以下、本実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1、図2を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。 図1は本実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は本実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1としてのパチンコ遊技機には、遊技ホールの島構造に取り付けられる外枠2Aに開閉枠2B(内枠)が開閉自在に装着され、開閉枠2Bに開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2Bの左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2Bに遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの上側にスピーカからなる音声出力装置9、複数の装飾ランプ(LED)を有する枠用照明装置27、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5(受け皿)が設けられ、その貯留皿5に、種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置6Aと選択ボタン装置6Bが左右に並べて設けられている。
音声出力装置9は、開閉扉3の上部の2箇所に設けられ、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで楽曲、音声による音演出を行うようになっている。また、枠用照明装置27の複数の装飾ランプ(LED)は、窓3aの周縁部分に設けられ、複数の装飾ランプ(LED)の各々の光の照射方向や発光色を変更することで照明による発光演出を行う。また、枠用照明装置27は、開閉扉3の開放や払出装置100(図2参照)から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LEDを備えている。
演出ボタン装置6Aは、決定操作(操作入力)やボタン操作演出を行うことが可能な演出ボタン6aと、演出ボタン6aの操作を検出するための演出ボタン検出スイッチ6b(図3参照)と、演出ボタン6aを通常状態と通常状態よりも上方に位置する突出状態とに変化させるためのボタン駆動モータ6c(図4参照)と、演出ボタン6aを通常状態と所定態様で振動する振動状態とに変化させるためのボタン振動モータ6d(図3参照)と、演出ボタン6aを消光状態と所定態様で発光する発光状態とに変化させるためのボタン発光LED6e(図3参照)とを設けている。遊技者が演出ボタン6aを操作することにより遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置6Bは、選択操作などの操作を行うことが可能な選択ボタンとしての十字キーボタン6f(以下、十字キー6f)(上キーボタン、下キーボタン、右キーボタン、左キーボタン)と、十字キー6fの操作を検出するための十字キー検出スイッチ6g(図4参照)とを設け、遊技者が十字キー6fを操作することにより遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合、複数の遊技球が約0.6秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。尚、遊技者が発射ハンドル7に設けられた発射停止ボタン(図示略)を操作することにより遊技球の発射が一時的に停止される。
図1、図4に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘Kの他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する始動口装置11、ゲート12、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々、遊技球が入球(入賞)可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、ゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、入球した遊技球を検出する第1始動口検出スイッチ10a、ゲート検出スイッチ12a、複数の一般入賞口検出スイッチ14aが付設されている。尚、実施例において、「入球」、「入賞」というときには、「通過」を含むものとする。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口開閉ソレノイド11dを有し、第2始動口11aは、遊技球が入賞し難いもしくは入賞不可能な閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口検出スイッチ13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口開閉ソレノイド13dを有し、大入賞口13aは、遊技球が入賞し難いもしくは入賞不可能な閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
本実施形態の遊技機1では、遊技者が発射ハンドル7を回動操作して遊技球を遊技領域4aに発射させる際、発射ハンドル7の回動操作量(回動角度)で遊技球の発射強度を調節して、所謂「左打ち」と「右打ち」の打ち分けを行うことができる。「左打ち」では、遊技球がセンタ役物15の左側に位置する左側遊技領域4a1を落下し、「右打ち」では、遊技球がセンタ役物15の上側に形成された右打ち通路を通ってセンタ役物15の右側に位置する右側遊技領域4a2側へ移動して右側遊技領域4a2の下流方向へ向かって落下していく。
遊技領域4aに発射された遊技球が、複数の入賞口10,11a,13a,20a,14の何れかに入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,20a,14毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として貯留皿5に払い出され、複数の入賞口10,11a,13a,20a,14の何れにも入賞しなかった場合、最終的に遊技領域4aの最下流部に形成された排出口28から遊技領域4aの外部へ排出される。
遊技球が始動口10,11aに入賞すると大当たり抽選(特別遊技判定)が行われ、その大当たり抽選で当選すると、大入賞口13aが開放する大当たり遊技(特別遊技)が発生する。遊技球がゲート12を通過すると当たり抽選が行われ、その当たり抽選で当選すると、第2始動口11aが所定態様で開放される補助遊技が発生する。
遊技盤4の略中央にはセンタ役物15が取り付けられている。センタ役物15には内部への遊技球の進入を規制する枠体(飾り枠体)15aが設けられ、この枠体15aが遊技盤4に形成された開口部(図示略)に嵌合装着され、枠体15aの左側部には遊技領域4aを流下する遊技球を枠体15aの内部に導入させることが可能なワープ装置15bが設けられている。枠体15aの下部には遊技球が転動可能なセンタステージ15cが設けられ、ワープ装置15bによって枠体15aの内部に導入された遊技球がワープ装置15bのワープ通路を経由してセンタステージ15cで転動して枠体15aの下方へ流下する。
センタ役物15の枠体15aの内部に画成された演出空間15Aの中央奥部側には、液晶ディスプレイからなる第1画像表示装置16(メイン液晶)が設けられ、演出空間15Aの上部側には、演出空間15Aの上部側には、「刀」を模した第1可動演出部材17A(演出役物)及び遊技機1のタイトルの「看板」を模して液晶ディスプレイからなる第2画像表示装置18(サブ液晶)を有する第2可動演出部材17B(演出役物)が設けられ、第2可動演出部材17Bは、第1可動演出部材17Aよりも前方に配設されている。また、演出空間15Aの右部側には、第1可動演出部材17Aの「刀」よりも大きいサイズの「刀」を模した第3可動演出部材17C(演出役物)が設けられている。
第1可動演出部材17Aは、鞘を模した鞘部17a1と、鞘部17a1に収められた刀身部17a2とで構成され、刀身部17a2がステッピングモータによって駆動されることで左右方向に移動することが可能であり、刀身部17a2が鞘部17a1に収められた状態から、刀身部17a2が左方に移動して刀身部17a2を鞘部17a1から抜いた演出動作を行うことが可能である(図72(2)参照)。
第2可動演出部材17Bは、ステッピングモータによって駆動されることで上下方向に移動することが可能であり、演出空間15Aの上部側から下降移動して画像表示装置16の表示部の前側に現れる演出動作を行うことが可能である(図72(7)参照)。
第3可動演出部材17Cは、鞘を模した鞘部と、鞘部に収められた刀身部とで構成され、刀身部が盤用駆動装置17によって駆動されることで上下方向に移動することが可能であり、刀身部が鞘部に収められた状態から、刀身部が上昇移動して刀身部を鞘部から抜いた演出動作を行うことが可能である(図73(4)参照)。尚、図1では、刀身部が鞘部に収められた状態である。
更に、第3可動演出部材17Cは、盤用駆動装置17によって駆動されることで可動演出部材17Cの下端部を支点として刀身部を傾動動作可能であり、刀身部が鞘部から抜かれた状態から、第1画像表示装置16の表示部の中央領域の前側に向けて傾動動作して刀で相手を斬るような演出動作を行うことが可能である。
更に、第3可動演出部材17Cは、ステッピングモータによって駆動され、第3可動演出部材17Cの下方を支点として刀身部17c2を傾動動作可能であり、刀身部17c2が鞘部17c1から抜かれた状態から、画像表示装置16の表示部の中央領域の前側に向けて傾動動作して刀で相手を斬るような演出動作を行うことが可能である(図72(8)参照)。
また、第1可動演出部材17A、第2可動演出部材17B及び第3可動演出部材17Cには、複数のLEDを有する盤用照明装置18が設けられ、待機中や演出動作の実行中に所定の態様で刀身部やロゴ等が発光する発光演出を行うことが可能である。
第1画像表示装置16では、遊技の進行(展開)に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、後述の特別図柄表示器で特別図柄の変動表示の非実行中に行われる客待ち演出、特別図柄表示器での特別図柄の変動表示を演出する変動演出や大当たり遊技の実行中に行われる大当たり演出等がある。
第1画像表示装置16の表示部には、3つの演出図柄16a(左図柄、中図柄、右図柄)を表示するための変動表示領域(左側領域、中央領域、右側領域)、変動演出の進行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
演出図柄16aは、「1」〜「9」、或いは、「一」〜「九」を示す数字又は文字の符号情報からなる識別部と、識別部の周囲(近傍)に付随するキャラクタ画像や飾り枠画像等の所定の装飾情報(付随情報)からなる装飾部とから構成される場合と、識別部のみで構成される場合とがある。
演出図柄16aの停止表示では、演出図柄16aが大当たり抽選(特別遊技判定)の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様は、「777」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
尚、本実施形態では演出図柄16aの変動表示の態様が、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場での切り替わりや回転(自転)などであってもよい。
また、演出図柄16aの変動表示を含む変動演出の実行中においては、大当たり抽選(特別遊技判定)の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像(動画像)が表示されることで、大当たり抽選に対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
第1画像表示装置16の表示部には、第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコン(例えば「○」)を表示するための第1保留アイコン表示領域16b、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコン(例えば「●」)を表示するための第2保留アイコン表示領域16cや、実行中の特別図柄(演出図柄16a)の変動表示に対応する当該変動アイコン(例えば「◎」)を表示するための当該変動アイコン表示領域16d等が形成されている。
また、第1画像表示装置16の表示部には、現在の第1特別図柄保留数(U1)を示す第1保留数字を表示するための第1保留数表示領域16eと、現在の第2特別図柄保留数(U2)を示す第2保留数字を表示するための第2保留数表示領域16f、特別図柄の変動表示及び演出図柄の変動表示に対応して変動表示される特殊図柄を表示するための特殊図柄表示領域TZが形成されている。
特殊図柄は、「1」〜「9」の数字の符号情報からなる識別部のみで構成され、演出図柄よりも表示サイズが小さい縮小図柄で表示される。特殊図柄表示領域TZでの特殊図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示及び演出図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの期間において一定の表示態様(数字を順番に切り替えていく表示態様)で継続して行われると共に、画面上から消えたり可動演出部材17の演出動作により遮蔽されたりすることがなく、常に視認可能な状態で表示される。
その一方で、演出図柄の変動表示は、演出の進行に応じて画面上から視認不可能な状態となることがある。特殊図柄の変動表示は、演出図柄の変動表示に対応するものであって、演出の進行に拘らず視認可能な状態で表示され続けるので演出図柄の変動表示の役割としての機能も有する。
また、第1,第2保留数表示領域16e,16fの保留数字の表示も、特殊図柄と同様に、画面上から消えたり可動演出部材17の演出動作により遮蔽されたりすることがなく、常に視認可能な状態で表示される。
第1保留アイコン表示領域16bは、当該変動アイコン表示領域16dに近い側から第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部といった形で区画されており、第1表示部〜第4表示部には、第1特図保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域16cは、当該変動アイコン表示領域16dに近い側から第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部といった形で区画されており、第1表示部〜第4表示部には、第2特図保留数(U2)に対応した数の第2保留アイコンが表示される。
第2画像表示装置18は、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置17によって所定方向に作動可能である。
具体的には、第1画像表示装置16の上端部寄りに位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置16の中央寄りに位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。尚、第2画像表示装置18の移動方向を左右方向や前後方向としてもよいし、演出ボタン6aの操作によって移動演出を行うように構成してもよい。
図2に示すように、開閉枠2B及び遊技盤4の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置100、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置100に供給する遊技球貯留部101、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110A、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置100の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120A、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御部130、画像制御部140及びランプ制御部150を内蔵した演出制御装置130A、各種制御装置110A〜130Aに対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機1の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。また、電源基板160に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ161、電源スイッチ(図示略)が設けられている。
また、主制御装置110Aの上部及び演出制御装置130Aの全体を後方から覆うように左右一側に設けられた回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材90が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材90に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や画像表示装置16,18や各種照明装置(盤用照明装置23、枠用照明装置27)の光量(発光強度)の調整に関わる調整モードを切り替えるための切り替えスイッチが設けられている。
図1に示すように、遊技領域4aの外部であって遊技盤4の外側のガイドレール8よりも外側の左下部に、遊技の進行に関する遊技情報を表示する第1遊技情報表示装置19が設けられている。
図3(a)に示すように、第1遊技情報表示装置19は、外側のガイドレール8および遊技盤4の左端と下端に沿って傾斜状の4列に配置した複数のLED(発光部)を有している。これら複数(32個)のLED(発光部)は、第1特別図柄第1表示器19a、第2特別図柄第1表示器19b、普通図柄第1表示器19c、第1特別図柄保留第1表示器19d、第2特別図柄保留第2表示器19e、普通図柄保留第1表示器19f、高確率遊技状態表示器19g、時短遊技状態表示器19h、ラウンド数表示器19i、右打ち第1表示器19j、設定表示器19kを構成している。
図4に示すように、第1遊技情報表示装置19は、主制御基板110に制御されている。
第1特別図柄第1表示器19aは、6つのLED(発光部)によって構成され、第1始動口10に遊技球が入賞(入球)することを条件に第1特別図柄の大当たり抽選が行われると、第1特別図柄第1表示器19aでは6つのLED(発光部)が所定の間隔もしくは順序で点滅する第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に大当たり抽選の結果を示す組み合わせ(大当たり態様、ハズレ態様)でLED(発光部)が点灯する第1特別図柄の停止表示が行われて第1特別図柄の大当たり抽選の結果が報知される。尚、大当たり当選の場合には、6つのLEDの組み合わせ点灯表示によって後述する大当たりの種類も判別可能となっている。
第2特別図柄第1表示器19bは、6つのLED(発光部)によって構成され、第2始動口11aに遊技球が入賞(入球)することを条件に第2特別図柄の大当たり抽選が行われると、第2特別図柄第1表示器19bでは6つのLED(発光部)が所定の間隔もしくは順序で点滅していく第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に大当たり抽選の結果を示す組み合わせ(大当たり態様、ハズレ態様)でLED(発光部)が点灯する第2特別図柄の停止表示が行われて第2特別図柄の大当たり抽選の結果が報知される。尚、大当たり当選の場合には、6つのLEDの組み合わせ点灯表示によって後述する大当たりの種類も判別可能となっている。
尚、本実施形態において「大当たり」というのは、第1特別図柄の大当たり抽選又は第2特別図柄の大当たり抽選において、大当たり遊技状態を実行することが決定された状態をいう。「大当たり遊技状態」というのは、オープニング遊技と、大入賞口13aが所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技と、所定回数(例えば、4回、16回など)のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了を示すエンディング遊技とを行う遊技状態のことをいう。
尚、各ラウンド遊技における大入賞口13aの最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口13aに所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞すると1回のラウンド遊技が終了する。尚、本実施形態では、遊技者に有利度合いが異なる複数種類の大当たり遊技の何れかを発生可能となっている。
普通図柄第1表示器19cは、3つのLED(発光部)によって構成され、ゲート12への遊技球の通過を条件に行われる普通図柄の当たり抽選が行われると、普通図柄第1表示器19cでは、3つのLED(発光部)が所定の間隔もしくは順序で点滅する普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に当たり抽選の結果を示す組み合わせ(当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する普通図柄の停止表示が行われて普通図柄の当たり抽選の結果が報知される。尚、当たり当選の場合には、3つのLEDの組み合わせ点灯表示によって後述する当たりの種類も判別可能となっている。
第1特別図柄保留第1表示器19dは、2つのLED(発光部)によって構成され、第1始動口10に遊技球が入賞した場合に記憶される第1特図保留の個数である第1特図保留数を表示するためのものであり、第1特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。尚、第1特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよい。
第2特別図柄保留第1表示器19eは、2つのLED(発光部)によって構成され、第2始動口11aに遊技球が入賞した場合に記憶される第2特図保留の個数である第2特図保留数を表示するためのものであり、第2特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。尚、第2特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよい。
普通図柄保留第1表示器19fは、2つのLED(発光部)によって構成され、ゲート12に遊技球が通過した場合に記憶される普図保留の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。尚、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよい。
第1特図保留数,第2特図保留数及び普図保留数について、第1特別図柄保留第1表示器19d、第2特別図柄保留第1表示器19e、普通図柄保留第1表示器19fの夫々の2つのLED(発光部)の両方が消灯されて保留数が「0」であること、その一方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「1」であること、その他方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「2」であること、その両方のLED(発光部)が点灯されて保留数が「3」であること、その両方のLED(発光部)が点滅されて保留数が「4」であること、が報知される。
高確率遊技状態表示器19gは1つのLED(発光部)によって構成され、後述の高確率遊技状態のときに高確率遊技状態であることを表示するためのものであり、高確率遊技状態になるとLED(発光部)が点灯を開始し、当該高確率遊技状態中はLED(発光部)の点灯表示を継続し、当該高確率遊技状態が終了するとLED(発光部)が消灯する。
時短遊技状態表示器19hは1つのLED(発光部)によって構成され、時短遊技状態(高確率時短遊技状態又は低確率遊技状態)のときに時短遊技状態であることを表示するためのものであり、時短遊技状態になるとLED(発光部)が点灯を開始し、当該時短遊技状態中はLED(発光部)の点灯を継続し、当該時短遊技状態が終了するとLED(発光部)が消灯する。
高確率時短遊技状態のときは、高確率遊技状態表示器19a及び時短遊技状態表示器19hの両方のLED(発光部)が点灯する。低確率時短遊技状態のときは、時短遊技状態表示器19hのLED(発光部)が点灯する。低確率非時短遊技状態のときは、高確率遊技状態表示器10a及び時短遊技状態表示器19hのLED(発光部)は点灯しない。
ラウンド数表示器19iは7つのLED(発光部)によって構成され、大当り状態(特別遊技状態)が発生した場合のラウンド数を表示するためのものであり、大当たり遊技開始時にラウンド数を所定の態様でLED(発光部)の点灯を開始し、大当たり遊技中はLED(発光部)の点灯が継続し、大当たり遊技の終了時にLED(発光部)が消灯する。例えば、ラウンド数が16回の大当たり遊技であれば、上から4番目〜6番目までのLED(発光部)が点灯し、ラウンド数が4回の大当たり遊技であれば、上から1番目と3番目と6番目のLED(発光部)が点灯する。すなわち、ラウンド数は、ラウンド数毎に予め決められた7つのLED(発光部)の各々の点灯及び消灯の組み合わせにより表示される。
右打ち第1表示器19jは1つのLED(発光部)によって構成され、右側遊技領域4a2に遊技球を発射する所謂「右打ち」が推奨されている状態であるか否かを表示するためのものであり、遊技状態が「時短遊技状態」であるとき、或いは、大当たり遊技(特別遊技)が行われているとき、つまり、「右打ち」が推奨されている状態であるときには、LEDが点灯し、右打ちが推奨されていない(つまり、所謂「左打ち」が推奨されている)状態であるときには、LEDが消灯される。
尚、右打ち第1表示器19jは、大当たりの種別(確変大当たり、通常大当たり)にかかわらず、大当たり遊技におけるオープニング演出の開始時にLED(発光部)の点灯を開始し、大当たり遊技中はLED(発光部)の点灯を継続し、大当たり遊技の終了後に移行する高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態が終了するとLED(発光部)を消灯する。また、その高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態中に大当たり抽選で当選した場合は、LED(発光部)の点灯を継続する。また、大当たり遊技後に高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態に移行しない場合であれば、大当たり遊技の終了後にLED(発光部)を消灯する。すなわち、右打ち第1表示器19jは、LED(発光部)の点灯が1度開始されると、右打ちをするべき遊技状態が終了するまでLED(発光部)の点灯を継続することになる。
設定表示器19kは1つのLED(発光部)によって構成され、大当たり抽選の当選確率が変動する設定付きの遊技機であるか否かを表示するためのものであり、設定付きである遊技機の場合にLED(発光部)が点灯する。
ここで、設定付きの遊技機である場合、例えば、大当たり当選確率の組み合わせが3段階搭載され、設定1:1/159.8(1/50)、設定2:1/154.2、設定3:1/150.7、になっている。尚、設定付きの遊技機として、4段階又は6段階搭載してもよい。
図1に示すように、遊技領域4aの外部であって遊技盤4の外側のガイドレール8よりも外側の左下部における第1遊技情報表示装置19よりも下側において、遊技の進行に関する遊技情報を表示する第2遊技情報表示装置20が設けられている。
図3(b)に示すように、第2遊技情報表示装置20は、3角形状に配列した複数(10個)のLED(発光部)を有している。これら複数のLED(発光部)は、第1特別図柄第2表示器20a、第2特別図柄第2表示器20b、普通図柄第2表示器20c、第1特別図柄保留第2表示器20d、第2特別図柄保留第2表示器20e、普通図柄保留第2表示器20f、右打ち第2表示器20gを構成している。
図4に示すように、第2遊技情報表示装置20は、演出制御基板130に制御されている。
第1特別図柄第2表示器20aは、1つのLED(発光部)によって構成され、第1特別図柄第1表示器19aでの第1特別図柄の変動開始に伴ってLED(発光部)の点滅を開始し、第1特別図柄の変動表示中はLED(発光部)の点滅を継続する。そして、第1特別図柄第1表示器19aでの第1特別図柄の変動停止に伴ってLEDが点灯又は消灯して第1特別図柄の大当たり抽選の結果を報知する。
第1特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、LED(発光部)は点灯し、大当たり遊技の終了後に次の変動表示が開始されるまでLED(発光部)の点灯は継続する。
第1特別図柄の大当たり抽選で落選した場合には、LED(発光部)は消灯し、次の変動表示が開始されるまでLED(発光部)の消灯は継続する。
第2特別図柄第2表示器20bは、1つのLED(発光部)によって構成され、第2特別図柄第1表示器19bでの第2特別図柄の変動開始に伴ってLED(発光部)の点滅を開始、第2特別図柄の変動表示中はLED(発光部)の点滅を継続する。そして、第2特別図柄第1表示器19bでの第2特別図柄の変動停止に伴ってLEDが点灯又は消灯して第2特別図柄の大当たり抽選の結果を報知する。
第2特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、LED(発光部)は点灯し、大当たり遊技の終了後に次の変動表示が開始されるまでLED(発光部)の点灯は継続する。
第2特別図柄の大当たり抽選で落選した場合には、LED(発光部)は消灯し、次の変動表示が開始されるまでLED(発光部)の消灯は継続する。
尚、第1特別図柄第2表示器20a又は第2特別図柄第2表示器20bの表示は、第1画像表示装置16の表示部の左側領域に表示される1つ目の演出図柄16a、中央領域に表示される2つ目の演出図柄16a、右側領域に表示される3つ目の演出図柄16aに続く、4つ目の演出図柄であることから第4図柄という場合がある。
尚、第1,第2特別図柄第2表示器20a,20bの変動開始タイミングと変動停止タイミングは、第1画像表示装置16で表示される演出図柄16aの変動開始タイミングと変動停止タイミングとに同期している。
第1特別図柄第1表示器19aでの第1特別図柄の変動表示が開始されるときに主制御基板110から送信される特図変動パターン指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御基板130の演出制御部130mで特別図柄変動表示データがセットされたことに基づいて表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、第1特別図柄第2表示器20aでの変動表示が開始され、第1特別図柄の変動表示が停止されるときに主制御基板110から送信される第1特別図柄確定コマンドを演出制御基板130が受信し、特別図柄停止表示データがセットされたことに基づいて、表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、第1特別図柄第2表示器20aの変動が停止する。
尚、第2特別図柄第2表示器20bの表示態様も、第1特別図柄第2表示器20aの上述の表示態様と同様である。
尚、特図変動パターン指定コマンドに応じて特別図柄第1表示器19a,19bの特別図柄の停止時の態様(点灯か消灯)は決まっており、特別図柄の変動表示の終了に応じて演出制御基板130で予め決められた演出図柄の表示態様で停止するようにしてもよい。
普通図柄第2表示器20cは、1つのLED(発光部)によって構成され、普通図柄第1表示器19cでの普通図柄の変動開始に伴ってLED(発光部)の点滅を開始し、普通図柄の変動表示中はLED(発光部)の点滅を継続する。そして、普通図柄第1表示器19cでの変動停止に伴ってLEDが点灯又は消灯して普通図柄の当たり抽選の結果を報知する。
普通図柄の当たり抽選に当選した場合には、LED(発光部)は点灯し、当たり遊技の終了後に次の変動表示が開始されるまでLED(発光部)は点灯を継続する。
普通図柄の当たり抽選に落選した場合には、LED(発光部)は消灯し、次の変動表示が開始されるまでLED(発光部)は消灯を継続する。
普通図柄第1表示器19cでの普通図柄の変動表示が開始されるときに主制御基板110から送信される普図変動パターン指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御基板130の演出制御部130mで普通図柄変動表示データがセットされたことに基づいて表示制御データが作成され、作成された表示制御データが普通図柄第2表示器20cに出力されることで、普通図柄第2表示器20cの変動表示が開始され、普通図柄の変動表示が停止されるときに主制御基板110から送信される普通図柄確定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御基板130の演出制御部130mで普通図柄停止表示データがセットされたことに基づいて表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、普通図柄第2表示器20cの変動が停止する。
第1特別図柄保留第2表示器20dは、上述の第1特別図柄保留第1表示器19dと同様に2つLED(発光部)によって構成され、第1始動口10に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第1特図保留の個数である第1特図保留数を表示するためのものであり、第1特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。尚、第1特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよい。
第1特図保留数について、2つのLED(発光部)の両方が消灯されて保留数が「0」であること、その一方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「1」であること、その他方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「2」であること、その両方のLED(発光部)が点灯されて保留数が「3」であること、その両方のLED(発光部)が点滅されて保留数が「4」であることが示される。
第1特図保留数が増減したときに主制御基板110から送信される特別図柄記憶指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御基板130の演出制御部130mで第1特別図柄保留表示データがセットされたことに基づいて表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、第1特別図柄保留第2表示器20dの表示(点灯、点滅又は消灯)が行われる。
第1特別図柄保留第2表示器20dの表示(点灯、点滅)タイミングと消去(消灯)タイミングは、第1画像表示装置16で表示される第1保留アイコンの表示タイミングと消去タイミングとに同期し、第1保留数表示領域16eの数値変更タイミングに同期している。
第2特別図柄保留第2表示器20eは、上述の第2特別図柄保留第1表示器19eと同様に2つのLED(発光部)によって構成され、第2始動口11aに遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第2特図保留の個数である第2特図保留数を表示するためのものであり、第2特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。尚、第2特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよい。
第2特図保留数について、2つのLED(発光部)の両方が消灯されて保留数が「0」であること、その一方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「1」であること、その他方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「2」であること、その両方のLED(発光部)が点灯されて保留数が「3」であること、その両方のLED(発光部)が点滅されて保留数が「4」であることが示される。
第2特別図柄保留数が増減したときに主制御基板110から送信される特別図柄記憶指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御部130mで第2特別図柄保留表示データがセットされたことに基づいて表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、第2特別図柄保留第2表示器20eの表示(点灯、点滅又は消灯)が行われる。
第2特別図柄保留第2表示器20eの表示(点灯、点滅)タイミングと消去(消灯)タイミングは、第1画像表示装置16で表示される第2保留アイコンの表示タイミングと消去タイミングとに同期し、第2保留数表示領域16fの数値変更タイミングに同期している。
普通図柄保留第2表示器20fは、上述の普通図柄保留第1表示器19fと同様に2つのLED(発光部)によって構成され、ゲート12に遊技球が通過した場合に記憶される普図保留の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。尚、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよい。
普図保留数が増減したときに主制御基板110から送信される普通図柄記憶指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御部130mで普通図柄保留表示データがセットされたことに基づいて表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、普通図柄保留第2表示器20fの表示(点灯、点滅又は消灯)が行われる。
普図保留数について、2つのLED(発光部)の両方が消灯されて保留数が「0」であること、その一方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「1」であること、その他方のLED(発光部)だけが点灯されて保留数が「2」であること、その両方のLED(発光部)が点灯されて保留数が「3」であること、その両方のLED(発光部)が点滅されて保留数が「4」であることが示される。
右打ち第2表示器20gは1つのLED(発光部)で構成され、遊技状態が「高確率時短遊技状態」又は「低確率時短遊技状態」になると、右側遊技領域4a2に第2始動口11aが設けられた盤面構造により「右打ち」が推奨される状態となるのでLEDの点灯を開始し、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態が終了するまでLEDの点灯を継続する、その一方で、遊技状態が「低確率非時短遊技状態」であるとき、左側遊技領域4a1に第1始動口10が設けられた盤面構造により「左打ち」が推奨される状態となるのでLEDは点灯しない。
具体的に、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態で遊技を制御するときに主制御基板110から送信される遊技状態指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御部130mで右打ち表示データがセットされたことに基づいて表示制御コマンドが作成され、作成された表示制御コマンドが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、右打ち第2表示器20gの表示が開始され、遊技状態が変更されるときに主制御基板110から送信された遊技状態指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御部130mで遊技状態が低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態でないと判断されると右打ち消去データがセットされ、表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、右打ち第2表示器20gの表示を終了する。
右打ち第2表示器20gは、「大当たり遊技状態」になると、右側遊技領域4a2に大入賞口13aが設けられた盤面構造により「右打ち」が推奨される状態となるのでLEDを点灯し、大当たり遊技状態が終了するまでLEDの点灯を継続する。
具体的に、大当たり遊技(オープニング)が開始されるときに主制御基板110から送信されるオープニング指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御部130mで右打ち表示データがセットされたことに基づいて表示制御コマンドが作成され、作成された表示制御コマンドが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、右打ち第2表示器20gの表示が開始され、遊技状態が変更されるときに主制御基板110から送信された遊技状態指定コマンドを演出制御基板130が受信し、演出制御部130mで遊技状態が低確率時短遊技状態又は高確率遊技状態、或いは大当たり遊技状態でないと判断されると右打ち消去データがセットされ、表示制御データが作成され、作成された表示制御データが第2遊技状態表示装置20に出力されることで、右打ち第2表示器20gの表示を終了する。
ここで、右打ち第2表示器20gの近傍(上側)には「右打ち」の表記があり、右打ち第2表示器20gのLED(発光部)が点灯したときには、「右打ち」が推奨されている状態であることが明瞭に示される。よって、何も記されていない第1遊技情報表示装置19の右打ち第1表示器19jよりも右打ち表示が遊技者に視認し易い態様となっている。
尚、第2遊技情報表示装置は20を第1遊技情報表示装置19よりも第1画像表示装置16の近傍に設けてもよい。この場合、第2遊技情報表示装置20が遊技者に対して目立つ位置となるので、第1遊技情報表示装置19よりも第2遊技情報表示装置20の方が視認し易くなる。
(遊技機1の制御構成)
次に、遊技機1の制御構成について具体的に説明する。図4は、本実施形態における遊技機1の全体のブロック図である。
本実施形態の制御構成としては、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する主制御基板110と、主制御基板110からの払出制御コマンドの受信に基づき遊技球の払出を制御する払出制御基板120と、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき遊技に関する演出を制御する演出制御基板130と、主制御基板110、払出制御基板120及び演出制御基板130に電源を供給する電源基板160を備えている。
尚、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンドが送受信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンドを送信可能に構成されている。
主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c及び入出力ポート等を備えている。
主制御基板110の入出力ポートには、一般入賞口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ12a、第1始動口検出スイッチ10a、第2始動口検出スイッチ11c、第2始動口開閉ソレノイド11d、大入賞口検出スイッチ13c、大入賞口開閉ソレノイド13d、磁気検出センサ58a、電波検出センサ58b、RAMクリアスイッチ58c、設定キースイッチ58d、入賞確認検出スイッチ58e、第1特別図柄第1表示器19a、第2特別図柄第1表示器19b、普通図柄第1表示器19c、第1特別図柄保留第1表示器19d、第2特別図柄保留第1表示器19e、普通図柄保留第1表示器19f、高確率遊技状態表示器19g、時短遊技状態表示器19h、ラウンド数表示器19i、右打ち第1表示器19j、設定表示器19k、遊技情報出力端子板90、払出制御基板120、演出制御基板130が接続されている。
メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインRAM110bに記憶された遊技制御プログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行う。これにより、各種入力装置(検出スイッチや検出センサ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(ソレノイドや第1遊技情報表示装置19の各種表示器19a〜19k等)を制御するための制御処理、各種制御コマンドを送受信するための制御処理、遊技情報出力端子板90を介して遊技機1の外部(ホールコンピュータ等)に遊技情報を送信するための制御処理等を行う。
払出制御基板120は、払出装置100を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と、発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122を備えている。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c及び入出力ポート等を備えている。
払出制御部121の入出力ポートには、開閉扉3の開放検出スイッチ31a、受け皿満杯検出スイッチ32a、払出装置100から払い出される遊技球を検出するための払出球検出スイッチ100a、払出装置100から遊技球を払い出すための払出モータ100b及び遊技球貯留部101に遊技球が貯留されていることを検出するための球有り検出スイッチ101aが接続されている。
払出CPU121aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行う。これにより、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置100から遊技球を払い出すための制御処理、演算処理の結果に基づくコマンドを主制御基板110に送信するための制御処理等を行う。
発射制御部122は、制御回路及び入出力ポート等を備えている。発射制御部122の入出力ポートには、球送りソレノイド43、タッチセンサ7a、発射ボリューム7b及び発射用ソレノイド26aなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ7aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル7に触れていることを検出すると、球送りソレノイド43及び発射用ソレノイド26aへの通電を許容し、発射ボリューム7bからの検出信号によって発射ハンドル7の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド43を駆動させると共に、発射ハンドル7の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド26aを駆動させて遊技球を発射(99.9個/分)させるよういなっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき演出の進行を統括的に制御する演出制御部130mと、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力の制御処理を行う画像制御部140と、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき各種発光部材(LED等)や各種駆動源(ソレノイドやモータ等)の制御処理を行うランプ制御部150を備えている。
演出制御部130mは、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130c及び入出力ポートを備えている。
演出制御部130mの入出力ポートには、演出ボタン検出スイッチ6b、十字キー検出スイッチ6g、第1特別図柄第2表示器20a、第2特別図柄第2表示器20b、普通図柄第2表示器20c、第1特別図柄保留第2表示器20d、第2特別図柄第2表示器20e、普通図柄保留第2表示器20f、右打ち第2表示器20gが接続されている。
演出制御部130mのサブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された演出制御プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、変動演出の演出態様を決定するための制御処理、決定結果に基づく演出制御コマンドを画像制御部140、ランプ制御部150に送信するための制御処理、各種入力装置(検出スイッチ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(照明装置やモータ、第2遊技情報表示装置20の各種表示器20a〜20g等)を制御するための制御処理等を行う。
(画像制御部の構成)
ここで、図5を用いて画像制御部140の構成について説明する。
図5は、画像制御部140の構成を示したブロック図である。
画像制御部140は、画像表示装置16,18の画像表示制御、音声出力装置9の音声制御を行うため、統括CPU141、統括RAM142、統括ROM143、CGROM144、水晶発振器145、VRAM146、VDP(Video Display Processor)200(描画制御部)を備えている。VDP200は、遊技機1における音声出力を制御するための音声制御回路300を含んでいる。
統括CPU141は、演出制御部130mから受信した後述する演出パターン指定コマンドに基づいて、VDP200に対してCGROM144に記憶されている画像データを画像表示装置16,18に表示させる指示を行う。かかる指示は、VDP200の制御レジスタ201におけるデータの設定、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの出力によって行われる。
