JP6731845B2 - 強化組成物 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年6月21日に出願された米国[仮または非仮]特許出願第61/837752号および2013年9月19日に出願された欧州特許出願公開第13185209.7号に対する優先権を主張し、これらのそれぞれの全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、高性能強化ポリエーテルイミド(PEI)/ポリフェニルスルホン(PPSU)ポリマー組成物およびそれから作られた物品に関する。
強化熱可塑性複合材料への継続した関心がある。特に、連続ポリマーマトリックス全体にわたって分散された、繊維状および粒子状充填材から選択された、1種以上の補強充填材を有するポリマーマトリックスを含む前記複合材料は、周知である。補強充填材は、例えば、引張り強度などの、ポリマーの1つ以上の機械的特性を増強するためにしばしば添加される。
ポリフェニルスルホン(PPSU)ポリマーは、例えば、その高温性能(220℃のガラス転移温度(Tg)を有する)、その卓越した耐化学薬品性およびその固有の難燃性について認められた、周知の熱可塑性樹脂である。
例えば、RADEL(登録商標)Rは、SOLVAY SPECIALTY POLYMERS USA,LLCから市販されているポリフェニルスルホン(PPSU)ポリマーである。RADEL(登録商標)Rポリフェニルスルホンの化学構造は、以下に示される。
ガラス強化PPSUポリマーも、RADEL(登録商標)RG−5010およびRADEL(登録商標)RG−5030の市販名の下にSOLVAY SPECIALTY POLYMERS USA,LLCから市販されている。
PPSUポリマーをベースとする材料の特性は、非常に魅力的であるが、PPSUポリマーの他のすべての非常に優れた特性を維持しながら、さらにより良い機械的特性、特に改善された強度およびモジュラス、増強された衝撃特性、より高い破断点引張り伸びを必要とする一部の要求が厳しい用途で使用することができる、改善された強化PPSUポリマーベースの組成物に対する必要性が依然としてある。
本出願人は、驚くべきことに、上述の必要性を有利に満たし、とりわけ、前記改善された機械的特性を有する強化PEI/PPSU組成物を提供することが可能であることを見出した。
したがって、本発明は、組成物[組成物(C)]であって、
− 重量で1〜90%(重量%)の少なくとも1種のポリエーテルイミドポリマー[以下、PEIポリマー]と;
− 5〜94重量%の少なくとも1種のポリフェニルスルホンポリマー[以下、PPSUポリマー]であって、前記PPSUポリマーの繰り返し単位の50モル%超は、以下の式(A):
の繰り返し単位(RPPSU)である、PPSUポリマーと;
− 5〜75重量%の少なくとも1種の補強充填材であって、前記補強充填材は繊維状充填材である補強充填材と
を含み、
ここで、すべての重量%は、組成物(C)の合計重量に基づく、組成物(C)に関する。
無充填PEIポリマー/PPSUポリマー組成物は、例えば、国際公開第00/60009号パンフレットに開示されている。ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)樹脂およびPEI樹脂の合わせた重量に基づいて、実に25重量部(pbw)の量での、PEIポリマーのポリ(ビフェニルエーテルスルホン)PS−R樹脂(すなわち、RADEL(登録商標)RポリフェニルスルホンPPSUポリマー)への添加は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)樹脂(すなわち、PPSUポリマー)の優れた衝撃特性に悪影響を及ぼし、特にノッチ付きアイゾット衝撃値(ft−lb/in)は、前記25pbwのPEIの添加後に14.8から2.2に急に低下することがわかった。さらに、実験の部で詳細に示されるように、PEIポリマーとPPSUポリマーのブレンディングは、引張りおよび曲げ特性について相乗効果をもたらさない。このように、引張りおよび曲げ強度ならびに引張りおよび曲げモジュラスから得られた実験値は、理論予測におおよそ一致している。
国際公開第2009/009525号パンフレットにも、25〜90重量パーセントのポリエーテルイミド(PEI)、特にはUltem(登録商標)1000PEI樹脂および10〜75重量パーセントのポリフェニレンエーテルスルホン、特にはRADEL(登録商標)R 5100 PPSUポリマーを含む、無充填PEIポリマー/PPSUポリマーブレンドが記載されている。前記無充填PEIポリマー/PPSUポリマーブレンドは、相分離しているにもかかわらず、驚くべきことに、>70%の透過率%および10%未満のヘイズ%を有して透明であった。
本明細書でより詳細に説明されるように、特に作業実験に関して、本出願人は、驚くべきことに、上で詳述されたとおりの、PEIポリマーの強化PPSUポリマー混合物への添加が、対応する組成物の機械的特性に対して補強充填材のはるかにより強い効果をもたらす際に、前記補強充填材が繊維状の性質のもの、好ましくはガラス繊維または炭素繊維である場合に、特に有効であることを見出した。本出願人は、上で詳述されたとおりの、PEIポリマーとPPSUポリマーのブレンドを繊維状充填材と組み合わせることが、単一成分の単なる相加的寄与により予想されるものを上回る著しく改善された特性を与え、特に炭素繊維補強充填材を使用する場合に強度およびモジュラス、ならびに/またはガラス繊維補強充填材を使用する場合に耐衝撃性、引張り伸びおよび強度における相乗効果を明らかに示すことを見出した。
組成物(C)
本発明の好ましい実施形態において、PEIおよびPPSUポリマーの合計重量は、組成物(C)の合計重量に基づいて、有利には30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、さらにより好ましくは60%以上、最も好ましくは70%以上である。
PEIおよびPPSUポリマーの合計重量は、組成物(C)の合計重量に基づいて、有利には95%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは85%以下である。
組成物(C)が、PEIおよびPPSUポリマーを、組成物(C)の合計重量に基づいて、60〜90重量%の量で含む場合に、優れた結果が得られた。
本文の残りにおいて、表現「PEIポリマー」は、本発明の目的のために、複数形および単数形での両方とすなわち、本発明の組成物は、1種または2種以上のPEIポリマーを含んでもよいと理解される。同じことが表現「PPSUポリマー」、および「補強充填材」について適用されると理解される。
PEIポリマー
