JP6737658B2 - エンジン試験装置用のカップリング - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン試験装置に用いられるカップリングに関する。
従来、エンジン試験装置において、カップリングを介して出力軸から回転力を伝達する技術が知られている。この種の技術を開示するものとして例えば特許文献1がある。
特許文献1には、第1回転軸に固定する金属製の第1連結フランジ部と、第2回転軸に固定する金属製の第2連結フランジ部とを備え、前記第1回転軸及び第2回転軸を相互に連結するカップリングであり、一端部を前記第1連結フランジ部に一体回転可能に接続した金属製の外筒と、前記外筒の内側に前記外筒と同軸上に配置され且つ一端部を前記第1連結フランジ部に一体回転可能に接続するとともに他端部に前記第2連結フランジ部を一体回転可能に接続した金属製のカップリング軸と、前記外筒と前記カップリング軸又は前記第2連結フランジ部との間に介在させた弾性部材とを備えるカップリングについて記載されている。
特開2013−061028号公報
ところで、エンジン試験装置では、エンジンの気筒ごとの爆発による瞬間的な回転変動が生じるため、弾性変形可能な部材で構成されたゴムカップリングを用い瞬時回転変動を減少させることがある。この種のゴムカップリングは、回転力を伝達する経路にゴムや弾性を有する樹脂等が介在するため、材料の強度が影響して伝達できるトルクが小さかったり、最大回転速度が遅くなったりする場合がある。この点、特許文献1では、上述の構成をとることにより、一方の回転軸が回転すると、そのトルクを、第1連結フランジ部又は第2連結フランジ部の何れか一方の連結フランジ部、カップリング軸、他方の連結フランジ部を通じて他方の回転軸に伝達することができ、トルク伝達作用を奏するこれら第1連結フランジ部、カップリング軸及び第2連結フランジ部を全て金属製にすることによって、高強度の部分でトルク伝達を行うことができ、高トルク及び高回転を両立することができるとしている。
しかしながら、特許文献1に記載される構成は、カップリング軸を第1連結フランジ部と第2連結フランジ部に連結する構造が複雑であり、充填処理によって弾性部材を充填している。弾性部材を予め所定の形状に形成してもよい旨も記載されているものの、構造が複雑であるため、弾性部材を所定位置に配置するのにも手間がかかってしまう。従来の技術には、構造を複雑化することなく、出力軸からの効率的な回転力の伝達及び回転変動の吸収を両立するという点で改善の余地があった。
本発明は、構造を複雑化することなく出力軸からの効率的な回転力の伝達及び回転変動の吸収を両立するエンジン試験装置用のカップリングを提供することを目的とする。
本発明は、エンジンの出力軸の回転力をエンジン試験装置に伝達するエンジン試験装置用のカップリングであって、前記出力軸側に配置され、凸状又は凹状に形成される噛合部が周面に形成される第1回転部材と、前記エンジン試験装置側に配置され、前記噛合部が差し込まれる被噛合部が形成される第2回転部材と、前記第1回転部材に接続されるとともに前記第2回転部材に接続され、少なくとも前記第1回転部材の回転方向で捩れる弾性変形が可能な弾性部材と、を備え、前記出力軸の回転力によって前記第1回転部材が回転すると、前記噛合部と前記被噛合部の隙間に応じて前記弾性部材が弾性変形した後に前記噛合部と前記被噛合部が噛み合って前記第1回転部材から前記第2回転部材に回転力が伝達されるエンジン試験装置用のカップリングに関する。
これにより、噛合部と被噛合部の噛み合いによって第1回転部材の回転力を第2回転部材に効率良く伝達しつつ、噛合部と被噛合部の間で生じる機構上の隙間を利用してエンジンの爆発によって生じる回転変動を弾性部材によって吸収することができる。また、回転力の伝達は噛合部と被噛合部が受け持ち、回転変動分は弾性部材が受け持てばよいので、噛合部、被噛合部及び弾性部材に過大な力が加わる事態を防止できる。即ち、弾性部材には破断損傷するトルクが掛からない構成が実現できる。
