JP2016164586A - 画像形成装置,画像形成方法,およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置であって,感光体の表面電位のばらつきに起因する画質低下を抑制する技術を提供すること。【解決手段】プリンタ100は,感光体51と,帯電装置52と,現像装置54と,転写装置55と,クリーナ56とを備える。クリーナ56は,感光体51に接触する。プリンタ100の制御部は,感光体51の回転方向のうち帯電装置52に帯電される範囲である帯電範囲での,感光体51に存在する電荷である残留電荷の多寡を判断する。そして,プリンタ100は,当該残留電荷が多いほど,帯電装置52のグリッド電圧の絶対値またはワイヤ電流の絶対値を,大きい値に設定する。【選択図】図6

Description

本発明は,電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置,画像形成方法,およびプログラムに関する。さらに詳細には,画像形成装置における帯電制御に関するものである。
従来から,感光体上にトナー像を形成する電子写真方式の画像形成装置では,画質低下を防ぐための各種の制御が提案されている。例えば,特許文献1には,使用環境や使用頻度の変化に対応するための構成として,帯電装置による帯電電圧を変えたときの,感光体と転写部材との間の電流を検知し,検知値が最大となるときの帯電電圧を用いて画像を形成する構成が開示されている。
特開2014−164193号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,感光体の内部には,感光体の表面に達していない電荷である残留電荷が存在する場合がある。そして,この残留電荷が,帯電装置によって帯電した感光体の表面の電荷の一部を相殺し,感光体の表面電位を目標表面電位よりも低くすることがある。この表面電位の低下が濃度差やかぶり等の画質低下の要因となる。特にクリーニング部材等の接触部材を感光体に接触させる構成の場合,接触部材と感光体との接触に伴う摩擦熱によって残留電荷が生じ易くなるため,画質低下の問題となる。
本発明は,前記した従来の装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置であって,感光体の表面電位のばらつきに起因する画質低下を抑制する技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,感光体と,前記感光体の表面を帯電する帯電装置と,前記感光体にトナーを供給するトナー供給装置と,前記感光体上のトナーを被転写材に転写させる転写装置と,前記感光体と接触する接触部材と,制御部と,を備え,前記制御部は,前記感光体に存在する電荷である残留電荷が,前記感光体の回転方向のうち前記帯電装置に帯電される範囲である帯電範囲で多いほど,前記帯電装置に用いられる帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を,大きい値に設定することを特徴としている。
本明細書に開示される画像形成装置は,感光体に接触する接触部材を備えるので,接触部材と感光体との接触箇所で残留電荷が発生する可能性がある。そして,帯電範囲に残留電荷が多いほど,帯電範囲を通過した後に残留電荷によって相殺される電荷が多くなる。本明細書に開示される画像形成装置は,帯電範囲で残留電荷が多いほど,帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を大きくする。
帯電範囲に残留電荷が多いほど帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を大きくすることで,帯電後の感光体の表面電位の絶対値が大きくなる。そのため,帯電後の感光体上の電荷の一部が残留電荷によって相殺されたとしても,感光体の表面電位を目標表面電位以上に保つことが期待できる。なお,残留電荷の多少は,例えば,転写電流の大きさ,感光体の回転速度,感光体の温度によって推測できる。
また,前記帯電装置に用いられる帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値は,前記感光体の表面電位が,前記帯電装置を通過した後に前記残留電荷によって相殺されても,前記感光体の目標表面電位以上となる値であるとよい。帯電後の感光体上の電荷の一部が残留電荷によって相殺されたとしても,感光体の表面電位を目標表面電位以上に保つ大きさの帯電電圧または帯電電流を用いることで,画質低下の抑制がより確実に期待できる。
また,前記制御部は,前記転写装置に用いられる転写電流が大きいほど,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いと判断するとよい。転写電流が大きいほど,転写後に感光体表面に存在する電荷が少なくなる。そのため,感光体に存在する残留電荷を感光体表面に引き寄せる力が弱く,例えば,接触部材との接触箇所で感光体に発生した電荷が,帯電範囲に達するまでに感光体表面に到達しない可能性が高くなる。よって,転写電流が大きいほど,帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を大きくする方が好ましい。
