JP6729362B2 - 歯車形軸継手 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車形軸継手に関する。
鉄道車両の駆動モータは、台車に取り付けられ、車軸に取り付けられた減速機に動力を伝達する。走行中、台車は揺動するため車軸に対して相対的に変位する。これにより、駆動モータの駆動軸は減速機の軸とずれる。このような軸同士のずれを許容しつつ、駆動モータの動力を車軸に円滑に伝達するため、鉄道車両では駆動軸と減速機の軸との間に歯車形軸継手が設けられる。
歯車形軸継手は、外筒と内筒とを備える。外筒は内歯車を有し、内筒は外歯車を有する。歯車形軸継手は、内歯車と外歯車とのかみ合いにより動力を伝達する。外歯車と内歯車との間には隙間(バックラッシ)があるため、内歯車の軸が外歯車の軸とずれても動力を伝達できる。換言すると、台車が車軸に対して相対的に変位しても動力を伝達できる。鉄道車両のサスペンション等の設計を考慮すれば、台車と車軸との相対的な変位が大きくても動力を伝達できる歯車形軸継手が好ましい。
一般に台車と車軸との相対的な変位の上限は、外歯車の歯面と内歯車の歯面との間のバックラッシの大きさで決まる。外歯車の歯面が内歯車の歯面に接触すると双方の歯車の動きが制限される。したがって、台車と車軸との相対的な変位の上限を大きくするため、歯車形軸継手のバックラッシは大きい方が好ましい。
ところで、歯車形軸継手を搭載した車両では、走行中に駆動モータが車軸に動力を伝達しないとき(以下、非動力伝達時ともいう)、騒音が発生することがある。駆動モータが車軸に動力を伝達しないときはたとえば、車両が惰性走行するときである。駆動モータが車軸に動力を伝達するとき、外筒の内歯車は内筒の外歯車と接触し、負荷を受ける。そのため、外筒の動きは制限される。一方、非動力伝達時、外筒の内歯車は内筒の外歯車から負荷を受けない。外筒の動きは制限されないため、バックラッシの分動く(振れる)。外筒が振れると、騒音が発生しやすい。
要するに、台車と車軸との変位の上限を大きくするためバックラッシを大きくする必要がある。しかしながら、バックラッシを大きくすると、非動力伝達時に外筒が振れ、騒音が発生しやすい。
外筒の振れを抑制し騒音を低減する歯車形軸継手は、特開2004−211789号公報(特許文献1)、実開平6−73460号公報(特許文献2)及び特開昭48−50142号公報(特許文献3)に開示されている。
特許文献1に開示された歯車形軸継手では、外筒の内歯車の歯底と内筒の外歯車の歯先との間の頂げきは、外歯車の歯面と内歯車の歯面との間のバックラッシの1/2以下である。この歯車形軸継手では、頂げきがバックラッシより小さい。そのため、非動力伝達時に外筒が振れると、歯面同士の接触よりも先に内歯車の歯底が外歯車の歯先と接触する。また、内歯車の歯底の両端が窪みを有する。これにより、内歯車の歯底が外歯車の歯先と接触しても、外歯車の歯先の角は内歯車の歯底の端と接触しないため、歯車は損傷しにくい。したがって、バックラッシが大きくても外筒の振れが抑制される、と特許文献1には記載されている。
特許文献2に開示された歯車形軸継手は、内筒の外歯車の歯先に突起を有する。内筒が外筒に対して変位すると、外歯車の突起が内歯車の歯底に接触する。これにより外筒の振れが抑制される、と特許文献2には記載されている。
特許文献3に開示された歯車形軸継手は、内筒の外歯車の歯丈が歯車軸方向で異なる。歯丈は、歯車軸方向の中央で最も高い。すなわち、歯車軸方向の中央の頂げきが小さいため、非動力伝達時に外筒の振れを抑制できる、と特許文献3には記載されている。
特開2004−211789号公報 実開平6−73460号公報 特開昭48−50142号公報 英国特許第731109号明細書
しかしながら、特許文献1の歯車形軸継手では、内歯車の歯底に窪みが成形される。この窪みを成形するには、歯溝を加工できる特殊な歯車加工工具を使用する必要があり、工具費用が高価となる。また、内歯車の歯厚が小さく、内歯車の耐久性は高くない。
