JP6739704B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、可動役物が演出動作を行なう弾球遊技機に関する。
従来のパチンコ遊技機では、発射した遊技球が始動口に入球することで乱数値を抽出し、該抽出した乱数値に基づいた抽選で当落を決定し、その抽選結果を特別図柄の確定表示によって報知している。なお、現在のパチンコ遊技機では、特別図柄を遊技領域の端に小さく表示し、特別図柄の擬似演出(擬似図柄)を遊技領域の中央に設けられた演出図柄表示装置にて大きく表示する構成とし、遊技者には、擬似演出(擬似図柄)にて抽選結果を把握させる構成にしている。また、抽選結果を示唆して遊技者に期待感を与える演出として、演出図柄表示装置による演出だけでなく、遊技球の転動には影響を与えない可動役物を備え、この可動役物の可動態様により、抽選結果の信頼度を示唆する構成としている。
近年においては、これらの可動役物の大型化と複数化が進み、遊技機の演出機器として欠かせないものとなっている。このような可動役物を備えた弾球遊技機において、電源投入時に複数の可動役物が正常に作動することを確認するための可動チェックを行う発明がある<特許文献1>。
特開2007−215953号公報
特許文献1の構成では、遊技中に不可抗力で電源の瞬断が発生した場合、電源が復旧すると、遊技の進行を制御する主制御装置が備えるバックアップ機能によって、瞬断時の遊技状態(遊技進行状態)から遊技を再開するが、図柄の変動がバックアップ機能によって再開されていた場合、該再開した図柄の変動に対して可動役物のチェック動作が再開した図柄変動の本来の信頼度演出とは関係なく被ってしまう。従って、再開した当該変動の抽選結果に拘わらず当該変動が大当りの期待できるものだと勘違いさせてしまう虞があり、特に信頼度が高い可動物のチェック動作と被ってしまった場合、当該変動が何の発展もなく終了してしまうと、遊技者に不信感を与えてしまうという課題がある。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、電源投入時に複数の可動役物の可動チェックを行う構成としながら、当該電源投入時においてバックアップ機能に基づく図柄の変動を開始した場合であっても、遊技者が可動役物の動きから当該変動に対して不要な大当り期待度を抱くことがない弾球遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の弾球遊技機は、
遊技領域に設けた始動口への遊技球の入球に起因して乱数を抽出し、
当該乱数に基づいて大当り遊技に移行するか否かの当否判定を行い、
該当否判定の結果を報知する図柄を図柄表示装置で所定時間の変動表示を行った後に確定表示し、
該確定表示を行った大当り図柄の種類に応じて当該大当り遊技終了後に前記当否判定の確率が高確率となる高確率遊技を付与する弾球遊技機であって、
複数の可動役物を備え、
該複数の可動役物のそれぞれの可動は、前記当否判定の結果、又は前記大当り遊技終了後の前記高確率遊技の付与を示唆し、
前記当否判定を未実施の前記乱数を保留記憶として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
電源遮断時の遊技に関する情報を所定の記憶領域に記憶保持可能なバックアップ手段と、
電源投入時に前記複数の可動役物を可動させて正常に可動するか否かを確認する可動確認手段と、
前記電源遮断時の遊技を再開する場合、前記バックアップ手段が記憶する前記情報に基づいて前記大当り遊技中か、前記図柄の変動中か、又は前記保留記憶が有るかを判定する記憶動作有無判定手段と、
該記憶動作有無判定手段が前記大当り遊技中、前記図柄の変動中、又は前記保留記憶が有ると判定すると、前記可動確認手段による前記可動役物の可動を禁止する可動禁止手段とを備え、
前記可動確認手段は、電源投入時に該可動禁止手段により前記可動役物の可動が禁止されていない場合のみ前記複数の可動役物が正常に可動するか否か確認する
ことを特徴とする弾球遊技機である。
始動口への入球に起因して抽出する乱数値は、大当りを生起させるか否かを抽選するための当否(大当り)判定用乱数の他に、該大当り判定用乱数の抽選結果が大当りの場合に表示する大当り図柄の種類を決定するために用いる乱数であればよく、例えば大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数としてもよい。なお、その他の乱数値を抽出しても何ら差支えない。また、乱数の抽出時期は、始動口への遊技球の入球時に限らず、図柄の変動開始直前に行われる当否判定実施時としてもよい。
当否判定等の遊技の進行制御は主制御装置にて行われ、可動役物等の演出機器の制御は、該主制御装置から遊技進行に基づく指示コマンドを受信するサブ制御装置によって行われる構成とするのが好適である。
バックアップ手段によって記憶される情報は、遊技状態(遊技の進行状態)だけでなく未払い数なども記憶される構成が好適である。未払い数とは、遊技球が入賞口に入賞したときに払い出される賞球のうち、まだ払い出されていない遊技球数のことである。
また、バックアップ手段は、停電の検出(電源の電圧低下を検出又は該検出に基づいて入力される信号が入力)に基づいて作動する構成としてもよく、遊技機の通常電源が遮断されてもバックアップ電源により通常電源が遮断される直前の情報(遊技状態や未払い数など)の記憶が所定時間の間、維持される。
なお、停電の検出(停電検出手段)は遊技機の電源スイッチを有する電源基板に設ける構成でも、記憶される情報を制御する主制御装置に設ける構成であっても何等差し支えない。また、バックアップ手段によって記憶されている情報を消去するためのRAMクリアスイッチはその操作に基づく信号を主制御装置のCPUに入力可能な位置に設けられればよく、電源基板に備える構成でも、主制御装置に備える構成であっても何等差し支えない。また、バックアップ電源は主制御装置に供給可能な基板に設けられればよく、電源基板に設ける構成でも、主制御装置に設ける構成でも、電源基板及び主制御基板を除く他の基板に設ける構成でも何等差し支えない。
可動役物は、主制御装置から受信した信号に基づいて複数の演出機器を制御するサブ制御装置が際御する構成が好適である。また、可動役物は、常時その位置が確認可能な構成が好適であり、例えば、可動確認手段による可動、又は通常遊技中の演出可動の開始後、所定時間内に所定の位置(例えば初期位置)に到達しない場合は、その旨を遊技機自体で報知する構成が好適である。
電源投入時において、主制御装置は、該電源投入によって開始する遊技状態を示す電源投入時状態指示コマンドを送信する電源投入時状態指示コマンド送信手段を備える構成が好適であり、電源投入時状態指示コマンドが示す情報には、少なくとも大当り遊技中か否か、特別図柄が変動中か否か、及び大当り遊技中以外なら当否判定確率が高確率状態か通常確率状態かを含む構成が望ましく、普通電動役物を備えているなら、該普通電動役物が開放延長状態(時短状態)か否かの情報をも含む構成が好適である。また、電源投入時において主制御装置よりもサブ制御装置が先に立ち上がる構成としてもよく、その場合、主制御装置から電源投入時状態指示コマンドを受信するまでは、何ら演出を実施しなくてもよいし、電源復帰状態を示す演出を行ってもよい。
また、「前記大当り遊技、前記図柄の変動、又は前記保留記憶の有無を判定する記憶動作有無判定手段」は、主制御装置に設けてもよいし、サブ制御装置に備えてもよく、サブ制御装置に備える場合は、電源投入時に主制御装置から受信したコマンドに基づいて判断する構成としてもよい。
請求項2記載の弾球遊技機は、
請求項1記載の弾球遊技機において、
記可動禁止手段は、比較して前記大当り遊技が生起する期待度の大きな可動役物の前記可動確認手段による可動、又は比較して前記大当り遊技終了後に前記高確率遊技が付与される期待度の大きな可動役物の前記可動確認手段による可動を禁止する
ことを特徴とする弾球遊技機である。
複数の可動役物の可動は、図柄の変動中の可動なら大当りが生起する信頼度を示唆し、大当り遊技中の可動なら当該大当り遊技終了後に高確率遊技に移行する信頼度を示唆する構成とし、可動する可動役物の種類によって、示唆する信頼度が異なる構成となり、可動禁止手段は、比較して信頼度の低い可動役物の可動は禁止しないが、比較して信頼度の高い可動役物の可動は禁止する構成となる。なお、大当り図柄の種類が確認可能な特別図柄表示装置は、遊技者の視認が困難な位置に配置されるのが好適であり、遊技領域のほぼ中央に配置される演出図柄表示装置に表示される擬似大当り図柄の種類と、特別図柄表示装置に表示される大当り図柄の種類とには関連がなく、擬似大当り図柄の種類からは大当り遊技終了後の遊技状態が分からない構成が好適である。また、複数の可動役物の中には可動した時点で当該図柄変動の大当り確定を示唆する可動役物を備え津構成としてもよい。
請求項3記載の弾球遊技機は、
請求項1又は請求項2記載の弾球遊技機において、
前記複数の可動役物には、異なる可動態様を実施可能な一つの可動役物を含み、該異なる可動態様は比較して可動範囲が大きいほど前記大当り遊技が生起する期待度、又は前記大当り遊技終了後に前記高確率遊技が付与される期待度を高く設定し、
前記可動禁止手段は、前記可動確認手段による該一つの可動役物が比較して可動範囲の大きな可動態様を実施するのを禁止する
ことを特徴とする弾球遊技機である。
複数の可動態様を備える可動役物は、複数の可能役物の中の少なくとも一つであればよく、複数の可動態様を備える可動役物が複数であってもよい。
請求項4記載の弾球遊技機は、
請求項1から請求項3記載のいずれかの弾球遊技機において、
前記可動禁止手段は、電源投入時に前記可動役物が初期位置になければ、該可動役物が初期位置に戻るまでの可動を禁止しない
ことを特徴とする弾球遊技機である。
可動役物の可動が示す信頼度に拘わらず、電源投入時に該可動役物が初期位置になければ初期位置に戻すことを優先する構成となる。
請求項5記載の弾球遊技機は、
請求項1から請求項4に記載のいずれかの弾球遊技機において、
前記可動確認手段による前記可動役物の可動中に前記始動口に遊技球が入球すると、該可動役物の可動を終了し初期位置に戻す強制終了手段を備える
