JP6740008B2 - 畜舎用環境衛生資材 - Google Patents

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本発明は、蓄舎用の環境衛生資材に関し、より詳しくは、酪農業において牛舎、豚舎等を清潔に保ち、細菌の増殖を抑え、乳房炎や口蹄疫等の疾病防止と共に、足の滑りを原因とする股割れ等の事故を防止する効果の高い畜舎用環境衛生資材に関する。
酪農経営において、畜舎を清潔に保ち、家畜の病気や怪我を予防することは必須である。特に乳牛の飼育においては、雌牛の乳房炎を防ぐことが重要な要素として挙げられる。乳房炎には、伝染性乳房炎と環境性乳房炎があり、伝染性乳房炎は牛舎外からの菌の侵入や伝播を抑えることで低減できるが、環境性乳房炎は、土壌や牛体、糞尿に存在している原因菌によるため、牛舎から完全になくすことは困難である。また乳房炎は、主に牛が伏臥位となる際、乳房の乳頭が牛舎床に接触することで菌に触れることで、乳頭を傷つけ菌の進入もしやすくなることから発症することが多いことから、畜舎の清潔を保ち、低コストで利用できる畜舎用環境衛生資材が常に求められている状況にある。
更に乳牛の体重は、ホルスタイン種の雌で約650kgもあり、雄にあっては約1,100kgと重い。そのため、畜舎内で牛が足を滑らせることは忌避されることである。足を滑らせた結果、股割れといった外傷等、致命的な大事故に繋がるからである。そのため畜舎用環境衛生資材には滑り止め効果も必要とされている。従来からの滑り止め材料として、エスカリウ等が用いられてきた。畜舎の敷料(以下敷料という)とは、一般に畜舎の寝床に敷く資材を指して用いられる。理想的な敷料の条件は、吸水性と保水性が良く、細菌の増殖を抑え、毒性がないことであって、これらの敷料を敷くことにより硬い床による牛体の損傷を防ぎ、滑り止め効果を得ているものである。しかし、稲ワラ等の天然有機質資材を用いた場合、堆肥等への再利用は容易だが、有益な菌類のみならず、乾燥の妨げとなる場合もあり、単独では家畜の糞尿と合わせて不衛生な不要な菌類等を抑制しにくいという問題がある。
また、敷料並びに衛生資材については、飼育動物の健康状態の確認や、糞尿等の識別、衛生状態の確認さらには、飼育業務従事者や、見学者に対する見た目の清潔感向上と意識向上による管理品質の向上といった効果まで含めて、白色であることも求められている。例えば、乳牛の乳が敷料に接触した際、敷料に茶色等の色が付いていると、乳頭の炎症を確認しにくい。これらの効果を鑑み、畜舎に用いられる資材には白色であることが求められているという事情が存在している。
他方、防疫の観点では、昨今の口蹄疫や鳥インフルエンザに対し、即効性がある防疫手段として、消石灰を撒くという方法が一般的であるところ、牛舎等継続して飼育する環境に於いて、消石灰を用いることは水分を含むと滑る原因となる他、強アルカリであるために皮膚にかぶれを発生しやすいという点で、外傷ではなくかぶれによる炎症発生の原因となる等の問題があった。
このような問題点に鑑みて、従来からも、衛生資材として、硫化カルシウム、ゼオライト、乾燥黄土等を混合したものや、けい石、石灰石を混合したものが開発されている。しかし、これらの資材は、吸水性に富むなどの上記の衛生資材の条件をある程度備えている一方、実際に牛舎で使用した場合に、牛が歩く際に滑りやすかったり、種々の化学物質を含むために肌荒れも発生し、最適の衛生資材とは言い難く利用に際して注意が必要であった。このため、上記の条件を満足し、安全な材料を用いて、滑りにくく且つ消毒効果のある衛生資材が求められていた。
例えば、前述の問題のうち、牛が畜舎内において滑り、通称「股割れ」と呼ばれる左右の足が左右に裂けて家畜としては致命傷となりうる骨折ならびに皮膚の断裂といった大事故が発生する事を防止するために、エスカリウが用いられている。エスカリウは、滑り止め効果は高いものの、消毒効果は低く、セメントと類似する原料であることから、敷料と合わせて肥料として処理する場合に、畑にセメントを撒くことと同様のものであるとする見解により、忌避される場合も多い。また、消毒効果が得られないことから、前述の消石灰等を別途利用することとなっていた。これらの現状を鑑み本願発明者は、滑り止めのみならず、消毒効果及び優れた吸水性をも有する衛生資材として、畜舎の敷料の問題を解決すべく本願の発明に至ったものである。