特許文献2の歯車形軸継手は、外歯車の歯先の突起が内歯車の歯底と接触する。特許文献3の歯車形軸継手は、外歯車の歯先の中央が内歯車の歯底と接触する。要するに、特許文献2及び特許文献3の歯車形軸継手はいずれも、外歯車の歯先と内歯車の歯底との接触面積が小さい。したがって、外歯車の歯先と内歯車の歯底との接触により、双方の歯車が受ける応力が大きい。そのため、歯車形軸継手の耐久性は高くない。
本発明の目的は、バックラッシを大きくしても非動力伝達時の騒音を低減し、かつ、耐久性が高い歯車形軸継手を提供することである。
本発明の実施形態による歯車形軸継手は、ピッチ円上の歯厚がピッチ円上の歯溝幅と同じである外歯車と、外歯車とかみ合う内歯車とを備える。外歯車の歯底と内歯車の歯先との頂げきは、内歯車の歯底と外歯車の歯先との頂げきよりも小さく、かつ、外歯車の歯面と内歯車の歯面とのバックラッシの1/2未満である。
本発明による歯車形軸継手は、バックラッシを大きくしても非動力伝達時の騒音を低減し、かつ、耐久性が高い。
図1は、本実施形態の歯車形軸継手の軸方向の断面図である。 図2は、図1中の歯車形軸継手のII−II線での断面図である。 図3は、図2中の外歯車及び内歯車の一部の拡大図である。 図4は、図3と異なる他の外歯車及び内歯車の一部の拡大図である。
本実施形態による歯車形軸継手は、ピッチ円上の歯厚がピッチ円上の歯溝幅と同じである外歯車と、外歯車とかみ合う内歯車とを備える。外歯車の歯底と内歯車の歯先との頂げきは、内歯車の歯底と外歯車の歯先との頂げきよりも小さく、かつ、外歯車の歯面と内歯車の歯面とのバックラッシの1/2未満である。
本実施形態の歯車形軸継手の外歯車の歯底と内歯車の歯先との頂げきは、バックラッシよりも小さい。したがって、非動力伝達時、外歯車及び内歯車の歯面同士が接触するよりも先に、外歯車の歯底が内歯車の歯先と接触する。これにより、外筒の振れが抑制されるため、騒音が低減される。また、外歯車の歯底と内歯車の歯先との頂げきは、内歯車の歯底と外歯車の歯先との頂げきよりも小さい。そのため、外筒が振れると内歯車の歯先が外歯車の歯底と接触するため、外歯車の歯先は内歯車の歯底と接触しない。したがって、外歯車の耐久性が高い。
好ましくは、外歯車の歯丈HOとモジュールmとの比が式(1)を満たし、外歯車の歯底幅BOとモジュールmとの比が式(2)を満たす。
O/m<2.25 (1)
O/m>0.4 (2)
外歯車の歯丈が式(1)を満たし、外歯車の歯底幅が式(2)を満たす。すなわち、頂げきを小さくするため、外歯車の歯底が内歯車に近づく。したがって、内歯車の歯先厚が小さくならない。その結果、外歯車の歯底と内歯車の歯先との接触面積が広い。これにより、外歯車及び内歯車の耐久性が高まる。
好ましくは、外歯車の歯底の両端は隅Rを含む。内歯車の歯先は、面取りされた両端を含む。この場合、外歯車の歯底の両端の応力集中が緩和される。また、内歯車の歯先の両端が外歯車の歯底の両端に干渉しにくい。そのため、外歯車及び内歯車の耐久性がさらに高まる。
上記面取りされた両端を含む内歯車において、内歯車の歯先厚TIとモジュールmとの比が式(3)を満たすのが好ましい。式(3)を満たせば、内歯車の歯先厚が大きい。そのため、外歯車の歯底と内歯車の歯先との接触面積がさらに広くなり、外歯車及び内歯車の耐久性がさらに高まる。
I/m>0.4 (3)
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施形態の歯車形軸継手の軸方向の断面図である。図2は、図1中の歯車形軸継手のII−II線での断面図である。図1及び図2を参照して、歯車形軸継手1は、2組の外筒2、2Aと内筒3、3Aとを備える。外筒2は内歯車4を有する。内筒3は外歯車5を有する。外歯車5は、内歯車4とかみ合う。外筒2は、もう一つの外筒2Aとボルト等で締結される。外筒2Aは内歯車4Aを有する。外筒2Aの内歯車4Aは、もう一つの内筒3Aが有する外歯車5Aとかみ合う。鉄道車両の場合、一方の内筒(たとえば内筒3)は台車の駆動用モータに接続され、他方の内筒(たとえば内筒3A)は車軸の減速機に接続される。これにより、歯車形軸継手1は、駆動モータの動力を車軸に伝達できる。