また,前記制御部は,第1の転写電流の場合の帯電電圧と,前記第1の転写電流よりも所定量小さい第2の転写電流の場合の帯電電圧との差である第1差を,前記第2の転写電流以下の第3の転写電流の場合の帯電電圧と,前記第3の転写電流よりも前記所定量小さい第4の転写電流の場合の帯電電圧との差である第2差よりも大きくするとよい。転写電流が大きいほど転写後の感光体の表面電位が顕著に低くなることから,帯電範囲に達するまでに感光体表面に到達しない残留電荷が多くなる可能性が高い。従って,転写電流が大きいほど,帯電電圧の増加量を大きくする方が好ましい。
また,前記制御部は,前記感光体の回転速度が速いほど,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いと判断するとよい。感光体の回転速度が速いほど,例えば,接触部材との接触箇所で発生し,感光体に存在する電荷が,感光体の表面に移動するより早く,感光体の該当箇所が帯電範囲に達する可能性が高くなる。よって,感光体の回転速度が大きいほど,帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を大きくする方が好ましい。
また,前記制御部は,前記感光体の温度が低いほど,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いと判断するとよい。感光体の温度が低いほど,感光体の内部を移動する電荷の移動速度が遅くなる。そのため,例えば,接触部材との接触箇所で発生し,感光体に存在する電荷が,感光体の該当箇所が帯電範囲に達するまでに感光体表面に到達しない可能性が高くなる。よって,感光体の温度が低いほど,帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を大きくする方が好ましい。
また,前記制御部は,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いほど,前記感光体の目標表面電位に対する差が大きい帯電電圧を設定するとよい。感光体の目標表面電位に対する差が大きい帯電電圧を設定することで,帯電電圧の絶対値を大きくすることができる。
また,前記制御部は,基準帯電電圧と補正値との合計を前記帯電電圧に設定し,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いほど,前記補正値を大きくするとよい。補正値を大きくすることで,帯電電圧の絶対値を大きくすることができる。
また,前記接触部材は,前記感光体上のトナーを除去するクリーニングブレードであるとよい。ブレードを感光体に接触させる構成では,摩擦熱が生じ易く,感光体の内部で電荷が生じ易い。そのため,残留電荷が多くなり易く,本発明が好適に作用する。
また,前記補正値は,前記感光体と前記クリーニングブレードとの摩擦熱により生じる電荷量を上限とした値であるとよい。感光体とクリーニングブレードとの摩擦熱が,残留電荷を生じさせる主要因となっている。そのため,帯電電圧を大きくしすぎないためには,摩擦熱により生じる電荷量を補正値の上限とすることが好ましい。
また,前記補正値の上限は,累積印刷枚数が多くなるほど,大きい値とするとよい。累積印刷枚数に応じて,感光体とクリーニングブレードとの摩擦熱の大きさは変化する可能性がある。補正値の上限を,累積印刷枚数に応じて決定することで,より適切な上限とすることができる。
また,前記補正値は,前記残留電荷のうち,前記帯電範囲から前記トナー供給装置がトナーを供給する供給位置までの間に,前記感光体表面に移動する電荷の電荷量に相当する値以上の値であるとよい。このようにすれば,残留電荷によって,帯電範囲からトナーの供給位置までの間に電位が低下した箇所が生じても,その低下箇所にトナーが移動する可能性は低い。従って,画質低下を抑制できる。
上記画像形成装置の機能を実現するための画像形成方法,コンピュータプログラム,および当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能な記憶媒体も,新規で有用である。
本発明によれば,電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置であって,感光体の表面電位のばらつきに起因する画質低下を抑制する技術が実現される。
実施の形態にかかるプリンタの概略構成を示す断面図である。 プリンタの感光体を示す説明図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 感光体内部での電荷の移動を示す説明図である。 プリンタの印刷処理の手順を示すフローチャートである。 プリンタの帯電制御処理の手順を示すフローチャートである。 転写電流値と表面電位の変化との関係を示すグラフである。 転写電流値と第1補正値との関係を示す表である。 回転速度と第2補正値との関係を示す表である。 温度と第3補正値との関係を示す表である。
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像形成機能を備えたプリンタに本発明を適用したものである。
本形態のプリンタ100は,被転写材としてのシートに,電子写真方式によってカラー画像を形成するカラープリンタである。プリンタ100は,図1に示すように,トナー像を形成してシートに転写するプロセス部5と,プロセス部5を通ってシートを搬送する搬送ベルト7と,シート上の未定着のトナーを定着させる定着装置8とを備えている。さらに,プリンタ100は,トナー像転写前のシートを載置する給紙トレイ91と,画像形成後のシートを載置する排紙トレイ92とを備えている。
