JP6736155B2 - 緊急油圧供給システム及びこれを用いた油圧駆動装置の遠隔制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、商用電源から供給される電力で作動する作動油供給装置によって作動油通路を介して供給される作動油により駆動される油圧駆動装置のための緊急油圧供給システムと、該緊急油圧供給システムを用いて、油圧駆動装置ないしは該油圧駆動装置によって作動させられる開閉ゲート等の設備を遠隔制御する方法とに関するものである。
例えば河川、水路、堤防開口部、防潮堤開口部等を開閉する開閉ゲートの駆動には、構造が単純であり、出力が高く、かつ寿命が長いといった長所を有することから油圧シリンダ等の油圧駆動装置(油圧アクチュエータ)が広く用いられている。そして、油圧シリンダ等の油圧駆動装置は、一般に、商用電源から供給される電力で作動する作動油供給装置によって作動油が供給される。しかしながら、例えば地震や台風などに起因する災害の発生時には、停電等により作動油供給装置への電力の供給が停止されることがある。そこで、エンジン等の原動機によって駆動され、停電時等に油圧駆動装置に作動油を供給する緊急油圧供給装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2014−040909号公報 特開2014−173721号公報
ところで、例えば災害の発生時等において停電により作動油供給装置への電力の供給が停止されたときには、例えば津波の到来や河川の異常増水等に迅速に対応するために、開閉ゲートを緊急に閉止又は開放する必要が生じることがある。しかしながら、例えば特許文献1、2に開示された従来の緊急油圧供給装置では、開閉ゲートのオペレータが開閉ゲート近傍にいないときには、オペレータが開閉ゲートに駆けつけて緊急油圧供給装置を作動させるのにかなりの時間を要し、津波の到来や河川の異常増水等に迅速かつ適切に対応することができないおそれがあるといった問題がある。なお、開閉ゲート以外の設備を駆動する油圧駆動装置についても同様の問題が生じる可能性がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、例えば災害の発生時等において油圧駆動装置(油圧アクチュエータ)に作動油を供給する作動油供給装置への電力の供給が停止された場合においてオペレータが現場にいないときでも、緊急油圧供給装置を迅速に作動させて油圧駆動装置ないしはこれによって駆動される設備を迅速かつ適切に作動させることを可能にする手段を提供することを解決すべき課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明に係る、作動油供給装置によって作動油通路を介して供給される作動油により作動する油圧駆動装置(油圧アクチュエータ)のための緊急油圧供給システムは、緊急油圧供給装置と、電動式の開閉弁と、コントローラと、電池と、携帯端末とを備えている。
ここで、緊急油圧供給装置は、原動機(例えば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等)によって駆動され、作動油通路と該作動油通路に接続された油路とを介して記油圧駆動装置に作動油を供給(給排)する。開閉弁は、作動油通路と油路の接続部より作動油供給装置側で作動油通路に介設されている。コントローラは、通信回線(例えば、電話回線、LAN等)又は通信ネットワーク(例えば、インターネット等)と無線接続(無線通信)又は有線接続(有線通信)することができるコンピュータを有し、緊急油圧供給装置と開閉弁とを制御する。電池(例えば、バッテリ等)は、原動機の始動モータ(スタータ)と開閉弁とに電力を供給する。携帯端末(例えば、携帯電話端末等)は、通信回線又は通信ネットワークと無線接続(無線通信)することができ、コントローラに対して電子メールを送受信することができる。
この緊急油圧供給システムにおいて、コントローラは、携帯端末が該コントローラに送信した、緊急油圧供給装置で油圧駆動装置を作動させることを指示する電子メールを受信したときに、開閉弁を閉止させるともに始動モータを回転させて原動機を稼働させ、緊急油圧供給装置から油圧駆動装置に作動油を供給することにより油圧駆動装置を作動させる。
本発明に係る緊急油圧供給システムの対象となる油圧駆動装置(油圧アクチュエータ)としては、例えば複動形の油圧シリンダ、油圧モータ、搖動シリンダなどが挙げられる。この場合、作動油通路は、それぞれ油圧シリンダ、油圧モータ又は搖動シリンダの第1油室及び第2油室に接続された第1作動油通路及び第2作動油通路で構成され、油路は、それぞれ第1作動油通路及び第2作動油通路に接続された第1油路及び第2油路で構成され、開閉弁は、それぞれ第1作動油通路及び第2作動油通路に介設された電動式の第1開閉弁及び第2開閉弁で構成され、方向切換弁は、第1油路及び第2油路の作動油の供給形態を切り換える。なお、油圧駆動装置は、例えば河川、河口、水路、堤防開口部又は防潮堤開口部に配設された開閉ゲート等を閉止又は開放させるものであってもよい。また、作動油供給装置は商用電源から供給される電力で作動するものであってもよい。
本発明に係る緊急油圧供給システムを用いた第1の油圧駆動装置(ひいては該油圧駆動装置によって駆動される開閉ゲート等の設備)の遠隔制御方法は、少なくとも第1〜第4の4つのステップを有する。
(1) 第1のステップでは、携帯端末が、緊急油圧供給装置で油圧駆動装置を作動させることを指示する電子メールをコントローラに送信する。
(2) 第2のステップでは、コントローラが前記電子メールを受信した後において、コントローラが開閉弁(第1、第2開閉弁からなる場合は両方)を閉止させるともに、始動モータを回転させて原動機を稼働させる。
(3) 第3のステップでは、原動機が稼働状態となった後において、コントローラが、緊急油圧供給装置から作動油通路(第1、第2作動油通路からなる場合はいずれか一方)に作動油が供給されるように方向切換弁を制御し、油圧駆動装置を作動させて所定の動作(例えば、開閉ゲートの閉止又は開放)を終了させる。