ことを特徴とする弾球遊技機である。
簡易演出表示手段が演出図柄表示装置で実施する簡易的な演出は、図柄が変動中であるか否かが判別可能な演出であればよく、例えば、画面に「変動中」の文言を表示することで図柄が変動中であることを報知する構成であればよく、該変動の期待度を示唆する要素を全て除外した演出であればよい。電源投入に応じた可動役物の可動中に図柄の変動がない状態から始動口に遊技球が入球した場合は、可動役物の確認動作が終了するまで簡易演出表示手段が簡易演出を表示する構成としてもよく、この構成でも同様の効果を発揮する。
なお、大当り図柄の種類が確認可能な特別図柄表示装置は、遊技者の視認が困難な位置に配置されるのが好適であり、遊技領域のほぼ中央に配置される演出図柄表示装置に表示される擬似大当り図柄の種類と、特別図柄表示装置に表示される大当り図柄の種類とには関連がなく、擬似大当り図柄の種類からは大当り遊技終了後の遊技状態が分からない構成が好適である。また、複数の可動役物の中には可動した時点で当該図柄変動の大当り確定を示唆する可動役物を備え津構成としてもよい。
簡易演出の表示が終了し、通常の演出表示に切り替わるのは、可動確認手段による複数の可動役物の可動確認が全て終了して当該変動が終了するまでは簡易演出を表示し、次回の変動が開始すると通常の演出に切り替える構成が好適である。また、電源投入時にバックアップ手段に基づいて大当り遊技状態で遊技を再開した場合は、可動確認手段による複数の可動役物の可動確認が終了するまでは大当り遊技中を示す簡易的な演出表示を行う構成としてもよく、可動確認手段による全ての確認動作が終了しても、次回のラウンド開始演出を指示するコマンドを主制御装置から受信するまでは、簡易的な大当り演出を継続する構成が好ましい。この構成により、当該大当り遊技終了後が可動役物の可動によって遊技者に有利な高確率遊技の期待ができると誤認されることを防ぐことができる。
請求項1記載の弾球遊技機によれば、電源投入時に可動役物の可動チェックを実行する構成としながらも、電源投入時にバックアップ手段により電源断時の遊技状態を再開する場合に、図柄が変動中又は保留記憶があったなら、可動チェックを実行しない構成とした。これにより、当該変動が可動役物の可動によって大当りの期待ができる変動であると誤認されることを防ぐことができる。また、遊技店の開店準備で遊技機に電源を入れる場合には、前日の閉店時に大当り遊技や図柄の変動は全て消化されているため問題なく可動役物の可動チェックを行える。
請求項2記載の弾球遊技機によれば、請求項1と同様の効果を奏しながら、可動すると大きな期待が持てる可動役物であれば、可動チェック中に図柄変動と被れば大当りを期待させる誤認をさせてしまう可能性があるが、可動しても期待度の低い可動役物であれば遊技者に大きな期待をさせないので、従来通りの可動チェックが行える。
請求項3記載の弾球遊技機によれば、請求項1又は請求項2記載と同様の効果を奏しながら、一つの可動役物が複数の可動態様を実行可能な構成としたうえで、可動すると大きな期待が持てる可動態様であれば、可動チェック中に図柄変動と被れば大当りを期待させる誤認をさせてしまう可能性があるが、可動しても期待度の低い可動態様であれば遊技者に不要な期待をさせないので、従来通りの可動チェックが行える。
請求項4記載の弾球遊技機によれば、請求項1から請求項3記載と同様の効果を奏しながら、電源断時に可動していた可動役物を電源復帰後に速やかに初期位置に戻すことが可能であり、次の変動開始時に可動物が初期位置に戻っていないといった事態を防ぐことができる。
請求項5記載の弾球遊技機によれば、請求項1から請求項4記載と同様の効果を奏しながら、可動役物の可動チェックと新たに開始する図柄変動とを被らないようにすることができる。
パチンコ機50の正面図 遊技盤1の正面図 パチンコ機50の裏面図 可動役物の可動状態を示す図1 可動役物の可動状態を示す図2 可動役物の可動状態を示す図3 タイトル役物100の駆動機構を示す図 盾役物101の駆動機構を示す図 剣役物41の駆動機構を示す図 各可動役物が稼動した場合に示唆する大当り期待度の違いを示す図表 パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図 主制御装置50が実行する起動処理を示すフローチャート 主制御装置80が実行するメインルーチンを示すフローチャート 主制御装置80が実行する停電処理を示すフローチャート 主制御装置80が実行する始動入賞処理を示すフローチャート 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート1 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート2 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート3 実施例1においてサブ統合制御装置83が実行する電源投入コマンド受信処理1を示すフローチャート サブ統合制御装置83が実行する可動役物動作確認処理の概要を示すフローチャート サブ統合制御装置83が実行する初期位置復帰処理を示すフローチャート1 サブ統合制御装置83が実行する初期位置復帰処理を示すフローチャート2 実施例1においてサブ統合制御装置83が実行するタイトル役物可動確認処理1を示すフローチャート1 実施例1においてサブ統合制御装置83が実行するタイトル役物可動確認処理1を示すフローチャート2 サブ統合制御装置83が実行する剣役物可動確認処理を示すフローチャート サブ統合制御装置83が実行する盾役物可動確認処理を示すフローチャート 実施例1においてサブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理1を示すフローチャート 実施例1における各可動役物の確認動作と図柄変動との関係を示すタイミングチャート1 実施例1における各可動役物の確認動作と図柄変動との関係を示すタイミングチャート2 実施例2においてサブ統合制御装置83が実行する電源投入コマンド受信処理2を示すフローチャート 実施例2においてサブ統合制御装置83が実行するタイトル役物可動確認処理2を示すフローチャート 実施例2においてサブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理2を示すフローチャート 実施例2における各可動役物の確認動作と簡易演出表示との関係を示すタイミングチャート1 実施例2における各可動役物の確認動作と簡易演出表示との関係を示すタイミングチャート2 実施例2において演出図柄表示装置6で実施する演出表示例
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が稼働して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(本発明の演出図柄表示装置に相当)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11と第2始動口12とが配置され、センターケース5の左方には、ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。
遊技領域の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10とが配置されている。このように第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10とが視認が困難な箇所に配置されていることにより、遊技者は遊技領域3のほぼ中央に配された演出図柄表示装置6に表示される演出内容で当否結果を確認しながら遊技を進行することになる。なお、本実施例のパチンコ遊技機は、大当り図柄の種類に応じて大当り遊技終了後に高確率遊技状態(本発明の高確率遊技の相当)に移行する構成となり、大当り図柄全10種類の内、5種類が第1、又は第2特別図柄表示装置9、10に確定表示されると高確率遊技状態に移行する。但し、演出図柄表示装置6に表示される擬似図柄の大当り図柄の種類と特別図柄の大当り図柄の種類とに関連はなく、擬似図柄の大当り図柄の種類からは大当り遊技終了後に高確率遊技状態に移行するか否かはわからない構成としている。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33及び第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34は、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
また、センターケース5には3種類の可動役物が配されており、特別図柄の判定結果に応じて該結果を示唆する演出可動を行う。具体的な可動役物の種類とその配置箇所は、演出図柄表示装置6の画面を臨ませる窓の上部にタイトル役物101(本発明の可動役物に相当)を(当否判定の結果に応じて2種類の可動態様を実施)、該窓の右に剣役物41(本発明の可動役物に相当)を、該窓の左の通常時は完全に隠れる位置に盾役物101(本発明の可動役物に相当)を配設している。なお、これらの可動役物は電源投入時においても該電源投入時の状況に応じてそれぞれの可動役物を可動させることによって、正常に可動するか否かをチェックする構成となっている。各可動役物の可動内容と駆動機構については、図4から図9を用いて後述する。
図3はパチンコ機50の裏面を示し、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が図示されていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
次に、図4から図9を用いて各可動役物の可動状態と駆動機構について説明する。図4は、タイトル役物100と盾役物101とが、通常の収納状態(図2の初期位置)から最も大きく可動した状態を示している。なお、タイトル役物100の可動態様には2種類あり、図4は第1可動態様として可動した場合に最も大きく可動した状態を示し、図5を用いて説明するタイトル役物101の第2可動態様に比べより大きく可動する(可動範囲が大きい)構成(本発明の「異なる可動態様を実施可能な一つの可動役物」に相当)となっている。