また,プリンタ100には,図1中に一点鎖線で示すように,略S字形状のシートの経路である搬送路11が設けられている。そして,プリンタ100は,搬送路11に沿ってシートを搬送するための給紙ローラ21と,レジストローラ22と,排紙ローラ23とを備えている。つまり,プリンタ100は,給紙トレイ91に収容されているシートの1枚を,給紙ローラ21,レジストローラ22,搬送ベルト7,排紙ローラ23等を用いて,搬送路11に沿って搬送させ,排紙トレイ92へ排出する。
また,プリンタ100のプロセス部5には,各色のトナー像を形成するための構成が設けられている。具体的に,図1に示すように,プロセス部5には,ブラック色のプロセス部50K,イエロー色のプロセス部50Y,マゼンタ色のプロセス部50M,シアン色のプロセス部50Cが,搬送ベルト7の進行方向に沿って,等間隔に並んで配置されている。なお,各色のプロセス部の並び順は,図1に示した例に限定するものではない。
ブラック色のプロセス部50Kは,図1に示すように,ドラム状の感光体51と,感光体51の周囲に配置された,帯電装置52と,現像装置54と,転写装置55と,クリーナ56とを有している。他色のプロセス部50C,50M,50Yはいずれも,トナーの色以外は,ブラック色のプロセス部50Kと同様の構成である。さらに,プロセス部5は,各色のプロセス部50Y,50M,50C,50Kに共通の構成として,露光装置53を有している。感光体51は,感光体の一例であり,帯電装置52は,帯電装置の一例であり,現像装置54は,トナー供給装置の一例であり,転写装置55は,転写装置の一例であり,クリーナ56は,接触部材の一例である。
プリンタ100の感光体51は,図2に断面の一部を模式的に示すように,金属芯511と,金属芯511の周囲に形成された有機感光層512とを有している。つまり,図2中の下側に示した金属芯511は感光体51の中心部であり,図2中の上側に示した有機感光層512は感光体51の表面側の全周に設けられている。金属芯511は,例えば,アルミ製のパイプであり,電気的に接地されている。有機感光層512には,電荷発生剤513と電荷輸送剤514とが,分散している。
なお,本形態のプリンタ100では,有機感光層512として,例えば,ポリカーボネート類を基材として,フタロシアニン類を主成分とする電荷発生剤513と,アゾキノン類,アリールアミン類を主成分とする電荷輸送剤514とを含み,感光体51の径方向に厚さ30μmのものを用いている。なお,例示した材料は,これらに限定するものではなく,トナーの種類等に応じて適宜選択すればよい。有機感光層512についての詳細は後述する。
帯電装置52は,ワイヤとグリッドとを備えるスコロトロン方式の帯電器であり,放電によって感光体51の表面を帯電する。これにより,感光体51の表面がほぼ一様に電荷を帯びる。なお,以下では,帯電装置52のグリッドに印加するグリッド電圧を帯電電圧とする。また,帯電装置52のワイヤに流すワイヤ電流を帯電電流とする。また,感光体51の表面のうち,帯電装置52に向かい合っている範囲であって,帯電装置52と向かい合っている時点での帯電装置52の放電による電荷を受ける範囲を帯電範囲とする。帯電範囲は,感光体51の回転により,感光体51の表面上を移動する。
露光装置53は,レーザ露光方式の露光装置であり,帯電された感光体51の表面に画像データに基づいてレーザ光を照射する。これにより,感光体51の表面上に印刷データに基づいた静電潜像が形成される。露光についての詳細は後述する。
現像装置54は,トナーを収容しており,トナーを帯電させて,現像ローラ541に供給する。また,現像装置54は,現像ローラ541に所定の電圧を印加し,現像ローラ541の電位と感光体51上の静電潜像の電位との電位差を設けることで,帯電させたトナーを感光体51上の静電潜像に供給する。これにより,感光体51上にトナー像が形成される。転写装置55は,搬送ベルト7を挟んで感光体51と平行に配置されている。転写装置55は,転写電流が流されることで電気的に感光体51上のトナー像を引き寄せ,搬送ベルト7にて搬送中のシートに転写する。
クリーナ56は,クリーニングブレードであり,一端部が感光体51に接触して,転写後に感光体51上に残るトナーを掻き取ることで除去する。なお,クリーナ56は,感光体51の回転に対してカウンター方向に当接されている。例えば,図1では,感光体51は図中で時計回り方向に回転され,クリーナ56は,感光体51との接触箇所にて,感光体51の表面の進行方向に対して逆向きの成分を含む方向に押し当てられている。
なお,本形態のプリンタ100は,正帯電性の1成分トナーを使用して画像を形成する。つまり,印刷の実行時に,感光体51の表面は,帯電装置52にて正帯電される。次に,露光装置53にて感光体51の表面の一部が露光されることで,当該一部の電位が低下する。現像装置54に収容されているトナーは,現像装置54にて正極性に帯電され,感光体51の電位が低下した箇所に移動する。
また,印刷の実行時に,プリンタ100は,給紙トレイ91に載置されているシートを1枚ずつ取り出し,そのシートを搬送ベルト7上に搬送する。転写装置55は,転写電流によって負電位とされ,シートの搬送とタイミングを合わせて,感光体51上のトナーを引き寄せる。これにより,シートにトナー像が転写される。
