JP6739042B2 - 給電路、それを備えた給電システム及び保持部材 - Google Patents

給電路、それを備えた給電システム及び保持部材 Download PDF

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Description

本発明は、一般に給電路、れを備えた給電システム及び保持部材に関し、より詳細には、保持部材を介して取付対象物に取り付けられる給電路、れを備えた給電システム及び給電路を取付部材に取り付ける保持部材に関する。
特許文献1には、給電路からクレーン等の移動機器に電力を伝達する集電装置が開示されている。この集電装置は、集電アームと固定部材とを備えている。集電アームは、集電子とアームとを備えている。アームは、その一端部が集電子を保持し、集電子とは反対側の端部が固定部材に保持されている。この集電装置は、固定部材が移動機器に固定されることで、移動機器に取り付けられている。
移動機器と共に集電装置が移動したとき、集電子は給電路に接しながら移動する。これにより、給電路から集電子に集電され、給電路の電力が集電子を介して移動機器に供給される。
特開2008−301577号公報
ところで、特許文献1に記載されている給電路(絶縁トロリー線)は、天井等の造営材に保持部材(ハンガー)を介して吊り下げ固定され、移動機器(負荷)の移動経路に沿って配置される。この種の給電路を、例えばダクトレール等のように長尺状の取付対象物に取り付けることを考慮して、給電路自体の幅寸法のみならず給電路を保持する保持部材の幅寸法も小さく抑えることが望まれる。
本発明は上記事由に鑑みてなされており、給電路自体の幅寸法のみならず保持部材の幅寸法も小さく抑えることができる給電路、れを備えた給電システム及び保持部材を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る給電路は、保持部材を介して取付対象物に取り付けられる給電路であって、導線部材と、被覆部材と、被保持部と、を備えている。前記導線部材は、導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる。前記被覆部材は、電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する。前記被保持部は、前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される。前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置する。前記被保持部は、前記第3方向において隙間を介して対向する一対の突片を有している。前記被覆部材は、前記第2面のうち前記一対の突片の間の少なくとも一部に、前記第2方向において前記保持部材の一部と突き合わされる支持面を有している。前記支持面には、前記第1方向に延びた案内溝が形成されている。
本発明の一態様に係る給電システムは、前記給電路と、一対の挟み片を有する前記保持部材と、を備える。前記保持部材は、前記第3方向の両側から前記一対の挟み片にて前記被保持部を挟むことにより、前記被保持部を保持するように構成されている。
本発明の一態様に係る保持部材は、給電路を取付対象物に取り付ける。前記給電路は、導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる導線部材と、電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する被覆部材とを備える。前記給電路は、前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される被保持部とを備える。前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置している。前記被保持部は、前記第3方向において隙間を介して対向する一対の突片を有している。前記被覆部材は、前記第2面のうち前記一対の突片の間の少なくとも一部に、前記第2方向において前記保持部材の一部と突き合わされる支持面を有している。前記支持面には、前記第1方向に延びた案内溝が形成されている。
本発明によれば、給電路自体の幅寸法のみならず保持部材の幅寸法も小さく抑えることができる給電路、れを備えた給電システム及び保持部材を提供できる、という利点がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る給電システムの斜視図である。 図2は、同上の給電システムの分解斜視図である。 図3Aは、同上の給電システムの給電路と保持部材とが分離した状態の断面図であって、図3Bは、同上の給電システムの保持部材に給電路が取り付けられた状態の断面図である。 図4は、同上の給電システムの一部破断した斜視図である。 図5は、同上の給電システムの「巻き重ね状態」にある給電路の断面図である。 図6は、同上の給電システムの引締装置の左前上方から見た分解斜視図である。 図7は、同上の引締装置の左後上方から見た分解斜視図である。 図8Aは、同上の引締装置の蓋体を外した状態の正面図であって、図8Bは、同上の引締装置の背面図である。 図9は、同上の引締装置の断面図である。
(1)概要
本実施形態に係る給電システム10は、図1及び図2に示すように、給電路1と、保持部材2と、引締装置3と、を備えている。また、図1及び図2の例では、給電システム10は、取付対象物としてのダクトレール4を更に備えている。ただし、給電システム10は、取付対象物(ダクトレール4)を構成要素に含んでいなくてもよい。さらに、給電システム10は、少なくとも給電路1を構成要素に含んでいればよく、保持部材2又は引締装置3を構成要素に含んでいなくてもよい。つまり、給電システム10は、給電路1と保持部材2とで構成されていてもよいし、又は、給電路1と引締装置3とで構成されていてもよい。
給電システム10は、例えば、自動倉庫又は工場等の施設において、施設内を移動する移動機器への給電に用いられる、いわゆる絶縁トロリー(trolley)である。移動機器の一例として、施設内において物品を搬送し、棚等への物品の出し入れを行う電動台車等がある。移動機器は、給電システム10から電力の供給を受けて動作する。具体的には、給電路1は、電源に対して電気的に接続された少なくとも1本の心線111,112からなる導線部材11を備えている。移動機器は、集電子を有する集電装置5(図1参照)を備えている。集電装置5は、導線部材11に対して集電子を接触させた状態で、導線部材11の延長方向に沿って移動する。これにより、移動機器は、集電装置5にて給電路1から電力の供給を受けながら、導線部材11の延長方向に沿って移動(走行)することができる。図1では、集電装置5の概略形状を想像線(2点鎖線)で示している。
本実施形態では、直流モータを有し直流電力の供給を受けて動作する移動機器への給電を行う、直流用の給電システム10を例として説明する。この給電システム10は、集電装置5に直流電力を供給するため、給電路1の導線部材11として、正極及び負極の一対(2本)の心線111,112からなる導線部材11を採用している。また、ここでは移動機器として、比較的消費電力の小さい、いわゆる軽負荷の機器を想定しており、給電路1の許容電流は比較的小さいことと仮定する。
給電路1は、保持部材2を介して取付対象物(ここでは、ダクトレール4)に取り付けられる。本実施形態では、一例として、水平方向に移動する移動機器への給電を行うことを想定しており、水平方向に沿って設置されたダクトレール4に給電路1が取り付けられる。以下、給電路1がダクトレール4に取り付けられた状態での、水平面に対して垂直な(直交する)方向を「上下方向」とし、下方(鉛直方向)を「下方」として説明する。また、上下方向と直交する方向であって、給電路1と集電装置5とが対向する方向を「前後方向」とし、給電路1から見て集電装置5側を「前方」として説明する。さらに、ダクトレール4の長手方向、つまり移動機器の移動方向を「左右方向」とし、給電路1を正面から見て右方を「右方」、左方を「左方」として説明する。図面中の「上下方向」、「前後方向」、及び「左右方向」を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。ただし、これらの方向は給電路1の使用方向(取付方向)を限定する趣旨ではない。