先行技術として以下特許文献1から特許文献3を示す。特許文献1に示される技術では、鹿沼土、赤玉土を主原料とし、天然素材、土壌同化性素材の添加によって構成された、健康で快適な住空間の作出に適した壁塗装材及びこれを規格寸法の板材等の下地材に塗布してなる壁装材、建材(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。
より詳しくは、鹿沼土及び/又は赤玉土を母材とし、これに、ひば,檜,杉等の抗菌性を発揮する天然木粉竹粉、主材60%に、さらに消石灰、ふのり、セメント系の土壌同化性固化材30%を混入して構成されるものである。係る発明は天然素材を用い、抗菌性のある資材としている。しかしながら、ひばなどの抗菌性は人の居住環境での抗菌性であり、牛舎のような糞尿を含む極端な汚物までの幅広い多様な菌が繁殖しやすい環境に対応するものではない。そのため、前述のような畜舎の敷料の問題の解決には至っていない。
また、特許文献2に示される技術では、廃棄物を原料とする、土壌機能、肥料機能に優れ、安全性に問題のない緑化資材が提案され、公知技術となっている。より詳しくは、廃棄物に水及び酸性液を添加してpHが3以下で酸処理を行う。次に、固液分離を行ってケーキを得、このケーキに水を加えて洗浄水がpH4〜7.5の範囲になるまで洗浄処理及び固液分離を繰り返す。得られた洗浄ケーキの乾燥を行うことにより、溶出液のpHが4〜7.5、導電率(EC)が2ms/cm以下、陽イオン交換容量が15meq/100g以上、可溶性ケイ酸の含有量が0.2〜15重量%の範囲である緑化資材を構成している。これらの引用文献2に開示された技術は、天然素材を用い、吸水性のある資材としているものの、細菌の繁殖を抑える機能は少なく、牛舎のような環境に対応するものではなく、前述のような畜舎の敷料の問題の解決には至っていない。
さらに、特許文献3には、樹木の剪定枝葉を粉砕・発酵させたものを100%原料とする園芸用土でありながら、アルカリ性障害やガス障害などの植物の生育障害を起こすことなく、安定した保水性と保肥力をもって、植物によっては水をやるだけで生育し続け且つ軽量である園芸用土が提案され、公知技術となっている。より詳しくは、樹木の剪定枝葉を粉砕・発酵させたものに、油粕と過燐酸石灰を添加させてから、赤玉土及び鹿沼土の粉末とともに水練り混合した後、天日乾燥させる。この粉末微粒子によりパックされた粒径4mm未満の粉砕・発酵枝葉粒子を得る。そして、赤玉土及び鹿沼土の混合比を20%以下にすることにより原料特性の軽量性、肥効性を生かす構成である。係る発明は天然素材として、鹿沼土、赤玉土を用い、吸水性のある資材としている。しかしながら、用途が園芸用土であり、牛舎のような環境に対応するものではなく、防疫的に用いられる効果をえることはできない。そのため、前述のような畜舎の敷料の問題の解決には至っていない。なお、本願発明とは、係る赤玉土、及び鹿沼土との配合比率が大きく異なっている。
そこで、本発明者は前記の問題を解決しようと、吸水機能や保水性を有する赤玉土、もしくは赤玉土の効果に加え白色化に寄与する鹿沼土と、殺菌や除菌機能を有する水酸化ドロマイト及び滑り止め効果を有する珪酸資材に着目するとともに、園芸資材として赤玉土や鹿沼土が生産される過程で廃棄物として処理されていた粉粒状の赤玉土及び鹿沼土に着目し、細かい粉状であるが故の利用の途があるのではないかという着想の下、本願に係る畜舎用環境衛生資材の提案に至ったものである。
特開2002−285039 特開2007−306844 特開平11−146726
本発明は上記問題点に鑑み、酪農業において牛舎等を清潔に保ち、細菌の増殖を抑えて乳房炎等の疾病予防と共に、足の滑りを原因とする事故を防止する効果の高い畜舎用環境衛生資材の提供を図る。