カラー画像を印刷する場合には,プリンタ100は,プロセス部5にて,感光体51に形成された各色のトナー像を,シートに重ねて順次転写する。モノクロ画像を印刷する場合には,プリンタ100は,ブラック色のプロセス部50Kのみを動作させる。その後,プリンタ100は,トナー像が転写されたシートを定着装置8に搬送し,トナー像をそのシートに熱定着させる。そして,定着後のシートを排紙トレイ92に排出する。
続いて,プリンタ100の電気的構成について説明する。本形態のプリンタ100は,図3に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34とを含むコントローラ30を備えている。また,プリンタ100は,プロセス部5と,ネットワークインターフェース37と,USBインターフェース38と,操作パネル40とを備え,これらがコントローラ30に電気的に接続されている。なお,図1中のコントローラ30は,CPU31等,プリンタ100の制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にプリンタ100に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
ROM32には,プリンタ100を制御するための制御プログラムであるファームウェアや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,プリンタ100の各構成要素を制御する。CPU31は,制御部の一例である。なお,コントローラ30が制御部であってもよい。
ネットワークインターフェース37は,LANケーブル等を用いてネットワークを介して接続された装置と通信を行うためのハードウェアである。USBインターフェース38は,USBケーブル等を介して接続された装置と通信を行うためのハードウェアである。また,操作パネル40は,ユーザに対する報知の表示と,ユーザによる指示入力の受け付けとを担うハードウェアである。操作パネル40は,例えば,液晶ディスプレイと,スタートキー,ストップキー,テンキー等から構成されるボタン群とを備える。
続いて,プリンタ100における帯電電圧の設定方法について説明する。本形態のプリンタ100において,帯電後で露光前の感光体51に表面電位が部分的に低下した箇所があると,低下した箇所の電位は,露光後の静電潜像の箇所の電位との差が小さい。その一方,帯電したトナーの帯電量にもばらつきがあるため,帯電量の大きなトナーは,表面電位が低下した箇所であって静電潜像ではない箇所へ移動する可能性がある。そして,感光体51の表面のうち,静電潜像以外の箇所にトナーが付着すると,例えば,一定幅の直線を形成したいにもかかわらず部分的に幅の広い直線となってしまうことがあり,画像品質の低下を招く可能性がある。そこで,画像品質の低下を抑制するためには,現像直前の位置における感光体51の表面電位が,ばらつきの少ない安定した電位となっていることが望まれる。
感光体51は,図2に示したように,電荷発生剤513と電荷輸送剤514とを含む有機感光層512を有している。電荷発生剤513は,光や熱等のエネルギーを受けて,プラス電荷とマイナス電荷とを発生させる。発生した電荷は,電荷輸送剤514によって運ばれ,有機感光層512の内部を移動する。つまり,感光体51の表面と金属芯511との間の電位差により,プラス電荷とマイナス電荷とは別々に分かれて,感光体51の中心側と表面側とにそれぞれ移動する。
例えば,感光体51の表面が金属芯511のレベルに対して正電位となっている状態では,図2に示したように,発生した電荷のうちの,マイナス電荷は感光体51の表面へ向かって移動し,プラス電荷は金属芯511へ向かって移動する。感光体51の表面電位が高いほど,マイナス電荷を引きつける力が大きく,マイナス電荷の移動速度は速い。そして,感光体51の表面にマイナス電荷が到達すると,感光体51の表面の正の電荷と結びついて電荷が相殺される。その結果,その箇所の電位が低下する。
また,本形態のプリンタ100は,前述したように,正帯電性のトナーを使用するため,帯電装置52は感光体51の表面を正極性に帯電させる。露光時には,露光装置53から発生されるレーザ光のエネルギーによって,有機感光層512に電荷が発生する。帯電によって感光体51の表面は正電位となっているので,発生した電荷のうちのマイナス電荷が,感光体51の表面に引き寄せられて,その箇所の感光体51の表面電位を低下させる。これにより,感光体51の表面に静電潜像が形成される。そして,現像装置54は,正帯電させたトナーにて,電位が低下した静電潜像の部分を現像する。
本形態のプリンタ100では,前述したように,感光体51の表面にクリーナ56が接触している。特に,本形態のプリンタ100は,クリーナ56として接触タイプのブレード部材を使用し,クリーナ56を感光体51の表面に圧接している。そのため,感光体51とクリーナ56との接触箇所にて摩擦熱が発生する。そして,図4(A)に示すように,この摩擦熱のエネルギーを受けて,感光体51の有機感光層512内で電荷が発生する場合がある。
クリーナ56との接触箇所にて発生した電荷も,前述した露光によるものと同様に移動する。つまり,図4(B)に示すように,発生した電荷のうちのマイナス電荷は,正帯電している感光体51の表面側に向かって移動する。さらに,感光体51の表面に到達したマイナス電荷は,図4(B)中に破線で囲んで示すように,感光体表面のプラス電荷と結びついて当該プラス電荷を相殺し,その部分の感光体51の電位を低下させる。プリンタ100では,有機感光層512の層内で発生し,感光体の表面等に達していない残留電荷のうち,マイナス電荷が感光体51の電位低下の一因となっている。以下では,感光体51の内部に残留する残留電荷のうち,帯電極性と逆極性の電荷を,単に,「残留電荷」とする。