また、統括CPU141は、VDP200からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割込み処理を行う。
更に、統括CPU141は、VDP200に含まれる音声制御回路300にも、演出制御部130mから受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データに基づく楽曲や音声を音声出力装置9に出力させる指示を行う。
統括RAM142は、統括CPU141に内蔵されており、統括CPU141の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM143から読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM143は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御処理のプログラム、演出図柄16aの図柄番号と演出図柄16aの種類とを対応付けた図柄配列情報、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
アニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報を記憶している。
CGROM144は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。尚、前記画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
更に、CGROM144には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
尚、CGROM144は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。 また、CGROM144には、音声データも多数格納されている。
水晶発振器145は、パルス信号をVDP200のクロック生成回路205に出力し、このパルス信号を分周することで、クロック生成回路205にてVDP200が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置16,18と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM146は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。
また、VRAM146は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域146aと、伸長回路206により伸長された画像データを記憶する展開記憶領域146bと、画像を描画または表示するための第1フレームバッファ146cおよび第2フレームバッファ146dとを有している。また、VRAM146には、パレットデータも記憶される。第1,第2フレームバッファ146c、146dは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP200は、いわゆる画像プロセッサであり、統括CPU141からの指示に基づいて、第1,第2フレームバッファ146c,146d(表示用フレームバッファ)の何れかから画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて、映像信号(RGB信号等)を生成して、画像表示装置16,18に出力するものである。また、本実施形態の遊技機1において、VDP200は単に画像プロセッサであるに留まらず、音声出力機能も有している。
VDP200は、制御レジスタ201と、CGバスI/F202と、CPUI/F203と、クロック生成回路205と、伸長回路206と、描画回路207と、表示回路208と、メモリコントローラ209と、音声制御回路300とを備えている。
制御レジスタ201は、VDP200が描画や表示の制御を行うためレジスタであり、制御レジスタ201に対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。統括CPU141は、CPUI/F203を介して、制御レジスタ201に対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタ201は、VDP200が動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、表示の制御をするための設定をする表示レジスタと、6種類のレジスタを備えている。
CGバスI/F202は、CGROM144との通信用のインターフェース回路であり、CGバスI/F202を介して、CGROM144からの画像データがVDP200に入力される。
また、CPUI/F203は、統括CPU141との通信用のインターフェース回路であり、CPUI/F203を介して、統括CPU141がVDP200にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP200からの各種の割込信号を統括CPU141が入力したりする。
データ転送回路204は、各種デバイス間のデータ転送を行う。
具体的には、統括CPU141とVRAM146とのデータ転送、CGROM144とVRAM146とのデータ転送、VRAM146の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路205は、水晶発振器145よりパルス信号を入力し、VDP200の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路208を介して同期信号を画像表示装置16,18に出力する。
伸長回路206は、CGROM144に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを展開記憶領域146bに記憶させる。
描画回路207は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路208は、VRAM146にある「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成し、生成した映像信号(RGB信号)を画像表示装置16,18に出力する回路である。更に、表示回路208は、画像表示装置16,18の同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も画像表示装置16,18に出力する。
尚、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を画像表示装置16,18に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
メモリコントローラ209は、統括CPU141からフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを切り替える制御を行うものである。
音声制御回路300は、演出制御基板130から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置9における音声出力制御をする。
音声制御回路300は、CGROM144に格納されたに格納された音声データを用いて楽曲や音声を出力する。この場合、CGROM144は、音声データを格納するための音源ROMを含むものとする。尚、音声制御回路300は、VDP200に含まれず、画像制御部140内で、独立して設けられていてもよい。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150a、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、入出力ポートを備えている。
ランプ制御基部150の入出力ポートには、盤用駆動装置17、盤用照明装置23、枠用照明装置27、ボタン駆動モータ6c、ボタン振動モータ6d、ボタン発光LED6eが接続されている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、盤用駆動装置17、盤用照明装置23、枠用照明装置27、ボタン駆動モータ6c、ボタン振動モータ6d及びボタン発光LED6eの制御処理を行う。
電源基板160は、電源プラグ161から供給される電源電圧から遊技機1の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130、各種電子部品)に供給する。電源基板160は、電源断(停電)が発生したか否かを検出すると共に、電源断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備えている。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路163は、遊技機1への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM121cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。尚、払出制御基板120や演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。
遊技機としてとり得る遊技状態は、特別図柄の大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」又は「高確率遊技状態」、第2始動口11aが有する開閉部材11bの作動に関する状態として「非時短遊技状態」又は「時短遊技状態」がある。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と開閉部材11bの作動に関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」且つ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」且つ「非時短遊技状態」である場合と、
を設けることが可能になる。
尚、本実施形態においては、上記の(1)〜(3)の遊技状態を取り得る。
尚、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口10又は第2始動口11aに遊技球が入球したことを条件として行われる特別図柄の大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/299と低く設定された遊技状態をいう。これに対して、「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/59.8と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選し易いことになる。尚、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、大当たり遊技を終了した後である。本実施形態では、高確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「確変大当たり」といい、低確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「通常大当たり」という。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、ゲート12を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、且つ、当たりに当選した際の第2始動口11aの開放時間が短く設定され易い遊技状態をいう。例えば、ゲート12を遊技球が通過すると、普通図柄の当たり抽選が行われて、普通図柄第1表示器において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口11aが例えば0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、ゲート12を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、且つ、当たりに当選した際の第2始動口11aの開放時間が長く設定された遊技状態をいう。更に、「非時短遊技状態」においては普通図柄の当たり抽選におて当たりに当選する確率が例えば1/128と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば127/128と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、ゲート12を遊技球が通過すると、第2始動口11aが開放態様に制御され易くなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となる。
尚、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口11aの開放時間及び普通図柄の当たり抽選の当選確率が有利になるように設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口11aの開放時間及び普通図柄の当たり抽選の当選確率の何れか1つのみが有利になるように設定されてもよい。また、「非時短遊技状態」では、普通図柄の当たり抽選において当選確率が例えば0/128となるようにしてもよい。
次に、図6〜図13を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(特別図柄の大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図6は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図6(1)は、第1始動口10への遊技球の入球を契機とする第1特別図柄用の大当たり判定テーブルであり、図6(2)は、第2始動口11aへの遊技球の入球を契機とする第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである、図6(1)と図6(2)とのテーブルでは、大当たり確率は同一である。
図6(1)、図6(2)に示すように、大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、第1始動口10又は第2始動口11aに遊技球が入球したときに取得される大当たり判定用乱数値を判定するための大当たり判定値と、大当たり抽選の判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6(1)に示す第1特別図柄用大当たり判定テーブル又は図6(2)に示す第2特別図柄用大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「ハズレ」か、を判定する。
例えば、図6(1)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「3」の1個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「3」、「7」・・・「128」、「250」の10個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定される。尚、上記以外の乱数値であった場合には「ハズレ」と判定される。
従って、大当たり判定用乱数値の乱数範囲が0〜299であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/300であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして10/300である。
(特別図柄判定テーブル)
図7は、大当たり抽選の判定結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する特別図柄判定テーブルを示す図である。具体的には、図7(1)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される大当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図7(2)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照されるハズレ用の特別図柄判定テーブルである。
図7(1)に示すように、大当たり用の特別図柄判定テーブルには、遊技球が入賞したときの始動口の種別と、第1始動口10又は第2始動口11aに遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄判定用乱数値を判定するための大当たり図柄判定値と、判定結果(特別図柄の種別)と、特別図柄(特図停止図柄データ)と、特別図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドが対応付けられている。
図7(2)に示すように、ハズレ用の特別図柄判定テーブルには、遊技球が入賞したときの始動口に種別と、第1始動口10又は第2始動口11aに遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄判定用乱数値を判定するための大当たり図柄判定値と、判定結果(特別図柄の種別)と、特別図柄(特図停止図柄データ)と、特別図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドが対応付けられている。尚、ハズレにおいても複数のハズレ特別図柄が決定可能なように、複数のハズレ特別図柄と特別図柄判定値とを対応付けて構成してもよい。
メインCPU110aは、図7に示す特別図柄判定テーブルを参照し、遊技球が入賞した始動口の種別と、大当たり図柄判定用乱数値とに基づいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)を決定することとなる。そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の種類を示す情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり遊技の種類および大当たり遊技終了後の遊技状態が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技の種類と大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するものといえる。
(大当たり遊技制御テーブル)
図8は、大当たり抽選の結果として大当たり当選となった場合に、大当たり遊技状態(特別遊技状態)の進行を決定するための大当たり遊技制御テーブルを示す図である。大当たり遊技制御テーブルには、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と、大当たり状態(特別遊技状態)のオープニング時間と、オープニング開始時に演出制御基板130に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口13aの開閉態様を決定するための大入賞口開閉制御テーブル情報、大当たり状態(特別遊技状態)のエンディング時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板130に送信するエンディング指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す大当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止図柄データに基づいて、オープニング時間、大入賞口開閉制御テーブル、エンディング時間を決定することになる。尚、大入賞口開閉制御テーブルの種類が決定されることで大当たり状態(特別遊技状態)のラウンド数が決定されることになるため、図8には、大当たり状態(特別遊技状態)のラウンド数等を補足的に記載している。
(大入賞口開閉制御テーブル)
図9は、大当たり当選した場合に参照される大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンド遊技における大入賞口への最大入賞個数と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、ラウンド遊技の終了後に大入賞口を閉鎖する閉鎖インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、特図停止図柄データに基づいて大入賞口開閉制御テーブルの種類を特定する。具体的に、特図停止図柄データが「01」又は「04」の場合には、第1大入賞口開閉制御テーブル(TBL.No.01)を特定して、第1大入賞口開閉制御テーブルを参照して第1大当たり遊技を実行し、特図停止図柄データが「02」又は「05」の場合には、第2大入賞口開閉制御テーブル(TBL.No.02)を特定し、第2大入賞口開閉制御テーブルを参照して第2大当たり遊技を実行し、特図停止図柄データが「03」又は「06」の場合には、第3大入賞口開閉制御テーブル(TBL.No.03)を特定し、第3大入賞口開閉制御テーブルを参照して第3大当たり遊技を実行する。
第1大入賞口開閉制御テーブル(TBL.No.01)によれば、開閉部材13bを作動させて、大入賞口13aを1つのラウンドあたり複数回(K=3)の開閉動作を行わせる(大入賞口13aが3.000秒の開放と1.000秒の閉鎖とを繰り返す)16ラウンド(R)の大当たり遊技を実行する。
但し、最大開放回数(K)となるまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口13aに入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンドの遊技が終了すると、第1大当たり遊技が終了することになる。第1大当たり遊技は、第2,第3大当たり遊技よりもラウンド数が多いので有利度合いが高い大当たり遊技である。
第2大入賞口開閉制御テーブル(TBL.No.02)によれば、開閉部材13bを作動させて、大入賞口13aを1つのラウンドあたり29.5秒まで開放させる4ラウンド(R)の第2大当たり遊技を実行する。
但し、開放時間が経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口13aに入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、4ラウンドの遊技が終了すると、第2大当たり遊技が終了することになる。
第3大入賞口開閉制御テーブル(TBL.No.03)によれば、開閉部材13bを作動させて、大入賞口13を1つのラウンドあたり複数回(K=3)の開閉動作を行わせる(大入賞口13aが3.000秒の開放と1.0000秒の閉鎖とを繰り返す)4ラウンド(R)の第3大当たり遊技を実行する。
尚、第1大当たり遊技と第3大当たり遊技では、大入賞口13aの開閉態様が同一となっているため、4ラウンドの大入賞口13aの3回目の閉鎖時間までの間に、賞球を獲得可能なラウンド遊技が増加するか否かを示唆する昇格演出を例えば第1画像表示装置16で実行可能である。
具体的には、第1大当たり遊技では、昇格演出の最終局面で賞球を獲得可能なラウンド遊技の増加に成功したように見せる昇格成功演出を実行した後に、5ラウンドの大入賞口13aの5回目の開放を行い、賞球を獲得可能な6ラウンド以降に大当たり遊技を進めるようになっている。その一方で、第3大当たり遊技では、昇格演出の最終局面で賞球を獲得可能なラウンド遊技の増加に失敗したように見せる昇格失敗演出を実行した後に大当たり遊技を終了する。このようにすることで、昇格演出に対する遊技者の期待感を高めている。
(遊技状態設定データテーブル)
図10は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定データテーブルを示す図である。遊技状態設定データテーブルには、特図停止図柄データと、大当たり抽選の当選時の遊技状態を示す当選時状態データと、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグと、時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数を示す時短遊技回数(J)と、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグと、高確率遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数を示す高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「当選時状態データ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、非時短遊技状態、時短遊技状態、低確率遊技状態及び高確率遊技状態の組合せから構成されている。
メインCPU110aは、図10に示す遊技状態設定データテーブルを参照し、特図停止図柄データと当選時状態データとに基づいて、時短遊技フラグと、時短遊技回数(J)と、高確率遊技フラグと、高確率遊技回数(X)を決定するようになっている。
尚、高確率遊技状態が設定された場合に、高確率遊技回数(X)として50000回が設定されることがあるが、高確率遊技状態では大当たり抽選での当選確率が10/300となっているため、実質的に次回の大当たり当選が確定するため、第1大当たり遊技及び第2大当たり遊技は、次回の大当たり遊技が確定する遊技者にとって有利な大当たり遊技となっている。
(変動パターン決定テーブル)
図11は、非時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルである。図12は、時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルである。
図11および図12に示すように、非時短遊技状態用変動パターン決定テーブル、時短遊技状態用変動パターン決定テーブルには、夫々、特別図柄の変動表示を行う特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)と、大当たり判定(大当たり抽選)の結果と、リーチ判定用乱数値と、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)と、変動パターン判定用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間と、特別図柄の変動パターンを示す変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄の変動パターンは、少なくとも特別図柄の種別、大当たり判定の結果および特別図柄の変動時間を特定可能なものである。また、大当たり判定の結果がハズレの場合にはリーチ判定用乱数値を参照するが、大当たりの場合には特殊な場合を除いてはリーチが発生するのでリーチ判定用乱数値を参照しないよう構成されている。
尚、特図保留数(U1又はU2)として最大で「4」が記憶されることはあるものの、変動パターンは、特図保留数から「1」を減算した後に決定されることから、特図保留数として「4」は設定されていない。
また、図11および図12に示すように、非時短遊技状態用変動パターン決定テーブルおよび時短遊技状態用変動パターン決定テーブルでは、大当たり判定の結果がハズレの場合において、特図保留数(U1又はU2)が多くなると、特別図柄の変動時間が短い変動パターンが決定されるようになっており、図11に示すように、非時短遊技状態用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン01(通常変動:変動時間8秒)よりも変動パターン02(短縮変動:変動時間4秒)が決定され易くなっている。
メインCPU110aは、変動パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定の結果、特別図柄判定の決定(特図停止図柄データ)、第1始動口10又は第2始動口11aに遊技球が入球したときに取得したリーチ判定用乱数値と特図変動パターン判定用乱数値、現在の第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)に基づいて、特別図柄の変動パターンと変動時間とを決定する。そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、変動パターン指定コマンドが生成されて演出制御基板130に送信される。
また、演出制御基板130では、後述するように、変動パターン指定コマンドの変動パターンに基づいて、変動演出の内容(演出態様)を決定するようになっているため、図11および図12に示す各変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として変動演出で実行可能となる演出内容が記載されている。
図11および図12に示す変動パターン決定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「ロング変動」、「超短縮変動」とは、3つの演出図柄がバラバラに又は同期して高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、ロング変動よりも通常変動の方が短い変動時間で終了し、通常変動よりも短縮変動の方が短い変動時間で終了し、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い変動時間で終了する。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄が変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たり判定の結果を示す組合せ表示態様として「777」が設定されている場合に、左側領域と右側領域に同一の演出図柄が「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄が変動を行っている態様をいう。
また、「仮停止」とは、演出図柄が小さく揺れ動いたり、演出図柄が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄が停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に同一の演出図柄が仮停止した状態で中央領域の演出図柄が変動するリーチを意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチとなっている。尚、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチの後に行われ、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄のうち仮停止した左右の2つの演出図柄が縮小して画像表示装置16の表示部の隅部に移動し、画像表示装置16の表示領域のほぼ全域を用いて大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる特別な演出を行うようになっている。
また、「SPSPリーチ」とは、ノーマルリーチの後又はスーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄のうち仮停止した左右の2つの演出図柄が縮小して画像表示装置16の表示部の隅部に移動し、画像表示装置16の表示部のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも大当たりとなる期待度が高い特別な演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり確定となるリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄が全て同一図柄で揃った状態で低速に変動し、画像表示装置16の表示部のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
図11および図12で示した変動パターン決定テーブルを比較すると、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方が相対的に短い変動時間の変動パターンが決定され易い点が挙げられる。そのため、非時短遊技状態と時短遊技状態とで特別図柄の変動時間に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図13は、普通図柄および第2始動口11aの開閉部材11bに関するテーブルを示す図である。
図13(1)は、普通図柄用の当たり判定テーブルを示す図である。図13(2)は、普通図柄の当たり抽選結果に対応する普通図柄の停止図柄決定テーブルである。図13(3)は、普通図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。図13(4)は、第2始動口の開放態様決定テーブルを示す図である。
(普通図柄用の当り判定テーブル)
図13(1)に示すように、当たり判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、ゲート12を遊技球が通過したときに取得される当たり判定用乱数値と、当たり抽選の判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、当たり判定テーブルを参照して、現在の時短遊技状態と取得された当たり判定用乱数値とに基づいて、「当たり」と「ハズレ」の何れかであるかを判定する。
当たり判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「19」の1個の当たり判定用乱数値が当たりと判定され、時短遊技状態であるときには、「0」〜「18」の20個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。従って、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方が当たりと判定される割合が高い。
(普通図柄決定テーブル)
図13(2)に示すように、停止図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、ゲート12を遊技球が通過したときに取得される当たり図柄判定用乱数値と、普通図柄の種別(停止図柄データ)と、普通図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される普図指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、停止図柄決定テーブルを参照し、現在の遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された当たり図柄用乱数値とに基づいて普通図柄第1表示器19cに停止表示させる普通図柄及び普図停止図柄データを決定する。そして、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄(普図停止図柄データ)の種類に基づいて、普通図柄の種類を示す情報としての普図指定コマンドを決定して演出制御基板130に送信する。
(普通図柄の変動パターン決定テーブル)
図13(3)に示すように、変動パターン決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定(当たり抽選)の結果と、ゲート12を遊技球が通過したときに取得される普図変動パターン判定用乱数値と、普通図柄の変動時間と、普通図柄の変動時間を示す情報として演出制御基板130に送信される普図変動パターン指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、変動パターン決定テーブルを参照し、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の結果と、普図変動パターン判定用乱数値とに基づいて普通図柄の変動時間を決定する。そして、普通図柄の変動開始時には、決定した変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間を示す情報としての普図変動パターン指定コマンドを決定して演出制御基板130に送信する。
(第2始動口の開放態様決定テーブル)
図13(4)に示すように、第2始動口の開放態様決定テーブルには、普通図柄(停止図柄データ)と、第2始動口11a(開閉部材11b)の最大開放回数(S)と、第2始動口11a(開閉部材11b)の1回目の開放時間及び閉鎖時間と、1回目の閉鎖時間と2回目の開放時間との間のインターバル時間と、2回目の開放時間及び閉鎖時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、開放態様決定テーブルを参照し、停止図柄データに基づいて、第2始動口11a(開閉部材11b)の最大開放回数、1回目の開放時間及び閉鎖時間、2回目の開放時間及び閉鎖時間を決定する。
開放態様決定テーブルでは、普図停止図柄データ=02(普通図柄2)に基づく開放態様が、普図停止図柄データ=01(普通図柄1)に基づく開放態様よりも遊技者に有利な開放態様となっており、普図停止図柄データ=03(普通図柄3)に基づく開放態様が、普図停止図柄データ=02(普通図柄2)に基づく開放態様よりも遊技者に有利な開放態様となっている。
時短遊技状態において当たりとなったときに遊技者にとって最も有利な普図停止図柄データ=03(普通図柄3)が決定されるので、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利となるように第2始動口11a(開閉部材11b)が作動することになる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図14は、主制御基板110のメインCPU110aが実行するメイン処理を説明するフローチャートである。
尚、このメイン処理は遊技機1の電源が投入されると開始され、主制御基板110が起動している間継続的に実行される。
まず、ステップS1において、メインCPU110aは、全割込を禁止し、ステップS2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS3において、他の基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
ステップS4において、メインCPU110aは、メインRAM110cのRAM領域へのアクセスを許可し、ステップS5において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
ステップS6において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技用RAM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。バックアップフラグが「ON」である場合には(ステップS6;Yes)、電源復旧であるものとしてステップS7に処理を移し、バックアップフラグが「ON」でない場合には(ステップS6;No)、初回の電源投入であるものとしてステップS8に処理を移す。
ステップS7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技用RAM領域(設定値領域を除く)のチェックサム(異常判定データ)を算出する。
ステップS8において、メインCPU110aは、設定変更操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ58d、及び、RAMクリアスイッチ58cが「ON」であるか否かを判定する。設定変更操作があった場合には(ステップS8;Yes)、設定変更モードに移行するものとしてステップS9に処理を移し、設定変更操作がなかった場合には(ステップS8;No)、ステップS10に処理を移す。
ステップS9において、メインCPU110aは、設定変更処理を行う。具体的には、性能表示器111の1つの7セグメントLEDに遊技用RAM領域の設定値領域にセーブされている現在の設定値を表示し、設定変更指定コマンドを演出制御基板130に送信する。
さらに、RAMクリアスイッチ58cの操作がある毎に設定値を「1」〜
「4」の範囲で変更(更新)すると共に、7セグメントLEDに更新後の設定値を表示し、設定キースイッチ58dが「ON」から「OFF」になる設定確定操作があると、設定値を確定させるものとして変更(更新)後の設定値を設定値領域にセーブし、性能表示器111での設定値の表示を終了し、設定変更モードを終了させるための処理を行う。
尚、設定変更指定コマンドを受信した演出制御基板130では、設定値の変更中であることを報知するための設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。具体的には、画像表示装置16、18に設定値の変更中であることを示す設定変更中画面を表示したり、枠用照明装置27や盤用照明装置23を設定変更中に亘って所定の発光色(例えば白色)で全点灯させたりする。尚、音声出力装置9から設定変更中であることを示す設定変更報知音(「設定変更中です」)が出力されるようにしてもよい。
ステップS10において、メインCPU110aは、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RAM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS7で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(遊技用RAM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS11に処理を移し、チェックサムが正常でない(遊技用RAM領域のデータに異常がある)場合には、電源断前の制御状態に正常に復帰できないものとして、ステップS34に処理を移す。
尚、バックアップフラグが「ON」でない場合、つまり、初回の電源投入の場合には、チェックサムが異常であると判定されるようになっている。
ステップS11において、メインCPU110aは、設定値領域の設定値は適正範囲(ここでは、1〜4)であるか否かを判定する。設定値領域の設定値が適正範囲であると判定された場合には(ステップS11;Yes)、ステップS13に処理を移し、設定値領域の設定値が適正範囲ではないと判定された場合には(ステップS11;No)、ステップS12に処理を移す。
ステップS34において、メインCPU110aは、復帰不可能エラー処理を行う。具体的には、電源基板160に設けられたエラー表示器(図示略)に復帰不可能エラーを示すエラー情報「E」を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。これにより、演出制御基板130では、復帰不可能エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
「復帰不可能エラー」とは、チェックサムの結果から遊技用RAM領域のデータに異常があるので遊技の制御が行われなくなる(遊技の制御に移行しなくなる)エラー状態となっており、設定変更処理が実行されないと解除されないようになっている。そのため、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源基板160に設けられる電源スイッチを「OFF」にした後に、設定変更操作を伴わずに電源スイッチを「ON」にしたとしても解除されることがなく、設定変更操作を伴って電源スイッチを「ON」にしなければならなくなっている。
尚、「復帰不可能エラー」は、設定変更処理が実行されないと解除されないようにしていたが、設定変更処理が伴わないRAMクリアが実行されたときにも解除されるようにしてもよい。
「復帰不可能エラー報知」とは、復帰不可能エラーが発生したことを認識させるための報知であり、画像表示装置16、18に復帰不可能エラー画面(「復帰不可能エラーです。設定変更を行って下さい」)を表示したり、枠用照明装置27や盤用照明装置23を電源断まで所定の発光色(例えば赤)で全点灯させたり、音声出力装置9から復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー音(「復帰不可能エラーです」+ブザー音)を電源断まで出力したりすることである。
ステップS12において、メインCPU110aは、RAMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RAMクリアスイッチ58cが「ON」であるか否かを判定する。RAMクリアスイッチ58cが「ON」である場合には(ステップS12;Yes)、RAMクリアを実行するものとしてステップS13に処理を移し、RAMクリアスイッチ58cが「ON」でない場合には(ステップS12;No)、ステップS16に処理を移す。
ステップS13において、メインCPU110aは、RAMクリア処理を行う。具体的には、遊技の制御状態を初期化(遊技用RAM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理を行う。
ステップS14において、メインCPU110aは、遊技の制御状態が初期化(RAMクリア)されたことを示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信する。次に、ステップS15において現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての低確率非時短遊技状態)を示す遊技状態指定コマンドを演出制御基板130に送信し、ステップS21に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、遊技の制御状態が初期化されたことを認識させるための報知であり、枠用照明装置27や盤用照明装置23を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば赤色)で全点灯させたり、音声出力装置9からRAM領域が初期化されたことを示す電源投入報知音(「RAMがクリアされました」の音声+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
尚、電源投入報知において、画像表示装置16、18にRAMがクリアされたことを報知する初期化画像(「RAMクリア」の文字画像)を表示するようにしてもよい。
ステップS16において、メインCPU110aは、設定確認操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ58daが「ON」であるか否かを判定する。設定キースイッチ58dが「ON」である場合には(ステップS16;Yes)、設定確認モードに移行するものとしてステップS17に処理を移し、設定キースイッチ58dが「ON」でない場合には(ステップS16;No)、遊技の制御状態を電源断前の状態に復帰させるためにステップS18に処理を移す。
ステップS17において、メインCPU110aは、設定確認処理を行う。具体的には、性能表示器111の1つの7セグメントLEDに遊技用RAM領域の設定値領域に記憶保持されている現在の設定値を表示し、設定確認指定コマンドを演出制御基板130に送信する。
さらに、設定キースイッチ58dが「ON」から「OFF」になる確認終了操作があると、性能表示器111での設定値の表示を終了し、設定確認モードを終了させるための処理を行う。
尚、設定確認指定コマンドを受信した演出制御基板130では、設定確認が行われていることを報知するための設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。具体的には、画像表示装置16、18に設定確認中であることを示す設定確認中画面を表示したり、枠用照明装置27や盤用照明装置23を設定確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりする。尚、音声出力装置9から設定確認中であることを示す設定確認報知音(「設定値の確認中です」)が出力されるようにしてもよい。
ステップS18において、メインCPU110aは、遊技用RAM領域にセットされているバックアップフラグ及びチェックサムをクリア(0クリア)し、電源復旧時の遊技用RAM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
ステップS19において、メインCPU110aは、遊技の制御状態が復旧したこと及び電源断(停電)発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、後述する設定確認報知等を終了させて電源復旧中報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧中報知」とは、遊技の制御状態が電源断発生前の状態に復帰することを認識させるための報知であり、画像表示装置16,18に電源復旧中画像(「電源復旧中」の文字画像)を表示したり、枠用照明装置27や盤用照明装置23を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば赤色)で全点灯させたり、音声出力装置9から電源が(停電から)復旧したことを示す電源復旧報知音(「電源が復旧されました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
ステップS20において、メインCPU110aは、その他のコマンド(第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄保留数(G)を示す普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数や普図保留数を把握することが可能となると共に、第1画像表示装置16に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
