JP6727754B2 - 攪拌装置及び攪拌装置システム - Google Patents

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Description

本発明は、収容対象を収容可能な収容容器をそれぞれ保持する複数の保持部と、前記保持部を自転軸を中心に自転させる自転部と、前記保持部を自転軸と異なる公転軸を中心に公転させる公転部とを備える攪拌装置、及びそのような攪拌装置を備える攪拌装置システムに関する。
液体状の被処理物を収容した容器を自転及び公転、即ち遊星回転させることにより、被処理物に対する攪拌、脱泡等の処理を行う攪拌・脱泡装置が開示されている。
特開平6−71110号公報
しかしながら、容器を遊星回転させて、被処理物の攪拌、脱泡等の処理を行う場合、物理的、化学的な様々な要因により被処理物の温度が上昇する場合がある。温度の上昇は、被処理物の変性、装置の安全性等の観点での問題が生じる虞がある。そのため温度管理が必要となる場合、処理中に攪拌を停止し、被処理物の温度測定、内部観察等の作業が必要となる。また、複数の被処理物を同時に攪拌脱泡処理する場合には、各被処理物の温度管理を個別に行う必要がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、容器の温度を検出して外部の装置へ無線送信することにより、温度管理を容易にする攪拌装置の提供を目的とする。
また、本発明は、本発明に係る攪拌装置を備える攪拌装置システムの提供を他の目的とする。
上記課題を解決するために、本願記載の攪拌装置は、収容対象を収容可能な収容容器をそれぞれ保持する複数の保持部と、前記保持部を自転軸を中心に自転させる自転部と、前記保持部を自転軸と異なる公転軸を中心に公転させる公転部とを備える攪拌装置であって、前記各保持部は、保持している収容容器又は収容対象の温度を検出する検出部と、前記検出部が検出した温度情報に、送信元を示す送信元情報を付加して外部の装置へ無指向性の通信方法にて無線送信する送信部と、前記送信部の温度を測定する温度測定部とをそれぞれ備え、前記送信部は、前記検出部が検出した温度情報と共に前記温度測定部が測定した温度情報を無線送信することを特徴とする。
また、本願記載の攪拌装置は、前記各保持部は、前記送信部に対して電力を供給する電源と、前記電源の残量を検出する残量検出部とをそれぞれ備え、前記送信部は、前記検出部が検出した温度情報と共に前記残量検出部が検出した電力情報を無線送信することを特徴とする。
本願記載の攪拌装置システムは、前記攪拌装置と通信可能な通信装置とを備え、前記攪拌装置が備える送信部は、前記通信装置へ温度情報を無線送信することを特徴とする。
また、本願記載の攪拌装置システムは、前記攪拌装置と通信可能な通信装置とを備え、前記攪拌装置が備える送信部は、前記通信装置へ温度情報を無線送信し、前記通信装置は、受信した温度情報及び付加されている送信元情報が対応付けられた形式で記録される記録部を備えることを特徴とする。
したがって、本願記載の攪拌装置では、収容容器の温度を外部から観測することが可能である。
本願記載の攪拌装置及び攪拌装置システムは、収容対象を収容可能な複数の収容容器又は収容対象の温度を検出し、検出した温度情報に、送信元を示す送信元情報を付加して外部へ送信する。これにより、外部から複数の収容容器又は収容対象の温度を観測することができるので、攪拌装置に係る温度管理を容易にすることが可能である等、優れた効果を奏する。
本願記載の攪拌装置システムの一例を概念的に示す説明図である。 本願記載の攪拌装置の外観の一例を示す概略斜視図である。 本願記載の攪拌装置が備える攪拌機構の要部の一例を示す側断面図である。 本願記載の攪拌装置が備える保持部及び収容容器の一例を示す概略図である。 本願記載の攪拌装置が備える保持部の一部及び収容容器の外観の一例を示す概略正面図である。 本願記載の攪拌装置が備える温度測定ユニットの一例を示す概略平面図である。 本願記載の攪拌装置1が備える温度測定ユニットの一例を示す概略側断面図である。 本願記載の攪拌装置システムの制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。 本願記載の攪拌装置システムにおいて、通信装置が備えるデータベースの記録内容の一例を概念的に示す説明図である。 本願記載の攪拌装置システムにおける攪拌装置の情報収集及び送信処理の一例を示すフローチャートである。 本願記載の攪拌装置システムにおける攪拌装置から送信される温度情報のパケット構造の一例を概念的に示す説明図である。 本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置の情報記録処理の一例を示すフローチャートである。 本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置の情報表示処理の一例を示すフローチャートである。 本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置の表示部に表示される画像の一例を示す説明図である。 本願記載の攪拌装置において、検出部が検出した温度と、収容容器内部の収容対象の温度の実測値との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術範囲を限定する性格のものではない。
<攪拌装置システム>
図1は、本願記載の攪拌装置システムの一例を概念的に示す説明図である。本願記載の攪拌装置システムは、液体状の被処理物に対し、遊星回転により、攪拌、脱泡等の各処理を行う攪拌装置1、及び攪拌装置1と通信可能なコンピュータ等の通信装置200を備え、攪拌装置1に係る情報を通信装置200にて観測するシステムである。攪拌装置1は、複数の被処理物を同時に処理可能な装置であり、被処理物に対応する識別情報がそれぞれ割り当てられた複数のノードが、それぞれ通信装置200と無線通信を行う。従って、複数の被処理物を同時に処理する場合であっても、被処理物毎に観測することが可能である。
