以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下ではすべての図を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
図1は本発明の一実施の形態に係る給湯装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は図1に示す給湯装置の各操作機器の操作パネルの概要を示す平面図である。図2(a)は操作機器3aの操作パネルを示し、図2(b)は操作機器3bの操作パネルを示し、図2(c)は操作機器3cの操作パネルを示す。
図1に示すように、本実施の形態における給湯装置1は、給湯装置本体2と、給湯装置1(主に給湯装置本体2)を制御する制御装置4と、少なくとも1つの操作機器3x(x=a〜c)とを備えている。本実施の形態において、給湯装置1は、3つの操作機器3a〜3cを有している。制御装置4および操作機器3xは、通信線5により互いに通信可能に接続されている。すなわち、各操作機器3xは、リモコン機器として構成される。操作機器3xは、室内の壁面等に設置される壁面設置型のリモコン機器である。本実施の形態のように、操作機器3xが複数ある場合には、操作機器3x同士も通信線5を介して互いに通信可能に構成される。制御装置4は、通信部6を介して操作機器3xと通信する。
給湯装置本体2は、特に限定されないが、給湯機能、風呂の追い焚き機能、および、温水暖房機能のうちの少なくとも何れか1つの機能を備えている。例えば、給湯装置本体2は、給湯機能と風呂の追い焚き機能とを備えた多機能型の給湯装置等として構成される。
操作機器3xは、給湯装置本体2(制御装置4)への指令を操作入力する操作入力部と、給湯装置本体2からの情報を報知する報知部31と、給湯装置本体2(制御装置4)と操作機器3xとの間の通信を行うための通信部32とを備えている。報知部31は、図2に示すように、給湯および/または風呂についての現在の設定温度、動作確認表示、現在時刻等が表示されるディスプレイ31aと設定温度到達音、警告音、所定のアナウンス等を出力するスピーカ31bとを含む。
操作機器3aは、例えばシンクリモコンとして構成され、操作入力部として非接触による操作入力を行う非接触操作入力部33を備えている。操作機器3bは、例えば台所リモコンとして構成され、操作入力部として接触による操作入力(通常のボタン操作入力等)を行う接触操作入力部34を備えている。操作機器3cは、例えば風呂リモコンとして構成され、非接触操作入力部33および接触操作入力部34の両方を備えている。操作機器3a,3bも操作機器3cと同様に、非接触操作入力部33および接触操作入力部34を備えた1つのリモコンとして構成されてもよい。
通信線5は、例えば電源線上に通信情報を重畳させることが可能な2心通信線が用いられる。給湯装置本体2(制御装置4)と操作機器3xとの間で相互通信される情報は、給湯に関する指令データ(給湯装置のオンオフ、給湯設定温度変更等)、給湯結果の報知データ(風呂設定温度到達の報知、異常報知等)等が含まれる。
非接触操作入力部33は、操作機器3a,3cから被検出物(本実施の形態においてはユーザの手)までの距離Lが所定の範囲L1内にあるか否かを検出する検出部35と、当該距離Lが所定の範囲L1内にあると検出された場合に、被検出物の画像認識を実行し、当該画像認識された結果に基づいて、予め定められた操作入力態様が行われたか否かを判定する画像認識部36と、を備えている。
検出部35は、測距センサ37と、制御部38とを含む。測距センサ37は、例えば超音波センサ等により構成される。超音波センサは、超音波送信器37aと、超音波受信器37bとを含み、超音波送信器37aから送信した超音波(パルス)が被検出物に反射して超音波受信器37bに受信するまでの時間から操作機器3a,3cから被検出物までの距離Lを測定する。制御部38は、マイクロコントローラおよびメモリ等により構成され、測距センサ37により得られた距離Lが所定の範囲L1内にあるか否かを判定する。これにより、検出部35は、ユーザが操作機器3a,3cに対して非接触の操作入力動作を行うべく手を操作機器3a,3cにかざしたことを検出することができる。なお、測距センサ37は、超音波センサに限られず、例えば赤外線センサ等も利用可能である。
