JP6732540B2 - 樹脂粒子及び樹脂粒子分散液の製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、疎水性とは、25℃において水への溶解度(g/水100g)が5g未満であるものを意味する。
(m1)のSP値は、通常7.0〜8.5(cal/cm3)1/2、好ましくは7.1〜8.4(cal/cm3)1/2、より好ましくは7.2〜8.3(cal/cm3)1/2、さらに好ましくは7.3〜8.2(cal/cm3)1/2、特に好ましくは7.4〜8.1(cal/cm3)1/2である。SP値が7.0未満又は8.5(cal/cm3)1/2を超えると、微粒子分散液(A)の製造時に樹脂粒子(a)の分散安定性が悪くなる。SP値とは、下記に示した様に、凝集エネルギー密度と分子容の比の平方根で表されるものである。
SP=(△E/V)1/2
ここで△Eは凝集エネルギー密度を表す。Vは分子容を表し、その値は、ロバート エフ.フェドールス(Robert F.Fedors)らの計算によるもので、例えばポリマー エンジニアリング アンド サイエンス(Polymer engineering and science)第14巻、147〜154頁に記載されている。
本発明において、単量体及び樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量(以下、Mwとする)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSKgel GMHXL 2本 + TSKgel Multipore HXL−M〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 2.5g/LのTHF(テトラヒドロフラン)溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
(m11)は具体的には、(メタ)アクリル変性シリコーン等が挙げられ、例えば次式のものが挙げられる
R3SiO(SiR2O)aSiR2−Q
[但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基及びフェニル基からなる群から選ばれる1種以上の基(各々のRは同一であっても異なっていてもよい)、aは平均値で3〜1000の数、−Qは(メタ)アクリル基を含む有機変性基である。−Qの例としては、−C3H6OCOC(CH3)=CH2、−C3H6OCOCH=CH2等が挙げられる。]
上記において、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタアクリルを意味し、以下同様の記載法を用いる。
(m112)は具体的には、カルビノール変性シリコーン等が挙げられ、例えば次式のものが挙げられる
R3SiO(SiR2O)aSiR2OH (1)
R3SiO(SiR2O)aSiR2CR(ROH)2 (2)
HOR2SiO(SiR2O)aSiR2OH (3)
[但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基及びフェニル基から選ばれる1種以上の基(各々のRは同一であっても異なっていてもよい)、aは平均値で3〜1000の数である。]
(2)として、X22−176DX(信越シリコーン製)、X22−176GX−A(信越シリコーン製)、FM−DA11(チッソ株式会社製)、FM−DA21(チッソ株式会社製)、FM−DA26(チッソ株式会社製)などが挙げられる。
(3)として、KF−6000(信越シリコーン製)、KF−6001(信越シリコーン製)、KF−6002(信越シリコーン製)、KF−6003(信越シリコーン製)、KF−2200(信越シリコーン製)、FM−4411(チッソ株式会社製)、FM−4421(チッソ株式会社製)、FM−4425(チッソ株式会社製)などが挙げられる。
(m113)は具体的には、アミノ変性シリコーン等が挙げられ、例えば次式のものが挙げられる。
H2NR2SiO(SiR2O)aSiR2NH2
[但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基及びフェニル基から選ばれる1種以上の基(各々のRは同一であっても異なっていてもよい)、aは平均値で3〜1000の数である。
(m114)は具体的には、エポキシ変性シリコーン等が挙げられ、例えば次式のものが挙げられる。
R3SiO(SiR2O)aSiR2CHROCH2 (1)
H2C(OH)SiR2O(SiR2O)aSiR2CHROCH2 (2)
[但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基及びフェニル基から選ばれる1種以上の基(各々のRは同一であっても異なっていてもよい)、aは平均値で3〜1000の数である。
これらのうち好ましいものは、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート及びパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)であり、ポリフルオロアルキル基の炭素数が2〜12の偶数であり、アルキルの部分の炭素数が0〜3であるポリフルオロアルキル(アルキル)(メタ)アクリレートが更に好ましい。具体例としては、(パーフルオロメチル)メチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロエチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロドデシル)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
HOCH2CHRCH2OH
[但し、Rは炭素数8〜30のアルキル基又はアルキルフェニル基]
H2C(CHR)aCHOCH2
[但し、Rは炭素数1〜30のアルキル基及びフェニル基から選ばれる1種以上の基(各々のRは同一であっても異なっていてもよい)aは平均値で3〜1000の数である。]
H2NCH2CHRCH2NH2
[但し、Rは炭素数8〜30のアルキル基及びフェニル基から選ばれる1種以上の基(各々のRは同一であっても異なっていてもよい)。