ところで、給電路1には、張力式と、連結式(非張力式)との2種類がある。張力式の給電路1は、導線部材11の延長方向(左右方向)の両側から導線部材11に対して張力が作用した状態で使用される。導線部材11に対する張力は、引締装置3によって発生する。引締装置3は、給電路1に対して、導線部材11の延長方向の片側にのみ設けられていてもよいし、導線部材11の延長方向の両側に設けられていてもよい。
張力式の給電路1であれば、十分に長い給電路1から、必要な長さだけ切断して使用される。そのため、張力式の給電路1においては、十分な長さ(例えば、50〔m〕)の給電路1が、半径数十〔cm〕程度の環状に巻かれた状態(以下、「巻き重ね状態」ともいう)で施工現場(施設)に搬入される。一方、連結式の給電路1は、導線部材11に対して張力は作用せず、複数の給電路1を導線部材11の延長方向(第1方向)に連結した状態で使用される。連結式の給電路1であれば、施設への給電路1の設置時に、所定長さ(例えば、3〔m〕)の給電路1が、必要な数だけ連結して使用される。そのため、連結式の給電路1においては、複数本の給電路1が重ねられた状態(以下、「積層状態」ともいう)で施工現場(施設)に搬入される。
張力式と連結式とを比較すると、張力式の給電路1は、比較的長い給電路を継ぎ目なく実現することができ、また、施工時に複数の給電路1を連結する必要がないため施工の手間を省くことができる、という利点がある。さらに、給電路1を保持する保持部材2の設置間隔についても、張力式の給電路1の方が、連結式の給電路1よりも広くとることができる。つまり、張力式の給電路1は、張力によって給電路1の撓みが抑制された状態で設置されるので、保持部材2の設置間隔が広くても、連結式の給電路1と同様の撓みにくさを実現することができる。例えば、連結式での保持部材2の設置間隔が50〔cm〕の場合に、張力式での保持部材2の設置間隔は2〔m〕程度にまで広げることができる。そのため、張力式の給電路1は、保持部材2を設置するための施工の手間を軽減することができる。一方で、連結式の給電路1であれば、導線部材11に対して張力を作用させる必要がないため、引締装置3は不要になる。
本実施形態では、給電路1が張力式である場合を例として説明する。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る給電システム10の各部の詳細について説明する。
(2.1)取付対象物
本実施形態では、取付対象物は、図1及び図2に示すように、左右方向に延びる長尺状のダクトレール4からなる。ダクトレール4は、例えば、金属製である。ダクトレール4は、例えば、左右方向において一定間隔を空けて設置された一対の支柱間に架設される。
ダクトレール4は、前後方向に直交する平面に沿って配置される後壁41と、後壁41の上端縁から前方に突出した上壁42と、後壁41の下端縁から前方に突出した下壁43と、上壁42の前端縁から下方に突出した前壁44と、を有している。ここでは、後壁41と上壁42と下壁43と前壁44とは一体に形成されている。言い換えれば、後壁41と上壁42と下壁43と前壁44とは、1枚の金属板からなる。さらに、ダクトレール4は、前壁44の下端縁と下壁43の前端縁との間に、開口部45を有している。開口部45は、左右方向におけるダクトレール4の全長にわたって形成されている。ダクトレール4の後壁41には、保持部材2を固定するための、ねじ孔411が形成されている。
このようなダクトレール4に対して、給電路1は、保持部材2によって後壁41の前面に取り付けられる。給電路1がダクトレール4に取り付けられた状態では、図1に示すように、後壁41、上壁42、下壁43、及び前壁44にて囲まれた空間に給電路1が収納され、開口部45を通して給電路1が前方に露出する。ダクトレール4を用いることにより、壁又は天井等の構造物が無くても、保持部材2を所望の間隔で設置することができ、給電路1の設置が可能になる。また、ダクトレール4は、給電路1を囲むことにより給電路1を保護する機能も有する。
(2.2)給電路
給電路1は、図3A、図3B、及び図4に示すように、導線部材11と、被覆部材12と、を備えている。
導線部材11は、少なくとも1本の心線111,112からなる。本実施形態では、上述したように給電路1が直流電力を供給するため、導線部材11は、正極及び負極の一対(2本)の心線111,112にて構成されている。
各心線111,112は、導電性を有しており、かつ第1方向に延びた長尺状の部材である。つまり、各心線111,112の延長方向を「第1方向」としている。本実施形態では一例として、各心線111,112は、銅又は銅合金等の金属製であって、延長方向(第1方向)に直交する断面形状が長方形状となる平角線である。以下では、第1方向に直交する方向のうち、各心線111,112の断面の短手方向を「第2方向」とし、各心線111,112の断面の長手方向を「第3方向」とする。言い換えれば、第2方向は各心線111,112の厚み方向であり、第3方向は各心線111,112の幅方向である。本実施形態では、左右方向が「第1方向」であり、前後方向が「第2方向」であり、上下方向が「第3方向」である。
被覆部材12は、電気絶縁性を有しており、導線部材11を被覆する長尺状の部材である。つまり、被覆部材12は、導線部材11と同様に第1方向(左右方向)に延びた長尺状の部材である。本実施形態では一例として、被覆部材12は、硬質塩化ビニル等の合成樹脂製である。被覆部材12は、左右方向に直交する前後方向の両側に、第1面121(前面)及び第2面122(後面)を有している。被覆部材12の第1面121には、前方に開放された開放部123が左右方向に沿って形成されており、導線部材11は開放部123内に収納されている。ここでは、開放部123は、左右方向における被覆部材12の全長にわたって形成されている。これにより、導線部材11は、開放部123の開口を通して前方に露出する。言い換えれば、被覆部材12は、開放部123の開口を通して導線部材11が露出するように導線部材11を被覆している。
本実施形態では、導線部材11は一対の心線111,112からなるため、被覆部材12についても、一対の心線111,112に対応するように一対の開放部123が形成されている。一対の開放部123は、左右方向及び前後方向の両方に直交する上下方向に所定の間隔を空けて並べて形成されている。すなわち、一対の開放部123に収納される一対の心線111,112は、上下方向に並べて配置されることになる。これにより、給電路1に対して前方から集電装置5を突き合わせることにより、集電装置5の集電子を開放部123内の導線部材11に接触させることができ、給電路1(導線部材11)から集電装置5への給電が可能になる。
さらに詳しく説明すると、被覆部材12は、各開放部123の上下方向の両側に、第1面121から前方に突出する側壁124を有している。第1面121には、上下方向に対向する一対(2枚)の側壁124を1組として、2組(計4枚)の側壁124が上下方向に並ぶように形成されている。側壁124は、左右方向における被覆部材12の全長にわたって形成されている。これにより、各組の一対の側壁124の間に開放部123が形成される。各開放部123の幅寸法(上下方向の寸法)は、各開放部123の後端部、つまり底部において拡大されている。各開放部123の後端部の幅寸法は、各心線111,112の幅寸法と略同一である。一対の側壁124間の間隔は、各心線111,112の幅寸法よりも小さく設定されている。一対の心線111,112は、一対の開放部123の後端部に収納される。これにより、一対の側壁124の間から各心線111,112が露出し、集電装置5の集電子は、一対の側壁124の間を通して導線部材11に接触することになる。さらに、本実施形態では、一対の側壁124間の間隔が開放部123の開口側(前方)ほど広くなるように、各側壁124における開放部123側の面はテーパ状に形成されている。