このように、動力伝達と回転変動吸収を別々の構成で担うことにより、高精度・高応答の制御や動力計を用いることなく、エンジンの平均回転速度・平均トルクを正確に計測できるので、エンジン試験装置の低コスト化も実現することができる。
前記弾性部材は、リング状に形成され、その内周側に前記第1回転部材を挿入した状態で当該第1回転部材に固定されるとともに、その端面が前記第2回転部材に軸方向で接触し固定されることが好ましい。
これにより、リング状に形成される弾性部材によって突出部の周囲で弾性変形する範囲を大きく確保することができる。
前記第1回転部材は、前記噛合部よりも前記エンジン試験装置側に位置し、前記第2回転部材を貫通して前記エンジン試験装置側に突出する突出部を有し、前記弾性部材は、前記第2回転部材よりも前記エンジン試験装置側で前記突出部を介して前記第1回転部材に固定されることが好ましい。
これにより、出力軸からの回転力を第2回転部材に伝達する噛合部よりもエンジン試験装置側に弾性部材を取り付けることができるので、第1回転部材に掛かる負荷を考慮することなく、弾性部材を第1回転部材に固定するための構造を構成することができる。
前記第1回転部材は、前記噛合部が周面に形成される軸状部と、前記軸状部と一体的に回転するフランジ部と、前記フランジ部における前記エンジン試験装置側の面に1又は複数配置され、前記弾性部材が固定される突起部と、を有し、前記第2回転部材は、プレート状に形成され、その前記フランジ部に対向する面に前記弾性部材が固定された前記突起部が差し込まれる挿入孔が形成されることが好ましい。
これにより、突起部の数、配置、大きさを調整したり、弾性部材の数や大きさを変更したりすることにより、試験するエンジンや出力軸等の構造等に応じて回転変動を吸収する程度を調節することができ、より現状に即したエンジン試験を行うことができる。
本発明のエンジン試験装置用のカップリングによれば、構造を複雑化することなく出力軸からの効率的な回転力の伝達及び回転変動の吸収を両立できる。
本発明の一実施形態に係るカップリングが用いられるエンジン試験装置の模式図である。 第1実施形態のカップリングの斜視図である。 第1実施形態のカップリングの構成を示す分解斜視図である。 第1実施形態のカップリングの断面を模式的に示す図である。 第1実施形態のカップリングの内部を軸方向のエンジン試験装置側から見た図である。 第2実施形態のカップリングの斜視図である。 第2実施形態のカップリングの構成を示す分解斜視図である。 第2実施形態のカップリングの断面を模式的に示す図である。 第3実施形態のカップリングの斜視図である。 第3実施形態のカップリングの構成を示す分解斜視図である。 第3実施形態のカップリングの断面を模式的に示す図である。 第3実施形態のカップリングの内部を軸方向のエンジン側から見た図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、エンジンの出力軸の回転力をエンジン試験装置に伝達するカップリングを例として説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るカップリング110(210,310)が用いられるエンジン試験装置1の模式図である。図1に示すように、第1実施形態のカップリング110は、エンジン試験装置1の試験対象であるエンジン2の出力軸5から伝達される動力をダイナモ3やトルク検出器(図示省略)に伝達する伝達経路10に配置される。
なお、以下の説明において、伝達経路10におけるエンジン2の出力軸5側をエンジン側とし、エンジン側の反対側をエンジン試験装置側として説明することがある。また、単に軸方向と言った場合は、カップリング110(210,310)の回転中心を軸とした場合の軸方向とする。
本実施形態では、エンジン2のトルク変動を効率的に吸収する観点から伝達経路10におけるエンジン側にカップリング110(210,310)が配置される。なお、安定した回転・トルクを出力するために伝達経路10におけるダイナモ3やトルク検出器(図示省略)側に配置してもよい。
次に、本発明の一実施形態として第1実施形態のカップリング110の詳細について説明する。図2は、第1実施形態のカップリング110の斜視図である。図3は、第1実施形態のカップリング110の構成を示す分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、第1実施形態のカップリング110は、軸状に形成される第1回転部材120と、円盤状に形成される第2回転部材130と、リング状の弾性部材140と、パンリング150と、偏芯偏角吸収部160と、を主要な構成として備える。
第1回転部材120には、その先端側に基端側よりも縮径している突出部121と、突出部121の基端側に形成されるスプライン部122と、が設けられる。スプライン部122は、複数の凸部又は凹部が周面に形成される噛合部である。第1回転部材120は、出力軸5(図2,3において図示省略)側に連結されており、出力軸5の回転力が伝達される。
第2回転部材130には、第1回転部材120のスプライン部122に噛み合う被噛合部としての嵌合孔131と、弾性部材140を収容する凹部132と、偏芯偏角吸収部160に連結される複数の連結軸133と、複数の貫通孔134と、が設けられる。
嵌合孔131は、円盤状に形成される第2回転部材130の回転中心に形成され、スプライン部122に対応する被噛合部である。
凹部132は、円盤状に形成される第2回転部材130におけるエンジン側とは反対側の面に形成される。嵌合孔131を囲うように形成されており、弾性部材140を収容可能に構成される。
複数の連結軸133は、円盤状に形成される第2回転部材130におけるエンジン側とは反対側であるエンジン試験装置側の面に形成される。複数の連結軸133は、凹部132の周囲の円周上に等間隔に配置される。本実施形態では、3本の連結軸133が偏芯偏角吸収部160に向けられて突出しており、その先端に偏芯偏角吸収部160を接続するためのネジ溝が形成される。
複数の貫通孔134は、凹部132の周囲の円周上に等間隔で複数配置される。本実施形態では、3本の連結軸133の間に配置される。貫通孔134には、偏芯偏角吸収部160が第2回転部材に連結されている状態において、偏芯偏角吸収部160の一部(ナット等の締結部材)が収容(挿入)される収容部として機能する。
弾性部材140は、その中心に軸方向に貫通する貫通孔141が形成される。また、弾性部材140には、第1回転部材120に固定するための第1取付孔142と、第2回転部材130に固定するための第2取付孔143と、が設けられる。
第1取付孔142は、弾性部材140の外周面から貫通孔141を形成する内周面まで径方向に貫通している。本実施形態では、第1取付孔142は、中心を通る同一の直線上に貫通孔141を挟んで2箇所形成される。
第2取付孔143は、弾性部材140の厚み方向に貫通している。本実施形態では、第2取付孔143は、中心を通る同一の直線上に貫通孔141を挟んで2箇所形成される。そして、弾性部材140における第1取付孔142が形成される部位から90度向きを変えた位置となっている。
パンリング150は、第1回転部材120の突出部121がその内側に挿入される取付部材であり、このパンリング150を介して弾性部材140が第1回転部材120に固定される。
偏芯偏角吸収部160は、板ばね161を備える板ばねカップリングであり、偏角偏芯の吸収を行う。第2回転部材130のエンジン試験装置側に配置される。
次に、組立状態のカップリング110について説明する。図4は、第1実施形態のカップリング110の断面を模式的に示す図である。図4では、軸方向で見て第1取付孔142を通る直線と第2取付孔143を通る直線を結んだ90度で切り取った断面が回転中心を基準として模式的に示されている。図5は、第1実施形態のカップリング110の内部を軸方向のエンジン試験装置側から見た図であり、図4のA−A線方向から見た図である。なお、図5ではでは偏芯偏角吸収部160の図示は省略されている。
図4及び図5に示すように、カップリング110は、第1回転部材120のスプライン部122が第2回転部材130の嵌合孔131に嵌合している。この状態では第1回転部材120の突出部121が第2回転部材130を貫通してエンジン試験装置側に突出する。