(1)ビニル炭化水素:
(1−1)脂環式ビニル炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケン及びアルカジエン類、例えば(ジ)シクロペンタジエン等;テルペン類、例えばピネン等。
(1−2)芳香族ビニル炭化水素:スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン等;及びビニルナフタレン。
(2)カルボキシル基含有ビニル単量体及びその塩:炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物及びそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニル単量体。
(3)スルホン基含有ビニル単量体、ビニル硫酸モノエステル化物及びこれらの塩:炭素数2〜14のアルケンスルホン酸、例えばビニルスルホン酸;及びその炭素数2〜24のアルキル誘導体、例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;スルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレートもしくは(メタ)アクリルアミド、例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、及び硫酸エステルもしくはスルホン酸基含有ビニル単量体;ならびそれらの塩等。
(4)燐酸基含有ビニル単量体及びその塩:(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、フェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸。なお、上記(2)〜(4)の塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩もしくは4級アンモニウム塩が挙げられる。
(5)ヒドロキシル基含有ビニル単量体:ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等。
(6)含窒素ビニル単量体:
(6−1)アミノ基含有ビニル単量体:アミノエチル(メタ)アクリレート等、
(6−2)アミド基含有ビニル単量体:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド等、
(6−3)ニトリル基含有ビニル単量体:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等、
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニル単量体:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニル単量体の4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等、(6−5)ニトロ基含有ビニル単量体:ニトロスチレン等。
(7)エポキシ基含有ビニル単量体:グリシジル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
(8)ハロゲン元素を含有するビニル単量体:塩素含有ビニル単量体、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、クロロプレン;臭素含有ビニル単量体、例えば臭化ビニル、ブロムスチレン等。
(9)ビニルエステル、ビニル(チオ)エーテル、ビニルケトン、ビニルスルホン類:
(9−1)ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜11の直鎖アルキル基もしくは炭素数3〜7の分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル単量体[ポリエチレングリコール(Mn300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等、
(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル等、
(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン等。
(10)その他のビニル単量体:イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等。
(11)ポリエステル鎖、ポリウレタン鎖等のMnが300〜100000(好ましくは500〜50000)の樹脂鎖を有するマクロ単量体:
ポリエステル鎖、ポリウレタン鎖の部分の組成としては、後述するポリエステル重合体やポリウレタン重合体と同様のものが挙げられる。
例えば、ポリエステル重合体の構成単量体として、ポリオールと、ポリカルボン酸(その酸無水物、その低級アルキルエステルを含む)等が挙げられるが、ポリオールとしてはジオール(12)及び3価以上のポリオール(13)が挙げられ、ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸(14)及び3価以上のポリカルボン酸(15)が挙げられる。
ポリオールとポリカルボン酸の反応比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/2、さらに好ましくは1.5/1〜1/1.2、とくに好ましくは1.3/1〜1/1である。
例えば、ポリウレタン重合体の構成単量体としては、ポリイソシアネート(16)と活性水素基含有化合物(D){水、ポリオール[前記ジオール(12)及び3価以上のポリオール(13)]、ジカルボン酸(14)、3価以上のポリカルボン酸(15)、ポリアミン(17)、ポリチオール(18)等}との重付加物などが挙げられる。