(4) 第4のステップでは、油圧駆動装置の所定の動作が終了した後、コントローラが、原動機の稼働を停止させるとともに、油路(第1、第2油路からなる場合は両方)が閉止されるように方向切換弁を制御する。
第1の油圧駆動装置の遠隔制御方法において、第2のステップでは、コントローラは、電子メールを受信したときに該電子メールを受信したことを報知する電子メール(アンサーバック)を携帯端末に送信し、原動機が稼働状態となったときに原動機が稼働状態であることを報知する電子メールを携帯端末に送信するのが好ましい。また、第4のステップでは、コントローラは、油圧駆動装置の所定の動作が終了したことを報知する電子メールを携帯端末に送信するのが好ましい。
第1の油圧駆動装置の遠隔制御方法において、第2のステップで、始動モータを回転させても原動機が稼働(始動)しないときには、コントローラは、原動機が稼働しないことを報知する電子メールを携帯端末に送信するのが好ましい。
第1の油圧駆動装置の遠隔制御方法において、第3のステップで、予め設定された時間(例えば、油圧シリンダ1の正常な1行程動作時間の1.2〜1.5倍)内に油圧駆動装置の所定の動作が終了しないときには、コントローラは、油路(第1、第2油路からなる場合は両方)が閉止されるように方向切換弁を制御するとともに、油圧駆動装置の所定の動作が終了していないことを報知する電子メールを携帯端末に送信した上で待機する(携帯端末からの指示を待つ)のが好ましい。この場合、コントローラは、待機中に携帯端末から油圧駆動装置の遠隔制御を続行することを指示する電子メールを受信したときには第3のステップを再度実行し、待機中に携帯端末から油圧駆動装置の遠隔制御を中止することを指示する電子メールを受信したときには、原動機の稼働を停止させて油圧駆動装置の遠隔制御を中止するのが好ましい。
本発明に係る緊急油圧供給システムを用いた第2の油圧駆動装置(ひいては該油圧駆動装置によって駆動される開閉ゲートその他の設備)の遠隔制御方法は、第1〜第7の7つのステップを有する。
(1) 第1のステップでは、携帯端末が、原動機を稼働させることを指示する第1の電子メールをコントローラに送信する。
(2) 第2のステップでは、第1の電子メールを受信した後において、コントローラが、開閉弁(第1、第2開閉弁からなる場合は両方)を閉止させるともに、始動モータ(スタータ)を回転させて原動機を稼働させる。
(3) 第3のステップでは、原動機が稼働状態となった後において、コントローラが、原動機が稼働状態であることを報知する第2の電子メールを携帯端末に送信する。
(4) 第4のステップでは、第2の電子メールを受信した後において、携帯端末が、緊急油圧供給装置で油圧駆動装置を作動させることを指示する第3の電子メールをコントローラに送信する。
(5) 第5のステップでは、第3の電子メールを受信した後において、コントローラが、緊急油圧供給装置から作動油通路(第1、第2作動油通路からなる場合はいずれか一方)に作動油が供給されるように方向切換弁を制御(開操作)し、油圧駆動装置を作動させて所定の動作(例えば、開閉ゲートの閉止又は開放)を終了させる。
(6) 第6のステップでは、油圧駆動装置の所定の動作が終了した後、コントローラが、原動機の稼働を停止させるとともに、油路(第1、第2油路からなる場合は両方)が閉止されるように方向切換弁を制御(閉操作)する。
(7) 第7のステップでは、油圧駆動装置の所定の動作が終了した後、コントローラが、油圧駆動装置の所定の動作が終了したことを報知する第4の電子メールを携帯端末に送信する。
第2の油圧駆動装置の遠隔制御方法の第2のステップにおいて、始動モータを回転させても原動機が稼働(始動)しないときには、コントローラは、原動機が稼働(始動)しないことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信するのが好ましい。
第2の油圧駆動装置の遠隔制御方法の第5のステップにおいて予め設定された時間内に油圧駆動装置の所定の動作が終了しないときには、コントローラは、油路(第1、第2油路からなる場合は両方)が閉止されるように方向切換弁を制御するとともに、油圧駆動装置の所定の動作が終了していないことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信した上で待機する(携帯端末からの指示を待つ)のが好ましい。この場合、コントローラは、待機中に携帯端末から油圧駆動装置の遠隔制御を続行することを指示する電子メールを受信したときには第5のステップを再度実行し、待機中に携帯端末から油圧駆動装置の遠隔制御を中止することを指示する電子メールを受信したときには、原動機の稼働を停止させて油圧駆動装置の遠隔制御を中止するのが好ましい。
本発明に係る緊急油圧供給システム又は該緊急油圧供給システムを用いた油圧駆動装置の遠隔制御方法によれば、携帯端末を用いてコントローラに、緊急油圧供給装置で油圧駆動装置を作動させることを指示する電子メールを送信することにより、緊急油圧供給装置から油圧駆動装置に作動油を供給することができ、これにより油圧駆動装置を作動させ、ひいては該油圧駆動装置によって駆動される設備、例えば開閉ゲート等を閉止又は開放させることができる。このため、災害時等において油圧駆動装置に作動油を供給する作動油供給装置への電力の供給が停止された場合においてオペレータが現場にいないとき(例えば、在宅時)でも緊急油圧供給装置を迅速に作動させて油圧駆動装置、ひいてはこれによって駆動される開閉ゲート等の設備を迅速かつ適切に作動させることができる。
図1は、作動油供給装置によって駆動される複動形の油圧シリンダ及び緊急時に該油圧シリンダに作動油を供給するための本発明に係る緊急油圧供給システムの油圧系統の油圧回路図である。 図2は、図1に示す緊急油圧供給システムを構成する緊急油圧供給装置の模式的な側面図である。 図3(a)は緊急油圧供給システムを構成する電動式の開閉弁の正面図であり、図3(b)は図3(a)に示す開閉弁の側面図である。 図4は、本発明に係る緊急油圧供給システムの概略構成を示す模式図である。 図5は、緊急油圧供給システムに電力を供給する電源装置の概略構成を示す電気回路図である。 図6は、緊急油圧供給システムに電力を供給するもう1つの電源装置の概略構成を示す電気回路図である。 図7は、本発明に係る油圧シリンダの遠隔制御方法の手順を示すフローチャートの前半部である。 図8は、本発明に係る油圧シリンダの遠隔制御方法の手順を示すフローチャートの後半部である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る緊急油圧供給システム及び該緊急油圧供給システムを用いた油圧駆動装置(ひいてはこれによって駆動される設備)の遠隔制御方法を具体的に説明する。
図1に示すように、例えば河川、水路、堤防開口部、防潮堤開口部等に配設された開閉ゲートなど(図示せず)を閉止又は開放させるための複動形の油圧シリンダ1は、商用電源から供給される電力で作動する作動油供給装置2によって、該作動油供給装置2に接続された第1作動油通路3又は第2作動油通路4を介して供給される作動油で作動するようになっている。
なお、本実施形態では、油圧駆動装置(油圧アクチュエータ)として複動形の油圧シリンダ1が用いられているが、本発明の対象となる油圧駆動装置はこのような油圧シリンダに限定されるわけではない。本発明に係る緊急油圧供給装置及びこれを用いた油圧駆動装置の遠隔制御方法は、その他の油圧駆動装置、例えば単動形の油圧シリンダ、油圧モータ、揺動シリンダ等も対象としているのはもちろんである。また、油圧駆動装置によって駆動される設備は、このような開閉ゲートに限定されるわけではないのももちろんである。
油圧シリンダ1は、略円筒形のシリンダ5(円筒部材)と、シリンダ5内の円柱形の中空部に嵌入されたピストン6と、その一端がピストン6に連結されたピストンロッド7とを有している。ここで、シリンダ5内の中空部は、ピストンによってシリンダ中心軸方向に仕切られ、これによりロッド側に位置する第1油室8とキャップ側に位置する第2油室9とが形成されている。そして、第1油室8は第1作動油通路3に接続(連通)され、第2油室9は第2作動油通路4に接続(連通)されている。なお、本実施形態では、油圧シリンダ1はピストン形(単ロッド形)の油圧シリンダであるが、複ロッド形の油圧シリンダを用いてもよい。
作動油供給装置2は、詳しくは図示していないが、作動油を貯留する作動油貯槽、作動油貯槽内の作動油を加圧して吐出する電動式の油圧ポンプ、油圧ポンプから吐出された作動油の油圧シリンダ1への供給経路を切り換える電動式の方向切換弁、各種バルブ等の付属機器(アクセサリ)を有する普通の油圧供給ユニットである。なお、後で説明する作動油タンク15を、作動油供給装置2の作動油貯槽として用いてもよい。この作動油供給装置2は、商用電源から供給される電力により作動するので、停電時には機能しない。なお、このような作動油供給装置2の構成ないしは機能は一般に知られており、また本発明の要旨とするところでもないので、その詳しい説明は省略する。
例えば地震や台風などにより商業電源から作動油供給装置2への電力の供給が停止されたとき、あるいは作動油供給装置2を構成する種々の電気機器又は電子機器が破損又は故障したときに、作動油供給装置2に代わって作動油を油圧シリンダ1に対して供給又は排出する緊急油圧供給システム10が設けられている。そして、緊急油圧供給システム10は、商用電源からの電力供給が停止されたときでも作動することができる緊急油圧供給装置11を備えている。なお、油圧シリンダ1、作動油供給装置2及び緊急油圧供給装置11で、作動油以外の作動液、例え防蝕剤を添加した水を用いてもよい。
緊急油圧供給装置11には、油圧シリンダ1に対して作動油を供給又は排出するための第1油路12及び第2油路13が設けられている。第1油路12の一方(油圧シリンダ側)の端部は、後で説明するカプラ60、55を介して第1作動油通路3に接続され、第2油路13の一方(作動油タンク側)の端部は、後で説明するカプラ61、56を介して第2作動油通路4に接続されている。そして、第1油路12の他方の端部は方向切換弁14の一方の作動油供給ポート(以下「Aポート」という。)に接続され、第2油路13の他方の端部は方向切換弁14の他方の作動油供給ポート(以下「Bポート」という。)に接続されている。
さらに、緊急油圧供給装置11には、作動油タンク15から作動油を導入するための第3油路16と、作動油タンク15に作動油を還流させるための第4油路17とが設けられている。そして、第3油路16の作動油タンク側の端部は作動油タンク15内の作動油に浸漬され、第油路17の作動油タンク側の端部は作動油タンク15の内部に開口している。また、第3油路16の方向切換弁側の端部は、方向切換弁14の作動油受入ポート(以下「Pポート」という。)に接続され、第4油路17の方向切換弁側の端部は方向切換弁14の作動油還流ポート(以下「Rポート」という。)に接続されている。
第3油路16には、作動油タンク側から方向切換弁側に向かって順に、作動油中の異物等を捕集するオイルストレナ18と、エンジン19(例えば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)によって駆動される油圧ポンプ20とが介設されている。そして、第3油路16のオイルストレナ18より作動油タンク側の部分と第4油路17とを接続するバイパス油路21が設けられ、このバイパス油路21に、第3油路側から第4油路側への作動油の流れを係止する逆止弁22が介設されている。また、バイパス油路21との接続部より作動油タンク側において、第4油路17に絞り弁23が介設されている。なお、作動油タンク15の給油口には、給油口アタッチメント24が取り付けられている。
第1油路12には、方向切換弁側から油圧シリンダ側に向かって順に、基本的には油圧シリンダ側から方向切換弁側への作動油の流れを係止(阻止)する第1パイロット操作式逆止弁25と、互いに並列に接続された流量調整弁と逆止弁とで構成される逆止弁付流量調整弁26とが直列に介設されている。また、第2油路13には、基本的には油圧シリンダ側から方向切換弁側への作動油の流れを係止(阻止)する第2パイロット操作式逆止弁27が介設されている。なお、緊急油圧供給装置11には、第1、第2油路12、13の油圧及び油圧ポンプ20より方向切換弁側の第3油路16の油圧を調整するための各種圧力調整用バルブ31〜34と、油圧計35、36とが設けられている。
