JP6735956B1 - モデルパラメタ推定装置、状態推定システムおよびモデルパラメタ推定方法 - Google Patents

モデルパラメタ推定装置、状態推定システムおよびモデルパラメタ推定方法 Download PDF

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Abstract

モデルパラメタ推定装置(2)が、観測データを用いて推定したHMMのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタのモデルパラメタに変換する。

Description

本発明は、観測対象の状態の時系列を推定する状態推定アルゴリズムに用いられる状態遷移モデルのモデルパラメタを推定するモデルパラメタ推定装置、状態推定システムおよびモデルパラメタ推定方法に関する。
従来から、観測対象の状態の時系列を推定する状態推定アルゴリズムに用いられる状態遷移モデルのモデルパラメタを、観測対象の状態が観測された観測データに基づいて推定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、“カルマンフィルタ”と呼ばれる、観測対象の状態の時系列を推定する状態推定アルゴリズムにおいて、このアルゴリズムで用いられるモデルのパラメタを推定する技術が記載されている。
特開2013−61768号公報
特許文献1に記載された従来の技術は、観測対象の下位概念の状態の遷移が観測対象の上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる、いわゆる入れ子構造を有した状態遷移モデルが想定されておらず、このような状態遷移モデルのモデルパラメタを推定できないという課題があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、入れ子構造を有した状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタを推定することができるモデルパラメタ推定装置、状態推定システムおよびモデルパラメタ推定方法を得ることを目的とする。
本発明に係るモデルパラメタ推定装置は、観測対象の状態が観測された観測データを用いて、隠れマルコフモデル(以下、HMMと記載する)のモデルパラメタを推定するパラメタ推定部と、パラメタ推定部によって推定されたHMMのモデルパラメタを、観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタに変換するパラメタ変換部とを備える。
本発明によれば、観測データを用いて推定したHMMのモデルパラメタを、観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタに変換する。これにより、本発明に係るモデルパラメタ推定装置は、入れ子構造を有した状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタを推定することができる。
実施の形態1に係る状態推定システムの構成を示すブロック図である。 観測データの例を示す図である。 実施の形態1に係るモデルパラメタ推定装置の構成を示すブロック図である。 隠れマルコフモデルの状態遷移モデルの例を示す概念図である。 ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルの例を示す概念図である。 実施の形態1に係るモデルパラメタ推定方法を示すフローチャートである。 図7Aは、実施の形態1に係るモデルパラメタ推定装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図7Bは、実施の形態1に係るモデルパラメタ推定装置の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係るモデルパラメタ推定装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係るモデルパラメタ推定方法を示すフローチャートである。 実施の形態2における状態遷移モデルの変更の例を示す概念図である。
以下、本発明をより詳細に説明するため、本発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る状態推定システム1の構成を示すブロック図であり、状態推定システム1が自動船舶識別システムである場合を示している。状態推定システム1において、観測対象は船舶100である。状態推定システム1は、船舶100から受信した観測データを用いて船舶100を識別し、識別した船舶100が不審な行動をとっているか否かを判定する。観測データは、船舶100から自動識別システム信号(以下、AIS信号と記載する)として発信され、船舶100の種類、名称および識別番号が含まれる。
なお、AIS信号は、法律上、常に正確な情報を含めて発信することが義務付けられているが、密漁または密輸といった不審な行動をとるときに一時的に不適切なAIS信号を発信する船舶が存在することが知られている。このため、船舶から不適切なAIS信号が発信されるということは、この船舶が不審な行動をとる兆候であると言える。AIS信号が不適切になる場合とは、例えば、AIS信号に含まれる船舶の識別番号が航行中に変更されるか、AIS信号に実在しない船舶の名称が含まれて発信される場合がある。
状態推定システム1において、船舶100が不審な行動をとっているか否かは、AIS信号が不適切であるか否かに基づいて判定される。船舶100から発信されたAIS信号は、例えば、“不適切ではない”、“不適切である”および“受信されなかった”という3つの状態のいずれかとなる。例えば、同一の船舶から発信されたAIS信号に含まれる識別信号が航行中に変更されるか、実在しない船舶の名称を含まれる場合、AIS信号は不適切であると判定される。
状態推定システム1は、図1に示すように、モデルパラメタ推定装置2、観測データ保存部3、モデルパラメタ保存部4、観測データ取得装置5、状態推定装置6および推定結果出力装置7を備える。モデルパラメタ推定装置2は、観測データ保存部3に保存されている観測データを用いて、船舶100の状態を推定するためのHMMのモデルパラメタを推定し、推定されたモデルパラメタをモデルパラメタ保存部4に保存する。
観測データ保存部3には、観測データ取得装置5によって取得された船舶100の観測データ(AIS信号)が保存されている。モデルパラメタ保存部4には、モデルパラメタ推定装置2によって推定されたモデルパラメタが保存されている。
観測データ取得装置5は、観測データを取得する装置であり、例えば、船舶100から一定周期で発信されたAIS信号を受信するAIS受信機である。図2は、観測データの例を示す図であり、観測データ取得装置5によって船舶100から受信されたAIS信号の時系列を示している。図2において、k番目の時刻フレームがtであり、観測データ取得装置5によって時刻フレームtに取得された観測データがzである。AIS信号である観測データzは、“0”または“1”のいずれかとなる2値のデータである。AIS信号が不適切ではなければ、z=0となり、AIS信号が不適切であれば、z=1となる。また、Oにストロークが付いた文字は、空集合を表す記号であり、観測データ取得装置5によってAIS信号が受信されなかった場合を表している。
状態推定装置6は、観測データ保存部3に保存された観測データを用いて、モデルパラメタ保存部4に保存されたモデルパラメタが設定された状態推定アルゴリズムによって、船舶100の状態を推定する。推定結果出力装置7は、状態推定装置6により推定された船舶100の状態を出力する。例えば、推定結果出力装置7は、船舶100の位置および移動状態を表示する表示装置である。