なお、本実施の形態においては、検出部35が被検出物を検出した場合、報知部31がその旨を報知する。例えば、図2(a)および図2(c)に示すように、ディスプレイ31aは、検出部35が被検出物を検出した場合に、所定の表示(本例では「OK」の文字表示31c)が点灯するように構成される。これに代えて、所定のランプを点灯させてもよいし、スピーカ31bから所定の報知音を出力してもよい。これにより、ユーザが、ユーザの操作入力動作に対する操作機器3a,3c側の応答を容易に確認することができる。なお、このような報知態様は必須の構成ではない。
画像認識部36は、画像センサ39と、制御部38とを含む。画像センサ39は、例えばCCDイメージセンサ/カメラ、CMOSイメージセンサ/カメラ等により構成される。制御部38は、画像センサ39で撮像された画像に基づいて、予め定められた操作入力動作が行われたか否かを判定する。予め定められた操作入力動作が行われたと判定された場合、制御部38は、対応する操作指令信号を生成する。これにより、画像認識部36は、ユーザが手を操作機器3a,3cにかざした状態で所定の操作入力動作(例えば、ジェスチャおよび/または複数のジェスチャの組み合わせ)を行うことにより、操作入力動作が行われたことを認識することができる。
図1に示すように、本実施の形態において、制御部38は、検出部35および画像認識部36の双方の構成要素に含まれている(共通の制御部として構成されている)が、これに代えて、検出部35および画像認識部36にそれぞれ個別の制御部が設けられていてもよい。さらに、制御部38は、他の機器から受信した信号に基づいて各種の処理を行う。
接触操作入力部34は、複数の操作ボタン40と、制御部38とを備えている。制御部38は、複数の操作ボタン40の何れかが押下操作された場合に、当該押下操作された操作ボタン40に応じた操作指令信号を生成する。生成された操作指令信号は、通信部32,6を介して制御装置4に送られ、制御装置4は、受信した操作指令信号に基づいて給湯装置1(主に給湯装置本体2)の制御を行う。
上記構成によれば、検出部35により被検出物が操作機器3a,3cから所定の範囲L1内に位置していることが検出されている場合に、画像認識部36における画像認識が実行される。すなわち、検出部35が被検出物を所定の範囲L1内において検出することが、画像認識部36における画像認識開始の契機として用いられる。したがって、給湯装置1の操作入力を非接触かつ高精度に行うことができる。
本実施の形態における操作機器3a,3cは、検出部35において操作機器3a,3cから被検出物までの距離Lが所定の範囲L1内にあることが検出された場合に、画像認識部36を起動し、それ以外の場合に、画像認識部36の動作を停止するように構成されている。これによれば、被検出物が所定の範囲L1内に位置していない場合には、画像認識部36の動作が停止されるため、電力消費を低減することができるとともに、画像認識部36における誤認識をより確実に防止することができる。
ここで、操作機器3aの設置例について説明する。図3は図1に示す給湯装置の操作機器の設置例を示す図である。図3に示すように、操作機器3aは、シンク7を有する台所ユニット8におけるシンク7の周辺部から立ち上がる壁面9に設置される。本実施の形態において、壁面9は、シンク7の奥側に位置する壁面として構成される。なお、壁面9は、台所ユニット8の上部ユニット8aと下部ユニット8bとを接続するための壁であってもよいし、上部ユニット8aと下部ユニット8bとの間に位置する住居等の建築物の壁であってもよい。また、シンク7の側方に壁が存在する場合には、当該側方の壁面に操作機器3aが設置されてもよい。
操作機器3aが壁面9に設置された状態で、検出部35の測距センサ37および画像認識部36の画像センサ39は、壁面9に交差する方向(例えば直交する方向)を向いている。これにより、台所で食器洗い等の作業により手が濡れている、または、汚れている場合であっても、当該作業の最中に(手を洗うことなく)ユーザが近くの壁面9に設置されたリモコン機器である操作機器3aに対して非接触で給湯装置1の操作入力を容易に行うことができる。
ここで、検出部35が検出する操作機器3aから被検出物(例えばユーザの手)までの距離Lを判定するのに用いられる所定の範囲L1は、台所ユニット8の奥行長(操作機器3aが設置される壁面9と台所ユニット8の当該壁面9がある端部とは対向する端部との間の長さ)L2に基づいて設定されてもよい。より具体的には、例えば、所定の範囲L1は、所定の範囲L1の下限値L1minが、奥行長L2より短く、上限値L1maxが、下限値L1minより長く、かつ、奥行長L2以下となるように(すなわち、L1min<L1max≦L2となるように)設定されてもよい。例えば、所定の範囲L1は、30cm≦L1≦60cmに設定される。また、操作機器3aが設置される高さ方向位置は、側面視においてシンク7に設けられる水栓(混合水栓等)に干渉しない位置としてもよい。より具体的には、操作機器3aが設置される床面からの高さは、台所の床面に立つユーザの肩位置の高さ(手を前に向けたときの手の高さ)あたり(例えば、120cm〜140cm)に設定されてもよい。
このように操作機器3aが配置されることにより、ユーザが通常、台所での作業を行う際には、検出部35による被検出物の検出が行われ難くなり、誤検出を防止することができる。また、ユーザは、操作機器3aに対して操作入力動作を行いたい場合には、操作機器3aに向けて手を伸ばせば被検出物であるユーザの手が所定の範囲L1内に含まれるようになり、検出部35による被検出物の検出が容易かつ確実に行われる。したがって、精度の高い非接触の操作入力を行うことができる。
上記所定の範囲L1は、制御部38または制御装置4において予め設定されていてもよいが、台所ユニット8の大きさ(例えば奥行長L2の長さ等)に応じて設定変更可能に構成されてもよい。これによれば、所定の範囲L1を、台所ユニット8の大きさに応じて誤認識が少なくかつ操作入力容易な範囲とすることができる。操作機器3xは、所定の範囲L1の設定入力を行い得るように構成されてもよい。例えば、操作機器3aにおける所定の範囲L1の設定入力は、操作機器3bの接触操作入力部34により行われ、操作機器3cにおける所定の範囲L1の設定入力は、同じ操作機器3cにおける接触操作入力部34により行われてもよい。
通常、台所に設置される台所リモコン(操作機器3b)は、ユーザの手入力が容易なように、台所ユニット8が設置される壁面9と対向する壁面(ユーザが台所作業する際のユーザの背後に位置する壁面)や、壁面9と同じ平面であっても、台所ユニット8のない位置(台所ユニット8より右方または左方)に設けられることが多い。したがって、ユーザは、上記のような作業中に、当該台所リモコンを操作する際には、手を洗った上で、台所リモコンのある場所へ移動または振り返って当該台所リモコンを手入力により操作する必要が生じる。さらに、単に、設定温度を確認するためだけでも、ユーザは、台所リモコンのある場所へ移動または振り返る必要が生じる。
これに対し、本実施の形態によれば、台所ユニット8に向かう壁面9にシンクリモコン(操作機器3a)が設けられるため、上記のような作業中であっても、ユーザは場所を移動したり、振り返ったりすることなく、操作入力または設定確認を行うことができる。
以下、画像認識部36による判定の流れおよび判定される操作入力動作について例示する。本実施の形態において、予め定められた操作入力動作には、2つの画像の組み合わせによって構成される動作が含まれる。この場合、画像認識部36は、所定の第1画像が認識された後、第1画像とは異なる所定の第2画像が認識された場合に、予め定められた操作入力動作が行われたと判定する。
図4は本実施の形態における操作入力動作の一例を示す図である。例えば給湯装置1の運転を可能な状態とする運転ON操作のための操作入力動作は、第1画像としてユーザの握り手(グー)のジェスチャが設定され、第2画像としてユーザの開き手(パー)のジェスチャが設定される。また、例えば給湯装置1の運転を不可能な状態とする運転OFF操作のための操作入力動作は、第1画像としてユーザの開き手のジェスチャが設定され、第2画像としてユーザの握り手のジェスチャが設定される。また、例えば給湯装置1の給湯温度(設定温度)を上昇させる給湯温度UP操作のための操作入力動作(第1の温度設定動作)は、第1画像としてユーザの握り手のジェスチャが設定され、第2画像としてユーザの人差し指を上に向けるジェスチャが設定される。また、例えば給湯装置1の給湯温度を低下させる給湯温度DOWN操作のための操作入力動作(第2の温度設定動作)は、第1画像としてユーザの握り手のジェスチャが設定され、第2画像としてユーザの人差し指を下に向けるジェスチャが設定される。
このように複数の操作に対してそれぞれ異なる操作入力動作が予め設定されている。検出部35が被検出物であるユーザの手を所定の範囲L1内に検出した場合、画像認識部36は、画像センサ39を起動し、画像センサ39が、所定の期間、撮像を行う。画像認識部36は、画像センサ39で撮像された画像に対し、所定のアルゴリズムに従って画像認識処理を行う。画像認識部36は、所定期間内に2つの画像が認識された場合に、当該2つの入力画像を認識された順番とともに一時記憶する。例えば、画像認識部36は、最初に認識された画像を第1入力画像として一時記憶し、次に認識された画像を第2入力画像として一時記憶する。一方、画像認識部36は、所定期間内に2つの画像が認識できなかった場合、当該操作入力動作を無視する、または、報知部31においてエラーを報知する。
画像認識部36は、2つの入力画像が認識できた場合、第1入力画像および第2入力画像の組み合わせが予め設定されている第1画像および第2画像の組み合わせに一致する操作入力動作があるか否かを判定する。例えば、第1入力画像がユーザの握り手のジェスチャであり、第2入力画像がユーザの人差し指を上に向けるジェスチャである場合、画像認識部36は、給湯温度UP操作が行われたと判定する。
画像認識部36で特定された操作入力動作に基づいて、制御部38は、通信部32を介して制御装置4に当該操作入力動作に対応する指令データを送信する。制御装置4は、受信した指令データに基づいて給湯装置本体2の動作制御を行う。さらに、制御装置4は、各操作機器3xに当該操作入力動作が行われていることについての確認信号(フィードバック信号)を送信する。各操作機器3xは、受信した確認信号に応じてフィードバックされた内容を報知部31により報知してもよい。
このように、本実施の形態においては、所定の第1画像が認識された後、第1画像とは異なる所定の第2画像が認識された場合に、前記予め定められた操作入力動作が行われたと判定される。したがって、複数の画像の組み合わせによって、一の操作入力動作が設定されるため、操作入力の誤認識を防止し、より高精度な操作入力を行うことができる。なお、複数の画像の組み合わせによって操作入力動作が構成される場合、そのうちの一の画像が認識されるたびに当該画像が認識されたことを報知部31から報知してもよい。
本実施の形態において、第1の温度設定動作である給湯温度UP操作は、設定後の給湯温度(設定温度)が所定の温度T以上か否かに応じて操作入力動作が異なっている。具体的には、設定温度が温度T(例えばT=45℃)未満の場合、第2画像の認識後は、画像センサ39が当該第2画像に対応する入力画像(ユーザの人差し指を上に向けるジェスチャ)を継続的に認識している間、画像認識部36は、当該継続的な入力画像の維持を、連続的に温度を上げる連続入力操作を行うための操作入力動作として認識する。一方、設定温度が温度T以上の場合、画像認識部36は、1回目の操作入力動作を認識後、再度、初めから第1画像および第2画像を認識(2回目の操作入力動作を認識)しない限り、2段階以上の温度上昇設定を行う操作入力動作とは認識しない。すなわち、設定温度が温度T以上の場合、第2画像の認識後、画像センサ39が当該第2画像に対応する入力画像を継続的に認識しても、給湯装置1の給湯温度を連続的に上昇させることはできない。
このために、制御部38は、制御装置4から送信される確認信号に含まれる現在の設定温度を記憶する。上記操作入力動作前において、制御部38は、記憶された設定温度を読み出してディスプレイ31aに表示している。適切な給湯温度UP操作が行われると、制御部38は、現在の設定温度から単位温度(例えば1℃)高い温度を設定温度として設定し、当該設定温度が所定の温度T以上か否かを判定する。
これによれば、より危険度の高い給湯温度を高温に設定する操作については操作入力動作を低温時に比べて難しくすることができるため、ユーザの意図しない高温での給湯を防止することができる。
これに加えてまたはこれに代えて、第2の温度設定動作である給湯温度DOWN操作について、設定温度に応じて操作入力動作が異なってもよい。このときの設定温度は、給湯温度UP操作と同じでもよいし、異なってもよい。例えば、給湯温度DOWN操作においては、設定温度をより低い温度(例えば38℃)とし、当該設定温度以上は連続入力操作可能かつ設定温度未満は連続入力操作不能としてもよい。これに代えて、第2の温度設定動作については、設定温度によらず連続入力操作可能としてもよい。
上記のように、ユーザの意図しない高温での給湯を防止することができるため、本実施の形態は、風呂リモコンとして機能する操作機器3cにおいても好適に適用される。例えば風呂リモコンが浴槽から立ち上がる壁面に設けられている場合等においては、石鹸の泡等が付いた手で風呂リモコンを接触により操作すると、風呂リモコンに石鹸の泡等が付着し、浴槽に流れ込む恐れがある。このような場合でも、本実施の形態の操作機器3cにおいては、非接触での操作が可能となるため、浴槽への石鹸の泡等の流れ込みを防止することができる。さらに、上記のように、給湯温度を高温に設定する操作については操作入力動作を低温時に比べて難しくすることにより、画像認識部36における認識精度が高くなり、使用中のシャワー等からユーザが意図しない熱湯が出てくるのを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施の形態において、操作機器3xの制御部38が検出部35における被検出物の判定(所定の範囲L1内に位置しているか否かの判定)および画像認識部36における画像認識を行う態様について説明したが、操作機器3xの検出部35では被検出物との距離の検出を行い、画像認識部36では画像を撮像することのみを行い、制御装置4が各判定を行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態において、2つの画像の組み合わせによって操作入力動作が設定されている態様について説明したが、これに限られず、1つの画像によって操作入力動作が設定されてもよいし、3つ以上の画像の組み合わせによって操作入力動作が設定されてもよい。さらに、操作入力動作を構成する画像の数を操作入力動作に応じて異ならせてもよい。例えば、運転ON操作のための操作入力動作は1つの画像のみで構成され、運転OFF操作のための操作入力動作は2つの画像の組み合わせによって構成されてもよい。また、例えば、給湯温度UP操作において、設定温度が所定の温度T以上か否かに応じて操作入力動作が異なる態様とする場合に、設定温度が所定の温度T未満の場合には1つの画像のみで構成される操作入力動作が設定され、設定温度が所定の温度以上の場合には2つの画像の組み合わせによって構成される操作入力動作が設定されてもよい。
また、上記実施の形態においては、同じ操作であっても操作入力動作が設定温度に応じて異なり得る態様について説明した。設定温度に応じて操作入力動作が異なる態様は、上記実施の形態において説明した例に限られない。例えば、給湯温度UP操作において、設定温度を所定の温度以上にする場合と所定の温度未満にする場合とで異なる画像(ジェスチャ)の操作入力動作が設定されてもよい。例えば、給湯温度UP操作において設定温度を所定の温度以上にする場合、ユーザの人差し指を上に向けるジェスチャが操作入力動作として設定され、給湯温度UP操作において設定温度を所定の温度未満にする場合、ユーザの開き手のジェスチャが操作入力動作として設定されてもよい。
また、例えば、給湯温度を設定する操作において、第1画像を設定温度の十の位の数だけユーザの指を開くジェスチャとし、第2画像を設定温度の一の位の数だけユーザの指を開くジェスチャとした操作入力動作が設定されてもよい。この場合、例えば、給湯温度を42℃に設定する場合、ユーザの指を上方に4本開いたジェスチャを行った後、ユーザの指を上方に2本開いたジェスチャを行う。また、例えば、給湯温度を38℃に設定する場合、ユーザの指を上方に3本開くジェスチャを行った後、ユーザの指を下方に3本開いた状態でジェスチャを行う。