歯車形軸継手1は、外歯車5の歯面51と内歯車4の歯面41との間に隙間(バックラッシ)Jを有する。歯車形軸継手1が鉄道車両に搭載された場合、台車の揺動によって台車及び車軸の位置関係は相対的に変位する。換言すると、内筒3の軸心が内筒3Aの軸心からずれる(初期位置から変位する)。バックラッシJを設けることにより、軸心がずれても外歯車と内歯車とが、かみ合いを維持できる。したがって、歯車形軸継手1は、内筒3の軸心が内筒3Aの軸心からずれても動力を伝達できる。
バックラッシJが大きければ、内筒3と内筒3Aとの軸心のずれが大きくても動力を伝達できる。したがって、バックラッシJは大きい方が好ましい。しかしながら、バックラッシJが大きければ、駆動モータが内筒に動力を伝達しないとき(非動力伝達時)、騒音が発生しやすい。上述したように、非動力伝達時、外歯車5の歯面51は内歯車4の歯面41に負荷を与えない。したがって、外筒2及び2AはバックラッシJの分動く(振れる)ことができる。外筒2及び2Aの振れが大きければ騒音が発生しやすい。
そこで、本実施形態の歯車形軸継手1では、バックラッシJが大きくても騒音を低減するために、頂げきC1がバックラッシJの1/2よりも小さい。以下、外筒2の内歯車4及び内筒3の外歯車5を例に説明するが、外筒2Aの内歯車4A及び内筒3Aの外歯車5Aについても同様である。
図3は、図2中の外歯車及び内歯車の一部の拡大図である。図3を参照して、本実施形態の歯車形軸継手1の頂げきC1は、バックラッシJの1/2未満である。頂げきC1は、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との隙間をいう。非動力伝達時に外筒2が振れると、外歯車5の歯面51が内歯車4の歯面41と接触するよりも先に、外歯車5の歯底52が内歯車4の歯先42と接触する。すなわち、外筒2の動きは、頂げきC1により制限される。したがって、バックラッシJを大きくしても、外筒2の振れは抑制される。騒音をより有効に低減するためには、頂げきC1は0.15mm以下が好ましい。
頂げきC1を小さくするには、外歯車5の歯底52を内歯車4の歯先42に近づけるか、内歯車4の歯先42を外歯車5の歯底52に近づけるかの2通りがある。図3に示すように、内歯車4が平歯車である場合、内歯車4の歯の厚さは歯元から歯先に向かって小さくなる。つまり、内歯車4はテーパ形状を有する。そのため、歯元の位置が一定であれば、内歯車4の歯先42が外歯車5の歯底52に近づく程、内歯車4の歯先42の厚さTIが小さくなる。歯先厚TIが小さい程、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触面積が小さい。そのため、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触部分に応力が集中して大きな負荷がかかる。歯車の耐久性を考慮すれば、外歯車5の歯底52及び内歯車4の歯先42が受ける応力は小さい方が好ましい。
そこで、本実施形態による歯車形軸継手1では、外歯車5の歯底52を内歯車4の歯先42に近づける。そのため、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との頂げきC1が、内歯車4の歯底43と外歯車5の歯先53との頂げきC2よりも小さい。そのため、外筒が振れると内歯車4の歯先42が外歯車5の歯底52と先に接触するため、外歯車5の歯先53は内歯車4の歯底43と接触しない。したがって、外歯車5が損傷しにくいため、外歯車5の耐久性が高い。また、外歯車5の歯底52を内歯車4の歯先42に近づけるため、内歯車4の歯先42の厚さTIは小さくならない。この場合、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触面積が大きい。したがって、外歯車5の歯底52及び内歯車4の歯先42が受ける応力が小さいため、歯車の耐久性が高まる。
本実施形態の外歯車5の歯底52は、従来の外歯車の歯底520(図3中の破線)と比較して、内歯車4に近い。そのため、外歯車5の歯丈HOが低い。具体的には、外歯車の歯丈HOはモジュールmに対して下記の式(1)を満たすのが好ましい。
O/m<2.25 (1)