弾性部材140は、第2回転部材130の凹部132に収容されるとともに、その内側の貫通孔141にパンリング150が固定された突出部121が挿入される。第1回転部材120と、パンリング150は、圧入、テーパ形状等により摩擦締結される。
本実施形態の弾性部材140は、第1取付孔142を通じて第1回転部材120(パンリング150)に径方向で固定部材(例えば、ボルト、ビス等の締結部材)171により固定されるとともに、第2取付孔143を通じて第2回転部材130に軸方向で固定部材172により固定される。
偏芯偏角吸収部160は、第2回転部材130におけるエンジン試験装置側に複数の連結軸133を介して螺合(結合)される。
次に、カップリング110の回転時の動作について説明する。カップリング110の第1回転部材120と第2回転部材130は、スプライン部122と嵌合孔131の噛み合いによって連結されている。本実施形態のように、スプライン部122を嵌合孔131に差し込む構造では、スプライン部122と嵌合孔131に隙間が生じることになる。本実施形態では、この構造上の隙間分、弾性部材140が弾性変形する。
静止状態から第1回転部材120に出力軸5から回転力が伝達されると、第1回転部材120の回転が開始される。このとき、弾性部材140は、第1回転部材120の回転に伴って回転しようとするものの、第2回転部材130にも固定されているため、回転方向に捩れるように弾性変形する。この状態のまま第1回転部材120は、スプライン部122と嵌合孔131が噛み合う位置まで回転し、第1回転部材120から第2回転部材130に回転力が伝達される。
第1回転部材120と第2回転部材130が一体的に回転している状態では、スプライン部122と嵌合孔131の噛み合いによって回転力を効率よく伝達することができる。また、回転力を伝達するスプライン部122よりも先端側に位置している突出部121には、回転力伝達時の負荷が直接的に掛からないので、弾性部材140を取り付ける取付位置として好ましい位置である。例えば、突出部121に固定部材171を挿入するための挿入孔を形成しても、その剛性の影響を考慮する必要が少なく、弾性部材140を固定する構造及び設計をシンプルにすることができる。
スプライン部122と嵌合孔131の隙間によって生じるガタつきも弾性部材140の弾性変形によって吸収される。エンジン2の瞬時回転変動(爆発変動)に対しても、弾性部材140が弾性変形することにより、爆発変動のような瞬発的な衝撃は吸収される。
以上説明した第1実施形態のカップリング110は以下のように構成される。
第1実施形態のエンジン試験装置用のカップリング110は、出力軸5側に配置され、スプライン部122が周面に形成される第1回転部材120と、エンジン試験装置側に配置され、スプライン部122が差し込まれる嵌合孔131が形成される第2回転部材130と、第1回転部材120に接続されるとともに第2回転部材130に接続され、少なくとも第1回転部材120の回転方向で捩れる弾性変形が可能な弾性部材140と、を備える。
出力軸5の回転力によって第1回転部材120が回転すると、スプライン部122と嵌合孔131の隙間に応じて弾性部材140が弾性変形した後にスプライン部122と嵌合孔131が噛み合って第1回転部材120から第2回転部材130に回転力が伝達される。
これにより、スプライン部122と嵌合孔131の噛み合いによって第1回転部材120の回転力を第2回転部材130に効率良く伝達しつつ、スプライン部122と嵌合孔131の間で生じる機構上の隙間を利用してエンジンの爆発によって生じる回転変動を弾性部材140によって吸収することができる。
また、回転力の伝達はスプライン部122と嵌合孔131が受け持ち、トルク変動分を弾性部材140が受け持てばよいので、弾性部材140に過大な力が加わる事態を防止できる。即ち、弾性部材140には破断損傷するトルクが掛からない構成がシンプルに実現できる。
このように、動力伝達と回転変動吸収を別々の構成で担うことにより、高精度・高応答の制御や動力計を用いることなく、エンジン2の回転を正確に計測できるので、エンジン試験装置1の低コスト化も実現することができる。