タイトル役物100の具体的な可動内容は、収納状態(図2)である初期位置から下方向にスライド移動し初期位置に戻る動作を行い、下方向にスライドする移動距離の違いにより第1可動態様と第2可動態様とに区別される(移動距離が大きい方が第1可動態様)。盾役物101は、図2の収納状態(図2)である初期位置(窓の左裏に隠れた位置)から出現して図4の状態まで移動し初期位置に戻る(窓の左裏に隠れる)動作を行う。
図5は、タイトル役物100の第2可動状態として図2に示す初期位置から最も大きく可動した状態を示している。第2可動態様は第1可動態様に比べその移動距離(可動範囲)が小さくなっている。
図6は、剣役物41が通常の収納状態(図2の初期位置)から最も大きく可動した状態を示してる。剣役物41は樹脂で成形され塗色された成形部品となるが、その大きさゆえ、可動基点A(図9参照)を軸とした回転運動に必要なトルクは汎用性の高いステッピングモータ1個では十分ではなく、本実施例においては汎用性の高いステッピングモータを2個(ユニポーラタイプ)用いることによって安定した滑らかな動きを実現している。
図7は、タイトル役物100の駆動機構を示す図となる。タイトル役物100はタイトル役物モータ100a(図11参照)を動力源としてピニオン100cが回転駆動されることにより、ラック100dが平行移動してタイトル役物100を上下に移動させる。なお、タイトル役物センサ100b(図11参照)は、ラック100dが初期位置(タイトル役物100が図2のように収納された状態)にあることを検出する。
図8は、盾役物101の駆動機構を示す図となる。盾役物101は盾役物モータ101a(図11参照)を動力源として歯車101cが回転駆動されることにより、アーム101d、101eにて構成されたリンク機構により位置101fを軸として揺動される。なお、盾役物センサ101b(図11参照)は、アーム101dが初期位置(盾役物101が図2のように収納された状態)にあることを検出する。
図9は、剣役物41を図2の状態と図6の状態とに可動させる駆動機構を示す図となる。大型の可動役物である剣役物41は、単体のステッピングモータ(部材として容易に入手可能で汎用性の高いステッピングモータ)のトルクだけでは滑らかな動きを安定して実施するのが困難であり、本実施例では汎用性の高いユニポーラタイプのステッピングモータを2個用いて大型可動役物の剣役物41を可動させる構成となっている。
剣役物41は第1剣役物モータ41a(図11参照)と第2剣役物モータ41b(図11参照)との2個のステッピングモータを動力源として歯車41cと歯車41dとが回転駆動することにより、可動基点Aを軸として剣役物41が揺動される。この場合、第1剣役物モータ41aと第2剣役物モータ41bとは同一のタイミングでの駆動することが必要となり、本実施例では、サブ統合制御装置83から出力される1系統のモータ駆動信号で、第1剣役物モータ41aと第2剣役物モータ41bとの駆動を制御する構成となっている。剣役物センサ41c(図11参照)は、剣役物41が初期位置(図2のように収納された状態)にあることを検出する。
図10に示す図表には、それぞれの可動役物が可動した場合に示唆する大当り期待度(大当り遊技終了後の高確率遊技期待度)が記載されている。具体的な内容は、可動した場合に最も大きな期待度を示唆、言い換えれば、可動によって遊技者が最も大当りを期待するのは、タイトル役物100の第1可動態様となり、その次に期待度が高いのがタイトル役物100の第2可動態様(本発明の「比較して可動範囲が大きいほど期待度を高く設定」の構成に相当)と剣役物41の可動となり、最も期待度が低いのが盾役物101の可動となる。なお、大当り遊技中に可動役物が作動した場合は、大当り遊技終了後に高確率遊技状態に移行する期待度を示唆し、可動役物の種類、及び可動態様の違いによる期待度は、図10の表と同一の内容となる。
本実施例では、可動役物が同時に可動すると可動役物同士が接触してしまう虞がある。そのため、複数の可動役物が同時に可動することはなく、それぞれが単独で可動する構成となっている。従って、電源投入時の可動チェックにおいても、可動役物が同時に可動することはなく、タイトル役物100の第1可動態様、第2可動態様、剣役物41、盾役物101の順に可動チェックを行う。
図11は、パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図となり、図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図11では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78から出力され、ホール管理コンピュータに送られる。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。なお、主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。また、サブ統合制御装置83には剣役物モータ41a、盾役物モータ101a、タイトル役物モータ100a、剣役物センサ41b、盾役物センサ101b、タイトル役物センサ100bが接続されており、これら各センサの検出結果や主制御装置80からのコマンドに応じ、これら各モータを駆動して演出動作を行なう。また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者が演出ボタン67を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
次に、図12を用いて、主制御装置80が実行する起動処理について説明する。本処理は大きく分けて電源投入時処理と残余処理とバックアップ処理(本発明のハックアップ手段に相当)とで構成されている。パチンコ機50の電源が投入されると(或いは停電から復帰すると)、給電検出回路が電源装置55による給電を検出してリセット信号(給電検出信号)を出力する。このリセット信号が主制御装置50に入力されると、遊技制御CPUのセキュリティーチェックが実行される。このセキュリティーチェックの後に、遊技制御CPUは電源投入時処理、本処理、残余処理、停電処理等を実行する。
本処理を開始すると、RAM初期値設定処理を行い(S5)、主制御装置50がRAMクリア信号を受信したか否か判定する(S10)。肯定判定、即ち、RAMクリアによって遊技機を初期状態とするなら(S10:yes)、RAM消去処理を行い(S45)、電源投入コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S40)残余処理(基本処理)に移行する。なお、この場合(電源投入時にRAMクリア信号を受信した場合)の電源投入コマンドの内容は、演出図柄表示装置6に初期画面の表示を指定する初期画面指定コマンドとなる。
S10が否定判定、即ち、RAMクリアが行われず電源断時のバックアップされた遊技状態で遊技を再開するなら(S10:no)、RAM保証値が1であるか否かを判定し(S15)、否定判定なら(S15:no)S35に進み、肯定判定なら(S15:yes)、SUM値作成処理を実行し(S20)、SUM値が0であるか否か判定する(S25)。否定判定なら(S25:no)S35に進み、肯定判定なら(S25:yes)、電源復帰処理を実行し(S30)、電源投入コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S40)残余処理(基本処理)に移行する。なお、S30の電源復帰処理では、RAMに記憶されていたデータ(バックアップされた遊技状態)に基づいて電源遮断時の遊技状態に復帰させる処理を行い、この場合(電源投入時にRAMクリアを行わなかった場合)の電源投入コマンドは、復帰時に大当り遊技中か否か特別図柄が変動中か否かを示す内容となるが、保留記憶の数、及び遊技状態(当否判定確率が高確率か通常確率か、開放延長状態か否か)を示す情報も同時に送信する構成としてもよい。
残余処理(基本処理)に移行すると、通常割込信号(INT信号)の受信を禁止する割込禁止処理を実行し(S45)、強制割込み(NMI信号)によって停電処理(図14を用いて後述)が実行されたか否かをしめす停電フラグが0か否か判定する(S50)。肯定判定なら(S50:yes)、初期値乱数更新処理1(S55)、初期値乱数更新処理2(S60)および初期値乱数更新処理3(S65)を順次実行(判定用乱数生成)し、通常割込信号(INT信号)の受信を許可する割込許可を実行し(S70)、その後S45の処理に戻り、INT信号の受信または停電処理を実行しない限り、上記処理を繰り返し実行する。初期値乱数更新処理は、当りとなるか否かの判定に使用する乱数カウンタの周期性を排除するために、乱数カウンタの初期値を更新する処理である。
S50が否定判定なら、即ち停電処理が実行されたなら(S50:no)、バックアップ処理に移行し、遊技情報をRAMに記憶する遊技情報記憶処理を実行し(S75)、RAMに記憶したSUM値を作成するSUM値作成処理を実行し(S80)、RAM保証値に正常にバックアップしたことを示す1をセットし(S85)、RAMに記憶された遊技情報が破壊されないためにRAMライトプロテクト処理を実行し(S90)、電源が供給されなくなるまで無限ループ処理を実行する(S75からS90が本発明のバックアップ手段に相当)。
次に、図13を用いて主制御装置80が実行するメインルーチンを説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S200〜S270までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS280の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S200)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、ほとんどが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