本発明のために、ポリエーテルイミドは、その繰り返し単位(R1)の50重量%超が、少なくとも1個の芳香族環、少なくとも1個のイミド基を、そのままおよび/またはそのアミド酸形態で、ならびに少なくとも1個のエーテル基を含む[繰り返し単位(R1a)]の任意のポリマーを意味することが意図される。
繰り返し単位(R1a)は、任意選択により、イミド基のアミド酸形態に含まれない少なくとも1個のアミド基をさらに含んでもよい。
繰り返し単位(R1)は、有利には以下の式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)および式(V)、ならびにそれらの混合物:
[式中、
・Arは、4価の芳香族部分であり、5〜50個の炭素原子を有する置換または非置換の飽和、不飽和または芳香族の単環式および多環式基からなる群から選択され;
・Ar’’’は、3価の芳香族部分であり、5〜50個の炭素原子を有する置換または非置換の飽和、不飽和または芳香族の単環式および多環式基からなる群から選択され;
・Rは、置換または非置換の2価の有機基からなる群、より詳細には、(a)6〜20個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基およびそのハロゲン化誘導体;(b)2〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキレン基;(c)3〜20個の炭素原子を有するシクロアルキレン基、および(d)一般式(VI):
(式中、Yは、1〜6個の炭素原子のアルキレン、特に−C(CHおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);1〜6個の炭素原子のパーフルオロアルキレン、特に−C(CFおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);4〜8個の炭素原子のシクロアルキレン;1〜6個の炭素原子のアルキリデン;4〜8個の炭素原子のシクロアルキリデン;−O−;−S−;−C(O)−;−SO−;−SO−からなる群から選択され、R’は、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ金属またはアルカリ土類金属スルホン酸塩、スルホン酸アルキル、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ホスホン酸塩、ホスホン酸アルキル、アミンおよび第四級アンモニウムからなる群から選択され、iおよびjは、互いに等しいかまたは異なり、独立に、0、1、2、3または4である)の二価の基からなる群から選択され、
但し、Ar、Ar’’’およびRの少なくとも1個は、ポリマー鎖骨格中に存在する少なくとも1個のエーテル基を含むことを条件とする]
からなる群から選択される。
好ましくは、Arは、以下の式:
[式中、Xは3,3’、3,4’、4,3’’または4,4’位に二価結合を有する二価の部分であり、1〜6個の炭素原子のアルキレン、特に−C(CHおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);1〜6個の炭素原子のパーフルオロアルキレン、特に−C(CFおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);4〜8個の炭素原子のシクロアルキレン;1〜6個の炭素原子のアルキリデン;4〜8個の炭素原子のシクロアルキリデン;−O−;−S−;−C(O)−;−SO−;−SO−からなる群から選択されるか、またはXは、式,O−Ar’’−Oの基であり;式中、Ar’’は、以下の式(VII)〜(XIII)、およびそれらの混合物:
(式中、RおよびR’は、互いに等しいかまたは異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホン酸塩、スルホン酸アルキル、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホン酸塩、ホスホン酸アルキル、アミンおよび第四級アンモニウムからなる群から独立に選択され、j、k、l、nおよびmは、互いに等しいかまたは異なり、独立に、0、1、2、3または4であり、Wは、1〜6個の炭素原子のアルキレン、特に−C(CHおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);1〜6個の炭素原子のパーフルオロアルキレン、特に−C(CFおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);4〜8個の炭素原子のシクロアルキレン;1〜6個の炭素原子のアルキリデン;4〜8個の炭素原子のシクロアルキリデン;−O−;−S−;−C(O)−;−SO−;および−SO−からなる群から選択される)に従うものからなる群から選択される]に従うものからなる群から選択される。
好ましくは、Ar’’’は、以下の式:
(式中、Xは上で定義されたのと同じ意味を有する)
に従うものからなる群から選択される。
好ましい具体的な実施形態において、繰り返し単位(R1a)は、イミド形態の式(XIV)の単位、式(XV)および式(XVI)のアミド酸形態の対応する単位、ならびにそれらの混合物:
[式中:
− →は、任意の繰り返し単位において、矢印が指す基が、示されるとおりに、または入れ替えられた位置に存在してもよいような異性を意味し、
− Ar’’は、以下の式(VII)〜(XIII):
(式中、RおよびR’は、互いに等しいかまたは異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホン塩、スルホン酸アルキル、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホン酸塩、ホスホン酸アルキル、アミンおよび第四級アンモニウムからなる群から独立に選択され、j、k、l、nおよびmは、互いに等しいかまたは異なり、独立に、0、1、2、3または4であり、Wは、1〜6個の炭素原子のアルキレン、特に−C(CHおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);1〜6個の炭素原子のパーフルオロアルキレン、特に−C(CFおよび−C2n−(nは、1〜6の整数である);4〜8個の炭素原子のシクロアルキレン;1〜6個の炭素原子のアルキリデン;4〜8個の炭素原子のシクロアルキリデン;−O−;−S−;−C(O)−;−SO−;および−SO−からなる群から選択される)に従うものからなる群から選択され;
− Eは、−C2n−(nは、1〜6の整数である)、上で定義されたとおりの一般式(VI)の2価の基、および式(XVII)〜(XXII):