<攪拌装置1>
図2は、本願記載の攪拌装置1の外観の一例を示す概略斜視図である。攪拌装置1は、液体状の被処理物を収容対象として収容容器2(図3等参照)に収容し、収容対象に対する攪拌、脱泡等の各種処理を行う。収容対象は、例えば、一若しくは複数種の液体、又はこのような液体及び固体の混合物であり、攪拌の対象となる多種の物が該当する。図2に例示する攪拌装置1は、略直方体状をなしている。攪拌装置1の上面には、開閉可能な蓋部3が設けられており、蓋部3を開けることにより、内部が開放され、攪拌装置1により処理する収容対象を出し入れすることができる。また、攪拌装置1の上面の前部には、前面にかけて若干傾斜するように操作パネル4が配設されている。操作パネル4には、操作者の操作を受け付ける各種操作ボタン等の操作部40及び必要な状況を表示すべくLED等の発光素子を用いて構成された表示部41が配設されている。
<攪拌機構5>
図3は、本願記載の攪拌装置1が備える攪拌機構5の要部の一例を示す側断面図である。攪拌装置1は、可動部分となる攪拌機構5を備えている。攪拌機構5は、収容対象を収容可能な収容容器2をそれぞれ収容する複数の保持部50を備えており、収容容器2は、保持部50により、着脱自在に保持されている。収容容器2は、高密度ポリエチレン(HDPE:High Density Polyethylene)等の樹脂を成形してなる容器であり、上方が開口した有底円筒状をなし、開口部は、蓋体20により閉じられている。保持部50は、保持する収容容器2に係る温度を測定する温度測定ユニット501を介装して収容容器2を保持しており、また、収容容器2及び温度測定ユニット501を安定して保持するための、スペーサ(高さ調整部材)502及び抑止部材503を備えている。
収容容器2をそれぞれ保持する複数の保持部50は、攪拌機構5の中心に配設された固定軸51にベアリングを介して嵌入され、略水平方向へ放射状に延びるアーム体52の先端部にそれぞれ配設されている。アーム体52の先端部は、固定軸51側へ向けて若干反り返っているため、アーム体52は、全体として断面視略Y字状をなしている。このため、各収容容器2は、保持部50にて保持することにより、開口部が上方から固定軸51側に向けて傾くように配置される。
各保持部50は、アーム体52の略先端に回転自在に軸支された円柱状をなす支軸53に固定されており、支軸53の回転に伴い自転する。支軸53の回転軸となる中心軸と、保持部50に収納している収容容器2の中心軸とは略直線上に位置している。このため、収容容器2と収容容器2を保持する保持部50とは、支軸53及び収容容器2の中心軸を自転軸A1として自転することになる。なお、収容容器2の中心軸と自転軸A1とは必ずしも一致していなくても良い。
アーム体52は、固定軸51により回転自在に軸支されており、固定軸51の下端部には歯が周回するように公転用歯車54が固着している。アーム体52において、公転用歯車54の上方には、ベアリングを介して一対の駆動用プーリー55aが外嵌しており、駆動用プーリー55aの下端側には、保持部50を自転させる駆動力を中継する中継歯車56が一体的に固定されている。
公転用歯車54は、図示しない駆動用モータに連結された駆動用歯車57と歯合している。また、駆動用歯車57には、固定軸51に対して反対側の位置に、中継歯車56に歯合する自転用歯車58が連設されている。
自転用歯車58には、制御用のパウダーブレーキ59が連結されている。そして、パウダーブレーキ59に印可する電圧を高くすると、自転用歯車58の回転数が段階的に低下し、これにより、公転用歯車54に固着するアーム体52の回転数に対して、自転用歯車58の回転数が低下する。また、パウダーブレーキ59に印可する電圧を低くすると、自転用歯車58の回転数が段階的に上昇し、これにより、公転用歯車54に固着するアーム体52の回転数に対して、自転用歯車58の回転数が上昇する。
保持部50に固定された支軸53には、自転用プーリー55bが外嵌しており、自転用プーリー55bと駆動用プーリー55aとの間にはベルト体55cが架設されている。
以上のように構成された攪拌機構5の動作について概要を説明する。駆動用モータを駆動することにより、駆動用歯車57は回転する。駆動用歯車57が回転することにより、アーム体52が回転する。即ち、保持部50は、固定軸51の中心軸を公転軸A2とし、公転軸A2を中心に公転する。
また、アーム体52が回転することにより、歯合している中継歯車56は、自転用歯車58を回転させながら、アーム体52に従って回転する。自転用歯車58が回転することにより、自転用歯車58に一体的に設けられている駆動用プーリー55aもアーム体52に従って回転する。このような状態において、パウダーブレーキ59に印可する電圧を調整することにより、保持部50の自転軸A1を中心とした自転を制御することができる。
自転の制御について説明する。パウダーブレーキ59に印可する電圧が0の場合、自転用歯車58は制動がかからず自由に回転するため、駆動用プーリー55aと自転用プーリー55bとの間に架設されたベルト体55cは回転駆動しない状態となる。このような状態の場合、保持部50は公転軸A2を中心とした公転のみを行う。
パウダーブレーキ59に印可する電圧を高くすることにより、自転用歯車58に制動がかかって回転数が低下し、アーム体52の回転数に比して自転用歯車58に歯合する中継歯車56の回転数が低下する。また、中継歯車56に一体的に設けられた駆動用プーリー55aの回転数が低下する。そして、アーム体52の回転数に比して低下した回転数がベルト体15を介して自転用プーリー55bに伝達されることにより、保持部50は自転軸A1を中心とした自転を行う。