この残留電荷による感光体51の表面電位の相殺が,帯電後で現像前の位置で発生すると,印刷濃度に影響を与える可能性がある。例えば,図4(C)に示すように,帯電後の位置で,残留電荷が感光体51の表面に到達した場合,その箇所の感光体51の電位が低下する。なお,この図4に示した部分の感光体51は,回転により図中で右方向へ移動している。帯電範囲で残留電荷が多い場合には,帯電後に感光体51の表面に到達する残留電荷が多い可能性が高い。本形態のプリンタ100は,帯電後に残留電荷によって相殺されても,感光体51の表面電位が所定の目標表面電位以上となるように,帯電電圧を制御する。
なお,プリンタ100におけるクリーナ56と感光体51との接触箇所は,転写後であって帯電前の位置である。そのため,クリーナ56の摩擦熱によって発生した電荷のうちのマイナス極性の電荷は,帯電範囲で残留電荷となる可能性がある。特に,電荷の発生量が多かったり,発生後のマイナス電荷の移動速度が遅かったりすると,帯電範囲で残留電荷が多くなる可能性が高い。電荷の発生量が多い要因として,クリーナ56による摩擦熱が大きいことがある。また,発生後のマイナス電荷の移動速度が遅い要因として,相殺前の感光体51の表面電位が低いこと,または,有機感光層512の温度が低いことが挙げられる。
続いて,前述した残留電荷量の多寡に応じた帯電制御を行う例として,プリンタ100の印刷動作を実現する印刷処理の手順について,図5のフローチャートを参照しつつ説明する。この印刷処理は,印刷ジョブを受け付けたことを契機にCPU31によって実行される。
印刷処理では,プリンタ100は,まず,定着装置8のウォームアップおよび各部の印刷準備動作を開始する(S101)。さらに,プリンタ100は,帯電装置52に印加する帯電電圧を決定するための帯電制御処理を実行する(S102)。帯電制御処理は,設定ステップ及び設定処理の一例である。
次に,S102でのプリンタ100の帯電電圧を決定する帯電制御処理の手順について,図6のフローチャートを参照しつつ説明する。帯電制御処理では,プリンタ100は,まず,基準帯電電圧を取得する(S201)。
基準帯電電圧は,例えば,所定の条件での帯電電圧であり,プリンタ100のROM32またはNVRAM34に予め記憶されている。所定の条件は,例えば,常温常湿環境で,印刷速度を全速とした条件である。プリンタ100では,基準帯電電圧は,帯電後の感光体51の目標表面電位に相当する電圧よりもやや大きい。本形態のプリンタ100では,例えば,帯電後の感光体51の目標表面電位は670Vであり,基準帯電電圧は760Vである。
次に,プリンタ100は,転写電流値を取得する(S203)。転写電流値は,受け付けた印刷ジョブの設定や環境によって予め決定される。なお,プリンタ100は,転写装置55を定電流制御にて制御する。
転写電流値は,例えば,環境の湿度,印字速度,紙種によって異なる。湿度が高湿であれば,低湿の場合より転写電流値は小さい。また,印字速度が半速の場合,シートの単位面積あたりの転写電流の量を全速の場合と合わせるために,転写電流値は全速の場合の半分となる。また,紙種が厚紙の場合,印字速度が半速となるため,普通紙の場合と比較して転写電流値も半分となるが,低湿環境では,低湿以外の環境の場合よりも転写電流値はやや大きい。
転写後の感光体51の表面電位は,転写前の感光体51の表面電位に比較して低下している。例えば,図7に示すように,転写の前後における感光体51の表面電位の低下幅は,転写電流値によって異なり,転写電流値が大きいほど低下幅が大きい。特に,転写電流値が15μAを超えると,転写後の感光体51の表面電位は大きく低下する。なお,図7では,転写前の感光体51の表面電位を白丸,転写後の感光体51の表面電位を黒三角で示している。
つまり,転写電流値が大きいと,転写後の感光体51の表面電位の低下幅が大きく,有機感光層512内の残留電荷を感光体51の表面に引き寄せる力が,転写電流値が小さい場合よりも弱い。そのため,残留電荷の移動速度が遅く,例えば,クリーナ56との接触によって発生した残留電荷が,帯電範囲に至るまでの間に感光体51の表面まで到達しない可能性がある。従って,転写電流値が大きいほど,帯電範囲で感光体51に残る残留電荷が多い可能性が高い。
そこで,プリンタ100は,S203にて取得した転写電流値に対応して,帯電電圧を補正する第1補正値を取得する(S204)。第1補正値は,後述するように,基準帯電電圧に加算して帯電電圧を決定するための補正値の1つである。つまり,他の条件が同一であれば,第1補正値の差は,帯電電圧の差と等しい。そして,プリンタ100は,例えば,図8に示すように,決定した転写電流値に対応する第1補正値を示すテーブル61を,ROM32またはNVRAM34に記憶している。
転写電流値と第1補正値との関係は,図8に示すように,転写電流値が大きいほど第1補正値も大きい。ただし,転写電流値と第1補正値との関係は,一次関数的ではない。つまり,転写電流値が同量変化した場合の第1補正値の変化幅は,転写電流値が大きいほど大きい。図7に示したように,転写電流値が大きくなるほど,転写前後での感光体51の表面電位の低下幅が大きくなるからである。なお,図8では,転写電流値を5μAずつ変化させた場合について,各第1補正値とその前後の転写電流値における第1補正値との差を,テーブル61の右側に示した。
