JP6734756B2 - 蓄電池制御システム及び電力供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、商用電力系統と連系する燃料発電機を備えた電力供給システムと、当該電力供給システムに備えられる蓄電池の制御を行う蓄電池制御システムとに関する。
近年、商用電力系統と連系するガスエンジン発電機を備えた電力供給システムが注目されている。この電力供給システムには、ガスエンジン発電機の発電により供給される電力だけでなく、発電時に生じる排熱も利用することができるために、エネルギー効率が高いというメリットがある。さらに、この電力供給システムには、商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の期間中(以下、「停電時」という)において、ガスエンジン発電機を自立運転させることで電力を供給することができるというメリットもある。
しかし、停電時にガスエンジン発電機が自立運転する場合において、負荷の消費電力が急激に変動し、その変動量がガスエンジン発電機の燃焼制御では追随することが困難なほど大きい場合、必要な電力量とガスエンジン発電機が供給する電力量との間に過不足が生じることで、ガスエンジン発電機が供給する電力の周波数が著しく変動してしまう。この場合、ガスエンジン発電機の回転数が著しく変動することになり、最悪の場合はガスエンジン発電機が故障したり停止したりするという問題があった。特に、この問題は、発電効率を向上させるためにガスエンジン発電機が希薄燃焼を行う場合に顕著になる。
そこで、特許文献1及び非特許文献1では、停電時にガスエンジン発電機が自立運転する場合において、蓄電池の充電及び放電を利用することでガスエンジン発電機が供給する電力の周波数の変動を抑制する電力供給システムが提案されている。これらの電力供給システムでは、停電時にガスエンジン発電機が自立運転する場合において、負荷投入や負荷の消費電力が急激に増加することがあれば蓄電池の放電を行うことでガスエンジン発電機の出力増加率を一定に保ち、負荷の消費電力が急激に減少することがあれば蓄電池の充電を行うことでガスエンジン発電機の出力減少率を一定に保つことによって、ガスエンジン発電機の周波数安定性を向上させる。
特開2008−301545号公報
伊藤俊之著、「ガスエンジンの運転安定性向上に資する電力貯蔵の効果的な組み合わせ及び制御方法に関する研究」、早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科博士学位論文、2012年2月
特許文献1及び非特許文献1で提案されている電力供給システムでは、ガスエンジン発電機が供給する電力の変動のみに基づいて蓄電池の充電及び放電が制御されるため、蓄電池が満充電または完全放電の状態になることがあり得る。そして、蓄電池が満充電または完全放電の状態になってしまうと、それ以降の充電または放電が不可能になるため、ガスエンジン発電機が供給する電力の周波数の変動を抑制することができなくなるという問題がある。
また、特許文献1及び非特許文献1で提案されている電力供給システムでは、商用電力系統から電力が供給される平常時において、蓄電池が浮動充電の状態で待機するだけである。これは、平常時には、商用電力系統から供給される電力の増減によって負荷の消費電力の変動が吸収されるため、ガスエンジン発電機が負荷に供給する電力の大きさ及び周波数を一定にする(例えば、発電効率が最大となる定格運転を行う)ことが可能であり、蓄電池の充電及び放電が不要になるからである。しかし、平常時において負荷で消費される電力量が大幅に低下すると、これに併せてガスエンジン発電機が発電する電力量も低下させるか発電を停止しなければならないため、発電効率が悪化するという問題がある。また、平常時において負荷の消費電力が大幅に増加すると、これに併せて商用電力系統から供給される電力量を増加させなければならないため、商用電力系統の需給が逼迫したり電力料金が高騰したりするという問題がある。
さらに、例えば燃料電池等のガスエンジン発電機以外の燃料発電機(燃料の消費により発電を行う発電機器)を用いた電力供給システムにおいても、上記のガスエンジン発電機を用いた電力供給システムと同様の問題が生じ得る。
そこで、本発明は、電力供給システムに備えられている蓄電池を効果的に活用する蓄電池制御システム及び電力供給システムを提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた蓄電池制御システムであって、前記蓄電池は、商用電力系統及び所定の燃料を消費して発電する燃料発電機から供給される電力を充電するとともに、前記商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を消費する所定の負荷に対して充電した電力を放電して供給するものであり、前記制御部は、将来の所定の第1対象期間に前記蓄電池が充電すると予測される電力量である予測充電量を算出するとともに、前記第1対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測充電量の充電が可能な大きさになるように前記第1対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を放電させる事前放電制御と、将来の所定の第2対象期間に前記蓄電池が放電すると予測される電力量である予測放電量を算出するとともに、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測放電量の放電が可能な大きさになるように前記第2対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を充電させる事前充電制御と、の少なくとも一方を行うことを特徴とする蓄電池制御システムを提供する。
この蓄電池制御システムによれば、制御部による蓄電池の事前放電制御によって蓄電池が充電不可能な状態(例えば、満充電の状態)になることを防止することが可能になる、及び/または、制御部による蓄電池の事前充電制御によって蓄電池が放電不可能な状態(例えば、完全放電の状態)になることを防止することが可能になる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、前記第1対象期間が前記商用電力系統から電力が供給される平常時である場合における前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御と、前記第2対象期間が前記平常時である場合における前記予測放電量の算出及び前記事前充電制御と、の少なくとも一方を行ってもよい。
この蓄電池制御システムによれば、電力供給システムが動作する期間の大部分を占める平常時において、蓄電池を充電及び/または放電が可能な状態にすることができる。そして、平常時に蓄電池を充電可能な状態にすることで、例えば負荷の消費電力量が小さく燃料発電機が発電する電力量が過剰になる場合において、燃料発電機が発電する電力量の低下や発電の停止によって燃料発電機の発電効率が悪化することを回避することが可能になる。また、平常時に蓄電池を放電可能な状態にすることで、例えば負荷の消費電力量が大きく燃料発電機が発電する電力量では不足する場合において、商用電力系統から供給される電力量が過度に大きくなることを回避して、商用電力系統の需給の逼迫や電力料金の高騰を防止することが可能になる。また、平常時に蓄電池を放電可能な状態にすることで、例えば燃料発電機が停止しているが商用電力系統から供給される電力量を僅かに低減する必要がある場合において、燃料発電機を起動させて僅かな電力量だけ発電させることによって燃料発電機の発電効率が悪い状態で運転させることを、回避することが可能になる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部が、少なくとも前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御を行うものであり、前記制御部は、前記第1対象期間に前記燃料発電機が発電すると予測される電力量である第1予測発電量と、前記第1対象期間に前記負荷が消費すると予測される電力量である第1予測負荷消費量と、のそれぞれを算出し、前記第1予測発電量が前記第1予測負荷消費量よりも大きい場合、前記第1予測発電量から前記第1予測負荷消費量を減じた電力量を前記予測充電量として算出し、前記第1予測発電量が前記第1予測負荷消費量以下である場合、前記予測充電量を0として算出してもよい。
この蓄電池制御システムによれば、商用電力系統から電力が供給され得る平常時において、第1予測発電量及び第1予測負荷消費量に基づいて予測充電量を精度良く算出することができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部が、少なくとも前記予測放電量の算出及び前記事前充電制御を行うものであり、前記制御部は、前記第2対象期間に前記燃料発電機が発電すると予測される電力量である第2予測発電量と、前記第2対象期間に前記負荷が消費すると予測される電力量である第2予測負荷消費量と、のそれぞれを算出し、前記第2予測負荷消費量が前記第2予測発電量よりも大きい場合、前記第2予測負荷消費量から前記第2予測発電量を減じた電力量である予測差分量を超えない前記予測放電量を算出し、前記第2予測負荷消費量が前記第2予測発電量以下である場合、前記予測放電量を0として算出してもよい。
この蓄電池制御システムによれば、商用電力系統から電力が供給され得る平常時において、第2予測発電量及び第2予測負荷消費量に基づいて予測放電量を精度良く算出することができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、前記予測差分量が所定の放電開始閾値よりも大きい場合、前記予測差分量から前記放電開始閾値を減じた電力量を前記予測放電量として算出し、前記予測差分量が前記放電開始閾値以下である場合、前記予測放電量を0として算出してもよい。
この蓄電池制御システムによれば、平常時において蓄電池が放電する電力を利用してピークシフトを行うことができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、前記第2対象期間に対して発令される前記商用電力系統の電力需給の逼迫を緩和する要請に応じて、前記第2対象期間に前記商用電力系統から前記負荷に供給される電力量の一部または全部を削減する場合、その削減する電力量を前記予測放電量として算出してもよい。
この蓄電池制御システムによれば、平常時において蓄電池が放電する電力を利用してデマンドレスポンスを行うことができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部が、少なくとも前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御を行うものであり、前記制御部は、前記事前放電制御によって減少する前記蓄電池の蓄電量が、前記商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の開始段階において前記燃料発電機の代わりに前記蓄電池が前記負荷に供給する電力量及び前記燃料発電機を起動させるために前記蓄電池が前記燃料発電機に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる停電開始段階必要量以上になるように、前記事前放電制御を行ってもよい。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部が、少なくとも前記予測放電量の算出及び前記事前充電制御を行うものであり、前記制御部は、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が、前記商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の開始段階において前記燃料発電機の代わりに前記蓄電池が前記負荷に供給する電力量及び前記燃料発電機を起動させるために前記蓄電池が前記燃料発電機に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる停電開始段階必要量以上になるように、前記事前充電制御を行ってもよい。
これらの蓄電池制御システムによれば、蓄電池の蓄電量が停電開始段階必要量以上になるように、蓄電池の事前放電制御及び/または事前充電制御が行われる。そのため、平常時のどのようなタイミングで停電が発生したとしても、負荷への電力の供給や燃料発電機の起動を行うことができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、自然放電によって減少する前記蓄電池の蓄電量が前記停電開始段階必要量以上になるように、所定のタイミングで前記蓄電池を充電してもよい。
この蓄電池制御システムによれば、蓄電池が充電も放電もせず待機している場合であっても、蓄電池の蓄電量を停電開始段階必要量以上に維持することができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、前記燃料発電機の稼働状態に応じた前記停電開始段階必要量を算出してもよい。
特に、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、前記燃料発電機が発電中または停止直後の期間における前記停電開始段階必要量が、それ以外の期間における前記停電開始段階必要量よりも小さくなるように、前記停電開始段階必要量を算出してもよい。
これらの蓄電池制御システムによれば、停電開始段階必要量を厳密に算出することができるため、停電開始段階必要量を必要以上に大きく見積もることを防止することができる。したがって、平常時に放電可能な蓄電池の蓄電量を大きくすることができる。
また、上記の蓄電池制御システムにおいて、前記制御部は、前記停電の期間中における前記燃料発電機の稼働状態が、所定の基準を満たして安定している場合、前記燃料発電機が供給する電力を充電するように前記蓄電池を制御してもよい。
この蓄電池制御システムによれば、蓄電池が、停電の開始段階において放電して失った電力量を回復することができるため、停電時において燃料発電機が供給する電力の周波数の減少を抑制するための放電や、次回の停電が発生した際に供給すべき停電開始段階必要量の確保が可能になる。
また、本発明は、所定の燃料を消費して発電するとともに、商用電力系統と連系して所定の負荷に対して電力を供給する燃料発電機と、商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を充電して消費するとともに、前記負荷に対して放電によって電力を供給する蓄電池と、前記蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた上記の蓄電池制御システムと、を備えることを特徴とする電力供給システムを提供する。
この電力供給システムによれば、制御部による蓄電池の事前放電制御によって蓄電池が充電不可能な状態(例えば、満充電)になることを防止することが可能になる、及び/または、制御部による蓄電池の事前充電制御によって蓄電池が放電不可能な状態(例えば、完全放電)になることを防止することが可能になる。
上記特徴の蓄電池制御システム及び電力供給システムによれば、制御部が蓄電池の事前放電制御を行うことによって蓄電池の蓄電量が充電不可能な大きさになることを防止する、及び/または、制御部が蓄電池の事前充電制御を行うことによって蓄電池の蓄電量が放電不可能な大きさになることを防止する。したがって、蓄電池を効果的に活用することができる。
本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成の一例について示すブロック図。 平常時における電力供給システムの動作(事前放電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(事前放電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(事前充電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(事前充電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 停電時における電力供給システムの動作の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(停電開始段階必要量を考慮した事前放電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(停電開始段階必要量を考慮した事前放電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(停電開始段階必要量を考慮した事前充電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 平常時における電力供給システムの動作(停電開始段階必要量を考慮した事前充電制御)の一例を説明するための時系列のグラフ。 停電開始段階必要量の算出方法の一例を示す時系列のグラフ。