以上のように、自転用歯車58、パウダーブレーキ59、駆動用プーリー55a、自転用プーリー55b、ベルト体55c等の各種部材は、保持部50を支軸53(自転軸A1)を中心に自転させる自転部として機能する。また、公転用歯車54、アーム体52等の各種部材は、保持部50を自転軸A1と異なる固定軸51(公転軸A2)を中心に公転させる公転部として機能する。即ち、攪拌装置1は、収容対象を収容可能な収容容器2と、収容容器2を保持する保持部50と、保持部50を自転軸A1を中心に自転させる自転部と、保持部50を公転軸A2を中心に公転させる公転部とを備えている。収容容器2を保持部50により保持して自転及び公転、即ち、遊星回転させることにより、収容容器2内に収容された収容対象の攪拌効率を向上させることが可能となる。
<保持部50及び収容容器2>
図4は、本願記載の攪拌装置1が備える保持部50及び収容容器2の一例を示す概略図である。図4(a)は、外観正面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるB−C方向の側断面図である。また、図5は、本願記載の攪拌装置1が備える保持部50の一部及び収容容器2の外観の一例を示す概略正面図である。図5は、図4(a)に示す状態から、保持部50の保持本体部500を外して、温度測定ユニット501、スペーサ502及び抑止部材503、並びに収容容器2を示した概略正面図である。
保持部50の保持本体部500は、上方が開口した有底円筒状をなし、底部は支軸53の上端に固定されている。保持本体部500の内底には、金属製の板状をなす抑止部材503が螺着されている。抑止部材503の上面には、略円柱状をなす温度測定ユニット501が載置され、さらに温度測定ユニット501の上面には収容容器2が載置されている。また、保持本体部500の側壁上には、円筒状をなすスペーサ502が載置されている。保持本体部500の側壁上には、3箇所に突起部が突設されており、スペーサ502の下部に凹設された3箇所の係合凹部502aに係合し、保持本体部500とスペーサ502との間での回転中のずれを防止する。また、保持本体部500の内底に螺着された抑止部材503に、温度測定ユニット501を嵌着させることにより、温度測定ユニット501の位置ずれを抑止することができる。
また、スペーサ502の上には、収容容器2の蓋体20が載置されるように設計されている。スペーサ502の上部には、3箇所に係合凸部502bが突設されており、蓋体20の下部に凹設された3箇所の凹部に係合し、スペーサ502と蓋体20との間での回転中のずれを防止する。
保持本体部500の内径及びスペーサ502の内径は略等しく、温度測定ユニット501及び収容容器2の外径より若干大きく形成されているため、温度測定ユニット501及び収容容器2は、保持本体部500内に嵌挿するようにして載置される。従って、平面視円状の外径をなす保持本体部500、スペーサ502及び温度測定ユニット501は、中心が自転軸A1と略一致するように配置されており、保持部50は、収容容器2の底面の中心が自転軸A1と略一致するように、収容容器2を保持する。
温度測定ユニット501の円柱状の外形は、後述する各種部材を収容する筐体501aによるものである。筐体501aの上面には、合成樹脂発泡体、ゴム、軟質樹脂等の弾性体を用いて形成した、断面直径が10mm、高さが5mm程度の円筒状をなす支持部材501bが載置されている。合成樹脂発泡体としては、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリプロピレンフォームを例示することができる。ゴムとしては、例えば、天然ゴム、シリコンゴムを例示することができる。支持部材501bの大きさは特に限定されないが、断面直径が5〜40mm、高さが1〜20mm程度であることが好ましい。支持部材501bの形状は特に限定されないが、円筒、角筒等の筒状が好ましい。支持部材501bの上面には、温度を検出するサーミスタ等の検出部501c1(図5A等参照)を有する検出部材501cが配置されており、検出部材501cは、支持部材501bにより支持されている。温度測定ユニット501の上面に載置される収容容器2の底部は、縁部から中心部にかけて緩やかに内側に凹む凹状に成形されている。収容容器2が温度測定ユニット501の上面に載置された場合、支持部材501bは、凹状に成形された収容容器2の底部の中心近傍に位置し、検出部501c1が収容容器2の底部の外側に当接するように検出部材501cを下方から押圧した状態で支持する。検出部材501cを弾性体を用いて形成した支持部材501bにて支持することにより、収容容器2の底部の形状がどのようなものであっても、検出部501c1を底部の外側に当接させることができる。また、弾性体を用いて形成した支持部材501bは、公転の遠心力によって収容容器2の底面に押しつぶされるようにして変形する。この際、収容容器2の底縁部が筐体蓋体501a2の上面に当接することで、攪拌中の収容容器2は安定して支持される。
なお、図4及び図5では、保持部50が、収容容器2と、筐体501aを有する温度測定ユニット501とを保持する形態を示しているが、温度を測定する必要が無い場合、温度測定ユニット501を外し、収容容器2を保持する形態として使用することも可能である。また、温度測定ユニット501を外す場合、温度測定ユニット501の摺動を抑止する抑止部材503と、温度測定ユニット501の高さ分だけ上昇した収容容器2の蓋体20を固定するためのスペーサ502とは不要となる。即ち、本願記載の攪拌装置1は、温度測定を行う場合に、温度測定ユニット501並びに抑止部材503及びスペーサ502を取り付けて使用し、温度測定を行わない場合には、温度測定ユニット501並びに抑止部材503及びスペーサ502を外して使用することができる。温度測定ユニット501、スペーサ502等の部材を用いない場合、保持本体部500の側壁上に、収容容器2の蓋体20が載置されるようになり、保持本体部500の側壁上に突設された突起部は、蓋体20の下部に凹設された凹部に係合する。