例えば,転写電流値が30μAの場合の第1補正値は210Vであり,転写電流値が20μAの場合の第1補正値は80Vである。そして,これらの第1補正値の差は130Vである。一方,転写電流値が20μAの場合の第1補正値は80Vであり,転写電流値が10μAの場合の第1補正値は30Vである。これらの第1補正値の差は50Vである。つまり,転写電流値を同じ変化幅である10μAだけ変化させた場合の,対応する第1補正値の差は,転写電流値が大きいほど大きい。
この例では,第1の転写電流が30μAであり,第2の転写電流および第3の転写電流が20μAであり,第4の転写電流が10μAである。転写電流値の変化幅である所定量は,10μAである。そして,第1の転写電流における第1補正値と第2の転写電流における第1補正値との差は,第1差に相当する。つまり,第1差は,130Vである。また,第3の転写電流における第1補正値と第4の転写電流における第1補正値との差は,第2差に相当する。つまり,第2差は,50Vである。従って,第1差は第2差よりも大きい。
次に,プリンタ100は,感光体51の回転速度を取得する(S206)。プリンタ100は,印刷ジョブの印刷設定等に応じて,感光体51の回転速度を決定する。例えば,印刷用紙が厚紙に設定されている場合には,プリンタ100は,回転速度を半速に設定する。
感光体51の回転速度が速いと,有機感光層512内での残留電荷の移動速度が同じであっても,残留電荷が表面に到達するよりも早く,感光体51の該当位置が帯電範囲に到達する可能性がある。つまり,感光体51の回転速度が速いほど,残留電荷が帯電範囲で多い可能性が高い。
そこで,プリンタ100は,S206にて取得した回転速度に対応して,帯電電圧を補正する第2補正値を取得する(S207)。第2補正値は,前述した第1補正値と同様に,基準帯電電圧に加算して帯電電圧を決定するための補正値の1つである。プリンタ100は,例えば,図9に示すように,取得した回転速度に対応する第2補正値を示すテーブル62を,ROM32またはNVRAM34に記憶している。
回転速度と第2補正値との関係は,回転速度が大きいほど第2補正値も大きい。なお,前述したように,回転速度が全速の条件で基準帯電電圧を決定しているため,回転速度が全速の場合の第2補正値は0であり,回転速度が半速の場合の第2補正値は負値となる。
次に,プリンタ100は,感光体51の温度を取得する(S209)。例えば,プリンタ100は,装置内の温度を検出する温度センサの出力信号に基づいて,感光体51の温度を取得する。なお,プリンタ100は,感光体51の温度を,例えば,感光体51の表面温度を直接検知して取得してもよいし,装置外あるいは装置内の温度を検知して推定してもよいし,季節や時刻等に基づいて推測してもよい。
感光体51の有機感光層512の温度が低いと,残留電荷の移動速度が遅い。移動速度が遅いと,残留電荷が感光体51の表面に到達するまでに時間が掛かり,感光体51の該当箇所が帯電範囲に入るまでの間に感光体51の表面まで到達しない残留電荷が多い可能性がある。つまり,感光体51の温度が低いほど,残留電荷が帯電範囲で多い可能性が高い。
プリンタ100は,S209にて取得した温度に対応して,帯電電圧を補正する第3補正値を取得する(S210)。第3補正値は,前述した第1補正値や第2補正値と同様に,基準帯電電圧に加算して帯電電圧を決定するための補正値の1つである。プリンタ100は,例えば,図10に示すように,取得した温度に対応する第3補正値を示すテーブル63を,ROM32またはNVRAM34に記憶している。温度と第3補正値との関係では,温度が低いほど第3補正値も大きい。
そして,プリンタ100は,S201にて取得した基準帯電電圧を,S204にて取得した第1補正値と,S207にて取得した第2補正値と,S210にて取得した第3補正値とで補正して,帯電電圧とし,RAM33等に記憶する(S212)。つまり,プリンタ100は,基準帯電電圧に,第1補正値と第2補正値と第3補正値とを加算した値を帯電電圧としてRAM33等に記憶し,帯電制御処理を終了する。基準帯電電圧に,第1補正値と第2補正値と第3補正値とを加算することで,帯電範囲で残留電荷が多いほど帯電電圧は大きい値となる。つまり,帯電範囲で残留電荷が多いほど,帯電電圧と,感光体51の目標表面電位との差が大きい。
なお,基準帯電電圧に加算する各補正値の合計値は,感光体51とクリーナ56との摩擦熱により生じると推測される電荷量を上限とするとよい。大きすぎる帯電電圧を印加することは,プリンタ100の寿命を縮めるおそれがあるため,好ましくない。
さらに,補正値の合計値の上限は,固定値に限らず,累積印刷枚数に応じて異なる可変値を用いてもよい。累積印刷枚数が増えると,感光体51やクリーナ56の表面を保護する保護層がはがれ,摩擦抵抗が大きくなって摩擦熱も大きくなる可能性が高い。つまり,感光体51とクリーナ56との摩擦熱により生じると推測される電荷量は,累積印刷枚数に応じて増加する可能性が高い。