S200が否定判定、即ち、正常割り込みでないと判断されると(S200:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S205)、残余処理(初期乱数更新処理(S280))に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S200:yes)、初期値乱数更新処理(S210)、大当り決定用乱数更新処理(S215)、大当り図柄決定用乱数1更新処理(S220)、大当り図柄決定用乱数2更新処理(S225)、小当り図柄決定用乱数更新処理(S230)、当り決定用乱数更新処理(S235)、リーチ判定用乱数更新処理(S240)、ハズレ図柄決定用乱数更新処理(S245)、変動パターン決定用乱数更新処理(S250)が行われる。
続く入賞確認処理(S255)では、第1始動口11、第2始動口12への入賞、大入賞口14への入賞、一般入賞口31から34への入賞及び普通図柄作動用のゲート17への入球の確認、及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
続いて、当否判定処理(S260)、画像出力処理等の各出力処理(S265)、不正監視処理(S270)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S28)をループ処理する。
次に、図14を用いて主制御装置80が実行する停電処理を説明する。停電処理は、図12(残余処理)または図13の各処理を実行中に停電(NMI)信号を受信した際に、主制御装置80にて実行される割込(NMI)処理である。停電処理を開始すると、実行しているプログラムのアドレスをRAMに記憶するレジスタ退避処理を実行し(S300)、停電フラグを停電(NMI)信号の受信を示す1にセットし(S305)、S300でRAMに記憶したアドレスに復帰するレジスタ復帰処理を実行し(S310)、リターンへと抜ける。
次に、図15を用いて、主制御装置80が実行する始動入賞処理を説明する。本処理は、図13に示した入賞確認処理(S255)のサブルーチンの一つであり、本発明の保留記憶手段に相当する。以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄始動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。
本処理を開始すると、第1始動口スイッチ11aが遊技球を検出したか否か判定する(S400)。肯定判定であれば(S400:yes)、主制御装置80に既に格納されている第1保留記憶数が上限数(本実施例では4個)未満であるか否か判定する(S405)。肯定判定であれば(S405:yes)、当否乱数等の各種乱数値(大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1,2、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、ハズレ図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数)を抽出し、第1保留記憶として主制御装置80の保留記憶数に応じた記憶領域に格納し、第1保留記憶の数を示す第1保留記憶カウンタに1を加算する(S410)。
S410に続いては、記憶した第1保留記憶の先読判定を行う(S415)。具体的には、大当り決定用乱数の値が大当りを生起させる値か否かを確認し、大当り値なら大当り図柄の種類を確認する。大当り判定がハズレなら、小当りを生起する値か否かを確認し、小当り値なら小当り図柄の種類を確認する。大当りでも小当りでもないハズレなら、遊技者が大当りの期待が可能な変動パターンか否かを確認する。
続いて、S415の先読判定結果に基づいて第1先読判定コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し(S420)、S410で加算した第1保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S425)。本実施例では、第1先読判定コマンドと第1保留数指示コマンドとを個別のコマンドとしてサブ統合制御装置83に送信しているが、この二つのコマンド内容を一つのコマンドに生成してサブ統合制御装置83に送信する構成も考えられる。
S425の処理、又はS400、S405の否定判定(S400:no、S405:no)に続いては、第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出したか否か判定する(S430)。否定判定なら(S430:no)S460に進み、肯定判定なら(S430:yes)、主制御装置80に格納されている第2保留記憶の数が上限数(=4個)未満か否か判定する(S435)。否定判定なら(S435:no)S460に進み、肯定判定であれば(S435:yes)、当否乱数等の各種乱数値(大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1,2、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、ハズレ図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数)を抽出し、第2保留記憶として主制御装置80の保留記憶数に応じた記憶領域に格納し、第2保留記憶の数を示す第2保留記憶カウンタに1を加算し(S440)、S415と同様に記憶した第2保留記憶の先読判定を行う(S445)。
続いて、S445の判定結果に基づいて第2先読判定コマンドを生成しサブ統合制御装置83に送信し(S450)、S440で加算した第2保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S455、S460に進む。
S460では、普通図柄作動スイッチ17aが遊技球を検出したか否か判定する(S460)。否定判定なら(S460:no)リターンに抜け、肯定判定なら(S460:yes)、主制御装置80に格納されている普図保留記憶数が上限数(=4個)未満か否か判定する(S465)。否定判定なら(S465:no)リターンに抜け、肯定判定であれば(S465:yes)、抽出した当り判定用乱数と当り図柄決定用乱数とを普図保留記憶として記憶し、普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウンタに1を加算し(S470)、加算した普図保留記憶カウンタの値を示す普図保留記憶数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S475)、リターンする。
サブ統合制御装置83は第1及び第2保留記憶数指示コマンドを受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する保留記憶図柄の数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。また、本実施例では、演出図柄表示装置6上では普通図柄の保留記憶数表示は行わないが、普図保留記憶数指示コマンドの受信に応じて表示する構成としてもよいし、普図保留記憶数指示コマンド自体を送信しない構成としてもよい。また、普図の先読判定を実施し判定結果をサブ統合制御装置に送信する構成も考えられる。これにより、普通電動役物(第2始動口12)の開放を期待させる先読予告の実施が可能となる。
次に、図16から図18に示したフローチャートを用いて主制御装置80が実行する当否判定処理を説明する。本処理は、第1保留記憶と第2保留記憶の当否判定及び該当否判定に応じた第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示時間、確定図柄、を選択する処理となる。
本処理を開始すると、条件装置が作動中、即ち大当り遊技中か否かを判定し(S500)、肯定判定なら(S500:yes)、リターンする。大当り遊技中でなければ(S500:no)、第1又は第2特図が変動中か否かを判定し(S505)、変動中でなければ(S505:no)、第1又は第2特図の確定図柄表示中であるか否か判定し(S510)、確定表示中でなければ(S510:no)、第2保留記憶が有るか否か判定し(S515)、否定判定なら(S515:no)、第1保留記憶が有るか否か判定し(S520)、否定判定なら(S520:no)リターンする。S515、又はS520が肯定判定なら(S515:yes,S520:yes)、S525に進む。このS515とS520の判定順序により、第2保留記憶が優先的に当否判定を実施する。
続いて、確変フラグが0か否か判定する(S525)。確変フラグは主制御装置80が記憶する値であり、値が1なら高確率遊技状態であることを、値が0なら通常遊技状態(低確率状態)であることを判断する。本実施例は、高確率遊技状態であれば同時に開放延長状態となる構成となっている。S525が否定判定、即ち、高確率遊技状態中なら(S525:no)、高確率遊技状態中の処理を行うが、高確率遊技状態では、上述した当否判定時の確率と変動パターンを選択する変動パターンテーブルの内容が異なる(変動時間が短い)だけとなり従来技術と何ら変わらないため、説明は割愛する。
S525が肯定判定なら(S525:yes)、判定対象となる第1又は第2保留記憶のシフト処理を行う(S530)。これにより最も古い第1又は第2保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す第1又は第2保留記憶カウンタから1を減算する。
続く、大当り判定用乱数比較処理(S535)では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数値と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、判定対象の乱数値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率(低確率1/300)用と高確率(1/30)用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技(確変フラグ「0」)であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率の遊技状態(確変フラグ「1」)であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。