方向切換弁14は電動式ないしは電磁式の方向切換弁であり、緊急油圧供給装置11から油圧シリンダ1への作動油の給排経路を切り換える。詳しくは図示していないが、方向切換弁14は、コントローラC(図参照)によって制御されるソレノイド弁であり、油圧ポンプ20によって加圧されPポートに供給された作動油を、第1油路12及び第1作動油通路3を介して油圧シリンダ1の第1油室8に供給する第1の状態と、第2油路13及び第2作動油通路4を介して油圧シリンダ1の第2油室9に供給する第2の状態と、油圧シリンダ1には作動油を供給しない第3の状態のいずれかにセットすることができる。そして、第1の状態では、第2油室9内の作動油は、第2作動油通路4と第2油路13と第4油路17とを介して作動油タンク15に還流する。第2の状態では、第1油室8内の作動油は、第1作動油通路3と第1油路12と第4油路17とを介して作動油タンク15に還流する。
図2に示すように、緊急油圧供給装置11は、移動用の車輪37が取り付けられたフレーム構造体38内に配設された、軽量かつコンパクト構造のものである。そして、緊急油圧供給装置11は、例えば油圧シリンダ1ないしは作動油供給装置2の近傍において、適当な建屋の内部に配置されている。
再び図1に示すように、第1、第2作動油通路3、4と第1、第2油路12、13の接続部より油圧シリンダ側において油圧シリンダ1の近傍に、第1作動油通路3と第2作動油通路4とを接続(連通)するバイパス通路41が設けられ、このバイパス通路41に、これを開閉するバイパス通路止弁42が介設されている。そして、バイパス通路41との接続部よりやや油圧シリンダ側において、第1、第2作動油通路3、4にそれぞれ、これらを開閉する第1、第2作動油通路止弁43、44が介設されている。
そして、第1、第2作動油通路止弁43、44よりやや油圧シリンダ側において第1、第2作動油通路3、4に、それぞれ外部の油圧機器等との接続のための第1、第2カプラ45、46が取り付けられている。また、第1、第2作動油通路3、4とバイパス通路41の接続部よりやや作動油供給装置側において第1、第2作動油通路3、4にそれぞれ、外部の油圧機器等との接続のための第3、第4カプラ47、48が取り付けられている。なお、バイパス通路41とバイパス通路止弁42と第1、第2作動油通路止弁43、44と第1〜第4カプラ45〜48とを個別に設けるのではなく、これらを一体形成してなる多機能弁Mを設けてもよい。
第1、第2作動油通路3、4と第1、第2油路12、13の接続部よりやや作動油供給装置側において第1、第2作動油通路3、4にそれぞれ、緊急油圧供給システム10の一部をなし、それぞれ第1、第2モータ51、52(例えば、直流モータ)によって開閉駆動され第1、第2作動油通路3、4を開閉する電動式の第1、第2開閉弁53、54(例えば、ボールバルブ)が介設されている。そして、第1、第2開閉弁53、54よりやや油圧シリンダ側において第1、第2作動油通路3、4にそれぞれ、第1、第2油路12、13との接続のための第5、第6カプラ55、56が付設されている。さらに、第1、第2開閉弁53、54よりやや作動油供給装置側において第1、第2作動油通路3、4にそれぞれ、外部の油圧機器等との接続のための第7、第8カプラ57、58が取り付けられている。第5、第6カプラ55、56にはそれぞれ、第1、第2油路12、13に付設されたカプラ60、61が連結され、これにより第1、第2作動油通路3、4と第1、第2油路12、13とが接続されている。
図3(a)、(b)に示すように、本実施形態では、第1モータ51と第1開閉弁53と第5カプラ55と第7カプラ57とは一体形成され、1つのバルブ装置を形成している。同様に、第2モータ52と第2開閉弁54と第6カプラ56と第8カプラ58とは一体形成され、1つのバルブ装置を形成している。ここで、第1、第2モータ51、52は、その中心軸Lの回りに両矢印Vで示すように回動して、第1、第2開閉弁53、54を開閉する。なお、これらを一体形成せず、個別の部材として構成してもよいのはもちろんである。
図4及び図5に示すように、緊急油圧供給システム10は、それぞれ緊急油圧供給装置11の近傍に配設された、コントローラCと、バッテリ62(電池)と、カメラ63と、スピーカ64とを備えている。コントローラCは、通信回線65(例えば、電話回線、LAN等)と無線接続(無線通信)又は有線接続(有線通信)を行うことができるコンピュータ66と、このコンピュータ66によって制御されるシーケンサ67とを有している。ここで、通信回線65に代えて通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を利用してもよい。カメラ63は、その視野内の被写体の動画及び静止画を取得することができる。なお、カメラ63は、少なくともエンジン19がその視野に入るように設置されている。また、スピーカ64は、その音声が、油圧シリンダ1及びこれによって駆動される設備(例えば開閉ゲート)の付近にいる人に、その内容が明確に聞き取れるように配置されている。
ここで、バッテリ62は、コントローラC(コンピュータ66及びシーケンサ67)、エンジン19の始動モータ68(スタータ)及びアクセルモータ69、第1モータ51、第2モータ52、方向切換弁14、カメラ63、スピーカ64などといった緊急油圧供給システム内の各種電気機器(以下「システム内電気機器」という。)に電力を供給する。また、コンピュータ66は、カメラ63及びスピーカ64を直接制御する一方、シーケンサ67を介して始動モータ68とアクセルモータ69と第1モータ51と第2モータ52と方向切換弁14とを制御する。