なお、観測データは、観測対象の状態が観測されたデータであれば、AIS信号以外のデータであってもよい。例えば、観測データは、観測対象の位置、速度、形状、音、種類および電磁波特性といったデータであってもよい。また、観測データは、観測者が主観的に観測対象を分類したデータであってもよい。例えば、観測者から見て観測対象が不審な外観であったか否かを示すデータであってもよいし、観測者によって判断された観測対象の行動の種別に応じて分類されたデータであってもよい。
モデルパラメタ推定装置2は、自動船舶識別システム以外の様々な状態推定システムに適用可能である。状態推定システムには、例えば、宅内の電化製品および照明器具の稼働の状態が観測された観測データを用いて、居住者の行動状態を推定するシステムがある。状態推定システムには、工作機械の駆動部の状態が観測された観測データを用いて、工作機械の故障を推定するシステムもある。なお、以降では、状態推定システム1が、モデルパラメタ推定装置2を備える自動船舶識別システムである場合を例に挙げて説明する。
図3はモデルパラメタ推定装置2の構成を示すブロック図である。図3に示すように、モデルパラメタ推定装置2は、パラメタ推定部20およびパラメタ変換部21を備える。パラメタ推定部20は、観測データ保存部3に保存された観測データを用いて、HMMのモデルパラメタを推定する。なお、HMMには、“状態遷移モデル”と“観測モデル”とがある。状態遷移モデルは、観測対象の状態の遷移を示すモデルである。観測モデルは、観測対象の状態ごとの観測値を示すモデルである。HMMのモデルパラメタには、“状態遷移モデルのパラメタ”と“観測モデルのパラメタ”とがある。
パラメタ変換部21は、パラメタ推定部20によって推定されたHMMのモデルパラメタを、観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタに変換する。以降の説明では、上記状態遷移モデルを、入れ子構造を有した状態遷移モデルと適宜記載する。パラメタ変換部21によって変換されたモデルパラメタは、モデルパラメタ保存部4に保存される。上記入れ子構造を有した状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムとしては、例えば、ベルヌーイフィルタが挙げられる。また、ベルヌーイフィルタ以外の状態推定アルゴリズムには、例えば、Integrated Probabilistic Data Association(以下、IPDAと記載する)アルゴリズムがある。IPDAアルゴリズムは、観測対象の存在有無を示す情報と観測対象の状態ベクトルとからなる入れ子構造を有した状態推定アルゴリズムである。
特許文献1に記載された従来の技術は、観測対象が常に存在することを前提としているカルマンフィルタのモデルパラメタを推定するものである。カルマンフィルタには、観測対象が存在しない状態と観測対象が存在する状態との遷移を示す状態遷移モデルが存在しない。一方、ベルヌーイフィルタでは、観測対象が存在しない状態と観測対象が存在する状態との遷移が考慮される。
ここで、“観測対象が存在しない状態”と“観測対象が存在する状態”が確率的に遷移する上位概念の状態の遷移を仮定し、上位概念の状態の遷移における“観測対象が存在する状態”を前提として、観測対象の状態が確率的に遷移する下位概念の状態の遷移を仮定する。このように仮定すると、観測対象の下位概念の状態の遷移は、観測対象の上位概念の状態の遷移における一方の状態に含まれる。ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルでは、観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる。例えば、ベルヌーイフィルタを、図1に示した自動船舶識別システムに適用すると、船舶100の行動が不審か否かという上位概念の状態を推定し、かつ船舶100がどの種類の不審な行動をとっているかという下位概念の状態を推定することが可能である。
パラメタ推定部20によって推定されるHMMのモデルパラメタについて説明する。
図4は、HMMの状態遷移モデルの例を示す概念図であり、観測対象(船舶100)の状態が3種類である場合を示している。HMMにおいて、観測対象は、ある時刻フレームでいずれかの状態にあると仮定され、この時刻の状態に依存して次の時刻フレームの状態に確率的に遷移すると仮定される。図4に示す矢印は、状態間の遷移確率を表している。例えば、状態sから状態sへ遷移する遷移確率はp01であり、状態sが維持される確率はp00である。以降では、状態sから状態sへ遷移する遷移確率をpjiで表す。なお、観測対象の状態が3種類であるので、iおよびjは、1、2および3のいずれかの値となる。遷移確率pjiが、HMMの状態遷移モデルのパラメタである。
図4において、船舶100の状態sは“不審な行動をしていない状態”であり、破線で囲んで示した船舶100の状態sおよび状態sは“不審な行動をしている状態”である。状態sと状態sとの違いは、不審な行動の種類の違いである。例えば、状態sは、船舶100が違法行為の準備段階に属する行動をしている状態であり、状態sは、船舶100が違法行為の実行段階に属する行動をしている状態である。HMMの状態遷移モデルは、図4に示すように、観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移の一方の状態に含まれていない。
HMMの観測モデルのパラメタは、時刻フレームtで観測対象が状態sである場合に、観測データzが得られる確率である。以降の説明では、この確率をL(z|s)と表す。なお、観測対象の状態は3種類あるので、iおよびjは、1、2および3のいずれかの値となる。また、AIS信号である観測データzは、0、1、および空集合(Oにストロークが付いた文字で表される)のいずれかの値となる。確率pjiおよび確率L(z|s)がHMMのモデルパラメタである。
次に、ベルヌーイフィルタのモデルパラメタについて説明する。
ベルヌーイフィルタのモデルパラメタには、“状態遷移モデルのパラメタ”と“観測モデルのパラメタ”がある。ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルには、前述のように、上位概念の状態の遷移と下位概念の状態の遷移とがある。上位概念の状態の遷移には、2個の離散的な状態があり、HMMと同様に、一方の状態に依存して確率的に他方の状態へ遷移する。下位概念の状態の遷移は、上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれ、連続値または離散値で表される。
例えば、上位の状態遷移モデルを、観測対象である船舶100が存在しない状態と存在する状態との2つの状態の遷移を示すモデルとし、下位の状態遷移モデルを、船舶100の位置と速度で表される状態の遷移を示すモデルとする。下位の状態遷移モデルは、船舶100がどのように運動するかを示すモデルであるので、船舶100が存在する場合だけ定義可能である。すなわち、下位の状態遷移モデルが示す状態の遷移は、上位の状態遷移モデルが示す状態の遷移のうち、船舶100が存在する状態に含まれる。
図5は、ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルの例を示す概念図であって、図1に示した自動船舶識別システムに適用されたベルヌーイフィルタの状態遷移モデルを示している。図5において、上位の状態遷移モデルは、船舶100が“不審行動なし”の状態と“不審行動あり”の状態との遷移を示すモデルである。下位の状態遷移モデルは、船舶100が“不審行動あり”の状態において、船舶100が“不審状態x”と“不審状態x”とのいずれであるかを示すモデルである。図5に示す矢印は、図4と同様に、状態間の遷移確率を表している。