図5の印刷処理に戻り,プリンタ100は,ウォームアップが完了したか否かを判断する(S103)。ここで,ウォームアップの完了は,定着装置8が所定の温度に到達したか否かにより判断する。ウォームアップが完了していないと判断した場合(S103:NO),プリンタ100は,ウォームアップを継続する。一方,ウォームアップが完了したと判断したことに応じて(S103:YES),プリンタ100は,S102の帯電制御処理にてRAM33等に記憶した帯電電圧を,RAM33等から読み出し,読み出した帯電電圧を帯電装置52のグリッドに印加する(S105)。そして,プリンタ100は,1枚の印刷を実行する(S106)。
さらに,プリンタ100は,受け付けた印刷ジョブの印刷が終了したか否かを判断する(S107)。終了していないと判断したことに応じて(S107:NO),プリンタ100は,S106に戻り,同じ帯電電圧でさらに1枚印刷する。なお,プリンタ100は,印刷の進行状況や用紙の搬送状況に応じて,必要な期間のみ帯電電圧を印加する。そして,印刷ジョブが終了したと判断したことに応じて(S107:YES),プリンタ100は,印刷処理を終了する。
以上,詳細に説明したように,本形態のプリンタ100は,帯電範囲で感光体51に存在する残留電荷の量が多いほど,帯電電圧の絶対値を大きい値に設定する。帯電範囲で残留電荷の量が多いほど,帯電後に残留電荷による電圧低下が生じやすい。一方,帯電電圧の絶対値が大きいほど,帯電後の感光体51の表面電位の絶対値は大きくなる。従って,残留電荷が帯電後に感光体51の表面に到達して,感光体51の表面電位が下がったとしても,感光体51の表面電位が目標表面電位以上となり,画質低下の抑制が期待できる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,プリンタに限らず,複写機,スキャナ,FAX等,画像形成機能を備えるものであれば適用可能である。また,カラープリンタに限らず,モノクロ専用のプリンタに適用することもできる。
また,本形態にて用いた目標表面電位や各テーブル61,62,63に示した数値は,いずれも一例であり,これに限らない。感光体51の材質,トナーの種類等に応じて適宜選択すればよい。
また,本形態では,正帯電性のトナーを使用するプリンタ100について説明したが,負帯電性のトナーを使用するプリンタに適用することもできる。その場合には,帯電極性や残留電荷の極性が本形態とは逆極性となる。そのため,帯電電圧を補正する各補正値も,本形態の値に対して正負を逆にした値となる。
基準帯電電圧は,固定値に限らず,湿度,温度,紙種に応じて変更される可変値であってもよい。また,本形態では,基準帯電電圧として1つの値を記憶しているとしたが,それぞれの転写電流値,または,環境温度ごとに異なる複数の基準帯電電圧を用意してもよい。例えば,転写電流値ごとに適用する基準帯電電圧を記憶しておき,環境温度と回転速度とで補正してもよい。あるいは,全ての条件の組合せごとにそれぞれ適用する帯電電圧を決定して記憶し,条件に応じた帯電電圧を読み出して設定するとしてもよい。
また,本形態のプリンタ100では,各種の条件ごとに補正値を記憶するとしたが,補正値に変えて補正比率を記憶してもよい。そして,基準帯電電圧に補正比率を乗算することで帯電電圧を決定するとしてもよい。
また,本形態では,残留電荷の量に応じて,帯電装置52のグリッド電圧を制御するとしたが,ワイヤ電流の制御によってもよい。つまり,帯電範囲に残留電荷が多いと判断される場合,グリッド電圧を大きくする代わりに,ワイヤ電流を大きくしてもよい。また,本発明は,スコロトロン方式の帯電装置に限らず,コロトロン方式の帯電装置や帯電ローラ,帯電ブラシ等による接触帯電方式の帯電装置にも適用可能である。
また,帯電電圧または帯電電流の設定に際し,転写電流と回転速度と温度との全てを使用するとは限らない。例えば,これらのうちの1つ以上を使用して,帯電電圧または帯電電流を設定すればよい。
また,本形態のプリンタ100では,感光体51として,電荷発生剤513と電荷輸送剤514とを含む有機感光層512の1層構造のものとしたが,これに限らない。例えば,金属芯511の側から,電荷発生剤513を含まず電荷輸送材514を含む輸送層と,電荷発生剤513と電荷輸送剤514とを含む発生層と,を有する2層構造のものであってもよい。また,例えば,さらに表面層等を含む3層以上の構造であってもよい。
また,接触部材は,ブレード状のクリーナ56に限らない。ただし,クリーナ56がブレード部材であると,ローラ部材やブラシ部材によるクリーナを有するプリンタに比較して,電荷が発生しやすく,帯電範囲での残留電荷が多い傾向にある。従って,ブレード部材によるクリーナ56を有するプリンタ100では,本発明が特に有用である。
また,ジョブの実行中にも帯電電圧を制御してもよい。例えば,ジョブの実行中に装置内の温度が所定の範囲を超えて高くなったら,帯電電圧を低下させるとしてもよい。また,例えば,1枚の印刷ごとに帯電制御処理を実行してもよい。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
31 CPU
51 感光体
52 帯電装置
54 現像装置
55 転写装置
56 クリーナ
100 プリンタ

Claims (14)

  1. 感光体と,
    前記感光体の表面を帯電する帯電装置と,
    前記感光体にトナーを供給するトナー供給装置と,
    前記感光体上のトナーを被転写材に転写させる転写装置と,