<温度測定ユニット501>
温度測定ユニット501について更に詳述する。図6Aは、本願記載の攪拌装置1が備える温度測定ユニット501の一例を示す概略平面図であり、図6Bは、本願記載の攪拌装置1が備える温度測定ユニット501の一例を示す概略側断面図である。温度測定ユニット501の筐体501aは、硬質樹脂を成形した筐体本体501a1及び筐体蓋体501a2を備えている。なお、図6Aは、内部を視認し易くするため、筐体蓋体501a2を透過して示している。
温度測定ユニット501の筐体本体501a1は、平面視円形状の外形内に、壁面部a10により区切られた平面視長方形状の収容室が設けられている。収容室の四隅は、開放され、通気口となっており、筐体本体501a1内が高温になることを防止している。筐体本体501a1の収容室内には、検出部材501cの一部、測定制御部501d、ユニット電源部501e等の各種部材及び回路が収容されている。
検出部材501cは、扁平な形状をなす検出部501c1と、検出部501c1に接続されている導線501c2とを、保護用の樹脂層にて可撓性を有する帯状に成形したものであり、帯状の略先端に検出部501c1が位置している。検出部501c1にはサーミスタ、熱電対、測温抵抗体等の各種温度センサを用いることができる。例えば、サーミスタを用いて検出部501c1を形成する場合、導線501c2は2本であり、2本の導線501c2を介して測定される検出部501c1の電気抵抗の値に基づいて温度が検出される。検出部501c1としてサーミスタを用いる場合、熱容量が小さい素子を選定することにより、測定精度及び応答速度の向上を見込むことができる。なお、検出部材501cのみを交換することも可能であり、これにより、測定対象に最適な検出部材501cを選択することが可能となる。また、検出部材501cを支持する支持部材501bの当接面のうち、検出部501c1に対応する箇所には、貫通孔が穿設されている。従って、扁平な形状をなす検出部501c1の一面は、収容容器2の外底部に当接し、他面は、他の部材に直接触れず空気に接することとなる。なお、貫通孔に断熱部材を充填し、熱伝導を抑制するようにしても良い。即ち、検出部501c1の当接面の裏側方向は、空隙又は断熱部材を有するように構成することで、他の部材との間の熱伝導を抑制し、温度の測定誤差を可及的に排除することができる。また、検出部材501cは、収容容器2の底部の中心から外れた部分の温度を検出するように、底部の中心から若干離れた位置に支持される。底部の中心から離れた位置の温度を測定することにより、攪拌効率が比較的低い自転の中心を避けることができるので、測定精度の向上が見込まれる。検出部材501cにおいて、筐体蓋体501a2の上に配設された検出部501c1から延伸する導線501c2の一部は、収容室内に収容されており、収容された導線501c2の端部は、測定制御部501dに接続されている。
測定制御部501dは、温度測定ユニット501全体を制御し、各演算及び情報の入出力を行う。ユニット電源部501eは、電池B及び電池ソケット501e1を備えている。電池Bは、例えば、IEC(国際電気標準会議)60086にて規定されるCR2032規格のリチウム電池の様に、面部が正極となり、縁部が負極となるボタン電池等の化学電池が用いられる。電池ソケット501e1は、電池Bの面部に当接する板バネ状の正極端子と、電池Bの縁部に当接する略環状の負極端子とを備えており、電池Bからの電力を測定制御部501dに給電する。このような正極端子及び負極端子を備える電池ソケット501e1を用いることにより、遊星回転時においても電池Bの位置がずれることを防止することができる。なお、これらの各種部材及び回路は適宜設計することが可能であり、例えば、ユニット電源部501eとして、化学電池を用いるのではなく、外部からの電磁誘導による起電力を電源として用いる等、適宜設計することが可能である。
以上のように構成された攪拌装置1は、収容対象を収容した収容容器2を遊星回転させることにより、攪拌、脱泡等の処理を行う。そして、攪拌装置1は、収容容器2を遊星回転中に収容容器2の底部の温度を測定することが可能である。しかも、検出部501c1は、収容対象に直接接することが無いため、劣化し難く、長期間の使用が可能である。
<通信装置200>
本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置200は、汎用型のコンピュータを用いて構成することが可能であるため、外観、形状等の外形的な構成についての説明は省略する。
<制御系統>
以上のような各種構成部品を用いて構成される攪拌装置1と、攪拌装置1と通信する通信装置200とを備えた攪拌装置システムに関し、制御系統の構成について説明する。図7は、本願記載の攪拌装置システムの制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。攪拌装置システムは、攪拌装置1及び通信装置200を備えている。
<攪拌装置1の制御系統>
攪拌装置1は、制御系統として、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit )等の主制御部6、前述した表示部41及び操作部40、通信部7、主電源部8等の各種構成を備え、主制御部6により、攪拌機構5等の各種機構を制御する。通信部7は、攪拌機構5が備える温度測定ユニット501と各種情報を通信するための回路であり、主制御部6からの命令を送信し、温度測定ユニット501にて測定された温度等の各種情報を受信する。主電源部8は、外部の家庭用又は工業用交流電源から受電し、必要に応じて整流及び変圧を行い、攪拌装置1内の各種回路に給電する。