(式中、R’は、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホン酸塩、スルホン酸アルキル、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホン酸塩、ホスホン酸アルキル、アミンおよび第四級アンモニウムからなる群から選択され、o、p、およびqは、互いに等しいかまたは異なり、独立に、0、1、2、3または4である)に従うものからなる群から選択される]からなる群から選択される。
好ましくは、Eは、上で定義されたとおりの式(XVII)〜(XIX)に従うものからなる群から選択され、より好ましくは、Eは、非置換m−フェニレンおよび非置換p−フェニレン、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される。
好ましくは、Ar’’は、上で定義されたとおりの一般式(XIII)のものであり、より好ましくは、Ar’’は、
である。
繰り返し単位(R1)が、上で定義されたとおりの、式(XIV)の、そのまま、イミド形態および/またはアミド酸形態[式(XV)および(XVI)]の繰り返し単位である、ポリエーテルイミドは、式:
(Ar’’は、上で定義されたたとおりである)
の任意の芳香族ビス(エーテル無水物)と、式
N−E−NH(XXIV)
(Eは、上で定義されたとおりである)
のジアミノ化合物との反応を含めた、当業者に周知の方法のいずれによって調製されてもよい。一般に、この反応は、その中で、約20℃〜約250℃の温度で、二無水物とジアミンとの相互作用をもたらすために、周知の溶媒、例えば、o−ジクロロベンゼン、m−クレゾール/トルエン、N,N−ジメチルアセトアミドなどを用いて有利に行うことができる。
代わりに、これらのポリエーテルイミドは、式(XXIII)の任意の二無水物を式(XXIV)の任意のジアミノ化合物と、これらの原料の混合物を同時に混ぜるとともに高温で加熱しながら、溶融重合させることによって調製することができる。
式(XXIII)の芳香族ビス(エーテル無水物)には、例えば、
2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物;
4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物;
1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物;
1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物;
4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物;
2,2−ビス[4(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物;
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物;
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物;
1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物;
4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4’−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル−2,2−プロパン二無水物など、およびこのような二無水物の混合物
が含まれる。
式(XXIV)の有機ジアミンには、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニル−メタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、およびこれらの混合物が含まれる。
好ましい実施形態においては、式(XXIV)の有機ジアミンは、m−フェニレンジアミンおよびp−フェニレンジアミン、ならびにそれらの混合物から選択される基から選択される。
最も好ましい実施形態においては、繰り返し単位(R1a)は、イミド形態の式(XXV)のもの、それらの対応する式(XXVI)および式(XXVII)のアミド酸形態、ならびにそれらの混合物:
(式中、式(XXVI)および式(XXVII)において、→は、任意の繰り返し単位において、矢印が指す基が、示されたとおりに、または入れ替えられた位置で存在してもよいような異性を意味する)からなる群から選択される繰り返し単位である。
別の最も好ましい実施形態においては、繰り返し単位(R1a−4)は、イミド形態の式(XXVIII)のもの、それらの対応する式(XXIX)および(XXX)のアミド酸形態、ならびにこれらの混合物:
(式中、式(XXIX)および(XXX)において、→は、任意の繰り返し単位において、矢印が指す基が、示されたとおりに、または入れ替えられた位置で存在してもよいような異性を意味する)からなる群から選択される繰り返し単位である。
好ましくは、PEIの繰り返し単位の75モル%超、より好ましくは90モル%超は、繰り返し単位(R1)である。なおより好ましくは、PEIの、全部ではないとしても、本質的に全部の繰り返し単位は、繰り返し単位(R1)である。
本発明の好ましい実施形態においては、PEIの繰り返し単位の75モル%超、より好ましくは90モル%超、より好ましくは99モル%超、よりさらに好ましくは全部は、式(XXV)のイミド形態、それらの対応する式(XXVI)および式(XXVII)のアミド酸形態、ならびにそれらの混合物のものからなる群から選択される繰り返し単位である。
本発明の別の好ましい実施形態においては、PEIの繰り返し単位の75モル%超、より好ましくは90モル%超、より好ましくは99モル%超、よりさらに好ましくは全部が、式(XXVIII)のイミド形態、それらの対応する式(XXIX)および式(XXX)のアミド酸形態、ならびにそれらの混合物のものからなる群から選択される繰り返し単位である。
このような芳香族ポリイミドは、特にSabic Innovative PlasticsからULTEM(登録商標)ポリエーテルイミドとして市販されている。
本組成物は、1種のみのPEIを含み得る。代わりに、それらは、2種、3種またはさらにはそれを超えるPEIを含み得る。
一般に、本発明で有用なPEIポリマーは、有利には、337℃および6.6kgの荷重下でASTM D1238に従って測定して、10分当たり0.1〜40グラムの範囲、好ましくは337℃および6.6kgの荷重下でASTM D1238に従って測定して、10分当たり4〜25gの範囲のメルトフローレート(MFR)を有する。
