JP6730065B2 - 耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法 - Google Patents
耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6730065B2 JP6730065B2 JP2016076482A JP2016076482A JP6730065B2 JP 6730065 B2 JP6730065 B2 JP 6730065B2 JP 2016076482 A JP2016076482 A JP 2016076482A JP 2016076482 A JP2016076482 A JP 2016076482A JP 6730065 B2 JP6730065 B2 JP 6730065B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- placing
- site
- fresh
- pouring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
Landscapes
- On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)
- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
Description
本明細書においては、フライアッシュを含有するセメント材(フライアッシュセメント)を結合材として用いたものであり、尚且つ、直径0.01mm以上0.3mm以下の微細気泡の量が0.2体積%以上のコンクリート硬化体のことを「耐凍害性高強度コンクリート硬化体」と言うものとする。又、この耐凍害性高強度コンクリート硬化体を形成することができるフレッシュコンクリートのことを「耐凍害性高強度コンクリート」と言うものとする。
本発明における耐凍害性高強度コンクリートは、フライアッシュセメントを用いたフレッシュコンクリートであって、微細気泡の量が、0.2体積%以上のコンクリート硬化体を形成するために、打設時におけるフレッシュコンクリートの空気量が、3.5%以上6.0%以下であることが好ましい。尚、フレッシュコンクリートにおける気泡部の体積比等を測定する方法については、水中を上昇した気泡による浮力の経時変化より解析を行う浮力法等の従来公知の方法を採用することができる。
耐凍害性高強度コンクリートにおいて結合剤としては、フライアッシュを含有するセメント材(フライアッシュセメント)を用いる。セメント材中のフライアッシュの含有量は、特に限定されないが、セメントの内割りにて5重量%以上30重量%以下であることが好ましい。又、本発明で使用するフライアッシュは、JIS A 6201に記載のあるコンクリート用フライアッシュI種、II種、III種、及びIV種であることが好ましいが、特段の限定はなく、通常原粉と称される粗粒分も含んだフライアッシュ、及びシンダーアッシュをも含めた、所謂広い意味での石炭灰全般を用いることもできる。フライアッシュのブレーン値は、2,500〜10,000cm2/gが好ましく、3,500〜6,500cm2/gがより好ましい。2,500cm2/g未満では、コンクリートの初期強度が不十分となる可能性があり、10,000cm2/gを超えると、強度の向上率が乏しくなり、又、コンクリートに粘性が生じ、打設時の圧送にかかる負荷が大きくなる点で不利となるからである。
本発明で使用する骨材は、通常のコンクリートに使用されている砂、砂利、砕石等の普通骨材、及びフライアッシュ、抗火石、膨張頁岩等を主原料とした人工骨材等を、特に限定なく用いることができる。特に、結合材に必須の成分として含有されるフライアッシュが優れた耐アルカリ骨材性能を持つことにより、寒冷地等において、安山岩、チャート等、アルカリ骨材反応を引き起こす骨材を選択せざるを得ない状況下であっても、尚、本発明の上記効果を安定的に享受することができる。
微細気泡を内包するムース状泡塊は、起泡剤溶液と圧縮空気とを気液混合して作製することができる。起泡剤溶液は、少なくとも空気連行剤、カプセル基剤、及び水を含み、更に抑泡剤を含んでいてもよい。
耐凍害性高強度コンクリートの配合比については、結合材としてフライアッシュセメントを用いたフレッシュコンクリートであって、上記のムース状泡を混錬することにより、微細気泡が連行可能な配合である限りは、特段限定されず、コンクリート硬化体となった時点で要求される用途や品質を考慮して適宜設定すればよい。具体的には、水セメント比40〜60%、細骨材率(s/a)20〜60%、単位水量110〜185kg/m3、単位セメント材量210〜450kg/m3、単位細骨材量450〜1000kg/m3の範囲を、コンクリート製造現場で調合する「フレッシュコンクリート材料」の好ましい配合例として例示することができる。
耐凍害性高強度コンクリート硬化体は、上記のフレッシュコンクリートを硬化させて得ることができる。耐凍害性高強度コンクリート硬化体は、セメント内に多数の気泡部が分散形成された所謂気泡コンクリートである。尚、コンクリート硬化体の気泡間隔係数は、0.4mm以下であることが好ましく、より好ましくは、0.2mm以下である。気泡間隔係数を上記範囲とすることによって、耐凍害性高強度コンクリート硬化体の凍結融解抵抗性を更に向上させることができる。耐凍害性高強度コンクリート硬化体における気泡部の体積比や気泡間隔係数等を測定する方法については、例えば、公知の方法である「ASTM C457 硬化コンクリートの気泡パラメータの顕微鏡による測定方法」等によることができる。
従来の一般的なフレッシュコンクリートの調合から打設までのプロセスは、以下の通りである。先ずフレッシュコンクリートの調合は、主として、生コン工場等の製造プラント即ち「コンクリート製造現場」で行われる。そして、調合されたフレッシュコンクリートは、アジテータ車によって「コンクリート打設現場」まで運搬される。そして、「コンクリート打設現場」に到着した調合済のフレッシュコンクリートは、当該現場において、何らかの圧送手段により、「打設地点」まで搬送されて打設される。フライアッシュを含有する高強度フレッシュコンクリートについても、従来はこの方法によって調合から打設までのプロセスが実施されていた。