攪拌機構5は、自転部による自転及び公転部による公転を制御する攪拌制御部9を備えており、攪拌制御部9は、主制御部6からの制御に基づいて、自転部による自転及び公転部による公転を駆動制御し、駆動状況を主制御部6へ伝える。
温度測定ユニット501は、前述の様に検出部501c1、測定制御部501d及びユニット電源部501eを備えている。測定制御部501dは、温度測定ユニット501全体を制御する回路であり、演算部501d1、記録部501d2、計時部501d3、温度測定部501d4、内部通信部501d5、外部通信部501d6等の各種構成を備えている。ユニット電源部501eは、温度測定ユニット501に電力を供給する回路であり、前述の電池B、電池Bの電力残量として電圧を検出する残量検出部501e2等の各種構成を備えている。
測定制御部501dが備える各種構成について更に詳述する。演算部501d1は、MPU(Micro-Processing Unit )等のチップを用いて構成されており、各種演算を行う回路である。
記録部501d2は、フラッシュメモリ等の各種記録回路及びその制御回路を用いて構成される回路であり、測定制御部501dの制御に必要な各種プログラム及びデータを記録している。また、記録部501d2は、測定制御部501dの制御に基づき各種プログラムの実行により発生する一時的なデータを記録する。なお、説明の便宜上、記録部501d2を一つのブロックとして示しているが、一又は複数の不揮発性のメモリ、並びに一又は複数の揮発性のメモリを組み合わせて構成しても良く、演算部501d1が備える内蔵レジスタを記録部501d2の一部として用いても良い等、適宜設計することが可能である。さらに、記録部501d2は、その一部又は全部に、取り外し可能なSDメモリーカード等の記録媒体を用いて構成することも可能である。
計時部501d3は、時計、タイマー等の時刻又は時間の検出に用いられる回路であり、現在の時刻及び所定の時点からの経過時間を計時する。
温度測定部501d4は、温度測定ユニット501の筐体501a内、特に測定制御部501dの演算部501d1、外部通信部501d6等の各種回路又はその周辺の温度を測定する回路である。筐体501a内の各種回路、特に測定制御部501dは、各種処理の実行に伴い発熱する。測定制御部501d等の各種回路の発熱により、筐体501a内が高温になり過ぎると、誤動作等のトラブルを引き起こす虞がある。温度測定部501d4が、温度測定ユニット501内の温度を測定することにより、測定結果に基づく温度管理が可能となる。
内部通信部501d5は、攪拌装置1が備える通信部7と無線通信するための回路である。例えば、攪拌制御部9の制御下にある自転部による自転の際の自転速度、公転部による公転の際の公転速度等の回転速度を示す情報等の各種情報を通信部7から受信する。内部通信部501d5と通信部7との間の通信は、有線通信として構成することも可能であるが、温度測定ユニット501は、遊星回転するため、無線通信とすることにより、有線通信にて構成する場合と比べ、断線、接触不良等の異常の発生を抑制することが可能となる。
外部通信部501d6は、通信装置200と無線通信するための回路であり、通信装置200へ各種情報を無線送信する送信部として機能し、また、必要に応じて各種情報を受信する。外部通信部501d6による無線通信は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers )802.15.4等の無線通信規格に基づく通信であり、通信装置200との間でPAN(Personal Area Network )等の短距離無線網を構築する。温度測定ユニット501は、遊星回転するため、無線通信とすることにより、有線通信にて構成する場合と比べ、断線、接触不良等の異常の発生を抑制することが可能となる。また、IEEE802.15.4の無線通信規格による通信は、例えば、2.4GHz帯を使用して、外部通信部501d6と通信装置200との位置関係に依存しない無指向性の無線通信を実現することができる。無指向性の無線通信は、例えば、無線通信であっても、赤外線通信のように、通信状態が外部通信部501d6と通信装置200との位置関係に依存する指向性の強い通信と比べ、遊星回転する温度測定ユニット501において安定した通信を実現することができる。さらに、IEEE802.15.4の無線通信規格による通信を実現するため、複数の温度測定ユニット501がそれぞれ備える外部通信部501d6には、それぞれ異なる識別情報が付与され、各外部通信部501d6は、それぞれ短距離無線網を構成するノードとして機能する。
さらに、温度測定ユニット501は、各種センサにより得られる検出値、攪拌制御部9から得られる各種工程値等の様々な動作情報を、外部通信部501d6を介して通信装置200へ送信する。各種センサにより得られる検出値とは、例えば、収容容器2内の気圧(真空度)等の検出値であり、検出値を示す情報は、収容容器2内の気圧を検出するセンサから無線又は有線による通信方法にて温度測定ユニット501へ送られる。また、攪拌制御部9から得られる動作情報とは、例えば、攪拌制御部9にて管理される当該温度測定ユニット501に係る自転速度、公転速度等の回転速度である。各種センサと内部通信部501d5との間の通信は、通信装置200との通信に用いるIEEE802.15.4に即した通信としても良く、また異なる規格による無線通信としても良い。なお、これらの検出値及び動作情報等の情報は、温度測定ユニット501を介して通信装置200へ送信するのではなく、各種センサ又は通信部7から、温度測定ユニット501を介さずに、通信装置200へ送信するようにしても良い。