また、被覆部材12は、第2面122の上下方向の両端部から後方に突出する一対の周縁リブ125を有している。周縁リブ125は、左右方向における被覆部材12の全長にわたって形成されている。周縁リブ125の突出寸法は、側壁124の突出寸法に比べて十分に小さい。一対の周縁リブ125は、上述したような「巻き重ね状態」にある給電路1の巻きずれを防止する機能を有する。すなわち、給電路1が「巻き重ね状態」にあれば、図5に示すように、一対の周縁リブ125間に、重ね方向における内側(後方)の給電路1の側壁124が位置することにより、巻き重ねられた給電路1の上下方向の位置ずれ(巻きずれ)が生じにくくなる。連結式の給電路1であれば、一対の周縁リブ125は、上述したような「積層状態」にある複数本の給電路1の上下方向の位置ずれを防止する機能を有する。
ところで、本実施形態に係る給電路1は、図3A、図3B、及び図4に示すように、被覆部材12における前後方向の開放部123とは反対側の面(つまり、第2面122)から、第2方向に突出する被保持部13を更に備えている。すなわち、被保持部13は、被覆部材12の第2面122から後方に突出している。給電路1は、被保持部13が保持部材2にて保持されることにより、保持部材2を介して取付対象物(ダクトレール4)に取り付けられる。
被保持部13は、左右方向及び前後方向の両方に直交する上下方向の両側から保持部材2に保持される。ここで、被保持部13は、上下方向の両側から、保持部材2における一対の挟み片21,22に挟まれることにより、保持部材2に保持される。被保持部13は、左右方向における被覆部材12の全長にわたって形成されている。これにより、保持部材2は、被覆部材12の左右方向の任意の位置において、給電路1を保持することが可能である。保持部材2の詳細については、「(2.3)保持部材」の欄で説明する。
被保持部13は、上下方向において隙間を介して対向する一対の突片131,132を有している。一対の突片131,132のうち上側の突片131は、第2面122から後方に突出する第1片131aと、第1片131aの先端部(後端部)から上方に突出する第2片131bと、を有している。同様に、一対の突片131,132のうち下側の突片132は、第2面122から後方に突出する第1片132aと、第1片132aの先端部(後端部)から下に突出する第2片132bと、を有している。第2片131b,132bは、第1片131a,132aの先端部から互いに離れる向きに突出している。ここにおいて、第1片131a,132aと第2片131b,132bとの間の角部は、所定の曲率半径で湾曲している。一対の突片131,132が上下方向の両側から一対の挟み片21,22に抱え込まれるようにして、被保持部13は保持部材2に保持される。この状態で、第2片131b,132bに挟み片21,22の爪21b,22b(図3A参照)が引っ掛かることによって、保持部材2に対する被保持部13の前方への移動が規制され、保持部材2からの給電路1の脱落が防止される。
ここにおいて、被保持部13の上下方向の両端面(第2片131b,132bの先端面)は、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)の内側に位置する。言い換えれば、一対の突片131,132のうち上側の突片131の第2片131bの先端面(上面)は、被覆部材12の上面126よりも下方に位置する。一対の突片131,132のうち下側の突片132の第2片132bの先端面(下面)は、被覆部材12の下面127よりも上方に位置する。本実施形態では、図3Aに示すように、被保持部13の上下方向の両端面(第2片131b,132bの先端面)はいずれも、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)から内側に所定寸法L1だけ後退した位置にある。つまり、被保持部13の上下方向の寸法は、被覆部材12の上下方向の寸法に比べて「2×L1」分だけ小さくなる。
本実施形態では、被保持部13は被覆部材12と同一材料にて一体に構成されている。そのため、被保持部13は、被覆部材12の剛性を高める補強リブとしても機能する。ただし、被保持部13における一対の突片131,132の先端部(後端部)は、所定の隙間を介して対向するように互いに分離されている。そのため、一対の突片131,132の先端部同士が連結されているような構成に比べれば、被保持部13自体の剛性は低くなる。したがって、被保持部13は被覆部材12に対して適度な剛性を付与することができ、給電路1全体としては、ある程度の撓みにくさを実現しつつも、上述した「巻き重ね状態」のような変形も可能となる。
しかも、被保持部13における一対の突片131,132の先端部(後端部)が隙間を介して分離されていることで、給電路1が「巻き重ね状態」にあれば、図5に示すように、一対の突片131,132がそれぞれ一対の開放部123に収納される。そのため、「巻き重ね状態」において、給電路1の重ね方向(径方向)の寸法を小さく抑えることができる。同様に、連結式の給電路1であれば、上述したような「積層状態」にある複数本の給電路1の重ね方向(前後方向)の寸法を小さく抑えることができる。
また、被覆部材12は、第2面122のうち一対の突片131,132の間の少なくとも一部に、前後方向において保持部材2の一部と突き合わされる支持面128を有している。本実施形態では、給電路1が保持部材2に保持された状態において、保持部材2における支持台23(図3B参照)が支持面128に突き合わされる。つまり、被覆部材12の第2面122のうち、一対の突片131,132の間であって前後方向において支持台23と対向する部位が、支持面128として機能する。そのため、給電路1が保持部材2に保持された状態においては、被覆部材12の支持面128を支持台23が後方から支えることになるので、給電路1の後方への撓みが抑制される。
さらに、支持面128には、左右方向に延びた案内溝129が形成されている。言い換えれば、上下方向における案内溝129の寸法は、上下方向における支持台23の寸法よりも小さく設定されている。そのため、案内溝129の上下方向の両側には、支持台23が接触するための支持面128が位置することになる。案内溝129は、保持部材2の支持台23の先端面(前端面)から突出する案内突起24(図3B参照)が挿入されることで、上下方向における保持部材2と給電路1との相対的な位置決めがなされる。すなわち、給電路1に対して上下方向に沿った外力が作用した場合には、案内突起24が案内溝129の内側面に接触することで、上下方向において保持部材2に対する給電路1の移動が規制される。よって、給電路1の上下方向への撓みが抑制される。また、給電路1の施工時等において、給電路1に対して左右方向の張力が作用した際には、案内溝129の延長方向(左右方向)に沿って、案内突起24が案内溝129内を移動する。そのため、左右方向については保持部材2に対する給電路1の移動を許容しつつ、上下方向については保持部材2に対する給電路1の移動が規制される。ここでは、支持面128及び案内溝129は、左右方向における被覆部材12の全長にわたって形成されている。
(2.3)保持部材
保持部材2は、図4に示すように、基部25と、一対の挟み片21,22と、支持台23と、案内突起24と、一対の取付片26と、一対の引掛部27,28と、を有している。保持部材2は、給電路1を取付対象物(ダクトレール4)に対して取り付けるための部材である。保持部材2は、電気絶縁性を有している。ここでは、保持部材2は合成樹脂製であって、基部25と一対の挟み片21,22と支持台23と案内突起24と一対の取付片26と一対の引掛部27,28とは一体に形成されている。