本発明に係る畜舎用環境衛生資材は、粉粒状の赤玉土もしくは粉粒状鹿沼土のいずれか又は両方と、粉粒状のケイカルと、粉状のドロマイトから成る畜舎用の環境衛生資材であって、前記赤玉土と前記鹿沼土の混合容量比率が10%から30%の範囲内であって、前記ケイカルの混合容量比率は30%から70%の範囲内であって、前記ケイカル残余分を前記ドロマイトとし混合容量比率が少なくとも10%から30%の範囲であって、その全体の混合容量比率が構成される手段を採用した。
また、本発明に係る畜舎用環境衛生資材は、前記畜舎用環境衛生資材において、前記赤玉土若しくは前記鹿沼土の総量の混合容量比率が10%から20%の範囲において、前記ケイカルが50%から60%の範囲において、前記赤玉土と、前記鹿沼土及び前記ケイカル以外の残余分を前記ドロマイトとして構成される手段を採用することもできる。
また、本発明に係る畜舎用環境衛生資材は、前記畜舎用環境衛生資材において、混合後の前記畜舎用環境衛生資材のpHが11.0を超える手段を採用することもできる。
また、本発明に係る畜舎用環境衛生資材は、前記畜舎用環境衛生資材において、前記鹿沼土及び前記赤玉土が前記ドロマイトでの平均粒径がいずれも2.0mm以下の粉状である手段を採用することもできる。
本発明に係る畜舎用環境衛生資材によれば、吸水性が良く、細菌の増殖を抑え、安全な材料を主剤として、滑りにくい環境衛生資材であって、安全で、使用効果が高く、家畜が滑りにくいという効果を奏するものである。
本発明に係る畜舎用環境衛生資材の代表的素材の配合構成比の例示図である。 本発明に係る畜舎用環境衛生資材の外観写真である。 本発明に係る畜舎用環境衛生資材を用いた実験の細菌検査結果である。 本発明に係る畜舎用環境衛生資材を用いた実験の細菌殺菌率である。
本発明である畜舎用環境衛生資材は、天然の素材を用いて、細菌の増殖を防ぎつつ、家畜のすべりを防止することを最大の特徴とする。以下、実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例で示される畜舎用環境衛生資材の全体形状及び各部の形状は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で変更することができるものである。
本願出願人の所在地周辺は特に、鹿沼土の産地があり、鹿沼土販売業者等から出る商品とならない鹿沼土の残土は微粒若しくは粉末状であることから、残土として廃棄処理されることが多く、これらの残土を本願に係る環境衛生資材として用いることにより吸水性並びに滑り止め効果を発揮させたものである。以下、本発明に係る畜舎用環境衛生資材の構成及び特性から得られた効果を示す。
図1は、本発明に係る畜舎用環境衛生資材1の素材の配合構成比を表す図である。図1の円グラフ中、1+2と示すのは、赤玉土3及び鹿沼土2のいずれか又は混合物の分量を示し、3はドロマイト4、4はケイカル5の混合比率を示している。本願に係る発明においては、図1に示す混合比率を用いることが望ましい。
図1(a)は鹿沼土2とドロマイト4の配合比率が其々最も少ない場合の配合比率を示しており、図1(b)は鹿沼土2とドロマイト4の配合比率が其々最も多い場合の配合比率を示している。このように、畜舎用環境衛生資材1は図1に示すような、鹿沼土2と赤玉土3とドロマイト4から構成されることにより、表3に示す本願発明の効果が発揮されるものである。
下記表1は、本発明に係る畜舎用環境衛生資材1の構成要素である赤玉土3、鹿沼土2、ドロマイト4、ケイカル5の基本的特性について、使用状態におけるアルカリ性を示す評価並びに、単体のpH値、滑り止め効果、吸湿性の4項目について、当業者からの聴取並びに、開発段階における実験結果をまとめたものである。従来から用いられているエスカリウは、滑り止め並びに吸湿性の効果は高いものの、消毒効果が低いことが知られているが、ドロマイト4を用いることにより、強アルカリ性を示し防疫効果を発揮するものである。
