JP6733256B2 - 自動運転車両電源の制御方法と制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主バッテリを電源とする第1負荷回路と追加バッテリを電源とする第2負荷回路との間に回路断続機構を有する自動運転車両電源の制御方法と制御装置に関する。
近年、自動車における運転者支援技術は向上の一途を辿っている。つまり、走行位置や走行状態を検出して運転者に対する警告を発するだけでなく、モータなどの電動アクチュエータを用い、ステアリングやブレーキを操作し、積極的に運転者の操作を支援する運転補助の機能を有するに至っている。さらに、今後は運転者の操作を必要としない、より高機能な運転者支援機能の採用が見込まれる。
こうした運転者支援機能は、モータなどの電動アクチュエータが用いられるため、その動力源となる電源システムにはより高い信頼性が求められる。車両用の電源システムの信頼性を高める手法として、搭載されている主バッテリとは別の追加バッテリを備え、大きな電流を消費し電圧が変動するスタータなどの負荷が存在する回路と分離する。これにより、追加バッテリ側に接続されている負荷の電圧を安定化させ、電源システムの信頼性を向上させることが出来る電源構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−234569号公報
しかしながら、従来技術にあっては、例えば、アイドリングストップによるエンジンの再始動など、主バッテリが接続されている側に接続されている負荷の電流、電圧変化が生じる条件を、二つのバッテリを接続する断続装置を遮断する条件としている。
よって、例えば、電動ステアリングや電動ブレーキを追加バッテリ側の回路に接続した場合、電動ステアリングや電動ブレーキの作動時には、二つのバッテリが接続されている状態となってしまう。このため、追加バッテリが主バッテリ側の負荷にも電力を供給することで電圧が過剰に低下することになり、電動ステアリングや電動ブレーキなどの運転者支援機能が十分に機能しない。この結果、自動運転機能の継続が困難になる。また、主バッテリ側の負荷へも電力を供給しつつ、電圧を維持しようとすると追加バッテリが大容量化されて大型になってしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、自動運転機能の継続を確保しつつ、追加バッテリが大容量化されることを防止する自動運転車両電源の制御方法と制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、主バッテリを電源とする第1負荷回路と追加バッテリを電源とする第2負荷回路との間に回路断続機構を有する。
この自動運転車両電源の制御方法において、回路断続機構の接続中、第2負荷回路から第1負荷回路に向かって電流が流れると、電流が流れたタイミングで回路断続機構を遮断する。
この結果、自動運転機能の継続を確保しつつ、追加バッテリが大容量化されることを防止することができる。
実施例1の自動運転車両電源の制御方法と制御装置が適用された電源システムを示す電源システム図である。 実施例1のコントロールユニットにおいて実行される回路断続機構の接続/遮断制御処理の流れを示すフローチャートである。 図2の回路断続機構の接続/遮断制御処理で用いられるバッテリ電圧の閾値の定義を示す図である。 実施例2のコントロールユニットにおいて実行される回路断続機構の接続/遮断制御処理の流れを示すフローチャートである。 図4の回路断続機構の接続/遮断制御処理で用いられるバッテリ容量の閾値の定義を示す図である。
以下、本発明の自動運転車両電源の制御方法と制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における自動運転車両電源の制御方法と制御装置は、走行中、自動運転モードを選択すると、運転者によるステアリング操作やアクセル操作やブレーキ操作を必要としない自動運転機能を持つエンジン搭載車に適用したものである。以下、実施例1の自動運転車両電源の制御方法と制御装置の構成を、「電源システム構成」、「回路断続機構の接続/遮断制御処理構成」に分けて説明する。
[電源システム構成]
図1は、実施例1の自動運転車両電源の制御方法と制御装置が適用された電源システムを示す。以下、図1に基づいて電源システム構成を説明する。
自動運転車両電源の電源システムは、図1に示すように、第1負荷回路1と、第2負荷回路2と、回路断続機構3と、コントロールユニット4と、を備えている。
前記第1負荷回路1は、鉛バッテリ11(主バッテリ)を電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷を、鉛バッテリ11の下流回路に接続する負荷回路である。第1負荷としては、スタータモータ12や負荷アクチュエータ13を有する。
鉛バッテリ11は、従来からエンジン車などに搭載されている主バッテリとしての二次電池である。この鉛バッテリ11は、バッテリ容量が低下しないように、第1負荷回路1に有する発電機としてのオルタネータ14により充電される。オルタネータ14は、図外のエンジンによる回転駆動により発電し、鉛バッテリ11の充電容量を保つように充電する。
スタータモータ12は、発進時にエンジンを始動し、アイドルストップ時にエンジンを再始動するエンジン始動モータである。
負荷アクチュエータ13は、例えば、空調装置のコンプレッサを駆動する電動モータやヘッドライトなどのように、鉛バッテリ11を電源として作動する補機類である。
前記第2負荷回路2は、リチウムイオンバッテリ21(追加バッテリ)を電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷を、リチウムイオンバッテリ21の下流回路に接続する負荷回路である。この第2負荷(以下、「自動運転機能負荷」という。)としては、EPSアクチュエータ22と、ABSアクチュエータ23と、ADASアクチュエータ24とを有する。
リチウムイオンバッテリ21は、鉛バッテリ11による電源に対し、自動運転機能を発揮するための新たな電源として追加された追加バッテリとしての二次電池であり、電動車両に搭載された走行用モータの電源として使用頻度が高い電池である。このリチウムイオンバッテリ21には、放電回路と充電回路が設けられる。充電回路は、DC/DCコンバータを有し、回路断続機構3が接続状態であり、第1負荷回路1側の電圧が高いとき、充電要求に応じてオルタネータ14(発電機)からの発電電力により充電される。
リチウムイオンバッテリ21は、主バッテリである鉛バッテリ11よりも内部抵抗が小さい特性を有する。このため、例えば、EPSアクチュエータ22が作動して大きな電流を消費した場合であっても、電圧を高く維持することができる。また、実施例1の電源システムにおいては、自動運転機能負荷が作動する自動運転モードによる走行中、回路断続機構3が遮断されると、復帰条件が成立するまで遮断状態を維持し、リチウムイオンバッテリ21の再充電を行わないようにしている。このため、リチウムイオンバッテリ21の容量は、例えば、自動運転モードによる走行継続時間が、少なくとも要求時間以上になるように適切な容量に設定される。
EPSアクチュエータ22は、電動アシスト力を発生するEPSモータによる自動運転機能負荷である。このEPSアクチュエータ22は、ハンドル操作に必要な力を電動でアシストして操舵力を軽くする電動パワーステアリングシステムに用いられる。ここで、「EPS」とは、Electric Power Steering(電動パワーステアリング)の略称である。
ABSアクチュエータ23は、油圧ポンプを駆動するポンプモータや電磁バルブによる自動運転機能負荷である。このABSアクチュエータ23は、電動の油圧ポンプを有し、マスタシリンダや油圧ポンプからの作動油に基づいて、各ホイールシリンダ液圧を独立に制御するブレーキ液圧制御システムに用いられる。ここで、「ABS」とは、「Antilock Brake System(アンチロック・ブレーキ・システム)」の略称である。
ADASアクチュエータ24は、通常走行時に運転者が行うステアリング操作・ブレーキ操作・アクセル操作を支援するための様々な運転操作支援アクチュエータによる自動運転機能負荷である。このADASアクチュエータ24は、カメラやレーダーなどにより自車の周囲状況を検出し、検出情報に基づいて、自動ブレーキ制御やオートクルーズ制御やレーンキープ制御などを行うようにした先進運転システムに用いられる。ここで、「ADAS」とは、「Advanced Driver Assistance System(アドバンスド・ドライバー・アシスタンス・システム)」の略称である。
前記回路断続機構3は、第1負荷回路1と第2負荷回路2を接続する位置に設けられ、第1負荷回路1と第2負荷回路2を接続又は遮断する。回路断続機構3を遮断すると、第1負荷回路1の電圧変動が、第2負荷回路2に影響しないし、第2負荷回路2のリチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1側への電力持ち出しが停止される。実施例1の回路断続機構3は、電磁力により断接するリレースイッチを用いた機構としている。
前記コントロールユニット4は、回路断続機構3の接続制御と遮断制御を行う。このコントロールユニット4は、電流センサ41と自動運転モードスイッチ42と第1電圧センサ43と第2電圧センサ44とバッテリ電圧センサ45とブレーキスイッチ46とトルクセンサ47と他のセンサ・スイッチ類48から入力情報を取得する。そして、これらの入力情報に基づく判断処理の結果にしたがい、回路断続機構3と表示器49とブザー50に制御指令を出力する。
電流センサ41は、リチウムイオンバッテリ21と回路断続機構3とを繋ぐ回路の途中に設けられ、電流が流れる方向を検出する。自動運転モードスイッチ42は、自動運転モードの開始スイッチである。第1電圧センサ43は、第1負荷回路1の回路電圧を検出する。第2電圧センサ44は、第2負荷回路2の回路電圧を検出する。バッテリ電圧センサ45は、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧を検出する。ブレーキスイッチ46は、運転者によるブレーキ操作を検出する。トルクセンサ47は、運転者によるステアリング操作によりステアリングシャフトに加わる操舵トルクを検出する。
[回路断続機構の接続/遮断制御処理構成]
図2は、実施例1のコントロールユニット4において実行される回路断続機構3の接続/遮断制御処理の流れを示す。以下、回路断続機構3の接続/遮断制御処理構成をあらわす図2の各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、回路断続機構3が接続状態であるイグニッションオン時に開始される。
ステップS1では、スタートに続き、或いは、ステップS4での自動運転機能負荷非作動との判断、或いは、ステップS8での回路断続機構3の接続に続き、追加バッテリ側(=第2負荷回路2側)での負荷状態を検出し、ステップS2へ進む。
ここで、「負荷状態」とは、第2負荷回路2において、リチウムイオンバッテリ21に蓄えている電力が、接続状態の回路断続機構3を介して第1負荷回路1側へ持ち出されるバッテリ放電を判断できる情報をいう。
ステップS2では、ステップS1での追加バッテリ側での負荷状態の検出に続き、追加バッテリ側(=第2負荷回路2側)の第2負荷回路電圧の低下が発生したか否かを判断する。YES(第2負荷回路電圧の低下発生有り)の場合はステップS5へ進み、NO(第2負荷回路電圧の低下発生無し)の場合はステップS3へ進む。
ここで、「第2負荷回路電圧」は、第2電圧センサ44からセンサ情報により取得する。
ステップS3では、ステップS2での第2負荷回路電圧の低下発生無しとの判断に続き、追加バッテリ側(第2負荷回路2)から主バッテリ側(第1負荷回路1)へ電流が流れたか否を判断する。YES(電流の流れ有り)の場合はステップS5へ進み、NO(電流の流れ無し)の場合はステップS4へ進む。
ここで、「第2負荷回路2から第1負荷回路1への電流が流れ」は、電流センサ41からのセンサ情報により取得する。
ステップS4では、ステップS3での電流の流れ無しとの判断に続き、自動運転機能負荷(EPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、ADASアクチュエータ24)が作動中、又は、作動予定であるか否かを判断する。YES(自動運転機能負荷作動)の場合はステップS5へ進み、NO(自動運転機能負荷非作動)の場合はステップS1へ戻る。
ここで、「自動運転機能負荷作動中」とは、自動運転機能負荷の作動開始(作動予定を含む)から自動運転機能負荷の作動が終了までをいう。自動運転機能負荷の作動開始は、例えば、自動運転モードスイッチ42からのオン信号により判断しても良いし、自動運転機能負荷に対し負荷を作動する制御指令が出力されていることで判断しても良い。自動運転機能負荷の作動予定開始は、ナビゲーションシステムからの道路情報により、例えば、自車が高速道路に入ることが予測されると、自動運転機能負荷の作動予定開始であると判断しても良い。また、カメラやレーダーなどを用いて自車周囲の道路状況を検出し、自車の走行道路が自動運転に適する道路であると検出されると、自動運転機能負荷の作動予定開始であると判断しても良い。
ステップS5では、ステップS2又はステップS3又はステップS4でYESであるとの判断、或いは、ステップS7で第1負荷回路電圧<Aとの判断に続き、接続状態である回路断続機構3を遮断し、ステップS6へ進む。
即ち、ステップS2の回路電圧低下条件と、ステップS3の電流向き条件と、ステップS4の第2負荷作動条件のうち、少なくとも一つの条件が成立すると、ステップS5において、回路断続機構3が遮断される。
ステップS6では、ステップS5での回路断続機構3の遮断に続き、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が、電圧B以下であるか否かを判断する。YES(バッテリ電圧≦電圧B)の場合はステップS9へ進み、NO(バッテリ電圧>電圧B)の場合はステップS7へ進む。
ここで、「バッテリ電圧」は、バッテリ電圧センサ45からのセンサ情報により取得する。「電圧B」は、図3に示す電圧閾値の決め方に基づいて決められる。図3は、リチウムイオンバッテリ21がフル充電状態から時間経過と共に一定勾配にて低下してゆく特性であり、「電圧A」、「電圧B」、「電圧C」の決め方は、下記の通りである。
電圧A:リチウムイオンバッテリ21を充電するのに必要な発電機側(第1負荷回路1側)の回路電圧である。
電圧B:想定される時間内に自動運転機能負荷が作動した場合に電圧Cに達するリチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧である。
電圧C:自動運転機能負荷が性能を維持できるリチウムイオンバッテリ21の下限バッテリ電圧である。
ステップS7では、ステップS6でのバッテリ電圧>電圧Bであるとの判断に続き、発電機側の第1負荷回路電圧が、電圧A以上であるか否かを判断する。YES(第1負荷回路電圧≧電圧A)の場合はステップS8へ進み、NO(第1負荷回路電圧<電圧A)の場合はステップS5へ戻る。
ここで、「第1負荷回路電圧」は、第1電圧センサ43からのセンサ情報により取得する。「電圧A」については、上記図3に示す電圧閾値の決め方による。
ステップS8では、ステップS7での第1負荷回路電圧≧電圧Aであるとの判断、或いは、ステップS10での通常運転モードへの移行有りとの判断に続き、遮断状態である回路断続機構3を接続し、ステップS1へ戻る。
ステップS9では、ステップS6でのバッテリ電圧≦電圧Bであるとの判断、或いは、ステップS11での所定時間を未経過であるとの判断に続き、運転者へ警告を発し、運転者に通常運転モードの移行を促し、ステップS10へ進む。
ここで、「運転者への警告」は、例えば、表示器49への警告表示とブザー50による警告音により視覚と聴覚に訴えて行う。
ステップS10では、ステップS9での運転者への警告に続き、自動運転モードから通常運転モードへ移行したか否かを判断する。YES(通常運転モードへの移行有り)の場合はステップS8へ進み、NO(通常運転モードへの移行無し)の場合はステップS11へ進む。
ここで、「通常運転モードへの移行」は、運転者による操作介入を自動運転モードの解除条件とするため、例えば、ブレーキスイッチ46により運転者によるブレーキ操作が検出されると、通常運転モードへの移行有りと判断する。また、トルクセンサ47により運転者によるステアリング操作が検出されると、通常運転モードへの移行有りと判断する。
ステップS11では、ステップS10での通常運転モードへの移行無しとの判断に続き、警告を発してから所定時間が経過したか否かを判断する。YES(所定時間経過)の場合はステップS12へ移行し、NO(所定時間未経過)の場合はステップS9へ戻る。
ここで、所定時間は、例えば、警告を受けた運転者が通常運転モードへ移行する際、警告内容を認識し、運転操作を開始するのに要する時間に余裕時間を加算して設定する。
ステップS12では、ステップS11での所定時間経過であるとの判断に続き、車両を停止させる自動ブレーキ制御を実行し、エンドへ進む。
ここでの自動ブレーキ制御は、障害物との接触を回避する急減速による自動ブレーキ制御とは異なり、強い警告として車両を停止させるものであるため、緩やかな減速による自動ブレーキ制御とする。また、自動ブレーキ制御を実行して停車する位置は、自車の進行方向に最も近い位置に存在する車両退避位置を検索し、検索した車両退避位置を目標停車位置とするようにしても良い。
次に、作用を説明する。
実施例1の作用を、「回路断続機構の接続/遮断制御処理作用」、「回路断続機構の接続/遮断制御の特徴作用」に分けて説明する。
[回路断続機構の接続/遮断制御処理作用]
以下、図2のフローチャートに基づき、回路断続機構3の接続/遮断制御処理作用を説明する。
回路断続機構3が接続状態での通常運転モードによる走行中、ステップS2での回路電圧低下条件と、ステップS3での電流向き条件と、ステップS4での第2負荷作動条件とが何れも不成立である。このとき、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進む流れが繰り返され、回路断続機構3の接続状態が維持される。
回路断続機構3が接続状態での通常運転モードによる走行中、第2負荷回路2の回路電圧が低下すると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS5へと進む。ステップS5では、第2負荷回路2の回路電圧が低下したタイミングで回路断続機構3が遮断される。
回路断続機構3が接続状態での通常運転モードによる走行中、第2負荷回路2から第1負荷回路1へ電流が流れると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5へと進む。ステップS5では、電流の流れを判断したタイミングで回路断続機構3が遮断される。
回路断続機構3が接続状態での走行中、例えば、通常運転モードから自動運転モードへ切り替えると自動運転機能負荷が作動開始であると判断される、又は、自動運転モードへの切り替え予測がなされると自動運転機能負荷が作動開始予定であると判断される。このとき、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進む。ステップS5では、自動運転機能負荷が作動を開始(作動の開始予定を含む)したタイミングから回路断続機構3が遮断される。
ステップS5にて回路断続機構3が遮断されると、ステップS5からステップS6へと進み、ステップS6では、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が、電圧B以下であるか否かが判断される。リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が、電圧Bを超えていると、ステップS7へ進み、ステップS7では、発電機側の第1負荷回路電圧が、電圧A以上であるか否かが判断される。
ステップS7において、第1負荷回路電圧が、電圧A未満であると判断されている間は、ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返され、回路断続機構3の遮断状態が維持される。一方、ステップS7において、第1負荷回路電圧が、電圧A以上と判断されると、ステップS8へ進み、ステップS8では、遮断状態である回路断続機構3が接続される。そして、ステップS1へ戻り、再び回路断続機構3の遮断条件(ステップS2〜ステップS4)が判断される。
ステップS6において、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ容量が低下し、バッテリ電圧が、電圧B以下であると判断されると、ステップS9へ進む。ステップS9では、運転者へ警告が発せられ、運転者に通常運転モードへの移行が促される。次のステップS10では、自動運転モードから通常運転モードへ移行したか否かが判断され、次のステップS11では、警告を発してから所定時間が経過したか否かが判断される。運転者へ警告を発するステップS9へ進んでから、通常運転モードへ移行しないと、所定時間が経過するまでの間、図2のフローチャートにおいて、ステップS9→ステップS10→ステップS11へと進む流れが繰り返される。
そして、所定時間が経過する前に通常運転モードへ移行すると、ステップS10からステップS8へ進み、ステップS8では、遮断状態である回路断続機構3が接続される。そして、ステップS1へ戻り、再び回路断続機構3の遮断条件(ステップS2〜ステップS4)が判断される。一方、所定時間が経過までに通常運転モードへ移行しないと、ステップS11からステップS12へ進み、ステップS12では、車両を停止させる自動ブレーキ制御が実行され、制御を終了する。
このように、回路断続機構3が接続状態での通常運転モードによる走行中、ステップS2での回路電圧低下条件と、ステップS3での電流向き条件と、ステップS4での第2負荷作動条件とのうち、少なくとも一つの条件が成立する。このときは、図2のステップS5へと進み、回路断続機構3が遮断される。
回路断続機構3の遮断状態から接続状態への復帰条件としては、第1復帰条件と第2復帰条件とがある。第1復帰条件は、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が電圧Bを超えていて(ステップS6でNO)、かつ、第1負荷回路電圧が電圧A以上である(ステップS7でYES)。第2復帰条件は、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が電圧B以下であるが(ステップS6でYES)、通常運転モードへの移行確認である(ステップS10でYES)。第1復帰条件は、リチウムイオンバッテリ21の再充電に適合することで与えられる条件である。第2復帰条件は、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が低下していても、自動運転機能負荷が作動しない通常運転モードへ移行したことで与えられる条件である。
さらに、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が低下しているにもかかわらず、自動運転機能負荷が作動しない通常運転モードへ移行しない場合には、自動運転モードをこれ以上継続できないことを運転者に体感させるため、車両を停止させる。
[回路断続機構の接続/遮断制御の特徴作用]
実施例1では、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2側で検出される負荷状態に基づき、リチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1側への電力持ち出しになることが判断されると、回路断続機構3を遮断する。
即ち、自動運転車両電源において、主バッテリを電源とする第1負荷回路と追加バッテリを電源とする第2負荷回路との間に回路断続機構を有するとき、第2負荷回路2は、電動ステアリングや電動ブレーキなどの性能維持に高い電圧を必要とする。この点に着目し、回路断続機構3を遮断するかどうかの条件判断を、第1負荷回路1側ではなく、第2負荷回路2側で行うようにし、自動運転機能の維持を優先するようにした。
つまり、リチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1側への電力持ち出しになることが判断されると、回路断続機構3が遮断される。回路断続機構3が遮断されると、第1負荷回路1側での電圧変化や電圧変動の影響が遮断されると共に、リチウムイオンバッテリ21の電圧が保たれる。このため、電動ステアリングや電動ブレーキなどを用いた自動運転機能の継続が確保される。
回路断続機構3が遮断されると、リチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1側への電力持ち出しが無くなる。このため、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ容量を設定する際、第1負荷回路1側への電力供給分を考慮する必要が無くなり、リチウムイオンバッテリ21が大容量化(=大型化)されることが防止される。
実施例1では、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2の回路電圧が低下すると、回路電圧の低下が発生したタイミングで回路断続機構3を遮断する。
例えば、回路断続機構3の接続中、リチウムイオンバッテリ21の劣化や放電などに伴って第2負荷回路2の回路電圧低下が生じたとき、回路断続機構3の接続を維持すると、第2負荷回路2の回路電圧がさらに低下する。回路電圧が低下する状態を放置すると、電動ステアリングや電動ブレーキなどの性能を維持する第2負荷回路2の回路電圧よりも低下してしまい、自動運転機能が発揮されない。一方、リチウムイオンバッテリ21は、自動運転機能負荷にとって最後の保障用バッテリである。
これに対し、第2負荷回路2の回路電圧の低下が発生したタイミングで回路断続機構3を遮断すると、遮断された時点でリチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1側への電力の持ちだしが無くなり、自動運転機能負荷のみに電力供給が可能になる。このため、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2の回路電圧が低下すると、回路断続機構3を遮断してそれ以降は回路電圧を保つことで、確実に自動運転機能が発揮される。
実施例1では、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2から第1負荷回路1に向かって電流が流れると、電流が流れたタイミングで回路断続機構3を遮断する。
例えば、回路断続機構3の接続中、リチウムイオンバッテリ21からの放電により第2負荷回路2から第1負荷回路1に向かって電流が流れたとき、回路断続機構3の接続を維持すると、第2負荷回路2の回路電圧がさらに低下する。第1負荷回路1へ電流が流れる状態を放置すると、電動ステアリングや電動ブレーキなどの性能を維持する第2負荷回路2の回路電圧よりも低下してしまい、自動運転機能が発揮されない。
これに対し、第2負荷回路2から第1負荷回路1に向かって電流が流れたタイミングで回路断続機構3を遮断すると、遮断された時点でリチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1側への電力の持ちだしが無くなり、自動運転機能負荷のみに電力供給が可能になる。このため、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2から第1負荷回路1に向かって電流が流れると、回路断続機構3を遮断してそれ以降の電力持ち出しを無くすことで、自動運転機能が発揮される。
実施例1では、回路断続機構3の接続中、自動運転機能を発揮する自動運転機能負荷の作動中であると、回路断続機構3を遮断する。
例えば、回路断続機構3を接続状態としたままで自動運転機能負荷が作動すると、第1負荷回路1側での影響をそのまま第2負荷回路2側で受ける。第1負荷回路1側での影響を第2負荷回路2側で受けると、第2負荷回路2からの電力持ち出しなどを含み、回路電圧が低下したり変動したりするため、自動運転機能を継続することが困難になる。なお、“第1負荷回路1側での影響”とは、例えば、エンジン再始動による電圧変化、オルタネータ14の異常、大電流負荷の作動や負荷故障などによる電圧変動をいう。
これに対し、自動運転機能負荷の作動中に回路断続機構3を遮断すると、遮断された時点で第1負荷回路1側での影響も遮断され、第2負荷回路2の回路電圧が安定し、自動運転機能負荷の作動により変化するだけになる。このため、回路断続機構3の接続中、自動運転機能負荷が作動中であると、回路断続機構3を遮断して第1負荷回路1側からの影響を断つことで、自動運転機能が安定して継続される。
さらに、自動運転機能負荷の作動中、回路断続機構3を接続したままとしてリチウムイオンバッテリ21の再充電を行うと、短い周期で回路断続機構3を接続と遮断を繰り返すチャタリングが生じるおそれがある。これに対し、自動運転機能負荷の作動中に回路断続機構3の遮断が継続されることで、自動運転機能負荷の作動中におけるチャタリングが防止される。ここで、“チャタリング”とは、可動接点などが接触状態になる際に、微細な非常に速い機械的振動を起こす現象をいう。
実施例1では、回路断続機構3が遮断され、かつ、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が電圧B以下になったら、運転者による通常運転モードへの移行を促す警告を発する。警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されると、回路断続機構3を接続する。
即ち、回路断続機構3が遮断された状態で自動運転モードを継続すると、自動運転機能負荷の作動中はリチウムイオンバッテリ21を再充電しないため、自動運転モードの途中でリチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が電圧B以下になることがある。バッテリ電圧が電圧B以下になった場合には、通常運転モードに移行し、回路断続機構3を接続すると、リチウムイオンバッテリ21を再充電が確保できる。
従って、回路断続機構3が遮断された状態で自動運転モードの継続によりリチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が電圧B以下になったとき、リチウムイオンバッテリ21の再充電を確保することで、自動運転モードへ復帰が可能になる。
実施例1では、警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されないと、所定時間の経過後、自動で車両を停止させる自動ブレーキ制御を実行する。
例えば、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧が電圧B以下になっても自動運転モードを維持しておくと、リチウムイオンバッテリ21が自動運転機能を維持できる下限電圧以下になり、自動運転機能が低下した自動運転走行へと移行する。
これに対し、リチウムイオンバッテリ21が自動運転機能を維持できる下限電圧に近くなる所定時間を経過すると、強制的に車両を停止させる。このため、警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されないとき、自動運転機能が低下した自動運転走行への移行が防止される。
次に、効果を説明する。
実施例1における自動運転車両電源の制御方法と制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 第1負荷回路1は、主バッテリ(鉛バッテリ11)を電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷(スタータモータ12、負荷アクチュエータ13)を接続する。
第2負荷回路2は、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)を電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷(自動運転機能負荷)を接続する。
第1負荷回路1と第2負荷回路2を接続又は遮断する回路断続機構3と、を有し、回路断続機構3の断続制御を行う。
この自動運転車両電源の制御方法において、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2側で検出される負荷状態に基づき、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)から第1負荷回路1側への電力持ち出しになることが判断されると、回路断続機構3を遮断する(図2)。
このため、自動運転機能の継続を確保しつつ、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)が大容量化されることを防止する自動運転車両電源の制御方法を提供することができる。
(2) 回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2の回路電圧が低下すると、回路電圧の低下が発生したタイミングで回路断続機構3を遮断する(図2のS2→S5)。
このため、(1)の効果に加え、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2の回路電圧が低下すると、回路断続機構3を遮断してそれ以降は回路電圧を保つことで、確実に自動運転機能を発揮することができる。
(3) 回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2から第1負荷回路1に向かって電流が流れると、電流が流れたタイミングで回路断続機構3を遮断する(図2のS3→S5)。
このため、(1)の効果に加え、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2から第1負荷回路1に向かって電流が流れると、回路断続機構3を遮断してそれ以降の電力持ち出しを無くすことで、自動運転機能を発揮することができる。
(4) 回路断続機構3の接続中、自動運転機能を発揮する第2負荷(自動運転機能負荷)が作動中であると、回路断続機構3を遮断する(図2のS4→S5)。
このため、(1)の効果に加え、回路断続機構3の接続中、自動運転機能負荷が作動中であると、回路断続機構3を遮断して第1負荷回路1側からの影響を断つことで、自動運転機能を安定して継続することができる。加えて、自動運転機能負荷の作動中に回路断続機構3の遮断を継続することで、自動運転機能負荷の作動中に再充電を許可した場合に発生するチャタリングを防止することができる。
(5) 回路断続機構3が遮断され、かつ、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)のバッテリ電圧が所定値(電圧B)以下になったら、運転者による通常運転モードへの移行を促す警告を発する(図2のS6→S9)。
警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されると、回路断続機構3を接続する(図2のS10→S8)。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、回路断続機構3が遮断された状態で追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)のバッテリ電圧が電圧B以下になったとき、自動運転モードへの復帰を可能にすることができる。
(6) 警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されないと、所定時間の経過後、自動で車両を停止させる自動ブレーキ制御を実行する(図2のS9→S10→S11→S12)。
このため、(5)の効果に加え、警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されないとき、自動運転機能が低下した自動運転走行への移行を防止することができる。
(7) 第1負荷回路1は、主バッテリ(鉛バッテリ11)を電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷(スタータモータ12、負荷アクチュエータ13)を接続する。
第2負荷回路2は、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)を電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷(自動運転機能負荷)を接続する。
回路断続機構3は、第1負荷回路1と第2負荷回路2を接続又は遮断する。
コントロールユニット4は、回路断続機構3の断続制御を行う。
この自動運転車両電源の制御装置において、コントロールユニット4は、回路断続機構3の接続中、第2負荷回路2側で検出される負荷状態に基づき、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)から第1負荷回路1側への電力持ち出しになることが判断されると、回路断続機構3を遮断する制御処理を実行する(図2)。
このため、自動運転機能の継続を確保しつつ、追加バッテリ(リチウムイオンバッテリ21)が大容量化されることを防止する自動運転車両電源の制御装置を提供することができる。
実施例2は、回路遮断機構を遮断した後、接続への復帰条件の判断を実施例1のバッテリ電圧により行うのに代え、バッテリ容量により行うようにした例である。
まず、構成を説明すると、実施例2における自動運転車両電源の制御方法と制御装置における「電源システム構成」は実施例1と同様であり、図示並びに説明を省略する。
[回路断続機構の接続/遮断制御処理構成]
図4は、実施例2のコントロールユニット4において実行される回路断続機構3の接続/遮断制御処理の流れを示す。以下、回路断続機構3の接続/遮断制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。なお、ステップS21〜ステップS25のそれぞれは、図2のステップS1〜ステップS5の各ステップに対応する、ステップS27〜ステップS32のそれぞれは、図2のステップS7〜ステップS12の各ステップに対応する。よって、これらのステップの説明を省略する。
ステップS26では、ステップS25での回路断続機構3の遮断に続き、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ容量が、容量B’以下であるか否かを判断する。YES(バッテリ容量≦容量B’)の場合はステップS29へ進み、NO(バッテリ容量>容量B’)の場合はステップS27へ進む。
ここで、「バッテリ容量」は、バッテリ電圧センサ45からのセンサ情報により取得されるバッテリ電圧を、図5の中段に示す電圧/容量の変換マップを用いて取得する。「容量B’」は、図5に示すように、図3に示す電圧閾値の決め方に基づいて決められる「電圧B」に対応する容量である。つまり、想定される時間内に自動運転機能負荷が作動した場合に容量C’に達するリチウムイオンバッテリ21のバッテリ容量である。
次に、実施例2の作用を説明する。実施例2では、回路断続機構3が遮断され、かつ、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ容量が容量B’以下になったら、運転者による通常運転モードへの移行を促す警告を発する。警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されると、回路断続機構3を接続する。
即ち、回路断続機構3が遮断された状態で自動運転モードを継続すると、自動運転機能負荷の作動中はリチウムイオンバッテリ21を再充電しないため、自動運転モードの途中でリチウムイオンバッテリ21のバッテリ容量が容量B’以下になることがある。バッテリ容量が容量B’以下になった場合には、通常運転モードに移行し、回路断続機構3を接続すると、リチウムイオンバッテリ21を再充電が確保できる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2における自動運転車両電源の制御方法と制御装置にあっては、実施例1における(1)〜(7)の効果を得ることができる。
以上、本発明の自動運転車両電源の制御方法と制御装置を実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1及び実施例2では、主バッテリとして、鉛バッテリ11を用いる例を示した。しかし、主バッテリとしては、リチウムイオンバッテリやニッケル水素電池などの二次電池を用いる例であっても良い。
実施例1及び実施例2では、追加バッテリとして、リチウムイオンバッテリ21を用いる例を示した。しかし、追加バッテリとしては、複数のバッテリを用いても良いし、キャパシタとDC/DCコンバータを組み合わせる例であっても良いし、また、ニッケル水素電池を用いる例であっても良い。
実施例1及び実施例2では、第1負荷回路1の発電機として、オルタネータ11を用いる例を示した。しかし、第1負荷回路の発電機としては、ジェネレータやモータジェネレータなどを用いても良い。
実施例1及び実施例2では、第2負荷である自動運転機能負荷として、EPSアクチュエータ、ABSアクチュエータ、ADASアクチュエータを用いた例を示した。しかし、第2負荷である自動運転機能負荷としては、車両仕様や自動運転機能仕様によって変更しても勿論良い。
実施例1及び実施例2では、回路断続機構3として、リレースイッチによる機構を用いる例を示した。しかし、回路断続機構としては、ダイオードや例えばFETなどの半導体を用い、リレースイッチと同様の振る舞いをするような回路構成の機構としてもよい。
実施例1及び実施例2では、回路断続機構3の遮断制御として、回路断続機構3の接続中、3つの条件のうち、何れか1つの条件が成立すると回路断続機構3を遮断する例を示した。しかし、回路断続機構の遮断制御としては、回路断続機構の接続中、第2負荷回路側で検出される負荷状態に基づき、追加バッテリから第1負荷回路側への電力持ち出しになることが判断される他の条件を追加しても良い。また、故障の有無の検出のためなどの理由により、接続状態が可能な状態であっても遮断状態とする制御を加えても良い。
実施例1及び実施例2では、本発明の自動運転車両電源の制御方法と制御装置を、エンジンを搭載したエンジン搭載車に適用する例を示した。しかし、本発明の自動運転車両電源の制御方法と制御装置は、エンジンを搭載するエンジン車やハイブリッド車に限らず、電気自動車や燃料電池車にも適用できる。
実施例1及び実施例2では、本発明の自動運転車両電源の制御方法と制御装置を、走行中、自動運転モードを選択すると、運転者によるステアリング操作やアクセル操作やブレーキ操作を必要としない自動運転機能を持つ自動運転車両に適用する例を示した。しかし、本発明の自動運転車両電源の制御方法と制御装置は、走行中の運転者操作のうち、一部の操作については運転者による操作介入を許すような自動運転機能を持つ半自動運転車両や運転支援車両と呼ばれる車両に対しても適用することができる。要するに、主バッテリを電源とする第1負荷回路と追加バッテリを電源とする第2負荷回路との間に回路断続機構を有する自動運転車両電源を持つ車両に適用できる。
1 第1負荷回路
11 鉛バッテリ(主バッテリ)
12 スタータモータ(第1負荷)
13 負荷アクチュエータ(第1負荷)
14 オルタネータ(発電機)
2 第2負荷回路
21 リチウムイオンバッテリ(追加バッテリ)
22 EPSアクチュエータ(第2負荷、自動運転機能負荷)
23 ABSアクチュエータ(第2負荷、自動運転機能負荷)
24 ADASアクチュエータ(第2負荷、自動運転機能負荷)
3 回路断続機構
4 コントロールユニット
41 電流センサ
42 自動運転モードスイッチ
43 第1電圧センサ
44 第2電圧センサ
45 バッテリ電圧センサ
46 ブレーキスイッチ
47 トルクセンサ
48 他のセンサ・スイッチ類
49 表示器
50 ブザー

Claims (6)

  1. 主バッテリを電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷を接続する第1負荷回路と
    追加バッテリを電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷を接続する第2負荷回路と、
    前記第1負荷回路と前記第2負荷回路を接続又は遮断する回路断続機構と、
    を有する自動運転車両電源の制御方法において、
    前記回路断続機構の接続中、前記第2負荷回路から前記第1負荷回路に向かって電流が流れると、電流が流れたタイミングで前記回路断続機構を遮断する
    ことを特徴とする自動運転車両電源の制御方法。
  2. 主バッテリを電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷を接続する第1負荷回路と
    追加バッテリを電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷を接続する第2負荷回路と、
    前記第1負荷回路と前記第2負荷回路を接続又は遮断する回路断続機構と、
    を有する自動運転車両電源の制御方法において、
    前記回路断続機構の接続中、前記第2負荷回路の回路電圧が低下すると、回路電圧の低下が発生したタイミングで前記回路断続機構を遮断する
    ことを特徴とする自動運転車両電源の制御方法。
  3. 主バッテリを電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷を接続する第1負荷回路と
    追加バッテリを電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷を接続する第2負荷回路と、
    前記第1負荷回路と前記第2負荷回路を接続又は遮断する回路断続機構と、
    を有する自動運転車両電源の制御方法において、
    前記回路断続機構の接続中、自動運転機能を発揮する前記第2負荷が作動中であると、前記回路断続機構を遮断する
    ことを特徴とする自動運転車両電源の制御方法。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された自動運転車両電源の制御方法において、
    前記回路断続機構が遮断され、かつ、前記追加バッテリのバッテリ電圧又はバッテリ容量が所定値以下になったら、運転者による通常運転モードへの移行を促す警告を発し、
    前記警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されると、前記回路断続機構を接続する
    ことを特徴とする自動運転車両電源の制御方法。
  5. 請求項4に記載された自動運転車両電源の制御方法において、
    前記警告を発した後、所定時間が経過するまでに通常運転モードへの移行が確認されないと、所定時間の経過後、自動で車両を停止させる自動ブレーキ制御を実行する
    ことを特徴とする自動運転車両電源の制御方法。
  6. 主バッテリを電源とし、運転者による通常運転モードの継続に必要な第1負荷を接続する第1負荷回路と
    追加バッテリを電源とし、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である第2負荷を接続する第2負荷回路と、
    前記第1負荷回路と前記第2負荷回路を接続又は遮断する回路断続機構と、
    前記回路断続機構の断続制御を行うコントロールユニットと、
    を有する自動運転車両電源の制御装置において、
    前記コントロールユニットは、前記回路断続機構の接続中、前記第2負荷回路から前記第1負荷回路に向かって電流が流れると、電流が流れたタイミングで前記回路断続機構を遮断する制御処理を実行する
    ことを特徴とする自動運転車両電源の制御装置。
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