ステップS21において、メインCPU110aは、設定値指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では現在の設定値を把握することが可能となる。尚、この設定値指定コマンドは、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドが送信される前に演出制御基板130に送信してもよい。また、設定値指定コマンドを特別図柄の変動表示の開始毎にも送信してもよいし、大当たり遊技の開始毎にも送信してもよい。
ステップS22において、メインCPU110aは、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS23において、全割込を許可する。
ステップS24において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特別図柄決定用乱数値を更新する処理を行い、ステップS25において、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、及び、普通図柄決定用初期値乱数値の更新を行う初期値乱数値更新処理を行う。
次に、ステップS26において、メインCPU110aは、電源断(停電)が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板160の電断検出回路162から電断検出信号が入力されたか否かを判定し、電断検出信号が入力されていない場合には(ステップS26;No)、ステップS24に移行し、電断検出信号が入力された場合には(ステップS26;Yes)、ステップS27に移行する。
ステップS27において、メインCPU110aは、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS28において、出力ポートをクリアする処理を行い、ステップS29において、メインRAM110cの遊技用RAM領域(設定値領域を除く)のチェックサム(異常判定データ)を算出して遊技用RAM領域にセーブさせる処理を行い、ステップS30において、メインRAM110cの遊技用RAM領域にバックアップフラグを「ON」する処理を行い、ステップS31において、RAMアクセスを禁止する処理を行い、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15は、主制御基板110によるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ms)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に説明するタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS101において、メインCPU110aは、そのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。次に、ステップS102において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから「1」を減算する処理を行う。
ステップS103において、メインCPU110aは、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタに「1」を加算して、乱数カウンタを更新する。尚、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS104において、メインCPU110aは、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS105において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。この処理においてメインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ10a、第2始動口検出スイッチ11c、ゲート検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ13c、一般入賞口検出スイッチ14aの各スイッチに入力があったか否かを判定する入力制御処理を行う。入力制御処理の詳細は後述する。
ステップS106において、メインCPU110aは、第1始動口10又は第2始動口11aへの遊技球の入球に基づき取得された特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、変動パターン判定用乱数値)の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口13aの開閉、遊技状態の設定等を行うための特図特電制御処理を行う。特図特電制御処理の詳細は後述する。
ステップS107において、メインCPU110aは、ゲート12への遊技球の通過に基づいて取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口11aの開閉(補助遊技)等を行うための普図普電制御処理を行う。
ステップS108において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。この処理においてメインCPU110aは、メインRAM110cに記憶されている各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う払出制御処理を行う。これにより払出制御基板120が払出装置100から賞球を払い出すための処理を実行する。
ステップS109において、メインCPU110aは、異常判定処理を行う。この処理においてメインCPU110aは、磁気検出センサ58a、電波検出センサ58bからの入力信号に基づいて磁気エラーや電波エラーの発生を検知し、検知した場合には磁気異常用エラー検知コマンドや電波異常エラー検知コマンドを演出制御基板130に送信する。
また、メインCPU110aは、開放検出スイッチ31aからの検知信号に基づいて扉開放状態を検知し、検知した場合には扉開放エラー検知コマンドを演出制御基板130に送信する。
また、メインCPU110aは、受け皿満杯検出スイッチ32aからの検知信号に基づいて遊技球の貯留部から遊技球を払い出す通路における遊技球の球詰まりを検知し、検知した場合には皿満杯エラー検知コマンドを演出制御基板130に送信する。
また、入力信号、検知信号の状態によってエラー状態が解除されたことが検知された場合には、メインCPU110aは、演出制御基板130にエラー解除コマンドを送信する。更に、演出制御基板130から、画像制御部140、ランプ制御部150に対して、エラー検知、エラー解除を通知するための信号を改めて送信する。
メインCPU110aは、遊技機1に発生したエラーの種類によっては、エラー解除信号を送信しない。即ち、皿満タン、扉開放状態、球詰まりについてはエラー解除信号を送信するが、不正電波の検知についてはエラー解除信号を送信しない。
ステップS110において、メインCPU110aは、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド11d、大入賞口開閉ソレノイド13dに出力する駆動制御データ、第1特別図柄第1表示器19a、第2特別図柄第1表示器19b、普通図柄第1表示器19c、第1特別図柄保留第1表示器19d、第2特別図柄保留第1表示器19e、普通図柄保留第1表示器19f、高確率遊技状態表示器19g、時短遊技状態表示器19h、ラウンド数表示器19i、右打ち第1表示器19j、設定表示器19kに出力する各種表示制御データ等のデータ作成処理を行う。
ステップS111において、メインCPU110aは、上記のステップS110で作成した外部出力データ、駆動制御データ等の信号を出力させるポート出力処理を行う。また、上記のステップS110で作成した表示制御データ等の信号を出力させる表示器用出力処理を行う。さらに、メインRAM110cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に出力するコマンド出力処理を行う。
ステップS112において、メインCPU110aは、ステップS101で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(入力制御処理)
図16は、主制御基板110による入力制御処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS121において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口14に入球したか否かを判定する。メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS122において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ13cからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口13aに入球したか否かを判定する。メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ13cから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口13aに入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタ(C)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
ステップS123において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口10に入球したか否かを判定する。
ステップS124において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ11cからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口11bに入球したか否かを判定する。
メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ11cからの検出信号を入力した場合には、上記ステップS123と同様の処理を行う。
ただし、この第2始動口検出スイッチ入力処理においては、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に「1」を加算し、抽出した大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値を第2特別図柄記憶領域に記憶する。つまり、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理とでは、各種のデータを記憶する記憶領域のみ異なり、その他は全て同じ処理を行うこととなる。
ステップS125において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ12aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球がゲート12を通過したか否かを判定する。
ステップS126において、メインCPU110aは、、入賞確認検出スイッチ入力処理を行う。この入賞確認検出スイッチ入力処理では、入賞確認検出スイッチ58eからの検出信号を入力したか否かを判定し、入球カウンタ(D)から1を減算して更新(D←D−1)し、入球カウンタ(D)の値が所定の判定値の範囲内(下限値<D<上限値)であるか否かを判定して、判定値の範囲外である場合には、異常入賞が発生したものとして異常入賞用エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。また、判定値の範囲内である場合には入賞確認検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより異常入賞用エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、異常入賞用エラー指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、異常入賞エラー報知を行って異常入賞エラーが発生した旨を報知する。
(第1始動口検出スイッチ入力処理)
図17は、主制御基板110による第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS131において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ10aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ10aからの検出信号を入力した場合(ステップS131;Yes)、ステップS132に処理を移し、第1始動口検出スイッチ10aからの検出信号を入力しなかった場合には(ステップS131;No)、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS132において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
次に、ステップS133において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満である場合(ステップS133;Yes)、ステップS134に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満でない場合(ステップS133;No)、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS134において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS135において、メインCPU110aは、大当たり判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり判定用乱数値を記憶する。
ステップS136において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄用乱数値を記憶する。
ステップS137において、メインCPU110aは、遊技用乱数値(リーチ判定用乱数値および変動パターン判定用乱数値)を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した遊技用乱数値(リーチ判定用乱数値および変動パターン判定用乱数値)を記憶する。
ステップS138において、メインCPU110aは、第1事前判定処理を行う。現在の遊技状態に対応する事前判定テーブル(図示略)を参照し、上記ステップS135乃至ステップS137で取得した各乱数値に基づいて、第1始動口の判定情報を事前に示すための第1始動入賞情報を決定する。
ステップS139において、メインCPU110aは、上記ステップS138の第1事前判定処理で決定された第1始動入賞情報に基づいた第1始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動入賞情報を第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドを解析し、当該第1始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の変動表示が開始される前から、それ以前に実行される1又は複数の変動表示に亘って所定の予告演出を実行する連続予告や保留アイコンの表示態様を変化させる保留変化予告などの先読み演出を実行することができる。
ただし、第1事前判定処理は、あくまでも遊技球が第1始動口10に入球した時点の遊技状態に応じて判定されるものである。そのため、当該入球によって留保された第1保留を処理する前に遊技状態が変更した場合には、後述する大当たり判定処理の結果と、当該第1事前判定処理の結果とが異なる可能性がある。
ステップS140において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値を参照し、ステップS134で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS141において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留第1表示器19dに第1保留数を表示(LEDの点灯又は点滅)させるための第1特別図柄保留表示データを所定の処理領域にセットして、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、所定の処理領域に第1特別図柄保留表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、第1特別図柄第1表示器19dに第1保留数が表示される。
(第2始動口検出スイッチ入力処理)
図18は、主制御基板110による第2始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS151において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ11cからの検出信号を入力したか否かを判定する。第2始動口検出スイッチ11cからの検出信号を入力した場合(ステップS151;Yes)、ステップS152に処理を移し、第2始動口検出スイッチ11cからの検出信号を入力しなかった場合には(ステップS151;No)、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS152において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
次に、ステップS153において、メインCPU110aは、第2始動口11aに入球した遊技球の数を示す入球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)する。
ステップS154において、メインCPU110aは、補助遊技中であるか否かを判定する。補助遊技中である場合(ステップS154;Yes)、ステップS159に処理を移し、補助遊技中でない場合(ステップS154;No)、ステップS155に処理を移す。
ステップS155において、メインCPU110aは、第2始動口11aへの不正な入球を監視するための不正入球カウンタ(E)に「1」を加算して更新(E←E+1)する。
ステップS156において、メインCPU110aは、不正入球カウンタの値が規定個数(10個)よりも多いか否かを判定する。規定個数よりも多い場合には(ステップS156;Yes)、ステップS157に処理を移し、規定個数よりも少ない場合には(ステップS156;No)、ステップS160に処理を移す。
ステップS157において、メインCPU110aは、不正入球が発生したものとして不正入球エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、不正入球エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、不正入球エラー指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、不正入球エラー報知を行って不正入球エラーが発生した旨を報知する。
ステップS158において、メインCPU110aは、不正入球カウンタ(E)の値を「0」にクリアする。
ステップS159において、メインCPU110aは、第2始動口入球カウンタ(L)に「1」を加算して更新(L←L+1)を更新する。
次に、ステップS160において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満である場合(ステップS160;Yes)、ステップS154に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満でない場合(ステップS160;No)、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS161において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS162において、メインCPU110aは、大当たり判定用乱数値を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり判定用乱数値を記憶する。
ステップS163において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄用乱数値を記憶する。
ステップS164において、メインCPU110aは、遊技用乱数値(リーチ判定用乱数値および変動パターン判定用乱数値)を取得して、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した遊技用乱数値(リーチ判定用乱数値および変動パターン判定用乱数値)を記憶する。
ステップS165において、メインCPU110aは、第2事前判定処理を行う。現在の遊技状態に対応する事前判定テーブル(図示略)を参照し、上記ステップS162乃至ステップS164で取得した各乱数値に基づいて、第2始動口の判定情報を事前に示すための第2始動入賞情報を決定する。
ステップS166において、メインCPU110aは、上記ステップS165の第2事前判定処理で決定された第2始動入賞情報に基づいた第2始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動入賞情報を第2始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第2始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第2始動口入賞指定コマンドを解析し、当該第2始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の変動表示が開始される前から、それ以前に実行される1又は複数の変動表示に亘って所定の予告演出を実行する連続予告や保留アイコンの表示態様を変化させる保留変化予告などの先読み演出を実行することができる。
ただし、第2事前判定処理は、あくまでも遊技球が第2始動口11aに入球した時点の遊技状態に応じて判定されるものである。そのため、当該入球によって留保された第2保留を処理する前に遊技状態が変更した場合には、後述する大当たり判定処理の結果と、当該第2事前判定処理の結果とが異なる可能性がある。
ステップS167において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値を参照し、ステップS161で更新された第2特別図柄保留数(U2)に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS168において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留第1表示器19eに第2保留数を表示(LEDの点灯又は点滅)させるための第2特別図柄保留表示データを所定の処理領域にセットして、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、所定の処理領域に第2特別図柄保留表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、第2特別図柄第1表示器19eに第2保留数が表示される。
(ゲート検出スイッチ入力処理)
図19は、主制御基板110によるゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS171において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ12aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
ゲート検出スイッチ12aからの検出信号を入力したと判定した場合には(ステップS171;Yes)、メインCPU110aは、ステップS172において普通図柄保留数(G)が4未満であるか否かを判定する。
ゲート検出スイッチ12aからの検出信号を入力しなかった場合には(ステップS171;No)、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
本実施形態においては、ゲート12を遊技球が通過すると普通図柄の変動表示が行われるが、この普通図柄の変動表示の権利の上限保留数は「4」に設定されることとなる。
ステップS172において普通図柄保留数(G)が4未満であると判定した場合には(ステップS172;Yes)、ステップS173において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている普通図柄保留数(G)に「1」を加算した値を新たな普通図柄保留数(G)として記憶する。ステップS172において普通図柄保留数(G)が4未満でないと判定した場合には(ステップS172;No)、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS174において、メインCPU110aは、当たり判定用乱数値を取得して、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した当たり判定用乱数値を記憶する。
ステップS175において、メインCPU110aは、図柄判定用乱数値を取得して、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS176において、メインCPU110aは、普図変動パターン判定用乱数値を取得して、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した普図変動パターン判定用乱数値を記憶する。
以上により、普通図柄保留記憶領域の所定の記憶部には、当たり判定用乱数値、図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値が記憶されることになる。
ステップS177において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)記憶領域にに記憶されている値を参照し、ステップS173で更新された普通図柄保留数(G)に対応する普通図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS178において、メインCPU110aは、普通図柄保留第1表示器19fに普図保留数を表示(LEDの点灯又は点滅)させるための普通図柄保留表示データを所定の処理領域にセットして、今回のゲート検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、所定の処理領域に普通図柄保留表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、普通図柄第1表示器19fに普図保留数が表示される。
(特図特電制御処理)
図20は、主制御基板110による特図特電制御処理を説明するフローチャートである。
先ず、ステップS181において、メインCPU110aは、特図特電処理データの値をロードし、ステップS182においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照する。
ステップS183において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=0であれば(ステップS183;Yes)、特別図柄記憶判定処理(ステップS184)に処理を移す。
ステップS183において特図特電処理データ=0でない場合(ステップS183;No)、ステップS185において、メインCPU110aは特図特電処理データ=1であるかを判断する。
ステップS185において特図特電処理データ=1であれば(ステップS185;Yes)、メインCPU110aは特別図柄変動処理(ステップS186)に処理を移す。
ステップS185において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1でない場合(ステップS185;No)、ステップS187において特図特電処理データ=2であるかを判断する。
ステップS187において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=2であれば(ステップS187;Yes)、特別図柄停止処理(ステップS188)に処理を移す。
ステップS187において特図特電処理データ=2でない場合(ステップS187;No)、ステップS189において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=3であるかを判断する。
ステップS189において特図特電処理データ=3であれば(ステップS189;Yes)、メインCPU110aは大当たり遊技処理(ステップS190)に処理を移す。
ステップS189において特図特電処理データ=3でない場合(ステップS189;No)、ステップS191において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=4であるかを判断する。
ステップS191において特図特電処理データ=4であれば(ステップS191;Yes)、メインCPU110aは大当たり遊技終了処理(ステップS192)に処理を移す。
ステップS191において特図特電処理データ=4でない場合(ステップS191;No)、メインCPU110aは、特図特電制御処理を終了する。
(特別図柄記憶判定処理)
図21は、主制御基板110による特別図柄記憶判定処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS201において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中、すなわち特別図柄時間カウンタ≠0であれば(ステップS201;Yes)、特別図柄記憶判定処理を終了する。
また、特別図柄の変動表示中でなければ、すなわち特別図柄時間カウン=0であれば(ステップS201;No)、メインCPU110aは、ステップS202に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が「1」以上であるかを判定する。
ステップS202において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が「1」以上でないと判定した場合には(ステップS202;No)、メインCPU110aは、ステップS204に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が「1」以上であると判定した場合にはステップS203に処理を移す。これにより、第1特別図柄記憶領域よりも第2特別図柄記憶領域が優先して処理されていく。
ステップS203において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
ステップS204において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上であるか判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上でないと判定した場合には(ステップS204;No)、ステップS215に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が「1」以上であると判定した場合には(ステップS204;Yes)、ステップS205に処理を移す。
ステップS205において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
ステップS206において、メインCPU110aは、上記ステップS202〜S205において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶されたデータを1つ前の記憶部にシフトさせる。
ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
ステップS207において、メインCPU110aは、上記ステップS206において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ステップS208において、メインCPU110aは、上記ステップS207で決定される特図停止図柄データに対応する演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS209において、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う。
変動パターン決定処理は、まずメインRAM110cの遊技用RAM領域を参照して、現在の遊技状態に基づく変動パターン決定テーブルを決定する。具体的には、非時短遊技状態である場合には図11に示す非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルを決定し、時短遊技状態である場合には図12に示す時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルを決定する。その後、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および変動パターン判定用乱数値を参照し、決定した変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS210において、メインCPU110aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS211において、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS212において、メインCPU110aは、特別図柄第1表示器19a,19bにおいて特別図柄の変動表示を開始する。つまり、特別図柄変動表示データを処理領域にセットする。これにより、処理領域に特別図柄変動表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、第1特別図柄第1表示器19a又は第2特別図柄第1表示器19bの変動表示が開始される。
先ず、ステップS213において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の変動表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに上記ステップS208において決定した変動パターンに基づいた変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。尚、特別図柄時間カウンタは上記ステップS102において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS214において、メインCPU110aは、客待ち状態判定フラグに00Hをセットする。すなわち、客待ち状態判定フラグをクリアする。尚、客待ち状態判定フラグ=「00H」というのは、現在、特別図柄の変動表示中であったり、大当たり遊技中であったりすることを示す。一方、特別図柄の変動表示中でもなく、大当たり遊技中でもない場合(非遊技状態)には客待ち状態判定フラグ=「01H」が記憶される。客待ち状態判定フラグ=「01H」が記憶されている場合には、後述するステップS217において客待ち状態指定コマンドがセットされ、演出制御基板130に特別図柄の変動表示中でも大当たり遊技中でもないことが伝達される。
ステップS215において、メインCPU110aは、特図特電処理データに「1」をセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
上記ステップS204において、第1特別図柄保留数(U1)が「0」であると判定した場合、すなわち、第1特別図柄保留数(U1)および第2特別図柄保留数(U2)の何れも留保されていない場合には、メインCPU110aは、ステップS215において、客待ち状態判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。
客待ち状態判定フラグに01Hがセットされている場合には(ステップS216;Yes)、特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態判定フラグに01Hがセットされていない場合には(ステップS216;No)、ステップS217に処理を移す。
ステップS217において、メインCPU110aは、後述するステップS218で客待ち状態指定コマンドを何度もセットすることがないように、客待ち状態判定フラグに01Hをセットする。
ステップS218において、メインCPU110aは、客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(大当たり判定処理)
図22は、主制御基板110による大当たり判定処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS221において、メインCPU110aは、当該大当たり判定処理が第1始動口10への遊技球の入球に基づいて行われるものであるか否かを判定する。メインCPU110aは、第1始動口であると判定した場合(ステップS221;Yes)、ステップS222に処理を移し、第1始動口でないと判定した場合(ステップS221;No)、ステップ223に処理を移す。
ステップS222において、メインCPU110aは、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。一方、ステップS223において、メインCPU110aは、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
ステップS224において、メインCPU110aは、現在の確率遊技状態及び特別図柄当該記憶領域の第0記憶部に記憶されている大当たり判定用乱数値と、選択された大当たり判定テーブルとを参照して、「大当たり」と「ハズレ」の何れであるかを判定する。
ステップS225において、メインCPU110aは、「大当たり」と判定した場合には(ステップS225;Yes)、ステップS226に処理を移し、「ハズレ」と判定した場合には(ステップS225;No)、ステップS227に処理を移す。
ステップS226において、メインCPU110aは、大当たり用特別図柄決定テーブルを選択する。一方、ステップS227において、メインCPU110aは、ハズレ用特別図柄決定テーブルを選択する。
ステップS228において、メインCPU110aは、大当たり判定を行うこととなった始動口の種類と、特別図柄当該記憶領域の第0記憶部に記憶されている大当たり図柄判定用乱数値と、選択されたテーブルを照合して、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)を決定する。
尚、決定された特別図柄は、後述する大当たり遊技処理において大入賞口13aの作動態様を決定するのに用いられ、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS229において、メインCPU110aは、上記ステップS228で決定された特別図柄に対応する特図停止図柄データを特図停止図柄データ記憶領域にセットし、今回の大当たり判定処理を終了する。
(特別図柄変動処理)
図23は、主制御基板110による特別図柄変動処理を説明するフローチャートである。
ステップS241において、メインCPU110aは、ステップS212においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か)を判定する。メインCPU110aは、変動時間を経過していないと判定した場合には(ステップS241;No)、特別図柄変動処理を終了する。一方、メインCPU110aは、変動時間を経過していると判定した場合には(ステップS241;Yes)、ステップS242に処理を移す。
ステップS242において、メインCPU110aは、上記ステップS228で決定された特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)を第1特別図柄第1表示器19a又は第2特別図柄第1表示器19bに停止表示させる。具体的には、特別図柄停止表示データをメインRAM110cの所定処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄第1表示器19a又は第2特別図柄第1表示器19bに特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が停止表示され、遊技者に大当たり抽選の結果が報知されることになる。
ステップS243において、メインCPU110aは、特別図柄が停止表示したことを示す特別図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄確定コマンドは演出制御基板130に送信される。
ステップS244において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=250カウンタ)をセットする。尚、特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において2ms毎に「1」減算処理されていく。
ステップS245において、メインCPU110aは、特図特電処理データに「2」をセットし、特別図柄変動処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図24は、主制御基板110による特別図柄停止処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS251において、メインCPU110aは、上記ステップS244においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ≠0か)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していると判定した場合には(ステップS251;Yes)、ステップS252に処理を移し、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には(ステップS251;No)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS252において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグが「ON」されているか否かを判定する。時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグが「ON」されている場合というのは、現在の遊技状態が時短遊技状態の場合である。
時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグが「ON」されている場合には(ステップS252;Yes)、ステップS253に処理を移し、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグが「OFF」されている場合には(ステップS252;No)、ステップS258に処理を移す。
ステップS253において、メインCPU110aは、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶されている時短遊技回数(J)から「1」を減算して更新し、ステップS254において、新たな時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定する。メインCPU110aは、時短遊技回数(J)が「0」であると判定した場合には(ステップS254;Yes)、ステップ255に処理を移し、時短遊技回数(J)が「0」でないと判定した場合には(ステップS254;No)、ステップS258に処理を移す。
ステップS255において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に設置されている時短遊技フラグを「OFF」にする。これにより時短遊技状態が終了して非時短遊技状態に移行することになる。
ステップS256において、メインCPU110aは、時短遊技状態表示器19hの表示(LEDの点灯)を消去(LEDの消灯)させるための時短遊技状態消去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に時短遊技状態消去データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、時短遊技状態表示器19hの表示が消去されることになる。
ステップS257において、メインCPU110aは、右打ち第1表示器19jの表示(LEDの点灯)を消去(LEDの消灯)させるための右打ち消去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に右打ち消去データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、右打ち第1表示器19jの表示が消去されることになる。
ステップS258において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグが「ON」されているか否かを判定する。高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグが「ON」されている場合というのは、現在の遊技状態が高確率遊技状態の場合である。
高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグが「ON」されている場合には(ステップS258;Yes)、ステップS259に処理を移し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグが「OFF」されている場合には(ステップS258;No)、ステップS263に処理を移す。
ステップS259において、メインCPU110aは、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から「1」を減算して更新し、ステップS260において、新たな高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定する。メインCPU110aは、高確率遊技回数(X)が「0」であると判定した場合には(ステップS260;Yes)、ステップ261に処理を移し、高確率遊技回数(X)が「0」でないと判定した場合には(ステップS260;No)、ステップS263に処理を移す。
ステップS261において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に設置されている高確率遊技フラグを「OFF」にする。これにより高確率遊技状態が終了して低確率遊技状態に移行することになる。
ステップS262において、メインCPU110aは、高確率遊技状態表示器19gの表示(LEDの点灯)を消去(LEDの消灯)させるための高確率遊技状態消去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に高確率遊技状態消去データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、高確率遊技状態表示器19gの表示が消去されることになる。
ステップS263において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドは演出制御基板130に送信される。
ステップS264において、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり図柄(停止図柄データ=01〜06)であるか否かを判定する。大当たり図柄でないと判定した場合には(ステップS264;No)、ステップS265において、メインCPU110aは、特図特電処理データに「0」をセットし、今回の特別図柄停止処理を終了し、大当たり図柄であると判定した場合には(ステップS264;Yes)、ステップS266に処理を移す。
ステップS266において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグが「ON」されているか否かを判定する。メインCPU110aは、時短遊技フラグが「ON」されている場合には(ステップS266;Yes)、ステップS267に処理を移し、時短遊技フラグが「OFF」されている場合には(ステップS266;No)、ステップS268に処理を移す。
ステップS267において、メインCPU110aは、時短遊技状態消去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に時短遊技状態消去データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、時短遊技状態表示器19hの表示が消去(LEDの消灯)されることになる。
ステップS268において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグが「ON」されているか否かを判定する。メインCPU110aは、高確率遊技フラグが「ON」されている場合には(ステップS268;Yes)、ステップS269に処理を移し、高確率遊技フラグが「OFF」されている場合には(ステップS268;No)、ステップS270に処理を移す。
ステップS269において、メインCPU110aは、高確率遊技状態消去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に高確率遊技状態消去データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、高確率遊技状態表示器19gの表示が消去(LEDの消灯)されることになる。
ステップS270において、メインCPU110aは、特図特電処理データに「3」をセットする。