続くS540では、S535の結果が大当り(判定値と同一)であるか否か判定する。肯定判定なら(S540:yes)、図柄モード設定処理を行う(S545)。図柄モード設定処理では、判定対象となる第1又は第2保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて、大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する。
続いて、設定した図柄モードの種類と大当り図柄決定用乱数2に基づいて大当り図柄選択処理を行う(S550)。これは、図柄モードの設定によって決定した大当り遊技の種類を大当り図柄によって報知するために、図柄モードの種類毎に設定された図柄郡の中から確定表示する大当り図柄を決定する処理となる。
次にS545で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理を行う(S555)。モードバッファは当否判定時に確定した大当り遊技終了後の遊技状態の内容を、該遊技状態を設定する大当り遊技終了時まで記憶する装置である(大当り遊技中は遊技状態を設定する確変フラグ及び時短フラグをクリアする必要があるため)。モードバッファとしては、具体的な遊技内容(確変機能および開放延長機能(時短機能)の作動とその作動回数)は記憶せず、具体的な遊技内容に対応した値を記憶する構成となっている。
次に、S545で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技の内容となる大入賞口の開放パターン設定処理を行い(S560)、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間となる変動パターンを、変動パターン選択テーブルから選択する(S565)。
次に、選択した大当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S570)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づいて、演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、第1又は第2特別図柄の大当り図柄及び変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した擬似図柄の演出変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S540が否定判定、即ちハズレなら(S540:no)、S535の比較処理の結果が小当りであるか否か判定し(S575)、肯定判定なら(S575:yes)、小当り図柄を選択し(S580)、続いて小当り遊技の開放パターン設定処理を行い(S560)、小当り図柄に対応する変動パターン選択処理を行い(S565)、小当り図柄および変動パターンの情報となる変動指示コマンドをサブ統合制御装置83へ送信する(S570)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、小当り図柄および変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は、第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S575が否定判定なら(S575:no)、ハズレ図柄を選択し(S585)、続いてハズレ図柄に対応する変動パターン設定処理を行い(S565)、ハズレに関する図柄及び変動パターンの情報となる変動指示コマンドをサブ統合制御装置53へ送信する(S570)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、ハズレ図柄および変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した擬似図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
次に、S505が肯定判定、即ち、特別図柄の変動中であれば(S505:yes)、図17のフローチャートに進み、特別図柄の変動時間(S565で選択された変動パターンに基づく)が経過したか否か判定する(S600)。肯定判断なら(S600:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を制御してS550,S580又はS585で選択した確定図柄を確定表示させる(S605)。確定コマンドを受信したサブ統合制御装置83は演出図柄制御装置82に予め選択されていた擬似図柄を確定表示させる指示信号を送信し、演出図柄制御装置82は、その信号に応じて演出図柄表示装置6を制御して擬似図柄を確定表示させる。これにより、第1又は第2特別図柄と擬似図柄の変動の開始と終了が同じタイミングになる(同期する)。
S605に続いては、確定表示させた第1又は第2特別図柄が大当り図柄か否か判定し(S610)、肯定判定なら(S610:yes)、確定図柄の表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S615)、確変フラグが1か否か判定し(S620)、肯定判定なら(S620:yes)、確変フラグに0をセットする(S625)。S625、又はS620の否定判定(S620:no)に続いては、時短フラグが1か否か判定する。時短フラグは、主制御装置80が記憶する値であり、値が1なら特別図柄と普通図柄の変動時間が短縮され、尚且つ普通電動役物の開放延長機能が作動する時短状態(開放延長状態)であることを、値が0なら非時短状態であることを判断する。S630が肯定判定なら(S630:yes)、時短フラグに0をセットする(S635)。
S635、又はS630の否定判定(S630:no)に続いては、条件装置作動開始処理(S640)と、役物連続作動装置作動開始処理(S645)とを行い、当り開始演出指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S650)。なお、以降に主制御装置80が実行する大当り遊技処理では、各ラウンドの開始時にラウンド演出開始指示コマンドを、各ラウンドの終了時にラウンド演出終了指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、大当り遊技終了時にも大当り遊技終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。
一方、S610が否定判定、即ち、確定図柄が大当りではなかったなら(S610:no)、確定図柄の表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S660)、確変フラグが1か否か判定し(S665)、肯定判定なら(S665:yes)、確変カウンタからデクリメントし(S670)、確変カウンタが0か否か判定し(S675)、肯定判定なら(S675:yes)、確変フラグに0をセットする(S680)。
S680、又はS665,S675が否定判定なら(S665:no,S675:no)、時短フラグが1か否か判定し(S685)、肯定判定なら(S685:yes)、時短カウンタからデクリメントし(S690)、時短カウンタが0か否か判定し(S695)、肯定判定なら(S695:yes)、時短フラグに0をセットする(S700)。S665からS700によって、特別図柄が当否判定に応じた確定表示を行うごとに、高確率遊技状態と時短状態を規制する確変カウントと時短カウンタとが計数され、これらのカウンタが所定値に至ることで高確率状態及び時短状態が終了する。
続いて、S700、又はS685,S695が否定判定なら(S685:no,S695:no)、確定表示された特別図柄が小当り図柄か否かを判断し(S705)、肯定判定なら(S705:yes)、小当り遊技の作動開始を行う処理を行なう(S710)。S650,S710、又はS705の否定判定(S705:no)に続いては、遊技状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S655)リターンする。
図16に戻り、S510が肯定判定、即ち、確定図柄の表示中なら(S510:yes)、図18のフローチャートに進み、確定図柄表示時間が経過したか否か判定し(S750)、否定判定なら(S750:no)リターンし、肯定判定なら(S750:yes)、確定図柄表示終了処理(S755)として、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を制御して特別図柄の確定表示を終了させ、サブ統合制御装置83に擬似図柄の確定表示を終了させる指示を行いリターンする。
本実施例においては、毎回の特別図柄の変動終了時(確定表示時)に、遊技状態を指定するコマンド(状態指定コマンド)をサブ統合制御装置83に送信しているが、同様に、毎回の当否判定時(特図変動開始時)に状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する構成としてもよく、これにより、1回の当否判定処理において、変動開始時と終了時とので状態指示コマンドを2回送信してもよい。
次に、図19のフローチャートを用いて、実施例1においてサブ統合制御装置83が実行する電源投入コマンド受信処理1を説明する。本処理は、本発明の可動確認手段、記憶動作有無判定手段、及び可動禁止手段の一部を含む処理となる。