基部25は、正面視が略正方形状となる板状に形成されている。一対の取付片26は、基部25の左右方向の両端面から左右方向の両側に突出する。各取付片26には、各取付片26を前後方向に貫通する長孔261が形成されている。保持部材2は、この長孔261を通して、取付ねじをダクトレール4のねじ孔411に締め付けることにより、ダクトレール4の後壁41に固定される。
一対の挟み片21,22は、基部25の前面における上下方向の両端部から前方に突出する。一対の挟み片21,22のうち上側の挟み片21は、基部25の前面から前方に突出する主片21aと、主片21aの先端部(前端部)から下方に突出する爪21bと、を有している。同様に、一対の挟み片21,22のうち下側の挟み片22は、基部25の前面から前方に突出する主片22aと、主片22aの先端部(前端部)から上方に突出する爪22bと、を有している。一対の爪21b,22b間の間隔が前方ほど広くなるように、各爪21b,22bの先端面はテーパ状に形成されている。ここで、一対の挟み片21,22の基部25からの突出寸法は、少なくとも一対の突片131,132の被覆部材12からの突出寸法よりも大きい。
また、各挟み片21,22における主片21a,22aの上下方向の寸法(厚み寸法)は、上述した所定寸法L1よりも小さく設定されている。とくに、本実施形態では、一対の挟み片21,22の上下方向の両端面が、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)の内側に位置するように、各部の寸法が設定されている。そのため、一対の挟み片21,22は、正面視において、被覆部材12からはみ出すことなく被覆部材12に隠れることになる。したがって、一対の挟み片21,22が、被保持部13ではなく被覆部材12自体を上下方向の両側から挟む構成に比べ、上下方向における保持部材2の寸法(幅寸法)を小さく抑えることができる。
支持台23は、基部25の前面における上下方向の中央部から前方に突出する。つまり、支持台23は、一対の突片131,132の間に配置されている。支持台23の基部25からの突出寸法は、一対の挟み片21,22の基部25からの突出寸法よりもやや大きい。案内突起24は、支持台23の先端面(前端面)から突出する。案内突起24は、上述したように被覆部材12の案内溝129に挿入されることにより、上下方向における保持部材2と給電路1との相対的な位置決めを行う。
一対の引掛部27,28は、一対の挟み片21,22から上下方向において被保持部13とは反対側に突出する。一対の引掛部27,28の少なくとも一部は、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)の外側に位置する。本実施形態では、一対の引掛部27,28のうち上側の引掛部27は、挟み片21の上面から上方に突出する第1突起27aと、第1突起27aの先端部(上端部)から前方に突出する第2突起27bと、を有している。同様に、一対の引掛部27,28のうち下側の引掛部28は、挟み片22の下面から下方に突出する第1突起28aと、第1突起28aの先端部(下端部)から前方に突出する第2突起28bと、を有している。
ここでは、一対の引掛部27,28のうち上側の引掛部27の第2突起27bの下面は、被覆部材12の上面126よりも上方に位置する。一対の引掛部27,28のうち下側の引掛部28の第2突起28bの上面は、被覆部材12の下面127よりも下方に位置する。本実施形態では、図3Bに示すように、一対の第2突起27b,28bの上下方向の対向面はいずれも、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)から外側に所定寸法L2だけはみ出した位置にある。これにより、上下方向において、被覆部材12の上面126と引掛部27の第2突起27bとの間、及び被覆部材12の下面127と引掛部28の第2突起28bとの間には、いずれも「L2」分の隙間が生じることになる。
次に、上述した構成の保持部材2への給電路1の着脱作業の手順について、図3A及び図3Bを参照して説明する。
まず、保持部材2に給電路1を取り付ける際には、作業者は、保持部材2の前方から給電路1を押し付ける。これにより、保持部材2においては、一対の挟み片21,22が互いに離れる向きに撓みながら、爪21b,22bが第2片131b,132bを乗り越え、図3Bに示すように、一対の挟み片21,22にて被保持部13を挟んだ状態となる。この状態で、一対の挟み片21,22の先端面(前端面)は被覆部材12の第2面122に接触せず、支持台23の先端面(前端面)が被覆部材12の第2面122(支持面128)に接触する。このとき、保持部材2は、支持台23を被覆部材12に後方から接触させ、爪21b,22bを第2片131b,132bに前方から接触させるので、保持部材2に対する給電路1の前後方向への移動が規制され、給電路1が保持部材2に保持される。
一方、保持部材2から給電路1を取り外す際には、作業者は、第2片131b,132bに対する爪21b,22bの引っ掛かりを解除しながら、給電路1を前方に引っ張る。このとき、一対の挟み片21,22自体は、正面視において、被覆部材12に隠れているので、作業者は、一対の引掛部27,28を用いて一対の挟み片21,22を撓ませることで、第2片131b,132bに対する爪21b,22bの引っ掛かりを解除する。具体的には、作業者は、被覆部材12の上面126と引掛部27の第2突起27bとの間の隙間に、例えば、マイナスドライバ等の治具を差し込み、てこの原理を利用して、引掛部27を上方へと移動させる。これにより、引掛部27と共に挟み片21が上方に撓むこととなり、第2片131bに対する爪21bの引っ掛かりが解除される。同様に、引掛部28を用いた場合には、引掛部28と共に挟み片22が下方に撓むことで、第2片132bに対する爪22bの引っ掛かりが解除される。
図1及び図2等では、保持部材2は1つしか図示していないが、実際には、保持部材2は所望の間隔(例えば2〔m〕間隔)で複数設置されている。給電路1は、これら複数の保持部材2に保持されることにより、ダクトレール4に対して保持部材2を介して取り付けられる。つまり、給電路1は、複数の保持部材2間に架設されることにより、ダクトレール4の後壁41から離れた状態で設置される。この状態において、給電路1の前後方向の撓みは、給電路1自体の剛性、及び給電路1に作用する張力によって抑制される。
(2.4)引締装置
引締装置3は、図6及び図7に示すように、本体31と、蓋体32と、一対の第1端子33,34と、一対の第2端子35,36と、張力発生部37と、を備えている。引締装置3は、給電路1の導線部材11に対し、左右方向の張力を作用させる装置である。つまり、引締装置3は、導線部材11に対して、導線部材11の延長方向(左右方向)の両側から引っ張る向きの力(張力)を作用させる。
一対の第1端子33,34は、一対の心線111,112の左右方向の一端部を機械的に保持し、かつ一対の心線111,112と電気的に接続される。本実施形態では、各第1端子33,34は、ねじ式端子であって、角筒状に形成された金属板に心線111,112が挿入された状態で、締付ねじ331,341が締め付けられることによって、心線111,112と接続される。ここでは、各第1端子33,34に対して、締付ねじ331,341が2本ずつ用いられており、一対の第1端子33,34は、一対の心線111,112を強固に保持する。さらに、各締付ねじ331,341は、過負荷保護機能(トルクリミッタ)付きのねじであって、規定トルク以上のトルクで締め付けられると頭部が折れるように構成されている。
一対の第2端子35,36は、一対の第1端子33,34と電気的に接続されている。一対の第2端子35,36は、電線38を接続するための端子である。ここでいう電線38は、一対の第2端子35,36に対応する2線式(2芯式)の電線である。本実施形態では、各第2端子35,36は、ねじ式端子であって、端子ねじ351,361が締め付けられることによって、電線38と機械的かつ電気的に接続される。一対の第2端子35,36に接続される電線38は、電源に接続されている。これにより、一対の心線111,112は、一対の第1端子33,34、一対の第2端子35,36、及び電線38を介して電源と電気的に接続される。ここでは、一方の第1端子33と一方の第2端子35とは、一枚の金属板にて一体に形成されている。同様に、他方の第1端子34と他方の第2端子36とは、一枚の金属板にて一体に形成されている。