船舶100が“不審行動なし”の状態から“不審行動あり”の状態へ遷移する遷移確率はpであり、船舶100が“不審行動なし”の状態が維持される確率は、1−pである。船舶100が不審状態x(i=1,2)から“不審行動なし”の状態へ遷移する確率は1−p(x)である。また、船舶100の“不審行動あり”の状態が維持され、かつ、不審状態xから不審状態x(j=1,2)へ遷移する確率をf(x|x)とする。確率p、確率p(x)および確率f(x|x)が、ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルのパラメタである。
ベルヌーイフィルタにおいて、観測対象の状態に依存しないパラメタは、誤った観測データ(AIS信号)が取得される確率pと誤った観測データがzである確率c(z)である。不審状態xにおいて、観測データの取得に成功した確率がp(x)であり、観測データの取得に成功しかつ当該観測データがzであった確率がf(z|x)である。船舶100が“不審行動なし”の状態において、観測データzが観測される確率がpc(z)である。例えば、船舶100が不審状態xである場合、観測データが取得されない確率は、(1−p(x))(1−p)である。船舶100が不審状態xである場合、観測データが取得されない確率は、p(x)f(z|x)(1−p)+(1−p(x))pc(z)である。
確率p、確率c(z)、確率p(x)および確率f(z|x)が、ベルヌーイフィルタで用いられる観測モデルのパラメタである。
ベルヌーイフィルタによって観測対象の状態を推定することの利点について説明する。
まず、ベルヌーイフィルタでは、HMMに比べて、モデルパラメタを解釈しやすい点が挙げられる。特に、ベルヌーイフィルタにおける観測モデルのパラメタであるpおよびp(x)は、HMMにおける観測モデルのパラメタと異なり、計測可能な値である。例えば、不審な行動をしていない船舶100から、不適切なAIS信号が取得される確率pおよび不適切なAIS信号の取得に失敗する確率1−pは、観測データ(AIS信号)の傾向から類推しやすい。
次に、HMMを前提とした典型的な状態推定アルゴリズムであるビタビアルゴリズムに比べて、ベルヌーイフィルタでは、観測データの誤差に対する観測対象の状態の推定精度が頑健であることが挙げられる。ビタビアルゴリズムは、時刻ごとに最も確からしい状態遷移の系列のみを残すアルゴリズムである。このため、ビタビアルゴリズムでは、ある時刻において、誤った観測データを取得するか観測データの取得に失敗して観測対象の状態の推定を誤ると、誤って推定された観測対象の状態は、以降の時刻における状態の推定にも影響を与える。これに対して、ベルヌーイフィルタでは、観測対象について複数通りの状態の遷移を想定して時刻ごとの状態を推定するため、誤った状態が推定されても、後に正しい状態が推定される可能性が比較的高い。
ベルヌーイフィルタによる観測対象の離散的な状態の推定は、推定精度の解析的な予測が可能である。ベルヌーイフィルタでは、例えば、船舶100が不審行動をとったか否かの判定において、この判定に要求された判定制度を満たすために必要なAIS信号の観測精度を算出できる。
次に動作について説明する。
図6は、実施の形態1に係るモデルパラメタ推定方法を示すフローチャートである。
まず、パラメタ推定部20が、観測データを用いて、HMMのモデルパラメタを推定する(ステップST1)。例えば、パラメタ推定部20が、パラメタ候補値の組み合わせについて尤度を算出し、算出した尤度が最大となるパラメタ候補値の組み合わせを、HMMのモデルパラメタの推定値として選別する、いわゆる総当たり探索を行ってもよい。尤度は、あるモデルパラメタの値が、実際に取得された観測データの時系列で実現される確率である。
パラメタ推定部20は、Baum−Welch法を用いて、HMMのモデルパラメタを推定してもよい。Baum−Welch法では、上記尤度の対数値が最大になるように、HMMのモデルパラメタの暫定的な値の更新を繰り返すことで、HMMのモデルパラメタの推定値が算出される。Baum−Welch法を用いることで、観測データの時系列に対して尤もらしいHMMのモデルパラメタの推定値が得られる。さらに、HMMのモデルパラメタの推定には、最急勾配法、準ニュートン法または粒子群最適化法といった最適化アルゴリズムを用いてもよい。
パラメタ変換部21が、HMMのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタで用いられるモデルのモデルパラメタに変換する(ステップST2)。例えば、図4を用いて説明したHMMのモデルパラメタを、図5を用いて説明したベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタに変換する場合について説明する。HMMのモデルパラメタは、確率pjiおよび確率L(z|s)である。HMMのモデルパラメタにおいて、観測データzには、データの取得に失敗した状態を示す値が含まれる。ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタは、確率p、確率p(x)、確率f(x|x)、確率p、確率c(z)、確率p(x)および確率f(z|x)である。ベルヌーイフィルタにおいて、観測データzには、データの取得に失敗した状態を示す値が含まれない。
観測データは、図1に示した船舶100から発信されるAIS信号であり、観測対象は船舶100である。図4に示したHMMにおける状態sは、船舶100が“不審行動をしていない状態”であり、状態sは、“第1の不審状態”であり、状態sは、“第2の不審状態”である。確率L(z|s)は、状態sの観測対象(船舶100)の観測データzが取得される確率である。AIS信号である観測データzは、AIS信号が不適切ではなければ、z=0となり、AIS信号が不適切であれば、z=1となる。Oにストロークが付いた文字は、空集合を表す記号であり、観測データ取得装置5によってAIS信号が受信されなかった場合を表している。
図5に示したベルヌーイフィルタにおける上位概念の状態の遷移は、“不審行動なし”の状態と“不審行動あり”の状態との遷移である。また、上位概念の状態の遷移における“不審行動あり”の状態には、不審状態xと不審状態xとの遷移である、下位概念の状態の遷移が含まれる。不審状態xは第1の不審状態であり、不審状態xは第2の不審状態である。確率pは、船舶100が“不審行動なし”の状態から“不審行動あり”の状態へ遷移する確率である。確率pは、船舶100で“不審行動あり”の状態が維持される確率である。確率f(z|x)は、不審状態xである船舶100の観測データzが取得される確率である。f(z|x)における観測データzは、0または1であり、不審状態の初期状態は、常に“第1の不審状態(不審状態x)”である。
パラメタ変換部21には、HMMにおける状態とベルヌーイフィルタにおける状態との対応関係が設定されている。状態間の対応関係は、例えば、状態間の類似度合いに応じて決定されたものである。まず、HMMにおける状態遷移モデルのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおける状態遷移モデルのモデルパラメタに変換する場合について説明する。HMMにおける状態sは、船舶100が“不審行動をしていない状態”であるので、ベルヌーイフィルタにおける“不審行動なし”の状態に対応する。状態sが維持される確率p00と、“不審行動なし”の状態が維持される確率1−pとの間には、下記式(1)が成立する。