<<電力供給システムの構成例>>
最初に、本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成の一例について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成の一例について示すブロック図である。
図1に示すように、電力供給システム1は、燃料発電機11と、インバータ12と、蓄電池13と、消費履歴データ取得部14と、データベース15と、制御部16とを備える。なお、図1に示す負荷Lは、電力を消費する特定の機器であってもよいし、これらの機器の集合体(例えば、事業所や住宅などの施設における全ての電力消費源)であってもよい。
燃料発電機11は、例えば、ガスエンジン発電機や燃料電池など所定の燃料を消費して発電する発電機器で構成される。燃料発電機11を構成する発電機器は、例えば商用電力系統Aから供給される交流電力に同期して交流電力を出力可能な変換器を備えるなど、商用電力系統Aと連系して電力を供給可能な構成である。また、燃料発電機11は、商用電力系統Aから電力が供給される平常時において、商用電力系統Aと連系して電力を供給可能であるとともに、商用電力系統Aから電力の供給が停止する停電時において、商用電力系統Aから独立して(自立して)電力を供給可能である。
インバータ12は、例えば、商用電力系統A及び燃料発電機11から供給される交流電力を蓄電池13が充電可能な直流電力に変換するとともに蓄電池13が放電した直流電力を負荷Lが消費可能な交流電力に変換する変換器で構成される。
蓄電池13は、例えば、リチウムイオン電池などの直流電力を充電及び放電する少なくとも1つのバッテリセル(単電池)を接続して構成される。また、蓄電池13には、蓄電池13の各種特性(例えば、個別のバッテリセルまたは全体の電圧値、電流値、内部抵抗値、温度、蓄電量または充電率(SOC:State of charge)など)を測定するとともに、その測定結果と制御部16の制御指示とに従って蓄電池13の充電及び放電を実行するBMS(Battery Management System)131が設けられている。
消費履歴データ取得部14は、例えば、負荷Lが消費した電力量を単位時間毎(例えば、30分毎)に測定して得られる時系列のデータである消費履歴データを生成する測定機器(例えば、スマートメータ)や、当該測定機器によって得られた消費履歴データを記録しているデータサーバ(例えば、各施設に設置されたスマートメータから得られる消費履歴データを一括して記録する一般電力事業者が管理及び運営するデータサーバ)から、無線または有線で消費履歴データを取得する通信機器で構成される。なお、消費履歴データ取得部14が、上記の測定機器またはデータサーバが新たな消費履歴データを取得する都度、当該測定機器またはデータサーバから消費履歴データを取得してもよいし、ある程度の期間(例えば、1日分や1週間分など)の消費履歴データをまとめて取得してもよい。
データベース15は、例えば、ハードディスクなどの大容量のデータを記録可能な記録装置で構成され、消費履歴データ取得部14が取得する消費履歴データを記録する。また、データベース15は、消費履歴データの他に、平常時における燃料発電機11の稼働予定を表すデータである発電計画データも記録する。なお、発電計画データは、燃料発電機11の起動日時や停止日時、燃料発電機11の出力(例えば、単位時間当たりに燃料発電機11が供給する電力量)などを表すデータである。
制御部16は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置で構成される。制御部16は、BMS131の測定結果やデータベース15に記録されている各種データを取得し、取得したデータに基づいて蓄電池13の充電及び放電を制御する。具体的に、制御部16は、取得したデータに基づいて蓄電池13の充電及び放電の計画を策定し、当該計画が実行されるようにBMS131に対して制御指示を与える。
<<電力供給システムの動作例>>
次に、本発明の実施形態に係る電力供給システム1の動作例について説明する。以下では、電力供給システム1の平常時における動作例と停電時における動作例とを分けてそれぞれ説明する。
<平常時の動作例>
次に、本発明の実施形態に係る電力供給システム1の平常時における動作例について、図面を参照して説明する。図2〜図5は、平常時における電力供給システムの動作の一例を説明するための時系列のグラフである。ただし、図2及び図3は制御部16による蓄電池13の事前放電制御について説明するためのグラフであり、図4及び図5は制御部16による蓄電池13の事前充電制御について説明するためのグラフである。
まず、図2及び図3を参照して、制御部16による蓄電池13の事前放電制御について説明する。図2(a)は、将来の単位時間(「第1対象期間」に相当)に燃料発電機11が発電すると予測される電力量である『予測発電量』(「第1予測発電量」に相当)の一例を示すグラフである。図2(b)は、将来の単位時間に負荷Lが消費すると予測される電力量である『予測負荷消費量』(「第1予測負荷消費量」に相当)の一例を示すグラフである。図2(c)は、図2(b)に示す予測負荷消費量から図2(a)に示す予測発電量を減算して算出される電力量である『予測差分量』を示すグラフである。
制御部16は、データベース15に記録されている発電計画データに基づいて、予測発電量を算出する。なお、図2(a)に示す予測発電量は、発電効率が最大となるように燃料発電機11が発電した場合(定格運転した場合)に得られると予測される電力量である。
また、制御部16は、データベース15に記録されている消費履歴データに基づいて、予測負荷消費量を算出する。例えば、制御部16は、将来の1日である予測対象日における複数の単位時間の予測負荷消費量をまとめて算出する。具体的に例えば、制御部16は、消費履歴データの中から予測対象日と条件が類似する過去の1または複数の日(例えば、予測対象日と曜日や月が同じ日、予測対象日の直近の数日など)に負荷Lが消費した時系列の電力量のデータを抽出し、抽出した電力量のデータを単位時間毎に統計処理(例えば、予測対象日と条件が近い日ほど重みを大きくする加重平均処理や単純平均処理)して、予測負荷消費量を算出する。
さらに、制御部16は、予測負荷消費量から予測発電量を減算して予測差分量を算出し、当該予測差分量に基づいて予測放電量及び予測充電量を算出する。予測放電量は、将来の単位時間に蓄電池13が放電すると予測される電力量である。予測充電量は、将来の単位時間に蓄電池13が充電すると予測される電力量である。
制御部16は、予測差分量が正の場合、予測差分量を超えない電力量を予測放電量として算出し、予測差分量が0以下である場合、予測放電量を0として算出する。より具体的に、制御部16は、予測差分量が正であって放電開始閾値Dthよりも大きい場合、予測差分量から放電開始閾値Dthを減じた電力量を予測放電量として算出し、予測差分量が放電開始閾値Dth以下である場合、予測放電量を0として算出する。なお、放電開始閾値Dthは、例えば、電力供給システム1の利用者等によって設定される任意の大きさの値である。
制御部16が上記のように予測放電量を算出する理由について説明する。予測差分量が正の場合、予測負荷消費量に対して予測発電量が不足し、不足分の電力量は原則として商用電力系統Aから供給される電力で賄われる(買電する)。ただし、単位時間に商用電力系統Aから供給される電力量が大きくなりすぎると、商用電力系統Aの需給を逼迫させる要因にもなり得るし、電力料金が高騰してしまう。そこで、制御部16は、予測差分量が放電開始閾値Dthよりも大きくなる場合、蓄電池13を放電させて商用電力系統Aから供給される電力量を低減する。即ち、制御部16は、単位時間の消費電力量が放電開始閾値Dthよりも大きくならないように、ピークシフトを行うことになる。なお、図2(c)に示す例では、どの単位時間の予測差分量も放電開始閾値Dthより大きくならないため、この目的のための蓄電池13の放電は行われない。即ち、図2(c)に示す例では、全ての単位時間における予測放電量は0として算出される。