さらに、緊急油圧供給システム10は、通信回線65と無線接続することができ、コントローラCを構成するコンピュータ66に対して電子メールを送受信することができる携帯電話端末70(従来型携帯電話、スマートフォン等)を備えている。なお、通信回線65に代えて通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を利用してもよい。かくして、オペレータは、その居場所にかかわりなく、携帯電話端末70を用いて、コントローラC(コンピュータ66)に、種々の指示を含む電子メールを送信することができる。また、コントローラCは、所定の電子メールを携帯電話端末70に送信することができる。なお、コントローラCはこの電子メールに、カメラ63が撮影した画像(静止画又は動画)を添付することができる。
また、緊急油圧供給システム10は、交流の商用電源に接続された整流器71を備えている。この整流器71は、商用電源が正常に電力を供給しているとき(通常時)には、例えば交流100Vの電力を整流して直流12Vの電力を生成し、この電力を各システム内電気機器に供給する。しかしながら、例えば災害等に起因して商用電源が電力の供給を停止したとき(停電時)には、切換リレー72によって自動的に緊急油圧供給システム10への電力供給経路が切り換えられ、バッテリ62から各システム内電気機器に、例えば直流12Vの電力が供給される。したがって、緊急油圧供給システム10は停電時でも、支障なく作動する。なお、コンピュータ66には、整流器71又はバッテリ62の例えば直流12Vの電力がそのまま接続端子74を経由して供給されるが、シーケンサ67へは、変圧器73によって変圧された例えば直流24Vの電力が供給される。
なお、図6に示すように、商用電源から供給される交流電力を整流する整流器を設けず、バッテリ62のみにより電力を各システム内電気機器に供給するようにしてもよい。この場合は、無線信機75及び無線受信機76により操作することが可能な切換リレー77が設けられ、緊急油圧供給システム10が電力を必要とするときに、切換リレー77を接続状態にして各システム内電気機器に電力が供給される。なお、無線受信機76には、バッテリ62から常時電力が供給される。具体的には、オペレータが無線信機75に付設された押しボタンスイッチ78を押すと、無線信機75から無線受信機76に切換リレー77を接続状態にすることを指示する信号が送信され、無線受信機76に内蔵された制御器(図示せず)によって切換リレー77が接続状態に切り換えられる。これにより、緊急油圧供給システム10は作動可能な状態となる。
以下、図7及び図8に示すフローチャートに従って、緊急油圧供給システム10を用いて油圧シリンダ1、ひいては該油圧シリンダ1によって駆動される設備(例えば開閉ゲート)を遠隔制御する方法を説明する。
この遠隔制御は、オペレータが携帯電話端末70を用いて、通信回線65を介してコントローラCを構成するコンピュータ66に、緊急油圧供給システム10により油圧シリンダ1を自動的に作動させることを指示する電子メールを送信し、コンピュータ66がこの電子メールを受信したときに開始される(スタート)。なお、この電子メールは、第1油室8及び第2油室9のうち作動油を供給すべき油室はいずれであるかも指示する。例えば、油圧シリンダ1によって駆動される設備が開閉ゲートである場合は、この開閉ゲートを閉止するのか開放するのかを指示することになる。
この遠隔制御が開始されると、まずカメラ63によってエンジン19の静止画像が撮影され、この静止画像を添付した電子メールが携帯電話端末70に送信される(ステップS1)。これにより、オペレータは、コントローラCが作動を開始したことを確認することができ、またエンジン19の状態を把握することができる。
続いて、スピーカ64によって、油圧シリンダ1で駆動される設備が作動することを知らせる音声が、例えば2回流される(ステップS2)。これにより、例えば油圧シリンダ1によって駆動される設備が開閉ゲートである場合は、開閉ゲートの周囲にいる人は、間もなく開閉ゲートが閉止又は開放されることを認識して、適切な行動(例えば避難)をすることができる。
次に、第1、第2モータ51、52によって、それぞれ第1、第2開閉弁53、54が閉止(全閉)される(ステップS3)。これにより、油圧シリンダ1と作動油供給装置2との間の作動油供給系統が遮断される。続いて、アクセルモータ69によって、エンジン19のアクセルがエンジン始動時用の所定の開度(ハーフスロットル)となるように制御される(ステップS4)。次に、始動モータ68が所定時間(例えば0.5〜2秒)だけ回転させられ、エンジン19が起動(始動)される(ステップS5)。
そして、エンジン19が起動された後、稼働状態、すなわちエンジンが自力で回転しエンジン回転数が所定の規定回転数に達した状態になったか否かが判定される(ステップS6)。ここで、エンジン19が稼働状態であると判定された場合は(Y)、その旨を報知する電子メールが、コンピュータ66から携帯電話端末70に送信される(ステップS7)。これにより、オペレータは、エンジン19が正常に作動していることを確認することができる。続いて、アクセルモータ69によって、エンジン19のアクセルが全開(フルスロットル)となるように制御される(ステップS8)。これにより、油圧ポンプ20はエンジン19によって駆動され、作動油を加圧して吐出する状態となる。
前記のステップS6でエンジン19が稼働状態でないと判定された場合は(N)、エンジン19の再始動回数が3回であるか否かが判定される(ステップS9)。ここで、エンジン19の再始動回数が2回以下であると判定された場合は(N)、始動モータ68が所定時間(例えば0.5〜2秒)だけ回転させられ、エンジン19が再始動させられ(ステップS10)、この後ステップS6が再度(又は再々度……)実行される。一方、ステップS9でエンジン19の再始動回数が3回であると判定された場合は(Y)、エンジン19が始動しない旨(始動失敗)を報知する電子メールが、コンピュータ66から携帯電話端末70に送信され(ステップS11)、今回の制御ルーチンは終了する(エンド)。これにより、オペレータは、エンジン19が稼働していないことを認識することができる。