このように構成された攪拌装置1では、検出部501c1が検出した収容容器2の温度を示す温度情報、温度測定部501d4が測定した温度測定ユニット501内の温度を示す温度情報、計時部501d3が指示する時刻を示す時刻情報、残量検出部501e2が検出した電池Bの電圧を電力の残量として示す電力情報、更には、収容容器2内の気圧を示す情報、自転及び公転のそれぞれの回転速度を示す情報等の各種情報を記録部501d2に記録し、また、外部通信部501d6から通信装置200へ送信する。さらに、これらの各種情報は、温度測定ユニット501から、内部通信部501d5及び通信部7を介して主制御部6へ送信され、主制御部6により処理される。主制御部6は、受信した各種情報に基づいて、表示部41への温度表示、回転状態の制御等の各種制御を行う。回転状態の制御とは、例えば、検出部501c1が検出した温度、又は温度測定部501d4が測定した温度が予め設定されている上限値を超えた場合、収容対象の変質の防止、装置の保護等の目的のために行う回転速度の減速、停止等の制御である。
<通信装置200の制御系統>
通信装置200は、制御系統として、制御部201、記録部202、表示部203、入力部204、通信部205等の各種構成を備えている。
制御部201は、装置全体を制御するCPU等の回路であり、各種演算、一時的な情報の記録、計時等の各種処理を行う。記録部202は、ハードディスク、半導体メモリ等の不揮発性のメモリ及び各種RAM等の揮発性のメモリを用いて構成される機構であり、各種プログラム及びデータ等の情報を記録する他、必要に応じて制御部201にて処理される一時的なデータを記録する機能を有している。表示部203は、各種情報を表示する液晶モニタ等のハードウェア並びにその付属回路及び制御ブログラムを備える機構である。入力部204は、各種情報の入力を受け付けるキーボード、マウス等のハードウェア並びにその付属回路及び制御プログラムを備える機構である。
通信部205は、攪拌装置1が備える複数の温度測定ユニット501のそれぞれと無線通信するための通信回路並びにその付属回路及び制御プログラムを備える機構である。通信部205は、通信装置200内部に専用の回路を組み込むように構成しても良く、またUSB(Universal Serial Bus)等の接続規格に即した回路を通信装置200に外付けするように構成しても良い。さらに、無線ルータ装置等の他の装置を通信装置200と接続し、接続した他の装置を通信装置200の通信部205として用いるようにしても良い。通信部205は、各温度測定ユニット501の外部通信部501d6それぞれと通信するため、外部通信部501d6と共通するIEEE802.15.4等の無線通信規格に即した無線通信を行う。IEEE802.15.4に即した無線通信を実現する場合、通信部205は、例えば、当該無線通信規格に基づくコーディネータ装置として機能し、各温度測定ユニット501の外部通信部501d6をそれぞれノードとして、スター型のトポロジーによる短距離無線網を構成する。
また、通信装置200が備える記録部202の記録領域の一部は、攪拌装置1から受信する各種情報を記録するデータベース202aとして用いられる。なお、通信装置200が内蔵する記録部202の記録領域の一部をデータベース202aとするのでは無く、通信装置200からアクセス可能な外部の記録装置をデータベース202aとして用いても良い。
図8は、本願記載の攪拌装置システムにおいて、通信装置200が備えるデータベース202aの記録内容の一例を概念的に示す説明図である。図8に例示するように、データベース202aには、攪拌装置1から受信した各種情報が、温度測定ユニット501毎に記録される。即ち、データベース202aには、計時部501d3が示す時刻を示す時刻情報、検出部501c1が検出した温度を示す温度情報(容器温度)、温度測定部501d4が測定した温度を示す温度情報(筐体温度)、残量検出部501e2が検出した電池Bの電圧に基づく電力残量を示す電力情報(電力残量)、攪拌制御部9にて制御される攪拌機構5の回転速度等の工程値を示す自転速度情報及び公転速度情報等の動作情報が、送信元である温度測定ユニット501を示す識別情報(送信元情報)に対応付けられたレコードとして記録される。
次に、本願記載の攪拌装置システムにおける各種装置の処理について説明する。図9は、本願記載の攪拌装置システムにおける攪拌装置1の情報収集及び送信処理の一例を示すフローチャートである。攪拌装置1は、被処理物である処理対象をそれぞれ収容した複数の収容容器2を、各保持部50に保持させて自転駆動及び公転駆動による遊星回転を行うことにより、各温度測定ユニット501は、測定制御部501dの制御に基づいて、情報収集及び送信処理を開始する。
攪拌装置1が備える各温度測定ユニット501の測定制御部501dは、計時部501d3から時刻情報を取得して、測定時刻に到達した否かを判定する(S101)。測定時刻は、例えば、1秒、30秒、1分等の所定の測定間隔に基づいて設定されている。
ステップS101において、測定制御部501dは、測定時刻に到達したと判定した場合(S101:YES)、検出部501c1が検出した収容容器2の底部の温度を検出温度として取得し(S102)、取得した検出温度を示す温度情報(容器温度)を記録部501d2に記録する(S103)。
また、測定制御部501dは、温度測定部501d4が測定した外部通信部501d6に係る温度、例えば、外部通信部501d6が収容されている温度測定ユニット501内の温度を内温として取得し(S104)、取得した内温を示す温度情報(筐体温度)を記録部501d2に記録する(S105)。
また、測定制御部501dは、残量検出部501e2が検出した電池Bの電圧を、電力の残量を示す電力情報として取得し(S106)、取得した電力情報を記録部501d2に記録する(S107)。