表1の上段の材料の種類の列のケイカル5は、中程度のアルカリ性を示すものであって、pHが概ね8〜10を示し、滑り止め効果を発揮しつつ吸湿性を有するものである。表2の中段の材料の種類の列のドロマイト4は、強アルカリ性を示すものであって、pHの多くが12以上を示し、吸湿して滑る特性がある。これは畜産業において牛の股割れ等の自己の原因ともなりうるものである。表1の下段の材料の種類の列の赤玉土3及び鹿沼土2は、中性に近い特性を示すものであって、吸湿性が大きく、調湿効果が得られるものである。
下記表2は、本発明に係る畜舎用環境衛生資材1の構成要素が畜舎用環境衛生資材1に混合する容量比率別の特性を示したものである。表2に示す表の左から右に畜舎用環境衛生資材1の容量混合比率が高くなる場合の条件別観察結果を表にまとめたものである。
初めに上段からケイカル5は、表2に示すように滑り止め効果が高くかつ、中程度のアルカリ性を示すものであるが、ケイカル5の容量比率が30%以下となると、他の構成要素の滑り要素が勝り、混合しても十分な滑り抑止効果が低い結果となった。一方ケイカル5の容量比率が70%以上となると重量が重くなるばかりでなく、コスト増もともない用いることができない。従って、良好な滑り止め効果を発揮してケイカル5の容量比率は40%〜60%で配合されることが望ましい。
次に中段のドロマイト4は、表2に示すように強アルカリ性であり、滑る要因となるものであるが、ドロマイト4の容量比率が10%未満となると、pH10以下となってしまうため消毒作用が低く、口蹄疫の予防基準をも下回ることとなる。一方ドロマイト4の容量比率60%以上となると、ドロマイト4の滑り特性が大きくなり滑りが発生するとともに、アルカリ性障害が発生することがある。従って、良好な滑り止め効果並びに滑り防止の観点からドロマイト4の容量比率は10%〜50%で配合されることが望ましい。
更に下段の赤玉土3及び鹿沼土2は、表2に示すように使用状態においての酸性度は、中性前後から弱酸性のpH6前後を示すものであって、天然素材由来の多孔質材料の発揮する吸湿性並びに蒸発による調湿特性を有している。具体的には、畜舎において、吸湿性及び吸湿後の蒸発を促進し乾燥させる効果、更には調湿効果を発揮することにより、雑菌の発生を抑制し、防疫効果を発揮する。ケイカル5単体のpHは概ね8から10を示し、水酸化ドロマイト単体のpHは12以上を示す。初めに例えば口蹄疫の防除には、土壌のpHは一般に11以上若しくは6未満とされている。従って、本願に係る構成の畜舎用環境衛生資材1のpHは11以上となるよう配合することが効果的であり、ドロマイト4並びケイカル5の混合比率の選択が有用である。
焼成されたドロマイト4は、主としてCaO及びMgOを成分とする苦土生石灰がとえられるが、これに水を加えて熟成することにより、苦土消石灰とすることでアルカリ性のpHを示させ、消毒効果を発揮するものであるが、吸湿したのち滑る特性を有することから、ケイカル5と組み合わせて用いることで滑り止め効果を発揮することができる。
下記表3に、本願に係る敷料の検査の報告書を示す。これは帯広市臨床検査センターで得られた結果である。敷料1がおが粉のみであり、敷料2が本願に係る畜舎用環境衛生資材1を配合した敷料による環境であって、各々に含まれる菌種とその菌の数を示したものである。この検査結果によれば、乳牛の乳房炎の原因となる種々の病原性微生物の菌数について計測したものであるが、おが粉のみの敷料に対し、おが粉に本願に係る配合重量比率が、ケイカル5:ドロマイト4:赤玉土3及び鹿沼土2=6:3:1の配合敷料を用いた場合、シュードモナスが3分の2に、放線菌が半分に、環境性レンサ球菌が100分の1.6に、枯草菌が5分の1に、酵母様真菌が20分の3に減少していることが分かる。このように、本願に係る敷料を用いることで、種々の病原性微生物の菌数が減少する有利な効果が得られていることが分かる。