また、制御部16は、予測差分量が負の場合、予測差分量の絶対値を予測充電量として算出し、予測差分量が0以上である場合、予測充電量を0として算出する。
制御部16が上記のように予測充電量を算出する理由について説明する。予測差分量が負の場合、燃料発電機11で発電する電力量の一部が消費されずに余ってしまう。そこで、制御部16は、余剰分の電力量を蓄電池13に充電させる。なお、このような事態は、図2(a)に例示したように予測負荷消費量とは関係なく燃料発電機11を高効率で稼働させる場合に、頻繁に生じ得る。
図2(a)〜(c)に示す例では、予測負荷消費量が全体的に小さい。そのため、図2(c)に例示するように、全ての単位時間において蓄電池13の放電が行われず、いくつかの単位時間(予測差分量が0よりも小さい単位時間)において蓄電池13の充電が行われる。換言すると、制御部16は、図2(a)〜(c)に例示する全ての単位時間における予測放電量を0として算出するとともに、いくつかの単位時間における予測充電量を0よりも大きい値として算出する。
図3(a)は、図2(c)に例示した蓄電池13の充電を実行した場合における蓄電池13の蓄電量を例示したグラフであって、事前放電制御(詳細は後で図3(b)を参照して説明する)を行わない場合のグラフである。また、図3(a)及び後述する図3(b)では、蓄電池13の蓄電量が収められるべき範囲の上限値Cu及び下限値Clも併せて示している。なお、上限値Cuは、蓄電池13が満充電になる場合の蓄電量または当該蓄電量から所定のマージン(誤差分)を減じた蓄電量である。同様に、下限値Clは、蓄電池13が完全放電した場合の蓄電量または当該蓄電量に所定のマージン(誤差分)を加えた蓄電量である。
図3(a)に例示するように、蓄電池13を放電させることなく充電させると、単位時間T1において、蓄電池13の蓄電量が上限値Cuよりも大きくなってしまう。この場合、単位時間T1以降の蓄電池13の充電が不可能になることから、燃料発電機11が供給する電力の周波数の上昇が懸念される。
そこで、図3(b)に例示するように、制御部16が、単位時間T1における蓄電池13の蓄電量が予測充電量の充電が可能な大きさになるように、単位時間T1よりも前の期間T2において蓄電池13を放電させる事前放電制御を行う(図中のハッチング領域)。この事前放電制御を行うことで、蓄電池13の蓄電量が減少するため、単位時間T1において予測充電量の充電を行ったとしても、蓄電池13の蓄電量を上限値Cu以下にすることが可能になる。なお、事前放電制御によって蓄電池13が放電する電力を有効利用するために、予測差分量が正の期間(特に、予測差分量ができるだけ大きい期間)に事前放電制御を行うと、好ましい。
次に、図4及び図5を参照して、制御部16による蓄電池13の事前充電制御について説明する。図4(a)は、将来の単位時間(「第2対象期間」に相当)における予測発電量(「第2予測発電量」に相当)の一例を示すグラフである。図4(b)は、将来の単位時間における予測負荷消費量(「第2予測負荷消費量」に相当)の一例を示すグラフである。図4(c)は、図4(b)に示す予測負荷消費量から図4(a)に示す予測発電量を減算して算出される予測差分量を示すグラフである。
制御部16による予測発電量、予測負荷消費量、予測差分量、予測充電量及び予測放電量の算出方法は、図2及び図3を参照して説明した事前放電制御の場合と同じである。また、図4(a)に例示する予測負荷消費量は、図2(a)に例示した予測負荷消費量と同じである。
図4(a)〜(c)に示す例では、予測負荷消費量が全体的に大きい。そのため、図4(c)に例示するように、全ての単位時間において蓄電池13の充電が行われず、いくつかの単位時間(予測差分量が放電開始閾値Dthよりも大きい単位時間)において蓄電池13の放電が行われる。換言すると、制御部16は、図4(a)〜(c)に例示する全ての単位時間における予測放電量を0として算出するとともに、いくつかの単位時間における予測充電量を0よりも大きい値として算出する。
さらに、図4(a)〜(c)に示す例では、期間T3においてデマンドレスポンス要請が発令されている。デマンドレスポンスは、商用電力系統Aの電力需給の逼迫を緩和するために、商用電力系統Aから供給される電力量を低減することであり、本例では蓄電池13の放電によって商用電力系統Aから供給される電力量を低減する。制御部16は、デマンドレスポンスによって蓄電池13が放電する電力量も、予測放電量として算出する。なお、図4(c)では、デマンドレスポンスによって蓄電池13が放電する電力量を説明するための便宜上、期間T3において放電開始閾値Dthが局所的に小さくなるように図示している。
例えば、制御部16は、電力供給システム1の利用者等がキーボード等の入力装置を操作して入力するデマンドレスポンスの実行に関するデータを取得したり、所定の通信装置を介してデマンドレスポンス要請の発令を受信したりすることなどによって、デマンドレスポンスを実行すべきであること及びデマンドレスポンスによって蓄電池13が放電すべき電力量を認識して、当該電力量を含む予測放電量を算出する。ただし、制御部16は、デマンドレスポンスを実行することで蓄電池13の制御に支障が生じる場合(例えば、デマンドレスポンスを実行する予定の単位時間またはそれ以降の単位時間のいずれかにおいて蓄電池13の蓄電量が下限値Clよりも小さくなる場合)、デマンドレスポンスを実行しなくてもよい。
図5(a)は、図4(c)に例示した蓄電池13の放電を実行した場合における蓄電池13の蓄電量を例示したグラフであって、事前充電制御(詳細は後で図5(b)を参照して説明する)を行わない場合のグラフである。また、図5(a)及び後述する図5(b)では、上限値Cu及び下限値Clも併せて示している。
図5(a)に例示するように、蓄電池13を充電させることなく放電すると、単位時間T4において、蓄電池13の蓄電量が下限値Clよりも小さくなってしまう。この場合、単位時間T4以降の蓄電池13の放電が不可能になることから、商用電力系統Aから負荷Lに供給される電力量の増加に起因する商用電力系統Aの需給逼迫や電力料金の高騰が懸念される。
そこで、図5(b)に例示するように、制御部16が、単位時間T4における蓄電池13の蓄電量が予測放電量の放電が可能な大きさになるように、単位時間T4よりも前の期間T5において蓄電池13を充電させる事前充電制御を行う(図中のハッチング領域)。この事前充電制御を行うことで、蓄電池13の蓄電量が増加するため、単位時間T4において予測放電量の放電を行ったとしても、蓄電池13の蓄電量を下限値Cl以上にすることが可能になる。なお、事前充電制御によって商用電力系統Aの需給逼迫や電力料金の高騰が生じることを防止するために、予測差分量ができるだけ小さい期間(特に、事前充電制御を行ったとしても予測差分量が放電開始閾値Dth以下になる期間)に事前充電制御を行うと、好ましい。
以上のように、本発明の実施形態に係る電力供給システム1では、制御部16が、蓄電池13の事前放電制御及び事前充電制御を行うことによって、蓄電池13の蓄電量が充電不可能及び放電不可能な大きさになることを防止する。したがって、蓄電池13を効果的に活用することができる。
特に、電力供給システム1が動作する期間の大部分を占める平常時において、蓄電池13を充電及び放電が可能な状態にすることができる。そして、平常時に蓄電池13を充電可能な状態にすることで、例えば負荷Lの消費電力量が小さく燃料発電機11が発電する電力量が過剰になる場合において、燃料発電機11が発電する電力量の低下や発電の停止によって燃料発電機11の発電効率が悪化することを回避することが可能になる。また、平常時に蓄電池13を放電可能な状態にすることで、例えば負荷の消費電力量が大きく燃料発電機が発電する電力量では不足する場合において、商用電力系統Aから供給される電力量が過度に大きくなることを回避して、商用電力系統Aの需給の逼迫や電力料金の高騰を防止することが可能になる。
なお、図4及び図5において、電力供給システム1がデマンドレスポンス及びピークシフトの両方を行う場合の動作例について示しているが、電力供給システム1がいずれか一方のみを行うものであってもよい。
また、制御部16が、事前充電制御及び事前放電制御の一方のみを実行するようにしてもよい。例えば、燃料発電機11が負荷Lに対して小型であり、負荷消費量が燃料発電機11の定格運転時における発電量よりも大きくなることが多く、蓄電池13の蓄電量が下限値Clよりも小さくなること(完全放電)のみが懸念される場合は、事前充電制御のみを行ってもよい。また例えば、燃料発電機11が負荷Lに対して大型であり、負荷消費量が燃料発電機11の定格運転時における発電量よりも小さくなることが多く、蓄電池13の蓄電量が上限値Cuよりも大きくなること(満充電)のみが懸念される場合は、事前放電制御のみを行ってもよい。
また、図2〜図5では、燃料発電機11が定格運転を維持しても、デマンドレスポンス及びピークシフトを行っても、事前充電制御及び事前放電制御を行うことによって蓄電池13の蓄電量が下限値Cl以上かつ上限値Cu以下の範囲内になる(満充電及び完全放電にならない)動作例について示しているが、場合によっては事前充電制御及び事前放電制御を行ったとしても蓄電池13の蓄電量が上記範囲を逸脱することがあり得る。この場合、制御部16が、例えば経済性などの所定の指標に基づいて、電力供給システム1における動作条件の少なくとも1つを緩和してもよい。
具体的に例えば、電力供給システム1の動作条件として、《1》燃料発電機11の定格運転、《2》デマンドレスポンスまたはピークシフトの実行、《3》燃料発電機11の継続運転(停止せず最低限の電力は発電する)の3つが設定されている場合を想定する。この場合において、動作条件を無視することによる経済的損失(逸失利益を含む)の大きさが《3》、《2》、《1》の順番であれば、動作条件を《1》、《2》、《3》の順番で無視してもよい。ただし、制御部16が、燃料発電機11の動作を制御可能であるものとする。
また、図2〜図5では、燃料発電機11が運転中の場合を例示しているが、例えば事業所の休業日など負荷Lの消費電力量が小さい期間には、燃料発電機11が停止し得る。この期間中において、例えば燃料発電機が停止しているが商用電力系統から供給される電力量を僅かに低減する必要があれば、上述の事前放電制御によって放電可能な状態になっている蓄電池13を放電させればよい。これにより、燃料発電機を起動させて僅かな電力量だけ発電させることによって燃料発電機の発電効率が悪い状態で運転させることを、回避することが可能になる。
<停電時の動作例>
本発明の実施形態に係る電力供給システム1の停電時における動作例について、図面を参照して説明する。図6は、停電時における電力供給システムの動作の一例を説明するための時系列のグラフである。なお、図6(a)は、単位時間に負荷Lが消費する電力量である『負荷消費量』の一例を示すグラフである。図6(b)は、単位時間に燃料発電機11が発電して供給する電力量である『発電量』の一例を示すグラフである。図6(c)は、単位時間に蓄電池13が充電する電力量である『充電量』及び単位時間に蓄電池13が放電して負荷Lに供給する電力量である『放電量』の一例を示すグラフである。
図6(a)及び(b)に示すように、停電時では、商用電力系統Aからの電力の供給がないため、負荷消費量の変動に合わせて発電量が変動し得る。しかし、期間T6の先頭の単位時間のように直前の単位時間と比較して負荷消費量が急増する場合や、期間T7の先頭の単位時間のように直前の単位時間と比較して負荷消費量が急減する場合において、負荷消費量の変動に対して発電量が追随できないと、燃料発電機11が供給する電力の周波数が変動して、最悪の場合は燃料発電機11の故障や停止が生じるおそれがある。
そこで、図6(c)に示すように、制御部16は、期間T6及びT7のそれぞれにおける先頭の単位時間のように直前の単位時間と比較して負荷消費量が大きく変動する場合、この負荷消費量の変動に対して発電量が追随できないことで生じる過不足分の電力量を、蓄電池13の充電及び放電により補償することで、燃料発電機11が供給する電力の周波数の変動を抑制する。
具体的に例えば、制御部16は、燃料発電機11が負荷Lに供給する電力量や電流量を監視することで、負荷消費量の変動を検出する。そして、制御部16は、直前の単位時間における負荷消費量と比較して直後の単位時間における負荷消費量が急増すると予測される場合(例えば、単位時間よりも短い時間間隔における負荷消費量の変動量が所定の閾値よりも大きくなる場合)、不足する電力量を蓄電池13の放電によって供給する(期間T6参照)。また、制御部16は、直前の単位時間における負荷消費量と比較して直後の単位時間における負荷消費量が急減すると予測される場合(例えば、単位時間よりも短い時間間隔における負荷消費量の変動量が所定の閾値よりも大きくなる場合)、過剰になる電力量を蓄電池13の充電によって吸収する(期間T7参照)。これらの場合、制御部16は、負荷消費量に対して発電量が追随できないことで生じる過不足分の電力量を補償するために必要な電力量及び期間だけ、蓄電池13の充電及び放電を行う。
なお、制御部16が、上述の<平常時の動作例>において説明した事前充電制御及び事前放電制御を、停電時に行ってもよい。ただし、停電時に事前充電制御を行う場合、燃料発電機11が発電する電力の一部を蓄電池13が充電することになるため、事前充電制御を実行する期間における燃料発電機11の発電量が増大する。そこで、制御部16が、例えば燃料発電機11が定格運転した場合に得られる電力量よりも予測負荷消費量が小さい期間に事前充電制御を行うと、好ましい。また、停電時に事前放電制御を行う場合、負荷Lが消費する電力の一部を蓄電池13が放電する電力で賄うことになるため、事前放電制御を実行する期間における燃料発電機11の発電量が減少する。そこで、制御部16が、例えば燃料発電機11が定格運転した場合に得られる電力量よりも予測負荷消費量が大きい期間に事前放電制御を行うと、好ましい。
また、上述の説明では、制御部16が負荷消費量に基づいて蓄電池13の充電及び放電を制御する場合について例示したが、制御部16が、燃料発電機11が発電する電力の周波数を取得するとともに、当該周波数に基づいて蓄電池13の充電及び放電を制御してもよい。例えば、制御部16が、燃料発電機11の周波数が所定の上限閾値よりも大きくなった場合に蓄電池13の充電を行い、燃料発電機11の周波数が所定の下限閾値よりも小さくなった場合に蓄電池13の放電を行うようにしてもよい。また、これと同様に、制御部16が、ガスエンジン発電機である燃料発電機11の回転数を取得するとともに、当該回転数に基づいて蓄電池13の充電及び放電を制御してもよい。
<<変形等>>
[1] 電力供給システム1において、停電の開始段階において必要とされる電力量である『停電開始段階必要量』を、蓄電池13の放電によって供給するようにしてもよい。停電開始段階必要量には、燃料発電機11の代わりに蓄電池13が負荷Lに供給する電力量、及び、燃料発電機11を起動させるために蓄電池13が燃料発電機11に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる。また、燃料発電機11の代わりに蓄電池13が負荷Lに供給する電力量には、燃料発電機11が負荷Lに対して電力の供給を開始するまでに蓄電池13が負荷Lに対して供給する電力量や、燃料発電機11が負荷Lに電力の供給を開始した後に燃料発電機11が供給する電力を安定化させる(例えば、周波数の変動を抑制する)ために蓄電池13が負荷Lに供給する電力量が含まれる。なお、停電開始段階必要量に、所定のマージン(誤差分)が含まれていてもよい。
この場合、どのようなタイミングで停電が発生してもよいように、制御部16は、蓄電池13の蓄電量が停電開始段階必要量以上になるように蓄電池13の充電及び放電を制御すると、好ましい。この場合の電力供給システム1の動作例について、以下図面を参照して説明する。
図7及び図8は、平常時における電力供給システムの動作(停電開始段階必要量を考慮した事前放電制御)の一例を説明するための時系列のグラフである。なお、図7(a)〜(c)のそれぞれに記載のグラフは図2(a)〜(c)と同じであり、図8(a)及び(b)のそれぞれに記載のグラフは図3(a)及び(b)と同じである。
図8(a)に示すように、制御部16が事前放電制御を行わない場合、単位時間T1における蓄電池13の蓄電量が上限値Cuよりも大きくなってしまう。また、図8(b)に示すように、制御部16が停電開始段階必要量Cxを考慮せず期間T2において事前放電制御を行うと(図中のハッチング領域)、事前放電制御によって減少する蓄電池13の蓄電量が停電開始段階必要量Cxよりも小さくなってしまう。
そこで、図8(c)に示すように、制御部16は、事前放電制御によって減少する蓄電池13の蓄電量が、停電開始段階必要量Cx以上になるように、事前放電制御を行う。具体的に、制御部16は、蓄電量が小さい期間T2ではなく、蓄電量が大きい期間T8において事前放電制御を行う(図中のハッチング領域)。
また、図9及び図10は、平常時における電力供給システムの動作(停電開始段階必要量を考慮した事前充電制御)の一例を説明するための時系列のグラフである。なお、図9(a)〜(c)のそれぞれに記載のグラフは図4(a)〜(c)と同じであり、図10(a)及び(b)のそれぞれに記載のグラフは図5(a)及び(b)と同じである。
図10(a)に示すように、制御部16が事前充電制御を行わない場合、単位時間T4において蓄電池13の蓄電量が下限値Clよりも小さくなってしまう。また、図10(b)に示すように、制御部16が停電開始段階必要量Cxを考慮せず期間T5において事前充電制御を行うだけであると(図中のハッチング領域)、単位時間T4における蓄電池13の蓄電量が停電開始段階必要量Cxよりも小さくなってしまう。
そこで、図10(c)に示すように、制御部16は、単位時間T4における蓄電池13の蓄電量が停電開始段階必要量Cx以上になるように、事前充電制御を行う。具体的に、制御部16は、期間T5に加えて期間T9においても事前充電制御を行う(図中のハッチング領域)。
このように、制御部16が、蓄電池13の蓄電量が停電開始段階必要量Cx以上になるように事前放電制御及び事前充電制御を行うことによって、平常時のどのようなタイミングで停電が発生したとしても、負荷Lへの電力の供給や燃料発電機11の起動を行うことが可能になる。
なお、上述の実施形態では、電力供給システム1の動作条件として《1》燃料発電機11の定格運転、《2》デマンドレスポンスまたはピークシフト、《3》燃料発電機11の継続運転の3つを例示するとともにこれらの優先順位について言及したが、《4》停電開始段階必要量Cxの保持も動作条件の1つとすることができる。この場合、上述のように経済性に基づいて優先順位を設定してもよいが、停電時という非常時に備えるための動作条件である《4》が他の動作条件《1》〜《3》よりも緩和され難いように設定してもよい。
また、蓄電池13の蓄電量は、充電及び放電の他に、自然放電でも変動し得る。そこで、制御部16が、自然放電によって減少する蓄電池13の蓄電量が停電開始段階必要量Cx以上になるように、所定のタイミングで蓄電池13を充電してもよい。例えば、制御部16は、蓄電池13が充電も放電もせず待機している場合において、BMS131の測定結果に基づいて蓄電池13の蓄電量を認識し、蓄電量が停電開始段階必要量Cx以上である所定の閾値以下になる(または、当該閾値以下になることが予測される)場合に、蓄電池13を充電してもよい。また例えば、制御部16が、蓄電池13が充電も放電もせず待機している場合において、所定の時間間隔で蓄電池13を充電してもよい。
[2] 上記[1]で説明した停電開始段階必要量Cxは、厳密には燃料発電機11の稼働状態に応じて変動し得る。そこで、制御部16が、燃料発電機11の稼働状態に応じて変動するように停電開始段階必要量Cxを算出し、当該停電開始段階必要量Cxに基づいて上記の制御を行ってもよい。
ここで、燃料発電機11の稼働状態に応じた厳密な停電開始段階必要量の算出方法について、図面を参照して説明する。図11は、停電開始段階必要量の算出方法の一例を示す時系列のグラフである。なお、図11(a)は、燃料発電機11の予測発電量を示すグラフである。図11(b)は、燃料発電機11が図11(a)に示す予測発電量を発電する場合における停電開始段階必要量を示すグラフである。
図11(a)及び(b)に示すように、制御部16は、燃料発電機11が発電中または停止直後の期間T10における停電開始段階必要量が、それ以外の期間における停電開始段階必要量よりも小さくなるように、停電開始段階必要量を算出する。これは、燃料発電機11が発電中または停止直後であれば、それ以外の場合(一定期間以上停止していた場合)と比較して、装置の温度が既に高い状態になっているため、燃料発電機11を起動するための電力が不要または小さくて済むとともに、燃料発電機11が電力を安定して供給できるようになるまでの時間が短くて済むからである。
制御部16は、データベース15に記録されている発電計画データに基づいて燃料発電機11の稼働状態を予測して、停電開始段階必要量を算出する。このとき、制御部16が、燃料発電機11から取得する当該燃料発電機11の稼働状態を表す実測データ(例えば、燃料発電機11の出力を表すデータや、潤滑油や冷却水などの機器の冷温状態を表すデータ)に基づいて、停電開始段階必要量を算出してもよい。制御部16がこの実測データを参照することによって、現時点における実際の燃料発電機11の稼働状態を認識することができるため、その後における燃料発電機11の稼働状態の予測精度及び停電開始段階必要量の算出精度を向上させることが可能になる。また、実測データをデータベース15に記録するとともに過去の実測データ及び発電計画データを対応付けることで、制御部16が、過去の発電計画と実測された稼働状態との対応関係を認識することができるため、将来における燃料発電機11の稼働状態の予測精度及び停電開始段階必要量の算出精度をさらに向上させることが可能になる。
このように、制御部16が停電開始段階必要量を厳密に算出すると、停電開始段階必要量を必要以上に大きく見積もることを防止することができる。したがって、平常時に放電可能な蓄電池13の蓄電量を大きくすることができる。
[3] 停電時において、燃料発電機11が安定して動作している(例えば、燃料発電機11が供給する電力の周波数の変動が所定の範囲内に収まっているなど、所定の基準を満たしている)場合、制御部16が、蓄電池13を充電させてもよい。
これにより、蓄電池13が、停電の開始段階において放電して失った電力量を回復することができるため、停電時において燃料発電機11が供給する電力の周波数の減少を抑制するための放電(図6の期間T1参照)や、次回の停電が発生した際に供給すべき停電開始段階必要量の確保が可能になる。
[4] 電力供給システム1が、太陽光発電機や風力発電機などの再生可能エネルギーを利用した再生可能エネルギー発電機を備えてもよい。この場合、例えば、制御部16が、燃料発電機11だけでなく再生可能エネルギー発電機の将来の発電量も予測して、その合計を予測発電量とすればよい。この場合、例えば、制御部16が、データベース15に記録している再生可能エネルギー発電機の発電量及び当該発電量との相関が強い指標(例えば、天気、気温、風速等の気象情報)を対応付けたデータと、当該指標の予測結果(例えば、気象予報)とに基づいて、再生可能エネルギー発電機の将来の発電量を予測してもよい。
[5] 電力供給システム1において、商用電力系統Aが供給する電力、再生可能エネルギー発電機が供給する電力、負荷Lが消費する電力などが急激に変動すると、燃料発電機11の出力段における電圧が大きく変動して、燃料発電機11に悪影響を与えたり、負荷Lに供給する電力の力率が低下したりすることがある。そこで、制御部16が、蓄電池13の充電及び放電を行い、インバータ12を介して燃料発電機11の出力段における電力を調整することで、燃料発電機11の保護(例えば、変動前後の電圧または電圧変化率が所定の範囲内に収まるようにする)や力率改善(100%に近づける)を行ってもよい。さらに、制御部16が、燃料発電機11の出力段における電圧を監視して、変動が検出または予測された場合に上記の制御を行ってもよい。
[6] 電力供給システム1が、消費履歴データ取得部14を備えず、データベース15が新たな消費履歴データを記録しなくてもよい。この場合、制御部16は、予めデータベース15に記録されている消費履歴データのみに基づいて、予測負荷消費量の算出を行う。ただし、電力供給システム1が消費履歴データ取得部14を備えており、データベース15が新たな消費履歴データを記録すると、近い過去に負荷Lが消費した電力量を表す消費履歴データをデータベース15に記録することができる。そのため、制御部16が、当該消費履歴データを用いることで、予測消費電力量を精度良く算出することが可能になる。
