JP6737115B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、中間転写ベルト上に残留したトナーを除去するベルトクリーニングブレードのエッジは、中間転写ベルトの回転方向において、2次転写部より下流、かつ感光体ドラム(1次転写部)より上流で、中間転写ベルトと接触している。
画像形成装置100は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、記憶部65、画像形成部40等を備え、各部はバスにより接続されている。
表示部63は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部61から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。
通信部64は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部装置との間でデータの送受信を行う。
画像形成部40は、感光体ドラム41、帯電部42、露光部43、現像部44、1次転写ローラー45、中間転写ベルト46、感光体クリーニングブレード47、2次転写ローラー48、ベルトクリーニングブレード49、定着部50、帯電電圧印加部51、現像電圧印加部52、1次転写電圧印加部53、2次転写電圧印加部54を備える。
帯電部42は、帯電ローラーによる接触帯電により、感光体ドラム41を一様に帯電させる。帯電部42は、回転する感光体ドラム41と接触し、感光体ドラム41に伴って従動回転をしながら、帯電電圧印加部51によりマイナス電圧が印加され、感光体ドラム41の表面を帯電処理する。帯電部42は、帯電ローラーではない接触帯電方式のものでもよい。
現像部44は、マイナスに帯電されたトナーTを現像ローラーにより感光体ドラム41に供給して静電潜像を顕像化し、トナー像を形成する。現像部44による感光体ドラム41に対する現像方式は、接触方式でも非接触方式でもよい。現像ローラーには、現像電圧印加部52によりマイナス電圧が印加される。すなわち、画像形成装置100では、感光体ドラム41の帯電電荷とトナーTの帯電電荷が同極性の反転現像方式を用いている。
ここで、感光体ドラム41上に残留しているトナーTを除去する感光体クリーニングブレード47に対する捲れ防止のための制御について説明する。
制御部61は、非画像形成期間の所定のタイミングで、感光体ドラム41の幅方向におけるトナー像形成可能範囲の両端部に、感光体ドラム41の幅方向の外側に向かって濃度が薄くなる濃度勾配画像70(図3参照)を形成させる。非画像形成期間は、画像形成装置100において、通常の画像形成が行われる期間以外の期間である。所定のタイミングとしては、所定枚数の画像形成を行う毎でもよいし、前回の濃度勾配画像70の形成から所定時間が経過した場合等でもよい。感光体ドラム41の幅方向は、図2の紙面に直交する方向(感光体ドラム41の回転軸方向。奥行き方向)である。
制御部61は、感光体ドラム41の回転により感光体ドラム41上に形成された濃度勾配画像70が1次転写ローラー45(1次転写ニップ部)を通過する際に、1次転写ローラー45にトナーと逆極性の電圧を印加するよう1次転写電圧印加部53を制御する。
感光体クリーニングブレード47は、感光体ドラム41の幅方向におけるトナー像形成可能範囲(現像可能範囲)Ldより広い幅(クリーニング範囲)Lcを有する。トナー像形成可能範囲Ldの端部から感光体クリーニングブレード47の端部までの距離をWとすると、Lc=Ld+2Wとなる。
感光体ドラム41のトナー像形成可能範囲Ldの両端部に、濃度勾配画像70が形成される。感光体ドラム41の幅方向において、濃度勾配画像70の外側の端部は、トナー像形成可能範囲Ldの端部と略同じ位置とする。
感光体ドラム41上に形成された濃度勾配画像70が1次転写ローラー45を通過する際に、1次転写電圧印加部53によって1次転写ローラー45にプラスの電圧が印加されると、濃度勾配画像70を介して感光体ドラム41に電流が流れる。濃度勾配画像70が感光体ドラム41から中間転写ベルト46に転写されるとともに、濃度勾配画像70の濃度分布に応じて、1次転写ローラー45から感光体ドラム41にプラスの電荷が流れ込む。具体的には、濃度勾配画像70の濃度が薄い部分ほど、感光体ドラム41上のプラスの電荷が多くなる。このようにして、感光体ドラム41上の濃度勾配画像70の跡には、濃度勾配画像70の濃度分布に応じたプラスの電位勾配が形成される。感光体ドラム41の回転により、感光体ドラム41上の電位勾配が形成された領域が感光体クリーニングブレード47を通過する際に、トナーTは、よりプラスの電位の高い方に移動する。