    前記感光体と接触する接触部材と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記感光体に存在する電荷である残留電荷が,前記感光体の回転方向のうち前記帯電装置に帯電される範囲である帯電範囲で多いほど,前記帯電装置に用いられる帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を,大きい値に設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記帯電装置に用いられる帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値は,前記感光体の表面電位が,前記帯電装置を通過した後に前記残留電荷によって相殺されても,前記感光体の目標表面電位以上となる値であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記転写装置に用いられる転写電流が大きいほど,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いと判断することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    第1の転写電流の場合の帯電電圧と,前記第1の転写電流よりも所定量小さい第2の転写電流の場合の帯電電圧との差である第1差を,前記第2の転写電流以下の第3の転写電流の場合の帯電電圧と,前記第3の転写電流よりも前記所定量小さい第4の転写電流の場合の帯電電圧との差である第2差よりも大きくすることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記感光体の回転速度が速いほど,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いと判断することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記感光体の温度が低いほど,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いと判断することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記残留電荷が前記帯電範囲で多いほど,前記感光体の目標表面電位に対する差が大きい帯電電圧を設定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    基準帯電電圧と補正値との合計を前記帯電電圧に設定し,前記残留電荷が前記帯電範囲で多いほど,前記補正値を大きくすることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載する画像形成装置において,
    前記接触部材は,前記感光体上のトナーを除去するクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載する画像形成装置において,
    前記補正値は,前記感光体と前記クリーニングブレードとの摩擦熱により生じる電荷量を上限とした値であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載する画像形成装置において,
    前記補正値の上限は,累積印刷枚数が多くなるほど,大きい値とすることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項8から請求項11のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記補正値は,前記残留電荷のうち,前記帯電範囲から前記トナー供給装置がトナーを供給する供給位置までの間に,前記感光体表面に移動する電荷の電荷量に相当する値以上の値であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 感光体と,
    前記感光体の表面を帯電する帯電装置と,
    前記感光体にトナーを供給するトナー供給装置と,
    前記感光体上のトナーを被転写材に転写させる転写装置と,
    前記感光体と接触する接触部材と,
    を備える画像形成装置の画像形成方法であって,
    前記感光体に存在する電荷である残留電荷が,前記感光体の回転方向のうち前記帯電装置に帯電される範囲である帯電範囲で多いほど,前記帯電装置に用いられる帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を,大きい値に設定する設定ステップ,
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  14. 感光体と,
    前記感光体の表面を帯電する帯電装置と,
    前記感光体にトナーを供給するトナー供給装置と,
    前記感光体上のトナーを被転写材に転写させる転写装置と,
    前記感光体と接触する接触部材と,
    を備える画像形成装置に,
    前記感光体に存在する電荷である残留電荷が,前記感光体の回転方向のうち前記帯電装置に帯電される範囲である帯電範囲で多いほど,前記帯電装置に用いられる帯電電圧の絶対値または帯電電流の絶対値を,大きい値に設定する設定処理,
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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