具体的な実施形態においては、PEIポリマーは、有利には、ポリスチレン標準を使用して、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定して、1モル当たり10,000〜150,000グラム(g/モル)の重量平均分子量(Mw)を有する。このようなPEIポリマーは、典型的には、m−クレゾール中25℃で測定した、1グラム当たり0.2デシリットル(dl/g)超、有利には0.35〜0.7dl/gの固有粘度を有する。
既に上述されたように、上で詳述されたとおりの、PEIポリマーの存在は、組成物(C)の機械的特性に対して補強充填材のはるかにより強い効果をもたらすのに特に有効である。
組成物(C)中のPEIポリマーの重量は、PEIポリマーおよびPPSUポリマーの合計重量に基づいて、有利には5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上である。他方で、PEIポリマーの重量は、PEIポリマーおよびPPSUポリマーの合計重量に基づいて、有利には90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。
組成物(C)中のPEIポリマーの重量は、PEIポリマーおよびPPSUポリマーの合計重量に基づいて、有利には5〜95重量%、好ましくは5〜60重量%の範囲である。
組成物(C)が、PEIポリマーを、PEIポリマーおよびPPSUポリマーの合計重量に基づいて、10〜50重量%の量で含む場合に、非常に良好な結果が得られた。
組成物(C)が、PEIポリマーを、PEIポリマーおよびPPSUポリマーの合計重量に基づいて、20〜40重量%の量を含む場合に、優れた結果が得られた。
ポリフェニルスルホン(PPSU)ポリマー
上記のように、ポリマー組成物(C)は、少なくとも1種の(PPSU)ポリマーを含む。
本発明の好ましい実施形態において、PPSUポリマーの75モル%超、より好ましくは90モル%超、より好ましくは99モル%超、さらにより好ましくは実質的に全部の繰り返し単位は、式(A)の繰り返し単位(RPPSU)であり、鎖欠陥、または極めて微量の他の単位が存在してもよく、これらの後者は、特性を実質的に変化させないと理解されている。
PPSUポリマーは、特にホモポリマー、または例えばランダムコポリマーもしくはブロックコポリマーなどのコポリマーであってよい。
PPSUポリマーは、前に言及されたホモポリマーとコポリマーのブレンドであることもできる。
Solvay Specialty Polymers USA,L.L.C.からのRADEL(登録商標)R PPSUは、市販のポリフェニルスルホンホモポリマーの例である。
PPSUポリマーは、公知の方法によって調製され得る。
PPSUポリマーは、有利には、ASTM法D1238に従って測定して、365℃および5.0kgの荷重下で5g/10分以上、好ましくは365℃および5.0kgの荷重下で10g/10分以上、より好ましくは365℃および5.0kgの荷重下で14g/10分以上のメルトフローレート(MFR)を有し;前記メルトフローレートを測定するために、Tinius Olsen Extrusion Plastometerメルトフロー試験装置を用いることができる。
PPSUポリマーのメルトフローレートについての上方境界は、決定的に重要ではなく、日常業務の事項として当業者によって選択される。それにもかかわらず、組成物(C)に恐らくは含まれるPPSUポリマーは、有利には多くて100g/10分、好ましくは多くて60g/10分、より好ましくは多くて40g/10分のメルトフローレートを有することが理解される。
ある特定の実施形態によれば、組成物(C)は、40g/10分以下、好ましくは30g/10分以下のメルトフローレートを有するPPSUポリマーを含み:言い換えれば、この実施形態のPPSUポリマーは、少なくとも10g/10分〜45g/10分以下の範囲、好ましくは少なくとも14g/10分〜40g/10分以下の範囲の、上に詳述されたとおりに測定されたメルトフローレートを有する。RADEL(登録商標)R PPSUは、この実施形態に使用されるのに好適なPPSUポリマーの一例である。
PPSUポリマーの重量平均分子量は、ポリスチレン標準によってASTM D5296を使用してゲル浸透クロマトグラフィーにより決定して1モル当たり20,000〜100,000グラム(g/モル)であり得る。一部の実施形態において、PPSUポリマーの重量平均分子量は、1モル当たり40,000〜80,000グラム(g/モル)であり得る。
ポリマー組成物(C)中に、PPSUポリマーは、ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、有利には少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも20重量%、なおより好ましくは少なくとも30重量%の量で存在する。
PPSUポリマーはまた、ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、有利には多くても90重量%、好ましくは多くても85重量%、より好ましくは多くても80重量%の量で存在する。
繊維状補強充填材
本発明の目的のために、用語「繊維状補強充填材」は、比較的高いテナシティ、および長さ対直径の高い比で特徴づけられる固体(しばしば結晶性)の基本的形態を意味する。
好ましくは、補強繊維状充填材は、ガラス繊維;特にグラファイト炭素繊維(それらの一部は、恐らくは99%超のグラファイト含有率を有する)、非晶質炭素繊維、ピッチ系炭素繊維(それらの一部は、恐らくは99%超のグラファイト含有率を場合により有する)、PAN系炭素繊維などの炭素繊維;合成ポリマー繊維;アラミド繊維;アルミニウム繊維;ケイ酸アルミニウム繊維;このようなアルミニウム繊維の金属の酸化物;チタン繊維;マグネシウム繊維;炭化ホウ素繊維;ロックウール繊維;スチール繊維;石綿;ウォラストナイト繊維;炭化ケイ素繊維;ホウ素繊維、グラフェム繊維、カーボンナノチューブ(CNT)繊維などから選択される。
当業者は、その組成物および包含される最終用途に最も良く適合する補強充填材を容易に認識すると理解される。一般に、補強充填材は、その化学的性質、その長さ、直径、架橋形成(bridging)および表面処理なしに配合装置によく送り込む能力(特に、補強充填材とポリマーとの間の良好な界面接着がそのブレンドの強度および靱性を向上させるため)に依存して選択される。
補強繊維状充填材は、織られた、不織の、非けん縮の、一方向もしくは多軸のテキスタイルまたはチョップド形態であり得る。
一実施形態において、ポリマー組成物(C)中の補強繊維状充填材はガラス繊維である。