Figure 0006735956
HMMにおける状態sは、船舶100が不審行動をとったときの初期状態であることから、ベルヌーイフィルタにおける不審状態xに対応する。このため、下記式(2)、下記式(3)および下記式(4)の関係が成立する。なお、下記式(4)は、不審状態の初期状態が、常に“第1の不審状態”であるという前提に基づく等式である。

Figure 0006735956
HMMにおける状態sは、船舶100が不審行動の初期状態から遷移した不審状態であることから、ベルヌーイフィルタにおける不審状態xに対応する。このため、下記式(5)、下記式(6)、下記式(7)、下記式(8)、および下記式(9)の関係が成立する。下記式(7)は、不審状態の初期状態が常に“第1の不審状態”であるという前提に基づく等式である。

Figure 0006735956
上記式(1)から上記式(9)までをまとめると、下記式(10)に示す連立方程式が得られる。

Figure 0006735956
上記式(10)に示した連立方程式を、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタについて解くことで、下記式(11)が得られる。

Figure 0006735956
HMMにおける状態遷移確率pjiは、下記式(12)のように定義されているので、上記式(11)のpおよびp(x)のそれぞれの右辺の等式は、常に成立する。パラメタ変換部21は、上記式(11)を用いて、HMMにおける状態遷移モデルのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおける状態遷移モデルのモデルパラメタに変換する。

Figure 0006735956
続いて、HMMにおける観測モデルのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおける観測モデルのモデルパラメタに変換する場合について説明する。
HMMにおける状態sは、船舶100が“不審行動をしていない状態”であるので、ベルヌーイフィルタにおける“不審行動なし”の状態に対応する。このため、観測データz=0,1について、下記式(13)および下記式(14)が成立する。

Figure 0006735956
また、HMMにおける状態sは、ベルヌーイフィルタにおける不審状態xに対応するので、観測データz=0,1について、下記式(15)および下記式(16)が成立する。

Figure 0006735956
さらに、HMMにおける状態sは、ベルヌーイフィルタにおける不審状態xに対応するので、観測データz=0,1について、下記式(17)および下記式(18)の関係が成立する。

Figure 0006735956
上記式(13)から上記式(18)までをまとめると、下記式(19)に示す連立方程式が得られる。

Figure 0006735956
上記式(19)に示した連立方程式を、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタについて解くことで、下記式(20)が得られる。パラメタ変換部21は、下記式(20)を用いて、HMMにおける観測モデルのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおける観測モデルのモデルパラメタに変換する。