第1実施形態の弾性部材140は、リング状に形成され、その内周側に第1回転部材120を挿入した状態で当該第1回転部材120に固定されるとともに、その端面が第2回転部材130に軸方向で接触し固定される。
これにより、リング状に形成される弾性部材140によって突出部の周囲で弾性変形する範囲を大きく確保することができる。
第1実施形態の第1回転部材120は、第2回転部材130を貫通してエンジン試験装置側に突出する突出部121を有する。突出部121は、スプライン部122よりもエンジン試験装置側に位置し、弾性部材140は、第2回転部材130よりもエンジン試験装置側で突出部121を介して第1回転部材120に固定される。
これにより、出力軸5からの回転力を第2回転部材130に伝達するスプライン部122よりもエンジン試験装置側に弾性部材140を取り付けることができるので、第1回転部材120に掛かる負荷を考慮することなく、弾性部材140を第1回転部材120に固定するための構造を構成することができる。
次に、第2実施形態のカップリング210の詳細について説明する。図6は、第2実施形態のカップリング210の斜視図である。図7は、第2実施形態のカップリング210の構成を示す分解斜視図である。なお、以下の説明において第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
図6及び図7に示すように、第2実施形態のカップリング210は、軸状に形成される第1回転部材220と、円盤状に形成される第2回転部材230と、リング状の弾性部材240と、偏芯偏角吸収部160と、を主要な構成として備える。
第1回転部材220は、その先端側にスプライン部122が形成される。スプライン部122の基端側に拡径部221が設けられる。拡径部221は、基端側の軸部分よりも大きい径となっており、弾性部材240の取付位置となっている。本実施形態では、固定部材171を取り付けるための挿入孔225が形成される。
第2回転部材230は、第1回転部材220のスプライン部122に噛み合う嵌合孔131が形成される。また、第2回転部材230のエンジン試験装置側には偏芯偏角吸収部160が連結される。
弾性部材240は、第1実施形態の弾性部材140と同様に、その中心に形成される貫通孔241、第1回転部材220に固定するための第1取付孔242及び第2回転部材230に固定するための第2取付孔243が形成される。本実施形態では、第2回転部材230におけるエンジン試験装置側の面ではなく、エンジン2側に配置される点が第1実施形態の構成と異なる点の一つである。
図8は、第2実施形態のカップリング210の断面を模式的に示す図である。図8では、軸方向で見て第1取付孔242を通る直線と第2取付孔243を通る直線を結んだ90度で切り取った断面が回転中心を基準として模式的に示されている。図8に示すように、弾性部材240は、第1回転部材220に対しては、第1回転部材220の拡径部221に第1取付孔242を通じて固定部材171により固定される。また、第2回転部材230に対しては、第2回転部材230におけるエンジン側の面に第2取付孔243を通じて固定部材172により固定される。なお、弾性部材240の取付方法は、固定部材を省略して圧入により第1回転部材及び第2回転部材のそれぞれに摩擦固定する構成としてもよい。
以上説明した第2実施形態のカップリング210においても、出力軸5の回転力によって第1回転部材220が回転すると、スプライン部122と嵌合孔131の隙間に応じて弾性部材240が弾性変形した後にスプライン部122と嵌合孔131が噛み合って第1回転部材220から第2回転部材230に回転力が伝達されるように動作する。
第1実施形態のカップリング110と同様に、動力伝達と回転変動吸収を別々の構成で担うことにより、高精度・高応答の制御や動力計を用いることなく、エンジン2の回転を正確に計測できるので、エンジン試験装置1の低コスト化も実現することができる。
次に、第3実施形態のカップリング310について説明する。図9は、第3実施形態のカップリングの斜視図である。図10は、第3実施形態のカップリング310の構成を示す分解斜視図である。以下の説明においても、既に説明した構成と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
図9及び図10に示すように、カップリング310は、軸状部321及びフランジ部322を有する第1回転部材320と、ボビン状に形成される第2回転部材330と、リング状の弾性部材340と、偏芯偏角吸収部160と、を主要な構成として備える。
軸状部321の先端側の周面にはスプライン部122が形成される。フランジ部322は、軸状部321におけるスプライン部122のエンジン側に固定される。本実施形態では、軸状部321とフランジ部322が連結固定されて第1回転部材320を構成している。
フランジ部322のエンジン試験装置側の面には、エンジン試験装置側に突出する複数の突起部325が形成される。複数の突起部325は、軸状部321を囲うように配置される。本実施形態では、複数の突起部325は同一円周上に等間隔で配置される。
第2回転部材330は、その中心に軸方向に貫通する嵌合孔131が形成される。本実施形態の第2回転部材330は、筒状の本体の両側に円盤がそれぞれ形成されるボビン状に構成される。
図11は、第3実施形態のカップリング310の断面を模式的に示す図である。図12は、第3実施形態のカップリング310の内部を軸方向のエンジン側から見た図であり、図11のA−A線方向から見た図である。なお、図12では偏芯偏角吸収部160の図示は省略されている。
図11に示すように、軸状部321のスプライン部122に嵌合孔131が嵌合することにより、第1回転部材320と第2回転部材330が噛合状態となる。
弾性部材340は、突起部325のそれぞれに固定される。本実施形態の弾性部材340は、軸方向に細長い筒状に形成されており、その内側の空間に突起部325が挿入される。本実施形態の突起部325は、弾性部材340を挿通した状態で先端が外部に露出しており、その先端の周面には環状の抜け止めが形成されている。
図12に示すように、第2回転部材330におけるエンジン側の面には、嵌合孔131を囲うように複数の挿入孔350が形成される。本実施形態では、複数の挿入孔350は同一円周上に等間隔で配置されており、軸方向に貫通する貫通孔となっている。
第1回転部材320(軸状部321)のスプライン部122が第2回転部材330の嵌合孔131に嵌合する状態では、弾性部材340が固定された突起部325が挿入孔350に挿入された状態となる。本実施形態では、挿入孔350のサイズは突起部325の形状に応じて設定されており、弾性部材340が挿入孔350に挿入された状態では隙間が埋められるようになっている。即ち、弾性部材340は弾性変形した状態で挿入孔350に挿入されることになる。
上記実施形態と同様に、出力軸5の回転力は第1回転部材320のスプライン部122と第2回転部材330の嵌合孔131の噛み合いによって伝達される。各挿入孔350には弾性変形可能な弾性部材340が挿入されているので、回転変動が生じても各弾性部材340が挿入孔350の内側面に押されて弾性変形してその回転変動を吸収する。
以上説明した第3実施形態のカップリング310は、以下のように構成される。
第3実施液体のカップリング310が備える第1回転部材320は、スプライン部122が周面に形成される軸状部321と、軸状部321と一体的に回転するフランジ部322と、フランジ部322におけるエンジン試験装置側の面に1又は複数配置され、弾性部材340が固定される突起部325と、を有する。
第3実施形態のカップリング310が備える第2回転部材330は、プレート状に形成され、そのフランジ部322に対向する面に弾性部材340が固定された突起部325が差し込まれる挿入孔350が形成される。
これにより、突起部325の数、配置(回転中心からの距離や各突起部325間の間隔等)、大きさを調整したり、弾性部材340の数や大きさを変更したりすることにより、試験するエンジン2や出力軸5等の構造、試験の目的等に応じて回転変動を吸収する程度を調節することができ、より現状に即したエンジン試験を行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
上記実施形態では、第1回転部材の噛合部としてスプライン部が形成される構成を例に説明したが、この構成に限定されない。例えば、第1回転部材の噛合部と第2回転部材の被噛合部をキーとキー溝で構成することもできる。
上記実施形態では、挿入孔350は貫通孔として形成されているが、この構成に限定されない。例えば、挿入孔350におけるエンジン試験装置側の開口端が閉じられるような構成としてもよい。
また、第3実施形態では、突起部325が複数配置される例を説明したが突起部を一つだけ配置する構成としてもよい。また、突起部325は軸状の形状に限られず、適宜その形状を変更することができる。
1 エンジン試験装置。
2 エンジン
5 出力軸
110 カップリング
120 第1回転部材
121 突出部
122 スプライン部(噛合部)
130 第2回転部材
131 嵌合孔(被噛合部)
210 カップリング
220 第1回転部材
230 第2回転部材
240 弾性部材
310 カップリング
320 第1回転部材
321 軸状部
322 フランジ部
325 突起部
330 第2回転部材
340 弾性部材
350 挿入孔

Claims (2)

  1. エンジンの出力軸の回転力をエンジン試験装置に伝達するエンジン試験装置用のカップリングであって、
    前記出力軸側に配置され、凸状又は凹状に形成される噛合部が周面に形成される第1回転部材と、
    前記エンジン試験装置側に配置され、前記噛合部が差し込まれる被噛合部が形成される第2回転部材と、
    前記第1回転部材に接続されるとともに前記第2回転部材に接続され、少なくとも前記第1回転部材の回転方向で捩れる弾性変形が可能な弾性部材と、
    を備え、
    前記第1回転部材は、
    前記噛合部よりも前記エンジン試験装置側に位置し、前記第2回転部材を貫通して前記エンジン試験装置側に突出する突出部を有し、
    前記弾性部材は、
    リング状に形成され、その内周側に前記第1回転部材を挿入した状態で前記突出部に固定されるとともに、その端面が前記第2回転部材に軸方向で接触し固定され、前記第2回転部材の前記被噛合部よりも前記エンジン試験装置側に位置し、
    前記出力軸の回転力によって前記第1回転部材が回転すると、前記噛合部と前記被噛合部の隙間に応じて前記弾性部材が弾性変形した後に前記噛合部と前記被噛合部が噛み合って前記第1回転部材から前記第2回転部材に回転力が伝達されるエンジン試験装置用のカップリング。
  2. エンジンの出力軸の回転力をエンジン試験装置に伝達するエンジン試験装置用のカップリングであって、
    前記出力軸側に配置され、凸状又は凹状に形成される噛合部が周面に形成される第1回転部材と、
    前記エンジン試験装置側に配置され、前記噛合部が差し込まれる被噛合部が形成される第2回転部材と、
    前記第1回転部材に接続されるとともに前記第2回転部材に接続され、少なくとも前記第1回転部材の回転方向で捩れる弾性変形が可能な弾性部材と、
    前記第2回転部材の前記エンジン試験装置側に配置され、複数の連結軸を介して当該第2回転部材に連結される偏芯偏角吸収部と、
    を備え、
    前記第1回転部材は、
    前記噛合部が周面に形成される軸状部と、
    前記軸状部と一体的に回転するフランジ部と、
    前記フランジ部における前記エンジン試験装置側の面に1又は複数配置され、前記弾性部材が固定される突起部と、を有し、
    前記第2回転部材は、
    プレート状に形成され、その前記フランジ部に対向する面に前記弾性部材が固定された前記突起部が差し込まれる挿入孔が形成され、
    前記出力軸の回転力によって前記第1回転部材が回転すると、前記噛合部と前記被噛合部の隙間に応じて前記弾性部材が弾性変形した後に前記噛合部と前記被噛合部が噛み合って前記第1回転部材から前記第2回転部材に回転力が伝達されるエンジン試験装置用のカップリング。
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