ガラス繊維は、種々のタイプのガラスを生成させるために要求に適応させ得るいくつかの金属酸化物を含有するシリカ系ガラス化合物から作られている。主な酸化物は、ケイ砂の形態のシリカであり;カルシウム、ナトリウムおよびアルミニウムなどの他の酸化物が、溶融温度を低下させ、および結晶化を妨げるために組み込まれる。ガラス繊維は、長円形、楕円形または長方形などの、円形断面または非円形断面(いわゆる「扁平ガラス繊維」)を有してもよい。ガラス繊維は、エンドレス繊維としてかまたはチョップドガラス繊維として添加されてもよい。ガラス繊維は、一般に5〜20μm、好ましくは5〜15μm、より好ましくは5〜10μmの均等な直径を有する。すべてのガラス繊維タイプ、例えば、A、C、D、E、M、S−2、R、Tガラス繊維(Additives for Plastics Handbook,2nd ed,John Murphyの第5.2.3章、43〜48ページに記載されたとおりの)、もしくはそれらの任意の混合物、またはそれらの混合物が、使用されてもよい。例えば、R、SおよびS2、ならびにTガラス繊維は、典型的には、ASTM D2343に従って測定して、少なくとも76、好ましくは少なくとも78、より好ましくは少なくとも80、最も好ましくは少なくとも82GPaの弾性率を有する、高弾性率ガラス繊維である。
E、R、SおよびS2およびTガラス繊維は、当技術分野で周知である。それらは、特に、Fiberglass and Glass Technology,Wallenberger,Frederick T.;Bingham,Paul A.(Eds.),2010,XIV,chapter5,pages 197−225に記載されている。R、SおよびTガラス繊維は、ケイ素、アルミニウムおよびマグネシウムの酸化物から本質的に構成される。特に、それらのガラス繊維は、典型的には50〜75重量%のSiO、16〜28重量%のAlおよび4〜14重量%のMgOを含む。ポリマー組成物に広く使用されている通常のEガラス繊維とは対照的に、R、S2およびTガラス繊維は、15重量%未満のCaOを含む。
1つの具体的な実施形態において、特にガラス繊維は、好ましくは40μm未満の直径を有し、より好ましくは、その直径は20μm未満、なおより好ましくは15μm未満である。他方で、繊維状充填材、特にガラス繊維の直径は、好ましくは5μm超である。
一実施形態において、繊維状充填材、特にガラス繊維は、好ましくは20mm未満、より好ましくは10mm未満の長さを有する。加えて、それは、好ましくは1mm超、より好ましくは2mm超の長さを有する。
前記繊維状充填材の上述の長さおよび直径の値は、本発明の組成物(C)の加工後に変わると理解される。
別の実施形態において、ガラス繊維は、布ガラス繊維、特にウールガラス繊維またはテキスタイルガラス繊維であってもよい。
一般に、ウール繊維ガラスの繊維は、バット中にさらに切断され得るマットの形態で作られている。当技術分野で「フォーミング(forming)」として知られた方法である、ガラス繊維からのウール繊維ガラスマットの形成は、それらが作製される際に、化学バインダーを繊維上に同時に噴霧することを含む。前記繊維は、例えば、回転スピン法によって作製することができ、ここで、遠心力が溶融ガラスを急速に回転するシリンダの壁の小さな穴を通して流れさせて、繊維を作り出し、これは、気流によってまたは火炎細化法でばらばらに割られ、溶融ガラスは、多数の小オリフィスを通って炉から重力で流れて、繊条(thread)を作り出し、次いで、高速の熱風、および/または火炎により細化される(破断点まで伸張される)。ガラス繊維が(いずれかの方法によって)作り出され、バインダー溶液が噴霧された後、それらは、マットの形態で搬送ベルト上に重力により収集することができる。バインダーは、典型的には、ガラス繊維を一緒に保持する熱硬化性樹脂である。バインダー組成は、製品タイプによって変わるが、典型的には、バインダーは、フェノールホルムアルデヒド樹脂、水、尿素、リグニン、シラン、およびアンモニアからなる。着色剤も、バインダーに添加されてもよい。
テキスタイルガラス繊維は、一般に連続フィラメントの形態で、またはステープル長さとして作られている。典型的には、ステープル法において、ガラスカレットは、電気的に溶融され、溶融ガラスは、炉の下にあるオリフィスから大量に流出する。ストリームまたは空気の高圧ジェットが、ガラスの流れを断裂させ、その粒子を長い滑らかな繊維に引く。対照的に、連続フィラメントとして繊維ガラスを作製する方法は、ステープル繊維法と異なる。連続フィラメント形態は、ガラスが不定長さに連続的に引かれ、溶融ガラスは典型的には、多数の非常に小さい開口部を有する加熱白金ブッシングを押し通される点で独特である。開口部から出てくる連続繊維は、ローラアプリケータの上を引くことができ、これは、水溶性サイジング剤および/またはカップリング剤のコーティングを塗布することができる。次いで、コーティングされた繊維は、集められ、スピンドルに巻かれる。次に、ガラス繊維のスピンドルは、乾燥オーブンに搬送することができ、ここでは、水分がサイジング剤およびカップリング剤から除去される。次いで、スピンドルは、オーブンに送られて、コーティングを硬化させる。
とりわけよく適合した補強充填材は、Owens−Corning Vetrotex(登録商標)910Aチョップド繊維ガラスおよびその均等物である。
別の実施形態では、ポリマー組成物(C)中の補強繊維状充填材は、炭素繊維である。
本発明の目的のためには、用語「炭素繊維」は、グラファイト化、部分グラファイト化および非グラファイト化炭素補強繊維またはそれらの混合物を含むことが意図される。
用語「グラファイト化」は、炭素繊維の高温熱分解(2000℃超)によって得られる炭素繊維を意味することを意図し、ここで、炭素原子は、グラファイト構造と類似した様式で位置している。
本発明に有用な炭素繊維は、有利には、例えば、レーヨン、ポリアクリロニトリル(PAN)、芳香族ポリアミドまたはフェノール樹脂などの種々のポリマー前駆体の熱処理および熱分解によって得ることができ;本発明に有用な炭素繊維はまた、ピッチ材料から得られてもよい。
本発明に有用な炭素繊維は、好ましくは、PAN系炭素繊維(PAN−CF)、ピッチ系炭素繊維、グラファイト化ピッチ系炭素繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
PAN系炭素繊維(PAN−CF)は、有利には、3〜20μm、好ましくは4〜15μm、より好ましくは5〜10μm、最も好ましくは6〜8μmの直径を有する。良好な結果は、7μmの直径を有するPAN系炭素繊維(PAN−CF)で得られた。
PAN−CFは、任意の長さのものであってもよい。一般に、PAN−CFの長さは、少なくとも50μmである。