また、測定制御部501dは、内部通信部501d5を介して回転速度情報等の動作情報を取得し(S108)、取得した回転速度情報等の動作情報を記録部501d2に記録する(S109)。
また、測定制御部501dは、計時部501d3から取得した時刻情報を記録部501d2に記録する(S110)。
さらに、測定制御部501dは、記録部501d2に記録した各種情報に基づいて通信用情報を生成し(S111)、生成した通信用情報を外部通信部501d6から、通信装置200へ送信する(S112)。ステップS111及びS112において、通信用情報とは、送信元情報、収容容器2の検出温度を示す温度情報、送信元情報、温度測定ユニット501の筐体501a内の温度を示す温度情報、電力情報、動作情報、時刻情報等の各種情報を含み、無線通信規格に即して生成した送信用のデータである。そして、測定制御部501dは、ステップS101へ戻り、以降の処理を繰り返す。
なお、ステップS101において、測定時刻に到達していないと判定した場合(S101:NO)、測定制御部501dは、測定時刻に到達するまで、ステップS101の判定処理を繰り返す。
図10は、本願記載の攪拌装置システムにおける攪拌装置1から送信される温度情報のパケット構造の一例を概念的に示す説明図である。温度情報は、IEEE802.15.4 のデータフレームとして規定されたヘッダ部及びデータ部を有するパケット単位で送信される。図10は、データ部に記録される情報の一部を示したものであり、送信元情報、温度情報(容器温度)、温度情報(筐体温度)、電力情報、動作情報(回転速度情報)、時刻情報等の各種情報がデータ部のデータを構成する。なお、送信元情報は、温度測定ユニット501を識別する識別情報(ID)であるため、ヘッダ部に記録される情報で代替しても良い。
このようにして、攪拌装置1の情報収集及び送信処理が、温度測定ユニット501毎に実行される。
図11は、本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置200の情報記録処理の一例を示すフローチャートである。通信装置200の制御部201は、通信部205により、送信元情報、温度情報(容器温度)、温度情報(筐体温度)、電力情報、動作情報、時刻情報等の各種情報を受信する(S201)。そして制御部201は、受信した温度情報(容器温度)、温度情報(筐体温度)、電力情報、動作情報、及び時刻情報を、温度情報と共に受信した送信元情報に対応付けて記録部202のデータベース202aに、新たなレコードとして記録する(S202)。なお、ステップS202において、対応付けて記録する時刻情報としては、温度情報と共に受信した時刻情報、即ち温度の検出時刻を示す情報ではなく、温度情報を受信した時の受信時刻を示す時刻情報を用いるようにしても良い。ステップS202の処理により、受信した温度情報(容器温度)、温度情報(筐体温度)、電力情報、動作情報等の各種情報は、記録部202のデータベース202aに経時的に記録されることになる。
このようにして、通信装置200の情報記録処理が実行される。
図12は、本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置200の情報表示処理の一例を示すフローチャートである。攪拌装置1に係る情報の確認を所望する操作者は、通信装置200の入力部204に対し、所定の操作を行う。入力部204から操作を受け付けた通信装置200は、制御部201により、データベース202aに記録されている温度情報、時刻情報等の各種情報を抽出し(S301)、抽出した温度情報にて示される温度を、対応付けて記録されている時刻情報に基づいて経時的に表示部203に表示する(S302)。
図13は、本願記載の攪拌装置システムにおける通信装置200の表示部203に表示される画像の一例を示す説明図である。図13は、ステップS302において、データベース202aから抽出した様々な情報をブラウザ(閲覧用アプリケーションプログラム)により、表示部41に表示した例を示している。表示されている情報は、例えば、動作情報に基づく公転速度(RPM)及び自転速度(RPM)として示される回転速度、温度情報にて示される収容容器2の温度(℃)並びに温度情報にて示される温度測定ユニット501内の温度(℃)である。画面右側には現在の値(最新の値)が数値として示され、画面中央から左側にかけては、時刻情報に基づいて経時的に示した経時変化がグラフとして示されている。表示する項目は、上記項目の他、電力情報、その他収容容器2内部の気圧(Kpa)等、適宜設定することが可能であり、グラフの形式、表示項目数等の表示内容も適宜設定することが可能である。このように、現在値と経時変化とを並べて表示することにより、操作者は、処理の状況を的確に把握することが可能となる。
このようにして、通信装置200の情報表示処理が実行される。
<検出温度の実験結果>
検出部501c1は、実時間で収容容器2の温度を測定することが可能であるが、その測定値と、収容容器2内に収容された収容対象の実際の温度との関係が問題となる。そこで、収容対象を収容容器2に収容した状態で攪拌装置1を駆動し、適宜、攪拌装置1の駆動を停止して、収容容器2を開けて収容対象の温度を実測し、検出部501c1が検出した温度と比較する実験を行った。なお、攪拌装置1は、自転を780rpm、公転を1420rpmに設定し、120秒攪拌後、停止し、収容対象の温度を実測するものとした。