本体31及び蓋体32は、いずれも電気絶縁性を有している。ここでは、本体31及び蓋体32は、いずれも合成樹脂製である。本体31は、左右方向に直交する前後方向の両側に、表面311(前面)及び裏面312(後面)を有している。蓋体32は本体31の表面311側に取り付けられ、本体31及び蓋体32は、本体31の裏面312をダクトレール4の後壁41の前面に接触させた状態で、ダクトレール4内に収納される。本体31は、導線部材11及び電線38と、ダクトレール4及び張力発生部37との間の電気絶縁性を確保するための碍子として機能する。
本体31の表面311には、一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36を収納する収納凹部313が形成されている。蓋体32は、収納凹部313を覆うように本体31に対して取り付けられる。すなわち、前後方向における本体31の表面311側(前方)においては、本体31と蓋体32との間に、収納凹部313によって、一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36を収納するための空間が形成される。
また、本体31は、収納凹部313の内部空間を上下方向において2分割する仕切壁314を更に有している。収納凹部313の内部空間のうち、仕切壁314の上方の空間には、第1端子33及び第2端子35が収納される。収納凹部313の内部空間のうち、仕切壁314の下方の空間には、第1端子34及び第2端子36が収納される。
収納凹部313の右側面には、本体31を左右方向に貫通する一対の端子孔315が形成されている。一対の端子孔315は、導線部材11としての一対の心線111,112を通すための孔である。一対の端子孔315は、仕切壁314の上方及び下方に分かれて設けられている。これにより、一方の心線111は、本体31の右側方から一方の端子孔315を通して、収納凹部313の内部空間のうち仕切壁314の上方の空間に導入される。他方の心線112は、本体31の右側方から、他方の端子孔315を通して、収納凹部313の内部空間のうち仕切壁314の下方の空間に導入される。そして、一方の心線111は収納凹部313内において一方の第1端子33に接続され、他方の心線112は収納凹部313内において他方の第1端子34に接続される。
ここで、一対の端子孔315は、一対の第1端子33,34が貫通できない大きさ及び形状に形成されている。そのため、一対の第1端子33,34は収納凹部313に収納された状態で本体31に保持され、一対の第1端子33,34に対して右向きの力が一対の心線111,112から作用しても、一対の第1端子33,34は収納凹部313内に止まることになる。
さらに、本体31の表面311には、一対の第2端子35,36に接続された電線38を通すための溝316が形成されている。溝316は、収納凹部313に繋がっており、収納凹部313から左方に延びている。
また、本体31の裏面312には、張力発生部37の固定部372を収納する保持凹部317が形成されている。固定部372について詳しくは後述するが、本実施形態では固定部372は第1ナット372aを有している。すなわち、前後方向における本体31の裏面312側(後方)においては、保持凹部317によって、第1ナット372aを含む固定部372を収納するための空間が形成される。
保持凹部317の左側面には、本体31を左右方向に貫通する貫通孔318が形成されている。貫通孔318は、張力発生部37の主軸371を通すための孔である。主軸371について詳しくは後述するが、本実施形態では主軸371は全ねじ(寸切りボルト)である。これにより、主軸371は、本体31の左側方から貫通孔318を通して、保持凹部317内に導入される。そして、主軸371の右端部は保持凹部317内において固定部372(第1ナット372a)と結合される。
ここで、貫通孔318は、固定部372が貫通できない大きさ及び形状に形成されている。そのため、固定部372は保持凹部317に収納された状態で本体31に保持され、固定部372に対して左向きの力が主軸371から作用したとしても、固定部372は保持凹部317内に止まることになる。
蓋体32は、収納凹部313を覆う主板321と、主板321の右端縁から突出する引掛片322と、を有している。本体31の表面311の右端部に設けられた引掛枠319に引掛片322を引っ掛けた状態で、主板321の左端部が一対の組立ねじ391及び一対の組立ナット392を用いて、本体31に対してねじ止めされる。これにより、蓋体32が本体31に対して取り付けられる。主板321の左端部には、一対の組立ねじ391を通すための一対の透孔323が形成されている。
また、蓋体32の本体31との対向面(後面)には、上下方向に対向する一対の隔壁324(図7参照)と、電線38を通すための通線溝325と、が形成されている。蓋体32が本体31に取り付けられた状態では、一対の隔壁324の間に仕切壁314が挿入される(図9参照)。これにより、収納凹部313の内部空間は、一対の隔壁324と仕切壁314とで上下方向において確実に隔絶される。通線溝325は、主板321の左端部における一対の透孔323の間であって、本体31の表面311に形成された溝316に対応する位置に形成されている。
ここで、本体31及び蓋体32の少なくとも一方は、一対の第2端子35,36に接続された電線38を挟むことにより左右方向への電線38の移動を規制する規制片326(図7参照)を更に有している。本実施形態では、規制片326は、蓋体32の通線溝325の内周面に形成されたリブからなる。蓋体32が本体31に取り付けられた状態では、電線38は、本体31の表面311と蓋体32の後面との間に溝316及び通線溝325にて形成された空間(孔)を通して、収納凹部313から引き出される。そのため、通線溝325の内周面に形成された規制片326が電線38に接触することで、規制片326と本体31の表面311(溝316の底面)との間に電線38が挟まれることになり、結果的に、電線38の左右方向の移動が規制される。つまり、規制片326は電線38の張力止めとして機能する。しかも、本実施形態では、蓋体32は、通線溝325の上下方向の両側に位置する一対の透孔323を通して、一対の組立ねじ391にて本体31にねじ止めされる。そのため、組立ねじ391を締め付けることによって、規制片326を電線38に食い込ませることができ、より強固に電線38の張力止めを行うことができる。
張力発生部37は、主軸371と、固定部372と、締付部373と、調節部374(図1及び図2参照)と、圧縮コイルばね375と、を有している。本実施形態では、張力発生部37の構成要素は、いずれも金属製である。
主軸371は、円柱状であって、その周面にねじ山が形成された雄ねじである。ここでは、主軸371は、長手方向(左右方向)の全長にわたってねじ山が形成された、全ねじ(寸切りボルト)である。主軸371は、受け金具6(図1及び図2参照)によって支持される。受け金具6は、Lアングル等の汎用金具からなる。受け金具6は、ダクトレール4の後壁41に固定されており、主軸371は、受け金具6を左右方向に貫通した状態で受け金具6に支持される。
固定部372は、第1ナット372a及び平座金372bを有している。固定部372は、本体31の保持凹部317に収納され、主軸371の長手方向(左右方向)の一端部(右端部)に装着される。つまり、第1ナット372aは、本体31からの主軸371の抜け止めとして機能する。締付部373は、第2ナット373a、ばね座金373b、及び平座金373cを有している。締付部373は、固定部372よりもやや内側(左側)の位置において、主軸371に装着されている。締付部373は、固定部372との間に、本体31の一部(保持凹部317の左側壁)を挟むことにより、本体31に対して主軸371を、がたつきなく固定する。