前記のステップS8でアクセルが全開された後、方向切換弁14が、第3油路16を介してPポートに導入される作動油が第1油路12又は第2油路13(携帯電話端末70から指示された方の油路)に供給されるように開操作される(ステップS12)。かくして、第1油路12及び第1作動油通路3を介して第1油室8に作動油が供給されてピストンがヘッド側に移動し、又は第2油路13及び第2作動油通路4を介して第2油室9に作動油が供給されてピストンがロッド側に移動する。これに伴って、油圧シリンダ1によって駆動される設備が動作する。例えば、この設備が開閉ゲートである場合は、該開閉ゲートが閉止又は開放される。
このように油圧シリンダ1が作動を開始した後、所定の動作(例えば、ピストン6のヘッド側端部又はロッド側端部への到達)が終了したか否かが判定される(ステップS13)。油圧シリンダ1の所定の動作が終了したか否かは、例えば第1、第2作動油通路3、4のうちの作動油を供給する方の作動油通路の圧力が所定の圧力まで上昇したか否かによって判定される。具体的には、所定の圧力でオンとなる圧力スイッチのオン・オフにより、油圧シリンダ1の所定の動作が終了したか否かが判定される。
前記のステップS13で、油圧シリンダ1の動作が終了したと判定された場合は(Y)、ステップS15〜S17が順に実行され、遠隔制御は、その目的を達して終了する(エンド)。具体的には、ステップS15では、アクセルモータ69によって、エンジン19のアクセルが全閉され、これによりエンジン19ひいては油圧ポンプ20の作動が停止する。ステップS16では、カメラ63によってエンジン19の静止画像が撮影され、この静止画像を添付した電子メールが携帯電話端末70に送信される。これにより、オペレータはエンジン19ひいては油圧ポンプ20の作動が停止したことを確認することができる。なお、この確認は、エンジン19の静止画像中の、エンジン19の稼働中は点灯されるチャージランプ80(図4参照)が消灯しているか否かで行うことができる。ステップS17では、方向切換弁14が、第1油路12及び第2油路13が閉止されるように、すなわちPポートに導入される作動油が第1油路12及び第2油路13のいずれにも供給されないように閉操作される。
一方、前記のステップS13で油圧シリンダ1の所定の動作が終了していないと判定された場合は(N)、油圧シリンダ1が作動を開始した後、予め設定された制限時間を経過(タイムアップ)したか否かが判定される(ステップS14)。制限時間を経過していないと判定された場合は(N)、ステップS13を再度(又は、再々度……)実行する。
また、前記のステップS14で制限時間を経過(タイムアップ)していると判定された場合は(N)、方向切換弁14が、第1油路12及び第2油路13が閉止されるように、すなわちPポートに導入される作動油が第1油路12及び第2油路13のいずれにも供給されないように閉操作される(ステップS18)。すなわち、制限時間内に油圧シリンダ1が所定の動作を終了しないのは、緊急油圧供給システム10に何らかの異常が生じている可能性があるので、とりあえず油圧シリンダ1への作動油の供給を一時的に停止する。続いて、カメラ63によりエンジン19の静止画像が撮影され、この静止画像を添付した電子メールが携帯電話端末70に送信される。これにより、オペレータは、油圧シリンダ1の作動の異常が、エンジン19の異常停止により生じたものであるか否かを確認することができる。
この後、携帯電話端末70から、油圧シリンダ1への作動油の供給操作の再開を指示する電子メールを受信したか否かが判定される(ステップS20)。そして、ステップS20でこの電子メールを受信したと判定された場合は(Y)、ステップS12に戻って油圧シリンダ1への作動油の供給を再開する。他方、ステップS20で油圧シリンダ1への作動油の供給操作の再開を指示する電子メールを受信しなかったと判定された場合は(N)、携帯電話端末70から、遠隔制御の中止を指示する電子メールを受信したか否かが判定される(ステップS21)。そして、ステップS21でこの電子メールを受信したと判定された場合は(Y)、ステップS15〜S17が順に実行され、遠隔制御は中止される(エンド)。
一方、前記のステップS21で遠隔制御の中止を指示する電子メールを受信していないと判定された場合は(N)、ステップS20が再度(又は再々度……)実行される。すなわち、携帯電話端末70から、油圧シリンダ1への作動油の供給操作の再開を指示する電子メールも、遠隔制御の中止を指示する電子メールも受信しない場合は、ステップS20〜S21を繰り返し実行し、携帯電話端末70からの指示を待つ(待機する)。なお、携帯電話端末70からの指示がない場合はこのような待機状態が延々続くので、待機状態が予め設定された時間(例えば、5分間)継続されたときには、強制的に遠隔制御を中止するようにしてもよい。
前記のとおり、図7及び図8に示す緊急油圧供給装置11の遠隔制御では、緊急油圧供給装置11が正常に作動する場合は、遠隔制御に先立って、緊急油圧供給システム10で油圧シリンダ1を自動的に作動させることを指示する電子メールを携帯電話端末70からコントローラCに送信するだけで、油圧シリンダ1が自動的に作動させられ、該作動が自動的に終了する。しかしながら、遠隔制御に先立って、まずエンジン19を稼働させることを指示する電子メールを携帯電話端末70からコントローラCに送信してエンジン19を稼働させ、この後携帯電話端末70からコントローラCに油圧シリンダ1を作動させることを指示する電子メールを送信することにより油圧シリンダ1を作動させるようにしてもよい。
この場合は、例えば図8中に破線で示すように、ステップS8とステップS12の間に、携帯電話端末70から油圧シリンダ1を作動させることを指示する電子メールを受信したか否かを判定するステップS30を挿入し、この電子メールを受信するまで待機するようにすればよい。なお、携帯電話端末70からコントローラCにこのような電子メールが送信されない場合は、このような待機状態が延々続くので、待機状態が予め設定された時間(例えば、5分間)継続されたときには、遠隔制御を中止するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態に係る緊急油圧供給システム10又は該緊急油圧供給システム10を用いた油圧シリンダ1の遠隔制御方法によれば、携帯電話端末70を用いてコントローラCに、緊急油圧供給装置11で油圧シリンダ1を作動させることを指示する電子メールを送信することにより、緊急油圧供給装置11から油圧シリンダ1に作動油を供給することができ、これにより油圧シリンダ1を作動させ、ひいては該油圧シリンダによって駆動される設備、例えば開閉ゲート等を遠隔操作(閉止又は開放)することができる。このため、災害時等において油圧シリンダ1に作動油を供給する作動油供給装置2への電力の供給が停止された場合においてオペレータが現場にいないときでも、緊急油圧供給装置11を迅速に作動させて油圧シリンダ1、ひいてはこれによって駆動される開閉ゲート等の設備を迅速かつ適切に作動させることができる。
