LLDPEの配合量は80重量%である。
シーラントフィルム1の総厚を150μmとし、外層11:中間層12:内層の厚み比を2:7:6とした他は、実験例1−9と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の46%である。
外層11及び内層13として、C4LLDPEとバイオC4LLDPEとの混合物を使用した。バイオC4LLDPEの配合量は80重量%である。
実験例1−1〜実験例1−11の引裂き強度の測定結果を表1に示す。なお、表1中、「LLDPE」は樹脂B−2(C4LLDPE)を意味する。同様に、「バイオC4」は樹脂A−11(バイオC4LLDPE)を意味する。
強度との関係を検討した。
この実験例2グループは、前述のとおり、各層の厚み比と引裂き強度との関係を検討した実験例である。
実験例2−1は実験例1−11と同じである。なお、外層11:中間層12:内層の厚み比は1:5:4であり、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の50%である。
外層11:中間層12:内層の厚み比を2:6:5とした他は、実験例2−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の46%である。
外層11:中間層12:内層の厚み比を2:5:6とした他は、実験例2−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の38%である。
実験例2−1〜実験例2−3の引裂き強度の測定結果を表2に示す。表2においても、表1と同様に、「LLDPE」は樹脂B−2(C4LLDPE)を意味する。同様に、「バイオC4」は樹脂A−11(バイオC4LLDPE)を意味する。
この実験例3グループは、前述のとおり、中間層12にもバイオC4LLDPEを配合した場合の引裂き強度を検討した実験例である。
実験例3−1は実験例1−6と同じである。なお、外層11:中間層12:内層の厚み比は1:5:4であり、中間層12の厚みはシーラントフィルム1の総厚の50%である。
中間層12を、バイオC4LLDPEとCOCとの混合物で構成し、内層13をバイオC4LLDPEを含有しないC4LLDPEで構成した他は、実験例3−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12のバイオC4LLDPE含有量は70重量%、COC含有量は30重量%である。
中間層12を、バイオC4LLDPEとCOCとの混合物で構成し、内層13をバイオC4LLDPEを含有しないC4LLDPEで構成した他は、実験例3−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。なお、中間層12のバイオC4LLDPE含有量は80重量%、COC含有量は20重量%である。
実験例3−1〜実験例3−3の引裂き強度の測定結果を表3に示す。表3においても、表1と同様に、「LLDPE」は樹脂B−2(C4LLDPE)を意味する。同様に、「バイオC4」は樹脂A−11(バイオC4LLDPE)を意味する。
この実験例4グループは、前述のとおり、外層11又は内層13のバイオC4LLDPEの一部又は全部をバイオC4/C6LLDPEで置換した場合の引裂き強度を検討した実験例である。
実験例4−1は実験例1−6と同じである。外層11及び内層13のいずれにも、バイオC4/C6LLDPEは含まれていない。
実験例4−2は、外層11及び内層13のいずれについても、バイオC4LLDPEの全部をバイオC4/C6LLDPEで置換した例である。すなわち、この例の外層11及び内層13は、C4LLDPEとバイオC4/C6LLDPEとの二成分の混合物で構成した。バイオC4/C6LLDPEの配合量は80重量%である。その他の点については、実験例4−1と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。
実験例4−3は、外層11及び内層13のいずれについても、バイオC4LLDPEの一部をバイオC4/C6LLDPEで置換した例である。すなわち、この例の外層11及び内層13は、C4LLDPE、バイオC4LLDPE、バイオC4/C6LLDPEの三成分の混合物で構成した。バイオC4LLDPEの配合量は20重量%、バイオC4/C6LLDPEの配合量は60重量%である。その他の点については、実験例4−2と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。
実験例4−4は、外層11及び内層13のいずれについても、バイオC4LLDPEの一部をバイオC4/C6LLDPEで置換した例である。すなわち、この例の外層11及び内層13は、C4LLDPE、バイオC4LLDPE、バイオC4/C6LLDPEの三成分の混合物で構成した。バイオC4LLDPEの配合量は30重量%、バイオC4/C6LLDPEの配合量は50重量%である。その他の点については、実験例4−2と同様にシーラントフィルムを製造し、一軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)に接着して得られた包装フィルムの引裂き強度を測定した。
実験例4−1〜実験例4−4の引裂き強度の測定結果を表4に示す。表4においても、表1と同様に、「LLDPE」は樹脂B−2(C4LLDPE)を意味する。同様に、「バイオC4」は樹脂A−11(バイオC4LLDPE)を意味する。また、「バイオC4/C6」は樹脂A−12(バイオC4/C6LLDPE)である。
2:基材フィルム
Claims (3)
- 基材フィルムに積層してヒートシール性包装フィルムを構成するシーラントフィルムであって、
前記基材フィルムに接着する面から順に、外層、中間層、内層の三層構造を有しており、かつ、これら三層の合計厚みが30〜130μmであり、
内層及び外層が下記樹脂A−1と樹脂A−2の混合物から成り、
樹脂A−1が、下記樹脂A−11から成り、
中間層が、下記樹脂B−1又は樹脂B−1と樹脂B−2との混合物から成り、かつ、樹脂B−1の含有量が10重量%以上であり、
中間層の厚みがシーラントフィルムの総厚の40%以上であることを特徴とするシーラントフィルム。
樹脂A−1:化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂A−2:炭素数4の化石燃料由来のリニア低密度ポリエチレン。
樹脂A−11:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂B−1:ノルボルネンとエチレンとの共重合体から成るシクロオレフィンコポリマー。
樹脂B−2:炭素数4のα−オレフィンをモノマーの一部とするリニア低密度ポリエチレン。 - 内層及び外層の樹脂A−11の含有量が5〜95重量%であることを特徴とする請求項1に記載のシーラントフィルム。
- 基材フィルムに積層してヒートシール性包装フィルムを構成するシーラントフィルムであって、
前記基材フィルムに接着する面から順に、外層、中間層、内層の三層構造を有しており、かつ、これら三層の合計厚みが30〜130μmであり、
内層及び外層が下記樹脂A−1と樹脂A−2の混合物から成り、
樹脂A−1が、下記樹脂A−11と下記樹脂A−12との混合物から成り、
内層及び外層の樹脂A−12の含有量が5〜60重量%であり、
中間層が、下記樹脂B−1又は樹脂B−1と樹脂B−2との混合物から成り、かつ、樹脂B−1の含有量が10重量%以上であり、
中間層の厚みがシーラントフィルムの総厚の40%以上であることを特徴とするシーラントフィルム。
樹脂A−1:化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂A−2:化石燃料由来のポリオレフィン。
樹脂A−11:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィンと植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂A−12:炭素数4の化石燃料由来のα−オレフィン、炭素数6の化石燃料由来のα−オレフィン、および植物由来のエチレンとの共重合体。
樹脂B−1:ノルボルネンとエチレンとの共重合体から成るシクロオレフィンコポリマー。
樹脂B−2:炭素数4のα−オレフィンをモノマーの一部とするリニア低密度ポリエチレン。
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