[7] 図1に示す電力供給システム1のブロック図では、データベース15及び制御部16(「蓄電池制御システム」に相当)のそれぞれが、蓄電池13等(燃料発電機11、インバータ12、蓄電池13、消費履歴データ取得部14、負荷L)を有する施設に設置されるとともに、蓄電池13等と1対1で対応するかのように図示しているが、蓄電池13等から離れた場所に設置されていてもよいし、複数の蓄電池13等に対して共通化してもよい。例えば、データベース15及び制御部16を1つのサーバコンピュータで構成するとともに、当該サーバコンピュータと通信するための通信装置を複数の上記施設のそれぞれに対して設けて、当該通信装置を介してサーバコンピュータ(制御部16)が上記施設のそれぞれにおける蓄電池13の充電及び放電を制御してもよい。また、消費履歴データ取得部14が、所定のデータサーバから複数の負荷Lの消費履歴データをまとめて取得するものである場合、当該消費履歴データ取得部14も上記サーバコンピュータの一部として構成してもよい。
[8] デマンドレスポンスに、蓄電池13が放電した電力を負荷Lで消費することだけでなく、蓄電池13が放電した電力を商用電力系統Aに供給すること(逆潮流)が含まれていてもよい。
[9] 上述の実施形態では、制御部16が、余剰の電力量(例えば、燃料発電機11の発電量が負荷消費量よりも大きい場合におけるこれらの差分量)だけ蓄電池13が充電するとともに、不足の電力量(例えば、負荷消費量が燃料発電機11の発電量よりも大きい場合であって、これらの差分量における放電開始閾値Dthを超えた量)だけ蓄電池13が放電するような制御を行う場合について例示しているが、制御部16による蓄電池13の充電及び放電の制御方法はこの例の限りではない。
例えば、制御部16が、余剰の電力量以上の電力量を蓄電池13に充電させてもよいし、不足の電力量以上の電力量を蓄電池13に放電させてもよい。特に、蓄電池13の充放電効率やインバータ12の変換効率を考慮すると、僅かな電力量を充電または放電するよりも、敢えてそれ以上の電力量を充電または放電した方が、システム全体の効率が良い場合がある。そこで、例えば、必要とされる充電量または放電量(余剰または不足の電力量)とシステム全体の効率が良い充電量または放電量との対応関係を表すデータや、当該対応関係を導くために必要な特性を表したデータなどをデータベース15に記録するとともに、制御部16がこれらのデータに基づいて蓄電池13の充電または放電を制御してもよい。
本発明は、商用電力系統と連系する燃料発電機を備えた電力供給システムと、当該電力供給システムに備えられる蓄電池の制御を行う蓄電池制御システムとに利用することができる。
1 : 電力供給システム
11 : 燃料発電機
12 : インバータ
13 : 蓄電池
131 : BMS
14 : 消費履歴データ取得部
15 : データベース
16 : 制御部
A : 商用電力系統
L : 負荷
T1〜T10 : 単位時間,期間
Dth : 放電開始閾値
Cu : 上限値
Cl : 下限値
Cx : 停電開始段階必要量

Claims (13)

  1. 蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた蓄電池制御システムであって、
    前記蓄電池は、商用電力系統及び所定の燃料を消費して発電する燃料発電機から供給される電力を充電するとともに、前記商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を消費する所定の負荷に対して充電した電力を放電して供給するものであり、
    前記制御部は、
    前記商用電力系統から電力が供給される平常時である場合における将来の所定の第1対象期間に前記蓄電池が充電すると予測される電力量である予測充電量を算出するとともに、前記第1対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測充電量の充電が可能な大きさになるように前記第1対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を放電させる事前放電制御と、
    前記平常時である場合における将来の所定の第2対象期間に前記蓄電池が放電すると予測される電力量である予測放電量を算出するとともに、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測放電量の放電が可能な大きさになるように前記第2対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を充電させる事前充電制御と、の少なくとも前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御を行うものであり、更に、
    前記第1対象期間に前記燃料発電機が発電すると予測される電力量である第1予測発電量と、前記第1対象期間に前記負荷が消費すると予測される電力量である第1予測負荷消費量と、のそれぞれを算出し、
    前記第1予測発電量が前記第1予測負荷消費量よりも大きい場合、前記第1予測発電量から前記第1予測負荷消費量を減じた電力量を前記予測充電量として算出し、前記第1予測発電量が前記第1予測負荷消費量以下である場合、前記予測充電量を0として算出することを特徴とする蓄電池制御システム。
  2. 蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた蓄電池制御システムであって、
    前記蓄電池は、商用電力系統及び所定の燃料を消費して発電する燃料発電機から供給される電力を充電するとともに、前記商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を消費する所定の負荷に対して充電した電力を放電して供給するものであり、
    前記制御部は、
    前記商用電力系統から電力が供給される平常時である場合における将来の所定の第1対象期間に前記蓄電池が充電すると予測される電力量である予測充電量を算出するとともに、前記第1対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測充電量の充電が可能な大きさになるように前記第1対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を放電させる事前放電制御と、
    前記平常時である場合における将来の所定の第2対象期間に前記蓄電池が放電すると予測される電力量である予測放電量を算出するとともに、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測放電量の放電が可能な大きさになるように前記第2対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を充電させる事前充電制御と、の少なくとも前記予測放電量の算出及び前記事前充電制御を行うものであり、更に、
    前記第2対象期間に前記燃料発電機が発電すると予測される電力量である第2予測発電量と、前記第2対象期間に前記負荷が消費すると予測される電力量である第2予測負荷消費量と、のそれぞれを算出し、
    前記第2予測負荷消費量が前記第2予測発電量よりも大きい場合、前記第2予測負荷消費量から前記第2予測発電量を減じた電力量である予測差分量を超えない前記予測放電量を算出し、前記第2予測負荷消費量が前記第2予測発電量以下である場合、前記予測放電量を0として算出し、
    前記予測差分量が所定の放電開始閾値よりも大きい場合、前記予測差分量から前記放電開始閾値を減じた電力量を前記予測放電量として算出し、前記予測差分量が前記放電開始閾値以下である場合、前記予測放電量を0として算出することを特徴とする蓄電池制御システム。
  3. 前記制御部が、少なくとも前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御を行うものであり、
    前記制御部は、
    前記第1対象期間に前記燃料発電機が発電すると予測される電力量である第1予測発電量と、前記第1対象期間に前記負荷が消費すると予測される電力量である第1予測負荷消費量と、のそれぞれを算出し、
    前記第1予測発電量が前記第1予測負荷消費量よりも大きい場合、前記第1予測発電量から前記第1予測負荷消費量を減じた電力量を前記予測充電量として算出し、前記第1予測発電量が前記第1予測負荷消費量以下である場合、前記予測充電量を0として算出することを特徴とする請求項2に記載の蓄電池制御システム。
  4. 前記制御部は、前記第2対象期間に対して発令される前記商用電力系統の電力需給の逼迫を緩和する要請に応じて、前記第2対象期間に前記商用電力系統から前記負荷に供給される電力量の一部または全部を削減する場合、その削減する電力量を前記予測放電量として算出することを特徴とする請求項またはに記載の蓄電池制御システム。
  5. 前記制御部が、少なくとも前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御を行うものであり、
    前記制御部は、前記事前放電制御によって減少する前記蓄電池の蓄電量が、前記商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の開始段階において前記燃料発電機の代わりに前記蓄電池が前記負荷に供給する電力量及び前記燃料発電機を起動させるために前記蓄電池が前記燃料発電機に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる停電開始段階必要量以上になるように、前記事前放電制御を行うことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の蓄電池制御システム。
  6. 蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた蓄電池制御システムであって、
    前記蓄電池は、商用電力系統及び所定の燃料を消費して発電する燃料発電機から供給される電力を充電するとともに、前記商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を消費する所定の負荷に対して充電した電力を放電して供給するものであり、
    前記制御部は、
    前記商用電力系統から電力が供給される平常時である場合における将来の所定の第1対象期間に前記蓄電池が充電すると予測される電力量である予測充電量を算出するとともに、前記第1対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測充電量の充電が可能な大きさになるように前記第1対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を放電させる事前放電制御と、
    前記平常時である場合における将来の所定の第2対象期間に前記蓄電池が放電すると予測される電力量である予測放電量を算出するとともに、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測放電量の放電が可能な大きさになるように前記第2対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を充電させる事前充電制御と、の少なくとも前記予測充電量の算出及び前記事前放電制御を行うものであり、更に、
    前記制御部は、前記事前放電制御によって減少する前記蓄電池の蓄電量が、前記商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の開始段階において前記燃料発電機の代わりに前記蓄電池が前記負荷に供給する電力量及び前記燃料発電機を起動させるために前記蓄電池が前記燃料発電機に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる停電開始段階必要量以上になるように、前記事前放電制御を行うことを特徴とする蓄電池制御システム。
  7. 前記制御部が、少なくとも前記予測放電量の算出及び前記事前充電制御を行うものであり、
    前記制御部は、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が、前記商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の開始段階において前記燃料発電機の代わりに前記蓄電池が前記負荷に供給する電力量及び前記燃料発電機を起動させるために前記蓄電池が前記燃料発電機に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる停電開始段階必要量以上になるように、前記事前充電制御を行うことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の蓄電池制御システム。
  8. 蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた蓄電池制御システムであって、
    前記蓄電池は、商用電力系統及び所定の燃料を消費して発電する燃料発電機から供給される電力を充電するとともに、前記商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を消費する所定の負荷に対して充電した電力を放電して供給するものであり、
    前記制御部は、
    前記商用電力系統から電力が供給される平常時である場合における将来の所定の第1対象期間に前記蓄電池が充電すると予測される電力量である予測充電量を算出するとともに、前記第1対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測充電量の充電が可能な大きさになるように前記第1対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を放電させる事前放電制御と、
    前記平常時である場合における将来の所定の第2対象期間に前記蓄電池が放電すると予測される電力量である予測放電量を算出するとともに、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が前記予測放電量の放電が可能な大きさになるように前記第2対象期間よりも前の期間において前記蓄電池を充電させる事前充電制御と、の少なくとも前記予測放電量の算出及び前記事前充電制御を行うものであり、更に、
    前記制御部は、前記第2対象期間における前記蓄電池の蓄電量が、前記商用電力系統からの電力の供給が停止する停電の開始段階において前記燃料発電機の代わりに前記蓄電池が前記負荷に供給する電力量及び前記燃料発電機を起動させるために前記蓄電池が前記燃料発電機に供給する電力量の少なくとも一方が含まれる停電開始段階必要量以上になるように、前記事前充電制御を行うことを特徴とする蓄電池制御システム。
  9. 前記制御部は、自然放電によって減少する前記蓄電池の蓄電量が前記停電開始段階必要量以上になるように、所定のタイミングで前記蓄電池を充電することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の蓄電池制御システム。
  10. 前記制御部は、前記燃料発電機の稼働状態に応じた前記停電開始段階必要量を算出することを特徴とする請求項〜9のいずれか1項に記載の蓄電池制御システム。
  11. 前記制御部は、前記燃料発電機が発電中または停止直後の期間における前記停電開始段階必要量が、それ以外の期間における前記停電開始段階必要量よりも小さくなるように、前記停電開始段階必要量を算出することを特徴とする請求項10に記載の蓄電池制御システム。
  12. 前記制御部は、前記停電の期間中における前記燃料発電機の稼働状態が、所定の基準を満たして安定している場合、前記燃料発電機が供給する電力を充電するように前記蓄電池を制御することを特徴とする請求項〜11のいずれか1項に記載の蓄電池制御システム。
  13. 所定の燃料を消費して発電するとともに、商用電力系統と連系して所定の負荷に対して電力を供給する燃料発電機と、
    商用電力系統及び前記燃料発電機から供給される電力を充電して消費するとともに、前記負荷に対して放電によって電力を供給する蓄電池と、
    前記蓄電池の充電及び放電を制御する制御部を備えた請求項1〜12のいずれか1項に記載の蓄電池制御システムと、
    を備えることを特徴とする電力供給システム。
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