Figure 0006735956
パラメタ変換部21は、HMMにおける状態と、ベルヌーイフィルタにおける状態との対応関係から、前述した連立方程式を導出し、導出した連立方程式を、観測データを用いて解くことで、HMMのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタに変換する。例えば、N種類の不審状態があるベルヌーイフィルタのモデルパラメタを推定する場合、状態数がN+1であるHMMのモデルパラメタと、N種類の不審状態があるベルヌーイフィルタのモデルパラメタとの間で対応関係が成立する。従って、モデルパラメタ変換処理は、不審状態の種類が任意の数であるベルヌーイフィルタにおいて実施可能である。
なお、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタのうち、例えば、AIS信号の取得に失敗する確率が既知であれば、モデルパラメタ変換処理で既知の上記確率を求める処理を省略してもよい。例えば、船舶100が不審状態xである場合の観測データが取得されない確率(1−p(x))(1−p)が既知であれば、この確率を求める処理が省略される。また、船舶100が不審状態xである場合の観測データが取得されない確率p(x)f(z|x)(1−p)+(1−p(x))pc(z)が既知であれば、この確率を求める処理が省略される。
ステップST1において、HMMのモデルパラメタの暫定的な値に基づいて、HMMのモデルパラメタが推定される場合、パラメタ推定部20が、ステップST1の処理前に、HMMのモデルパラメタの暫定的な値を設定する処理を実行してもよい。
例えば、パラメタ推定部20が、観測対象の観測条件に対応するモデルパラメタを決定するパラメタ導出ルールに基づいて、HMMのモデルパラメタの暫定的な値を求めてもよい。観測条件には、例えば、観測対象を観測する観測機器の種類、および当該観測機器で観測対象が観測されたときの天候が含まれる。
また、パラメタ変換部21が、HMMにおける状態とベルヌーイフィルタにおける状態との対応関係に基づいて、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタの暫定的な値から、HMMのモデルパラメタの暫定的な値を算出してもよい。パラメタ推定部20は、パラメタ変換部21により算出されたHMMのモデルパラメタの暫定的な値に基づいて、HMMのモデルパラメタを推定する。なお、ステップST1において、総当たり探索でHMMのモデルパラメタを推定する場合、HMMのモデルパラメタの暫定的な値は不要である。
次に、モデルパラメタ推定装置2のハードウェア構成について説明する。
モデルパラメタ推定装置2における、パラメタ推定部20およびパラメタ変換部21の機能は、処理回路によって実現される。すなわち、モデルパラメタ推定装置2は、図6に示したフローチャートのステップST1からステップST2までの処理を実行するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
図7Aは、モデルパラメタ推定装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。また、図7Bは、モデルパラメタ推定装置2の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。図7Aと図7Bにおいて、入出力インタフェース200は、モデルパラメタ推定装置2と観測データ保存部3およびモデルパラメタ保存部4との間におけるデータの入出力を中継するインタフェースである。
処理回路が図7Aに示す専用のハードウェアの処理回路201である場合、処理回路201は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。モデルパラメタ推定装置2における、パラメタ推定部20およびパラメタ変換部21の機能を別々の処理回路で実現してもよく、これらの機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
処理回路が図7Bに示すプロセッサ202である場合、モデルパラメタ推定装置2における、パラメタ推定部20およびパラメタ変換部21の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。なお、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述されてメモリ203に記憶される。
プロセッサ202は、メモリ203に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、モデルパラメタ推定装置2におけるパラメタ推定部20およびパラメタ変換部21の機能を実現する。すなわち、モデルパラメタ推定装置2は、プロセッサ202によって実行されるときに、図6に示したフローチャートにおけるステップST1からステップST2までの処理が結果的に実行されるプログラムを記憶するためのメモリ203を備える。これらのプログラムは、モデルパラメタ推定装置2における、パラメタ推定部20およびパラメタ変換部21の手順または方法をコンピュータに実行させる。メモリ203は、コンピュータを、モデルパラメタ推定装置2におけるパラメタ推定部20およびパラメタ変換部21として機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
メモリ203は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically−EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVDなどが該当する。
モデルパラメタ推定装置2における、パラメタ推定部20およびパラメタ変換部21の機能について一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、パラメタ推定部20は、専用のハードウェアである処理回路201で機能を実現し、パラメタ変換部21は、プロセッサ202がメモリ203に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって機能を実現する。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせによって上記機能を実現することができる。
以上のように、実施の形態1に係るモデルパラメタ推定装置2は、観測データを用いて推定したHMMのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタに変換する。これにより、モデルパラメタ推定装置2は、入れ子構造を有した状態遷移モデルを用いるベルヌーイフィルタのモデルパラメタを推定することができる。例えば、状態推定装置6が観測対象の状態を推定するときに、モデルパラメタ推定装置2は、観測データを用いて、ベルヌーイフィルタのモデルパラメタを推定することが可能である。
実施の形態1に係る状態推定システム1は、モデルパラメタ推定装置2および状態推定装置6を備える。状態推定装置6は、モデルパラメタ推定装置2によってモデルパラメタが推定されたベルヌーイフィルタを用いて、観測対象の状態を推定する。状態推定装置6は、モデルパラメタ推定装置2とベルヌーイフィルタとを併用することで、観測データの誤差に頑健であり、かつ推定精度の予測が可能な状態推定が可能である。
例えば、状態推定システム1では、船舶100が不審行動ありの状態になる確率、船舶100の不審行動の状態が遷移する確率、不審行動の遷移前後の状態において船舶100から不適切なAIS信号が取得される確率およびAIS信号の受信に失敗する確率が未知であっても、船舶100が不審行動をしているか否かを推定でき、船舶100が不審行動をとっている場合、不審行動の種類を推定することができる。
また、Baum−Welch法によってモデルパラメタを推定したHMMによって船舶の状態を推定する従来の技術と異なって、状態推定システム1では、観測データの誤差に頑健であり、かつ推定精度の予測が可能な状態推定が可能である。
実施の形態2.
実施の形態1に係るモデルパラメタ推定装置2では、ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルにおいて、下位の状態遷移モデルにおける状態数が既知であることを前提としていた。しかしながら、ベルヌーイフィルタで用いられる状態遷移モデルでは、状態数が未知な場合もある。例えば、図1に示した状態推定システム1において、船舶100の不審状態が分類される状態の数は必ずしも自明ではない。
実施の形態2では、HMMのモデルパラメタの推定値に対する、ベルヌーイフィルタの状態遷移モデルの妥当性を判定し、妥当性が低い状態遷移モデルを新たな状態遷移モデルに変更して、HMMのモデルパラメタの推定値を改めて算出する。これにより、状態遷移モデルにおける状態数が未知な場合であっても尤もらしい状態数の状態遷移モデルに変更される。
図8は、実施の形態2に係るモデルパラメタ推定装置2Aの構成を示すブロック図である。モデルパラメタ推定装置2Aは、観測データ保存部3に保存されている観測データを用いてHMMのモデルパラメタを推定し、推定したモデルパラメタをモデルパラメタ保存部4に保存する。図8に示すように、モデルパラメタ推定装置2Aは、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23を備える。