O/mが2.25以上であれば、外歯車5の歯丈HOが高いため、頂げきC1が大きい。そのため、非動力伝達時に外筒2の振れが抑制されにくい。HO/mが2.25未満であれば、歯車を加工する際に加工量が少なく、外歯車の生産性が高い。外歯車の歯丈HOは、外歯車5の歯先53から歯底52までの距離をいう。本実施形態の外歯車のモジュールmは、m=d/zで算出される。ここで、dは外歯車のピッチ円直径であり(図2参照)、zは外歯車の歯数である。なお、本実施形態の内歯車のモジュールは、外歯車のモジュールmと同じである。
本実施形態の歯車形軸継手1では、外歯車5の歯底52を内歯車4に近づけるため、従来の外歯車の歯底幅BPと比較して、外歯車5の歯底幅BOが広い。具体的には、外歯車5の歯底幅BOはモジュールmに対して下記の式(2)を満たすのが好ましい。
O/m>0.4 (2)
O/mが0.4以下であれば、後述するように外歯車5の歯底52の両端が隅Rを含む場合、外歯車5の歯底幅BOが短い。そのため、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触面積が小さい。したがって、外歯車5の歯底52及び内歯車4の歯先42が受ける応力が低減されにくい。外歯車5の歯底幅BOは、歯車の軸方向と垂直な断面において、歯底52の両端間の距離をいう。
本実施形態の外歯車5の歯厚Tは、歯溝の幅Wと同じである。より具体的には、本実施形態の外歯車5の歯厚Tの公称寸法は、歯溝の幅Wの公称寸法と同じである。これにより、一般的な歯車加工工具によって外歯車を加工できる。歯車加工工具はたとえば、ホブである。したがって、外歯車の生産効率が高い。ここで、外歯車5の歯厚T及び歯溝の幅Wは、外歯車5のピッチ円P上での寸法である。また、外歯車5の歯厚Tは、外歯車5の1つの歯の両歯面の間にあるピッチ円Pの弧の長さを意味する。歯溝の幅Wは、外歯車5の隣接する2つの歯の間のピッチ円Pの弧の長さを意味する(図2参照)。要するに、外歯車5の歯は等ピッチである。
バックラッシJは、外歯車5の歯面を削って設定されてもよいし、内歯車4の歯面を削って設定されてもよい。しかしながら、歯面を削りすぎれば、歯車の強度が低下する。したがって、バックラッシJは、外歯車5及び内歯車4の強度を考慮して設定される。本実施形態の歯車形軸継手1では、非動力伝達時の外筒2の振れは、頂げきC1の大きさに依存する。したがって、歯車の強度が保たれる範囲で、バックラッシJを大きくできる。これにより、2つの内筒3及び3Aの軸心のずれの許容範囲が広くなる(図1参照)。
上述したように本実施形態の歯車形軸継手1の頂げきC1は、バックラッシJの1/2未満である。これにより、バックラッシJを大きくしても、非動力伝達時に外筒2の振れが制限されるため、騒音が低減される。頂げきC1を小さくするため、外歯車5の歯底52を内歯車4の歯先42に近づける。そのため、内歯車4の歯先厚TIが小さくならない。これにより、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触面積が大きいため、外歯車5及び内歯車4の耐久性が高い。
図4は、図3と異なる他の外歯車及び内歯車の一部の拡大図である。図4を参照して、外歯車5の歯底52の両端が隅Rを含む場合、歯底幅BOは隅Rの端部間の距離をいう。内歯車4の歯先42が面取りされた両端を有する場合、歯先厚TIは面取り端部間の距離をいう。
上述の歯車形軸継手1において、歯車の軸方向と垂直な断面において、外歯車5の歯底52の両端は隅Rを含むのが好ましい。また、内歯車4の歯先42は、面取りされた両端を有するのが好ましい。外歯車5の歯面51に荷重が負荷されたとき、外歯車5の歯底52の両端には応力集中が生じる。そのため、外歯車5の歯底52の両端は損傷しやすい。しかしながら、外歯車5の歯底52の両端に隅Rが施されれば、応力集中が緩和される。したがって、外歯車5の耐久性が高まる。応力集中を緩和するため、隅Rは大きい方が好ましい。
内歯車4の歯先42の両端が面取りされていない場合、内歯車4の歯先42の両端が外歯車5と接触すると、外歯車5の歯底52の両端には集中荷重が負荷される。そのため、外歯車5の歯底52の両端は、内歯車4の歯先42の端が当たり(角当たり)損傷しやすい。内歯車4の歯先42の両端が面取りされれば、外歯車5の歯底52に接触しない。したがって、外歯車5の耐久性が高まる。
外歯車5の歯底52の両端の隅Rが大きければ、歯底幅BOが小さくなる。しかしながら、本実施形態の外歯車5の歯底52は、内歯車4の歯先42に近いため広い。したがって、歯底52の両端が隅Rを含んでいても歯底幅BOが大きく、十分な接触面積が確保される。
内歯車4の歯先42の両端の面取りは、外歯車5の歯底52の両端の隅Rよりも大きい方が好ましい。この場合、内歯車4の歯先42の両端は、外歯車5の歯底52の両端に接触しにくい。したがって、外歯車5及び内歯車4の耐久性はさらに高まる。
内歯車4の歯先42が面取りされた両端を含む場合、内歯車4の歯先厚TIとモジュールmとの比は、下記の式(3)を満たすのが好ましい。
I/m>0.4 (3)
I/mが0.4よりも小さければ、内歯車4の歯先厚TIが小さいため、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触面積が小さい。そのため、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触部分の応力が大きいため、外歯車5及び内歯車4の耐久性は高くない。
歯車形軸継手では、歯車の摩耗を抑制するため歯面に潤滑油が塗布される。潤滑油はたとえば、グリースである。内歯車4の歯先42の両端を面取りした場合、潤滑油が外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との間に流入しやすい。上述したように、本実施形態の歯車形軸継手1では、外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42とが接触する。外歯車5の歯底52と内歯車4の歯先42との接触面に潤滑油が流入すると、上述の効果に加えて、さらに歯車の耐久性が高まる。内歯車4の歯先42の両端が面取りされると、面取りされた空間SPに潤滑剤が溜まる。溜まった潤滑剤は、接触面の近傍であるため、接触面に流入しやすい。したがって、外歯車5及び内歯車4の接触面の摩耗が抑制され、歯車の耐久性がさらに高まる。
上述した外歯車及び内歯車の形態は、歯車形軸継手を構成する2組の外歯車及び内歯車の組のうち、一方の組に適用されてもよいし、両方の組に適用されてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
1 歯車形軸継手
2 外筒
3 内筒
4 内歯車
5 外歯車
41、51 歯面
42 内歯車の歯先
43 内歯車の歯底
52 外歯車の歯底
53 外歯車の歯先
O 外歯車の歯底幅
C1 外歯車の歯底と内歯車の歯先との頂げき
C2 内歯車の歯底と外歯車の歯先との頂げき
O 外歯車の歯丈
J バックラッシ
P 外歯車のピッチ円
T 歯厚
I 内歯車の歯先厚
W 歯溝の幅

Claims (4)

  1. ピッチ円上の歯厚が前記ピッチ円上の歯溝幅と同じである外歯車と、
    前記外歯車とかみ合う内歯車とを備え、
    前記外歯車の歯底と前記内歯車の歯先との頂げきが、前記内歯車の歯底と前記外歯車の歯先との頂げきよりも小さく、かつ、前記外歯車の歯面と前記内歯車の歯面とのバックラッシの1/2未満である、歯車形軸継手。
  2. 請求項1に記載の歯車形軸継手であって、
    前記外歯車の歯丈HOとモジュールmとの比が式(1)を満たし、歯底幅BOと前記モジュールmとの比が式(2)を満たす、歯車形軸継手。
    O/m<2.25 (1)
    O/m>0.4 (2)
  3. 請求項2に記載の歯車形軸継手であって、
    前記外歯車の歯底の両端は隅Rを含み、前記内歯車の歯先は面取りされた両端を含む、歯車形軸継手。
  4. 請求項3に記載の歯車形軸継手であって、
    前記内歯車の歯先厚TIと前記モジュールmとの比が式(3)を満たす、歯車形軸継手。
    I/m>0.4 (3)
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