調節部374は、図1及び図2に示すように、ダブルナット374a及び平座金374bを有している。調節部374は、主軸371の左右方向の両端部のうち固定部372とは反対側の端部(左端部)に装着されている。圧縮コイルばね375は、圧縮コイルばね375の内側を主軸371が貫通するように主軸371と組み合わされている。圧縮コイルばね375は、左右方向において、受け金具6と、調節部374との間に配置されている。圧縮コイルばね375と受け金具6との間には、平座金376が配置されている。
この構成によれば、調節部374(ダブルナット374a)を操作して左右方向において調節部374を移動させることにより、張力発生部37から本体31を介して一対の心線111,112に作用する張力の大きさを調節することができる。すなわち、例えば、調節部374が受け金具6に近づく向きに移動すると、調節部374と受け金具6との間で圧縮コイルばね375が圧縮され、圧縮コイルばね375の弾性力によって、調節部374が受け金具6から離れる向きの力を受ける。このとき、調節部374は、圧縮コイルばね375から左向きの力を受けることになり、主軸371は、調節部374と共に左向きに引っ張られることになる。よって、張力発生部37から本体31に作用する張力(本体31を左向きに引っ張る力)は大きくなる。反対に、調節部374が受け金具6から離れる向きに移動すると、圧縮コイルばね375の弾性力が小さくなり、圧縮コイルばね371から調節部374に作用する左向きの力が小さくなる。よって、張力発生部37から本体31に作用する張力(本体31を左向きに引っ張る力)は小さくなる。
ところで、図8A及び図8Bに示すように、収納凹部313と保持凹部317とは、本体31の表面311側(前方)と、本体の裏面312側(後方)とに分かれて設けられている。そして、本体31の表面311に形成された収納凹部313と、本体31の裏面312に形成された保持凹部317とは、孔等で互いに繋がっておらず、本体31の一部にて物理的に隔絶されている。そのため、収納凹部313に収納される一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36と、保持凹部317に収納される固定部372との間の電気的な絶縁が確保される。
また、張力発生部37は、互いに結合される雄ねじ及び雌ねじを有している。本実施形態では、「雄ねじ」が主軸371であって、「雌ねじ」が固定部372(第1ナット372a)である。そのため、固定部372は、主軸371の軸方向(左右方向)に沿った中心軸C1(図9参照)周りに、主軸371に対して相対的に回転することにより、主軸371と結合されることになる。ここで、図9に示すように、保持凹部317の内側面は、固定部372(第1ナット372a)に接触することによって、中心軸C1周りにおける固定部372(第1ナット372a)の回転を規制する回転規制部317aを構成する。具体的には、保持凹部317は、左右方向に直交する断面が、第1ナット372aの外形(六角形)に合わせて、後方に開放された六角形状となるように形成されている。これにより、第1ナット372aが保持凹部317に収納された状態で、保持凹部317の内側面は、第1ナット372aに面接触し、第1ナット372aの回転を規制する回転規制部317aとして機能する。
そのため、主軸371に対して固定部372(第1ナット372a)を装着するに際し、保持凹部317内に固定部372を収納した状態で、主軸371を固定部372にねじ込むように回転させればよく、治具を用いて固定部372の回転を止める必要はない。
また、主軸371の軸方向(左右方向)に沿った中心軸C1は、前後方向における一対の心線111,112の中心と略同じ位置であって、上下方向において一対の心線111,112の中間に位置する。これにより、主軸371から本体31に対して作用する張力は、一対の心線111,112に対して、真っ直ぐ左方に引っ張る向きに作用することになり、本体31に対して不要なモーメントが作用することを防止できる。
上述した引締装置3によれば、本体31の表面311に、一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36を収納する収納凹部313が設けられ、本体31の裏面312に、張力発生部37の固定部372を収納する保持凹部317が設けられている。要するに、一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36を収納する収納凹部313と、張力発生部37の固定部372を収納する保持凹部317とは、本体31の前後方向の両側に分けて設けられている。そのため、引締装置3では、張力発生部37と、一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36との間の絶縁距離を十分に確保しながらも、張力発生部37と、一対の第1端子33,34及び一対の第2端子35,36とを前後方向に並べて配置できる。したがって、引締装置3では、本体31の幅寸法(上下方向の寸法)を小さく抑えることができる。
しかも、本実施形態に係る引締装置3では、張力発生部37(主軸371、固定部372、締付部373、調節部374、及び圧縮コイルばね375)を1つのみ有するので、上下方向における引締装置3の寸法を小さく抑えることができる。すなわち、一対の張力発生部を有する引締装置では、本体の上下方向の両端部に一対の張力発生部が繋がる構成が一般的であるが、このような構成に比較すると、張力発生部37が1つであるから本体31の上下方向の寸法が小さく抑えられる。
さらに、本実施形態に係る引締装置3では、張力発生部37の固定部372を収納する保持凹部317は、本体31の裏面312に設けられているので、本体31の表面311側に取り付けられる蓋体32を、本体31に対してねじ止めすることが可能である。つまり、固定部372が本体31の裏面312側に収納されることにより、本体31の表面311側に取り付けられる蓋体32については、固定部372と干渉することなく一対の組立ねじ391にて本体31に固定することができる。
(3)変形例
上記実施形態に係る給電システム10は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、上記実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
給電システム10から電力供給を受けて動作する移動機器は、電動台車に限らず、例えば、クレーン、及び人を乗せるための車両等であってもよい。また、給電システムが適用される施設は、自動倉庫又は工場に限らず、例えば、遊戯施設及び店舗等であってもよい。さらに、給電システム10は、屋内用に限らず、建物の外部で使用される屋外用であってもよい。
また、給電システム10は、直流電力の供給に限らず、例えば、単相二線式、又は三相三線式等の交流電力の供給に用いられてもよい。さらに、給電システム10は、例えば、負荷(ここでは移動機器)との間で制御信号等の信号を伝送する通信に用いられてもよい。つまり、給電路1は、一対(2本)の心線111,112を有する2線式に限らず、1本の心線、又は3本以上の心線を導線部材11として有していてもよい。
また、上記実施形態では、給電路1が直線状に延長されている場合について説明したが、給電路1は曲線に沿って延長されていてもよい。例えば、給電システム10からの電力供給を受ける移動機器の移動経路が湾曲した経路である場合には、給電路1は、この移動経路に沿って湾曲することになる。このような場合であっても、給電路1の延長方向に給電路1を細分化することで、給電路1の延長方向は直線状の第1方向として規定される。つまり、湾曲した給電路1においては、細分化された給電路1の各部位における接線方向が第1方向となる。
また、各心線111,112の延長方向(第1方向)に直交する断面形状は長方形状に限らず、例えば、各心線111,112の前面にV字状又はU字状の溝が形成されていてもよい。
また、保持部材2に関して、一対の挟み片21,22の上下方向の両端面が、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)の内側に位置することは必須の構成ではない。つまり、一対の挟み片21,22の上下方向の両端面の少なくとも一方は、上下方向において、被覆部材12の上下方向の両端面(上面126及び下面127)の外側に位置してもよい。この場合、一対の挟み片21,22の少なくとも一方は、正面視において、被覆部材12からはみ出すことになる。この場合であっても、一対の挟み片21,22が、被保持部13ではなく被覆部材12自体を上下方向の両側から挟む構成に比べれば、上下方向における保持部材2の寸法(幅寸法)を小さく抑えることができる。
また、上記実施形態では、給電路1の支持面128に案内溝129が形成され保持部材2に案内突起24が形成されているが、案内溝129と案内突起24との凹凸の関係は逆であってもよい。つまり、保持部材2に案内溝が形成され、この案内溝に挿入される案内突起が給電路1の支持面128に形成されてもよい。
また、引締装置3についても、上記実施形態で説明した構成に限らず適宜変更が可能である。例えば、張力発生部37において、平座金及びばね座金は必須の構成ではなく、平座金及びばね座金は適宜省略可能である。また、調節部374は、ダブルナットでなく、シングルナットであってもよい。さらに、張力発生部37は、圧縮コイルばね375の弾性力によって導線部材11に張力を作用させる構成に限らず、他の方法で導線部材11に張力を作用させてもよい。例えば、引締装置3は、張力発生部37を複数有していてもよい。さらに、一対の第2端子35,36は、一対の第1端子33,34と電気的に接続されていればよく、例えば、一対の第2端子35,36と一対の第1端子33,34とは別々の金属板にて形成されていてもよい。
また、電線38の張力止めとして機能する規制片326は、本体31及び蓋体32の少なくとも一方に設けられていればよく、例えば、本体31の表面311(溝316の底面)に規制片326が設けられていてもよい。又は、本体31と蓋体32との両方に、規制片326が設けられていてもよい。さらに、蓋体32は本体31に対してねじ止めされる構成に限らず、例えば、蓋体32は本体31に対してスナップフィットにより取り付けられてもよい。
また、取付対象物はダクトレール4に限らず、例えば、壁又は天井等の構造物であってもよい。つまり、給電路1は、保持部材2によって、ダクトレール4を介さずに、壁又は天井等の構造物に直接的に取り付けられてもよい。
また、給電路1は、張力式に限らず、連結式であってもよい。この場合、連結して使用される複数の給電路1の各々において、上記実施形態で説明した給電路1と同様の構成が適用される。ただし、連結式の給電路1においては、引締装置3は不要であるため、給電システム10の構成要素から引締装置3は省略される。
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係る給電路1は、保持部材2を介して取付対象物(ダクトレール4)に取り付けられる給電路であって、導線部材11と、被覆部材12と、被保持部13と、を備えている。導線部材11は、導電性を有し第1方向(左右方向)に延びた少なくとも1本の心線111,112からなる。被覆部材12は、電気絶縁性を有し、第1方向(左右方向)に直交する第2方向(前後方向)の両側に第1面121及び第2面122を有し、第1面121に形成された開放部123内に導線部材11を収納する。被保持部13は、被覆部材12における第2面122から第2方向に沿って突出しており、第1方向及び第2方向の両方に直交する第3方向(上下方向)の両側から保持部材2に保持される。被保持部13の第3方向の両端面は、第3方向において、被覆部材12の第3方向の両端面(上面126及び下面127)の内側に位置する。
この構成によれば、第3方向(上下方向)の両側から保持部材2に保持される被保持部13が、被覆部材12の第3方向の両端面(上面126及び下面127)の内側に位置する。したがって、保持部材2が、被保持部13ではなく被覆部材12自体を第3方向の両側から保持する構成に比べ、第3方向における保持部材2の寸法(幅寸法)を小さく抑えることができる。よって、給電路1によれば、給電路1自体の幅寸法のみならず保持部材2の幅寸法も小さく抑えることができる、という利点がある。そのため、例えばダクトレール4等のように長尺状の取付対象物に給電路1が取り付けられる場合でも、ダクトレール4内での保持部材2の取付位置の自由度が高くなる。つまり、第3方向におけるダクトレール4の寸法が一定であれば、第3方向における保持部材2の寸法が小さいほど、ダクトレール4内のように限られた空間において、第3方向における保持部材2の取付位置の自由度が高くなる。その結果、保持部材2によって保持される給電路1の第3方向における取付位置の自由度も高くなる。
第2の態様に係る給電路1は、第1の態様において、被保持部13が、第3方向(上下方向)において隙間を介して対向する一対の突片131,132を有することが好ましい。この構成によれば、被保持部13は、被覆部材12の剛性を高める補強リブとして機能しながらも、一対の突片131,132の先端部同士が連結されているような構成に比べれば、被保持部13自体の剛性は低くなる。したがって、被保持部13は被覆部材12に対して適度な剛性を付与することができ、給電路1全体としては、ある程度の撓みにくさを実現しつつも、上述した「巻き重ね状態」のような変形も可能となる。ただし、この構成は給電路1に必須の構成ではなく、例えば、一対の突片131,132の先端部同士が連結されていてもよい。
第3の態様に係る給電路1は、第2の態様において、被覆部材12が、第2面122のうち一対の突片131,132の間の少なくとも一部に、第2方向(前後方向)において保持部材2の一部と突き合わされる支持面128を有することが好ましい。この構成によれば、被覆部材12の支持面128を保持部材2の一部(支持台23)にて支えることができるので、第2方向における給電路1の撓みが抑制される。ただし、この構成は給電路1に必須の構成ではなく、支持面128は適宜省略されてもよい。
第4の態様に係る給電路1は、第3の態様において、支持面128には、第1方向(左右方向)に延びた案内溝129が形成されていることが好ましい。この構成によれば、案内溝129内に、例えば保持部材2の案内突起24が挿入されることで、第3方向(上下方向)における保持部材2と給電路1との相対的な位置決めがなされ、給電路1の第3方向への撓みが抑制される。ただし、この構成は給電路1に必須の構成ではなく、案内溝129は適宜省略されてもよい。
第5の態様に係る給電路1は、第1〜4のいずれかの態様において、導線部材11が、第1方向(左右方向)の張力が作用するように構成されていることが好ましい。この構成によれば、給電路1は張力式であるので、比較的長い給電路を継ぎ目なく実現することができ、また、施工時に複数の給電路1を連結する必要がないため施工の手間を省くことができる、という利点がある。さらに、給電路1を保持する保持部材2の設置間隔についても、張力式の給電路1の方が、連結式の給電路1よりも広くとることができる。ただし、この構成は給電路1に必須の構成ではなく、給電路1は連結式であってもよい。
また、第6の態様に係る給電システム10は、第1〜5のいずれかの態様に係る給電路1と、一対の挟み片21,22を有する保持部材2と、を備えることが好ましい。この場合、保持部材2は、第3方向(上下方向)の両側から一対の挟み片21,22にて被保持部13を挟むことにより、被保持部13を保持するように構成されていることが好ましい。この構成によれば、一対の挟み片21,22によって挟まれる被保持部13が、被覆部材12の第3方向(上下方向)の両端面(上面126及び下面127)の内側に位置する。したがって、一対の挟み片21,22が、被保持部13ではなく被覆部材12自体を第3方向の両側から挟む構成に比べ、第3方向における保持部材2の寸法(幅寸法)を小さく抑えることができる。よって、給電システム10によれば、給電路1自体の幅寸法のみならず保持部材2の幅寸法も小さく抑えることができる、という利点がある。
第7の態様に係る給電システム10は、第6の態様において、保持部材2が、一対の挟み片21,22から第3方向(上下方向)において被保持部13とは反対側に突出する一対の引掛部27,28を更に有することが好ましい。この場合、一対の引掛部27,28の少なくとも一部は、第3方向において、被覆部材12の第3方向の両端面(上面126及び下面127)の外側に位置することが好ましい。この構成によれば、一対の引掛部27,28を用いて、一対の挟み片21,22を撓ませることができ、保持部材2から給電路1を取り外す作業が容易になる。よって、例えば施工ミス、又はレイアウト変更等により、保持部材2から給電路1を取り外す必要が生じた場合の作業性が向上する。ただし、この構成は給電システム10に必須の構成ではなく、一対の引掛部27,28は適宜省略されてもよい。
1 給電路
2 保持部材
4 ダクトレール(取付対象物)
10 給電システム
11 導線部材
12 被覆部材
13 被保持部
21,22 挟み片
23 支持台
24 案内突起
27,28 引掛部
111,112 心線
121 第1面
122 第2面
123 開放部
126 上面
127 下面
128 支持面
129 案内溝
131,132 突片

Claims (7)

  1. 保持部材を介して取付対象物に取り付けられる給電路であって、
    導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる導線部材と、
    電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する被覆部材と、
    前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される被保持部と、を備え、
    前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置し、
    前記被保持部は、前記第3方向において隙間を介して対向する一対の突片を有しており、
    前記被覆部材は、前記第2面のうち前記一対の突片の間の少なくとも一部に、前記第2方向において前記保持部材の一部と突き合わされる支持面を有しており、
    前記支持面には、前記第1方向に延びた案内溝が形成されている
    給電路。
  2. 前記導線部材は、前記第1方向の張力が作用するように構成されている
    請求項1に記載の給電路。
  3. 請求項1又は2に記載の給電路と、
    一対の挟み片を有する前記保持部材と、を備え、
    前記保持部材は、前記第3方向の両側から前記一対の挟み片にて前記被保持部を挟むことにより、前記被保持部を保持するように構成されている
    給電システム
  4. 保持部材によって取付対象物に取り付けられる給電路であって、
    導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる導線部材と、
    電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する被覆部材と、
    前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される被保持部と、を備え、
    前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置しており、
    前記保持部材は、一対の挟み片を有し、かつ、前記第3方向の両側から前記一対の挟み片にて前記被保持部を挟むことにより、前記被保持部を保持するように構成されており、
    前記保持部材は、前記一対の挟み片から前記第3方向において前記被保持部とは反対側に突出する一対の引掛部を更に有し、
    前記一対の引掛部の少なくとも一部は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の外側に位置する
    給電路
  5. 給電路と、
    前記給電路を取付対象物に取り付ける保持部材と、を備え、
    前記給電路は、
    導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる導線部材と、
    電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する被覆部材と、
    前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される被保持部と、を備え、
    前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置しており、
    前記保持部材は、一対の挟み片を有し、かつ、前記第3方向の両側から前記一対の挟み片にて前記被保持部を挟むことにより、前記被保持部を保持するように構成されており、
    前記保持部材は、前記一対の挟み片から前記第3方向において前記被保持部とは反対側に突出する一対の引掛部を更に有し、
    前記一対の引掛部の少なくとも一部は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の外側に位置する
    給電システム
  6. 給電路を取付対象物に取り付ける保持部材であって、
    前記給電路は、
    導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる導線部材と、
    電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する被覆部材と、
    前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される被保持部と、を備え、
    前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置し、
    前記被保持部は、前記第3方向において隙間を介して対向する一対の突片を有しており、
    前記被覆部材は、前記第2面のうち前記一対の突片の間の少なくとも一部に、前記第2方向において前記保持部材の一部と突き合わされる支持面を有しており、
    前記支持面には、前記第1方向に延びた案内溝が形成されている
    保持部材
  7. 給電路を取付対象物に取り付ける保持部材であって、
    前記給電路は、
    導電性を有し第1方向に延びた少なくとも1本の心線からなる導線部材と、
    電気絶縁性を有し、前記第1方向に直交する第2方向の両側に第1面及び第2面を有し、前記第1面に形成された開放部内に前記導線部材を収納する被覆部材と、
    前記被覆部材における前記第2面から前記第2方向に沿って突出しており、前記第1方向及び前記第2方向の両方に直交する第3方向の両側から前記保持部材に保持される被保持部と、を備え、
    前記被保持部の前記第3方向の両端面は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の内側に位置しており、
    一対の挟み片を有し、かつ、前記第3方向の両側から前記一対の挟み片にて前記被保持部を挟むことにより、前記被保持部を保持するように構成されており、
    前記一対の挟み片から前記第3方向において前記被保持部とは反対側に突出する一対の引掛部を更に有し、
    前記一対の引掛部の少なくとも一部は、前記第3方向において、前記被覆部材の前記第3方向の両端面の外側に位置する
    保持部材
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