フレッシュコンクリート材料1のコンクリート製造現場S1からコンクリート打設現場S2への運搬(st1)及び搬入(st2)は、従来、広範に使用されているアジテータ車によって行うことができる。このアジテータ車は、生コンクリートを撹拌しながら輸送することができる、荷台部分にミキシング・ドラムを備えた貨物自動車であり、その機能に大きな差はないが、最大積載量2〜11t級のものがあり、用途に応じて使い分けられている。
運搬(st1)により、コンクリート打設現場S2に搬入(st2)されたフレッシュコンクリート材料1に、ムース状泡塊2を添加(st3)し、これらを混錬(st4)することによって、耐凍害性において優れた効果を発現する微細気泡が分散形成された打設用フレッシュコンクリート3を得ることができる。ムース状泡塊2は、フレッシュコンクリート材料1、1m3あたり0.1kg以上20kg以下の割合となるように混合することが好ましく、1kg以上5kg以下となるように混合することがより好ましい。
上記工程で得た打設用フレッシュコンクリート3を、コンクリート打設現場S2内において、何らかの搬送手段により、当該現場内の打設地点SP1まで搬送してこれを打設(st5)する。打設用フレッシュコンクリート3は打設(st5)されて所望のコンクリート硬化体とされる。打設(st5)は従来公知の手法により行うことができ、例えば、予め離型剤を塗布した型枠に打設した後、蒸気養生することによりコンクリート硬化体を得ることができる。
実施例及び比較例の打設用フレッシュコンクリートとして、以下に説明する各材料を用いて、下記の表1の組成の通りの調合を行ったものを用いた。空気量に関しては、実施例及び比較例1ではAE剤にて3.5%の空気を連行した後、現場到着時を想定し、ムース状泡塊(Ad1)にて1.0%分の空気を後添加した。又、各フレッシュコンクリート材料のスランプ値は8cmとなるように調整した。尚、表1中、ムース状泡塊(Ad1)の配合比は、コンクリート打設現地到着時点でのフレッシュコンクリート材料全体に対する体積比(%)を示し、AE減水剤(Ad2)及びAE剤(Ad3)の配合比は、セメント(下記のセメント材1又はセメント材2)に対する体積比(%)を示すものである。
セメント材1(FB):フライアッシュセメントB種、密度:2.85g/cm3
セメント材2(OPC):普通ポルトランドセメント、密度:3.16g/cm3
細骨材(S):砕砂 表乾密度2.65g/cm3(2.5mm以下)、粗粒率2.67
粗骨材(G):砕石 20mm〜5mm、表乾密度:2.65g/cm3、実積率:60.0
ムース状泡塊(Ad1):プレフォーム型AE剤(MACリート、(ミルコン社製))
AE減水剤(Ad2):(主成分:リグニンスルホン酸塩とオキシカルボン酸塩)
AE剤(Ad3):(主成分:変性ロジン酸化合物系陰イオン界面活性剤)
実施例及び比較例の各打設用フレッシュコンクリートについて、耐凍害性に係る性能を検証するために、凍結融解抵抗性に関する試験をJIS A 1148−A法に従って実施した。凍結融解サイクルと相対動弾性係数の関係を図2に示す。普通ポルトランドセメントを用い、ムース状泡塊を後添加した比較例1の凍結融解抵抗性が最も高く、普通ポルトランドセメントに通常のAE剤を用いた比較例4と、フライアッシュセメントにムース状泡塊を後添加した実施例のケースの相対動弾性係数は同程度の値であった。普通ポルトランドセメントに通常のAE剤を用いたものでは,300サイクルの相対動弾性係数で65%となった。フライアッシュセメントに通常のAE剤を使用したケースでは,240サイクル時点で相対動弾性係数の測定が不能となり,所定の凍結融解抵抗性を満足しない結果となった。
実施例及び比較例の各打設用フレッシュコンクリートについて、アルカリ骨材反応に対する抑制効果を検証するために、アルカリシリカ反応性に関する試験を、コンクリート法(JCI AAR−3(1987))に従って実施した。促進期間と膨張率の関係を図3に示す。普通ポルトランドセメントを用いた比較例1及び比較例4では、膨張率が0.1%以上となり、アリカリシリカ反応性を有するものとして判断された。フライアッシュセメントを用いた実施例、比較例2及び比較例3については、いずれも26週で、膨張率0.1%以下となり、アルカリシリカ反応性としては問題ないものと判定された。
実施例及び比較例の各打設用フレッシュコンクリートについての、材齢28日における圧縮強度の試験結果を図4に示す。AE剤により空気量を6.5%とした比較例3において、強度低下が著しく、他の例と比較して10%程度、強度が低下することが確認された。
2 ムース状泡塊
3 打設用フレッシュコンクリート
S1 コンクリート製造現場
S2 コンクリート打設現場
Claims (6)
- 耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法であって、
フライアッシュを含有するセメント材と、骨材と、水とを含んでなるフレッシュコンクリート材料をコンクリート製造現場からコンクリート打設現場に運搬し搬入する工程と、
上記搬入後に、前記コンクリート打設現場において、前記フレッシュコンクリート材料に、微細気泡を内包するムース状泡塊を添加混練することによって、打設時における空気量が3.5%以上6.0%以下となる打設用フレッシュコンクリートを得る工程と、
前記打設用フレッシュコンクリートを前記コンクリート打設現場内の打設地点に打設する工程と、を行うコンクリートの打設方法。 - 前記ムース状泡塊が、高分子のカプセル基剤を含有する、請求項1に記載のコンクリートの打設方法。
- 前記骨材がアルカリ骨材反応性を有する骨材である請求項1又は2に記載のコンクリートの打設方法。
- 前記コンクリート製造現場がそれぞれ異なる場所に存在する複数の製造プラントからなる請求項1から3のいずれかに記載のコンクリートの打設方法。
- 前記コンクリート製造現場から前記コンクリート打設現場までの前記フレッシュコンクリート材料の運搬距離が5km以上である請求項1から4のいずれかに記載のコンクリートの打設方法。