上記芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などが挙げられる。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)などが挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−及び/又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、及び炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIである。
・脂肪族ポリアミン類(C2〜C18):
〔1〕脂肪族ポリアミン{C2〜C6アルキレンジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、及びヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン〔ジエチレントリアミンなど〕}
〔2〕これらのアルキル(C1〜C4)又はヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミンなど〕
〔3〕脂環又は複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕
〔4〕芳香環含有脂肪族アミン類(C8〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、
・脂環式ポリアミン(C4〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、
・芳香族ポリアミン類(C6〜C20):
〔1〕非置換芳香族ポリアミン〔1,2−、1,3−及び1,4−フェニレンジアミンなど;核置換アルキル基〔メチル、エチル、n−及びi−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン、たとえば2,4−及び2,6−トリレンジアミンなど〕、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物
〔2〕核置換電子吸引基(Cl、Br、I、Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリンなど〕
〔3〕2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔上記(4)〜(6)の芳香族ポリアミンの−NH2の一部又は全部が−NH−R´(R´はメチル、エチルなどの低級アルキル基で置換したもの〕〔4,4´−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕、
・複素環式ポリアミン(C4〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、
・ポリアミドポリアミン:ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど、
・ポリエーテルポリアミン:ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物など。
例えば、ポリウレア重合体の構成単量体としては、上記 ポリアミン(17)とポリイソシアネート(16)の重付加物が挙げられる。
例えば、エポキシ重合体の構成単量体としては、ポリエポキシド(19)、活性水素基含有化合物(D){水、ポリオール[前記ジオール(12)及び3価以上のポリオール(13)]、ジカルボン酸(14)、3価以上のポリカルボン酸(15)、ポリアミン(17)、ポリチオール(18)等}との重付加物、又はポリエポキシド(19)とジカルボン酸(14)又は3価以上のポリカルボン酸(15)の酸無水物との硬化物などが挙げられる。
疎水性媒体(C)のSP値は、コーティング剤として使用した際の疎水化度の観点から7〜11であることが好ましく、さらに好ましくは、7.1〜10である。SP値が7未満では樹脂粒子(a)の分散安定性が悪くなる恐れがあり、11を越えると樹脂粒子の表面が疎水化されず、コーティング剤として使用した場合に十分な疎水性が得られない恐れがある。
疎水性単量体(m1)の組成やSP値、疎水性媒体(C)の組成やSP値を選択することで、重合体(B)を析出させる条件を調整することができる。
装置 : 堀場製作所製 LB−550
測定温度 : 25℃
試料溶液 : 0.5%アセトン分散液
樹脂粒子分散液(A)を樹脂表面にコーティングする方法としては、特に限定されることなく一般的な方法を採用することができる。例えば、スピンコート法、フローコート法、ディップコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、バーコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。あるいは、樹脂粒子分散液(A)を含浸体に含浸させて塗布しても良い。また、本発明においては、上記コーティング方法を適宜、組み合わせて使用してもよい。
また、疎水性表面にするために、樹脂粒子分散液(A)と液状又は超臨界状態の二酸化炭素(X)とを常温で混合することにより、シリコーン部が表層に配向しやすく、シリコーン特有の撥水性を得ることができるため、より均一な疎水表面となる。
本発明の樹脂粒子分散液(A)を上記方法によって樹脂などにコーティングした後、乾燥させるが、乾燥温度は25℃〜100℃であり、乾燥時間は1〜24時間であることが好ましい。
本発明の樹脂粒子分散液(A)をコーティングし、乾燥させて形成された被膜面には、超撥水性の膜が形成されるので、水滴、汚れ等の付着を防止することができる。
本発明の樹脂粒子(a)の製造方法としては、ビニル重合、ウレタン化及びウレア化等の反応及びそれらの併用が挙げられ、ポリエステル重合体の場合は、ポリエステルとイソシアネートとのウレタン化反応等の併用によって合成することができる。樹脂粒子(a)の非水性媒体への分散安定性の観点から、疎水性単量体(m1)の疎水基が側鎖に導入しやすい、ビニル重合が好ましい。
上記油溶性開始剤としては、パーオキサイド系重合開始剤(I)、アゾ系重合開始剤(II)等が挙げられる。また、パーオキサイド系重合開始剤(I)と還元剤とを併用してレドックス系重合開始剤(III)を形成してもよい。更には、(I)〜(III)のうちから2種以上を併用してもよい。
(I)油溶性パーオキサイド系重合開始剤:
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、プロピオニトリルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソブチルジパーオキシフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド、2,2−ジ(4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキシル)プロパン等
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
ヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル等の油溶性過酸化物と、第三アミン、ナフテン酸塩、メルカプタン類、有機金属化合物(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ素、ジエチル亜鉛等)等の油溶性還元剤とを併用
撹拌棒、圧力計及び温度計をセットしたオートクレーブに疎水性単量体としてメタクリル変性シリコーン(m1−1)(SP値7.6、Mw4,600、信越シリコーン製:KF−2012)50重量部、メタクリル酸(SP値10.6)20重量部、スチレン(SP値8.7)88重量部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート(SP値9.7)42重量部、MEK360重量部(SP値9.3)、デカン440重量部(SP値7.6)を仕込み、反応容器内の空気を窒素置換した後、加熱し105℃とした。次いで、同温度でt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製:パーブチルo、10時間半減期温度:72.1℃)1重量部を反応容器内に仕込み後、2時間反応させた後、更に、1重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートデカン溶液30重量部加え、同温度で3時間熟成して、樹脂粒子(a−1)が疎水性媒体に分散された樹脂粒子分散液(A−1)を得た。
撹拌棒、圧力計及び温度計をセットしたオートクレーブに疎水性単量体としてメタクリル変性シリコーン(m1−2)(SP値7.6、Mw500、信越シリコーン製:X−22−2475)80重量部、メタクリル酸20重量部、スチレン86重量部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート14重量部、BYK106(ビックケミー・ジャパン社製)2重量部、MEK360重量部、デカン440重量部を仕込み、反応容器内の空気を窒素置換した後、加熱し105℃とした。次いで、同温度でt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製:パーブチルo、10時間半減期温度:72.1℃)1重量部を反応容器内に仕込み後、2時間反応させた後、更に、1重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートデカン溶液30重量部加え、同温度で3時間熟成して、樹脂粒子(a−2)が疎水性媒体に分散された樹脂粒子分散液(A−2)を得た。
撹拌棒、圧力計及び温度計をセットしたオートクレーブに疎水性単量体としてベヘニルアクリレート(m1−3)(SP値8.5、Mn381、日油製:ブレンマーVA)65重量部、メタクリル酸20重量部、スチレン86重量部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート14重量部、BYK106(ビックケミー・ジャパン社製)3重量部、MEK360重量部、デカン440重量部を仕込み、反応容器内の空気を窒素置換した後、加熱し105℃とした。次いで、同温度でt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製:パーブチルo、10時間半減期温度:72.1℃)1重量部を反応容器内に仕込み後、2時間反応させた後、更に、1重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートデカン溶液30重量部加え、同温度で3時間熟成して、樹脂粒子(a−3)が疎水性媒体に分散された樹脂粒子分散液(A−3)を得た。
撹拌棒、圧力計及び温度計をセットしたオートクレーブに疎水性単量体としてパーフルオロ(プロピル ビニル エーテル)(m1−4)(SP値7.2、Mw266、ユニマテック製:CHEMINOX FPVE)60重量部、メタクリル酸20重量部、スチレン86重量部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート14重量部、BYK106(ビックケミー・ジャパン社製)2重量部、MEK360重量部、デカン440重量部を仕込み、反応容器内の空気を窒素置換した後、加熱し105℃とした。次いで、同温度でt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製:パーブチルo、10時間半減期温度:72.1℃)1重量部を反応容器内に仕込み後、2時間反応させた後、更に、1重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートデカン溶液30重量部加え、同温度で3時間熟成して、樹脂粒子(a−4)が疎水性媒体に分散された樹脂粒子分散液(A−4)を得た。