パラメタ推定部20Aは、観測データ保存部3に保存された観測データと、モデル変更部23によって変更された状態遷移モデルのモデル構造に関する情報とに基づいて、HMMのモデルパラメタを推定する。モデル構造に関する情報は、例えば、変更後の状態遷移モデルに設定されたHMMのモデルパラメタの暫定的な値である。
パラメタ変換部21Aは、妥当性判定部22を介して、パラメタ推定部20Aによって推定されたHMMのモデルパラメタを入力し、入力したHMMのモデルパラメタを、観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタに変換する。当該状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムとしては、例えば、ベルヌーイフィルタが挙げられる。パラメタ変換部21Aによって変換されたモデルパラメタは、モデルパラメタ保存部4に保存される。
妥当性判定部22は、観測データ保存部3に保存された観測データと、パラメタ推定部20Aによって推定されたHMMのモデルパラメタとを用いて、HMMにおける状態遷移モデルの妥当性を表す指標を算出し、当該指標に基づいて、状態遷移モデルを変更すべきか否かを判定する。例えば、妥当性判定部22は、HMMにおける状態遷移モデルの妥当性を表す指標に基づいて状態遷移モデルを変更すべきと判定すると、モデル変更の実行を指示する信号と、変更前のモデル構造に関する情報とを、モデル変更部23へ出力する。変更前のモデル構造に関する情報は、例えば、変更前の状態遷移モデルの状態数である。
モデル変更部23は、HMMにおける状態遷移モデルを変更する。例えば、モデル変更部23は、妥当性判定部22から入力したモデル変更の実行を指示する信号に応じて、HMMにおける状態遷移モデルを新たな状態遷移モデルに変更する。モデル変更部23は、変更後の状態遷移モデルのモデル構造に関する情報をパラメタ推定部20Aに出力する。
次に動作について説明する。
図9は、実施の形態2に係るモデルパラメタ推定方法を示すフローチャートである。
まず、パラメタ推定部20Aが、HMMにおける初期の状態遷移モデルに対してモデルパラメタの暫定的な値を設定する(ステップST1a)。初期の状態遷移モデルは、予め定められた状態数の状態遷移モデルである。例えば、船舶100が不審な行動をとっているか否かを示す状態遷移モデル、すなわち、“不審行動なし”の状態を示す状態sと“不審行動あり”の状態を示す状態sとの遷移を示す状態遷移モデルを、初期の状態遷移モデルとしてもよい。また、船舶100が“不審行動あり”の状態であるときの状態数が最大値Nmaxである状態遷移モデル、すなわち、Nmax+1個の状態がある状態遷移モデルを、初期の状態遷移モデルとしてもよい。
パラメタ推定部20Aが、観測データを用いて、HMMのモデルパラメタを推定する(ステップST2a)。HMMにおける状態遷移モデルが、ステップST1aにおいてモデルパラメタの暫定的な値が設定された初期の状態遷移モデルである場合、パラメタ推定部20Aは、当該状態遷移モデルを用いるHMMのモデルパラメタを推定する。
一方、HMMにおける状態遷移モデルが、後述するステップST5aにおいてモデルパラメタの暫定的な値が設定された新たな状態遷移モデルである場合、パラメタ推定部20Aは、当該状態遷移モデルを用いるHMMのモデルパラメタを推定する。HMMのモデルパラメタを推定する方法は、実施の形態1で示したものと同様である。
なお、ステップST2aにおいて、実施の形態1で説明した総当り探索によりHMMのモデルパラメタを推定する場合は、ステップST1aにおけるHMMのモデルパラメタの暫定的な値の設定は不要である。この場合には、ステップST1aを省略してもよい。
次に、妥当性判定部22が、HMMにおける状態遷移モデルを変更すべきか否かを判定する(ステップST3a)。例えば、妥当性判定部22は、観測データ保存部3に保存された観測データと、パラメタ推定部20Aによって推定されたHMMのモデルパラメタとに基づいて、状態遷移モデルの妥当性を表す指標を算出する。状態遷移モデルの妥当性を表す指標は、例えば、状態遷移モデルのHMMにおける尤度であり、HMMのモデルパラメタを条件として観測データの時系列により実現される事象の条件付き確率である。当該尤度は、前向き−後向き法を用いて算出することができる。また、当該尤度が高いほど、HMMのモデルパラメタは、観測データの時系列に対して妥当である。
続いて、妥当性判定部22は、今回算出した尤度をメモリに保存するとともに、メモリから前回に算出した尤度を読み出し、今回算出した尤度と前回に算出した尤度との差分を算出する。妥当性判定部22は、今回算出した尤度と前回に算出した尤度との差分を閾値と比較した結果に基づいて、状態遷移モデルを変更すべきか否かを判定する。
ただし、妥当性判定部22が、状態遷移モデルのHMMにおける尤度を最初に算出したとき、すなわち、今回算出した尤度と差分をとる相手が存在しない場合は、ステップST3aにおいて状態遷移モデルを変更すべきと判定する。
尤度の差分と比較する上記閾値は、状態遷移モデルの変更条件に基づいて決定される。例えば、状態遷移モデルにおける状態の数を増加させる変更条件である場合、モデル変更部23によって状態遷移モデルが変更されると、変更後の状態遷移モデルについての尤度は高くなり、尤度が高くなる度合いは、状態数が増加するほど緩やかになる。すなわち、状態遷移モデルにおける状態数を増加させたときの尤度の差分が十分に小さい場合、その状態遷移モデルは、観測データを説明する上で十分に複雑である。当該状態遷移モデルを用いるHMMのモデルパラメタは、観測データの時系列に対して妥当性が低い。
妥当性判定部22は、状態遷移モデルにおける状態数を増加させる変更が行われたときの尤度の増加量が閾値よりも小さければ、この状態遷移モデルに変更すべきでないと判定する(ステップST3a;NO)。妥当性判定部22は、ステップST2aにおいてパラメタ推定部20Aによって推定されたHMMのモデルパラメタをパラメタ変換部21Aに出力する。パラメタ変換部21Aは、妥当性判定部22から入力したHMMのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタに変換する(ステップST4a)。ステップST4aの処理は、図6のステップST2と同じである。
一方、状態遷移モデルにおける状態数を増加させる変更が行われたときの尤度の増加量が閾値以上である場合、妥当性判定部22は、この状態遷移モデルに変更すべきと判定する(ステップST3a;YES)。妥当性判定部22は、モデル変更の実行を指示する信号と変更前のモデル構造に関する情報とをモデル変更部23へ出力する。モデル変更部23は、妥当性判定部22から入力したモデル変更の実行を指示する信号に応じて、HMMにおける状態遷移モデルを、上記変更条件に基づいて状態数を増加させた新たな状態遷移モデルに変更する。
また、状態遷移モデルの変更条件は、状態遷移モデルにおける状態数を減少させる条件であってもよい。モデル変更部23が、この変更条件に従って、状態数が減少するように状態遷移モデルを変更すると、変更後の状態遷移モデルについての尤度は低下し、変更後の状態遷移モデルにおける状態数が妥当な状態数から少なくなるほど、尤度が大きく減少する。すなわち、状態遷移モデルにおける状態数を減少させたときの尤度の差分が大きい場合、その状態遷移モデルは、観測データを説明する上で過剰に単純化されている。当該状態遷移モデルを用いるHMMのモデルパラメタは、観測データの時系列に対して妥当性が低い。
妥当性判定部22は、状態遷移モデルにおける状態数を減少させる変更が行われたときの尤度の減少量が閾値よりも大きければ、この状態遷移モデルに変更すべきでないと判定する(ステップST3a;NO)。この後、ステップST4aが実行される。
一方、状態遷移モデルにおける状態数を減少させる変更が行われたときの尤度の減少量が閾値よりも小さい場合、妥当性判定部22は、この状態遷移モデルに変更すべきと判定する(ステップST3a;YES)。モデル変更部23は、妥当性判定部22から入力したモデル変更の実行を指示する信号に応じて、HMMにおける状態遷移モデルを、上記変更条件に基づいて状態数を減少させた新たな状態遷移モデルに変更する。
なお、状態遷移モデルの妥当性を表す指標として、尤度の代わりに、赤池情報量基準(Akaike Information Criterion)を用いてもよい。
また、ステップST2aにおいて、パラメタ推定部20Aによって推定されたHMMのモデルパラメタが、HMMのモデルパラメタの推定に用いられた観測データに過剰に適合する可能性がある。この場合、HMMのモデルパラメタは、その推定に用いられた観測データの時系列に対する妥当性は高くなるが、その推定に用いられなかった観測データの時系列に対する妥当性が高くなるとは限らない。そこで、妥当性判定部22は、HMMのモデルパラメタの推定に用いられた観測データの代わりに、HMMのモデルパラメタの推定に用いられなかった観測データを用いて、状態遷移モデルの妥当性を表す指標を算出してもよい。これにより、上記不具合を解消することができる。
パラメタ推定部20Aは、モデル変更部23によって変更された新たな状態遷移モデルに対してHMMのモデルパラメタの暫定的な値を設定する(ステップST5a)。
より複雑な状態遷移モデルに変更する場合、新たな状態遷移モデルは、例えば、状態数を1つ増やしたモデルとなる。ステップST2aにおいて、モデルパラメタが推定されるHMMの状態遷移モデルが、“不審行動なし”の状態、“第1の不審状態”および“第2の不審状態”といった状態数が3つのモデルであった場合、モデル変更部23は、“不審行動なし”の状態、“第1の不審状態”、“第2の不審状態”および“第3の不審状態”といった状態数が4つの状態遷移モデルに変更する。
なお、ステップST2aにおいて、実施の形態1で説明した総当り探索によりHMMのモデルパラメタを推定する場合は、ステップST5aにおいてHMMのモデルパラメタの暫定的な値の設定が不要である。この場合には、ステップST4aにて状態遷移モデルが変更された後、ステップST5aを省略してステップST2aへ戻るようにしてもよい。
変更後の状態遷移モデルに設定される暫定的なモデルパラメタには、状態遷移モデルが変更される前のHMMのモデルパラメタに加え、“第3の不審状態”に関するモデルパラメタが含まれる。“第3の不審状態”に関するHMMのモデルパラメタは、例えば、“第2の不審状態”から“第3の不審状態”へ遷移する確率、および、“第3の不審状態”であるときに観測データzが取得される確率が挙げられる。
また、より単純な状態遷移モデルに変更する場合、新たな状態遷移モデルは、例えば、状態数を1つ減らしたモデルとなる。ここで、ステップST1aにおける初期の状態遷移モデルの状態数はNmaxとし、変更後の状態遷移モデルの状態数は、2つ未満にならないものとする。
モデル変更部23は、状態遷移モデルの状態数を変える代わりに、状態間で遷移可能な経路を変えた状態遷移モデルに変更してもよいし、状態数と状態間で遷移可能な経路との両方を変えた状態遷移モデルに変更してもよい。パラメタ変換部21Aは、変更後の状態遷移モデルを用いるHMMのモデルパラメタを、ベルヌーイフィルタにおけるモデルパラメタに変換する。
図10は、実施の形態2における状態遷移モデルの変更の例を示す概念図である。
図1に示した状態推定システム1が、モデルパラメタ推定装置2Aを備え、モデル変更部23は、状態数を1つ増やしたモデルとなるように状態遷移モデルを変更する。モデル変更部23によってHMMの状態遷移モデルの状態数が変更された場合、HMMにおける状態に対応するベルヌーイフィルタにおける状態も変更される。すなわち、HMMにおける状態遷移モデルを変更しながら、変更後の状態遷移モデルの妥当性を評価することは、異常状態の種類の数が異なるベルヌーイフィルタを探索することに相当する。
例えば、図10において、HMMにおける初期の状態遷移モデルに対応するベルヌーイフィルタの状態遷移モデル(1)が、“不審行動なし”の状態、“第1の不審状態”および“第1の不審状態x”といった状態数が3つのモデルである場合、モデル変更部23は、状態遷移モデル(1)から状態数を1つ増やして、“不審行動なし”の状態、“不審行動あり”の状態、“第1の不審状態x”および“第2の不審状態x”という状態数が4つの状態遷移モデル(2)に変更する。次に、モデル変更部23は、状態遷移モデル(2)から状態数を1つ増やして、“不審行動なし”の状態、“不審行動あり”の状態、“第1の不審状態x”、“第2の不審状態x”および“第3の不審状態x”といった状態数が5つの状態遷移モデル(3)に変更する。
モデルパラメタ推定装置2Aは、HMMの状態遷移モデルを変更することにより、観測データとの不整合が少なく、かつ過剰に複雑でないベルヌーイフィルタのモデルパラメタを推定することが可能である。例えば、観測対象が何種類の不審状態となり得るかが未知な場合であっても、モデルパラメタ推定装置2Aは、観測データをよく説明するベルヌーイフィルタの状態遷移モデルを推定することができる。その結果、観測対象が何種類の不審状態となり得るかが未知な場合であっても、上記ベルヌーイフィルタを用いた観測対象の状態推定が可能である。
なお、モデルパラメタ推定装置2Aは、HMMのモデルパラメタをベルヌーイフィルタのモデルパラメタに変換してから、ステップST3aにおいて、状態遷移モデルの妥当性を表す指標の算出と、この指標に基づく状態遷移モデルの変更の要否判定とを行い、この判定の結果に応じて、ステップST4aにおける状態遷移モデルの変更を行ってもよい。このとき、妥当性判定部22が、パラメタ変換部21AによってHMMのモデルパラメタから変換されたベルヌーイフィルタのモデルパラメタを用いて、HMMの状態遷移モデルの妥当性を表す上記指標を算出してもよい。上記指標には、例えば、上記尤度または赤池情報量基準が挙げられる。
次に、モデルパラメタ推定装置2Aのハードウェア構成について説明する。
モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23の機能は、処理回路によって実現される。すなわち、モデルパラメタ推定装置2Aは、図9に示したフローチャートのステップST1aからステップST5aまでの処理を実行するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPUであってもよい。
処理回路が図7Aに示す専用のハードウェアの処理回路201である場合、処理回路201は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23の機能を別々の処理回路で実現してもよく、これらの機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
処理回路が図7Bに示すプロセッサ202である場合、モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。なお、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述されてメモリ203に記憶される。
プロセッサ202は、メモリ203に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23の機能を実現する。すなわち、モデルパラメタ推定装置2Aは、プロセッサ202によって実行されるときに、図9に示したフローチャートにおけるステップST1aからステップST5aまでの処理が結果的に実行されるプログラムを記憶するためのメモリ203を備える。これらのプログラムは、モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23の手順または方法をコンピュータに実行させる。メモリ203は、コンピュータを、モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23として機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
モデルパラメタ推定装置2Aにおける、パラメタ推定部20A、パラメタ変換部21A、妥当性判定部22およびモデル変更部23の機能について一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、パラメタ推定部20Aおよびパラメタ変換部21Aは、専用のハードウェアである処理回路201で機能を実現し、妥当性判定部22およびモデル変更部23は、プロセッサ202がメモリ203に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって機能を実現する。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせによって上記機能を実現することができる。
以上のように、実施の形態2に係るモデルパラメタ推定装置2Aでは、HMMのモデルパラメタの推定値と観測データを用いて、HMMにおける状態遷移モデルの妥当性を表す指標を算出し、算出した指標に基づいて、観測データの時系列に対して尤もらしいモデルが得られるまで状態遷移モデルの変更を繰り返し行う。これにより、観測対象が何種類の不審状態となり得るかが未知な場合であっても、上記ベルヌーイフィルタを用いた観測対象の状態推定が可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、実施の形態のそれぞれの自由な組み合わせまたは実施の形態のそれぞれの任意の構成要素の変形もしくは実施の形態のそれぞれにおいて任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係るモデルパラメタ推定装置は、ベルヌーイフィルタのモデルパラメタを推定することができるので、例えば、ベルヌーイフィルタを用いて観測対象の状態を推定する状態推定システムに利用可能である。
1 状態推定システム、2,2A モデルパラメタ推定装置、3 観測データ保存部、4 モデルパラメタ保存部、5 観測データ取得装置、6 状態推定装置、7 推定結果出力装置、20,20A パラメタ推定部、21,21A パラメタ変換部、22 妥当性判定部、23 モデル変更部、100 船舶、200 入出力インタフェース、201 処理回路、202 プロセッサ、203 メモリ。

Claims (5)

  1. 観測対象の状態が観測された観測データを用いて、隠れマルコフモデルのモデルパラメタを推定するパラメタ推定部と、
    前記パラメタ推定部によって推定された前記隠れマルコフモデルのモデルパラメタを、前記観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタに変換するパラメタ変換部と、
    を備えたことを特徴とするモデルパラメタ推定装置。
  2. 前記隠れマルコフモデルにおける状態遷移モデルの妥当性を表す指標に基づいて、状態遷移モデルを変更すべきか否かを判定する妥当性判定部と、
    前記隠れマルコフモデルにおける状態遷移モデルを変更するモデル変更部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のモデルパラメタ推定装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のモデルパラメタ推定装置と、
    前記状態推定アルゴリズムによって前記観測対象の状態を推定する状態推定装置と、
    を備えたことを特徴とする状態推定システム。
  4. パラメタ推定部が、観測対象の状態が観測された観測データを用いて、隠れマルコフモデルのモデルパラメタを推定するステップと、
    パラメタ変換部が、前記パラメタ推定部によって推定された前記隠れマルコフモデルのモデルパラメタを、前記観測対象の下位概念の状態の遷移が上位概念の状態の遷移におけるいずれかの状態に含まれる状態遷移モデルを用いる状態推定アルゴリズムのモデルパラメタに変換するステップと、
    を備えたことを特徴とするモデルパラメタ推定方法。
  5. 妥当性判定部が、前記隠れマルコフモデルにおける状態遷移モデルの妥当性を表す指標に基づいて、状態遷移モデルを変更すべきか否かを判定するステップと、
    モデル変更部が、前記隠れマルコフモデルにおける状態遷移モデルを変更するステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項4記載のモデルパラメタ推定方法。
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