- 前記コンクリート打設現場が、年間最低気温が−5℃以下の寒冷地である請求項1から5のいずれかに記載のコンクリートの打設方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016076482A JP6730065B2 (ja) | 2016-04-06 | 2016-04-06 | 耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016076482A JP6730065B2 (ja) | 2016-04-06 | 2016-04-06 | 耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017186796A JP2017186796A (ja) | 2017-10-12 |
JP6730065B2 true JP6730065B2 (ja) | 2020-07-29 |
Family
ID=60043843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016076482A Active JP6730065B2 (ja) | 2016-04-06 | 2016-04-06 | 耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6730065B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7524037B2 (ja) | 2020-11-20 | 2024-07-29 | 鹿島建設株式会社 | フレッシュコンクリートの搬送方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07229298A (ja) * | 1994-02-21 | 1995-08-29 | Cellform Gijutsu Kenkyusho:Kk | 気泡コンクリート打設装置 |
JP3624008B2 (ja) * | 1995-04-25 | 2005-02-23 | 四国電力株式会社 | フライアッシュ含有セメント組成物用空気連行剤 |
JP4767785B2 (ja) * | 2006-07-31 | 2011-09-07 | 電気化学工業株式会社 | モルタルまたはコンクリート組成物 |
-
2016
- 2016-04-06 JP JP2016076482A patent/JP6730065B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017186796A (ja) | 2017-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN111620619A (zh) | 一种c70自密实补偿收缩钢管混凝土及其制备方法 | |
JP2008094674A (ja) | 鉄筋継手用充填材及びそれを用いた鉄筋継手充填施工方法 | |
CN111662053A (zh) | 聚丙烯纤维混凝土及其制备方法 | |
CN113979712A (zh) | 一种具有低收缩性的高性能混凝土 | |
KR100403831B1 (ko) | 콘크리트 균열방지용 수축저감제와 이를 이용한 콘크리트조성물 | |
GB2376462A (en) | A low cement concrete composition | |
JP2010155755A (ja) | 高膨張軽量グラウトモルタル組成物 | |
JP2004091535A (ja) | 凍結地盤用注入材及びその製造・注入方法 | |
KR100908675B1 (ko) | 저온 조기강도 콘크리트 조성물. | |
JP6730065B2 (ja) | 耐凍害性を有する高強度コンクリートの打設方法 | |
JP6876489B2 (ja) | 速硬コンクリート及びその製造方法 | |
JP5712497B2 (ja) | プレミクスモルタル製品製造時の二酸化炭素排出量削減方法 | |
JP2008230869A (ja) | コンクリート組成物 | |
JP6639917B2 (ja) | コンクリート、およびコンクリートの製造方法 | |
JP6985177B2 (ja) | 水硬性組成物及びコンクリート | |
KR102619818B1 (ko) | 일액형 혼화제 조성물을 포함하는 무다짐 콘크리트 조성물 | |
JP2022183463A (ja) | 低収縮超高強度グラウト組成物及び低収縮超高強度グラウト | |
JP2004002203A (ja) | シラスを用いた低強度モルタル充填材 | |
KR20150146469A (ko) | 수축 저감제 조성물 및 이를 포함하는 모르타르, 콘크리트 조성물 | |
KR20150062107A (ko) | 수축 저감제 조성물 및 이를 포함하는 모르타르, 콘크리트 조성물 | |
JP6398738B2 (ja) | セメント系材料用空気連行剤、当該空気連行剤を含むセメント系材料及びその製造方法 | |
JP2011132106A (ja) | 水硬性組成物及び硬化体 | |
JP6983523B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP2018158867A (ja) | セメント組成物 | |
JP2006282435A (ja) | 高強度コンクリート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181227 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191018 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191203 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191218 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200623 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200702 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6730065 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |