JP2023079792A - 電源システム及び電源システムの制御方法 - Google Patents

電源システム及び電源システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷の暗電流による追加バッテリの放電を防止する電源システム及び電源システムの制御方法を提供する。【解決手段】運転者による通常運転モードと、自動運転モードを有する車両に搭載された電源システムは、第1負荷回路と、第2負荷回路と、第1リレーと、第2リレーと、コントローラとを備える。第1負荷回路は、主バッテリからの電力により動作し、通常運転モードの継続に必要な第1負荷が接続されている。第2負荷回路は、主バッテリ又は追加バッテリからの電力により動作し、自動運転モードの継続に必要な第2負荷が接続されている。第1リレーは、第1負荷と第2負荷を接続する給電線に設けられ、第1負荷回路と第2負荷回路の間を導通又は遮断する。第2リレーは、追加バッテリと第2負荷の間を導通又は遮断する。コントローラは、車両の運転モードが通常運転モード又は自動運転モードであるかを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電源システム及び電源システムの制御方法に関するものである。
従来より、主バッテリを電源とする第1負荷回路と追加バッテリを電源とする第2負荷回路との間に回路断続機構を有する自動運転車両電源の制御方法が知られている(特許文献1)。第1負荷回路には、運転者による通常運転モードの継続に必要な負荷が接続され、第2負荷回路には、自動運転モードの継続に必要であり、かつ、電圧の維持が必要である自動運転機能負荷が接続されている。この自動運転車両電源の制御方法において、回路断続機構の接続中、第2負荷回路側で検出される負荷状態に基づき、追加バッテリから第1負荷回路側への電力が持ち出しになることが判断されると、回路断続機構を遮断する。
特開2017-177857号公報
特許文献1に記載の自動運転車両電源の制御方法では、追加バッテリと負荷の間を遮断できないため、負荷の暗電流によって、追加バッテリが放電する、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、負荷の暗電流による追加バッテリの放電を防止する電源システム及び電源システムの制御方法を提供することである。
本発明は、運転者による通常運転モードと、自動運転モードを有する車両に搭載された電源システムにおいて、主バッテリからの電力により動作し、通常運転モードの継続に必要な第1負荷が接続された第1負荷回路と、主バッテリ又は追加バッテリからの電力により動作し、自動運転モードの継続に必要な第2負荷が接続された第2負荷回路と、第1負荷及び第2負荷を電気的に接続する給電線に設けられ、1負荷回路と第2負荷回路の間を導通又は遮断する第1リレーと、追加バッテリと第2負荷の間を導通又は遮断する第2リレーと、車両の運転モードが通常運転モード又は自動運転モードであるかを判定するコントローラとを備えることにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、第2リレーによって追加バッテリと負荷との間を遮断できるため、負荷の暗電流による追加バッテリの放電を防止できる。
図1は、本実施形態に係る電源システムの構成概略図である。 図2Aは、図1に示すコントローラにより実行される電源システムの制御方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図2Bは、図1に示すコントローラにより実行される電源システムの制御方法の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る電源システム及び電源システムの制御方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る電源システム100の構成概略図である。本実施形態では、電源システム100が搭載された車両として、駆動源がエンジンであり、自律走行制御機能を備えた車両を例に挙げて説明する。自律走行制御機能を備えた車両は、運転モードとして、通常運転モードと自動運転モードを有する。通常運転モードに設定された場合、車両は、運転者による運転操作(ステアリング操作、アクセル操作、ブレーキ操作等)によって走行する。一方、自動運転モードに設定された場合、車両は、運転者に加えて、図示しない運転支援装置による運転操作によって走行する。
自動運転モードでは、運転支援レベルに応じて、自律走行制御機能で実現される運転支援の内容が異なっていてもよい。運転支援レベルとは、運転支援装置が自律走行制御機能によって車両の運転を支援する際の介入の程度を示すレベルである。運転支援レベルが高くなるほど、車両の運転に対する運転者の寄与度は低くなる。具体的には、運転支援レベルは、米国自動車技術会(SAE:Society of Automotive Engineers)のSAE J3016に基づく定義等を用いて設定することができる。本実施形態では、運転支援装置が実現する運転支援レベルを運転支援レベル2として説明する。さらに、本実施形態では、運転者がステアリングに触れることなく車両が自律的に走行するモード(ハンズオフモードともいう)を有する車両を例に挙げて説明する。ハンズオフモードでは、運転者に代わって、運転支援装置が一部の運転タスクを実行するが、運転者は、運転支援装置から要求があった場合に、運転の制御を取り戻し、手動により運転する準備をする必要がある。また、ハンズオフモードでは、運転支援装置からの要求に対して、運転者が運転操作を行うまでの間、自律走行を継続するための冗長機能が求められる。冗長機能の一例をあげると、例えば、自動運転モードを有する車両には、自律走行制御機能に必要な負荷に対して、バックアップ用の電力供給源として機能する追加バッテリが設けられている。
しかしながら、追加バッテリを搭載することで、車両のイグニッションスイッチがオフ状態の間に、追加バッテリに接続された負荷の暗電流によって、追加バッテリが放電される、という問題もある。負荷の暗電流によって追加バッテリの放電が進むと、追加バッテリのバッテリ残量が減り、自動運転モードにおいて、自律走行の継続に必要な電力を負荷に供給できず、バックアップ用の電力供給源として機能しない場合もある。本発明に係る電源システム及び電源システムの制御方法では、以降に説明する構成及び方法により、負荷の暗電流による追加バッテリの放電を防ぎ、自動運転モードにおいて、自律走行の継続に必要な電力を負荷に供給できる。なお、以降では、上記の運転支援装置は、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)に含まれる構成として説明する。
図1に示すように、電源システム100は、第1負荷回路1と、第2負荷回路2と、給電線3と、メインリレー4と、追加リレー5と、コントローラ6と、を備えている。
第1負荷回路1は、鉛バッテリ11(主バッテリ)又はオルタネータ14からの電力により動作し、上記の通常運転モードの継続に必要な第1負荷が接続された負荷回路である。本実施形態では、第1負荷回路1は、図1に示すように、給電線3に接続された鉛バッテリ11、負荷アクチュエータ12、スタータモータ13、及びオルタネータ14を含む。通常運転モードの継続に必要な第1負荷としては、負荷アクチュエータ12、スタータモータ13が一例として挙げられる。
鉛バッテリ11は、従来からエンジン車に搭載されている主バッテリとしての二次電池である。鉛バッテリ11は、バッテリ残量が低下しないように、発電機としてのオルタネータ14により充電される。オルタネータ14は、エンジンによる回転駆動機構(図示しない)により発電し、バッテリ残量が所定のバッテリ残量以上で保たれるように鉛バッテリ11を充電する。
負荷アクチュエータ12は、鉛バッテリ11からの電力又はオルタネータ14で発電された電力によって作動する補機類である。負荷アクチュエータ12としては、例えば、空調装置のコンプレッサを駆動する電動モータ、ヘッドライト等が挙げられる。車両のイグニッションスイッチ68がオンした状態(以降、車両の走行可能状態ともいう)では、鉛バッテリ11で蓄えられた電力又はオルタネータ14で発電された電力が負荷アクチュエータ12に供給される。一方、車両のイグニッションスイッチ68がオフした状態(以降、車両の駐車状態ともいう)では、鉛バッテリ11で蓄えられた電力が負荷アクチュエータ12に供給される。なお、車両の走行可能状態は、車両の車速とは無関係な状態を示しており、車両が走行している状態と車両が停車している状態を含む。
スタータモータ13は、車両の発進時にエンジンを始動し、アイドルストップ時にエンジンを再始動する、エンジン始動用のモータである。
第2負荷回路2は、鉛バッテリ11又はリチウムイオンバッテリ21(追加バッテリ)からの電力により動作し、上記の自動運転モードの継続に必要な第2負荷が接続された負荷回路である。本実施形態では、第2負荷回路2は、図1に示すように、給電線3に接続されたEPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、ADASアクチュエータ24、及び電流センサ61を含む。自動運転モードの継続に必要な第2負荷としては、EPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、ADASアクチュエータ24が一例として挙げられる。これらのアクチュエータへの入力電圧の範囲は、各アクチュエータの仕様に応じて定められており、アクチュエータを仕様通りに作動させ続けるためには、各アクチュエータへの入力電圧を仕様で定められた入力電圧の範囲内で維持させる必要がある。
リチウムイオンバッテリ21は、鉛バッテリ11による電源に対して、車両の自律走行制御機能を継続するための新たな電源として追加された二次電池である。換言すれば、リチウムイオンバッテリ21は、自動運転モードによる自律走行を継続させるために、第2負荷回路2に含まれる各負荷に電力を供給するバックアップ用の電力供給源である。リチウムイオンバッテリ21の充電及び放電は、バッテリマネジメントシステム(BMS:Battery Management System)により制御される。図1の例において、メインリレー4及び追加リレー5のオン状態では、リチウムイオンバッテリ21と第1負荷回路1の間が導通するため、バッテリマネジメントシステムは、オルタネータ14(発電機)で発電された電力でリチウムイオンバッテリ21を充電する。後述するように、コントローラ6によって車両の運転モードが自動運転モードと判定された場合、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、メインリレー4はオンからオフに切り替わる。しかし、追加リレー5はオン状態を維持するため、メインリレー4のオンからオフへの切り替わり前後で、追加バッテリと第2負荷回路の間は導通状態を維持する。バッテリマネジメントシステムは、リチウムイオンバッテリ21で充電された電力を第2負荷に出力させ、リチウムイオンバッテリ21を放電させる。一旦、自動運転モードにおいてメインリレー4がオンからオフに切り替わると、自動運転モードから通常運転モードに移行するまでの間、メインリレー4はオフ状態を維持するため、リチウムイオンバッテリ21をオルタネータ14で発電された電力で充電することはできない。このため、リチウムイオンバッテリ21の容量は、例えば、自動運転モードによる走行を継続する時間が、少なくとも要求時間以上になるように適切な容量に設定される。
また、リチウムイオンバッテリ21は、鉛バッテリ11よりも内部抵抗が小さい特性を有する。このため、例えば、EPSアクチュエータ22が作動して大きな電流を消費した場合であっても、電圧を高く維持できる。
EPSアクチュエータ22は、電動アシスト力を発生するEPSモータであって、自動運転モードで作動する必要がある負荷である。EPSアクチュエータ22は、ステアリング操作に必要な力を電動でアシストして操舵力を軽くする電動パワーステアリングシステム(図示しない)に用いられる。ここで、「EPS」とは、「Electric Power Steering(電動パワーステアリング)」の略称である。
ABSアクチュエータ23は、油圧ポンプを駆動するポンプモータや電磁バルブであって、自動運転モードで作動する必要がある負荷である。ABSアクチュエータ23は、電動の油圧ポンプを有し、マスタシリンダや油圧ポンプからの作動油に基づいて、各ホイールシリンダ液圧を独立に制御するブレーキ液圧制御システム(図示しない)に用いられる。ここで、「ABS」とは、「Antilock Brake System(アンチロック・ブレーキ・システム)」の略称である。
ADASアクチュエータ24は、運転者の運転操作を支援するための様々な運転操作支援を行うアクチュエータであって、自動運転モードで作動する必要がある負荷である。ADASアクチュエータ24は、先進運転支援システム70に用いられる。
給電線3は、第1負荷回路1と第2負荷回路2を電気的に接続し、電力供給のためのワイヤーハーネスである。第1負荷回路1に含まれる負荷アクチュエータ12と、第2負荷回路2に含まれるEPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、及びADASアクチュエータ24には、給電線3を介して電力が供給される。
メインリレー4は、第1負荷回路1と第2負荷回路2の間の給電線3に設けられ、第1負荷回路1と第2負荷回路2の間を導通又は遮断するための回路断続機構である。メインリレー4の一方の端子は、第1負荷回路1側の給電線3に接続され、メインリレー4の他方の端子は、第2負荷回路2側の給電線3に接続されている。本実施形態では、メインリレー4として、ノーマルオープンタイプのリレーを用いる。メインリレー4としては、例えば、メカニカルリレー(機械式リレーともいう)、半導体リレー等が挙げられる。メカニカルリレーは、接点を持ち、電磁作用により機械的に接点を開閉させて、オン及びオフを切り替える。半導体リレーは、接点を持たずに、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の半導体や電子部品で構成され、電気信号によりオン及びオフを切り替える。本実施形態では、メインリレー4として、過電圧保護や過電流保護のために自律的にオン及びオフを切り替える自己遮断/接続機能を有する半導体リレーを例に挙げて説明する。
メインリレー4には、コントローラ6から開閉制御信号が入力され、メインリレー4は、入力された開閉制御信号に応じてオン又はオフする。またメインリレー4には、開閉制御信号とは別に、コントローラ6から導通維持指令又は解除指令が入力される。メインリレー4は、一旦、導通維持指令が入力されると、解除指令が入力されるまでの間、開閉制御信号の入力の有無とは無関係に、オン状態を維持し続ける。メインリレー4は、導通維持指令の入力後に解除指令が入力されると、オン状態の維持を解除して、再び、開閉制御信号に応じてオン又はオフする。本実施形態のようにメインリレー4が半導体リレーの場合、開閉制御信号は、例えば、スイッチング素子等の半導体をオンからオフ又はオフからオンに切り替えるためのスイッチング信号である。また導通維持指令は、例えば、自己遮断/接続機能によってオンからオフに切り替わるのを防ぐために、自己遮断/接続機能を無効化してオン状態を維持するための信号である。また解除指令は、例えば、自己遮断/接続機能を有効化するための信号である。自己遮断/接続機能としては、例えば、メインリレー4の端子間(第1負荷回路1に接続される端子と第2負荷回路2に接続される端子の間)に印加される電圧が異常電圧の場合に、メインリレー4をオンからオフに切り替える保護機能が挙げられる。異常電圧は、例えば、メインリレー4の仕様で定められた所定の過電圧である。また自己遮断/接続機能としては、例えば、メインリレー4に流れる電流(第1負荷回路1側から第2負荷回路2側へ流れる電流)が異常電流の場合に、メインリレー4をオンからオフに切り替える保護機能が挙げられる。異常電流は、例えば、メインリレー4の仕様で定められた所定の過電流である。なお、以降の説明において、「メインリレー4のオン(オン状態)」とは、メインリレー4の端子間が導通した状態を表し、「メインリレー4のオフ(オフ状態)」とは、メインリレー4の端子間が絶縁された状態(遮断された状態)を表す。
追加リレー5は、第2負荷回路2側の給電線3に電気的に接続され、リチウムイオンバッテリ21と、EPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、及びADASアクチュエータ24との間を導通又は遮断するためのバッテリ断続機構である。追加リレー5の一方の端子は、リチウムイオンバッテリ21に接続され、追加リレー5の他方の端子は、電流センサ61を介して第2負荷回路2側の給電線3に接続されている。本実施形態では、追加リレー5として、ノーマルクローズタイプのリレーを用いる。追加リレー5としては、メインリレー4と同様に、例えば、メカニカルリレーや半導体リレー等が挙げられる。本実施形態では、追加リレー5として、メカニカルリレーを例に挙げて説明する。
追加リレー5には、コントローラ6から開閉制御信号が入力され、追加リレー5は、入力された開閉制御信号に応じてオン又はオフする。また追加リレー5には、開閉制御信号とは別に、コントローラ6から導通維持指令又は解除指令が入力される。追加リレー5は、一旦、導通維持指令が入力されると、解除指令が入力されるまでの間、開閉制御信号の入力の有無とは無関係に、オン状態を維持し続ける。追加リレー5は、導通維持指令の入力後に解除指令が入力されると、オン状態の維持を解除して、再び、開閉制御信号に応じてオン又はオフする。本実施形態のように追加リレー5がメカニカルリレーの場合、開閉制御信号は、例えば、磁界を発生させてオフからオンに切り替えるための電圧印加信号、磁界を消失させてオンからオフに切り替えるための電圧停止信号である。また導通維持指令は、例えば、磁界を発生させ続けてオン状態を維持するための強制電圧印加信号である。なお、以降の説明において、「追加リレー5のオン(オン状態)」とは、追加リレー5の端子間が導通した状態を表し、「追加リレー5のオフ(オフ状態)」とは、追加リレー5の端子間が絶縁された状態(遮断された状態)を表す。
また本実施形態では、開閉制御信号による追加リレー5の導通又は遮断を例に挙げて説明するが、リチウムイオンバッテリ21と第2負荷回路2に含まれる各負荷との間の導通又は遮断はその他の方法で行われてもよい。例えば、電源システムとしては、DCDCコンバータがリチウムイオンバッテリ21と追加リレー5の間に設けられ、リチウムイオンバッテリ21の電圧をDCDCコンバータで昇圧して出力する構成も考えられる。この構成の場合、DCDCコンバータ単体でもリレーとして機能できるため、DCDCコンバータの制御によって、リチウムイオンバッテリ21と追加リレー5の間を導通又は遮断してもよい。
次に、コントローラ6について説明する。コントローラ6は、ハードウェア及びソフトウェアを備えたコンピュータにより構成され、プログラムを格納したメモリと、このメモリに格納されたプログラムを実行するCPU等を有した電子制御ユニット(ECU:Electronic Control unit)である。なお、動作回路としては、CPUに代えて又はこれとともに、MPU、DSP、ASIC、FPGAなどを用いることができる。コントローラ6は、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することで、様々な機能を実現する。コントローラ6が実現する機能については後述する。
図1に示すように、コントローラ6には、電流センサ61、自動運転モードスイッチ62、第1電圧センサ63、第2電圧センサ64、バッテリ電圧センサ65、ブレーキスイッチ66、トルクセンサ67、イグニッションスイッチ68、車速センサ69、及び先進運転支援システム70から各種情報が入力される。また、コントローラ6は、入力された情報に基づく処理を実行し、実行結果に基づいて、開閉制御信号、導通維持指令、又は解除指令をメインリレー4及び/又は追加リレー5に出力する。さらに、コントローラ6は、入力された情報に基づく処理を実行し、実行結果に基づいて、制御指令を表示機器71及びブザー72に出力する。
電流センサ61は、メインリレー4と追加リレー5の間に設けられ、リチウムイオンバッテリ21に対する電流の向きを検出する。電流センサ61による検出結果は、コントローラ6に出力される。
自動運転モードスイッチ62は、運転者により操作可能なスイッチであって、自動運転モードを開始するためのスイッチである。車両の運転モードが通常運転モードの場合、運転者が自動運転モードスイッチ62をオンにすることで、自動運転モードが開始される。また車両の運転モードが自動運転モードの場合、運転者が自動運転モードスイッチ62をオフすることで、通常運転モードが開始される。自動運転モードスイッチ62の形態及び設置位置等は特に限定されないが、自動運転モードスイッチ62の一例としては、ステアリングに設けられ、運転者が操作可能なボタンが挙げられる。運転者による自動運転モードスイッチ62の操作の情報は、コントローラ6及び先進運転支援システム70に出力される。
第1電圧センサ63は、第1負荷回路1の回路電圧を検出する。第1負荷回路1の回路電圧とは、第1負荷回路1側の給電線3の電圧である。第1電圧センサ63は、例えば、第1負荷回路1に含まれる各構成に対して並列に接続される。第1電圧センサ63による検出結果は、コントローラ6に出力される。また本実施形態のように、メインリレー4として、自己遮断/接続機能を有する半導体リレーを用いた場合、第1電圧センサ63による検出結果は、メインリレー4にも出力される。
第2電圧センサ64は、第2負荷回路2の回路電圧を検出する。第2負荷回路2の回路電圧とは、第2負荷回路2側の給電線3の電圧である。第2電圧センサ64は、例えば、第2負荷回路2に含まれる各負荷に対して並列に接続される。第2電圧センサ64による検出結果は、コントローラ6に出力される。また本実施形態のように、メインリレー4として、自己遮断/接続機能を有する半導体リレーを用いた場合、第2電圧センサ64による検出結果は、メインリレー4にも出力される。
バッテリ電圧センサ65は、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ電圧を検出する。バッテリ電圧センサ65による検出結果は、コントローラ6に出力される。ブレーキスイッチ66は、運転者によるブレーキ操作を検出する。ブレーキスイッチ66により検出された運転者によるブレーキ操作の情報は、コントローラ6に出力される。トルクセンサ67は、運転者によるステアリング操作によりステアリングシャフトに加わる操舵トルクを検出する。トルクセンサ67により検出された運転者によるステアリング操作の情報は、コントローラ6に出力される。
イグニッションスイッチ68は、車両を起動させるための起動スイッチ(メインパワースイッチともいう)である。本実施形態のように駆動源がエンジンの車両の場合、イグニッションスイッチ68がオンすると、エンジンが始動して車両は走行可能状態になる。一方、イグニッションスイッチ68がオフすると、エンジンが停止して車両は駐車状態になる。イグニッションスイッチ68の方式としては、例えば、鍵穴に挿入された車両の鍵を乗員が回すことで車両が起動するエンジンキー方式、乗員がボタン形状を押すことで車両が起動するプッシュスタート方式が挙げられる。またイグニッションスイッチ68には、車両の駆動源を起動させるための表示(ON表示)又は車両の駆動源を停止させるための表示(OFF表示)の他に、車両の走行とは関連がないカーナビケーションやオーディオ等の電気系統に通電させる表示(ACC表示)、スタータモータ13を駆動させて、空調システムの起動が可能な表示(START表示)等が設けられていてもよい。運転者によるイグニッションスイッチ68の操作の情報は、コントローラ6に出力される。車速センサ69は、車両の車速を検出する。車速センサ69による検出結果は、コントローラ6に出力される。
先進運転支援システム70は、自動ブレーキ制御やオートクルーズ制御やレーンキープ制御などを行い、運転者の運転を支援するためのシステムである。先進運転支援システム70での処理結果は、コントローラ6に出力される。表示機器71は、自動運転モードに何等かの異常が発生したことを運転者に知らせ、運転者に運転操作を行うよう促すための警告表示を表示する。ブザー72は、自動運転モードに何等かの異常が発生したことを運転者に知らせ、運転者に運転操作を行うよう促すための警告音を出力する。
次に、図2A、図2Bを用いて、コントローラ6により実現される機能について説明する。図2A及び図2Bは、図1に示すコントローラ6により実行される電源システム100の制御方法の手順の一例を示すフローチャートである。なお、この制御方法の手順は、イグニッションスイッチ68がオフした状態(車両の駐車状態)から開始される。
ステップS1では、コントローラ6は、リレーをオンさせる閉制御信号(以降、単に閉制御信号という)をメインリレー4に出力し、リレーをオフさせる開制御信号(以降、単に開制御信号という)を追加リレー5に出力する。車両の駐車状態において、追加リレー5と第2負荷回路2に含まれる各負荷の間が導通すると、負荷の暗電流によってリチウムイオンバッテリ21が放電される。このステップでの処理によって、追加リレー5と第2負荷回路2に含まれる各負荷の間が遮断されるため、負荷の暗電流によるリチウムイオンバッテリ21の放電を防ぐことができる。
ここで、図2A及び図2Bに示すフローチャートにおいて、開制御信号をメインリレー4又は追加リレー5に出力する前に行われるコントローラ6の処理について説明する。本実施形態では、コントローラ6は、メインリレー4及び追加リレー5のうち少なくとも何れか一方がオンするように、メインリレー4及び追加リレー5の開閉制御を行う。具体的に、コントローラ6は、メインリレー4の状態及び追加リレー5の状態に関する情報を取得し、追加リレー5がオフ状態の場合、開制御信号をメインリレー4に出力せず、またメインリレー4がオフ状態の場合、開制御信号を追加リレー5に出力しない。この処理は、メインリレー4及び追加リレー5がともにオフ状態となり、第2負荷回路に含まれる各負荷への電力供給が途絶えることを防ぐためである。
メインリレー4及び追加リレー5の状態に関する情報としては、例えば、電流センサ61の検出結果が挙げられ、コントローラ6は、電流センサ61により検出結果から、メインリレー4及び追加リレー5の状態を判定する。
例えば、コントローラ6は、電流センサ61により検出された電流方向(以降、検出電流方向という)が、リチウムイオンバッテリ21への方向の場合、メインリレー4及び追加リレー5がともにオン状態と判定する。またコントローラ6は、検出電流方向が、リチウムイオンバッテリ21から第1負荷回路1への方向の場合、メインリレー4及び追加リレー5がともにオン状態と判定してもよい。またコントローラ6は、検出電流方向が、リチウムイオンバッテリ21から第2負荷回路2に含まれる各負荷への方向の場合、メインリレー4がオフ状態及び追加リレー5がオン状態と判定する。またコントローラ6は、検出電流方向がいずれの方向でもない場合、少なくとも追加リレー5がオフ状態と判定する。なお、電流センサ61の検出結果を用いた判定方法は一例に過ぎない。例えば、メインリレー4及び追加リレー5のそれぞれからオン状態又はオフ状態を示す信号を取得可能な場合、コントローラ6は、メインリレー4及び追加リレー5から取得した信号に基づき、メインリレー4及び追加リレー5の状態を判定してもよい。以降のステップでの説明において、コントローラ6がメインリレー4又は追加リレー5に開制御信号を出力する場合、開制御信号の出力前に、コントローラ6は上述した処理を実行しているものとする。
図2Aに戻り、ステップS2では、コントローラ6は、イグニッションスイッチ68からの操作情報に基づき、車両が駐車状態であるか否かを判定する。コントローラ6は、イグニッションスイッチ68から、車両の駆動源が起動していることを示すオン信号を取得した場合、車両が駐車状態から走行可能状態に移行したとして、車両が駐車状態ではないと判定する。一方、コントローラ6は、イグニッションスイッチ68から、車両の駆動源が停止していることを示すオフ信号を取得した場合、車両が駐車状態と判定する。コントローラ6により否定的な判定がされた場合、ステップS3に進む。コントローラ6により肯定的な判定がされた場合、否定的な判定がされるまで、すなわち、イグニッションスイッチ68がオンとなり車両が走行可能な状態になるまで、ステップS2で待機する。コントローラ6の処理がステップS2で待機している間、追加リレー5はステップS1の処理によってオフしているため、負荷の暗電流によるリチウムイオンバッテリ21の放電を防ぐことができる。なお、車両が駐車状態であるか否かを判定する方法は、イグニッションスイッチ68からの操作情報に基づく判定方法に限られず、本願出願時に知られているその他の判定方法であってもよい。
ステップS3では、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4に出力し、開制御信号を追加リレー5に出力する。なお、メインリレー4に対しての処理はステップS1と同様のため、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4に出力しなくてもよい。
またステップS3では、コントローラ6は、追加リレー5がオフ状態の場合、所定速度以上の車速を検出したタイミングで、追加リレー5をオフからオンに切り替えてもよい。例えば、コントローラ6は、車速センサ69からの検出結果により、車両の車速が数km/h以上となったことを検出した場合、検出したタイミングで、開制御信号を追加リレー5に出力してもよい。所定速度は、予め定められた速度である。
ステップS4では、コントローラ6は、車両の運転モードが自動運転モード又は通常運転モードであるかを判定する。例えば、コントローラ6は、自動運転モードスイッチ62からオン信号を取得した場合、車両の運転モードが自動運転モードと判定してもよい。またコントローラ6は、第2負荷回路2に含まれる各負荷に対して負荷を作動させるための制御信号の出力を検出した場合、車両の運転モードが自動運転モードと判定してもよい。またコントローラ6は、第2負荷回路2に含まれる各負荷が作動中であることを示す信号を取得した場合、車両の運転モードが自動運転モードと判定してもよい。コントローラ6は、上述した例のうち何れか一つに該当する場合、車両の運転モードが自動運転モードと判定する。一方、コントローラ6は、上述した例のいずれも該当しない場合、車両の運転モードが通常運転モードと判定する。車両の運転モードが自動運転モードと判定された場合、ステップS5に進み、車両の運転モードが通常運転モードと判定された場合、図2Bに示すステップS12に進む。
なお、車両の運転モードが通常運転モードと判定する方法として、自動運転モードではないことを判定する方法を例に挙げて説明したが、別の方法で車両の運転モードが通常運転モードと判定してもよい。例えば、コントローラ6は、自動運転モードスイッチ62からオフ信号を取得した場合、車両の運転モードが通常運転モードと判定してもよい。またコントローラ6は、ブレーキスイッチ66から運転者によるブレーキ操作の信号を取得した場合、車両の運転モードが通常運転モードと判定してもよい。またコントローラ6は、トルクセンサ67から運転者によるステアリング操作の信号を取得した場合、車両の運転モードが通常運転モードと判定してもよい。コントローラ6は、上述した例のうち何れか一つに該当する場合、車両の運転モードが通常運転モードと判定してもよい。また、コントローラ6は、先進運転支援システム70から、車両の運転モードを示す運転モード信号を取得し、運転モード信号に基づき、車両の運転モードが自動運転モード又は通常運転モードであるかを判定してもよい。例えば、先進運転支援システム70は、自動運転モードスイッチ62からオン信号を取得した場合、車両の運転モードが自動運転モードと判定する。また先進運転支援システム70は、自動運転モードスイッチ62からオフ信号を取得した場合、車両の運転モードが通常運転モードと判定する。コントローラ6は、先進運転支援システム70から取得した運転モード信号に応じて、車両の運転モードが自動運転モード又は通常運転モードであるかを判定してもよい。
ステップS5では、コントローラ6は、解除指令をメインリレー4に出力し、導通維持指令を追加リレー5に出力する。追加リレー5での説明のとおり、導通維持指令は、オン状態を維持させる強制力を持つ指令である。このため、例えば、何等かの原因で開閉制御信号が追加リレー5に入力されたとしても、その前に導通維持指令が追加リレー5に入力されている場合、追加リレー5は、入力された開閉制御信号を無視して、導通維持指令によりオン状態を強制的に維持する。車両の運転モードが自動運転モードと判定された場合、このステップにおいて、コントローラ6は、追加リレー5をオン状態に維持させる。またコントローラ6は、解除指令を追加リレー5に出力するまでの間、所定の周期ごと(例えば、100msごと)に、導通維持指令を追加リレー5に出力する。これにより、自動運転モードにおいて、追加リレー5がオフする可能性を更に低減させることができる。一方、メインリレー4に対しては、コントローラ6は、解除指令を出力して、メインリレー4を開閉制御信号によって制御可能な状態にする。本実施形態のように、メインリレー4が自己遮断/接続機能を有する半導体リレーの場合、メインリレー4の自己遮断/接続機能は解除指令によって有効化する。
ステップS6では、コントローラ6は、第2負荷回路2の回路電圧に基づき、電源システム100で電圧異常が発生したか否か判定する。コントローラ6は、第2電圧センサ64の検出結果に基づき、追加バッテリ側の回路電圧(第2負荷回路2の回路電圧)が所定の電圧範囲外であるか否かを判定する。所定の電圧範囲は、単位を電圧とする範囲であって、予め定めれた範囲である。所定の電圧範囲のうち上限値は、第2負荷回路2に含まれる各負荷への過電圧を防ぐために定められた電圧値であり、所定範囲のうち下限値は、第2負荷回路2に含まれる各負荷を仕様どおり作動させるに定められた電圧値である。コントローラ6により否定的な判定がされた場合、すなわち、電源システム100に電圧異常が発生していないと判定された場合、ステップS7に進む。一方、コントローラ6により肯定的な判定がされた場合、すなわち、電源システム100に電圧異常が発生していると判定された場合、ステップS8に進む。
ステップS7では、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4及び追加リレー5に出力する。なお、図2Aの例では、ステップS8との対比のためにステップS7を記載している。しかし、ステップS1又はステップS3の処理によって、メインリレー4はオンしており、またステップS5の処理によって、追加リレー5はオンしているため、コントローラ6は、ステップS7での処理を省略してもよい。ステップS7での処理が終了すると、ステップS4に戻り、再び、車両の運転モードの判定が行われる。自動運転モードで車両が走行可能な状態において、電源システム100に電圧異常が発生しない場合、ステップS4~ステップS7の処理が繰り返し実行されるため、メインリレー4及び追加リレー5はともにオン状態を維持する。
ステップS6で肯定的な判定がされた場合、ステップS8に進む。ステップS8では、コントローラ6は、開制御信号をメインリレー4に出力し、閉制御信号を追加リレー5に出力する。メインリレー4は、自動運転モードにおいて、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、オンからオフに切り替わる。一方で、追加リレー5は、自動運転モードにおいて、ステップS5の処理によって、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外であっても、第2負荷回路2の回路電圧とは無関係に、オン状態を維持する。メインリレー4の切り替わりによって、第2負荷回路2に含まれる各負荷に対しては、第1負荷回路1側からの電力供給が遮断される。しかし、追加リレー5がオン状態を維持するため、第2負荷回路2に含まれる各負荷に対しては、リチウムイオンバッテリ21から電力が供給される。つまり、自動運転モードにおいて、第2負荷回路2に含まれる各負荷は、第1負荷回路1側からの電力供給が遮断されても、リチウムイオンバッテリ21からの電力によって作動し続けることができる。なお、ステップS5の処理によって、追加リレー5には導通維持指令が入力されているため、コントローラ6は、閉制御信号を追加リレー5に出力しなくてもよい。
また本実施形態のようにメインリレー4が自己遮断/接続機能を有する半導体リレーの場合、メインリレー4のオンからオフの切り替わりは、メインリレー4の自己遮断/接続機能による切り替わりであってもよい。例えば、メインリレー4が、第2電圧センサ64からの検出結果に基づき、第2負荷回路2の回路電圧(第2負荷回路2に接続されたメインリレー4の端子電圧)が所定の電圧範囲外であることを検出すると、自己遮断/接続機能によってオンからオフに切り替わってもよい。コントローラ6から開制御信号がメインリレー4に伝達されるよりも、自己遮断/接続機能でメインリレー4がオンからオフに切り替わる方が早いため、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外となる時間をより短くすることができ、第2負荷回路2に含まれる各負荷をより保護することができる。
ステップS9では、コントローラ6は、自動運転モードで異常が発生したことを運転者に知らせるために、警告表示の信号を表示機器71に出力する。またコントローラ6は、警告音の信号をブザー72に出力してもよい。またコントローラ6は、警告表示の信号を表示機器71に出力するとともに、警告音の信号をブザー72に出力してもよい。このステップでの処理によって、運転者には、自動運転モードから通常運転モードへの移行が促される。別の言い方をすれば、このステップは、運転者に対して、運転支援装置により行われていた運転の制御を取り戻すよう要求するためのステップである。追加リレー5はステップS5での処理によってオン状態を維持しているため、第2負荷回路2に含まれる各負荷はリチウムイオンバッテリ21からの電力によって作動し、自動運転モードによる車両の自律走行が継続している。
運転者による操作介入が自動運転モードの解除条件であるため、運転者がブレーキ操作、アクセル操作、及びステアリング操作等の運転操作を行うと、ステップS10では、コントローラ6は、車両の運転モードが自動運転モードから通常運転モードに移行したと判定する。例えば、コントローラ6は、ブレーキスイッチ66から運転者によるブレーキ操作の信号を取得した場合、又はトルクセンサ67から運転者によるステアリング操作の信号を取得した場合、自動運転モードが解除されて、車両の運転モードが通常運転モードに移行したと判定する。
ステップS11では、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4及び追加リレー5に出力する。ステップS5の処理によって、追加リレー5には導通維持指令が入力されているため、コントローラ6は、閉制御信号を追加リレー5に出力しなくてもよい。またコントローラ6は、ステップS5で出力した導通維持指令に対しての解除指令を追加リレー5に出力してもよい。ステップS11での処理が終了すると、コントローラ6は、図2A及び図2Bに示す処理を終了させる。
ステップS4において、車両の運転モードが通常運転モードと判定された場合、図2Bに示すステップS12に進む。ステップS12では、コントローラ6は、導通維持指令をメインリレー4に出力し、解除指令を追加リレー5に出力する。メインリレー4での説明のとおり、導通維持指令は、オン状態を維持させる強制力を持つ指令である。このため、例えば、何等かの原因で開閉制御信号がメインリレー4に入力されたとしても、その前に導通維持指令がメインリレー4に入力されている場合、メインリレー4は、入力された開閉制御信号を無視して、導通維持指令によりオン状態を強制的に維持する。車両の運転モードが通常運転モードと判定された場合、このステップにおいて、コントローラ6は、メインリレー4をオン状態に維持させる。またコントローラ6は、解除指令をメインリレー4に出力するまでの間、所定の周期ごと(例えば、100msごと)に、導通維持指令をメインリレー4に出力する。これにより、通常運転モードにおいて、メインリレー4がオフする可能性を更に低減させることができる。本実施形態のようにメインリレー4が自己遮断/接続機能を有する半導体リレーの場合、このステップによって、メインリレー4の自己遮断/接続機能が無効化されるため、メインリレー4が自己遮断/接続機能によってオンからオフに切り替わることを防止できる。一方、追加リレー5に対しては、コントローラ6は、解除指令を出力して、追加リレー5を開閉制御信号によって制御可能な状態にする。
ステップS13では、コントローラ6は、第2負荷回路2の回路電圧に基づき、電源システム100で電圧異常が発生したか否か判定する。ステップS13は、ステップS6に対応したステップのため、ステップS13の説明についてはステップS6の説明を援用する。コントローラ6により否定的な判定がされた場合、すなわち、電源システム100に電圧異常が発生していないと判定された場合、図2Aに示すステップS4に戻る。一方、コントローラ6により肯定的な判定がされた場合、すなわち、電源システム100に電圧異常が発生していると判定された場合、ステップS14に進む。
ステップS13で否定的な判定がされた場合、ステップS4に戻り、再び、車両の運転モードの判定が行われる。通常運転モードで車両の走行可能な状態において、電源システム100に電圧異常が発生しない場合、ステップS4、ステップS12、及びステップS13の処理が繰り返し実行されるため、メインリレー4及び追加リレー5はともにオン状態を維持する。なお、ステップS4、ステップS12、及びステップS13の処理が繰り返し実行されている間に、イグニッションスイッチ68がオフされると、コントローラ6は、車両が走行可能な状態から駐車状態に移行したと判定して、ステップS1の処理と同様に、閉制御信号をメインリレー4に出力し、開制御信号を追加リレー5に出力する。メインリレー4はオン状態を維持したまま、追加リレー5がオンからオフに切り替わる。
ここで、第1負荷回路1と第2負荷回路2との間が導通し、第1負荷回路1側から第2負荷回路側に電流が流れている状態から、追加リレー5がオンからオフに切り替わった場合に発生する可能性がある電源システム100の状態について説明する。例えば、ステップS4、ステップS12、及びステップS13の処理が繰り返し実行されている場合、メインリレー4及び追加リレー5はともにオン状態を維持するため、リチウムイオンバッテリ21には、追加リレー5を介して第1負荷回路1側からの電流が入力される。本実施形態のように追加リレー5がメカニカルリレーの場合、追加リレー5がオンからオフに切り替わると、メカニカルリレーのコイルに流れる電流を維持しようとして、追加リレー5には逆起電力が発生する。逆起電力は瞬間的に発生するサージ電圧となり、給電線3を介してメインリレー4に入力される。本実施形態のようにメインリレー4が自己遮断/接続機能を有する半導体リレーの場合、メインリレー4はサージ電圧を検出すると、自己遮断/接続機能によりオンからオフに切り替わるおそれがある。しかしながら、メインリレー4は、ステップS12での処理によって自己遮断/接続機能が無効化されてオン状態を維持しているため、追加リレー5のオンからオフの切り替わりによってサージ電圧がメインリレー4に入力されても、メインリレー4がオンからオフに切り替わることを防止できる。これにより、第2負荷回路2に含まれる各負荷には、第1負荷回路1側から電力を供給し続けることができ、第2負荷回路2の回路電圧を維持できる。
図2Bに戻り、ステップS13で肯定的な判定がされた場合、ステップS14に進む。ステップS14では、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4に出力し、開制御信号を追加リレー5に出力する。追加リレー5は、通常運転モードにおいて、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、オンからオフに切り替わる。一方で、メインリレー4は、通常運転モードにおいて、ステップS12での処理によって、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外であっても、第2負荷回路2の回路電圧とは無関係に、オン状態を維持する。上述のとおり、メインリレー4がオン状態で追加リレー5がオンからオフに切り替わるため、このステップにおいても追加リレー5の切り替わりに伴うサージ電圧が発生するおそれがあるが、メインリレー4はステップS12の処理によってオン状態を維持する。なお、ステップS12の処理によって、メインリレー4には導通維持指令が入力されているため、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4に出力しなくてもよい。
ステップS15では、コントローラ6は、第2負荷回路2の回路電圧に基づき、ステップS13で発生した電圧異常が継続しているか否かを否か判定する。ステップS15は、ステップS6及びステップS13に対応したステップのため、ステップS15の説明についてはステップS6及びステップS13の説明を援用する。コントローラ6により否定的な判定がされた場合、すなわち、電源システム100に電圧異常が発生していないと判定された場合、図2Aに示すステップS11に進む。一方、コントローラ6により肯定的な判定がされた場合、すなわち、電源システム100の電圧異常が発生し続けていると判定された場合、肯定的な判定がされるまで、ステップS15で待機する。
ステップS15で待機している間に、イグニッションスイッチ68がオフされた場合、コントローラ6は、車両が走行可能状態から駐車状態に移行したと判定して、ステップS1の処理と同様に、閉制御信号をメインリレー4に出力し、開制御信号を追加リレー5に出力する。またコントローラ6は、ステップS12で出力した導通維持指令に対しての解除指令をメインリレー4に出力してもよい。
ステップS15で否定的な判定がされた場合、図2Aに示すステップS11に進み、ステップS11では、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4及び追加リレー5に出力する。ステップS12の処理によって、メインリレー4には導通維持指令が入力されているため、コントローラ6は、閉制御信号をメインリレー4に出力しなくてもよい。またコントローラ6は、ステップS12で出力した導通維持指令に対しての解除指令をメインリレー4に出力してもよい。ステップS11での処理が終了すると、コントローラ6は、図2A及び図2Bに示す処理を終了させる。
なお、ステップS15からステップS11に進み、その後、イグニッションスイッチ68がオフされると、コントローラ6は、車両が走行可能状態から駐車状態に移行したと判定して、ステップS1の処理と同様に、閉制御信号をメインリレー4に出力し、開制御信号を追加リレー5に出力する。またコントローラ6は、ステップS12で出力した導通維持指令に対しての解除指令をメインリレー4に出力してもよい。
以上のように、本実施形態に係る電源システム100は、運転者による通常運転モードと自動運転モードを有する車両に搭載された電源システムであって、第1負荷回路1と、第2負荷回路2と、メインリレー4と、追加リレー5と、コントローラ6とを備える。第1負荷回路1は、鉛バッテリ11又はオルタネータ14からの電力により動作し、通常運転モードの継続に必要な負荷アクチュエータ12及びスタータモータ13が接続されている。第2負荷回路2は、鉛バッテリ11又はリチウムイオンバッテリ21からの電力により動作し、自動運転モードの継続に必要なEPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、及びADASアクチュエータ24が接続されている。メインリレー4は、第1負荷回路1と第2負荷回路2を電気的に接続する給電線3に設けられ、第1負荷回路1と第2負荷回路2の間を導通又は遮断する。追加リレー5は、リチウムイオンバッテリ21と第2負荷回路2に含まれる各負荷との間を導通又は遮断する。本実施形態では、メインリレー4は、車両の運転モードが自動運転モードの場合(図2AのステップS4で自動運転モードと判定)、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、(図2AのステップS6でYES)、オンからオフに切り替わる。コントローラ6は、車両の運転モードが通常運転モードと判定した場合(図2AのステップS4で通常運転モードと判定)、第2負荷回路2の回路電圧とは無関係に、メインリレー4のオン状態を維持させる(図2BのステップS3、ステップS14)。
追加リレー5によってリチウムイオンバッテリ21と第2負荷回路2に含まれる各負荷との間を遮断できるため、車両の駐車状態において、リチウムイオンバッテリ21が負荷の暗電流によって放電し、リチウムイオンバッテリ21のバッテリ残量が低下するのを防止できる。その結果、自動運転モードで車両が走行可能な状態において、メインリレー4をオフする事態が発生しても、リチウムイオンバッテリ21は第2負荷回路2に含まれる各負荷に対して自律走行を継続するための電力を供給できる。また放電終始電圧以下になった状態でリチウムイオンバッテリ21が放電し続ける状態、いわゆる、リチウムイオンバッテリ21の過放電を防ぐことができる。その結果、リチウムイオンバッテリ21の劣化を緩和でき、リチウムイオンバッテリ21の電池寿命を延ばすことができる。また追加リレー5を設けることで、通常運転モードにおいて、追加リレー5がオンからオフに切り替わった際にサージ電圧が発生し、メインリレー4がサージ電圧によってオンからオフに切り替わることが懸念される。しかし、本実施形態の電源システム100及び電源システム100の制御方法では、通常運転モードにおいて、メインリレー4がオン状態を維持するため、メインリレー4がサージ電圧によってオンからオフに切り替わることを防止できる。これにより、第2負荷回路2に含まれる各負荷には、第1負荷回路1側から電力を供給し続けることができ、第2負荷回路2の回路電圧を維持できる。つまり、本実施形態の電源システム100及び電源システム100の制御方法によれば、暗電流放電によるリチウムイオンバッテリ21のバッテリ残量低下を防ぐとともに、第1負荷回路1側からの電圧で第2負荷回路2の回路電圧を維持できる。
また本実施形態では、コントローラ6は、車両の運転モードが通常運転モードと判定した場合(図2AのステップS4で通常運転モードと判定)、オン状態を維持させる導通維持指令をメインリレー4に出力する(図2BのステップS12)。これにより、通常運転モードにおいて、メインリレー4のオン状態を維持できるため、第1負荷回路1と第2負荷回路2の間は導通状態を維持する。その結果、通常運転モードにおいて、メインリレー4がサージ電圧等の外的要因によってオンからオフに切り替わるのを防止できる。
また本実施形態では、メインリレー4に出力される導通維持指令は、第2負荷回路2の回路電圧及び追加リレー5のオンからオフへの切り替わりとは無関係に、メインリレー4のオン状態を維持させる指令である(図2BのステップS12)。これにより、第2負荷回路2の回路電圧又は追加リレー5のオンからオフの切り替わりに起因して、開制御信号に相当する信号がメインリレー4に入力されても、メインリレー4のオン状態を維持できる。
また本実施形態では、コントローラ6は、車両の運転モードが自動運転モードと判定した場合(図2AのステップS4で自動運転モードと判定)、導通維持指令を解除させる解除指令を、メインリレー4に出力する(図2AのステップS5)。これにより、自動運転モードにおいて、メインリレー4のオン及びオフを開閉制御信号で制御できる。その結果、本実施形態のように、コントローラ6は、自動運転モードにおいて、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外と判定された場合、メインリレー4をオフさせることができる(図2AのステップS8)。
また本実施形態では、メインリレー4は、第2負荷回路2の回路電圧が異常電圧となると、オンからオフに切り替わる自己遮断/接続機能を有し、導通維持指令は、メインリレー4の自己遮断/接続機能を無効化する指令であり、解除指令は、メインリレー4の自己遮断/接続機能を有効化する指令である。コントローラ6の開制御信号でメインリレー4をオンからオフに切り替える場合よりも早く、メインリレー4をオンからオフに切り替えることができ、異常電圧が発生した場合に、第2負荷回路2に含まれる回路をより保護することができる。
また本実施形態では、コントローラ6は、車両の運転モードが通常運転モードと判定した場合(図2AのステップS4で自動運転モードと判定)、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、追加リレー5をオフさせる(図2BのステップS14)。メインリレー4はオン状態を維持しているため、追加リレー5がオンからオフに切り替わった際にサージ電圧が発生しても、第2負荷回路2の回路電圧を安定させることができる。その結果、第2負荷回路2に含まれる各負荷の保護を図ることができる。
また本実施形態では、コントローラ6は、車両が駐車状態であるか否かを判定し、車両が駐車状態であると判定した場合、追加リレー5をオフさせる。これにより、上述した効果と同様の効果を奏する。また車両の駐車状態において、リチウムイオンバッテリ21と第2負荷回路2に含まれる各負荷との間は遮断されるため、負荷の暗電流によってリチウムイオンバッテリ21が放電されるのを防止できる。暗電流放電によるリチウムイオンバッテリ21のバッテリ残量低下を防げるため、第2負荷回路2に含まれる各負荷は、リチウムイオンバッテリ21からの電力によって、仕様通りに作動できる。
また本実施形態では、コントローラ6は、メインリレー4の状態及び追加リレー5の状態に関する情報を取得し、追加リレー5がオフ状態の場合、開制御信号をメインリレー4に出力せず、メインリレー4がオフ状態の場合、開制御信号を追加リレー5に出力しない。これにより、メインリレー4及び追加リレー5がともにオフ状態となり、第2負荷回路2に含まれる各負荷への電力供給が途絶えることを防止できる。また、複雑な処理を必要とせず、メインリレー4の状態及び追加リレー5の状態を監視するのみで、第2負荷回路2側への電力供給が遮断されるのを防げるため、コントローラ6の演算負荷の低減や処理速度の向上を図ることができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上述した実施形態では、コントローラ6が、車両の運転モードが通常運転モードと判定した場合、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、追加リレー5をオフさせ、また車両が駐車状態と判定した場合、追加リレー5をオフさせる場合を示した。しかし、コントローラ6は、追加リレー5を介して、所定の電流値以上の電流がリチウムイオンバッテリ21へ流れている場合、追加リレー5をオフさせなくてもよい。所定の電流値は、追加リレー5のオンからオフへの切り替わりによって発生するサージ電圧に基づいて予め定められた電流である。例えば、図2BのステップS14において、コントローラ6は、追加リレー5に直列接続された電流センサ(図示しない)から、追加リレー5に流れる電流の情報を取得する。そして、コントローラ6は、追加リレー5を介してリチウムイオンバッテリ21へ流れる電流が所定の電流値以上の場合、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外であっても、開制御信号を追加リレー5に出力しない。また例えば、コントローラ6は、車両が駐車状態と判定した場合にも、追加リレー5を介してリチウムイオンバッテリ21へ流れる電流が所定の電流値以上の場合、車両が駐車状態であっても、開制御信号を追加リレー5に出力しない。追加リレー5に流れる電流の電流値が大きいほど、オンからオフへの切り替わりでサージ電圧が発生しやすくなるため、サージ電圧の発生を抑制することができる。
また上述した実施形態では、主バッテリとして、鉛バッテリ11を用いた場合を示したが、主バッテリとして、リチウムイオンバッテリやニッケル水素電池などの二次電池を用いもよい。また上述した実施形態では、追加バッテリとして、リチウムイオンバッテリ21を用いた場合を示したが、追加バッテリとして、複数のバッテリを用いてもよいし、キャパシタとDCDCコンバータの組み合わせてもよいし、またニッケル水素電池を用いてもよい。また上述した実施形態では、第1負荷回路1の発電機として、オルタネータ14を用いた場合を示したが、第1負荷回路の発電機としては、ジェネレータやモータジェネレータ等を用いてもよい。また上述した実施形態では、第2負荷回路2に含まれる負荷として、EPSアクチュエータ22、ABSアクチュエータ23、ADASアクチュエータ24を用いた場合を示したが、自動運転モードの継続に必要な負荷は、車両の仕様や運転支援装置の仕様によって変更してもよい。また上述した実施形態では、追加リレー5及びリチウムイオンバッテリ21が第2負荷回路2に含まれない場合を示したが、第2負荷回路2は追加リレー5及びリチウムイオンバッテリ21を含んでいてもよい。また上述した実施形態では、メインリレー4として、自己遮断/接続機能を有する半導体リレーを用いた場合を示したが、メインリレー4として、自己遮断/接続機能を有さない半導体リレー、メカニカルリレーを用いてもよい。また上述した実施形態では、追加リレー5として、メカニカルリレーを用いた場合を示したが、追加リレー5として、半導体リレーを用いてもよい。
また上述した実施形態では、本発明に係る電源システム及び電源システムの制御方法を運転支援レベル2のハンズオフモードを有する車両に適用した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明に係る電源システム及び電源システムの制御方法は、運転支援レベル3の車両にも適用できる。
また上述した実施形態では、本発明に係る電源システム及び電源システムの制御方法を駆動源がエンジンの車両(エンジン自動車)に適用した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明に係る電源システム及び電源システムの制御方法は、駆動源がバッテリの車両(電気自動車)、駆動源がエンジン及びバッテリの車両(ハイブリッド自動車)、駆動源が燃料電池の車両(燃料電池自動車)にも適用できる。要するに、主バッテリからの電力により動作し、通常運転モードの継続に必要な第1負荷が接続された第1負荷回路と、追加バッテリからの電力により動作し、自動運転モードの継続に必要な第2負荷が接続された第2負荷回路をと、第1負荷と第2負荷を電気的に接続する給電線に設けられ、第1負荷回路と第2負荷回路の間を導通又は遮断する第1リレーと、追加バッテリと第2負荷の間を導通又は遮断する第2リレーと、車両の運転モードを判定するコントローラを備えた電源システムを搭載した車両に適用できる。
また上述した実施形態では、図2AのステップS10で車両の運転モードが自動運転モードから通常運転モードに移行後、ステップS11に進む制御手順を例に挙げて説明した。しかし、ステップS10の処理後、ステップS4で車両の運転モードが通常運転モードと判定された場合と同様に、図2Bに示すステップS12に進んでもよい。
また上述した実施形態では、図2AのステップS6、図2BのステップS13及びステップS15において、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外であるか否かを判定する場合を説明した。しかし、いずれのステップにおいても第1負荷回路1と第2負荷回路2はメインリレー4によって導通しているため、各ステップにおいて、コントローラ6は、第1負荷回路1の回路電圧が所定の電圧範囲外であるか否かを判定してもよい。また上述した実施形態では、図2BのステップS13において、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外である場合、追加リレー5がコントローラ6によってオンからオフに切り替わる場合を説明した。しかし、車両の運転モードが通常運転モードにおいて、追加リレー5をオンからオフに切り替える条件は、追加リレー5に流れる電流が所定の電流閾値以上の場合であってもよい。例えば、車両の運転モードが通常運転モードと判定された場合(図2AのステップS4で通常運転モードと判定)、コントローラ6は、電流センサ61からの検出結果に基づき、追加リレー5に流れる電流と所定の電流閾値とを比較する。追加リレー5に流れる電流の向きは特に限定されず、コントローラ6は、追加リレー5に流れる電流の絶対値と所定の電流閾値とを比較する。所定の電流閾値は、単位が電流であり、追加リレー5の接点寿命に基づき定められた電流閾値である。コントローラ6は、追加リレー5に流れる電流の絶対値が所定の電流閾値以上の場合、開制御信号を追加リレー5に出力する。これにより、通常運転モードにおいて、過剰な電流が追加リレー5に流れ場合、追加リレー5をオンからオフに切り替えることで、追加リレー5の接点が摩耗する速度を緩和させることができる。
また上述した実施形態では、図2AのステップS6でコントローラ6がメインリレー4をオフさせる条件として、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外となる条件を例に挙げて説明した。しかし、ステップS6において、コントローラ6は、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲の下限値よりも低い場合、又は、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲の上限値よりも高い場合、メインリレー4をオフさせてもよい。同様に、上述した実施形態では、図2BのステップS13でコントローラ6が追加リレー5をオフさせる条件として、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲外となる条件を例に挙げて説明した。しかし、ステップS13において、コントローラ6は、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲の下限値よりも低い場合、又は、第2負荷回路2の回路電圧が所定の電圧範囲の上限値よりも高い場合、追加リレー5をオフさせてもよい。
1…第1負荷回路
11…鉛バッテリ
12…負荷アクチュエータ
13…スタータモータ
14…オルタネータ
2…第2負荷回路
21…リチウムイオンバッテリ
22…EPSアクチュエータ
23…ABSアクチュエータ
24…ADASアクチュエータ
3…給電線
4…メインリレー
5…追加リレー
6…コントローラ
61…電流センサ
62…自動運転モードスイッチ
63…第1電圧センサ
64…第2電圧センサ
65…バッテリ電圧センサ
66…ブレーキスイッチ
67…トルクセンサ
68…イグニッションスイッチ
69…車速センサ
70…先進運転支援システム
71…表示機器
72…ブザー
100…電源システム

Claims (10)

  1. 運転者による通常運転モードと、自動運転モードを有する車両に搭載された電源システムであって、
    主バッテリからの電力により動作し、前記通常運転モードの継続に必要な第1負荷が接続された第1負荷回路と、
    前記主バッテリ又は追加バッテリからの電力により動作し、前記自動運転モードの継続に必要な第2負荷が接続された第2負荷回路と、
    前記第1負荷と前記第2負荷を電気的に接続する給電線に設けられ、前記第1負荷回路と前記第2負荷回路の間を導通又は遮断する第1リレーと、
    前記追加バッテリと前記第2負荷の間を導通又は遮断する第2リレーと、
    前記車両の運転モードを判定するコントローラと、を備え、
    前記第1リレーは、前記運転モードが前記自動運転モードの場合、前記第2負荷回路の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、オンからオフに切り替わり、
    前記コントローラは、前記運転モードが前記通常運転モードと判定した場合、前記第2負荷回路の前記回路電圧とは無関係に、前記第1リレーのオン状態を維持させる電源システム。
  2. 前記コントローラは、前記運転モードが前記通常運転モードと判定した場合、オン状態を維持させる第1指令を前記第1リレーに出力する請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記第1指令は、前記第2負荷回路の前記回路電圧及び前記第2リレーのオンからオフへの切り替わりとは無関係に、前記第1リレーのオン状態を維持させる指令である請求項2に記載の電源システム。
  4. 前記コントローラは、前記運転モードが前記自動運転モードと判定した場合、前記第1指令を解除する第2指令を、前記第1リレーに出力する請求項2又は3に記載の電源システム。
  5. 前記第1リレーは、前記第2負荷回路の回路電圧が異常電圧となると、オンからオフに切り替わる自己遮断/接続機能を有し、
    前記第1指令は、前記第1リレーの前記自己遮断/接続機能を無効化する指令であり、
    前記第2指令は、前記第1リレーの前記自己遮断/接続機能を有効化する指令である請求項4に記載の電源システム。
  6. 前記コントローラは、前記運転モードが前記通常運転モードと判定した場合、前記第2負荷回路の前記回路電圧が前記所定の電圧範囲外になると、前記第2リレーをオフさせる請求項1~5の何れかに記載の電源システム。
  7. 前記コントローラは、
    前記車両が駐車状態であるか否かを判定し、
    前記車両が駐車状態であると判定した場合、前記第2リレーをオフさせる請求項1~6の何れかに記載の電源システム。
  8. 前記コントローラは、前記第2リレーを介して、所定の電流値以上の電流が前記追加バッテリへ流れている場合、前記第2リレーをオフさせない請求項6又は7に記載の電源システム。
  9. 前記コントローラは、
    前記第1リレーの状態及び前記第2リレーの状態に関する情報を取得し、
    前記第2リレーがオフ状態の場合、オフさせる指令を前記第1リレーに出力せず、
    前記第1リレーがオフ状態の場合、オフさせる指令を前記第2リレーに出力しない請求項1~8の何れかに記載の電源システム。
  10. コントローラにより実行され、運転者による通常運転モードと、自動運転モードを有する車両に搭載された電源システムの制御方法であって、
    前記電源システムは、
    主バッテリからの電力により動作し、前記通常運転モードの継続に必要な第1負荷が接続された第1負荷回路と、
    前記主バッテリ又は追加バッテリからの電力により動作し、前記自動運転モードの継続に必要な第2負荷が接続された第2負荷回路と、
    前記第1負荷と前記第2負荷を電気的に接続する給電線に設けられ、前記第1負荷回路と前記第2負荷回路の間を導通又は遮断する第1リレーと、
    前記追加バッテリと前記第2負荷の間を導通又は遮断する第2リレーと、
    前記車両の運転モードを判定するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記運転モードが前記自動運転モードと判定した場合、前記第2負荷回路の回路電圧が所定の電圧範囲外になると、前記第1リレーをオンからオフに切り替え、
    前記運転モードが前記通常運転モードと判定した場合、前記第2負荷回路の前記回路電圧とは無関係に、前記第1リレーのオン状態を維持させる電源システムの制御方法。
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