図14は、本願記載の攪拌装置1において、検出部501c1が検出した温度と、収容容器2内部の収容対象の温度の実測値との関係の一例を示すグラフである。図14は、横軸に経過時間をとり、縦軸に温度をとって、検出部501c1が検出した温度及び収容対象の温度実測値を示している。なお、検出部501c1は実時間で継続的に温度測定ができるため、検出した温度を実線で示しており、実測時のみ測定可能な収容対象の温度については、黒四角(■)にて示している。検出部501c1が検出した温度が経時的に上下しているのは、駆動時(遊星回転時)に温度が上昇し、駆動を停止している間に温度が下降するためである。図14に示すように、検出部501c1が検出した温度及び収容対象の温度実測値は、完全に一致するものではないが、検出部501c1が検出した温度が、収容対象の温度実測値の変化に追従していることが推認できる。即ち、本願記載の攪拌装置1は、収容対象の温度変化の傾向の把握に使用することが可能である。なお、検出部501c1が検出した温度と収容対象の実際の温度とは、収容容器2の材質等の仕様、収容対象の粘性等の性質、検出部501c1の当接位置等の要因を適宜設計することにより、その差異をより小さくすることが可能である。
以上詳述した如く、本願記載の攪拌装置1及び攪拌装置システムは、複数の収容容器2の温度を検出して外部の通信装置200へ送信することにより、通信装置200にて、複数の収容容器2の温度を観測し、複数の収容対象の温度管理を個別に行うことが可能である等、優れた効果を奏する。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他の色々な形態で実施することが可能である。そのため、かかる実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形及び変更は、全て本発明の範囲内のものである。
例えば、上記実施形態では、温度情報に用いる温度として、収容容器2の底部の外側の温度を検出する形態を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、収容容器2の内部に温度センサを配設し、収容対象そのものの温度を検出するようにしても良い。
また、上記実施形態では、IEEE802.15.4規格に基づく無線通信規格を適用する形態を示したが、本発明はこれに限らず、IEEE802.11系の無線通信規格、IEEE802.15.1規格、即ち、ブルートゥース(登録商標:Bluetooth )による無線通信規格を適用する等、適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、温度測定から情報送信までを一連の処理として実行する形態を示したが、本発明はこれに限らず、各種情報の取得と、情報の送信とをそれぞれ異なるルーチンにより並行して行うようにしても良く、またその場合、情報の取得間隔と送信間隔とは必ずしも一致させる必要は無い等、適宜設計することが可能である。
さらに、上記実施形態では、抑止部材503、温度測定ユニット501及びスペーサ502を取り外しできる構成としたが、本発明はこれに限らず、抑止部材503及び温度測定ユニット501を保持部50と一体構成する形態であっても良い。なお、抑止部材503、温度測定ユニット501及びスペーサ502を備えていない従来型の攪拌装置1に抑止部材503、温度測定ユニット501及びスペーサ502を取り付けることにより、本願記載の攪拌装置1として構成することが可能である。
1 攪拌装置
2 収容容器
4 操作パネル
40 操作部
41 表示部
5 攪拌機構
50 保持部
501 温度測定ユニット
501c1 検出部
501d 測定制御部
501d1 演算部
501d2 記録部
501d3 計時部
501d4 温度測定部
501d5 内部通信部
501d6 外部通信部(送信部)
501e ユニット電源部
501e2 残量検出部
200 通信装置
201 制御部
202 記録部
202a データベース
203 表示部
204 入力部
205 通信部

Claims (4)

  1. 収容対象を収容可能な収容容器をそれぞれ保持する複数の保持部と、前記保持部を自転軸を中心に自転させる自転部と、前記保持部を自転軸と異なる公転軸を中心に公転させる公転部とを備える攪拌装置であって、
    前記各保持部は、
    保持している収容容器又は収容対象の温度を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した温度情報に、送信元を示す送信元情報を付加して外部の装置へ無指向性の通信方法にて無線送信する送信部と、
    前記送信部の温度を測定する温度測定部と
    をそれぞれ備え、
    前記送信部は、前記検出部が検出した温度情報と共に前記温度測定部が測定した温度情報を無線送信する
    ことを特徴とする攪拌装置。
  2. 請求項1に記載の攪拌装置であって、
    前記各保持部は、
    前記送信部に対して電力を供給する電源と、
    前記電源の残量を検出する残量検出部と
    をそれぞれ備え、
    前記送信部は、前記検出部が検出した温度情報と共に前記残量検出部が検出した電力情報を無線送信する
    ことを特徴とする攪拌装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の攪拌装置と、
    前記攪拌装置と通信可能な通信装置と
    を備え、
    前記攪拌装置が備える送信部は、前記通信装置へ温度情報を無線送信する
    ことを特徴とする攪拌装置システム。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の攪拌装置と、
    前記攪拌装置と通信可能な通信装置と
    を備え、
    前記攪拌装置が備える送信部は、前記通信装置へ温度情報を無線送信し、
    前記通信装置は、
    受信した温度情報及び付加されている送信元情報が対応付けられた形式で記録される記録部を備える
    ことを特徴とする攪拌装置システム。
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