ステップS271において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS272において、メインCPU110aは、大入賞口開閉制御テーブルをセットする。具体的には、図8に示す大当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止図柄データに対応する大入賞口開閉制御テーブルを設定する。
ステップS273において、メインCPU110aは、大当たり遊技制御テーブルと特図停止図柄データに基づいて、オープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。尚、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS102において、4ms毎に1ずつ減算されていく。
ステップS274において、メインCPU110aは、上記ステップS272で設定された大入賞口開閉制御テーブルに基づいて、特別遊技の種類(第1大当たり〜第3大当たり)を判定し、大当たり遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、大当たり遊技のオープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS275において、メインCPU110aは、ラウンド数表示器19iに当該大当たり遊技のラウンド数を表示(LEDの点灯)させるためのラウンド数表示データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域にラウンド数表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、ラウンド数表示器19iにラウンド数が表示されることになる。
ステップS276において、メインCPU110aは、右打ち第1表示器19jに右打ち表示(LEDの点灯)をさせるための右打ち表去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。これにより、所定の処理領域に右打ち表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、右打ち第1表示器19jに右打ち表示が行われることになる。
(大当たり遊技処理)
図25は、主制御基板110による大当たり遊技処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS281において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。例えば、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。
メインCPU110aは、現在オープニング中であると判定した場合には(ステップS281;Yes)、ステップS282に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には(ステップS281;No)、ステップS286に処理を移す。
ステップS282において、メインCPU110aは、予め設定されたオープニング時間が経過したか否かを判定する。すなわち、上記ステップS273でセットされた特別遊技タイマカウンタが「0」になったか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であれば、オープニング時間が経過したと判定する。オープニング時間が経過していない場合には(ステップS282;No)、今回の大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間が経過した場合には(ステップS282;Yes)、ステップS283に処理を移す。
ステップS283において、メインCPU110aは、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」加算して更新(R←R+1)する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」が記憶されることになる。
ステップS284において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新(K←K+1)する。ここでは、まだ大入賞口13aの開放が行われていないので、開放回数(K)記憶領域には「1」が記憶されることになる。また、大入賞口13aの開閉部材13bを開放させるために大入賞開閉ソレノイド13dを通電させる大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。これにより、開閉部材13bが閉鎖状態から開放状態に変換されて大入賞口13aが開放されることになる。尚、上記ステップS272で設定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口13aの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS285において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)に対応するラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドは演出制御基板130に送信されることになる。ここでは、大当たり遊技の1ラウンド目となるので、開放第1回目用ラウンド指定コマンドがセットされる。
ステップS286において、メインCPU110aは、現在大入賞口13aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド13dを通電させる通電データがセットされているか否かが判定される。大入賞口13aが開放中であると判定した場合には(ステップS286;Yes)、ステップS287に処理を移し、大入賞口13aが開放中でないと判定した場合には(ステップS286;No)、ステップS289に処理を移す。
ステップS287において、メインCPU110aは、大入賞口13aの開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば、9個)に達したこと又は最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0になったこと)が該当する。
メインCPU110aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合には(ステップS287;Yes)、ステップS288に処理を移し、「開放終了条件」が成立していないと判定した場合には(ステップS287;No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS288において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理(インターバル処理)を行う。具体的には、大入賞口13aの開閉部材13bを閉鎖状態に変換するための大入賞口開閉ソレノイド通電停止データをセットする。これにより、開閉部材13bが開放状態から閉鎖状態に変換されて大入賞口13aが閉鎖されることになる。また、上記のステップS272で設定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口13aの閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。また、開閉部材13bが開放状態から閉鎖状態に変換されることを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、大入賞口閉鎖指定コマンドは演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS289において、メインCPU110aは、現在大入賞口13aが閉鎖中(インターバル中)であるか否かを判定する。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド13dを通電させる通電データがセットされているか否かが判定される。大入賞口13aが閉鎖中であると判定した場合には(ステップS289;Yes)、ステップS290に処理を移し、大入賞口13aが閉鎖中でないと判定した場合には(ステップS289;No)、ステップS290に処理を移す。
ステップS290において、メインCPU110aは、大入賞口13aの閉鎖時間が終了したか否かを判定する。具体的には、特別遊技タイマカウンタが「0」になったか否かを判定する。閉鎖時間が終了した場合には(ステップS290;Yes)、ステップS291に処理を移し、閉鎖時間が終了していない場合には(ステップS290;No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS291において、メインCPU110aは、今回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に到達したこと又は開放回数(K)が最大開放回数となったか否かを判定する。今回のラウンドが終了したと判定した場合(ステップS291;Yes)、ステップS293に処理を移し、今回のラウンドが終了していないと判定した場合には(ステップS291;No)、ステップS292に処理を移す。
ステップS292において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新(K←K+1)する。また、大入賞口13aの開閉部材13bを開放させるために大入賞開閉ソレノイド13dを通電させる大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。これにより、開閉部材13bが閉鎖状態から開放状態に変換されて大入賞口13aが開放されることになる。尚、上記ステップS272で設定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口13aの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS293において、メインCPU110aは、最終ラウンドの終了であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が今回の大当たり遊技の最大ラウンド遊技回数に到達しているか否かを判定する。最終ラウンドの終了であると判定した場合には(ステップS293;Yes)、ステップS297に処理を移し、最終ラウンドの終了でないと判定した場合には(ステップS293;No)、ステップS294に処理を移す。
ステップS294において、メインCPU110aは、ラウンドデータ設定処理を行う。具体的には、開放回数(K)記憶領域及び大入賞口入球数(C)記憶領域に「0」をセットし、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)を「1」加算して更新(R←R+1)する。
ステップ295において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新(K←K+1)する。また、大入賞口13aの開閉部材13bを開放させるために大入賞開閉ソレノイド13dを通電させる大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。これにより、開閉部材13bが閉鎖状態から開放状態に変換されて大入賞口13aが開放されることになる。尚、上記ステップS272で設定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口13aの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS296において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)に対応するラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドは演出制御基板130に送信される。
ステップS297において、メインCPU110は、エンディング移行処理を行う。具体的には、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域及びラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」をセットして各記憶領域の値をクリアする。また、大当たり遊技制御テーブルと特図停止図柄データに基づいて、エンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS298において、メインCPU110aは、特図停止図柄データに対応するエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、エンディング指定コマンドは演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS299において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。エンディング中である場合には(ステップS299;Yes)、ステップS300に処理を移し、エンディング中でない場合には(ステップS299;No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS300において、メインCPU110aは、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過したと判定した場合には(ステップS300;Yes)、ステップS301に処理を移し、エンディング時間が経過していないと判定した場合には(ステップS300;No)、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS301において、メインCPU110aは、特図特電処理データに「4」をセットして大当たり遊技を終了する。
(特別遊技終了処理)
図26は、主制御基板110による特別遊技(大当たり遊技)終了処理を説明するフローチャートである。
ステップS321において、メインCPU110aは、特図停止図柄データ記憶領域にセットされた特図停止図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS322において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図10に示す遊技状態設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした特図停止図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当たり遊技終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、特図停止図柄データが「01」、「02」、「04」、「05」の何れかであれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグをセットする(オンにする)。
ステップS323において、メインCPU110aは、高確率遊技回数設定処理を行う。具体的には、図10に示す遊技状態設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした特図停止図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止図柄データが「02」であれば、高確率遊技回数(X)記憶領域に50000回をセットする。
ステップS324において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図10に示す遊技状態設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした停止図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止図柄データが「02」であれば、時短遊技フラグ記憶領域にフラグをセットする(オンにする)。
ステップS325において、メインCPU110aは、時短遊技回数設定処理を行う。図10に示す遊技状態設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした停止図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止図柄データが「02」であれば、時短遊技回数(J)記憶領域に50000回をセットする。
ステップS326において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域及び時短遊技フラグ記憶領域を参照して遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドは、演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS327において、メインCPU110aは、ラウンド数表示器19iの表示(LEDの点灯)を消去(LEDの消灯)させるためのラウンド数消去データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域にラウンド数消去データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、ラウンド数表示器19iの表示が消去されることになる。
ステップS328において、メインCPU110aは、特図特電処理データに「0」をセットし、図21に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別遊技終了処理を終了する。
(普図普電制御処理)
図27は、主制御基板110による普図普電制御処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS331において、メインCPU110aは、普図普電処理データの値をロードし、ステップS332において、ロードした普図普電処理データから分岐アドレスを算出する。
ステップS333において、メインCPU110aは、普図普電処理データ=0であれば(ステップS333;Yes)、ステップS334において普通図柄変動処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。普図普電処理データ=0でなければ(ステップS333;No)、普図普電処理データ=1と判断し、ステップS335において補助遊技処理を行い、普図普電制御処理を終了する。
(普通図柄変動処理)
図28は、主制御基板110による普通図柄変動処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS341において、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中(普通図柄時間カウンタ≠0)である場合には(ステップS341;Yes)には、ステップS358に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合(ステップS341;No)には、ステップS342に処理を移す。
ステップS342において、メインCPU110aは、普図保留数を記憶している普通図柄保留数(G)記憶領域の値が1以上であるか否かを判定する。普通図柄保留数(G)記憶領域の値が1以上であると判定した場合には(S342;Yes)、ステップS343に処理を移し、普通図柄保留数(G)記憶領域の値が1以上でないと判定した場合(S342;No)には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
ステップS343において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して更新(G←G+1)する。
ステップS344において、メインCPU110aは、上記ステップS343において減算された普通図柄保留数(G)記憶領域に対応する普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、普通図柄記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは普通図柄保留記憶領域からは消去されることになる。これにより、前回の遊技で用いた当たり判定用乱数値、当たり図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値が消去される。
ステップS345において、メインCPU110aは、当たり判定処理を行う。具体的には、現在の時短遊技状態と普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている当たり判定用乱数値とを 図13(a)に示す普通図柄の当たり判定テーブルと照合して当たりか否かの判定(普通図柄の当たり抽選)を行う。
ステップS346において、メインCPU110aは、普通図柄決定処理を行う。具体的には、現在が時短遊技状態であるか否かと、上記ステップS345における当たり判定の結果と、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている普図停止用乱数値とを図13(b)に示す普通図柄の停止図柄決定テーブルと照合して普通図柄の種類(普図停止図柄データ)を決定し、普図停止図柄記憶領域にセットする。
ステップS347において、メインCPU110aは、上記ステップS346において決定された普図停止図柄データに対応する普図指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS348において、メインCPU110aは、普図変動パターン判定処理を行う。具体的には、現在が時短遊技状態であるか否かと、上記ステップS345における当たり判定の結果と、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている普図変動パターン乱数値とを図13(c)に示す普通図柄の変動パターン決定テーブルと照合して普通図柄の変動時間(変動パターン)を決定する。
ステップS349において、メインCPU110aは、上記ステップS348で決定された普通図柄の変動時間(変動パターン)に対応する普図変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS350において、メインCPU110aは、上記ステップS349で決定された普通図柄の変動時間を普通図柄時間カウンタにセットする。尚、普通図柄時間カウンタは、上記ステップS102において、4ms毎に1ずつ減算されていく。
ステップS351において、メインCPU110aは、普通図柄第1表示器19cに普通図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための普通図柄変動表示データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に普通図柄変動表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、普通図柄第1表示器19cの変動表示が開始される。
ステップS352において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)に対応する普通図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS353において、メインCPU110aは、上述した普通図柄保留表示データをメインRAM110cの所定の処理領域にセットして、今回の普通図柄変動処理を終了する。これにより、所定の処理領域に普通図柄保留表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、普通図柄保留第1表示器19fに普図保留数が表示される。
ステップS354において、メインCPU110aは、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、上記ステップS350においてセットされた普通図柄時間カウンタが「0」となったか否かを判定する。普通図柄の変動時間が経過したと判定した場合には(S354;Yes)には、ステップS355に処理を移し、普通図柄の変動時間が経過していないと判定した場合には(S354;No)には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
ステップS355において、メインCPU110aは、上記ステップS346で決定された普通図柄を普通図柄第1表示器19cに停止表示させるための、普通図柄停止表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に普通図柄停止表示データがセットされていると、上記ステップS110で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS111において出力されることで、普通図柄第1表示器19cに普通図柄が停止表示され、遊技者に当たり抽選の判定結果が報知されることになる。
ステップS356において、メインCPU110aは、普通図柄の停止表示を示す普通図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
ステップS357において、メインCPU110aは、普通図柄の停止図柄データが当たり停止図柄であるか否かを判定する。当たり停止図柄である場合には(S357;Yes)、ステップS358に処理を移し、当たり停止図柄でない場合には(S357;No)には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
ステップS358において、メインCPU110aは、普図普電処理データに「1」をセットし、図29に示す補助遊技処理に処理を移行する準備を行う。
ステップS359において、メインCPU110aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU110aは、まず、メインRAM110cの第2始動口の開放態様決定テーブルをセットし、開放回数(S)記憶領域に記憶されている開放回数(S)に「1」を加算して更新(S←S+1)する。ここでは、まだ第2始動口11aの開放が1回も行われていないので、開放回数(S)記憶領域には「1」が記憶されることになる。そして、第2始動口11aの開閉部材11bを開放するために第2始動口開閉ソレノイド11dを通電させる通電データをセットする。これにより、開閉部材11bが閉鎖状態から開放状態に変換されて第2始動口11aが開放されることになる。また、第2始動口の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて第2始動口11aの開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットして、今回の普通図柄変動処理を終了する。尚、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS102において、4ms毎に1ずつ減算されていく。
(補助遊技処理)
図29は主制御基板110における補助遊技処理を説明するフローチャートである。
ステップS361において、メインCPU110aは、第2始動口11aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2始動口開閉ソレノイド11dを通電させる通電データがセットされているか否かが判定される。第2始動口11aが開放中であると判定した場合には(ステップS361;Yes)、ステップS362に処理を移し、第2始動口11aが開放中でないと判定した場合には(S361;No)には、ステップS367に処理を移す。
ステップS362において、メインCPU110aは、第2始動口11aの開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2始動口入球カウンタ(L)の値が規定個数(10個)に到達したこと又は現在の開放回数(S)における開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0)が該当する。開放終了条件が成立したと判定した場合には(ステップS362;Yes)には、ステップS363に処理を移し、開放終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップS362;No)には、今回の補助遊技処理を終了する。
ステップS363において、メインCPU110aは、第2始動口閉鎖処理を行う。具体的には、第2始動口11aの開閉部材11bを閉鎖状態に変換するための第2始動口開閉ソレノイド通電停止データをセットする。これにより、開閉部材11bが開放状態から閉鎖状態に変換されて第2始動口11aが閉鎖されることになる。また、上記ステップS359で設定された第2始動口の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて、第2始動口11aの閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。本処理を終了したら、今回の補助遊技処理を終了する。
ステップS364において、メインCPU110aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口11aの開放回数になること、又は、第2始動口入球カウンタ(L)の値が規定個数(10個)に達したことである。そして、メインCPU110aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合には(ステップS364;Yes)、ステップS365に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には(ステップS365;No)には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS365において、メインCPU110aは、補助遊技終了処理を行う。具体的には、第2始動口11aの開放回数(S)記憶領域、第2始動口入球カウンタ(L)記憶領域に「0」をセットして各記憶領域の値をクリアする。
ステップS366において、メインCPU110aは、普図普電処理データに「0」をセットし、図28に示す普通図柄変動処理に処理を移行する準備を行う。本処理を終了すると、今回の補助遊技処理を終了する。
ステップS367において、メインCPU110aは、第2始動口11aの閉鎖時間が経過したか否かを判定する。具体的には、補助遊技タイマカウンタが「0」になかったか否かを判定する。第2始動口11aの閉鎖時間が終了したと判定した場合(ステップS367;Yes)には、ステップS368に処理を移し、第2始動口11aの閉鎖時間が終了していないと判定した場合(ステップS367;No)には、今回の補助遊技処理を終了する。
ステップS368において、メインCPU110aは、第2始動口開放処理を行う。具体的には、第2始動口11aの開閉部材11bを開放するために第2始動口開閉ソレノイド11dを通電させる第2始動口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。これにより、開閉部材11bが閉鎖状態から開放状態に変換されて第2始動口11aが開放されることになる。また、上記ステップS359で設定された第2始動口の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて第2始動口11aの開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
(データ作成処理)
図30は、主制御基板110におけるデータ作成処理を説明するフローチャートである。
ステップS371において、メインCPU110aは、大当たり遊技処理でセットされた大入賞口開閉ソレノイド通電開始データまたは大入賞口開閉ソレノイド通電停止データに基づいて、大入賞口開閉ソレノイド13dを開放または閉鎖状態に駆動させるための駆動信号に対応する駆動制御データを作成する。
ステップS372において、メインCPU110aは、補助遊技処理でセットされた第2始動口開閉ソレノイド通電開始データまたは第2始動口開閉ソレノイド通電停止データに基づいて、第2始動口開閉ソレノイド11dを開放または閉鎖状態に駆動させるための駆動信号に対応する駆動制御データを作成する。
ステップS373において、メインCPU110aは、特別図柄記憶判定処理又は特別図柄変動処理でセットされた特別図柄変動表示データまたは特別図柄停止表示データに基づいて、第1特別図柄第1表示器19aまたは第2特別図柄第1表示器19bのLEDを点灯、点滅または消灯させるための特別図柄表示信号に対応する特別図柄第1表示器用表示制御データを作成する。
ステップS374において、メインCPU110aは、普通図柄変動処理でセットされた普通図柄変動表示データまたは普通図柄停止表示データに基づいて、普通図柄第1表示器19cのLEDを点灯、点滅または消灯させるための普通図柄表示信号に対応する普通図柄第1表示器用表示制御データを作成する。
ステップS375において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理、第2始動口検出スイッチ入力処理又は特別図柄記憶判定処理でセットされた特別図柄保留表示データ(第1特別図柄保留表示データ、第2特別図柄保留表示データ)に基づいて、第1特別図柄保留第1表示器19dまたは第2特別図柄保留第1表示器19eのLEDを点灯、点滅または消灯させるための特別図柄保留表示信号に対応する特別図柄保留第1表示器用表示制御データを作成する。
ステップS376において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理または普通図柄変動処理でセットされた普通図柄保留表示データに基づいて、普通図柄保留第1表示器19fのLEDを点灯、点滅または消灯させるための普通図柄保留表示信号に対応する普通図柄保留第1表示器用表示制御データを作成する。
ステップS377において、メインCPU110aは、特別図柄停止処理または特別遊技終了処理でセットされたラウンド数表示データまたはラウンド数消去データに基づいて、ラウンド数表示器19iのLEDを点灯または消灯させるためのラウンド数表示信号に対応するラウンド数表示器用表示制御データを作成する。
ステップS378において、メインCPU110aは、特別図柄停止処理でセットされた右打ち表示データまたは右打ち消去データに基づいて、右打ち第1表示器19jのLEDを点灯または消灯させるための右打ち表示信号に対応する右打ち第1表示器用表示制御データを作成する。
ステップS379において、メインCPU110aは、電源復旧時の遊技状態が高確率遊技状態であれば、高確率遊技状態表示器19gのLEDを点灯させるための高確率遊技状態表示器用表示制御データを作成する。
ステップS380において、メインCPU110aは、電源復旧時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短遊技状態表示器19hのLEDを点灯させるための時短遊技状態表示器用表示制御データを作成する。
ステップS381において、メインCPU110aは、大当たり抽選の当選確率が変動する設定付きの遊技機であるか否かに基づいて、設定表示器19kを点灯させるための設定表示器用制御データを作成する。
ステップS382において、メインCPU110aは、外部情報データ(遊技情報)、異常に係る情報及びRAMクリアの実行情報(セキュリティ信号)などを遊技機外に出力するための外部信号出力データを生成する外部信号出力データ作成処理を行う。
(出力制御処理)
図31は主制御基板110における出力制御処理を示すフローチャートである。
ステップS391において、メインCPU110aは、大入賞口開閉ソレノイド13b、第2始動口開閉ソレノイド11dを駆動させるために、上記ステップS371〜ステップS372で作成した各種駆動制御データを出力するポート出力処理を行う。さらに、上記ステップS382で作成した外部情報データ(遊技情報)、異常に係る情報及びRAMクリアの実行情報(セキュリティ信号)などの外部信号出力データを遊技情報出力端子板90に出力する。
ステップ392において、メインCPU110は、第1特別図柄第1表示器19a、第2特別図柄第1表示器19b、普通図柄第1表示器19c、第1特別図柄保留第1表示器19d、第2特別図柄保留第1表示器19e、普通図柄保留第1表示器19f、高確率遊技状態表示器19g、時短遊技状態表示器19h、ラウンド数表示器19i、右打ち第1表示器19j、設定表示器19kの各LEDを点灯、消灯または点滅させるために、上記ステップS373〜ステップS382で作成した各種表示制御データを出力する表示器用出力処理を行う。
ステップS393において、メインCPU110aは、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信し、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板130に送信するコマンド出力処理を行う。
(コマンドの説明)
図32及び図33は、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別を示す図である。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。尚、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や確変遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、特別図柄の変動表示が開始されるときに決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定される。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS140または上記ステップS206において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。第1特別図柄記憶指定コマンドとして、例えば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留数が「1」であることを示す第1特別図柄記憶1指定コマンド、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留数が「2」であることを示す第1特別図柄記憶2指定コマンドがある。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS160または上記ステップS206において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。第2特別図柄記憶指定コマンドとして、例えば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留数が「1」であることを示す第2特別図柄記憶1指定コマンド、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留数が「2」であることを示す第2特別図柄記憶2指定コマンドがある。
尚、本実施形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
「特別図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されたことを示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、特別図柄の種別(第1特別図柄と第2特別図柄の何れか)に合わせてDATAの情報が設定され、第1特別図柄であれば「DATA」が「01H」に設定され、第2特別図柄であれば「DATA」が「02H」に設定されている。つまり、特別図柄確定コマンドとして、第1特別図柄確定コマンドと第2特別図柄確定コマンドがある。
この特別図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されるときに演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS243において特別図柄を第1特別図柄第1表示器19aまたは第2特別図柄第1表示器19bに停止表示させるときに、特別図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている特別図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄確定コマンド」は、普通図柄が停止表示されたことを示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、「DATA」が「03H」に設定されている。
この普通図柄確定コマンドは、普通図柄が停止表示されるときに演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS356において普通図柄を普通図柄第1表示器19cに停止表示させるときに、普通図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている普通図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「第1特図変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄第1表示器19aにおける特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特図変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄第1表示器19aの特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS208において第1特別図柄の変動パターンに対応する第1特図変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。第1特図変動パターン指定コマンドとして、非時短遊技状態において変動時間が8秒のハズレの変動パターンに対応する第1特別図柄変動パターン01指定コマンド、非時短遊技状態において変動時間が40秒の大当たりの変動パターンに対応する第1特別図柄変動パターン06指定コマンドがある。
「第2特図変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄第1表示器19bにおける特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特図変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄第1表示器19bの特別図柄の変動表示が開始されるときに決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS208において第2特別図柄の変動パターンに対応する第2特図変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。第2特図変動パターン指定コマンドとして、時短遊技状態において変動時間が10秒のハズレの変動パターンに対応する第2特別図柄変動パターン41指定コマンド、時短遊技状態において変動時間が40秒の大当たりの変動パターンに対応する第2特別図柄変動パターン46指定コマンドがある。
尚、本実施形態では、「第1特図変動パターン指定コマンド」と「第2特図変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「特図変動パターン指定コマンド」という。
「始動口入賞指定コマンド」は、大当たり抽選の結果を事前に判定した結果を示す情報であり、第1始動口10への遊技球の入賞に基づく場合「MODE」が「E8H」で設定され、第2始動口11aへの遊技球の入賞に基づく場合「MODE」が「E9H」で設定され、各種の入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動口入賞指定コマンドは、第1始動口10または第2始動口11aに遊技球が入賞したときに、決定された始動入賞情報(事前判定結果)に対応する始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS139または上記ステップS159において、決定された入賞情報に対応する始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「開放最大カウント指定コマンド」は、1つのラウンド遊技における大入賞口13aへの最大入賞個数(10個)を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、「DATA」が「0AH」に設定されている。
この開放最大カウント指定コマンドは、1つのラウンド遊技が開始されるときに開放最大指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている開放最大カウント指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「ラウンド指定コマンド」は、各種大当たりの種別に合わせた大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド指定コマンドは、1つのラウンド遊技が開始されるときに、開始されたラウンド数に対応するラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS285または上記ステップS296において大入賞口13aの開閉部材13bを開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応するラウンド指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされているラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる、ラウンド指定コマンドとして、1回目のラウンド遊技が行われるときには第1回目用ラウンド指定コマンドが送信され、2回目のラウンド遊技が行われるときには開放第2回目用ラウンド指定コマンドがある。
「大入賞口閉鎖指定コマンド(インターバル指定コマンド)」は、ラウンド間の大入賞口13aの閉鎖期間(インターバル)であることを示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、「DATA」が「7FH」で設定されている。
この大入賞口閉鎖指定コマンドは、ラウンド間の大入賞口13aの閉鎖期間(インターバル)が開始するときに演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS288において大入賞口閉鎖指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口閉鎖指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当たり遊技(特別遊技状態)が開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定される。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当たりが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS274の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。オープニング指定コマンドとして、例えば、確変大当たりが行われる場合には確変大当たり用オープニング指定コマンド、通常大当たりが行われる場合には通常大当たり用オープニング指定コマンドがある。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当たり遊技が終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当たりが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS298の大当たり遊技終了処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。、エンディング指定コマンドとして、確変大当たりの場合には確変大当たり用エンディング指定コマンド、通常大当たりの場合には通常大当たり用エンディング指定コマンドがある。
「普図指定コマンド」は、普通図柄第1表示器19cに停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS347において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「普図変動パターン指定コマンド」は、普通図柄第1表示器19cにおける普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動パターン指定コマンドは、普通図柄第1表示器19cの普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS349において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄記憶指定コマンド」は、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普通図柄記憶指定コマンドは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS177または上記ステップS345において普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する普通図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、高確率遊技状態であるか否か及び時短遊技状態であるか否かの遊技状態を示すものであり、「MODE」が「FAH」で設定され、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば「DATA」が「10H」に設定され、低確率遊技状態且つ時短遊技状態であれば「DATA」が「11H」に設定され、高確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば「DATA」が「12H」に設定され、高確率遊技状態且つ時短遊技状態であれば「DATA」が「13H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、初期化処理の実行時、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当たり遊技の開始時および大当たりの終了時に、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS13においてRAMクリア処理 (初期化処理)が行われたとき、上記ステップS210において特別図柄の変動表示が開始されるとき、上記ステップS263において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短遊技回数(J)が変更した可能性があるとき、上記ステップS326において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短遊技回数(J)の設定を行ったときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「電源投入指定コマンド」及び「電源復旧指定コマンド」は、遊技機1への電源投入時に、メインRAM110cの初期化の有無に対応して電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
電源投入指定コマンドは、遊技機1への電源投入がメインRAM110cの初期化を伴うことを示すものであり、「MODE」が「FBH」で設定され、「DATA」が「00H」で設定されている。具体的には、電源投入指定コマンドは、RAMクリアスイッチ58cがONされ、メインRAM110cに記憶された情報がクリアされたときに演出制御基板130に送信されることになる(図14のステップS15)。
電源復旧指定コマンドは、遊技機1への電源投入がメインRAM110cの初期化を伴わないことを示すものであり、「MODE」が「FBH」で設定され、電源断が発生したときの遊技状態が、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定され、低確率遊技状態且つ時短遊技状態であれば「DATA」が「02H」に設定され、高確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば「DATA」が「03H」に設定され、高確率遊技状態且つ時短遊技状態であれば「DATA」が「04H」に設定されている。具体的には、電源復旧指定コマンドは、電源が投入されたときRAMクリアスイッチ58cがONされない場合に演出制御基板130に送信されることになる(図14のステップS19)。
「客待ち状態指定コマンド」は、特別図柄の変動表示が行われない客待ち状態となったことを示すものであり、「MODE」が「FBH」で設定され、「DATA」が「05H」で設定されている。
この客待ち状態指定コマンドは、上記ステップS217において客待ち状態となったときに客待ち状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされている客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「設定値指定コマンド」は、遊技機1に設定されている設定値を示すものであり、遊技機1の電源がONされた後、具体的には、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドが送信された後に演出制御基板130に送信される。
「エラー指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーを示すものであり、「MODE」が「FDH」で設定され、エラーの種別に合わせて「DATA」の情報が設定されている。
このエラー指定コマンドは、第2始動口11aへの遊技球の入賞時、磁気検出スイッチ58aや電波検出スイッチ58bでの検出時、入賞確認検出スイッチ58eでの検出時、開閉扉3の開放時、受け皿5の満杯時、払出異常の発生時等に、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
具体的には、上記ステップS109において磁気・電波異常が判定されるとき、S126において異常入賞が判定されるとき、S157において不正入球が判定されたとき、払出制御基板120で開閉扉3の開放、受け皿5の満杯、払い出すための遊技球の不足が検出されたときに、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされているエラー指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。エラー指定コマンドとして、磁気異常に対応する磁気異常用エラー指定コマンド、受け皿5の満杯に対応する満杯異常用エラー指定コマンドがある。
「エラー解除指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーが解消されたことを示すものであり、「MODE」が「FEH」で設定され、解消したエラーの種別に合わせて「DATA」の情報が設定されている。
このエラー解除指定コマンドは、開閉扉3の閉鎖時、受け皿5の満杯解消時、払出異常の解消時等に、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
具体的には、払出制御基板120で開閉扉3の閉鎖、受け皿5の満杯解消、払い出すための遊技球の不足解消が検出されたときに、解除されたエラーの種別に対応するエラー解除指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、直ちに上記ステップS393において演出用伝送データ格納領域にセットされているエラー指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
図34は、主制御基板110から演出制御基板130(画像制御部140)送信される各種コマンドの送信タイミングを示す図である。
図32、図33を用いて説明したように、例えば、低確率非時短遊技状態が設定され、大当たりの判定結果に基づいて第1特別図柄の変動表示が開始されるときに予め設定されたコマンド送信順序に基づいて、主制御基板110から演出制御基板130に、遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド、変動パターン指定コマンド及び特別図柄記憶指定コマンドが連続的に送信される。
演出制御基板130(画像制御部140)では、受信した各種コマンドに基づいて画像表示装置18に演出表示画像を表示する。主制御基板110では上述のとおりタイマ割込処理(図15)が4ms毎に行われるのに対し、画像制御部140では後述する画像表示装置16で画像を表示するためのフレーム更新処理(Vブランク割込処理(図48))が33ms毎に行われるので、演出制御基板130では遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド、変動パターン指定コマンド及び特別図柄記憶指定コマンドをセットで受信することなる。そのため、主制御基板110から演出制御基板130へ送信される遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド、変動パターン指定コマンド及び特別図柄記憶指定コマンドは 実質同時に送信されることになる。
演出制御基板130(画像制御部140)では、主制御基板110から実質同時に送信された遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド、変動パターン指定コマンド及び特別図柄記憶指定コマンドに基づいて、画像表示装置16において大当たりの変動演出の演出表示画像を表示する
特別図柄の変動表示が終了するときに、主制御基板110から特別図柄確定コマンドが送信されると、画像表示装置16において変動表示中の3つの演出図柄16aを大当たりであることを示す組み合わせ確定停止表示させる大当たり演出図柄画像が表示される。
確定停止表示状態の大当たり演出図柄画像を所定時間(例えば、0.5秒)表示してから、オープニング遊技を開始するときに主制御基板110から遊技状態指定コマンド(右打ち情報を含む)及びオープニング指定コマンドが送信されると、オープニング指定コマンドに基づいて後述するオープニング演出画像と右打ち促進画像が表示される。
各回目のラウンド遊技を開始する毎に主制御基板110から各回目のラウンド指定コマンドが送信されると、画像表示装置16において各回目のラウンド演出画像を表示する。その後、最終回目のラウンド遊技が終了するときに主制御基板110からエンディング指定コマンドが送信されると、画像表示装置16においてエンディング指定コマンドに基づいてエンディング演出画像が表示される。
主制御基板110から演出制御基板130へ送信される各種コマンドをグループ分けした場合に、演出図柄指定コマンド、特別変動パターン指定コマンド、特別図柄記憶指定コマンド及び特別図柄確定コマンドは特別図柄の変動表示に係るコマンドとして第1グループであり、第1始動口入賞指定コマンド及び第2始動口入賞指定コマンドは、始動入賞に係るコマンドとして第2グループであり、普通図柄の変動表示に係る普通図柄指定コマンド、普図変動パターン指定コマンド及び普通図柄記憶指定コマンドは第3グループであり、大当たり遊技に係るオープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド及びエンディング指定コマンドは第4グループであり、エラーに係る各種エラー指定コマンドは第5グループ、電源断発生に係る電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドの電源系のコマンドを各種エラー指定コマンドの第6グループとなる。
尚、電源断は、電源断が発生すると遊技の進行が中断してしまうため実行中の遊技の進行に影響を及ぼすエラーの一種とも言えるので、電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドの電源系のコマンドを、各種エラー指定コマンドと同じ第6グループとしてもよい。
次に、演出制御部130mのサブCPU130aにより実行される処理について説明する。
(演出制御部のメイン処理)
図35は、演出制御部130mによるメイン処理を説明するフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、サブCPU130aにシステムリセットが発生し、サブ130aは以下のメイン処理を行う。
ステップS510において、サブCPU130aは、タイマ割込処理を禁止する割込禁止を設定する。
ステップS520において、サブCPU130aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、電源投入に応じて、サブROM130bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM130cに記憶されているフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
このとき、サブCPU130aは、画像表示装置16,18、音声出力装置9、演出ボタン装置6A(ボタン駆動モータ6c、ボタン振動モータ6d、ボタン発光LED6e)、盤用駆動装置17(可動演出部材17A、ステッピングモータ)、盤用照明装置18、枠用照明装置27等を制御する。そして、画像制御部140及びランプ制御部150の双方から、初期化指示信号に対する初期化OK信号を受信した後、ステップS530に処理を移す。
ステップS530において、サブCPU130aは、タイマ割込を許可する割込許可を設定する。
ステップS540において、サブCPU130aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cに記憶されている種々の乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込処理が行われるまで、上記ステップS540の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図36は、演出制御部130mによるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。
図示しないが、演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ms)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御部130mのタイマ割込処理が実行される。
ステップS601において、サブCPU130aは、サブCPU130aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS602において、サブCPU130aは、演出制御部130mで用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS603において、サブCPU130aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。尚、演出制御部130mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部130mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS603において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS604において、サブCPU130aは、演出ボタン検出スイッチ6bの検知信号のチェックを行い、演出ボタン6aに関する演出入力制御処理を行う。
ステップS605において、サブCPU130aは、特別図柄第2表示器20a,20b、普通図柄第2表示器20c、特別図柄保留第2表示器20d,20e、普通図柄保留第2表示器20f、右打ち第2表示器20gに出力する各種表示制御データのデータ作成処理を行う。
ステップS606において、サブCPU130aは、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種データを液晶制御部140やランプ制御部150へ送信するコマンド出力処理を行う。また、ステップS605で作成した表示制御データの信号を出力させる表示器用出力処理を行う。
ステップS607において、サブCPU130aは、ステップS601で退避した情報をサブCPU130aのレジスタに復帰させる。
(コマンド解析処理)
図37、図38は、演出制御部130mによるコマンド解析処理を説明するフローチャートである。
図37に示すように、先ず、ステップS610において、サブCPU130aは、受信バッファにコマンドがある否かを確認して、コマンドを受信したか否かを確認する。
サブCPU130aは、受信バッファにコマンドがなければ(ステップS610;No)、コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあれば(ステップS610;Yes)、ステップS611に処理を移す。
次に、ステップS611において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エラー指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドがエラー指定コマンドであると判定した場合(ステップS611;Yes)、ステップS612に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがエラー指定コマンドでないと判定した場合(ステップS611;No)、ステップS613に処理を移す。
ステップS612において、サブCPU130aは、遊技機1のセキュリティに係るエラーが発生したことを報知するエラー報知処理を行う。このエラー報知処理では、エラー指定コマンドの種別を判定し、発生したエラーの種別に対応したエラー報知演出を決定し、決定したエラー報知演出をエラー報知演出記憶領域にセットし、決定したエラー報知演出の情報を画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、決定したエラー報知演出に基づくエラー報知指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS613において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エラー解除指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドがエラー解除指定コマンドであると判定した場合(ステップS613;Yes)、ステップS614に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがエラー解除指定コマンドでないと判定した場合(ステップS613;No)、ステップS617に処理を移す。
ステップS614において、サブCPU130aは、実行中のエラー報知を解除するためのエラー報知解除処理を行う。このエラー報知解除処理では、エラー解除指定コマンドの種別を判定し、解消したエラーの種別に対応するエラー報知演出をエラー報知演出記憶領域からクリアし、解消したエラー報知演出の解除情報を画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、解消したエラー報知演出に基づくエラー報知解除指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS617において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、電源投入指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが電源投入指定コマンドであると判定した場合(ステップS617;Yes)、ステップS618に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが電源投入指定コマンドでないと判定した場合(ステップS617;No)、ステップS619に処理を移す。
ステップS618において、サブCPU130aは、電源投入処理を行う。この処理において、RAMクリアスイッチ58cがオンされ、メインRAM110cに記憶された情報が初期化(RAMクリア)され、電源が投入されたことを報知する電源投入演出の情報を、画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、電源投入報知指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS619において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが電源復旧指定コマンドであると判定した場合(ステップS619;Yes)、ステップS620に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが電源復旧指定コマンドでないと判定した場合(ステップS619;No)、S621に処理を移す。
ステップS620において、サブCPU130aは、電源復旧処理を行う。この処理において、RAMクリアスイッチ58cがオンされず、電源が投入されたことを報知する電源復旧演出の情報を、画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、電源復旧報知指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS621において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであると判定した場合(ステップS621;Yes)、ステップS622に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが客待ちコマンドでないと判定した場合(ステップS621;No)、ステップS631に処理を移す。
ステップS622において、サブCPU130aは、客待ち演出処理を行う。この処理において、客待ち状態指定コマンドの受信から30秒或いは60秒後に第1画像表示装置16や第2画像表示装置18に客待ちデモ画像を表示したり、省電力中画像を表示したりする。
ステップS623において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであると判定した場合(ステップS623;Yes)、ステップS624に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドでないと判定した場合(ステップS623;No)、ステップS631に処理を移す。
ステップS624において、サブCPU130aは、特別図柄記憶指定コマンドから特図保留記憶数を解析して、解析した特図保留記憶数をサブRAM130cの特図保留記憶数カウンタにセットする特図保留記憶更新処理を行う。
ステップS631において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであると判定した場合(ステップS631;Yes)、ステップS632に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドでないと判定した場合(ステップS631;No)、ステップS641に処理を移す。
ステップS632において、サブCPU130aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析するとともに、当該始動口入賞指定コマンドに対応するデータ更新処理を実行する。始動口入賞指定コマンドには、事前判定処理によって仮判定された大当たり、ハズレに係る情報が対応付けられている。従って、ここでは新たに留保された第1保留(U1)または第2保留(U2)についての情報が、サブRAM130cの所定の記憶領域に記憶されることとなる。
ステップS633において、サブCPU130aは、始動口入賞指定コマンドを解析し、保留表示を所定の態様で行うべく保留表示コマンドを画像制御部140に送信する保留表示態様決定処理を行う。これにより、第1画像表示装置16には、第1保留(U1)及び第2保留(U2)の現在の保留個数が表示されることとなる。
ステップS641において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであると判定した場合(ステップS641;Yes)、ステップS642に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドでないと判定した場合(ステップS641;No)、ステップS651に処理を移す。
ステップS642において、サブCPU130aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、複数種類の変動演出パターンの中から1の変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。
ステップS643において、サブCPU130aは、上記ステップS642で決定された変動演出パターンに基づいて、各変動演出パターン毎に設定されている所謂演出抽選により予告演出の実行の有無と実行する場合の予告演出の種別(例えば図柄予告演出、楽曲予告演出など)を決定する予告演出決定処理を行う。
上記ステップS643で実行することが決定された予告演出の種別を画像制御部140、ランプ制御部150に伝送すべく、実行する予告演出の種別に対応する予告演出指定コマンドを伝送データ格納領域にセットする。予告演出指定コマンドが画像制御部140やランプ制御部150に送信されると、予告演出指定コマンドに基づいて、演出ボタン装置6A、音声出力装置9、画像表示装置16,18、盤用駆動装置17、盤用照明装置18、枠用照明装置27が制御される。
ステップS651において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。尚、演出図柄指定コマンドは、主制御基板110のステップS227、ステップS229においてセットされる。
サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであると判定した場合(ステップS651;Yes)、ステップS652に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドでないと判定した場合(ステップS651;No)、ステップS661に処理を移す。
ステップS652において、サブCPU130aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置16に停止表示させる演出図柄16aを決定する演出図柄決定処理を行う。この処理において、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄16aの組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットする。
ステップS661において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄確定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS661;Yes)、ステップS662に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄確定コマンドでないと判定した場合(ステップS661;No)、ステップS671に処理を移す。
ステップS662において、サブCPU130aは、演出図柄変動停止処理を行う。この処理において、演出図柄の変動を停止表示させるために、上記ステップS652で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄16aを停止表示させるための停止指示データをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップ671において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、普通図柄記憶指定コマンドであるか否か判定する。受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄記憶指定コマンドであると判定した場合(ステップS671;Yes)、ステップS672に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄記憶指定コマンドでないと判定した場合(ステップS671;No)、ステップS681に処理を移す。
ステップS672において、サブCPU130aは、普通図柄記憶指定コマンドから普図保留記憶数を解析して、解析した普図保留記憶数を普通図柄保留第2表示器20cに表示させるための普通図柄保留表示データを所定の処理領域にセットする普図保留記憶更新処理を行う。
図38に示すように、ステップS681において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否か判定する。受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであると判定した場合(ステップS681;Yes)、ステップS672に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドでないと判定した場合(ステップS681;No)、ステップS681に処理を移す。
ステップS682において、サブCPU130aは、受信した普図変動パターン指定コマンドに基づいて、複数種類の普図変動演出パターンの中から1の普図変動演出パターンを決定する普図変動演出パターン決定処理を行う。
ステップS691において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、普通図柄確定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS691;Yes)、ステップS692に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄確定コマンドでないと判定した場合(ステップS691;No)、ステップS700に処理を移す。
ステップS692において、サブCPU130aは、普通図柄変動停止処理を行う。この処理において、普図演出図柄を停止表示させるために、受信した普通図柄確定コマンドに対応する演出図柄データと、普図演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS700において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定した場合(ステップS700;Yes)、ステップS701に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドでないと判定した場合(ステップS700;No)、ステップS711に処理を移す。
ステップS701において、サブCPU130aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態をサブRAM130cにある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS711において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであると判定した場合(ステップS711;Yes)、ステップS712に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドでないと判定した場合(ステップS711;No)、ステップS721に処理を移す。
ステップS712において、サブCPU130aは、大当たり開始演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。この処理において、オープニング指定コマンドに基づいて大当たり開始演出パターンを決定し、決定した大当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を、画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、対応するデータをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS721において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであると判定した場合(ステップS721;Yes)、ステップS722に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドでないと判定した場合(ステップS721;No)、ステップS731に処理を移す。
ステップS722において、サブCPU130aは、大当たり演出パターンを決定するラウンド中演出パターン決定処理を行う。この処理において、何回目のラウンド遊技が開始するかについての情報を有するラウンド指定コマンドに基づいて、開始するラウンドごとにラウンド中演出パターンを決定する。そして、決定したラウンド中演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、当該演出パターンの情報を画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、対応するデータをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
ステップS731において、サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを判定する。受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであると判定した場合(ステップS731;Yes)、ステップS732に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドでないと判定した場合(ステップS731;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS732において、サブCPU130aは、大当たり終了演出パターンを決定する大当たり終了演出パターン決定処理を行う。この処理において、エンディング指定コマンドに基づいて大当たり終了演出パターンを決定し、決定した大当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり終了演出パターンの情報を画像制御部140、ランプ制御部150に送信するため、対応するデータをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
(特図保留記憶更新処理)
図39は、演出制御部130mによる特図保留記憶更新処理を示すフローチャートである。
ステップS741において、サブCPU130aは、ステップS623で受信したと判定された特別図柄記憶指定コマンドの内容を確認し、ステップS742において、確認した特別図柄記憶指定コマンドの内容に基づいてサブRAM130cの特図保留記憶数カウンタに特別図柄保留数をセットする。
ステップS743において、サブCPU130aは、第1特別図柄保留第2表示器20d又は第2特別図柄保留第2表示器20eに第1保留数又は第2保留数を表示(LEDの点灯又は点滅)させるための第1特別図柄保留表示データ又は第2特別図柄保留表示データをサブRAM130cの所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に第1特別図柄保留表示データ又は第2特別図柄保留表示データがセットされていると、上記ステップS605で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS606において出力されることで、第1特別図柄保留第2表示器20d又は第2特別図柄保留第2表示器20eに第1保留数又は第2保留数が表示される。
ステップS744において、サブCPU130aは、第1保留数表示領域16e又は第2保留数表示領域16fに第1保留数または第2保留数を表示させるために、主制御基板110から受信した特別図柄記憶指定コマンドに基づいて画像表示装置16の第1保留数表示領域16eに第1保留数又は第2保留数表示領域162に第2保留数を表示させるために生成した特別図柄保留数表示指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットして、今回の特図保留記憶更新処理を終了する。
サブRAM130cの送信バッファにセットされた特別図柄保留数表示指定コマンドは、上記ステップS606のデータ出力処理において、画像制御部140及びランプ制御部150に送信される。そして、画像制御部140によって第1保留数表示領域16eに第1特別図柄保留数又は第2保留数表示領域16fに第2特別図柄保留数を表示させる。尚、電源復旧中画像の表示中であれば電源復旧中画像を表示してから所定時間経過後に視認可能となるように、第1保留数表示領域16eに第1特別図柄保留数又は第2保留数表示領域16fに第2特別図柄保留数を復旧表示させる。尚、特別図柄保留数表示指定コマンドを生成せずに主制御基板110から受信した特別図柄記憶指定コマンドを画像制御部140に送信してもよい。
(変動演出パターン決定処理)
図40は、演出制御基部130mによる変動演出パターン決定処理を説明するフローチャートである。
変動演出パターン決定処理は、受信バッファに主制御基板110から送信された変動パターン指定コマンドが格納されると、サブCPU130aが実行する。この変動演出パターン決定処理は、特別図柄の変動表示中に、画像表示装置16,18をはじめとする種々の演出装置(演出ボタン装置6A、音声出力装置9、盤用駆動装置17、盤用照明装置18、枠用照明装置27)をどのように制御するかを示す変動演出パターンを決定するものである。
ステップS801において、サブCPU130aは、上記ステップS520で更新された演出用乱数値を取得する。
次に、ステップS802において、サブCPU130aは、現在の遊技状態と演出モードを参照して変動演出パターン決定テーブルを設定する。
演出モードは、現在設定されている遊技状態を報知するものである。具体的に、低確率非時短遊技状態のときに、現在の遊技状態が低確率非時短遊技状態であることを報知する通常モードを設定し、高確率時短遊技状態のときは、現在の遊技状態が高確率時短遊技状態であることを報知する確変モードを設定し、低確率時短遊技状態のとき、現在の遊技状態が低確率時短遊技状態であることを報知する時短モードを設定する。
現在の遊技状態に対応する演出モードを設定するにあたり、例えば、現在の遊技状態を報知する演出画像を画像表示装置16に表示させる、及び/又は、画像表示装置16に表示させる保留アイコン画像、当該変動アイコン画像、背景画像、キャラクタ画像や演出図柄16aの表示態様を他の演出モードにおける表示態様と異ならせることで、現在の遊技状態を報知する。
例えば、通常モードのときは、山をイメージした背景画像、数字(識別部)とキャラクタ画像(装飾部)とで構成した表示態様の演出図柄画像が表示される一方で、確変モードのときは、海をイメージした背景画像、数字(識別部)のみで構成される表示態様の演出図柄画像が表示される。また、確変モード及び時短モードのときは右打ち促進画像(「右打ち→」の画像)が表示される一方で、通常モードのときは右打ち促進画像は表示されない。
ステップS803において、サブCPU130aは、上記ステップS802でセットされた変動演出パターン決定テーブルと、上記ステップS801で取得された演出用乱数値に基づいて、1の変動演出パターンを決定する。
次に、ステップS804において、サブCPU130aは、上記ステップS803で決定した変動演出パターンを画像制御部140、ランプ制御部150に伝送すべく、変動演出パターン指定コマンドを伝送データ格納領域にセットする。変動演出パターン指定コマンドが画像制御部140やランプ制御部150に送信されると、変動演出パターン指定コマンドに基づいて、演出ボタン装置6A、音声出力装置9、画像表示装置16,18、盤用駆動装置17、盤用照明装置18、枠用照明装置27が制御される。
ステップS805において、サブCPU130aは、上記ステップS803で決定した変動演出パターンに対応する演出時間である変動演出時間をサブRAM130cの変動演出タイマカウンタにセットし、ステップS806において、サブCPU130aは、当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM130cの変動演出データ記憶領域にセットする。
尚、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS602において、4ms毎に1ずつ減算処理されていく。サブCPU130aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、換言すれば、当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。
ステップS807において、サブCPU130aは、保留アイコン表示更新処理を行う。具体的には、上記ステップS633の保留表示態様決定処理で決定されたアイコンの変化シナリオに基づいて、第1画像表示装置16(メイン液晶)に表示される保留アイコンの表示態様を変化させるか否かと変化後の表示態様を決定し、この決定に対応する保留アイコン変化指定コマンドを特定し、この特定した保留アイコン変化指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
尚、サブRAM130cの送信バッファにセットされた保留アイコン変化指定コマンドは、上記ステップS606のデータ出力処理において、画像制御部140に送信される。そして、画像制御部140によって保留アイコンの表示態様が変化することになる。
ステップS808において、サブCPU130aは、当該変動アイコン表示態様決定処理を行う。具体的には、上記ステップS803で決定された変動演出パターンに基づいて、第1画像表示装置16(メイン液晶)に表示される当該変動アイコンの表示態様を変化させるか否かと変化後の表示態様を決定し、この決定に対応する当該変動アイコン指定コマンドを特定し、この特定した当該変動アイコン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、今回の変動演出パターン決定処理を終了する。
尚、サブRAM130cの送信バッファにセットされた当該変動アイコン指定コマンドは、上記ステップS606のデータ出力処理において、画像制御部140に送信される。そして、画像制御部140によって当該変動アイコン指定コマンドに対応する表示態様で当該変動アイコンが表示されることになる。
ステップS809において、サブCPU130aは、第1特別図柄第2表示器20a又は第2特別図柄第2表示器20bに特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための特別図柄変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に特別図柄変動表示データがセットされていると、上記ステップS605で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS606において出力されることで、第1特別図柄第2表示器20a又は第2特別図柄第2表示器20bの変動表示が開始される。
ステップS810において、サブCPU130aは、特殊図柄を変動表示させるための特殊図柄変動表示指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
尚、サブRAM130cの送信バッファにセットされた特殊図柄変動表示指定コマンドは、上記ステップS606のデータ出力処理において、画像制御部140に送信される。そして、画像制御部140によって特殊図柄変動表示領域TZの特殊図柄の変動表示が行われる。
(変動演出パターン決定テーブル)
図41、図42を参照して、サブROM130bに記憶されている各種テーブルについて説明する。
(変動演出パターン決定テーブル)
図41、図42は、演出図柄16aの変動態様を決定するための変動演出パターン決定テーブルを示す図である。変動演出パターン決定テーブルには、現在の遊技状態と、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドと、各変動演出パターンの選択率(%)と、決定される変動演出パターンが対応づけられており、図41は、大当たり判定の結果がハズレのときに参照されるハズレ用変動演出パターン決定テーブルであり、図42は、大当たり判定の結果が大当たりのときに参照される大当たり用変動演出パターン決定テーブルである。
変動演出パターンとは、特別図柄の変動表示中において、画像表示装置16,18、演出ボタン装置6A、選択ボタン装置6B、音声出力装置9、盤用駆動装置17、盤用照明装置18、枠用照明装置27等の種々の演出装置を用いて行われる変動演出の演出態様であり、リーチ演出の内容等といった演出構成(演出態様)が記載されている。
例えば、図41のハズレ用変動演出パターン決定テーブルを用いて変動演出パターンを決定する場合、現在の遊技状態が「非時短遊技状態」であり、変動パターン指定コマンドが「E6H、05H」である場合には、40%の割合で変動演出パターン08が決定され、30%の割合で変動演出パターン09が決定され、20%の割合で変動演出パターン10が決定され、10%の割合で変動演出パターン11が決定される。
ここで、「通常変動」とは、演出図柄によってリーチ状態が発生しないリーチなしハズレの通常変動演出(演出時間:8秒)が行われることを示している。
「ロング変動」とは、演出時間が通常変動演出(演出時間:8秒)よりも長く(演出時間:10秒)、リーチ状態が発生しないリーチなしハズレのロング変動演出が行わることを示している。
「短縮変動」とは、演出時間が通常変動演出(演出時間:8秒)よりも短く(演出時間:4秒)、リーチ状態が発生しないリーチなしハズレの短縮変動演出が行われることを示してしている。
「超短縮変動」とは、演出時間が短縮変動演出(演出時間:4秒)よりも短く(演出時間:3秒)、リーチ状態が発生しないリーチなしハズレの超短縮変動演出が行われることを示している。
「ノーマルリーチ」とは、第1画像表示装置16の表示部の左側領域と右側領域に同じ演出図柄が仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄が変動するリーチ状態が発生するが、大当たり遊技の実行を期待させるSPリーチ演出又はSPSPリーチ演出が実行されないノーマルリーチ演出が実行されることを示している。
「SPリーチ」とは、演出図柄を縮小して、その縮小した演出図柄を表示部端部寄りに移動させると共に、大当たり遊技の実行を期待させるSPリーチ演出が実行されることを示している。SPリーチ演出として、例えば、味方キャラクタが大当たりとなるか否かの煽り演出を行う。
「SPSPリーチ」とは、画像表示装置16の表示部の変動表示領域で変動中の演出図柄を縮小して、その縮小した演出図柄を表示部端部寄りに移動させると共に、大当たり遊技の実行を期待させるSPSPリーチ演出が実行されることを示している。SPSPリーチ演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルする演出や指令されたミッションを行うミッション演出等を行う。
「全回転リーチ」とは、画像表示装置16の表示部の左側領域、中央領域、右側領域に同一の表示態様の演出図柄が揃った状態で低速でスクロールを行うと共に、大当たり遊技が実行されることを示す特別演出を行う全回転リーチ演出が実行されることを示している。
尚、各リーチ演出の大当たり期待度は、ノーマルリーチ演出<SPリーチ演出<SPSPリーチ演出<全回転リーチ演出(大当たり確定)の順で高くなるように設定されている。
(データ作成処理)
図43は、演出制御部130mによるデータ作成処理を示すフローチャートである。
ステップS810において、サブCPU130aは、変動演出パターン決定処理又は演出図柄変動停止処理でセットされた特別図柄変動表示データ、特別図柄停止表示データに基づいて、第1特別図柄第2表示器20aまたは第2特別図柄第2表示器20bのLEDを点灯、点滅または消灯させるための特別図柄表示信号に対応する特別図柄第2表示器用表示制御データを作成する。
ステップS811において、サブCPU130aは、普図ルーレット演出判定処理又は普通図柄変動停止処理でセットされた普通図柄変動表示データ、普通図柄停止表示データに基づいて、普通図柄第2表示器20cのLEDを点灯、点滅または消灯させるための普通図柄表示信号に対応する普通図柄第2表示器用表示制御データを作成する。
ステップS812において、サブCPU130aは、特図保留記憶更新処理でセットされた特別図柄保留表示データに基づいて、第1特別図柄保留第2表示器20d、第2特別図柄保留第2表示器20eのLEDを点灯、点滅または消灯させるための特別図柄保留表示信号に対応する特別図柄保留第2表示器用表示制御データを作成する。
ステップS813において、サブCPU130aは、普図保留記憶更新処理でセットされた普通図柄保留表示データに基づいて、普通図柄保留第2表示器20fのLEDを点灯、点滅または消灯させるための普通図柄保留表示信号に対応する普通図柄保留第2表示器用表示制御データを作成する。
ステップS814において、サブCPU130aは、変動開始時又は電源復旧時に主制御基板110から受信した遊技状態指定コマンドに応じて遊技状態設定処理でセットされた右打ち表示データまたは右打ち消去データに基づいて、右打ち第2表示器20gのLEDを点灯または消灯させるための右打ち表示信号に対応する右打ち第2表示器用表示制御データを作成する。また。サブCPU130aは、大当たり遊技の開始時に主制御基板110から受信したオープニング指定コマンドに応じて大当たり演出パターン決定処理でセットされた右打ち表示データに基づいて、右打ち第2表示器20gのLEDを点灯させるための右打ち表示信号に対応する右打ち第2表示器用表示制御データを作成する。
(データ出力処理)
図44は、演出制御部130mによるデータ出力処理を示すフローチャートである。
ステップS820において、サブCPU130aは、第1特別図柄第2表示器20a、第2特別図柄第2表示器20b、普通図柄第2表示器20c、第1特別図柄保留第2表示器20d、第2特別図柄保留第2表示器20e、普通図柄保留第2表示器20f、右打ち第2表示器20gの各LEDを点灯させるために、上記ステップS810〜ステップS814で作成した各種表示制御データを出力する表示器用出力処理を行う。
ステップS821において、サブCPU130aは、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種のコマンドを画像制御部140、音制御部150、ランプ制御部160、駆動制御部170へ送信するコマンド出力処理を行う。
(第1遊技情報表示装置と第2遊技情報表示装置と第1画像表示装置の表示例)
(各表示器の表示結果の具体例)
図45、図46を用いて、特別図柄第1表示器、特別図柄第2表示器、第1画像表示装置16で変動表示の結果として停止表示される表示結果の具体例を説明する。
まず、各表示器で表示結果が導出される前に行われる各種図柄の変動表示の詳細について説明する。
第1遊技情報表示装置19において第1特別図柄第1表示器19a及び第2特別図柄第1表示器19bでは、電源投入(RAMクリア)時において特別図柄表示領域となる6つのLED(発光部)の左端が点灯(ハズレ特別図柄と同じ態様の初期図柄を表示)した状態となっており、始動条件の成立に基づいて特別図柄の変動表示が行われる。
尚、図45に示す第1特別図柄第1表示器19aの構成は、その姿勢を遊技機1に実際に装備される傾斜姿勢から説明の便宜を図るために水平姿勢に変えたものであり、以下、遊技者側から見て右方、左方を、右方、左方として説明する。
図45に示すように、特別図柄第1表示器19aにおいて6つのLEDの点灯位置を変化させることで特別図柄の変動表示が行われる。
具体的には、特別図柄の変動表示を開始する際に左端のLEDから点灯を開始して、この左端のLEDから右端のLEDに向けて点灯位置が所定周期(例えば0.25秒)で1つずつ移動していく連鎖式点灯表示を予め定められた変動時間の間繰り返し行う。この連鎖式点灯表示では、点灯中のLEDから次のLEDの点灯に切り替わるときに、点灯中のLEDの点灯終了タイミングと、次のLEDの点灯開始タイミングが重複する。図45では、1個目のLEDの点灯終了タイミングと2個目のLEDの点灯開始タイミングが重複することを示している。
LEDの点灯位置の切替処理が実行されたことに応じて点灯中のLEDが消灯する場合、点灯中のLEDがONからOFFに切り替えられても電圧が直ちに「0」になる訳ではないので、点灯中のLEDの点灯終了タイミングと次のLEDの点灯開始タイミングが重複することになる。これにより、点灯中のLEDから次のLEDの点灯への切り替えを切れ目なく流れるように連鎖的に行うことができるので、6つのLEDの何もが点灯していない時間があると遊技者が現在の状態(特別図柄の変動表示中であること)がわからなくなるといった不都合を回避することが可能となる。
特別図柄の変動表示が行われてから最終的に1つ又は複数のLEDを点灯してハズレであることを示すハズレ特別図柄又は大当たりであることを示す大当たり特別図柄が停止表示される。
第1特別図柄第1表示器19aで停止表示したハズレ特別図柄又は大当たり特別図柄は、次に第1特別図柄第1表示器19aで変動表示が開始されるまでは停止表示されたままの状態を維持し、第2特別図柄第1表示器20aで停止表示したハズレ特別図柄又は大当たり特別図柄は、次に第2特別図柄第1表示器19aで変動表示が開始されるまでは停止表示されたままの状態を維持するようになっている。
第2遊技情報表示装置20において第1特別図柄第2表示器20a及び第2特別図柄第2表示器20bでは、電源投入(RAMクリア)時において第4図柄表示領域となる1つのLEDが消灯(ハズレであることを示すハズレ第4図柄と同じ初期第4図柄を表示)した状態となっており、特別図柄の変動表示に同調(同期)するように第4図柄の変動表示が行われる。具体的には、1つのLEDの消灯と点灯を所定周期(例えば0.5秒)で繰り返し、最終的にLEDが消灯してハズレであることを示すハズレ第4図柄又はLEDが点灯して大当たりであることを示す大当たり第4図柄が停止表示される。尚、LEDの点灯周期については、第1遊技情報表示装置19の特別図柄第1表示器19a,19bのLEDの点灯周期(0.25秒)より早くしてもよい。
そして、第1特別図柄第2表示器20aで停止表示したハズレ第4図柄又は大当たり第4図柄は、次に第1特別図柄第2表示器20aで変動表示が開始されるまでは停止表示されたままの状態を維持し、第2特別図柄第2表示器20bで停止表示したハズレ第4図柄又は大当たり第4図柄は、次に第2特別図柄第2表示器20bで変動表示が開始されるまでは停止表示されたままの状態を維持するようになっている。
第1画像表示装置16では、電源投入(RAMクリア)時において演出図柄表示領域(左側領域、中央領域、右側領域)に予め定められた3つの演出図柄16a(ハズレ演出図柄や大当たり演出図柄とは異なる初期演出図柄)を表示した状態となっており、特別図柄の変動表示に同調(同期)するように演出図柄16aの変動表示が行われる。具体的には、3つの演出図柄16aを上下方向にスクロールさせ、最終的に3つの演出図柄16aがハズレであることを示す組み合わせで表示されるハズレ演出図柄又は大当たりであることを示す組み合わせで表示される大当たり演出図柄で停止表示される。
初期演出図柄は3つの演出図柄16aがハズレであることを示す組み合わせで表示されるが、当該表示はハズレのときには選択されない初期演出図柄専用の組み合わせ表示である。
そして、演出図柄表示領域で停止表示したハズレ演出図柄又は大当たり演出図柄は、次に変動表示が開始されるまで、客待ち演出が実行されるまでおよび大当たり遊技が実行されるまでは停止表示されたままの状態を維持し、客待ち演出が実行された場合および大当たり遊技が実行された場合には、演出図柄表示領域に表示されない状態となるようになっている。
また、第1画像表示装置16では、電源投入(RAMクリア)時において特殊図柄表示領域TZに予め定めた特殊図柄(ハズレであることを示すハズレ特殊図柄や大当たりであることを示す大当たり特殊図柄とは異なる初期特殊図柄)を表示した状態となっており、特別図柄の変動表示に同調(同期)するように特殊図柄の変動表示が行われる。具体的には、特殊図柄を構成する「1」〜「9」の数字を順番に切り替えていく表示変化の変動表示が行われて、最終的に、ハズレであることを数字で示すハズレ特殊図柄又は大当たりであることを数字で示す大当たり特殊図柄が停止表示される。
初期特殊図柄はハズレであることを示す組み合わせで表示されるが、当該表示はハズレのときには選択されない初期特殊図柄専用の組み合わせ表示である。
そして、特殊図柄表示領域TZで停止表示したハズレ特殊図柄又は大当たり特殊図柄は、次の変動表示が開始されるまで、客待ち演出が実行されるまで、および大当たり遊技が実行されるまでは停止表示されたままの状態を維持し、客待ち演出が実行された場合および大当たり遊技が実行された場合には、特殊図柄表示領域TZに表示されない状態となるようになっている。
次に、図46を用いて、変動表示の結果として特別図柄第1表示器および特別図柄第2表示器で停止表示される表示結果の具体例について説明する。
尚、図46に示す特別図柄第1表示器19a,19bの構成は、その姿勢を遊技機1に実際に装備される傾斜姿勢から説明の便宜を図るために水平姿勢に変えたものであり、以下、遊技者側から見て右方、左方を、右方、左方として説明する。
特別図柄第1表示器19a,19bでは、1種類のハズレ特別図柄を示す表示結果、及び、6種類の大当たり特別図柄を示す表示結果のうちの1つが導出表示される。
具体的には、ハズレ特別図柄を示す表示結果では、電源投入(RAMクリア)時と同じように右端の1つのLEDが点灯すると共に、残りのLEDが消灯した状態となる。つまり、第1特別図柄第1表示器19aのハズレ特別図柄を示す表示結果と第2特別図柄第1表示器19bのハズレ特別図柄を示す表示結果はハズレであることを示す3つの演出図柄の組み合わせに拘らず必ず同じ表示結果となる。
一方、大当たり特別図柄を示す表示結果では、2〜5つのLEDが点灯すると共に、残りのLEDが消灯した状態となる。
例えば、16R確変大当たり第1特別図柄(特別図柄01)であれば、左端から1番目のLEDが消灯し且つ残りのLEDが点灯する。また、例えば、4R通常大当たり図柄(特別図柄03)であれば、左端から1番目、3番目及び4番目のLEDが点灯し且つ残りのLEDが消灯する。このように、大当たり図柄の種類は、予め決めれらた6つのLEDの各々の点灯及び消灯の組み合わせにより示される。
例えば、画像表示装置16において4R通常大当たりであることを示す3つの演出図柄16aの組み合わせ表示と、4R確変大当たりの昇格を含む4R通常大当たりであることを示す3つの演出図柄16aの組み合わせ表示とが同一の組み合わせ表示であっても、特別図柄第1表示器19a,19bでは4R通常大当たりのときには4R通常大当たりに対応する6つのLEDの点灯及び消灯の組み合わせが表示され、4R確変大当たりの昇格を含む4R通常大当たりのときには4R確変大当たりに対応する6つのLEDの点灯及び消灯の組み合わせが表示され、同じ組み合わせでは表示されない。
一方、16R確変大当たりの場合には、3つの演出図柄16aの組み合わせ表示は1種類だけであり、16R確変大当たりに対応する6つのLEDの点灯及び消灯の組み合わせが表示も1種類だけである。
特別図柄第2表示器20a,20bでは、1種類のハズレ第4図柄を示す表示結果、及び、1種類の大当たり第4図柄を示す表示結果のうちの1つが導出表示される。
具体的には、ハズレ第4図柄を示す表示結果では、電源投入(RAMクリア)時と同じように1つのLEDが消灯した状態となる。一方、大当たり第4図柄を示す表示結果では、1つのLEDが点灯した状態となる。つまり、特別図柄第2表示器20a,20bでは大当たりの種別を示唆することはできない。
第1画像表示装置16の演出図柄表示領域では、複数種類のハズレ演出図柄を示す表示結果、及び、10種類の大当たり演出図柄を示す表示結果のうちの1つが導出表示される。
具体的には、ハズレ演出図柄を示す表示結果では、3つの演出図柄16aが同一ではない組み合わせ(バラケ目)で且つ初期演出図柄の組み合わせ以外の組み合わせで停止した状態となる。
一方、大当たり演出図柄を示す表示結果では、3つの演出図柄16aが同一の組み合わせ(111〜999の9種類)又は同一の組み合わせではない特定の組み合わせ(753)で停止した状態となる。尚、ハズレのときには上述の特定の組み合わせでは停止されない。
第1画像表示装置16の特殊図柄表示領域TZでは、複数種類のハズレ特殊図柄を示す表示結果、及び、10種類の大当たり特殊図柄を示す表示結果のうちの1つが導出表示される。つまり、ハズレ特殊図柄を示す表示結果は、ハズレ演出図柄を構成する数字の組み合わせ表示と同一であり、大当たり特殊図柄を示す表示結果は、大当たり演出図柄を示す数字の組み合わせ表示と同一である。
以上説明したように、大当たり特別図柄を示す表示結果が複数種類あるのに対し、ハズレ特別図柄を示す表示結果が1種類しかないので、ハズレ特別図柄を示す表示結果だけを覚えておけば、大当たりであるかハズレであるかを容易に判断することが可能となる。尚、大当たり特別図柄を示す表示結果の種類よりも、ハズレ特別図柄を示す表示結果の方が少なければ、ハズレ特別図柄を示す表示結果を2種類以上にしてもよい。
また、ハズレ特別図柄を示す表示結果では1つのLEDしか点灯しないのに対し、大当たり特別図柄を示す表示結果では2つ以上のLEDが点灯するため、大当たりであるかハズレであるかを容易に判断することが可能となる。
また、大当たり特別図柄毎に表示結果(LEDの点灯態様)が複数種類あるので、何れの種類の大当たり遊技が実行されるのかを瞬時に判断し難く、何れの種類の大当たり遊技が実行されるかに対する遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、変動開始時には必ず図46で示す左端のLEDの点灯から開始され、ハズレ特別図柄を示す表示結果が導出表示されるときに、変動開始時に点灯するLEDとは異なるLEDが点灯するので、変動時間が極端に短い場合であっても特別図柄の変動表示が行われたことを認識することが可能となる。
また、ハズレ特定図柄を示す表示結果が導出表示されるときは1つのLEDのみ点灯するのに対し、大当たり特別図柄を示す表示結果が導出表示されるときには必ず2つ以上のLEDが点灯するので、ハズレの特別図柄の変動表示が行われたことと大当たりの特別図柄の変動表示が行われたことを確実に区別して認識することが可能となる。
(電源断発生時および電源復旧後の特別図柄第1表示器の表示態様について)
特別図柄第1表示器19a,19bでは、上述した6個のLEDが連鎖式点灯パターンにより点滅することで特別図柄が変動表示され、変動時間に対応して連鎖式点灯パターンによる点滅動作を繰り返し行う。
ところで、例えば、第1特別図柄第1表示器19aにおいてLEDが点灯しているときに電源断が発生した場合、点灯中のLEDは直ちに消灯するのではなく所定微小時間経過後に消灯する。電源断が発生したときは点灯中のLEDをONからOFFに切り替える訳ではなく強制的にOFFさせられることになるため、電圧が低下し始めてから電源断発生時の点灯状況がバックアップされるまでの閾値を経由して電圧「0」となるので、電源「0」となるまでの時間がかかり、それまでの間当該LEDは点灯し続けることになる。
そのため、電源断が発生したときに点灯していたLEDが消灯するまでの時間の方が、変動表示中における上述の切替処理により点灯中のLEDが消灯するまでの時間よりも長くなる。
電源復旧すると、バックアップ処理により電源断発生時に点灯していたLEDが特定されるので、電源断が発生したときに点灯していたLEDから点灯を再開する。特別図柄第1表示器19a,19bによる特別図柄の変動表示は遊技の進行を司る基本情報であるため、主制御基板110では電源断が発生した場合には前記基本情報に関わる全ての情報を記憶するように構成されているから、電源復旧すると電源断が発生したときの表示状態から復帰して、遊技の進行に支障をきたすことがないようにすることができる。
尚、普通図柄第1表示器19cについても、電源復旧すると、電源断が発生したときに点灯していたLEDから点灯を再開する。
尚、高確率遊技状態又は時短遊技状態で特別図柄の変動表示が行われているときに電源断が発生した場合、電源復旧すると、特別図柄第1表示器19a,19bのLEDが点灯するタイミングと同じタイミングで、高確率遊技状態表示器19g又は時短遊技状態表示器19hのLEDが点灯する。
(画像制御部のメイン処理)
図47は、画像制御部140によるメイン処理を示すフローチャートである。
ステップS830において、統括CPU141は、タイマ割込みを禁止する割込禁止を設定する。
次に、ステップS831において、統括CPU141は、統括ROM143からメイン処理プログラムを読み込むとともに、統括RAM142に記憶されるフラグ等を初期化するなどの初期化処理を行う。
ステップS832において、統括CPU141は、タイマ割込を許可する割込許可を設定する。
次に、ステップS833において、統括CPU141は、例えば、遊技店員によって操作可能な切替スイッチの状態(スイッチ位置)を参照して音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)や画像表示装置16、18や各種照明装置(盤用照明装置23、枠用照明装置27)の輝度(値)の調整に関わる調整モードを切り替えるためのモード切替処理を行う。
ステップS834において、統括CPU141は、統括RAM142の受信バッファを参照して演出制御部130mから演出指示コマンドを受信しているか否かを判定し、受信していない場合(ステップS834;No)には、ステップS833に処理を移し、受信している場合(ステップS834;Yes)には、ステップS835において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)するアニメパターンの設定処理を行う。
尚、演出指示コマンドとは、客待ち演出の実行を指示する客待ち演出コマンド、保留表示の追加や表示態様の変更を指示するアイコン表示のコマンド、変動演出の実行を指示する変動演出パターンコマンド、演出図柄の種別(当たり/ハズレ)を指定する図柄パターンコマンド、予告演出の実行を指示する予告演出のコマンド、ボタン演出の実行を指示する操作促進のコマンド、オープニング演出の実行を指示するオープニング演出のコマンド、ラウンド演出の実行を指示するラウンド演出のコマンド、エンディング演出の実行を指示するエンディング演出のコマンド、電源投入演出の実行を指示する電源投入演出のコマンド、電源復旧演出の実行を指示する電源復旧演出のコマンド、エラー報知を指示するエラー演出のコマンド等が挙げられる。
また、アニメグループとは、演出画像を構成するオブジェクトの種類、その演出画像の表示を行うシーン(タイミング)やウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライト画像の識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライト画像の表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する画像表示装置を指定した情報などが規定(指定)された情報であるアニメパターンが1又は複数、束ねられることによって形成されたグループである。
アニメグループの種類には、例えば、演出図柄16aのアニメーションを表示するための演出図柄のグループ、保留アイコンや当該変動アイコンのアニメーションを表示するためのアイコンのグループ、背景やキャラクタといった変動演出のアニメーションを表示するための変動演出のグループ、予告等のアニメーションを表示するための予告演出のグループ、大当たり演出のアニメーションを表示するための大当たり演出のグループなどが挙げられる。
ステップS836において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドのパターンを決定して設定するサウンド設定処理を行う。サウンドグループの種類には、例えば、変動演出を演出するためのBGMグループ、所定の演出に伴うSE(サウンドエフェクト)グループ、大当たり遊技を演出するためのBGMグループ、エラー報知を行うためのエラー音グループ等が挙げられる。
ステップS837において、統括CPU141は、画像表示装置16、18に表示させる演出画像や報知画像を更新する(新たな演出画像や報知画像の描画を行う)フレームの更新タイミングであることを示すフレームの切替フラグがあるか否かを判定し、フレームの切替フラグがない場合(ステップS837;No)には、ステップS833に処理を移し、フレームの切替フラグがある場合(ステップS837;Yes)には、ステップS838おいて、フレームの切替フラグをクリアする。
ステップS839において、統括CPU141は、描画制御のコマンド群から構成されるディスプレイリストを生成し、生成したディスプレイリストをVDP200に出力する処理を行う。ここで、ディスプレイリストとは、画像表示装置16、18に表示する演出画像や報知画像を成型するための画像成形情報であり、1単位又は複数単位のフレーム毎(フレームの更新タイミング)に生成されるものであり、本実施形態ではディスプレイリストを1フレーム毎に生成するようになっている。
具体的には、後述するアニメーション制御処理で更新されるアニメパターン毎のアニメシーン情報(アドレス)の内容に従った描画制御コマンドを設定していくことで、現在のフレーム数に対応した1フレーム分のディスプレイリストが生成される。尚、描画制御コマンドは、各アニメパターンが属するアニメグループに設定される優先順位(描画順位)に従って最も低い優先順位のアニメグループのアニメパターンから最も高い優先順位のアニメグループのアニメパターンまで順次設定されるが、その逆の順序としてもよい。
ステップS840において、表示制御CPU140aは、ステップT11において、VDP200に対して、ステップS839で出力したディスプレイリストに基づく演出画像の描画を指示する描画指令処理を行う。この描画指令処理が行われることで、VDP200ではディスプレイリストに基づく演出画像や報知画像等を重畳させた画像データを生成して描画用フレームバッファに描画し、表示用フレームバッファに描画されていた演出画像を画像表示装置16、18に表示させる処理を行う。
ステップS841において、統括CPU141は、サウンド制御のコマンド群から構成されるサウンドリストを生成し、生成したサウンドリストを音声制御回路300に出力する処理を行う。ここで、サウンドリストとは、音声出力装置9から出力させる音声データや楽曲データ等のサウンド(BGM、サウンドエフェクト、エラー報知音等)を指定するための音声出力情報であり、新たなサウンドの出力を行う場合に描画フレームを基準として生成されるものである。
ステップS842において、統括CPU141は、音制御回路300に対して、ステップS841で出力したサウンドリストに基づくサウンドの出力を指示する音出力指令処理を行う。この音出力指令処理が行われることで、音制御回路300ではサウンドリストに基づくサウンドを音声出力装置9から出力させる。
そのため、各種のサウンドは、VDP200によるフレームの更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9からの出力が開始され、また、フレームの更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9からの出力が終了する。尚、フレームの更新タイミングと同期(同調)しないように音声出力装置9から各種のサウンドの出力が停止されるようにしてもよい。
ステップS843において、統括CPU141は、次のフレームのディスプレイリストを作成するための準備として、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)を更新するアニメーション制御処理を行ってからステップS833に処理を移し、以降はステップS834〜ステップS843までの処理をループするように繰り返し行う。
(画像制御部のコマンド受信割込処理)
図48は、画像制御部140によるコマンド受信割込処理を示すフローチャートであり、コマンド受信割込処理は、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信することで実行される。
ステップS850において、統括CPU141は、演出制御部130mから送信される演出指示コマンド等を受信するコマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを統括RAM142の受信バッファに格納する処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(画像制御部のVブランク割込処理)
図49は、画像制御部140によるVブランク割込処理を示すフローチャートであり、Vブランク割込処理は、VDP200から1フレーム分の演出画像の表示が終了する(1/30秒=約33ms)毎に送信されるVブランク信号の受信毎に実行される。
ステップS860において、統括CPU141は、各種カウンタ(シーンの切替カウンタ、ウェイトフレームのカウンタ、フレームカウンタ等)を所定数更新(例えば「1」加算)するカウンタ更新処理を行い、ステップS861において、VDP200に対してVRAM146の第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行うフレームバッファの切替の指令処理を行う。
これにより、1/30秒(約33ms)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
ステップS862において、統括CPU141は、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレームの切替フラグをセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレームの切替フラグは、上記ステップT8において参照されるため、上記ステップS838〜ステップS843の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレームの更新タイミング)毎に実行されることになる。
(画像制御部のアニメパターン設定処理)
図50は、画像制御部140によるアニメパターンの設定処理を示すフローチャートである。
統括CPU141は、ステップS870において、受信した演出指示コマ
ンドが客待ち演出コマンドであるか否かを判定し、客待ち演出コマンドでない場合(ステップS870;No)には、ステップS872に処理を移し、客待ち演出コマンドである場合(ステップS870;Yes)には、ステップS871において、客待ち演出用のアニメーションを表示するための客待ち演出のグループから客待ち演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)する客待ち演出のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS872において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドがアイコン表示のコマンドであるか否かを判定し、アイコン表示のコマンドでない場合(ステップS872;No)には、ステップS874に処理を移し、アイコン表示のコマンドである場合(ステップS872;Yes)には、ステップS873において、保留アイコンのアニメーションや当該変動アイコンのアニメーションを表示するためのアイコンのグループからアイコンのアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)するアイコンのアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS874において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドが変動演出パターンコマンドであるか否かを判定し、変動演出パターンコマンドでない場合(ステップS874;No)には、ステップS876に処理を移し、変動演出パターンコマンドである場合(ステップS874;Yes)には、ステップS875において、背景のアニメーションやキャラクタのアニメーションを表示するための変動演出のグループから変動演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)する変動演出のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS876において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドが図柄パターンコマンドであるか否かを判定し、図柄パターンコマンドでない場合(ステップS876;No)には、ステップS878に処理を移し、図柄パターンコマンドである場合(ステップS876;Yes)には、ステップS877において、演出図柄のアニメーションや特殊図柄(第4図柄)のアニメーションを表示するための演出図柄のグループから図柄のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)する図柄のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS878において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドが操作演出のコマンドであるか否かを判定し、操作演出のコマンドでない場合(ステップS878;No)には、ステップS880に処理を移し、操作演出のコマンドである場合(ステップS878;Yes)には、ステップS879において、操作演出を表示するための操作演出のグループから操作演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)する操作演出のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS880において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドがオープニング演出のコマンドであるか否かを判定し、オープニング演出のコマンドでない場合(ステップS880;No)には、ステップS882に処理を移し、オープニング演出のコマンドである場合(ステップS881;Yes)には、ステップS881において、オープニング演出を表示するためのオープニング演出のグループからオープニング演出のアニメパターンを決定して統括RAM142cの所定の領域に設定(セット)するオープニング演出のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS882において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドがラウンド演出のコマンドであるか否かを判定し、ラウンド演出のコマンドでない場合(ステップS882;No)には、ステップS884に処理を移し、ラウンド演出のコマンドである場合(ステップS882;Yes)には、ステップS883において、ラウンド演出を表示するためのラウンド演出のグループからラウンド演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)するラウンド演出のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS884において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドがエンディング演出のコマンドであるか否かを判定し、エンディング演出のコマンドでない場合(ステップS884;No)には、ステップS886に処理を移し、エンディング演出のコマンドである場合(ステップS884;Yes)には、ステップS885において、エンディング演出を表示するためのエンディング演出のグループからエンディング演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)するエンディング演出のアニメパターンの決定処理を行う。
ステップS886において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドが電源投入演出のコマンドであるか否かを判定し、電源投入演出のコマンドでない場合(ステップS886;No)には、ステップS888に処理を移し、電源投入演出のコマンドである場合(ステップS886;Yes)には、ステップS887において、電源投入演出を表示するための電源投入演出のグループから電源投入演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)する電源投入のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップS888において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンドが電源復旧演出のコマンドであるか否かを判定し、電源復旧演出のコマンドでない場合(ステップS888;No)には、ステップS890に処理を移し、電源復旧演出のコマンドである場合(ステップS888;Yes)には、ステップS889において、電源復旧演出を表示するための電源復旧演出のグループから電源投入演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)する電源復旧のアニメパターンの設定処理を行う。
ステップ890において、統括CPU141は、受信した演出指示コマンド
がエラー演出のコマンドであるか否かを判定し、エラー演出のコマンドでない場合(ステップS890;No)には、今回のアニメパターンの設定処理を終了し、エラー演出のコマンドである場合(ステップS890;Yes)には、ステップS891おいて、エラー演出を表示するためのエラー演出のグループからエラー演出のアニメパターンを決定して統括RAM142の所定の領域に設定(セット)するエラー演出のアニメパターンの設定処理を行い、今回のアニメパターンの設定処理を終了する。
(VDPによる画像描画の模式図)
図51を用いて、VDP200(描画制御部)による画像描画の模式図を説明する。
VDP200は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストの画像成形情報に基づきCGROM144から各種画像を読み出し、読み出した各種画像に透過率(透明度)や表示色等の演算処理を施し、所定の優先順位に従ってVRAM146の描画用フレームバッファ(第1フレームバッファ又は第2フレームバッファ)に書き込むことで1の画像データ又は複数の画像データを重畳して描画した表示画像データを画像表示装置16に表示する。
尚、優先順位が1番目(第1レイヤーL1)の画像には、情報画像(バージョン情報画像「○○バージョン○○」、電源投入情報画像「RAMクリア準備中○○」、電源復旧情報画像「電源復旧中」等)が設定されている。
優先順位が2番目(第2レイヤーL2)の画像には、特定画像(ベース画像、カラーバー画像(起動画像))が設定されている。
優先順位が3番目(第3レイヤーL3)の画像には、進行案内画像(保留数表示画像、特殊図柄画像等)が設定されている。
優先順位が4番目(第4レイヤーL4)の画像には、演出画像(演出図柄画像、予告演出画像、保留アイコン画像、当該変動アイコン画像等)が設定されている。
優先順位が5番目(第5レイヤーL5)の画像には、背景画像(通常モード背景画像、確変モード背景画像、時短モード背景画像、リーチ演出動画等)が設定されている。
各レイヤーL1〜L5では、複数の画像データがグルーピングされており、同一のレイヤーで複数の画像データが重畳されて描画される場合には該レイヤー内で定められている優先順位に従って表示される。
例えば、第4レイヤーL4において演出図柄画像、予告演出画像、保留アイコン画像及び当該変動アイコン画像の画像データが重畳されて描画される場合、例えば、予告演出1画像が、演出図柄画像、保留アイコン画像および当該変動アイコン画像よりもレイヤーの優先順位が高く設定されている場合、予告演出1画像が、演出図柄画像、保留アイコン画像および当該変動アイコン画像よりも上位レイヤーに表示される。また、例えば、予告演出2画像が保留アイコン画像および当該変動アイコン画像よりもレイヤーの優先順位が低く設定されている場合、予告演出2画像が、演出図柄画像、保留アイコン画像および当該変動アイコン画像の画像も下位レイヤーに表示される。
そして、統括CPU141からのフレームの切替の指示によって第1フレームバッファ領域146cと第2フレームバッファ領域146dを描画用フレームバッファと表示用フレームバッファとに交互に切り替え、表示用フレームバッファに書き込まれた画像データを読み出し、読み出した画像データから映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、第1画像表示装置16(メイン液晶)及び第2画像表示装置18(サブ液晶)に各種画像を表示させるようになっている。
ここで、各種画像について説明しておく。
「バージョン情報画像」は、各種ROMに記憶されるデータのバージョン情報を示唆又は報知するための画像であり、電源ON後に演出制御部130mがコマンドを受信するまでが表示対象期間となっている。
「電源投入情報画像」は、RAMクリアを伴う電源投入が行われたことを示唆又は報知するための画像であり、演出制御部130mが電源投入指定コマンドを受信するまでが表示対象期間となっている。
「電源復旧情報画像」は、RAMクリアを伴わない電源復旧が行われたことを示唆又は報知するための画像であり、電源ON後に演出制御部130mが電源復旧指定コマンドを受信してから30秒が経過するまで又は所定のコマンド(変動パターン指定コマンド、オープニング指定コマンド、インターバル指定コマンド、ラウンド指定コマンド等)を受信するまでが表示対象期間となっている。
「予告演出画像」及び「キャラクタ画像」は、実行中の変動表示(変動演出)やこれから実行される変動表示(変動演出)の結果が大当たりとなる期待度を予告という形で示唆又は報知する画像であり、特別図柄の変動表示を演出する変動演出の実行中、大当たり演出の実行中等が表示対象期間となっている。
「ベース画像」は、電源投入情報画像や電源復旧情報画像の背景となる画像であり、電源投入情報画像や電源復旧情報画像が表示されている間が表示対象期間となっている。尚、上述の電源復旧中画像とベース画像により電源復旧中画像を構成している。
尚、第1レイヤーにベース画像と電源投入情報画像で構成された電源復旧中画像を設定してもよい。この場合、第2レイヤーにベース画像を設定する工程を省略することが可能となる。
「カラーバー画像」は、バージョン情報画像の背景となると共に、画像表示装置16、18の表示状態を確認するための起動画像であり、バージョン情報画像が表示されている間が表示対象期間となっている。
「保留アイコン画像(保留記憶画像)」は、メインRAM110cの特別図柄保留記憶領域に記憶されている特図判定情報(保留記憶)の個数を報知すると共に、演出性を持たせた画像であり、基本的には特別図柄保留記憶領域に特図判定情報が記憶されている間が表示対象期間となっている。
「当該変動アイコン画像(変動記憶画像)」は、メインRAM110cの特別図柄当該記憶領域に記憶されている特図判定情報に対応する画像であり、基本的には特別図柄当該記憶領域に特図判定情報が記憶されている表示対象期間となっているが、変動演出の開始からの所定期間を表示対象期間としてもよい。
「保留数表示画像」は、メインRAM110cの特別図柄保留記憶領域に記憶されている特図判定情報(保留記憶)の個数を示唆又は報知するための画像であり、基本的には初期画像、変動演出の実行中、客待ち状態(客待ちデモ演出の実行中を除く)等が表示対象期間となっている。
保留アイコン画像は、保留数を表示し、更に演出性を持たせた表示であることから大当たり期待度が異なる複数の表示態様の何れかに変化して大当たり期待度を示唆するのに対して、保留数表示画像は数字のみの画像であることから保留数を表示する。
また、保留アイコン画像は、変動中において演出の進行に応じて非表示となるときがあるが、保留数表示画像は、変動表示中において演出の進行に拘らず表示され続ける(つまり、表示態様は変化しない)。
「特殊図柄画像」は、数字で構成された画像であり、特別図柄の変動表示(変動演出)と同期して変動表示されることで変動表示の進行状態や変動表示(変動演出)の結果を示唆又は報知するための画像であり、基本的には電源復旧中画像の表示中、変動演出の実行中、客待ち状態(客待ちデモ演出の実行中を除く)等が表示対象期間となっている。
「演出図柄画像」は、数字とキャラクタとで構成された演出性を持たせた画像であり、特別図柄の変動表示(変動演出)中に変動表示されたり仮停止されたりすることで最終的に変動表示(変動演出)の結果を示唆又は報知するための画像であり、基本的には電源復旧中画像の表示中、変動演出の実行中、客待ち状態(客待ちデモ演出の実行中を除く)等が表示対象期間となっている。
演出図柄画像は、特別図柄の変動中であることを報知し、更に、演出性を持たせた表示であることから演出モードの種別毎に表示態様が異なり、SP/SPSPリーチ演出が行われる場合にはキャラクタが消去されて数字のみの図柄に縮小表示されるというように表示態様が変化する。
特殊図柄画像は、「1」〜「9」の数字が順番に切り替わっていくだけの表示変化であるから特別図柄の変動中であることだけを報知する。
「背景画像」は、演出モード(遊技状態)に応じた変動演出の背景を構成する演出性を持たせた画像であり、基本的には電源復旧中画像の表示中、変動演出の実行中、客待ち状態(客待ちデモ演出の実行中を除く)等が表示対象期間となっている。
背景画像は演出性を持たせた表示態様であることから演出モードの種別毎に表示態様が異なるし、リーチ演出の種別毎に表示態様が異なる。
例えば、通常モードにおいて大当たり期待度が高い特定ゾーンに突入すると、その特定ゾーンに対応した表示態様に変化するし、通常モードにおいてSPリーチ演出が開始されるとSPリーチ演出に対応した表示態様に変化する。
(変動表示中における電源投入前後の表示例)
図52を用いて、特別図柄の変動表示中における電源投入前後の表示例を説明する。
図52(a)は、電源断が発生する直前の表示例を示す図である。ここでは、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態(通常遊技状態)に設定されており、第1保留数が「1」で第2保留数が「0」の状態で、各種演出装置では第1特別図柄の変動表示を演出するための変動演出が行われている。
このとき、VDP200は、第3レイヤーL3に特殊図柄画像(TZ)及び保留数表示画像(16e「1」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に通常遊技状態用の演出図柄画像(16a「2(犬)↓6(虎)」)、当該変動アイコン画像(16b「◎」)及び保留アイコン画像(16b「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像(サブ背景画像を含む)を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データ(変動演出画像)を画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から変動演出用BGMを出力する。
図52(b)は、電源断(電源:OFF)の発生時の表示例を示す図である。ここでは、画像表示装置16への電源供給も停止しているため、画像表示装置16に画像が表示されることはなく、音声出力装置9から演出音が出力されることもない。
図52(c)は、RAMクリアスイッチ58cがONされた状態で電源がON(電源復旧)された直後の表示例を示す図である。
このとき、VDP200は、第1レイヤーL1にバージョン情報画像を設定し、第2レイヤーL2に画像表示装置16の初期動作としてカラーバー画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データを画像表示装置16に表示する。
尚、カラーバー画像を表示した後に、RAMクリアが完了するまでRAMクリア中であることを報知する初期化中画像(「RAMクリア中」の文字画像)を表示してもよい。また、初期化中画像が表示されているときに、音声出力装置9からRAM領域が初期化中であることを示す報知音(「RAMクリア中です」の音声+「ピッピッ」の警告音)を出力され、枠用照明装置27や盤用照明装置23を赤色で全点灯させる。
図52(d)は、主制御基板110から連続的に(実質同時に)送信された電源投入指定コマンド、低確非時短用遊技状態指定コマンドを演出制御部130mが受信したときに、電源投入演出を開始する表示例を示す図である。この場合、メインRAM110cに記憶された情報が初期化(RAMクリア)され、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態(通常遊技状態)が設定され、特別図柄の変動表示に関する情報(変動時間や保留数等)が初期値にリセットされる。
VDP200は、第3レイヤーL3に初期特殊図柄画像(TZ「123」)及び保留数表示画像(16e「0」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4にRAMクリア用の初期演出図柄画像(16a「1(猫)2(犬)3(兎)」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データ(初期画像)を画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9からRAMクリア報知音(「RAMがクリアされました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力する。また、ランプ制御部150は、枠用照明装置27や盤用照明装置23を所定期間(例えば60秒間)に亘って赤色で全点灯させる。
このように、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入が実行された場合には、電源ONされてからRAMクリアが完了するまでカラーバー画像が表示され続け、RAMクリアが完了すると初期画像が表示されると共に、音声出力装置9からRAMクリア報知音が出力され、枠用照明装置27や盤用照明装置23が赤色に点灯するため、電源投入が行われたことを報知することが可能となる。
また、カラーバー画像の表示対象期間と、特殊図柄画像、保留数表示画像、保留アイコン画像、当該変動アイコン画像、演出図柄画像及び背景画像の演出表示画像の表示対象期間とが重複していないため、カラーバー画像の表示対象期間においてカラーバー画像と演出表示画像が重畳されて描画された表示画像データが画像表示装置16に表示されることはない。そのため、カラーバー画像の表示対象期間におけるVDP200の処理負担を軽減することが可能となる。
(特別図柄の変動表示中における電源復旧前後の表示例)
次に、図53を用いて、特別図柄の変動表示中における電源復旧前後の表示例を説明する。
図53(a)は、電源断が発生する直前の表示例を示す図である。ここでは、低確率非時短遊技状態(通常遊技状態)に設定されており、第1保留数が「3」で第2保留数が「0」の状態で、各種演出装置(画像表示装置16、音声出力装置9、照明装置23、27等)ではハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われている。
このとき、VDP200は、第3レイヤーL3に特殊図柄画像(TZ)及び保留数表示画像(16e「3」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に通常遊技状態用の演出図柄画像(16a「2↓6」)、当該変動アイコン画像(16d「◎」)及び第1保留アイコン画像(16b3個の「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データを画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から変動演出用BGMを出力する。
図53(b)は、電源断(電源:OFF)の発生時の表示例を示す図である。ここでは、画像表示装置16への電源供給も停止しているため、画像表示装置16に画像が表示されることはなく、音声出力装置9から演出音が出力されることもないし、枠用照明装置27や盤用照明装置23は点灯しない。
図53(c)は、RAMクリアスイッチ58cがOFFされた状態で電源ON(電源投入)された直後の表示例を示す図である。
このとき、VDP200は、第1レイヤーL1にバージョン情報画像が設定され、第2レイヤーL2にカラーバー画像が設定され、これらの画像データが重畳されて描画された表示画像データを画像表示装置16に表示する。
図53(d)は、電源復帰後、主制御基板110から連続的に(実質同時に)送信された各種コマンドを演出制御部130mが受信したときに、電源復旧演出を開始する表示例を示す図である。
演出制御部130mは、各種コマンドとして、主制御基板110から低確非時短用の電源復旧指定コマンド、第1特別図柄記憶3指定コマンド、第2特別図柄記憶0指定コマンド及び普通図柄記憶指定1コマンドを連続的に受信する。
演出制御部130mは、電源断発生前の遊技の制御状態が通常遊技状態であったものとして、通常遊技状態を示すデータを遊技状態記憶領域にセットし、特図保留数記憶カウンタに、第1保留数として「3」、第2保留数として「0」をセットし、普図保留数カウンタに「4」をセットする。
VDP200は、第1レイヤーL1に電源復旧情報画像を設定し、、第2レイヤーL2にベース画像を設定し、第3レイヤーL3に初期特殊図柄画像(TZ「345」)及び保留数表示画像(16e「0」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に電源復旧用の初期演出図柄画像(「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)、当該変動アイコン画像(「◎」)及び第1保留アイコン画像(3個の「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データを画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から電源復旧報知音(「ピ〜ッ、ピ〜ッ」)を出力する。
尚、この時点で第1遊技情報表示装置19の表示状態が電源断発生前の状態に復旧していることになる。
尚、演出図柄画像として電源復旧用の初期演出図柄画像が設定されることから、電源断が発生したときに表示されていた演出画像は表示されないことになるので、電源復旧後に電源断が発生したときに行われていた演出図柄の表示状態から画像が表示されることはない。
電源復旧後、電源復旧情報画像とベース画像は、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、当該変動アイコン画像、第1保留アイコン画像及び通常背景画像よりも上位レイヤーで表示され、ベース画像は画面全体に表示されるので、各レイヤーに表示されている画像のうちで実際に視認可能に表示されるのは、電源復旧情報画像とベース画像であり、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、当該変動アイコン画像、第1保留アイコン画像及び通常背景画像は視認不可能であるから実際には表示されないことになる。
図53(e)は、第1始動口10に新たに遊技球が入賞することによって主制御基板か110から送信される第1特別図柄記憶4指定コマンドを演出制御部130mが受信したが、電源復旧演出を継続している表示例を示す図である。この場合、演出制御部130mが特図保留数カウンタに第1保留数として「4」をセットする。
VDP200は、第1レイヤーL1に電源復旧情報画像を設定し、、第2レイヤーL2にベース画像を設定し、第3レイヤーL3に初期特殊図柄画像(TZ「345」)及び保留数表示画像(16e「4」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に電源復旧用の初期演出図柄画像(「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)、当該変動アイコン画像(「◎」)及び第1保留アイコン画像(4個の「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データを画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から電源復旧報知音(「ピ〜ッ、ピ〜ッ」)を出力する。
この場合においても、電源復旧情報画像およびベース画像は、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、第1保留アイコン画像及び通常背景画像よりも上位レイヤーで表示され、ベース画像は全画面に表示されるので、各レイヤーに表示される画像のうちで実際に視認可能に表示されるのは、電源復旧情報画像とベース画像であり、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、当該変動アイコン画像、第1保留アイコン画像及び通常背景画像は視認不可能であるから実際には表示されないことになる。よって、保留数表示画像が「4」に変更されたことは表示されない。
図53(f)は、第1特別図柄の変動表示でハズレの特別図柄が停止表示されたことによって主制御基板110から送信される第1特別図柄ハズレ確定コマンドを演出制御部130mが受信したが、電源復旧演出が継続している表示例を示す図である。
VDP200は、第1レイヤーL1に電源復旧情報画像を設定し、第2レイヤーL2にベース画像を設定し、第3レイヤーL3に初期特殊図柄画像(TZ「345」)及び保留数表示画像(16e「4」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に電源復旧用の初期演出図柄画像(「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)、第1保留アイコン画像(4個の「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データを画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から電源復旧報知音(「ピ〜ッ、ピ〜ッ」)を出力する。
この場合においても、電源復旧情報画像及びベース画像は、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、第1保留アイコン画像及び通常背景画像よりも上位レイヤーで表示され、ベース画像は全画面に表示されるので、各レイヤーに表示されている画像のうちで実際に視認可能に表示されるのは、電源復旧情報画像とベース画像であり、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、第1保留アイコン画像及び通常背景画像は視認不可能であるから実際には表示されないことになる。よって、当該変動アイコン画像が消去されて表示されていないことを遊技者は認識できない。
尚、電源復旧演出が行われているときには、上述したように当該変動アイコン画像が実際には表示されていないので、図52(d)〜(e)において当該変動アイコン画像を描画しなくてもよい。
図53(g)は、次の特別図柄の変動表示の開始時に、主制御基板110から連続的に(実質同時に)送信された各種コマンドを演出制御部130mが受信したときに、電源復旧演出が終了して初期画面に切り替わる表示例を示す図である。
演出制御部130mは、各種コマンドとして、主制御基板110から低確非時短用の電源復旧指定コマンド、演出図柄指定コマンド、第1特別図柄変動パターン指定コマンド及び第1特別図柄記憶3指定コマンド及び普通図柄記憶指定1コマンドを連続的に受信する。
VDP200は、第3レイヤーL3に初期特殊図柄画像(TZ「345」)及び保留数表示画像(16e「4」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に電源復旧用の初期演出図柄画像(「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)、当該変動アイコン画像(「◎」)及び第1保留アイコン画像(3個の「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データ(初期画像)を画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から変動演出用BGMを出力する。
この場合、電源復旧情報画像とベース画像の画像データが描画されないので、実際に表示される画像が電源復旧中画像から初期画像に切り替わることになる。そして、初期特殊図柄画像、保留数表示画像、初期演出図柄画像、当該変動アイコン画像及び第1保留アイコン画像は、全画面に表示される背景画像よりも上位レイヤーに表示されるので、これらの画像の全てが視認可能に表示されることになる。
図53(h)は、第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が開始される表示例を示す図である。
VDP200は、第3レイヤーL3に「1」〜「9」の数字を順番に切り替えていく特殊図柄画像(TZ「↓↓↓」)及び保留数表示画像(16e「3」、16f「0」)を設定し、第4レイヤーL4に3つの演出図柄16aを停止状態から下方にスクロールさせた演出図柄画像(↓↓↓)」)、当該変動アイコン画像(「◎」)及び第1保留アイコン画像(3個の「○」)を設定し、第5レイヤーL5に通常背景画像を設定し、これらの画像データを重畳して描画した表示画像データ(変動演出の演出表示画像)を画像表示装置16に表示する。音声制御回路130は、音声出力装置9から変動演出用BGMを継続して出力する。
尚、画像表示装置16において図53(g)の初期画像は一瞬だけ表示されて即座に図53(h)の変動演出の演出表示画像に切り替わる。
このように、ハズレとなる変動表示(変動演出)中に電源断が発生した後に
電源ONするとカラーバー画像(起動画像)が表示され、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧が行われた場合には、電源ON直後(電源復旧指定コマンドの受信)から所定期間(例えば30秒間又は次の変動表示が開始されるまで)に亘って電源復旧演出を実行しているため、電源復旧が行われたことを報知することが可能となる。
また、電源復旧中画像の表示対象期間と、特殊図柄画像、保留数表示画像、当該変動アイコン画像、保留アイコン画像、演出図柄画像及び背景画像の演出表示画像の表示対象期間とが重複する期間においては、電源復旧中画像の画像データと演出表示画像の画像データが重畳されて描画されるが、電源復旧中画像が演出表示画像よりも上位レイヤーに表示されるので、演出表示画像によって電源復旧中画像の視認が妨げられることがなく、電源復旧が行われていることを遊技者が認識することが可能となる。
その一方で、電源復旧中画像が表示されているときには、電源復旧中画像よりも下位レイヤーに表示される演出表示画像は視認不可能なので実際には表示されてないため、電源復旧中は電源断が発生したときにハズレとなる変動演出に対応する演出表示画像は表示されない。
そして、電源復旧中画像の表示対象期間(電源復旧演出)が終了した後に演出表示画像が遊技者に視認可能となるので、電源復旧処理が終了して遊技が再開されたことを遊技者が認識することが可能となる。この演出表示画像は、電源断が発生したときに実行されていた変動演出に対応する演出表示画像ではなく、新たに実行される変動演出に対応する演出表示画像である。
尚、RAMクリア用の初期演出図柄画像(「1(猫)2(犬)3(兎)」)と、電源復旧用の初期演出図柄画像(「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)を、共通の演出図柄画像(「1(猫)2(犬)3(兎)」)としてもよい。
電源断の発生後電源復旧して演出制御基板130が起動すると、上述のとおり、電源復旧準備画像(起動画像)としてカラーバー画像が表示される。そして、何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)半挿し又は脱線などの欠損)により、演出制御基板130が主制御基板110から電源復旧指定コマンドを受信できず、又は、画像制御部140が演出制御基板130から電源復旧指定コマンドを受信できず、電源復旧指定コマンド以外のコマンドを受信した場合、電源復旧指定コマンドを受信したことに応じて描画される表示画像データとは異なる表示画像データが描画されるようになっている。
(電源復旧後、主制御基板から電源復旧指定コマンドを受信せずにその他のコマンドを受信したときの画像表示制御)
図54〜図62を用いて、電源復旧後に電源復旧指定コマンドを正常に受信した後にその他のコマンドを受信したときの画像表示制御と、電源復旧後に電源復旧指定コマンドを正常に受信せずにその他のコマンドを受信したときの画像表示制御について説明する。
図54は、電源復旧時に演出制御基板130が主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信した後にその他のコマンド(各種コマンド)を正常に受信したときに描画される画像と実際に表示される画像を示す図である。
図55は、電源復旧時に演出制御基板130が主制御制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信せずにその他のコマンド(各種コマンド)を受信したときに描画される画像と実際に表示される画像を示す図である。
(電源復旧指定コマンド)
例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「3」で第2保留数が「0」の状態で、低確非時短遊技状態に対応する通常モードでハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われているときに電源断が発生して、電源復旧すると演出制御基板130の起動により画像表示装置16の初期動作としてカラーバー画像(電源復旧準備画像(起動画像))が表示され、主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信した場合、カラーバー画像から電源復旧中画像に切り替わる。
電源復旧指定コマンドは、電源断発生前の遊技状態 (低確非時短遊技状態、低確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、高確時短遊技状態)に関する情報を示すので(ここでは低確非時短用電源復旧指定コマンド)、電源断発生前の遊技状態に対応する演出モードの種別(通常モード、時短モード、確変モードの何れか)を特定できるため(ここでは通常モードを特定)、電源復旧情報画像(「電源復旧中」)、ベース画像(黒べた画像)、電源断発生前の演出モードに対応した初期演出図柄画像(ここでは通常モードに対応した表示態様の「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)及び電源断発生前の演出モードに対応した背景画像(ここでは通常モード用背景画像)の画像データが夫々描画される。
電源復旧情報画像及びベース画像は、初期演出図柄画像及び背景画像よりも上位レイヤーで表示され、ベース画像が画面全体に表示されるので、画像表示装置16に実際に視認可能に表示されるのは電源復旧情報画像及びベース画像である。これら電源復旧情報画像及びベース画像で構成される画像が電源復旧中画像となる。
図53で示したように、画像表示装置16で初期演出図柄画像及び背景画像は視認不可能となるので実際には表示されない。
尚、上述の特別図柄の変動表示中に電源断が発生して、電源復旧後に電源復旧中画像が表示されているときに、特別図柄第1表示器19a,19bではLED(発光部)の点灯が行われて電源断発生時に実行された特別図柄の変動表示が再開されるが、特別図柄第2表示器20a,20bではLEDの点灯は行われず消灯したままである。
主制御基板110では、特別図柄の変動表示中に電源断が発生した場合、電源復旧後に、電源断が発生したときに実行されていた特別図柄の変動表示の経過時間を記憶保持(バックアップ)しているので電源復旧後の特別図柄の変動表示の残り変動時間を特定することができる。
よって、電源復旧中画像が表示されているときに、特別図柄第1表示器19a,19bでは、電源断が発生したときに点灯していたLED(発光部)から点灯が再開されて残り変動時間が終了するまでLED(発光部)の点灯が行われ、残りの変動時間が終了するとLED(発光部)が消灯する。
演出制御基板130では、電源復旧後、電源断が発生したときに実行していた特別図柄の変動時間の残り時間を特定することはできないし、主制御基板110から演出制御基板130に電源断が発生したときに実行していた特別図柄の変動表示の残り変動時間に関する情報も送信されない。
よって、電源復旧中画像が表示されているとき、特別図柄第2表示器20a,20bではLED(発光部)が消灯したままである。
(特別図柄記憶指定コマンド)
図54に示すように、例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「3」で第2保留数が「0」の状態で、低確非時短遊技状態に対応する通常モードでハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われているときに電源断が発生し、電源復旧後に、主制御基板110から連続的に送信(実質同時に送信)された電源復旧指定コマンド及び特別図柄記憶指定コマンドを正常に受信すると、カラーバー画像から電源復旧中画像に切り替わる。
特別図柄記憶指定コマンド(ここでは第1特別図柄記憶3指定コマンド)は、保留記憶数を示すので、保留記憶数(「3」)に対応した保留数表示画像の画像データが描画される。
更に、電源復旧指定コマンド(ここでは低確非時短用電源復旧指定コマンド)により電源断発生前の遊技状態に対応する演出モードの種別(通常モード、時短モード、確変モードの何れか)を特定できるので(ここでは、通常モード)、特別図柄記憶指定コマンドが示す保留記憶数に応じて電源断発生前の演出モード(通常モード)に対応した表示態様の保留アイコン画像及び当該変動アイコン画像の画像データが描画される。
電源復旧指定コマンドの受信に基づいて描画された電源復旧情報画像及びベース画像は、保留アイコン画像及び当該変動アイコン画像よりも上位レイヤーに表示され、ベース画像が画面全体に表示されるので、画像表示装置16で実際に視認可能に表示されるのは電源復旧情報画像及びベース画像で構成される電源復旧中画像である。
画像表示装置16において保留数表示画像、保留アイコン画像及び当該変動アイコン画像は視認不可能となるので実際には表示されないことになる。即ち、受信したコマンドによって新たに画像データが描画されても必ずしも視認可能に表示されるわけではない。
尚、特別図柄保留第1表示器19dでは、主制御基板110で電源断発生前の保留記憶数が記憶保持(バックアップ)されているので、その保留記憶数に応じたLED(発光部)の点灯が行われ、特別図柄保留第2表示器20dでは、受信した特別図柄記憶指定コマンドで示す保留記憶数に応じたLED(発光部)の点灯が行われる。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに最初に特別図柄記憶指定コマンドを受信した場合、特別図柄記憶指定コマンドでは電源断発生前の遊技状態に関する情報は示されないので電源断発生前の遊技状態に対応した演出モードの種別を特定できない。
そのため、電源断発生前の演出モードに対応した表示態様の背景画像、保留数表示画像、保留表示アイコン画像及び当該変動アイコン画像を描画できない。
よって、図56に示すように、画像表示装置16において電源ON時に描画されたカラーバー画像が表示されたままとなる。
尚、特別図柄保留第1表示器19dでは、主制御基板110で電源断発生前の保留記憶数が記憶されているので、その保留記憶数に応じたLED(発光部)の点灯が行われ、特別図柄保留第2表示器20dでは、遊技状態及び演出モードの種別に拘らずLED(発光部)の点灯表示は変わらないので、特別図柄記憶指定コマンドが示す保留記憶数に応じたLED(発光部)の点灯が行われる。
(変動パターン指定コマンド)
図54に示すように、例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「3」で第2保留数が「0」の状態で、低確非時短遊技状態に対応する通常モードでハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われているときに電源断が発生し、電源復旧後に、主制御基板110から連続的に送信(実質同時に送信)された電源復旧指定コマンド及び特別図柄記憶指定コマンドを正常に受信して電源復旧中画像を表示する。
その後、電源復旧中画像が表示されている状態において電源復旧後に第1特別図柄第1表示器19aで再開された電源断発生時に実行されていた第1特別図柄の変動表示の終了により主制御基板110から送信された特別図柄確定コマンドを受信したが電源復旧中画像が継続して表示される。そして、電源断発生時に記憶されていた保留のうちの最古の保留に対応する特別図柄の変動表示の開始時に主制御基板110から連続的に(実質同時に)送信された特別図柄記憶指定コマンド(ここでは特別図柄記憶2指定コマンド)、遊技状態指定コマンド(ここでは低確非時短用遊技状態指定コマンド)、演出図柄指定コマンド(ここでは第1特別図柄ハズレ指定演出図柄指定コマンド)及び変動パターン指定コマンド(ここでは非時短遊技状態用のハズレの変動パターン01であることを示す変動パターン指定コマンド)を正常に受信すると、電源復旧中画像から初期画像に切り替わる。
特別図柄記憶指定コマンド、遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信すると電源復旧中画像の表示が終了し、遊技状態指定コマンド(ここでは低確非時短用電源指定コマンド)で特定された遊技状態(ここでは低確非時短遊技状態)に応じた演出モード(ここでは通常モード)に基づいて、初期演出図柄画像(ここでは通常モードに対応した表示態様の「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)、初期特殊図柄画像(「345」)及び背景画像(ここでは通常モードの背景画像)の夫々の画像データが重畳された初期画像の表示画像データが描画される。
また、特別図柄記憶指定コマンドを受信したことにより特定した演出モード(通常モード)に対応した表示態様の当該変動アイコン画像及び保留アイコン画像の画像データも描画されて表示される。
電源復旧中画像の表示が終了することによって第1及び第2レイヤーに設定されている電源情報画像及びベース画像の画像データが消去されるので、画像表示装置16において初期画像を構成する初期演出図柄画像、初期特殊図柄画像及び背景画像が視認可能に表示される。
尚、上述のとおり、変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて複数種類の変動演出パターンの中から1の変動演出パターン(ここではハズレ用変動演出パターン01)を決定し、初期画像を一瞬だけ表示して即座に決定した変動演出パターンの変動演出の演出表示画像(図52(h)参照)を表示する。
尚、例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「0」で第2保留数が「0」のときに(つまり、特別図柄の変動表示が行われていないときに)電源断が発生し、電源復旧後に、電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像が表示され、当該電源復旧中画像が表示されているときに第1始動口10に遊技球が入賞すると主制御基板110から第1始動口入賞指定コマンド及び第1特別図柄記憶1指定コマンドが送信される。この時点においては、電源復旧中画像は表示されたままである。
そして、その第1特別図柄記憶1に対応する特別図柄の変動表示の開始時に主制御基板110から連続的に送信(実質同時に送信)された特別図柄記憶指定コマンド(ここでは特別図柄記憶0コマンド)、遊技状態指定コマンド(ここでは低確非時短用遊技状態指定コマンド)、演出図柄指定コマンド(ここでは第1特別図柄ハズレ指定演出図柄指定コマンド)及び変動パターン指定コマンド(ここでは非時短遊技状態用のハズレ変動パターン01であることを示す変動パターン指定コマンド)を正常に受信すると、電源復旧中画像から初期画像に切り替わる。
特別図柄記憶指定コマンド、遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信すると電源復旧中画像の表示が終了し、遊技状態指定コマンド(ここでは低確非時短用電源指定コマンド)で特定された遊技状態(ここでは低確非時短遊技状態)に応じた演出モード(ここでは通常モード)に基づいて、初期演出図柄画像(ここでは通常モードに対応した表示態様の「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)、初期特殊図柄画像(「345」)及び背景画像(ここでは通常モードの背景画像)の夫々の画像データが重畳された初期画像の表示画像データが描画される。
また、特別図柄記憶指定コマンドを受信したことにより特定した演出モード(通常モード)に対応した表示態様の当該変動アイコン画像も描画されて表示される。
電源復旧中画像の表示が終了することによって第1及び第2レイヤーに設定されている電源情報画像及びベース画像の画像データが消去されるので、画像表示装置16において初期画像を構成する初期演出図柄画像、初期特殊図柄画像及び背景画像が視認可能に表示される。
尚、上述のとおり、変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて複数種類の変動演出パターンの中から1の変動演出パターン(ここではハズレ用変動演出パターン01)を決定し、初期画像を一瞬だけ表示して即座に決定した変動演出パターンの変動演出の演出表示画像を表示する。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに且つ遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信せずに、変動パターン指定コマンド(ここでは非時短遊技状態用のハズレの変動パターン01であることを示す変動パターン指定コマンド)だけを最初に受信した場合、変動パターン指定コマンド自体は遊技状態に関する情報を示すものではないが、変動パターン指定コマンドで示される変動パターン(非時短遊技状態用のハズレの変動パターン01)に対応する変動演出パターン(通常モード用ハズレ変動演出パターン01)に基づいて演出モードの種別を特定することができるので(ここでは通常モードであることを特定できる)、該特定した演出モード(通常モード)に対応した表示態様の初期画像を構成する初期演出図柄画像、初期特殊図柄画像及び背景画像の夫々の画像データが描画される。
よって、図57に示すように、画像表示装置16において、カラーバー画像から一瞬初期画像に切り替わり即座に変動演出の演出表示画像に切り替わる。
(特別図柄確定コマンド)
図54に示すように、例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「3」で第2保留数が「0」の状態で、低確非時短遊技状態に対応する通常モードでハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われているときに電源断が発生して、電源復旧後、主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信して電源復旧中画像が表示されているときに、電源復旧後に特別図柄第1表示器19aで再開された電源断発生時に実行されていた特別図柄の変動表示の終了により主制御基板110から送信された特別図柄確定コマンド(ここでは第1特別図柄確定コマンド)を正常に受信した場合、特別図柄確定コマンドは特別図柄が停止表示されたことを示すだけであるから画像データは描画されない。よって、画像表示装置16においては電源復旧後に描画された電源復旧中画像が表示されたままである。
尚、主制御基板110では、ハズレの第1特別図柄の変動表示中に電源断が発生した場合、電源断が発生したときに実行されていた第1特別図柄の変動パターンの種類及び実行されていた変動表示の経過時間が記憶されているので、電源復旧後に、特別図柄第1表示器19aでは、電源断が発生したときに点灯していたLEDから点灯が再開され、残り変動時間が終了するとハズレであることを示す1つのLEDのみが点灯して、特別図柄の変動表示が停止したことが報知される(図45参照)。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに特別図柄確定コマンド(ここでは第1特別図柄確定コマンド)を最初に受信した場合、特別図柄確定コマンドでは電源断発生前の遊技状態に関する情報及び当り/ハズレに関する情報は示されないので、電源断発生前の遊技状態に対応した演出モードの種別および電源断発生前の保留記憶数を特定できないため、電源断発生前の演出モードに対応した表示態様の背景画像、保留アイコン画像、当該変動アイコン画像、演出図柄画像及び保留数表示画像の夫々の画像データを描画できない。
よって、図58に示すように、画像表示装置16において電源ON時に描画されたカラーバー画像が表示されたままとなる。
尚、主制御基板110では、ハズレの特別図柄の変動表示中に電源断が発生した場合、電源復旧後に、電源断が発生したときに実行されていた特別図柄の変動表示の経過時間を記憶しているので電源復旧後の特別図柄の変動表示の残り変動時間を特定することができる。
よって、特別図柄第1表示器19a,19bでは、上述したとおり、電源断が発生したときに点灯していたLEDから点灯が再開され、残り変動時間が終了するとハズレであることを示す1つのLEDのみが点灯する(図45参照)。
このように、電源復旧後に、電源復旧指定コマンドを受信せずに且つ遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信せずに、変動パターン指定コマンドのみを最初に受信した場合、変動パターン指定コマンドで示す変動パターンに対応する変動演出パターンにより電源断発生前の遊技状態に対応する演出モードの種別を特定できるので、該特定した演出モードに対応する表示態様の初期演出図柄画像、初期特殊図柄及び背景画像を描画することができるので、カラーバー画像から初期画像に切り替わる。
その一方で、電源復旧後に、電源復旧指定コマンドを受信せずに特別図柄記憶指定コマンドを受信した場合或いは特別図柄確定コマンドを受信した場合、これらのコマンドでは電源断発生前の遊技状態に関する情報が示されないので、電源断発生前の遊技状態に対応する演出モードの種別を特定できないから画像データを描画することができないのでカラーバー画像が表示されたままとなる。
(オープニング指定コマンド)
図54に示すように、例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「2」で第2保留数が「0」の状態で、低確非時短遊技状態に対応する通常モードで大当たりの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われ、3つの演出図柄16aが大当たりを示す組み合わせ表示態様(例えば「2(犬)2(犬)2(犬)」)で確定停止表示しているときに電源断が発生して、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像が表示され、当該電源復旧中画像が表示されているときに、図柄確定期間(0.5秒)が終了して大当たり遊技の開始時に主制御基板110から送信された低確非時短用遊技状態指定コマンド及びオープニング指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像からオープニング演出画像に切り替わる。
オープニング演出画像では、大当たりの種別(通常大当たり/確変大当たり)を示唆する演出画像(文字画像やキャラクタによる動画等)及びオープニング背景画像が表示される。
オープニング演出画像を表示するにあたり、大当たりの種別毎に設定されている複数種類の大当たり開始演出パターンの中から、オープニング指定コマンドで示される大当たりの種別に基づいて決定された大当たり開始演出パターンに対応した演出画像及び背景画像の画像データが描画される。
また、オープニング演出画像と共に、右打ち促進画像(右打ちの文字と右矢印)、大当たりであることを示す大当たり特殊図柄画像が表示される。
オープニング指定コマンドで示される大当たり種別に基づいて大当たり特殊図柄画像の画像データが描画され、大当たり開始時に受信した低確非時短用遊技状態指定コマンドに含まれる右打ち指示情報に基づいて、右打ち促進画像(右打ちの文字と右矢印)の画像データが描画される。
具体的に、通常大当たり用オープニング指定コマンドで4R通常大当たりであることが示されると、通常大当たりであることを示唆する「BONUS」の文字画像及び虹色のエフェクト画像が画面全体に表示される背景画像の画像データが描画される。
また、通常大当たり用オープニング指定コマンドで4R通常大当たりであることが示されることにより「222」の通常大当たり特殊図柄画像の画像データが描画され、低確非時短遊技状態指定コマンドの右打ち情報により「右打ち→」の画像データが描画される。
画像表示装置16においては、電源復旧中画像の表示が終了することによって第1及び第2レイヤーに設定されている電源情報画像及びベース画像の画像データが消去されるので、オープニング演出画像と右打ち促進画像と大当たり特殊図柄画像が視認可能に表示される。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にオープニング指定コマンドを受信した場合、オープニング指定コマンドで示される大当たりの種別に基づいて決定された大当たり開始演出パターンに対応した演出画像及び背景画像の画像データが描画される。
また、オープニング指定コマンドで示される大当たり種別に基づいて大当たり特殊図柄画像の画像データが描画される。尚、右打ち情報を含む低確非時短用遊技状態指定コマンドは受信していないので、右打ち促進画像の画像データは描画されないので右打促進画像は表示されない。
よって、図59に示すように、画像表示装置16においてカラーバー画像からオープニング演出画像と大当たり特殊図柄画像の表示に切り替わる。
このように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信した後の大当たり遊技開始時にオープニング指定コマンドを正常に受信した場合および電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にオープニング指定コマンドを受信した場合の何れであっても、オープニング指定コマンドで示される大当たりの種別に基づいて決定された大当たり開始演出パターンに対応する演出画像及び背景画像の画像データが描画されたオープニング演出画像が表示される。
尚、オープニング指定コマンドを受信してオープニング演出画像を予め設定された時間表示し、1R目のラウンド遊技が開始されるときに何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)の半挿し又は脱線などの欠損)により開放1回目用のラウンド指定コマンドを受信しない(できない)場合、オープニング演出画像が表示されたままとなる。この場合、大入賞口13aの開閉動作は開始される。
尚、上記の説明では大当たりとなる特別図柄の変動表示が行われているときに電源断が発生して電源復旧後の画像表示制御について説明したが、例えば、ハズレとなる特別図柄の変動表示が行われているときに或いは客待ち状態のときに電源断が発生して電源復旧後に電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にオープニング指定コマンドを受信した場合、主制御基板110は電源断が発生したときの遊技状態を記憶しているので、画像表示装置16においてオープニング演出画像が表示されても、電源断が発生したときに大当たり遊技状態でなかった場合には大入賞口13aは開放されない。
(ラウンド指定コマンド)
図54に示すように、例えば、4Rの通常大当たり遊技におけるオープニング遊技が開始されるときに受信した低確非時短用遊技状態指定コマンド及び通常大当たり用オープニング指定コマンドに基づいてオープニング演出画像や右打ち促進画像等が表示されているときに電源断が発生して、電源復旧後に、電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像が表示され、当該電源復旧中画像が表示されているときに開放第1回目用ラウンド指定コマンドを受信すると、予め決められた電源復旧用ラウンド演出画像(所定のラウンド演出画像)と、開放第1回目用ラウンド指定コマンドに対応するラウンド数示唆画像(「ROUND1」)と、右打ち促進画像(右打ちの文字と右矢印)が表示される。
ラウンド指定コマンドでは、何回目のラウンド遊技を開始するかのラウンド数情報は示されるが、大当たりの種別(確変大当たり、通常大当たり)に関する情報は示されないので、ラウンド指定コマンドを受信しただけでは大当たりの種別に対応したラウンド演出画像の画像データを描画することができない。
しかし、ラウンド指定コマンドの前に受信した電源復旧指定コマンドにより電源断の発生時に大当たり遊技状態であったことを特定できるので、予め決められた電源復旧用のラウンド演出画像の画像データが描画されて表示される。
また、電源復旧指定コマンドを受信していることで電源断発生時に大当たり遊技状態であることを特定できるので、右打ち促進画像の画像データが描画される。
画像表示装置16においては、電源復旧用のラウンド演出画像とラウンド数示唆画像と右打ち促進画像が視認可能に表示される。
上述の電源復旧用ラウンド演出画像は、大当たりの種別に対応したラウンド演出画像とは異なる表示態様の演出画像である。
具体的には、大当たりの種別に対応したラウンド演出画像では、所定のモチーフに関連するキャラクタによるストーリー性を有する動画が表示され、電源復旧用ラウンド演出画像では、特定のキャラクタ画像が表示される。
尚、電源復旧用ラウンド演出画像は、大当たりの種別に対応する複数のラウンド演出画像のうち特定のラウンド演出画像であってもよい。例えば、通常大当たり遊技における1R目のラウンド遊技のときに表示されるラウンド演出画像が電源復旧用ラウンド演出画像として表示される。
また、4Rの通常大当たり遊技における複数回目(2R目、3R目又は4R目)のラウンド遊技中(2R目のラウンド遊技中)のときに電源断が発生して電源復旧後に電源復旧指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像が表示され、当該電源復旧中画像が表示されているときに開放複数回目用ラウンド指定コマンド(開放第3回目用ラウンド指定コマンド)を受信した場合、予め決められた電源復旧用のラウンド演出画像(所定のラウンド演出画像)の画像データと、所定回目用ラウンド指定コマンド(開放第3回目用ラウンド指定コマンド)に対応するラウンド数示唆画像(「ROUND3」)、右打ち促進画像の画像データが描画されて表示される。
即ち、電源断が発生したときに実行されていた1R目のラウンド遊技で表示されていた4R通常大当たり遊技用のラウンド演出画像(キャラクタが目的地に向かって走る動画)、ラウンド指定コマンドの前に受信した低確非時短用遊技状態指定コマンド及びオープニング指定コマンドに基づいて表示されていた大当りの種別を示唆する大当たり種別示唆画像(「BONUS」の文字画像)、大当り時の演出図柄の画像(演出図柄「2」の画像)、及び大入賞口13aへの遊技球の入賞カウント値を報知する総獲得球数画像(「015/600pt」)は表示されない。
尚、電源復旧後、第1遊技情報表示装置19のラウンド数表示器19i及び右打ち第1表示器19jのLEDの点灯が再開され、第2遊技情報表示装置20の右打ち第2表示器20gのLEDの点灯も再開される。
尚、当該電源復旧中画像が表示されているときに所定回目用ラウンド指定コマンドを受信すると、予め決められた電源復旧用のラウンド演出画像(所定のラウンド演出画像)を表示せずに大当たり中であることを報知する画像を表示してもよい。
具体的に、例えば、4Rの通常大当たり遊技におけるオープニング遊技中に電源断が発生した場合、電源復旧後に電源復旧指定コマンドを受信して電源復旧中画像を表示し、当該電源復旧中画像が表示されているときに、開放第1回目用ラウンド指定コマンドを受信すると、大当たり中であることを報知する画像(「大当たり中」の文字画像のみ)と右打ち促進画像とラウンド数示唆画像が表示される。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信せずに且つ演出図柄指定コマンドやオープニング指定コマンドを受信せずに最初にラウンド指定コマンド(例えば開放第1回目用ラウンド指定コマンド)を受信した場合、ラウンド指定コマンドでは、何回目のラウンド遊技を開始するかのラウンド数情報は示されるのでラウンド数示唆画像の画像データが描画される。
しかし、ラウンド指定コマンドでは大当たりの種別(確変大当たり、通常大当たり)に関する情報は示されないので大当たりの種別を特定できないし、電源復旧指定コマンドや遊技状態指定コマンドを受信していないうえに、大当たり遊技のときの遊技状態は低確率非時短遊技状態に設定されるため、ラウンド指定コマンドだけを受信しても電源断発生時に大当たり遊技状態であったのかわからない。そのため、電源復旧用のラウンド演出画像、大当たり種別示唆画像、右打ち促進画像、大当り時の演出図柄の画像及び総獲得球数画像の画像データを描画することができないから、電源復旧用のラウンド演出図柄、大当たり種別示唆画像、右打ち促進画像、大当たり時の演出図柄の画像及び総獲得球数画像は表示されない。
ここで、ラウンド数示唆画像を表示するにあたりラウンド数示唆画像のベースとなる背景画像を表示する必要がある。表示中のカラーバー画像は、演出制御基板130が起動したこと(画像制御部140の初期動作)を示す電源復旧準備画像(起動画像)であって演出表示に関する画像ではないので、表示種別が異なるカラーバー画像とラウンド数示唆画像とを重畳して描画することができないと認識される。
そこで、ラウンド数示唆画像を表示するにあたり、ラウンド数示唆画像と、ラウンド数示唆画像のレイヤーよりも下位レイヤーの背景画像として差し障りのない電源復旧中画像を構成する電源復旧情報画像及びベース画像の画像データが描画される。電源復旧中画像は大当たり遊技の演出表示に関する画像ではないが、電源復旧の演出表示に関する画像であるので演出表示に関する画像に属するものであるため、ラウンド数示唆画像と重畳して描画できる画像として認識される。
よって、図60に示すように、画像表示装置16においてカラーバー画像から、ラウンド数示唆画像と電源復旧中画像(ラウンド演出画像とは異なる画像)の画像データを重畳して描画した表示画像データが表示される。
尚、ラウンド数示唆画像の背景画像として、電源復旧中画像以外に演出表示に関する画像(例えば、通常モードの背景画像)であればよい。
尚、上記の説明では大当たりとなる特別図柄の変動表示が行われているとき電源断が発生して電源復旧後の画像表示制御について説明したが、例えば、ハズレとなる特別図柄の変動表示が行われているときに或いは客待ち状態のときに電源断が発生して電源復旧後に電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にラウンド指定コマンドを受信した場合、主制御基板110は電源断が発生したときの遊技状態を記憶しているので、画像表示装置16においてラウンド数示唆画像と電源復旧中画像が表示されても、電源断が発生したときに大当たり遊技状態ではないので大入賞口13aは開放されない。
また、ラウンド数表示器19iおよび右打ち第1表示器19jのLEDは点灯しない。
(エンディング指定コマンド)
図54に示すように、例えば4Rの確変大当たり遊技における4R目のラウンド遊技中(最終回目のラウンド遊技中)に電源断が発生して電源復旧後に電源指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像が表示され、当該電源復旧中画像が表示されているときに通常大当たり用エンディング指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像からエンディング演出画像に切り替わる。
エンディング演出画像では、大当たり遊技の終了を報知する演出画像又は大当たり遊技終了後の遊技状態を報知する演出画像及びエンディング背景画像等が表示される。
エンディング演出画像を表示するにあたり、大当たりの種別毎に設定されている複数種類の大当たり終了演出パターンの中から、エンディング指定コマンドで示される大当たりの種別に基づいて決定された大当たり終了演出パターンに対応した画像データが描画される。
具体的に、確変大当たり用エンディング指定コマンドで確変大当たりであることが示唆されると、「斬RUSH」の文字画像、放射状のフラッシュ画像が画面全体に広がる背景画像の夫々の画像データが描画され、、これらの画像データで構成されるエンディング演出画像が表示される。
る。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にエンディング指定コマンド(例えば確変大当たり用エンディング指定コマンド)を受信した場合、エンディング指定コマンドで示される大当たりの種別に基づいて決定された大当たり終了演出パターンに対応するエンディング演出画像が表示される。
よって、図61に示すように、画像表示装置16においてカラーバー画像からエンディング演出画像に切り替わる。
このように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信した後エンディング指定コマンドを受信した場合および電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にエンディング指定コマンドを受信した場合の何れであっても、エンディング指定コマンドで示される大当たりの種別に基づいて決定された大当たり終了演出パターンに対応するエンディング演出画像が表示される。
(エラー指定コマンド)
図54に示すように、例えば低確非時短遊技状態が設定され、第1保留数が「2」で第2保留数が「0」の状態で、低確非時短遊技状態に対応する通常モードで大当たりの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示を演出する変動演出が行われているときに電源断が発生して、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信して電源復旧中画像が表示されてからエラー(例えば磁気検出エラー)が発生してエラー指定コマンドを受信した場合、エラー指定コマンドが示すエラーの種別に対応したエラー種別報知画像の画像データが描画される。
エラーは製造・出荷時に設定された遊技機の所期の性能に影響を及ぼすので、エラー種別報知画像が最上位レイヤー(L1)に設定される。そのため、エラーが発生した場合には、エラー種別報知画像の画像データとエラー発生時に表示されていた画像(ここでは電源復旧中画像)の画像データを重畳して描画した表示画像データが表示される。
よって、画像表示装置16において、エラー種別報知画像とエラー発生時に表示されていた画像(ここでは電源復旧中画像)が表示される。
尚、電源復旧後に、大当たり演出画像(オープニング演出画像、電源復旧用のラウンド演出画像、エンディング演出画像)が表示されていたときにエラーが発生してエラー指定コマンドを受信した場合もエラー種別報知画像が最上位レイヤー(L1)に設定され、エラー種別報知画像と大当たり演出画像の画像データを重畳して描画した表示画像データが表示される。
尚、電源復旧後に、初期画像が表示されていたときにエラーが表示されていたときにエラーが発生してエラー指定コマンドを受信した場合もエラー種別報知画像が最上位レイヤー(L1)に設定され、エラー種別報知画像と初期画像の画像データを重畳して描画した表示画像データが表示される。
ここで、複数種類のエラーのうち遊技者による不正行為に直接関連する可能性が高く且つ遊技者が直接的にエラー報知を解除できない重要度が高いエラーである場合には、表示画面中央にエラー種別報知画像が表示される。
複数種類のエラーのうち遊技者により不正行為に直接関連する可能性が低く且つ遊技者が直接的にエラー報知を解除できる重要度が低いエラーである場合には、表示画面の右上隅部にエラー種別報知画像が表示される。
上述の遊技者による不正行為に直接関連する可能性が高く且つ遊技者が直接的にエラー報知を解除できない重要度の高いエラーとして、不正入球エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー等がある。
一方、上述の遊技者による不正行為に直接関連する可能性が低く且つ遊技者が直接的にエラー報知を解除できる重要度の低いエラーとして、扉開放エラー、皿満杯エラー等がある。
その一方で、図55に示すように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にエラー指定コマンドを受信した場合も、エラー種別報知画像が最上位レイヤー(L1)に設定され、エラー指定コマンドが示すエラーの種別に対応したエラー種別報知画像の画像データが描画される。
そして、エラー指定コマンドを受信したときにカラーバー画像が表示されていたので、エラー種別報知画像とカラーバー画像の画像データを重畳して描画した表示画像データが表示される。
具体的に、図62(a)に示すように、カラーバー画像が表示されているときに、磁気異常用エラー指定コマンドを受信した場合、表示画面中央に「指示検出エラー」のエラー種別報知画像と画面全体にカラーバー画像が表示される。
一方、図62(b)に示すように、カラーバー画像が表示されているときに、満杯異常用エラー指定コマンドを受信した場合、表示画面の右上隅部に「皿満タンエラー」のエラー種別報知画像と画面全体にカラーバー画像が表示される。
このように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信した後エラー指定コマンドを受信した場合および電源復旧指定コマンドを受信せずに最初にエラー指定コマンドを受信した場合の何れであっても、エラー種別報知画像が最上位レイヤー(L1)に設定されてエラー指定コマンドで示されるエラー種別に対応したエラー種別報知画像が表示されると共に、エラー発生時に表示されていた画像が表示される。
以上説明したように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを受信せずにその他のコマンドを受信した場合、受信したコマンドで遊技状態や大当たりの種別が示される場合には、新たな画像データが描画されて、電源復旧中画像とは異なる画像を表示し、その一方で、受信したコマンドで遊技状態や大当たりの種別が示されない場合には、電源復旧時から長時間に亘ってカラーバー画像を表示し続けることにより主制御基板110及び演出制御基板130間の連携を円滑に行えるようにすることが可能となる。
尚、電源復旧後、電源投入指定コマンドを受信せずに、特別図柄記憶指定コマンド、変動パターン指定コマンド、特別図柄確定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、エンディング指定コマンド又はエラー指定コマンドを受信した場合についても、上述した画像表示制御と同様である。
尚、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを含めて何もコマンドを受信せずに所定時間(例えば90秒間)経過すると、画像表示装置16においてカラーバー画像から通常モードの表示態様の初期画像(初期演出図柄画像及び背景画像)に切り替わる。その際、通常の復帰ではないため、演出ボタン6aの操作によるメニュー画面の表示が禁止されたり(つまり、演出ボタン6aの操作が無効となる)、客待ち演出の実行が禁止される。
(変動演出中に主制御基板からオープニング指定コマンドを受信したときの画像表示制御)
図63は、変動演出中に主制御基板110からオープニング指定コマンドを受信したときの画像表示を示す図である。
ここでは、低確率非時短遊技状態(通常遊技状態)が設定されており、ハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示開始時に主制御基板110から受信したハズレ演出図柄指定コマンドとハズレ変動パターン指定コマンド(例えば、特図変動パターン指定01コマンド)に基づく通常モードにおけるハズレ用変動演出パターンの変動演出が実行されている。
図63(a)に示すように、画像表示装置16には、第1保留数が「1」で第2保留数が「0」の保留数表示画像、通常モードに対応する表示態様の保留アイコン画像、当該変動アイコン画像、特殊図柄画像、演出図柄画像及び背景画像を重畳して描画した表示画像データが表示されている。
図63(b)に示すように、変動演出の実行中に何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)の半挿し又は脱線などの欠損)により主制御基板110からオープニング指定コマンドを受信した場合、複数種類の大当たり開始演出パターンの中からオープニング指定コマンドが示す大当たりの種別に基づいて決定した大当たり開始演出パターンに対応するオープニング演出画像の画像データが描画される。 よって、画像表示装置16において、変動演出の演出表示画像からオープニング演出画像に切り替わる。
尚、第1特別図柄第1表示器19aでは特別図柄の変動表示(発光部の点灯点滅表示)が継続して行われる一方で、第2特別図柄表示器20aでは発光部が消灯する。
尚、オープニング演出画像が表示されても、主制御基板110ではハズレの特別図柄の変動表示を実行していることを認識しているので大入賞口13aは開放されない。
その後、図63(c)に示すように、当該変動演出が再開されずにオープニング演出画像が表示されたままの状態で、第1特別図柄第1表示器19aでの特別図柄の変動表示が停止するタイミングのときに主制御基板110から特別図柄確定コマンドを受信すると、当該変動開始時に受信したハズレ演出図柄指定コマンドに基づいて決定されたハズレの判定結果を示す表示態様の演出図柄画像及びオープニング演出画像の画像データを重畳して描画した表示画像データが表示される。
演出図柄画像はオープニング演出画像よりも上位のレイヤーに設定され、画像表示装置16においてオープニング演出画像に演出図柄画像が重なった状態でハズレの判定結果を示す表示態様「2(犬)3(兎)6(虎)」の演出図柄16aが確定停止状態で視認可能に表示される。
画像表示装置16で表示されている変動演出において未だ当たり/ハズレの判定結果を示す演出図柄が表示されていないのに突然大当たりのオープニング演出画像に切り替わった場合、遊技者は遊技制御で何らかの不具合が発生したことを認識することができる一方で、当該変動が当たりとハズレの何れであるのかを把握できないために苛立ってしまう。しかし、その後、当たり/ハズレの判定結果を示す組み合わせの3つの演出図柄16aを表示することにより遊技者の苛立ちを抑制することができる。
(変動演出中に主制御基板からラウンド指定コマンドを受信したときの画像表示制御)
図64は、変動演出中に主制御基板からラウンド指定コマンドを受信したときの画像表示を示す図である。
ここでは、低確率非時短遊技状態(通常遊技状態)が設定されており、ハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示開始時に主制御基板110から受信したハズレ演出図柄指定コマンドとハズレ変動パターン指定コマンド(例えば、特図変動パターン指定01コマンド)に基づく通常モードにおけるハズレ用変動演出パターンの変動演出が実行されている。