撹拌棒、圧力計及び温度計をセットしたオートクレーブに疎水性単量体としてメタクリル変性シリコーン(m1−2)(SP値7.6、Mw500、信越シリコーン製:X−22−2475)30重量部、メタクリル酸20重量部、スチレン110重量部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート14重量部、MEK360重量部、デカン440重量部を仕込み、反応容器内の空気を窒素置換した後、加熱し105℃とした。次いで、同温度でt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製:パーブチルo、10時間半減期温度:72.1℃)1重量部を反応容器内に仕込み後、2時間反応させた後、更に、1重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートデカン溶液30重量部加え、同温度で3時間熟成して、樹脂粒子(a−5)が疎水性媒体に分散された樹脂粒子分散液(A−5)を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、イオン交換水790重量部、ポリオキシエチレンモノメタクリレート硫酸エステルのナトリウム塩「エレミノールRS−30」[三洋化成工業(株)製]9.0重量部、メタクリル酸20重量部、スチレン157重量部、1,6−ヘキサンジオール14重量部及び過硫酸アンモニウム1.0重量部を投入し、350回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。次いで75度まで昇温し、同温度で5時間反応させた。更に、1重量%過硫酸アンモニウム水溶液30重量部加え、75度で5時間熟成して樹脂粒子(h−1)の樹脂粒子水分散液(H−0)を得た。次いで、100重量部の分散液(H−0)を、攪拌されている1200重量部のメチルエチルケトン中に少量ずつ添加した後、75℃でエバポレーターを用いて共沸し、水を含む溶媒を除去した。800重量部の溶媒が減少したとき、800重量部のメチルエチルケトンを追加し、再び共沸して800重量部の溶媒を留去し、本操作を10回繰り返し、10回目にメチルエチルケトンを900重量部留去し共沸操作を終了した後、メチルエチルケトンを360重量部、デカン440重量部を仕込み、樹脂粒子分散液(H−1)を得た。
撹拌棒、圧力計及び温度計をセットしたオートクレーブにパーフルオロヘキシルエチレン(SP値6.1、Mn346、ユニマテックス製:CHEMINOX PFHE)56重量部、メタクリル酸20重量部、スチレン86重量部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート14重量部、BYK106(ビックケミー・ジャパン社製)2重量部、MEK360重量部、デカン440重量部を仕込み、反応容器内の空気を窒素置換した後、加熱し105℃とした。次いで、同温度でt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製:パーブチルo、10時間半減期温度:72.1℃)1重量部を反応容器内に仕込み後、2時間反応させた後、更に、1重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートデカン溶液30重量部加え、同温度で3時間熟成して、樹脂粒子(h−2)が疎水性媒体に分散された樹脂粒子分散液(H−2)を得た。
実施例1〜5、比較例1〜2で得られた樹脂粒子分散液を用いてガラス表面をコーティングした後に、疎水化度の評価し、結果を表1に記載した。コーティング方法は、バーコータ(No.6)を用いて樹脂粒子分散液をコーティングし、50℃で30分間常圧乾燥した後、100℃で5時間減圧で処理を行った。
<分散安定性>
分散安定性は、上記体積平均粒径測定方法を用いて、樹脂粒子分散液を25℃以下で超音波30分照射後の体積平均粒径(D0)と25℃で1週間静置保管後の体積平均粒径(D1)の変化率(D1/D0)を以下の基準で評価した。
(評価基準)
○:D1/D0≦1.2
△:1.2<D1/D0<3
×:3≦D1/D0
<疎水化度の評価>
疎水化度の評価は、コーティング膜に対して、自動接触角計DM−701(協和界面科学製)を用いて、25℃、常圧での1μLの水滴を滴下後2秒後の静的接触角をθ/2法で測定した。疎水化度の評価は、下記評価基準に基づいて評価を行った。
(評価基準)
○:140°以上
△:130°以上、140°未満
×:130°未満
<強度の評価>
強度の評価は、コーティング膜を、JIS K5600に準じて、斜め45度に固定した鉛筆の真上から10gの荷重をかけ、引っ掻き試験を行い、傷のつかない鉛筆硬度から強度を測定した。鉛筆硬度が高いほど、強度に優れることを意味する。強度の評価は、下記評価基準に基づいて評価を行った。
(評価基準)
○:HB以上
△:B〜3B
×:3B以下
<耐溶剤性>
樹脂粒子分散液を100℃減圧乾燥し、樹脂粒子(a)の乾燥粉体を得た後、10wt%の濃度でアセトン中に混合し、30℃で2時間静置した後、遠心分離を用いて固液分離し、その上澄みと沈殿物の乾燥重量から以下のように計算して測定した。耐溶剤性の評価基準は下記評価基準に基づいて評価を行なった。
(アセトン溶解度%)=(上澄の乾燥重量)/(上澄の乾燥重量+沈殿物の乾燥重量)×100
(評価基準)
○:20重量%未満
△:20重量%以上60重量%未満
×:60重量%以上
Claims (5)
- 溶解度パラメーターが7.0〜8.5(cal/cm3)1/2である疎水性単量体(m1)を含んでなる単量体組成物を溶解度パラメーターが7〜11(cal/cm 3 ) 1/2 である疎水性媒体(C)中で重合し、得られた重合体(B)を析出させる樹脂粒子(a)の製造方法であって、重合体(B)が、疎水性単量体(m1)を構成単量体として17〜50重量%含有してなる重合体であり、体積平均粒径が0.005〜100μmである樹脂粒子(a)の製造方法。
- 疎水性単量体(m1)がシリコーン含有単量体(m11)、パーフルオロアルキル含有単量体(m12)及び炭素数8〜30のアルキル基含有単量体(m13)からなる群から選ばれる1種以上の単量体である請求項1に記載の樹脂粒子(a)の製造方法。
- 重合体(B)がビニル重合体、ポリエステル重合体、ポリウレタン重合体、ポリウレア重合体及びエポキシ重合体からなる群から選ばれる1種以上の重合体である請求項1〜2のいずれかに記載の樹脂粒子(a)の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた樹脂粒子(a)と疎水性媒体(C)とを含む樹脂粒子分散液(A)の製造方法。
- 更に分散安定剤(D)を含む請求項4に記載の樹脂粒子分散液(A)の製造方法。
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