C コントローラ、M 多機能弁、1 油圧シリンダ、2 作動油供給装置、3 第1作動油通路、4 第2作動油通路、5 シリンダ、6 ピストン、7 ピストンロッド、8 第1油室、9 第2油室、10 緊急油圧供給システム、11 緊急油圧供給装置、12 第1油路、13 第2油路、14 方向切換弁、15 作動油タンク、16 第3油路、17 第4油路、18 オイルストレナ、19 エンジン、20 油圧ポンプ、21 バイパス油路、22 逆止弁、23 絞り弁、24 給油口アタッチメント、25 第1パイロット操作式逆止弁、26 逆止弁付流量調整弁、27 第2パイロット操作式逆止弁、31 圧力調整用バルブ、32 圧力調整用バルブ、33 圧力調整用バルブ、34 圧力調整用バルブ、35 油圧計、36 油圧計、37 車輪、38 フレーム構造体、41 バイパス通路、42 バイパス通路止弁、43 第1作動油通路止弁、44 第2作動油通路止弁、45 第1カプラ、46 第2カプラ、47 第3カプラ、48 第4カプラ、51 第1モータ、52 第2モータ、53 第1開閉弁、54 第2開閉弁、55 第5カプラ、56 第6カプラ、57 第7カプラ、58 第8カプラ、60 カプラ、61 カプラ、62バッテリ、63 カメラ、64 スピーカ、65 通信回線、66 コンピュータ、67 シーケンサ、68 始動モータ、69 アクセルモータ、70 携帯電話端末、71 整流器、72 切換リレー、73 変圧器、74 電源端子、75 無線送信機、76 無線受信機、77 切換リレー、78 押しボタンスイッチ、80 チャージランプ。

Claims (12)

  1. 作動油供給装置によって作動油通路を介して供給される作動油により作動する油圧駆動装置のための緊急油圧供給システムであって、
    原動機によって駆動され、前記作動油通路と該作動油通路に接続された油路とを介して前記油圧駆動装置に作動油を供給する緊急油圧供給装置と、
    前記作動油通路と前記油路の接続部より作動油供給装置側で前記作動油通路に介設された電動式の開閉弁と、
    通信回線又は通信ネットワークと無線接続又は有線接続することができるコンピュータを有し、前記緊急油圧供給装置と前記開閉弁とを制御するコントローラと、
    前記原動機の始動モータと前記開閉弁とに電力を供給する電池と、
    前記通信回線又は通信ネットワークと無線接続することができ、前記コントローラに対して電子メールを送受信することができる携帯端末とを備えていて、
    前記緊急油圧供給装置に、前記コントローラによって制御され前記油路の作動油の供給形態を切り換える電動式の方向切換弁が設けられ、
    前記コントローラは、前記携帯端末が該コントローラに送信した、前記緊急油圧供給装置で前記油圧駆動装置を作動させることを指示する電子メールを受信したときに、前記開閉弁を閉止させるともに前記始動モータを回転させて前記原動機を稼働させ、前記方向制御弁を制御して前記緊急油圧供給装置から前記油圧駆動装置に作動油を供給することにより前記油圧駆動装置を作動させることを特徴とする緊急油圧供給システム。
  2. 前記油圧駆動装置は複動形の油圧シリンダ、油圧モータ又は搖動シリンダであり、
    前記作動油通路は、それぞれ前記油圧シリンダ、前記油圧モータ又は前記搖動シリンダの第1油室及び第2油室に接続された第1作動油通路及び第2作動油通路からなり、
    前記油路は、それぞれ前記第1作動油通路及び前記第2作動油通路に接続された第1油路及び第2油路からなり、
    前記開閉弁は、それぞれ前記第1作動油通路及び前記第2作動油通路に介設された電動式の第1開閉弁及び第2開閉弁からなり、
    前記方向切換弁は、前記第1油路及び前記第2油路の作動油の供給形態を切り換えるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の緊急油圧供給システム。
  3. 前記油圧駆動装置は、河川、河口、水路、堤防開口部又は防潮堤開口部に配設されたゲートを閉止又は開放させ、
    前記作動油供給装置は商用電源から供給される電力で作動することを特徴とする、請求項2に記載の緊急油圧供給システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の緊急油圧供給システムを用いた油圧駆動装置の遠隔制御方法であって、
    前記携帯端末が、前記緊急油圧供給装置で前記油圧駆動装置を作動させることを指示する電子メールを前記コントローラに送信する第1のステップと、
    前記コントローラが前記電子メールを受信した後において、前記コントローラが前記開閉弁を閉止させるともに、前記始動モータを回転させて前記原動機を稼働させる第2のステップと、
    前記原動機が稼働状態となった後において、前記コントローラが、前記緊急油圧供給装置から前記作動油通路に作動油が供給されるように前記方向切換弁を制御し、前記油圧駆動装置を作動させて所定の動作を終了させる第3のステップと、
    前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了した後、前記コントローラが、前記原動機の稼働を停止させるとともに、前記油路が閉止されるように前記方向切換弁を制御する第4のステップとを有することを特徴とする油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  5. 前記第2のステップにおいて、前記コントローラは、前記電子メールを受信したときに該電子メールを受信したことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信し、前記原動機が稼働状態となったときに前記原動機が稼働状態であることを報知する電子メールを前記携帯端末に送信し、