感光体ドラム41上にプラスの電位勾配が形成された状態で、感光体ドラム41の回転により、感光体ドラム41上の電位勾配形成領域が感光体クリーニングブレード47の位置まで来ると、感光体クリーニングブレード47上のトナーTが静電気的に感光体クリーニングブレード47の端部側(外側)へと移動する。
次に、中間転写ベルト46上に残留しているトナーTを除去するベルトクリーニングブレード49に対する捲れ防止のための制御について説明する。
制御部61は、非画像形成期間の所定のタイミングで、中間転写ベルト46の幅方向におけるトナー像形成可能範囲の両端部に、中間転写ベルト46の幅方向の外側に向かって濃度が薄くなる濃度勾配画像を形成させる。具体的には、制御部61は、濃度勾配画像を感光体ドラム41上に形成させ、1次転写ローラー45により濃度勾配画像を感光体ドラム41から中間転写ベルト46に転写させる。中間転写ベルト46の幅方向は、図2の紙面に直交する方向(奥行き方向)である。
制御部61は、中間転写ベルト46の回転により中間転写ベルト46上に形成された濃度勾配画像が2次転写ローラー48(2次転写ニップ部)を通過する際に、2次転写ローラー48にトナーと逆極性の電圧を印加するよう2次転写電圧印加部54を制御する。この時、通常の画像形成時とは異なり、用紙の搬送は伴わない。
中間転写ベルト46のトナー像形成可能範囲の両端部に、濃度勾配画像が形成される。中間転写ベルト46の幅方向において、濃度勾配画像の外側の端部は、トナー像形成可能範囲の端部と略同じ位置とする。
また、濃度勾配画像の中間転写ベルト46の幅方向における長さ、及び、濃度勾配画像の中間転写ベルト46の周方向における長さについても、調整可能となっている。
また、像担持体の幅方向の外側ほどトナー付着面積率を低くすることで、外側に向かって濃度を薄くすることができる。
まず、上述した画像形成装置において、感光体ドラム上に形成される濃度勾配画像の条件を変えて、感光体クリーニングブレードの捲れ発生を評価した。
感光体クリーニングブレードの捲れが発生しやすい高温高湿環境(温度30℃、相対湿度85%RH)において、印字率1%の画像パターンについて、線速250mm/sでモノクロ連続印字を行い、感光体クリーニングブレードの捲れの発生の有無を確認した。
感光体クリーニングブレードのクリーニング範囲は、その両端部において、感光体ドラムのトナー像形成可能範囲より長手方向外側に5mmずつ広い構成となっている(図3に示すW=5mm)。
濃度勾配画像のトナー付着量は、感光体ドラムの幅方向における濃度勾配画像の外側端部を0g/m2とし、内側に向かって1mmあたり1g/m2ずつ変化するパターン(実施例1,2,5,6,9,10,13,14)と、1mmあたり2g/m2ずつ変化するパターン(実施例3,4,7,8,11,12,15,16)を用いた。例えば、感光体ドラムの幅方向における濃度勾配画像の長さが3mmで、1mmあたり1g/m2ずつ変化するパターンを用いると、感光体ドラムの幅方向における濃度勾配画像の最も内側のトナー付着量は3g/m2となる。
また、濃度勾配画像のトナー付着面積率(印字率)は、感光体ドラムの幅方向における濃度勾配画像の外側端部を0%とし、内側に向かって1mmあたり5%ずつ変化するパターン(実施例1,3,5,7,9,11,13,15)と、1mmあたり10%ずつ変化するパターン(実施例2,4,6,8,10,12,14,16)を用いた。
図7に、実施例1〜16及び比較例1における各条件(1次転写電圧、濃度勾配画像の幅方向の長さ、トナー付着量変化、トナー付着面積率変化)と、感光体クリーニングブレードにおける捲れ発生時の画像形成枚数を示す。実施例1〜16では、画像形成枚数300枚毎に、感光体ドラムに濃度勾配画像を形成させた。一方、比較例1では、従来と同様、感光体ドラムに濃度勾配画像を形成させなかった。
これは、感光体ドラムの幅方向における濃度勾配画像の長さが長い方が、感光体クリーニングブレード上を移動するトナーの絶対量が増えるためであると考えられる。
また、実施例1〜8では、感光体ドラムの幅方向におけるトナー付着面積率の変化が大きいほど、つまり、1mmあたり5%ずつ変化するパターンよりも10%ずつ変化するパターンの方が、感光体クリーニングブレードに捲れが発生する際の画像形成枚数が多くなった。
感光体ドラムの幅方向において、濃度勾配画像の単位長さあたりのトナー付着量やトナー付着面積率の変化を大きくすることで、感光体ドラムに流れ込む転写電流に傾きが生じ、トナーとは逆極性の電位勾配が大きくなることで、感光体クリーニングブレードの端部側にトナーを移動させる力が強くなると考えられる。
次に、上述した画像形成装置において、中間転写ベルト上に形成される濃度勾配画像の条件を変えて、ベルトクリーニングブレードの捲れ発生を評価した。
ベルトクリーニングブレードの捲れが発生しやすい高温高湿環境(温度30℃、相対湿度85%RH)において、印字率1%の画像パターンについて、線速250mm/sでモノクロ連続印字を行い、ベルトクリーニングブレードの捲れの発生の有無を確認した。
ベルトクリーニングブレードのクリーニング範囲は、その両端部において、中間転写ベルトのトナー像形成可能範囲より長手方向外側に5mmずつ広い構成となっている。
濃度勾配画像のトナー付着量は、中間転写ベルトの幅方向における濃度勾配画像の外側端部を0g/m2とし、内側に向かって1mmあたり1g/m2ずつ変化するパターン(実施例17,18,21,22,25,26,29,30)と、1mmあたり2g/m2ずつ変化するパターン(実施例19,20,23,24,27,28,31,32)を用いた。
また、濃度勾配画像のトナー付着面積率(印字率)は、中間転写ベルトの幅方向における濃度勾配画像の外側端部を0%とし、内側に向かって1mmあたり5%ずつ変化するパターン(実施例17,19,21,23,25,27,29,31)と、1mmあたり10%ずつ変化するパターン(実施例18,20,22,24,26,28,30,32)を用いた。
図8に、実施例17〜32及び比較例2における各条件(2次転写電圧、濃度勾配画像の幅方向の長さ、トナー付着量変化、トナー付着面積率変化)と、ベルトクリーニングブレードにおける捲れ発生時の画像形成枚数を示す。実施例17〜32では、画像形成枚数300枚毎に、中間転写ベルトに濃度勾配画像を形成させた。一方、比較例2では、従来と同様、中間転写ベルトに濃度勾配画像を形成させなかった。
また、実施例17〜24では、中間転写ベルトの幅方向におけるトナー付着量変化が大きいほど、つまり、1mmあたり1g/m2ずつ変化するパターンよりも2g/m2ずつ変化するパターンの方が、ベルトクリーニングブレードに捲れが発生する際の画像形成枚数が多くなった。
また、実施例17〜24では、中間転写ベルトの幅方向におけるトナー付着面積率の変化が大きいほど、つまり、1mmあたり5%ずつ変化するパターンよりも10%ずつ変化するパターンの方が、ベルトクリーニングブレードに捲れが発生する際の画像形成枚数が多くなった。
この理由は、感光体クリーニングブレードの場合と同様である。
また、上記実施の形態では、反転現像方式の画像形成装置100について説明したが、正規現像方式の場合にも本発明を適用可能である。
また、複数の色のトナーによってカラー画像を形成する画像形成装置の場合には、重ねるトナーの色を組み合わせて、トナーの付着量を変えることとしてもよい。
41 感光体ドラム
42 帯電部
43 露光部
44 現像部
45 1次転写ローラー
46 中間転写ベルト
47 感光体クリーニングブレード
48 2次転写ローラー
49 ベルトクリーニングブレード
53 1次転写電圧印加部
54 2次転写電圧印加部
61 制御部
65 記憶部
70 濃度勾配画像
100 画像形成装置
Claims (5)
- 回転する像担持体と、
当該像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写部と、
前記転写部にトナーと逆極性の電圧を印加する電圧印加部と、
前記像担持体の幅方向におけるトナー像形成可能範囲より広い幅を有し、前記像担持体の回転方向において前記転写部より下流で前記像担持体に当接され、前記像担持体上に残留しているトナーを除去するクリーニングブレードと、
を備える画像形成装置であって、
非画像形成期間の所定のタイミングで、前記像担持体の前記トナー像形成可能範囲の両端部に、前記像担持体の幅方向の外側に向かって濃度が薄くなる濃度勾配画像を形成させ、前記像担持体の回転により前記像担持体上に形成された濃度勾配画像が前記転写部を通過する際に、前記転写部に電圧を印加するよう前記電圧印加部を制御する制御部を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記濃度勾配画像は、前記像担持体の幅方向の外側ほどトナーの付着量が少ないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記濃度勾配画像は、前記像担持体の幅方向の外側ほどトナーが付着している面積の割合が低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記濃度勾配画像の前記像担持体の幅方向における長さは、調整可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記濃度勾配画像の前記像担持体の周方向における長さは、調整可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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