少なくとも約50重量%のグラファイト状炭素、約75重量%超のグラファイト状炭素、実質的に100%までのグラファイト状炭素を含有するグラファイト化ピッチ系炭素繊維が、商業的供給元から容易に入手可能である。本発明の実施に使用するのに特に好適な高度グラファイト状炭素繊維は、高導電性としてさらに特徴づけられてもよく、このような繊維は、1平方インチ当たり約80〜約1億2千万ポンド、すなわち百万ポンド/インチ(MSI)のモジュラスを有して一般に使用される。ある特定の実施形態において、高度グラファイト状炭素繊維は、約85〜約120MSIのモジュラス、他のある特定の実施形態において、約100〜約115MSIを有する。
ピッチ系CFは、有利には、5〜20μm、好ましくは7〜15μm、より好ましくは8〜12μmの直径を有する。
ピッチ系CFは任意の長さのものであってもよい。ピッチ系CFは、有利には、1μm〜1cm、好ましくは1μm〜1mm、より好ましくは5μm〜500μm、さらにより好ましくは50〜150μmの長さを有する。
炭素繊維は、連続繊維、特に、一方向性またはクロスプライ連続繊維、繊維の織られたトウ、チョップド炭素繊維として、または繊維の摩砕もしくは粉砕によって得られてもよいような粒子状形態で用いられもよい。
代わりに、2つの直交方向に補強を与える織布、またはノンクリンプ布に基づく、連続繊維系の他のタイプは、本発明の実施における使用に好適であり得る。
本発明の実施における使用に好適な粉砕グラファイト化ピッチ系炭素繊維は、ピッチ系炭素繊維のThermalGraph DKD XおよびCKD XグレードとしてCytec Carbon FibersならびにDialead炭素繊維としてMitsubishi Carbon Fibersからを含めて、商業的供給元から入手されてもよい。本発明で好ましく使用されるチョップドPAN系炭素繊維は、商業的供給元から入手されてもよい。
別の実施形態において、ポリマー組成物(C)中の補強繊維状充填材は、炭素繊維である。
他の実施形態において、充填材は非繊維状である。好ましくは、補強充填材は、タルク、マイカ、二酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選択される
本発明の一実施形態において、補強充填材は、有利には、ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、10重量%〜70重量%、好ましくは15重量%〜70重量%の範囲の量で存在する。
具体的な好ましい実施形態において、ポリマー(C)中に含まれる繊維状補強充填材は、炭素繊維およびガラス繊維からなる群から選択され、前記繊維状補強充填材は、有利には、ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも15重量%の量で存在する。他方で、繊維状補強充填材は、ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、有利には、多くとも70重量%、好ましくは多くとも60重量%、好ましくは多くとも50重量%、より好ましくは多くとも45重量%の量でも存在する。
他の原料
ポリマー組成物(C)は、さらに任意選択により、一般に(i)特に染料などの着色剤、(ii)特に二酸化チタン、硫化亜鉛および酸化亜鉛などの顔料、(iii)光安定剤、例えば、UV安定剤、(iv)熱安定剤、(v)特に有機ホスファイトおよびホスホナイトなどの酸化防止剤、(vi)酸捕捉剤、(vii)加工助剤、(viii)核形成剤、(ix)内部潤滑剤および/または外部潤滑剤、(x)難燃剤、(xi)煙抑制剤、(x)帯電防止剤、(xi)ブロッキング防止剤、(xii)特にカーボンブラックおよびカーボンナノフィブリルなどの導電性添加剤から選択される、1種または2種以上の追加の原料(I)を含んでもよい。
1種または2種以上の追加の成分が存在する場合、それらの合計重量は、ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、通常20%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、さらにより好ましくは2%未満である。
本発明の組成物(C)は、好ましくは、上で詳述されたとおりのPEIポリマー、上で詳述されたとおりのPPSUポリマー、上で詳述されたとおりの補強充填材、および任意選択により、上で詳述されたとおりの1種または2種以上の追加の原料(I)から本質的になる。
本発明の目的のために、表現「から本質的になる」は、上で詳述されたとおりのPEIポリマー、上で詳述されたとおりのPPSUポリマー、上で詳述されたとおりの補強充填剤、および任意に選択により、1種または2種以上の追加の原料(I)とは異なる任意の追加の成分が、組成物(C)の合計重量に基づいて、多くて1重量%の量で存在し、その結果、組成物の有利な特性を実質的に変えないことを意味すると理解されるべきである。
組成物(C)は、例えば、溶融混合、または乾燥ブレンディングと溶融混合物との組合せによって、ポリマー材料と、配合で所望される、上で詳述されたとおりの任意の任意選択による原料を密接に混合することを含む、様々な方法によって、調製することができる。典型的には、上で詳述されたとおりのPEIポリマー、上で詳述されたとおりのPPSUポリマー、上で詳述されたとおりの補強充填材、および任意選択により、1種または2種以上の追加の原料(I)の乾燥ブレンディングは、特にヘンシェル型ミキサーおよびリボンミキサーなどの、高強度ミキサーを使用することによって行われる。
そのようにして得られた粉末混合物は、上で詳述されたとおりのPEIポリマー、上で詳述されたとおりのPPSUポリマー、上で詳述されたとおりの繊維状補強充填材、および任意選択により、1種もしくは2種以上の追加の原料を、射出成形または押出しなどの溶融成形加工により完成物品を得るのに適した、上で詳述されたとおりの重量比で含むことができるか、またはその後の加工ステップで、マスターバッチとして使用され、上で詳述されたとおりのPEIポリマー、上で詳述されたとおりのPPSUポリマー、上で詳述されたとおりの補強充填材、および任意選択により、1種もしくは2種以上の追加の原料(I)のさらなる量で希釈される濃縮混合物であり得る。
上で記載されたような粉末混合物をさらに溶融配合することによって、本発明の組成物を製造することも可能である。述べられたとおり、溶融配合は、上で詳述されたとおりの粉末混合物に対して、または好ましくは、上で詳述されたとおりのPEIポリマー、上で詳述されたとおりのPPSUポリマー、上で詳述されたとおりの繊維状補強充填材、および任意選択により、1種もしくは2種以上の追加の原料(I)に対して直接行うことができる。共回転および逆転押出機、単軸押出機、コニーダー、ディスク−パックプロセッサならびに様々な他のタイプの押出装置などの、従来型の溶融配合装置が使用され得る。好ましくは、押出機、より好ましくは二軸押出機が使用され得る。
必要に応じて、配合スクリューの設計、例えば、フライトピッチおよび幅、クリアランス、長さならびに運転条件は、有利には、上で詳述されたような粉末混合物または成分を有利に完全に溶融させ、種々の原料の均質な分配を有利に得るために、十分な熱および力学的エネルギーが供給されるように選択される。ただし、最適混合がバルクポリマーと充填材内容物との間で達成されることを条件とする。本発明の組成物(C)の延性がないストランド押出物を得ることが有利に可能である。このようなストランド押出物は、水噴霧を有するコンベヤ上である冷却時間後に、例えば、回転刃物によって細断することができる。したがって、例えば、ペレットまたはビーズの形態で存在してもよい組成物(C)は、次いで、複合部品の製造にさらに使用することができる。
本発明の方法の1つの具体的な実施形態において、本発明の組成物(C)は、以下の標準的な複合プロセス、例えば、特に樹脂トランスファー成形(RTM)、連続樹脂トランスファー成形(CRTM)、真空補助RTM(VARTM)、真空補助射出成形(VAIM)、真空補助加工、真空注入成形(VIM)、真空バッグ硬化、圧縮成形、Seeman Composite樹脂注入(SCRIMP(商標))、Quickstep(商標)、樹脂フィルム注入(RFI)、柔軟工具下での樹脂注入(RIFT)、自動繊維配置、フィラメントワインディング、引抜成形、熱膨張成形、射出成形などによってさらに加工されて、複合部品、物品の一部または物品を形成することができる。
本発明の別の具体的な実施形態において、本発明の組成物(C)は、プリプレグを、それにより慣用技術を使用して提供するために好適に使用され得る。典型的には、前記プリプレグは、その場合、例えば、オートクレーブまたはオートクレーブ以外の方法を使用して成形されて、複合部品および積層品を形成し得る。
本発明の別の態様は、上記のポリマー組成物(C)を複合部品に関する。
本発明の態様はまた、上で詳述されたとおりの組成物(C)を含む少なくとも1つの複合部品を含む、物品を提供し、これは、前記組成物(C)中に炭素繊維補強充填材を使用する場合に強度およびモジュラスにおいて、ならびに/または前記組成物(C)中にガラス繊維補強充填剤を使用する場合に耐衝撃性、引張り伸びおよび強度において、従来技術の部品および物品を上回る様々な利点を与える。
本発明による物品は、上に記載されたとおりの、標準的な複合プロセスに従って、上に記載されたとおりの組成物(C)を加工することによって、加工成形することができる。
本発明の別の態様は、上記のポリマー組成物(C)を含む物品に関する。
したがって、ポリマー組成物(C)は、特に多種多様な最終用途に有用な物品の製造に非常に良く適する。
本発明による物品の非限定的な例は、以下である:
− 管継手、リング、給水栓、弁および多岐管などの、圧力下での水または他の流体の輸送に使用される配管物品。それらの一般的な用途には、家庭用温冷水、ラジエータ加熱システム、床および壁冷暖房システム、圧縮空気システムおよび天然ガス用配管システムが含まれる;
− 医療機器または機器の部品(特に、ハンドルおよび観察ガラス)、医療処置(麻酔など)で用いられる化学薬品を取り扱うまたは分配する医療装置の構成部品、そのような機器を保持するために使用されるケースおよびトレイなどの、医療/歯科/ヘルスケア物品;
− 航空機でのパネルおよび構成部品(ダクトエレメント、構造ブラケット、ファスナー、客室インテリア構成部品または他の軽量もしくは中量構造エレメントおよび構成部品)などの、航空機インテリア物品;
− 加温トレイ、スチームテーブルトレイ、プラスチック調理器具などの、食品サービス物品;
− ミルクおよび他の乳製品の収集または輸送のために用いられる配管システムなどの、酪農設備物品;
− 実験室動物ケージ;
− 漏斗、フィルタ装置および他の実験室設備などの、実験室設備物品;
− 電子装置の構造部品などの、電子物品
− 電線および電磁ワイヤー絶縁コーティング
− 携帯エレクトロニクス構造要素およびまたは他の機能要素ならびに構成部品
− 高温および/または攻撃的な化学環境に遭遇する自動車ボンネット下用途向け部品
− 室温および高温での化学薬品、溶剤、油または有機流体のポンプ送出および配送用の部品および構成部品。これには、化学プロセス工業および水理学および伝熱流体配送システムにおいて用いられる配管および管継手が含まれる。
参照により本明細書に組み込まれる特許、特許出願、および刊行物のいずれかの開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
本発明は、これから以下の実施例を参照してより詳細に説明されるが、その目的は、単に説明に役立つためであり、本発明の範囲を限定することは意図されない。
原材料
− RADEL(登録商標)R 5800 PPSU[MFR(365℃/5kg)は、20〜28g/10分の範囲にある]は、Solvay Specialty Polymers USA,LLCからのポリフェニルスルホンPPSUホモポリマーである。
− ULTEM(登録商標)1000[MFR(337℃/6.6kg)は、約9g/10分である]は、Sabic Innovative PlasticsからのポリエーテルイミドPEIである。
− Owens−Corning Vetrotex製のOCV(商標)910Aチョップド繊維ガラス
− SGL Group−The Carbon Companyから市販されているSigrafil C(登録商標)C−30 S006チョップド炭素繊維。
配合プロセスの概要
PEIポリマーとPPSUポリマーの両方ともは、ロスインウェイトフィーダを介して12ゾーンからなるZSK−26二軸押出機の第1バレルに供給した。バレル設定は340〜380℃の範囲にあり、樹脂はゾーン7の前で溶解した。補強充填材、すなわち、炭素繊維またはガラス繊維を、ロスインウェイトフィーダを介してサイドスタッファを通してゾーン7で供給した。スクリュー速度は200rpmであった。押出物は、従来の装置を使用して冷却し、ペレット化した。
機械的試験
調製したすべてのポリマー組成物(C)の機械的特性を、23℃および50%相対湿度でASTM標準に従って試験した。
− 引張りデータ(強度、モジュラスおよび伸び)は、ASTM D638に従って決定した。
− 曲げ強度およびモジュラスは、ASTM D790に従って決定した。
− ノッチ付きおよび非ノッチ付きアイゾット衝撃データは、以下のD256標準に従って作成した。
− 高速破壊特性は、D3763に従って測定した。
ASTM引張りおよび曲げバーは、PPSUおよびPEIポリマーについて推奨される標準成形条件を使用して、射出成形により成形した。
2時間30分の間150℃での乾燥バレル温度は、後部から前部に320〜350℃のバレル温度。350〜390℃の溶融温度。
試験片の調製に関しては、特に1)タイプI引張りバー、2)5インチ×0.5インチ×0.125インチ曲げバー、および3)機器搭載衝撃(Dynatup)試験用の4インチ×4インチ×0.125インチのプラーク。
機械的特性を表1〜表3に要約する。
表1は、30重量%の炭素繊維を有するPEI/PPSU/炭素繊維組成物、および比較の無充填PEI/PPSU組成物の機械的特性を要約する。
表2は、30重量%のガラス繊維を有するPEI/PPSU/ガラス繊維組成物、および比較の無充填PEI/PPSU組成物の機械的特性を要約する。
表3は、可変量の炭素繊維を有するPEI/PPSU/炭素繊維組成物の機械的特性を要約する。
表1〜表3は、上に列挙したとおりの機械的特性のそれぞれ、混合の共通規則を使用して、および適当な等式:
(特性)複合物=(特性)PPSU*VPPSU+(特性)PEI*VPEI+(特性)繊維*V繊維
(式中、用語「特性」は、対応する機械的特性のそれぞれについての実験値である)
を使用することによって計算したその理論予測値についても報告する。
PPSUは、PPSUポリマーの体積分率であり、VPEIは、PEIポリマーの体積分率であり、およびV繊維は、PEIポリマーの体積分率である。
繊維含有量が一定に維持される場合、混合の規則は、以下の等式:
(特性)複合物=(特性)繊維強化PPSU*ΦPPSU+(特性)繊維強化PEI*ΦPEI
(ここで、ΦPPSUおよびΦPEIは、マトリックスのPPSUポリマーおよびPEIポリマーの体積分率である(ΦPPSU+ΦPEI=1))
によって表すことができる。
本発明の目的のために、等式は、PPSUおよびPEIポリマーの密度が非常に類似していることから、体積分率の使用に代えて重量分率の使用へさらに簡単化した。したがって、以下の等式を使用した。
(特性)複合物=(特性)繊維強化PPSU*WPPSU+(特性)繊維強化PEI*WPEI
(ここで、WPPSUおよびWPEIは、組成物(C)中のPPSUポリマーおよびPEIポリマーの合計重量に基づく、PPSUポリマーおよびPEIポリマーの重量分率である(WPPSUおよびWPEI=1)。

Claims (14)

  1. 組成物[組成物(C)]であって、
    − 重量で1〜90%(重量%)の少なくとも1つのポリエーテルイミドポリマー[以下、PEIポリマー]と;
    − 5〜94重量%の少なくとも1つのポリフェニルスルホンポリマー[以下、PPSUポリマー]であって、前記PPSUポリマーの繰り返し単位の50モル%超は、以下の式(A):


    の繰り返し単位(RPPSU)である、PPSUポリマーと;
    − 5〜75重量%の少なくとも1つの補強充填剤であって、炭素繊維である、補強充填材と
    を含み、
    ここで、すべての重量%は、前記組成物(C)の合計重量に基づく、組成物(C)。
  2. PEI/PPSUポリマーを、前記組成物(C)の合計重量に基づいて、50重量%以上の量で含む、請求項1に記載の組成物(C)。
  3. 前記PEIポリマーにおいて、前記繰り返し単位(R1)の50%超が、イミド形態の式(XXV)のもの、それらの対応する式(XXVI)および(XXVII)のアミド酸形態、ならびにそれらの混合物:


    (式中、式(XXVI)および(XXVII)において、→は、任意の繰り返し単位において、矢印が指す基が示されるとおりに、または入れ替えられた位置で存在してもよいような異性を示す)からなる群から選択される繰り返し単位(R1a)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物(C)。
  4. 前記ポリエーテルイミド(PEI)において、前記繰り返し単位(R1)の50%超が、イミド形態の式(XXVIII)のもの、それらの対応する式(XXIX)および式(XXX)のアミド酸形態、ならびにそれらの混合物:


    (式中、式(XXIX)および(XXX)において、→は、任意の繰り返し単位において、矢印が指す基が、示されたとおりに、または入れ替えられた位置で存在してもよいような異性を示す)からなる群から選択される繰り返し単位(R1a−4)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物(C)。
  5. 前記PEIポリマーが、前記PEIポリマーおよびPPSUポリマーの合計重量に基づいて、5〜95重量%の範囲の量で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  6. 前記補強充填材が、前記ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、15〜70重量%の範囲の量で存在する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  7. 1種または2種以上の追加の原料(I)を、前記ポリマー組成物(C)の合計重量に基づいて、20重量%未満の量でさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物(C)。
  8. − 少なくとも1つのポリエーテルイミドポリマー[以下、PEIポリマー]と;
    − 少なくとも1つのポリフェニルスルホンポリマー[以下、PPSUポリマー]であって、前記PPSUポリマーの繰り返し単位の50モル%超は、以下の式(A):



    の繰り返し単位(Rppsu)であるPPSUポリマーと;
    − 少なくとも1つの繊維状補強充填材と
    を混合するステップを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマー組成物(C)を製造する方法。
  9. 混合が、乾燥ブレンディング、スラリー混合、溶液混合、溶融混合、または乾燥ブレンディングと溶融混合との組合せにより行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 複合加工方法によって、複合部品、物品の一部、または物品を製造するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物(C)の使用。
  11. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマー組成物(C)を含む複合部品。
  12. 請求項11に記載の少なくとも1個の複合部品を含む、物品。
  13. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物(C)を含む、物品。
  14. 前記物品が、配管、医療、歯科、ヘルスケア、航空機内装、食品サービス、酪農設備、実験室動物ケージ、実験室設備、電子装置、携帯電子部品、自動車部品、またはポンプ送出部品である、請求項13に記載の物品。
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