畜舎並びに周辺農場のぬかるみ対策として農場に直接散布し、蹄病予防に用いることもできる。農場での待ち受け消毒として、鳥インフルエンザ発生現場等に消石灰等を農場の道路等に直接散布し消毒対策することもあるが、雨の強いときは、流亡が多く、消石灰は、すぐに流れてしまう特性があるところ、本特許に係る畜舎用環境衛生資材1は、消石灰より比重が大きく、流亡しにくく、消毒効果が持続するという効果を有する。
図2に、本発明に係る畜舎用環境衛生資材1を構成する写真を示す。左上が赤玉土3、右上ケイカル5、左下消石灰、右下ドロマイト4である。手前の定規と簡易的に比較した写真ではあるが、粒径は大きいものでも2mm以下、ほとんどが1mm以下となっている。また、従来の敷床材料では蹄等の間に挟まることによって蹄病や炎症の原因となるところ、図2に示す構成材料によれば、爪の間にはさまっても容易に排出されるのみならず粉砕されて排出される等、家畜の肌に傷をつけることなく、炎症や傷の原因等になることがない。
図3に、本発明に係る畜舎用環境衛生資材1における他の敷料との配合比率に応じた一般菌類及び大腸菌群に対する効果として、菌数及び減少率を示す。左側が一般生菌を5%添加して計測した結果である。縦軸は対数グラフであるが、添加量が40%において生菌数が89%減少したのち、添加量が50%となると生菌数は、99%減少し、添加量が60%,70%となると、2桁以上生菌は減少し顕著な殺菌能力を発揮していることがわかり、特に50%以上の添加率となると、安定した効果を発揮していることが分かる。
図4に、本発明に係る畜舎用環境衛生資材1におけるドロマイト4の混合容量比率に対する一般生菌並びに大腸菌群の殺菌率を示す。図4上側は一般生菌に対する殺菌率を示すものである。ドロマイト4の混合容量比率が50%以上で殺菌率は安定して高く、顕著な殺菌効果を示している。特に100%にすれば更なる効果が得られるということが分かる。同様に図4下側は、大腸菌群に対しては、ドロマイト4の混合容量比率が40%以上配合することにより1000分の1以下にまで大腸菌群を殺菌する効果が得られている。
本発明に係る畜舎用環境衛生資材1は、畜舎内の細菌による家畜の乳房炎や口蹄疫等の発症を抑える技術として産業上の利用可能性は大きいと解する。
1 畜舎用環境衛生資材
2 鹿沼土
3 赤玉土
4 ドロマイト
5 ケイカル

Claims (4)

  1. 粉粒状の赤玉土しくは粉粒状鹿沼土のいずれか又は両方と、粉粒状のケイカルと、粉状のドロマイトから成る畜舎用の環境衛生資材であって、
    前記赤玉土と前記鹿沼土との合計の混合容量比率が10%から30%の範囲内であって、
    前記ケイカルの混合容量比率は30%から70%の範囲内であって、
    前記赤玉土と前記鹿沼土前記ケイカルとの合計以外の残余分を前記ドロマイトとし、該ドロマイトの混合容量比率が10%から30%の範囲となるように、その全体の混合容量比率が構成されることを特徴とする畜舎用環境衛生資材。
  2. 前記畜舎用環境衛生資材において、
    前記赤玉土前記鹿沼土との合計の混合容量比率が10%から20%の範囲内であって
    前記ケイカルの混合容量比率は50%から60%の範囲内であって
    前記赤玉土と前記鹿沼土前記ケイカルとの合計以外の残余分を前記ドロマイトとし、該ドロマイトの混合容量比率が20%から40%の範囲となるように、その全体の混合容量比率が構成されることを特徴とする請求項1に記載の畜舎用環境衛生資材。
  3. 前記畜舎用環境衛生資材において、
    混合後の前記畜舎用環境衛生資材のpHが11.0を超えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の畜舎用環境衛生資材。
  4. 前記畜舎用環境衛生資材において、前記鹿沼土前記赤玉土、前記ケイカル、及び前記ドロマイトの平均粒径がいずれも2.0mm以下の粉状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の畜舎用環境衛生資材。
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