また、上記実施の形態においては、画像認識部36で認識される画像としてユーザの片手を用いる例を示したが、両手を用いたジェスチャが含まれていてもよい。例えば、上記のような温度設定を行う場合、一方の手を設定温度の十の位の数だけユーザの指を開くジェスチャとし、他方の手を設定温度の一の位の数だけユーザの指を開くジェスチャとするような操作入力動作が設定され得る。また、運転ON操作においては両手で輪(丸)を作るジェスチャが操作入力動作として設定され、運転OFF操作においては両手を交差させてバツを作るジェスチャが操作入力動作として設定されてもよい。
また、上記実施の形態においては、ユーザの手を用いて画像認識を行う例を示したが、これに限られず、例えばユーザの腕、全身等を用いて画像認識を行ってもよい。また、ユーザの体以外を用いて画像認識を行ってもよい。例えば、シンクリモコンとして機能する操作機器3aにおいて、操作入力動作を構成する画像(画像認識部36で認識されるべき画像)は、台所用品(例えば台所スポンジ、洗剤容器、柄付ブラシ等)であってもよい。また、例えば、ふろリモコンとして機能する操作機器3cにおいて、操作入力動作を構成する画像は、風呂用品(例えば石鹸ケース、シャンプー容器等)であってもよい。このために、操作機器3xは、操作入力動作を構成する画像をユーザが登録可能としてもよい。すなわち、事前に、操作入力動作を構成する画像として認識させる対象(被検出物)を所定の範囲L1に位置させた状態で操作機器3a,3cの画像センサ39に撮像させ、当該撮像された画像を所定の操作と対応付けて記憶させてもよい。これにより、ユーザの使用頻度の高い物で操作入力動作を構成することができる。
また、上記実施の形態においては、画像認識部36で認識される画像として静止画像を用いる例を示したが、動きのあるジェスチャが含まれていてもよい。例えば運転ON操作においてはユーザの手を開いた状態で画像センサ39の方向に交差する方向に(例えば壁面9に平行な面内で)振るジェスチャが操作入力動作として設定されてもよい。
また、上記実施の形態において、検出部35と画像認識部36とは、制御部38を共通とし、測距センサ37と画像センサ39とが別体となった構成を有しているが、検出部35と画像認識部36とは完全に分離されて(制御部38が2つに分離して)構成されてもよいし、両者が、被検出物までの距離を計測しつつ画像認識を行う1つの画像検出装置として構成されてもよい。例えば、測距センサ37と画像センサ39とが一体となった測距画像センサ(例えば、3Dイメージセンサ等)および制御部によって画像検出装置が構成されてもよいし、複数のカメラにより構成されたステレオカメラおよび制御部によって画像検出装置が構成されてもよい。ステレオカメラを用いた画像検出装置は、複数のカメラにより撮像された画像の視差の大きさに応じて被検出物の距離を検出する検出部35として機能するとともに、撮像された画像に基づいて画像認識を行う画像認識部36としても機能する。このように、被検出物の検出と画像認識とを1つの画像検出装置で行うことにより、部品点数を低減し、簡単な構成とすることも可能である。
上記実施の形態においては、操作機器3xが3つ接続された構成について説明したが、操作機器3xは、1つでもよいし、2つでもよいし、4つ以上でもよい。例えば、操作機器3aおよび操作機器3bの代わりに、操作機器3cと同様の非接触操作入力部33および接触操作入力部34を備えた操作機器が台所リモコンまたはシンクリモコンとして設けられてもよい。また、給湯装置1を構成する操作機器3xの少なくとも1つが非接触操作入力部33を有する限り、他の操作機器3xの構成は限定されない。例えば、すべての操作機器3xが非接触操作入力部33を有してもよい。また、すべての操作機器3xが接触操作入力部34を有していなくてもよい。
上記実施の形態において、非接触入力部33を有する操作機器3a,3cは、検出部35において被検出物を常時検出可能とする態様について説明したが、画像認識を用いた操作入力動作を受け付けるか否かを予め操作機器3a,3cにおいて設定可能に構成してもよい。画像認識による操作入力動作を受け付けないように設定された場合、検出部35における被検出物の検出および/または画像認識部36における画像認識の実行が停止される。なお、画像認識を用いた操作入力動作を受け付けるか否かについての設定は、給湯装置1全体で一括して設定してもよいし、操作機器3a,3cごとに設定可能としてもよい。