    前記第4のステップにおいて、前記コントローラは、前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了したことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信することを特徴とする、請求項4に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  6. 前記第2のステップにおいて、前記始動モータを回転させても前記原動機が稼働しないときには、前記コントローラは、前記原動機が稼働しないことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信することを特徴とする、請求項5に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  7. 前記第3のステップにおいて予め設定された時間内に前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了しないときには、前記コントローラは、前記油路が閉止されるように前記方向切換弁を制御するとともに、前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了していないことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信した上で待機することを特徴とする、請求項6に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  8. 前記コントローラは、前記待機中に前記携帯端末から前記油圧駆動装置の遠隔制御を続行することを指示する電子メールを受信したときには前記第3のステップを再度実行し、前記待機中に前記携帯端末から前記油圧駆動装置の遠隔制御を中止することを指示する電子メールを受信したときには、前記原動機の稼働を停止させて前記油圧駆動装置の遠隔制御を中止することを特徴とする、請求項7に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  9. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の緊急油圧供給システムを用いた油圧駆動装置の遠隔制御方法であって、
    前記携帯端末が、前記原動機を稼働させることを指示する第1の電子メールを前記コントローラに送信する第1のステップと、
    前記第1の電子メールを受信した後において、前記コントローラが、前記開閉弁を閉止させるともに、前記始動モータを回転させて前記原動機を稼働させる第2のステップと、
    前記原動機が稼働状態となった後において、前記コントローラが、前記原動機が稼働状態であることを報知する第2の電子メールを前記携帯端末に送信する第3のステップと、
    前記第2の電子メールを受信した後において、前記携帯端末が、前記緊急油圧供給装置で前記油圧駆動装置を作動させることを指示する第3の電子メールを前記コントローラに送信する第4のステップと、
    前記第3の電子メールを受信した後において、前記コントローラが、前記緊急油圧供給装置から前記作動油通路に作動油が供給されるように前記方向切換弁を制御し、前記油圧駆動装置を作動させて所定の動作を終了させる第5のステップと、
    前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了した後、前記コントローラが、前記原動機の稼働を停止させるとともに、前記油路が閉止されるように前記方向切換弁を制御する第6のステップと、
    前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了した後、前記コントローラが、前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了したことを報知する第4の電子メールを前記携帯端末に送信する第7のステップとを有することを特徴とする油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  10. 前記第2のステップにおいて、前記始動モータを回転させても前記原動機が稼働しないときには、前記コントローラは、前記原動機が稼働しないことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信することを特徴とする、請求項9に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  11. 前記第5のステップにおいて予め設定された時間内に前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了しないときには、前記コントローラは、前記油路が閉止されるように前記方向切換弁を制御するとともに、前記油圧駆動装置の前記所定の動作が終了していないことを報知する電子メールを前記携帯端末に送信した上で待機することを特徴とする、請求項10に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
  12. 前記コントローラは、前記待機中に前記携帯端末から前記油圧駆動装置の遠隔制御を続行することを指示する電子メールを受信したときには前記第5のステップを再度実行し、前記待機中に前記携帯端末から前記油圧駆動装置の遠隔制御を中止することを指示する電子メールを受信したときには、前記原動機の稼働を停止させて前記油圧駆動装置の遠隔制御を中止することを特徴とする、請求項11に記載の油圧駆動装置の遠隔制御方法。
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