JP6733345B2 - 石炭灰の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、石炭火力発電所から排出された石炭灰の処理方法に関する。
石炭火力発電所から発生する石炭灰は、SiOやAlを主成分とする鉱物である石英やムライトから主として構成されている、石炭灰は従来、セメント原料やコンクリート混和材、プラスチックのフィラーなどに利用されている。石炭灰にはマグネタイトが少量含まれていることが知られている。マグネタイトは、強い磁性を有するとともに、構造中にFe2+が存在することに起因して還元機能を有する。したがってマグネタイトは、重金属の還元不溶化材料や磁性材料としての利用が期待されている(特許文献1及び2参照)。
石炭灰中のマグネタイトを除去して回収する方法として、特許文献3には石炭灰を磁力選別機で処理する方法が開示されている。特許文献4及び5には石炭灰を磁力選別機で処理する前に、気流中で分散処理を行うことで、あるいは分級処理を行うことで、磁選処理によるマグネタイトの除去率を向上させる方法が開示されている。特許文献4及び5によると、石炭灰からマグネタイトを除去・回収するための設備コスト及びランニングコストは低いことが要求されている。
以上の技術とは別に、電気集塵機の集塵室ごとの石炭灰の性状の違いに着目した技術として、特許文献6には、電気集塵機の排気ガス入口側の集塵室から石炭灰を回収することによって、重金属溶出量の低い石炭灰を得る方法が開示されている。
特開2006−205152号公報 特開2014−66981号公報 特開2011−195399号公報 特開2006−255530号公報 特開2006−255531号公報 特開2006−35123号公報
石炭灰を磁力選別機で処理してマグネタイトを回収する場合、石炭灰中のマグネタイト含有量が高いほど、マグネタイトの回収率が高くなる傾向にある。一般に、石炭灰のマグネタイト含有量は1〜4質量%程度である。特許文献3のように、特異的に鉄含有量の高い石炭灰からマグネタイトを回収する場合には、回収率を高くすることができるので工業的な実用性に問題はない。しかし、一般的なマグネタイト含有量の石炭灰から磁力選別機でマグネタイトを回収する場合には、回収率が低く実用性に乏しい。また、特許文献4及び5のように、分散装置で石炭灰粒子を分散させるか、あるいは分級機で10μm以下の微粒子を除去し、磁性を有するマグネタイトと磁性のない灰分との凝集を抑制する方法は、マグネタイトの回収率向上の点からは有効であるが、大量に発生する石炭灰の処理が可能な設備を設置するには多額の設備コストを要することが問題である。
特許文献6に記載の技術では、集塵室ごとの石炭灰の性状の違いに着目しているものの、集塵室ごとの石炭灰のマグネタイト含有量に着目し、石炭灰からのマグネタイトの回収率を向上させることは意図されていない。
したがって本発明の課題は、石炭灰中のマグネタイトを高効率で且つ低コストで回収することができる、石炭灰の処理方法を提供することにある。
前記課題を解決するために本発明者は鋭意検討した結果、複数の集塵室からなる電気集塵機の排気ガス入口側の集塵室で捕集される石炭灰には、マグネタイトが多く含まれているという知見を得て、前記排気ガス入口側の集塵室で捕集された石炭灰からマグネタイト回収することで、従来の方法に比べてマグネタイトを高効率で且つ低コストで回収できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、石炭火力発電所のボイラにおいて燃焼した石炭から生じる排気ガスを、該ボイラの下流に設置された電気集塵機に導入して、該排気ガスから石炭灰を分離する工程を有する石炭灰の処理方法であって、
前記電気集塵機は複数の集塵室が直列に接続された構造を有しており、
複数の前記集塵室のうち、前記排気ガスの入口寄りに位置する集塵室から石炭灰を抜き出す工程と、
前記工程で抜き出した石炭灰中からマグネタイトを回収する工程と、
を含む石炭灰の処理方法を提供することにより前記の課題を解決したものである。
本発明の石炭灰の処理方法によれば、石炭火力発電所における電気集塵機の下流に、排気ガス入口側の集塵室で捕集される石炭灰と出口側で捕集される石炭灰を別個に回収できるように配管を設置するだけで、従来の方法よりも効率的にマグネタイトを回収できる。しかも特別な設備が不要なので、低コストでマグネタイトを回収できる。
図1は、本発明の石炭灰の処理方法を示すフロー図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は、石炭火力発電所のボイラにおいて燃焼した石炭から生じる排気ガスを、該ボイラの下流に設置された電気集塵機に導入して、該排気ガスから石炭灰を分離する工程を有する石炭灰の処理方法に関するものである。石炭火力発電所においては、図1に示すとおり、燃料である石炭をボイラ1で燃焼させ、それによって発生する熱を利用して高温・高圧の蒸気を作る。この蒸気を使って蒸気タービン(図示せず)の羽根車を回し、タービンに接続された発電機を動かして電気を発生させる。石炭の燃焼によって生じた排気ガスは、脱硝装置(図示せず)に送られて窒素酸化物が除去された後に電気集塵機2に導入される。電気集塵機2は複数の集塵室21,22,・・が直列に接続された構造を有している。各集塵室21,22,・・は個別に区画されており他の集塵室から独立した空間を有している。
電気集塵機2は、排気ガス中に含まれる微粒子に電荷を与え、集塵極に引き寄せることで該微粒子を捕集する集塵装置である。各集塵室21,22,・・には放電極及び集塵極(いずれも図示せず)が備えられている。両極の間に高電圧をかけると、コロナ放電によってイオンが発生する。このイオンが周囲に漂う微粒子と結合して、該微粒子は電荷を持つようになる。そして電荷を持った微粒子が、反対の電圧が印加されている集塵極へ引き寄せられることで、排気ガス中から微粒子が除去される。この微粒子が石炭灰と呼ばれるものである。石炭灰は通常、各集塵室の下部に設置されたホッパーに回収される。
各集塵室において回収された石炭灰の性状について本発明者が鋭意検討した結果、排気ガスの入口側からの集塵室の位置に応じて、石炭灰に含まれるマグネタイトの含有割合に違いがあることが判明した。本発明者が更に検討を推し進めたところ、排気ガスの入口側に近い集塵室で除去・回収される石炭灰ほど、マグネタイトを多く含んでいることが判明した。更に、排気ガスの入口側に近い集塵室で除去・回収される石炭灰ほど、その粒径が大きいことが判明した。
そこで、本発明では、電気集塵機における排気ガスの入口寄りに位置する集塵室で捕集された石炭灰と、出口寄りに位置する集塵室で捕集された石炭灰を別個に抜き出し、排気ガスの入口寄りに位置する集塵室で捕集された石炭灰を優先的にマグネタイトの回収工程に付して、マグネタイトの回収に好適な品質の石炭灰を対象にマグネタイトを回収するようにしている。
これに対して、これまでの石炭火力発電所においては、各集塵室で回収された石炭灰は、同一の配管を通してサイロに輸送されて貯蔵される。したがって各集塵室で集塵した石炭灰は、それらの混合物として貯蔵されることになる。このような方法では、マグネタイト含有量が高く、粒径の大きい、マグネタイトの回収に好適な品質の石炭灰を、マグネタイトの含有量が低く、粒径の小さい、マグネタイトの回収に適さない品質の石炭灰と一緒に処理することになる。その結果、マグネタイトの回収効率が低くなり、また処理する石炭灰の量も多くなり、磁力選別設備への負荷が大きくなってしまう。
なお、石炭灰に含まれるマグネタイトは、石炭中に含まれるFeが燃焼・冷却過程で還元されてFeに変化することによって生成すると考えられている。マグネタイトは灰分に比べて比重が大きいため、電気集塵機における排気ガスの入口寄りに位置する集塵室で多く回収されるものと本発明者は考えている。
本明細書において、「電気集塵機における排気ガスの入口寄りに位置する集塵室」とは、電気集塵機が、排気ガスの入口に最も近い1番目の集塵室から2n番目(nは正の整数を表す。以下同じである。)までの集塵室を有する場合には、1番目の集塵室からn番目までの集塵室のことである。電気集塵機が、排気ガスの入口に最も近い1番目の集塵室から2n+1番目までの集塵室を有する場合には、1番目の集塵室からn番目までの集塵室のことである。
一方、「電気集塵機における排気ガスの出口寄りに位置する集塵室」とは、電気集塵機が排気ガスの入口に最も近い1番目の集塵室から2n番目までの集塵室を有する場合には、n+1番目の集塵室から2n番目までの集塵室のことである。電気集塵機が排気ガスの入口に最も近い1番目の集塵室から2n+1番目までの集塵室を有する場合には、n+1番目の集塵室から2n+1番目までの集塵室のことである。
電気集塵機が1番目から2n番目までの集塵室を有する場合には、1番目からn番目までの集塵室のうちのいずれか1つの集塵室又は任意の2以上の集塵室から回収された石炭灰を対象としてマグネタイトを回収すればよい。同様に、電気集塵機が1番目から2n+1番目までの集塵室を有する場合には、1番目からn番目までの集塵室のうちのいずれか1つの集塵室又は任意の2以上の集塵室から回収された石炭灰を対象としてマグネタイトを回収すればよい。電気集塵室が2n個の集塵室を有する場合、及び2n+1個の集塵室を有する場合のいずれであっても、少なくとも1番目の集塵室(すなわち排気ガスの入口に最も近い集塵室)から回収された石炭灰を対象としてマグネタイトを回収することが、マグネタイトの回収効率を高める観点から好ましい。
電気集塵機が1番目から2n番目までの集塵室を有する場合には、n+1番目から2n番目までの集塵室から回収された石炭灰は、マグネタイト回収工程に付さないことが好ましいが、マグネタイトの回収効率を極端に低下させない範囲において、マグネタイト回収工程に付すことは妨げられない。同様に、電気集塵機が1番目から2n+1番目までの集塵室を有する場合には、n+1番目から2n+1番目までの集塵室から回収された石炭灰は、マグネタイト回収工程に付さないことが好ましいが、マグネタイトの回収効率を極端に低下させない範囲において、マグネタイト回収工程に付すことは妨げられない。
図1においては、電気集塵機2が3室の集塵室を備えている状態が示されているところ、排気ガスの入口に最も近い1番目の集塵室21から回収された石炭灰のみをマグネタイト回収工程に付し、且つ2番目の集塵室22及び3番目の集塵室23から回収された石炭灰はマグネタイト回収工程に付さないことが好ましい。
本発明者の検討の結果、電気集塵機2が図1に示す3室の集塵室を有する構造である場合、各集塵室で捕集される石炭灰の質量比は、1番目の集塵室21:2番目の集塵室22:3番目の集塵室23=73〜76:7〜26:1〜17であり、マグネタイトの回収に好適な排気ガス入口寄りに位置する集塵室21で捕集される石炭灰の割合が多いことが確認された。
本発明においては、電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する集塵室から抜き出した石炭灰のマグネタイト含有量は、1.5質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましい。マグネタイト含有量が1.5質量%以上であることで、マグネタイトの回収率を高くすることができる。この含有量の値は、複数の集塵室のうち、電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する1つの集塵室から抜き出された石炭灰についての値であるか、又は電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する2つ以上の集塵室から抜き出された石炭灰を混合したものについての値である。マグネタイト含有量の上限値に特に制限はなく、高ければ高いほど好ましいが、石炭に一般的に含まれている鉄の割合を考慮すると、上限値は最も高くても25質量%程度である。
本発明においては、電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する集塵室から抜き出した石炭灰のメディアン径は、25μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、40μm以上が更に好ましい。また、石炭灰のメディアン径は、100μm以下が好ましく、75μm以下がより好ましく、50μm以下が更に好ましい。石炭灰のメディアン径がこの範囲内であることで、微粉含有量を相対的に少なくすることができ、それによってマグネタイトの回収率の低下を抑制できる。石炭灰のメディアン径の値は、複数の集塵室のうち、電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する1つの集塵室から抜き出された石炭灰についての値であるか、又は電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する2つ以上の集塵室から抜き出された石炭灰を混合したものについての値である。メディアン径の測定方法は、後述する実施例において詳述する。
石炭灰からマグネタイトを回収する手段に特に制限はなく、これまでに知られている手段を適宜採用することができる。特に、マグネタイトが磁性を有することを利用して、図1に示すとおり石炭灰を磁力選別機3で処理する方法を採用することが好ましい。磁力選別機3としては乾式のもの及び湿式のもののいずれを用いてもよい。回収したマグネタイトを磁性材料や重金属の還元不溶化材料に有効利用する場合には、乾式の磁力選別機を用いることが好ましい。この理由は、湿式の磁力選別機を用いて得られたマグネタイトを磁性材料や重金属の還元不溶化材料に利用する場合には、乾燥工程が必要となるからである。
磁力選別機3の運転磁力は、10000ガウス以上15000ガウス以下が好ましく、11000ガウス以上14000ガウス以下がより好ましく、12000ガウス以上13000ガウス以下が更に好ましい。磁力を10000ガウス以上に設定することで、マグネタイトの回収率を十分に高くすることができる。また、磁力を15000ガウス以下に設定することで、マグネタイト近傍の灰分がマグネタイトとともに意図せず引き寄せられてしまい、回収されるマグネタイトの純度が低くなることを効果的に防止することができる。
磁力選別機3の方式は、スクリーン式、ドラム式及び吊下げ式等が挙げられ、本発明においてはいずれを用いることもできる。マグネタイトの回収率を向上させる目的では、ドラム式や吊下げ式に比べて高磁力での処理が可能なスクリーン式の磁力選別機が好ましい。大量の石炭灰を処理する目的では、ドラム式の磁力選別機が好ましい。どの方式を採用するかは、処理する石炭灰の性状に応じて適宜選定すればよいが、スクリーン式及び/又はドラム式を採用することが好ましい。スクリーン式の磁力選別機としては、例えば、電磁分離機CG型(日本マグネティックス社製)等が挙げられる。
本発明においては、マグネタイトの回収工程でマグネタイトを除去した石炭灰を繰り返し磁力選別機3で処理し、更にマグネタイトを回収するようにしてもよい。一般に、繰り返し処理した方が石炭灰からのマグネタイトの回収率は高くなる傾向にあるので、マグネタイトの回収率及びコストを考慮して適宜選択すればよい。繰り返し処理の方法としては、例えば磁力選別機3を直列に複数配置する方法や、マグネタイトを除去した石炭灰を、電気集塵機2から抜き出した石炭灰とともに磁力選別機3に供給するラインへ戻す方法等が挙げられる。
このようにして回収されたマグネタイトは、例えば図1に示すとおり磁性材料や重金属の還元不溶化材料として有効利用することができる。一方、マグネタイトが除去された石炭灰は、例えば図1に示すとおりコンクリート混和材やセメント添加材等に有効利用することができる。
マグネタイトが除去された石炭灰を、図1に示すとおり未燃カーボン除去装置4によって未燃カーボンを除去し、未燃カーボンが除去された石炭灰を、例えば同図に示すとおりコンクリート混和材やセメント添加材等に有効利用することもできる。未燃カーボン除去装置4としては、例えば静電分級、加熱、及び浮選処理装置等を用いることができる。
あるいは、マグネタイトが除去された石炭灰を、図1に示すとおり造粒機5で造粒した後、同図に示すとおり土木資材として有効利用することもできる。マグネタイトが除去された石炭灰は、除去前の石炭灰に比べて砒素及び/又はセレンの溶出量が低減されるため、土木資材として好適に利用することができる。また、石炭灰を造粒することで、該石炭灰に含まれている可能性のある砒素やセレン等の有害物質が更に溶出しづらくなる。マグネタイトが除去された石炭灰を造粒することに代えて、上述した未燃カーボンを除去した石炭灰を造粒した後、土木資材として有効利用することもできる。土木資材として利用する場合には、マグネタイトが除去された石炭灰と、セメント、消石灰、酸化マグネシウム及び石膏からなる群より選ばれた少なくとも1種とを混合して用いることが、石炭灰に含まれる重金属類の溶出を更に抑制可能である点から好ましい。
以上の説明は、電気集塵機2の排気ガスの入口寄りに位置する集塵室から抜き出した石炭灰よりマグネタイトを回収した後の石炭灰についてのものであったが、電気集塵機2の排気ガスの出口寄りに位置する集塵室から抜き出した石炭灰については、粒径が相対的に小さく、且つ未燃カーボンの含有量が相対的に少ないので、特段の後処理を施すことなくそのままコンクリート混和材やセメント添加材等に有効利用することができる(図1参照)。
以上の方法によれば、石炭火力発電所における電気集塵機の下流に、排気ガス入口側の集塵室で捕集される石炭灰と出口側で捕集される石炭灰を別個に回収できるように配管を設置するだけで、従来の方法よりも効率的にマグネタイトを回収できる。しかも特別な設備が不要なので、低コストでマグネタイトを回収できる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り「%」は「質量%」を意味する。実施例及び比較例の説明に先立ち、これらの例で用いた石炭灰について説明する。
実施例1及び比較例1ないし3では、石炭火力発電所に設置された電気集塵機の3つの集塵室を、排気ガスの入口側から出口側に向けて順次1室、2室及び3室と呼ぶ。各室から回収した石炭灰を石炭灰AないしCと呼ぶ。また、従来と同様に電気集塵機の各室から回収した石炭灰を混合して貯蔵するサイロから採取した石炭灰を石炭灰Dと呼ぶ。これら4種類の石炭灰を使用した。石炭灰AないしDの性状を、以下の表1に示す。同表に示す分析値は、以下の方法で測定した値である。
(i)SiO、Al、Fe含有量
JIS M 8853「セラミックス用アルミノけい酸塩質原料の化学分析方法」に準拠して測定した。
(ii)マグネタイト含有量
300mLビーカーに石炭灰5g、蒸留水150g、攪拌磁石を投入し、マグネチックスターラーで5分間攪拌した。次いで磁性物が付着した攪拌磁石をビーカーから取り出した。その後、新しい攪拌磁石をビーカー内に入れて同様の操作を行った。この繰り返しの操作を、攪拌磁石に磁性物が付着しなくなるまで行った。磁性物が付着した攪拌磁石を40℃で24時間乾燥した後に、攪拌磁石から磁性物を除去し、その磁性物の質量を測定した。マグネタイト含有量(質量%)は、付着物として回収された磁性物の質量を、ビーカーに投入した石炭灰の質量で除し、100を乗じることで算出した。
(iii)メディアン径及び10μm以下の粒子の割合
レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−2200)にて測定した。なお10μm以下の粒子の割合は、体積基準の割合である。
Figure 0006733345
表1に示すとおり、1室から採取した石炭灰Aは、2室及び3室から採取した石炭灰B及びC並びにサイロで採取した石炭灰Dに比べ、マグネタイトの含有量が多く、メディアン径が大きく、且つ10μm以下の微粉の割合が低いことが判る。したがって、電気集塵機における排気ガスの入口寄りに位置する集塵室で捕集された石炭灰を、排気ガスの出口寄りに位置する集塵室で捕集された石炭灰とは別個に抜き出すことで、マグネタイトを回収するのに好適な石炭灰を得ることができる。
以下の実施例1及び比較例1ないし3は、採取場所の異なる石炭灰からのマグネタイト回収率を比較したものである。
〔実施例1〕
1室で捕集された石炭灰A(マグネタイト含有量2.26%)を格子型マグネット式磁力選別機(日本マグネティックス社製、永久磁石3本、表面磁力12000ガウス)に投入し、マグネットに付着する成分(以下、磁着物)とマグネットに付着しない成分(以下、非磁着物)とに選別し、各質量を測定した。磁着物をマグネタイトと仮定し、磁着物の質量を、投入した石炭灰A中のマグネタイトの質量で除してマグネタイト回収率を算出した。結果を表2に示す。
〔比較例1〕
2室で捕集された石炭灰B(マグネタイト含有量0.76%)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
3室で捕集された石炭灰C(マグネタイト含有量0.36%)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表2に示す。
〔比較例3〕
従来と同様に石炭灰サイロから採取した石炭灰D(マグネタイト含有量1.47%)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0006733345
表2に示す結果から明らかなとおり1室で捕集された石炭灰A、すなわちマグネタイト含有量が1.5%以上で、且つメディアン径が25μm以上の石炭灰を磁力選別機で処理した場合、石炭灰から最も多くのマグネタイトを回収することができた。このことから、マグネタイト含有量が高く、且つ粒径が大きい石炭灰を磁選処理した方がマグネタイトの回収率が高くなることが判る。
以下の参考例1ないし3は、磁力選別機の運転磁力とマグネタイト回収率との関係を比較したものである。
〔参考例1〕
火力発電所の石炭灰サイロより採取した石炭灰E(マグネタイト含有量2.59%、メディアン径40.2μm)を実施例1と同じ格子型マグネット式磁力選別機(表面磁力12000ガウス)に投入し、マグネットに付着する成分(以下、磁着物)とマグネットに付着しない成分(以下、非磁着物)とに選別し、各質量を測定した。磁着物をマグネタイトと仮定し、磁着物の質量を、投入した石炭灰E中のマグネタイトの質量で除してマグネタイト回収率を算出した。結果を表3に示す。
〔参考例2〕
格子型マグネット式磁力選別機の表面磁力を9000ガウスとした以外は、参考例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表3に示す。
〔参考例3〕
格子型マグネット式磁力選別機の表面磁力を6000ガウスとした以外は、参考例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表3に示す。
Figure 0006733345
表3に示す結果から明らかなとおり、磁力選別機の運転磁力を9000ガウス以下にすると、石炭灰からのマグネタイト回収率が著しく低下することが判る。
以下の参考例4ないし6は、石炭灰のマグネタイト含有量及び粒径とマグネタイト回収率との関係を比較したものである。
〔参考例4〕
参考例1で用いた石炭灰Eを45μmで篩分けして篩残分として得た石炭灰F(マグネタイト含有量7.17%、粒径45μm以上)を用いた以外は、参考例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表4に示す。
〔参考例5〕
参考例4で用いた石炭灰Fを20μmで篩分けして篩残分として得た石炭灰G(マグネタイト含有量5.01%、粒径20〜45μm)を用いた以外は、参考例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表4に示す。
〔参考例6〕
参考例4で用いた石炭灰Fを20μmで篩分けして篩通過分として得た石炭灰H(マグネタイト含有量0.96%、粒径20μm以下)を用いた以外は、参考例1と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表4に示す。
Figure 0006733345
表4に示す結果から明らかなとおり、マグネタイト含有量が高く、且つ粒径の大きい石炭灰を磁力選別機で処理した方が、マグネタイトの回収率が高くなることが判る。したがって、本発明のように、電気集塵機における排気ガスの入口寄りに位置する集塵室から抜き出した、マグネタイト含有量が高く、且つ粒径の大きい石炭灰を磁力選別機で処理することで、効率よくマグネタイト回収率を向上させることができる。
以下の参考例7ないし9及び比較例4ないし6では、石炭灰からの重金属の溶出試験を行った。
〔参考例7〕
参考例1で用いた石炭灰Eを、実施例1と同じ格子型マグネット式磁力選別機(表面磁力12000ガウス)に投入し、マグネットに付着する成分(以下、磁着物1)とマグネットに付着しない成分(以下、非磁着物2)とに選別し、各質量を測定した。得られた非磁着物1を再度、同じ磁力選別機に投入し、磁着物2と非磁着物2とに選別した後、各質量を測定し、実施例1と同様の方法でマグネタイト回収率を算出した。結果を表5に示す。次に、非磁着物2を用い、環境省告示第46号法(平成10年)に準拠して重金属の溶出試験を行い、検液を作製した。その検液の砒素及びセレン濃度を測定した。結果を表5に示す。
〔参考例8〕
石炭灰I(マグネタイト含有量2.40%)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表5に示す。次に、得られた非磁着物2を用い、重金属溶出試験を行い、検液の砒素及びセレン濃度を測定した。結果を表5に示す。石炭灰Iは、従来と同様に火力発電所の電気集塵機の各室で回収された石炭灰を混合して貯蔵する石炭灰サイロから採取した石炭灰である。
〔参考例9〕
石炭灰J(マグネタイト含有量2.16%)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で試験を行い、マグネタイト回収率を算出した。結果を表5に示す。次に、得られた非磁着物2を用い、重金属溶出試験を行い、検液の砒素及びセレン濃度を測定した。結果を表5に示す。石炭灰Jは、従来と同様に火力発電所の電気集塵機の各室で回収された石炭灰を混合して貯蔵する石炭灰サイロから採取した石炭灰である。
〔比較例4〕
参考例1で用いた石炭灰Eを用い、環境省告示第46号法(平成10年)に準拠して重金属の溶出試験を行い、検液を作製した。その検液の砒素及びセレン濃度を測定した。結果を表5に示す。
〔比較例5〕
参考例8で用いた石炭灰Iを用い、環境省告示第46号法(平成10年)に準拠して重金属の溶出試験を行い、検液を作製した。その検液の砒素及びセレン濃度を測定した。結果を表5に示す。
〔比較例6〕
参考例9で用いた石炭灰Jを用い、環境省告示第46号法(平成10年)に準拠して重金属の溶出試験を行い、検液を作製した。その検液の砒素及びセレン濃度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0006733345
表5に示す結果から明らかなとおり、マグネタイトが除かれた石炭灰は、マグネタイトを除く前の石炭灰に比べ、砒素及びセレンの溶出量が低下していることが判る。したがって、マグネタイトが除かれた石炭灰は、土木資材として有効利用できることが判る。なお、参考例7ないし9は、本発明の方法でマグネタイトが除かれた石炭灰を用いた場合の測定結果ではないが、本発明の方法でマグネタイトが除かれた石炭灰を用いた場合も、同様の結果が得られることは容易に推定できる。
1 ボイラ
2 電気集塵機
21,22,23 集塵室
3 磁力選別機
4 未燃カーボン除去装置
5 造粒機

Claims (6)

  1. 石炭火力発電所のボイラにおいて燃焼した石炭から生じる排気ガスを、該ボイラの下流に設置された電気集塵機に導入して、該排気ガスから石炭灰を分離する工程を有する石炭灰の処理方法であって、
    前記電気集塵機は複数の集塵室が直列に接続された構造を有しており、
    複数の前記集塵室のうち、前記排気ガスの入口寄りに位置する集塵室から石炭灰を抜き出す工程と、
    前記工程で抜き出した石炭灰中からマグネタイトを回収する工程と、を含み、
    前記集塵室から抜き出した前記石炭灰中からマグネタイトを回収することで、マグネタイトの除去前に比べて砒素及び/又はセレンの溶出量が低減された石炭灰を得る、
    石炭灰の処理方法。
  2. 前記マグネタイトの回収工程によってマグネタイトが除去された石炭灰と、セメント、消石灰、酸化マグネシウム及び石膏からなる群より選ばれた少なくとも1種とを混合して土木資材を得る工程を更に含む請求項1に記載の石炭灰の処理方法。
  3. 前記電気集塵機に設置された複数の前記集塵室のうち、排気ガスの入口側に最も近い集塵室から前記石炭灰を抜き出す請求項1又は2記載の石炭灰の処理方法。
  4. 前記集塵室から抜き出した前記石炭灰を磁力選別機で磁選してマグネタイトを回収する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の石炭灰の処理方法。
  5. 前記磁力選別機がスクリーン式又はドラム式の磁力選別機である請求項4に記載の石炭灰の処理方法。
  6. 前記集塵室から抜き出した前記石炭灰のマグネタイト含有量が1.5質量%以上であるか、又はメディアン径が25μm以上である請求項1ないし5のいずれか一項に記載の石炭灰の処理方法。
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