図64(a)に示すように、画像表示装置16には、第1保留数が「1」で第2保留数が「0」の保留数表示画像、通常モードに対応する表示態様の保留アイコン画像、当該変動アイコン画像、特殊図柄画像、演出図柄画像及び背景画像を重畳して描画した表示画像データが表示されている。
図64(b)に示すように、変動演出の実行中に何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)の半挿し又は脱線などの欠損)により主制御基板110からラウンド指定コマンドを受信した場合、ラウンド指定コマンドが示すラウンド数情報に基づいてラウンド数示唆画像とラウンド数示唆画像の背景画像となる電源復旧中画像とを重畳して描画した表示画像データが表示される。
画像表示装置16において、変動演出の演出表示画像からラウンド数示唆画像と電源復旧中画像の表示に切り替わる。
尚、第1特別図柄第1表示器19aでは特別図柄の変動表示(LEDの点灯点滅)が継続して行われる一方で、第2特別図柄第2表示器20aでは点灯していたLEDが消灯する。
その後、図64(c)に示すように、当該変動演出が再開されずにラウンド数示唆画像と電源復旧情報画像及びベース画像(電源復旧中画像)が表示されたままの状態で、第1特別図柄第1表示器19aでの特別図柄の変動表示が停止するときに主制御基板110から特別図柄確定コマンドを受信すると、当該変動開始時に受信したハズレ演出図柄指定コマンドに基づいて決定されたハズレの判定結果を示す表示態様の演出図柄画像とラウンド数示唆画像と電源復旧中画像とを重畳して描画した表示画像データが表示される。
演出図柄画像はラウンド数示唆画像及び電源復旧中画像よりも上位のレイヤーに設定され、画像表示装置16においてラウンド数示唆画像と電源復旧情報画像及びベース画像(電源復旧中画像)に演出図柄画像が重なった状態でハズレの判定結果を示す表示態様「2(犬)3(兎)6(虎)」の演出図柄16aが確定停止状態で視認可能に表示される。
画像表示装置16で表示されている変動演出において未だ当たり/ハズレの判定結果を示す演出図柄16aが表示されていないのに突然ラウンド数示唆画像と電源復旧情報画像及びベース画像(電源復旧中画像)に切り替わった場合、遊技者は遊技制御で何らかの不具合が発生したことを把握することができる一方で、当該変動が当たりとハズレの何れの変動であったのかを把握できないために苛立ってしまう。しかし、その後、当たり/ハズレの判定結果を示す演出図柄16aを表示することにより遊技者の苛立ちを解消することができる。
(変動演出中に主制御基板からエンディング指定コマンドを受信したときの画像表示制御)
図65は、変動演出中に主制御基板からエンディング指定コマンドを受信したときの画像表示を示す図である。
ここでは、低確率非時短遊技状態(通常遊技状態)が設定されており、ハズレの判定結果に基づく第1特別図柄の変動表示開始時に主制御基板110から受信したハズレ演出図柄指定コマンドとハズレ変動パターン指定コマンド(例えば、特図変動パターン指定01コマンド)に基づく通常モードでのハズレ用変動演出パターンの変動演出が実行されている。
図65(a)に示すように、画像表示装置16には、第1保留数が「1」で第2保留数が「0」の保留数表示画像、通常モードに対応する表示態様の保留アイコン画像、当該変動アイコン画像、特殊図柄画像、演出図柄画像及び背景画像を重畳して描画した表示画像データが表示されている。
図65(b)に示すように、変動演出の実行中に何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)の半挿し又は脱線などの欠損)により主制御基板110からエンディング指定コマンドを受信した場合、エンディング指定コマンドが示す大当たりの種別に基づいて複数種類の大当たり終了演出パターンの中から決定した大当たり終了演出パターンのエンディング演出画像の画像データが描画される。
よって、画像表示装置16において変動演出の演出表示画像からエンディング演出画像に切り替わる。
尚、第1特別図柄第1表示器19aでは特別図柄の変動表示(発光部の点灯点滅表示)が継続して行われる一方で、第2特別図柄第2表示器20aでは点灯していたLEDが消灯する。
その後、図65(c)に示すように、当該変動演出が再開されずにエンディング演出画像が表示されたままの状態で、第1特別図柄第1表示器19aでの特別図柄の変動表示が終了するときに主制御基板110から特別図柄確定コマンドを受信すると、当該変動開始時に受信したハズレ演出図柄指定コマンドに基づいて決定されたハズレの判定結果を示す表示態様の演出図柄画像と、エンディング演出画像とを重畳して描画した表示画像データが表示される。
演出図柄画像はエンディング演出画像よりも上位のレイヤーに設定され、画像表示装置16においてエンディング演出画像に演出図柄画像が重なった状態でハズレの判定結果を示す表示態様「2(犬)3(兎)6(虎)」の演出図柄16aが確定停止状態で視認可能に表示される。
画像表示装置16で表示されている変動演出において未だ当たり/ハズレの判定結果を示す演出図柄16aが表示されていないのに突然エンディング演出画像に切り替わった場合、遊技者は遊技制御で何らかの不具合が発生したことを把握することができる一方で、当該変動が当たりとハズレの何れの変動であったのかを把握できないために苛立ってしまう。しかし、その後、当たり/ハズレの判定結果を示す演出図柄16aを表示することにより遊技者の苛立ちを解消することができる。
以上説明したように、電源断が発生してからの電源復旧時にカラーバー画像が表示され、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに電源復旧指定コマンド以外の他のコマンドを受信した場合に、受信したコマンドに遊技状態に関する情報が含まれているときにはその遊技状態に対応する演出モードの種別を特定することができるから、特定した演出モードの種別に対応する表示態様の演出図柄画像及び背景画像の画像データを描画することができる。
また、受信した他のコマンドに大当たりの種別に関する情報が含まれているときにはその大当たりの種別に対応する表示態様の大当たり演出(オープニング演出、エンディング演出)の画像データを描画することができる。
一方、受信した他のコマンドに遊技状態に関する情報が含まれていないときには演出モードの種別を特定することができないから、演出モードの種別に対応する表示態様の演出図柄画像及び背景画像の画像データを描画できない。
(ランプ制御部メイン処理)
図66は、ランプ制御部150によるメイン処理を説明するフローチャートである。
電源基板160により電源がランプ制御部150に供給されると、ランプCPU150aにシステムリセットが発生し、ランプCPU150aは、以下のメイン処理を行う。
ランプCPU150は、ステップS3000において初期化処理を行い、次に、ステップS3001において異常判定処理、ステップS3002において役物演出実行判定処理、ステップS3003において役物演出処理、ステップS3004において発光演出処理、ステップS3005においてボタン演出処理、を順次行う。以降は、所定の割り込みが発生するまで、ステップS3001〜ステップS3005の処理を繰り返し行う。
ステップS3001の異常判定処理では、主制御基板110から各種エラーの検知信号が入力されたか否か(エラーが発生したか否か)を判定し、エラーの検知信号が入力されたと判定された場合、エラーフラグが「ON」に設定される。
(初期化処理)
図67は、ランプ制御部150による初期化処理を説明するフローチャートである。
ランプCPU150aは電源投入に応じて初期化処理を行う。この処理において、ランプCPU150aは、ステップS3010において役物初期動作処理、ステップS3011において発光初期動作処理、ステップS3012において演出ボタン初期動作処理を順次行ってから、ステップS3013において演出制御基板130に初期化OK信号を送信する。
(役物初期動作処理)
図68は、ランプ制御部150による役物初期動作処理を説明するフローチャートである。
先ず、ステップS3020において、ランプCPU150aは、初期動作用タイマがカウント中であるか否かを判定する。
ランプCPU150aは、初期動作用タイマがカウント中である判定した場合(ステップS3020;Yes)、ステップS3023に処理を移行する。
ステップS3020において、ランプCPU150aは、初期動作用タイマがカウント中でないと判定した場合(ステップS3020;No)、ステップS3021において、初期動作用タイマのカウントダウンを開始する。尚、初期動作用タイマは例えば120秒にセットされる。
次に、ステップS3022において、ランプCPU150aは、可動演出部材17A〜17Cの演出動作禁止フラグを「ON」に設定する。
ステップS3023において、ランプCPU150aは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cが夫々待機位置にいるか否かを判定する。
ランプCPU150aは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの夫々が待機位置にいると判定した場合(ステップS3020;Yes)、ステップS3025に処理を移し、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの何れかが待機位置にいないと判定した場合(ステップS3023;No)、ステップS3024に処理を移す。
ステップS3024において、ランプCPU150aは、復帰動作処理を行う。この処理では、例えば、第1可動演出部材17aが待機位置ではない場合、即ち、刀身部17a2が鞘部17a1に収納されていない場合、ランプCPU150aは、刀身部17a2を鞘部17a1に収納させるように刀身部17a2を復帰動作させる。
ステップS3025において、ランプCPU150aは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cを夫々初期動作させるために予め定められた初期動作パターンをセットする。第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作パターンについては、図72を用いて後述する。
次に、ステップS3026において、ランプCPU150aは、ステップS3025においてセットされた初期動作パターンに従って第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作を開始させる(ステッピングモータの駆動開始)。
次に、ステップS3027において、ランプCPU150aは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了したか否かを判定する。この処理では、初期動作パターンに基づいて予め定められた役物初期動作期間(例えば30秒)を計時するタイマカウンタに基づいて初期動作パターンに係る全ての初期動作が完了したか否かを判定する。
役物初期動作期間は、遊技機1の電源が投入されたことに応じて、初期動作パターンに従って第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの何れかの初期動作が開始されてから、初期動作パターンに係る第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの全ての初期動作が行われ、全ての初期動作を行った第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの待機位置への復帰動作が完了するまでの役物動作時間である。
ステップS3027において、ランプCPU150aは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了していないと判定した場合(ステップS3027;No)、初期動作が完了するまで(役物初期動作期間が経過するまで)ステップS3027の処理を繰り返し行い、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了したと判定した場合(ステップS3027;Yes)、ステップS3028において、ランプCPU150aは、初期動作用タイマのカウント値が「0」であるか否か判定する。
ステップS3028において、ランプCPU150aは、初期動作用タイマのカウント値が「0」でないと判定した場合(ステップS3028;No)、初期動作用タイマのカウント値が「0」になるまでステップS3028の処理を繰り返し行い、初期動作用タイマのカウント値が「0」であると判定した場合(ステップS3028;Yes)、ステップS2039において、ランプCPU150aは演出動作禁止フラグを「OFF」に設定して、役物初期動作処理を終了する。
(役物演出実行判定処理)
図69は、ランプ制御部150による役物演出実行判定処理を説明するフローチャートである。
先ず、ステップS3030において、ランプCPU150aは、フラグ記憶領域において演出動作許可フラグが「ON」であるか否かを判定する。
ランプCPU150aは、演出動作許可フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS3030;Yes)役物演出実行判定処理を終了し、演出動作許可フラグが「ON」でないと判定した場合(ステップS3030;No)、ステップS3031に処理を移す。、演出動作許可フラグは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了していることを前提条件として、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの演出動作が実行できる状態であることを示すものである。
ステップS3031において、ランプCPU150aは、フラグ記憶領域において演出動作実行中フラグが「ON」であるか否かを判定する。
ランプCPU150aは、演出動作実行中フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS3031;Yes)、役物演出実行判定処理を終了し、演出動作実行中フラグが「ON」でないと判定した場合(ステップS3031;No)、ステップS3032に処理を移す。
ステップS3032において、ランプCPU150aは、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの演出動作を伴う変動演出が実行されるか否かを判定する。この処理では、演出制御基板130から受信した変動演出パターン指定コマンドに基づいて実行される変動演出での役物演出の実行の有無を判断する。
ランプCPU150aは、演出動作を伴わない変動演出が実行されると判定した場合(ステップS3032;No)、役物演出実行判定処理を終了し、演出動作を伴う変動演出が実行されると判定した場合(ステップS3032;Yes)、ステップS3033に処理を移す。
ステップS3033において、ランプCPU150aは、実行される変動演出において第1〜第3可動演出部材17A〜17Cが演出動作を行うための演出動作パターンをセットする。この場合、実行される変動演出の演出内容(リーチの有無及び種類、予告演出の有無及び種類等)に基づいて複数種類の演出動作パターンの中から1の演出動作パターンがセットされる。複数の演出動作パターンの各々には、可動演出部材の種類及び演出動作の内容及び動作時間、演出動作実行タイミング等が予め規定されている。
次に、ステップS3034において、ランプCPU150aは、フラグ記憶領域に演出動作許可フラグを「ON」に設定して、役物演出実行判定処理を終了する。
(役物演出処理)
図70は、ランプ制御部150による役物演出処理を説明するフローチャートである。
ステップS3040において、ランプCPU150aは、図67のステップS3001の異常判定処理でフラグ記憶領域にエラーフラグが「ON」に設定されたか否かを判定する。
ランプCPU150aは、フラグ記憶領域においてエラーフラグが「ON」である、つまり、エラーが発生していると判定した場合(ステップS3040;Yes)、そのまま何も行わずに役物演出処理を終了し、一方、エラーフラグが「ON」でないと判定した場合(ステップS3040;No)、ステップS3041に処理を移す。
ステップS3041において、ランプCPU150aは、フラグ記憶領域において演出動作許可フラグが「ON」であるか否かを判定する。
ランプCPU150aは、演出動作許可フラグが「ON」でないと判定した場合(ステップS3041;No)、ステップS3042に処理を移す。
ステップS3042において、ランプCPU150aは、フラグ記憶領域において演出動作実行中フラグが「ON」であるか否かを判定する。演出動作実行中フラグは、演出動作パターンに従って第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの演出動作が開始されていることを示すものである。
ランプCPU150aは、演出動作実行中フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS3042;Yes)、ステップS3047に処理を移し、演出動作実行中フラグが「ON」でないと判定した場合(ステップS3042;No)、役物演出処理を終了する。
ステップS3041において演出動作許可フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS3041;Yes)、ステップS3043に処理を移し、ステップS3043においてランプCPU150aは、演出動作実行タイミングであるか否かを判定する。実行される変動演出の演出内容に対応して予め定められた演出動作実行タイミングとして、例えば、演出図柄16aの変動表示が開始されてから予め定められた所定時間が経過した後のタイミング(例えば、演出図柄16aの変動表示が開始されてから特別演出画像(例えば、バトル演出やミッション演出等が表示されるタイミング)、予告演出画像が表示されるタイミング、発展報知画像(例えば、「スーパーリーチ!!」)が表示されるタイミング等)、ボタン操作演出での演出ボタン6aの操作に連動したタイミング等がある。
ランプCPU150aは、演出動作実行タイミングでないと判定した場合(ステップS3043;No)、役物演出処理を終了し、演出動作実行タイミングであると判定した場合(ステップS3043;Yes)、ステップS3044に処理を移す。
ステップS3044において、ランプCPU150aは、フラグ記憶領域に演出動作実行中フラグを「ON」に設定し、次に、ステップS3045において、ランプCPU150aは、演出動作許可フラグを「OFF」に設定する。
次に、ステップS3046において、ランプCPU150aは、図68の役物演出実行判定処理のステップS3034でセットされた演出動作パターンに従って第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの演出動作を開始させる、つまり、盤用駆動装置17のステッピングモータを作動させる。
次に、ステップS3047において、ランプCPU150aは、演出動作パターンに係る全ての演出動作が終了したか否かを判定する。
ランプCPU150aは、演出動作パターンが終了していないと判定した場合(ステップS3047;No)、役物演出処理を終了し、演出動作パターンが終了したと判定した場合(ステップS3047;Yes)、ランプCPU150aは、ステップS3048において演出動作実行中フラグを「OFF」に設定し、役物演出処理を終了する。
(可動演出部材の初期動作パターン及び演出動作パターンの概要)
第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの動作態様として、初期動作と演出動作とに大別される。
初期動作とは、遊技機1の電源が投入されたときに実行される可動演出部材17A〜17Cの演出動作を確認するための動作態様のことであり、ステッピングモータによって第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの演出動作を制御するために、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cが原点位置にいるか否かを確認するための位置情報を確認するとともに、ステッピングモータを作動させて第1〜第3可動演出部材17A〜17Cを夫々動作させることで検出センサが正常にON/OFFされるか否かを確認することを目的として実行される。
他方、演出動作とは、初期動作パターンに従った第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が実行されて完了済みであることを前提として、変動演出での演出図柄16aの変動表示及び停止表示と連動して第1〜第3可動演出部材17A〜17Cを動作・停止させる役物演出による演出効果を発揮させることを目的として実行される。
第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作は、予め定められた初期動作パターンに従って実行される。この初期動作においては、初期動作開始時の第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの現在位置に応じて、すなわち、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cが待機位置であるか否かに応じて異なる動作が実行される。
電源投入時に第1〜第3可動演出部材17A〜17Cが夫々待機位置である場合には、予め定められた初期動作パターンに基づいて第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が行われる。
ここで、図1に示すように、第1可動演出部材17Aの待機位置は、画像表示装置16の表示部の上部(演出空間15Aの上部)で刀身部17a2,17c2が鞘部17a1,17c1に収められた状態である。
第2可動演出部材17Bの待機位置は、画像表示装置16の表示部の上部(演出空間15Aの上部)で第1可動演出部材17Aの前方にある状態である。
第3可動演出部材17Cの待機位置は、画像表示装置16の表示部の右外縁外側(演出空間15Aの右部)で刀身部17c2が鞘部17c1に収められた状態である。
図71(1)に示すように、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作パターンは、初期動作1→初期動作2→初期動作3→初期動作4→初期動作5の予め決められた順序で変動演出中に実行する演出動作を確認するように定められている。
初期動作1は、第1可動演出部材17Aが待機位置から鞘部17a1に収められた刀身部17a2が左方に移動する動作を確認する動作態様である(図72(2)参照)。
初期動作2は、第3可動演出部材17Cが待機位置から鞘部17c1に収められていた刀身部17c2が上昇移動する動作を確認する動作態様である(図72(4)参照)。
初期動作3は、第2可動演出部材17Bが待機位置から画像表示装置16の表示部の中央領域の前側まで下降移動する動作を確認する動作態様である(図72(6)参照)。
初期動作4は、第3可動演出部材17Cが待機位置から刀身部17c2が鞘部17c1から抜かれて画像表示装置16の表示部の前面側で傾動する動作を確認する動作態様である(図72(8)参照)。
初期動作5は、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの夫々が待機位置から初期動作1、初期動作2及び初期動作3を一斉に行うことを確認する動作態様である(図72(10)参照)。
「初期動作1」は、変動演出で実行される「演出動作1」に対応し、「初期動作2」は、変動演出で実行される「演出動作2」に対応し、「初期動作3」は、変動演出で実行される「演出動作3」に対応し、「初期動作4」は、変動演出で実行される「演出動作4」に対応し、「初期動作5」は、変動演出で実行される「演出動作5」に対応する。
図71(2)に示すように、可動演出部材17A〜17Cの演出動作を伴う変動演出パターンの変動演出が実行される場合、演出動作1は、変動演出の開始時(演出図柄16aの変動表示開始時)、予告演出やリーチ演出(ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出)が行われるときに実行され、演出動作2および演出動作3は、予告演出やリーチ演出が行われるときに実行され、演出動作4は、大当たり確定演出として実行され、演出動作5は、大当たり決め演出として実行される。
ここで、「予告演出」とは、演出図柄16aの変動表示中に大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出であり、例えば、3つの演出図柄16aを特定の組み合わせ態様(例えば、リーチハズレの組み合わせ表示態様とならない組み合わせ表示態様「246」(擬似連チャンス目))で仮停止させると共に、再度3つの演出図柄16aを変動表示(擬似連変動)させることで、擬似的に複数回の図柄の変動表示が行われているように見せる擬似連続予告演出がある。この擬似連続予告演出では、擬似連変動の実行回数が多くなるに従って大当たり遊技が行われる可能性が高くなることが示唆される。
「大当たり確定演出」とは、3つの演出図柄16aが大当りの判定結果を示す組み合わせ表示態様で確定停止表示される前に(即ち、特別図柄の判定図柄が大当り図柄で確定表示される前に)、遊技者に大当りであることを確定的に報知する大当たり報知演出である。
「大当たり決め演出」とは、変動演出中に発生する決め有効期間中の演出ボタン6aの操作に応じて可動演出部材が演出動作を行って大当たりの判定結果であることを報知する演出であり、上述の大当たり確定演出よりも発生率が低い希少価値の高いプレミアム演出である。
演出動作5は大当たり決め演出として行われるので、発生率が低い希少価値の高いプレミアムな演出動作5により確変大当たり当選に対する遊技者の高揚感を大いに高め得ることができる。
(可動演出部材の初期動作態様と画像表示態様)
図72に示すように、(1)RAMクリアを伴わない遊技機1の電源が投入されると画像表示装置16の初期動作としてカラーバー画像が表示される。これは、図73のタイミングT1に該当する。その後、演出制御基板130(液晶制御部140、ランプ制御部150)の起動が完了すると、第1可動演出部材17A、第2可動演出部材17B及び第3可動演出部材17Cが待機位置にある場合に初期動作が開始される(役物初期動作期間の開始)。これは、図73のタイミングT2に該当する。
図72(2)に示すように、先ず、第1可動演出部材17Aによる初期動作1が行われ、(3)初期動作1が完了すると待機位置に戻る復帰動作が行われる。このとき、主制御基板110の起動が完了し、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が正常に受信する。画像表示装置16においては、カラーバー画像から電源復旧中画像に切り替われる。これは、図73のタイングT3に該当する。
続いて、(4)第3可動演出部材17Cによる初期動作2が行われ、(5)初期動作2が完了すると復帰動作が行われ、続いて、(6)第2可動演出部材17Bによる初期動作3が行われ、(7)初期動作3が完了すると復帰動作が行われ、続いて、(8)第3可動演出部材17Cによる初期動作4が行われ、(9)初期動作4が完了すると復帰動作が行われ、続いて、(10)第1可動演出部材17A、第2可動演出部材17B及び第3可動演出部材17Cによる初期動作5が行われ、(11)初期動作5が完了すると復帰動作が行われ、初期動作パターンに係る第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの全ての初期動作を完了する(役物初期動作期間の終了)。これは、図73におけるタイミングT4に該当する。その後、画像表示装置16においては、電源復旧中画像の表示対象期間が終了して主制御基板110から変動パターン指定コマンドを受信すると、特別図柄の変動表示に対応した変動演出の表示画像切り替わる。これは、図73におけるタイミングT5に該当する。
尚、可動演出部材17A〜17Cに設けられている盤用照明装置18のLEDが各可動演出部材17A〜17Cの初期動作に合わせて所定の発光態様で点灯するようになっている。
このように、可動演出部材の初期動作パターンは、大当たり決め演出として演出動作を行う複数の可動演出部材のうちの少なくとも1つの可動演出部材が最後に初期動作を行うように定められている。本実施形態の可動演出部材17A〜17Cの初期動作パターンでは、大当たり決め演出として演出動作を行う第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの全てが最後に初期動作を行うように定められている。
尚、本実施形態の初期動作パターンにおける初期動作1〜初期動作4の実行順序については、上記で示した順序以外(例えば、初期動作2→初期動作1→初期動作4→初期動作3の順序)でもよいが、最後に行う初期動作は、必ず初期動作5となるようにする。
可動演出部材17A〜17Cの初期動作を実行するにあたり、変動演出で実行される種々の演出動作のうちで特別遊技判定に関連する演出として重要度が最も低い演出動作に対応する初期動作を開始してから、特別遊技判定に関連する演出として重要度が最も高い演出動作に対応する初期動作を最後に行うことで、最後に行われた初期動作が最も重要度が高い演出動作であることを遊技者が把握し易くなる。
また、可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始されたことを遊技者が認識していない状態で最も重要度の高い演出動作に対応する初期動作が最初に行われると突然の当該演出動作に意表を突かれ、最も重要度が高い演出動作に対応する初期動作を見逃してしまう虞がある。更に、最も重要度の高い演出動作に対応する初期動作が最初に行われると、演出動作が行われていると誤認して初期動作の実行中であることを把握できない虞がある。
また、演出ボタン6aの操作を伴う大当たり決め演出では、遊技者が大当たりであるか否かドキドキしながら大当たりであることの期待を込めて演出ボタン6aを操作するため、大当たりの判定結果である場合に、演出ボタン6aの操作に連動して可動演出部材の演出動作が正常に行われないと遊技者にハズレであると誤解させてしまう虞があり、大当たり決め演出による演出効果が低下する。そこで、初期動作パターンにおいて決め演出で実行される可動演出部材の演出動作を確認するための初期動作を最後に行って正常に動作することを確認することで、上記のような不都合を確実に回避することができる。
図74に示すように、例えば低確率非時短遊技状態が設定され、低確率非時短遊技状態に対応した通常モードでハズレの判定結果である場合に第1特別図柄のハズレ変動パターン(変動時間:8秒)に対応するリーチなしハズレの変動演出パターンが決定され、リーチなしハズレの変動演出パターンの通常変動演出(以下、リーチなしハズレの通常変動演出)が行われる。
(a)3つの演出図柄16aの変動表示が開始されると共に、特殊図柄TZの変動表示が開始される。これは、図75におけるタイミングT1に該当する。(b)演出図柄16aの変動開始後、左側領域に「6(虎)」の演出図柄16aが仮停止される。(c)右側領域及び中央領域で演出図柄16aが変動表示中に電源断が発生する。これは、図75におけるタイミングT2に該当する。このタイミングT2の時点でのリーチなしハズレの通常変動演出の演出経過時間(特別図柄の変動表示経過時間)は、例えば4秒とする。
(d)RAMクリアを伴わない遊技機1の電源が投入(電源復旧)されると、主制御基板110、演出制御基板130(画像制御部140、ランプ制御部150)の起動処理が開始され、画像表示装置16においてカラーバー画像が表示される。これは、図75におけるタイミングT3に該当する。
(e)演出制御基板130(画像制御部140、ランプ制御部150)の起動が完了すると、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作を開始する(役物初期動作期間の開始)。これは、図75におけるタイミングT4に該当する。第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作は、上述の予め決められた初期動作パターン(図71(1))に従って行われる。
(f)主制御基板110の起動が完了し、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が正常に受信する。これは、図75におけるタイミングT5に該当する。画像表示装置16においては、カラーバー画像から電源復旧中画像に切り替わる。(g)電源復旧中画像が表示されている状態で第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が継続して行われる。電源復旧画面は、電源断の発生時に実行されていた当該リーチなしハズレの通常変動演出の残りの演出時間(残りの変動時間)(予め設定された演出時間(8秒)−変動開始から電源断の発生時までの演出経過時間(4秒)=4秒))が経過するまで表示され続ける。
(h)主制御基板110から送信された変動パターン指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、初期画像((「3(兎)4(鶏)5(コアラ)」)が一瞬表示され即座に次の変動パターンに対応する変動演出パターンの変動演出の演出表示画像が表示される。これは、図75におけるタイミングT6に該当する。
画像表示装置16において変動演出の表示画像が表示されても、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了するまでは、当該初期動作が継続して行われる。ここで、図柄確定表示期間が終了するタイミングT6の時点で、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作は、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5のうちの初期動作1〜3まで完了している。
(i)3つの演出図柄16aの変動表示中において第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作は初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。つまり、演出図柄16aの変動開始時において第1〜第3可動演出部材17A〜17Cは、演出動作1を行わず初期動作を優先して行う。
(j)変動演出において左側領域に「2(犬)」の演出図柄16aが仮停止される。これは、図75におけるタイミングT7に該当する。このとき、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了する。
このように、演出図柄16aの変動表示中に第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了していないときには当該初期動作が優先され、演出動作1〜5は行われない。例えば、演出図柄16aの変動表示中において予告演出に対応する演出動作2を行うタイミングであっても、初期動作が完了していない場合には初期動作が優先され、演出動作2は行われない。
(電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに他のコマンドを受信した場合の可動演出部材の初期動作態様)
図76は、電源復旧後、主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに特別図柄記憶指定コマンドを受信した場合の可動演出部材17A〜17Cの初期動作態様と画像表示の表示態様を説明する図である。
(a)客待ち状態のときに電源断が発生した場合、RAMクリアを伴わない遊技機1の電源が投入(電源復旧)されると、主制御基板110、演出制御基板130(画像制御部140、ランプ制御部150)の起動処理が開始され、画像表示装置16においてカラーバー画像が表示される。これは、図77におけるタイミングT1に該当する。
(b)演出制御基板130(画像制御部140、ランプ制御部150)の起動が完了すると、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作を開始する(役物初期動作期間の開始)。画像表示装置16においてカラーバー画像が表示される。これは、図77におけるタイミングT2に該当する。
(c)主制御基板110の起動が完了し、何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)の半挿し、脱線など)によって、演出制御基板130が主制御基板110から電源復旧指定コマンドを受信せずに特別図柄記憶指定コマンドを受信した場合、カラーバー画像が継続して表示される。可動演出部材17A〜17Cの初期動作は継続中である。これは、図77におけるタイミングT3に該当する。
第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作は、演出制御基板130が主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信したか否かに拘らず初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。その後、(d)可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了(終了)するが、カラーバー画像は表示されたままの状態である。これは、図77におけるタイミングT4に該当する。
このように、電源復旧後に主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに特別図柄記憶指定コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別に拘らず演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動により第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
図78は、電源復旧後、主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信せずにラウンド指定コマンドを受信した場合の可動演出部材の初期動作態様と画像表示の表示態様を説明する図である。
(a)客待ち状態のときに電源断が発生した場合、RAMクリアを伴わない遊技機1の電源が投入されると、主制御基板110、演出制御基板130(画像制御部140、ランプ制御部150)の起動処理が開始され、画像表示装置16においてカラーバー画像が表示される。これは、図79におけるタイミングT1に該当する。
(b)演出制御基板130(画像制御部140、ランプ制御部150)の起動が完了すると、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作を開始する(役物初期動作期間の開始)。これは、図79におけるタイミングT2に該当する。
(c)主制御基板110の起動が完了し、何らかの理由(ノイズの発生、主制御基板110と演出制御基板130間のコマンド配線(接続コネクタ)の半挿し、脱線など)によって、演出制御基板130が主制御基板110から電源復旧指定コマンドを受信せずにラウンド指定コマンドを受信した場合、ラウンド数示唆画像と電源復旧中画像が表示される。可動演出部材17A〜17Cの初期動作は継続中である。これは、図79におけるタイミングT3に該当する。
その後、(d)可動演出部材17A〜17Cの初期動作が完了(終了)するが、ラウンド数示唆画像と電源復旧中画像は表示されたままの状態である。これは、図79におけるタイミングT4に該当する。
このように、電源復旧後に主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信せずにラウンド数指定コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別に拘らず演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動により第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
尚、上記で説明した以外に、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに他のコマンドを受信した場合でも、演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動により第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
具体的に、上述の図55で説明したように、電源復旧後、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずに変動パターン指定コマンドを受信した場合(図57参照)、電源復旧指定コマンドを正常に受信せずにオープニング指定コマンドを受信した場合(図59参照)又は電源復旧指定コマンドを正常に受信せずにエンディング指定コマンドを受信した場合(図61参照)、演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動により第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
電源復旧後、主制御基板110から受信したコマンドの種別に拘らず、演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動により第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。つまり、第1〜第3可動演出部材17A〜17Cの初期動作は、演出制御基板130が主制御基板110から電源復旧指定コマンドを正常に受信したか否かに拘らず、演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動により開始され、画像表示装置16の画像表示内容に拘らず初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
尚、上記の説明では、電源断から電源復旧して演出制御基板130(ランプ制御部150)の起動の完了を契機に可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始されたが、主制御基板110の起動の完了を契機に可動演出部材17A〜17Cの初期動作を開始するようにしてもよい。
この場合においても、電源断から電源復旧して電源復旧指定コマンド及び電源復旧指定コマンド以外のその他のコマンドの何れを受信したか否かに拘らず、主制御基板110の起動により可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧指定コマンドを受信した後特別図柄記憶指定コマンドを受信すると、当該特別図柄記憶指定コマンドで示された判定情報の数を報知する保留アイコン画像の描画は行われるが表示せずに電源復旧中画像を表示する一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信せず特別図柄記憶指定コマンドを受信すると、当該特別図柄記憶指定コマンドで示された判定情報の数を報知する保留アイコン画像を描画せずにカラーバー画像が表示される。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧指定コマンドを受信した後変動パターン指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像から変動パターン指定コマンドに基づいて当該変動パターンの変動が行われる遊技状態に応じた演出モードの変動演出に切り替わる一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信せず変動パターン指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像を表示することなくカラーバー画像から変動パターン指定コマンドに基づいて当該変動パターンの変動が行われる遊技状態に応じた演出モードの変動演出に切り替わる。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧指定コマンドを受信した後特別図柄確定コマンドを受信しても電源復旧中画像が継続して表示される一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信せず特別図柄確定コマンドを受信すると電源復旧中画像が表示されることなくカラーバー画像が継続して表示される。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧中画像が表示されているときにオープニング指定コマンドを受信すると、オープニング指定コマンドで示される大当たりの種別に応じたオープニング演出画像に切り替わる一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信せずオープニング指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像を表示することなくカラーバー画像からオープニング指定コマンドで示される大当たりの種別に応じたオープニング演出画像に切り替わる。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧中画像が表示されているときにラウンド指定コマンドを受信すると所定のラウンド演出画像が表示されるとともに、当該ラウンド指定コマンドで示される所定回数目のラウンド遊技に応じたラウンド数示唆画像、右打ち促進画像が表示される一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信せずラウンド指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像を表示することなくカラーバー画像から電源復旧中画像と当該ラウンド指定コマンドで示される所定回数目のラウンド遊技に応じたラウンド数示唆画像が表示される。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧中画像が表示されているときにエンディング指定コマンドを受信すると、エンディング指定コマンドで示される大当たりの種別に応じたエンディング演出画像に切り替える一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを正常に受信せずエンディング指定コマンドを受信すると、電源復旧中画像を表示することなくカラーバー画像からエンディング指定コマンドで示される大当たりの種別に応じたエンディング演出画像が表示される。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信すると電源復旧中画像に切り替わり、電源復旧指定コマンドを受信した後エラー指定コマンドを受信すると電源復旧中画像に重ねてエラー指定コマンドで示されるエラーの種別に応じたエラー種別報知画像が表示される一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信せずエラー指定コマンドを受信するとカラーバー画像に重ねてエラー指定コマンドで示されるエラーの種別に応じたエラー種別報知画像が表示される。
また、本実施形態の遊技機1では、電源断から電源復旧して演出制御基板130の起動が完了すると可動演出部材17A〜17Cの初期動作が開始され、電源復旧指定コマンドおよび電源復旧指定コマンド以外のその他のコマンド(特別図柄記憶指定コマンド、変動パターン指定コマンド、特別図柄確定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド又はエンディング指定コマンド)の何れを受信したか否かに拘らず、初期動作パターンに係る全ての初期動作1〜5が完了するまで継続して行われる。
このように、電源断から電源復旧するとカラーバー画像が表示され、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信すると電源復旧中画像に切り替わる一方、カラーバー画像が表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信せず電源復旧指定コマンド以外のその他のコマンドを受信すると電源復旧中画像に切り替わらずにカラーバー画像が継続して表示される又は電源復旧中画像とは異なる画像に切り替わるので、主制御基板110及び演出制御基板130間の連携を円滑に行えるようにすることが可能となる。
電源断から電源復旧してから電源復旧指定コマンドを受信すると、電源復旧指定コマンドで示される電源断発生時の遊技状態に応じた表示態様の画像を描画することができる。
その一方で、電源復旧指定コマンドを受信せず電源復旧指定コマンド以外のその他のコマンドを受信した場合、受信した制御コマンドの内容を解析して遊技状態に関する情報(遊技情報)が含まれているときには、遊技状態に対応する演出モードを特定することができるので、特定した演出モードに応じた表示態様の画像を描画することができる。また、受信した制御コマンドに大当たりの種別に関する情報が含まれているときには、大当たりの種別に応じた表示態様の大当たり演出画像(オープニング演出画像又はエンディング演出画像)を描画することができる。また、受信した制御コマンドがエラー指定コマンドであるときには、エラー指定コマンドで示されるエラーの種別に応じたエラー種別報知画像を描画することができる。
本実施形態によると、遊技機1における主制御基板110及び演出制御基板130(演出制御部130m、画像制御部140、ランプ制御部150)間の連携をより円滑に行うことができる。
尚、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限られるものではなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)にも用いることもできる。さらには、じゃん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。
また、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。