本処理を開始すると、電源投入コマンドを受信したか否か判定し(S800)、否定判定なら(S800:no)リターンする。肯定判定なら(S800:yes)、受信した電源投入コマンドの内容を参照し(S805)、初期状態を指定するコマンドか否か判定し(S810)、肯定判定、即ち、RAMクリアを行って電源投入が行われたなら(S810:yes)、初期状態演出実施処理を行って演出図柄表示装置6に初期画面を表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信する(S815)。
S810が否定判定、即ち、電源断時の遊技状態を再開するなら(S810:no)、受信した電源投入コマンドが示す情報に基づいて演出機器を制御する指定状態演出実施処理を行い(S820)、該電源投入コマンドが特図(特別図柄)の変動中を示すか否か判定し(S825)(本発明の記憶動作有無判定手段に相当)、肯定判定なら(S825:yes)、演出図柄表示装置6に復帰時変動演出画面を表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信し(S830)、復帰時変動フラグに1をセットする(S835)(本発明の可動禁止手段の一部に相当)。復帰時変動フラグは、サブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、特図が変動中の状態から電源が復帰したことを、値が0なら、特図が変動していない状態から電源が復帰したことをサブ統合制御装置83が判断する。また、受信した電源投入コマンドが大当り遊技中を示す場合は、サブ統合制御装置83が備える大当りフラグに1をセットして、復帰時大当り演出を表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。
なお、S830によって指示された復帰時変動演出画面は、バックアップされていた特図変動の残り時間のみ表示となり、当該特図変動の終了後に変動指示コマンドを受信すると、演出図柄表示装置6には通常の演出態様を表示する。なお、特図の変動中を示す復帰時変動演出画面では当否判定結果を示す○と×を交互に表示する構成としてもよく、大当り遊技中を示す復帰時大当り演出では「大当り遊技中」の情報が報知されていればよい。
S815、S825の否定判定(S825:no)、又はS835に続いては、動作確認フラグに1をセットする(S840)。動作確認フラグはサブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、電源投入に応じて複数の可動役物の初期位置復帰処理中であることを、値が2なら、電源投入に応じて複数の可動役物の可動チェック中であることを、値が0なら、可動役物の初期位置復帰処理中でも可動チェック動作中でもないことをサブ統合制御装置83が判断する。
S840に続いては、可動役物動作確認処理を起動(S845)(本発明の可動確認手段の一部に相当)する。可動役物動作確認処理を起動すると図20に示すように、初期値復帰処理(S850)、タイトル役物可動確認処理(S855)、剣役物可動確認処理(S860)、盾役物可動確認処理(S870)が順に行われる。
図21のフローチャートは、サブ統合制御装置83が実行する初期位置復帰処理を示している。本処理を開始すると、動作確認フラグが1か否か判定し(S900)、否定判定なら(S900:no)リターンし、肯定判定なら(S900:yes)、初期位置復帰駆動フラグが1か否か判定する(S905)。初期位置復帰駆動フラグはサブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、いずれかの可動役物が初期位置に復帰するための駆動を実施していることを、値が0なら、何れの可動役物も初期位置にフックするための駆動を実施していないことをサブ統合制御装置83が判断する。
S905が否定判定なら(S905:no)リターンし、肯定判定なら(S905:yes)、タイトル役物100が初期位置に在るか否か判定し(S910)、否定判定、即ち、タイトル役物100が電源投入時に初期位置になければ(S905:no)、タイトル役物初期位置復帰駆動を開始し(S915)、初期位置復帰駆動フラグに1をセットし(S920)、以降はタイトル役物100が初期位置に復帰するまでタイトル役物初期位置復帰駆動を継続する(S925、S930)。タイトル役物100が初期位置に復帰したら(S925:yes)、タイトル役物初期位置復帰駆動を停止し(S935)、S935、又はS910が肯定判定、即ち、電源投入時にタイトル役物100が初期位置にあれば(S910:yes)、剣役物41が初期位置に在るか否か判定する(S940)。続くS940からS965にかけては、剣役物41が初期位置ではなかった場合の初期位置に復帰させる処理を、タイトル役物100と同様の内容で行う。
S965、又はS940が肯定判定、即ち、電源投入時に剣役物41が初期位置にあれば(S940:yes)、図22のフローチャートに進み、盾役物101が初期位置に在るか否か判定する(S1000)。続くS1000からS1025にかけては、盾役物101が初期位置ではなかった場合の初期位置に復帰させる処理を、タイトル役物100、及び剣役物41と同様の内容で行う。
S1025、又はS1000が肯定判定、即ち、電源投入時に盾役物101が初期位置にあれば(S1000:yes)、動作確認フラグに2をセットし(S1030)、初期位置復帰駆動フラグに0をセットして(S1035)リターンする。
次に、図23、24に示したフローチャートを用いて、実施例1においてサブ統合制御装置83が実行するタイトル役物可動確認処理1を説明する。本処理は、本発明の可動確認手段に該当し、可動禁止手段を含む処理となる。
本処理を開始すると、動作確認フラグが2か否か判定し(S1050)、否定判定なら(S1050:no)リターンし。肯定判定なら(S1050:yes)、第1確認駆動フラグが0か否か確認する(S1055)。第1確認駆動フラグはサブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、タイトル役物100が第1可動態様(可動役物の可動の中で、遊技者にとって一番大当り期待度の高い可動)の可動チェック中であることを、値が0なら、タイトル役物100が第1可動態様の可動チェック中ではないことをサブ統合制御装置83が判断する。
S1055が否定判定、即ち、タイトル役物100が第1可動態様の可動チェック中なら(S1055:no)リターンし、肯定判定なら(S1055:yes)、第2確認駆動フラグが0か否か確認する(S1060)。第2確認駆動フラグはサブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、タイトル役物100が第2可動態様の可動チェック中であることを、値が0なら、タイトル役物100が第2可動態様の可動チェック中ではないことをサブ統合制御装置83が判断する。
S1060が否定判定、即ち、タイトル役物100が第2可動態様の可動チェック中なら(S1060:no)リターンし、肯定判定なら(S1060:yes)、図24のフローチャートに進み復帰時変動フラグが0か否か、即ち、電源投入時に特図が変動していない状態で復帰したか否か判定する(S1100)。肯定判定なら(S1100)、タイトル役物第1可動態様確認駆動を開始して(S1105)、第1確認駆動フラグに1をセットし(S1110)、タイトル役物100の第1可動態様の可動チェックを開始する。なお、S1100では、同様に大当りフラグが0か否か判定し、肯定判定、即ち、電源投入時に大当り遊技状態でなければS1105に進む。
S1110に続いては、タイトル役物100の第1可動態様の可動チェックが終了するまで(再度初期位置に戻るまで)タイトル役物第1可動態様確認駆動出力を継続する(S1115、S1120)。タイトル役物100の第1可動態様の確認動作が終了したら(S1115:yes)、タイトル役物第1可動態様確認駆動出力を停止する(S1125)。
S1125に続いては、タイトル役物100の第2可動態様の可動チェックを行う(S1130)が、S1100が否定判定、即ち、電源投入時に特図が変動中、又は大当り遊技中(S1110:no)の場合は、タイトル役物100の第1可動態様の可動チェックは行わずS1130に進み第2可動態様の可動チェックを行う。この構成は、本発明の可動禁止手段に相当する。
S1130に進むと、タイトル役物第2可動態様確認駆動を開始して(S1130)、第2確認駆動フラグに1をセットし(S1135)、第2可動態様の可動チェックが終了するまで(再度初期位置に戻るまで)タイトル役物第2可動態様確認駆動出力を継続する(S1140、S1145)。タイトル役物100の第2可動態様の確認動作が終了したら(S1140:no)、タイトル役物第2可動態様確認駆動出力を停止して(S1150)、剣役物可動確認処理を起動して(S1155)リターンする。
次に、図25に示したフローチャートを用いて、剣役物可動確認処理を説明する。本処理を開始すると、剣役物確認駆動フラグが0か否か判定する(S1200)。剣役物確認駆動フラグは、サブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、剣役物41が可動チェック中であることを、値が0なら、可動チェック中ではないことをサブ統合制御装置83が判断する。
S1200が否定判定なら(S1200:no)リターンし、肯定判定なら(S1200:yes)、剣役物可動態様確認駆動を開始して(S1205)、剣役物確認駆動フラグに1をセットし(S1210)、剣役物41の可動チェックが終了するまで(再度初期位置に戻るまで)剣役物可動態様確認駆動出力を継続する(S1215、S1220)。剣役物41の確認動作が終了したら(S1215:no)、剣役物可動態様確認駆動出力を停止して(S1225)、盾役物可動確認処理を起動して(S1230)リターンする。
次に、図26に示したフローチャートを用いて、盾役物可動確認処理を説明する。本処理を開始すると、盾役物確認駆動フラグが0か否か判定する(S1250)。盾役物確認駆動フラグは、サブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が1なら、盾役物101が可動チェック中であることを、値が0なら、可動チェック中ではないことをサブ統合制御装置83が判断する。
S1250が否定判定なら(S1250:no)リターンし、肯定判定なら(S1250:yes)、盾役物可動態様確認駆動を開始して(S1255)、盾役物確認駆動フラグに1をセットし(S1260)、盾役物101の可動チェックが終了するまで(再度初期位置に戻るまで)盾役物可動態様確認駆動出力を継続する(S1265、S1270)。盾役物101の確認動作が終了したら(S1265:no)、盾役物可動態様確認駆動出力を停止して(S1275)、動作確認フラグ、第1確認駆動フラグ、第2確認駆動フラグ、剣役物確認駆動フラグ、盾役物確認駆動フラグに0をセットし(S1280、S1285、S1290、S1295、S1300)リターンする。
以上が本実施例における可動役物動作確認処理となる。本処理では、サブ統合制御装置83が電源投入コマンドを受信すると、該電源投入コマンドが大当り遊技中、若しくは特別図柄の変動中を示していれば、遊技者にとって最も大当りを期待させるタイトル役物100の第1可動多様の可動チェックを回避して、タイトル役物100の第2可動態様の可動チェックから順次剣役物41、盾役物101の可動チェックを行う構成となっている。本実施例では、タイトル役物100の第1可動態様のみ可動チェックを回避したが、第2可動態様も回避し、剣役物41の可動チェックから開始してもよい。
また、初期位置復帰処理で初期位置復帰駆動を行った可動役物については、可動チェックを行わない構成としてもよく、初期位置に戻ることで、正常に可動することを担保でき、可動チェック自体の時間を短縮することができる。また、初期位置に強制的に戻すのではなく電源投入時の可動位置から可動チェックを行う構成としてもよく、その場合は初期位置復帰処理は行わない構成とすることで同様に可動チェックの時間を短縮できる。なお、前述したように、各可動役物の可動チェックを開始してから所定時間内に初期位置に戻らなかった場合は、異常状態と判定し、遊技機自体でその旨を報知する構成とするのが望ましい。
次に、図27を用いて、実施例1においてサブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理1を説明する。本処理は、本発明の強制終了手段を含む処理となる。本処理を開始すると、変動指示コマンドを受信したか否か判定する(S1350)。否定判定なら(S1350:no)リターンし、肯定判定なら(S1350:yes)、振分乱数を抽出し(S1355)、サブ統合制御装置83が備える保留記憶数カウンタからデクリメントし(S1360)、受信した変動指示コマンドの内容と、S1355で抽出した振分乱数とに基づいて、サブ統合制御装置83が備える複数の演出態様の中から演出図柄表示装置6に表示する一つの演出態様を選択する(S1365)。
S1365に続いては、動作確認フラグの値が1よりも大きいか否か、即ち、電源投入に応じた可動役物の可動確認処理の実行中か否か判定する(S1370)。否定判定なら(S1370:no)、S1365で選択した演出態様を演出図柄表示装置に表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信し(S1385)リターンする。
S1370が肯定判定、即ち、可動確認処理の実行中なら(S1370:yes)、可動チェック中の可動役物を強制的に初期位置に戻す処理を行い(S1375)(本発明の強制終了手段に相当)、動作確認フラグに0をセットして(S1380)上述したS1385に進む。
次に、図28、29に示したタイミングチャートを用いて、実施例1における電源投入時の各可動役物の確認動作と図柄変動(擬似図柄)との関係を説明する。(1)は電源投入時にRAMクリアした場合、若しくは電源投入時にバックアップに基づいて遊技を再開したが、特図(擬似図柄)の変動及び保留記憶がなかった場合の各可動役物の可動チェックを示すタイミングチャートとなる。なお、電源投入時には、全ての可動役物が初期位置に在ることを前提としている。
(1)のタイミングチャートに示すように、電源投入時に大当り遊技及び図柄の変動がバックアップされていない場合は、全ての可動役物の全ての可動態様のチェックを、可動した場合に期待度の大きい順に実行する。具体的には、タイトル役物100の第1可動態様を行った次にタイトル役物100の第2可動態様を行い、次に剣役物41の可動態様を行い、最後に盾役物101の可動態様を実施して全ての可動役物のチェックを終了する。
(2)は電源投入時に特図の変動(若しくは大当り遊技)がバックアップされていた場合を示すタイミングチャートとなる。この場合、電源投入時に受信した電源投入コマンドの情報に応じて立てた復帰時変動フラグ(若しくは大当りフラグ)に基づいて、可動した場合に最も期待度が高いタイトル役物100の第1可動態様の可動チェックが回避され、タイトル役物100の第2可動態様から可動チェックを行い、次に剣役物41の可動態様を行い、次に盾役物101の可動態様を実施して全ての可動役物のチェックを終了する。
図29(3)は、タイトル役物100の第1可動態様の可動チェックの最中に変動指示コマンドを受信(第1始動口11、又は第2始動口12に遊技球が入賞)した場合のタイミングチャートとなる。この場合、変動指示コマンドを受信すると、可動中の可動役物(図例ではタイトル役物100の第1可動態様)は、確認動作強制終了処理(S1375)によって受信時の位置から初期位置に戻るように制御される。従って、変動指示コマンドを受信してから初期位置に戻るまでは、可動役物は可動を継続する(図の初期位置強制復帰期間)が、その時点で全ての可動チェックは終了し、それ以降、他の可動役物の可動チェックも実施されない。
次に、実施例2を説明する。実施例2におけるパチンコ遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通であり、特別に説明のない部分については共通内容であり重複する説明は割愛する。
実施例2について図30〜図35を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、異なる点のみを説明し、重複する部分は援用とする。
実施例1では、電源投入時に大当り遊技又は特別図柄の変動がバックアップされていた場合に最も期待度の高い可動態様の可動チェックを回避する構成としたのに対して、実施例2では、特別図柄の変動がバックアップされていても全ての可動態様の可動チェックを実施し、該可動チェックがすべて終了するまで、詳しくは、全ての可動チェックが終了した時点で変動していた図柄の変動が終了するまで、演出図柄表示装置6に特別図柄が変動していることを示す簡易演出を表示する構成となる。なお、全ての可動チェックが終了するまでにバックアップされていた変動が終了した場合は、確定コマンドを受信した時点で簡易演出も終了する。また、電源投入時に大当り遊技がバックアップされていた場合も全ての可動態様の可動チェックを実施し、該可動チェックがすべて終了するまで、詳しくは、全ての可動チェックが終了した時点で実施していたラウンドが終了するまで、演出図柄表示装置6に大当り遊技中を示す簡易演出を表示する構成となる。
従って本実施例の電源投入時では、大当り遊技又は特別図柄の変動のバックアップの有無に拘わらず、タイトル役物100の第1可動態様、同第2可動態様、剣役物41の可動態様、盾役物101の可動態様の全ての可動態様の可動チェックがこの順番で行われる。
この実施例2では、図30に示す電源コマンド受信処理2がサブ統合制御装置83によって実行される。本処理の構成は、実施例1の電源コマンド受信処理1(図19)とほぼ同一となり、異なるのは、特別図柄の変動がバックアップされていた場合(S1425:yes)に実施されるS1430の簡易演出画面表示指示信号送信となる。
この簡易演出画面表示指示信号送信(S1430)が行われると、指示信号を受信した演出図柄演制御装置82は演出図柄表示装置6に簡易演出を表示するが、実施例1のS830で指示した復帰時変動演出と本実施例の簡易演出とでは、表示する条件と表示開始タイミングとは同じだが、表示期間が異なる構成となっている。
具体的には、実施例1の復帰時変動演出は、バックアップにより再開した特図変動が終了するまでがその表示期間(該特図変動の確定コマンドを受信すると表示終了)であるのに対し、実施例2の簡易演出は、全ての可動態様の可動チェックが終了するまでがその期間となる。詳しくは、可動チェックが終了した時点で特図が変動していれば、該特図の変動が終了(確定コマンドを受信)するまで簡易演出の表示を継続し、全ての可動態様の可動チェックが終了するまでに、保留記憶に基づいて複数回の特図変動を連続して行った場合、当該複数回の特図変動に跨って簡易演出の表示を継続する構成となる。なお、電源コマンドの受信に基づいてサブ統合制御装置83が記憶する大当りフラグに1がセットされた場合は、実施例1と同様に簡易演出の表示が実施されるが、この場合も、可動チェックが終了した時点で同一ラウンドが継続していれば、当該ラウンドが終了(ラウンド終了コマンドを受信)するまで大当り遊技中を示す簡易演出の表示を継続し、全ての可動態様の可動チェックが終了するまでに、次回のラウンドが継続した場合、複数のラウンドに跨って簡易演出の表示を継続する構成となる。
図31に示すフローチャートは、本実施例においてサブ統合制御装置83が実行するタイトル役物可動確認処理2の一部となる。この処理部は、実施例1で説明したタイトル役物可動確認処理1の図24のフローチャートに相当する部分となる。本実施例では、最も期待度の高いタイトル役物100の第1可動態様は、毎回の電源投入時において実施される。従って、実施例1とは異なり、毎回必ずタイトル役物第1可動態様確認駆動開始(S1450)が行われ、それに応じて毎回第1確認駆動フラグが立つため、第1可動チェックが終了しタイトル役物第1可動態様確認駆動が停止した時点で第1確認駆動フラグを下す制御「第1確認駆動フラグ=0」(S1475)が追加されている。
図32に示すフローチャートは、本実施例においてサブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理2となる。この処理部は、実施例1で説明した変動指示コマンド受信処理1に相当する処理となり、異なるのは、変動指示コマンド受信処理1の演出態様選択処理(S1365)後のS1370の判定内容と、該判定が肯定判定だった場合の制御となる。
具体的には、本実施例において演出態様選択処理(S1565)に続いては、第1確認駆動フラグが1か否か判定する(S1570)。このS1570が肯定判定、即ち、最も期待度の高いタイトル役物100の第1可動態様の可動チェック中なら(S1570:yes)、簡易演出画面表示指示信号を演出図柄制御装置82に送信する(S1580)。
次に、図33、34に示したタイミングチャートを用いて、実施例2における電源投入時の各可動役物の確認動作と簡易演出表示との関係を説明する。(1)は電源投入時にRAMクリアした場合、若しくは電源投入時にバックアップに基づいて遊技を再開したが、大当り遊技、特図(擬似図柄)の変動及び保留記憶がなかった場合の各可動役物の可動チェックを示すタイミングチャートとなる。なお、電源投入時には、全ての可動役物が初期位置に在ることを前提としている。
図33(1)のタイミングチャートに示すように、電源投入時に図柄の変動がバックアップされていない場合は、簡易演出も表示されることはなく、全ての可動役物の全ての可動態様のチェックを、可動した場合に期待度の大きい順に実行する。可動チェックの内容は、実施例1と同一内容となる。
図34(2)は電源投入時に特図の変動がバックアップされていた場合を示すタイミングチャートとなる。この場合、電源投入時に受信した電源投入コマンドの情報に応じて演出図柄表示装置6には簡易演出が表示される。また、図例は、バックアップした特図の変動終了後も保留記憶によって特図の変動が継続した場合を示し、該保留記憶による変動を開始する時点(変動指示コマンド受信時)においてタイトル役物100の第1可動態様の可動チェックが終了していないため、簡易演出の表示は継続して行われ、該保留記憶による変動が終了する時点でタイトル役物100の第1可動態様の可動チェックが終了していれば、簡易演出表示を終了する。
これにより、電源投入時に特図変動がバックアップされていた場合は、バックアップされていた特図の変動終了後に実施された特図の変動開始時に未だタイトル役物100の第1可動態様の可動チェック中なら、連続して実施する特図の変動に対しても簡易演出を表示することになり、複数の特図変動期間に跨って簡易演出を表示する。特図の変動がバックアップされていなかった場合であっても、タイトル役物100の第1可動態様の可動チェック中に始動口に遊技球が入球した場合は、簡易演出を表示してもよいし、可動チェックを終了して初期位置に戻してもよい。これにより通常の変動演出と可動役物の可動とが被ることがないので遊技者に不要な期待感を抱かせることはない。
次に、図35を用いて演出図柄表示装置6で実施する演出表示、及び簡易演出表示について説明する。(1)は、通常の演出表示例を示している、具体的な表示内容は、画面中央の擬似図柄表示領域において左中右の擬似図柄が上から下へのスクロール変動を行い、左右中の順に擬似図柄が停止する。画面右上には演出内容に応じて表示態様(表情)を変化させるキャラクタ(熊の達吉)を表示する。「通常変動」の場合は、遊技者の期待感を煽る演出は行われないため、キャラクタの表情は通常の無表情となる。画面の左下には第1保留記憶数表示領域を配置し、左下には第2保留記憶数表示領域を配置し、それぞれの領域には、保留記憶数に応じた保留図柄を表示する。
(2)は、電源投入時に特図の変動をバックアップしていた場合に表示される簡易演出の表示例となる。具体的な表示内容は、通常ならば左右中の擬似図柄が表示される位置のそれぞれに「図柄変動中」の文字列が表示される。この簡易的な表示により、遊技者に特図が変動していることを報知する
以上が実施例の説明となる。実施例において説明した3種類の可動役物は、それぞれの可動範囲が大きく、同時に可動すると接触する恐れがあるため、一つの可動役物の可動チェックが終了する毎に次の可動役物の可動チェックを行ったが、役物が接触しないタイミングを計り同時に可動する期間を設けることは何ら問題ない。
また、実施例においては、期待度の高い順に可動チェックを行ったが、期待度の低い順に可動チェックを行う構成も考えられる。期待度が低いということは、期待度が高いものよりの出現率が多くなり、可動回数が多くなることで不具合が発生する確率も増える。期待度の低いものから可動チェックを行うことで、可動回数の多い、即ち不具合が発生する確率の高い可動役物の可動チェック を優先して行うことができる。
実施例1では、電源投入時に特図の変動がバックアップされていた場合は、タイトル役物100の第1可動態様の可動チェックを回避したが、本来の第1可動態様としての最大可動範囲よりも小さい可動範囲で可動チェックを行う構成としてもよく、この場合、第2可動態様よりも大きな可動が可能かどうかの可動チェックを第1可動態様の可動チェックとしてもよい。これにより、最大可動の実施確認を行いながら遊技者に不要な期待感を与えることがない。
また、電源投入時に大当り遊技中、図柄が変動中、又は保留記憶が有った場合は、可動役物の可動チェックを行わない構成としてもよく、その場合、初期位置に戻す処理は実行する構成が好適である。また、簡易演出表示は特図の変動に対応して表示したが、特図の変動とは関連させず、電源復帰時に必ず表示する電源復帰時用の演出画面としてもよい。また、簡易演出表示では、図柄の変動中であることは報知せず、特図の確定信号を受信すると変動中を示さない簡易演出画面が通常画面に復帰する構成としてもよい。
また、本実施例のサブ統合制御装置83は、電源投入時に主制御装置80から受信する電源投入コマンドの内容に基づいて電源投入時の遊技の進行状態を判断する構成としたが、これに限らず、主制御装置80は、大当り中でも変動中でもなく保留記憶もない待機状態になると待機コマンドをサブ統合制御装置83に送信する構成とし、サブ統合制御装置83は、電源投入時に主制御装置80から待機コマンドを受信しない場合は、待機状態ではない何かしらの遊技が進行中であると判断し、可動チェックを実行しない(若しくは簡易演出表示を継続する)構成としてもよい。
以上のように、本発明の弾球遊技機によれば、電源投入時に複数の可動役物の可動チェックを行う構成としながら、当該電源投入時においてバックアップに基づく図柄の変動を開始した場合であっても、遊技者が可動役物の動きから当該変動に対して不要な大当り期待度を抱くことがない遊技機となり、可動役物とバックアップ機能を備えた弾球遊技機に適用することができる。
1 遊技盤
6 演出図柄表示装置
11 第1始動口
12 第2始動口
14 大入賞口
17 ゲート
41 剣役物
80 主制御装置
82 演出図柄制御装置
83 サブ統合制御装置
100 タイトル役物
101 盾役物

Claims (5)

  1. 遊技領域に設けた始動口への遊技球の入球に起因して乱数を抽出し、
    当該乱数に基づいて大当り遊技に移行するか否かの当否判定を行い、
    該当否判定の結果を報知する図柄を図柄表示装置で所定時間の変動表示を行った後に確定表示し、
    該確定表示を行った大当り図柄の種類に応じて当該大当り遊技終了後に前記当否判定の確率が高確率となる高確率遊技を付与する弾球遊技機であって、
    複数の可動役物を備え、
    該複数の可動役物のそれぞれの可動は、前記当否判定の結果、又は前記大当り遊技終了後の前記高確率遊技の付与を示唆し、
    前記当否判定を未実施の前記乱数を保留記憶として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
    電源遮断時の遊技に関する情報を所定の記憶領域に記憶保持可能なバックアップ手段と、
    電源投入時に前記複数の可動役物を可動させて正常に可動するか否かを確認する可動確認手段と、
    前記電源遮断時の遊技を再開する場合、前記バックアップ手段が記憶する前記情報に基づいて前記大当り遊技中か、前記図柄の変動中か、又は前記保留記憶が有るかを判定する記憶動作有無判定手段と、
    該記憶動作有無判定手段が前記大当り遊技中、前記図柄の変動中、又は前記保留記憶が有ると判定すると、前記可動確認手段による前記可動役物の可動を禁止する可動禁止手段とを備え、
    前記可動確認手段は、電源投入時に該可動禁止手段により前記可動役物の可動が禁止されていない場合のみ前記複数の可動役物が正常に可動するか否か確認する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1記載の弾球遊技機において、
    前記可動禁止手段は、比較して前記大当り遊技が生起する期待度の大きな可動役物の前記可動確認手段による可動、又は比較して前記大当り遊技終了後に前記高確率遊技が付与される期待度の大きな可動役物の前記可動確認手段による可動を禁止する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の弾球遊技機において、
    前記複数の可動役物には、異なる可動態様を実施可能な一つの可動役物を含み、該異なる可動態様は比較して可動範囲が大きいほど前記大当り遊技が生起する期待度、又は前記大当り遊技終了後に前記高確率遊技が付与される期待度を高く設定し、
    前記可動禁止手段は、前記可動確認手段による該一つの可動役物が比較して可動範囲の大きな可動態様を実施するのを禁止する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  4. 請求項1から請求項3記載のいずれかの弾球遊技機において、
    前記可動禁止手段は、電源投入時に前記可動役物が初期位置になければ、該可動役物が初期位置に戻るまでの可動を禁止しない
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  5. 請求項1から請求項4に記載のいずれかの弾球遊技機において、
    前記可動確認手段による前記可動役物の可動中に前記始動口に遊技球が入球すると、該可動役物の可動を終了し初期位置に戻す強制終了手段を備える
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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